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2022年12月29日
1 3年連続、上がり子中止 熊野速玉大社「御燈祭り」 

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)、神倉奉賛会、神倉青年団、市観光協会は28日、御燈祭(おとうまつ)り検討委員会を開き、来年の「御燈祭り」(2月6日)の上(あ)がり子の参加中止を決定した。中止は3年連続。今年同様、神職と介釈(かいしゃく)ら関係者のみで神事を斎行する。

 熊野速玉大社例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」と合わせて国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける「御燈祭り」は、新年における「火の更新」を意味する勇壮な祭り。毎年、全国から大勢が祭りに参加し、御神火を移した松明(たいまつ)を手に一斉に神倉神社を駆け下りる。

 検討委員会の開催は今年2回目。今月1日の会議では、斎行に向けて前向きな検討が行われていたものの、新型コロナウイルスの1日当たりの感染者数が全国で20万人を超え、死者数も最多となるなど、ここ数日間の感染状況を受けて上がり子参加中止の判断に至った。

 上野宮司は「当初はこのまま感染者が減っていけば、との思いだったが感染状況が悪化。全国的に感染が拡大しており苦渋の決断に至った。けが人などが出た際の医療態勢も構築できず、上がり子や関係者の健康面も憂慮される。上がり子中止の決断は断腸の思いだが、皆さんの思いを背負ってコロナの収束や世界平和への祈りを強くして神事を斎行したい」と思いを語った。

 なお、神倉神社の石段検分および事故防止協議会は例年通り来年1月中旬ごろに実施する予定。

  □     □

 御燈祭り当日の日程は次の通り。

▽午前10時 かがり御供(ごく)奉製

▽午後5時10分 介釈、神倉神社で修祓(しゅうばつ)の後、熊野速玉大社に向かう

▽午後5時50分 神職、介釈一行同大社を出発して神倉神社に向かう

▽午後6時20分 神倉神社到着

▽午後7時10分 御神火をおこし、神事開始

▽午後7時30分ごろ 大松明を先頭に下山開始

▽午後7時40分ごろ 中ノ地蔵に到着、拝礼

▽午後7時50分 神倉神社社務所に到着。拝礼後、阿須賀神社へ出発

▽午後8時20分 阿須賀神社に御神火を奉安し奉幣を奉る

▽午後8時50分 熊野速玉大社に御神火を奉安し奉幣を奉る

(2022年12月29日付紙面より)

今年2月の御燈祭りの様子
検討委員会で上がり子参加中止を決定=28日、新宮市の熊野速玉大社
2022年12月29日
2 火災無く新年迎えるために 激励を受けて年末特別警戒 (串本町消防団)

 串本町消防団(稲田賢団長)の年末特別警戒が27日から始まった。この日は消防防災センターで同警戒出発式があり、11ある分団の代表者が田嶋勝正町長や稲田団長から激励を受けて初動した。

 管内の住民に火災無く新年を迎えてほしいという願いを込めて取り組んでいる年末恒例の団活動。各分団車両1台と人員2人が出席し、団本部と共に激励の一行を迎えて同式に臨んだ。

 田嶋町長は「常に火への注意を払っても、ちょっとした気の緩みで火事を起こしてしまうのが現実。町民の皆さま方が気持ちよく素晴らしい新年を迎えられるよう、十分火災に注意するよう喚起をしてほしい」と述べ、激励金を託して奮起を期待。稲田団長は「町民の皆さんが安心して明るい良い年を迎えられるよう、感染症や交通事故にも十分注意しつつ気を引き締めて警戒に当たってほしい」と訓示して団員の士気を高め、各分団管内へと送り出した。

 同団の警戒期間は30日(金)までの4日間。同団事務局によると、期間中は午後7時、10時、翌日午前2時の3回、管内巡回をして火災予防意識の喚起や出火のいち早い察知で火災の抑止を図る。今年の町内の火災件数は26日現在で9件(建物2、林野1、車両1、その他5)。3月末までに7件が発生するという過去にない発生頻度が不安視されたが、相応に予防啓発を重ね6月以降は火災が発生していないという。同町消防本部の寺島正彦消防長はこの状況が年の瀬まで、そして新年以降も続くことを願って同式を見届けた。

(2022年12月29日付紙面より)

串本町消防団の分団車両を年末特別警戒へと送り出す激励の一行=27日、串本町消防防災センター
2022年12月29日
3 現園舎に「ありがとう」
 新園舎でテープカットも  (鵜殿保育所 )

 来年1月4日(水)から高台へ移転する紀宝町立鵜殿保育所。現在の園舎で過ごす最後の日となった27日には、園児たちが感謝の気持ちを込めて大掃除に取り組んだ。清掃後は歩いて新園舎に向かい、4歳児がテープカットした。

 現園舎は1980(昭和55)年4月1日に完成。平屋建てで延べ床面積は約824平方㍍。42年間にわたり、各クラスやホールに子どもたちの元気な声が響き渡った。

 現在は1~4歳の81人が通い、今年は園舎で七夕や夏祭り、クリスマス会などで楽しい保育所生活を過ごした。

 この日は、大掃除後、道具箱などを持って新園舎に出向いた。全てが真新しい施設に入り、中央に位置する遊戯室でミニ竣工(しゅんこう)式を開催。4歳児8人がテープカットして「小さな世界」を歌った。

 保育室のロッカーに道具箱を入れて引っ越しを終え、下地水香所長は「みんなのためにすてきな保育所を造ってくれました。1月からは、この新しい保育所に来てくださいね」と呼びかけた。

