補陀洛山寺で立春大護摩祈とう (那智勝浦町 )
那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木亮享住職)で27日、立春特別大護摩祈祷会(きとうえ)があり、一足早く豆がまかれた。境内は「福は内、鬼は外」の声が響き、福を求める大勢の参詣者でにぎわった。
同寺の国重要文化財の本尊「三貌(さんぼう)十一面千手千眼観世音菩薩(ぼさつ)」を開帳し、髙木住職らが法要を営んだ。続いて本堂内の護摩壇で護摩木をたきあげ、家内安全、商売繁盛などを祈願した後、髙木住職とかみしも姿の厄年の人たちが、境内の中央に設置されたやぐらから豆や餅をまいた。好天に恵まれた境内ではぜんざいの振る舞いもあった。
毎年参拝を欠かさないという三重県尾鷲市で漁業を営む尾﨑忠行さん(74)は「5月と7月のご本尊開帳にもお参りしています。息子も漁に出るので、海上安全、家内安全を祈願しました」と話していた。
(2019年1月29日付紙面より)
青年団ら一体となって張り替え (御燈祭りを前に )
国の重要無形民俗文化財「御燈祭(おとうまつ)り」(2月6日)を間近に控えた新宮市の神倉神社で27日、神倉青年団員ら約40人がご神体の巨岩「ゴトビキ岩」のしめ縄を張り替えた。
張り替えは20日に予定していたが、雨天のため延期になっていた。作業には祭りの運営を取り仕切る介釈(かいしゃく)を務める青年団員をはじめ、神倉神社奉賛会、市観光協会が参加。
晴天の下、熊野速玉大社神職のおはらいを受けた後、約200㌔(約500株)のわらで編み上げた長さ約30㍍、最大直径約30㌢の大しめ縄を青年団員らが神倉山山頂付近まで運び、刺股や針金を使ってゴトビキ岩に巻き付けた。
祭り当日に介釈と上がり子たちへご神火を渡す大たいまつ役を務める中山忠吏団長(49)は「上がり子にけが人が出ないよう、特に開門時には十分に注意して任務を遂行したい」と気を引き締めていた。
(2019年1月29日付紙面より)
串本町潮岬にある望楼の芝で26日、イベント「本州最南端の火祭り」が開かれた。19回目となる今回は風雪が一時的に吹き抜ける厳寒の中で芝焼き本番を迎え、3000人(主催者発表)が夕闇深まる中で広がる芝焼きの光景に注目するなどした。
このイベントは南紀串本観光協会(島野利之会長)主催、同町と同町商工会後援、串本古座高校弓道部協力。約10万平方㍍ある芝生の管理方法として取り入れている芝焼きを軸に、町域で親しまれている舞踊や名物・しょらさん鍋(トビウオのつみれ汁)の振る舞いや芋餅の販売、物産市などを織り交ぜた内容で毎年1月最終土曜日を期日にして営まれている。
真っ先に開場した物産市には軽飲食やクラフト、南紀熊野ジオパークPRなど12ブースがあり、日中から詰め掛けた観光客らの利用を集めた。午後4時30分から▽潮岬節保存会▽同町トルコ文化協会▽串本節保存会―による踊りの披露があり、潮岬節保存会は潮岬小6年生との共演、同町トルコ文化協会は最後の演目で居合わせた観光客らにも参加を呼び掛け「ダーマット・ハライ」の大きな輪を描いて場を盛り上げた。串本節保存会は天候が急転し風雪が吹き抜ける中で踊りを披露する形となった。
名物のしょらさん鍋は、同商工会女性部の部員が800食を振る舞い、町域で親しまれる芋餅とともに長蛇の列ができた。
式典は日没の5時20分すぎに始まり、島野会長は「今、串本町は観光客を受け入れられる体制が着々と進んでいると思う。当協会も皆さんが何度も串本に来たいと思っていただけるようなメニューをたくさん作って頑張りたいと思っている。今日は寒いがお時間いっぱいまで楽しんでほしい」とあいさつ。
田嶋勝正町長、前芝雅嗣県議会議員、寺町忠町議会議長もあいさつし、餅まきや子ども向けの菓子まきを経て弓道部員12人が火矢射式を営み1順目に6本、2順目に5本の火矢を放って芝に点火した。花火を合図にしてスタッフが火付け棒を引きずって火を広げ、燃え広がる炎の帯が注目を集めた。
