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2021年10月31日
1 地域盛り上げる一助に 本宮郵便局が風景印一新 (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で29日、本宮郵便局(同町本宮)で押印される風景印第一号の奉納奉告祭があった。九鬼宮司や同郵便局の西清隆局長らが参列。新風景印の使用開始を祝った。

 風景印(風景入通信日付印)は郵便局に配備されている消印の一種。1937年に制度が創設され、同年7月に現在の富士山頂郵便局と富士山北郵便局で使用が開始された。

 局名と押印年月日欄と共に、地域の名所旧跡や観光地などにちなむ図柄が描かれている。通常の消印とは異なり、郵便窓口などで利用者から申し出があった場合に押印する。

 本宮郵便局でも、1995年ごろの開局と同時に風景印の使用を開始。28日をもって同大社旧社地・大斎原が描かれた旧風景印を廃止し、29日から同大社の社殿・大斎原の大鳥居・八咫烏を題材にしたデザインに一新した。

 この日、奉納されたのは初日1番印の特別祈念押印と印のデザイン画など。同郵便局によると、すでに全国から1000通を超える押印依頼があるという。

 同大社境内に八咫ポストが設置されたのが2009年の10月29日。設置からちょうど12年後の新風景印使用開始を受け、九鬼宮司は「多くの人が風景印を押して熊野の地に思いをはせていただける。コロナ収束後には参詣や観光で熊野に訪れてくれる人が増えるのでは」と感謝。

 西局長に対し「多くの方々の思いがこもった郵便を、それぞれの場所に思いを込めて届けてほしい」と伝えた。

 西局長は「コロナ禍の中、どうにかして活性化に協力できないか思案し、一生懸命デザインを考えた。今後も大社や地域と一体となって本宮町を盛り上げていきたい」と話した。

 同大社の八咫ポストに投函したはがきについては田辺郵便局にて処理されるため風景印は押印されない。風景印押印を希望する人は本宮郵便局窓口で申し出るか、押印の指示内容や連絡先を明記し、返信用封筒(返送先を明記し必要な切手を貼付したもの)などを送付する。問い合わせは本宮郵便局(電話0735・42・0050)まで。

(2021年10月31日付紙面より)

風景印デザイン画を手に(右から)九鬼家隆宮司、西清隆局長=29日、田辺市本宮町
新風景印の初日1番印
2021年10月31日
2 関係機関が協働し清掃
 ごみ散乱防止強化月間  (新宮市 )

 2020年に施行された「和歌山県ごみの散乱防止に関する条例」に伴い、東牟婁振興局は29日、新宮市高田地内の国道168号で管内関係機関と協働して清掃作業を実施した。環境省吉野熊野国立公園管理事務所や市生活環境課、同振興局の新宮建設部や地域振興部、県庁廃棄物指導室、新宮保健所衛生環境課から15人ほどが参加し、国道ののり面付近に散乱するごみを回収した。

 条例の施行を受けて、今年から毎年10月が「和歌山県ごみの散乱防止強化月間」に指定されている。県によると、同所のごみは車から捨てられている可能性が高く、ペットボトルや缶、瓶、弁当などの食べ物から出るプラスチックごみなどが多いという。

 今回のメンバーでの清掃は2度目。職員らは急な斜面を下り、のり面に廃棄されたごみを燃えるごみと燃えないごみに仕分けながら、作業に汗を流した。

 新宮保健所衛生環境課の堀内達司課長は「県では不法投棄への対策として、これまで168号沿いにごみ箱の設置などを行ってきた。ごみが捨てづらい環境をつくるために以前から撤去作業も実施している。今後も継続していきたい」と話していた。

 この日回収したごみの量は約400㌔(軽トラック5台分)にも上った。

(2021年10月31日付紙面より)

国道168号ののり面付近でごみを回収する職員ら=29日、新宮市高田
2021年10月31日
3 花いっぱいに飾り付け
 7校が協力「丹鶴ホール」  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」建物沿いに、市内7校が育てた花プランターが設置され、施設に彩りを与えている=写真

 「令和3年度花いっぱい運動」の一環。和歌山県誕生150年や、30日開幕の「紀の国わかやま文化祭2021」への機運を盛り上げ、観光客らを温かく迎えるため、各学校が協力した。

 協力者は▽市立神倉小学校▽市立城南中学校▽市立緑丘中学校▽市立高田中学校▽県立新宮高校▽県立新翔高校▽県立みくまの支援学校―の児童・生徒の皆さん。プランターは同文化祭期間中、11月21日(日)まで設置される。

(2021年10月31日付紙面より)


2021年10月31日
4 和歌山県ナース章  本紙エリアから2人受章  
2021年10月31日
5 地元3校は変わらず  22年度県立高校募集定員  (和歌山県 )
2021年10月31日
6 お化けや魔法使いに変身  各保育所でハロウィーン行事  (那智勝浦町 )
2021年10月31日
7 ちびっ子お化けが大集合  太地こども園と南紀園  
2021年10月31日
8 熊野緑会が手作りお菓子贈呈  はまゆう、木の川両こども園に  (新宮市 )
2021年10月31日
9 仮装施しゲームを楽しむ  新木保育園でハロウィーンパーティー  (新宮市 )
2021年10月31日
10 サツマイモの収穫を楽しむ  ブライトライフが紀南学園生招き  (御浜町 )
2021年10月31日
11 英語で「お店屋さんごっこ」  うどの幼稚園で保護者参観  (紀宝町 )
2021年10月31日
12 紀の宝お食事券の販売開始  町民限定で1人1セット  (紀宝町 )
2021年10月31日
13 国民の審判はいかに  31日、舌戦終え投開票  (衆院選 )
2021年10月31日
14 お悔やみ情報
  
2021年10月29日
15 森林は未来へつなぐ宝物
 近大新宮中3年に林業学習  (新宮市 )

 紀の国緑育推進事業を活用した林業教室が28日、近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)3年生33人を対象に開かれた。生徒たちは間伐体験や原木市場見学、木工教室を通じて紀州材が製造される過程を追い、ふるさとの森林や産業への学びを深めた。

 紀の国森づくり税を活用し、36万㌶の広大な森林を有する和歌山県の林業や環境問題への関心を高め、森林を守り育てる意識を育むことが目的。同校の参加は3年目で、新宮・東牟婁地方で林業・製材業・運送業を営む若手経営者で組織する紀南木材新緑会(野地陽介会長)と熊野川町森林組合(田中多喜夫代表理事組合長)が協力した。