 遊具で遊んだり、部屋を見て回った園児たちは「早くここで遊びたい」と心を躍らせていた。

(2022年12月29日付紙面より)

現園舎に「ありがとう」を告げた園児たち=27日、紀宝町鵜殿
新園舎でテープカットする4歳児
ロッカーに道具箱を入れる
2022年12月29日
4 鏡餅作りピークに
 畑地製菓舗で次々と  (新宮市 )

 蒸したもち米の湯気が工場内に立ちこめる―。新宮市蓬莱の畑地製菓舗(畑地泰明店主)では28日、正月用の鏡餅作りがピークを迎えている。店員、アルバイトを増員し、朝からつきたての餅を丸めて店頭に並べている。

 ピークは30日(金)まで続くとのことで、3段合わせて4㌔にもなる鏡餅も作る。鏡餅の他、ヨモギなどの棒餅やエビ入り、トチの実を使った餅、あん餅など多様な種類を用意している。

 畑地さん(77)は「皆さんにとって良い新年になり、無事に過ごしてもらえるように祈って作っています」と餅作りに込めた思いを語った。

 日本の伝統・鏡餅は丸く平たい形をした正月用の床飾りで、穀物神「年(歳)神」への供え物であり依(よ)り代(しろ)。その形は「三種の神器」の鏡、玉、剣を表しているといわれる。地方によって異なるが、一般的に1月11日が鏡開き。刃物を使わず木づちなどでたたいて割って食べる。

 正月に餅を食べる習慣は平安時代、宮中で健康と長寿を祈願して行われた行事「歯固めの儀」に由来する。家に床の間が作られるようになった室町時代以降、現在のように供えられるようになった。

(2022年12月29日付紙面より)

正月用の鏡餅を作る畑地泰明店主ら=28日、新宮市蓬莱の畑地製菓舗
2022年12月29日
5 第1期入選作品を発表  新宮市インスタグラムフォトコンテスト  
2022年12月29日
6 1位に西美晴さん  写連新宮支部12月例会  
2022年12月29日
7 クラス別に出し物を披露  正明保で発表会  (新宮市 )
2022年12月29日
8 正月らしい若松の生け花 くろしお児童館で児童4人 (新宮市)
2022年12月29日
9 音楽とダンスのクリスマス  共同募金チャリティーフェスタ  (太地町 )
2022年12月29日
10 第31回応募作品を審査  鍵井靖章さん迎え実行委  (串本海中フォトコン )
2022年12月29日
11 3日間計約70人が親しむ  参観時間延長「夕暮参観」  (潮岬灯台 )
2022年12月29日
12 第4回定例会一般質問  古座川町議会  
2022年12月29日
13 ドライフラワーでしめ縄  子育てサロン「つむぐ」  (紀宝町 )
2022年12月29日
14 冬空に舞い上がれ!  井田保育所がたこ揚げ  (紀宝町 )
2022年12月29日
15 医師派遣の継続を要望  紀南病院組合議会12月定例会  
2022年12月29日
16 お悔やみ情報
  
2022年12月15日
17 心のちりも合わせて落とす
 青岸渡寺で大すす払い  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山の西国第一番札所である那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)で14日早朝から昼ごろにかけて、1年間のほこりを払い清める年末の大すす払いが行われた。寒風吹きすさぶ中、髙木住職や髙木智英副住職、寺の職員が総出で世界遺産の本堂や鐘楼、山門などの清掃に取り組んだ。

 職員らは協力してササの葉を先に付けた長いタケを使い、天井などにたまったほこりを落とした。

 重さ450㌔、直径1・4㍍、大きさでは日本一といわれている本堂につり下げられた豊臣秀吉寄進の大鰐口(おおわにぐち)は職員がはしごに乗って、丁寧に清めた。

 この日、寺が清められる様子を見物したり、写真に収めたりする参拝客の姿も多く見られた。

 髙木住職は「今年もさまざまな災いや暗いこともあった。恒例となった大すす払いは1年のちりやほこりを払うもの。願わくは、皆さまの心のちりも合わせて落としたい」。

 新年については「来年はうさぎ年。飛躍の年であるとともに、明るく朗らかで平和な1年であることを祈っております」と語った。

(2022年12月15日付紙面より)

職員総出で大すす払いが行われた=14日、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
2022年12月15日
18 「新しいこと、何でもやりたい」
 個人ボランティアと初の交流会  (紀宝町 )

 紀宝町ボランティア・市民活動センター「きぼらんせ」(神園敏昭運営委員長)は、町福祉センターで個人ボランティア(個人ボラ)との交流会を初開催した。

 個人・団体のボランティア・市民活動の連携、発展を目指す組織で、本年度は88団体と個人合わせて3949人が所属している。

 個人ボラは2011年の紀伊半島大水害のボランティア活動を契機に誕生し、矢渕中学校花壇の整備、キホッチョ農園の苗植え、収穫作業などに取り組んできた。

 交流会は、個人ボラを招き、興味のある活動や参加しやすい取り組みなどを聞き、今後の運営に生かすことが狙い。

 13人が参加し、個人ボラのこれまでの活動を紹介した後、4、5人1グループで「こんな活動してみたい! 興味がある!」などをテーマに意見交換した。

 「新しいことは何でもやりたい」「知らない人には連れて行ってあげたい」「ボランティアはゆとりが必要。働いている人が多いので仲間を増やすことが大変」「継続した取り組みが必要」などの他、「バス停の時刻表が破れている。来訪者のためにも直す活動をしたい」「困っていても手を挙げられない高齢者が多い。そういった人を拾い上げる活動は」など具体的な意見もあった。

