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2022年10月18日
1 3年ぶりの早船競漕、勇壮に
 王子区が上り優勝  (新宮の速玉祭 )

 国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」が執り行われ、16日には神輿渡御式(みこしとぎょしき)と御船祭(みふねまつり)・早船競漕(きょうそう)が営まれた。

 神馬(しんめ)に乗った「ヒトツモノ」に先導されて、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊を移した神輿が「わっしょい」の掛け声とともに熊野川河川敷へ。

 その後、熊野大橋上流の「神遷(うつ)し場」で、朱塗り神幸船(しんこうせん)に遷されると、旧丹鶴小学校裏の河川敷に設けられた下札場(しもふだば)から9隻の早船が一斉にスタート。上流にある御船島(みふねじま)を3周し、上札場(かみふだば)を目指す約1・6㌔のコースで競い合った。上りで王子区が15分50秒のタイムで、3年ぶりとなった早船競漕を制した。

 とも取りを務めた西村雄作さんは「3年ぶりの早船競漕に優勝できて良かった。(前回の2019年は2位だったので)リベンジできた。気合いを入れて練習してきたのでうれしい。途中で他の区と櫂(かい)が当たったりしてやばいかもと思ったが、こぎ手がよくこいでくれた。来年も優勝して連覇できたら」と喜びを語った。

 熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)では、「神輿所(みこししょ)」に設けられた杉ノ仮宮で暗闇の中、御旅所神事が営まれ、静寂に包まれながら厳かに日程を終えた。

 熊野地方はこれから、本格的な秋を迎える。

  □     □

■早船競漕の結果

【上り】

①王子②阿須賀③丹鶴④神倉⑤明神⑥堤防⑦千穂⑧相筋⑨春日

【下り】

①堤防②阿須賀③春日④明神⑤神倉⑥丹鶴⑦相筋⑧千穂⑨王子

(2022年10月18日付紙面より)

9隻の早船が勢いよく下札場をスタートした=16日、新宮市
掛け声とともに市内へと繰り出す神輿
2022年10月18日
2 観光復活のヒント探す
 外国人講師による講演会  (那智勝浦町 )

 外国人の目から見た那智勝浦町の魅力を伝える、本郷アリーさんによる『観光地から「感動地」へ』の講演が13日、那智勝浦町天満の体育文化会館であった。観光関係者や一般など15人が参加。コロナ禍で低迷した観光業の復活のヒントを探した。

 串本町と那智勝浦町の主催による「宇宙ウィーク2022」のイベントの一つとして実施した。本郷さんはブルガリアの出身で、2001年に家族と日本へ移住。日本の優れた「感動地」を世界に伝える「Japan Travel Awards」の選考委員長を務めている。

 本郷さんは、目指すべき観光を「外国人、日本人に関係なく、誰もが楽しめる場所に」と主張。「観光客には、小さな子や車椅子の人、ペットと来る人や年配者もいるが、やりたいこと、楽しみたいコンテンツは一緒。国籍もあまり関係がない」と話した。

 2022年の同アワードに認定された、ふくしまバリアフリーツアーセンターを紹介。「(名所の一つの)花畑は、数年前までバリアフリーが整っておらず、車椅子では奥まで行けなかった。それを整え、車椅子を押してガイドが案内するようにし、それで観光客が増えた。まち全体のインフラが(バリアフリーに)変わってきている」と明かした。

 那智勝浦町の観光課題を指摘。「魅力的な情報を知らせる発信が不足している。英語の情報発信が足らず、よってブランドの認知度も変わらない。これが充実すると観光客の増加につながる」と語った。

 魅力的な情報について「日本と外国の観光客の両方とも、やりたいことは一緒。『外国人はこういうものを喜ぶ』ではなく、自分たちが喜ぶコンテンツを考えることが大事」と述べた。魅力的なコンテンツは「人それぞれ」とし「既存のコンテンツをさまざまなアングルから情報発信すれば、それが魅力的な観光コンテンツになる」と力を込めた。

