民生委員児童委員協が研修会 (新宮市 )
新宮市民生委員児童委員協議会(福田行男会長)は27日、市福祉センターで研修会を開いた。参加した約40人の委員を前に、和歌山県民生委員児童委員協議会の松下明会長が「民生委員児童委員の活動しやすい環境づくりに向けて」をテーマに話した。
松下会長は昨年、民生委員制度創設100周年記念事業として全民生委員、児童委員、民生委員児童委員協議会を対象に実施された「全国モニター調査」の結果から、民生・児童委員の現状や今後の課題などについて説明した。
「社会的孤立状態にある世帯への支援に関する調査」の結果から、「ゴミ屋敷問題」の3分の2は気付かれておらず、深刻化しているとした。「親の年金頼みで子が無職」のケースでは、子は親と同居していると思われがちだが、経済的には親の年金を頼っているが世帯は別であるケースも一定数あることが分かった。
松下会長は「多くの当事者は自らSOSを発しない。状況を認識できていない可能性に加え、SOSを発する意思や意欲が低い状態にある可能性もある」。民生委員が社会的孤立状態にある人を把握する機能を果たしているとしながらも「民生委員だけでは限界があり、かかる負担も大きい。今後はこれまで以上に地域や行政、関係機関などと協力し合い関わっていくことが必要」と述べた。
「民生委員・児童委員の活動および意識に関する調査」からは若年層委員が少数となっていること、全体の6割近くの委員が2期までに辞めてしまうことなどを報告。「いい伝統を伝えていくのが難しい状況」とした。意識調査からは「住民のプライバシーにどこまで踏み込んでいいのか戸惑う」などの回答があったと話し「個人情報を提供してくれないという話をよく聞く。地域の実情を把握することによって、私たちが情報を発していく立場にあるのではないか」と持論を述べ、個人情報の取り扱いについて注意喚起した。
松下会長はやりがいと負担感は表裏一体であり、解決はできなくても寄り添うことが大切と話し「お互いに尊重し合いながら、民生活動をより一層高めていただきたい」と研修を締めくくった。
(2018年11月29日付紙面より)
太地中でPTA防災学習 (太地町 )
太地町立太地中学校(城谷真司校長)で27日、初の「太地町PTA防災学習」があった。太地小・中PTA(岩口敦会長)が企画し、小・中学校や町、同町赤十字奉仕団(和田千明代表)が協力して開催。児童・生徒83人らは災害時の避難生活に必要な知識や技術を学び、防災意識を高めた。
同学習は参加者全員が防災について考え、行動し学ぶことで発生が予想される災害に備えることが目的で実施された。
生徒らは各学年に分かれて行動。▽1年生は体育館で避難時に個々の生活空間を確保するパーテーション設営▽2年生は調理室でアルファ米を調理し、パック詰め▽3年生は屋外でロケットストーブを使用した炊き出しとおにぎり作り―を学んだ。
中学校に到着した太地小学校(宮本礼子校長)の4~6年生児童に対し、生徒らがパーテーションの設営方法やその重要性を教えた。昼食は各班に分かれ、パーテーションの中で出来上がったおにぎりやアルファ米、PTAが作ったみそ汁を試食した。
鳥居亮汰君(太地中3)は「まきで米を炊いたのは初めて。勉強になった。災害時に生かせたら良いと思う」と述べ、神谷利空(りく)君(同)は「訓練をやってみて、災害時は素早い状況判断や自分から率先して行動することが大事だと改めて感じた」とコメント。田中椋智(りょうと)君(太地小6)は「パーテーション作りは避難したときにすごく役に立つと知った。炊き出しのご飯もおいしかった」と話した。
岩口会長は「訓練を通して個々のスキルアップにつながればうれしい。町は高齢者も多いので、災害時は子どもたちの力も重要になってくるはず。訓練では失敗しても構わないので、今後も継続していきたい」と語った。
その後は簡易スリッパ作りや片付け、町職員からの講評があった。
(2018年11月29日付紙面より)
大島小「島っ子フェスタ」 (串本町 )
串本町立大島小学校(布引伸幸校長、児童35人)が23日、同校体育館で「島っ子フェスタ」を開いた。家族や地域住民も来場して鑑賞する中、児童は準備や練習を重ねてきた舞台発表に臨んだ。
このフェスタは学習発表会に相当する公開行事で、テーマは「いきいきとつたえよう!自分たちの思い・学びを!」。開会に当たり鈴木琉生君(6年)があいさつをして来場を歓迎し、児童全員で駐日トルコ共和国大使館のハサン・ムラット・メルジャン大使から贈られた民族衣装を着てトルコ舞踊「ダーマット・ハライ」を踊って華やかに開演を飾った。
今年のクラス発表の内容は▽劇「十二支の始まり」4・5年生▽発表「海のかくれんぼ」1年生▽歌と劇「三年とうげ」2・3年生▽発表劇「大島の魅力発見」6年生―の四つ。館内の隅々にまで響き渡るしっかりとした声で発表し、観客は拍手を送って頑張りをたたえた。
クラス発表後は、歌『ハナミズキ』『もみじ』を児童一丸で合唱。世代を超えて親しまれている『もみじ』は、観客にも参加を呼び掛け全員で歌声を響かせた。
全ての発表を終え、布引校長は「練習の時に比べて今日の発表は格段に違い、舞台から観客に思いを伝えようという気持ちが感じられた」とたたえて、各クラスの発表を講評。この行事が学習発表会ではなく「島っ子フェスタ」と呼ばれているのは、児童の発表で大島全体が祭りのように盛り上がってほしいという先人の思いが込められているからだと振り返り、これからも大島の文化の一つとして同フェスタを続けていきたいと述べて締めくくった。
会場後方では児童全員の絵画や6年生の発表劇を形作った内容をまとめた壁新聞が展示され、休憩時などに鑑賞を集めた。
(2018年11月29日付紙面より)
下里小児童が熊野古道を散策 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立下里小学校(岡史博校長)で27日、県世界遺産センターによる熊野古道学習があった。5、6年生31人が世界遺産の基礎知識や考え方、触れ方を学んだ。座学のあとは同町那智山の熊野古道、大門坂などを歩き、熊野三山や参詣道への理解を深めた。
世界遺産は、建築物や遺跡などの文化遺産、地形や生物、景観などの自然遺産、その両方を兼ね備える複合遺産に大別される。「紀伊山地の霊場と参詣道」は、文化遺産でありながら、紀伊山地の自然がなければ成立しなかった霊場と参詣道、それらを取り巻く文化的景観を主に評価された。
古道歩きでは、南紀熊野ジオパークガイドの会の会長で県世界遺産マスターの上野一夫さんらが、児童らに世界遺産としての全体像を知ってもらおうと、歴史や文化の説明だけでなく、那智山の自然環境や火山活動による地層についても話した。
大門坂の石畳に使われている石には、砂の生物「ゴカイ」などの生痕化石(生物の生活の証拠を残したもの)が見られることから、太古は海であったこと、昔の人が石に残した落書きなどを紹介。児童らは化石を見つけながら古道を歩き、青岸渡寺、熊野那智大社などを巡った。
(2018年11月29日付紙面より)
新宮市民スポーツ祭典バレー競技
三重県高校新人卓球大会で3位 (紀南高校 )
県中学校新人卓球大会 ( )
和歌山県知事選
11月25日22時56分確定
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
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当 | 246,303 | 仁坂 吉伸 | 68 | 無 | 現 |
61,064 | 畑中 正好 | 66 | 無 | 新 |
当日有権者数 816,227人
投票者数 312,863人
無効投票数 5,495票
投票率 38.33%
新嘗祭・献穀講祭 (熊野那智大社 )
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)は23日、「新嘗祭(にいなめさい)・献穀講祭(けんこくこうさい)」を営んだ。
