市内外から4件の情報 (新宮城復元対策委 )
新宮城復元対策委員会(須川倍行委員長、12人)が14日、新宮市役所3階会議室であった。委員11人が出席し、事務局から「新宮城復元資料収集懸賞事業」の状況報告を受けた。
市では新たに「ヤフー」のインターネット広告を活用して、広く情報を集めている。「新宮」「城」「古写真」「懸賞金」をキーワードとして検索すると、ユーザーの検索結果ページに「懸賞金総額1700万円! 新宮城の古写真等を探しています」とのタイトルが掲載される。
今月5日から開始し、12日までのクリック数は108回だった。委員からは継続を求める声が上がった。
懸賞事業は、最高総額1700万円の懸賞金をかけて新宮城の天守や大手門、やぐらの復元につながる古写真や設計図などの資料を来年3月31日まで募っている。
昨年9月号から市広報紙に「シリーズぶらり新宮城」の連載を開始し、市のホームページに事業概要を掲載、ユーチューブでPR映像を配信している。新宮城入り口2カ所にポスター看板を設置した。
国内では三菱史料館や水野総家20代当主・水野勝之さん、和歌山県立図書館など市町村や施設などにポスターやパンフレットなどを送付した。
資料が外国に秘蔵されている可能性から、姉妹都市サンタクルーズ市(アメリカ)、独日フォーラム・エルベ(ドイツ)、海外美術館などにも協力を依頼した。
昨年11月から今年1月までに「父が依頼を受けて新宮城の油絵を描いた時、依頼者から設計図のような図面を渡されたように記憶している」「壊れかけの状態の新宮城の古写真を見たことがあるように思う」など4件の情報が寄せられた。
委員から「一部の樹木を切ってきれいになったが、配水池周辺も伐採すると全景が見えるのでは」との意見があり、市では所管課で協議するとした。
新宮城跡は石垣の修復や遺構整備などの課題があり、市では今後、修理と整備に関し、国庫補助事業の活用を検討していく。
委員会は来年度に視察を計画しており、高松城(香川県高松市)、丸亀城(香川県丸亀市)、福山城(広島県福山市)から視察先を絞る。
(2019年2月16日付紙面より)
チームくまのがわと太田地区が交流会 (新宮市熊野川町 )
新宮市熊野川町の熊野川総合開発センターで14日、「チームくまのがわ」と那智勝浦町の太田地区福祉委員会の交流会が開催された。両地区の地域活動や地域のつながり、地域活性化についてお互いに情報交換し、より良い地域をつくるために開催。両地区民は昼食会などを通して交流を深め合った。
チームくまのがわは「いつまでも、自分たちの生まれ育った町で元気に楽しく過ごす」という思いから発足した。地域の課題や情報などを住民同士が気軽に集い、話し合える場を設けようと月1回のペースで会合を開いている。
開会に当たり、チームくまのがわの玉置利春さんが「高齢になるほど助け合っていかなければ。それぞれの地域の意見を交換し合って、いい方向を見つけていきたい」。太田地区福祉委員会の仲三喜夫さんは「今日はいろいろとお世話になります。よろしくお願いします」とあいさつした。
太田地区福祉委員会は、太田地区は人口が1023人で高齢者率が51%、女性の1人暮らしが多いことなどを報告。民生委員や福祉委員の活動内容などを紹介した。同地区では平成元年から、独居高齢者などを対象に、見守り活動を兼ねた食事サービスを月1回行っているが、「調理をする側も高齢化しており負担が大きくなってきている」と課題を述べた。
チームくまのがわは、熊野川町には34地区1322人が暮らしており、高齢者率は46・7%であると報告した。福祉委員会は民生委員や区長など計74人で構成されており、それぞれの活動が福祉委員の仕事を兼ねていると説明。チームくまのがわの発足については、将来の不安に備えて、地域のつながりを全体で考える場づくりが必要であるとの考えを示した。