 具体例として、愛知県の着物レンタル店を紹介。「女性がはかま、男性が振り袖でもいいと情報発信したら、外国人コミュニティーですぐ広がった。店がかけたお金はゼロ。見せ方だけで変わる」と話した。他の成功事例として、3歳から乗れるようにした川の急流下り体験や、車椅子のままでの人力車乗車体験なども挙げた。

 車椅子への配慮やLGBTQへの理解など、写真による「見える化」の重要性にも触れた。外国人観光客に感想を聞く有効性も強調。「何が必要かと聞くとアイデアを出してくれる。失礼ではない」と述べた。

(2022年10月18日付紙面より)

観光客の増加に向けてやるべきことを考えた=13日、那智勝浦町天満の体育文化会館
講話する本郷アリーさん
2022年10月18日
3 親子で宇宙を学ぶ
 アニメ監修者が講話  (那智勝浦町 )

 NHK・Eテレで放映中のアニメ「宇宙なんちゃら こてつくん」の監修者が語る「宇宙兄さんズと楽しく宇宙を学ぼう!」が15日、那智勝浦町天満の体育文化会館であった。町内外の親子連れなど、約50人が参加。宇宙の魅力を楽しく学んだ。

 串本町と那智勝浦町の共催による「宇宙ウィーク2022」の中のイベントの一つ。宇宙兄さんズは、公益財団法人日本宇宙少年団の小島俊介さん、小定弘和さんのコンビとなる。2人は、米航空宇宙局(NASA)や宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙センターでのスペースキャンプや、宇宙飛行士との交流イベントなどを企画、運営している。

 2人は「世界の宇宙関連組織の人々が、宇宙をどう調べるかについて会議している」と紹介。「国際宇宙探査ロードマップには、いろんな国が協力し、地球から国際宇宙ステーション、月、火星の順で調べることを目指していることが書かれている」と明かした。月面基地や火星の有人探査のイメージ図を提示し、目指す将来を印象付けた。

 会場で仮の宇宙飛行士選抜試験を行うとし「協力して最後まで諦めず頑張れるかが大事」と語った。宇宙飛行士に求められる資質を「いろんな国の人と仲良くして、地上スタッフと話しながら仕事を進める。チームで仲良く、外国人とも分かり合い、助け合い、コミュニケーションを取って仕事をうまくやることが求められる」と述べた。

 宇宙飛行士は地上スタッフに対し、言葉だけで状況説明を行う必要があることに言及。その試験として、三角や四角、半円などを言葉だけで組み合わせ、指定の図形を作れるかを確かめた。1の目が上を向いたサイコロを指定された通りに転がして、その結果、1の目がどちら向きになったかも尋ねた。子どもらは頭をひねり、懸命に答えを考えていた。全問正解者は少なかったが「協力して最後まで諦めず頑張ったので、全員合格」と伝えた。

 宇宙ステーションでの日本人宇宙飛行士の様子を、動画や画像で紹介。「水は貴重なので、おしっこは再び水に変えて飲んだりする。お風呂はなく、ウエットタオルで拭き、水のいらないシャンプーで体を洗う」などを明かした。

(2022年10月18日付紙面より)

講話する小島俊介さん(右)、小定弘和さん(左)とこてつくん=15日、那智勝浦町天満の体育文化会館
宇宙の魅力を親子で楽しく学んだ
2022年10月18日
4 趣旨や思いを掲げて第一歩
 和歌山ロケット応援団結団  

 串本町田原~那智勝浦町浦神にあるスペースポート紀伊のロケット「カイロス」打ち上げを盛り上げる有志団体「和歌山ロケット応援団」が15日、串本町潮岬にある望楼の芝で結団式を挙行した。

