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2017年05月25日
1 峯尾節堂の足跡たどる
 ノンフィクション作家・田中伸尚さん  (来年没後100年 )

 『大逆事件―死と生の群像』を書いたノンフィクション作家、田中伸尚(のぶまさ)さん(75)が21日、新宮市を訪れ、来年3月に100回忌を迎える「大逆事件」の犠牲者、峯尾節堂(みねお・せつどう)=1885―1919年=の足跡をたどった。7年ぶりに新宮を訪れた理由などについて聞いた。

普通の人だった



 来年、節堂没後100年を迎え、顕彰碑を建てるという話も聴き、今回7年ぶりに訪れました。節堂はこの地方の犠牲者6人の中で最も注目されていない、人々の関心が薄い人物。獄中手記を読んでもほとんど、大石誠之助や高木顕明のように社会主義、無政府主義に積極的に関わっていなかった。友達の友達という存在で捕まってしまった人物。

 そんな節堂を妙心寺派は判決が出る前に擯斥(ひんせき)処分にした。宗教が国家にベッタリだったことが分かる。宗教、教団の国家に対する姿勢をはっきりさせるのは現代的な問題でもあると思います。

 「大逆事件」当時の一般の人々は、限られた情報の中で、捕まった人たちを非難した。節堂は、26歳で検挙され、社会的な圧力で離婚もし、動揺が激しかったに違いない。当時は社会的に余裕がなかったという時代背景もある。

 節堂は思想的に確立できていなかったし、迷いながらの人生でした。大石との付き合いも薄かったが、「大逆罪」の網にかけられた。

生きている「大逆事件」



 「大逆事件」はまだ生きている事件。まさに形を変えて生きていると思います。今年は大石の生誕150年。節目、節目で思い出され、次の世代に伝えられていくことは大事なことだと思います。

 「共謀罪」は国が人の心を支配しようと外堀を埋めていくようなもの。「大逆罪」はその後、「治安維持法」に継承された。戦争の時代と絡んでふくれあがっていく車の両輪です。戦争に対する反対を抑えるためのもので、古今東西、世界各地にある国家の本質です。

 節堂はドラマチックではない普通の青年だった。そんなどこにでもいるような人に光をあてることが今、大事ではないかと思います。

 もし、今回の取材を本にまとめることができれば、『大逆事件 死と生の群像』(2010年、岩波書店)『飾らず、偽らず、欺かず 管野須賀子と伊藤野枝』(岩波書店、2016年)に続き、「大逆事件3部作」になりますね。

  □     □

■峯尾節堂

 1885年4月1日、新宮生まれ。京都の妙心寺で修学して臨済宗妙心寺派の僧侶となった。大石誠之助や高木顕明らと出会い交流を重ね、「大逆事件」に連坐。死刑判決を受け、その翌日特赦で無期懲役に減刑されたが、1919年3月6日、35歳で、獄中で病死した。事件後、妙心寺派は節堂を擯斥処分としたが、1996年に取り消した。

 妙心寺派は来年3月6日に節堂の100回忌法要を営む計画。それに合わせて「大逆事件の犠牲者たちの人権回復を求める連絡会」が新宮市内で「第4回大逆事件サミット」を開催する予定。

 明治天皇暗殺を企てたとして1911年、12人が絞首刑、12人が無期懲役となった「大逆事件」。現在の研究では大逆罪に名を借りた社会主義者、無政府主義者への弾圧で、国家によるフレームアップであったことが明らかになっている。

(2017年5月25日付紙面より)

節堂がいた泉昌寺で話を聴く田中伸尚さん=21日、紀宝町阪松原
2017年05月25日
2 会長に鈴木怜子さん 身体障害者連盟が定期総会 (那智勝浦町)

 那智勝浦町身体障害者連盟(鈴木怜子会長)の定期総会が23日、町福祉健康センターであった。本年度事業計画案、規約の改定案など7議案を承認した。参加した22人の会員らは総会後の昼食会などで交流を深めた。

 来賓の植地篤延副町長は「福祉の充実と推進については、自ら進んで参加する熱意が大切。積極的に社会参加している皆さんの活動は意義深い。引き続き協力を」とあいさつ。鈴木会長は、和歌山県が発行する、義足、内部障害などで外見からは援助や配慮が必要なことが分からない人のための「ヘルプマーク」を紹介し「制度を広めたい。必要な方は申し出て」と呼び掛けた。事業案として「ホテルフリーゲート白浜」の視察を10月に予定しており、「支配人、コックさん以外は全員障害者が勤務している。励みになることが多いと思う」と参加を促した。

