返礼品増で前年の11倍 (北山村 )
北山村の昨年度のふるさと納税額が1億8220万円と前年の約11倍になった。昨年11月から農協などの協力で米、熊野牛、梅干しなど返礼品を20種類追加したことが主な要因で、山口賢二村長は「寄付金はじゃばら事業や子どもたちの英語教育の充実に生かしたい」と話している。
山口村長と、ふるさと納税・じゃばら事業管理担当の池上輝幸・地域事業課主査が28日、新宮市の東牟婁振興局で記者会見を開き発表した。返礼品で一番の人気は米で、次いでじゃばら加工品、梅干し、熊野牛などとなっている。
村の人口は約450人で、昨年度の村税収は約6630万円。山口村長は「本年度のふるさと納税は昨年度の2倍を目指したい」と話している。
その他の新宮東牟婁地域自治体の昨年度ふるさと納税額は▽新宮市496万9000円▽那智勝浦町4482万2982円▽太地町209万9000円▽古座川町157万円▽串本町3197万円―となっている。
村は楽天の「あす楽」サービスを利用し、7月中旬からふるさと納税の返礼品を翌日届ける体制を確立する。全国初の取り組みで、池上主査は「寄付をした実感を、すぐに感じてもらうことが狙いです。返礼品の商品も順次増やし、サービス日本一を目指していきたい」と意気込んでいる。
村は辛子明太子の全国ブランド「株式会社やまやコミュニケーションズ」(本社・福岡市)と6月20日付で協定を結び、じゃばら製品の開発、販売などに共同で取り組んでいる。第一弾としてじゃばら果汁とじゃばら胡椒(こしょう)を使用した「じゃばら明太」を開発。8月から返礼品に追加する。今後も新商品を開発していく。
村は28日、今年2月から販売している「じゃばらウォーター」を地元の新宮、新翔、近大附属新宮、紀南、木本の5高校へ各1200本寄贈した。じゃばらの認知度向上が狙い。510㍉㍑入りで定価180円。村内では150円で販売している。
村は「じゃばらウォーター」を4月から台湾へ輸出している。現在、販売手続きの申請中で、店頭には7月初旬に並ぶ。池上主査は「じゃばらウォーターを切り口に台湾でのじゃばらの認知を図り、順次品数を増やしていきたい。香港や中国本土での展開も模索中です」と話した。
(2017年6月30日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170630010101.jpg)
東牟婁郡商工連合会(森川起安会長)は27日、那智勝浦町のホテル浦島で平成29年度総代会を開いた。昨年度事業報告、本年度事業計画などを承認した。
総会の席上、優良経営者7人、優良従業員1人を表彰。森川会長が受賞者らに表彰状を手渡しし、代表して中村洋介さん(串本マリンセンター)が謝辞を述べた。
昨年度は「商工会全国大会」「郡青連交流イベント・北山村ラフティング&BBQ」への参加などで各団体の連携強化と情報の共有化を図り、高速道路建設促進に関係する要望提出などを行った。本年度は「各商工会の運営組織・指導機能の強化」「広域連携事業を支援」「郡内商工会青年部の交流」などを計画。小規模事業者を支援し、経営者の高齢化や後継者不足などの諸問題改善にも取り組む。
森川会長はあいさつで「人口減少などの構造的な変化による消費の減少など厳しい状況にあるが、商工会の原点に立ち返り、地域に役立つ団体として機能すべく総代の皆さまの協力を」と呼び掛けた。
寺本眞一町長のメッセージは植地篤延副町長が紹介した。寺本町長は「社会経済研究所の景気動向調査によると、円安株高が進み回復傾向となっているが、全ての業種が良いとは言えない。本町は観光・水産業の経済動向に大きく左右される。地域の資源を生かし、創意工夫され商工業の発展に寄与されることを願う」と祝辞。
児玉征也東牟婁振興局長の祝辞は堀順一郎地域振興部長が代読。「経済状況の変化に迅速に対応するため、昨年は長期総合計画を策定した。観光業のブラッシュアップ、農林水産業の革新的技術の導入などが織り込まれている。郡地域の活性化に連合会の協力をお願いしたい」と述べた。
(2017年6月30日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170630110101.jpg)
太地・那智勝浦町赤十字奉仕団
太地町赤十字奉仕団(和田千明委員長)と那智勝浦町赤十字奉仕団(大石多鶴子委員長)は23日、太地町多目的センターで合同研修を開いた。日本赤十字社救急法指導員の南方秀昭さんが、団員ら25人に救命救急法を教えた。
両奉仕団は、親睦と情報交換を兼ねて年1回合同研修に取り組んでいる。研修内容は、年3回開かれる奉仕団の支部長会議で話し合われ、今回は、方法が年々変わって定期的な講習が必要ということから救命救急法に決定。県赤十字奉仕団に講師の派遣を要請した。
研修では、南方さんが心肺蘇生法とAEDの使い方を説明した。傷病者を発見したら大出血と呼吸、意識の有無を確認して近場の人に協力要請し、救急車が到着するまでの間に胸骨圧迫を繰り返し、AEDを使用するよう話した。
参加者は講話を受けた後、複数班に分かれ、人形を使って一連の動作を練習した。
(2017年6月30日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170630100101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170630100102.jpg)
みんなの高速道路建設促進串本協議会(髙井英二会長)の通常総会が28日夜、串本町文化センターであった。役員改選で髙井会長を再任とする体制案を承認。大規模災害や都市圏との格差を背景にしてすさみ串本道路の早期着手や串本~太地間の早期事業化などを要望する決議を採択するなどした。
この協議会は近畿自動車道紀勢線の串本延伸整備に対する町民の熱意を広く表明し伝達することで整備促進を図る目的で平成24年、田嶋勝正町長を発起人として設立された。同日現在の会員数は町内の主要事業代表者51人。今総会には32人が出席し審議した。
開会にあたり髙井会長は「本年度は住民の目に見えた形で工事が進むと聞く。1年、1日でも早く住民の命を守るこの道路を作っていただけるよう陳情を続けたい」と意気込み、工事進行に伴う不便や不安解消への助力も含めて、一日も早い完成に向けた理解と協力を出席した会員32人に求めた。発起人の田嶋町長は、将来の高速延伸が旧浦島ハーバーホテルの後継者(=大江戸温泉ホテル㈱)出現の大きな要因になったと報告し、今後も力を合わせて陳情を重ねて取り組みを進めるとした。
議事では前年度と本年度の事業関係諸議案を審議し承認。本年度も国や地方選出国会議員への要望活動やお礼への参加を軸に住民の熱意を掲げることを決めた。役員改選に先だって監事を2人から3人にする規約改正をし、役員体制を固めた。
決議案の採択もあり、前年度に続いてすさみ串本道路の早期事業化と串本~太地間の早期事業化に加え観光や触れ合いの場としての地域振興施設の検討を町民の総意として強く要望する内容を承認した。
