レインボーリボン週間 (新翔高校 )
新宮市の県立新翔高校(藤田勝範校長)で21日、性的マイノリティー(LGBTQ)への理解と支援の輪を広げようと「レインボーリボン週間」が始まった。全校生徒298人がリボンを身に着け、生まれ持った身体の性と心の性が異なるトランスジェンダーの当事者である丸山都さんの講話に耳を傾けた。
さまざまな社会問題や難病に対するさりげない支援や賛同を表明する「アウェアネス・リボン(気付きのリボン)」を参考に、教職員らがリボンを制作して配布した。
講演の冒頭、丸山さんは生徒たちに「好きな色は何ですか?」と問いかけ、性的指向について▽レズビアン(女性同性愛者)▽ゲイ(男性同性愛者)▽バイセクシュアル(両性愛者)▽アセクシュアル(無性愛者)▽ヘテロセクシュアル(異性愛者)―など多様な人々がいることを説明。性自認についても、Xジェンダー(男性でも女性でもない)、シスジェンダー(身体の性と心の性が一致している)、クエスチョニング(性が決まっていない)といった言葉を解説した。
自身のカミングアウト後に「ええやん、マルはマルやから」という友人の言葉に救われたと語り、「セクシュアリティーは『好きな色は何?』という問いと一緒。一人一人違うから面白い。LGBTQの象徴である虹色のもので理解者であることを示してくれたら、すごく心強い」と呼びかけた。
中村美優さん(3年)は「ヘテロセクシュアルやシスジェンダーなど、自分が普通と思っていたことにも名前があることを知った。最近は男女関係なく好きな制服を着られる世の中になっていると思う。LGBTQの方々のことを身近に感じられた」と話していた。
(2022年11月23日付紙面より)
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高宮和也さん迎えて指導会 (串本ベースボールクラブ )
串本町を拠点にして活動するクラブチーム「串本ベースボールクラブ」(湊健次監督)が20日、元プロ野球選手の高宮和也さん(40)を迎えて指導を受ける機会を得た。
中学生を対象にして今年1月から活動を本格化し、4月1日付で県軟式野球連盟に登録した同チーム。現在は3年生1人、2年生1人、1年生9人が毎週土・日曜日に旧串本古座高校古座校舎、同火曜日に総合運動公園雨天練習場で練習に打ち込んでいる。湊監督ら指導陣は将来に生かせる体力、人間力(精神力)、技術力を託して希望する進路(高校など)へ送り出すことを見据えてその環境を支えている。
大阪府出身の高宮さんは、他球団を経て2013~17年に阪神タイガースに所属していた元プロ野球選手。現役時代は投手として活動し、現在は引退しスポーツ用品店所属アドバイザリースタッフとして後進の育成に力を注いでいる。そのことを知る指導陣とのつながりで、今回の機会が実現したという。
高宮さんはピッチングやキャッチ、バッティングとグローブのメンテナンス方法などを指導。バッティングでは素振りの取り組み方やミスを少なくする動作を紹介し、一人一人の実践を見て修正指導を注ぎ選手は目に見える上達を授かっていた。
最年長の小堀敬太郎君(3年)は「プロ野球選手に教わるのは初めてで、とにかくすごいこと。投げ方を見てもらい教えていただいたことはとてもためになりました」とコメント。高宮さんは「野球には必ず勝ち負けがついてくる。皆さんは中学生なので、好きな野球への楽しさも大事だが一つのミスで勝てるものが勝てなくなるなどワンプレーに対する厳しさ(=緊張感)も徐々に知ってほしい。野球は個人スポーツではなくチームスポーツ。それぞれがカバーしあう中でのワンプレーの大切さを少しでも伝えられれば」と限られた時間の中で特に託したい思いを語った。
同チームの活動は前述した時間帯で随時見学できる。クラブチームなので加入時は入会金と月謝が必要。興味が湧いたら最寄りの指導陣へ声をかけてほしいという。
(2022年11月23日付紙面より)
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デマンド運行2年経過し (新宮市熊野川町 )
新宮市熊野川町日足の熊野川総合開発センターで21日、同町地域における公共交通に関する意見交換会があった。昼・夜の2回に分けて実施。市職員がデマンドタクシーの運行実績などについて説明し、町民が意見を届けた。
同町では、民間事業者の路線バスをはじめ行政バスの利用実績が少ないといった現状を鑑み2020年10月、公共交通を再編。路線バス(玉置口線、篠尾〈ささび〉線)、行政バス、熊野川診療所送迎(敷屋方面)を廃止し、事前予約制の乗り合いタクシー(デマンドタクシー)を導入した。
意見交換会は、デマンドタクシー運行開始から2年が経過するに当たり、よりよい運行に向けて町民意見を聴取するもので、運行開始以降、初の実施となった。なお、デマンドタクシーは現在、運賃は1回(片道)100円均一で、同町内全域および一部町外(高津橋バス停、熊野市役所紀和庁舎)を1日最大8便運行している。
市によると、利用者は増加しており、1日当たり9人が乗車(令和3年度は7人)した。通院(診療所、23・2%)や通学(28・2%)目的の利用が多く、また21年4月のダイヤ改正に伴いバス乗り換えによる利用も増加しているという。
職員の説明を受け、町民からは「子どもが通学でデマンドタクシーを利用しているが、ここ1週間は時間が合わずに送り迎えをしている。便数を増やすことは」「観光客が使っていいのかは別だが、北山方面の観光地に行く手段がない」。
「子どもも高齢者もまとめてデマンドタクシー。通学に関しては子ども中心に考えてほしい」「料金をプラスしてもかまわないので、市街地や本宮町まで行ってもらえれば」などの意見が上がった。
対し、市は「多様な機能を持たせることは理想だが離して考える必要がある」「市を越えることのハードルの高さがある。町内を安く、ということに重きを置いている。今のデマンドタクシーに付加するのは現状では難しい」などと説明しつつ「公共交通の利便性を上げることと公共交通を利用できない人の支援が一つのポイント」「住民施策として、教育部局や福祉部局など、全体で取り組んでいく必要があると感じている」などと理解を求めた。
「診療所へ行く人が多いが、便の間が1時間半空いている便もあり乗り継ぎのために待つ場合もある」とし、増便や寒さを防ぐための乗り場へのついたて設置などの処置を求める声もあった。
(2022年11月23日付紙面より)
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ガイドツアーにドイツ人 (那智勝浦観光機構 )
一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)は18日、那智勝浦町築地の勝浦地方卸売市場で、「生まぐろ競り(入札方式)ガイドツアー」を実施した。ドイツから参加した8人(同行ガイド含む)は市場で漁法や競りの説明を受けるなどして、生マグロの生態や魅力に触れた。
紀州勝浦産の生マグロの魅力を国内外に発信するために企画されたもので、今年7月にモニターツアーを行い、発売に至っている。
機構によると、海外からの同ツアーへの予約はこれまでにもあったが、コロナ禍などの事情から実施に至らず、今回が初だという。
参加者は軽量無線機を取り付けて市場でマグロの入札や漁船を見学。機構の塩地真子さんが説明し、旅行会社BCT―Touristikの久保田智子さんが通訳した。
塩地さんはマグロの種類や同町で水揚げされるビンチョウマグロ、キハダマグロ、メバチマグロ、クロマグロを紹介。マグロ漁の種類にも触れ、同町で行われているはえ縄漁は、マグロに傷やストレスを与えず、持続可能な方法であるなどを説明した。
