ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:49件の記事がありました
【検索ステータス】 
2021年10月30日
1 津波が来る、高台へ!
 宇久井小中保が合同避難訓練  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長、児童164人)、宇久井中学校(坊信次校長、生徒65人)、宇久井保育所(荘司千保所長、園児77人)は29日、地震と津波を想定した合同避難訓練を実施した。児童・園児はライフジャケット、中学生はヘルメットをかぶって一次避難場所である中学校グラウンド(海抜約26・6㍍)へ逃げ、さらに10㍍高い中学校屋上へ二次避難した。

 11月5日の「世界津波の日」に伴い、毎年実施している訓練。子どもたちに地震・津波発生時の基本的な行動を身に付け、迅速かつ安全に避難できるようになってもらうことが目的。

 訓練は、授業時間中の午前9時35分に巨大地震が発生し、直後に津波が到達することを想定している。

 地震を知らせる訓練放送が流れると、宇久井小学校では児童が一斉に机の下に潜り込んで頭を保護。地震がやむと、すぐさま事前に学習していた手順でライフジャケットを身に着け、園児と共に宇久井神社近くの階段を上って高台を目指した。約6分で全員の一時避難が完了。人数確認の後、中学生を先頭に中学校の校舎屋上へ逃げた。

 訓練後、中学生は「世界津波の日」の歴史や津波避難三原則(想定にとらわれない、最善をつくせ、率先避難者たれ)について学習。教職員らも災害発生に備えて意識を高めた。

 宇久井小学校によると、巨大地震で緊急避難路の階段が崩落した場合も想定し、今後別ルートでの避難訓練も計画しているという。

(2021年10月30日付紙面より)

中学校グラウンドへ向かう児童と園児=29日、那智勝浦町宇久井
二次避難場所の中学校屋上へ
2021年10月30日
2 住民サービス向上に期待
 日本郵便と包括連携協定を締結  (御浜町 )

 日本郵便株式会社は29日、御浜町と住民のサービス向上や地域の活性化を目的とした「包括連携に関する協定」を締結した。県内では11例目で、熊野市、御浜町、紀宝町では初となった。

 町と町内の郵便局はこれまで、地域見守り活動、道路損傷や不法投棄の情報提供、高齢者の見守り、防災の取り組みで連携してきた。今後、協力して▽観光資源のPR▽安全・安心な暮らしの実現▽地域経済の活性化▽未来を担う子どもの育成▽地域の活性化―を推進する。

 締結式は同町役場くろしおホールであり、町からは大畑覚町長、丹羽要樹副町長、日本郵便からは地区統括局長の平野力・御浜神志山郵便局長、古城式史・阿田和郵便局長、光山實・熊野郵便局長、向井清・市木郵便局長、大川章司・尾呂志郵便局長らが出席。大畑町長と古城局長、光山局長が協定書に署名した。

 大畑町長は「今後、五つの項目で連携していただくことになる。人口減少、少子高齢化が進む中、包括連携協定を結ぶことで地域活性化、住民サービス向上につながることを期待しています」、平野局長は「郵便局は地域住民に奉仕する気持ちを忘れず、事業を継続している。今後も自治体と共に地域住民の皆さんが安心安全に暮らしていける地域にしたい」と述べた。

(2021年10月30日付紙面より)

包括連携に関する協定を締結した日本郵政と御浜町の関係者=29日、御浜町役場
2021年10月30日
3 小型ロケット模型で恩返し
 作家・石田貴志さんが贈呈  (串本町 )

 串本町が29日、田辺市中辺路町で美術造形工房「BAS Fronti」を営む作家・石田貴志さん(46)から小型ロケット「カイロス」模型の贈呈を受けた。

 石田さんは1975年、大阪府堺市生まれ。武蔵野美術大学卒業後、美術造形会社に就職して大型テーマパークの美術制作に携わり、2013年に同工房を構えて独立し制作に打ち込んでいる。