 講義では、新緑会の野中亮伸さんが「全国の市町村の中で、新宮市の森林率は第3位の91%」と紹介。森林が持つ▽水を蓄える▽生物のすみかとなる▽空気をきれいにする―などの効果を十分に発揮させるためには、森林の適切な管理と伐採・利用が不可欠と述べ、林業の重要性を強調した。「森林は未来につなぐ私たちの宝物。苗木が成長して原木になり、製材を経て大工が家を建て、皆さんの元へ届くという木の一生を体験してほしい」と語った。

 間伐体験では直径20㌢のスギを伐採。熊野川町森林組合の職員から伐倒方向を決める受け口・追い口の入れ方を学び、のこぎりで切り倒した。

 山本里緒さんは「昔の新宮市が林業で栄えていたことなど、知らないことがたくさん。自分たちの世代が植えた木を生きている間に切ることはないと聞き、森林がこれまでの世代から引き継がれてきた大切なものだと感じた」。岡嵜悠士朗君は「北山村の筏(いかだ)下りが林業と関わりが深いと聞いたことがあったが、新しい発見がたくさんあった」と話した。

(2021年10月29日付紙面より)

間伐体験をする生徒=28日、新宮市熊野川町
2021年10月29日
16 特殊詐欺の防止対策学ぶ
 中ノ川で「いきいきサロン」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町中ノ川の中ノ川クラブで27日、同町社会福祉協議会の「いきいきサロン」があった。地域住民ら約10人が参加し、新宮警察署特殊詐欺被害防止アドバイザーの楠本研さんと脊古佳さんが詐欺の手口や防止対策などについて講話した。

 同協議会では高齢者の地域活動を促す「いきいきサロン」を町内16地区で開設している。いきいきサロンは地域の高齢化や1人暮らしの増加を背景に始まった取り組みで、引きこもり防止や生きがいづくりなどが目的。

 同地区では中ノ川いきいきグループが毎月第4水曜日に▽マスク着用▽手指消毒▽換気―などの新型コロナウイルス感染対策を施し行われている。

 講話で楠本さんは、県内では今年9月末から現在までに44件、約7300万円の特殊詐欺被害が発生しており、昨年一年間より12件も増加していると紹介。中でも高齢者の割合が全体の81・8%を占めていると説明した。件数の多い犯行手口については▽預貯金▽キャッシュカード▽還付金▽架空料金請求―の詐欺を挙げた。

 楠本さんと脊古さんは「ATMでの手続きは詐欺。還付金がそのような形で返還されることは絶対にありません。公的機関の名前を出されても信用せず、新宮もしくは串本警察署に相談してほしい。確認電話の開設もしているので、一人で悩まず連絡を」と呼び掛けていた。

 参加した70代・女性は「具体的に分かりやすく、とても有意義な時間でした。以前、自宅に不審な電話もあったため、改めて意識を高めていきたい」と話していた。

  □     □

 相談先の連絡先は次の通り。

▽新宮警察署 0735・21・0110

▽串本警察署 0735・62・0110

▽「かけて損なし ちょっと確認電話」 0120・508・878

(2021年10月29日付紙面より)

特殊詐欺について理解を深める参加者=27日、那智勝浦町中ノ川の中ノ川クラブ
2021年10月29日
17 避難者の立場で対応考える
 相野谷小中合同防災学習  (紀宝町 )

 紀宝町立相野谷小学校と相野谷中学校による合同防災学習が25日、同小学校であった。小学4~6年生の22人と中学生24人が災害対応ゲーム「クロスロード」に挑戦し、災害にどう対応し、行動するかを考えた。

 町教育委員会による防災教育事業の一環。町学校防災アドバイザーで三重大学大学院工学研究科の川口淳・准教授を講師に招いた。当初、地震と津波をイメージして通学路を歩き、危険箇所や災害時に役立つ物を探す予定だったが、雨天のためクロスロードに変更した。

 児童生徒はまず、図書館で防災学習に取り組んだ。川口准教授は国内で過去10年間、マグニチュード6以上の地震が300回発生したことを挙げ「地震が起きたら山崩れの発生やブロック塀、家などが倒壊する恐れがある。相野谷地区は海から離れているが、津波が海から相野谷川へ逆流する可能性もあるため、高台に逃げることが必要」と伝えた。

 体育館に移動後、4~5人でグループを組み、クロスロードに挑戦。クロスロードは災害発生時の救助や応急活動、避難所運営などの事例が書かれたカードを自らの問題として考え、YESかNOかで自分の考えを示すカードゲーム。

 「被災者のあなたは、避難所に犬を連れてくることを許しますか?」の問いに「連れていかないとかわいそうだから」と「YES」の児童生徒が多い一方、「NO」と答えた生徒は「動物アレルギーの人もいる」などと意見した。

 「水も食料も持たない家族が多数いる避難所で非常持ち出し袋を開ける?」などの質問が続き、それぞれが自分の意思を示し、グループで行動を考えた。児童生徒たちはゲームを通して災害時の対応を自らの問題として捉え、自分とは異なる意見にも耳を傾けていた。

(2021年10月29日付紙面より)

クロスロードゲームに取り組む児童生徒=25日、紀宝町立相野谷小学校体育館
2021年10月29日
18 地震と津波から命を守る
 くしもとこども園で避難訓練  (串本町 )

 串本町立くしもとこども園(中山紀子園長、園児154人)が26日、消防本部立ち会いの下で南海トラフを震源とする大きな地震や津波から命を守る訓練に取り組んだ。

 同園は町内で唯一低地にある保育・幼児教育施設。海抜約5㍍の立地にあり前述した地震が起こった場合は津波による浸水も予想されるため、月1回の頻度で敷地に接する海抜15㍍の西の岡へ駆け上がる避難訓練に取り組んでいる。

 普段は園独自でしているが年1回、消防本部に見てもらい改良すべき点などで助言を得る形も取っている。同本部は園児の励みになればと願って毎回、消防車両見学の機会を届けて印象を強める後押しをしているが、本年度は同園から新型コロナウイルス感染症予防の観点で消防車両見学はなしにしたいと申し出を受け、助言のみで協力した。

 園内一斉放送で地震発生と安全確保の指示が流れ、園児は先生の話をしっかり聞いてまずは机の下へ潜り込んで頭と体の安全を確保。次いで揺れの収まりと避難開始の指示が流れ、園児は防災頭巾をかぶり上靴のままで西の岡まで駆け上がった。

 年長は自分の足で走り、年少はお散歩カー(大型ベビーカー)に乗り保育教諭が4人がかりで押し上げ。電動でないお散歩カーは力業の大変さを伴い、それなりに時間を要しつつ避難を完了した。

 中山園長が西の岡で全員の避難を確かめ、同本部は園児に先生の言うことをよく聞きしゃべらず他の人を押さずに逃げること、保育教諭にカートを押し上げるため日々鍛錬を欠かさないことを意識付け。最後に合い言葉(自分の命は自分で守る・早く高い所へ逃げる・安全になるまで戻らない)をみんなで思い出して締めくくった。