 同会は会員の親睦を図り、障害を克服して自立の促進と福祉の増進を目的として活動。本年度は串本町障害者連盟とのグラウンドゴルフ、カラオケ交流会や日帰り研修旅行、郡連スポーツ大会参加、町長との懇談会などを予定している。

(2017年5月25日付紙面より)

全員で連盟歌を歌う=23日、那智勝浦町福祉健康センター
あいさつをする鈴木怜子会長
2017年05月25日
3 本番に向けて準備進む
 夏に潮岬で第49回キャンプ  (日本ユネスコ協会連盟 )

 串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家で7月30日(日)から8月2日(水)まで、第49回ユネスコ子どもキャンプが開かれる。日本ユネスコ協会連盟の主催事業で、対象は全国の小学4年生~中学3年生。定員50人で募集するさなかにあり、会場地では実行委員が打ち合わせを重ねて受け入れの準備を進めている。

 このキャンプは、ユネスコが掲げる「教育、科学、文化」による平和実現を目的にし、国内各地の地域ユネスコ協会と協力して年次実施している。1968(昭和43)年に始まり、本年度は49回目で、日本発祥の民間ユネスコ運動70周年記念事業として位置付け。次年度の50回目の節目も含め、和歌山県ユネスコ連絡協議会が同連盟と協力する状況にある。

 キャンプテーマは「わ(WA)!!自然と深める僕らの絆」。昨年秋に会場地の実行委員会が結成され、テント泊を軸にした3泊4日の体験プログラムを検討していて、期間中は同家外での野外活動や屋内活動、夕食交流会や「ジオリンピック」、キャンプファイヤーや班タイムといった日程が募集要項で告知されている。

 今月21日に開かれた実行委員の打ち合わせでは、屋外活動は▽古座川でカヌー体験▽串本海中公園でバックヤードツアー▽橋杭海水浴場でマリンアクティビティー体験▽山間部でジオツアー―の4メニューとし、屋内活動はトルコ記念館を軸にして行い夕食交流会はトルコ料理づくりに挑戦することなどを実践手法も交えて検討した。

 一連の体験プログラムを通して、かけがえのない自然環境に親しみ共生の歴史を自らも刻む心と、日本とトルコの友好の歴史から人の絆や助け合いの心を育むきっかけを提供するのが全体目標。着実な達成のため同連盟は子どもと目標の仲立ちをする青年スタッフ(高校生以上)も全国規模で募集をしている。

 申し込み方法などその他詳細を知りたい人は早めに同連盟公式ホームページ(http://unesco.or.jp/)か同家などで配布している各要項を参照。問い合わせは同家(電話0735・62・6045)まで。

(2017年5月25日付紙面より)

第49回ユネスコ子どもキャンプの打ち合わせを重ねる実行委員=21日、県立潮岬青少年の家
2017年05月25日
4 河内祭ジオラマ製作
 熊野灘捕鯨文化継承協  

 第3回熊野灘捕鯨文化継承協議会は23日、新宮市の東牟婁振興局で第3回総会を開いた。本年度は河内祭の御船行事のジオラマを製作し、来年2月末までにJR古座駅に展示する事業(500万円)などを計画している。

 昨年4月25日に日本遺産に認定された熊野灘の捕鯨文化に関するストーリー「鯨とともに生きる」を活用した誘客促進と地域活性化を目的とした取り組みを進めている組織。和歌山県、県観光連盟、関係市町、観光団体、文化保存会などで組織している。昨年度は「くじらと人と物語」とのキャッチコピーやロゴマークを作成。総合ガイドブックを増刷し、各駅などに設置したほか、ウオークイベントや企画展を開催した。

 今年4月28日には孔島厳島神社の石造物(新宮市)、宇久井半島の山見台跡群(那智勝浦町)、太地角右衛門の墓(太地町)、古座組鯨方石宝(串本町)など10件が構成文化財に追加認定され、計29件になった。

 本年度予算は4028万1000円で、うち2408万円は文化芸術振興費補助金(日本遺産魅力発信推進事業)。追加認定を受けた文化財の案内板・説明板などの制作・設置費(795万2880円)、捕鯨の勢子舟を復元するため現存する破片の調査と設計の費用(119万4000円)、日本遺産ガイド養成費(81万9620円)などが盛り込まれている。

