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2017年06月29日
1 早期事業化へ熱意新たに
 高速道路をつなぐ建設促進協  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の「高速道路をつなぐ建設促進那智勝浦協議会」(藤社和美会長)は27日、役場大会議室で総会を開いた。串本―太地間の早期事業化をはじめ、近畿自動車道紀勢線の未整備区間解消を求める関係機関への要望活動などの事業案を承認した。ボランティア活動にも参加していく。

 同協議会は、みんなの高速道路建設促進女性100人の会や観光協会、区長連合会など町内の24団体で構成。すさみ串本道路の工事着手、串本―太地間の新規事業化などの要望活動を行っている。

 昨年は熊本地震被災者への募金活動と寄付、国土交通省と地元選出議員への要望活動、まぐろ祭りに参加し収益金を活動費に充てるなどさまざまな活動に取り組んだ。東京への要望活動については、例年よりも回数を増やし計6回、18人で臨んだ。

 藤社会長は「最も強く望んだ本年度事業化はかなわなかったが、次年度実現に向け熱意を持って進めていく」と決意を新たにし、寺本眞一町長は「ミッシングリンクの解消に向け活動を進める中、事業化における国の理由付けの一つに、用地買収の問題がある。開通までの時間の短縮については、引き続き皆さんと共に頑張らなければいけない」と今後の協力を呼び掛けた。

(2017年6月29日付紙面より)

開会のあいさつをする藤社和美会長=27日、那智勝浦町役場
2017年06月29日
2 ラガーマンに技術指導
 五輪レスリング銅メダリスト・太田拓弥コーチらが訪問  (新宮高校 )

 県立新宮高校に26日、新宮市熊野地出身で早稲田大学レスリング部監督も務めるラグビートップリーグ・ヤマハ発動機ジュビロの太田拓弥コーチ(47)と同ラグビーチームの西内勇人選手(24)、清原祥選手(24)が訪れ、同高校と新翔高校のラグビー部員21人にレスリングを指導した。ラグビーでも用いるタックルやモール(両チーム3人以上が立ち姿勢で組み合った状態)を中心に教えた。

 太田コーチは、1996年に開催したアトランタ五輪のレスリング・フリースタイル74キロ級銅メダリスト。新宮にも何度か里帰りし、子どもたちにレスリングを教えている。ラグビー部員にレスリングを教えるのは今回が初で、「ラグビーとレスリングには、タックルやモールなど共通するところが多い」と話す。

 太田コーチは自身でも印象深かったというアトランタ五輪3位決定戦前の試合のビデオを見せ、タックルにはメンタル、ヒットスピード、スキルが重要だと説いた。ヤマハの武器であるモールのムービーも見せ、レスリングの技術を応用した練習方法や姿勢の崩し方などの技を教えた。

 太田コーチは部員たちの練習を見て、「まだまだ体つきはできていないが、高校生は成長が早い。意欲を湧かせて、教えた練習をしっかり続ければ、強くなれると思う」と今後に期待した。

(2017年6月29日付紙面より)

部員らにコツを教える太田拓弥コーチ=26日、新宮市の県立新宮高校
2017年06月29日
3 一足早く天上に願う
 児童館行事「七夕会」  (古座川町 )

 古座川町民体育館で24日、児童館行事「七夕会」が開かれた。町内の子どもやその家族約110人がささ飾りづくりに取り組み、一足早く天上の織姫やひこ星に向け願い事をするなどした。

 子ども同士の交流を深める中で自主性や社会性、創造性を高めるという児童館の趣旨に基づく、同町恒例の行事。現在は子ども教育15年プランを推進する同町教育委員会教育課の職員が一丸となって計画し、町内の子どもや家族に参加を呼び掛けている。

 本年度は中央公民館が改修期間中で使えないため、町民体育館で実施。仲本耕士副町長が行事のあらましを先に紹介し、七夕にちなんだ絵本の読み聞かせでいっそう気分を高めた子どもらは、受け付け時に配られたカードに書いてある順番で▽ささ飾り制作▽おみやげ釣り▽ほしかざりづくり―の各体験に挑戦した。

 ささ飾りづくりは長さ約50㌢のプラスチック製のささ枝に折り紙飾りや短冊を飾り付ける内容でペーパードレスを着た織姫役、ほしかざりづくりは恒例の大ざさ(=タケ)に代わるオブジェ「天の川」にみんなで願い事を飾る内容で同ドレスを着たひこ星役、がそれぞれ挑戦を後押し。「天の川」にはドッジボール大会での勝利や泳ぎ、走りの上達といった願いや、ケーキ屋やキャラクターなどなりたい自分を書いた短冊が鈴なりに飾り付けられた。高池在住の上村廣美さんが飛び入りでハーモニカ演奏「たなばたさま」を披露し、雰囲気を盛り上げた。

 各体験を一足早く終えた子ども向けに織姫やひこ星の顔出しパネルも準備され、記念撮影した写真をすぐに印刷してプレゼント。終盤では同町のマスコットキャラクター「瀧之拝太郎」が「天の川」の出来栄えを確かめ、参加者、織姫役、ひこ星役の全員と一緒に記念撮影に臨んだ。

 おみやげのお菓子と併せてジュースも配られて行事は終了。和田充旦教育長は同プランを軸にこれからもさまざまな楽しい行事を開くとし、引き続きの参加を子どもや家族に呼びかけて締めくくった。