 今回集まった意見は今後、きぼらんせの運営委員会で協議するという。

(2022年12月15日付紙面より)

交流会で意見交換する個人ボランティアらの参加者=紀宝町福祉センター
2022年12月15日
19 被害者も加害者も生み出さない
 中江美則さんが講演  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で11日、新宮警察署主催の「新宮ハートフルコンサート~交通事故防止の願いを込めて~」が行われ、特別講演では、犯罪更生保護団体ルミナ代表の中江美則さんが「亀岡集団登校交通事故から10年~深まる苦しみ…ひろがる傷口~」を演題に講話した。

 2012年4月に京都府亀岡市で発生した、未成年者の無免許運転による集団登校児童死傷事故で妊娠中の娘・松村幸姫さん=当時(26)=を亡くした中江さん。

 悲惨な被害者を生み出さないためには加害者を生み出さないことが大切との思いから「犯罪更生保護団体ルミナ」を設立。警察署や刑務所、保護司会などからの依頼を受け、講演活動に取り組んでいる。

 講演に先立ち、紀南交通事故被害者の会の中岡貴恵代表が、中江さんと知り合うきっかけについて紹介。中岡さんは、2018年12月14日、紀宝町鵜殿の六反田交差点付近の県道で発生した交通事故で、母親の中尾叔子さん=当時(85)=を亡くしている。

 中岡さんは「遺族自身、当時を振り返ることは苦しいことだが、伝えていくことで交通事故がもたらす苦しみの深さを知っていただき、被害者にも加害者にもならないための意識をより一層持っていただければ1件でも事故がなくなり、救える命があるのでは」と訴えた。

 中江さんは、約10年前の事故当時について「想像できない痛みと恐怖で幸姫が苦しんでいる。医師に対して楽にしてあげてほしいとしか言えなかった」。加害者に対して「愛する家族を地獄に落とした。憎まずにはいられなかった」と回顧した。

 幸姫さんが死去した翌日、幸姫さんの携帯電話に加害者の父親から電話がかかってきたこと、電話番号が漏えいしていたこと、自身が受けた誹謗(ひぼう)中傷や嫌がらせ、加害者に対する復讐(ふくしゅう)の思いが芽生えたこと、裁判の様子、無免許運転の厳罰化を求める活動などにも言及し「一般市民がこれだけの短時間で経験するのかと、自分の人生を疑うばかりだった。信じられないことが次々と家族に襲いかかった」などと振り返った。

 「苦しみの毎日の中で周りの人たちに助けられたこともあった。元犯罪者たちとの出会いが自分を少しずつ変えてくれた」と述べ、犯罪更生保護団体を設立した経緯や受刑者らとの関わりについて紹介。「僕たちのような被害者をこれ以上増やしてほしくない一念でやっている。被害者遺族の苦しみを知ることで再犯者をつくらせない活動の取り組みが、犠牲者を生まないことにつながる」。

 「幸姫はこの世で幸せになれなかったが弱い者たちを見守る姫にしてあげたい。生きた証しをつくってあげたい」と述べ「新宮市には被害者に寄り添ってくれる議員さんもいる。新宮署の方々の優しさにも触れさせていただいた。命のメッセージが、犯罪抑止のための実りとなることを願っています」と語った。

(2022年12月15日付紙面より)

紀南交通事故被害者の会のメンバーらが、松村幸姫さんと中尾叔子さんのメッセンジャーに花束を手向ける一幕もあった=11日、新宮市の「丹鶴ホール」
中江美則さん
2022年12月15日
20 迫力の能楽ばやしを鑑賞
 宇久井小学校で巡回公演  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長、児童178人)で13日、日本の伝統芸能である能楽のコンサート「囃子堂(はやしどう)」が開かれた。一般社団法人京都能楽囃子方(のうがくはやしかた)同明会の谷口正壽(まさとし)さんら5人が来校し、謡(うたい)、笛、小鼓、大鼓、太鼓による迫力の演奏で児童を圧倒した。

 文化庁の「令和4年度文化芸術による子供総合育成事業」の巡回公演。能楽は日本で最初に登録された国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産。同会は能楽の学校公演や体験教室を通じて能楽の魅力や、あいさつ、道具を大切にする心を伝える活動を継続している。

 開演に当たり谷口さんが「能楽は600年前に生まれた日本のミュージカルで、演劇や舞、音楽によって成り立つ総合芸術。江戸時代には武士の正式な芸術となったため、武士が大切にした価値観が反映されている。能楽ばやしには四つの楽器と謡しかないが、30人のオーケストラをしのぐ力がある」と語り、それぞれの楽器の特徴を解説した。

 龍神が登場する場面で演奏される「早笛」や天狗が空高くを飛んでいる様子を表現した「大癋(おおべし)」などを披露すると、児童たちはじっと聞き入っていた。

 五穀豊穣(ほうじょう)を祈る「三番三(さんばそう)」では、前日のワークショップで小鼓、大鼓を練習した4~6年生の中から18人が共演。掛け声に続けて、力強く小鼓と大鼓を打っていた。

(2022年12月15日付紙面より)