その後一行はにぎわい市場に移動し、ツアーのオプション「まぐろのっけ寿司体験」に取り組んだ。株式会社ヤマサ𦚰口水産の職員が自社の事業やマグロについて説明した。
生マグロや同社の「もちメバチマグロ」、「もちビンチョウマグロ」の切り身とシャリが並べられた皿が各自に用意され、それぞれが好きな食べ方で楽しんだ。その後は同社からサービスで、マカジキの切り身の提供もあった。
久保田さんは「このようなツアーはドイツの方にも需要があると思う。お客さまもとても喜んでいました」。
ツアーに参加したヴォルフガング・シュヴァルツバッハさん(75)は同町やツアーについて、「勝浦は美しい所。ツアーでは見たことがないマグロなどが見られて、面白かった。種類の違うマグロを食べ比べることができた。他の魚が食べられないと思うくらい、とてもおいしかった」と笑顔で話していた。
塩地さんは「現在は日本人のお客さまの利用が多いツアー。しかし、海外個人旅行(FIT)が解禁となり、国内にも外国人観光客の方が増えてきた。今後はオプションを強化して選択肢を広げ、有力な商品に仕上げていきたい」と語った。
(2022年11月23日付紙面より)
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来年のえと「卯」の色紙 (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で来年のえと「癸卯(みずのとう)」の色紙作りがピークを迎えた。男成宮司が直筆で1枚ずつ、色紙に日本がますます栄えるようにと「弥栄(いやさか)」の文字を書き添えている。今月中に1300枚を完成させる予定。
色紙には仲むつまじい親子のウサギと色鮮やかな初日を配した那智の滝が描かれている。原画は8月ごろに完成した。
同社によると、癸卯は恵みの雨によって草木が生い茂り、地面を覆う状態を示す。ウサギは勢いよく飛び跳ね、多産で成長が早く、繁栄の象徴であるとともに、新たな年が飛躍と繁栄の1年となるよう願いが込められているという。
18日は同大社斎館で、男成宮司が色紙に文字を書き入れ、巫女(みこ)が社印を押して仕上げた。
男成宮司は「コロナも3年目。感染はいまだ終息せず、国内でも厳しい状況。新しい1年は災害や感染もなく、皆さまが健康で幸せであることを祈り、描きました」と語った。
社頭での授与は19日から行い、発送は11月下旬からを予定。1枚2000円。送料は2枚以下600円、3枚以上は1200円。申し込みは、はがき(〒649―5301那智勝浦町那智山1、熊野那智大社)、FAX(0735・55・0643)、または同大社ホームページで受け付けている。
(2022年11月20日付紙面より)
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各所でオレンジリボン運動 (新宮市 )
児童虐待防止を訴える街頭啓発「オレンジリボン運動」が19日、新宮市内で行われた。新宮市子育て支援センターやわかやま子育てサポートネットワーク、主任児童委員など市子育て支援ネットワーク参加機関の11人が、市内大型スーパー2店舗で児童虐待早期発見を訴えるチラシや啓発グッズを買い物客らに配布した。
厚生労働省では、毎年11月を「児童虐待防止推進月間」と定め、家庭や学校、地域などの社会全般にわたり、児童虐待問題に対する深い関心と理解を得ることができるよう、児童虐待防止のための広報・啓発活動などの取り組みを実施している。
オレンジリボン運動は2004年に栃木県で児童2人が虐待を受け、命を落とした事件をきっかけに、翌年、同県の団体「カンガルーOYAMA」が児童虐待防止を目指して始まった。NPO法人児童虐待防止全国ネットワークなどの協力を得て活動を全国に広めている。
今年の標語は「『もしかして?』ためらわないで!189(いちはやく)」。厚生労働省では、自身が出産や子育てに悩んだとき、虐待かもと思った際には児童相談所虐待対応ダイヤル(電話189)へ連絡するよう呼びかけている。連絡は匿名で行うことが可能。
新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりとなった街頭啓発では、関係者らが買い物客にチラシとポケットティッシュを配布し、活動趣旨への理解を呼びかけた。
市子育て推進課の嶋田香苗さんは「子どもたちが笑顔で過ごせるように、地域で子育てできる環境をつくっていきたい。お父さん、お母さんのさまざまな悩みが悲しいことにつながっていくケースもある。人ごとではなく、みんなで子どもを守る視点を持っていただければ」と話している。
(2022年11月20日付紙面より)
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伝統花火存続のための打上花火 (熊野市 )
3週連続花火のフィナーレを飾る「伝統花火存続のための打上花火」が18日、熊野市の鬼ヶ城を舞台に繰り広げられた。熊野大花火大会の鬼ヶ城大仕掛けをほうふつとさせる彩色千輪や地爆花火が多くの見物客を魅了した。
新型コロナウイルスの影響で2020年から中止となっている熊野大花火大会の伝統存続と花火事業者を支援しようと、熊野市観光協会(中平孝之会長)が主催。8月から9月末にかけて寄付金を募ったところ、目標の1500万円を大きく上回る協力があった。
300年以上の歴史と伝統を誇る熊野大花火は、海上と鬼ヶ城を舞台に、鬼ヶ城大仕掛けや三尺玉海上自爆など全国屈指の花火大会として知られている。
この日は打ち上げ花火で幕開け。彩色千輪は漆黒の秋の夜空を一瞬のうちに極彩色の世界へと変えた。最後を飾った地爆花火は、岩場から花火が扇状に開いた瞬間、光、音の衝撃が七里御浜の砂利浜を震撼(しんかん)させた。
日本一の呼び声も高い爆風とごう音が体中に響き渡り、浜に集まった見物客から拍手と歓声が上がった。
(2022年11月20日付紙面より)
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モニターツアーに首都圏から10人 (新宮市 )
新宮市は17~19日の3日間、市内でEバイク(電動アシスト自転車)を使用したモニターツアーを実施した。首都圏から10人が参加。熊野古道・大雲取越や熊野速玉大社、新宮城跡などを自転車で巡り、市内の観光資源を満喫した。
自転車観光の推進を目指し「市自転車活用推進事業」を進めている同市。今年2月、信金中央金庫が実施する地域創生支援スキーム「SCBふるさと応援団(企業版ふるさと納税)」において、新宮信金の推薦により2021年度の寄付対象事業に同市を選定。同事業への活用にと1000万円を寄付した。
寄付金を元に、市では2カ年にわたって事業を展開。本年度はBESV(ベスビー)社製10台、ブリヂストン社製4台の計14台のEバイクを導入した。
行われたツアーは、観光庁の補助事業「看板商品創出事業」として実施。市では大手旅行会社を活用して市内のサイクリングルートの策定および旅行プラン造成を行っており、先日には台湾からの旅行客を対象に実施したという。今回は大都市圏から一般ユーザーを募集。モニターツアーはこれが最後で、市では今後、一般向けの貸し出しを行うとともに、ツアープランの策定などを展開していく。なお、週明けから、市観光協会において貸し出しを開始する予定としている。
古道歩きや滝巡りなどのトレッキングや「瀞峡めぐり」も交えて開催。秋の好天の下、参加者らは市内の史跡や自然を楽しんだ。千葉県から参加した、自転車愛好家の藤田洋治さんは「(高田の)桑ノ木の滝が見応えがあって良かった。新宮市は太平洋岸自転車道の拠点の一つなので、また訪れると思います」と話していた。