新嘗祭は古くから伝わる宮中儀式の一つで、天皇陛下がその年にとれた五穀を神々に供え、自身も食して収穫を感謝される。
同大社でも神前に新しい穀物などをささげ、農作物の恵みに感謝した。同大社責任役員や町内の農家からなる献穀講員ら約40人が参列し、五穀豊穣を祈った。
大祭は同大社拝殿で営まれた。神殿の御扉が開かれ、男成宮司が祝詞を奏上。雅楽が流れる中、正装の2人のみこが「浦安の舞」を奉納した。献穀講代表の掛橋廣行さんらが玉串をささげ、訪れた観光客も厳かな神事を見守っていた。
(2018年11月25日付紙面より)
鵜殿、神内地区で例大祭 (紀宝町 )
紀宝町鵜殿の烏止野(うどの)神社と神内の神内神社で23日、例大祭が営まれた。
鵜殿地区は例大祭に合わせ「うどのまつり」が開かれ、子どもから大人までが参加し、地区全体がまつり一色に包まれた。
このまつりは旧鵜殿村時代から続く伝統的なもので、朝から鵜殿ばやしの手踊り一行とだんじりが町内を練り歩き、各所で餅ほりが繰り広げられた。
町内を回った午後からは、みこしが烏止野神社を出発。女性みこしも登場し、男性顔負けの威勢のいい声が飛び交った。
神内神社では厳かに神事が執り行われ、神内小学校6年の増田あおいさん(12)と山門優奈さん(12)が浦安の舞を奉納した。
神事が終わると、子どもらがみこしを担ぎ、山車を引いて地区内を巡った。神社に到着後は餅まきがあり、にぎわいを見せた。
(2018年11月25日付紙面より)
杉の郷えぼし寮で「えぼし祭」 (新宮市 )
新宮市高田の障害児者支援施設杉の郷えぼし寮(上路拓司施設長)は23日、恒例の「えぼし祭」を開いた。利用者や地域住民ら多くの人が訪れ、ステージや模擬店などでにぎわった。
会場には焼きそば、たこ焼き、フランクフルト、ぜんざいなどの模擬店や喫茶、バザーが並び、利用者が日頃製作している製品が展示された。
屋外ステージでは高芝の獅子舞保存会、ハラウフラリリィレア、アフリカンダンス、お楽しみステージ「好きです!TAKATA」、歌手の小芝陽子さんらが踊りやライブを披露し、盛り上がった。豪華景品が当たる福引抽選会もあり、当選番号が読み上げられるたびに会場から拍手や歓声が上がった。
開会で上路施設長が「えぼし寮が高田の地で開設して今年で22年。多くの方々の協力に感謝しています。短い時間ですが皆さんに楽しんでもらい、交流の輪を広げてもらえればと思います」とあいさつ。「天候にも恵まれ、たくさんの人に足を運んでいただきありがたく思います。地域の皆さんの支えがあってこその祭り。これからも助け合いながら一体となって盛り上げていければ」と話していた。
(2018年11月25日付紙面より)
ゆかし潟祭りが初開催 (那智勝浦町 )
ゆかし潟祭り実行委員会(実行委員長・濵﨑信雅湯川区長)は23日、「ハートの形の汽水湖 ゆかし潟祭り」を那智勝浦町湯川のCafeきよもん周辺で開催した。豊富な催しや各種団体のステージ、飲食や雑貨などの店が並び、会場は多くの来場者でにぎわった。「ゆかし潟一周スタンプウオーク」では地元の名所の良さを再認識する参加者の姿が見られた。
環境省から日本重要湿地として認定され、ジオパークとしても注目を浴びる同湖の周知と町の活性化が祭りの目的。
大林幸子副実行委員長は「今日は素晴らしいハート形の汽水湖であるゆかし潟の景色を楽しんでください。第1回の開催、元気出していきましょう」と開会宣言。来場者らは湖や周辺の自然を堪能しながら歩き、温泉を使ったおかゆやコーヒー、ゆで卵の振る舞いに舌鼓を打った。
濵﨑実行委員長は準備や開催に尽力した関係者に感謝を述べ、「皆さんのお時間が許す限り、ステージをお楽しみください」とあいさつ。来賓の堀順一郎町長も祭りの開催を祝った。
ステージでは、グリーンコーラスやフラハプナ、タカシとヨーイチ、泉富夫さんらが歌やダンスで会場を盛り上げた。演歌歌手・小芝陽子さんやオルガン奏者の升井勝之さんのパフォーマンスが披露され、大きな拍手が送られた。自由参加の踊りもあった。
同湖で調査を行う県立自然博物館学芸課長の平嶋健太郎さんは「ここには希少生物が数多くいる。その存在を皆さま方に覚えていただけたらうれしい」と語った。
和歌山市から訪れた北野重夫さん(71)は「ゆかし潟をゆっくり見て回れたので良かった」と述べ、妻の久美子さん(70)は「きよもんの湯が好きでよく来ている。今日も入浴して帰る」と話した。孫の齋藤匠君(8)は「水がきれいだった。楽しかったのでまた来たい」とコメントし、光君(5)は「好きな鳥がいてかわいかった」と笑顔で語った。
(2018年11月25日付紙面より)
男女年代別順位
和歌山県中学校バレーボール新人大会
熊野川濁水治水対策特別委 (新宮市 )
新宮市議会の熊野川濁水・治水関連対策特別委員会(前田賢一委員長、8人)が22日、市役所第2委員会室であった。
屋敷満雄議長が委員会に提出した河川法の改正を求める意見書案を一部修正し、12月議会に諮ることを決めた。
「水利権更新(流水の占用許可)の際には関係地元自治体の同意を必要とすることを河川法に明記するよう、強く要望する」などといった意見案で、議会の承認が得られると衆参両院議長、内閣総理大臣、国土交通大臣、経済産業大臣に提出する。
近隣の紀宝町と共に提出する予定で、関係自治体にも協力を求める。前田委員長は「池原ダムの水利権更新が最後のチャンスになる」と述べた。
山腹崩壊を議題とし、前田委員長が山腹崩壊復旧箇所の現地視察(10月15日)や、電源開発との意見交換(11月7日)の内容を報告した。
意見交換では「十津川第二発電所の発電容量を池原ダムなど他の管内施設に転用することで同発電所を閉鎖し、二津野ダムは堆砂対策をした後、治水専用として運用することが熊野川の濁水・治水軽減の根本的な問題解決である」などと主張した。
現地視察に参加した榎本鉄也委員は、二津野ダム湖の堆積土砂を懸念し、濁水、洪水対策を求めた。
前田委員長は「紀伊半島大水害から7年たっていまだに河川整備基本方針が立っていない」と指摘。「ダム空き量を確保するのか、河川対策をするのか具体的な対策を求めないといけない」と示した。
市当局は、熊野川流域ダム湖下流団体協議会による先進地研修(11月16日)を報告。風屋ダムと同規模で、天竜川の佐久間ダム(静岡県浜松市)で出水期に国が5400万立方㍍の治水容量を買い取り、水位を下げた状態で運用する案「天竜川の再編事業」を視察した。
屋敷議長は「国が風屋ダムの空き容量を買い取ってくれたら心配がなくなる。熊野川も国交省に天竜川と同じ対策を取ってもらうべき」。
熊野川河道掘削について、上田勝之委員は「ダンプでの搬出はやめてもらいたい。台船で搬出してもらうよう申し入れしてほしい」と求めた。
□ □
■熊野川河道掘削の取り組み状況
国の管理区間については、平成23年9月の紀伊半島大水害で堆積した土砂の撤去に加え、計画規模の洪水を安全に流下させるための河道掘削(215万立方㍍)を29年度に完了した。
引き続き、同年度から「緊急対策特定区間」を設定し、熊野川本川や支川相野谷川の更なる治水安全対策の向上を図るため、90万立方㍍の河道掘削に取り組んでいる。
和歌山、奈良、三重3県の管理区間については、紀伊半島大水害で堆積した土砂の撤去を目的とした熊野川本川における掘削を実施。和歌山、三重両県では熊野川本川や支川のさらなる治水安全度の向上を図るため、昨年10月に策定された熊野川圏域河川整備計画に基づき、両県で支川を含めた約28万立方㍍の河道掘削に着手した。
(2018年11月24日付紙面より)
光洋中で育友会主催講演会 (新宮市 )
新宮市立光洋中学校(宮本雅史校長、生徒189人)で20日、同校育友会教養部主催の講演会が開かれた。株式会社ゆらちょうの井上慶祥さん(26)が「学校じゃ教えてくれない!!平成生まれの社長が語る生き方のすゝめ」を演題に話し、生徒らは真剣に耳を傾けた。