 あと1年余りで高台に新しい園舎ができるが、それまでこの訓練は不可欠、と意識する中山園長。「今日はスムーズに避難でき、日頃の訓練の大事さを改めて再確認した」と今回の訓練を振り返り、「避難に限らず日頃から子どもの体力や運動能力を高めておきたい」と今後を見据えて語った。

(2021年10月29日付紙面より)

西の岡へと駆け上がるくしもとこども園の園児や保育教諭=26日、串本町串本
年少のお散歩カーは保育教諭がチームを組んで押し上げた
2021年10月29日
19 5チーム30人が熱戦
 那智勝浦町総合体育大会バドミントン大会  
2021年10月29日
20 アサマリンドウが見頃に  妙法山阿弥陀寺  
2021年10月29日
21 怖い人から身を守ろう  丹鶴幼で不審者対応避難訓練  (新宮市 )
2021年10月29日
22 大きなサツマイモにびっくり  太地こども園が七彩会と  
2021年10月29日
23 太田小児童が作品づくり  ペーパークィリング体験  (那智勝浦町 )
2021年10月29日
24 学校から歩いて公園へ  1~4年生が秋の遠足  (神内小 )
2021年10月29日
25 適切な叱り方を学ぶ  松本将平さんが「子どものほめ方・しかり方」  (熊野市 )
2021年10月29日
26 収穫したイモを味わう  西向小学校で焼き芋大会  (串本町 )
2021年10月29日
27 JAXA模型を一般公開  文化セの2階ホワイエで  (串本町 )
2021年10月29日
28 考え方伝えて意欲促す  事業計画策定セミナー  (広域商工会東牟婁協議会 )
2021年10月29日
29 危険性など訴える 串本西中で薬物乱用防止教室 (串本町)
2021年10月29日
30 100%の力でチャレンジ!  保育園・こども園で運動会  
2021年10月29日
31 音楽と映像で「KUMANO」を表現  向井山さん「丹鶴ホール」で公演  (新宮市 )
2021年10月28日
32 祭事保存会が文科大臣表彰
 新宮市の熊野速玉大社  

 令和3年度地域文化功労者表彰(文部科学大臣表彰)が25日に発表され、本紙エリアからは熊野速玉大社祭事保存会(会長・上野顯宮司)が「民俗芸能の伝承」分野で選出された。和歌山県内では同保存会と和歌山市のピアニスト・宮下直子さんのみ。

 同表彰は、全国各地において芸術文化の振興、文化財の保護に尽力するなど、地域文化の振興に功績のあった個人・団体に対し、その功績をたたえ文部科学大臣が表彰するもの。

 同保存会は、同大社を中核として周辺地域の氏子や関係団体と協力して長年にわたり祭礼の執行や運営を行い、伝統文化の継承と地域の活性化に努めており、また熊野の世界遺産を生かした観光や魅力発信など、地域振興にも重要な役割を果たしているとして受賞対象となった。

 同保存会は祭事の伝承や地域の文化交流推進などを目的に1964年に組織。同大社を中心とする「新宮の速玉祭(はやたまさい)・御燈祭(おとうまつ)り」は、2016年に国の重要無形民俗文化財に指定されている。

 受賞の決定を受け、上野宮司は「大変うれしく、責任も感じる。祭りを支えていくのが会の大きな目的。祭りの様子が海外に発信されるなど、一地域のものだった祭りや日本の文化が世界に共有されるのは喜ばしいこと」と話す。

 コロナ禍の影響で今年の御燈祭り、そして速玉祭は2年連続の縮小に。そういった状況において「神に対する畏れや感謝、祭りを紡いできた先人たちに思いをはせ、祭事を執り行ってきた」とし「関係者、氏子、奉仕者、全国の崇敬者に支えられて『ハレの舞台』がつくられている。自然との共生といわれるが、自然がないと祭りができない。神がそれを教えてくれていると感じる。自然の中で祭りができる喜びを感じている」。

 社会の変化や、新型コロナウイルスの影響を受け、祭りを見学する人が減少している昨今の状況について言及し「どの祭りも尊い。その中で代表として表彰を頂いただけ。多くの人に地域の祭りの価値に気付いてほしい」と話した。

 表彰式は11月1日(月)、京都市の府立府民ホールで開催される。

(2021年10月28日付紙面より)

新宮の速玉祭(2019年10月撮影)
新宮の御燈祭り(2020年2月撮影)
2021年10月28日
33 スロープ設置や停留所移動
 バリアフリー化で供用開始  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は7月末から役場庁舎玄関前で実施していた駐車場やスロープ設置などの整備工事をこのほど終了し、18日から供用を開始している。

 同町によると、これまでの旧スロープは急な傾斜だったことから、車椅子で庁舎に入るには補助が必要だったという。今回は現在の基準に合わせた傾斜が緩やかなスロープが付き、階段の高さも以前より低くなった。

 駐車場は、車椅子の使用や歩行困難な来庁者が庁舎近くに駐車できる屋根付きの「おもいやり駐車場」と2台分の来庁者用駐車場も整備。その横に公用車用駐車場をつくることで、庁舎向かいの来庁者駐車場の駐車台数が数台分増となった。

 さらに入り口付近には屋根付きの駐輪場も完備されたほか、町営バスの停留所が庁舎前に移動。玄関前と庁舎内にベンチも設置された。担当者は「雨風などを防ぐことができることから、町民の皆さまからは喜びの声も頂いています」と説明した。

 塩﨑圭祐総務課長は「工事中、ご迷惑をお掛けしまして誠に申し訳ございませんでした。今回の工事で、妊婦の方々などにも使用していただけるおもいやり駐車場も設けました。利用証は和歌山県に申請していただく必要があります」。

 駐輪場やバスの停留所については「町民の皆さまが庁舎や町営バスを利用しやすいように、駐輪場の設置や停留所の移動も行いました。快適なご利用につながれば幸いです」と話している。

(2021年10月28日付紙面より)

バリアフリー化となり供用が開始された階段やスロープ=20日、那智勝浦町役場
駐輪場も完成し、バスの停留所も移動された
2021年10月28日
34 色づき遅いが実は大きめ
 今年のユズの搾汁始める  (古座川ゆず平井の里 )

 古座川町の農事組合法人古座川ゆず平井の里(宇田篤弘代表理事)が27日、今年採れたユズの搾汁を始めた。

 同法人は、昭和30年代から町内で数を増したユズ生産農家の共同体として2004年に発足。現在は94人が組合員となり、生産したユズの実を同法人の出荷場へ集荷している。

