ヘリによるホイスト訓練実施 (新宮警察署 )
新宮警察署(大髙圭司署長)と県警航空隊は16日、新宮市新宮の同署南側空き地で災害警備訓練を実施した。同署の第二機動隊員ら15人が大規模災害発生時を見据え、県警ヘリコプターBK117B―2型「きのくに」による被災者救助訓練を行った。
署員の防災意識高揚と迅速な体制の確立、対処能力、救助能力の向上などが目的。阪神・淡路大震災(1995年)が発生した1月17日に合わせて毎年実施している。
この日の訓練では、南海トラフ地震や水害などの大規模災害の際に道路が途絶したり、中州に人が取り残された状況を想定した。急病人やけが人に救助用具を装着させ、ヘリに搭載されているホイストクレーンでつり上げて搬送する一連の動きを確認し合った。
県警航空隊は「きのくに」に関して「時速は200㌔。3000㍍まで上昇する。天候などにもよるが、和歌山市から新宮市まで早ければ30分で到着できる」などと説明。災害時には搭載さ
れた「ヘリコプターテレビシステム」で地上の状況を中継し、被害状況を把握する。遭難者などに呼び掛けを行うためのスピーカーも搭載している。
訓練後、同署の木村光太郎警備課長は「災害時にはヘリが一番力を発揮するのでは。今日のようなホイスト訓練を重ねることで、署員の救助能力の向上に努めたい」と話していた。
(2019年1月18日付紙面より)
「御燈祭り」を前に仲之町で (新宮市 )
新宮市の神倉神社で2月6日(水)に営まれる「御燈祭(おとうまつ)り」を前に、同市の仲之町アーケードに長さ1・8㍍のジャンボたいまつが登場した=写真。
仲之町商店街振興組合(福田一郎理事長)の組合員たちが祭りを盛り上げようと20年以上前から毎年この時期にリフトを使って長さ約370㍍のアーケードに取り付けている。組合員たちが傷みを補修しながらつるしており、たいまつの側面には「世界平和」「商売繁盛」「天下泰平」などの文字を入れている。今後はのぼりも設置する予定。
熊野地方に春の訪れを告げる「御燈祭り」は1400年前から続くといわれる全国でも珍しい女人禁制の火祭り。白装束に荒縄を胴に巻き、わらじを履いた「上がり子」と呼ばれる祈願者たちが、御神火がついたたいまつを手に538段の石段を下る。
(2019年1月18日付紙面より)
年末年始の観光動態まとまる (串本町 )
串本町の年末年始(昨年12月30日~今年1月3日)の観光動態が15日にまとまった。宿泊、日帰り合わせて推計延べ4万483人が来町。前回の年末年始と比較して11・5%の伸びになったという。
同町の昨年の大きな環境変化として宿泊施設「大江戸温泉物語南紀串本」の開業があり、他方では同施設や市販車のロケなどCM効果、国指定天然記念物・橋杭岩で相次いだ観光面での高評価、日本ロマンチスト協会による恋する灯台のまち認定など町外における話題性も例年に増して充実していた。
そのような状況の中で迎えた年末年始の繁忙。推計の内訳は宿泊が8162人(前回より71・1%増)、日帰りが3万2321人(同2・4%増)で、濵地弘貴産業課長は、宿泊の大幅増は大江戸温泉物語南紀串本だけでなくホテル&リゾーツ和歌山串本の伸びも含まれるとし、対して日帰りが微増にとどまった要因の一つに宿泊環境の充実に伴う日帰りから宿泊への移行も見据えている。
□ □
繁忙の中でも特に際立ったのが、元日の初日の出観望。昨今の繁忙傾向を踏まえて昨年末、臨時駐車場として▽橋杭漁港内約40台分▽橋杭園地内約112台分▽潮岬望楼の芝内約400台分―を指定し看板設置や警備員配置などによる誘導を行うとともに、国や県にも協力を得ながら初日の出の位置が紀伊大島に隠れる橋杭岩から観望できる望楼の芝への誘導にも力を入れた。