井上さんは1992年和歌山県由良町に生まれ、2015年に同社を創業。出身地である同町を盛り上げたいと、イベント企画や特産品のPRを手掛けている。
井上さんは生き方をテーマに挙げた。理解はしていても正解がなく、答えられる人は少ないとし「個々に置き換えた場合、何をしたいか、どんな生活を過ごしたいかを考えることが大事」と呼び掛け、「やりたいことをやるのが一番」と持論を述べた。
質問会では「社長として働くことの大変さと楽しさは」「中学生のうちにやっておけばよかったことは」などが挙がり、井上さんは一つ一つ丁寧に答えていた。
講演を前に育友会教養部の植村弘子部長が訪れた保護者ら、学校関係者らに感謝を述べ「今後の社会に伴い、子どもたちの成長、将来を探る保護者としても興味深い。話を聞くのが楽しみです」とあいさつした。
講演を聞いた長谷川拓輝君(3年)は「目標を持ち、やり遂げることが必要だと分かりました。今後は苦手なことから逃げずに努力して取り組んでいこうと思う」と話していた。
(2018年11月24日付紙面より)
県学校給食研究協議大会 (串本町 )
第59回和歌山県学校給食研究協議大会が22日に串本町文化センターや同町立体育館であり、学校教育関係者ら約110人が同町や古座川町の提案や講演などを通して学校給食の在り方を考える機会を持つなどした。
この大会は県教育委員会と県学校給食会が主催。学校給食の意義と役割について認識を深め、管理運営の改善を図るとともに当面する諸問題の研究協議を行いつつ学校給食関係者の指導力の向上を図る趣旨で年1回開いていて、59回目となる今回は同大会東牟婁地方大会実行委員会(大畑眞実行委員長)の主管により実施された。
東牟婁地方での実施は平成25年度以来5年ぶりで、同町での実施は今回が初。開会に当たり主催者を代表して県教育庁学校教育局健康体育課の森文哉副課長が「学校給食は学校における重要な教育活動として充実してきた。特に地場産品の活用は地域の自然や文化、産業への理解を深めるとともに生産者の喜びや苦労に触れ感謝の気持ちを育む上で大変重要であり、今後も関係部署と連携協力して取り組んでほしい。また食中毒やアレルギーへの対応を通してより安全な学校給食の提供も願いたい」などといった内容の課長メッセージを代読し、大畑実行委員長は今回の大会の流れを説明し「学校給食について考える実りのある一日になることを祈念する」と述べて参加を歓迎した。
来賓を代表して古座川町の西前啓市町長と串本町の清野武志副町長が祝辞を寄せ、新宮市と那智勝浦町の教育委員会職員や太地町の宇佐川彰男教育長、古座川町の中道悟教育長、串本町の潮﨑伸彦教育長、次期開催地の日高地方を代表して御坊市日高川町組合立大成中学校の西山正紀校長も列席。西山校長は次の大会の期日を2019年11月27日(水)と告知し、親子給食など日高地方の特色ある取り組みを挙げて来場を呼び掛けた。
引き続き協議会が開かれ、串本町から田原小の赤松孝子養護教諭と串本小の小内和子栄養教諭が「新給食センターへの移行を経て~串本町学校給食センターでの取組と課題~」、古座川町から役場地域振興課の細井孝哲プロジェクトジェネラルマネジャーと教育委員会教育課の橋本和幸主事、高池小の大畑眞校長が「古座川町に於けるジビエ給食の取組~厄介者を地域の宝に!豊かな自然と命の尊さを次の世代へ繋(つな)げていく古座川ジビエの取組~」と題して提案を発表。それらの内容を踏まえて健康体育課の鎌田敦子指導主事が指導講評を述べた。
講演会もあり、伝承料理研究家の奥村彪生さんが演題「奥村彪生の食のモノがたり」を掲げて登壇。食育は子どもの心身を育む上で重要な役割を担っていて、その中核として関わる大会参加者は素晴らしい仕事をしていると励ますなどした。
併せて同館内で業者による食材PRなど学校給食関係の展示もあり、協議会と指導講評の間で取られた休憩時間に大会参加者の注目を集めた。
(2018年11月24日付紙面より)
文化祭で募った義援金を寄付 (太地中学校 )
太地町立太地中学校(城谷真司校長)の生徒会は22日、被災地支援に役立ててほしいと文化祭で募った義援金1万5327円を同町へ届けた。
生徒会長の奥村行正君、同副会長の脊古咲夢(さくら)さんと矢間夕奈さん、教員の久保博文さんが同町役場を訪れ、三軒一高町長に直接手渡した。宇佐川彰男教育長、森尾伸住民福祉課長が同席した。
文化祭は今月3日に開催された。募金活動は例年、会場の体育館で実施している。奥村君は「今年は災害が多く、少しでも人のために力になれたら」、脊古さんは「思っていたよりも集めることができてうれしかった」、矢間さんは「文化祭を通して活動できたことに達成感を感じた」と話し、それぞれが感謝の気持ちを述べた。
三軒町長は「皆さんの期待に応えられるよう、きちんと届けます。中学生の皆さんがこうした心を持っていることがうれしい。次の町を担う人たちのボランティア精神に心から感謝申し上げます」と話し、生徒らに同町の記念品のカマイルカのピンバッジを贈った。義援金は町を通じて日本赤十字社へ送られる。
(2018年11月24日付紙面より)
松阪地区少年柔道大会 (紀宝柔道会 )
POKDサッカースクール (串本町 )
秋晴れの下で11月大会 (新宮グラウンド・ゴルフ同好会 )
コウケンテツさん招き試食会 (和歌山県 )
熊野灘捕鯨文化継承協議会(山西毅治会長)は20日、串本町役場古座分庁舎で鯨料理「くじらキッチン」の試食会を開催した。新宮市、那智勝浦町、串本町の飲食店5店舗が開発した新メニューを料理研究家のコウケンテツさん(44)や関係者らが試食した。
同協議会は新宮市、那智勝浦町、太地町、串本町で構成し、熊野灘エリアを訪れる観光客の消費拡大に向けて新たな観光商品の開発を行う事業者を支援している。「くじらキッチン」は取り組みの一環で、同エリアを訪れる観光客の中で、特に20~30代女性が「ランチタイムに食べたいと思う鯨料理」をコンセプトに開発するもの。9月末から10月中旬まで参加する事業者を募った。
開発された商品は各事業者の店舗で販売や提供を予定している。提供店では共通ロゴマークの入ったタペストリーを掲げるほか、作成されるパンフレットで事業をPRする。
この日は各事業者から料理の説明を受け、まずはコウさんが試食。調理方法や食材について事業者らと語り合い、料理の感想を述べた。集まった関係者らはそれぞれのメニューを味わった。
コウさんはあいさつで食文化の重要性を訴え、新メニューについて「驚きしかない。それぞれの店の良さ、クジラの良さが表れていた。どのメニューも地元愛があり、工夫に富んでいてすごくおいしかった。これほどの料理を出すには相当、苦心されたと思う」と評価した。
□ □
参加した5店舗と出されたメニューは次の通り。
■新宮市
▽まえ田「紀州まえ田の鯨寿司」
▽pizzeria koma「鯨肉のローストとピンクグレープフルーツのサラダピッツァ」
■那智勝浦町
▽鮮魚・創作和食・旨い酒bodai「鯨のカダイフ揚げ トマト大葉ソース」
■太地町
▽いさなの宿 白鯨「白鯨特製鯨パスタランチset」
■串本町
▽サンドリア「くじLoveすきドリア」
(2018年11月23日付紙面より)
ゆうゆうクラブ女性部栄養講習会
新宮市のゆうゆうクラブ(老人クラブ連合会)女性部(石原千里部長)による平成30年度栄養講習会が21日、同市熊野川町の総合開発センターで開かれた。
市保健センターの保健師・植山綾子さんが「高血圧予防」をテーマに話を進め、市食生活改善推進協議会(栃尾眞喜子会長)の会員5人が減塩や食の重要性について説明した。
女性部の17人が参加。はじめに石原部長が「高血圧予防についてしっかり話を聞いてください」とあいさつした。
植山さんは、生活習慣病による高血圧の患者が全国で1000万人いる一方、3300万人が未治療といわれているとし、「自分の血圧を知り、早く気付いて予防することが大事」と述べた。