今年は北寄りの風が強く、火矢の炎が風下側をほぼ全焼させ、風上側はスタッフが見物人にも見える距離で火を放って焼く流れとなった。
(2019年1月29日付紙面より)
三輪崎会館で伝統芸能大会 (新宮市 )
第10回新宮市伝統芸能大会(同実行委員会、新宮市主催)が27日、同市三輪崎の三輪崎会館で催された。9団体が出演して詩吟、日本舞踊、和太鼓など22演目を披露し、約500人の観客を楽しませた。
大会は日本舞踊出演6団体合同の「正調新宮節」でスタートした。舞台では朗々と詩吟を吟じ、子どもからベテランまでの踊り手が研さんの成果を披露して舞台を彩った。最後は熊野曼荼羅(まんだら)太鼓の勇壮なバチさばきで締めくくった。
大会は第1回から9回まで若柳流若吉会主宰の若柳吉左衛門さんこと海野千鶴子さんが実行委員長を務め、開催準備や大会運営に力を尽くしてきた。海野さんは「お祭り新宮節」を振り付けるなど、新宮市や近隣地域の芸術文化振興にも尽力してきたが、昨年3月に急逝。田岡実千年市長はあいさつの中で「文化複合施設建設で会場が二転三転したが、海野先生のおかげで続けてこられた」と改めてその功績に感謝し、新ホールについても「再来年3月の完成を目指す」と述べた。
新実行委員長は、藤紀流家元の藤紀実美さんこと中住麻美さんに引き継がれた。中住さんは「偉大な先生が亡くなられた。先生の足元にも及びませんが、喜んでいただけるよう舞わせていただきます」と思いを語った。観客席からは一演目が終わるごとに温かい拍手が送られ、会場は和やかな雰囲気に包まれた。
(2019年1月29日付紙面より)
第24回JA杯少年サッカー大会
寺岡さんに「安藤百福記念章」の伝達も (新宮マラソン大会 )
「まぐろ祭り」にぎやかに開催 (那智勝浦町 )
はえ縄漁による生鮮マグロの水揚げが日本一の那智勝浦町築地の勝浦地方卸売市場で26日、「第25回まぐろ祭り」が開かれた。オープニングの前には、熊野那智大社の神職らによる祈願祭が営まれ、寒風の中、約1万3000人(主催者発表)の人出でにぎわった。
「マグロの町勝浦」をアピールする恒例のイベントで、町観光協会(花井啓州会長)が主催者となり、町内の多くの団体が協力する形で開催した。世界遺産登録15周年もPRした。
メインステージのオープニングでは、よしもと和歌山県住みます芸人「わんだーらんど」が練習を重ねていたマグロの解体を披露。藤紀和会による藤紀流踊り、マグロ一頭造り、マグロ重量当てクイズ結果発表、地元特産品抽選会、餅まきなどで盛り上がった。
生マグロ即売では旬を迎えたキハダ、メバチ、ビンチョウの各マグロ計約3㌧が用意され、午前9時の開場前から熱気にあふれていた。恒例のまぐろ汁の振る舞いには長蛇の列ができ、マグロの重量当てクイズなどの催しも人気を集めた。
名古屋市から家族や親類11人で訪れた武内大輔さん(34)は「毎年まぐろ祭りを楽しみにしている」と話し、西宮市から家族で訪れた菅沼裕一さん(46)は「勝浦といえば冬のマグロと聞いたので、まぐろ祭りを目的に来ました。この後は那智の滝に行きたいと思います」と、まぐろ汁を手に笑顔を見せた。
(2019年1月27日付紙面より)
御燈祭りの着替え手伝いに向けて (新宮市 )
新宮市の駅前本通りにある森川和夫さん宅で25日、御燈祭(おとうまつ)り(2月6日)の上がり子が胴に巻く荒縄の締め方講習会があった。祭り当日に着替えを手伝う市職員7人と市観光協会1人、市役所で職場体験中の新翔高校の生徒3人が、市観光協会専務理事の森本祐司さん(62)から指導を受け、素早くきれいに結ぶこつを学んだ。
市職員らは毎年祭り当日、市福祉センターで県外や遠方から祭りに参加する人たちを対象に、白装束への着替えや荒縄締めを手伝っている。
同センターで着替える上がり子が毎年増えていることから、少しでもスムーズに締められるようにと、市商工観光課職員らが講習会に参加している。