その他事項で、役場建設課からすさみ串本道路の事業進ちょくについて、国土交通省提供の図面資料を交えて説明があった。
すさみ串本道路はすさみ南(江住)ICから串本まで全長19・2㌔。部分的に追い越し区間(4・1㌔、1カ所)、ゆずり合い区間(600㍍、1カ所)を有する二車線道路で、和深と串本にICが設置される。和深ICは串本向きのハーフインターで、大阪向きのすさみ南ICと対でフルインター(双方向乗降)とする位置付けになっている。
工事用道路は同日現在14本の設置を予定。道路構造は全幅12㍍、設計速度80㌔で、中央分離帯にはポールではなくコンクリート製の仕切りが設けられるなどとした。
(2017年6月30日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170630090101.jpg)
高速道路をつなぐ建設促進協 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の「高速道路をつなぐ建設促進那智勝浦協議会」(藤社和美会長)は27日、役場大会議室で総会を開いた。串本―太地間の早期事業化をはじめ、近畿自動車道紀勢線の未整備区間解消を求める関係機関への要望活動などの事業案を承認した。ボランティア活動にも参加していく。
同協議会は、みんなの高速道路建設促進女性100人の会や観光協会、区長連合会など町内の24団体で構成。すさみ串本道路の工事着手、串本―太地間の新規事業化などの要望活動を行っている。
昨年は熊本地震被災者への募金活動と寄付、国土交通省と地元選出議員への要望活動、まぐろ祭りに参加し収益金を活動費に充てるなどさまざまな活動に取り組んだ。東京への要望活動については、例年よりも回数を増やし計6回、18人で臨んだ。
藤社会長は「最も強く望んだ本年度事業化はかなわなかったが、次年度実現に向け熱意を持って進めていく」と決意を新たにし、寺本眞一町長は「ミッシングリンクの解消に向け活動を進める中、事業化における国の理由付けの一つに、用地買収の問題がある。開通までの時間の短縮については、引き続き皆さんと共に頑張らなければいけない」と今後の協力を呼び掛けた。
(2017年6月29日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170629010101.jpg)
五輪レスリング銅メダリスト・太田拓弥コーチらが訪問 (新宮高校 )
県立新宮高校に26日、新宮市熊野地出身で早稲田大学レスリング部監督も務めるラグビートップリーグ・ヤマハ発動機ジュビロの太田拓弥コーチ(47)と同ラグビーチームの西内勇人選手(24)、清原祥選手(24)が訪れ、同高校と新翔高校のラグビー部員21人にレスリングを指導した。ラグビーでも用いるタックルやモール(両チーム3人以上が立ち姿勢で組み合った状態)を中心に教えた。
太田コーチは、1996年に開催したアトランタ五輪のレスリング・フリースタイル74キロ級銅メダリスト。新宮にも何度か里帰りし、子どもたちにレスリングを教えている。ラグビー部員にレスリングを教えるのは今回が初で、「ラグビーとレスリングには、タックルやモールなど共通するところが多い」と話す。
太田コーチは自身でも印象深かったというアトランタ五輪3位決定戦前の試合のビデオを見せ、タックルにはメンタル、ヒットスピード、スキルが重要だと説いた。ヤマハの武器であるモールのムービーも見せ、レスリングの技術を応用した練習方法や姿勢の崩し方などの技を教えた。
太田コーチは部員たちの練習を見て、「まだまだ体つきはできていないが、高校生は成長が早い。意欲を湧かせて、教えた練習をしっかり続ければ、強くなれると思う」と今後に期待した。
(2017年6月29日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170629100101.jpg)
児童館行事「七夕会」 (古座川町 )
古座川町民体育館で24日、児童館行事「七夕会」が開かれた。町内の子どもやその家族約110人がささ飾りづくりに取り組み、一足早く天上の織姫やひこ星に向け願い事をするなどした。
子ども同士の交流を深める中で自主性や社会性、創造性を高めるという児童館の趣旨に基づく、同町恒例の行事。現在は子ども教育15年プランを推進する同町教育委員会教育課の職員が一丸となって計画し、町内の子どもや家族に参加を呼び掛けている。
本年度は中央公民館が改修期間中で使えないため、町民体育館で実施。仲本耕士副町長が行事のあらましを先に紹介し、七夕にちなんだ絵本の読み聞かせでいっそう気分を高めた子どもらは、受け付け時に配られたカードに書いてある順番で▽ささ飾り制作▽おみやげ釣り▽ほしかざりづくり―の各体験に挑戦した。
ささ飾りづくりは長さ約50㌢のプラスチック製のささ枝に折り紙飾りや短冊を飾り付ける内容でペーパードレスを着た織姫役、ほしかざりづくりは恒例の大ざさ(=タケ)に代わるオブジェ「天の川」にみんなで願い事を飾る内容で同ドレスを着たひこ星役、がそれぞれ挑戦を後押し。「天の川」にはドッジボール大会での勝利や泳ぎ、走りの上達といった願いや、ケーキ屋やキャラクターなどなりたい自分を書いた短冊が鈴なりに飾り付けられた。高池在住の上村廣美さんが飛び入りでハーモニカ演奏「たなばたさま」を披露し、雰囲気を盛り上げた。
各体験を一足早く終えた子ども向けに織姫やひこ星の顔出しパネルも準備され、記念撮影した写真をすぐに印刷してプレゼント。終盤では同町のマスコットキャラクター「瀧之拝太郎」が「天の川」の出来栄えを確かめ、参加者、織姫役、ひこ星役の全員と一緒に記念撮影に臨んだ。
おみやげのお菓子と併せてジュースも配られて行事は終了。和田充旦教育長は同プランを軸にこれからもさまざまな楽しい行事を開くとし、引き続きの参加を子どもや家族に呼びかけて締めくくった。
この日仕上がった「天の川」は7月31日(月)まで南紀月の瀬温泉ぼたん荘温泉館内に飾るという。
(2017年6月29日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170629090101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170629090102.jpg)
王子ヶ浜を守る会が国と協定
新宮市の王子ヶ浜を守る会(速水渉会長)と協力企業が27日、国土交通省と「ボランティア・サポート・プログラム」協定を結んだ。国交省や新宮市と協力して、同市高森の国道42号沿いの美化や景観の改善などに取り組んでいく。
「ボランティア・サポート・プログラム」は地域や企業の人々に道路の美化活動に参加してもらうことで快適な道づくりを進めていく制度。道路管理者と市町村が実施団体の活動をサポートし、団体は実施区域と活動内容を決め三者間で協定を結ぶ。
王子ヶ浜を守る会は、上陸したウミガメが産卵しやすい環境を目指して海岸部の清掃活動などを続けている団体。今回の協定では、高森地先の歩道部で道路清掃などを行い、地域にふさわしい道づくりを進める。