高血圧の基準や種類(二次性高血圧、本態性高血圧)を説明した上で、「日本人の高血圧の90%が本態性高血圧で、生活習慣の見直しが必要。高血圧の症状は特に出ないが動脈硬化が進行する。動脈硬化は体への血液が行き届きにくくなり、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす」と話した。
肥満にならない体重管理や30分以上の有酸素運動をはじめ減塩、食事などのポイントを示し「野菜を積極的に取り、青魚類を食べるよう心掛けてほしい」と呼び掛けた。
参加者は協議会の会員が作ったどら焼きとホットレモンを試食。会員は▽欠食は絶対に避ける▽動物性タンパク質を十分に取る▽魚と肉の割合は1対1くらいにする▽余暇活動を取り入れた運動週間を身に付ける―といった「食生活10の指針」を紹介した。
(2018年11月23日付紙面より)
那智勝浦町消防が救助訓練
那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は21日、同町宇久井の地玉の浜で和歌山県防災航空隊との連携強化を目的にした訓練を実施した。消防本部の救急隊と消防隊、県防災航空隊から計19人が参加。隊員らが緊密に連携を取りながら、活動が困難な場所で救助訓練に取り組んだ。
山菜採りに出掛けた男性2人のうち、1人が山林内で負傷し動けなくなり、消防に救急要請した―と想定して訓練した。救急隊が地玉の浜の斜面付近で負傷者の状況を調べ、航空隊に救助を要請した。消防隊が救助活動を支援。負傷者を浜まで運び、白浜空港から飛来した防災ヘリコプターが上空からワイヤで負傷者をつり上げて機内に収容した。
関谷善文消防署長は「ヘリとの訓練は年に数回しかできないので大変貴重な訓練になった。若い隊員が多いので不測の事態に備えての訓練ができた。無線の交信が場所によって感度が落ちるので、携帯電話など違う道具を駆使しながら連携したい」と話した。
近年は熊野古道歩きの入山者が増え、ヘリの出動までは必要ないが、救助要請は多いという。関谷署長は「時間が遅くなると事故になりやすい。入山の時は余裕を持った計画を立ててほしい」と話していた。
(2018年11月23日付紙面より)
老朽化に伴い更新整備 (串本町 )
串本町消防防災センターで21日、串本町消防団(稲田賢団長)に対する消防車両の納車式があった。今回は和深分団(高尾拓次分団長)の消防ポンプ自動車と串本分団(泉博二分団長)の小型動力ポンプ軽積載車を更新整備。田嶋勝正町長から両分団長にキーが託され、代表して和深分団の高尾分団長は「一日も早く車両に慣れるよう訓練し、町民の生命と財産を守れるよう努力する」と応えた。
和深分団の旧車両は平成8年に整備され、22年が経過。串本分団の旧車両は平成9年に整備され21年が経過。ともに老朽化したため、新車両に更新されることになった。
納車式には両分団とも分団長以下4人が代表出席。稲田団長ら団本部役員と寺島正彦消防長ら職員が立ち会う中、両分団長にキーを渡した田嶋町長は「平成29年度は火災6件。本年度は現時点で10件の火災が発生している。一日も早く新しい車両に慣れ、いざというときに迅速に出動できる体制をつくってほしい」と奮起を期待した。
式後は納車した和歌山日野自動車株式会社新宮営業所や山口商会新宮支店の職員が両分団に仕様の説明をし、主に旧車両にない変更点について質問を受けるなどした。
和深分団の旧車両はオフロード車がベースだったが、新車両はトラックがベースのCD―Ⅰ型。両車両を比較したときの大きな変化の一つにカーブ走行時の安定性があり、今回の更新ではより迅速に現場へ急行しやすいというメリットがもたらされる形となった。
串本分団の旧車両と新車両は時代相応の変化はあるが、小型動力ポンプの仕様(2サイクル)を含めほぼ同等の艤装(ぎそう)がされている。泉分団長は同ポンプの取り扱いについて念入りに確かめるよう指揮しながら新車両を預かった。
(2018年11月23日付紙面より)
物資輸送と情報収集伝達訓練 (和歌山県 )
大規模災害時に備え、和歌山県は21日、新宮市立佐野体育館で物資輸送・災害情報収集伝達訓練を実施した。災害支援協定を結んでいる9機関が参加。県職員らが物資の集積所となる同所での搬入、搬出などを行い、対応を確認した。
佐野体育館は県が指定している広域防災拠点の一つで、県外や各協定を結んでいる企業団体からの物資を集積して各被災地に搬出する場所となる。
訓練は職員の対処能力の向上を図る目的で2012年から始まり、今回で7回目となる。県内4カ所の拠点で順に取り組んでおり、佐野体育館での訓練は2回目。
今回は▽和歌山県▽新宮市▽那智勝浦町▽北山村▽公益社団法人県トラック協会▽県倉庫協会▽株式会社オークワ▽県生活協同組合連合会▽わかやま市民生活協同組合―の9機関と県庁南別館3階防災対策室の計約90人が参加した。
和歌山県南方沖で発生したマグニチュード8・7の地震により県内各地で大規模な被害が発生したと想定。訓練は発災後48時間が経過し、県内各地の広域防災拠点が開設されて物資の受け入れなどが順次開始されている設定で進んだ。
実際に佐野の広域防災拠点と県災害対策本部総合統制室の一部を立ち上げた。職員らは救援物資の受け入れや仕分け、払い出しと物資管理システムの操作、防災行政無線と衛星電話を使った災害対策本部総合統制室救援物資班との連絡調整などに取り組んだ。
訓練開始を前に、福田充宏・県危機管理局災害対策課長は職員に対して「広域防災拠点要員として任命しているが、普段は防災業務に携わっているわけではない。今日はしっかり訓練を通じて手順を確認し、必要性を認識してほしい」とあいさつした。
(2018年11月22日付紙面より)
鵜殿西遺跡の現地説明会 (紀宝町 )
三重県埋蔵文化財センターは17日、紀宝町で発掘調査を続けてきた鵜殿西遺跡の現地説明会を催した。
現地は県道35号の矢渕信号近くにある。国道42号「新宮紀宝道路」の予定地にあるため、国交省近畿地方整備局紀南河川国道事務所の委託を受けた同センターが9月30日から調査を続けてきた。調査地は廻船(かいせん)問屋があった場所という。面積は851平方㍍で、地面を30~40㌢掘り進めたところ、鎌倉時代から室町時代にかけての掘立柱建物3棟や縄文土器、平安時代後期から江戸時代後期までの陶磁器などが見つかった。説明会には町民ら約40人が参加し、展示した発掘物約50点を興味深げに見入った。
周辺には成川小学校遺跡、貴祢ヶ谷社遺跡、鵜殿城跡があり、過去にも多くの出土物が発見された。説明を担当した埋蔵文化財センター職員の鐸木厚太(すずき・こうた)さんによれば、19日から記録保存を進め、終了後は遺跡を埋め戻して国交省へ引き渡し、出土物はセンターで保存する。
(2018年11月22日付紙面より)
全盲の落語家桂福点さん講演 (太地町 )
太地町人権尊重推進委員会(須川時夫会長)は20日、同町公民館で全盲の落語家、桂福点さんによる人権啓発講演会「出会いは心の光」を開催した。福点さんは昨年に続いて2回目の登壇となり、軽快な語りで会場を笑いの渦に包んだ。太地中学校の全学年の生徒も参加し、笑いの中にも人権の大切さを学んでいた。
須川会長は開会のあいさつで「福点さんと同じ立場に立ち、思いを共有、共感することが大切」と来場者に呼び掛けた。福点さんは「障害のある人を知ることが大切。無感心、無視は駄目」と語り、障害者を知ろうとすることから、相手への思いやりも生まれると訴えた。
福点さんは、小学校入学時は緑内障で目が腫れ、片目しか見えず、仲間からいじめられていた。3年生の時に支援学校を訪問し、自分より大変な障害がある人を知った。見える方の目で手を引いたり、教科書を読んであげたりしていると「人の役に立つことができると思い元気が出た」と語った。中学校2年の時に視力が次第に落ちて全盲になった。この時の状況を、参加者にビニール袋を折って目に当ててもらい、見えなくなっていく不安を体験してもらった。孤独と不安で絶望し、死も考えた福点さんを女性の先生が救った。先生は「落ち穂拾い」の絵を指で触らせてくれ、「あなたは人生の落とし物をしている。それに気付いていない。障害のある人にやさしいのです」と自分の良い部分を示してくれ、「落とし物を少しずつ拾い、火をともせば温かくなる。人を喜ばせながら生きてほしい」と慰められたという。福点さんは「それがうれしかった。皆さんは何があっても生きるということを考えて」と訴えた。友人から音楽を勧められ、バンドを組んだ。「生きる意欲が湧いてきた。友達が大事」とも呼び掛けた。