「三番三」を演奏する6年生=13日、那智勝浦町立宇久井小学校
正座であいさつする児童
2022年12月15日
21 協議会の方向性、次回に結論  紀南地域高校活性化推進協  
2022年12月15日
22 昔ながらの遊びに挑戦  地域の人たちと交流  (成川小 )
2022年12月15日
23 河口大橋連結イベントを  紀宝町議会一般質問①  
2022年12月15日
24 4人が登壇、当局質す  新宮市議会一般質問①  
2022年12月15日
25 教職員目指し教養高める  丹鶴ホールで資格認定講習会  (新宮市 )
2022年12月15日
26 生徒らの美声が響く  合唱コンクールを開催  (近大新宮中学校 )
2022年12月15日
27 長年の功績たたえる  山口範之さんに叙勲伝達  (新宮市 )
2022年12月15日
28 利用者のために役立てて  チャリティー募金を寄付  (南紀くろしお商工会 )
2022年12月15日
29 当局上程の19案件を承認  町議会第4回定例会始まる  (古座川町 )
2022年12月15日
30 263人が完走し自己記録樹立  総合運動公園で持久走行事  (串本町 )
2022年12月15日
31 お悔やみ情報
  
2022年12月14日
32 万が一の落水に備え
 船頭や語り部が救助訓練  (熊野川川舟センター )

 川舟下りや瀞峡めぐりを実施している、新宮市熊野川町田長(たなご)の熊野川川舟センターは13日、新宮市消防署熊野川消防出張所の協力のもと、センター下の熊野川河川敷などで、川舟救助訓練を実施した。センター職員や船頭、語り部の11人が参加、水難事故発生時の対応法を学んだ。

 川舟下りと瀞峡めぐりは、3月初めから11月末までをシーズンとしている。現在はシーズンオフであることに加え、4月に北海道の知床遊覧船沈没事故が起こったこともあり、訓練実施となった。消防を招いての訓練は2007年以来となる。

 訓練実施に先立ち、山口博巳・市消防署副署長兼消防出張所長があいさつ。「今日の訓練は不測の事態に備え、初動や救助の方法を確認するもの。通報しても川の中まで消防が到着するのに時間がかかる。救助には初動が大事となる。一番良い方法を、意見を聞きながらつくりあげたい」と話した。

 センターの待合室で、消防職員による講義があった。増水予測や天気予報確認、安全装備の点検の重要性などを語った。新型コロナウイルス感染予防対策についても言及。携帯電話を使った緊急通報の際の注意点も指摘した。実際に参加者と消防で、携帯電話の使用を想定した通報訓練も実施した。

 この後、河川敷での訓練を実施。消防の説明を受け、参加者が救命ロープを投げたり、落水者に見立てた人形を船上に引き上げたりした。参加者はいずれも、懸命に取り組んでいた。

 センター職員の向井地一成さん(69)は「これを機会に、さらなる安全運航に努めたい。実際にやってみると違う。語り部さんが救命ロープを投げたりする機会もなかなかないので良かった。運航シーズン前にもまたやってみたいと思う」と話した。

(2022年12月14日付紙面より)

救命ロープを投げる参加者=13日、新宮市熊野川町田長の熊野川河川敷
携帯電話での通報も訓練した
2022年12月14日
33 高台へ逃げる意識高める
 潮岬で合同津波避難訓練  (串本町 )

 串本町の潮岬地区で12日、合同津波避難訓練があった。社会情勢を考慮し今回も規模縮小でこども園、小学校、中学校の高台避難のみ実施。自主防災会が避難路となる道路の交通安全を確保する中、園児、児童、生徒と教職員約300人が一斉に最寄りの高台へ駆け上がり、逃げる意識を高めるなどした。

 この訓練は、日頃高台で過ごしていることでとりわけ将来を担う子どもたちの津波緊急避難意識が薄れないよう、自主防災会がこども園、小学校、中学校に働きかけ基本年2回の頻度で前半に津波避難訓練、後半に防災学習の2部構成で合同実施している。

 最近は新型コロナウイルスの情勢により昭和東南海地震(1944年12月7日午後1時36分ごろ発生)や昭和南海地震(1946年12月21日午前4時19分ごろ発生)の期日に近い日程で年1回、前半の高台避難のみと頻度や内容が縮小しているが、肝心の同意識だけはつなぎ託さなければという思いで子どもたちの実践機会を保っている。

 今回は午後1時30分にマグニチュード9、震度7の大揺れを伴う地震が発生した想定で同訓練を開始。園児、児童、生徒と教職員は津波浸水が予想される低地にいると前提して揺れから身を守る行動をし、以降担任の指示を受けて最寄りの高台(=旧測候所横駐車場)へと駆け上がった。

 こども園、小学校、中学校から高台までの避難路は終盤が一本道となっていて、その入り口で殺到。足の速い生徒は園児と児童を誘導して先に行かせ、その後を一丸で追従した。高台に着いたらすぐに人数を数えて全員の避難完了を確認して行動を終了した。

 今回は新宮警察署串本分庁舎警備係から実際に起こったときには自分で考えて命を守らなければならないと意識付けを受け、園児、児童、生徒を代表して潮岬中生徒会の西悠斗会長(2年)は「訓練を通じて実際に災害が起こったときにどのような行動を取らなければいけないかが実感できた。常に平静を保ち、自分たちの命を守るような行動を心がけられたらいいなと思った」と述べて締めくくった。

(2022年12月14日付紙面より)

最寄りの高台へ一斉に駆け上がる園児、児童や教職員=12日、串本町潮岬
訓練を通して思ったことを述べて締めくくる潮岬中生徒会の西悠斗会長(右)
2022年12月14日
34 3年ぶり通常点検、放水に向け
 紀宝町消防団が礼式訓練  

 紀宝町消防団(逢野統一団長)は11日、町深田運動場で礼式訓練を実施。団長、副団長と1~4分団の団員71人が来年1月3日(火)の消防出初め式に向けて服装点検や機械器具点検、行進などに取り組んだ。

