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2022年10月28日
1 志を胸にワールドカップへ
 日本サッカー協会が必勝祈願  (熊野三山一寺 )

 11月20日(日)に開幕する2022サッカーワールドカップカタール大会に向け、熊野三山協議会(会長・田岡実千年新宮市長)は26、27の両日、熊野三山一寺で日本代表の必勝祈願祭を営んだ。27日には新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で神事が斎行され、(公財)日本サッカー協会の田嶋幸三会長、反町康治技術委員長、宮本恒靖理事らが参列。仁坂吉伸知事も激励に駆け付け、チームの健闘を願った。

 熊野は日本サッカー協会のシンボルマークである「ヤタガラス(八咫烏)」と日本近代サッカーの始祖といわれる那智勝浦町名誉町民の中村覚之助の古里。その縁で、協会は2002年ワールドカップ日韓大会から熊野三山一寺で必勝を祈願している。

 熊野速玉大社、熊野本宮大社、熊野那智大社、那智山青岸渡寺と関係自治体などで組織する熊野三山協議会は1984年に発足。熊野地方の文化財の保護、保全、調査研究などを進めているほか、上記の理由を基に「熊野とサッカー」をテーマに各種取り組みを遂行している。

 祈願祭には田嶋会長をはじめとするサッカー関係者や仁坂知事、向井雅男副市長、熊野三山協議会関係者らが参列。巫女の「神なぎの舞」に続いて参列者らが玉串を供え必勝を祈願した。

 田嶋会長は「7大会連続出場という歴史がある中で、監督・選手たちが勝ちにいきたいと本当に思っている大会。ドイツ、コスタリカ、スペインと、決して簡単な相手ではないが、勝ちたいという志と実力を兼ね備えたチームだと思っている。期待しているし、皆さんにも応援してもらいたい」と話していた。

 1次リーグE組の日本の初戦は23日(水・祝)。強豪ドイツに挑み、コスタリカ、スペインと対戦する。

(2022年10月28日付紙面より)

田嶋幸三会長(右から2人目)らが日本代表の必勝を祈願=27日、新宮市の熊野速玉大社
健闘を願い、玉串を供えた
2022年10月28日
2 幻想的な光に包まれて
 新宮城跡で「和傘の灯り」  (新宮YEG )

 新宮市の新宮城跡で26日、新宮商工会議所青年部(新宮YEG、岩澤宣之会長)による「和傘の灯(あか)り2022~人と場所、未来へ想(おも)いを繋(つな)ぐ~」が始まった。30日(日)までの期間中、午後5時30分から9時(最終日は8時)にかけて、和傘や石垣のライトアップ、プロジェクションマッピングで城跡を鮮やかに彩る。

 市内の文化財に目を向けることによって歴史・文化への理解を深めてもらう目的で2018年に初めて開催。まちの貴重な資源を広く発信することによって、交流人口を増加させ地域活性化につなげる狙いもある。

 新宮城跡での実施は4回目で、今回は入り口から鐘の丸にかけて、約170本の和傘を設置。鐘の丸広場では白色の和傘30本をスクリーンに見立て、プロジェクションマッピングを展開している。また、鐘の丸の石垣にスポットライトを当て、秋の夜長に石垣が浮かび上がるように演出するなど、趣向を凝らした内容となっている。初日の26日には夕刻から多くの人が訪れ、カメラやスマートフォンで撮影するなどして幻想的な風景を楽しんでいた。

(2022年10月28日付紙面より)

幻想的な和傘の灯りと夜空にライトアップされた石垣=26日夜、新宮城跡
プロジェクションマッピングと和傘の共演
2022年10月28日
3 今後の統合再編の考え諮問
 教育環境整備審議会が発足  (串本町 )

 串本町教育環境整備審議会(山本誠士会長、委員10人)が26日、教育長諮問を受けるため発足した。この日は役場本庁で初会合があり、委員は年度内の答申を見据えて情報共有を図るなど今後の審議体制を整えた。

 この審議会は過去、自治体合併により誕生した現串本町の教育環境整備を進めるに当たっての方向性を見いだすため2005年12月、教育長諮問により発足。町教育委員会は1年後に示された答申に沿い後の小中学校の統合を進めてきた。

 答申から16年が経過し、その方向性を現在の社会情勢や学校教育制度に対応させる必要性を感じたことが今回の教育長諮問の事由。教育力の適正水準維持や格差なき教育を求める再編の方向性を得るため、委員の人選を進めて2回目となる同審議会発足にこぎ着けた。

 委員は26年4月に統合予定の串本小と橋杭小を除く各小学校区(校区同一の場合は小・中学校区)と校区によらず町内全体枠から計10人を人選。会合で初顔合わせをし、潮﨑伸彦教育長は最近の予想以上の児童生徒数の減少や複式学級増を背景に見据えつつ改めて同審議会から方向性を得て今後の取り組みを進めたい旨を伝えた。

 委員互選で山本会長(町内全体枠、串本青少年センター長、元学校長)、寺町忠副会長(大島小学校区、大島地区代表区長、元町議会議長)を選出し、代表して山本会長が潮﨑教育長の町立小中学校の統合再編についての諮問を受けた。

 以降、同審議会事務局の町教委教育課から現在の児童生徒規模や複式学級の設置状況、28年度までの規模推計や小規模校の長短などの資料を提供。審議を始めるに当たっての各委員の意見交換もあり、現在の答申に基づく取り組み状況や統合を判断する児童生徒数の目安(実際はその基準はなく保護者の意向が主な目安となっている)、複式学級の長短などの確認や▽子どもが主役、保護者が準主役、地域はその応援をする立場という関係性を踏まえた上で統合の話し合いを進めるべき▽地域にも学校に対する思いがあり統合は時間をかけて取り組むべき―などの意見もあった。

