投票率は過去最低 (新宮市議選 )
任期満了(30日)に伴う新宮市議会議員選挙が23日、投開票され、現職9人、新人6人の計15人が当選した。トップ当選は現職の大石元則氏(68)で1276票を獲得した。投票率は64・14%(前回69・75%)で、これまで最低だった2015年の68・59%を下回り、過去最低となった。
15の議席をめぐり、現職10人、新人7人の計17人が立候補していた。現職3人が勇退を表明する中、早々に新人が立候補の動きを見せるなど、告示前から選挙戦モードとなっていた。
各候補者は、少子高齢化、人口減少、医療福祉、まちの活性化など、市の諸課題を争点に舌戦を展開。23日午後8時10分から市立総合体育館で行われた開票作業では、各候補の支持者らが固唾(かたず)をのんで作業の様子を見守った。結果確定は午後11時55分。当選した各陣営では、候補者と支持者らが喜びを分かち合った。
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何も言うことはない。誠心誠意、皆さんの役に立ちたい、その一心で務めさせていただく。力を合わせれば、新宮市はきっと良くなると思う。日々の生活が健康で、たとえつらいことがあってもまた頑張れるようなまちを目指したい。何より大きな災害が控えている。犠牲者を出さないのは当然のことだが、何が起こっても悔いのないように準備しておくこと、そして災害が起こっても立ち直れるような、そんな新宮市であってほしい。
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結果には驚いている。同級生、友人、先輩の方々。皆さん本当に一生懸命やってくれた。一票一票の重さをひしひしと感じている。特に防災、減災に力を注ぎたい。「逃げる」という訓練を積み重ね、そして各自治会で防災リーダーを育成していく。資格を取得するために補助金を出してもらうなどして防災士をたくさんつくる。まずは人の育成が必要だと思う。
(2023年4月25日付紙面より)
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奥熊野いだ天ウルトラマラソン
4年ぶりとなる「奥熊野いだ天ウルトラマラソン」(同実行委員会主催)が23日、那智勝浦町の山間部をコースに開催された。和歌山県や大阪府などの近畿地方をはじめ、北海道から沖縄県までの28都道府県から485人が100㌔、80㌔、65㌔の3部門に分かれて自慢の健脚を競い合った。
同大会は1999年に当地で催された「南紀熊野体験博」の関連イベントとして「奥熊野100㌔マラソン」の名称でスタートし、今回で第23回を迎えた。第11回大会で初めて100人を超えて以降、回を重ねるごとに参加者数は増加していたが、新型コロナウイルスの影響により2020年以降は中止となっていた。
今大会は「ボランティアで地域力がアップする!」をテーマに行われた。レースは、100㌔の部が午前5時に那智の滝前、80㌔が午前6時45分に井鹿エイド近く、65㌔が午前8時15分に西中野川トンネルをスタートした。
参加者は那智山や太田、色川などの各地域を巡るコースを走り、沿道からの応援やボランティアスタッフらのサポートを受けながらゴール地点の補陀洛山寺を目指し、100㌔総合で木畑貴行さん(和歌山市)が7時間40分21秒、80㌔総合で蛯原和弘さん(奈良県)が9時間13分36秒、65㌔総合で東田薫さん(大阪府)が4時間29分51秒でそれぞれ優勝を果たした。
木畑さんは「2014年の参加以来、初めての優勝なのでうれしいです。40㌔付近が最も苦しかったが、絶対に歩かない気持ちが結果に表れたと思う。また来年も挑戦したい」。
東田さんは「久しぶりの参加で1位になることができて最高。50㌔手前の山道がきつくて少し歩いてしまいましたが、何とか乗り越えることができました。ボランティアや地域の方々から熱い応援を頂き、温かみを感じる素晴らしい大会。来年も参加し、2連覇を目指していければ」と笑顔を見せていた。
(2023年4月25日付紙面より)