市の玄関口である国道42号広角地区の国有地約170㍍の区間に、水道設備が整い次第花壇を建設する予定で、速水会長は「管理は責任を持って行う。花壇には季節の花を植えていきたい。最善を尽くしてやるので協力をお願いしたい」と話していた。
同会は、熊野地方は国立公園や世界遺産が多く、日本だけでなく世界中から多くの人が訪れる大切な文化遺産の土地とし、来訪者だけでなく、地域の人にも安らぎと感動を持ってもらえるよう、道路の美化や景観改善に取り組んでいきたいと話している。
(2017年6月29日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170629010201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170629010202.jpg)
県中学校春季卓球大会
モルテンカップ小学生バレー地方予選
佐野区、大雨の影響で (新宮市 )
新宮市佐野区内を流れる荒木川の取水堰(ぜき)付近の護岸部分2カ所が21日の大雨の影響で崩れた。前田道春区長は「地域の人たちは次に雨が降り増水すれば水があふれ出すのではないかと不安がっている」と話している。
崩れた場所は同区の天御中主神社からやや下流の護岸の一部。同日は未明から雨が降り、梅雨前線を伴う低気圧の影響で、雨量は合計367㍉を記録していた。発見した区民は「22日の午前11時ごろ見に行ったら落ちており、驚いた。水が出たら漬かってしまうかもしれない。住民も不安に思っている」と話した。
和歌山県は22日の夕方に現地を確認。翌23日には県職員と復旧工事に携わる業者が共に現地を見て、工事の手法などを協議した。取水関付近は土のうを積むなどして仮復旧、上流部分に関しては付近の樹木などを伐採し状況を確認後、対応していく予定。県内でも雨の影響でさまざまな被害が出ている。
前田区長は「雨で崩落していると地域住民から連絡を受けた。佐野農業実行組合も田畑への影響を心配している。県と話し合い、早急に対策を講じてほしいと申し入れた」と話した。
(2017年6月25日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170625010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170625010102.jpg)
1年生がヒラメ稚魚を放流 (勝浦小 )
那智勝浦町の那智湾の砂浜で23日、ヒラメ稚魚1000匹の放流があり、町立勝浦小学校の1年生44人がペットボトルの入れ物に稚魚を小分けしてもらい海に放した。
勝浦小の体験学習を兼ねて開かれている恒例の放流会で、児童らは県職員からヒラメの特徴なども教わり、「ヒラヒラしているところは何?」「さわってもいいかな」などと質問しながら放流までの間にヒラメを観察。放流後は「元気に大きく育ってね」と手を振り見送った。
ヒラメ稚魚の放流は、栽培漁業の拡大を図るため、町が紀州勝浦漁業協同組合に委託し毎年行っている。串本町の県南部栽培センターで3月1日と同月3日にふ化した稚魚を、同漁協が体長約10㌢前後まで中間育成。宇久井漁協、勝浦漁協、和歌山東漁協那智支所・浦神支所の管轄海域で約6万匹を放流した。
東牟婁振興局農業水産振興課の白石智孝さんは、「日高町の調査海域で、放流した個体から例年300万円程度の水揚げがある。漁獲されなかった放流魚も卵を産み、資源の減少を防ぐ役割がある」と期待を込め語った。
(2017年6月25日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170625110301.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170625110302.jpg)
非戦、平等を願い遠松忌 (新宮市 )
新宮市大橋通の淨泉寺(山口範之住職)で24日、真宗大谷派主催の「遠松忌法要」が営まれた。大勢の市民らが参列し、非戦・平和を唱え、差別と戦った同寺12代住職、高木顕明師(1864~1914年)の遺徳をしのんだ。
「前(さき)を訪(とぶら)う 今、この時代に聞く非戦・平等の願い」をテーマに毎年営まれている法要は、1998(平成10)年に滋賀県大津市の本證寺で有志らが第1回を営み、翌年から新宮市で開かれている。今年20回目で、2000(平成12)年から同派が主催している。
市民らは、市内の南谷墓地にある顕明師顕彰碑での勤行後、淨泉寺本堂で営まれた法要に参列。池田士郎・天理大学名誉教授の講演や演劇「彼の僧の娘 高代覚書」(作・演出、嶽本あゆ美さん)の鑑賞、懇親会などもあった。
顕明師は新宮出身の医師・大石誠之助(1867~1911年)らとともに非戦、平和を唱えて活動していたが、明治天皇暗殺を企てたとして「大逆事件」(1910年)に連座し無期懲役となった。無念の中、14(大正3)年6月24日に秋田刑務所で自ら命を絶った。事件を受け、顕明師は同派から追放されたが、96(平成8)年に処分取り消しとなり、名誉が回復されている。
(2017年6月25日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170625010201.jpg)
第42回紀宝地区防犯少年野球大会 (紀宝町 )
熊野那智大社「紫陽花祭」
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、自然の恵みに感謝をささげ、梅雨時の無病息災を祈る「紫陽花(あじさい)祭」が営まれた。町内の女性コーラスグループ、勝浦グリーンコーラス(大林幸子代表)が神事の後に歌声を奉納し、参拝者らを楽しませた。
神事では神前にアジサイをささげ、男成宮司が祝詞を奏上した後、アジサイの小枝を手にしたみこが神楽「豊栄の舞」を奉納した。旧宮司職舎前の「紫陽花園」では、アジサイを飾った茶席が設けられ、参拝者らに茶と茶菓子が振る舞われた。
神奈川県伊勢原市から訪れた土岐智恵子さん(53)は「素晴らしいお祭り。身が引き締まる思いでした。アジサイの花をめでる気持ちも伝わってきました」と話した。
歌の奉納を終えた大林代表は「創建1700年の記念の年に奉納できたのはとてもうれしい」と喜んだ。男成宮司は「心の込もった歌声の奉納はありがたかった。地元の方々が記念の年に心を寄せていただけるのは本当にうれしい」と話した。
大社境内には多くのアジサイが咲いている。シカの被害を受けて減少したものの全体で数十種類、約2000株あるという。紫陽花園は今月末まで一般公開されている。
(2017年6月15日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170615010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170615010102.jpg)