 今後は月1回程度会合を重ね、年度末の答申を目指す予定。審議期間が前回の半分となる点について同課は「統合の枠組みなど前回のような具体的な内容に至らずとも、今後の統合を進める上での筋道になる考え方を答申していただければ」と話している。

(2022年10月28日付紙面より)

諮問をするに当たり思いを伝える潮﨑伸彦教育長(右)=26日、串本町役場本庁
2022年10月28日
4 子どもの遊ぶ権利大切に
 定例会で黒瀧さんから学ぶ  (紀宝町民児協 )

 紀宝町民生委員児童委員協議会(濵口啓会長)は、町福祉センターで10月定例会を開催。約20人が参加し、NPO法人あそぼらいつ(熊野市)の黒瀧一輝理事長(40)から子どもの権利を学んだ。

 あそぼらいつは、全ての子どもたちに「子どもらに本来ある力」が輝く社会づくりを目指し、子どもの権利醸成に寄与することを目的に、2016年に設立。子どもの居場所づくり、小規模保育、子ども活動支援など11の事業に取り組んでいる。

 黒瀧さんは、NPO法人子どもステーションくまの理事長、県少子化対策県民会議委員、熊野市民生委員児童委員の主任児童委員などを務めている。

 「あそぼらいつの実践」をテーマに「いろんな価値観が認められる世の中になり、大人の価値観を押しつける時代ではなくなった。大人と同等の権利を子どもにも位置付ける国際的な子ども権利条約もあり、次の世代に何ができるかを考えた時、子どもの権利を守ることが必要と考えた。子どもの権利の中でも特に遊ぶ権利を大事にしようと、あそぼらいつを設立した」と語った。

 子どもには▽対等な人間として、尊厳をもって扱われる権利▽自分の感情と意見を持ち、それを表す権利▽考えを変える権利―などがあると紹介した。

 0~2歳が対象の小規模保育「こぐま」には13人が通い「自己肯定感を育むため、毎日の散歩など野外活動を通して五感を大事にしている。五感は自分の存在が感じやすくなる」と伝えた。

 子育て支援センター事業「ひよっこ」、熊野市ファミリー・サポート・センター事業、リトルファーマーズ事業、災害支援事業なども紹介し「子どもに特化した『子ども支援団体』として0歳から若者支援を中心とした社会福祉法人を目指します」と話した。

(2022年10月28日付紙面より)

定例会で子どもの権利を学ぶ=紀宝町福祉センター
黒瀧一輝理事長
2022年10月28日
5 10月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2022年10月28日
6 5チーム30人が熱戦 那智勝浦町総体バドミントン大会 
2022年10月28日
7 地元の文化や歴史を学ぶ 光洋中1年が郷土学習 (新宮市)
2022年10月28日
8 活力引き出す発言術  ペップトークの講演会  (新宮市 )
2022年10月28日
9 会頭に関康之さんを再任 新宮商工会議所が臨時総会 
2022年10月28日
10 「いろいろなバンドが新宮に回ってくれば」  「BRAHMAN」KOHKIさんインタビュー  
2022年10月28日
11 段差のない車両導入  熊野御坊南海バス  
2022年10月28日
12 雅楽の魅力を肌で感じて  神倉小で文化庁巡回公演  (新宮市 )
2022年10月28日
13 10年目の満開迎える  「チーム御所の地」のコスモス  (那智勝浦町 )
2022年10月28日
14 秋晴れの下で遠足楽しむ  神内小、相野谷小の児童が徒歩で  
2022年10月28日
15 助産師と談笑、体操も  子育てほっとサロンで  (紀宝町 )
2022年10月28日
16 卓球王者2人が訪問  龍谷大合宿の検討伝える  (那智勝浦町 )
2022年10月19日
17 得意技「那智の滝」さく裂
 世界遺産プロレス熊野那智伝説  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山の那智の滝・三重の塔前特設リングで16日、「世界遺産プロレス熊野那智伝説 那智の滝大会」が開催された。同町観光大使で「那智の滝」と名付けた得意技を持つプロレスラー・崔領二(さい・りょうじ)選手の他、総勢21人が力と技のぶつかり合いで観客を魅了した。

 2007年の第1回大会から15年ぶりに実現。崔選手が代表を務めるランズエンドプロレスリングが主催し、那智山青岸渡寺、熊野那智大社、那智勝浦町、(一社)那智勝浦観光機構、勝浦ライオンズクラブ、南紀くろしお商工会、(一社)新宮青年会議所の後援を受けて開催にこぎ着けた。

 開会に当たり髙木亮英住職が「世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』にもなっている当地は、古くから日本第一霊験所として多くの人々が訪れ、最高の修行の地とされてきた。選手、また参集の皆さまが心身ともに健全であられることを祈っている」とあいさつ。

 試合前にはTeam雅龍によるよさこいや新宮ジュニアレスリングクラブの子どもたちの「ちびっ子プロレス体験」などの余興もあった。

 地元からは古座川町の「闘う観光協会長」ことジャイアン貴裕選手が、KAMIKAZE選手、旭志織選手と共に第3試合「NCK世界6人タッグ選手権」に出場。観客から「負けるなジャイアン!」と声援が飛んだ。

 第5試合では崔選手、ディラン・ジェイムス選手、兼平大介選手がほら貝とともに三重の塔から入場。土肥孝司選手、熊嵐選手、石切選手チームと1時間にわたる激闘を繰り広げ、最後は崔選手が「那智の滝」からの片エビ固めで勝敗を決した。

 試合後、崔選手は「ここ熊野は蘇(よみがえ)りの地。全てを失った人、失敗を経験した人が、何度だって立ち上がり、やり直すことができる場所です。選手全員、熊野が、那智が大好きです。皆さんからもらった元気を、またこの地で恩返しがしたい」と熱く語った。

(2022年10月19日付紙面より)

