創立50周年記念式典 (新宮青年会議所 )
新宮青年会議所(新宮JC、鈴木竜司理事長)が「心をひとつに~新たなる挑戦へ~」をスローガンに14日、那智勝浦町のホテル浦島で創立50周年を祝う記念式典を催した。
新宮JCは1969年4月14日に、明るい豊かな社会の創造を目指す若者たちによって創立。式典には、鮒田健二・第8代理事長をはじめとした、新宮JCを築き上げてきた歴代理事長のうち30人が出席、壇上に勢ぞろいした。鈴木理事長は「私たちにはこの地域の魅力と歴史を、未来を担う世代に伝播(でんぱ)していく使命があります。会員一同、地域の仲間と強い絆でつながっていくことが大切」と述べ、地域の中で未来ある事業を展開するために、失敗を恐れず果敢に挑戦し、固定概念にとらわれることなく精進していくと誓いを新たにした。
来賓として田岡実千年新宮市長や堀順一郎那智勝浦町長、西前啓市古座川町長、山口賢二北山村長、県会議員や各団体の代表者らも出席。仁坂吉伸知事代理として出席した東川智昭・東牟婁振興局長が「和歌山県が誕生して150年となる2021年に、県では国民文化祭、全国障害者芸術文化祭が同時に開催される。ビッグイベントが盛り上がり、地域の活性化として生かすことができるよう、力を結集していただきたい」と協力を呼び掛けた。
第32代理事長であり、現シニアクラブ代表幹事を務める田岡実千年新宮市長は、在籍中を振り返り「市長を務めさせていただいて10年の節目を迎える。重責の中、批判も受けながらなんとか務めさせていただいているのも、JCで人として鍛えられたおかげだと日々感謝しています」などと祝辞を述べた。創立会員としての功績などに対し感謝状を受けたチャーターメンバーを代表して鮒田さんが「新たなる歴史を歩み、ますますの発展を」などとあいさつした。
50周年まちづくり委員会の庵野高司委員長が「50年を迎え、改めて私たちの運動、活動内容とその目的、存在理由を内外に伝えていく必要がある。あらゆる機会が提供される地域を理想のまちとして、未来を担う若者からも暮らしたいと思われるまちの創造へとつなげていく」と未来のビジョンを表明。地域に良い影響を与えられる組織として、地域から必要とされるために新宮JCが持つ力を最大限ささげていくと誓った。
(2019年4月16日付紙面より)
三浦綾子文学講演会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の勝浦バプテスト教会(稲葉禮野=れいの=牧師)で14日、「三浦綾子文学講演会」が開かれた。全国三浦綾子読書会代表の森下辰衛さんが、作家の人生が語る「希望」について話した。約30人が耳を傾けた。
森下さんは『氷点』や『塩狩峠』など人間存在を問う数多くの三浦綾子の作品の中から『道ありき(青春編)』を取り上げた。森下さんのユーモアと抑揚感にあふれた語り口に、来場者らはしきりに相づちを打つなど、会場は終始涙と笑いに包まれていた。
同書には16才の綾子が戦時中軍国教師となり、疑いもなく「お国のために死ぬのですよ」と子どもたちに教えたあげくの敗戦、自殺未遂、死の病との闘い、恋人の死などの苦難を通り、結婚に至るまでの道のりがつづられている。
森下さんは、この過程が三浦文学を解く鍵であるとして、本の内容を引用。教職を辞してから、肺結核という病を得た自分自身を「ざまあみろ」とあざけるほどに凍り付いた綾子の心が、いかにして溶かされたかを説いた。また、「綾子は絶望のふちにいたからこそ『本物しかいらない』という確固とした思いがあった。自分を否定し、生きることを放棄するほど心が凍えたときこそ本物を求めてください。後になってそこに道があったと分かります」と話した。「神様は本気の問い掛けに知らんぷりはしません。奇跡を見たいなら、『にもかかわらず』相手を愛してください」と結んだ。
講演後は、賛美歌『おどろくばかりの(アメイジング・グレイス)』を合唱し、森下さんに盛んな拍手が送られた。
(2019年4月16日付紙面より)
スターレジェンド入港 (新宮市 )
外国客船「スターレジェンド」(総トン数9975㌧、全長134㍍)が14日、新宮市の新宮港に入港した。アメリカ人など乗客193人が熊野三山巡りなどを満喫した。
今回のクルーズ名は「グラン・ジャパンクルーズ 大阪~横浜」。行程は大坂、高松、広島、唐津、釜山(プサン=韓国)、長崎、鹿児島、新宮、清水、横浜。新宮港では平安衣装の女性による歓迎や地元特産品の販売があった。