 以来約8年、熊野の親身さに支えられていることへの恩返しの思いで8月、同町企画課ロケット推進室へ模型の寄贈を申し出て、完成形を思い描いて9月中旬から制作に取り掛かり仕上げた。

 同模型は約10分の1の大きさ(1・7㍍)で、繊維強化プラスチック(FRP)製。発射のイメージを伝えるため、噴煙を模した高さ約30㌢、長径約2㍍の台座に差し乗せる形としている。台座は大人も乗れる強度があり、鑑賞はもちろん台座に上がって模型と一緒に記念撮影をしてもらえればという。

 この日は文化センターで贈呈式があり、石田さんは制作に当たり協力してくれた人への感謝を掲げつつ「ロケットが打ち上げられることが、串本だけでなく紀南地方全体が活性化するきっかけになるのは間違いない。少しでも地域の盛り上がりにお役に立てれば」とあいさつ。田嶋勝正町長は機密の多いロケットや発射場のイメージはしにくく町民は行政以上に興味を持っていると現況を述べ、「来年度(の打ち上げ)へのワクワク感を持ってもらえるよう、フル活用して機運を盛り上げていきたい」と意欲で応えて感謝した。

 同模型は同センター2階ホワイエで同日と30日(土)、11月1日(月)実施のJAXA模型など一般公開会場でお披露目。今月31日(日)の宇宙飛行士講演会の来場者も一環で鑑賞などできる。以降当面は役場1階玄関付近に設置すると話している。

(2021年10月30日付紙面より)

小型ロケット「カイロス」模型とともに石田貴志さん(左)ら=29日、串本町文化センター
2021年10月30日
4 感謝を込めてお裾分け
 病院や福祉施設などを訪問  (マリア保 )

 保育所型認定こども園「マリア保育園」の三浦恒久園長、中山明子教諭、園児代表の5歳児3人は28日、新宮市内の病院や福祉施設など7カ所を訪問し、園児たちが収穫したサツマイモとその他の食料品を届けた。

 同園では毎年、自然の恵みに感謝する「収穫感謝祭」を開いており、今年は27日に実施。日頃、お世話になっている福祉施設などにお礼の気持ちを込めて収穫物をお裾分けしている。例年は園児たちが訪れ利用者らとの交流でにぎわっているが、新型コロナウイルス感染症の影響により昨年に続き中止となった。

 同市三輪崎の特別養護老人ホーム黒潮園(岡司理事長)では、園児たちが同市広角で芋掘りを行った際に採れたサツマイモと各家庭から持ち寄った野菜や果物を届け「神様に感謝して果物や野菜を届けに来ました。どうぞ食べてください」とあいさつし、職員に手渡した。

 三浦園長は「利用者の方々の健康を祈りながらお渡しさせていただきました。訪問を通じて子どもたちには改めて、人とのつながりの大切さを養ってほしい」。

 黒潮園の小林忠幸本部部長は「毎年、心のこもった贈り物を頂き大変ありがたい。利用者の皆さんも喜んでおり、みんなで食べてもらおうと思います」と感謝していた。

(2021年10月30日付紙面より)