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4年ぶり、企業と地域団体が (紀宝町 )
パナソニックエレクトリックワークス紀南電工株式会社(外岡正博代表取締役社長)は22日、「農山村活性化の取組に関する協定」を結ぶ地域活性化団体「神内生き活き協議会」(矢熊敏男会長)の協力を得て、紀宝町神内の田んぼで田植え作業を行った。
協定は県が2012年度から取り組む「三重のふるさと応援カンパニー推進事業」の一環で、農山漁村の豊かな地域資源を生かして、社会貢献や新規ビジネスなどに取り組む企業や地域を応援する事業。
締結した17年4月から毎年、田植え、稲刈り体験をしてきたが、新型コロナウイルスの影響で20年から中止となっていた。
4年ぶりの今年は従業員と家族ら106人と協議会の会員12人が参加。外岡社長が「待ちに待ったイベントの再開。今日は楽しみながら植えましょう」、矢熊会長が「皆さんの神内を応援する心で再開することができた。慣れない作業で大変ですが頑張ってください」とあいさつ。参加全員で記念撮影した。
休耕田になる予定だった17㌃の田んぼで作業を開始。ほとんどの参加者が田植え初体験で、悪戦苦闘しながらもコシヒカリの苗を丁寧に植えた。
1時間の作業で泥んこになった子どもは「楽しかった。稲刈りも楽しみ」と笑顔を見せていた。
休止していた3年間は協議会が稲を育て、米を同社に届けてきた。今年は8月20日ごろに稲刈りを計画しており、収穫した新米は従業員に配り、社員食堂でも提供するという。
(2023年4月25日付紙面より)
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泉涓一さんヤエン釣りで (串本町 )
串本町古座、泉涓一さん(90)が18日午後に動鳴気漁港で3・2㌔のアオリイカを釣り上げた。3㌔超は20年ほど前に釣り上げて以来の大物で、90歳になっても衰えない腕前に感心する声が近所から上がり始めている。
泉さんは20年ほど前に船釣りを引退して以降も年間を通して陸釣りを愛好している。アオリイカは陸釣り一本になったころから釣り始めたそうで、釣法はヤエン釣り。多い年には1シーズン(3~6月)で100匹ほど、その頃は7~8匹釣れた日もあったという。最近は産卵場所の海藻が減っているのか数が伸びないが、それでも昨シーズンは28匹を釣り上げ地元で今も一目置かれる存在であり続けている。
「2㌔ちょいちょいはよく釣っている」。18日はその手応えを上回るアタリがあり、力負けして50㍍ほど糸を持っていかれたが何とか体勢を立て直し、愛用の磯竿1・5号や道糸3号をかばいつつ寄せてヤエンを投入。触腕に針がかかった状態で釣り上げた。30分ほど格闘した末の釣果で、その瞬間は「やれよと思った」という。
16日にも2・8㌔のアオリイカを釣り上げていて好調続きの泉さんだが、「今年は近場に活アジ(=ヤエン釣りの餌)がない」と悩みも。あっても高値で、遠出をしてまとめ買いしても釣る前に死なせたら意味が無く、そのあたりのやりくりが今は大変だという。
アオリイカのシーズンはまだ前半。泉さんは「昔は日が昇る前から釣りをしていた。今は午後に行くことが多くなったが、元気なうちは釣りを続けたい」と続投に意気込んでいる。
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串本の魚に詳しい南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長(元串本海中公園センター水族館館長)によると、泉さんが釣り上げた3・2㌔のアオリイカはレッドモンスターと通称されるアカイカ型の雄。沖合で最大5~6㌔まで育つ大型種(3㌔はまだ普通の域)で、それが動鳴気漁港に寄っているとするとさらに大物がかかるかもしれないという。
(2023年4月25日付紙面より)
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春季高校野球和歌山県予選
那智山青岸渡寺で開山祭 (那智勝浦町 )