 初夏ごろから先行して串本町、次いで那智勝浦町と有志のつながりが生まれ、応援の思いは共通という観点で一体となり発足を目指してきた団体。

 同日現在の団員規模は約30人。うち6人が同日実施の「宇宙ウィーク2022」モデルロケット打ち上げ体験にゲスト参加し、同ロケット持参で結団式に臨んだ。

 同体験の参加者やスタッフらが立会人となる中、結団に至るまでのいきさつや入団条件(打ち上げを心から応援する気持ちと地元を愛する気持ちを持つこと)、団員活動の方向性や交流サイト(SNS)やメールマガジンによる世界規模の情報発信、県立串本古座高校CGS部が目指している応援などを発表した。青木圭団長は「これからさらに団員が増えてどのようなアイデアが出てくるのかを考えるとわくわくする。打ち上げの成功や失敗によらず、どんなときでも応援していきたい」と思いを掲げ、記念として同体験の打ち上げ環境を借りて同ロケットを打ち上げて活動の第一歩を踏み出した。

 当面はSNS(LINE)とメールマガジンの2系統で情報発信をし、「カイロス」と接点がある既存企画に連動して実動しつつ団員規模の拡大を図る。団名を和歌山としたのは2町にとどまらず広く仲間を集めたいという思いから。青木団長は「団員が増えれば団内のアイデアも充実し、それを形にする小隊(=分会)ができればやれることの幅が広がる。活動資金を得るための収益体制もしっかり構築し、打ち上げに関心がある大勢の皆さんをおもてなしできる団体にしていきたい」と展望を見据えて意気込んでいる。

 メールマガジンは今後発信を始める予定。事務局は古座サテライトオフィス内にある株式会社USPジャパン和歌山オフィス(電話070・9050・4122)に置いている。問い合わせは同オフィスまで。

(2022年10月18日付紙面より)

モデルロケットを打ち上げて活動の第一歩を踏み出す和歌山ロケット応援団=15日、串本町潮岬
結団の思いを掲げる青木圭団長(後列右から4人目)
2022年10月18日
5 パラパラチャーハンに舌鼓  紀宝町ふれあい子ども食堂  
2022年10月18日
6 規模縮小も優雅に浦安の舞  阿田和神社で秋季例大祭  (御浜町 )
2022年10月18日
7 114人が楽しい時間過ごす  成川地区で3年ぶりの敬老会  (紀宝町 )
2022年10月18日
8 原油・原材料費高騰の影響大  市内景況調査の結果概要  (新宮商工会議所 )
2022年10月18日
9 地域支え合いの在り方  体験ゲームで意見交換  (新宮市 )
2022年10月18日
10 秋風にコスモス揺れる  市野々地区の県道46号沿い  (那智勝浦町 )
2022年10月18日
11 審査終え、入賞者決まる  11月5・6日、「丹鶴ホール」で新宮市展  
2022年10月18日
12 ボラセン設置を訓練  受け入れ手順を確認  (熊野川町 )
2022年10月18日
13 縦のつながり求めて挙行  2日間かけ初の体育行事  (串本古座高校 )
2022年10月18日
14 これが私のお薦めの1冊 ビブリオバトル那智勝浦町大会 
2022年10月18日
15 お悔やみ情報
  
2022年10月16日
16 本殿大前ノ儀で幕開け 厳かに「新宮の速玉祭」 (熊野速玉大社)

 国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」が15日午前、秋晴れの空の下で約170人の参列者に見守られながら「本殿大前ノ儀」で厳かに幕を開けた。

 例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御(とぎょ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島(みふねじま)を廻(まわ)る「神輿渡御式」からなる。

 おととし、昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、一般参列を呼びかけず神職と神社関係者のみで執り行った大前ノ儀だが、今年は3年ぶりに広く参列を呼びかけ。感染対策に万全を期した状態で斎行された。

 上野宮司の祝詞奏上の後、2人の巫女(みこ)が世界遺産登録記念御神楽の「神なぎの舞」を奉奏。参列者が玉串を奉奠(ほうてん)した。午後からは神馬渡御式が営まれ、神馬と一行が阿須賀神社までの道のりを渡御した。