(2022年11月20日付紙面より)
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行者堂再建に向け地鎮式 (那智山青岸渡寺 )
那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)は10日、同寺敷地内で、熊野信仰・山岳宗教のシンボルとなる「行者堂」の建立地鎮式を営んだ。建設を行う岐阜県関市の亀山建設の亀山直央代表取締役や関係者らが参列。髙木住職や髙木智英副住職、熊野修験の山伏らが読経を行い、行者堂再建の無事を祈願した。
同寺では、明治初年の神仏分離・廃仏毀釈(きしゃく)と1872(明治5)年の修験道廃止令によって元あった行者堂が取り壊された。
時を経て、髙木住職が亡き父への追善供養と自らの使命感から1988年に熊野修験を再興。行者堂再建は髙木住職や熊野修験らにとって、かねての目標であり念願であったという。
行者堂は三間四方の木造平屋建てで、敷地面積は42・54平方㍍。工期は11日から来年10月20日までを予定。来年春には上棟式が行われる。完成後は熊野信仰や熊野修験のシンボル、自己再生の道場として利用される。
地鎮式では山伏のほら貝が鳴り響き、髙木住職らが読経。同寺総代代表の髙木功さんが鍬(くわ)入れを、亀山代表取締役が鋤(すき)入れを行った。続いて、髙木住職が打橛(だけつ)作法に取り組み、その後は参列者も同じく作法に取り組んだ。
亀山代表取締役は「行者堂再建は先代からの夢だと伺っていた。建設する行者堂は、和様で優美、力強さを持つ建物。安全第一に精いっぱい務めさせていただきます」とあいさつした。
地鎮式を終え、智英副住職は「本日を迎えることができたのは熊野修験、関係者の皆さまや亀山建設さまのおかげ。今後も熊野修験を後世に伝えていきたい」と感謝を述べた。
髙木住職は「熊野修験を志し35年。地鎮式は形あるものの再興を目指した第一歩。感慨無量で、今後の再興に向けて精進を新たに決意した。『日本第一霊験所』にふさわしい日本一の行者堂再建は熊野修験再興にとって大きな目標」。
完成後については「修験道は修行得験、一人でも多くの人々が熊野の自然、霊気霊験に触れていただく機会を与えられる場となれば」と話していた。
(2022年11月16日付紙面より)
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和歌山県が街頭啓発
国の「女性に対する暴力をなくす運動」の期間中である15日、和歌山県東牟婁振興局は関係機関とともに、新宮市橋本のイオン新宮店で街頭啓発を行った。12人が参加、買い物客に啓発物資を手渡し、撲滅を呼びかけた。
女性に対する暴力は、女性の人権を侵害するもので、克服すべき課題とし、この解決を目的とする運動となる。運動期間は12日から25日(金)までとなっている。
県東牟婁振興局のイオン新宮店での街頭啓発は、コロナ禍に伴う中止の期間を除き、毎年行っている。新宮市、新宮警察署、法務局、関連団体なども参加した。同日に、串本町串本のAコープVASEOでも街頭啓発を実施した。
啓発する文章や標語が書かれた、チラシやマスク、ウエットティッシュ、入浴剤などをまとめた、300セットを用意した。性犯罪や性暴力、ドメスティックバイオレンス、男女共同参画などについて啓発していた。
参加者は、イオン新宮店の入り口で「女性に対する暴力をなくす運動に、ご協力をお願いします」などと呼びかけ、啓発物資を手渡していた。買い物客はこれを受け取り、歩きながら内容に目を通すなどしていた。
(2022年11月16日付紙面より)
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古式ゆかしく紅葉祭 (熊野那智大社 )
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、平安時代に那智山で修行した花山法皇の故事にちなんだ「紅葉祭(もみじまつり)」が営まれた。
花山法皇が986(寛和2)年に那智山の二の滝付近で千日行をした時、秋の陽光に映える紅葉をめでて詩を詠み、その短冊を小枝に結んで滝に流したと伝わる。
大社拝殿とご神体である那智の滝前では神事を執り行った。男成宮司が祝詞を奏上し、冠に紅葉の飾りを付け正装に身を包んだ神職や巫女(みこ)が秋の自然の恵みに感謝をささげた。
続いて、巫女2人が紅葉の小枝を手に神楽「豊栄(とよさか)の舞」を優雅に舞った。那智の滝前には多くの参拝者が訪れ、古式ゆかしい神事を見守っていた。
神奈川県横浜市から友人と共に訪れた20代男性は「日本で有名な滝を見ることができた。スケールが大きく、自然の力に圧倒された。今日お祭りがあることは知らなかったので、運が良かった」と話していた。
男成宮司は「新型コロナウイルスの感染も3年続いており、厳しい情勢にある。そんな中でも四季は巡る。美しい紅葉の枝を神前にささげ、自然の恵みに感謝し、氏子崇敬者のご繁栄とコロナ終息をお祈りした」。
参拝者については「神社としては、今後も感染症対策に努めていく。国内外からお越しになられる皆さまには、熊野の自然に癒やされ、神のご加護を頂いてほしい」と語った。
(2022年11月16日付紙面より)
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田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で15日、来年のえと「癸卯(みずのとう)」の色紙が完成した。九鬼宮司が7月中旬から準備を進めてきた。色紙は揮毫(きごう)(手描き)1000枚、印刷2000枚を用意。揮毫色紙は12月以降、新春特別祈とう(有料)を受ける参拝者に授与され、印刷色紙は16日から初穂料2000円で同大社で授与される。
揮毫色紙では、山々の緑、水を表した紫、そして熊野の大自然に抱かれた命・魂を赤い円を用いて表現。ウサギの体に見立て「芽生えの年となるように」と願いを込め「芽」の文字を書き入れた。
印刷色紙には、水を表す水色の円を背景に正面を見据えるウサギ。その体には山に咲く花々を描き入れ「花のような笑顔で心落ち着けて、方向性を持って熊野の地から歩んでほしい」との思いから「出発(たびだち)」の文字を書き添えた。
印刷色紙は送料別途で郵送も受け付ける。問い合わせは同大社(電話0735・42・0009)まで。
九鬼宮司は「新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が続いているが、ウサギは前に歩む動物。また、卯年は全ての芽が出そろい、動き始めるともいわれている。これまでできなかったことの芽が出て、チャレンジできる年になれば」。
「自然の中で人々は生かされている。感謝と畏敬の念を持って、命を大切に、一年間を歩んでいただきたい」と色紙に込めた思いを語った。
(2022年11月16日付紙面より)
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栢木隆さん、鳥瞰図など作画 (新宮市 )
愛知県尾張旭市在住の栢木(かやき)隆さんがこのほど、浅野時代の新宮城の鳥瞰(ちょうかん)図や、水野時代の天守透視図などを制作した。栢木さんは2019年に水野時代の鳥瞰図なども制作。異なる時代の鳥瞰図が完成したことで、各時代の城や城下町の様子をよりイメージしやすくなり、また江戸城や和歌山城を参考にした天守透視図は、当時の優美な姿を現在に伝える貴重な資料の一つとなりそうだ。