橋杭岩周辺は元日未明にキャンピングカーなどで道の駅くしもと橋杭岩と同漁港内の各駐車場が満車になり、日の出時刻直前には橋杭海水浴場駐車場や準備した臨時駐車場など全て満車になった。望楼の芝は午前5時ごろに満車に達したとみられ、役場産業課職員が元日返上で駐車場をでき得る限り拡張して誘導するなど現場対応に当たったが結果的に誘導しきれない勢いで見物客が集まり、直前の駆け込みに伴う事故防止のため満車の看板を掲げて駐車を断る対応を取った。警備に当たった事業者から550台以上の駐車があったと報告を受けているという。
今回の状況を踏まえて同課は、有効だった手立てと今後取り組むべき手立てを取りまとめて次回に引き継ぐとしている。
(2019年1月18日付紙面より)
井関青彦神社で例大祭 (那智勝浦町 )
那智勝浦町にある井関青彦神社で13日、春の例大祭が営まれた。午前の神事では五穀豊穣(ほうじょう)と厄払いを祈願し、宮総代や獅子舞を奉納する神楽会、子どもみこし会などが参列した。
お弓行事では最初に神主役の中村悠寿君(13)が弓を引き的を射抜いた。続いて兄弓、中弓、弟弓の6人の弓子が矢を放った。的に当たるとどよめきが起こり、拍手喝采。中村君は「真ん中の的近くに当たってよかった。安心した」と話していた。
的を射た弓子の親族が胴上げされ、集まった区民や関係者に大きな笑い声と笑顔があふれた。同時間帯には子どもたちのみこしがにぎやかに区内を練り歩いた。
午後は井関宝寿寺近くの弁財天に神楽を奉納し、同寺境内では「幣の舞」「乱の舞」「神明の舞」「剣の舞」の獅子神楽が奉納された。その後の餅まきは多くの住民で大変なにぎわいだった。
(2019年1月18日付紙面より)
県ソフトテニスインドア選手権大会
県高校剣道新人大会
優勝は敦賀FC、3位は斑鳩FC (新宮SSS招待兼ヤタガラスカップ )
神倉神社の石段検分 (新宮市 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の摂社、神倉神社で2月6日(水)に営まれる「御燈祭(おとうまつ)り」に備え、関係者らが15日、石段の安全を点検した。ひび割れなどが112カ所見つかり、祭り当日までに修繕する。
点検には猪飼三雄・神倉神社奉賛会長、中山忠吏・神倉青年団長をはじめ、杉下和夫・市消防団丹鶴分団長、市観光協会の職員など計13人が参加。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝(1147~99年)が寄進したと伝わる自然石を積み上げた538段の石段を一段ずつチェックし、石が動くなど問題箇所にチョークで印を付けた。
祭り関係者たちは点検終了後、熊野速玉大社で開かれた「御燈祭り事故防止協議会」に出席。参加者や見学者にけが人が出ないよう各関係団体が協力し、安全確保に努めることを確認した。
御燈祭りは1400年以上前から続くと伝わる祭りで、2016年3月に国の重要無形民俗文化財に指定された。白装束に荒縄を巻いた「上(あ)がり子」と称する参拝者が神倉山上でたいまつに御神火を受け、山門の開扉とともに急峻(きゅうしゅん)な石段を一気に駆け下りる。
猪飼会長は「近年は全体的にマナーも良くなってきていると思います。上がり子さんや見学者などに、けががないよう入念な安全確保に努めます」と話していた。
(2019年1月16日付紙面より)
創業ファーストステップ講座に15人 (新宮市 )
新宮市井の沢の新宮商工会議所で12日、伴走型小規模事業者支援推進事業「輝く女性のために! 創業ファーストステップ講座~ビジネスをカタチにしよう~」があった。(株)リフェイス代表取締役で中小企業診断士の中村佳織さんが、創業に興味のある人など15人に向け、創業の基礎について講義した。
