なぎ看護学校で入学式 (新宮市 )
新宮市蜂伏の県立なぎ看護学校(阿部則章校長)で11日、入学式があった。今年は新入生40(女子28、男子12)人が看護師という夢への一歩を踏み出した。
校歌斉唱などの後、阿部校長は看護学校での学習は自ら考え学ぶ姿勢と習慣が大切になると語った。「コミュニケーション力を高め、自分の気持ちや思いをうまく表現し、他者を理解し、思いやりのある看護の実践者を目指していただきたい」と式辞。
「大切なことは、自分を信じて目指すべきその先を常に見つめ続けること。必ず看護師になるという強い思いを持って取り組んでほしい。友情を育み、諸先輩方や実習で出会う方々のご協力に支えられながら、さまざまな人と触れ合い、多くのことを経験してください」と呼び掛けた。
在校生代表の灘麻美さんは自身の体験を語り、看護師を志すうえで豊かな人間性を養うことが必要だと述べた。自分自身が健康健全であることや常に学ぶ姿勢をもって知識を増やし、技術を磨く努力が大切だとし「たくさんの出会いと人とのつながり、皆さんを温かく見守ってくださる周囲の方々への感謝を忘れず、共に夢を実現させましょう」と激励した。
新入生を代表し道中るいさんが「初心を忘れず、三年後には使命感や責任感、そして思いやりのある、誠実で信頼される看護師となれるよう日々努力する」と誓った。
来賓の形部裕昭・新宮保健所長は仁坂吉伸県知事の励ましの言葉を代読。濱口太史県議会議員、田岡実千年市長が祝辞を述べた。
(2018年4月13日付紙面より)
新宮警察署らが体験イベント (那智勝浦町 )
新宮警察署(大髙圭司署長)とJAF和歌山支部(西山勲事務所長)、自販連和歌山県支部(中谷久生支部長)は春の交通安全運動期間中の11日、那智勝浦町宇久井の那智勝浦自動車教習所で初の「おクルマのお守り体感会in熊野」を開いた。安全運転サポート車やシートベルト衝撃体験車などの各種体験を通して交通安全を呼び掛けた。
大髙署長は、3月末現在和歌山県全体での交通事故件数は減っているが新宮署管内では増えていると指摘。「人間のミスをカバーしてくれる自動車の技術が日々発達している。今日は体感して学び、交通安全意識を高めていってください」とあいさつした。
会場内には各自動車メーカーの安全運転サポート車体感コーナーがあった。白バイやパトカー、最新の自動車の展示などもあり、来場者はそれぞれのコーナーを興味深げに回っていた。自動ブレーキ機能搭載車に試乗した町内の70代男性は「ブレーキが作動した瞬間、すごい衝撃だった。でもその機能がなかったらと考えると恐ろしい。お金があれば乗り換えを考えたい」。
新宮署の樋口勇作交通課長は「天候を心配していましたが大勢の方に来ていただき安心しました。自動車の機能が向上し事故が減ることを期待しています。今後も取り締まりや安全啓発に取り組み、悪質なドライバーや違反運転を徹底的に摘発していきたい」と話していた。
(2018年4月13日付紙面より)
橋杭海水浴場で浜清掃 (南紀串本観光協会 )
串本町くじ野川にある橋杭海水浴場で11日、砂浜清掃があった。南紀串本観光協会(島野利之会長)を軸にした取り組みで、関係者約20人が砂浜に打ち上がったごみや石を取り除くなどした。
環境省「快水浴場百選」の一つに数えられる橋杭海水浴場は、国指定天然記念物の橋杭岩などを眺望できる開放的なロケーションや群を抜いてきめ細やかな砂浜を特色とする。運営管理する同協会は、旧串本町観光協会が取り組み始めた春~秋3期活用を引き継いで今月1日に浜開きをし、海の家「ビーチハウスラパン」を拠点にしてシーカヤックやフィッシングカヤック、SUPといったマリンアクティビティーのレンタル提供を始めている。併せて海の家の飲食提供も始まっている(水曜定休)。
この日の浜清掃はシーズン序盤の環境整備、とりわけ15日(日)に開く同協会初のイベント「橋杭ビーチオープンフェスタ2018」の来場者に気持ちよくひとときを過ごしてもらうために計画した。宇井晋介事務局長を筆頭に、約20人がごみ回収、石回収、オフ期の強風で芝地側に寄った砂を浜に下ろすといった作業を2時間程度行った。
昨年秋に張った防砂ネットはオフ期に予想以上の強風が吹き、砂の飛散をよく食い止めたもののいくつかが破損。埋もれてしまったネットも数多く、先月下旬に掘り出して回収した。浜清掃は7月1日(日)の海開き前にも予定しているという。
宇井事務局長(62)はイベントの実施や宿泊施設「大江戸温泉物語南紀串本」の27日(金)開業で今後の利用に弾みがつく状況を期待し、この日の全体指揮に当たった。終盤では来町中の著名人・さかなクンも立ち寄って作業を手伝うなど、清掃を機会にした交流も華やいだ。