荒縄の結び方は幾つかあるが、結び目が2本の角のような形になる「男結び」が特徴。基本は胴に7回巻くが、長さが合わない場合は、5回、3回と奇数回巻く。森本さんは「巻く前には霧吹きなどで縄を湿らせておくと、わらくずが落ちず、切れにくくなる」などと説明し、丁寧に結び方を教えた。
初めて講習会に参加した市観光協会の古藤勇魚さん(24)は「なかなか難しくて、苦戦しました。当日は上がり子の皆さんの力になれれば」と話した。
森本さんは「地元の祭りなので、年配者の人が若い人に伝えていければと思っている。上がり子の皆さんには、できるだけ祭りの本義を正しく捉え、慈しむ気持ちで上がってほしい」と願うと同時に「毎年、祭り翌日(2月7日)の午前9時からは、多くの関係団体の皆さまに参加いただき、清掃活動を実施しています。市民の皆さんにも協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
(2019年1月27日付紙面より)
防災チャレンジ大運動会 (紀宝町 )
紀宝町の津本自主防災会(岡正成会長)は20日、同町大里の津本防災センターで「防災チャレンジ大運動会」を開催した。子どもから高齢者まで地区住民67人が参加し、楽しく防災活動に取り組んだ。
同会では定期的に防災活動を実施しており、今回の運動会はおととしに続いて2回目。竹と毛布を使った簡易担架で負傷者役を運ぶ安心・安全搬送リレーや防災借り物競走、水パック消火競争などを繰り広げた。
借り物競走では、「備蓄に必要な物は?」「地震発生時に身を守る物は?」「避難所に持っていく物は?」などのお題に対し、用意された水や非常食、懐中電灯、ヘルメットなどをリュックサックに詰めていった。
2月3日(日)に和歌山県有田市で開催される「4県連携自主防災組織交流大会」に三重県代表として参加することから、事例内容を発表した。
「紀伊半島大水害から生まれた絆~あの日、あの時を忘れない~」と題し、2011年の紀伊半島大水害の被害や、その後に発足した防災会の取り組み、「みえの防災奨励賞」を受賞したことなどを改めて紹介した。
(2019年1月27日付紙面より)
速玉大社で「吉兆」作り
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)では、縁起物「吉兆(きっちょう)」作りが始まっている=写真。大(約90㌢)約100本、小(約50㌢)約900本を同社で販売しており、希望者には郵送している。
大社境内の山林で採ったヤナギの小枝に大福帳、小判、お守り、タイなどの小物をくくり付け、仕上げに直径約2~3㌢の赤、白、青、黄などの「もち花」を付けた縁起物。節分に飾ると商売繁盛、家内安全などの幸福が訪れると信じられている。値段は大が3000円、小が1800円。
2月3日(日)の節分祭でも販売するが、人気があり売り切れてしまうことが多い。祭りは午前10時から午後9時まで「お焚(た)き上げ」、午後7時から「追儺(ついな)式」が営まれる。厄よけ祈とうは午前9時から午後8時まで。
(2019年1月27日付紙面より)
熊野那智大社が義援金 (那智勝浦町 )
昨年9月6日に発生した北海道胆振(いぶり)東部地震の被災者を支援するため、那智勝浦町の熊野那智大社の男成洋三宮司は11日、同町役場を訪問し、日本赤十字社和歌山支部那智勝浦町分区長である堀順一郎町長に義援金を手渡した。
同大社はこれまでに、熊本地震(2016年4月)、九州北部豪雨(17年7月)、西日本豪雨(18年7月)の被災地へ義援金を届けている。今回は昨年9月22日から12月31日まで、同大社と飛瀧(ひろう)神社に募金箱を置き募った。義援金は総額50万円で、日本赤十字社を通じて被災した人たちに届けられる。
男成宮司は「助け合う心と復興を願う参拝の皆さまのお気持ちは非常にありがたい。避難生活をされている方々が一日でも早く日常に戻れることを祈ります」と被災地に思いを寄せ、堀町長は「元号が変わる今年からは災害のない新しい時代となることを願っています」と話した。