 出初め式は毎年、町生涯学習センターで式典を開催し、各表彰の後、鵜殿運動場で通常点検を行っている。昨年と今年は新型コロナウイルスの影響で式典だったが、来年は3年ぶりに通常点検を実施する。

 訓練には各分団の車両も出動。人員報告の後、逢野団長が「出初め式に向けて小隊編成、服装点検、機械訓練など一連の流れで進めていく。1月3日には訓練の成果を発揮できることを期待している。訓練を通して消防団員としての士気を高めてもらいたい」とあいさつした。

 訓練は熊野市消防署紀宝分署の署員から指導を受け、号令に合わせて整列や敬礼などを繰り返し、団員行動を確認した。小型ポンプ操法、旗手訓練などにも取り組み、出初め式に備えた。

 西田健町長も参加し「町、消防団などが一体となって安全・安心の確保に向けて、皆さんと一緒に住みよい町づくりを進めていきたい」と激励した。

(2022年12月14日付紙面より)

西田健町長を交えて礼式訓練に取り組む=11日、紀宝町深田運動場
3年ぶりの放水に向けて小型ポンプ操法訓練を行う
2022年12月14日
35 周知や機運醸成を目指し
 ロケットの懸垂幕を設置  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は12日、役場庁舎2階(駐車場側)にロケットのイラストが描かれた同町オリジナルの懸垂幕を設置した。

 懸垂幕は串本町田原にある民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」の来年2月の初号機打ち上げに対しての応援や町民への広い周知、興味を持ってもらうことなどを目的としている。

 本来は懸垂幕だが、縦向きでの庁舎への設置が難しいことから、横断幕仕様で設置した。

 那智勝浦町と串本町は、ロケット打ち上げに対しての機運醸成を図るために、展示やワークショップなどの催しからなる合同企画の「宇宙ウィーク2022」を10月に開催している。

 同日午後、新宮市の新宮看板広告が懸垂幕を設置。町によると、よほどの強風でない限りは常時設置しているという。

 堀順一郎町長は「打ち上げ自体は来年2月に延期となったが、ロケット発射は地域の活性化につながる。町民の皆さまにロケット『カイロス』の存在や、発射が迫っていることを知っていただきたいと思い設置した。機運を高めていければ」と話していた。

(2022年12月14日付紙面より)

町オリジナルのロケット懸垂幕が設置された=12日、那智勝浦町役場
2022年12月14日
36 全部員で優勝目指す
 近大和歌山サッカー部・畑下葵主将  (那智勝浦町出身 )
2022年12月14日
37 中辺路、串本が優勝
 熊野三山小学生バレーボールフェスタ  
2022年12月14日
38 万葉集の熊野を読み解く  坂本信幸さんが講話  (新宮市 )
2022年12月14日
39 熊野で最先端の学びを  普通科改革支援事業の指定校に  (新宮高校 )
2022年12月14日
40 咲き誇るサザンカ  那智勝浦町狗子ノ川  
2022年12月14日
41 3年半ぶりに力作展示  熊野模型クラブ  (那智勝浦町 )
2022年12月14日
42 安全安心な運航を  繁忙期前に客船点検  (勝浦海事事務所 )
2022年12月14日
43 全国大会で上位入賞  新宮市の下古谷律武さん、快挙  (日本クラシック音楽コンクール )
2022年12月14日
44 一般8人が活動に触れる  食生活改善推進協見学会  (串本町 )
2022年12月14日
45 クラス一丸で歌声響かせる  第40回校内合唱コンクール  (串本中 )
2022年12月14日
46 元気いっぱいに表現  紀宝町4保育所で発表会  
2022年12月14日
47 「児童文学の魅力伝えて」  絵本よみきかせボラ養成講座  (紀宝町 )
2022年12月14日
48 地域の協力得てスイセン植栽  ゲームやリレーで交流深める  (相野谷小・中 )
2022年12月14日
49 感染拡大防止対策などを継続  令和4年第4回定例会が開会  (紀宝町議会 )
2022年12月09日
50 網代笠姿で師走の風物詩
 新宮仏教会が歳末助け合い托鉢  

 新宮仏教会(会長=清水文雅・本廣寺住職)は8日、新宮市大橋通の淨泉寺で成道会(じょうどうえ)の法要と「歳末助け合い托鉢(たくはつ)」を実施した。同会加盟寺院の僧侶11人が網代笠(あじろがさ)姿で市内を回り募金を呼びかけた。

 成道会は釈迦(しゃか)が菩提(ぼだい)樹の下で悟りを開いたとされている12月8日を記念して行う法会。2月15日の涅槃会(ねはんえ)や4月8日の降誕会(ごうたんえ)(花まつり)と並んで三大法会の一つとなっている。

 托鉢は1922(大正11)年ごろから行っている行事で、僧侶一行がまちを歩きながら募金の協力を求めるもの。集まった寄金は市社会福祉協議会に寄付されている。

 法要後、僧侶たちは同寺を出発。看板袋(ずだ袋)を掛けて「恵まれない子どもたちに温かなお正月を」などと呼びかけながら国道42号沿いやJR新宮駅前、仲之町商店街などを回った。住民らは「ご苦労さまです」と伝えながら浄財を入れていった。

 清水住職は「お釈迦様が悟りを自分だけのものとせず、多くの人にお説きになられたのは、幸せや平穏をご自身だけのものとしないため。自分も他人も幸せで平穏であることで初めて真の幸せ、平穏はかなう。成道会と托鉢を通して、自他ともの幸せと平穏を祈る慈悲の心を忘れず、皆さまにもお伝えしていきたい」と話していた。