15日のイベントは午前10時~午後2時に実施。ステージ披露や軽飲食提供、マリンアクティビティーの無料体験や和歌山トヨタによる車両展示などがある。雨天時は中止とし、同協会公式サイトや問い合わせ対応で周知を図るとしている。
マリンアクティビティーのレンタル提供など詳しい問い合わせは南紀串本観光協会(電話0735・62・3171、午前8時30分~午後5時30分)まで。
(2018年4月13日付紙面より)
那智勝浦町花火大会
那智勝浦町の花火大会実行委員会は11日、今年度第1回の会合を開き、例年通り8月11日(土・祝)に花火大会を那智湾で開催することに決めた。
同町の花火大会は町民手作りの大会として平成19年に復活し、今年で12回目。町役場に事務局を置き、町内23団体で構成する実行委員会をつくり開催している。事務局は役場の機構改革で総務課から観光企画課となった。
矢熊義人副町長は「町民の皆さんからワンコイン寄付など多大なご支援をいただき感謝しています。町民が一つになって楽しめる大会となるよう願っています」とあいさつ。
会長に区長連合会会長の大江清一さんが就任し、議事を進めた。予算額は1444万円で昨年より2万2000円減。協賛金(広告費)は610万円、住民寄付は200万円を計上。町補助金は前年同様の300万円。花火打ち上げ費は864万円と前年度並み。
今年は花火の打ち上げ業者選定の年に当たり、業者の評価基準なども議題となった。昨年までは「海の章」「追善供養」「山の章」「フィナーレ」という枠が決まっていたが、那智勝浦町の特色や町民手作りの花火大会の概要を伝える仕様書を業者に伝え、町にふさわしい新たな企画を考えてもらうことにした。5月10日(木)に選考会を開き、業者の企画を見て委員が5段階の点数を付けて決める。今年は7社が手を挙げている。
委員からは「サブテーマを決めてアピールする方がよい」「那智の浜は補陀落渡海の場所。精霊流しなどを加え、花火の価値を高める企画がほしい」「明るいうちから町に人の流れが生まれるような企画もあれば」などの提案があり、来年の検討課題とした。
(2018年4月13日付紙面より)
スーパーカー実行委が寄付 (新宮市 )
スーパーカー新宮ミーティング実行委員会は4日、地域活性化に役立ててほしいと新宮市にイベント会場で集めた金一封を寄付した。受け取った田岡実千年市長は「大変多くの募金をいただき心より感謝します。今後も一緒になって頑張っていきましょう」と述べた。
地域を盛り上げようと始まり今年で2回目のイベント。市と新宮商工会議所後援のもと同市佐野の新宮港緑地公園で3月25日に開催した。全国各地からランボルギーニやフェラーリなどのスーパーカー約60台が集まり、2000人以上の来場者でにぎわった。寄付金はスタッフやレースクイーンが募金箱を持って会場を回り集めた。
実行委員会の床浦勝昭委員長(フリークグループ代表)と岡崎武人大会長、イベントに協力した北道江利さん(チーム雅龍)と畑下和也さん(SP警備保障)の4人が市役所を訪れ、田岡市長に募金を渡した。
床浦委員長は「無事、大盛況のうちに終了することができました。遠くから来てくれたオーナーさんたちにも新宮・熊野ファンになってもらうことができたと思います。募金箱には金額以上にみんなから『頑張れ新宮、大好き熊野』の気持ちをたくさん入れてもらっております」。
田岡市長は「イベント当日は素晴らしい天候にも恵まれ、大成功したことをうれしく思います」と話した。
(2018年4月6日付紙面より)
「南の国の雪まつり」検討会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の町役場周辺で2月18日に開かれた第23回商工祭「南の国の雪まつり」の検討会が4日、同町商工会館で開かれた。実行委員会のメンバーら約30人が出席し、イベント開催の反省点などを話し合った。
今年の雪まつりは好天に恵まれ、約3万人が訪れた。熊野朝市や屋台村などに132店が出店した。実行委員会の森川起安会長は「23回目を迎え、イベントの広がりが実感できた。触れ合いとにぎわいの創出ができたと感謝している」とあいさつ。「年々予算が厳しい状況になっているが、このイベントは経済効果をもたらしている。撤退させるわけにはいかない」と継続への意思を示した。
意見交換では青年部などの部員数の減少で準備作業が厳しかった状況などが報告された。当日のトラブルでは、近隣の営業店への駐車などの問題とシャトルバスの帰りの便で長時間の待ち時間が発生したことなどが挙げられた。
