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2021年05月25日
1 笑顔よ届け!町を元気に 那智勝浦町で運動会・体育祭 

 梅雨の晴れ間に気持ちのいい青空が広がった23日、那智勝浦町の市野々小学校と井関保育所、宇久井小学校と宇久井保育所で合同運動会、下里中学校で体育祭が開かれた。保護者や地域住民の声援を受け、児童、生徒、園児がこれまでの練習の成果を発揮し、グラウンドに元気な歓声を響かせた。

 市野々小学校では、中西健校長が「今日は絶好の運動会日和。雨のため、ほとんどグラウンドで練習ができなかったが、5、6年生を中心に片付けや係活動、温かい声掛けをしてくれた。本当に頼りになるお兄さん、お姉さんです。井関保育所の皆さんも、今日は楽しんでください」とあいさつ。

 児童会の西村璃穏会長が「今年のスローガンは『えがおよとどけ! 町を元気に! がんばれ市小!』です。おうちの人や普段お世話になっている地域の方々に笑顔を届けましょう」と目標を掲げた。

 児童30人と園児12人はかけっこやリレー、玉入れ、ダンスなどを次々と披露。新宮市を中心に活動するよさこいの「チーム雅龍」が指導に携わり、本年度初挑戦した「熊野ハレヤ音頭」では、児童30人全員が息を合わせて見事に踊りきり、保護者や教職員から大きな拍手が送られていた。

(2021年5月25日付紙面より)

熊野の心は一つ「熊野ハレヤ音頭」=23日、那智勝浦町立市野々小学校
2021年05月25日
2 追加会場含め予約開始
 新型コロナワクチン集団接種  (新宮市 )

 新宮市熊野川町日足の熊野川総合開発センターで23日、高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの集団接種があった。市内3会場目となる同所では熊野川町・高田地域住民の優先接種となり、316人の地域住民らが接種を受けた。

 定員300人に対し489人が予約を申し込み、ボーダーラインは熊野川町70歳以上、高田地域68歳以上となった。300人への接種を予定していたが、供給された6回接種用針・シリンジが、5回分しか採取できないといったトラブルが発生。バイアルを無駄にしないよう、地域内16人に対して追加接種が行われた。

 今月10日からは個別接種の予約も開始。また県によると24日および31日の週に4箱、6月7日の週、14日の週にも配分が予定されており、スムーズなワクチン接種に対する追い風となりそうだ。

 24日からは追加会場分を含めた市役所別館〈1回目6月5日(土)と6日(日)〉、佐野体育館〈同6月20日(日)〉の予約受付が開始される。定員を超えた場合は高年齢順で予約を決定する。

 市では今月10日、これまで4回線だったコールセンターを6回線に増線。人員も増やし対応に当たっている。市新型コロナワクチン接種推進室では「電話のつながりにくさは多少改善されている。予約は先着順ではないので、慌てずに申し込みいただければ」と話している。

 問い合わせは同推進室(電話0735・22・5070)まで。予約も受け付ける。

(2021年5月25日付紙面より)

熊野川総合開発センターでの集団接種の様子=23日、新宮市熊野川町日足
2021年05月25日
3 昨年に続き今年も神事のみ
 保存会が諸行事中止を決断  (河内祭 )

 古座川河内祭(こうちまつり)保存会(杉本喜秋会長)が22日夜、昨年に続いて今年も河内祭関係諸行事を中止する決断した。関係5区(古座区・古田区・高池下部区・宇津木区・月野瀬区)は礼を絶やさないという思いを共有していて、今年も大前の儀(奉幣行事)にかかる神事のみ営む方向となっている。

 河内祭は古座川河口から約3㌔上流にある川中の島・清暑島を神体「河内様(こおったま)」とする河内神社の例祭。現在は7月第4日曜日を本祭日とし、関係5区の各代表者が集まり大前の儀と直会(なおらい)を営んでいる。

 行事として古田・高池下部・古座の各獅子舞が道行きをし、古座は宵宮に御船を出して御舟謡を奉納(夜籠もり神事)、本祭では斎主を運ぶ当船も出し櫂伝馬(かいでんま)による競漕(きょうそう)も奉納するなどしている。

 同保存会は国指定重要無形民俗文化財「河内祭の御舟行事」の保護団体。もう一つの国指定無形民俗文化財「古座流獅子舞」(古座青年会が保存)も含めた古座神社にかかる河内祭関係諸行事全般の保存を半世紀以上担い、併せて関係5区の調整にも献身している。

 関係諸行事は中止とするが、古座神社に合祀(ごうし)されている河内神社の神霊を大前の儀に合わせて神体・清暑島へ遷(うつ)さなければならないため、前日午後7時から宵宮祭、当日午前9時から渡御祭を同神社で営み大前の儀へつなぐ。大前の儀は古田にある河内様前河原を斎場とするが、雨天の場合は古座神社に変更する。5区とも大前の儀への代表参列のみにとどめ、後の直会はしない方向で今後の調整を進めるという。

 昨年は奉仕前の準備段階から密などのリスクが伴う点で神事以外の諸行事を中止。今年も勇進会、青年会、河内会、古座獅子会、古座神社、古座区の意見を聞き、同保存会として神事以外は中止とする合意に至った。2年続きの中止について杉本会長は「保存会としてやりたいのはやまやまだが、事情もあり残念だがご辛抱いただきたい。来年はみんながワクチンを打てていると思うので必ずやりたい」と胸中を語った。