 新宮仏教会加盟寺院は▽松巌院▽淨泉寺▽瑞泉寺▽清閑院▽清蔵寺▽清凉寺▽専光寺▽宗応寺▽長徳寺▽東仙寺▽遍照院▽本廣寺―の12寺院。

(2022年12月9日付紙面より)

協力を呼びかけながら市内を回る僧侶たち=8日、新宮市大橋通
歳末助け合い托鉢に参加した新宮仏教会の皆さん
2022年12月09日
51 田楽復興100周年記念し
 関係者ら集まり祝賀会  (那智勝浦町 )

 熊野那智大社(男成洋三宮司)は5日夜、那智勝浦町のホテル浦島で「那智の田楽復興100周年記念祝賀会」を開催した。昨年、一度途絶えた田楽が復興してから100周年を迎えたことを受け、那智田楽保存会の会員や那智山青岸渡寺の髙木亮英住職、塩﨑巍朗(たかお)神社責任役員、堀順一郎町長、岡田秀洋町教育長など約30人が出席し、100周年を祝った。

 那智の田楽は五穀豊穣(ほうじょう)を祈り、笛と太鼓に合わせて踊る伝統芸能で、室町時代の田楽踊りを伝える貴重な文化遺産。1921年に再興され、現在は「那智田楽保存会」が古来の姿を伝えている。

 田楽は76年に国の重要無形民俗文化財、2012年にユネスコの無形文化遺産に登録された。

 同保存会は今年11月、東京都新宿区にある日本青年館ホールで「日本青年館財団設立100周年ならび日本青年団協議会結成70周年記念式典」に招待された。秋篠宮ご夫妻が臨席する中、「那智の田楽」を披露したという。

  □     □

■祝賀会では



 コロナ禍の影響から、祝賀会はこの日まで延期となっていた。

 男成宮司は1963年に記された「那智叢書(そうしょ)」第4巻の那智田楽の解説や大正年度の再興について解説し、実施した復興100年記念事業も紹介。

 今後について「那智の田楽は復興後100年も続いている。和歌山を、日本を代表する民俗芸能。これからも末永く、継承していかなくてはならない」と語った。

 来賓の堀町長が「田楽が復興され、現在に至るまで、ご労苦があったはず。未来永劫(えいごう)、田楽が継承されていくことを祈念しております」と祝辞を述べた。

 その後、来賓が鏡開きを行い、塩﨑神社責任役員が乾杯の音頭を取った。

 同保存会の小川一義副会長は祝賀会の開催や先人たちに感謝を述べ「秋篠宮殿下、紀子さまのご来賓の中、田楽を上演させていただきました。今後も会員一同、精進し、末永く扇祭りと那智の田楽をお守りし、次の世代に受け継いでいけるように取り組んでまいります」と話した。

 その後、出席者は食事や歓談を楽しんでいた。

(2022年12月9日付紙面より)

復興100周年を祝し鏡開きが行われた=5日夜、那智勝浦町のホテル浦島
食事や歓談を楽しんだ
2022年12月09日
52 停電対応や豪雨災害学ぶ
 日赤奉仕団らが防災研修  (古座川町 )

 古座川町日赤奉仕団(佃奈津代委員長)が5日、中央公民館で停電や豪雨災害をテーマにした防災研修に取り組んだ。

 この研修は、団員の防災意識を高めて活動に生かす機会として計画。当日は佃委員長をはじめとして団員26人が出席し、日本赤十字社和歌山県支部東牟婁地区古座川町分区の分区長を務める西前啓市町長も事務局職員と共に参加した。

 同団事務局によると、西前町長と佃委員長のあいさつ後、序盤は関西電力送配電株式会社和歌山支社の村上健吾さん、民部大智さん、安藤大輝さんを講師に迎え、停電を早期復旧するために社員がどのように停電時対応をしているかなどで説明を受けたという。

 中~終盤は和歌山大学災害科学・レジリエンス共創センターの客員教授の後誠介さんを講師に迎えて豪雨災害への備えを学習。後さんは高齢者が明るいうちに行動できるよう早めの避難情報発令をする同町の姿勢をたたえつつ、台風の進路予想と過去の似た進路の対比でこれから起こる状況を予想することを勧めた。

 以降、▽河川水位の変化に加え変化をもたらす谷筋や上流部など流域全般の状況にも目を向けて判断する▽水上げ小屋(上がり屋含む)の重要性と設置支援策としての届出避難所制度創設▽大規模崩壊や土石流が森林保全で抑えられるレベルの現象ではないことへの理解の必要性▽大規模崩壊や土石流の危険を示唆する県発祥の目安「土壌雨量指数」の十分な理解と防災対策への応用―などで提案と根拠の解説を重ね、理解を促した。

 団員からは大規模崩壊目安となる前兆はないかとの質問があり、「裏山から濁り水が出たら逃げよ、という教訓が正解だと思う」と応答。音やにおいがあったとしても雨が降っていたらそれらは分かりにくいのでは、として過信を抑えるなどした。

(2022年12月9日付紙面より)

停電時対応や豪雨災害への備えを説く講師陣=5日、古座川町中央公民館
真摯(しんし)に聴講し理解を深める古座川町日赤奉仕団の団員ら
2022年12月09日
53 災害のとき何ができる?
 宇久井中で防災プログラム  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井中学校(坊信次校長)で7日、防災学習プログラムがあった。全校生徒66人が津波からの避難について学び、被災時に役立つ知識と技術を身に付けた。