栢木さんは、日本古城友の会会員。近世城郭の鳥瞰図を多く手がけ、高い評価を受けている。同会の機関紙「城と陣屋」シリーズ「新 紀伊新宮城」(1999年発行)では、著者として名を連ねている。
なお、栢木さんの「新宮城出丸推定復元図」は、江戸時代後期の「新宮城下絵図」、「日本林政史」(32年農林省発行)とともに、元新宮城復元対策委員の倉本隆之さんが、新宮城の模型を制作した際の参考資料にもなっている。
「紀州熊野新宮浅野右近大夫忠吉居城古図」(広島県三原市立図書館蔵)などを参考にした浅野時代の鳥瞰図には「松ノ丸(三ノ丸)」がなく、また、水野時代には見ることのできない、斜面を移動する敵の動きを阻止する役割を持つ「登り塀(石垣)」が描かれている。
豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に、朝鮮半島の倭城(わじょう)の防備を固めるために採られた手法である「登り塀」は彦根城や洲本城、米子城などに残されており、中国・朝鮮半島・日本の築城交流史がうかがえる貴重な遺構として研究が進められている。
天守透視図は、幕府の江戸城富士見櫓(やぐら)を模倣したと推測し制作。栢木さんは「江戸城をまねできたのは、水野氏が徳川の外戚であることなどから優遇された可能性がある。これに近いものがあったのでは」と話す。透視図には現在、市有形民俗文化財に指定されている「城内太鼓」(現在は市立神倉小学校で保管)も描かれている。
鳥瞰図、透視図の原画は現在、元新宮城復元対策委員で和歌山城郭調査研究委員の小渕伸二さんの下で保管されており、小渕さんは「水野と浅野の時代の違いが一目で分かる資料で違いに驚かされた。水野家は浅野時代を土台に、より強固な守りの城造りをしていることが分かる」。
城の復元に関しては、いまだ設計図や写真は見つかっていないとしながらも「(天守透視図は)どのような城があったのか想像できるいい資料。あの有名な松本城(長野県)より大きく、江戸城と同じ城が新宮にあった。幕府として、陪臣となった水野家に対して悪いことをしたと思ったのか、江戸城と同じ城を造ってもおとがめなしだった。水野家と徳川家の関係性も見える、貴重で面白い資料」と話している。
(2022年11月13日付紙面より)
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基金活用、所有者と協定 (那智勝浦町 )
那智勝浦町は10日、同町役場で、那智の滝の源流域に約217㌶の山林を所有する、大阪市の松本林業株式会社(松本𠮷正代表取締役社長)と、保全に関する協定書を交わした。同社は今後20年にわたり、同町の基金を活用して、保全活動を行うことになる。
那智の滝の源流域は約500㌶あり、4者が所有、その1者が松本林業となる。活用するのは、2001年に設置された「那智の滝源流水資源保全事業基金」。協定は、源流域の森林保全を通じて水源養成機能の改善、および保水力向上を目的としている。
同町は、大学教授などの有識者で組織する「那智の滝保全委員会」に、適切な保全方法の調査研究を諮問し、答申を得ている。この答申に従い、作業を進めることになる。具体的には、森林土壌の流失防止や、倒木および流木などの除去、雑木の植樹などの作業を行う。雑木は那智原始林でも見られる在来種などとする。
堀順一郎町長と松本社長が協定書に署名、押印した。松本社長は「那智の滝を守っていくことは、代々次世代に引き継ぐべき特別な事で、協定の締結は光栄で身の引き締まる思い。町の発展のために微力ながら尽くす所存」と語った。堀町長は「那智の滝は熊野信仰の象徴であり、町の顔、保全して守っていきたい。理想の山につなげる第一歩。良い山にしていきたい」と述べた。
(2022年11月13日付紙面より)
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特産のマイヤーレモン (紀宝町 )
紀宝町井田の園地で町特産「マイヤーレモン」の収穫が最盛期を迎えている。農事組合法人紀宝マイヤーレモン生産組合(杉浦利也代表理事)では、6軒の生産者が計5㌶で栽培。来月下旬までに60㌧ほどの収穫を見込んでいるという。
マイヤーレモンはオレンジとレモンとの自然交雑で誕生したといわれる品種。実はやや丸みがあり、果皮が緑色になる10月ごろから収穫を開始し、今の時期は黄色く色づいている。熟するとオレンジ色になる。
果汁はビタミンC、果皮にはポリフェノールが含まれるといわれ、爽やかな酸味と風味のある万能なヘルシーフードだ。
同町では年々、生産者が増え、大量注文があった際、組合員が協力して対応している。果汁にした加工品の受注が多く、今シーズンは県内外に約12㌧を出荷する予定。果実の粉末商品化にも取り組んでいる。
組合員の男性は「今年は雨が多くてみずみずしい果実に仕上がり、豊作となった。マイヤーレモンは皮が薄く果汁が多いので、加工品に向いている。生でもおいしいので、多くの皆さんに食べてもらいたい」と話していた。
(2022年11月13日付紙面より)
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那智中学校で津波避難訓練 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立那智中学校(岡史博校長)で10日、南海トラフ巨大地震を想定した津波避難訓練があった。全校生徒142人が校舎屋上まで避難し、改めて日常生活での備えについて考える機会とした。
町の津波ハザードマップによれば、南海トラフ巨大地震が起こった場合、同校には浸水深2~5㍍の津波が押し寄せる可能性があり、校舎はレベル2の緊急避難先に指定されている。今回は保護者参加の訓練を計画していたが、新型コロナウイルス感染拡大状況を鑑み、生徒のみで実施した。
地震を知らせる校内放送が鳴ると、生徒たちは一斉に机の下に潜り込む「シェイクアウト訓練」に入り、地震がやむと2カ所の階段で屋上まで逃げた。
岡校長は「避難完了まで2分、安否確認終了まで2分30秒と素晴らしい結果。地震が起きたら垂直避難という原則が身に付いている」と講評し、教職員が持ち出した防災バッグの中身や学校の備蓄品について解説した。
ビデオ視聴では、東日本大震災(2011年)発生時に岩手県の釜石東中学校の生徒たちが率先して地域住民に避難を呼びかけた「釜石の奇跡」を題材に学習していた。
(2022年11月13日付紙面より)
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瀧本岳准教授が講演会 (新宮高校 )
新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)で7日、同校第44回卒業生で東京大学大学院農学生命科学研究科の瀧本岳准教授(理学博士)による講演会「感染症と生物多様性~人と自然の共存に数学を役立てる~」が開かれ、全校生徒561人が耳を傾けた。
瀧本准教授は新宮市出身で、新宮高校から京都大学理学部へ進学。現在は、生物多様性の創出や維持を主軸に、数理モデルやコンピューターシミュレーションを用い、複雑な生物群集のダイナミクスを解明する研究をしている。6日に開催された新宮高校同窓会(西哉素史会長)の総会で講演機会があり、生徒向けの講話が実現した。
瀧本准教授は「大学時代、アラスカの旅行中に見た森の風景が熊野に似ており、なぜそのようなことが起こるのかを研究できたらと思った」と語り、数学や進化生物学、生態学を横断する自身の研究を紹介。「コスタリカでは2000年代にカエルツボカビ症の流行でカエルが減少し、ボウフラを食べるオタマジャクシが減ったことでマラリアが流行した。インフルエンザ、ライム病、ニパウイルス感染症、デング熱など人間の感染症の約6割が動物由来の『人獣共通感染症』。病原体の宿主やその上位捕食者の多様性が、人間の病気の感染リスク変動に深く関わっている」と述べ、感染症の短期的な流行過程を数理モデルで表す方法を説明した。