崔領二選手の「那智の滝」=16日、那智勝浦町那智山
ジャイアン貴裕選手(中央)も出場
新宮ジュニアレスリングクラブがちびっ子プロレス体験
2022年10月19日
18 グリーンベルトを整備
 町道井田本線が1車線に  (紀宝町井田 )

 紀宝町は紀宝警察署と連携して、井田地区の町道井田本線(通称・旧国道)で車のスピードを抑えるため、グリーンベルトを整備。車道が狭くなったことから、同署は2車線から1車線に変更した。

 整備、変更した区間は馬場地交差点から1・2㌔間。小中高校生の通学路、生活道路として車両、歩行者、自転車の利用が多く、以前から町に交通安全対策の要望があった。

 要望を受け町では昨年度、紀宝署、井田区、井田小学校、矢渕中学校、井田保育所と協議し、グリーンベルト設置と1車線化を決めた。社会資本整備総合交付金事業として交通安全工事を進め、このほど完成した。

 グリーンベルトは、運転者に歩行者や自転車が通行する道路だと分かるための緑色のカラー舗装。町では「緑の舗装でドライバーに注意を促しています。1車線になり、車道が1㍍狭くなりました。制限速度30㌔を守った安全運転をお願いします」と呼びかけている。

 紀宝署は生活道路対策の一環として実施。「1車線にしたことで速度抑制につながったのか、今後検証していく。変化がなければ町、地元と協議して追加対策を考えていく。ドライバーは速度を落として歩行者、自転車利用者に気を付けて通行してください」とコメントした。

(2022年10月19日付紙面より)

町道井田本線に整備されたグリーンベルト=紀宝町井田
2022年10月19日
19 園芸委員が出迎え受け取る
 人権の花運動最優秀賞伝達  (古座川町 )

 古座川町立高池小学校(大畑眞校長)で14日に第40回和歌山県人権の花運動写真コンテスト最優秀賞の伝達式があり、額装した賞状と作品が届けられた。

 この運動は、和歌山地方法務局・県人権擁護委員連合会・県・県内全市町村・県人権啓発センターで構成する団体「県人権啓発ネットワーク協議会」が主催。博愛や思いやりを花言葉とするチューリップを人権の花と位置付け、みんなで育てることを通して協力や感謝の大切さや生命の尊さを実感し人権尊重思想を含めて情操を豊かに培う目的で県内の小学校(相当する学校を含む)へ通う児童に取り組みを推奨している。

 その励みとして実施しているのが花盛りと育てた児童を撮影した写真を対象とするコンテスト。年1回作品を募集していて、今回は114校から応募があり10校を最優秀賞、40校を優秀賞、64校を奨励賞に選んで児童の頑張りをたたえている。

 高池小の児童は新入生を迎える花としてチューリップを育てていて、本年度も園芸委員を中心に6年生10人で上級生が植えた苗を引き継ぎ、大切に育てて生き生きとした花を咲かせた。その写真を応募し、前年度に続いて最優秀賞に選ばれた。

 この日は同法務局新宮支局の原宏和支局長と新宮人権擁護委員協議会の垣本正道会長が同町担当の人権擁護委員3人と一緒に来校。園芸委員4人が出迎え、原支局長から賞状、垣本会長から作品を受け取った。リーダーの原くるみさん(6年)は「去年の6年生と同じように自分たちももらえてうれしい。来年の6年生ももらえるよう、球根を植え頑張って育てたい」と喜びを語った。

 そのような児童とじかに接して原支局長は「少人数なのに一生懸命育て、きれいに咲かせてくれてありがたい限り。これからも思いやりを大切にして育ってくれれば」、垣本会長は「この運動は支局長が伝えた花言葉『思いやり』に尽きる。その気持ちを大事にして来年も頑張って育ててほしい」と今後を期待した。

(2022年10月19日付紙面より)

最優秀賞に選ばれた高池小の写真作品(和歌山地方法務局提供)
児童を代表して額装した賞状や写真作品の伝達を受ける園芸委員=14日、古座川町立高池小学校
2022年10月19日
20 イセエビが初水揚げ
 1月末まで漁続く  (新宮市三輪崎 )

 新宮市の三輪崎漁港で18日、今期のイセエビが初水揚げとなった。前年比では少ないものの、まずまずの漁獲量だった。漁は来年の1月末まで続く。

 和歌山県資源管理課によると、イセエビは5月1日から9月15日までが禁漁期間のため、9月16日ですでに解禁となっている。ただ実際の漁期は資源保護の関係で地域ごとに異なり、三輪崎では今期は17日に初めて刺し網を仕掛けていた。

 三輪崎ではかつて、12軒がイセエビ漁を行っていたが、今では6軒となっている。18日はこの6軒の家族など50人ほどが集まっていた。沖から船で運ばれてきた刺し網を引き揚げ、網にかかったイセエビを採取。針の先が逆Jの字に折れ曲がった「カギ」と呼ばれる道具を用いて、足や触覚が折れないように、丁寧に取り外していた。

 網から外したイセエビは計量し、サイズごとに選別した。この日の水揚げ量は90㌔強だった。昨年は200㌔程度あったため、半分以下という。水揚げしたイセエビはいけすに入れて海に戻し、元気を取り戻した後日に競りを行うとのこと。

 三輪崎漁業協同組合の海野義尊代表理事組合長(72)は「昨年はそこそこ量があったが、今年は少ない。宇久井や古座も少ないと聞く。イセエビだけでなくアワビなども少ない。黒潮が遠い関係で水温が上がり、藻が枯れていった影響ではないか」と話した。

(2022年10月19日付紙面より)