 この日仕上がった「天の川」は7月31日(月)まで南紀月の瀬温泉ぼたん荘温泉館内に飾るという。

(2017年6月29日付紙面より)

一足早くささ飾りづくりに挑戦=24日、古座川町民体育館
オブジェ「天の川」に願い事を掛ける子どもら
2017年06月29日
4 協力して道路の景観保全
 王子ヶ浜を守る会が国と協定  

 新宮市の王子ヶ浜を守る会(速水渉会長)と協力企業が27日、国土交通省と「ボランティア・サポート・プログラム」協定を結んだ。国交省や新宮市と協力して、同市高森の国道42号沿いの美化や景観の改善などに取り組んでいく。

 「ボランティア・サポート・プログラム」は地域や企業の人々に道路の美化活動に参加してもらうことで快適な道づくりを進めていく制度。道路管理者と市町村が実施団体の活動をサポートし、団体は実施区域と活動内容を決め三者間で協定を結ぶ。

 王子ヶ浜を守る会は、上陸したウミガメが産卵しやすい環境を目指して海岸部の清掃活動などを続けている団体。今回の協定では、高森地先の歩道部で道路清掃などを行い、地域にふさわしい道づくりを進める。

 市の玄関口である国道42号広角地区の国有地約170㍍の区間に、水道設備が整い次第花壇を建設する予定で、速水会長は「管理は責任を持って行う。花壇には季節の花を植えていきたい。最善を尽くしてやるので協力をお願いしたい」と話していた。

 同会は、熊野地方は国立公園や世界遺産が多く、日本だけでなく世界中から多くの人が訪れる大切な文化遺産の土地とし、来訪者だけでなく、地域の人にも安らぎと感動を持ってもらえるよう、道路の美化や景観改善に取り組んでいきたいと話している。

(2017年6月29日付紙面より)

協定書に印を押す速水渉会長(右)=27日、新宮市磐盾
花壇などを整備していく予定の土地
2017年06月29日
5 悔しさバネに総体での活躍誓う
 県中学校春季卓球大会  
2017年06月29日
6 串本少女バレーが6連覇
 モルテンカップ小学生バレー地方予選  
2017年06月29日
7 災害時の連携テーマに 南紀災害医療勉強会、尾鷲から串本間の関係者集う 
2017年06月29日
8 阿須賀神社で茅の輪づくり 関係者らが協力しカヤを束ねる (新宮市)
2017年06月29日
9 水辺シーズンに備える 新宮市消防が水難救助訓練 
2017年06月29日
10 折り紙遊びなど見学  三輪崎保育園で保育参観  (新宮市 )
2017年06月29日
11 太田拓弥さん新宮市長表敬  ラグビー選手と共に高校で指導  
2017年06月29日
12 薬物乱用防止を呼び掛け 串本町・古座川町、人流拠点3カ所で街頭啓発 
2017年06月29日
13 大型絵本自作し潮岬幼へ 潮岬中3年生の読み聞かせ活動 
2017年06月29日
14 6月定例会一般質問②  串本町議会  
2017年06月29日
15 ハマユウの花  孔島で咲く  
2017年06月29日
16 お悔やみ情報
  
2017年06月22日
17 6月観測史上最大の雨量
 土砂崩れで168号通行止め  

 熊野地方は21日、梅雨前線を伴う低気圧の影響で未明から大雨となった。気象庁によると古座川町西川の降り始めから同日正午までの雨量は6月の24時間の観測史上最大の429㍉、新宮で366㍉を記録した。全域に大雨洪水波浪警報が発令され、午前9時5分には新宮市、那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町に土砂災害警戒情報が出された。

 新宮市高田の相賀交差点先の国道168号で同日午前9時すぎに土砂崩れがあり、大きな岩が道路をふさいだ。新宮建設部によると国道を全面通行止めとし、復旧の見込みはたっていない。

 同市は土砂災害警戒情報に伴い、同日午前10時50分に避難準備・高齢者避難開始を発令し、市内21カ所に避難所を開設。災害本部を立ち上げた。市内では井の沢地区や橋本のイオン新宮店前、三輪崎の国道42号などで道路が冠水した。

 那智勝浦町では太田川が氾濫危険水位を超えたため、太田地区全域に避難勧告が出された。太田小学校へは5人が避難。同町消防団婦人部の杉浦満紀さん(44)は「紀伊半島大水害以来、ここまでの水は初めて。収穫前のナスやトウモロコシが台無し」と話していた。市野々小学校には14人が避難した。

 交通網にも乱れが出た。JRきのくに線は午前10時35分現在、新宮駅から白浜駅間の運転を見合わせている。

 議会にも影響が出た。新宮市と古座川町では6月定例町議会の一般質問が開かれていたが、警報の発令により、日程を翌日に延期した。

(2017年6月22日付紙面より)

土砂崩れが起き、大きな岩が国道をふさいだ=21日午前9時25分、新宮市相賀
道路が冠水した国道=同日午前9時、新宮市三輪崎
増水を警戒する消防団員ら=同日午前11時、那智勝浦町南大居
2017年06月22日
18 保線区内の避難場所を見学
 岩渕区、構造など確かめる  (串本町 )