収穫したサツマイモなどを届けたマリア保育園=28日、新宮市三輪崎の特別養護老人ホーム黒潮園
2021年10月30日
5 近大新宮が準々決勝進出
 高校サッカー和歌山大会  
2021年10月30日
6 好記録目指し全力で挑戦
 ゴールデンキッズ体力測定会  
2021年10月30日
7 優勝は松葉千津代さん
 勝浦分館・千歳連合会グラウンドゴルフ大会  
2021年10月30日
8 東牟婁地方中学校新人大会②
 ソフトテニス・バドミントン・野球  
2021年10月30日
9 特選に𠮷田澄子さん  写連紀南支部9月優秀作品  
2021年10月30日
10 わかる!事業計画策定  水城実さんがセミナー  (那智勝浦町 )
2021年10月30日
11 インターネットと人権侵害  新宮高校で人権鑑賞会  
2021年10月30日
12 「大きいの掘れたよ!」  木の川認定こども園がサツマイモ収穫  
2021年10月30日
13 絶滅危惧種同士が出会う?  シモバシラにヒョウモンチョウ  (那智勝浦町 )
2021年10月30日
14 橋本市の児童が災害学ぶ  修学旅行で啓発センター訪問  (那智勝浦町 )
2021年10月30日
15 労働環境向上に努める  安全衛生努力賞に紀南ひかり園  (熊野市 )
2021年10月30日
16 助産師や保健師と語り合う  和やかに「子育てほっとサロン」  (紀宝町 )
2021年10月30日
17 半年ぶりの再開で活気  記念通り商店街で「いこらい市」  (熊野市 )
2021年10月30日
18 自分の命は自分で守る  1~4年生が防災学習  (井田小 )
2021年10月30日
19 古田の畑で収穫に励む  エコ工房四季利用者ら  (串本町 )
2021年10月30日
20 学校探検やクイズ楽しむ  高池小で来年度入学児と交流  (古座川町 )
2021年10月30日
21 食事と併せて買い出し支援  本年度開始の地域貢献事業  (古座川ふるさと振興公社 )
2021年10月30日
22 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第42回】秋の味覚を食べるメリット  

 秋が深まり、あっという間に冬になりそうな気候ですね。秋はまさに食育の季節! 「食欲の秋」というように、おいしいものがたくさんありますよね。

 子どもたちにとっても、食育がやりやすい時期でもあります。なぜなら、サツマイモや栗、お米やキノコなど、比較的子どもたちが好む食材が、旬を迎えるからです。日本には四季があり、それぞれの季節に旬を迎える食材があります。まずは、今の季節はこれだよ、と旬のものを食卓に出してあげてほしいのです。そして、旬のものをなぜ食べるか、を話してあげてほしいと思います。

 そこで、今回は旬のものを食べるメリットについて、ご紹介したいと思います。旬のものを食べるメリットは、大きく分けて三つあります。まず一つ目は、価格が安い!ということです。今では、ハウス栽培などが盛んになり、ほとんどの食材が年中手に入るようになりましたが、旬の時期は収穫量が多くなるため、価格も安くなります。そして、旬の食材はその食材にとって、最もいい生育条件下で育つため、とても鮮度がいいんです。

 二つ目は栄養価が高いということです。これは大人でもご存知ない方がいらっしゃるかもしれませんが、旬の食材は、他の季節に育てられたものより、栄養価がとても高いのです。例えば、ホウレンソウは冬に旬を迎える野菜ですが、夏でもスーパーなどで見掛けることがありますよね。でも、この夏のホウレンソウに比べて、旬の冬に採れたホウレンソウは、ビタミンCの含有量が3倍あるといわれています。他の種類の野菜でも、旬のものとハウス栽培されたものでは、約2~3倍栄養価が違うといわれています。それはその季節の土のミネラルやお日様の光を目いっぱい含んでいるからです。

 そして、最後はおいしいということです。旬のものは野菜は味が濃く、魚は脂が乗っていて、ぐんとおいしくなります。食卓ではこの「味」についてもお子さんと話してみてください。味の話をすると、子どもたちは一生懸命、味わおうとしてくれるはずです。

 秋の味覚の話をすると、「カボチャ」と言ってくれるお子さんが多いです。最近はハロウィーンも恒例行事になりましたし、冬至の時に食べるものなので、確かにカボチャ=秋というイメージがありますよね。カボチャも確かに秋から冬にかけて旬のお野菜です。でも、カボチャの収穫は夏にされます。旬のお野菜は大抵、採れたての新鮮なものがおいしいですが、カボチャは数カ月保存して熟した方が、甘みも増して、栄養価も高くなるんです。旬は、自然の中で育った食べ物が最もおいしく、最も体にいい時期、というわけです。

 秋に旬を迎える食材の多くは、夏の暑さで疲れた胃腸を回復させ、体を温めてくれる効果があります。夏の疲れをリセットして、寒い冬に備えるために、必要な味覚なのです。ぜひ、ご家庭でも今の季節ならではの食材を、ご家族で楽しんでください。そして、ここにご紹介したお話をしていただけたらうれしいです。