福点さんは得意のオペラを披露し、「ライン」のやりとりをスクリーン上で見せながら語る創作落語も演じ、会場を沸かせた。生徒を演壇に招き、目の不自由な人の手引きの仕方も教えた。講演の最後に「皆さんの心の中にはホタルのような小さな光があります。私のように目が見えなくても見えています。心にある光は希望とか勇気とか、何か夢を持つことです。この火を消さずにいてください」と語った。
(2018年11月22日付紙面より)
第14回福祉・教育振興大会 (串本町 )
串本町の福祉・教育振興大会「第14回ふれあいいきいきまつり」が18日、文化センターと町立体育館で開かれた。式典では福祉や教育の功労者4人を表彰。その後は子どもから高齢者まで楽しめるさまざまな企画があり、世代を超え町民一体で楽しむひとときを過ごした。
この大会は、町、町教育委員会、町社会福祉協議会、町PTA連絡協議会が主催。「健康で明るい文化と福祉のまちづくり」をテーマに掲げ、町民が世代を超えてお互いを思いやり、ともに学んで育ち合う意識を高めて生涯を通した学習や健康づくりを促す目的で年1回開いている。
冒頭に同センターホールで記念式典が開かれ、主催者を代表して田嶋勝正町長は主催4者に加え13団体の協力があってこその大会だと感謝を掲げ「少子高齢化が進む中、互いを思いやり助け合う気持ちをまちづくりの柱として作り上げないといけないと思っている。団体や個人の皆さまの協力をいただく中で福祉が充実した、健康で安全で安心なまちづくりに取り組みたい」とあいさつ。続いて表彰があり、町社協の堀登世会長が地域福祉功労者関係で矢川章子さんと植松区青空サロン、田嶋町長が教育関係で谷口好布さん(元串本町消防団長)と関戸保次さん(元同団副団長)の功労をたたえた。
来賓を代表して寺町忠町議会議長と前芝雅嗣県議会議員が祝辞を述べ、町身体障害者連盟の中野實会長、町障害児者父母の会の地主春美会長、社会福祉法人串本福祉会の和田利文理事長、同法人つばさ福祉会の藤田勝彦理事長、町民生委員児童委員協議会の山崎巖会長も列席して大会の実施を祝った。
同ホールでは表彰後に歌と踊りの発表会があり、駐日トルコ共和国大使から民族衣装の寄贈を受けた大島小児童によるトルコダンス「ダーマット・ハライ」に続いて、串本学童保育所フラダンス同好会、ねんりんピックPRイベントチーム、潮岬幼稚園4~5歳児、串本小学校4~6年生が出演した。昼食休憩を挟んで、午後に社会教育・福祉講演会もあり、お天気キャスターとして活躍する正木明さんが「防災に活かす、天気予報の正しい見方・使い方」を演題に掲げて登壇した。
館内では臓器移植啓発や新宮薬剤師協会による腎臓病食の紹介、防災展示や地域おこし協力隊による運動教室、スポーツボイス体験やぶっくらぶ串本によるよみきかせ会などがあり、駐車場では食生活改善推進協議会による懐かしいおやつの配布や減塩みそ汁の試飲、串本婦人会や串本名品会、更生保護女性会やボランティアグループみみ、JA紀南女性会や串本学童保育所による各種バザーが開かれた。
体育館は子ども向けの会場とし、さまざまな挑戦企画やスポーツ「ボッチャ」体験、バルーンアートなどの機会を提供した。子どもらはスタンプラリー形式で各コーナーを回り、先着200人限定のクリア特典としてキャラクター人形釣りとお菓子釣りに挑戦。正午に先着300人限定のキャラクター風船プレゼントもあり、子どもの来場に拍車をかけた。
(2018年11月22日付紙面より)
第7回新宮・那智勝浦天空ハーフマラソン
第7回新宮・那智勝浦天空ハーフマラソン大会(同実行委員会主催)が18日、一般国道42号那智勝浦新宮道路を舞台に開催された。北は北海道、南は沖縄県までの31都道府県から2078人(エントリー2257人)が参加。ハーフマラソン男子で瀧谷海斗さん=千葉県/新宮市出身、3㌔女子で久保瑚都さん=岩出市=が連覇するなど2058人が完走した。
2011年、当地方に甚大な被害をもたらした「紀伊半島大水害」の復興イベントとして、翌年に官民協働で始まった。全国的にも珍しい自動車専用道路を使用するコースで行われる大会で、「世界遺産・熊野古道のまち」である新宮市、那智勝浦町の魅力を体感するとともに、地域の振興につなげることを目的に開かれている。
やたがらすサッカー場で行われた開会式では、大会長の田岡実千年新宮市長が「北海道から沖縄まで31都道府県から2000人を超えるランナーの皆さんに集まっていただき、心より歓迎と感謝を申し上げます。山々の素晴らしさ、眼下に広がる太平洋を見ながら走っていただき、それぞれが十分に楽しみ、終わってからは地域にある数々の素晴らしい温泉、海の幸、山の幸を楽しんで」と選手を激励。
衆議院議員で自民党幹事長の二階俊博氏の祝辞を秘書の二階俊樹さんが代読、来賓・主催者役員の紹介などの後、昨年のハーフマラソン男子優勝の瀧谷さんが選手宣誓をした。
レースは3㌔、10㌔、ハーフの順に行われ、男女別で各部門の総合8位までの選手が表彰を受けた。
表彰式後、10㌔女子で優勝の柴原希さん=那智勝浦町=は「去年のタイムに負けないことを目標に走り、いいタイムを出せたが、2歳下の弟(颯君)と同じタイムだったのが悔しい。来年も走り、自己ベストを出した上での優勝を目指したい」、ハーフ男子優勝の瀧谷さん(20)は「1時間10分前後を目標にしていたので、タイム的には納得していないが、優勝できて良かった」。ハーフ女子優勝の空地久予さん(33)=紀宝町=は勤務先のランニングチームの仲間と出場。「アップダウンもあり、暑く厳しいレースだったが仲間の応援を力に変えて走ることができ、自己ベストで優勝することができた」と喜びを語った。
(2018年11月20日付紙面より)
田辺市本宮町、熊野本宮大社の九鬼家隆宮司が19日、新宮市徐福のJR新宮駅を訪れ、来年のえと「亥(い)」の絵馬を渡した。熊野三山の絵馬がそろう来月初旬ごろ、改札付近の駅ホームに飾られる。
スギで作った絵馬の大きさは縦約1㍍、横約1・5㍍で、九鬼宮司がポスターカラーで筆書きした。スカイブルーの躍動感あふれるイノシシが描かれており、白浜、紀伊田辺、和歌山の各駅へも授与する。
今年は各駅のスローガンを書き入れた。新宮駅に飾る絵馬には「安全」「挑戦」の文字が入っている。
九鬼宮司は「イノシシは南の空と海、太平洋をイメージした青で描いた。明るく元気でいい年を過ごせるようにと願いを込めた。平穏で明るく活気があり、駅周辺の地域も元気あふれる町になるようにという思いも。今年は初めて駅のスローガンを聞き、書き入れた。無事故でという意味もあります」。
林正樹駅長は「今回は『挑戦』と書いていただきました。当駅のスローガンである『日々チャレンジしていこう』ということを表現してもらえた。猪突(ちょとつ)猛進でチャレンジし続ける駅を目指したい」と感謝を述べた。
この日は、同市徐福の熊野交通株式会社を交通安全慰問した。毎年実施しており九鬼宮司らが紅白の餅と肌守り、ステッカーを授けた。
(2018年11月20日付紙面より)
創立100周年記念式典 (串本古座高校 )
県立串本古座高校(愛須貴志校長、生徒282人)が17日、串本校舎第一体育館で創立100周年記念式典を開いた。生徒教職員と来賓ら招待者が出席して歴史を振り返り、節目の決意や期待を掲げてこれからの歩みに弾みをつけた。
同校は、1918(大正7)年に開校した旧串本町立串本実業学校と旧古座町高池町西向村学校組合立古座実業学校を歴史の起点とし、戦後の学制改革や平成20年度の統合などの変遷を経て本年度、創立100周年を迎えた。この節目を受けて実行委員会を立ち上げ、複数の記念事業を計画。この式典はその中核行事に当たる。