 大前ノ儀を終えた上野宮司は「苦しく、厳しい世の中ではあるが、秋晴れの下でこうして例大祭を斎行できることに感謝したい」などとあいさつ。参列者に感謝を伝えた。

 16日の神輿渡御出立は午後3時30分から。4時30分ごろから、神幸用船(しんこうようせん)、諸手船(もろとぶね)、斎主船がゆかしく御船島を廻る御船祭(みふねまつり)を斎行。9地区による勇壮な早船競漕(きょうそう)も3年ぶりに行われる。

(2022年10月16日付紙面より)

玉串を奉奠する上野顯宮司=15日、新宮市の熊野速玉大社
「神なぎの舞」を奉奏する巫女たち
2022年10月16日
17 例会で米山奨学生が卓話
 那智勝浦ロータリークラブ  (那智勝浦町 )

 那智勝浦ロータリークラブ(那智勝浦RC、庵野了嗣会長)は13日、那智勝浦町天満のホテルサンライズ勝浦で第2921回例会を開催。韓国出身で米山奨学生のイ・チャングンさん(30)が卓話し、「自分の道」と題して自身の現況やロータリークラブとの出会いなどを語った。

 この日は、那智勝浦RCの会員に加え、新宮ロータリークラブ(新宮RC)から福田一郎会長と幹事の瀬古伸一郎さん、イさん、堺おおいずみロータリークラブで米山学友小委員会委員長などを務める新本憲一さんら16人が出席した。

 米山奨学生は日本のロータリアン(会員)の寄付金を財源に国内の大学・大学院で学ぶ私費外国人留学生に対して奨学金を支給する制度。本年度は全国で898人、累計で2万2878人を受け入れているという。

 庵野会長が「本来ならこれまでと同様、米山奨学生のイさんには学校で講話をしていただきたかったが、コロナ禍のため、会員のみの卓話となった」とし、出席者に感謝を述べた。

 現在、大阪芸術大学工芸学科に通うイさんは、自身が生まれ育った韓国を紹介し、拾った光学ガラスを通した光に感動したことがガラスへの興味の始まりだったと説明。

 その後、長崎県の平和公園にある母子像に感銘を受け、日本の美を学びたいと思ったことが来日のきっかけだと話した。

 世界最高峰のガラス工芸大賞「ラコウ賞」を受賞するガラス工芸作家の山野浩さんを尊敬するイさんは「山野さんもアメリカで学び、日本のアイデンティティーを大切にし作品を作っている。私も韓国的なアイデンティティーと日本の美を合わせたいと思った」と作品づくりへの思いを述べた。

 大学で学ぶ焼き物や加工、接着などの用法や自身の作品について解説。自らの仮面(ペルソナ)を脱いで、日本と完全に融合できていなかったことに苦しんだこともあったと告白した。

 イさんはロータリークラブとの出会いによって、時間や心のゆとりができたとし、多くの先入観も次第になくなっていったと振り返った。

 その後、原点であるガラスや光、影などに改めて立ち返り、作品づくりに没頭したとし「ガラスという素材の魅力を生かし、皆さんにポジティブな影響を与えることのできるパブリックアートを作っていきたい」と意気込みを語った。

 最後は福田会長のあいさつで締めくくった。

(2022年10月16日付紙面より)

那智勝浦ロータリークラブの例会が開かれた=13日、那智勝浦町のホテルサンライズ勝浦
庵野了嗣会長
イ・チャングンさん
2022年10月16日
18 路線維持に向けて課題共有
 「新宮白浜区間部会」を設置  (紀勢本線活性化促進協議会 )

 新宮市役所別館で「鉄道の日」の14日、紀勢本線活性化促進協議会「新宮白浜区間部会」の設置および第1回部会が開催された。新宮市~白浜町の沿線自治体や和歌山県、JR西日本和歌山支社などから約20人が出席。沿線の活性化に向けて課題を共有するなどした。