 串本町の岩渕区(山本進区長)は20日、JR西日本田辺保線区古座管理室横に設けられた津波避難場所の見学会を開き、区民16人が構造や利用方法を確かめるなどした。

 岩渕区はほぼ全域が県公表の津波浸水想定区域に含まれ、有事に備えて旧護国神社跡(海抜21㍍超)を津波緊急避難場所に位置付けている。線路(=軌道敷)は立ち入りができないため、線路より北側の区民は岩渕踏切や火伏橋(=陸橋)を経由して目指す形になるが、特にJR古座駅周辺は迂回(うかい)を強いられるため同区は約3年前に同管理室へ陳情し一次避難場所提供の協力を得ている。

 この日見学した新しい建物は耐震性が確保された鉄骨造りの2階建て施設で、屋上が津波緊急避難場所になっている。立地の海抜は4㍍強で屋上は地面から約7㍍の高さ。県が南海トラフ巨大地震を想定して公表している津波災害警戒区域指定における立地の基準水位(=津波がかぶる高さ)は1・2㍍(南側)~2・1㍍(北側)で、この想定を着実にクリアする条件が整っている。

 従来は同管理室と田辺電気区古座電気管理室の事務所が収まる建物を一次避難場所とする内容で申し合わせていたが、職員がいる日中のみという時間的制約もあった。新しい建物の階段入口に扉はなく、見学会に参加した区民には構造の紹介と併せて屋上に出る扉の開錠方法も伝えられた。

 有事に限り昼夜を問わず利用できる点が従来と比べた時の進展で、山本区長(75)は「今まで日中だけだったところを24時間使わせていただけるようになり、とてもありがたい」と喜び、見学会に立ち会った上屋敷良広・古座管理室長に感謝していた。

(2017年6月22日付紙面より)

古座の保線区内にできた津波避難場所を見学する岩渕区の区民=20日、串本町西向
旧護国神社跡から見た津波避難場所(右下フェンス部分)
2017年06月22日
19 進路決定の一助に
 2017年進学相談会  (新宮市 )

 新宮市井の沢の新宮ユーアイホテルで20日、「2017年進学相談会」(栄美通信主催)が開催された。三重県立木本高校から串本古座高校までの高校3年生を中心に、1~2年生や保護者が大勢来場し和歌山や大阪、名古屋などから参加した70校のブースで担当者から話を聞いた。

 体験入学などの機会が少ない熊野地方の学生らに学校と自由に対話し、進学への視野を広げる機会として開いている。直接の参加以外にもパンフレットでの参加が40校あった。来場者らは自分が進学を希望する学校や興味のある学校のブースを回り、担当者の話に真剣に耳を傾けていた。

 栄美通信大阪支社営業部の上村和也課長は「大学と接触して話を聞いてほしいと、各大学でオープンキャンパスが数多く開催されています。しかし、この地方からはなかなか行くことができないので、このような機会を設けています。学校も増えているので聞き比べて、進学する学校選びに役立ててほしいです」と話していた。

 次回は9月19日(火)午後3時30分~6時、新宮ユーアイホテルで進学相談会を開く。

(2017年6月22日付紙面より)

説明に耳を傾ける来場者ら=20日、新宮市井の沢の新宮ユーアイホテル
2017年06月22日
20 新宮の地名の変遷語る
 健人大学6月講座  (新宮市 )

 新宮市教育委員会は20日、市福祉センターで健人大学6月講座を開いた。海の熊野地名研究会の若林春次副会長が「新宮市街の消えゆく地名」と題し、来場者約150人に地名の歴史を語った。

 「新宮には古くから伝統的な由緒ある地名が多くあった」と若林さん。市民がよく口にする地名には公式的に存在しないものがたくさんあり、行政地名ではなく通称地名として日常生活で使われている。新宮の地名は、平成期に施行された住居表示法によって消えたものが多いという。

 新宮の地名は、1619(元和5)年にこの地に着任した水野重仲が行った町割りが基盤になっている。明治には廃城令が発令されて新宮城下の町名も影が薄まり、1886(明治19)年に23町村を合わせて新宮町となった。

 昭和には政府が行政事務の効率化のため合併を推進し、1957(昭和32)年に市内の区画整理で元町、大王地、分新道などの町名を廃止し、新たに大橋通り、新町が生まれた。平成になって政府は「合併特例法」の優遇措置を打ち出した。新宮市もこれを機に、2005(平成17)年10月に熊野川町と合併した。

 若林さんは消えた地名の由来をいくつか紹介し、「新宮市でも多くの地名が消えたが、比較的伝統ある地名が大切にされてきたのはせめてもの救い。地名の研究者も増えた。特に災害を警告する地名は子孫に伝えていくことが大切だ」と話した。

(2017年6月22日付紙面より)

拍手を送る来場者=20日、新宮市福祉センター
新宮の地名の移り変わりを語る若林春次副会長
2017年06月22日
21 野中さんが82中で優勝
 新高弓道部OB会「第5回百射会」  
2017年06月22日
22 高欣也さんが優勝
 もみじ会6月ゴルフコンペ  
2017年06月22日
23 大阪桐蔭と常総学院圧倒 三重県招待高校野球、那智勝浦出身の西島一波、大波兄弟で始球式 
2017年06月22日
24 濱口議員が文教委員長 和歌山県議会、前芝議員は強靱化特別委の委員長 
2017年06月22日
25 市長の政治姿勢など聞く  新宮市議会6月定例会一般質問始まる  
2017年06月22日
26 垣本正道さんが1位 写連紀南支部が6月例会 
2017年06月22日
27 園児たち笑顔で歓迎  宇久井保育所で保育参観  (那智勝浦町 )
2017年06月22日
28 赤木川が瀬切れ  空梅雨、農作物に影響  
2017年06月22日
29 親子で工作も楽しむ 蓬莱保育所で巡回講座と保育参観 
2017年06月22日
30 触れ合いは貴重な体験  北山中が神上中と交流会  
2017年06月22日
31 景観美しく港の価値高めたい  勝浦港美化推進協議会が総会  
2017年06月22日
32 アジサイ満開に  串本町中湊の串橋達裕さん栽培  
2017年06月22日
33 園児たちが収穫体験  潮岬幼稚園がジャガイモ掘り  (串本町 )
2017年06月22日
34 小中学生剣士404人熱戦  第39回串本町少年剣道大会  
2017年06月22日
35 飛鳥Ⅱ入港10周年記念 新宮港フォトコン入選作品紹介㊤   
2017年06月22日
36 七夕飾りが登場 新宮市仲之町商店街、23日からはてるてる坊主も 
2017年06月22日
37 お悔やみ情報
  