人間活動の影響にも言及し「森が都市化すると上位捕食者となる野生動物が減少し、人獣共通感染症を媒介するネズミやコウモリが繁栄する。一方で、森林保護区を作ることで逆に感染を広げてしまう例もある」と感染リスク変動の複雑性について語った。
最後に「私たちの生活は自然の恩恵に依存しており、自然と折り合いを付けていくためにはその仕組みを解明することが不可欠。高校時代、数学は物理などの分野に使うものと思っていたが、さまざまな分野や現実社会の生活に役立てることができる」と結んだ。
(2022年11月9日付紙面より)
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レインボーフェスタにぎわう (那智勝浦町 )
レインボーフェスタ那智勝浦実行委員会は6日、那智勝浦町のブルービーチ那智で2回目となる「RAINBOWFESTA NACHIKATSUURA in ブルービーチ那智」を開催した。多様性を分かち合う場として開かれ、多くの来場者でにぎわった。
レインボーフェスタは性的少数者やLGBTQについて理解を広めるとともに、一人一人が持つ「性の多様性」を祝福し、分かち合う場として、全国各地で実施されている。
県内では6年前から和歌山市で開催されているが熊野地域では昨年、初めて同町で開催した。
来場者は色とりどりのリストバンドを装着して入場。地元商店などの豊富な飲食や販売、ワークショップなどのブースも盛況だった。ステージイベントではNPO法人「チーム紀伊水道」副理事長の津村雅稔さんが手話通訳し、紙芝居やバンド演奏、手話パフォーマンス、ダンス、トークショー、キナンレーシングチームの選手紹介などで盛り上がった。
昨年同様、子どもたちが白い旗に6色の色でペイントするレインボーフラッグや、同町での「パートナーシップ制度」「ファミリーシップ制度」の導入に向けた署名活動もあった。
女性として生まれ、自らの性について悩み、性別適合手術を経て戸籍を男性に変更した京都市の大久保暁(あきら)さんと妻の希望(のぞみ)さんも会場を訪れた。
暁さんは「フェスタは当事者や関係者が多い。ここは地域を巻き込んでいて、啓発的な特別感がないところが良い。この町からの発信は大きなことにつながるはず」。
希望さんは「多くの方々が来場し、通常のイベントのようににぎわっていることが素晴らしい」と話していた。
スタッフとして参加した町立那智中学校3年の小賀柚那さんと潮﨑莉桜さんは署名活動に協力。小賀さんは「自分らしさを表現できる場所がたくさんできれば良いなと思います」、潮﨑さんは「同様のイベントが増えて、LGBTQへの理解が深まればうれしい」と話した。
フェスタの代表として企画・運営を行ったのは、自身がトランスジェンダー(性自認と身体的な性が一致していない当事者)である丸山都さんだ。
丸山さんは「僕一人では開催できない。関わってくれた皆さまに感謝しています。LGBTQへの理解は進んできたが、テレビの世界だと思っている方も多い。多様性はみんなのもの。共有できる場として、今後も続けていきたい」と語った。
最後はレインボー餅ほりで締めくくった。
(2022年11月9日付紙面より)
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花園近鉄ライナーズの選手ら (串本町 )
社会人ラグビーチーム「花園近鉄ライナーズ」が7日、串本町サンゴ台にある総合運動公園などでキャンプを始めた。昨年に続き2回目の来訪で、12日(土)までの6日間滞在し、練習やチームビルディング、県の中学生や高校生の選手を対象にしたクリニックなどで地域貢献もするという。
大阪府東大阪市にある日本初の専用競技場「花園ラグビー場」を拠点にして活動する1929年創部の同チーム。今年新たに開幕した国内最高峰の舞台・ジャパンラグビーリーグワンDivision2で優勝し、来年は昇格しDivision1の一角として挑むなど勢いのある活躍をしている。
宿泊拠点と練習場所がごく近い点で同公園をキャンプ先としていて、今年は所属選手53人(練習生を含む)が参加。練習開始に合わせて田嶋勝正町長や町教育委員会教育課の潮﨑伸彦教育長と濵地弘貴教育次長、宿泊拠点・ホテル&リゾーツ和歌山串本の久保幸彦総支配人や同公園を管理する町B&G海洋センターの林亨所長らが駆け付け、代表として田嶋町長は「串本ではひと昔前まで経験者がなくルールもいまひとつわからない時代があったが、最近はテレビでも見かけるようになりファンが増えてきたという感じがする。そのような中、伝統のあるチームに本州最南端の地でキャンプしていただけることをうれしく思う。けがなくトレーニングを積み、これからの公式戦で素晴らしい成績を残してほしい」と述べ、花束と差し入れのボトルドウオーター「串本の水」や紀南農業協同組合のブランドミカン「天」を贈呈。選手を代表してチームジャージを町へ託した野中翔平さんは「昨年はオンオフともにたくさんサポートしていただき、自分たちも活躍する事ができた。次のシーズンが終わり目標を達成したときにこのキャンプがあったからだと言えるような1週間にしたい」と応えて、引き続きの支持を求めた。
前述したクリニックは最終日の12日に実施予定。中日の9日にチームビルディングとして町内飲食店巡りをし、それ以外の時間は練習に打ち込んで来年のリーグへ向け弾みをつけるという。
(2022年11月9日付紙面より)
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米良孝志さんに表彰状 (和歌山県 )
和歌山県はこのほど、令和4年度「救急医療功労者に対する知事表彰」の受賞者11個人、1団体を発表した。本紙エリアでは個人の部で医療法人米良医院(新宮市池田)の米良孝志さん(66)が受賞。7日には表彰状の伝達が行われ、県福祉保健部健康局の石田定副課長らが同医院を訪問し、米良さんに感謝を伝えた。
救急医療対策の推進など、救急医療の確保に貢献し、その功績が特に顕著である個人や団体を表彰することにより、救急医療対策の一層の充実や強化を図る目的で1994年度から実施している。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、例年実施している表彰式は行わず県職員が各医療機関を訪問。表彰状の伝達をもって功労をたたえる運びとなった。
2002年から約20年にわたり新宮市医師会役員を務める米良さん。17年からは同会長を担っている。このたびの表彰は、新型コロナウイルス対応において、医療従事者向けワクチン接種事業を実施し、並行して新宮市主導の住民に対する集団接種の医師や看護師の派遣体制の整備を行い、地域の感染拡大防止に尽力し、また市内医療機関と中核病院である市立医療センターとの医療連携に貢献したことが認められたもの。
表彰状を受け取った米良さんは「コロナ禍における休日診療体制の構築などを医師会メンバーたちとやってきた。それを認めていただいたものと思っている。しかし、コロナはまだ終わりではない。表彰を受け、休日の医療体制をつくるなどの課題に対して、責任も感じています」と話していた。
(2022年11月9日付紙面より)
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木戸浦グラウンド (那智勝浦町 )