足や触覚を折らないよう、網から丁寧にイセエビを外した=18日、新宮市の三輪崎漁港
2022年10月19日
21 稲作の豊かな実りを報告  今年も神内神社で初穂祭  
2022年10月19日
22 会員39人が奉仕活動  紀宝町シルバー人材センター  
2022年10月19日
23 子どもたちも粘土遊び  子育てサロンでシーサー作り  (紀宝町 )
2022年10月19日
24 ふるさと納税でも連携  新宮市と東京大学  
2022年10月19日
25 串本太地道路の一日も早い完成を  高速道建設協が要望  (那智勝浦町 )
2022年10月19日
26 5千円分の商品券  マイナカードの申請で  (那智勝浦町 )
2022年10月19日
27 新宮城跡の魅力が満載  小渕伸二さん、冊子改訂版を発行  (新宮市 )
2022年10月19日
28 知識織り交ぜ継続目指す  スポーツボイス体験教室  (串本町 )
2022年10月19日
29 町内外55人が釣果競う  第10回珍魚釣り選手権  (串本町 )
2022年10月19日
30 蓬莱山に徐福の墳墓? 阿須賀神社の特別許可で初の調査 
2022年10月19日
31 未来へ繋ぐ 日本の祈り  新宮の速玉祭  (熊野速玉大社 )
2022年10月19日
32 お悔やみ情報
  
2022年10月13日
33 出船各地区の旗番決まる 16日の御船祭・早船競漕に向け (新宮の速玉祭)

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で11日夜、例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」の神事の一つ「御船祭(みふねまつり)・早船競漕(きょうそう)」(16日)の旗番抽選会が行われた。上野宮司をはじめとする神職、審判委員、出船9地区のメンバーらが出席する中、地区の代表者らがくじを引いてスタート位置を決めた。

 例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御(とぎょ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を回る「神輿渡御式」からなる祭り。2月の御燈祭(おとうまつ)りと合わせ、「新宮の速玉祭・御燈祭り」として国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける。

 早船競漕の開催は実に3年ぶり。9隻の早船は9日早朝に蔵から出され、各出船区では本番に向けて練習が行われている。

 抽選に先立ち、上野宮司は「日本には重要無形民俗文化財がたくさんあるが、速玉大社の例大祭は連綿とした気の遠くなるような歴史があり先人たちが守ってきた。われわれはそれを受け継いでいる。この重みをご理解いただき、神様のお供をできて良かったと思えるよう信仰心をあつくしてほしい」。

 「祭りの本当の重要な部分を背負っていただきながら、コロナ感染防止、そして事故やけがのないように安全第一でお願いしたい」と呼びかけた。

 審判委員が競漕時の注意事項などを説明した後、くじを引く順番を決める予備抽選、船番抽選、旗番抽選が行われ、各区ごとに13人分の検査キットが配布された。

 神迎えの喜びを表す早船競漕は16日(予備日は23日)午後4時30分ごろ、旧丹鶴小学校下の熊野川河原に設けられた下札場(しもふだば)からスタート。熊野川をさかのぼり約1・6㌔上流にある御船島を3周し、同市相筋河原の上札場(かみふだば)を目指す。

 3年前の2019年は、堤防区が15分2秒のタイムで優勝した。

(2022年10月13日付紙面より)

旗番抽選に挑む各地区の代表者たち=11日夜、新宮市の熊野速玉大社
2022年10月13日
34 組み立てや打ち上げを体験
 串本中1年ロケット講座で  (県宇宙教育研究会 )

 串本町立串本中学校(濱﨑和司校長)の1年生36人を対象にしたロケット講座が11日にあり、生徒はモデルロケット「アルファⅢ」を組み立てて打ち上げる体験をし、ロケット「カイロス」初号機打ち上げへの期待感を高めるなどした。

 この講座は、県宇宙教育研究会(会長=笹井晋吾・県立桐蔭中学校・高校長)が学校教育における指導ノウハウを構築するため前年度から重ねている試行の一環。本年度も串本中1年生と串本西中2年生に協力を求め、昼休みを挟む改良を加える形で準備した。

 当日はモデルロケットの指導講師ライセンス取得間もない串本中の太田昇教諭が初主導し、指導経験豊富な同研究会の藤木郁久事務局長らが補佐。本年度は2人一組でなく全員にモデルロケットを割り当て、生徒は4時間目に接着剤を使った工程を終えるまで組み立てを進め、昼休み中に接着剤を乾かしエンジンとパラシュートを詰めるなどして仕上げた。

 以降は潮岬にある望楼の芝へ移動し、射点4カ所に分かれて順々に打ち上げ。ミスがあればその場で原因を考えつつ、全員が発射を体験した。

 岡志(いっし)さん(13)は「接着するところがちょっと難しかったけど、何とか作れた。打ち上がったけれどパラシュートが最後まで開かなくて、ずっと『開け!』と思っていた」と感想を述べ、「今度こそ成功させたい」とリベンジに意欲。吉田美月(みづき)さん(13)は「モデルロケットを作るのは初めて。細かな作業が難しくてちゃんと飛ぶか心配したけど、1回で打ち上げに成功し、パラシュートもうまく開いてうれしかった」と話し「機会があればまたやってみたい」と興味を高めていた。

 その後はドローンによる記念撮影なども体験して終了。藤木事務局長は「串本へは何度も来ている。会うことがあったらまた一緒に学ぼう」、太田教諭は「次は技術の時間で自作のロケットを作り、打ち上げにチャレンジできたらと思う」と今後の目標を生徒と共有して締めくくった。串本西中2年生は13日に協力する予定。

(2022年10月13日付紙面より)

モデルロケット「アルファⅢ」を組み立てる1年生ら=11日、串本町立串本中学校
仕上げたモデルロケットを望楼の芝で打ち上げ=同日、串本町潮岬
2022年10月13日
35 災害リスク知って備えて
 三輪崎支所に防災出張窓口開設  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の市役所三輪崎支所で12日、防災出張窓口が開設された=写真。14日(金)までの3日間にわたって市防災対策課の職員1、2人が常駐。2011年の紀伊半島大水害のパネル展示や「紀伊半島大水害 豪雨」のDVD上映を行うほか、ハザードマップの見方や防災行政無線放送のメール配信サービスの登録方法、防災に向けた各種事業の説明などを行う。