2017年06月15日
38 花ささげ無病息災願う
 熊野那智大社「紫陽花祭」  

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、自然の恵みに感謝をささげ、梅雨時の無病息災を祈る「紫陽花(あじさい)祭」が営まれた。町内の女性コーラスグループ、勝浦グリーンコーラス(大林幸子代表)が神事の後に歌声を奉納し、参拝者らを楽しませた。

 神事では神前にアジサイをささげ、男成宮司が祝詞を奏上した後、アジサイの小枝を手にしたみこが神楽「豊栄の舞」を奉納した。旧宮司職舎前の「紫陽花園」では、アジサイを飾った茶席が設けられ、参拝者らに茶と茶菓子が振る舞われた。

 神奈川県伊勢原市から訪れた土岐智恵子さん(53)は「素晴らしいお祭り。身が引き締まる思いでした。アジサイの花をめでる気持ちも伝わってきました」と話した。

 歌の奉納を終えた大林代表は「創建1700年の記念の年に奉納できたのはとてもうれしい」と喜んだ。男成宮司は「心の込もった歌声の奉納はありがたかった。地元の方々が記念の年に心を寄せていただけるのは本当にうれしい」と話した。

 大社境内には多くのアジサイが咲いている。シカの被害を受けて減少したものの全体で数十種類、約2000株あるという。紫陽花園は今月末まで一般公開されている。

(2017年6月15日付紙面より)

神前でアジサイの小枝を手に舞うみこ=14日、那智勝浦町那智山
勝浦グリーンコーラスが美しい歌声を那智山に響かせた
2017年06月15日
39 14基の砂防えん堤完成
 那智川流域の対策工事  (紀伊半島大水害 )

 国土交通省近畿地方整備局紀伊山系砂防事務所は13日、報道関係者を対象に那智川支流域の砂防えん堤建設現場などで工事の進ちょく状況を説明した。平成23年9月の紀伊半島大水害から6年目を迎え、支流域に計画した17基の砂防えん堤のうち14基が完成し、緊急的に土砂・流木の流出を抑える目的の工事はほぼ完了した。

 今後は川幅を広く取り、土砂や流木を堆積させる「堆積工」の整備、地元の石を使った石積みなどを施して景観に配慮した修景工事なども進めていく。29年度から新宮市の高田川砂防えん堤群の工事に着手することも明らかにした。

 紀伊半島大水害により奈良、和歌山、三重の3県で3000カ所を超える斜面崩壊が起こり、那智川流域では土石流により、甚大な被害が発生した。国は24年に紀伊山地砂防事務所を設置して工事を進めてきた。5年間で緊急的な砂防事業はほぼ終わったが、土砂流出や下流での土砂堆積による安全度の低下が懸念されることから本年度から紀伊山系に木津川上流域での直轄砂防事業も加え、「紀伊山系砂防事務所」を新たに設置。紀伊山系、木津川水系を合わせて約58億円の事業費を組み、工事に取り組んでいる。

 那智川流域では八つの支流に砂防ダムを建設してきた。陰陽川に1基、内の川に2基、樋口川に2基、平野川に2基、鳴子谷川に1基、蛇ノ谷川に2基、尻剣谷川に2基、金山谷川に2基(1基計画中)の計14基が完成している。鳴子谷川はあと2基、金山谷川もあと1基計画中で、全体で17基になる。説明会では陰陽川に設置された幅78㍍、高さ12㍍の巨大な「透過型砂防えん堤」、金山谷川の幅72㍍、高さ14・5㍍の第2えん堤などを見学した。

 同事務所の木村佳則副所長(52)は「住民の安心・安全のため、早急に工事が完了できるように進めたい」と話していた。

  □     □

※砂防えん堤

 土石流を防ぐための施設。水をためるダムと違い土や砂を止める。透過型は鋼製の部分で土砂や流木を食い止め、水を流す構造になっている。

(2017年6月15日付紙面より)

陰陽川に完成した高さ12㍍の透過型砂防えん堤=13日、那智勝浦町市野々
金山谷川の第2砂防えん堤
那智川砂防えん堤郡対策の進捗状況
2017年06月15日
40 区民や児童ら開放準備
 大島プールで清掃作業  (串本町 )

 串本町大島にある社会体育施設「大島プール」の清掃作業が12日にあり、島内の有志や大島小児童ら約40人が汚れをこすり落とすなど来る開放期間の準備に励んだ。

 大島プールは権現島に面する海岸沿いにあり、大島港の北側から出入りできる。海越しに串本地区などが望めるリゾート的なロケーションと浄水を特色とした屋外プールで、大島保小中が学校プールとして利用するほか、町民の健康増進と交流促進のため7月1日(土)から8月31日(木)まで一般開放もされている。