 津波災害、洪水・土砂災害発生時に地域の中核避難場所となる同校で、生徒たちに「災害が起こったらどう行動するか、何ができるか」を考え、役立つ知識や行動力を身に付けてもらうことを目的に毎年実施している。町教委、町消防本部、学校運営協議会、PTAなども協力した。

 生徒たちは最初に「きいちゃんの災害避難ゲーム」の「津波から逃げきろう編」をプレー。雨が降る冬の日に南海トラフ巨大地震(M8・7)が発生し、津波が来るまで30分以内に安全な場所へ逃げなければならない状況を想定し、非常時の判断や有効な事前準備を疑似体験した。「避難行動要支援者に出会ったときに、助ける余裕があるのか」など難しい判断を迫られる場面もあり、それぞれ真剣に意見を出し合っていた。

 その後、各学年に分かれて防災訓練を開始。1年生は町消防本部の職員からロープワークや止血法を学び、3年生は煙体験や消火器訓練をした。2年生はまきで湯を沸かし、参加者100人分の昼食を温めた。

 横山蘭さん(3年)は「煙体験では周りが全然見えず、経験していなかったら火災時にパニックになっていたかも。防災バッグの中身は、非常食や毛布など避難所生活で使う物だけでなく、ヘルメットや雨具なども入れておく必要があると分かった」。坊校長は「炊き出し体験や応急手当ての経験を日々の生活にも生かし、非常時にも行動できるようになってほしい」と話していた。

(2022年12月9日付紙面より)

津波避難について考える生徒ら=7日、那智勝浦町立宇久井中学校
2022年12月09日
54 串本、神倉が制す
 東牟婁地方スポ少交流野球大会  
2022年12月09日
55 野球をもっと好きに Start Up Me硬式野球 (新宮高校硬式部OB会)
2022年12月09日
56 防災・減災につなげて  新宮市役所1階に防災コーナー  
2022年12月09日
57 児童が書いた人権作文  発表を聞き意識高める  (熊野川小 )
2022年12月09日
58 本を読むってどういうこと? 下里中で増田喜昭さん講話 (那智勝浦町)
2022年12月09日
59 密輸撲滅に協力を  街頭啓発で呼びかけ  (税関新宮出張所 )
2022年12月09日
60 防火意識高め消防に興味を  3年ぶりの「消防のつどい」  (那智勝浦町 )
2022年12月09日
61 需要増前に技術高める  トップマスターズモード講習会  (県美容業生活衛生同業組合新宮支部 )
2022年12月09日
62 交流会で寄せ植え教室  千穂第二地区福祉委員会  (新宮市 )
2022年12月09日
63 高台への避難経路確認  地震津波想定し訓練  (相野谷中 )
2022年12月09日
64 ボール投げなどで盛り上がる いきいきサロン子安 (紀宝町)
2022年12月09日
65 電子黒板活用した授業を視察  矢渕中学校で総合教育会議  (紀宝町 )
2022年12月09日
66 年の瀬の強化策に向け激励  串本地区警察官友の会役員  (新宮警察署串本分庁舎 )
2022年12月09日
67 ロケットが飛ぶ原理実感  串本町で制作と打上体験  (県宇宙教育研究会 )
2022年12月04日
68 好評につき、即完売 3年ぶりの農林産物品評会盛況 (新宮市)

 3年ぶりとなる新宮市農林産物品評会(同品評会実行委員会主催)と一般公開(即売)が3日、蓬莱体育館であった。市内の生産者から野菜、果物、加工品など201点の出品があり多くの来場者でにぎわった。

 農業者の生産意欲の高揚と地場産物への理解を深め、地域の活性化、地域住民の触れ合いの場づくりを目的とした恒例行事で1948(昭和23)年に始まって以降、今年で71回を数える。

 表彰式では、市長賞、市議会議長賞、東牟婁振興局長賞など特等賞のほか、1・2・3等、努力賞受賞者を表彰した。

 同実行委員会(道阪耕一会長)の下阪殖保さんが「9、10月の雨の影響が懸念されたが、皆さま方の努力で多くの農作物を出品いただいた。今後も農業を営む人の目標として実施していければ」とあいさつ。

 田岡実千年市長は「今年は台風の影響や、野生鳥獣被害などにより決して良い条件とは言えない中で多くの素晴らしい農林産物を出品いただいた。これまで携わってこられた皆さまや、生産者のご尽力のたまもの」と敬意を表した。

 東牟婁振興局農林水産振興部の上門洋也さんが「長雨の影響などでご苦労されたと思うが、多くの農林産物を出品いただいた。品質も良く皆さま方の努力がうかがえる」と講評した。

 一般公開では開始時刻前から大勢の人が列を作り、開場と同時にほぼ売り切れるほど盛況だった。広角のサツマイモを使用した焼き芋の振る舞いや、新宮市熊野川町の「かあちゃんの店」の商品販売もあり、好評を博した。

(2022年12月4日付紙面より)

出品された野菜などが会場に並んだ=3日、蓬莱体育館(新宮市提供)
田岡実千年市長らが受賞者を表彰した
2022年12月04日
69 日本代表を応援しよう!
 新宮市役所で応援展示  

 熊野三山協議会(会長・田岡実千年新宮市長)は、FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会決勝トーナメントでの日本代表のさらなる躍動を願い、新宮市役所1階玄関ロビーで日本代表応援展示を行っている=写真

 熊野は日本サッカー協会のシンボルマークである「ヤタガラス(八咫烏)」と日本近代サッカーの始祖といわれる那智勝浦町名誉町民の中村覚之助の古里。その縁で、協会は2002年W杯日韓大会から熊野三山一寺で必勝を祈願している。