 JR西日本は今年4月、1日の輸送密度2000人未満の区間として、紀勢本線新宮―白浜間の収支状況などを公表。同区間の輸送密度は1日当たり1085人(令和元年度)、平均収支率は19・0%(平成29年度~令和元年度)と、コロナ禍前においても厳しい利用状況であったことが明らかになった。

 さらに将来的にもさらなる厳しい状況が見込まれる中、路線の維持に向けて沿線市町村、県、JR西日本が課題を共有し、地域全体の移動特性やニーズを踏まえた、沿線地域や駅周辺の活性化、利用促進などを行うため、9月22日に部会を設置するに至った。

 構成団体は▽新宮市▽白浜町▽すさみ町▽那智勝浦町▽太地町▽古座川町▽北山村▽串本町▽和歌山県▽JR西日本和歌山支社▽和歌山大学紀伊半島価値共創基幹―で、事務局は白浜町総務課内。

 ①鉄道の利用実態の推移と今後の環境変化の共有②地域全体の移動特性やニーズの把握③鉄道の必要性・持続性の確認・合意④路線維持のための地域や駅周辺の活性化、利用促進などの具体的方策⑤県、各市町村の法定協議会などへの報告―を協議していく。

 この日は現状と課題の共有や部会の運営方法、事業計画などが議題となった。開会に当たり、開催地となった新宮市の向井雅男副市長が、部会設立は沿線自治体にとって意義深いことであるとし「沿線人口の減少、少子高齢化、道路整備の進展、コロナ禍の影響など、公共交通機関を取り巻く環境は大変厳しいものがある。地域住民の生活道路として、また他に類を見ない豊富な観光地への誘客促進について課題を共有し、幅広い議論と検討を行っていければ」とあいさつした。

 続いて、JR西日本和歌山支社の松田彰久副支社長が、平均通過人員(輸送密度)、乗車人員、列車本数の推移やこれまでの取り組みなどを説明。「自動車に比べてきめ細かな移動ニーズにお応えできていない。大量輸送という観点で鉄道の特性が十分に発揮できていないことから地域のお役に十分に立てていない」などと課題に触れ「今よりも利用しやすい最適な地域交通を地域の皆さまと共に創りあげていきたい」と話した。

 事務局は、利用促進に向けた各市町村や県の取り組みなどを紹介。和歌山大学紀伊半島価値共創基幹の西川一弘准教授が「地方のローカル鉄道を考えるために」と題して、現状や鉄道の目的、役割などについて話し「大ピンチを大チャンスに変えるためには目的指向の議論と実践を丁寧にかつ急いでやらなければならない」と提起した。

 同部会は今後、より詳細な利用状況などのデータを基にニーズの確認や分析などを行い、協議や取り組みを進めていく。

(2022年10月16日付紙面より)

紀勢本線新宮白浜区間沿線自治体などが出席した部会の様子=14日、新宮市役所別館
2022年10月16日
19 特殊詐欺の被害防止呼びかけ
 見守り隊と紀南高生が街頭啓発  (紀宝、御浜町 )

 「全国地域安全運動」(11~20日)期間中の14日、紀宝町と御浜町で街頭啓発活動があった。両町のスーパーなどで啓発チラシを配布し、来店者に声かけするなどして地域ぐるみで詐欺被害撲滅を呼びかけた。

 運動は、安心して暮らせる地域社会の実現を図ることが目的で、「特殊詐欺の被害防止」など三つを重点に掲げている。

 紀宝町高齢者地域見守り隊(伊藤俊介代表)は、13人が鵜殿郵便局や主婦の店など町内4カ所に分かれて啓発活動した。

 高齢者を被害から守る取り組みで、毎月15日に実施。偶数月の15日に年金が振り込まれるため、特に注意を促す狙いがある。この日は、強引な勧誘や内容を確認してから契約することなどを記したチラシを配った。