 清掃作業には大島区が推挙する管理人を含めた島内有志と同町教育課職員、大島小の児童と教職員や保護者らが参加。有志や職員は網で落ち葉など大きなごみをすくい取りながら排水を進め、あらわになった水槽の汚れをたわしやデッキブラシでこすり落とした。併せてプールサイドに日よけ屋根を張り更衣室を水洗いするなどの準備も進めた。

 同プールは水深110~120㌢の25㍍水槽と浅い小水槽が一体化した構造。大島小は今月30日(金)に全校児童で初泳ぎをするそうで、川口陽菜さん(5年)は「100㍍泳げるようになったので、今年はもっと楽に100㍍を泳げるようになりたい。プールの底にまいたものを拾う『貝取り』とか、みんなで一緒に遊ぶのも楽しみ」と期待を語った。

 一般開放の料金体系は、町民の場合、高校生以上の一般200円、中学生以下と70歳以上や障害関係手帳所持者や要介護・要支援認定者は無料。町民以外の場合、高校生以上の一般300円、中学生以下100円、70歳以上や障害関係手帳所持者や要介護・要支援認定者は200円。いずれの場合も一般は10人以上で団体料金(町民150円、町民以外200円)が適用される。上記はいずれも一人あたりの額。乳幼児の利用は付添人の同伴が利用の条件となっている。

 利用は大島小学校や中学校のプール指導が最優先で、授業時は水槽をロープで区切り一般利用者と場所を分け合う。開放期間中は基本無休だが、水泳に向かない気象条件時に休場する場合がある。同町コミュニティバスで来場する場合、大島港バス停が最寄り。同プールそばに若干の駐車場所あり。問い合わせは役場教育課(電話0735・62・0006)まで。

(2017年6月15日付紙面より)

区民や児童らが手分けして大島プールを清掃=12日、串本町大島
2017年06月15日
41 産卵あきらめ海へ
 アカウミガメ今期初上陸も  (新宮市 )

 新宮市の王子ヶ浜に14日、体長約1㍍のアカウミガメが今期初上陸した。6カ所で産卵のための穴を掘ろうと試みたが、いずれも十分な深さを掘ることができず断念した。

 波打ち際から50㍍離れた熊野川河口付近で、散歩中の地域住民がアカウミガメを発見した。早朝パトロール中の王子ヶ浜を守る会(速水渉会長)会員の榎本晴光さん(62)が連絡を受け、午前5時前に現場に到着した。

 産卵時は平均50㌢ほどの深さの穴が必要となるが、どの穴も十分な深さを掘ることができなかった。ウミガメは榎本さんと駆け付けた速水会長(72)らに見守られ、海へと戻っていった。

 榎本さんは「河口側は砂利ばかりで穴を掘ることが難しいです。残念ですが、また次の上陸に期待したい」。速水会長は「昨年は5月末には上陸、産卵しており、今年は遅いなと気になっていました。初めての上陸ですが産卵がなかったのが残念です」と話していた。

 昨年は5月27日に初産卵を確認しており、今期は昨年に比べて遅いものの、平年並みだという。同会では毎年秋にウミガメ放流会を実施していたが、今年からはふ化した子ガメから順次放流していき、放流会では直前にふ化した100匹程度の放流を予定している。

(2017年6月15日付紙面より)

榎本晴光さんに見守られ海へと帰るアカウミガメ=14日、新宮市
2017年06月15日
42 五輪経験者の水井さんから技術学ぶ
 バドミントン講習会  
2017年06月15日
43 白木悠成君が全国出場へ
 第54回和歌山県空手道選手権大会  
2017年06月15日
44 グリーンティアーズが優勝
 那智勝浦町球友会第3回大会  
2017年06月15日
45 三輪崎、新宮が全国へ 県道場少年剣道大会兼全国予選 
2017年06月15日
46 警察官の仕事学ぶ  勝浦小4年生が社会見学  (新宮警察署 )
2017年06月15日
47 正しい知識と理解持って  認知症サポート講習会  (太地小学校 )
2017年06月15日
48 新病院や観光振興問う 那智勝浦町、6月定例町議会一般質問① 
2017年06月15日
49 対等の関係の大切さ  新翔高校でデートDV防止講座  (新宮市 )
2017年06月15日
50 「熊野・杜の御守」が完成 アトリエKei、天台烏薬・梛で染め上げ 
2017年06月15日
51 体力作りや交流の場に 王子公民館、今年度の教室が開講 
2017年06月15日
52 楽しく知識を深める  「防災キャンプをしよう」に50人  (新宮市 )
2017年06月15日
53 雨に負けず62組競い合う 串本セントラルソフトテニス大会 (串本町)
2017年06月15日
54 職員ら人工呼吸など学ぶ  高池保育所で救命講習  (古座川町 )
2017年06月15日
55 対話重視の行政運営推進  串本町議会6月定例会始まる  
2017年06月15日
56 テリハノイバラ  三輪崎の孔島  
2017年06月15日
57 お悔やみ情報
  
2017年06月14日
58 新議場で初の本会議
 新宮市6月議会が開会  

 新宮市議会(榎本鉄也議長、17人)の6月定例会が13日、市役所6階の議場で開会した。新庁舎での初の本会議。会期は29日(木)までの17日間、一般質問は20日(火)から23日(金)までの4日間を予定している。傍聴可能。