(2021年10月30日付紙面より)

2021年10月21日
23 三輪崎海岸で海洋ごみ調査
 南紀熊野ジオパーク探偵団  (新宮市 )

 南紀熊野ジオパークをフィールドに中高生が自然や環境について調査・研究活動を行う「ジオパーク探偵団」(団長=東垣(あずま・わたる)・南紀熊野ジオパークセンター長)の漂着海洋ごみ調査が17日、新宮市の三輪崎海岸で行われた。探偵団には県立新宮高校の希望生11人も参加しており、海岸のごみを拾い集めながら種類や数、重さなどをつぶさに記録した。

 同探偵団は本年度初の試み。「think locally,act globally(地域で考え、地球規模で行動)」の視点に立ち、地元が抱える問題の解決に向けて自立的に考え、世界に情報を発信していくことを目指している。

 本年度の研究テーマは「海洋環境を考える」。日本に44あるジオパークの5分の4が海岸に面し、「日本ジオパークネットワーク」内でも海洋ごみ問題に取り組む機運が高まっていることを受け、全国に先駆けて活動を立ち上げた。

 この日は京都大学学際融合教育研究推進センターの島村道代さん(地球環境科学博士)ら専門家が調査をサポート。探偵団メンバーは2グループに分かれ、漂着したプラスチックや布、菓子袋、缶などを収集した。

 両チームとも数が多かったごみの1位はペットボトル、2位は食品容器。同海岸は無数の小石で構成される砂礫(されき)海岸で、波浪が強いという特徴があり、打ち上げられる際にボロボロに砕けた数百個の硬質プラスチック片も回収された。

 田中千遥さんは「高校の総合学習でごみ問題について調べており、興味があった。海岸からごみが次々に出てきて拾いきれず、数の多さが印象的だった」。

 東団長は「目の前にあるものを分類し、比較し、その理由を探るという活動は科学そのもの。今後取り組みが全国に広がっていけば、五島列島や隠岐など他の地域との比較も可能になってくる」と展望を語る。

 今後は白浜町の志原海岸で現地調査を行ったメンバーとオンラインで情報を共有して考察を進め、来年1月ごろに発表を行う予定にしている。

(2021年10月21日付紙面より)

三輪崎海岸で現地調査をしたメンバー=17日、新宮市(一時的にマスクを外して撮影)
海洋ごみを収集するメンバー
2021年10月21日
24 アサギマダラの飛来願って
 困難越えフジバカマ初開花  (御浜町 )

 御浜町上野の国道311号沿いにあるフジバカマ畑が見頃となり、旅するチョウとして知られるアサギマダラが飛び交っている。地元出身の有志二人が今春に苗を植え、病気で半数以上が枯れてしまう困難を乗り越えながら、初めての開花シーズンを迎えた。

 アサギマダラの飛来を願って同町阿田和の山田俊弘さんと紀宝町井田の上ノ谷久さんが休耕田を無償で借り受け、3月に約150株を植えた。苗は知人らの協力を受け、挿し木もして増やしたという。

 梅雨時期に病気にかかったが、株と土に薬を施し、約60株が開花した。畑にはアサギマダラとフジバカマを解説するプレートを設置。アサギマダラは、移動距離や通過地を明らかにするため羽に印を付けるマーキングが行われることがあるが、羽が傷付く恐れがあるとして、「これから長い旅を続けるチョウです。この場所でマーキングをしないで」とのメッセージも書いた。

 山田さんによると、5日に2匹が初めて飛来し、14日には50匹が確認できた。フジバカマの甘い香りが漂う中、近郊のカメラマンも訪れ、美しい姿を狙ってシャッターを切っている。

 山田さんは「人を怖がらず、優雅に飛んでいる。来年はもう少し畑を広げたい」と話していた。

 アサギマダラはチョウ目タテハチョウ科・マダラチョウ亜科。羽は濃い茶色地で青白い斑紋がある。長距離移動する渡りのチョウとして知られ、春に台湾付近から北上し、日本で夏を過ごした後、各地から再び南下する。