 今年の本祭日は7月25日(日)。他4区や芳流館互盟社との調整は今後進めるとしている。

(2021年5月25日付紙面より)

昨年に続き関係諸行事の中止を決断した古座川河内祭保存会=22日、古座漁村センター
2021年05月25日
4 希少種「火の鳥」飛来か
 浮島の森で死骸見つかる  (新宮市 )

 新宮市浮島の国指定天然記念物「新宮藺沢(いのそ)浮島植物群落」(浮島の森)で21日、希少種の鳥「アカショウビン」の死骸が見つかった。同日の朝、管理人が管理事務所の玄関前で横たわっている姿を発見した。

 アカショウビンは森林に生息するカワセミの仲間。くちばしを含め、赤い体を持つことから「火の鳥」とも呼ばれる。東アジアと東南アジアに広く分布し、日本には夏鳥として渡来する。体長は約27㌢で、翼開長時には約40㌢に達する。腰に鮮やかな水色の斑がある。

 ほぼ全国で繁殖するが渡来数は少なく、各所で絶滅危惧Ⅰ類、Ⅱ類、準絶滅危惧種に分類されている。和歌山県では絶滅危惧Ⅰ類となっている。

 その見た目や「ヒョロロロロ」といった美しくももの悲しい鳴き声が人の創造力をかき立てるのか、アカショウビンを題材にした伝承や伝説も多く残されている。

 同所管理人が、普段聞き慣れない鳴き声を耳にすることが増えたのが最近のこと。「今思えば、あれはアカショウビンの鳴き声だったのかも」と振り返る。

 多種多様な動植物が観測される「浮島の森」だが、これまでにアカショウビンが目撃されたことはないという。

 個体の死因は不明だが、玄関の窓ガラスに衝突した可能性が高い。管理人は「かわいそうで残念。生きた姿を発見したかった。しかし1羽で来たとは考えにくい。もしかしたらどこかに巣があるのかもしれない」と話している。

(2021年5月25日付紙面より)

紫がかった赤い体を持つアカショウビン=22日、新宮市浮島

2021年05月25日
5 8チームが熱戦展開
 県サッカー選手権東牟婁ブロック予選開幕  
2021年05月25日
6 梅雨に彩り添える「アジサイ」  各地で開花の知らせ届く  
2021年05月25日
7 矢渕・相野谷中が三重県3位に 少年軟式野球三重県大会 
2021年05月25日
8 70歳以上まで通知済ます  新型コロナワクチン接種  (紀宝町 )
2021年05月25日
9 ハザードマップを更新  各世帯に配布済み  (那智勝浦町 )
2021年05月25日
10 永年在籍会員15人を表彰  シルバー人材センターが総会  (新宮市 )
2021年05月25日
11 きいちゃんのアート完成  きたやま保5歳児が折り鶴で  
2021年05月25日
12 ゲームがいっぱい! 中央児童館で「おたのしみひろば」 (新宮市)
2021年05月25日
13 1位に野中誠一さん  写連紀南支部5月例会  
2021年05月25日
14 対策講じ、練習スタート!  紀の国わかやま文化祭「天の剣を託された男」  (熊野新宮ミュージアム )
2021年05月25日
15 スローガン掲げて全力発揮  春の運動会・体育祭始まる  (串本町・古座川町 )
2021年05月25日
16 お悔やみ情報
  
2021年05月22日
17 ネギ1.4㌧を収穫
 持続可能な新機軸の構築に向け  (新宮市 )

 新宮市木ノ川の道阪耕一さんが所有する畑で18日、青ネギの収穫作業が行われた。道阪さん、井上訓さんをはじめ6人が作業に汗を流した。収穫したネギは和歌山県紀の川市にある、サクセム株式会社(中里輝茂代表取締役社長、本社=大阪府熊取町)の工場に送られる。

 道阪さんら、通称「ネギ組」がネギの栽培を始めたのは昨年11月。高齢化や後継者不足などの問題から耕作放棄地や休耕田も増え続けている現状打破の一助に、また「持続可能な農業」の実現化に向け、約15㌃の畑に苗を定植した。

 サクセム㈱は、中国産が販売数の多くを占めるカットネギ市場において、国産カットネギ市場を構築しようと、自社農場で青ネギの栽培を開始したのが2016年。以降、県内全域で地元農家、JAなどの協力のもと、青ネギの委託栽培とカット用青ネギの出荷を行っている。

 「ネギ組」の取り組みは、同社と縁のあった井上さんが、道阪さんと共に国内におけるカットネギの需要に着目したことに起因する。ネギは手間も掛からない上に年間を通して寒暖差が小さい木ノ川や佐野、蜂伏周辺の紀南地方の気候に適している。休耕田の利活用にも可能で、サクセム㈱を通した販路も確保できている―。「ネギを通して地元に誇りを持つ子どもたちが増えてくれる未来を創ることができたら」との思いから、道阪さんと井上さんはネギ栽培に乗り出した。いつの日か生産したネギをカットするプラント工場の建設も視野に入れているという。

 この日、収穫したのは実にコンテナ100箱分で収穫量は約1・4㌧。予想以上の収穫量でコンテナ数が足りなくなり、畑の約4分の3を残して作業を来週に持ち越した。根元を残すことで約3カ月後に再度収穫できることから、1シーズン7㌧超の収穫を見込んでいる。