 御浜町では、防犯ボランティア団体の紀南高校生徒会(東涼会長)の役員7人、紀宝警察署の署員が参加し、パーク七里御浜ピネで実施した。

 生徒たちは「特殊詐欺に気を付けてください」などと来店者に呼びかけ、全国地域安全運動、特殊詐欺の手口などを記したチラシと啓発物品を配布した。

 同署によると、9月末現在、県内で87件(前年同期比3件減)の特殊詐欺が発生、被害総額は約2億8990万円(同1億6150万円増)に上った。このうち、架空請求詐欺が36件で最も多く、被害総額は約2億1610万円となった。管内では5月13日に架空請求詐欺が1件あり、被害額は10万円だった。

(2022年10月16日付紙面より)

鵜殿郵便局を訪れた人にチラシを配布=14日、紀宝町鵜殿
啓発活動に取り組んだ紀南高校生徒会役員ら=同日、御浜町阿田和
2022年10月16日
20 親子で触れ合い楽しむ  ベビーマッサージに6組  (新宮市 )
2022年10月16日
21 錦色に輝く美しい生物  脇地さんが神倉神社で発見  (新宮市 )
2022年10月16日
22 迫力あるサウンド響く  「丹鶴ホール」で「桃源郷」  (新宮市 )
2022年10月16日
23 シルバー事業の周知図る  人材セ会員らが奉仕活動  (新宮市 )
2022年10月16日
24 おなか元気でいいウンチ  ヤクルトが宇久井小で授業  (那智勝浦町 )
2022年10月16日
25 木材業界の発展を祈る  第63回木霊塔建立供養式と移転竣工式  (新宮木協 )
2022年10月16日
26 特産品「新姫」の収穫始まる  11月までに26㌧見込む  (熊野市 )
2022年10月16日
27 秋空の下、遊具で遊び  秋の遠足でさつき公園へ  (井田保育所 )
2022年10月16日
28 上野さん、山口君が県代表に  選抜チームで全国に挑む  (矢渕中 )
2022年10月16日
29 心を一つに完全燃焼!  下里小・こども園合同運動会  (那智勝浦町 )
2022年10月16日
30 お悔やみ情報
  
2022年10月14日
31 下小児童が獅子舞学ぶ
 下里祭典部が来校し鑑賞会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長、児童71人)で12日、下里祭典部(太田進祭典部長)ら11人による獅子舞鑑賞会があった。獅子舞の歴史や違いなどの解説後、実際に二つの演目を披露し、児童から拍手が送られた。

 鑑賞会はもともと、3年生の地域学習の一環で獅子舞を学ぶ講話を予定していたが、祭典部の好意で獅子舞披露が決定し、全校で鑑賞することとなった。

 太田祭典部長は獅子舞について▽中国が起源とされている▽伝わった地域によって、獅子舞の特色が違う▽シカやトラの舞もある▽下里、高芝、下里天満の獅子舞も獅子頭の顔や笛、太鼓なども違う▽下里は雌獅子、高芝は雄獅子▽20年前の調査では全国で約8000種類の獅子舞がある▽同じ獅子舞はない―などと説明した。

 さらに下里地域の獅子舞の歴史自体も詳細は分かっていないことや全国的に子どもの数も減少し、獅子舞に携わる人も減っていることに触れた。

 同祭典部によると、例年は下里神社例大祭の際には同校の児童らが子ども神輿(みこし)の綱を引き、笛や太鼓で祭りに参加しているという。コロナ禍となってから3年間は、実施されていない。

 演目「神宮の舞」後の「天狗(てんぐ)の舞」では、同校5年の中地将斗君が天狗として参加。見事な舞を披露して場を盛り上げた。

 太田祭典部長は「今回の鑑賞会で獅子舞に興味を持っていただけたらありがたい。コロナ禍で皆さんと一緒に練習ができていない。僕らはこれからも獅子舞を続けていくので、参加が可能となったときはぜひ、祭りや獅子舞に参加してください」と呼びかけた。