グラウンドゴルフなどのふれあい交流事業や、「ひまわりまつり」をはじめとした地域活性化事業内容なども紹介し、「内外にPRして、今後もっと仲間を増やしていければ」。みつの地域活性化協議会の下阪殖保会長は「今後は農業と福祉を連携させていきたい」と展望を示した。
各地区の発表後には、みつの地域活性化協議会が作った弁当を食べながら交流を図った。「地域のつながりについて」をテーマに情報交換をした後、グループごとに発表。「一人で地域の見守りには限界を感じる。集まりが必要」「災害時の避難に関しては、普段のつながりで解決」といった意見が上がっていた。
(2019年2月16日付紙面より)
井田小と矢渕中が取り組みを発表 (紀宝学力向上推進協 )
第5回紀宝町学力向上推進協議会が同町役場で14日に開かれ、教員の授業力向上と指導方法の改善を目指した取り組みの成果が町立井田小学校と矢渕中学校から発表された。
協議会は児童生徒の学力向上を目的として平成26年10月にスタート。今回は町立小中学校の教員19人が参加した。
はじめに井田小の前田幸利校長が、低学年が高学年の授業見学で学ぶ姿勢を学んだことや、全学年児童の机を「コ」の字に配置することで分からないことを互いに聞き合う関係が生まれ、落ち着いて授業を受ける環境が整ったことなどを発表。児童がペアになって、分からないことを教え合う時の優しい表情から「子どもほど上手な支援者はいない。クラスで誰も一人にしない関係ができてくる」と述べた。
矢渕中は数学担当の永田将大教諭が少人数での授業効果を説いた。習熟度によってベーシックとスタンダードに分けて授業した結果、ベーシックでは活躍できる子が増えて喜ばれた半面、スタンダードでは逆の現象も生じたという。「これからの工夫次第では、やりがいがあるかも」と結び、県教育支援事務所の前田綾指導主事は「子どもたちができないことを、できるようにする取り組みを学校全体でやってほしい」と注文を付けた。
西章教育長も出席。「会議が授業改善をどう進めるかが大切。会議結果を単に学校へ持ち帰るだけでなく、授業の改善が必要」と述べて、教師の工夫と実践を求めた。
(2019年2月16日付紙面より)
全国各地のヤタガラス伝承を情報交換し、地域振興の魅力ある素材として役立たせることを目的に、地元有志らが中心となり「日本ヤタガラス協会」を設立することを発表。14日に新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局で行われた会見では「ヤタガラスと朝鮮半島の三足烏(サムジョゴ)の起源が同じであることを伝え、文化交流の必要性を説いていきたい。精神文化のシンボルとして、東アジア世界にも広げていければ」と語った。有志らは今後会員を募り、4月以降に設立総会を開催する。
カラス神話は世界各地に伝わっており、日本には中国大陸から朝鮮半島を経て飛来してきたといわれている。日本においては神武天皇東遷の折に天照大神の使いとして大和の国へ道案内したという伝承が残っている。朝鮮半島には高句麗の古墳壁画や百済の武寧王陵遺品に三足烏が表されており、かつては太陽信仰の象徴だった。
同協会は昨年3月に那智勝浦町で開催された「熊野の魅力・再発見シンポジウムin那智勝浦~熊野の神秘と八咫烏を通じた日韓文化交流と観光~」をきっかけに構想が練られ、昨年韓国で立ち上がった「韓半島三足烏交流協会」に誘起され設立の運びとなった。
有志らは「ヤタガラスを通して、将来は東アジア共同体を考え、人・文化・観光での交流が深まることを願っている。まずは熊野地方から魅力ある鳥を検証し発信していきたい」とし、ヤタガラスが「東アジアの友好の鳥」となることを期待する。設立後はヤタガラスにまつわる伝承の調査や研究、情報発信、講演会や研修会、韓国などとの相互交流事業などを計画していく。
(2019年2月16日付紙面より)
神倉神社で紀元祭 (新宮市 )