 道阪さんは「初めてにしては上出来」と太鼓判を押す。今後は別の畑で、苗ではなく種から育てる方法や食品廃棄物リサイクルの堆肥利用も試したいと展望を語り「自分たちがやっているのはモデルを示す試み。失敗もモデルとして必要。後に続く人たちのためにさまざまなデータを用意できれば」と話していた。

 「ネギ組」の、ふるさと・新宮の将来を見据えた「ネギ=イノベーション(新機軸)」の取り組みは、まだ始まったばかりだ。

(2021年5月22日付紙面より)

収穫したネギを前に笑顔=18日、新宮市木ノ川
収穫作業の様子
2021年05月22日
18 利便性や徴収率向上へ
 スマホで町税など納付  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は今年4月から、スマートフォンの決済アプリによる町税や水道料金などの支払いシステムを導入している。町民は納付書のバーコードを読み取ることで、いつでもどこにいても納付が可能となった。

 この支払いシステムは手段が増えることによる利便性や徴収率の向上を目的に導入された。新型コロナウイルス感染拡大の観点からも屋外に出ず、納付書があれば自宅などで支払えることがメリットとされている。

 納付できるのは▽町県民税(普通徴収)▽固定資産税▽軽自動車税(種別割)▽国民健康保険税▽水道料金▽汚水処理施設使用料▽下水道使用料―に限られる。

 支払いが可能なアプリは「Pay Pay(ペイペイ)」、「LINE Pay(ラインペイ)」、「PayB(ペイビー)」、「支払秘書」の四つ。各自、スマートフォンでダウンロードする必要があり、各アプリのホームページでダウンロードや利用方法が説明されている。

 同町税務課によると、納付書のバーコードが読み取れない場合や、納期限や取扱期限が超過した納付書、納付額が30万円を超える場合はバーコードの印字がないため利用できないとしている。領収書は発行されない。

 また、軽自動車税(種別割)は口座振替による納付と同様、納期限内にスマートフォン用決済アプリで納付した場合、納期限後に証明書が発送される(令和3年度の納期限は31日)。

 軽自動車税(種別割)納税証明書(継続検査用)が急ぎで必要な場合は、同町役場窓口や納付書裏面記載の金融機関やコンビニエンスストアでの納付を勧めている。

 税務課の担当職員は「開始から約2カ月だが、問い合わせや利用もある。お手持ちのスマートフォンがあれば、いつでもどこにいてもお支払いができるので便利で、アプリによってポイントの付与も違う。チャージ忘れや重複納付には注意いただき、ご利用ください。支払い方法が増えることで町としても徴収率の向上につながれば幸いです」と話している。

 問い合わせなどは同町役場税務課(電話0735・52・1094)まで。

(2021年5月22日付紙面より)

2021年05月22日
19 出水期の災害に警戒を
 高台整備や通学路などで対策進む  (紀宝町 )

 東海地方では例年より21日、昨年より25日早く梅雨入りした。21日は梅雨前線の影響で広い範囲で雨脚が強まり、東紀州地域には大雨、強風などの注意報が発表され、朝の通学時間帯に激しい雨が降った。

 津地方気象台によると、梅雨入りは1951年の統計開始以来過去2番目の早さとなった。梅雨時期から台風や集中豪雨が多い10月までの出水期は大雨による災害に警戒が必要となる。

 紀宝町内では各地区で水害への対策が進んでおり、津本地区自主防災会(谷口昌宏会長)は今月、用水路に面した通学路にポールコーンを設置した。

 昨年9月25日の集中豪雨で1時間に100㍉を超える猛烈な雨が降った際に用水路が氾濫。道路との境目が区別できない危険な状態になっていた。

 自主防災会では児童・生徒に「通学路の危険な場所」を聞いたところ、9月の集中豪雨で危険を感じたと返答があった。その内容を町と小中学校に提出し、町の支援を受けてポールコーンの設置が実現した。

 2011年9月の紀伊半島大水害では、河川の氾濫が相次ぎ、甚大な被害をもたらした。熊野川支川の相野谷川では堤防越水が発生し、高岡地区の輪中堤が倒壊して全17世帯が水没した。

 水害から住民の命を守るため、大水害で浸水被害があった鮒田地区に高台一時避難場所が完成した。高岡地区でも整備が進み、いずれも国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所が着手。高岡地区には輪中堤内の海抜14㍍地点に広さ567平方㍍、階段を上った先の海抜20㍍に340平方㍍の避難場所が間もなく完成するという。

(2021年5月22日付紙面より)

児童生徒の要望で通学路に設置されたポールコーン=21日、紀宝町大里
高岡地区に整備されている高台一時避難場所
2021年05月22日
20 EV等シェアの実証実験
 古座MORIの協力得て  (串本町 )

 スマートモビリティシステムの提供を基幹事業とするIT企業「Zenmov株式会社」(ゼンモブ、田中清生代表)=東京都=が19日、串本町域でカーシェアリング構想「ゼロ旅カーシェア(仮称)」の実証実験を始めた。同町中湊に拠点を置く株式会社古座MORI(坂本直弥代表取締役)の協力による取り組み。10日間にわたりゼンモブの電気自動車(EV)を町域で運用し、運行実績や意見を還元するという。

