消防署が水難救助訓練 (新宮市 )
海水浴など水辺でのレジャーシーズンに向けて新宮消防署(垣内一男署長)は15日、新宮市三輪崎の三輪崎漁港で水難救助訓練を実施した。同署警防隊20人が溺者救出方法などを再確認した。
訓練は毎年この時季に行われている。今年は釣り人が誤って海中に転落し、「意識なし、呼吸あり」「意識あり、けがなし」の2人を想定し救助訓練を行った。
署員らははしごや滑車、クレーン、水難救助用担架などを使用し、指揮者の指示を受けて安全管理を徹底した上で救助に当たった。
堀切学副署長は「しっかりと声を出して動きが良く、連携も取れていた。しっかりと意識を深め、いい訓練でした」と評価。レジャーシーズンの到来に対して「コロナ禍で、例年よりは少ないですが、一年を通して当地方を訪れる方たちもおり度々、水難事故が発生しています。私たちとしては訓練を通して任務分担の明確化や情報収集、迅速な救助活動など、各部隊との連携をより深めて任務に努めていきたい」と述べた。
また、海だけでなく川においての事故にも注意を促し、熊野川には多くの支流があることから、ダムの放水状況の確認や気象状況にも注意することが大事とし「せっかくのレジャーシーズン。事故のないよう、楽しんでいただければ」と呼び掛けた。
昨年度中に市内で発生した水難事故は1件。昨年に続き、新型コロナウイルス感染症拡大予防の観点から三輪崎海水浴場、高田自然プールともに、開設については現在未定となっている。
(2021年6月16日付紙面より)
太田小で「命の授業」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立太田小学校(上地巳奈子校長、児童20人)で11日、「命の授業」があった。全校児童が2グループに分かれて、同町でかづこ助産院を営む本舘千子(もとだて・かづこ)院長から、赤ちゃんが生まれるまでの過程や命の大切さを学んだ。
本舘院長は串本町から紀宝町までのさまざまな教育現場で、命の大切さや心と体のケア、科学的根拠に基づいた多角的な知識を学ぶ「包括的性教育」の必要性を伝えている。
5、6年生9人の授業では、本舘院長が子どもたちに小さな穴の開いたハートの折り紙を手渡し「これは命が始まった瞬間の大きさです。数字にすると0・12㍉あります」と説明。生まれるまでに約10カ月かかり、母親の胎内で成長して身長約50㌢、体重約3㌔になる過程を教えた。
赤ちゃんが生まれてくる方法については「自然分娩(ぶんべん)」と「帝王切開」の2種類があると述べ「母子の命が危険な場合には、無事を願いながら帝王切開でおなかを切ることもある」と伝えた。
本舘院長は、器のような女性の骨盤から赤ちゃんが自力で回りながら出ようとする動きを模型で解説。「赤ちゃんは自分の力で考えて生まれる。出産予定日なども赤ちゃんが決めます。『生まれる』は素晴らしくてすごいこと。全員が経験しています」と語った。
約3㌔の人形で赤ちゃんの重さを体験する時間もあり、児童たちは「結構重たい」「かわいい」などと声を上げながら順番に抱っこしていった。最後に本舘院長は、これから訪れる思春期について「大きくなるまでの道のりは、つり橋を渡るようなもの。滑り落ちそうになっている友達がいれば、手を差し伸べて助けてあげてくださいね」と呼び掛けた。
仲地主琉(しゅり)君(6年)は「0・12㍉から命が始まって大きくなる段階に改めて驚きました。人同士が助け合いながら成長していくことが大事だと思った」と話していた。
(2021年6月16日付紙面より)
警防班単位で水難救助訓練 (串本町消防本部 )
串本町消防本部(寺島正彦消防長)の本年度水難救助訓練が14日から始まった。この訓練は警防班単位で計画し実践することとしていて、この日は串本消防署第2警防班(森下貴司班長)が同町くじ野川にある橋杭ビーチで溺者2人を想定し取り組むなどした。
水域でのレジャーが活発化する時季を前に日頃培っている技術を確かめ、水難事故発生時における迅速かつ的確な発揮を目指す同訓練。長大な海岸線や河川流域を有し、相応に水難が起こりやすく対処力が求められる管内環境への意識を高く保つ狙いも含めて例年実施している。