開会に当たり愛須校長は学校の沿革を振り返り、生徒に向け地域と共に先輩がつないできた歴史をこれからもつなぐためこれまで以上に意欲的に取り組むことを期待し、その決意を持って地域や保護者にいっそう信頼される学校づくりを目指すと誓ってこれまでの支援に感謝し、今後の支援を求めた。
同窓会の島野勝会長、育友会の川本静哉会長も節目に思うところを述べ、来賓を代表して下宏副知事が知事メッセージを代読し、県議会の藤山将材議長、県教育委員会の宮下和己教育長、串本町の田嶋勝正町長、古座川町の西前啓市町長が生徒や学校への期待を込め祝辞を寄せた。
校長の抱負と周囲の期待を受け、生徒を代表して古座校舎生徒会会長の宮下歌奏さん(3年)と串本校舎生徒会会長の伊森安美さん(2年)が登壇。「節目の年に在席できた私たちは喜びとともに伝統を受け継ぎ守り続ける責任も感じている。目まぐるしく進展する社会情勢の中でこの先、串本古座高校も私たちにも多くの試練が待ち受けているかもしれない。この学校の先輩方が努力を重ね、支え合い、強く生きてきたように私たちも仲間と協力し100年という大切な時間を共有しながら乗り越えていきたいと思う。温かく見守ってくれる皆さまへの感謝の気持ちを忘れず、次の100年に向けて新しい串本古座高校を築いていきたい」と言葉を掲げた。
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会場には時代ごとの校舎の様子などを伝える写真パネルや数多くの折り鶴で校章をかたどった記念製作(ドット画)が展示され、式の前後で鑑賞を集めた。この日午前中は記念芸術鑑賞があり、世界規模で評価を集めるNPO法人転輪太鼓=愛知県春日井市=のチーム「SEED」による演奏と殺陣とプロジェクションマッピングと演奏を絡めた圧巻のパフォーマンスを鑑賞。式後はレスリング選手の吉田沙保里さんを迎えて記念トークショーも開かれた。記念芸術鑑賞と記念トークショーは整理券を事前配布する形で入場を管理しながら一般公開された。
(2018年11月20日付紙面より)
来年の大絵馬が完成 (速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社で19日、来年のえと「己亥(つちのとい)」の大絵馬が完成した。白いイノシシと2匹のうり坊を描いた上野顯宮司は「イノシシということで、勢いを出したかった。『猪突(ちょとつ)猛進』など勇猛なイメージばかりだが、実は愛情深くて子だくさん。うり坊のかわいらしさと父母の慈愛を表現した」と話した。12月から大社拝殿に掲げる。
大絵馬はヒノキ製で、大きさは縦1・5㍍、横2・1㍍。無邪気なうり坊を愛情深く見守る親イノシシの姿が描かれている。祝福をもたらす神の使いとして、白で描き清らかさを表現。平和の象徴である梛の御幣をくわえている。瑞雲(ずいうん)と瑞光でみずみずしい年の幕開けを表した。
上野宮司は2000年から毎年大絵馬を描いている。今年は8色のアクリル絵の具を使い、8月から制作を始めた。仕上げに「新日本の國造り」の文字を書き添えた上野宮司は「来年は御代替わりもありメモリアルな年。日本国民として魂を鼓舞し、豊かな国造りのために頑張っていかなければ」と話した。
毎年、JR新宮駅に掲げている小絵馬(縦75㌢、横110㌢)も完成。2匹のうり坊を見守る母イノシシが描かれている。
(2018年11月20日付紙面より)
男女別に個人・団体で練習成果競う
県新人大会4部門で近畿出場権獲得 (新宮高校卓球部 )
熊野那智大社に一番湯奉納 (南紀勝浦温泉旅館組合 )
湧き出る温泉水を朝一番で源泉からくみ上げ、神前に供える「献湯祭(けんとうさい)」が11日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で営まれた。南紀勝浦温泉旅館組合(中定俊組合長、組合10館)の組合員、組合旅館の宿泊客の中から希望者が参列した。
今年で41回目となる献湯祭。宿泊客の参加は同組合の新たな試みで、正式参拝や神事の後に振る舞う「温泉もち投げ」の投げ手経験などを盛り込んでいる。ホテルなぎさやに滞在中のスペインからの旅行客、フランシスカさんは「日本には7回、那智勝浦町は2度目です。今日は参加できて本当にうれしいです」と笑顔で話していた。
神事では、神職が祝詞を奏上、中組合長が祭文を読み上げ、裃姿の各旅館代表者が16カ所の源泉の一番湯を順に供えた。一同で自然の恵みに感謝するとともに業界の繁栄を祈願した。
同大社は、来年3月まで続く創建1700年記念境内施設整備事業を実施している。拝殿内部工事は献湯祭に間に合うよう取り進められ、この日は修復と塗り直しを終えた拝殿での初めての行事となった。
男成宮司は太古からの紀伊半島の地質活動に触れ、「自然は猛威を振るうこともありますが恵みも豊か。いの一番の温泉を大神さまも気持ち良くお喜びでしょう。那智勝浦町を訪れる方々が温泉に浴し、心身ともに癒やされますように」と結んだ。
(2018年11月13日付紙面より)
火災予防運動で総合訓練 (新宮市 )
秋の全国火災予防運動中の11日、新宮市消防本部は同市佐野の新宮港緑地と同市熊野川町の紀州造林跡地で総合訓練を実施した。市消防団の団員らと市消防職員が放水や礼式、資機材取り扱いの訓練に取り組んだ。
実災害に即した訓練を消防団員が主体となって行うことによる、団員の技術の向上と知識の習得を目的としている。消防職員の訓練時の安全管理意識の向上を図る狙いもある。
新宮港緑地での訓練には団員97人と市消防職員18人が参加。人員報告後、整列した団員らを前に市消防団の竹内由定団長は「市民の安心・安全と生命、財産を守る任務があり、どのような現場でも安全・迅速な対応ができるよう訓練を。火災の発生しやすい季節になってくるので十分注意をしてほしい」とあいさつした。
放水訓練ではホースが破れた想定で交換する作業などにも取り組んだ。礼式訓練では基本と出初め式で実施する行進をした。
竹内収・市消防次長は「いずれの訓練も今後の消防活動に重要な役割を果たすもので、今後も訓練を重ね、来るべき災害に備えていただきたい」と講評。台風時の活動への感謝を述べ、消防団の協力が必要不可欠だと呼び掛けた。
熊野川地区では団員38人と消防職員14人が訓練を実施した。
(2018年11月13日付紙面より)
大島地区で島内避難訓練 (串本町 )
串本町の大島地区で11日、島内避難訓練や防災学習会が行われた。3連動地震(東海・東南海・南海地震の同時発生)を想定した内容で、今回は小中学生を含む住民163人が最寄りの高台を目指して津波緊急避難行動を実践。その後は二次避難所とされる大島小に集まりさまざまな体験をして防災意識を高めるなどした。
同訓練は、大島小・大島中と大島区・須江区・樫野区が合同で年1回、3連動地震を想定して取り組んでいる。同学習会は島内各所が地震や津波で被災し住民が二次避難所に避難する流れをつくるために取り入れている機会で、今回は同町役場総務課防災・防犯グループ、同町消防本部、串本警察署、内閣府と県がそれぞれ防災体験企画を持ち込み、訓練参加者への啓発を行った。
同日午前9時に3連動地震が発生した想定で同訓練が始まり、防災行政無線による合図で住民の多くがその時間帯にいるであろう自宅から最寄りの高台へと避難。小中学生は年長の住民を気遣いつつ高台へと駆け上がり、高台では自主防災組織の役員が避難状況を確かめるなどした。
航空自衛隊串本分屯基地のバスやスクールバスを使って同訓練参加者を二次避難所へ搬送し、大島小体育館で避難者受け入れ訓練を実施。小学生と住民は地区(大島、須江、樫野、同基地)単位で、外部機関が持ち込んだ防災体験をローテーションしながら一通り体験した。
内閣府と県が持ち込んだのは、準天頂衛星「みちびき」を使った衛星安否確認サービスの体験。情報端末で登録した自身の避難者情報が衛星経由で集約されインターネット上で確認できるようになるという仕組みで、全員で試験入力して利便性を確かめるなどした。