5月末から緑化事業を行っていた那智勝浦町の木戸浦グラウンド。芝生の養生期間を経て1日から、利用が再開した。6日には地元スポーツ少年団のサッカーチームが真新しい芝生の上で練習に励む姿が見られた。
芝生化は町が進める体育文化会館周辺の公園化事業の一環で、町内外から人々が集える憩いの場とすることが目的。同会館や周辺には津波避難タワーが完成し、安全性向上にもつながっている。
工事はグラウンド内15カ所にスプリンクラーを設置。バックネットから45㍍周辺は土のグラウンドとして残し、約1万800平方㍍の芝生化を行った。
7月18日にはグラウンドを利用する各団体や関係者など約100人が参加し、芝生の植え付けに取り組んだ。その際は各団体からは「緑が一面に広がることを夢見ている」「芝生化で、グラウンドが今までと違う印象になるのが楽しみ」などの声が上がっていた。
町によると、今後は同会館横の枯山水部分に遊具などを設置し、ゲートボール場側をスケートボードなどが行える環境とする計画も視野に入れているという。
堀順一郎町長は「緑化事業のため、7月からグラウンドが利用できない状況にあり、町民の皆さまにはご迷惑をおかけした。新しい芝生を、多くの皆さまにご利用いただけたら幸いです」と話していた。
(2022年11月8日付紙面より)
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第15回那智勝浦町熊野古道ヒルクライム
NPO法人「SPORTS PRODUCE熊野」(角口賀敏理事長/株式会社キナン会長)は6日、3年ぶりに「那智勝浦町熊野古道ヒルクライム」を同町内で開催した。約150人が快走し、標高差567㍍の激しいコースで競い合った。
催しは例年、当地方での自転車レースの周知や普及などを目的に行われていたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から2019年を最後に中止となっていた。
大門坂駐車場から妙法山阿弥陀寺前までの9・5㌔を舞台に実施。▽小学生▽男子中学生以上▽同20歳代▽同30歳代▽同40歳代▽同50歳代▽同60歳代▽女子―の各種目で開かれた。
新宮市を拠点に活動する「キナンレーシングチーム」のトマ・ルバ選手、新城雄大選手、山本大喜選手、花田聖誠選手、小出樹選手の5人がゲストライダーとして参加した。
第15回を迎えた開会式では、大会長の堀順一郎町長が「例年に比べて短い距離ということもあり、短期決戦になるとは思います。けがなく、レースを楽しんでもらいたい。その後は、時間があれば温泉や食事など、那智勝浦を満喫していただきたい」とあいさつ。
角口理事長は多くの参加に感謝し「自転車レースを通じて、さらなる普及と活動に努めていきますので応援よろしくお願いします」と語った。
参加者は同駐車場前で集まると、堀町長の合図とともにスタート。神々が宿るとされている熊野古道沿いの公道で、何度も繰り返されるアップダウンを攻略しながら懸命に駆け上がった。
(2022年11月8日付紙面より)
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健康イベント・消防フェア (串本町 )
串本町くじ野川にある道の駅くしもと橋杭岩で3日、イベント「健康増進イベント」「消防フェア」があり、旅客や住民の利用でにぎわいを見せた。
「健康増進イベント」は町産業課が明治安田生命保険相互会社の包括連携協定に基づく協賛を得て実施した企画。同社は地域貢献事業の一つ「みんなの健活プロジェクト」の一環で野菜摂取レベルや血管年齢をチェックする機会を提供し、同課は同社の啓発物資にボトルドウオーター「串本の水」2本を添えて利用者に配ったり誘い水にして利用を促したりして後押しした。
同協定は昨年8月に町―同社間で締結。このイベントの実施は昨年11月に続いて2回目で、社員の一人として参加した同社新宮営業所の小堂和彦所長は「健康推進はもちろん、大勢の皆さまと接するこの機に地域のいいところも伝えて串本にリピートしてもらえるような貢献もできれば」と話し、応対に励んでいた。
「消防フェア」は同駅の指定管理者が町消防本部に協力を求めたのがきっかけで始まった企画で、おととし、昨年と社会情勢により中止したため3年ぶりの実施。同本部は防火・防災意識を促す目的で▽消防車・救急車の展示〈撮影可〉▽消防車による放水体験▽訓練用水消火器による取り扱い体験▽住宅用火災報知器の紹介▽県の地震体験車「ごりょう君」による揺れの体験―といった各コーナーを設け、同駅は場の提供に加えロケットサイダーなどの進呈品を準備して往来する人々の利用を促した。
町のマスコットキャラクター「まぐトル」も時折登場して子どもやその家族らの興味を引き、利用を後押し。その様子を見守った寺島正彦消防長は「このような形で(守るべき)地域の皆さまと接するのは久しぶりで、気持ちにいっそうの熱が入るような気分。これから寒く、乾燥する時季に差しかかる。地域の皆さまには防火・防災意識、そして新型コロナやインフルなど感染症予防の意識を高めていただければ」と願うところを語った。
(2022年11月8日付紙面より)
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「じゃばらの里の収穫祭」盛況 (北山村 )
北山村青年会(中康行会長)主催の「じゃばらの里の収穫祭2022」が5日、同村下尾井のおくとろ公園で開催された。秋晴れの空の下、村内外から大勢の家族連れらが来場。ステージイベントやグルメ、買い物などを満喫した。
同村の特産品であるじゃばらの収穫を祝って開催する恒例のイベント。昨年は「紀の国わかやま文化祭2021」の地域文化発信事業として実施されており、従来の形での開催は実に3年ぶりとなった。新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、会場ではステージ前の座席配置に当たって間隔を空けるなどの対策を講じ、来場者らにマスク着用や手指消毒への協力を呼びかけた。
総勢70人以上がエントリーした恒例企画の大縄跳び「飛び地でジャンプ」では「国土交通省チーム」が77回を記録し見事優勝。ステージは「○×クイズ」や同村のヒーロー「じゃばライダー」のショー、抽選会などで盛り上がりを見せたほか、HanaHanaフラのメンバーがフラダンスで会場に花を添えた。
会場内にはじゃばら製品や唐揚げ、フルーツサンド、焼き菓子、フリーマーケットなどの販売コーナーや体験コーナーなども設けられ、400食限定の「じゃばらバーガー」、500食限定の「無料しし鍋配布」には多くの人が行列を作った。
中会長は「天候に恵まれ、多くの人に来場いただいた。3年ぶりの開催となったが、コロナ禍前よりも盛況に感じられてありがたい。今年の開催を機に来年、再来年へとつなげていきたい」と話していた。
(2022年11月8日付紙面より)
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町内統一地震・津波避難訓練 (那智勝浦町 )
内閣府と那智勝浦町は5日、南海トラフ巨大地震を想定した「那智勝浦町内統一地震・津波避難訓練」を実施した。町内25地区の住民らが津波から身を守るために近くの高台に避難するとともに、改めて防災への意識を高めた。
和歌山県が2014年に発表した同町の被害想定の死者数は、南海トラフで1万1700人、三連動地震で5200人。「最も重要なことは、地域住民が災害発生時に避難行動を起こすこと」との考えの下、今回は内閣府と共催で訓練を実施した。各区の自主防災組織をはじめ、新宮警察署や和歌山大学も協力した。