この日は森下班長ら班員13人が同訓練に臨んだ。橋杭海水浴場の中ほどで2人が溺れ、うち1人が海底に沈んでいるという想定で始め、潜水隊員が急行して要救助者を確保、救助隊員が救命索発射銃で沈んでいない1人を浜へ引き寄せ、潜水隊員が引き揚げた1人を救難艇(エンジン付きゴムボート)へ乗せて最寄りの浜まで運んで救急隊員が引き継いだ。各隊員には想定のみが伝えられ、以降は現場の状況を見て必要な活動を判断する本番同様の状況で目的の達成を目指した。
想定訓練のほか、潜水隊が捜索時に用いるロープ等の資材準備やエンジンが使えない場所での救難艇の操船(オールを使用)などの訓練項目も実施。森下班長は「救難艇の操船訓練は月1回取り組んでいるが、今回のような訓練は普段はなかなかない機会。隊員にとって身になる活動になったと思う」と総括した。
同訓練の様子を見守った井本茂署長は、隊員がもろもろの訓練の成果を生かして活動する状況を今後に期待。他の警防班の訓練日時は同日現在未定で、それぞれに内容を決めて臨むという。
(2021年6月16日付紙面より)
浮島の森で大規模作業 (新宮市 )
新宮市浮島の国指定天然記念物「新宮藺沢(いのそ)浮島植物群落」(浮島の森)で14、15の両日、スゲ属の植物「カサスゲ」の除去作業が行われた。業者が参加しての大規模除去作業は今回が初めてという。
カサスゲは湿地や池の浅い所に生育し、1㍍もの高さに成長する大型スゲの代表的なもの。かつてはすげがさやみのなど、さまざまな民具に利用された。
除去作業には、2011年の紀伊半島大水害以降に同所で繁殖している外来種の水草「アマゾントチカガミ」の存在も大きく影響している。
カサスゲが増えることによって水の流れが停滞し、アマゾントチカガミの生育を助長。カサスゲ、アマゾントチカガミ共に腐食することにより水質の悪化や水温の上昇に影響を与える場合があるという。
作業に立ち会った市文化振興課の小林高太主任によると、これまでも職員やボランティア有志によって除去作業を行っていたが、植物の生育スピードに追い付かなかったことから、夏を前に大規模除去作業に踏み切った。
14日の作業には業者8人が同所の池で鎌などを手にカサスゲを除去し重機を使って搬出。約5時間の作業で約6㌧を除去した。カサスゲの除去後は、随時アマゾントチカガミの除去作業も実施していく予定だ。
多種多様な生き物が観測される浮島の森では、外来種のブラックバスやミシシッピアカミミガメの存在も確認されている。昨年8月には、水温の高さが原因として考えられている「アカマクミドリムシ」が大発生。池の水面を赤く染めた。
(2021年6月16日付紙面より)
県高校総体団体、個人で (弓道競技 )
県高校総体で好成績 (新宮高校レスリング部 )
紀陽銀行新宮支店に感謝状 (新宮警察署 )
新宮警察署(山田守孝署長)は7日、銀行キャッシュカードによる不正引き出しの犯人検挙に協力したとして、紀陽銀行新宮支店(柴田昌良支店長)に感謝状を贈った。
同銀行は3月26日、普段は銀行の現金自動預払機(ATM)を使用して預金取引を行っていた口座契約者が、コンビニATMで3回にわたり計60万円を引き出していたことを発見。契約者である高齢女性に確認したところ「身に覚えがない」と話していたことから不審に思い、同署に通報した。
捜査の結果、犯人が銀行キャッシュカードを不正に取得するなどして預金を引き出していたことが判明。積極的な捜査協力と情報共有が犯人の早期検挙へとつながった。
契約者が犯罪に巻き込まれていないかを確認し、積極的な声掛けや情報提供をもって犯罪抑止につなげる取り組みを行う同銀行。日頃から職員に対し、警察の注意喚起を基に特殊詐欺の可能性について周知を行うなどして、防犯意識の高揚を図っているという。
感謝状を受け、柴田支店長と山中達也・業務課長は「情報提供が検挙につながった。被害を抑えることができて安心している。和歌山県でも特殊詐欺事案などが頻繁に起こっている。今後も未然防止に努めていきたい」。
山田署長は「高齢者の預金取扱いなどに警戒していただけることで住民の安心安全につながる。警察だけで抑止することは難しく、金融機関の早期の気付きと情報共有などの捜査協力があってこそ」と感謝を示し、特に1人暮らしの高齢者に対してキャッシュカード不正利用などの金融犯罪について注意するよう呼び掛けていた。
(2021年6月9日付紙面より)
2施設の愛称も募集中 (紀宝町社協 )
紀宝町福祉センターに隣接する町有住宅に「駄菓子屋」がオープンした。連日、子どもたちが訪れ、くじ引きを楽しんだり、お菓子を買い求めるなど、にぎやかな光景が広がっている。