 今年は55戸が順次集荷する予定。色づきが若干遅れ気味だが実は大きめで、宇田代表理事(63)は平年並みの作柄と評価し80㌧弱の集荷総量を見込んでいる。

 搾汁作業初日のこの日の集荷量は約1・5㌧。同法人は近年、基準を設けて青みが残る果実も受け入れていて、この日はその実を主に搾汁した。今後は色づきが良く傷が少ないなど秀品は生果として紀ノ川農業協同組合へ出荷し、冬至向けの需要に資する。残りが搾汁対象で、11月30日(火)を集荷の最終として作業を進める。搾汁後の皮もきれいなものは加工品の材料とし、残りは堆肥化するなど極力無駄を出さない状況を目指すという。

 搾汁で得た果汁は飲料や調味料など、同法人産加工品30品目の原材料として利用する。同町産の果汁は香りの良さで定評があり、一部は希望する大口へも出荷する。

 宇田代表理事は、組合員の生産努力もあるが自然に恵まれた中で栽培できるのも町産ユズの強みだと自負。消費者に商品を利用していただくことで組合員も元気になりみんなで喜べる状態ができていると発足から約17年を経た今を振り返り、今後について依然としてコロナ禍に伴う運営の厳しさがあるが負けず考えて取り組んでいきたいと意気込んでいる。

 加工品の情報など問い合わせは同法人(電話0735・77・0123)まで。

(2021年10月28日付紙面より)

今年採れたユズの実を集荷する組合員ら=27日、古座川町平井
搾汁機へ洗浄後のユズの実を流し入れ。周囲にユズの芳香が広がった
2021年10月28日
35 家族で落花生収穫体験
 くまの里山の恒例行事  (那智勝浦町 )

 和歌山県の「耕作放棄地再生活動協働モデル事業」を活用し、休耕地の再生に取り組む那智勝浦町高津気の「くまの里山」(西美恵子代表)は23日、高津気地区の畑で落花生の収穫体験を楽しんだ。集まった会員や家族連れ約50人は収穫を喜び、作業に汗を流した。

 「くまの里山」は2007年に組織された「高津気竹灯りの会」が母体。数年前に現在の「くまの里山」に改称した。農業を身近なものとし、里山に残る食文化や先人の教えを次世代につなぐとともに、耕作放棄地の再生と里山の保存のために活動している。

 同収穫体験は今年で3年目。落花生は今年6月上旬に作付けを行ったもの。参加した家族連れは笑顔で土を掘り、「うわー、採れた」「いっぱい採れたよ」「良かったね」と収穫を楽しんだ。その後、参加者は会員らが用意したゆでたサツマイモを味わった。

 くまの里山によると、今回の落花生はカラスなどの鳥獣被害を受け、収穫量が減少してしまったという。次回の収穫のためにも今後の打開策を検討するとした。

 西代表は「私たちくまの里山は、子どもたちが自然に触れ合うことができることと、美しい里山を次世代に残すことが目的。喜んでいただけているのはうれしい。落花生の味を好んでくれている人もいるので今回は申し訳ない限り。次回は対策も施し、頑張りたい」と話した。

(2021年10月28日付紙面より)

落花生を収穫した=23日、那智勝浦町高津気
多くの参加者が体験を楽しんだ
2021年10月28日
36 須川新仁さんが優勝
 令和3年度クラブ選手権競技  (日本ダイヤモンドゴルフ倶楽部 )
2021年10月28日
37 野球の魅力を感じて
 勝浦ヤンキースが体験会  (那智勝浦町 )
2021年10月28日
38 山口酒店が優勝 第171回職場対抗ボウリング大会 
2021年10月28日
39 新宮高女子が関西大会へ
 全日本高校女子サッカー和歌山大会  
2021年10月28日
40 ぴったりの一足を編もう  福祉センターで草鞋作り講座  (新宮市 )
2021年10月28日
41 1位に小阪享志さん  写連新宮支部10月例会  
2021年10月28日
42 リュウキュウマメガキ  浮島の森遊歩道沿いで実る  (新宮市 )
2021年10月28日
43 思い思いに楽しく作製  中央児で「ハロウィーンクッキーづくり」  (新宮市 )
2021年10月28日
44 秋の花々に触れ笑顔に  福祉センターで生花教室  (新宮市 )
2021年10月28日
45 父から娘に伝わった味  「たこ焼 紀伊」オープン  (那智勝浦町 )
2021年10月28日
46 下古谷奏明君、本選突破  兄弟一緒に全国大会へ  (日本クラシック音楽コンクール )
2021年10月28日
47 薄暮風雨下で技術発揮  潜水隊が夜間潜水訓練  (串本町消防本部 )
2021年10月28日
48 分団単位で計画して臨む  本年度の消防団実働訓練  (古座川町 )
2021年10月28日
49 愛情の大切さなど知る  町内小学校で命の授業  (串本町 )
2021年10月28日
50 人見建設が串本中へ寄贈  紀陽CSR私募債還元で  (串本町 )
2021年10月28日
51 和気あいあいとサシェ作り  子育てサロンで楽しむ  (紀宝町 )
2021年10月28日
52 モリンガの収穫最盛期に  ブライトライフ合同会社  (御浜町 )
2021年10月28日
53 南京玉すだれや皿回し楽しむ  カフェいっぷく亭に15人  (紀宝町 )
2021年10月28日
54 全員で戦い花園へ!  ラグビー部が全体練習再開で意欲  (木本高校 )
2021年10月28日
55 実験できれいな「虹」つくる  第2回わくわく科学教室  (紀宝町 )
2021年10月28日
56 お悔やみ情報
  
2021年10月21日
57 三輪崎海岸で海洋ごみ調査
 南紀熊野ジオパーク探偵団  (新宮市 )

 南紀熊野ジオパークをフィールドに中高生が自然や環境について調査・研究活動を行う「ジオパーク探偵団」(団長=東垣(あずま・わたる)・南紀熊野ジオパークセンター長)の漂着海洋ごみ調査が17日、新宮市の三輪崎海岸で行われた。探偵団には県立新宮高校の希望生11人も参加しており、海岸のごみを拾い集めながら種類や数、重さなどをつぶさに記録した。

 同探偵団は本年度初の試み。「think locally,act globally(地域で考え、地球規模で行動)」の視点に立ち、地元が抱える問題の解決に向けて自立的に考え、世界に情報を発信していくことを目指している。

 本年度の研究テーマは「海洋環境を考える」。日本に44あるジオパークの5分の4が海岸に面し、「日本ジオパークネットワーク」内でも海洋ごみ問題に取り組む機運が高まっていることを受け、全国に先駆けて活動を立ち上げた。