 大規模災害発生時においても、地域の防災拠点施設としての役割を十分に果たすことをコンセプトの一つに、7月19日に開所した三輪崎支所新庁舎。

 新庁舎開設以降の防災出張窓口の開設は初めてで、これまで本庁舎で実施していた災害展示の一部を移設展示することで11年前の大水害を思い起こしてもらい、地域住民に防災意識を高めてもらうことを目的としている。

 さらに、ハザードマップの正しい見方を周知することで自宅の災害リスクを認識してもらい、リスク軽減に向けた▽住宅耐震改修▽木造住宅耐震診断▽ブロック塀等耐震対策―の耐震事業や、避難のために宿泊した市民の宿泊料金を助成する「旅館等宿泊避難支援事業」の紹介も実施している。

 なお、「旅館等宿泊避難支援事業」は本年度から実施期間を通年とし、割引額をこれまでの1泊上限2000円から3000円に増額して展開。市が「レベル3 高齢者等避難」「レベル4 避難指示」のいずれかを発令していることなどが要件となる。

 出張窓口設置に当たり、同課の上田紘大さんは「大水害発生当時のことを思い出していただき、ハザードマップで災害リスクの把握を」。竹田和之課長は「防災への興味が高まっているように感じる。今後もこういった機会を設けていければ」と来庁を呼びかけている。

(2022年10月13日付紙面より)


2022年10月13日
36 来年こそはにぎやかに 飛鳥神社例大祭 (太地町)

 太地町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)の例大祭宵宮が8日夜に、本宮が9日に営まれた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、稚児行列や子ども神輿(みこし)を中止するなど、行事を縮小して斎行した。宵宮では、樽(たる)神輿の渡御(とぎょ)が行われ、行列が太地水産共同組合から出発し、同神社を目指した。

 宵宮は水産共同組合で頭屋祭を終えた後、行列が出発。今年も神輿練りはなかったが、江戸時代初期に新宮市の阿須賀神社から分霊を受け、樽に入れて運んだ故事に由来する樽神輿や参列者が、暗くなった町内を歩いた。

 沿道には渡御の様子を一目見ようと訪れた町民の姿も見られた。その後は宵宮本殿祭が行われた。

 翌朝の本宮では雨天のため、寄水(きすい)地区へは行かず、行列は水産共同組合から飛鳥神社へ向かった。

 到着後の本殿祭では髙橋宮司が豊漁や町の繁栄などを祈願して祝詞を奏上し、参列者らが玉串をささげた。

 例大祭を終えると、雨脚が強くなったため、社務所内で記念撮影を実施。その後、寄水青年同志会と東新青年同志会が獅子神楽を奉納した。

 祭典頭主の塩崎伸一さんは「滞りなく無事に宵宮を終え安心した。渡御の際、見学する町民の皆さんの姿を見て町の伝統ある祭りを待っていてくれたのだと感じた。翌日の本宮でも同じだが、地域の繁栄や平穏無事はもちろん、新型コロナが一日も早く終息し、来年こそは従来の祭りが斎行できることを祈りたい」。

 髙橋宮司は「規模縮小やあいにくの天気となったが、無事に斎行できて良かった。来年こそは例年通り、明るくにぎやかに神輿の練りができればありがたいです」と語った。

(2022年10月13日付紙面より)

例大祭を終え、記念撮影=9日、太地町の飛鳥神社
宵宮で行列が参進する様子=8日夜、太地町内
2022年10月13日
37 画家まつおさんの作品展示  28日まで公開制作も実施  (串本海中公園 )
2022年10月13日
38 近大新宮、堂々の準優勝  22日開幕、初の近畿大会へ  (秋季高校野球県二次予選 )
2022年10月13日
39 訪日外国人受け入れの心構えは  那智勝浦町でインバウンド対応研修  
2022年10月13日
40 濱口さんのギター響く  熊野カフェ10周年ライブ  (那智勝浦町 )
2022年10月13日
41 お話でつなぐ、交流の輪  旧チャップマン邸で研修会  (新宮市 )
2022年10月13日
42 両校の校歌を一緒に練習  太地小と北山小が交流  
2022年10月13日
43 創作踊りで観客沸かせる  「新宮秋まつり」盛大に  
2022年10月13日
44 ミカンの選果現場を見学  かんきつ現地学習会  (御浜町 )
2022年10月13日
45 来月は記念すべき100回目  「紀の宝みなと市」にぎわう  (紀宝町 )
2022年10月13日
46 長年、防犯活動に尽力  県内唯一、莊司裕さんに防犯栄誉金章  (紀宝町 )
2022年10月13日
47 「赤い羽根共同募金運動」始まる  町福祉セに募金箱設置  (紀宝町 )
2022年10月06日
48 祭りに向け練習進む 神鎮め「鈴剣の舞」 (熊野速玉大社)

 熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」=15日(土)、16日(日)=に向け、巫女(みこ)役による神鎮めの舞「鈴剣(すずけん)の舞」の練習が進んでいる。4日、同大社双鶴殿で行われた練習では神楽人の津越宏之さん(78)から指導を受け、巫女役の2人の少女が足運びを確認するなどした。

 国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける同祭は、同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御(とぎょ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を回る「神輿渡御式」からなる祭り。

 渡御式では、新宮の鍛冶職の末裔(まつえい)が神楽人を務め、巫女役の童女2人が神鎮めとして「鈴剣の舞」を舞う。

 今年、巫女役を務めるのは野尻帆夏さん(神倉小4)と濵中千颯さん(同)。「昨年の舞を見て自分もやってみたいと思った」と巫女役を引き受け、9月13日に練習を開始した。

 2回目の練習日となったこの日、2人は初めて衣装を身に着け、本番さながらの稽古に励んだ。

 衣装を身にまとった2人は「きれい」と感想。「足の運びが難しい。本番は緊張すると思うけど頑張る」と意気込みを見せ、祭り当日に向けて真剣な表情で動作を確認するなどした。