中村さんは起業者の成功事例を紹介し「自分の技術やアイデアを事業化したい、社会に役立つ仕事がしたいなど、創業には動機が必要。強く、熱く、明確な動機を持ってほしい」と聴講者に呼び掛けた。動機付けの重要性について「もうけようと思っているだけでは続けられない。強く明確な動機があれば、困難に陥ったときにくじけずに頑張れる。事業の方向性もブレにくくなる」と説明した。
起業した際のメリットとデメリットについても触れ「デメリットやリスクを受け入れる覚悟をしっかり持っていただいた上で、どんなビジネスにするかを考えて」。
中村さんは、まずは分析をすることが重要と述べ、自分自身(内部環境)と自分の周り(外部環境)を分析することを推奨した。「自分自身を分析し、事業に生かせる強みと克服すべき弱みを改めて認識してほしい」と話していた。
(2019年1月16日付紙面より)
峯の薬師如来堂厨子開帳 (古座川町 )
古座川町峯にある薬師如来堂で12日、同堂守護職の水本一男さんにより本尊など仏像群を納めた厨子が開帳され随時参拝を集めた。
同堂は大字立合の集会所前に架かる峯口橋を渡り、すぐ先のT字路を左へ上った山腹に位置。受け継がれる厨子は江戸時代に峯に伝わったとされ、本尊の薬師如来と日光菩薩と月光菩薩(以上薬師三尊)、十二神将の各仏像が安置されている。
普段は秘仏として厨子は閉じられ、毎年1月12日の日中のみ開帳している。今年は時折小雨が降る中で開帳する形となり、水本さんは当日の天気を見越してあらかじめ境内にブルーシートを屋根代わりに張って参拝者を迎えた。
午前7時から絶え間なく参拝があり、堂内で開帳された本尊などにじかに信心を注いだ参拝者は、その後も水本さんや居合わせた参拝者との談笑を楽しむなどして過ごした。堂内では護符や餅、境内では水本さんが毎年手作りしているタケの菓子台にお下がりの菓子類を入れて振る舞い。水本さんらは温かい茶を出すなどして、冷え込む時季の参拝に感謝した。
近況報告や交流話に加え、今回は同堂そばにあるクマノザクラの花の時期の写真も飾られて話題に。池野山にある標本木よりも若干白いが研究者がクマノザクラと同定しているそうで、樹形の素晴らしさなどが参拝者の興味を集めていた。
今年も無事例祭の奉仕を務めた水本さんは、「足元が悪い中、朝早くから大勢の皆さんに来ていただけてありがたく思います。これからも体力が続く限り続けていきたいし、せめて車に乗れる間は人様に迷惑をかけないよう体の調子を気に掛けていきたい」と願うところを語った。
(2019年1月16日付紙面より)
住民ら協力し多くの催しも (那智勝浦町 )
那智勝浦町浦神の塩竈(しおがま)神社(井谷正守宮司)で13日、豊漁や船の安全などを祈願する伝統の「脊美(せみ)祭り」が営まれた。脊美まつり保存会(会長=谷口利明・浦神西区長)が祭りや歴史を継承している。神事のほか、手踊りやみこしなど、地区住民らが協力し合い、祭りを盛り上げた。
祭りは古来捕鯨の歴史を持つ同区で、セミクジラを模したわら製の「脊美」を縁起物として用いて、毎年催行されている。過去には成人の儀式として行われていたという。長年、捕鯨文化を継承していることから2016年に日本遺産「鯨ととに生きる」に認定された。
神事後、井谷宮司が「鬼」と書かれた1・7㍍の的を矢で射抜くと同時に、脊美子の德村奏磨君(下里小5年)と弟の怜音君(同2年)、新屋岳(たける)君(同3年)が取り付けられた脊美を一斉につかみ取り西区区民会館まで全力で走った。
役目を終えた奏磨君は「3回目なので緊張せずに務めることができました」と述べ、怜音君は「緊張したけど楽しかった。来年も挑戦したい」と話した。新屋君は「脊美が重かったけどなんとか走れた」と笑顔で語り、3人をねぎらう祝賀の直会が持たれた。
境内では東区の勇義社(畑下圭喜社長)が勇ましい獅子舞を奉納し、多くの住民らが拍手を送っていた。
午後からは西区のみこしやだんじりが区内を練り歩き、脊美音頭などの手踊りが踊られた。その後、会館で子どもたちにお年玉と菓子が配られ、さまざまな賞品が当たる抽選会なども行われた。