「建国記念の日」の11日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の摂社、神倉神社で「紀元祭」が営まれた。同大社役員や神倉神社奉賛会役員ら約20人が参列し、国の繁栄などを祈った。
2月11日は1872(明治5)年に、初代天皇とされる神武天皇が即位した日として「紀元節」となっていたが、第2次世界大戦後に廃止され、1966(昭和41)年の祝日法改正で「建国記念の日」として復活した。
この日の神事では、佐藤仁迪(ひとふみ)権禰宜(ごんねぎ)の祝詞奏上に続いて、みこが鈴払いの儀。杉本義和・同大社崇敬会長、濱口太史県議、猪飼三雄・神倉神社奉賛会長ら参列者たちが神前に玉串を供え、「雲にそびゆる高千穂の」で始まる唱歌『紀元節』と国家を斉唱した。
同神社には皇室の祖神・天照大神(あまてらすおおみかみ)と建国の功臣・高倉下命(たかくらじのみこと)が祭られている。『神武天皇紀』(日本書紀)には、紀元前3年6月に狭野(さの)を越えて「熊野神邑(くまのみわのむら)に到り、旦(すなわち)天磐盾(あまのいわたて)に登りて」と記されており、この天磐盾が神倉山といわれている。
(2019年2月13日付紙面より)
「ブルーム訪問記」を無料配布 (太地町 )
太地町国際交流協会(会長・宇佐川彰男教育長)は、同町の姉妹都市であるオーストラリア・ブルームとの国際交流を記した同町立太地中学校の生徒らの訪問記をまとめた。8日から同協会(太地町公民館事務所)で無料配布している。同協会の青少年交流事業10周年記念に発行した。
この事業は2008(平成20)年から始まり、毎年のように相互交流を重ねてきた。本のタイトルは「オーストラリア・ブルーム訪問~交流記2008→2018~」で、ラクダに乗った子どもたちがケーブルビーチを行く姿が表紙になっている。ホームステイの日常や体験から得た国際理解、祖先への思いが写真とともにつづられ、成人した第1回の参加者、和田貴子さんらの寄稿もある。
100年以上前にブルームには同町から多くの移民が渡り、シロチョウガイ(=南洋真珠の母貝)採取の潜水作業員として従事した。現地には大規模な日本人墓地がある。ブルームの真珠養殖産業の発展に大きく貢献したことから、1981(昭和56)年に太地とブルームは姉妹都市提携を結んだ。
イルカ追い込み漁を批判的に描いた「ザ・コーヴ」(2009年第82回アカデミー賞受賞)公開当時、姉妹都市提携の破棄が議決されたが、撤回された。ブルーム住民らが破棄に反対した背景がある。
「オーストラリア・ブルーム訪問~交流記2008→2018~」の問い合わせは、同協会事務所(電話0735・59・2335)まで。
(2019年2月13日付紙面より)
水門神社例大祭「水門祭」 (串本町 )
串本町大島にある水門(みなと)神社の例大祭「水門祭」が9日に本祭を迎えた。今年は半ばから雨に見舞われたが、祭員一同ひるまず諸奉仕を重ねて区内外から集まった人々の注目を集めた。
東牟婁地方でも屈指の数の奉仕奉賛を誇る同神社の例大祭「水門祭」は近年、2月第2土曜日を本祭日として営まれている。大島区内4組で当番組を持ち回るのが慣例だが、人口減に伴い当番組を軸にしつつ祭典保存会(吉田隆会長)を軸にし、区全体で営む形が定着している。
今年は南中組(宮下漁次組長)が当番を務め、午前9時30分に同神社で御前の儀を執行。大島区民会の稲田賢区長(69)を筆頭に猪野久次宮主(69)や責任役員らと漁方、さらに田嶋勝正町長や航空自衛隊串本分屯基地の吉村雅美司令ら来賓も多数参列して主祭神に礼を尽くした。
引き続き弓頭の滝本虎之介君(18)と稲田駿也君(17)がお的の儀に臨み、作法を交えて計12本の矢を的中。その後の的は引きちぎられ、門先の魔よけとして観客らに配られた。お的の儀以降は境内で大座の儀があり、当番組の亭主役衆が御前の儀参列者を酒と魚で接待。並行して青年団体「大同会」(吉田龍会長)が獅子舞を奉納した。