 泉校長は「コロナで何年もお祭りができていない。子どもたちが参加して地域の伝統を受け継いでいってほしいと思います」と話した。

(2022年10月14日付紙面より)

天狗役の中地将斗君と下里祭典部による獅子舞が披露された=12日、那智勝浦町立下里小学校
鑑賞会終了後、記念撮影
太田進祭典部長
2022年10月14日
32 外国人、再来の兆し
 水際対策が大幅緩和  

 入国者数の上限が撤廃され、個人の外国人旅行客の入国も解禁されるなど、新型コロナウイルスの水際対策が11日より、大幅に緩和された。新宮市熊野川町の小口自然の家でも、外国人旅行客の宿泊予約が入り出すなど、明るい兆しが見え始めている。

 外国人観光客の受け入れはコロナ禍に伴って、6月に添乗員付きツアー客限定で上限を2万人、9月に添乗員を伴わないツアー客も認め上限を5万人とするなど、徐々に緩和していた。ただし個人の外国人旅行客は認められていなかったため、熊野古道を歩く目的の個人旅行客が多い本紙エリアでは、客足が戻るところまでは至っていなかった。

 小口自然の家で総務を担当する竹本慎介さん(53)によると、今回の規制緩和に伴い、個人の外国人旅行客の予約が増え始めたという。いずれも古道歩きが目的で、1泊を予定。国籍はオーストラリアが多いと話す。11日現在の予約数は昨年、おととしと比べ、3割から4割増しとのこと。「これで少しでも活気が戻れば」と期待を寄せる。

 感染拡大中は宿泊客に、ソーシャルディスタンスの確保、アルコールによる手指消毒などを呼びかけてきた。「今後もこれらを継続し、感染予防に努めながら受け入れをしていきたい」と述べた。

(2022年10月14日付紙面より)

外国人観光客の再来を待ち望む=12日、新宮市熊野川町の小口自然の家
2022年10月14日
33 効果的な情報発信教わる
 「宇宙ウイーク」始まる  (串本町 )

 串本町と那智勝浦町の合同企画「宇宙ウイーク2022」が12日から始まった。この日は串本町文化センターでワークショップがあり、事前に申し込んだ一般14人と同町のロケット推進事業関係者がロケット「カイロス」打ち上げの情報発信を効果的にする視点を教わるなどした。

 両町は「カイロス」の射場「スペースポート紀伊」の立地となっている自治体。その縁で連携し目前に迫る打ち上げに向けた機運醸成を図るために計画したのが、展示やワークショップなど複数のイベントから成るこの合同企画で、この日から16日(日)までの5日間にわたり両町それぞれに会場を設けて順次イベントを実施する。

 その先陣を切る形となった初日のワークショップは①講演「映えるロケット写真とライブ動画配信のコツ」(講師はアソビシステム株式会社チーフプロデューサーの畔柳涼吏さん)②講演とグループワーク「外国人の目から見た串本・那智勝浦の魅力」(講師は株式会社しいたけクリエイティブ取締役の本郷アリーさん)―の2本立てで、日中午後と夜の2回実施。畔柳さんは交流サイト(SNS)による情報発信で「いいね」やフォローを得るために意識したい視点、本郷さんはジャパントラベルアワード選考委員長として制度推進する「感動地」を世界に伝える上で押さえたい視点に軸足を置いて持論を託すなどして、今後の打ち上げを地域資源とした振興の取り組みを後押しした。

 13日以降のイベント概要は両町で9月下旬に回覧配布され主要観光拠点でも入手できる告知リーフレット、または両町公式ホームページ上の告知を参照。ワークショップは会場がある自治体窓口への事前申込者対象だが、14日(金)から16日(日)まで実施する展示(串本町文化センターで「宇宙アートギャラリー展」、那智勝浦町体育文化会館で「宇宙と星とロケット展」)は午前9時~午後6時〈最終日は午後5時まで〉に随時無料で観賞できる形となっている。