 この日は京都大学学際融合教育研究推進センターの島村道代さん(地球環境科学博士)ら専門家が調査をサポート。探偵団メンバーは2グループに分かれ、漂着したプラスチックや布、菓子袋、缶などを収集した。

 両チームとも数が多かったごみの1位はペットボトル、2位は食品容器。同海岸は無数の小石で構成される砂礫(されき)海岸で、波浪が強いという特徴があり、打ち上げられる際にボロボロに砕けた数百個の硬質プラスチック片も回収された。

 田中千遥さんは「高校の総合学習でごみ問題について調べており、興味があった。海岸からごみが次々に出てきて拾いきれず、数の多さが印象的だった」。

 東団長は「目の前にあるものを分類し、比較し、その理由を探るという活動は科学そのもの。今後取り組みが全国に広がっていけば、五島列島や隠岐など他の地域との比較も可能になってくる」と展望を語る。

 今後は白浜町の志原海岸で現地調査を行ったメンバーとオンラインで情報を共有して考察を進め、来年1月ごろに発表を行う予定にしている。

(2021年10月21日付紙面より)

三輪崎海岸で現地調査をしたメンバー=17日、新宮市(一時的にマスクを外して撮影)
海洋ごみを収集するメンバー
2021年10月21日
58 アサギマダラの飛来願って
 困難越えフジバカマ初開花  (御浜町 )

 御浜町上野の国道311号沿いにあるフジバカマ畑が見頃となり、旅するチョウとして知られるアサギマダラが飛び交っている。地元出身の有志二人が今春に苗を植え、病気で半数以上が枯れてしまう困難を乗り越えながら、初めての開花シーズンを迎えた。

 アサギマダラの飛来を願って同町阿田和の山田俊弘さんと紀宝町井田の上ノ谷久さんが休耕田を無償で借り受け、3月に約150株を植えた。苗は知人らの協力を受け、挿し木もして増やしたという。

 梅雨時期に病気にかかったが、株と土に薬を施し、約60株が開花した。畑にはアサギマダラとフジバカマを解説するプレートを設置。アサギマダラは、移動距離や通過地を明らかにするため羽に印を付けるマーキングが行われることがあるが、羽が傷付く恐れがあるとして、「これから長い旅を続けるチョウです。この場所でマーキングをしないで」とのメッセージも書いた。

 山田さんによると、5日に2匹が初めて飛来し、14日には50匹が確認できた。フジバカマの甘い香りが漂う中、近郊のカメラマンも訪れ、美しい姿を狙ってシャッターを切っている。

 山田さんは「人を怖がらず、優雅に飛んでいる。来年はもう少し畑を広げたい」と話していた。

 アサギマダラはチョウ目タテハチョウ科・マダラチョウ亜科。羽は濃い茶色地で青白い斑紋がある。長距離移動する渡りのチョウとして知られ、春に台湾付近から北上し、日本で夏を過ごした後、各地から再び南下する。

(2021年10月21日付紙面より)

フジバカマで羽を休めるアサギマダラ=15日、御浜町上野
見頃を迎えているフジバカマ畑
2021年10月21日
59 串本の海を伝えて半世紀
 21日に開館50周年の節目  (串本海中公園センター )

 串本の海を伝えて半世紀―。串本町有田にある串本海中公園センターが21日、開館50周年の節目を迎える。新型コロナウイルス感染症という厳しい情勢の中でも「串本の海を伝える」という使命を半世紀にわたって貫き通し、51年目へと踏み出そうとしている。

 日本初の旧海中公園(現海域公園)10区域が1970年7月に指定され、その一区域に選ばれた串本海中公園。世界最北限となるサンゴ群落を有する豊かな生態系を潜らずして伝える施設として翌71年10月21日、同センターが開館した。

 初年度は水族館、海中展望塔、レストランの3機能を有し、後にグラスボート(現在は半潜水型海中観光船ステラマリスが運行)、トンネル水槽、ダイビングパークなどの仕組みも加わり現在の形となる。水族館はマリナリウムではなくパビリオンの位置付けとなっていて、関わる飼育スタッフは串本の海を伝える水族館というコンセプトに基づき生き物を飼育展示している。

 その象徴種・ウミガメ類の飼育にちなんで近年、史上最大種とされるウミガメ類「アーケロン」の推定実物大木製模型も導入。その設置場所となっている館内Bゾーンは企画展示の場として活用し、串本の海への関心を強める趣向が重ねられる場となっている。

 観光のみならず教育旅行や遠足や社会見学、環境イベントの舞台としても定例的に利用を集める同館。半世紀の節目を迎え、水族館を預かる森美枝館長は「記念行事などの予定はないが、コンセプトを胸にこれからも努力していきたい」と意気込みを新たにしている。

  □     □

海中フォトコン受賞作品展開始



 そのような節目に係るタイミングでこのほど始まったのが、特別展・「第29回串本海中フォトコンテスト受賞作品」展。24点を写真やスライドショーで紹介する内容となっている。

 海をじかにのぞく海中展望塔もあるがさらに接近。実際に潜ったダイビング客が目の当たりにする串本の海の様子を伝える企画として、同コンテスト実行委員会と連携して適時開いている企画でもある。来年1月30日(日)までの実施で、「串本の海の美しさ、生き物の素晴らしさ、ダイビングの楽しさを表現した作品がそろっている」として鑑賞を呼び掛けている。

 串本の海を親しみやすくするべく飼育スタッフが創意工夫を注いでいるAゾーントピックス水槽では今月末(予定)まで、ツノメガニを飼育展示中。3Dウミガメシアターやバックヤードツアーなど一部の企画は新型コロナウイルス感染症予防のため休止しているが、同予防対策への協力を求めできる範囲で開館している。

 営業時間は午前9時~午後4時30分で年中無休。利用時は入館料が必要(チケット販売は閉館の30分前まで)となる。問い合わせは同センター(電話0735・62・1122)まで。

(2021年10月21日付紙面より)

開館50周年の節目を迎えつつある串本海中公園センターの水族館=19日、串本町有田
Bゾーンで実施中の特別展「第29回串本海中フォトコンテスト受賞作品」展
トピックス水槽で飼育展示中のツノメガニ。寂光の下で様子を観察できる
2021年10月21日
60 食学びインバウンド対応向上
 部会員ら専門家から学ぶ  (那智勝浦観光機構 )

 一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)は19日、那智勝浦町の体育文化会館でNACKT飲食・宿泊部会員と、参加希望者を対象とした「インバウンド対応力向上サポートプロジェクト」を開催した。株式会社ワントリップ、オイシージャパン株式会社代表取締役の片岡究(きゅう)さんが講師を務め、「~食の多様化に対応して、新たなお客さまを受け入れよう!~フードダイバーシティ・セミナー」と題し、インバウンド(訪日外国人観光客)の食や料理メニュー開発のポイントなどを伝えた。