訓練は、町内で最大震度6弱を観測する地震が発生し、直後に「大津波警報」が発令され、10分以内に津波第1波が到達し、最大8㍍の津波が襲来するという想定で実施した。午前9時に日本語・英語で地震発生を知らせる放送が鳴ると、自主防災組織のメンバーらの声かけで町民が避難を開始。災害対策本部への避難状況の伝達や町職員への安否確認メール配信も行われた。
町立勝浦小学校では、元自衛官で役場防災対策室の柴田通仁さんによる防災講話と非常用持ち出し袋の解説などもあり、各区の住民らが耳を傾けた。勝浦小学校の5年生44人は防災コマーシャルとしてダンス「こわがりヒーロー」を披露し「3学期の防災学習発表を見に来て」と呼びかけた。終了後には、物資配給訓練として乾パンとエマージェンシーボトルの配布も行われた。
勝浦6区(築地区)の坂井與己区長は「勝浦区の参加者は234人と、区民の15%ほど。今後の課題として取り組んでいきたい」。堀順一郎町長は避難タワーなどの設置で津波避難困難地域の解消に努めていることに言及し「ハード面の整備だけでなく、外国人観光客などのことも想定して今後もさまざまな訓練を実施していきたい。町民の皆さまには、改めて日々の備えの見直しをお願いしたい」と呼びかけていた。
(2022年11月6日付紙面より)
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新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で2日、(公財)佐藤春夫記念会と市教育委員会が主催する「講演・談話・公演『わんぱく時代』の地から」があった。約80人が来場し、佐藤春夫の友人・東熈市(ひがし・きいち)氏の令孫で歌手の東哲一郎さんによる公演や東京大学准教授の河野龍也さんの講演、春夫遺族の髙橋百百子さんと河野さんの談話などを通して、春夫の遺徳をしのんだ。
市名誉市民・佐藤春夫(1892~1964年)の生誕から今年で130年を迎える節目に合わせ、同施設オープニングイヤー事業として位置付けて開催の運びとなった。なお、市立春夫記念館では2023年2月12日(日)まで、実践女子大学との包括連携協定に基づき、同大学の協力を得ながら企画展「『わんぱく時代』の地から―知られざる佐藤春夫の軌跡―」を開催している。
同記念館の辻本雄一館長が司会を務め、速水盛康教育長が開会のあいさつ。東さんが「春夫詩を歌う」をテーマに「海邊の戀」や「秋の夜」「秋刀魚(さんま)の歌」など、春夫の六つの詩に曲を付けて歌声を披露。岩戸崇さんのキーボード演奏に乗せ、ボサノヴァやジャズ、ラテン調などにアレンジし新しい詩の楽しみ方を実践した。
河野さんは「春夫文学の今後」と題して講話。新宮を舞台に、自我の形成史を描いた自伝的小説「わんぱく時代」(1957~58年にかけて朝日新聞で連載)のあらすじを紹介し、現在春夫記念館の企画展で実物が展示されている、少年時代の日記の内容に言及。「当時の日記には文豪としての片鱗が見えない。文学への起源に当たる時期の日記だが、医者を目指してほしいといった父親の目を気にしてか、文学に触れておらず残念」などと話した。
当時の絵地図から「わんぱく時代」の地政学にも触れ、春夫は当時の新宮と熊野地の関係性や土地のイメージを小説に反映していると解説。「町方と地方の伝統的な対立感情を背景にしている。地域の境界に当たる『戸坂』(登坂)の住人である主人公は両地域のパイプ役を担っている」などと説明した。
弱者救済に目覚め、「大逆事件」の犠牲となった転校生の「崎山栄」の人生から「主人公が『こう生きれば良かった』と、もう一人の自分として彼の姿が造形されているのでは」。「危険なところを巧みに回避して生きながらえてきた、罪悪感をもった老詩人が『こういう人生じゃない人生もあったかもしれない』と思いつつ想像力をはせ、少年時代を再現した悲しみの詩」と同小説を読み解いた。
最後には、辻本館長と河野さんが、春夫のおい・竹田龍児と、谷崎潤一郎と千代(後に春夫と結婚)との間に生まれた鮎子の娘である髙橋さんに対して、春夫との思い出などを質問。髙橋さんは文学界から多くの人が駆け付けた春夫の誕生日会について「ごちそうがいっぱいあってにぎやかで楽しかったと記憶している。そうそうたる方がいらしている感覚はなかった」。
春夫と谷崎との関係性については「お互いに意地っ張りだった」と振り返った。
(2022年11月6日付紙面より)
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自動運転サービス本格始動 (太地町 )
町営バスが通行できない対象地区で自動運転サービスの実証実験を実施してきた太地町は1日、車両を1台増やし、本格運用を開始した。車両が2台となったことで、運行間隔がこれまでの45分に1回から約20分に1回に、便数が9便から倍の18便となった。運賃は変わらず無料で、実証実験より利便性が大きく向上した。
同町の10月末現在の高齢化率は45・1%で、総人口2903人のうち、高齢者が1308人を占めている。今回の自動運転の導入は高齢者の移動手段確保が主な目的だが、誰もが乗車できる。
同町は、国が行う自動運転やドローンなどの未来技術を活用し、地方創生を目指す未来技術社会実装事業に昨年採択された。
国の「デジタル田園都市国家構想推進交付金」を車両購入に用いた。今年6月から対象区間に電磁誘導線と、車両制御などに必要なタグを埋め込む工事を実施してきた。
対象は暖海、水ノ浦、寄子路、新屋敷、小東、大東の6地区で、区間は3・2㌔(県道1・2㌔、町道2㌔)。車両はヤマハ発動機株式会社のスローモビリティ「AR05」。乗客は4人で、安全確認や手動運転時に操作する運転補助者1人が乗車する。タクシーのように手を上げて乗るフリー乗降制。
同町によると、実証実験時の利用者数は494人。1日平均で9人が利用し、運行率は89・8%となった。役場やスーパー、病院などでの利用が多かったという。利用者満足度の平均は10点満点中、9点以上だった。
複数回利用者もおり、外出頻度の増加につながったとし、自動運転サービスの継続を求める声もあったとしている。その一方で行き先やルートについてサービス拡充を求める声や乗り心地に対する満足度は若干低かったとアンケート結果を示した。
主な変更点は前述の運行に加え、午前の出発時間が8時発から8時22分発に、午後の最終便が午後4時15分発から5時20分発となった。
総務課の和田正希さんは実証実験に関わった近隣住民や和歌山県、新宮警察署、国土交通省、利用者に感謝を述べ「運行していく中で皆さまの声をお聞きし、問題の改善に努めていきたい」。
来年度はエリア拡大も検討しているとし「補助金なども視野に入れ、準備を進めていく。町内外問わず、利用は無料。乗車がまだの方もぜひ気軽にご利用いただきたいです」と話していた。
(2022年11月6日付紙面より)
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七里御浜で11、18日も (熊野市 )
熊野市木本町の七里御浜海岸で4日、市による「花火のまち熊野観光PR花火」があり、熊野の秋の夜空を光の大輪が彩った。11日(金)にはPR花火第2弾、18日(金)には市観光協会による「伝統花火存続のための打ち上げ花火」が繰り広げられる。時間はいずれも午後6時30分から。
例年、10万人以上が訪れ、300年以上の伝統と歴史を誇る「熊野大花火大会」が、新型コロナウイルスの影響で3年連続の中止となり、「花火のまち熊野」のイメージが薄れつつあることから、来年の再開に向け、観光客にあらためてアピールするのが狙い。