(2022年10月14日付紙面より)

初日のワークショップの様子(上は①の講演、下は②の講演とグループワーク)=12日、串本町文化センター
2022年10月14日
34 両地域の絆確かめ合う
 姉妹都市ブルームと交流  (太地中学校 )

 太地町立太地中学校(山田貴也校長)で12日、姉妹都市のオーストラリア・ブルームにあるセント・メアリーズ・カレッジとのオンライン交流が開かれた。太地中からは3年生15人が参加し、日本語と英語を交えて互いの地域の絆を確かめ合った。

 19世紀末ごろからシロチョウガイ採貝などのために太地からブルームへ渡った移民の歴史が基になり、1981年に姉妹都市提携が結ばれた。2008年から青少年教育交流事業が開始され、中高生が互いの地域を訪問してホームステイ。新型コロナウイルス感染拡大で行き来ができない中でも、セント・メアリーズ・カレッジからはオーストラリア国旗、太地中からは千羽鶴を送って交流を続けてきた。

 交流では、川端崇晴さん(3年)が「送っていただいた大きな国旗を教室に飾っている。手紙の『頑張って』という言葉に元気づけられた。ブルームとの良い関係性が永久に続くよう願っている」と英語であいさつした。

 町歴史資料室の学芸員・櫻井敬人さん、外国語指導助手のエリン・ケリーさんのサポートを受け、生徒たちの自己紹介からスタート。「好きな日本食は?」には「カツうどん」、「放課後はどんなふうに過ごすの?」には「犬とビーチに散歩に行く」「演劇クラブに行く」などの返答があった。太地中生徒によるオンラインホームステイでは、中学生の一日を英語で紹介。ブルームからは、現地の「真珠祭り」で生徒たちが平和を願って灯籠を流す様子を映した。

 宇佐川彰男教育長は「ブルームとの交流は、町の教育方針の三本柱である国際交流、地域学習、主権者教育の重要な一部。一度仕切り直しが必要だが、ぜひ訪問を再開させたい」と話していた。

(2022年10月14日付紙面より)

川端崇晴さんがあいさつ=12日、太地町立太地中学校
セント・メアリーズ・カレッジの生徒と交流
2022年10月14日
35 大矢・小林組が優勝
 新宮市民スポ祭ソフトテニス大会  
2022年10月14日
36 中平さん、雜賀さんが優勝
 スポーツ祭典グラウンドゴルフ大会  (新宮市 )
2022年10月14日
37 木の大切さを知る  林業学ぶ特別授業  (北山小学校 )
2022年10月14日
38 特選に垣本正道さん  写連紀南支部9月優秀作品  
2022年10月14日
39 販売の工夫など学ぶ  三輪崎小3年生が社会科授業  (新宮市 )
2022年10月14日
40 保護者や友達招いて定演  那智中学校吹奏楽部  
2022年10月14日
41 ブルームワークスが熱唱  防災福祉コンサート  (太地町 )
2022年10月14日
42 12年ぶりの花園目指す  15日の県大会1回戦に  (木本高校ラグビー部 )
2022年10月14日
43 にぎやかに運動会遊び  子育てサロン「ふれんZOO」  (紀宝町 )
2022年10月14日
44 来年2月に開催を予定  第14回社協つれもてまつり  (紀宝町 )
2022年10月14日
45 柿の生産など教わる  県出前授業で高池小6年  (古座川町 )
2022年10月14日
46 最先端の地震研究を紹介  センターで特別パネル展  (南紀熊野ジオパーク )
2022年10月14日
47 廃材を生かして風力発電  西向在住の畑上耕三さん  (串本町 )
2022年10月14日
48 踊りで活気あふれる  「お祭り新宮節」盛り上がる  (新宮秋まつり )
2022年10月14日
49 お悔やみ情報