(2017年5月25日付紙面より)

2017年05月25日
5 南美智子さんが優勝
 もみじ会5月例杯  
2017年05月25日
6 嶋田さん、串高男子Aが優勝
 新宮弓友会5月例射会  
2017年05月25日
7 紀州治しが優勝 第120回職場対抗ボウリング大会 
2017年05月25日
8 公式戦初本塁打など活躍
 新宮市出身・小川洋君、秋田県高校野球春季地区大会で  
2017年05月25日
9 久司さん、小川さんが優勝 那智勝浦町体協グラウンドゴルフ春季大会 
2017年05月25日
10 減災へ全国初の連携 紀宝町タイムライン、高知と熊本の町村 
2017年05月25日
11 施設間の交流深める 福祉ソフトボール連盟、恒例のリーグ戦が開幕 
2017年05月25日
12 晴天に恵まれ田植え 熊野市、1000人余りが千枚田に 
2017年05月25日
13 地域住民と触れ合い 新宮市、公立保育所の5歳児が交流会 
2017年05月25日
14 被爆樹コカリナの音も  新翔高スクールコンサート  
2017年05月25日
15 児童のため意見出し合う  三輪崎小で緊急時下校説明会  (新宮市 )
2017年05月25日
16 古武術通じ日本文化学ぶ  神倉小で不二流体術が演武披露  (新宮市 )
2017年05月25日
17 グラウンドゴルフで交流  串本と那智勝浦の身障連  
2017年05月25日
18 グラウンドゴルフ愛好者172人競う 串本町、ミヤモトスポーツ杯大会 
2017年05月25日
19 生産紹介や試食でアピール JAみくまの、上田原でニンニク収穫祭 
2017年05月25日
20 スイカズラの花  新宮市相賀で  
2017年05月25日
21 お悔やみ情報
  
2017年05月13日
22 脳卒中に注意を
 医療センター中井院長が講演  (新宮市 )

 新宮市立医療センターの中井三量院長(脳神経外科医)が11日、新宮市福祉センターで「身体の健康について―脳卒中の予防的外科治療―」をテーマに講演した。脳卒中は医学の進歩で死亡率4位に下がっているが、後遺症が残ることが多いため、介護原因の1位になっているとし、発生前の治療などを紹介した。

 厚生労働省の平成14年の調査によると、脳卒中(脳血管障害)は死因の4位(年間13万人)で、患者数は年間137・4万人(4位)、国民医療費は年間1・7兆円(4位)。高齢者医療費では年間1・38兆円(1位)で、要介護の原因の1位となっている。

 脳卒中の内訳は、くも膜下出血15%、脳出血25%、脳梗塞60%(脳血栓42%、脳塞栓15%、一過性脳虚血3%)。中井院長は、脳卒中が発生する原因として▽血圧が高い▽食塩を多くとる▽糖尿病▽悪玉コレステロールが多い―などを紹介。

 突然、激しい頭痛に襲われたり、手足の動きが悪く、ろれつが回らなくなったりした人がいたら、衣服を緩めるなど、息をしやすい体勢にして、すぐ救急車を呼ぶよう呼び掛けた。

 新宮市教育委員会主催の健人大学5月講座で講演した。受講生約200人が聴講した。中井院長は、医療センターの医療に対する要望があれば、声をあげてほしいと話していた。

(2017年5月13日付紙面より)

約200人が聴講=11日、新宮市福祉センター
中井三量院長
2017年05月13日
23 消防署での仕事を学ぶ
 北山小学校4年生の社会見学  

 熊野市有馬町の熊野市消防本部(職員80人)を10日、北山村立北山小学校(松本広明校長、児童15人)の4年生3人が山口哲(さとし)教諭の引率で社会見学に訪れた。

 児童らは消防司令補の北勝志さんの案内で庁舎を見学し、北さんから救急隊員や消防隊員がどのような仕事をしているかを教わった。

 消防長の岡田敏哉さんからは「救急の電話をする時に備えて、自分の家の正確な住所、お父さんお母さんの名前を言えるようにしておいてください」と指導を受けた。通信指令室では119番通報する練習をしたが、練習中に実際の119番通報があり、児童らは1分で救急車が出動する様子を見ることができた。