(2019年1月13日付紙面より)
讃寿会グラウンドゴルフ部 (鵜殿老人ク )
紀宝町鵜殿の老人クラブ「讃寿会(さんじゅかい)」のグラウンドゴルフ部(菅原章部長)は11日、同町大里の深田運動場で初打ち練習を実施した。
讃寿会は春と秋の年2回、グラウンドゴルフ大会を開催しており、会員にも愛好者が多い。同部には65人が所属し、毎週金曜日に練習している。
これまで鵜殿運動場で練習に励んできたが、大規模改修中のため完成までは深田運動場を利用している。
初打ちのこの日は15人が参加し、ロングホールや野球のマウンドの傾斜を利用した8ホールを設置。初打ち1打目でホールインワンが飛び出すなど、1時間半の練習を楽しんだ。
同部は15年ほど前に設立。菅原部長は「グラウンドゴルフは個人戦が魅力。和歌山県串本町から尾鷲市までの大会に出場して活躍する会員も多くいる。深田運動場へは乗り合わせで来ているが、参加できない人も多い。鵜殿運動場が完成した際には、盛大にオープニング大会を開催したい」と話していた。
(2019年1月13日付紙面より)
塩竈神社の本宮控え準備 (那智勝浦町 )
那智勝浦町浦神の塩竈(しおがま)神社(井谷正守宮司)で豊漁などを祈願する例大祭「脊美(せみ)祭り」が13日(日)に営まれる。本宮を翌日に控えた12日、浦神西区民会館で祭りに必要な脊美づくりが行われた。
古来より捕鯨の歴史がある同区では、祭りの神事にセミクジラを模した脊美と呼ばれる縁起物を用いている。
脊美づくりは脊美まつり保存会(会長=谷口利明・浦神西区長)と今回担当となる西区9班が協力して行い、しめ縄作りやのぼりの設置などに取り組んだ。
脊美は太田地区のもち米のわらを使い、大・中・小の三つが作られた。男性らはわらを時計回りにねじりながら、型が崩れないように注意し作業を進めた。女性はしめ縄作りに励んだ。祭りで出される料理は9班以外の住民が腕を振るっていた。
谷口会長は「区民の方の協力があってこそ。今後も継続できるように努めていきたい」と語った。
13日は午前10時から神事が営まれ、11時から祝賀会、神社境内では勇義社(畑下圭喜社長)による獅子舞奉納がある。午後0時30分からみこし・手踊りが開始され、2時から福引抽選会、3時から座払いが行われる。
(2019年1月13日付紙面より)
新宮SSS招待が開幕
新宮市庁舎別館で開所式
新宮市は7日、同市春日の市庁舎「別館」(旧職業訓練センター)の開所式を催した。医療、介護連携の効率的な推進を図るため、本館にあった地域包括支援センターと医療相談窓口を同所に移転。「高齢者相談センター」としての業務を開始する。地域包括支援センター11人、在宅医療相談窓口1人、地域包括ケアシステム構築係2人を配置し、14人体制で業務に当たる。
同館は地域職業訓練センターとして1982(昭和57)年に建設。2011(平成23)年3月に市に移管された。昨年9月から実施していた耐震補強・改修工事では、全面ガラス張りだった大会議室の南側に壁を入れ、1階フロアの段差をなくしたり床材を滑りにくくするなどのバリアフリーを施した。外壁は「高齢者に合わせて優しく淡い色を」と薄い緑色に塗装された。
式典で田岡実千年市長は「高齢者の方々が安心した生活を送り、気軽に立ち寄っていただけるようなセンターとなれば」とあいさつ。河邉弘ミ子・健康長寿課長が同相談センターについて「専門職が中心となって対応をしていくが、医療機関や病院、薬剤師会、介護保険事業所、社会福祉協議会など、地域の関係機関と連携しながら支援をしていく」などと説明。介護保険や福祉サービス利用の相談や代行申請などの住民からの相談のほか、ケアマネジャーなど関係者からの在宅医療に関する相談も受け付けていく。問い合わせは市地域包括支援センター(電話0735・23・3306)、在宅医療相談窓口(電話0735・29・7211)まで。