見物していたボストン出身で近畿大学院生のジョナス・ミラーさん(27)は「祭りはすごかった。浦神区は皆さん優しく、素晴らしい。私にとって多くを学べる良い機会」と話した。谷口会長は「地元の祭りは良い。人口も減ってきているが、今後も続いてほしい」と語った。
(2019年1月16日付紙面より)
準優勝は新宮SSSブルー (新宮SSS招待兼ヤタガラスカップ )
2019年くまの駅伝大会
新宮市、成人式に258人
新宮市の成人式が4日、市蓬莱体育館であった。振り袖やはかま、スーツ姿の新成人258人(男144人、女114人)が出席し、大人への第一歩を踏み出した。新成人を代表して松本悠馬さんが「大人になったことを自覚し、新宮市に対する誇りや感謝の気持ちを忘れずに、困難を乗り越えることに前向きに取り組んでいく」と誓った。
国歌と市歌斉唱後、速水盛康教育長が開会の辞。田岡実千年市長は「人生の大きな節目となる記念すべき日に、両親や家族と共に生きてきた思い出、友人たちと一緒に学び遊んだ思い出に思いを巡らせてほしい。一人で生きてきたのではなく、いろんな人のお世話になったと思うのでは」と述べ、人生の第二幕が元気で生き生きとした輝かしいものになるよう祈願した。
来賓の屋敷満雄市議会議長、濱口太史県議会議員が祝辞を述べ、アコースティックユニット「ヤブシン」が歌で祝福。教育委員の中村八十八さんのあいさつで閉式した。
会場は久しぶりに会う同級生たちとの会話や記念撮影でにぎわっていた。奥舜太さん(20)は「成人式を無事に迎えられたのは、親を含めた皆さんのおかげ」と感謝の言葉を口にし、「就職して自立した立派な大人になりたい。親の面倒を見られる力を身に付けたい」と抱負を語っていた。
(2019年1月6日付紙面より)
那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で初市があった4日、和歌山県漁業協同組合連合会副会長理事の片谷匡さんら4人は同町の熊野那智大社(男成洋三宮司)を参拝した。水揚げされたマグロを奉納し、海上安全や大漁などを祈願した。
ささげられたマグロは約20㌔のメバチマグロとビンチョウマグロの2本。神事やみこによる神楽「那智の滝舞」も行われた。
男成宮司は「漁の安全と大漁、漁協のご発展を祈念しております。漁業を取り巻く環境は厳しいが、勝浦はマグロが有名な町。皆さま方には、ご苦労も多いかと存じますが、一層の力を尽くしていただけましたらありがたいと思います」と語った。
県漁連勝浦市場部参与の吉村泰治さんは「今年一年の大漁祈願と操業の安全、勝浦地方卸売市場の関係者の皆さんの繁栄を祈願しました」と話した。
(2019年1月6日付紙面より)
新宮公設市場で初市
新宮市佐野の新宮広域圏公設地方卸売市場で5日、同市場協力会(小田三郎会長)主催の「平成31年初市」があった=写真。
生鮮食料品の円滑な流通と安定供給を図り、周辺広域住民の食生活の安定に貢献することを目的に、1985年5月に県下の公設市場第1号として設置された市場。初競り前の式典で小田会長は、昨年成立した改正市場法、今年10月の消費増税や軽減税率制度などへの対応、地元商店の利用を高めてほしいことなどに触れ、「この地域の食品流通の拠点としての機能をさらに磨き、市場に託された使命を誠心誠意果たしていきたい」とあいさつ。
市場管理者の田岡実千年市長は関係者たちの日頃の協力に感謝し、「皆さまには安心安全新鮮な食材の供給を続け、圏域の住民の台所を支えていただいていることに感謝したい」と一層の尽力を呼び掛けた。
多数の来賓が出席する中、万歳三唱し、午前7時30分から初競りが始まった。ダイコン、イチゴなどが次々と競り落とされた。くろしおいちご生産組合のマスコットキャラクター「まりりん」も来場した。
(2019年1月6日付紙面より)