(2021年10月21日付紙面より)

フジバカマで羽を休めるアサギマダラ=15日、御浜町上野
見頃を迎えているフジバカマ畑
2021年10月21日
25 串本の海を伝えて半世紀
 21日に開館50周年の節目  (串本海中公園センター )

 串本の海を伝えて半世紀―。串本町有田にある串本海中公園センターが21日、開館50周年の節目を迎える。新型コロナウイルス感染症という厳しい情勢の中でも「串本の海を伝える」という使命を半世紀にわたって貫き通し、51年目へと踏み出そうとしている。

 日本初の旧海中公園(現海域公園)10区域が1970年7月に指定され、その一区域に選ばれた串本海中公園。世界最北限となるサンゴ群落を有する豊かな生態系を潜らずして伝える施設として翌71年10月21日、同センターが開館した。

 初年度は水族館、海中展望塔、レストランの3機能を有し、後にグラスボート(現在は半潜水型海中観光船ステラマリスが運行)、トンネル水槽、ダイビングパークなどの仕組みも加わり現在の形となる。水族館はマリナリウムではなくパビリオンの位置付けとなっていて、関わる飼育スタッフは串本の海を伝える水族館というコンセプトに基づき生き物を飼育展示している。

 その象徴種・ウミガメ類の飼育にちなんで近年、史上最大種とされるウミガメ類「アーケロン」の推定実物大木製模型も導入。その設置場所となっている館内Bゾーンは企画展示の場として活用し、串本の海への関心を強める趣向が重ねられる場となっている。

 観光のみならず教育旅行や遠足や社会見学、環境イベントの舞台としても定例的に利用を集める同館。半世紀の節目を迎え、水族館を預かる森美枝館長は「記念行事などの予定はないが、コンセプトを胸にこれからも努力していきたい」と意気込みを新たにしている。

  □     □

海中フォトコン受賞作品展開始



 そのような節目に係るタイミングでこのほど始まったのが、特別展・「第29回串本海中フォトコンテスト受賞作品」展。24点を写真やスライドショーで紹介する内容となっている。

 海をじかにのぞく海中展望塔もあるがさらに接近。実際に潜ったダイビング客が目の当たりにする串本の海の様子を伝える企画として、同コンテスト実行委員会と連携して適時開いている企画でもある。来年1月30日(日)までの実施で、「串本の海の美しさ、生き物の素晴らしさ、ダイビングの楽しさを表現した作品がそろっている」として鑑賞を呼び掛けている。

 串本の海を親しみやすくするべく飼育スタッフが創意工夫を注いでいるAゾーントピックス水槽では今月末(予定)まで、ツノメガニを飼育展示中。3Dウミガメシアターやバックヤードツアーなど一部の企画は新型コロナウイルス感染症予防のため休止しているが、同予防対策への協力を求めできる範囲で開館している。

 営業時間は午前9時~午後4時30分で年中無休。利用時は入館料が必要(チケット販売は閉館の30分前まで)となる。問い合わせは同センター(電話0735・62・1122)まで。

(2021年10月21日付紙面より)

開館50周年の節目を迎えつつある串本海中公園センターの水族館=19日、串本町有田
Bゾーンで実施中の特別展「第29回串本海中フォトコンテスト受賞作品」展
トピックス水槽で飼育展示中のツノメガニ。寂光の下で様子を観察できる
2021年10月21日
26 食学びインバウンド対応向上
 部会員ら専門家から学ぶ  (那智勝浦観光機構 )

 一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)は19日、那智勝浦町の体育文化会館でNACKT飲食・宿泊部会員と、参加希望者を対象とした「インバウンド対応力向上サポートプロジェクト」を開催した。株式会社ワントリップ、オイシージャパン株式会社代表取締役の片岡究(きゅう)さんが講師を務め、「~食の多様化に対応して、新たなお客さまを受け入れよう!~フードダイバーシティ・セミナー」と題し、インバウンド(訪日外国人観光客)の食や料理メニュー開発のポイントなどを伝えた。