乗客らは瀞峡と熊野速玉大社を巡るツアーや熊野那智大社、本宮大社を訪れるツアーに参加した他、シャトルバスに乗車して市内観光を楽しんだ。市がこれまでに実施したアンケートの結果では、「また熊野に来たい」という回答が9割で「自然がいい」「まちの人が優しかった」という声があったという。
同船は18日(木)、5月4日(土・祝)にも入港する予定。市企業立地推進課(電話0735・23・3333)は乗客を歓迎する外国語ボランティアを募集している。
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この日は紀宝町の「熊野水軍太鼓」が和太鼓の体験コーナーを設けた。乗客らは会員らから教わりながらバチを手に太鼓をたたき、時に笑顔を見せながら日本の伝統文化に触れた。
熊野水軍太鼓事務局の堀勝之さんは「初めての試み。普段は見送りの際に演奏をしていますが、外国の人に日本文化を体験してもらうことで少しでも興味を持ってもらい『熊野にまた来たい』と思ってもらえれば」と話していた。
(2019年4月16日付紙面より)
JR串本駅でマナー啓発 (串本町 )
JR串本駅で15日、啓発運動「本年度第1回きのくに・さわやかマナーアップキャンペーン」があった。串本古座高校の生徒と青少年健全育成関係者約40人が鉄道利用者に物資を配り、併せて同駅駐輪場の施錠確認や清掃をするなどして地域の規範意識を促した。
このキャンペーンは、駅舎内や列車内など公共の場における主に青少年のマナー向上と自転車盗の被害防止を目的として、県警とJR西日本和歌山支社が同日から26日(金)までの期間を設定して計画。街頭啓発は県警管内14署がそれぞれ適時場所を定めて行うことになっていて、串本警察署は生活安全刑事課が軸になって期間初日、串本古座高校の登校時間帯に合わせ同駅一帯で実施することとし、啓発関係者に協力を呼び掛けた。
参加したのは▽串本古座高校生徒会執行部・硬式野球部・教職員▽同所少年補導員▽串本青少年センター職員▽同署管内防犯協議会事務局職員(役場職員)▽JR西日本和歌山支社職員▽串本警察署署員。
実施に当たり同駅を管轄するJR新宮駅の角野敦彦副駅長は、高齢者に席を譲るなどの配慮やイヤホンの音漏れ対策など同キャンペーンで呼び掛けるマナー向上のポイントを伝達。啓発員は改札前の左右に分かれて利用者の通路を作り、往来する鉄道利用者に物資を配って同キャンペーンの趣旨を伝え、意識高揚を促した。
往来が活発化する鉄道到着を待つ間、生徒が中心になって同駅駐輪場で無施錠の自転車に施錠を呼び掛けるエフを付け、ある程度自転車が持ち出された後に場内清掃もして、自転車盗をしにくい雰囲気づくりにも努めた。
これら活動に加え、今回は特別企画として生徒会の伊森安美会長(3年)が構内アナウンスで鉄道利用者に規範意識の高揚を呼び掛けた。活動を終えて「新宮あたりで満員電車に乗り合わせたことがありますが、そのようなときに高齢者優先で高校生が率先して『どうぞ座ってください』と言えるようになればと思う。今日は生徒の参加人数も多く影響力が強かったと思うので、この機会を通して地域がよりよいまちになれば」と今後を期待し、「啓発した自分も頑張り、引き続き向上の輪を生徒に広めていきたい」と意欲を掲げた。
同日夕方は和歌山東警察署もJR和歌山市駅で同活動を実施。本紙関係で新宮警察署は24日(水)早朝にJR新宮駅で行う予定。
(2019年4月16日付紙面より)
県少年サッカー東牟婁ブロック予選
スポ少野球東牟婁予選
第22回三輪崎少年剣道大会
乗組員待望の無料Wi―Fi設置 (那智勝浦町 )
那智勝浦町築地の勝浦地方卸売市場で3月から無料Wi―Fi(ワイファイ)の供用が開始された。第1、2売り場の2カ所にアクセスポイントを設置し、市場付近に停泊する漁船内でインターネット接続が可能になった。
町とJF県漁連が取り組む県外船の誘致活動の一環。マグロはえ縄船は、インドネシア国籍の乗組員が半数以上を占めることから、母国との通信に必要なインターネット環境の整備が求められていた。
水揚げを終えた宮崎県の日の出丸(島田実船長、乗組員7人)の乗組員、アガム・チプトラさん(24)らは11日、「本当にうれしい。国の家族も喜んでいる。夜の船の中で退屈しなくなった」と口々に話し、満面の笑顔を見せた。日の出丸はクロマグロ3本を漁獲し、うち一本には1㌔あたり1万7000円の高値が付くなど水揚げも上々。チプトラさんらはスマートフォンを手に喜びを分かち合っていた。