 津越さんは「きれいに舞えている。タイミングも合っている」と太鼓判を押し「祭りはまち全体で支えていかないといけない。巫女役はなかなかない機会。本番は頑張ってほしい」と期待を寄せた。

(2022年10月6日付紙面より)

津越宏之さん(右)の指導の下、練習に励む濵中千颯さん(左)と野尻帆夏さん=4日、熊野速玉大社
2022年10月06日
49 伊勢路の巡礼旅を語る
 大杉谷自然学校が講演会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町体育文化会館で1日夜、NPO法人大杉谷自然学校(大西かおり学校長)主催の講演会があった。「熊野古道伊勢路巡礼旅復活プロジェクト」で伊勢から那智勝浦町の熊野那智大社・那智山青岸渡寺まで200㌔を旅している4人の女性たちが、旅で得た感動や気付きを語った。

 世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」未登録エリアである伊勢路北部の追加登録を応援し、その可能性を探ることを目的とするプロジェクト。同学校の大西学校長、張暁玲(ちょう・しゃおりん)さん、熊野那智ガイドの会の生熊みどりさん、アトリエちきゅうの道の絵地図作家・植野めぐみさんの4人が中心となって歩き、多くの人々がサポートしている。

 一行は台風の影響を受けつつも、9月20日に伊勢路の起点である玉城町田丸を出発。10月1日に那智勝浦町へ到着した。

 大西学校長は、旅で出合った景観や泊まった宿、ハプニングなどについて講話。新宮市のまち並みについて「車で通ったことはあったけれど、歩いた印象は全く違う。歩いてこそ、町が醸し出す文化的な雰囲気を感じることができる」と振り返った。

 パネルディスカッションではイコモス文化の道国際学術委員博士の伊藤文彦さんが加わり、巡礼旅の魅力について深めた。伊藤さんは「旅をした4人の感想を聞くと、巡礼路そのものではなく、宿での食事や峠での声のかけ合い、地域の人々との出会いついて語っていた。歩くことをベースとしたさまざまな人との出会いやそこで得る気付きこそが重要。同じく道の世界遺産であるスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路では、スポーツの一種として歩き始める人が多いが、長い距離を歩き、旅の仲間と会話をする中で心境に変化が生まれ『巡礼者』となっていく」と述べた。

(2022年10月6日付紙面より)

巡礼旅の様子を写真で紹介する大西かおり学校長=1日、那智勝浦町体育文化会館
2022年10月06日
50 「銀河」が2年目の運行開始
 新宮駅で出発式  (JR西日本 )

 新宮市徐福のJR新宮駅で5日、JR西日本が運行する長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」の一般運行出発式があった。同列車は同日午前9時50分、乗客を乗せて京都駅に向けて出発した。

 観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJR西日本が運行する長距離列車。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。

 2年目となる紀南コースは3日から運行を開始。海側座席を倍増するなど進化。停車駅でのお出迎えや特産品の販売、観光パスポート進呈など「おもてなし」を充実させ、さらに鉄道の旅と当地方の魅力のPRを図っていく予定としている。

 運転開始初日は京都駅を午後9時15分に出発。多くの観光客を乗せ、翌4日の午前9時37分に新宮駅に到着した。昨年は7月16日に運行を開始し、12月22日までの約5カ月間で延べ3000人が乗車。今回は来年3月8日(水)までの間で、夜・昼行それぞれ36本の運行を予定している。

 出発式では、白手袋を装着した田岡実千年市長、酒井清崇・東牟婁振興局長、坂本純一・新宮駅長、三浦俊夫・北山村観光課長が見送りに臨んだ。列車は、旗やカメラを手にした関係者や地元住民、「きいちゃん」「めはりさん」らに見送られながら新宮駅を後にした。

 田岡市長は「昨年に引き続き、今年も多くの人を熊野・新宮にお運びいただけることになりありがたい。地域を気に入っていただき二度三度と訪れていただけることを願っています」。

 JR西日本の金岡裕之・和歌山支社長は「昨年は地元のおもてなしも好評だった。今年は車内で紀中エリアの特産品販売を追加するなどバージョンアップを図った。紀南地方は熊野三山や特異な景勝地があり魅力的な場所。海や山など、自然の魅力を全面に出してPRしていけたら」と述べ、同列車への乗車を呼びかけていた。

 次回の運行日は7日(金)。午後9時15分に京都を出発し、8日(土)午前に当地方入りする。

(2022年10月6日付紙面より)

出発式に臨んだ(左から)坂本純一・新宮駅長、田岡実千年市長、酒井清崇・東牟婁振興局長、三浦俊夫・北山村観光課長=5日、JR新宮駅
手を振って見送る関係者ら
2022年10月06日
51 職員一丸の変革目指し臨む
 消防防災セで町長特別点検  (串本町消防本部 )

 串本町消防本部(寺島正彦消防長)が3日、サンゴ台にある消防防災センターで町長特別点検を受け士気の向上を図った。

 消防職員としてふさわしい厳格さや端正さ、気力の充実に努めていかなる号令にも即応するため、同本部の職員は日々姿勢、服装、消防手帳を点検し気持ちを引き締めて業務に当たっている。

 職員間で点検者を立てて毎日実践し、月1回は署長や分註所長、年2回(4月と10月の最初の平日)は消防長が点検者を務めてその緊張感を一層高めている。その取り組みを知った田嶋勝正町長は2016年4月に消防長点検を初観閲。17年4月には着任まもない消防団の稲田賢団長と共に、当時の北地稔消防長に続いて点検を後押しした経緯もある。