 熊野速玉大社、熊野本宮大社、熊野那智大社、那智山青岸渡寺と関係自治体などで組織する熊野三山協議会は1984年に発足。熊野地方の文化財の保護、保全、調査研究などを進めているほか、上記の理由を基に「熊野とサッカー」をテーマに各種取り組みを遂行している。

 今W杯においても、10月下旬、(公財)日本サッカー協会の田嶋幸三会長らが当地方を訪れ必勝を祈願。以降も各大社では日本代表選手らの健闘を願い、地元のサッカー愛好家たちが参列して必勝祈願祭が行われている。

 「死の組」と称された1次リーグのグループEにおいて、日本代表は優勝経験国のドイツとスペインに勝利し首位で決勝トーナメントへ。ベスト8進出に向けて6日午前0時(日本時間)、クロアチアと対戦する。

(2022年12月4日付紙面より)


2022年12月04日
70 意向が尊重されるケアを
 わがらの町の在宅医療  (紀宝町 )

 厚生労働省が定めた「人生会議の日」の11月30日、紀宝町の井田公民館で講演会「わがらの町の在宅医療」が開かれた。「住み慣れた自宅で医療や介護を受けながら過ごしたい」といった、在宅医療のニーズが高まる中、演劇を通して「人生会議」の必要性を紹介した。

 紀南医師会、町地域包括支援センターが共催。くまのなる在宅診療所の濱口政也医師と看護師の三上淳さんが講師を務めた。

 人生会議は、もしものときのために、自分が望む医療やケアを前もって考え、家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取り組み。

 演劇「紀宝リベンジャーズ」は、倒れた高齢男性が過去に戻り、人生会議に取り組み、自身が望むケアを改めて計画する物語。最後は「医療や介護が必要になったとき、どこで過ごすのか、どこで最後を迎えるのか、それが自宅であれ、施設であれ、病院であれ、そこに優劣はありません。本人の意向が尊重されることです。『もしも』のときに備え、受けたい医療やケアについて、大切な人と話し合ってみてはどうでしょうか」と伝えた。

 劇後の質問で「夫婦で暮らしている。私だけで夫をみとることができない」との意見に、濱口医師は「1人で全部やるのではなく、ヘルパーさんやデイサービスなど組み合わせを考えることが大切。子どもが近くにいなくてもケアマネジャーと相談しながら生活している人も多い。私たちの在宅医療は、家で過ごしたい人のお手伝いをしている。1人で支える必要はない」と答えた。

 参加した地区住民らは、地域の現状、課題を踏まえ、どのような医療を受けることができるのかを考える機会とした。

(2022年12月4日付紙面より)

演劇を通して「人生会議」を紹介=11月30日、紀宝町の井田公民館
2022年12月04日
71 町民らの力作1549点並ぶ
 第56回町展に多くの来場  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町体育文化会館で3、4日の両日、第56回「那智勝浦町展」が開催されている。会場には町民らの力作が並び、多くの来場者が多彩な作品を楽しんでいる。

 56回目を迎える町展には町内の園児100点、児童・生徒1092点、福祉施設や一般から357点の合計1549点(出展者は計1205人)の力作が並んだ。

 作品は▽絵画▽水墨画▽書▽写真▽生け花▽盆栽▽編み物▽洋裁▽陶芸▽アートフラワー▽ちぎり絵▽手芸▽工芸など▽押し花▽絵手紙▽ペーパークイリング▽友好都市の長野県上松町から絵画―が展示。来場者たちは検温や手指消毒などの感染症対策を行い、作品を観覧していた。

 今年は、これまでコロナ禍で中止となっていた「消防のつどい」「農産物品評会」などの各種イベントも実施された。同館敷地内では、福祉団体らによる日用品や農産物、菓子などのバザーも盛況で、最新ドローンの展示もあった。

 また、那智勝浦町日本赤十字奉仕団がNHK海外たすけあいへの寄付を呼びかけたほか、同町の行政相談委員が行政相談への啓発を行った。

 新宮市から訪れた60代女性は「素晴らしい作品がたくさんあり、元気をもらえました」と笑顔。

 岡田秀洋教育長は「作品には、出展者の皆さまの日々の学びや気付きが込められていて、素晴らしい。来場者さまには作品を見て、明日を生きるエネルギーとしていただけたら」と話した。

 なお、4日(日)の展示時間は午前9時から午後4時までとなっている。

(2022年12月4日付紙面より)

多くの力作が展示され楽しむ来場者ら=3日、那智勝浦町体育文化会館
2022年12月04日
72 特選に佐古金一さん  写連紀南支部11月優秀作品  
2022年12月04日
73 世界平和願い募金活動  海外たすけあい運動  (新宮赤十字奉仕団 )
2022年12月04日
74 55人に委嘱し新体制 民生委員児童委員の改選 (那智勝浦町)
2022年12月04日
75 薬物の恐ろしさ学ぶ  生徒参加の乱用防止教室  (城南中学校 )
2022年12月04日
76 作文や料理での活躍を祝福  中学生が三軒町長を訪問  (太地町 )
2022年12月04日
77 少年クラブが優勝願う サッカーW杯必勝祈願祭 (熊野本宮大社)
2022年12月04日
78 「銀河」の乗客お出迎え  近大吹奏楽部&HAL CREW  (新宮市 )
2022年12月04日
79 共同募金とキャップ託す  相野谷中の保健福祉委員会  (紀宝町 )
2022年12月04日
80 新年へモダンなしめ縄作り  紀宝町で寺小屋広場  
2022年12月04日
81 お悔やみ情報