那智川流域の対策工事 (紀伊半島大水害 )
国土交通省近畿地方整備局紀伊山系砂防事務所は13日、報道関係者を対象に那智川支流域の砂防えん堤建設現場などで工事の進ちょく状況を説明した。平成23年9月の紀伊半島大水害から6年目を迎え、支流域に計画した17基の砂防えん堤のうち14基が完成し、緊急的に土砂・流木の流出を抑える目的の工事はほぼ完了した。
今後は川幅を広く取り、土砂や流木を堆積させる「堆積工」の整備、地元の石を使った石積みなどを施して景観に配慮した修景工事なども進めていく。29年度から新宮市の高田川砂防えん堤群の工事に着手することも明らかにした。
紀伊半島大水害により奈良、和歌山、三重の3県で3000カ所を超える斜面崩壊が起こり、那智川流域では土石流により、甚大な被害が発生した。国は24年に紀伊山地砂防事務所を設置して工事を進めてきた。5年間で緊急的な砂防事業はほぼ終わったが、土砂流出や下流での土砂堆積による安全度の低下が懸念されることから本年度から紀伊山系に木津川上流域での直轄砂防事業も加え、「紀伊山系砂防事務所」を新たに設置。紀伊山系、木津川水系を合わせて約58億円の事業費を組み、工事に取り組んでいる。
那智川流域では八つの支流に砂防ダムを建設してきた。陰陽川に1基、内の川に2基、樋口川に2基、平野川に2基、鳴子谷川に1基、蛇ノ谷川に2基、尻剣谷川に2基、金山谷川に2基(1基計画中)の計14基が完成している。鳴子谷川はあと2基、金山谷川もあと1基計画中で、全体で17基になる。説明会では陰陽川に設置された幅78㍍、高さ12㍍の巨大な「透過型砂防えん堤」、金山谷川の幅72㍍、高さ14・5㍍の第2えん堤などを見学した。
同事務所の木村佳則副所長(52)は「住民の安心・安全のため、早急に工事が完了できるように進めたい」と話していた。
□ □
※砂防えん堤
土石流を防ぐための施設。水をためるダムと違い土や砂を止める。透過型は鋼製の部分で土砂や流木を食い止め、水を流す構造になっている。
(2017年6月15日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170615100101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170615100102.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170615100103.jpg)
大島プールで清掃作業 (串本町 )
串本町大島にある社会体育施設「大島プール」の清掃作業が12日にあり、島内の有志や大島小児童ら約40人が汚れをこすり落とすなど来る開放期間の準備に励んだ。
大島プールは権現島に面する海岸沿いにあり、大島港の北側から出入りできる。海越しに串本地区などが望めるリゾート的なロケーションと浄水を特色とした屋外プールで、大島保小中が学校プールとして利用するほか、町民の健康増進と交流促進のため7月1日(土)から8月31日(木)まで一般開放もされている。
清掃作業には大島区が推挙する管理人を含めた島内有志と同町教育課職員、大島小の児童と教職員や保護者らが参加。有志や職員は網で落ち葉など大きなごみをすくい取りながら排水を進め、あらわになった水槽の汚れをたわしやデッキブラシでこすり落とした。併せてプールサイドに日よけ屋根を張り更衣室を水洗いするなどの準備も進めた。
同プールは水深110~120㌢の25㍍水槽と浅い小水槽が一体化した構造。大島小は今月30日(金)に全校児童で初泳ぎをするそうで、川口陽菜さん(5年)は「100㍍泳げるようになったので、今年はもっと楽に100㍍を泳げるようになりたい。プールの底にまいたものを拾う『貝取り』とか、みんなで一緒に遊ぶのも楽しみ」と期待を語った。
一般開放の料金体系は、町民の場合、高校生以上の一般200円、中学生以下と70歳以上や障害関係手帳所持者や要介護・要支援認定者は無料。町民以外の場合、高校生以上の一般300円、中学生以下100円、70歳以上や障害関係手帳所持者や要介護・要支援認定者は200円。いずれの場合も一般は10人以上で団体料金(町民150円、町民以外200円)が適用される。上記はいずれも一人あたりの額。乳幼児の利用は付添人の同伴が利用の条件となっている。
利用は大島小学校や中学校のプール指導が最優先で、授業時は水槽をロープで区切り一般利用者と場所を分け合う。開放期間中は基本無休だが、水泳に向かない気象条件時に休場する場合がある。同町コミュニティバスで来場する場合、大島港バス停が最寄り。同プールそばに若干の駐車場所あり。問い合わせは役場教育課(電話0735・62・0006)まで。
(2017年6月15日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170615090101.jpg)
アカウミガメ今期初上陸も (新宮市 )
新宮市の王子ヶ浜に14日、体長約1㍍のアカウミガメが今期初上陸した。6カ所で産卵のための穴を掘ろうと試みたが、いずれも十分な深さを掘ることができず断念した。
波打ち際から50㍍離れた熊野川河口付近で、散歩中の地域住民がアカウミガメを発見した。早朝パトロール中の王子ヶ浜を守る会(速水渉会長)会員の榎本晴光さん(62)が連絡を受け、午前5時前に現場に到着した。
産卵時は平均50㌢ほどの深さの穴が必要となるが、どの穴も十分な深さを掘ることができなかった。ウミガメは榎本さんと駆け付けた速水会長(72)らに見守られ、海へと戻っていった。
榎本さんは「河口側は砂利ばかりで穴を掘ることが難しいです。残念ですが、また次の上陸に期待したい」。速水会長は「昨年は5月末には上陸、産卵しており、今年は遅いなと気になっていました。初めての上陸ですが産卵がなかったのが残念です」と話していた。
昨年は5月27日に初産卵を確認しており、今期は昨年に比べて遅いものの、平年並みだという。同会では毎年秋にウミガメ放流会を実施していたが、今年からはふ化した子ガメから順次放流していき、放流会では直前にふ化した100匹程度の放流を予定している。
(2017年6月15日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170615010201.jpg)
バドミントン講習会
第54回和歌山県空手道選手権大会
那智勝浦町球友会第3回大会
熊野川本来の清流の恵みと活力を次世代に残すことを目的とする「美しき熊野川100年会議」の設立総会が11日、新宮市熊野川町の熊野川総合開発センターであった。基本理念や本年度活動計画などを決め、会長には麻野吉男さんを選んだ。
総会には田辺市、新宮市、紀宝町、太地町などから約20人が出席。基本理念を「世代と地域を越えて英知を集め、長期的な視点に立ってさまざまな課題解決に取り組んでいく息の長い活動を目指す」などとした。本年度の活動計画は▽葦船製作と乗船体験・熊野川下り▽大日山植樹▽川の清掃&芋煮会▽川の生き物観察会▽熊野川経済研究会。