この日、七里御浜海岸には多くの市民らが集まり、次々と打ち上がる花火を見上げた。秋の夜空を彩る光のショーは約15分続き、人々を魅了した。
11、18日が荒天の場合、PR花火第2弾は12月2日(金)、伝統花火存続のための打ち上げ花火は11月19日(土)に延期となる。
(2022年11月6日付紙面より)
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地域支え合いフォーラム (新宮市 )
新宮市と市社会福祉協議会は1日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で令和4年度地域支え合いフォーラム「みんなでつくろう! わがらのまち~しんぐうで暮らし続けるために今できること~」を開催した。113人が基調講演や取り組み発表などを通して、地域における支え合いの大切さについて再認識する機会とした。
同フォーラムは、地域に必要な支え合いについて理解を深めることを目的に開催。市では「住み慣れた地域で生き生きと暮らしたい」という市民の思いを実現するため、地域包括システムの構築を目指している。
開催に当たり、田岡実千年市長は「高齢化が進む中、幸いにも新宮市には地域を支えてくださっている方が多くいる。今後も住み慣れた地域で生き生きと暮らし続けることができるよう、皆さまと一緒にまちづくりを進めていきたい」とあいさつした。
基調講演では、NPO法人全国コミュニティライフサポートセンターの池田昌弘理事長が「つれもていこらよ お隣さん♪♪ ~支え合いは近所から~」を題目に講話した。
気心知れた友人同士でお互いに気にかけ合い、それぞれができることで支え合う「支え合いの三角関係」を紹介し「個別支援の強化は孤立化支援となる危険性も。近所との関係も壊さないなどつながりを豊かにする地域づくりの支援が重要」。
「制度やサービスは整ったが、つながりの断捨離が進んでいる」と危機感を示し、支え合いの必要性を次の世代に伝えていくことも必要とした。
喫茶店文化が定着する東海地方では、喫茶店が通いの場、安否確認の場、健康チェックの場ともなっていると解説。「支え合い」とは「適度な迷惑のかけ合い」であるとし「支えられ上手になるためには支え合うことの意味の実感や支えられる訓練が必要」「孤立しないために今あるつながりを切らないだけではなく、新たなつながりも意識を」と述べた。
コロナ禍において派生した、工夫を凝らした自発的な活動や「役割」の重要性、地域の取り組みなどを紹介し「目指すはほどよく迷惑をかけ合える仲間を育み、制度やサービスを活用しながら支え合って暮らし続けられる地域の実現」と締めくくった。
取り組み発表では、協議体「わがら広角」の木下進会長が立ち上げのきっかけや設立趣旨、活動方針、今後の活動予定などを発表。「若い世代の地域への関わりが地域活性化の特効薬」などと話した。
(2022年11月3日付紙面より)
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子ども・若者の育成支援 (新宮市 )
内閣府が進める「子供・若者育成支援推進強調月間」に合わせた、知事メッセージの伝達式が1日、新宮市役所であった。木村康史・東牟婁地方青少年育成県民運動推進委員連絡協議会会長(新宮市推進委員)が、田岡実千年市長に仁坂吉伸和歌山県知事のメッセージを伝達、育成支援への協力を求めた。
和歌山県は、内閣府に合わせて11月を強調月間とし、その一環として毎年、子供・若者育成支援巡回活動隊が、県内市町村を表敬訪問して知事メッセージを伝達している。今年のメッセージでは、ニートやひきこもり、児童虐待、いじめ、不登校、有害情報の氾濫、新型コロナウイルスの不安に伴う孤立や孤独などで、子どもや若者をめぐる問題がより深刻化していることに言及。
この対策として、若者の就労やヤングケアラーに対する支援、青少年が安全安心にインターネット利用できる環境整備などを推進していくとし、活動への協力を求めている。
新宮市の伝達式は、木村会長のほか、新宮市推進委員の畑林守さん、新宮市立少年相談センターの横山政博さん、事務局の稲垣克明さんが訪れた。木村会長が知事メッセージを代読し、田岡市長に手渡した。
田岡市長は「子どもが生き生きと元気に成長するには、家庭、学校、地域の教育の三位一体が理想。引き続き、地域の皆さんの協力を賜り、立派な子どもに育てていただければ。市としてもそれを支援したい」と話した。
(2022年11月3日付紙面より)
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消防団が本年度実働訓練 (古座川町 )
古座川町消防団(樫原一好団長、団員105人)が10月30日、蔵土(くろづ)多目的広場で本年度の実働訓練に取り組んだ。
団員の技術向上を目的として年1回、串本町消防本部の古座消防署・同署七川分駐所職員に指導協力を求めて実施している同訓練。四つある分団が合同で取り組む数少ない機会の一つでもあり、相互親交による消防団としての統制強化や個々の士気高揚を図る側面も帯びている。
3年前は雨天のため町立体育館で礼式を中心に屋内実施し、以降新型コロナウイルスの情勢でおととしは中止、昨年は分団単位で機関点検を兼ねた放水訓練を実施。屋外の同広場へ集まって取り組むのは4年ぶりで、当日は団員53人(団長を含む)が参加したという。
実施に当たって西前啓市町長が駆け付け、管内の安全を担保し町民が安心して生活できるようしっかりと訓練に取り組む姿勢がありがたいと感謝を示しつつ激励。引き続き同団事務局の総務課・濵野悦子課長と共に同訓練の様子を視察した。
樫原団長は同訓練の側面の狙いを意識付けつつ、消防署職員の指導を今後の活動に生かすよう訓示。以降は各分団と同団女性部の5組に分かれて▽礼式▽ホース延長▽ロープ結索―の3項目で指導を受けた。本年度は技術の幅を広げるため、長らく項目の定番だった機関点検を兼ねた実放水をロープ結索に置き換えて重点的に教わり、習熟に励んだという。
(2022年11月3日付紙面より)
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第67回「鉄道建築協会賞」 (太地町 )
一般社団法人鉄道建築協会が実施する令和4年度第67回「鉄道建築協会賞」の作品部門において先月21日、太地町の駅舎防災複合施設整備(JR太地駅)が佳作に選出された。和歌山県内では同町のみの受賞となった。
鉄道に関連する企業などで組織される同協会。毎年、鉄道建築におけるデザインおよび技術の向上に貢献したと認められる建築作品や論文業績に対し賞を授与して、その業績を顕彰している。
賞状には同町と、設計・監理を行ったジェイアール西日本コンサルタンツ株式会社、施工した谷地建設株式会社の名前が記されている。
同町によると、ジェイアール西日本コンサルタンツ株式会社が応募し、今回の受賞に至ったという。
太地駅は駅と観光、防災の機能を兼ねた住民待望の施設として、昨年5月末に竣工(しゅんこう)。鉄骨造2階建で敷地面積が987・77平方㍍、延べ床面積が435・11平方㍍。
町から多くの人々が移住したアメリカカリフォルニア州のターミナルアイランドの駅や街並みに着想を得てデザインされた施設だ。
受賞を受け、三軒一高町長は「私の記憶では町長3代にわたって完成した駅。これから10年をかけて、駐車場や公園などの駅前整備が進められていく。そのための買収も始まるため、今後は計画通りの形へと変化していく。受賞は本当に良かった。幸先の良い知らせです」と話していた。
(2022年11月3日付紙面より)
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