 同プロジェクトはアフター・コロナのインバウンド客回復を視野に入れ、町内飲食店のインバウンド対応力向上をサポートすることが目的。部会員らはインバウンド客に多い、ベジタリアンやハラル(イスラム教)など、食の多様性に関する知識を得て、ニーズに対応する方法を学んだ。

 観光機構の堀千寿子さんは同プロジェクト実施について「現在は世界から和歌山県が注目されている。皆さまに外国人の受け入れ体制を整えていただくために開いた」と開催の経緯を説明した。

 片岡さんはセミナーで▽世界の最新食事情▽インバウンドについての食を知ろう!(ベジタリン、ハラルなど各国宗教食について)▽欧米豪、台湾、香港からのお客さまについて▽顧客動線に合わせた販売方法について▽料理メニュー開発のポイント―などについて、詳しく解説した。

 片岡さんは「世界との往来に先駆けて未来の旅行者への食について知識を広げ、魅力的で選ばれる地域になることを目指しましょう」と語った。

 観光機構によると、今後は参加した店舗に対し、専門家から個別に助言を得て、対応メニューの作成などをサポートするという。さらにNACKT公式ウェブサイトなどでのプロモーションへつなげていくとした。

(2021年10月21日付紙面より)

食の多様化について学ぶ部会員ら=19日、那智勝浦町の体育文化会館
片岡究さん
2021年10月21日
27 帯締めのキーホルダー  寺子屋分校「楽しい手芸教室」  (紀宝町 )
2021年10月21日
28 10議席に現職、新人の9陣営  町議選立候補予定者説明会  (御浜町 )
2021年10月21日
29 優秀賞は久保君、池内さん  地域安全ポスター  
2021年10月21日
30 審査終え、入賞者決まる  11月3・4日、「丹鶴ホール」で新宮市展  
2021年10月21日
31 思い思いに筆動かす  神倉小5年生が写生会  (新宮市 )
2021年10月21日
32 協力しあい、盛り上げる  高田連合運動会開催  (新宮市 )
2021年10月21日
33 候補者に問う  新宮市議補選アンケート  
2021年10月21日
34 3人の考えを聞く  新宮市長選候補者アンケート㊦  
2021年10月21日
35 大前の儀執行し礼尽くす  有田上の有田神社で例祭  (串本町 )
2021年10月21日
36 車いすの操作など学ぶ 串本西中3年が体験で (串本町)
2021年10月21日
37 未来へ繋ぐ 日本の祈り  「新宮の速玉祭」、厳かに  (熊野速玉大社 )
2021年10月21日
38 お悔やみ情報
  
2021年10月13日
39 初期消火の重要性再確認
 新宮市庁舎別館で消防訓練  

 新宮市庁舎別館で11日、同館勤務の職員を対象にした消防訓練があった。新宮消防署職員3人が協力。高齢者相談センター職員ら10人が訓練を通して初期消火の重要性を再確認した。

 地域職業訓練センターとして1982年に建設され2011年3月に市に移管。19年1月に「別館」として開所し「高齢者相談センター」としての業務を開始した同館においては、消防計画により年1回以上の訓練が必要とされている。

 この日の訓練は、1階の給湯室から出火したと想定。消防への通報や初期消火、来館者の避難誘導など一連の流れを確認した。

 訓練開始に当たり、赤木博伯総務課長が「別館では、平時勤務する職員数も限られているため、火災発生時は一人一人の消火活動がより重要なものになってくる。いざというときに備えて有意義な訓練にできれば」とあいさつした。

 訓練終了後には同署職員が同所駐車場で消火器の種類や能力、注意点、取り扱い方法を指導。同館職員らは「屋外の場合は風上から、屋内の場合は周囲が見えなくなるため、背面に退路の確保を」などと説明を受け、訓練用消火器を用い、実践をもって使い方を再確認した。