麻野会長は、熊野川上流にダム建設の話が出た昭和20年代、当時の知事は建設に大反対していたが、国の大きな流れに屈し、現在に至っていると説明。会長就任にあたっては「最後の奉公ができればと思っています」と述べ、さまざまな人や団体との同じところを探していく本当の文化運動をやりましょう、と協力を呼び掛けた。
城和生・副会長は「熊野川が清流であることが熊野の神々のご意志ではないかと思っている」。安原克彦・事務局長・会計は「100年続く会議の基礎をつくるためには井の中のカワズにならないようにしなければならない」。高栖浩史・会計監査は「本当にダムがなくなれば、清流に戻るのかなど、勉強するきっかけになれば」とあいさつした。
(2017年6月13日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170613010101.jpg)
男の人の料理教室 (太地町 )
太地町住民福祉課と町地域包括支援センターは9日、町公民館で男の人の料理教室を開いた。8人が参加し、「海の幸」をテーマに4品を作った。
5年ほど前から始められた恒例行事で、簡単料理で健康的な食生活ができる「技」を磨いてもらい、今後の食生活に役立ててもらおうと年4回催している。男性は地域イベントへの参加が少ないことから、男性限定にすることで気軽に参加してもらい、地域交流を深めてもらう狙いもある。
メニューは作りやすさを重視しており、今回はアジのロール焼き、アカイカの煮つけ、豚バラ肉の野菜巻き、みそ汁を作った。アジはDHAが豊富に含まれ、ブタはビタミンを豊富に含む。海鮮食材は漁協スーパーで仕入れた。
講師は栄養士の中山恵さんをはじめ同センターと住民福祉課の職員3人が務めた。参加者は、認知症予防の講座を受けた後3班に分かれ、協力して調理を進めた。試食は参加者全員で卓を囲み、出来たて料理に舌鼓を打った。
2回目の参加だという寺西敏次さん(61)は「普段は奥さんに作ってもらっています。出来上がった料理もおいしかったので、また家でも作れたら」と話した。
(2017年6月13日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170613100101.jpg)
古座観光協会(室宣行会長、会員75人)の定期総会が9日、串本町中湊にある神保館で開かれた。役員改選があり、理事の互選で室会長を選出した。その他事項で役場産業課から町域の観光振興を包括する共同体立ち上げの提案があり、協議を進めることを承認した。
開会にあたり室会長は、カヌーレンタル事業が外国人のツアーメニューとして注目されるチャンスを迎えていて、自然を生かし流域の企画とも連携したイベントやカヌーによる語り部ツアーなどいっそうの振興策を模索していることを報告しつつあいさつ。来賓の田嶋勝正町長は、すさみ串本道路の工事が本年度末から着工の見込みにあることを報告し、「今から何を売り出すかを固めるべきだ」として同協会と共に方策を考えたいとし、総会実施を祝った。
議事では前年度と本年度の事業関係諸議案を審議し承認。本年度事業計画関係では外国人観光客対応の強化策について質問があり、計画外の取り組み事項として意識し、例年並みの内容(新規に通年でクルーズ船誘致活動と古座道の駅推進活動を始める)で取り組むこととした。カヌーレンタル事業の28年度実績は3211人。対27年度比で1・5%の微増だった。
共同体の立ち上げは同席した濵地弘貴産業課長の提案で、CM撮影や旅番組ロケ(番組名「遠くへいきたい」7月2日(日)午前7時放送)など昨今撮影が多い背景には、3カ年計画で能動する同課課員の積極的な売り込みがあるとし、動けば反応が得られる事例として例示。高速の延伸や世界遺産追加登録など串本には今いい風が吹いている時にバラバラで頑張るのは惜しいとし、今後の同協会や串本町観光協会のステップアップとして新たな枠組みの協議を申し出た。串本町観光協会は総会時に間に合わず以降の役員会で提案したそうで、協議の準備が進んでいるという。
(2017年6月13日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170613030101.jpg)
熊野川町で「さつまいも体験農園」 (みつの地域活性化協議会 )
新宮市熊野川町の営農団体、農産加工組合などから成る「みつの地域活性化協議会」(下阪殖保会長)は10日、同町神丸の休耕田で「さつまいも体験農園」を開催した。10組が参加し、サツマイモの苗の植え付けとおやつの試食をした。
同会は地域資源を生かした魅力ある地域づくり活動に取り組んでいる。「体験農園」は休耕田を活用し、自然豊かな熊野川の魅力を感じながらサツマイモ栽培や加工を体験してもらおうと開いた。全4回で、苗の植え付けやシェフに習うサツマイモ料理、収穫祭、加工を予定している。
参加者らは東牟婁振興局の村畑恵一さんから栽培の説明などを聞き、畑の表面をシートで覆い雑草を生えにくくする「マルチング」を協力して実施。その後、指導を受けながら1組当たり長さ6㍍の2畝に約40本の苗を植え付けていった。畑にはこの他、協議会メンバーらが植えた苗約1500本もある。
作業後は「熊野川ふるさとキッチン」のメンバーらがサツマイモを使って作ったまんじゅうと蒸しパンの2種類のおやつを味わった。
夫の卓也さん(40)、息子の蒼真君(3)と参加した今井結花さん(33)は「畑仕事をする機会もなく、体験してみたいと思いました。ちょっと暑かったですが、楽しかったです。たくさんなってくれれば」。
下阪会長は「楽しみながらやってください」とあいさつ。「おいしさを一緒に味わえればと思います」と話していた。
(2017年6月13日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170613010201.jpg)
那智勝浦ゴルフ倶楽部5月度月例杯
卓球部女子が県予選会学校対抗で3位入賞
県高校総体バドミントン
県高校陸上競技対校選手権大会
11月19日、第6回天空ハーフマラソン
第6回新宮・那智勝浦天空ハーフマラソン大会(同実行委員会主催)が11月19日(日)、一般国道42号那智勝浦新宮道路で開催される。同実行委員会は8日、新宮市役所で記者発表し、スタート順(時間)やコースなどの変更・改善、レース終了後にマグロ解体ショーや餅ほりを実施することなどを報告した。
大会長の田岡実千年新宮市長は「多くの関係団体の尽力、また多くのボランティアの協力のおかげで第6回目を迎えることとなりました。今大会も官民一体となり、おもてなしの心でランナーをお迎えしたいと思っております。今回も全国から多くの参加者に世界遺産熊野の街の魅力を体感いただき、地域の活性化につなげていきたい」とあいさつ。今大会のゲストランナーが、昨年に続き森脇健児さんに決まったことを発表した。
実行委員長の浦木睦雄・新宮信用金庫理事長が昨年までの参加者らの意見を参考に行われたコース改善に伴うスタート位置や折り返し地点の変更、マグロ解体ショーや餅ほりの実施に至った経緯などについて説明し、「地方の活性化のため、何とぞご協力よろしくお願いします」と呼び掛けた。