警察はドローンや救助資機材のデモンストレーション、消防は消火器操作体験や負傷者搬送法の紹介、防災・防犯グループは業者招致により簡易トイレの組み立て体験や可搬型浄水器の紹介といった機会を提供した。
中学生と保護者有志は別行動を取り、同基地の隊員が炊き出した米20㌔を手分けしておにぎりにし、野戦鍋で沸かした湯を使って非常用のみそ汁も作って訓練参加者や運営陣に配るなどした。
その他、防災意識を高めるきっかけになればと、消防、警察、自衛隊の各特殊車両や自衛隊の非常食やウオーターシューターなど、県警の救援活動紹介パネルなどの展示もあった。
この訓練や学習会は島民の防災意識を高めることを狙いとし、小中学生はさらに避難経路の選択と率先避難を実践し、担い手となるため救助や避難所運営を身に付けるなどの目的を持って同訓練や同学習会に参加した。
全体会で小学生は印象に残ったことや防災意識がついたと感想を寄せ、中学生はこのような体験を通して誰も死なないようにすることが大事だと発表。大島小中を兼務する布引伸幸校長は、災害はいつ起こるか分からないが大島で暮らしている以上は何かがあれば逃げることや、学校と地域はできることで支え合い互いに恵まれることが大切だと講評して締めくくった。
(2018年11月13日付紙面より)
新宮ユネスコ協会が鐘打会 (新宮市 )
「世界平和記念日」の11日、新宮ユネスコ協会(中谷剛会長)は新宮市薬師町の瑞泉寺(麻谷正彦住職)で「平和の鐘」を鳴らし、世界平和を祈願した。
1918(大正7)年11月11日は第1次世界大戦が終結した日。ヨーロッパ各国では祝日に制定されたり、戦没者追悼式典などが営まれたりするなど、重要な日とされている。「平和の鐘」は4年目の取り組みで、約10人の会員らが午前11時から順番に鐘を突き、手を合わせた。
麻谷住職は「今年は第1次世界大戦終結から100年目の節目の年。平和に対する切なる願いを鐘の音に乗せて、一人でも多くの人の心に響かせてもらえたら」とあいさつ。中谷会長は鐘を鳴らすことには時間や危機を知らせるなどいくつかの意味があると述べ「願いや祈りを込める意味もある。平和とは平穏な日々の蓄積。平和が持続することを祈って鐘を鳴らすことは大切」と話していた。
仲之町商店街のサンタウンホールでは12月8日(土)と9日(日)、会員による「第4回写真展」を開催する。熊野地方の風景や世界遺産に関する写真を展示予定。開場時間は正午から午後4時まで。
(2018年11月13日付紙面より)
高校ラグビー和歌山大会
高校サッカー和歌山大会
新宮市スポーツ祭典ソフトボール
高校レスリング新人大会
太地町の太地漁港ふれあい広場で4日、第33回太地浦くじら祭(同実行委員会主催、岡本光正実行委員長)が開かれた。
ステージでは踊りや太鼓、獅子舞などの伝統芸能が披露され、にぎやかな一日が繰り広げられた。食べ物などの販売ブースや体験コーナーには町内外から出店があり、約5000人の来場者でにぎわった。
太地町ならではの訪問もあった。明治時代に同町からアメリカ合衆国へ移民した人々やその子孫で構成される在米太地人系クラブ(脊古正純代表)の41人が来日。太地町を舞台に捕鯨を巡る世界的な論争をテーマにしたドキュメンタリー映画「おクジラさま」の佐々木芽生(めぐみ)監督も来場した。会員の中には数十年ぶりの里帰りという会員もおり、佐々木監督と共に、にぎやかな祭りを楽しんだ。ステージに招かれた背古代表は「共に楽しみましょう」と呼び掛け、小さい子どもたちの「ハロー」のあいさつに会場から大きな拍手が送られた。
振る舞いの食べ物では太地漁協の伊勢エビ汁に長蛇の列ができ、会場には44の出店が並んだ。出店数や来場数は、年々伸びを見せている。毎年人気の漁船パレードには乗船を希望する多くの家族連れが整理券を手に集まった。
ステージでは町民芸保存会の「鯨踊り」や「くじら太鼓」、東新青年同志会による獅子舞といった町内の伝統芸能が披露された他、姉妹都市・白馬村のPRや、太地こども園の園児らの踊り、地元バンドの「BAO」、「ヤブシン」などの出演が花を添えた。
(2018年11月6日付紙面より)
奥瀞道路(Ⅲ期)起工式に150人
一般国道169号奥瀞(おくどろ)道路(Ⅲ期)起工式が3日、北山村大沼の村立北山小・中学校体育館であった。関係者や地域住民ら約150人が出席し、鍬(くわ)入れ式や万歳三唱で道路の一日も早い完成を祈った。
奥瀞道路(Ⅲ期)は2008年に開通した奥瀞道路、15年に開通した奥瀞道路(Ⅱ期)の延伸区間で、同村下尾井―小松間の3・4㌔。16年に事業化し、用地買収率は18年9月末現在8割程度。完成時期は未定。
災害時の強靱(きょうじん)な道路ネットワークの確保と、救急医療活動の支援、地域経済発展への寄与を目的としている。現状は道路幅が狭くすれ違いが困難な箇所や、急勾配と急カーブにより見通し不良など通行に支障をきたす箇所、雨量による異常気象時通行規制区間が存在する。
奥瀞道路(Ⅲ期)の整備によって通行時の安全安心を確保でき、新宮市立医療センターまでの搬送時間が短縮される。大型観光バスの通行も可能となり、アクセス性が向上することで観光産業振興による地域活性化が期待される。
式典で国交省の池田豊人道路局長は奥瀞道路の事業に触れ「期待に応えられるよう整備を進めていく」と式辞。仁坂吉伸和歌山県知事は「人々の暮らしに県境はない。お互いに高め合って栄えていただければ」。渡邉信一郎三重県副知事は「さまざまな機能と大きな効果を持つ重要道路。関係者と力を合わせてしっかりと整備を進めていきたい」とあいさつした。
来賓の二階俊博自民党幹事長は関係者の努力や応援、活動の積み重ねで整備が前に進んでいるとし「もうひとがんばり努力をし、子どもや孫の時代に北山村はこうなったと言えるよう、みんなで頑張っていこう。皆さんのご奮闘を心から願い、今日の喜びに感謝したい」。浮島智子衆議院議員は安全な通行と観光振興に触れ「北山村の素晴らしさを伝えながら、皆さまと共に頑張っていきたい」と祝辞を述べた。
山口賢二村長は感謝し「暮らしを守る命の道。近隣市町村と連携できる立派な道路であると思い取り組んでいきたい」と協力を求めた。式典は国土交通省近畿地方整備局、和歌山県、三重県、北山村、熊野市が共催。熊野鬼城太鼓の演奏や地元の女性たちによる手踊りなどが披露された他、きたやま保育所の園児らがお祝いの言葉を述べた。式典後には餅まきもあり、8斗の餅を大勢が拾い集めた。
(2018年11月6日付紙面より)
橋杭岩ライトアップ (串本町 )
串本町くじ野川にある国指定天然記念物・橋杭岩のライトアップが2日から4日まで行われた。今年は3日間とも好天に恵まれる中で実施。弁天島から陸側の岩々などが多彩に照らされ、その幻想的な光景が多くの注目を集めた。
このライトアップは物件「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界文化遺産登録(平成16年)を祝い行われた企画。好評だったことから同町が企画を継承し、翌年からおおむね年1回実施している。
橋杭岩自体が同町を代表する観光資源として広く知られているが、前年度は橋杭岩ライトアップが日本夜景遺産に認定され、本年度は観光資源としての橋杭岩がトリップアドバイザーの5年連続エクセレンス認証を受けた。ここ最近は一段と橋杭岩の話題性が高い状況にあり、同町は道の駅くしもと橋杭岩に加えて橋杭漁港や橋杭海水浴場にも臨時駐車場を設けて期間中の鑑賞を受け入れた。
今年のライトアップの演出は、岩々を10色60基のパーライトで投光し、14基の発光ダイオード(LED)スポットライトでその手前を照らす内容。一定周期で後者のライトが虹色に染まる趣向も交えられ、鑑賞する人々の多くがスマートフォンなどでの撮影を試みながら楽しんだ。
今年は3日の点灯直前に橋杭海水浴場で開かれたイベント「ハッピーハロウィーンジャズライブinはしぐいビーチ」の仮装パレード一行が同駅へ赴きカウントダウンで開始を盛り上げる場面もあった。