 ゼンモブは2019年に事業を始めた新進気鋭の企業で、現在は主にフィリピンの交通事情改善にアプローチする形で取り組んでいる。将来的には得たノウハウを日本国内で発揮することも思い描いていて、その一端で動き出しているのが脱炭素社会への貢献を見据えた同構想。EVや燃料電池自動車(FCV)を二酸化炭素排出権のオフセット制度を付した形でカーシェアリングし、二酸化炭素排出実質ゼロの運用を観光用途で実現する事業形態の確立を目指している。

 すでに社内実証を進めているが実際の観光地で社外の人に対しどのようなニーズや課題があるかを先進的に探るため、田中代表とかねてつながりがあり会社自体もすさみ町スーパーシティ構想で連携する関係にある古座MORIの坂本代表取締役と共に初の社外実証へと踏み出した。

 用いる試験車両(BMW i3)は域内運用を前提にした車種。インターネット活用によるシステムの管理下にあり、運行実績は自動でサーバーに集積され坂本代表取締役は利用時の良しあしなどで意見を寄せるという。同車両を届けたゼンモブの関田俊文さんや伊藤優さんは、電子キーで管理するなど同車両独特の取り扱い方法を伝えて運用を求めた。

 利便性の探究や二酸化炭素の実質的排出ゼロ達成の条件の見極めが、今回の実験の狙い。坂本代表取締役は「古座MORIとしてもゼンモブさんのようにこちらの環境でトライアルしていただき、南紀を盛り上げていただきながら他の規模でも広がるような成功例をつくっていきたい」と意欲を示しつつ同車両を預かった。

(2021年5月22日付紙面より)

ゼンモブの試験車両を預かる古座MORIの坂本直弥代表取締役(右)=19日、串本町くじ野川
2021年05月22日
21 「地域猫」始めてみませんか  NPO法人ワンニャン会  
2021年05月22日
22 「足が軽くなった!」  サロンで介護予防体操  (新宮市 )
2021年05月22日
23 雨の中サツマイモの苗植え  熊野川中2年が畑作り  (新宮市 )
2021年05月22日
24 親子で楽しいひととき  すくすくワークショップ  (那智勝浦町 )
2021年05月22日
25 麦の脱穀雨に泣く  児童が宇久井ビジターで  (宇久井小 )
2021年05月22日
26 会員らの力作125点  イオン新宮店で「書道展」  (新宮市 )
2021年05月22日
27 オレンジ商品券を発送  地域経済活性化へ全町民に  (御浜町 )
2021年05月22日
28 赤く色づくナツグミの実  新宮市王子町  
2021年05月22日
29 お悔やみ情報
  
2021年05月13日
30 今年こそはサツマイモ収穫を
 熊野川中で畑作りスタート  (新宮市 )

 新宮市立熊野川中学校(松本潤校長)の畑で11日、2年生14人がサツマイモの苗植えに向けた畝作りと雑草対策のマルチ(黒のビニールシート)掛けをした。地域住民で組織する「チームくまのがわ」のメンバー5人も協力し、農作業を通じて交流した。

 畑作りは南地恭太教諭の発案で昨年4月に始まり、チームくまのがわの協力を得ながら4㍍×10㍍の区画を開墾。サツマイモを育てていたが、イノシシの被害に遭って収穫はかなわなかった。

 今年は獣害対策を強化するため、チームメンバーが新たに電気柵を設置。生徒と教職員も「今年こそは自分たちの手でさつまいも交流会を開き、普段お世話になっている地域の方々を招いて感謝を伝えたい」と意気込んでいる。

 生徒たちが慣れない様子でくわを振るい、手も使いながら4本の畝を作った。初めて農作業を体験する生徒もおり「畝って何?」「なぜビニールシートを掛けるの?」とそれぞれに学びを深めた。

 松本友惺君は「チームくまのがわの皆さんは、いつもこんなに大変な作業を手伝ってくれているんだと分かり、ありがたいなと思った。さつまいも交流会では、おいしい芋を食べてもらいたい」。

 チームメンバーの木村康史さんは「子どもたちと交流すると、地域住民側にとっても若さをもらえていいこと。今年は生徒も多く、楽しそうに作業をしていた。いい畝ができたのでは」と収穫に期待を寄せた。

(2021年5月13日付紙面より)

くわを手に畝を作る生徒たち=11日、新宮市立熊野川中学校
完成した畝にマルチをかぶせる
2021年05月13日
31 「現在の延長線上に未来がある」
 2年生が職業観学ぶ  (矢渕中 )

 紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長)の2年生73人は11日、職業学習の事前授業に取り組み、同町井田で洋菓子店「パティスリーアフレイル」を営むパティシエの橋本優さんから職業観について学んだ。

 これまで2年生は3日間の日程で「職場体験学習」に取り組んできたが、昨年度からは新型コロナウイルスの影響で、職業観を聞く職業学習に切り替えた。

 橋本さんは兵庫県神戸市出身。神戸のレーブドゥシェフで17年間勤め、ケーキの本場フランスでの研修やコンテストにも参加し、2015年8月にアフレイルを開業した。

 「小学生の頃から趣味でケーキを作っていた。21歳からケーキ店で働き、39歳で起業した。最初の3~4年頑張ったおかげで今がある」と振り返った。

 「働くことは誰かの役に立つこと。自分は何が好きか、何が得意か、それでお金が得られるのか考えることが重要になる」と自身の職業観を伝えた。

 「現在(いま)の延長線上に未来がある」「情熱は不可能を可能にする」。ケーキ職人から教わった言葉を紹介し「中学生の夢は無限に広がっている。未来をつぶさないよう、今自分が何をすべきか考え、社会で戦える力を身に付けて」と呼び掛けた。