300人が利用可能な大会議室をはじめとした五つの会議室は、21日(月)から貸し出しを開始。10日(木)から予約を受け付ける。問い合わせは別館1階事務室(電話0735・29・7355)で、平日の午前8時30分から午後5時まで。夜間と休日は予約不可。
(2019年1月8日付紙面より)
豊作を祈願する禱祭営む (神内神社 )
紀宝町神内の神内神社(宮地秀直宮司)で2日、新年の豊作を祈願する禱祭(とうさい)が営まれ、作柄を占うお弓神事が行われた。
神社で下澤深・総代長、猿口芳志区長、当主4人と矢拾い、御穀持ちの神内小の児童4人らが身を清めた。この後、参列者が行列をつくり、鈴を鳴らしながら神社から200㍍ほど離れた宮田まで歩いた。
当主は弓引きの赤土(せきど)敏さん、元屋敷秀実さんと後見人の元屋敷晃一さん、植田好男さんの4人。矢拾いを和田凰佑君(小5)、阪本裕紀君(小6)、御穀持ちは上前田心さん(小5)、久保田裕奈さん(小5)が務めた。
宮田で弓引きの2人が、約20㍍離れた位置から的を狙って2本ずつ計28本の矢を放った。中心を矢が射抜くと見物客から歓声と拍手が湧き起こった。
最後は40本の矢を空に放った。この後、今年と来年の当主が集まり、神社で引き継ぎの儀を執り行って終了した。
猿口区長は「今年はほとんど外れがなく、的の中心だけでも17本当たった。これだけ射抜く年は珍しく、良い年になりそうだ」と話していた。
(2019年1月8日付紙面より)
サンマ72㌔の水揚げも (勝浦地方卸売市場 )
入港船でにぎわう休業日明けの那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で6日、新年初のクロマグロやサンマ72㌔の水揚げがあった。
クロマグロは静岡県の大希丸が漁獲した。重さは171㌔で、1㌔当たり8500円の値がついた。小物売り場に揚がったサンマは刺し網などで取れたもので、久しぶりのまとまった水揚げとなった。
紀伊半島沿岸でサンマの不漁が続いている。年末のサンマの水揚げは、例年、平均約2~3㌧あった同市場でも平成28年12月に79㌔と激減して以来、漁獲量はわずかだったという。同町宇久井漁協地方卸売市場のサンマの水揚げは、昨年12月6日の220㌔、同29日の2・5㌔、1月4日の9㌔となっている。
サンマ漁の主なものは光に集まるサンマの習性を利用する集魚灯を使った棒受け網漁で、刺し網や定置網でも漁獲する。勝浦漁港近くで鮮魚店を営む大井仁さん(68)は「何年も地元のサンマが取れなくてみんな困っています。沖合に出るとサンマが跳ねているのが見えるそうですが、なぶら(魚群)が小さいらしい。どうにか回復してくれたら」と話していた。
(2019年1月8日付紙面より)
那智四十八滝寒行始まる (那智勝浦町 )
那智勝浦町那智山を拠点とする修験道グループ「熊野修験」(大導師=髙木亮英・那智山青岸渡寺副住職)が6日から、那智四十八滝回峯修行を始めた。那智山地区にある48の滝を巡り、人々の安寧を祈る。
毎年、二十四節気の小寒(1月6日)から大寒(同20日)ごろまでの時季に行っている寒行。修験者たちは各滝で九字の呪(じゅ)を唱えて指で空を切る護身を行い、般若心経や熊野十二社大権現の本地仏の真言などを唱え、勤行後に碑伝(ひで)と呼ばれる供養の木札を供える。
初日の寒行には、修験者9人が参加した。まだ日が昇らない午前6時すぎ、青岸渡寺にある修験道の開祖とされている役行者(えんのぎょうじゃ)の像の前で読経し、ほら貝を鳴らした後、髙木亮享住職らに見送られ、那智の滝から、陰陽(いんよう)の滝方面へと向かった。
髙木大導師は「平和で穏やかな世界を祈念して巡らせていただきます。今年は新しい元号を迎える年でもあり、世界遺産登録15周年でもあります。いっそうの精進に励み、世界に人々の幸福を願います」と話していた。
(2019年1月8日付紙面より)
串本町中学生サッカーフェス
心身鍛え技術向上など目指す (剣道新宮道場 )
昨シーズンで引退の中西健児さんが就任 (キナンサイクリングチーム )