 寺島消防長によると、新型コロナウイルスにより消防行政が止まることはないにしても専科教育や研修会など消防力向上の機会の多くが停滞し、出動待機・緊急出動中の職員を除いて全員が参加する消防長点検も感染予防の観点で実施し難い状況が続いた。新型コロナワクチン接種が進み社会情勢が徐々にウィズコロナへ移ろう中、同本部も変革の起点を得るため本来の消防長点検の実施を決断。消防職員が一丸となってその第一歩を踏み出すため、消防長の任命権を持つ町長に特別点検を求めるに至ったという。

 同センターへ招かれた田嶋町長は過去の経験を思い起こし、同本部の段取りに沿って参加した職員一人一人の姿勢や服装、消防手帳を点検。「消防はチームや組織で業務に臨むことが大半。一人の乱れが全体を乱し、時に同僚の命を危険にさらすことさえある」と述べ、常に自分を律し緊張感を持って日々の業務に当たるよう求めた。

 併せて今後の大きな転機として古座消防署の高台移転を挙げ、住民の安全安心を確保し地域の防災力を向上する上で必要という判断で町議会も予算を承認したと報告。「久し振りの町長点検に来たが、皆さん規律良く受けていただきうれしく思う。これからもいっそう頑張ってほしい」と講評して今後の前進を後押しした。

(2022年10月6日付紙面より)

消防職員一人一人の姿勢などを点検する田嶋勝正町長=3日、串本町消防防災センター
2022年10月06日
52 木本、4強の実績刻む  秋季東海地区高等学校野球三重県大会  
2022年10月06日
53 10冊読んで抽選で商品券  読書の秋キャンペーン  (御浜町図書室 )
2022年10月06日
54 田尾さん、石本さんに委嘱状  自衛官募集相談員  (紀宝町 )
2022年10月06日
55 生け花や茶道など教わる  「地域に学ぶ」、3年ぶりに再開  (矢渕中 )
2022年10月06日
56 植芝盛平翁の遺徳に触れる  ヨーロッパの合気道愛好家、来新  (新宮市 )
2022年10月06日
57 一品物求める人出で活気  いろり館で手作り市開場  (古座川町 )
2022年10月06日
58 家族に活動の成果を披露  高池小が学習発表会開く  (古座川町 )
2022年10月06日
59 第3回定例会一般質問(終)  古座川町議会  
2022年10月06日
60 ヤマジノホトトギス  参道沿いで花の見頃  (神倉神社 )
2022年10月06日
61 お悔やみ情報
  
2022年10月05日
62 人力車で笑顔をつなぐ
 日本一周の福浪弘和さん、熊野へ  

 「人力車を通して笑顔をつなぎたい」―。兵庫県明石市の福浪弘和さんは、人力車を走らせて日本一周を目指している。3月13日に兵庫県を出発。大阪、京都、滋賀、奈良を巡り、7月20日に和歌山県に到着。9月下旬に熊野地方入りした福浪さんは10月2日、新宮市の熊野速玉大社境内にある新宮道場に立ち寄り、新宮剣友会(宮戸伸之会長)の剣士たちを人力車に乗せ、交流を図った。

 福浪さんと人力車との出会いは2019年。観光で訪れた東京は浅草で初めて人力車に乗り、その目線の高さや車夫との会話を楽しんだ経験から人力車に心を奪われた。

 「地元の人にも感動を味わってほしい」との思いから、地元に戻って約190万円で人力車を購入。明石市内で無料で引き始めたところ、全国から多くの人が人力車を経験しようと福浪さんの元を訪れた。

 多くの人との出会いから「人力車でつなぐ笑顔の輪」をテーマに旅を計画。元々、旅が好きだったことから当初は3年半ほどの予定で日本一周を企てた。

 行く先々で、出会った子どもたちを人力車に乗せ、地域の人たちとの交流を深める福浪さん。「予定では今頃、東北地方にいるはずなのですが」と笑顔を見せる。

 和歌山県入りしてからは、約1000人の人を人力車に乗せた。夏休み期間だったこともあり、1日に複数回、福浪さんを訪ねてくる子どももいた。「予定通りいかなくても、人との出会いが旅の醍醐味(だいごみ)。さっきも(川原家横丁の店舗の主人から)ミカン持ってけ、って。人の温かさを感じる。本当に楽しい」。

 ちなみに、げた履きのフルマラソンで3時間58分43秒のギネス記録も所持する福浪さん。新宮市で子どもたちと触れ合った後、数日後に人力車を引いて三重県入りする予定で「ワクワクする。毎日が修学旅行。人力車で笑顔になってほしい。姿を見かけたら声をかけて」と呼びかけている。

(2022年10月5日付紙面より)

新宮剣友会の剣士たちと交流=2日、新宮市
人力車通して笑顔をつなぐ福浪弘和さん
2022年10月05日
63 大人や子ども集える場に
 体育文化会館の休憩スペース  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町はこのほど、体育文化会館1階ロビーの「休憩スペース」に本棚を設置した。本棚には図書館の廃棄本が並べられており、休憩時などに読書が楽しめる配慮となった。

 今年3月末に内装改修を終えた同館。研修室を改修した「アクア」と「ウエーブ」の2室も完備。体を動かしたり、ストレッチマシンを使用するための部屋となった。

 「高齢者を中心とした町民健康増進事業」の一環であり、堀順一郎町長が掲げる同会館周辺の公園化構想も含め、さまざまな年齢層が集える場所を目指す第一歩として行われたという。

 休憩スペースは勉強や会話などを楽しむことができる憩いの場として整備。テーブルといすが設置され、誰もが利用できる。

 そのほか、同町出身でロサンゼルス、ベルリンの両オリンピックの棒高跳びで銀メダルを獲得した西田修平氏と同町出身で日本サッカーの開祖・中村覚之助氏らの功績をたたえる名誉町民ブースもある。さらには佐藤春夫の「秋刀魚の歌」や町歌が展示されている。