 2年生は6月上旬に職業学習に取り組み、地域で働く人に仕事のやりがいや苦労などをインタビューする予定だという。

(2021年5月13日付紙面より)

事前学習で職業講話を聞く2年生=11日、紀宝町立矢渕中学校
自身の職業観を伝える橋本優さん
2021年05月13日
32 65~74歳の接種券送付延期
 新型コロナウイルスワクチン  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町はこのほど、65~74歳までの町民の新型コロナウイルスワクチンの接種券送付を6月以降に延期することを発表した。国からのワクチン配分に遅れが生じ、接種回数の確保が難しくなったことが要因だという。町によると、「広報なちかつうら5月号」で65~74歳までの接種券送付を5月初旬としていたが、前述の理由から延期することとなったという。

 町ではすでに75歳以上の高齢者の集団接種を先月から始めており、2回目の集団接種は10日から実施している。

 榎本直子福祉課長は「65~74歳までの皆さまへの接種券配布が遅れてしまい申し訳ございません。できるだけ早く送付せていただきます。また、75歳以上の方の病院による個別接種もスムーズに進めていきたい」。

 堀順一郎町長は「ワクチン接種が日常生活を取り戻すための第一歩。届き次第すぐに対応できるよう態勢を整えている。町内で現在、感染者が出ていないのも町民の皆さまのおかげ。感謝しています」と話した。

  □     □

■ワクチンに対する相談



 同町は町民が抱えるワクチンへの疑問や不安の解消などを目的に「新型コロナウイルスワクチン接種相談窓口」を3月、役場内に設置した。

 福祉課によると、「ワクチンはいつ打てるのか」「ワクチン接種によるアレルギーや副反応は大丈夫なのか」などの問い合わせが多いという。

 担当職員は「ワクチン接種について不安や疑問があれば電話やご来庁の際にお気軽にご相談ください」と話している。ワクチン接種相談窓口は(電話0735・29・6137)。

 なお、個別接種に対応する町内の医療機関への予約方法は各医院へ直接、電話で行う。個別接種による町内の医療機関は別表の通り。

(2021年5月13日付紙面より)

2回目のワクチン集団接種が行われている=11日、那智勝浦町の体育文化会館

2021年05月13日
33 熊野市でクラスター発生
 食事会に参加した10人が感染  

 熊野市内で11日、8人が新型コロナウイルスに感染したことが確認された。県は、このうちの7人を含む20~50代の男女10人の陽性をクラスター(感染者集団)と発表した。

 県によると、熊野市内で3日に開かれた飲酒を伴う食事会に男女18人が参加。数人が6日にのどの痛みなどを訴え、検査したところ陽性が判明した。18人のうち16人の検査が済み、県外2人と熊野市、御浜町8人の計10人の感染が確認された。現在の症状はいずれも無症状や軽症~中等症だという。

 県は県外感染者を除く8人の濃厚接触者計43人と接触者計30人について調査を進めている。県外感染者の濃厚接触者で50代男性の陽性も確認された。

 これを受け、熊野市の河上敢二市長は11日、市民に向けて次のメッセージを発した。

  □     □

 感染者の皆さま方には、心からお見舞い申し上げますとともに一日も早い回復をお祈りいたしております。市といたしましては、三重県や関係機関と協力・連携しながら感染拡大を防ぐための対策に努めてまいります。

 感染は誰にでも起こり得るもので、どれだけ気を付けても完全に防げるものではないものだとご理解ください。ご自身やご家族が感染したと思って行動を考え、感染された方やそのご家族などへの差別や偏見につながる行為、誹謗(ひぼう)中傷は絶対に行わないでください。また、根拠が不明な情報やうわさに惑わされることのない冷静な対応をお願いします。

 市民の皆さまには、市内での感染拡大を防ぐためにも、生活の維持に必要な場合を除き、日中を含め、外出や移動を避けていただくとともに、屋外であっても身体的距離を確保し、マスクの着用、手洗い、定期的な換気を行うなど、これまでも繰り返しお願いしてきた一人一人ができる基本的な感染症対策のさらなる徹底をお願いします。

(2021年5月13日付紙面より)

2021年05月13日
34 今年も中止決まる  伝統行事「丸山千枚田の虫おくり」  (熊野市 )
2021年05月13日
35 ヤギの赤ちゃん「かわいい」  1年生が生活科授業で  (神内小 )
2021年05月13日
36 ジャガイモの収穫楽しむ  うどの幼、鵜殿保の園児が  (紀宝町 )
2021年05月13日
37 村の発展じゃばらに託す  民営化から1年経過し  (じゃばらいず北山 )
2021年05月13日
38 国立公園の景観を楽しんで  上野展望台を防腐剤塗装  (宇久井ビジターセンター )
2021年05月13日
39 テラスで手作り足湯楽しむ  グランドール紀の風  (新宮市 )
2021年05月13日
40 暗闇にヒメボタル舞う  潮岬にある潮騒の森で  (串本町 )
2021年05月13日
41 2年連続で中止の判断  クリーンアップ大作戦  (南紀串本観光協会 )
2021年05月13日
42 コロナで第32回も中止に  実行委が意向を交えて報告  (JBTK )
2021年05月13日
43 害虫駆除に効果的  蓬莱福祉委員がホウ酸団子作り  (新宮市 )
2021年05月09日
44 巫女が舞に磨きをかける
 熊野那智大社で神楽講習  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で7日から神楽講習が始まった。一般社団法人神社音楽協会の先崎径子(せんざき・みちこ)会長の指導の下、新人含む4人の巫女(みこ)は「浦安の舞」や「那智の瀧舞」に磨きをかけるべく、稽古に汗を流した。