 地元のスギをふんだんに使用した新議場は、本会議の様子をモニター中継したり、市のホームページからインターネットで生中継したりするなど、市民が気軽に傍聴できる仕組みを構築している。傍聴席は報道関係者席を含め42席ある。

 田岡実千年市長は冒頭のあいさつで「多くの皆さんにまちづくりの議論を見ていただくことで、市政に理解を深め、関心を持っていただけることとうれしく思っています」と述べた。

 今議会で審議するのは9議案。一般会計補正予算案は歳入歳出の予算総額にそれぞれ282万円を追加し、補正後の総額を159億7153万2000円とするもの。内訳は仲之町町内会が実施するLED街路灯整備への120万円助成(一般財団法人自治総合センターコミュニティー助成事業)、4月の落雷に伴う高田小水力発電施設の修繕費162万円。

 熊野川町日足で9月上旬に完成する予定の紀伊半島大水害復興祈念公園(広さ約4500平方㍍)の名称を市花「カワサツキ」にちなみ「新宮市さつき公園」とする条例案も審議する。

(2017年6月14日付紙面より)

新議場で開会した6月定例会=13日、新宮市役所
2017年06月14日
59 伝統文化の心を学ぶ
 華道・着付け親子教室  (新宮市 )

 新宮市の蜂伏会館で11日、文化庁の平成29年度伝統文化親子教室事業として「いけばな きもの着装・マナーこども教室」が開かれた。今年度第1回目。和の心「珠蒼(しゅそう)の会」の代表・苅屋企世子さんが講師を務め、18組の親子が参加した。

 苅屋さんは「いけばなは仏様にお花を供える心から始まった。着付けではなく着装というのは相手に対する思いやりなど内面の美しさも表す」と考え、日本文化の根底にある精神性を子どもにも分かるように指導している。知識や技能だけではなく、思いやりや感謝の心、命の重み、環境保護の意識などを教え、池坊のインターネット花展など実践し成果を発表する機会を設けることで子どもたちの心豊かな成長を目的としている。

 子どもたちは座ってあいさつをする礼儀作法を学んだ後、苅屋さんが用意した浴衣を使って「装道礼法きもの学院」の作法で着付けを学んだ。子どもたちは洋服とは全く違う着物を着る喜びを感じているようだった。

 着付けの後は、ガーベラ、シスカンサス、ステルンファンタジー、シネンシス、トルコキキョウを使ったいけばなを学んだ。苅屋さんは、生けた花のデッサンを子どもたちに描かせ、自分がどういう思いで生けたのかを忘れないよう指導していた。

 この教室はいけばなと着装・マナーの2テーマで、年10回ずつ行われ、第10回目は発表会を予定している。

(2017年6月14日付紙面より)

帯を結ぶ手の動きをじっと見つめる子どもたち=11日、新宮市の蜂伏会館
2017年06月14日
60 技術と連携意識し体制を構築
 事故を想定して水難救助訓練  (串本町消防本部 )

 串本町消防本部(北地稔消防長)の本年度水難救助訓練が12日、同町くじ野川にある橋杭海水浴場で行われた。今回は技術習得と隊員連携の両面を見据え、隊員35人がそれぞれの役割を実践して救助体制を構築。ドクターヘリとの連携も想定し、処置拡大認定救急救命士による高度な救急救命措置にも取り組んだ。

 夏の水浴シーズンにおける水難事故に備え、初動から救急搬送までの流れを現場指揮隊、潜水隊、救助隊、救急隊の円滑な連携により速やかに展開することを目標にした同訓練。

 串本消防署(山﨑茂生署長)、古座消防署(中瀬勝典署長)、七川分駐所(中西崇所長)の警防第1、2班が参加し、北地消防長は潜水隊を軸に各隊員が連携し一人でも多く必ず助けられる命を助ける成果を期待して、隊員それぞれの役割の鋭意実践を促した。

 今回は「橋杭海水浴場で2人が溺れて行方不明」という水難事故を想定して同訓練を実施した。通報を受理し隊員が現場に到着した段階から実践を始め、部署を超え同本部として現場指揮隊を編成して状況の把握と全体指揮に努め、救助隊による救助方法の確立と要救助者の海上搬送、潜水隊による水中捜索と要救助者の引き揚げ、救命隊による救急活動を一連の流れとして形作った。

 処置拡大認定救急救命士は、国家資格の救急救命士に認められている特定行為を医師の指示を条件に行うことができる隊員。今回はドクターヘリ搭乗医師が現場まで駆け付けた想定でじかに同医師の指示を仰ぎながら、特定行為の資格を持つ隊員が中心になって現場での救急救命を実践した。

 潜水隊の隊員は上記一連の実践とは別に、基本泳法など技術の習得や錬磨にも取り組んだ。同訓練の全体指揮に当たった山﨑署長によると部署間連携は過去にもさまざまな形で取り組んでいるが、若い隊員にとっては未経験の領域でもあり、経験がある先輩隊員との足並みをそろえるため今回は同本部所属隊員の約半数が参加する規模になった。今回の訓練について「連携の面では特に課題が見当たらず、各隊員ともよく役割をこなせていた。安全確保をしっかりと意識し、技術面の向上を今後も目指してほしい」と総括した。

 同本部管内では数年来水難事故が発生していて、同本部は26年度に6件、27年度に5件、28年度に2件出動している。

(2017年6月14日付紙面より)