 同プロジェクトはアフター・コロナのインバウンド客回復を視野に入れ、町内飲食店のインバウンド対応力向上をサポートすることが目的。部会員らはインバウンド客に多い、ベジタリアンやハラル(イスラム教)など、食の多様性に関する知識を得て、ニーズに対応する方法を学んだ。

 観光機構の堀千寿子さんは同プロジェクト実施について「現在は世界から和歌山県が注目されている。皆さまに外国人の受け入れ体制を整えていただくために開いた」と開催の経緯を説明した。

 片岡さんはセミナーで▽世界の最新食事情▽インバウンドについての食を知ろう!(ベジタリン、ハラルなど各国宗教食について)▽欧米豪、台湾、香港からのお客さまについて▽顧客動線に合わせた販売方法について▽料理メニュー開発のポイント―などについて、詳しく解説した。

 片岡さんは「世界との往来に先駆けて未来の旅行者への食について知識を広げ、魅力的で選ばれる地域になることを目指しましょう」と語った。

 観光機構によると、今後は参加した店舗に対し、専門家から個別に助言を得て、対応メニューの作成などをサポートするという。さらにNACKT公式ウェブサイトなどでのプロモーションへつなげていくとした。

(2021年10月21日付紙面より)

食の多様化について学ぶ部会員ら=19日、那智勝浦町の体育文化会館
片岡究さん
2021年10月21日
61 帯締めのキーホルダー  寺子屋分校「楽しい手芸教室」  (紀宝町 )
2021年10月21日
62 10議席に現職、新人の9陣営  町議選立候補予定者説明会  (御浜町 )
2021年10月21日
63 優秀賞は久保君、池内さん  地域安全ポスター  
2021年10月21日
64 審査終え、入賞者決まる  11月3・4日、「丹鶴ホール」で新宮市展  
2021年10月21日
65 思い思いに筆動かす  神倉小5年生が写生会  (新宮市 )
2021年10月21日
66 協力しあい、盛り上げる  高田連合運動会開催  (新宮市 )
2021年10月21日
67 候補者に問う  新宮市議補選アンケート  
2021年10月21日
68 3人の考えを聞く  新宮市長選候補者アンケート㊦  
2021年10月21日
69 大前の儀執行し礼尽くす  有田上の有田神社で例祭  (串本町 )
2021年10月21日
70 車いすの操作など学ぶ 串本西中3年が体験で (串本町)
2021年10月21日
71 未来へ繋ぐ 日本の祈り  「新宮の速玉祭」、厳かに  (熊野速玉大社 )
2021年10月21日
72 お悔やみ情報
  
2021年10月16日
73 本殿大前ノ儀で幕開け 厳かに「新宮の速玉祭」 (熊野速玉大社)

 国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」が15日午前、秋晴れの空の下「本殿大前ノ儀」で厳かに幕を開けた。

 例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を廻(まわ)る「神輿渡御式」からなる。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、昨年に引き続き一般参列を呼び掛けず神職と神社関係者のみで斎行。参列者らは検温や手指消毒、マスク着用などの対策を講じ、祭事に挑んだ。

 上野宮司の祝詞奏上の後、2人の巫女が世界遺産登録記念御神楽の「神なぎの舞」を奉奏。参列者が玉串を奉奠(ほうてん)した。午後からは神馬渡御式が営まれ、神馬と一行が阿須賀神社までの道のりを渡御した。

 大前ノ儀を終えた上野宮司は、令和10年に創建1900年を迎えることに言及し「長い歴史の中には疫病のまん延など艱難(かんなん)辛苦あった。そのたびにご先祖は神や国に祈りをささげた。激動の中で祭りをつないできた人々の心を受け継ぎ、ご奉仕させていただくことは何事にも代え難い喜び」とあいさつ。

 「今日という日を千載一遇とし、大事にしなければ。誠心誠意心を込めてご奉仕させていただきたい」と思いを語った。

 16日の神輿渡御式は午後1時30分から。同2時30分ごろから、朱塗りの神幸用船、諸手船(もろとぶね)、斎主船がゆかしく御船島を廻る御船祭が行われる。新型コロナ感染拡大防止のため、早船競漕(きょうそう)は中止となっている。

 祭りの様子は同大社ホームページにてライブ配信が行われている。

(2021年10月16日付紙面より)

玉串を奉奠する上野顯宮司(左)=15日、新宮市の熊野速玉大社
「神なぎの舞」を奉奏する巫女たち
2021年10月16日
74 木の恵みに感謝
 第62回木霊塔建立供養式  (新宮木協 )

 新宮木材協同組合(植松浩理事長)は15日、新宮市あけぼのの木材会館で第62回木霊塔建立供養式を営んだ。同組合員一同が献木した熊野川流域産100年以上のスギ(長さ4㍍、30㌢角)の木霊塔が除幕され、参列した同組合員18人が木の恵みに感謝した。

 供養式は、同組合の初代理事長で名誉市民の杉本喜代松(1873~1955年)の発想にあると伝えられ1951年に創設。切られて倒れる樹木が発する断末魔の悲鳴を耳にする作業員の心情や、業者が受ける恩恵を思い始まった。当初は市内の本廣寺で挙行されていたが、72年から同会館前庭で営まれている。この日は新型コロナウイルス感染防止対策として昨年に続き紀南木材新緑会による木遣(や)り音頭や餅まき、児童生徒木工工作コンクールの表彰式を中止するなど、規模を縮小して行われた。

 式典では組合員たちが除幕した後、植松理事長が木の恵みに対する感謝を述べ、木材業界の発展を祈る祭文を読み上げた。清水文雅・本廣寺住職の読経の中、参列者が焼香し手を合わせていった。

 植松理事長は「無事に滞りなく式典を終えることができました。コロナ禍は業界にも影響を及ぼしており、収束後も木材の需要がどのようになるか分からない。その中でも組合員一同および業界全体で一致団結し、厳しい状況を乗り越えられるよう頑張っていきます」と話していた。

(2021年10月16日付紙面より)

木霊塔が除幕された=15日、新宮市あけぼのの木材会館
式典に参列した皆さん(一時的にマスクを外して撮影)
2021年10月16日
75 県産品への理解深める
 古座小学校で梅干しのお話  (串本町 )

 串本町立古座小学校(山路教代校長、児童68人)で14日、県、県教委、県漬物組合連合会主催の「梅干しで元気!!キャンペーン」があった。梅干しの贈呈式とお話説明会が行われ、児童らは生産方法などを学び県産品への理解を深めた。