 同大社では神前にささげる神楽の質を保つことなどを目的に2~3年に1度、神楽講習を行っている。前回の2018年から3年ぶりの実施となった。

 「浦安の舞」は1940(昭和15)年に皇紀2600年奉祝会に向け当時の宮内省楽部の多忠朝(おおの・ただとも)楽長が考案した神楽で、後に全国規模の講習会で各地の神社に広められ、同時に舞い手の巫女も定着させた。「那智の瀧舞」は、同大社の3代前の篠原四郎元宮司と同協会の先代の多静子(しずこ)元会長が考案したという。

 講習を前に巫女や先崎会長、男成宮司らは拝殿で「神楽講習開始奉告祭」を営んだ後、斎館にて講習が開始された。

 先崎会長は巫女それぞれの注意すべき点を教え、目線や手の位置、所作について丁寧に説明した。さらに「余計な力を抜く」「神楽は自然体が重要」などのアドバイスも行った。

 先崎会長は「巫女にとって最も大切な仕事の一つがご神前に奉納する神楽。参拝される方々にすがすがしい気持ちになってもらえることが役目。神楽は世界平和を祈る舞でもあるため、祈りがこもらないといけない」と話した。

 新宮市出身で今年4月から同大社の巫女に奉職した住口梨音(りの)さん(18)は「しっかりと教わって、参拝していただいた皆さまに『那智大社に来て良かった』と思ってもらえるように頑張りたい」と語った。

 男成宮司は「神楽舞の一番の指導者である先崎会長から教えていただけることがありがたい。形や基本を習得して、心を込めて舞をご奉納できれば」と述べた。

 4日間の稽古の成果を神前に奉告する「神楽講習終了奉告祭」は11日(火)午前10時ごろに営まれる。

(2021年5月9日付紙面より)

懸命に稽古に励む巫女=7日、那智勝浦町の熊野那智大社
先崎径子会長
2021年05月09日
45 「タンタンタン丹鶴ホール」
 立岡さん、自作の歌寄贈  (新宮市 )

 新宮市の歌詞家、立岡みのるさん(84)は7日、新宮市役所を訪れ、新曲「丹鶴ホールの唄」が録音されたCDを寄贈した。曲を聴いた田岡実千年市長は「歌詞に新宮市の歴史や文化が入っており、丹鶴ホールの特徴も捉えられている。素晴らしい歌詞だと思います」と伝えた。

 通信教育などで作詞の腕を磨き、これまで30~40曲もの歌詞を作ってきた立岡さん。10曲ほどがカラオケ配信されるほどの実力だ。このたび、現在建設が進む、市文化複合施設「丹鶴ホール」にスポットを当て「市に奉公したい」との思いで作詞に挑んだ。

 制作に当たっては「晴れやかで誰にでも親しまれるような歌詞に仕上げた。吹奏楽の演奏にも向いているのでは」。「速玉様」や「城下町」「熊野学」など、市内の名所や特徴を歌詞に盛り込み、ポジティブなメッセージへと昇華させた。

 現在は吹奏楽用に編曲を進めているとし「地元の高校生に演奏、歌唱してもらえれば」と希望を口にした。

 田岡市長は「丹鶴ホールがオープンしたら、どこかのタイミングで高校生に演奏してもらい、多くの人に聞いてもらいたい。この曲がBGMとして流れているとわくわくしますね」と笑顔で話していた。

  □     □

♪神倉さんや速玉様の神の都

 お城山を眺めれば

 丹鶴姫が昔いたと言う

 讃歌が流れるホール

 みんな集うよ楽しく集うよ

 タンタンタン丹鶴ホール丹鶴ホール♪

(2021年5月9日付紙面より)

立岡みのるさん(右)が自作の歌を寄贈した=7日、新宮市役所
2021年05月09日
46 想定外に備え、海抜60㍍まで
 鮒田地区高台の階段上り  (紀宝町 )

 10年前の紀伊半島大水害で、家屋の全壊や大規模半壊などの被害が多数出た紀宝町鮒田地区に一時避難場所が完成した。竣工(しゅんこう)式があった後日、地区住民が避難場所を確認した。

 高台は海抜20㍍、広さ820平方㍍。鮒田区では今後、車庫や衣類などを保管する倉庫を造る計画だという。

 水害時には避難所の寺が浸水し、住民は豪雨の中、深夜に寺の裏手にある山道を通り浄水場管理棟へ避難した。地区の女性は「薄着にはだしで寒かったが、みんな必死だった。雨と雷の中、黙々と進んだ。どれだけ歩いたかは覚えていない」と当時の様子を振り返った。

 水害を教訓に区は2018年、高台に用地を確保。熊野川で掘削した土砂を活用して紀南河川国道事務所が整備した。

 想定を超える浸水に備え、一時避難場所から階段を上ると海抜60㍍まで逃げることができる。この日集まった住民約40人は、階段を上って海抜60㍍の広場まで出向いた。

 区では水位をいち早く確認するため、4カ所に防犯カメラを設置。スマートフォンやタブレットで見ることができるという。東口高士区長は「防災に終わりはない。これからも取り組みを進めていく」と話していた。