西国第一番の観音札所である那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)で9日、開山祭献茶法要会が営まれた。本尊の如意輪観世音菩薩(ぼさつ)を開帳し、同寺の開祖とされる裸形上人(らぎょうしょうにん)をしのび、髙木住職や髙木智英副住職らが読経し茶が供えられた。コロナ禍だった近年は、感染防止の観点から役員のみの参列となっていたが、今年は会員や一般の参列もあった。また、茶席も設けた。
開山祭は約1600年前にインドから渡来し、那智の滝で修行したと伝えられる裸形上人の遺徳をたたえるため、1949年に始まった。
献茶式は表千家と裏千家が1年交代で奉仕しており、今年は一般社団法人茶道裏千家淡交会南紀支部が行った。献炭は湊宗巳さんが、献茶は大江宗恵さんが務めた。
法要後、関宗重幹事長は「無事に献茶法要を終えることができて、感謝しています。2年前にも規模を縮小してお茶席を設けましたが、今年は感染症対策に努めながら、正式な形としてのお茶席を6年ぶりに設けることができました。皆さまに春のひとときをお過ごしいただければ幸いです」と話した。
髙木住職は開山祭や献茶の歴史について解説し「仏道も茶道も、日々怠ることなく、心の研さんに努めていくもの。新緑の芽が出る季節の中、茶道裏千家淡交会南紀支部の皆さまに献茶を執り行っていただいた。本日はありがとうございました」と語った。
その後、同寺の信徒会館に場所を移し、茶席が設けられた。
(2023年4月13日付紙面より)
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高橋尚子さんが走り方を指導 (熊野市 )
シドニー五輪女子マラソン金メダリストで国民栄誉賞を受賞した高橋尚子さんによる「ランニングクリニック」が9日、熊野市営陸上競技場であった。地元中学生ら約50人を指導し「オリンピックは手に届かないものではない。『こんなに近くにあるもの』と現実に感じて、これからも頑張って」と激励した。
熊野ロータリークラブ(齋藤友紀会長)の50周年記念事業。青少年の健全育成と地域の子どもたちに喜んでもらおうと開催。参加者を前に齋藤会長が「高橋さんがシドニーで金メダルを取った時は、先日のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)と同じくらい日本中が盛り上がった。高橋さんはその後もQちゃんスマイルで全国に笑顔と元気を広げてくれた。今日は皆さんの笑顔を熊野から全国へ広げてください」とあいさつした。
高橋さんは「熊野は初めて。海も山もあって本当にすてきな所。スポーツ選手が強くなる秘訣(ひけつ)は環境が大切で、自然があって食べ物がおいしくて、人が温かいところ。まさに熊野が当てはまると感じる」と話し、動的ストレッチやコーディネーショントレーニングなどのウオーミングアップを紹介した。
走り方について「教科書のようなフォームでなくてもいい。骨格もそれぞれ違うので自分に合った走り方をすることがポイント。私と三重県出身の金メダリスト・野口みずきさんのフォームも違う」などと伝えた。
トップ選手の共通点として▽目線は少し下▽しっかりした腕振り▽腰をなるべく高く保つ―を挙げ、ウオーキングとジョギングで確認してほしいと呼びかけた。
専門的な動きやトレーニングも指導し、参加した中学生らは金メダリストから直接アドバイスを受けるなど、実践的な練習を意欲的にこなした。
(2023年4月13日付紙面より)
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奈良南部・和歌山那智勝浦エリア (那智勝浦観光機構 )
観光庁が高付加価値旅行者の誘客に向けて集中的な支援を行う「地方における高付加価値なインバウンド観光地づくりモデル観光地公募事業」にこのほど、モデル観光地として「奈良南部・和歌山那智勝浦エリア」が選定された。全国から11カ所の地域が選ばれ、那智勝浦町は奈良県南部とともに一つの地域として選定された。