 全行程終了後、同署職員らは「人の命を救うため、そして初期消火を早めるためにも火災発生時にはまず周囲に知らせることが大事」「これからも訓練を重ね、非常放送の適切な活用を」「日頃からイメージし、連携して落ち着いた行動を」などと講評。同館職員らは消火器の位置を再確認するなどして防火に対する意識を新たにした。

(2021年10月13日付紙面より)

消防署職員の指導を受け、消火器の取り扱い方法を再確認した=11日、新宮市庁舎別館
2021年10月13日
40 厳かに祭神への礼つなぐ
 各神社の秋祭り最盛期に  (串本町 )

 串本町内にある各神社の秋祭りシーズンが最盛期を迎えた。昨年に続き今年も新型コロナウイルス感染症の情勢により神事のみとする神社が大半。厳かに式典を営んで祭神への礼をつなぎ、来年以降の再興を期す状況となっている。

 同町内は秋に例大祭を営む神社が多く、その大半が獅子舞の奉仕を受け継ぐ特色もある。その最盛を迎えるのがスポーツの日(10月第2月曜日、今年に限りオリンピック実施に伴い7月に変更)を伴う連休で、各地区で獅子のお囃子(はやし)が響き渡るなど神事前後も秋祭りの余韻を引くところとなっている。しかしながら今年は実施の在り方を決める時季に感染拡大第5波と直面し、稽古や準備が積み難く神事のみとする判断が相次いだ。

 大字串本・サンゴ台を氏子区域とする潮﨑本之宮神社は10日を本祭日とし、総代会と獅子舞を受け継ぐ東西南北の4氏子会代表者のみ参列して神事を営む形を取った。兼務する下里神社の山本貞夫宮司を斎主に迎え、吉村健三総代長ら19人が参集。午前10時に本殿前で式典を営み、玉串と二礼二拍手一礼の所作をささげて祈願した。

 神酒や直会(なおらい)は感染予防のため中止。獅子舞は例年4氏子会で年当番を持ち回っているが、昨年以降例大祭の当番奉納が成るまで巡りに当たる南氏子会で保留しているという。吉村総代長は「今後は大人同様に子どもの対策も進み、獅子舞も練習できると思う。2年続きの中止で大変だろうが、来年こそはいつも通りにしたい」と思うところを語った。

 同神社に先だって出雲地区の朝貴神社は午前9時に神事のみ執行。地区や総代会や出雲獅子舞保存会の代表13人が兼務する田並八幡神社の坂成正人神主を迎えて式典に臨み、普段は閉ざしている本殿を開扉して神饌や祝詞、一同で玉串をささげて礼をつないだ。

 境内前を飾る地区内6区(東・西・南・北・中・権現)の大のぼりは掲げず、獅子舞の奉納や道行きも中止。平澤正代表区長は「今は区民安全が一番の願い。出雲の祭りはよそに出ている出身者が戻るだけに、神事のみとする判断をせざるを得なかった」と語り、コロナ禍の一日も早い終息を今後に見据えた。

(2021年10月13日付紙面より)

総代会や氏子会の代表者が参列して祭神への礼を尽くす=10日、潮﨑本之宮神社
本殿を開扉して式典に臨む地区や総代会などの代表者=同日、朝貴神社
2021年10月13日
41 「ありがとう、また来てね」
 太鼓演奏で「飛鳥Ⅱ」見送る  (新宮市 )

 クルーズ船「飛鳥Ⅱ」(総トン数5万444㌧、全長241㍍、郵船クルーズ株式会社)が11日、約10カ月ぶりに新宮市の新宮港に入港。201人の乗客たちが一日かけて熊野地方の観光を楽しんだ。

 クルーズ名は「横浜 結航路 秋の新宮・四日市クルーズ」で、行程は横浜~新宮~四日市~横浜。新型コロナウイルスワクチン接種を乗船客全員の乗船条件とし(未接種の場合は乗船の3、4日前にもPCR検査を実施)、乗船の1週間前と前港(横浜港)の出港当日にもPCR検査で陰性を確認している。