 同キャンペーンは県食育推進月間(10月)に実施しており今年で17回目。梅干しをより一層身近なものとして食べる習慣を養い、一人一人が自分の食への関心を持つ契機にしてもらおうと、県内の全小学校と特別支援学校へ県産の梅干しと学習資料を配布している。

 贈呈式とお話説明会は県内7校が対象で、新宮・東牟婁地方は同小で開かれた。

 山路校長は、6年生が約一週間前に修学旅行でみなべ町の梅干し工場を見学したことに触れた。6年生はおさらいとして、5年生以下は梅干しがどのように体にいいのか学習させてもらえればとあいさつ。贈呈式では講師の株式会社梅屋=田辺市=の坂井勇人営業部長が児童会長の杉本沙羅さんに同連合会提供の梅干しを手渡した。

 坂井部長はウメにはさまざまな種類があるが、県を代表する南高梅は実が大きくおいしいとして歴史や名前の由来を紹介。市販の梅干しは塩抜きをして味付けすることで塩辛さを抑え、よりいろいろな人に食べてもらえるよう工夫していることなどを話した。

 クイズ形式の紙芝居もあり、児童らは全国のウメの収穫量の約60%を県が占めていることや、梅干しをつくる際の塩の量、昔は薬として使われていたことなどを学んだ。「ウメは何日くらいで育ちますか」「種類はどのくらいありますか」など、知りたいと思ったことを積極的に質問する姿も見られた。

(2021年10月16日付紙面より)

贈呈式では児童会長の杉本沙羅さん(左)が梅干しを受け取った=14日、串本町立古座小学校
2021年10月16日
76 きれいな町を保つ意識を
 たばこ組合紀南支部が清掃活動  (那智勝浦町 )

 和歌山県たばこ商業組合紀南支部(塩崎伸一支部長)は14日、那智勝浦町役場周辺で清掃活動を実施した。会員17人が参加し、新型コロナウイルス感染予防に努めながらごみ拾いに励んだ。

 同組合女性部(大谷敏子部長)を中心に、たばこのポイ捨て禁止や未成年者の喫煙防止などの呼び掛けを目的に活動。1997年度から清掃が行われており、今年で24年目を迎え、年間25回ほどのペースで取り組んでいる。7日には道の駅くしもと橋杭岩周辺で清掃を実施した。

 会員たちはそろいのチョッキを身に着けて、のぼりを掲げながら紙くずや空き缶などのごみを拾い、汗を流した。

 大谷部長は「会員の皆さんが、いつも率先して参加してくれることを頼もしく思い感謝しています。地域の皆さんのマナーも良く、昔に比べ未成年者の喫煙も大幅に減少した。今後も『ごみ、吸い殻ゼロ』を目指して活動していきたい」。

 塩崎支部長は「全体的にごみの量が少なくなり、うれしい限り。しかし、ゼロになったわけではない。私たちが町をきれいに保つために先頭に立って活動し、意識を高めていければ」と話していた。

 次回は21日(木)に新宮市立医療センター周辺で活動を予定している。

(2021年10月16日付紙面より)

清掃活動に励む会員たち=14日、那智勝浦町役場周辺
和歌山県たばこ商業組合紀南支部の皆さん(一時的にマスクを外して撮影)
2021年10月16日
77 アルマボーラが総合1位
 後期ホップL東牟婁ブロック大会  
2021年10月16日
78 和やかに練習スタート  鴻田公園でグラウンドゴルフ  (新宮市 )
2021年10月16日
79 野菜づくりを体験しよう  生涯現役スキルアップセミナー  (新宮市 )
2021年10月16日
80 コスモス畑が満開に  那智勝浦町市野々で  
2021年10月16日
81 タペストリー作りに挑戦  橋本児童館で秋の工作  (新宮市 )
2021年10月16日
82 健全育成活動をたたえ  西村茂之さんに中部少年補導功労者表彰  (熊野警察署 )
2021年10月16日
83 県、町からの回答書を基に協議  第2回鮒田区環境防災会議  
2021年10月16日
84 目指すべき将来像考える  ボラ・市民活動セが研修会  (紀宝町 )
2021年10月16日
85 子どもたちの力作そろう  地域安全ポスター審査会  
2021年10月16日
86   
2021年10月16日
87 園の雰囲気など知る  上野山こども園で見学会  (串本町 )
2021年10月16日
88 週末開場、利用増の傾向  潮岬望楼の芝キャンプ場  (串本町 )
2021年10月16日
89 お悔やみ情報
  
2021年10月14日
90 長年の尽力たたえる
 防犯功労者・団体表彰  (和歌山県 )

 和歌山県庁で12日、「令和3年度全国防犯功労者及び団体表彰伝達式」があった。本紙エリア内では、新宮警察署推薦の柳本利文さん(72)が防犯栄誉金章を受章したほか、中山仁さん(74)が防犯栄誉銅章の栄誉に輝いた。

 11日から20日(水)までの10日間は「全国地域安全運動」期間。地域安全に資する関係機関・団体、警察が地域安全活動を強化するとともに、相互の連携を一層緊密にすることにより活動の効果を最大限に上げ、安心して暮らせる地域社会の実現を図るために定められている。

 例年なら期間中開催の「安全・安心まちづくり県民大会」の場において同伝達式および「きしゅう君の自転車鍵掛けコンテスト」を実施しているが、本年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から大会は中止に。伝達式と表彰式のみが行われた。

 同表彰は、多年にわたり各地域における防犯活動に尽力し、犯罪の防止に多大な功労があった個人・団体に対して授与されるもので、金・銀章、防犯功労団体は警察庁長官および全国防犯協会連合会長の連名表彰、銅章と功労ボランティア団体は全国防犯協会連合会長名の表彰となっている。

 新宮警察署では13日、受章者2人に花束が贈られた。約20年前に少年補導員として委嘱を受けて以降、会長を務めながらも新宮警察署地域安全推進員として尽力してきた柳本さんは「青色パトロールや補導員のベストを身に着けるなど、『見える』形を主目的として活動してきた。活動中に住民の方から声を掛けてもらえるなど、興味を持っていただいたことで効果が出ていると感じている。これを機に、少しでもまちを良くするために頑張りたい」。

 58歳で早期退職後、知人に誘われ推進員に。「少しでも地元の役に立ちたい」と力を注いで約15年。現在、推進員会総代を務める中山さんは「昨今はコロナの影響で活動が停滞しているが、警察と連携し、各種啓発運動に取り組んできた。(受章に対し)驚いているが光栄です」とそれぞれ喜びを語った。

 山田守孝署長は「2人からは地元愛が感じられる。警察が啓発するより、地元で生活している人が近所の人たちに声掛けしてくれるほうが効果的で重みもある。他の仕事をしながらのボランティア活動に頭が下がる思い」と感謝を伝えた。

(2021年10月14日付紙面より)