大会は紀伊半島大水害の復興イベントとして大水害翌年の2012年にスタートし、今年で6回目。自動車専用道路を使用した珍しいコースで、アップダウンは激しいが、道路から見える太平洋や熊野の山が参加者たちに感動を与えている。
スタート時間はハーフマラソンが午前9時50分、10㌔が午前10時20分、3㌔が午前10時40分。各種目総合1位から8位まで(男女別)、年代別上位3人を表彰するほか、ゴールでは平安衣裳を着た高校生が参加賞のタオルを手渡す。熊野の食材をふんだんに使用した弁当なども予定されている。
参加費はハーフ(高校生以上)4500円、10㌔(中学生以上)4000円、3㌔(小学生以上)3500円、3㌔小学生2000円。例年通り、全国のマラソン大会や県内を中心に関西地区のスポーツショップと関連施設で募集パンフレットを配布し、ウェブサイトや専門誌(ランナーズ)8月号にも掲載予定。今年からウェブサイト「スポナビDo」でも申し込みを受け付ける。
申込期間は7月1日(土)から9月30日(土)まで。昨年は29都道府県から2384人が参加している。問い合わせは、市生涯学習課(電話0735・23・3366)まで。
(2017年6月9日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170609010101.jpg)
後輩らがPVで加藤先輩に声援送る
サッカー日本代表が7日、東京スタジアムでイラク代表とのロシアワールドカップのアジア最終予選(13日、テヘラン)に向けた、国際親善試合のキリンチャレンジカップ2017でシリア代表と対戦し、1―1の引き分けに終わった。
その代表メンバーに新宮市出身でPFCベロエ・スタラ・ザゴラ(ブルガリア)所属の加藤恒平選手が入っていることを受け、加藤選手の出身チーム「新宮サッカースポーツ少年団」(新宮SSS)の選手や保護者ら約50人が、新宮市内のDAYZYLAWCAFEで、パブリックビューイング(PV)を行い、加藤選手の出場と日本代表の勝利を願い声援を送った。
試合は後半3分にコーナーキックからシリアに先制点を許すも、同13分に今野選手の同点ゴールで追い付き、その後も勝ち越しを目指して途中出場の乾選手らが積極的にゴールを狙うも追加点を奪うことができず、同点のまま試合を終えた。
観戦者は日本代表が攻撃を仕掛けるたびに声援を送った。先制を許した直後には「日本が勝つには恒平君が出ないと」、「早く恒平君を出してよ」、相手のファウルで日本選手が倒されたりすると「恒平君なら倒されないのに」などと加藤選手の出場を願いながら、日本代表の勝利のために声援を送り続けた。加藤選手の出場がないまま終了のホイッスルがなると、ため息が漏れた。
観戦した加藤選手の兄で新宮SSSのコーチの力也さん(30)は「選ばれるだけでも奇跡だっただけに、その場で試合に出るにはもっともっと努力が必要であったのではと思う。後半から出てきた井手口選手も20歳と若くしてすごく戦っていましたし、そうなってしまうと恒平の出る場面がより少なくなっていくのかと思いました。地元で応援してくれている人がたくさんいるので、出てもらいたいという気持ちはあった」と話し、「イラク戦はアウェーであるけども、恒平にとってはホームというか、ピッチ状態も悪いですし、球際の強さ、体を張るなどの本人らしいプレーを期待しています。地元のためにも、こんな田舎町から日の丸を背負って試合に出る姿を見せて、子どもたちにも夢を与えられたら」とエール。
新宮SSSの居軒龍成主将は「引き分けだったので悔しいし、恒平選手には出てほしかった。イラク戦では恒平選手が出場し、日本代表が勝ってほしい」と話した。
(2017年6月9日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170609110201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170609110202.jpg)
「第52回南紀会書作展」の授賞式が4日、新宮市の旧丹鶴小学校体育館であった。約900点の作品の中から文化協会長賞、理事長賞などに選ばれた137人に賞状と記念品が渡された。
授賞式で主催の書道研究南紀会の鈴木江邨(こうそん)理事長は「展示されているものは非常に上手であり、賞に値する。年々少しずつ子どもが少なくなっており、多いときに比べて約半数になっている。身に付いたものは誰にも取られない。これからも身に付けたものをしっかりと持っておいてほしい」とあいさつした。
(2017年6月9日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170609100101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170609100102.jpg)
宮本学さん迎えて学習会 (田原小 )
串本町立田原小学校(沖洋校長、児童12人)で2日、田原の自然や歴史などに詳しい宮本学さんを迎えて学習会が開かれた。同校や近隣に宿る自然の息吹を映像で観察する内容で、児童や教職員に加え、保護者ら地域住民も一緒に鑑賞した。
現在92歳の宮本さんは同校で天体観察会も開くなど田原きっての博識者として慕われ、地域の先生として田原で暮らす楽しみを多々伝えている。
今回の学習会は「自然観察は楽しい」と題し、自ら撮影、編集した映像3種類を上映。校庭や道沿いなど身近な所で息づいている野草の花々や初夏の山をひときわ彩るスダジイの花、海岸で見られる植物や古座川流域の野鳥や岩などの名前やエピソードを解説しながら紹介した。
映像以外に童謡「すかんぽ(=イタドリ)の咲くころ」の歌詞とメロディーも紹介し、自然と子どもは歌になるほど身近で楽しい間柄だと説明。「身近な自然を学習するといつか地球を救える人になれるかもしれない。そんな大人になってほしい」と期待を寄せて話を締めくくった。
この日は学習会後に救急救命法講習会もあり、保護者ら住民や教職員に加え、高学年の児童も参加して自動体外式除細動器の使い方を含めた心肺蘇生法(一次救命)の手順を古座消防署署員から教わった。
(2017年6月9日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170609090201.jpg)
住み慣れた場所で自分らしく (新宮市 )
新宮市健康長寿課は6日、市福祉センターで市民向け講演会「訪問看護ってなぁに?~住み慣れた場所で、自分らしく生きること支えます~」を開催し、約110人が聴講した。訪問看護師の鈴木初美さん(訪問看護ステーションのぞみ)が「家に帰りたい」と退院を希望している人や、容体の急変が不安な人がいたら相談してほしいと呼び掛けた。
医師を通じて自宅に看護師が派遣される訪問看護。医師の指示のもと、体調によっては点滴や注射、服薬管理を含めた痛みへのケア、下剤の調整などもかかりつけ医やかかりつけ薬局の薬剤師と相談しながら支援する。