 車庫に移って、救急車や消防車に乗せてもらい、車の設備、車中での仕事、出動の手順などの詳しい説明を受けた。防護服を着せてもらい、その重みや暑さも体験した。

 児童らは、消防の仕事は怖くないか、火事の一報から何分で出動できるか、なぜ短時間で出動できるのかなどを質問した。なぜ消防士になったのかという質問に、北さんは「人を助けたい気持ちがあったから。私だけでなく消防士はみんなそうだと思う」と答えていた。北さんからは、家に火災報知器があるか確認することと自宅の正確な住所を覚えるという二つの宿題が出された。

 岡ひよりさんは「火事や救急の時に消防署でどんな仕事をするのかを教えてもらい、今まで知らなかったことを知ることができた」と話していた。

(2017年5月13日付紙面より)

防護服を体験=10日、熊野市消防本部
2017年05月13日
24 日ト友好のバラ今年も開花
 橋杭小玄関前でお披露目  (串本町 )

 串本町立橋杭小学校(岡﨑明生校長、児童48人)で今年もバラ「エルトゥールル」が花の時期を迎えている。昨年より半月ほど遅れたが、次々と深紅の花が咲いている。花つきがいい株を選んで玄関前に飾り付けていて、正門越しに鑑賞することができる。

 このバラは平成25年5月、駐日トルコ共和国大使夫人に送られた新種で、同夫人は「エルトゥールル」と命名。27年6月に同町の日本トルコ友好125周年事業で町民が育てた株約20本がお披露目され、以来両国友好の象徴の一つとなっている。

 同校は上記のお披露目時に使われた木製プランターケースを譲り受けた機に、バラ「エルトゥールル」を育てようと考えて入手先を調査。同事業に合わせて苗15本を寄贈した日本バラ協会の若林英子理事から千葉県船橋市の店舗「パティオローズ」(小川宏代表)が生みの親だと紹介を受け、併せて「串本町の学校が育ててくれるなら」と苗を私的に寄贈する申し出があり感謝して苗をもらうことにした。

 昨年1月に苗20本が届き、児童を代表して当時の6年生(現中学2年生)が鉢植え。バラの育て方に詳しい田並在住の小川春寛さんに教わった方法で管理し、児童も水やりなどの世話をしているという。

 昨年は4月中旬に咲き始めたが、今年は5月初めに初開花を迎えた。枝を切り詰めて越冬させたため、株自体がまだ小ぶりで花も大きいもので10㌢弱。前校長から管理を受け継いだ平松聡教頭は「つぼみをいくらか摘めば花を大きくできると思うが、花の数が減ってしまうのもさみしいのでなかなか踏み切れないでいる」と述べ、当面は株任せで大きくなるのを見守るとした。

(2017年5月13日付紙面より)

花の時期を迎え玄関前に飾られているバラ「エルトゥールル」=10日、串本町立橋杭小学校
2017年05月13日
25 一丸でアレンジ潮岬節練習
 21日の体育祭本番に向け  (潮岬中 )

 串本町立潮岬中学校(藤本弘子校長)の生徒52人が12日、ダンス「これぞオチャヤレ岬節」の練習に取り組んだ。体育祭に向けた準備の一環。本年度は21日(日)に挙行する計画で、練習も大詰めを迎え、この日は全学年一丸で通し練習に臨むなどした。

 「これぞオチャヤレ岬節」は潮岬節保存会(島田和幸会長)が継承する正調潮岬節を現代的にアレンジしたダンス。同校が体育祭で披露するのは8回目で、初披露となる1年生は4月中旬から、経験のある2、3年生は一足早く3月中旬から練習に励んできたという。

 12日の前半は1年生と2、3年生に分かれて練習し、1年生は会員・稲生由紀子さんの指導を受けて稽古の総仕上げに臨んだ。2、3年生は教員指導で過去に教わった振り付けに磨きをかけ、後半は1年生も加わった生徒全員で通し練習などに励んだ。

 本年度も生徒の指導を担当した稲生さんは「初めて挑戦する1年生は振り付けを一通り覚え、2、3年生はとにかく元気に踊ってほしい」と期待し、練習の後押しをした。

 潮岬地区で育つ子どもは小学校で踊り「正調潮岬節」、中学校でダンス「これぞオチャヤレ岬節」を練習し運動会や体育祭で披露している。本番では同会が生歌を届け、生徒と会員の共演で郷土色豊かに会場を盛り上げる。

(2017年5月13日付紙面より)