救助隊から要救助者を引き継ぐ救急隊=12日、串本町くじ野川
発見者役から状況を聞き取る現場指揮隊
資機材を装備し捜索に出発する潜水隊
2017年06月14日
61 子どもの命救うすべ学ぶ
 太田小で救急講習会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立太田小学校(尾﨑卓子校長)は8日、体育館で救急講習会を開いた。児童の保護者と教員15人が参加し、心肺蘇生法と自動体外式除細動器(AED)使用の手順を学んだ。

 同講習会は、有事に子どもの命を守れるように年1回実施している。授業参観で集まった保護者に参加を呼び掛け、教員も交えて取り組んでいる。この日の講師は、町消防本部の救急救命士2人と応急手当普及員の資格を持つ町消防団第6、第8分団員3人が務めた。

 普及員は参加者に「胸骨圧迫は1分間に100~120回で、5㌢以上6㌢未満の深さで圧迫する」などコツを話し、AEDは音声指示に従って用いるよう教えた。その後、参加者は人形を用いて周囲への救助協力の要請から胸骨圧迫、AED使用までを実践した。

(2017年6月14日付紙面より)

胸骨圧迫を実践する参加者=8日、那智勝浦町立太田小学校体育館
2017年06月14日
62 蓬莱と神倉は惜敗 県スポ少軟式野球大会 (16チームが近畿ブロック目指し熱戦)
2017年06月14日
63 東君、中西君全グレ出場へ 県高校総体レスリング、小林君も近畿出場へ 
2017年06月14日
64 新宮バドミントンスポ少3人が共に全国初出場
 全小ABCバドミントン大会県予選  
2017年06月14日
65 記念花火大会を前に清掃  南紀くろしお商工会青年部  (那智勝浦町 )
2017年06月14日
66 野菜栽培のポイント学ぶ 新宮市熊野川町大山地区でふれあいいきいきサロン 
2017年06月14日
67 ヒノキの長椅子奉納 熊野那智大社に岐阜県の山本久和さんら 
2017年06月14日
68 総会で事業計画を承認  那智勝浦町母子寡婦福祉会  
2017年06月14日
69 大変さを実践で学ぶ  高田中で高齢者疑似体験  (新宮市 )
2017年06月14日
70 市木木綿を知る 紀南高校、選択授業で「東紀州学」 
2017年06月14日
71 おいしいお米になって  色川小で田植え授業  (那智勝浦町 )
2017年06月14日
72 中央公民館改修工事など  古座川町議会6月定例会始まる  
2017年06月14日
73 手のひらいっぱいの梅  三尾川保育所の園児が収穫体験  
2017年06月14日
74 3クラブが近畿大会へ進出 串本古座高校、県高校総体で好成績収める 
2017年06月14日
75 クマノギク咲く  熊野古道高野坂で  
2017年06月14日
76 お悔やみ情報
  
2017年06月04日
77 熊野からパワーいただく サッカー・武藤嘉紀選手が参拝 (熊野本宮大社)

 サッカー日本代表に選出されたことがあり、現在、ドイツ1部リーグ(ブンデスリーガ)で活躍する武藤嘉紀選手(24)が1日、両親ら3人と田辺市本宮町の熊野本宮大社を訪れ、正式参拝した。武藤選手は「すごいパワーをいただけていると感じました。来年のワールドカップに向け、最高の年にしたい」と話した。

 武藤選手は東京都出身で、大学在学中にJリーグデビュー。その後活躍が認められ、2014年に日本代表に初選出。15年にはドイツ1部リーグの「マインツ」へ移籍した。昨年は2度の大きなけがに苦しんだが、先日のリーグ戦では、途中出場からチームの1部残留を引き寄せる貴重な得点を決めた。先日発表された日本代表からは惜しくも漏れたものの、今後の活躍が期待されている選手の一人。

 祖父の中野成章さん(82)が何度か同大社を訪れた縁もあって来訪が実現。中野さんと、父の武藤真人さん(55)、母のけいさん(54)と訪れ、武藤選手は、居合わせたファンらに対し、気さくに握手や写真撮影、サインなどに応じていた。

 ヤタガラスが描かれた勝守と牛王神符を武藤選手に手渡した九鬼家隆宮司は「日本代表クラスの現役男子選手が来るのは初めて。謙虚で優しそうな素晴らしい青年だと感じました。これを機に日本代表に再び選ばれるよう、熊野よりお祈りしたいと思います」と話した。

 武藤選手は「昨シーズンはけがに泣かされましたが、終盤に調子を上げて終わることができたことは良かった。(日本代表の)ハリルホジッチ監督からは『継続して結果を出してほしい』ということを言われています。代表入りを目指し、今シーズンはとにかく所属クラブでゲームに出て点を取り続けたいと思います」と抱負を語った。先日代表に選ばれた加藤恒平選手とは面識はないというが、加藤選手が新宮市出身と聞くと驚いた様子で「そうだったんですか。僕が代表に入ることができたら一緒に頑張りたいですね」と話した。武藤選手の名前、嘉紀の「紀」は、曽祖父が串本町出身だったことから名付けられたという。

(2017年6月4日付紙面より)

正式参拝後に九鬼家隆宮司(左)と記念撮影をする武藤嘉紀選手(右)=1日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2017年06月04日
78 外国人の不法就労防止を
 新宮警察、入管が合同啓発  (新宮市 )