乳幼児から高齢者まで年齢に関係なく利用可能で、最近では認知症の高齢者、末期のがん患者、人工呼吸器などの高度な医療が必要な人などの利用が増えている。訪問回数は相談して決める。
市内、那智勝浦町、紀宝の一部で活躍している鈴木さんは、訪問看護の三つの原則として▽日常生活の継続(慣れ親しんだ生活スタイルを可能な限り変えることなく親しい人々との交流を保ちながら療養生活ができる)▽自己決定(提供されるケアおよび生活環境の変化は可能な限り本人が納得して選択し決定できるように情報の機会や場を提供する)▽能力活用(残された能力や可能性を積極的に見いだし、可能な限り自立して安全にいきいきとした日常生活を送れるように配慮すること)―を紹介。
「訪問看護師として一番大切なことは患者さんの痛み、訴えを信じること。痛みは患者さんにしか分からないということを理解すること」などと話した。
(2017年6月8日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170608010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170608010102.jpg)
新宮市の正明保育園(山田みつの園長、園児47人)で5日、虫歯予防と食育の教室があった。
虫歯予防教室は6月4日の虫歯予防デーにちなんで、食育教室は6月の食育月間にちなんで開かれた。
辻本幸子主任教諭が、食事の後の歯磨きで虫歯菌を退治する様子と歯磨きの基本を、カバと虫歯菌の紙人形や紙芝居を使って説明した。歯ブラシの持ち方、口の開け方、大人に仕上げ磨きをしてもらうこと、最後にうがいをして虫歯菌にさよならすることをおもしろおかしく説明すると、園児らは笑いながら話を聞いていた。辻本教諭が「みんなもちゃんと歯磨きしてる?」と尋ねると、園児らは「してる!」と元気よく返事をした。
食育教室では栄養士の山下睦子さんが旬について話した。野菜、果物、魚には旬があることを説明し、旬の食材の良いところは、おいしいこと、栄養が多いこと、値段が安いことと話した。「家に帰ってお母さんにも教えてあげてね」と呼び掛けると、園児らは「はーい」と明るく答えていた。
正明保育園では、5歳児が土作り、苗選び、毎日の世話などを行う野菜栽培やその野菜を使ったカレークッキングなどを食育の一環として行っている。
(2017年6月8日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170608110301.jpg)
王子地区福祉委員がゆる体操と講話 (新宮市 )
新宮市の王子地区福祉委員会(古川美穂委員長)は6日、同市の王子会館で毎月恒例の「ゆる体操&おしゃべりタイム」を開いた。体操で体をほぐした参加者らは市防災対策課の廣井和樹さんらから地震に対する備えを学んだ。
「ゆる体操」は固まった体を緩めることで凝りや冷えが解消でき、疲労回復や健康増進、介護予防や美容などの効果が得られるという。種類や方法が豊富なので組み合わせて行え、さまざまな体操法の長所を含む。
古川委員長が、地域住民の引きこもり防止のため提案し、7年目。参加者らは指導員の資格を持つ松岡文子さんから教わり「気持ちよく」や「ゆったり」など快適な気持ちを表す言葉や「くるくる」など擬態語を声に出して取り組んだ。
地震の講話では、廣井さんが過去の地震の被害状況などから家屋倒壊や火災での焼失の危険性を訴え、備えることで命を守ることにつながると述べた。「日本各地で地震は発生しており、日本に住んでいる限りは地震と向き合わなければならない」と話した。
地震が発生したら揺れが収まるまでは何もできないとし「命を守るために必要な手段は家具転倒の防止。市では65歳以上の世帯に家具転倒防止金具の無料取り付けを実施している」と紹介した。
王子地区付近の状況として、「東海・東南海・南海3連動地震」では浸水域となっていないが、想定外を想定した「南海トラフ巨大地震」では全域が浸水域となっていること、到達時間や指定の津波一時避難場所は王子ヶ浜小学校とオーシャンハイツだと説明。
耐震診断や非常用持ち出し袋、ウエットティッシュや水、マスクなど災害時に役立ったものの紹介もあり、参加者らは真剣な表情で耳を傾けていた。古川委員長は「まず逃げること、持ち出すと役に立つものなど参考になりました。皆さんの参考になれば」と話していた。
(2017年6月8日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170608100101.jpg)
通夜島自然観察クルーズ (串本町 )
串本町須江にある白野漁港を拠点にして4日、ウオークイベント「熱帯植物の無人島・通夜島自然観察クルーズ」があり42人が島内を散策した。
このイベントは、串本アウトドアフェスティバル実行委員会が主催する2017春~初夏ウオークの第5弾。通夜島は同町大島にある水門神社の主祭神・誉田別命(ほんだわけのみこと、応仁天皇)が一夜を過ごしたと伝えられる島で、上部の平見は一時耕作地として開墾され戦後に観葉植物栽培地として民間に貸し出された経緯もある。2003(平成15)年以降は町有(元大島村有)の無人島となり、活用されることなく自然回帰が進んでいる。
かつて栽培されていた熱帯植物の一部も野生化し、島内はスダジイとヤシ類が並び立つ独特の森林景観を宿している。人々の営みの名残として神社なども現存し、北岸区域13・7㌶(海域含む)は2005年にラムサール条約登録湿地として認定されている。5月18日には南紀熊野ジオパークガイドの会・南エリアが地質地形面から調査をしジオサイト候補としての話題性も高まっている。
ウオークコースは、12日に大辺路刈り開き隊(上野一夫隊長)らが刈り開いた旧道など。42人はガイド役の上野隊長から現在に至るまでの歴史や地質的には火砕流の痕跡がうかがえる点で解説を受け、以降は2組に分かれ渡船で旧野猿台付近へ上陸した。
標高約40㍍の海岸段丘構造を持つ島上部の旧道沿いに移動し、海岸段丘の成り立ちが視覚的に感じられる浜や同町域に数多くある海岸段丘(通称・平見)を一望できる展望場所、通夜島独特の森林植生などを見届けた。
(2017年6月8日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170608090101.jpg)
GG「我がらの会」春季大会
第54回和歌山県空手道選手権大会
第19回ツール・ド・熊野が開幕
熊野地方を舞台に繰り広げられる国際自転車レース「第19回TOUR・de・熊野(ツール・ド・くまの)」が1日、開幕した。国際自転車競技連合(UCI)登録チームによる国際ステージレース、実業団レース、黒潮ロードレースの3レースに約350人が参戦。4日(日)までの4日間にわたり、世界レベルの熱き戦いが繰り広げられる。