観光庁では昨年5月に、高付加価値旅行者の地方への誘客に必要な課題や取り組みを、ウリ(高付加価値旅行者のニーズを満たす滞在価値)、ヤド、ヒト(地方への送客、ガイド、ホスピタリティ)、コネ(海外高付加価値層とのネットワーク、情報発信)とアシの五つの観点から、「地方における高付加価値なインバウンド観光地づくりアクションプラン」として取りまとめた。
インバウンドの本格的な回復を見据え、消費額増加、地方への誘客をより重視することに観点を置きこのたび、総合的な施策を集中的に講じるモデル観光地の選定に至った。
観光庁によると、高付加価値旅行者は訪日外国人旅行者全体の約1%(29万人)にすぎないものの、消費額の約11・5%(5523億円)を占めていたという。しかし、大都市圏での買い物消費が多く、地方での消費が少なかったことを受け、地方への誘客を促進することで、地方創生への貢献につなげることとしている。
今回の公募は、一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)が事業の代表として申請を行った。今後は、奈良南部の代表主体である「奈良県ビジターズビューロー」をはじめ、和歌山県、同町役場やその他連携先事業者と共に、県を超えて広域に連携を図り、事業を進めていくという。
清水貞吾理事長は「紀南・熊野エリアには、世界遺産の『紀伊山地の霊場と参詣道』、はえ縄漁法による水揚げ日本有数の『紀州勝浦産生まぐろ』、豊富な泉質を誇る『温泉』がある。ワールドクラスのポテンシャルを秘めた観光素材の魅力を発信し、世界中の旅行者から選ばれる観光地を目指すために『地方における高付加価値なインバウンド観光地づくりアクションプラン』で観光地戦略を描き、持続可能な観光地づくりを目指して当地域の観光による発展に取り組んでまいります」と話している。
(2023年4月13日付紙面より)
カヤックフィッシングT (串本町 )
串本町くじ野川にある橋杭ビーチで9日、釣り大会「第3回全日本カヤックフィッシングトーナメント」があり65艇67人が周辺海域での釣果を競い合った。
この大会は、主に串本町や日本海~瀬戸内海一帯で活動するプロアングラー・山岡一信(ファンキー山岡)さんが同トーナメント実行委員長を務める形で主催。友人でありカヤックフィッシングの普及と活発化に力を入れる南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長に共感し、プロとして活躍するきっかけの多くをくれた同町への恩返しの思いで回を重ねている。
おととし9月に第1回実施を目指したが荒天中止となり、昨年4月に第2回を計画し初実施。その実績を素地にして第3回を計画し、前回より2割増しのエントリーを得て実施へとこぎ着けた。
当日は橋杭岩越しに昇る朝日を見届けつつ開会式を挙行し、午前6時に山岡実行員長によるホーン吹鳴で一斉に出艇。参加者は指定された海域内でポイントを見定め釣りに臨んだ。
10時~11時20分を帰着・検量時間とし、今回は強風に伴う苦戦を強いられる状況ながら参加者の半数(33人)が最大2尾まで釣果を申告。重量制による集計の結果、大阪府堺市から初参加した柑本哲志さんが第3回優勝の栄冠をつかみ取った。申告魚はヒラメ(長寸57㌢、重量1・7㌔)とエソ(長寸64㌢、重量2・18㌔)で、総重量は3・88㌔。「今日は波が荒く大変だったが、思いにも寄らなかった大物が釣れて驚いた」と串本の海で競技に臨んだ印象を語った。
釣果上位5人の表彰に加え、レディース賞や串本賞など特別賞の贈呈や協賛品争奪じゃんけん大会も実施。集計中は昼食休憩を経て山岡実行委員長やその仲間によるトークショーもあり、山岡実行委員長はこのトーナメントを始めたいきさつと実際に運営をして感じている大変さ、その大変さを乗り越える上で仲間の支えや協賛がいかにありがたく感謝しているかを明かしつつ、第4回以降の継続の思いを掲げて引き続きの支持と参加を求めるなどした。
(2023年4月13日付紙面より)
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