(2021年5月9日付紙面より)

階段を上り海抜60㍍の広場を目指す=紀宝町鮒田
2021年05月09日
47 釈迦の誕生祝う
 三輪崎保が花まつり  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の太興山龍雲寺(中畑弘士住職)は7日、釈迦(しゃか)の誕生を祝う「花まつり」を開いた。隣接する保育所型認定こども園三輪崎保育園(中畑元太園長)の5歳児21人が参加し、生花で飾った花御堂(はなみどう)の誕生仏に優しく甘茶を注いだ。

 釈迦の誕生の時に竜が現れ、甘露の雨を降らせたという伝承に倣った行事。本来は4月8日に行うが、園児が生活に慣れるまで1カ月ずらしている。

 釈迦が描かれた冠をかぶった園児たちは行事の由来を学び、一人一人誕生仏の像に甘茶を掛けて手を合わせた。甘茶を飲むと「砂糖が入っていないのに甘い」「おいしい」と驚いた。この日は三輪崎地区に出て、近隣の施設で花まつりの歌を披露する姿も見られた。

 中畑園長は「お釈迦様は、小さなお友達の命も大切にするとても優しい男の子でした。みんなもお釈迦様と一緒で、仲良しなのが大好きですよね? 『ありがとう』や『ごめんなさい』を言える子になってください」と語り掛けていた。

(2021年5月9日付紙面より)

誕生仏に甘茶を掛ける=7日、新宮市の太興山龍雲寺
甘茶を味わう園児たち
2021年05月09日
48 エゴノキが花の盛り  新宮市・徐福公園  
2021年05月09日
49 「影響継続」7割強  新型コロナアンケート  (東京商工リサーチ )
2021年05月09日
50 大切な命を守るため  神倉小で地震・津波避難訓練  (新宮市 )
2021年05月09日
51 初夏の花が見頃  三輪崎の濱口さん宅で  (新宮市 )
2021年05月09日
52 「お母さんありがとう」  母の日に手形足形アート  (新宮市 )
2021年05月09日
53 みんなで楽しい思い出を  太地小が春の遠足  
2021年05月09日
54 地域に根差した活動誓う  初のウェブ配信で紀南地区メーデーを開催  (熊野市 )
2021年05月09日
55 20本の苗木植え替える  太平洋沿岸自転車道で  (御浜町 )
2021年05月09日
56 グラウンドゴルフが大好き! 辻本ミサエさん、中井清さん (趣味日和 ~生活に、彩りを。~)
2021年05月09日
57 お悔やみ情報
  
2021年05月02日
58 「今日はじゃばら記念日」
 小中学生らがじゃばら植樹  (北山村 )

 北山村立北山小・中学校(松本広明校長)の児童・生徒ら26人は4月27日、同校校庭の一角にじゃばらの木2本を植樹した。子どもらは今後、じゃばらの木の成長を通して地域研究に取り組んでいく。

 毎年、シーズンにはじゃばらの収穫体験を行うなど、地域産品「じゃばら」を通したふるさと学習に取り組む同小中学校。

 このたびの植樹は(公財)みずほ教育福祉財団の「令和3年度へき地教育研究助成(自由研究)」を受け、北山振興㈱の全面協力を得て実施。研究テーマを「北山をもっと知り、北山をもっと知ってもらおう~『じゃばら』から始めるふるさと学習の発信~」とし、「子どもたちが登下校時に観察できるように」と校庭の入り口付近に植樹場所を設置した。

 じゃばらの歴史や成分、効能について調べ、地域が大切にしてきた食文化を学ぶことによって、子どもたちが地域を知り、より良い郷土にするためにできることを探求・発信していければという思いが込められている。

 この日は、同社の北山振興・じゃばら農園管理責任者であり筏(いかだ)師の宇城公揮さんが植樹や管理方法を指導。子どもらは「おいしくなぁれ」と声を掛けながら、スコップや手で木の根に次々を土をかけていった。

 児童会副会長の市村亜莉朱さん(6年)は「じゃばらは好き。給食でも出てくるじゃばらを使った竜田揚げがおいしい」。会長の岡こころさん(同)は「おいしいじゃばらの実がなりますようにと思いを込めて植樹しました」とじゃばらの成長を願った。

 松本校長は子どもらに対し「北山村といえばじゃばら。じゃばらは村にとって大事な産業。毎日観察したり研究したり、実がなったらおいしい料理を考えたりしたいと思う。今日は北山小中にとって『じゃばらの記念日』です」と呼び掛けた。

(2021年5月2日付紙面より)

「今日はじゃばら記念日」植樹した木をバックに、マスクを外して記念撮影=4月27日、北山小・中学校
全員で協力して植樹した
2021年05月02日
59 英霊しのび平和に感謝
 規模縮小し慰霊祭営む  (那智護国神社 )

 那智勝浦町天満の天神社に合祀されている那智護国神社(髙橋正樹宮司)で4月29日、「第66回慰霊祭」が営まれ、那智地区の英霊292柱と消防殉職者の安らかな眠りを祈念した。今回は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から規模を縮小しての斎行となり、また、雨天のため社務所で行われた。

 慰霊祭は例年、遺族や消防関係者、各地区の区長、住民など多くの人々が参列するほか、天満交友会の獅子舞奉納や餅まきも盛大に行われている。昨年も新型コロナの影響で規模を縮小して実施している。