金章を受章した柳本利文さん(中央左)と銅章の中山仁さん(同右)=13日、新宮警察署(一時的にマスクを外して撮影)
2021年10月14日
91 観光や町づくりで提案
 スタディケーションの学生ら  (古座川町 )

 首都圏の大学に通う観光学部の学生らが8日から11日まで、古座川町内でスタディケーションに取り組んだ。学生7人と引率教員3人が町内を巡り、学んだことや感じたことを踏まえて観光や町づくりに関する提案をした。

 古座川町観光協会(須川陽介会長)が観光庁の「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業」の採択を受け実施する複数の事業の第1弾。地域の観光資源の磨き上げを地域で行い観光の再生基盤をつくるための実証実験で、地域と多様に関わる人々である関係人口の増加などを目指した取り組みとしている。

 スタディケーションとは「スタディー(勉強)」と「バケーション」を組み合わせた造語。学生らは北海道大学和歌山研究林とやまさき屋旅館に宿泊し▽古座川ジビエ山の光工房▽南紀月の瀬温泉ぼたん荘▽滝の拝▽Kii Garden▽一枚岩▽古座川ゆず平井の里―などを訪れ、サイクリングやアユの友釣り、木工、Eボートなども体験した。

 同町小川の「Kii Garden」ではガーデナーの松下礼(あや)さんから説明を受けローズマリーやタイム、ミントなど6種のハーブティーの試飲、ハーブの収穫、手作りバーム(軟膏)といったワークショップに取り組んだ。

 10日夜にはオンラインプレゼンテーションがあり、体験を通じて感じた同町の観光や町づくりの課題とその解決策などを3班に分かれて提案した。

 アクセスの悪さや空き家などの問題点を逆手に取った町づくりや、学生対象のホームステイ・短期移住、住民との交流を目的とした観光、農業や林業を生かす取り組みなど、他地域に住む若者ならではのアイデアが多数挙がり、参加した関係者らは感想や質問を熱心に伝えていた。

 引率の教員は学生をねぎらい、関係者に対し感謝を述べた。「観光を広く捉えるためにも地域とつながりながら実体験として学ぶ仕組みをつくりたいので、学生と共に手伝えれば」と述べて感謝した。

 須川会長は「期間が短い中でこんなに素晴らしい独創的な発想をしてもらった。三者三様で良かった」と話し、学生の提案を講評。実現可能なものは実行していくとして締めくくった。

(2021年10月14日付紙面より)

ハーブの香りを確かめる学生ら=9日、古座川町小川の「Kii Garden」
2021年10月14日
92 生徒に物資配り呼び掛け
 薬物の乱用防止街頭啓発  (串本町 )

 県立串本古座高校正門一帯で13日、薬物の乱用防止を呼び掛ける街頭啓発があり生徒の関心を促すなどした。

 この啓発は、10、11月に全県規模で展開される麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動の一環。若年層への薬物乱用の広まりを防ぐ取り組みとして、対象とする生徒の代表にも参加を求めて定例的に実施している。

 新型コロナウイルス感染症の情勢により前年度は中止したため、今回は2年ぶりの実施。県薬物乱用防止指導員串本地区協議会(堀正会長)を軸にして同町教育委員会、串本青少年センター、新宮保健所串本支所〈同協議会事務局〉、同校生徒会(岡村文音会長)の各代表者14人が啓発員として早朝に集まり、手分けして啓発物資を配った。

 この運動は麻薬、覚醒剤、大麻、シンナー、危険ドラッグなどの薬物乱用は個人にとどまらず犯罪の誘発など地域社会へも危害をもたらすことを伝え、その根絶を図ることが目的。大麻については近年30歳未満が事犯全体の6割以上を占めていて、堀会長も地域の若者への広まりを危惧し「コロナで啓発だけでなく教室も開きづらい状況が続く中、若者に呼び掛ける機会が持ててよかった。この啓発をきっかけにして日頃の話題にし、意識を高めてくれれば」と生徒の今後を期待した。

 岡村会長(2年)は着任から間がなく、この啓発が初の大仕事。今後のチームワークを高める弾みにすべく啓発に取り組んだそうで、「薬物の乱用がいけないことは小学生の時から教わってきた。高校生はみんなわかっていると思うので、決して手を出さないよう校内でも呼び掛けていきたい」と話した。

(2021年10月14日付紙面より)

登校する生徒に物資を配って薬物の乱用防止を呼び掛け=13日、県立串本古座高校前
2021年10月14日
93 学力の定着状況を調査
 小中学校で学習到達度調査  (和歌山県 )

 和歌山県教育委員会は13日、県内の公立小中学校と特別支援学校の児童生徒を対象に、令和3年度学習到達度調査を実施した。新宮市・東牟婁郡の小中学校でもテストが行われた。

 児童生徒の学力の定着状況をきめ細かく把握し、指導方法の工夫・改善に役立てるとともに、個に応じた指導を充実させ、学習内容の定着を図ることを目的に毎年実施している。

 調査教科は小学校第4学年と中学校第1学年は国語・算数(数学)。小学校第5学年と中学校第2学年は、国語・算数(数学)・理科。

 昨年度の調査では、小学校算数で問題の解き方を言葉で説明する問題や複数の思考過程を必要とする問題に課題があった。また、国語では人物像や物語の全体像を具体的に想像することに課題が示されていた。

 本年度の調査の正答率や教科ごとの課題点などは、12月ごろに県教委のホームページなどで公表する予定だ。

(2021年10月14日付紙面より)

テストの説明を受ける児童=13日、那智勝浦町立宇久井小学校
2021年10月14日
94 仲間と友情育む  成川小5年生が宿泊体験学習  (熊野少年自然の家 )
2021年10月14日
95 三重高虎ガールズが全国制覇  主将・峪中さん(有馬中)「目標かなった」  
2021年10月14日
96 「紀の宝お食事券」発行へ  コロナ状況見極め10月末から  (紀宝町 )
2021年10月14日
97 宝石のような美しい実  熊野地方でノブドウの季節  
2021年10月14日
98 西家見守るキンモクセイ  今年も花咲き香り漂わす  (那智勝浦町 )
2021年10月14日
99 平和の大切さかみしめる  新宮ユネスコが「ピースウオーク」  (田辺市本宮町 )
2021年10月14日
100 感染症教わり意識高める 美容組合の支部員が研修 (串本町)
2021年10月14日
101 道の駅一帯で清掃奉仕  県たばこ組合の会員ら  (串本町 )
2021年10月14日
102 第3回定例会一般質問(終)  古座川町議会  
2021年10月14日
103 笑顔で競技にチャレンジ  幼稚園やこども園などで運動会  (新宮市・那智勝浦町 )