稲生由紀子さんの指導を受け稽古に励む1年生=12日、串本町立潮岬中学校
2017年05月13日
26 熊野の地下をさぐる あなたの家の土地は? -「地質の日」特集 終- 
2017年05月13日
27 熊野林業に県緑化功労賞  和歌山県が活動を評価  
2017年05月13日
28 ルール守り安全運転を  「自転車月間」で啓発  (那智勝浦町 )
2017年05月13日
29 マリンスポーツの振興に アロハスマイルマーケット、那智勝浦町に寄付金贈る 
2017年05月13日
30 ギンリョウソウ  新宮市  
2017年05月13日
31 プライバシー保護を念願に  改修工事で多床室を個室仕様に  (田辺市本宮町 )
2017年05月13日
32 生育数はまだ少なめ 那智勝浦町、シイノトモシビダケ観察会前に下見 
2017年05月13日
33 選挙で寺町忠議長を選出 串本町議会、臨時会開き体制を固める 
2017年05月13日
34 ジャケツイバラ  熊野川町赤木で  
2017年05月13日
35 本のプレゼントに笑顔 東牟婁振興局、児童福祉週間で施設訪問 
2017年05月13日
36 お悔やみ情報
  
2017年05月04日
37 スリルと渓谷美楽しむ
 観光筏下りがスタート  (北山村 )

 北山村の北山川で3日、今シーズンの観光筏(いかだ)下りが始まった。テープカットの後、第1便の筏が出航し、日本各地から訪れた観光客たちが、水量豊かな北山川の急流と渓谷美を味わいながら川下りを満喫した。

 スギの丸太8本で組んだ床(とこ)を七つ連結している筏は、全長約30㍍、幅約1・6㍍で、中央部に座席と手すりが設けられている。訓練を積んだ筏師たちが櫂(かい)で操船する。

 ライフジャケットを着た乗船客たちは、急流で歓声を上げながら約5・5㌔を約70分かけて下った。昨年までの総乗客数は19万7781人。昨年は5120人だった。

 開航式では、神職が今シーズンの安全を祈願。山口賢二村長は「今年も筏のシーズンを迎えました。今年で39年目。今年でお客は20万人を突破する予定です。筏流しの技術は県の無形民俗文化財にも指定されました。周辺市町村と連携して観光振興に取り組んでいきたい」とあいさつし、『北山音頭』を歌った。

 日本唯一の飛び地の村、北山村には最盛期、数百人の筏師が住んでおり、村民は1000人以上いた。昭和40年代に北山川水系にダムができ、道路が発達。木材がトラック輸送に代わったことで筏流しは衰退し、村民は現在約450人になっている。

 筏下りは1979年、元筏師や村民の努力で観光筏下りとして復活。特産品のかんきつ系果実「じゃばら」とともに村の基幹産業になっている。初年の乗客は219人だったが年々人気が高まり、2005年には過去最高の9287人を記録した。

 運航期間は9月末までの5カ月間。問い合わせは同村観光センター(電話0735・49・2324)まで。

(2017年5月4日付紙面より)

歓声を上げながら急流を下る観光客たち=3日、北山村
2017年05月04日
38 マグロ71億円の取引高
 大物の水揚げ続き、単価も過去2位  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の勝浦地方卸売市場では冬から春にかけての近海マグロはえ縄漁が終盤を迎えている。市場を運営する和歌山県漁業協同組合連合会がまとめた2016年度の取引額は71億7626万5946円となり、前年に続いて70億円台を維持した。

 過去10年で最も取引額が少なかったのは13年度の60億5353万1226円。翌年に8年ぶりに70億円を回復し、3年連続70億円台を維持している。

 16年度の水揚げ量は1万474㌧で13年度よりも約375㌧下回ったが、金額は11億2273万4720円増となっている。

 300㌔を超える大物クロマグロの水揚げが多く、今年1月7日に揚がった307㌔の記録が次々に更新され、3月5日に勝浦市場歴代最大の446㌔が揚がり、全国から注目を浴びた。キロ当たりの単価では、平成2年の過去最高値2万7000円に次ぐ2万5900円という結果が出ている。

 県漁連では、水揚げ量の過半数を占めるビンチョウマグロを関東で広めようと、水揚げの当日に白浜空港の航空便を使って東京へ届ける手段を検討中だという。

 県漁連勝浦市場の丸山一郎参事は「勝浦へ入港してくれる漁業者のためにも、勝浦産のマグロの価値を高めたい。関東で知名度の低いビンチョウを、百貨店などに直接売り込むことも考えている。大物はたくさん揚がったが、水揚げ量は低迷している。マグロ資源問題についても、地域から発信していかなければ」と話していた。