シャトルバス利用者のスタンプラリーで募ったアンケートは260通が集まった。▽初めてシャトルバスを利用したが便利だった▽回りたい店だらけだった▽雪遊びが楽しかった―などの好評な意見が多く寄せられた。
(2018年4月6日付紙面より)
おやこサロンに小中学生も参加 (新宮市熊野川町 )
新宮市熊野川地区民生委員児童委員協議会は4日、同市の熊野川町保健センターさつきで「熊野川地区おやこサロン」を開いた。年度初めのこの日は、未就園児と保護者、小中学生らが災害時の備えを確認した。親子サロンは乳幼児、未就園児と保護者の交流の場。核家族化の時代だからこそ地域の見守りが大切だと、市と熊野川町が合併した2005年ごろから開催している。
災害時の備えは年に1度実施しており、今回で5回目。熊野川地区主任児童委員の浦佳奈美さんが11年3月の東日本大震災と、同年9月の紀伊半島大水害を経験したことから「大変さが分かっているから伝え、つなげていきたい。そのためには一人一人の防災意識を高めていかなければ」との思いで実施している。
この日は熊野川中学校の生徒が初めて参加した。「子ども広場くまっこ」の児童らとともに、災害に対する備えやビニール袋を使った雨具作り、非常食の試食などを体験した。
浦さんは「想定される場面を考えて必要な備蓄を用意しておく」をテーマに、かばんの中に入れておける「防災ポーチ」や避難バッグの中身、備蓄している食料を災害時だけでなく普段も食べ、減った分を補充していく「ローリングストック」などを紹介。東日本大震災の際に東京都で帰宅難民となったことや、紀伊半島大水害では避難していた町総合開発センターからボートを使ってより高台へ逃げたことなどを写真を交えて説明した。
「熊野川中の生徒たちは去年町で開かれた防災の講演会にも出席しており、今回参加することになりました。災害時、中学生の力は即戦力になりますね。熱心に聞いてくれていました」と話していた。
熊野川中の大槻湧山君(14)は「7年前の災害の時にどう逃げたか、どのくらい水が上がったか、食品の備蓄は家にあるインスタントやレトルトを災害時に食べていたことなどが勉強になった。雨具は腕がぬれずに作業しやすいものを作りました」。
4カ月の莉詩(りた)ちゃんと参加した平田早紀さん(33)は「防災に関しては初めての参加です。子どものために災害時への備えをしていこうと思いました。子どもに必要な物の用意を話してくれたので、この経験を生かして防災に向き合いたいです」と感想を語った。
(2018年4月6日付紙面より)
KCRが町長に発行を報告 (串本町 )
株式会社KCR(本田景士代表取締役)=白浜町=が4日、トルコ軍艦エルトゥールル号遭難救助の史実を基にした創作絵本「タイヨウのくにとツキのふね」を発行した事を串本町の田嶋勝正町長に報告した。
この絵本は潮岬出身の作家・山口小百合さん(同社マネジャー)が串本出身の本田代表取締役、田辺市出身の同社デザイナー・千根章吾さんと共に制作。同町樫野で1890年にあったエルトゥールル号遭難救助の世界観を主人公・ヒノキチの目線で伝える内容で、5歳児以上を対象にし「親子で楽しみ考える」をコンセプトにして作り上げ、今年3月に発行までこぎつけた。
ヒノキチは史実にはない架空のキャラクターで、子どもに着実に世界観を託し後に本来の史実を知る足掛かりにしてもらう工夫として設定した。絵本はほぼA4用紙大で、フルカラー48㌻。売価は1890円(税抜き)。発行元は同社で、初回3000部には作中に出てくるアイテム「ツキのくにのおまもり」が特典としてついている。同社商材の一つとして、白浜町内で運営する「紬カフェ」や商材販路のホテル売店など数十カ所に並べるほか、書店にも取り扱いを交渉しているという。
この日は本田代表取締役と山口さんが田嶋町長を表敬訪問し、3冊を託して発行を報告。『3年計画で10万部を目指す』という目標の下、愛読の裾野を広げるため今月25日(水)にクラウドファンディングを立ち上げて▽47都道府県の図書館約100館に寄贈(100万円達成時)▽県内の小学校や幼稚園、図書館など約420カ所に寄贈(150万円達成時)▽大型絵本を作成し出張読み聞かせなど催しを実施(200万円達成時)―といった段階的目標の実現を目指すことなども伝えて応援を願った。
田嶋町長は史実を常に受け継ぐためのアクションを出身者が思いを持って起こしてくれたことを喜び、機会を見て宣伝したいと応えた。3冊のうち1冊は駐日トルコ共和国大使館に贈り、残り2冊は町内の読み聞かせグループに預ける方向で活用を考えるという。
同絵本の問い合わせは同社(電話0739・33・7683)まで。
(2018年4月6日付紙面より)