県外船の誘致については、衣服の贈呈や入浴施設の完備など、全国の港でさまざまな取り組みがなされている。2018(平成30)年度の勝浦市場の水揚げ船は、延べ1427隻で、前年度と比べると159隻の増となったものの、漁獲数量は約410㌧の減。漁獲が少ないと航海が長引くため、入港の回数が減ることから隻数の減少が懸念されている。
同町農林水産課では「現状維持を最低限に、誘致につながる取り組みを続ける。具体的には乗組員の皆さんが快適に過ごせる環境づくりや、魚価の安定のため市場の設備改善を進めていく」と話している。
今年度は、乗組員用の休憩所やシャワー室の整備、第1売り場の床面の塗り替えなどを予定している。
(2019年4月13日付紙面より)
潜水ポイント4カ所に (串本ダイビング事業組合 )
串本ダイビング事業組合(小松誠司会長、会員22店舗)が12日、串本町串本にある袋港一帯のダイビングポイント4カ所にアオリイカの産卵床を設置した。
ダイビングシーズン序盤に弾みをつける恒例の取り組みで、産卵を控えたアオリイカを同ポイントに引き寄せて鑑賞の好機をつくることが狙い。併せて藻場の減少でガレ場に産卵せざるを得ないアオリイカに良好な場所を提供することにもつながることから、最近数年は日本釣振興会も協賛し取り組みを後押ししている。
荒天により万が一流失しても周辺環境を損ないにくいよう、手間はかかるが自然に戻りやすい天然木の枝を組んで仕立てるのが同組合の産卵床の特色。前日に最寄りの山から広葉樹の枝を3~4㍍の長さで切り出し、この日は会員事業所のスタッフら18人が手分けして数本ずつ枝元で縛り近隣の浜の砂を詰めた土のうを重りとしてつけて産卵床を仕立て、▽備前▽グラスワールド▽イスズミ礁▽住崎―の各ポイントに沈めた。
設置期間は卵が全てふ化して役目を終えるまでで、7月ごろに引き揚げて撤去するという。この取り組みを担当する同組合イベント係の中井嘉昭さん(45)は「今年は水温が高く、1㍍前後のアオリイカがすでに産卵を始めている。今年のゴールデンウイークは10連休。ぜひ多くのダイビング客の皆さんに目の前でアオリイカやその産卵シーンを見届けてほしい」と述べ、今後の利用の弾みを期待した。
(2019年4月13日付紙面より)
小さなボールを使って健康に (紀宝町 )
「小さなボールをつかった健康運動教室」が11日、紀宝町成川の上地多目的集会施設であった。
町内5カ所で、毎月1回実施している町の介護予防事業。65歳以上が対象で約90人が取り組んでいる。
上地多目的集会施設の教室には10人が所属。ピーアップ新宮の健康運動指導士、杉浦資史さんが指導している。
この日は女性7人が参加。椅子に座って20分ほどストレッチした後、ボールを使った運動に取り組んだ。音楽に合わせて、ボールを両手で握り、足に挟むなどして体を動かした。
立った状態で左右の足を交互に踏み出し、膝や腰への負担を和らげる運動も実践した。
ヨガマットを使って、歩く力を強くするため、左右の足を持ち上げる動きや、両膝でボールを挟み下半身を鍛えるトレーニングなどで汗を流した。
杉浦さんは「各地区で継続して参加してくれる人も多い。ボールを握ることで筋力トレーニングになり、脳への刺激にもなる。認知症予防の取り組みですが、楽しく体を動かすことで、皆さんが笑顔になることが一番の効果」と話していた。
町では随時、参加者を募集しており、問い合わせ、申し込みはみらい健康課(電話0735・33・0355)まで。
(2019年4月13日付紙面より)
つくしが新元号にちなみ考案 (新宮市 )
新宮市橋本の(有)御菓子処つくし(立岡實社長)はこのほど、新元号にちなんだ菓子「令和」を開発した。5月1日(水・祝)の改元から同市谷王子町のつくし本店で販売を開始する。立岡社長は「今までにないお菓子。ぜひ食べていただければと思います」と呼び掛けている。
新元号「令和」には「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」という意味が込められている。日本の国書「万葉集」より梅花の歌三十二首の序文が典拠。菓子「令和」はカステラ生地の蒸し菓子で、中には梅肉やあんが入っている。
「改元するとなってから、どのようなお菓子を作ろうかと考えていました。『新元号にちなんだ味に』という思いがあり、新元号が梅花の宴から取ったということで梅を入れた。なかなか難しかったです。梅と和歌山の和をイメージしました」と笑顔を浮かべた。
ふんわりとした優しい甘さの生地に爽やかな梅の風味が香る「令和」は1個150円、5個入り750円、10個入り1500円でいずれも税別。4月29日(月・祝)、30日(火・休)の来店客に試食のサービスを行う予定。
(2019年4月13日付紙面より)