(2018年11月6日付紙面より)
来年のえと「亥」の色紙 (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で来年のえと「己亥(つちのとい)」の色紙作りがピークを迎えた。男成宮司が直筆で1枚ずつ、色紙に「邁進(まいしん)」の文字を書き入れている。今月中旬までに1300枚を完成させる予定。
色紙の中央にはイノシシが勢いよく走り出す姿が描かれ、那智の滝、初日の出をバックに配している。「邁進」の文字は、恐れることなく目標・目的に向かって前進するという意味の熟語「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」から。
男成宮司は「目標をしっかりと定め、それに向かってひたすら突き進み、必ずや目標を達成されるようにとの願いを込めて書いています。新しい年が素晴らしい一年となることを祈念しております」と語った。
発送は今月15日(木)を予定。1枚2000円、送料は2枚以下600円、3枚以上は1200円。申し込みは、はがき、またはFAXで受け付けている。〒649―5301 那智勝浦町那智山1 熊野那智大社(FAX0735・55・0643)。
(2018年11月6日付紙面より)
全国高校ラグビー和歌山大会
全国高校サッカー和歌山大会
那智勝浦町熊野古道ヒルクライム
新宮城復元資料収集懸賞事業始まる (新宮市 )
新宮市は3日から「新宮城復元資料収集懸賞事業」を実施する。最高総額1700万円の懸賞金をかけて天守や大手門、やぐらの復元につながる古写真や設計図などの資料を募る。期間は2021年3月31日まで。
国史跡「新宮城跡」の文化的価値を損なうことなく適切に保存し、次代に継承するとともに、価値と魅力をさらに高め、まちづくりの中核として有効活用していく目的。
賞金額は天守1000万円、大手門500万円、やぐら200万円で、復元につながる根拠資料と認められるときは総額、根拠資料の一部と認められるときは審議の上で額を決定する。財源は「新宮市丹鶴城址(じょうし)整備基金」を充てる予定で、今年3月議会に予算措置がとられている。
設計図や絵画、写真、模型、記録などで精度が高く良質なものが求められている。資料が外国に秘蔵されている可能性から、外国人の視点を取り入れて全世界に向けた広報を実施していく。
今年5月に設置した諮問機関の「新宮城復元対策委員会」から▽新宮城復元にかかる資料収集のための懸賞金事業▽水野家入部400年事業との連携―の2点について、10月に中間答申を受けた。11月2日、新宮市役所で開かれた記者発表で田岡実千年市長は、復元へのハードルは高いと述べ、取り組みは行政だけでなく、市民の理解と後押しを受けまち全体で進めていくべきとの考えを示し「国内のみならず全世界に向けて広く情報を発信し、資料の発見につなげたい」とあいさつした。
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■新宮城
関ケ原の戦い(1600年)で戦功をたてた浅野幸長が紀州に入国した後、支藩新宮に置いた一族の家老・忠吉が01年から築城に着手。19年浅野氏に代わり入国した水野重仲が築城を継続し、2代目・重良の時代の33年に完成した。
標高約50㍍の最高所に「本丸」、現在の正明保育園には行政機関の「二ノ丸」、旧市民会館横には登城の際の「大手道」があった。熊野川側の「水ノ手」には炭納屋群があり、熊野川流域の備長炭を江戸へ出荷する際の拠点になっていた。熊野灘を行く船を見ることができたことから「沖見城」との別名もある。
1873年の廃城令を受け、75年までに取り壊され、現在は石垣のみ。2003年に国史跡に指定された。17年4月には「続日本100名城」に選ばれている。
(2018年11月4日付紙面より)
施設利用者の避難誘導も (新宮市社協 )
新宮市社会福祉協議会は2日、市福祉センターで火災発生を想定した避難・消火訓練を実施。市消防本部職員が見守る中、社協職員10人が利用者の避難誘導、初期消火に取り組んだ。
福祉センターでは年2回、地震津波と火災を仮定した避難訓練に当たっている。今回は1階給湯室から出火したと見立てた。
火災を発見した職員が「火事だ、火事だ」と大声で周囲に伝達。消火班が初期消火するが間に合わず、通報班が119番通報した。同時に火災発生を館内放送で流し、避難誘導班が利用者約20人を屋外へ避難させた。
逃げ遅れがないか確認し、火災発見から約5分で避難が完了した。消防職員は「煙を吸わないようハンカチで口を押さえる対応は良かった」と講評。「出火場所によって避難経路が変わってくる。消火器の場所も覚えてほしい」と呼び掛けた。
続いて消火器使用を実践した。消防職員が火元に近づいてからピンを抜くこと、回り込みながら消火することなどを説明。職員らは訓練用水消火器を用い、初期消火活動を試みた。
大谷康央事務局長は「施設は子どもからお年寄りまで利用されている。定期的に訓練することで、万が一火災が発生した際もスムーズに行動できる。今後も訓練を継続していきたい」と話していた。
(2018年11月4日付紙面より)
「文化の日」の3日、新宮市役所前で53回目の佐藤春夫「筆供養」が営まれた。市民ら約70人が参列し、使い古した筆を供養するとともに春夫の遺徳をしのんだ。
公益財団法人佐藤春夫記念会(舩上光次代表理事)と新宮市教育委員会(楠本秀一教育長)が主催し、2015年まで市民会館前の「筆塚」で営んでいたが、文化複合施設建設工事で一時撤去していることから会場を変更している。
式典では春夫作詞の市歌斉唱後、茶道裏千家淡交会南紀青年部の髙木宗泉さん(お点前)と谷口宗尚さん(半東)が春夫の写真の前にお茶を供えた。県立新翔高校書道部員の中村奏太君と西村優花さんが筆を置き、参列者が続いた。中村君は「参列できるのはありがたいこと。もう少し字がうまくなればと願いました」と話していた。
参列した田岡実千年市長は『望郷五月歌』を挙げ「おおらかで美しい自然と、それに彩られた豊かな文化の地、熊野新宮を思い起こす。先人たちの多様な活動で独自の文化を紡いできた新宮市。文化複合施設建設事業が進行中だが、さらなる文化の向上発展のため今後も指導、鞭撻(べんたつ)をいただきながら取り組んでいく」。
辻本雄一・佐藤春夫記念館長は春夫と魯迅の深い関わりを紹介し「来年は佐藤春夫記念館が開館して30年。至らない点、気付かない点をどしどし発信していかなければならない」とあいさつした。
「筆塚」は1966年、新宮ライオンズクラブが市民会館前に建立。揮毫(きごう)は春夫の親友だった堀口大學が行い、佐藤千代夫人と堀口夫妻らが除幕した。塚の中には春夫愛用の毛筆と万年筆が納められている。
(2018年11月4日付紙面より)
中学校で文化祭、学習発表会 (新宮・東牟婁地方 )
「文化の日」の3日、新宮市と那智勝浦町、太地町の中学校で文化祭や学習発表会があった。生徒らは体験学習をまとめたものや踊り、歌、劇、アート作品など、練習や学習の成果を披露した。
新宮市立緑丘中学校(橋爪健校長)では、開会で文化祭副実行委員長の植地洸斗君(3年)が「1年生は初めての、2年生は昨年の経験を生かす、3年生は中学校最後の文化祭です。悔いを残さず、いい思い出になるように頑張りましょう」と呼び掛けた。
橋爪校長は「この日のために、皆さんが細かく先生たちと準備や練習に励んでいたのを目にしました。今日は一生懸命に取り組んで来た成果を発揮していただきたい。スローガンの中にもある『平成最後を盛り上げよう』のように、みんなの思い出に残る文化祭となってもらえれば」とあいさつした。
(2018年11月4日付紙面より)
もみじ会10月月例杯
紀南地区小学生卓球選手権大会
那智勝浦町民総体 (南紀熊野スポ少 )
新宮市スポーツ祭典バドミントン競技
平成30年度クラブ、シニア選手権 (那智勝浦ゴルフ倶楽部 )