 同町教育委員会によると家族連れなどの幅広い利用も目指しているという。設置した本棚には今後、児童図書も並べて、和室の開放も予定しているという。

 担当者は「大人から子どもまで、さまざまな年齢層、家族連れ、多くの方々に広く利用していただけたら。今後は地域ふれあいネットワークの活動や、子どもの居場所づくりの場などにも使用できないかも検討しています」と話していた。

(2022年10月5日付紙面より)

誰もがくつろげる休憩スペース=那智勝浦町体育文化会館
家族連れの利用も考えて本棚が設置された
2022年10月05日
64 利用者の声に応え運行開始
 「特急くろしおサイクル」  (JRきのくに線 )

 JRきのくに線白浜―新宮間で1日、特急「くろしおサイクル」の運行が始まった。6号車をサイクリスト専用車両とする新たなサービスで、西日本旅客鉄道株式会社和歌山支社の松田彰久副支社長は「普通列車以上の快適性と利便性で利用を伸ばしていきたい」と意気込んでいる。

 「きのくに線サイクルトレイン」は昨年9月に御坊―新宮間で導入した、追加料金不要で普通列車に自転車をそのまま持ち込めるサービス。以来6000人を超える利用を集めるなど好評を得る一方で▽本数が少ない▽混んでいるときに気兼ねする―といった声もあり、検討した末に空いている資源を有効活用する意味も込め「特急くろしおサイクル」の運行を始めることにしたという。

 特急くろしおは京都・新大阪―白浜間の乗車率が高いため普通列車より区間が短くなるが、6号車をサイクリスト専用車両とすることで他の乗客への気兼ねの課題は解消。1人分の料金で横並び4席(伴い1車両の定員は15人となる)を使用でき、普通列車利用時にはない専用カバーを乗車駅改札で借りてつけ座席に立てかけて固定する手間が加わるが特急列車の持ち味である快速さや快適さで利便性は一段と向上している。

 同日の特急「くろしおサイクル1号」は7人が利用し、うち6人が串本駅で降車し改札へ専用カバーを返却してツーリングへと出発した。6人と同乗し駅舎外まで送り出した松田副支社長は「普段電車に乗らない方に乗っていただくのが大切だと思っています。例えば普通電車のサイクルトレインで40年ぶりに列車に乗ったというお声もあり、需要を掘り起こすことができたと私たちもうれしく思うところ。この特急も同じようにより多くの方に使っていただけるよう活性化できれば」と今後を見据えて語った。

 「特急くろしおサイクル」の利用可能駅は白浜駅、串本駅、紀伊勝浦駅、新宮駅の四つ。最繁忙期(正月やゴールデンウイーク)に運行しない日があり、まれに1号車へ変更する場合がある。詳細はきのくに線サイクルトレイン公式サイトで確認してほしいという。

(2022年10月5日付紙面より)

特急くろしおサイクルから愛用の自転車とともに降車する利用者=1日、JR串本駅
2022年10月05日
65 瀬田令二さんに感謝状
 企業版ふるさと納税で寄付  (那智勝浦町 )

 大阪市に本社を置く機械部品メーカーの株式会社サントウが、企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)で那智勝浦町に500万円の寄付をした。同制度を利用した町への寄付は今回が初で、3日には那智勝浦町役場で同社代表取締役の瀬田令二さん(67)へ感謝状の贈呈式が開かれた。

 企業版ふるさと納税とは、国が認定した地方公共団体の地方創生プロジェクトに企業が寄付をした場合に、税制上の優遇措置を受けられる仕組み。

 瀬田さんは同町北浜出身で、県立新宮商業高校(現・新翔高校)を卒業後、第三銀行(現・三十三銀行)へ就職。勝浦支店、大阪支店で10年ほど勤めた後、鉄工所の経理職を経て、1988年に独立して歯車などを製造する有限会社三頭産業を創業した。

 新型コロナウイルス感染拡大によって全国的にマスク不足が深刻だった2020年5月には、町に不織布マスク1万枚を寄贈するなど、ふるさとへの貢献を行ってきた。

 瀬田さんは児童・生徒数の減少が進む町の現状を憂い「那智勝浦町まち・ひと・しごと創生推進計画」の「活気ある産業で雇用が生まれるまちづくり」に使途を指定して寄付。「これからも仕事を頑張り、また寄付や支援をさせていただきたい」と語った。

 堀順一郎町長は「大変ありがたい。町が元気になるよう大切に活用していく。会社設立から今まで、大変なご苦労をされてきたと伺い、私自身も励みになった」と感謝を述べた。

(2022年10月5日付紙面より)

株式会社サントウの瀬田令二・代表取締役(左)に感謝状=3日、那智勝浦町役場
2022年10月05日
66 文化遺産の京城跡を学ぶ  1年生が郷土の歴史を探る  (相野谷中 )
2022年10月05日
67 「全身全霊で発展に尽くす」  3選の大畑覚氏に当選証書  (御浜町 )
2022年10月05日
68 漁港の岸壁を補強  鉄くい打ち込み耐震化  (太地町 )
2022年10月05日
69 高田小・中、小規模特認校導入  11月に学校見学・説明会も  (新宮市 )
2022年10月05日
70 キウイそっくりのシマサルナシ  新宮市海岸部で実りの秋  
2022年10月05日
71 スノードームの工作教室  地域ふれあいネットワーク  (那智勝浦町 )
2022年10月05日
72 住みよいまちを目指そう  「赤い羽根」市内で協力呼びかけ  (新宮市 )
2022年10月05日
73 「没後30年中上健次」  16日まで、渋谷典子さん写真展  (新宮市「丹鶴ホール」 )
2022年10月05日
74 これは珍しいキノクニスズカケ  古座川町で咲く  
2022年10月05日
75 第3回定例会一般質問②  古座川町議会  
2022年10月05日
76 例大祭に向け連夜の稽古中  潮﨑本之宮神社の南氏子会  (串本町 )
2022年10月05日
77 3年ぶりの日舞の祭典にぎわう  「第13回町民舞踊祭」  (那智勝浦町 )