(2017年5月4日付紙面より)

ビンチョウマグロが並ぶ漁港市場=那智勝浦町築地

2017年05月04日
39 字下地の水田借り田植え
 三尾川小稲作体験始まる  (古座川町 )

 古座川町立三尾川小学校(濵地久夫校長、児童11人)の稲作体験が1日、同町三尾川字下地にある日下恵夫さん(74)の水田を借りる形で始まった。今年も児童と教職員が一丸になってもち米「若草もち」の苗を手植え。収穫は9月初旬ごろの見込みで、収穫した米は来年1月の餅つき大会で使い、余った分は毎日の給食でも味わうという。

 長年の伝統となっている全校行事。日下さんは過去10年間にわたって協力した兄・隆夫さんの後を継ぎ、2年前から児童に稲作の機会を提供している。もち米「若草もち」は児童が夏休みではなく学期中に稲刈りできるよう、みくまの農協とも相談して取り入れた晩生の品種。初栽培した前年度は日下さんの読み通り2学期が始まってすぐが刈り時になり、今年もその苗を準備して児童を迎えた。

 歩いて日下さんの水田を訪ねた児童はさっそく素足になって田植えの準備。2年生以上は過去にも経験があるので自主的に、1年生は先生や高学年と一緒に作業に励んだ。水田の広さは約2㌃で、日下さんは児童が植えやすいようにとあらかじめ約25㌢間隔で縦横に筋付け。苗の草丈は20㌢弱で、筋の交わるところに3~4本を植え込んだ。2年生以上の経験に加えて隆夫さんら近所の人の手伝いもあり、田植えは30分ほどで完了。近くの水路で泥を洗い流し、日下さんに収穫までの管理をお願いしてこの日の作業を締めくくった。

 手際よく田植えをこなす児童を見守った日下さんは「米は日本人の主食。ただ食べるだけでなく、どうやれば作れるかもしっかりと経験し、大きくなった時に思い出して自分で稲作ができるようになってくれれば」と期待した。

(2017年5月4日付紙面より)

日下恵夫さんの水田で田植えに励む三尾川小児童ら=1日、古座川町三尾川
2017年05月04日
40 万引防止訴える
 チラシなど配り注意喚起  (新宮警察署 )

 新宮警察署(谷本克也署長)は4月30日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で万引防止キャンペーンを実施した。警察署員、少年補導員らが買い物客らにチラシやポケットティッシュを配布した。

 同署管内の万引の発生件数は3件で、前年同期比14件減だった。しかし4月に入り4件発生している。住民の規範意識を高め、犯罪抑止を目指して街頭啓発を実施した。

 のぼりを立て、「万引きは犯罪です」「万引きをしない させない 見逃さない」などと注意喚起をするチラシなどを手渡した。万引は窃盗罪で10年以下の懲役、50万円以下の罰金となる。

(2017年5月4日付紙面より)

店頭で啓発した=4月30日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店
2017年05月04日
41 大屋博忠さんが優勝 なちかつGGC、平成29年度第1回定例大会 
2017年05月04日
42 天長西日本ソフトテニス
 大矢・清水組が2年連続6度目の優勝  
2017年05月04日
43 宇久井がPK制し優勝 全少サッカー記念4年生大会、東牟婁代表として県大会出場 
2017年05月04日
44 喫茶アリスが優勝 第119回職場対抗ボウリング大会 
2017年05月04日
45 来てくれてありがとう  三輪崎幼稚園で保育参観  (新宮市 )
2017年05月04日
46 保護者に見守られ伸び伸びとゲーム  王子幼稚園で保育参観  
2017年05月04日
47 田植えに向け苗を育てる  高田小学校で種まき活動  (新宮市 )
2017年05月04日
48 大空に泳ぐ200匹  七里御浜「泳げ!鯉のぼりくん」  (熊野市 )
2017年05月04日
49 手作りの甘茶味わう 北山村、東光寺で花祭り 
2017年05月04日
50 12団体がパフォーマンス披露 那智勝浦町で第3回アロハスマイルマーケット 
2017年05月04日
51 古代信仰の対象に芸能奉納  神社ファンら一枚岩などで  (古座川町 )
2017年05月04日
52 クロバイの花  新宮市木ノ川など