 この日は同神社奉賛会や遺族会、同神社責任役員など6人のみが参列。髙橋宮司が神事を執り行い、先人の犠牲の上に築かれた平和をかみしめ、現在の繁栄に感謝した。

 奉賛会の山本年昭会長は「あなた方の尊い犠牲は新しい日本の復興に大きく貢献し、日本は世界に誇れる国となりました。私たちはあなた方の思いを引き継ぎ、平和な世の中を構築することに精進することを改めてお誓いします」と祭文を読み上げた。

 式典後、遺族会の石井康夫会長は全国でも遺族会が高齢化し消滅や解散が進んでいることに触れ、「幸い、那智地区では奉賛会の方々のおかげで毎年、慰霊祭が行えているため感謝しております。来年、コロナが終息していれば盛大に実施したい」と話した。

(2021年5月2日付紙面より)

役員のみが参列し慰霊祭を営んだ=4月29日、那智勝浦町の天神社社務所
2021年05月02日
60 豊漁と航海安全願い例大祭
 孔島嚴島神社・鈴島蛭子神社  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の孔島(くしま)嚴島(いつくしま)神社と鈴島蛭子(えびす)神社の例大祭が4月29日に営まれた。悪天候のため、三輪崎漁業協同組合の事務所2階から両神社に向いて神事を執り行い、関係団体の代表者たちが豊漁と航海安全を願って玉串をささげた。

 孔島嚴島神社の主祭神は海路を守護する神として信仰を集める市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)。鈴島蛭子神社の祭神は漁港を見守る大漁の神である蛭子命(ひるこのみこと)とされている。

 神事には孔島・鈴島保護委員会の井上元和委員長や海野義尊・三輪崎漁業協同組合長、中村武・三輪崎八幡神社氏子総代会長、大石能央・農業実行組合長、濱口仁史・三輪崎区長代理らが出席し、熊野速玉大社の佐藤仁迪(ひとふみ)権禰宜(ごんねぎ)を斎主に迎えた。例年は両神社での神事後、参拝者らに盛大に餅まきを行うが、本年度は新型コロナウイルス感染拡大予防のため中止。神事への参列者に護符や餅を配った。

 井上委員長は「世の中では新型コロナのこともあるが、漁業に関係が深い神様ですから、豊漁と航海安全を祈願した」。同会は大雨や台風後に島内に漂着した海洋プラスチックごみなどを清掃する美化活動に取り組んでおり、「紀伊半島大水害後、毎年各地で災害が起こっており、危惧している。今後も孔島と鈴島を守るため、奉仕活動をしていきたい」と話していた。

(2021年5月2日付紙面より)

鈴島蛭子神社へ向き祝詞奏上=4月29日、新宮市の三輪崎漁業協同組合
2021年05月02日
61 関係者のみで冥福を祈る
 梶取崎でクジラの供養  (太地町 )

 太地町は4月29日、過去に古式捕鯨の見張り台であった同町の梶取崎(かんどりざき)公園でクジラの供養を行った。町漁業協同組合(脊古輝人組合長)、太地いさな組合(田中清仁組合長)、地域捕鯨を守る太地町連絡協議会(塩崎伸一会長)、町職員など11人が参列し、古くから町民の生活の糧としてきたクジラへの感謝をささげ冥福を祈った。

 例年は100人ほどが参列する「鯨供養祭」が営まれているが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から昨年に引き続き今年も中止となった。しかし、関係者の中で「供養だけでもやろう」との声もあり、今回に至ったという。

 この日は各団体の役員や町幹部のみという最小限の参列にとどめたため、住職の読経も行わずそれぞれが「くじら供養碑」に手を合わせた。

 参列した〆谷(しめたに)和豊町漁協参事は「命あるものをいただいている。恵みに感謝するとともに冥福を祈ります」。

 漁野洋伸副町長は「太地町は400年以上クジラと共に歩み発展してきた。三軒一高町長は『クジラの恵みを町民に』といつも話している。感謝の気持ちを持って今後も供養を続けていきたい」と語った。

(2021年5月2日付紙面より)

クジラに感謝し冥福を祈った=4月29日、太地町の梶取崎
関係者のみが参列した
2021年05月02日
62 近大新宮が準決勝進出
 春季近畿高校野球和歌山県予選  
2021年05月02日
63 5人で会食したことを陳謝  西田町長が当時の町幹部と  (紀宝町 )
2021年05月02日
64 ワクチン配分量を発表  和歌山県  
2021年05月02日
65 今後のコロナ支援など  市長が動画でメッセージ  (新宮市 )
2021年05月02日
66 本の楽しさや魅力知って  はまゆう・こども園で読み聞かせ  (新宮市 )
2021年05月02日
67 園児の成長を願って  下里保でこいのぼり集会  (那智勝浦町 )
2021年05月02日
68 学年超えて楽しく遊ぶ  神倉小学校児童が遠足  (新宮市 )
2021年05月02日
69 初夏を告げるかんきつ  サマーフレッシュを初出荷  (御浜町 )
2021年05月02日
70 「飛雪米」の田植え作業  町のブランド米として定着  (紀宝町浅里 )
2021年05月02日
71 ゲームなどで盛り上がる  3小学校が春の遠足  (紀宝町 )
2021年05月02日
72 「広報きほう」総務大臣賞に  昨年の12月号が評価受け  (紀宝町 )