初日は、UCIタイムトライアルが新宮市の市田川沿いのコース(700㍍)で行われ、シモン・サジノック(アタッキ・チーム・グスト/スロベニア)が50秒95で優勝。2位はケイデン・グローヴス(セントジョージコンチネンタルCT/オーストラリア)、3位はジョン・アベラストゥリ・イザガ(チーム右京/日本)で、日本人トップは全体4位の中村龍太郎(イナーメ信濃山形)だった。
タイムトライアル終了後に場所を移して行われたオープニングセレモニーで、主催するNPO法人SPORTS PRODUCE熊野の理事長・角口賀敏(よしとし)実行委員長は「今年も国内、海外の選手、大会役員の皆さん、競技審判の皆さんをお迎えして大会を開催できますことを心より歓迎申し上げ、素晴らしい大会になりますよう期待しています」と歓迎と感謝。関係者と地元の人の協力があってこそ19回も続けられていると伝え、「さらに来年の20回大会に向けて皆さんにご理解、ご支援いただける大会に仕上げていきたいと思います」とあいさつ。
役員、来賓の祝辞などの後、参加選手を代表してキナンサイクリングチームの山本元喜選手が「われわれ選手一同は、日頃の練習の成果を十分に発揮し、正々堂々と戦い抜くことを誓います」と宣誓した。
2日目の2日は、同市熊野川町の赤木川清流コース。選手や関係者らによる、JR新宮駅から熊野川町まで(18㌔)のパレード走行の後、レース(114・1㌔)が行われた。3日(土)には熊野山岳コース(109・3㌔+パレード10㌔、熊野市、御浜町)、4日(日)には太地半島周回コース(100㌔、太地町)でレースが行われる。
(2017年6月3日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170603010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170603010102.jpg)
豪華客船「飛鳥Ⅱ」(全長241㍍、5万142㌧)が2日、新宮市佐野の新宮港佐野3号岸壁に入港した。兵庫県の神戸港から乗船した観光客762人が熊野を巡った。同日午後5時ごろ、「奥熊野太鼓」などに見送られ神戸へ帰港する予定。
今回のクルーズ名は「神戸発着 初夏の熊野クルーズ」(2泊3日)。着岸後の午前9時から歓迎セレモニーがあり、田岡実千年市長は「ここ熊野の地は古来より日本人の魂の古里として多くの人々が訪れる聖地。今日一日、自然と歴史を堪能していただければ」。歓迎の花束を受け取った増山正巳船長は「天候を心配していましたが、穏やかな天気の良い中での入港になりました。短い時間ですが、精いっぱい楽しみたい」などとあいさつした。
(2017年6月3日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170603100101.jpg)
県消防救助技術会で大健闘 (串本町消防本部 )
第46回県消防救助技術会(以下県大会)が1日に和歌山県消防学校であり、串本町消防本部(北地稔消防長)のほふく救出チームが優勝し全国消防救助技術大会(以下全国大会)、同じく引き揚げ救助チームが優勝し消防救助技術東近畿地区指導会(以下東近畿大会)の出場権をつかんだ。
前者は2008(平成20)年以来9年ぶり、後者は3年連続の出場。大健闘の結果で、同本部内外に喜びの輪が広がっている。
同本部では今年、男女問わず隊員27人が2月から自主練習、3月中旬以降は休日返上の訓練を重ねて体力、技術力、精神力を鍛錬。その成果を先月8日の同本部内選考会で発揮し、引き揚げ救助1チーム5人、ほふく救出3チーム7人(要救助者は3チーム兼任)、はしご登はん1人の計13人が同本部代表となり県大会に挑んだ。
ほふく救出の部には19チームが出場。同本部の岡地光介消防士・田代和之消防士・川端凌消防士組がタイム39秒78で1位になり、白椿晃也副士長・塩地一馬副士長・田代和之消防士組が3位、寺本和幸消防士・筒井裕太消防士・田代和之消防士組が7位といずれも入賞する好成績を出した。
全国大会出場権は1位のみに与えられる栄誉。川端消防士(22)は「先輩方に訓練を見ていただき、当日もみんなが応援してくれたおかげで出せた結果だと感謝している。全国で県代表として恥じない訓練成果を発揮し、1位になれるよう今後も頑張りたい」と語った。
引き揚げ救助の部には10チームが出場。同本部の城貴大副士長・峯園敦士副士長・髙井健太副士長・小西淳太消防士・矢野敬士長組はタイム77秒72で1位になった。
一昨年、昨年は2位で今年は1位。昨年は若干のメンバー変更があったが、今年は昨年と同じメンバーで挑戦した。矢野士長(34)は「2位以上に入って次のステップに進むことを想定したので、優勝より目標を達成できたことがうれしい。同じメンバーで長くできているのがチームの強みだが、やれるのも今年が最後。東近畿までにタイムをあと4、5秒縮め、全国を目指せるよう頑張りたい」と語った。
会場で隊員の挑戦を見届けた北地消防長は「体力、気力の限界に近い訓練を続けた結果であり、よくやってくれたと感動している。訓練を支えた家族と他の署員にも感謝申し上げたい。引き揚げ救助チームは東近畿も勝ち抜きほふく救出チームとそろって全国で頑張ってほしい。両チームには県代表として恥じない競技を期待している」と喜んだ。
はしご登はんは結果が振るわず入賞を逃したという。全国大会は8月23日(水)に宮城県総合運動公園、東近畿大会は7月27日(木)に京都市消防活動総合センターで開かれる。
(2017年6月3日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170603090101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170603090102.jpg)
道の駅たいじ直売所 (太地漁協 )
太地町の「道の駅たいじ」の建設が、8月中のオープンを目標に進んでいる。太地漁協組合はこれに先駆け、直売所に野菜や惣菜などを出品する地域の個人出品者を募集している。9日(金)に町公民館で午後3時と7時に説明会を開く。
地域活性化を目的に募集を行う。直売所は鹿児島県日置市の地域物産販売所「江口蓬莱館」をモデルにする計画。同市ではお年寄りが生産物の販売を励みに農業に関わることで元気になり、休耕地も無くなったという。森浦湾の「鯨の海構想」と併せ、道の駅を拠点に誘客を図る。
直売所では、地元農産物や水産物、惣菜、土産物を取り扱う。近隣農家は無農薬栽培が多いため、安全安心を売りにできるという。町内ではすでに個人農家らに声を掛け、5、6人が出品の意志を示している。新宮・東牟婁地域を範囲に呼び掛ける。
太地漁協の貝良文参事は「自分たちが趣味で作った物を販売し、地域が元気になれば。興味のある人は気軽に来てほしい」と話した。
問い合わせは太地漁業協同組合の担当者、貝さんと山本さん(電話0735・59・2340)まで。
(2017年6月3日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170603010201.jpg)