 新宮警察署、大阪入国管理局神戸支局は1日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で外国人の不法就労、滞在の防止などを呼び掛ける啓発活動を実施した。

 毎年この時期に実施している。この日は警察職員10人、入管職員4人が参加し、チラシやポケットティッシュなどの啓発物資約350セットを買い物客らに手渡した。白バイや和歌山県警のマスコットキャラクターきしゅう君も登場し、子どもたちを喜ばせた。

 磯博文警備課長は「不法滞在者が増えており、その中には資格外活動をしている場合がある。情報があれば警察まで連絡してほしい」。大阪入国管理局神戸支局の山口隆・統括入国警備官は「市民の方も、発見した際は最寄りの警察や入管に連絡をしてほしい」と話していた。

■不法就労・不法滞在防止のための活動強化月間



 法務省では今年1月1日現在の全国の不法残留者数を6万5270人としており、3年連続増加している。中には他の犯罪に手を染める人もいるため、警察では関係機関と連携しながら不法滞在者の摘発や不法滞在者を雇用する悪質な事業主などの取り締まりを強化している。「不法滞在者を知っている」「あの店、工場で働いている」など、不法就労や不法滞在の疑いがある場合はどんな情報でもよいので警察へ連絡するよう呼び掛けている。

(2017年6月4日付紙面より)

買い物客らに啓発物資を配布した=1日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店
2017年06月04日
79 新種の桜を現地調査
 論文発表のためクマノザクラの標本採取  (熊野市紀和町 )

 森林総合研究所多摩森林科学園の勝木俊雄研究員と日本樹木医会三重県支部の奥田清貴支部長は5月29日、熊野市紀和町赤木地内の田平子峠でクマノザクラ(仮称)の現地調査を実施した。クマノザクラは紀伊半島南部で自生し、新種の可能性が高い。勝木研究員が学会誌に論文を発表するための標本採取が目的。6月中に投稿し、学術機関の審査を経て来年初めには結果が発表される見通しで、新種と認められれば約100年ぶりの発見となる。2人は「認められる可能性が高い」と期待を示した。

 勝木研究員は2016年、ヤマザクラの遺伝的変異調査中に紀伊半島南部で採取された標本中に、ヤマザクラと異なる標本を発見したという。その後、奥田支部長たちの協力で調査を開始した結果、ヤマザクラやカスミザクラら類似種とは、「葉身が短くて葉縁が粗い」「花弁は白~淡紅色」「葉の裏が無毛で光沢のある淡緑」など形態的に複数の違いが見られ、勝木研究員は変異種ではなく、新種と判断して2017年3月10日の日本植物分類学会=京都市=で発表している。

 樹木は田辺市本宮地区を中心に南北80㌔、東西60㌔の範囲で多く見られるが、海岸側では見つかっていない。三重、和歌山、奈良3県ではヤマザクラと混同されるようだが、他種と比較して開花期が2月下旬から4月中旬と早い。奥田支部長によれば、熊野市内でも数百本を確認しているそうで、「市内より那智地域の方が多いのでは」と推測している。挿し木や種での増殖も検討中で、勝木研究員は「うまくいけば、来年秋には多くの苗が期待できるのでは」と見通しを語った。

(2017年6月4日付紙面より)

調査中の勝木俊雄研究員(左)と奥田清貴支部長=5月29日、熊野市紀和町の田平子峠刑場跡
那智勝浦町で咲くクマノザクラ(提供写真)
2017年06月04日
80 スプリント勝負制し優勝
 入部正太朗選手、赤木川清流コース  (ツール・ド・熊野 )

 第19回ツール・ド・熊野の第1ステージ「赤木川清流コース」(114・1㌔/16・3㌔×7周)が2日、新宮市熊野川町で行われ、入部正太朗(シマノレーシング)がゴール前でのスプリント勝負を制し、2時間33分30秒のタイムで優勝した。2位には阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)、3位にはホセ・ヴィセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)が入った。

 JR新宮駅前から市内をパレード走行(18㌔)しながらスタート地点へと移動。隊列を組み直した後に、大会長の仁坂吉伸和歌山県知事の合図で、レースがスタート。

 レース中盤から終盤にかけて、ホストチームの「キナンサイクリングチーム」の山本元喜らが先頭集団のトップに立つ場面もあったが、最終周の終盤に後続集団が先頭集団を吸収。

 勝負がゴール前のスプリントにもつれ込む中、入部がわずかな差で第1ステージを制した。表彰式で「相当きつい展開で足がパンパンになったけど、うまく番手がはまって何とか差せたという感じです。明日からも、頑張って走ります」と喜びを語った。

(2017年6月4日付紙面より)

スプリント勝負を制し優勝した入部正太朗(中央)と阿部嵩之(左)、入部の後方がホセ・ヴィセンテ・トリビオ=2日、新宮市熊野川町
2017年06月04日
81 歯と口の健康ポスター審査会 入選作品を紹介  
2017年06月04日
82 神々の物語興味深く  勝浦八幡神社で「古事記」読む  
2017年06月04日
83 神内神社など巡る 京都造形芸大生70人が熊野で研修 
2017年06月04日
84 地元の世界遺産を歩く  わかば保育園年長児ハイキング  (那智勝浦町 )
2017年06月04日
85 奉納続く那智大社  県外から絵画など16点  (那智勝浦町 )
2017年06月04日
86 ハマボッス  御手洗海岸で  
2017年06月04日
87 全国目指し熱戦  県高校総体バド競技が開幕