 入港時には平安衣装や雅楽演奏によるお出迎え、新宮市と近隣の観光協会による地元特産品販売があった。

 午後5時の出港時には本年度初のお見送りイベントもあり、熊野水軍太鼓の勇ましい演奏が響く中、梛(なぎ)の木見送り隊のメンバーらが「さようなら、ありがとう、また来てね」と手を振った。乗船客からも「ありがとう」の垂れ幕や「またくるで」との返事があった。

(2021年10月13日付紙面より)

熊野水軍太鼓の演奏で出港見送る=11日、新宮市の新宮港
2021年10月13日
42 聴覚障害や手話学ぶ
 児童が福祉学習  (太地町社会福祉協議会 )

 太地町社会福祉協議会(岡本研会長)が福祉教育推進校に指定している太地町立太地小学校(海野文宏校長)で8日、本年度2回目の福祉学習があった。聴覚に障害のある尾田京子さんを講師に迎え、社会福祉法人美熊野福祉会の大代聖子さんが手話通訳を務めた。4年生児童13人は耳が不自由なろう者の生活の工夫や困り事などを知るとともに、コミュニケーションの方法などを学んだ。

 福祉学習は児童がさまざまな人の立場や人生を体験することで、課題を自身で考えて福祉への学びを深めることを目的に実施されている。

 1回目は全盲の体験や点字学習を学んだ。岡本会長は「手話を学ぶ人が増えれば、耳が不自由な方が快適に生活できるようになる。勉強頑張ってください」とあいさつ。

 尾田さんは耳が不自由になったのは2~3歳の時だったことや、母親が懸命に自身を育ててくれたことを紹介。親元を離れ、和歌山市のろう学校での学びや寮生活、洋裁を習得して仕事に従事してきたことを説明した。

 大代さんはろう者とのコミュニケーション方法として、手話や筆談、口話、身ぶり、空書があること、「海」や「指」など、口の形が似ている言葉については身ぶりを付け足すことで伝えやすくなること、筆談の際は長く丁寧に書くと伝わりにくいため、簡潔に書くことなどを教えた。

 続いて、紙に書かれた物を身ぶりや口話で尾田さんに伝えるゲームなどに取り組み、あいさつなどの手話も覚えた。

 大代さんは「耳が聞こえない方は工夫しながら生活しています。伝えたいと思う気持ちが大事。困っている方がいれば、いろいろな方法で助けてあげてください」。

 尾田さんは「皆さん、身ぶりや手話がすごく上手だった。今日の気持ちを忘れずにお会いしたときはよろしくお願いします」と伝えた。

 学習後、山門咲紀さんは「私は耳が聞こえない人にお会いしたことがなかった。今日習ったことをしっかりと覚えて、困っている人がいれば助けたいです」と話した。

 海野校長は「体験や実際に接する機会がないと大きな壁ができてしまう。耳が不自由な方々が身近で生活されていることを学び、今後は実践につなげてもらいたい」と語った。

(2021年10月13日付紙面より)

ろう者の生活や工夫を学んだ=8日、太地町立太地小学校
尾田京子さん(右)が講師を務め、大代聖子さんが手話通訳した
2021年10月13日
43 コスモス咲き始める  神内神社周辺の休耕地に  (紀宝町 )
2021年10月13日
44 子育て施策などで意見交換  メダリスト武田美保さん迎え  (紀宝町 )
2021年10月13日
45 京城跡で文化遺産を学ぶ  1年生が文化祭での発表に向け  (相野谷中 )
2021年10月13日
46 要望書について意見交換  区役員と実行委員会が合同会議  (新宮市高田区 )
2021年10月13日
47 樽神輿や行列が町を歩く  飛鳥神社例大祭  (太地町 )
2021年10月13日
48 260本ほぼ売り尽くす  CGS部開発の万能だれ  (串本古座高校 )
2021年10月13日
49 お悔やみ情報