町社会福祉協議会が運営。平日の午後2時から4時までと、「ふれあい子ども食堂」開設日の第2土曜日の午前11時から午後1時まで開いており、「OPEN」ののぼりが目印だ。
1日にオープンして以降、日増しに多くの子どもたちが足を運ぶようになり、新たな〝集まりの場〟として定着しつつあるという。
たくさんの人に親しまれる場所になるよう、町社協では駄菓子屋と「ふれあい子ども食堂」の建物の愛称を30日(水)まで募集している。
応募資格は紀宝町内在住、在勤など町に縁のある人。1人1点応募できる。採用者には福祉の店「アプローチ」の商品券3000円分をプレゼントする。
応募、問い合わせは町社会福祉協議会「愛称募集係」(電話0735・32・0957)まで。
(2021年6月9日付紙面より)
プレミアムお買物券事業 (串本町商工会 )
串本町商工会(須賀節夫会長)が6日、本年度第1回プレミアムお買物券(通称・まぐトルお買物券)の販売を始めた。7日以降は平日午前9時~午後5時に同町商工会館(町立体育館前)付近で完売するまで取り扱うという。
このお買物券は、同町小売店舗等消費拡大推進事業の補助を受けて事業化し年2回販売している。1セット1万1000円分(500円券×22枚)を1万円で販売する内容で、今回は販売数3000セット、プレミアム率1割、取扱参加店数は130余店舗で有効期限は8月末まで、など通常の規模となっている。
初日は新型コロナウイルス感染症予防を意識し当日の雨天にも即対応して、同会館最寄りの文化センター1階ロビーと中湊コミュニティセンター最寄りの古座小体育館下駐車場に販売窓口を設置。役員は主に会場誘導や検温と手指消毒などの協力依頼を担当し、安全で円滑に購入できる流れを支えた。
このお買物券は1人最大5セット、本人購入時に家族3人分までの代理購入を認めていてその申告をすれは20セットまで一括購入できる仕組み。3000セットのフル活用だけで3300万円の消費が取扱参加店に届く計算で、同お買物券をきっかけとする上積み消費も含めた経済効果を願って初日は役員、職員一丸で販売に当たった。須賀会長は新型コロナウイルス感染症に伴う会員の事業の苦境を見据え、町の対策事業の上積みで大きな反響を得た前回同様、早期完売と早期利用で会員が潤う展望を期待した。
このお買物券の問い合わせは同商工会(電話0735・62・0044)まで。
(2021年6月9日付紙面より)
那智勝浦町出身 (レスリング )
那智勝浦町出身で日本体育大学4年の山口海輝(かいき)選手(22)が、5月27~30日に東京都の駒沢体育館で開催されたレスリング「2021年明治杯全日本選抜選手権」の男子フリースタイル65㌔級で優勝を飾り、10月2日(土)~10日(日)にノルウェーのオスロで行われる予定の「2021シニア世界選手権大会」への出場を決めた。
山口選手は新宮ジュニアレスリングクラブで練習を重ね、中学校卒業後に高校レスリングの強豪である千葉県の日体大柏高校に進学。2015年の紀の国わかやま国体や高校総体、日本オリンピック委員会(JOC)杯、ブバイサ・サイキエフ国際大会を制すなど、国内外で活躍している。
同大学進学後もさまざまな大会で結果を残し、昨年11月に57㌔から65㌔に階級を上げて挑んだ内閣総理大臣杯でも優勝した。同年12月に開催された「2020年天皇杯全日本選手権」では自他ともに認めるライバル、安楽龍馬選手(早稲田大学)との決勝戦を制し優勝した。
明治杯では1回戦を勝ち上がった計良涼介選手(早稲田大学)と対戦。10―0で初戦を飾ると、準決勝は磯次郎選手(自衛隊体育学校)に快勝した。住友金属鉱山㈱の米澤圭選手との決勝戦では試合を優位に進め、6―2で勝利し見事優勝を果たした。
報告を受けた父・哲也さん(46)は「昨年の天皇杯に続いて、今大会もしっかりと優勝することができてうれしく思います。世界戦については本人も『まだまだ実力が足りない。その中で筋力、技術面ともに鍛えていきたい』と言っていた。世界を経験できるのは貴重なことなので、自分が持っている力を出し切って悔いのない試合をしてほしいですね」と話していた。
(2021年6月9日付紙面より)
ホップリーグ東牟婁ブロック大会
バーモントカップフットサル和歌山県大会
第39回学童軟式野球大会