雨はこの頃から降り始め、以降の奉仕は時間を繰り上げながら進行した。正午前に主祭神・誉田別命(ほんだわけのみこと=応神天皇)の渡御が始まり、主祭神の神霊が白丁役に担がれて大島港へ向かい、その先は当船で御旅所がある苗我島を目指した。
御旅所で神事とお的の儀を営んだ後、当船は矢倉甚兵衛さん邸を海上から遥拝して帰港。大島港では南中組選出の役者を伴った渡御の一行が扇子や軍配を振りかざして当船を招く行事「つるの儀」を営んで出迎えた。みやびやかな衣装を着た稚児役が注目を集める中、商人役の伊勢谷英克さん(44)が口上と競りを繰り広げて活気あふれる大島を描き出した。
当船の出港を警護した櫂伝馬(かいでんま)「鶽(はやぶさ)」「鳳(おおとり)」は船上から餅をまき、大同会の吉田会長から「魂込めて死力を尽くして伝馬をこげぇ!」と激励を受け、艫櫂(ともかい)持が宣誓で応えて大島港~串本間を1往復する競漕(きょうそう)に臨んだ。先着したのは「鶽」で、艫櫂持の山下翔也さん(20)は「最初は鳳が先行したが、折り返しは僕らが先でそのままゴールした。チームワークの良さが本番で発揮できたのが勝因。みんなの一丸のおかげだと思う」と喜びを語った。
競漕後は歳の節目を迎えた区民による餅まきがあったほか、同港内では複数の屋台や区内に施設を有する縁でアクアマリンふくしまの移動水族館車「アクアラバン」も利用を集めた。
当船の帰港後、同港内に据えられたおヤマ(枝葉と神鏡を飾った構造物)が倒され、区内の若者が神鏡を雄々しく取り合い。港外に持ち出した者は豊漁の利益があると信じられ、今年は真っ先につかんだ若者が他をかわして一気に港外へ駆け抜ける展開となった。その後は大島郵便局前で獅子屋台の大練りがあり、おヤマ跡での獅子舞披露は天候不良のため中止となり、この大練りが今年最後の見せ場となった。大同会は夕方から獅子舞の道行きを始め、翌10日まで区内各所で地下舞わしや屋固めを重ねた。
天候には恵まれなかったが、無事今年の例大祭を終える形となり、同神社祭典保存会の吉田会長(59)は「最近は大島の中だけでなくよそに出た者にも祭りに参加してもらっている。休みとはいえ早く帰してやることを考えると、多少天気が悪くてもやったろかと考えるし、やる方は大変だが早回しで進めたりもする。今年は雨に見舞われたが、心配した大きなけがもなく終えられて何よりだ」と語った。
(2019年2月13日付紙面より)
第14回しんぐう元気フェスタ (新宮市 )
新宮市ボランティア・市民活動センター(岡鼻崇会長)は11日、市福祉センターで「第14回しんぐう元気フェスタ'19」を開催した。ステージや各種体験、販売があり、大勢の人でにぎわった。
企業とボランティアなどが協働で取り組んでいる毎年恒例のイベント。会場では工作や絵手紙教室、スポーツ吹き矢、餅つきなど各コーナーに多くの親子連れが詰め掛けた。ラーメンやフランクフルト、焼きそばなどの飲食ブースには行列ができていた。
ステージでは「Team雅龍」「ハリケーン」「THE透来夢」「マジックサークル青い鳥」「みくまの農業協同組合」「ANIANI PRODUCTION」「ハラウ フラ オ カウイオナラニ」「緑丘中学校吹奏楽部」らが踊りやバンド演奏、手品などを披露した。
開会式で岡鼻会長は関係者や参加者に感謝を述べ、「イベントを通じて、多くの団体同士が交流し、団体の紹介やPRをすることによって収益事業にもつながってくる。この活動が今後も長く続くように、参加している皆さまと一緒に、知って、見て、楽しんで一日を過ごしてください」。来賓の田岡実千年市長は「地域のつながりが希薄になっているといわれているが、いろんな企業、団体、子どもから高齢者までさまざまな方が集えるイベントが開催されることをうれしく思う。新宮市政のモットーは、市民の誰もが元気で心豊かな町づくり。イベントがそのきっかけになっていけば」とあいさつした。
(2019年2月13日付紙面より)
第10回イオン・バンビカップバレー
ファミリーフットサルフェスティバル (和歌山県サッカー協会 )