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2020年03月29日
1 避難路完成「ありがとう」
 王子地区住民らが市長、議長を訪問  (新宮市 )

 新宮市王子町にこのほど、住民の悲願であった避難路が完成した。王子権現親睦会・自主防災の会(古川重民会長)の歴代会長や地域住民らが約20年にわたり要望を続けていたもの。27日には同会有志10人と濵田雅美市議会議員が新宮市役所を訪れ、田岡実千年市長と前田賢一議長、東原伸也副議長に悲願達成に対する感謝を伝えた。

 王子町1丁目付近では、近くに避難所である王子ヶ浜小学校がありながらも、最短距離であるNHK新宮ラジオ中継放送所横の道は人1人が通れる幅員しかなく、避難路として機能していなかった。住民や同会は道の拡幅を求めて十数年にわたり市に対して要望活動を行っており、並行して避難訓練を重ねて検証を続けてきたという。

 同町出身である濵田議員の後押しもあり、同会は平成26年、市議会に陳情書を提出。議員改選に伴い翌年に再度提出した陳情書が平成28年9月定例会において採択され、晴れて事業化。3カ年で事業は進み、27日に工事が終了した。総事業費は約6000万円。交付税算入率が70%の緊急防災・減災事業債制度を活用している。

 避難路は4月1日(水)から使用開始。避難路としてだけではなく、消防車や救急車などの往来にも利用される。古川会長は「住民の要望や濵田議員の協力もあり立派なものができました。緊急車両も入れるようになった。避難路を使わないことにこしたことはないが、20年近く諦めずに活動を続けてきて良かった」と感謝を示し「新型コロナ感染症が終息すれば、完成セレモニーを兼ねた避難訓練を実施したい」。

 濵田議員は「避難訓練を重ねて拡幅の必要性を理論づけてくれたので声を上げやすかった。今まで避難を諦めていた地域の高齢者の方が『これなら避難できそう』と話してくれた」と安堵(あんど)の表情を浮かべ「これを機に、他の海岸沿いの危険地域にも対策を。命を守る施策を諦めるわけにはいかない」と決意を新たにした。

(2020年3月29日付紙面より)

拡幅工事が完了した避難路=27日、新宮市王子町
田岡実千年市長らを訪問し感謝を伝えた=同日、新宮市役所
2020年03月29日
2 防災拠点施設の整備進む
 紀宝町ウミガメ公園に隣接  (国交省 )

 国土交通省紀勢国道事務所は、紀宝町井田の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」に隣接する防風林で防災拠点施設の整備を進めている。伐採と整地作業が進み、来年度、国の予算が付けば防災備蓄倉庫の発注に取り掛かる。

 2011年3月11日に発生した東日本大震災で震度7の地震と巨大津波により東日本一帯が甚大な被害を受けた。近い将来、中部地方でも東海・東南海・南海地震など南海トラフを震源とする巨大地震の発生が予測されている。

 このことから、同事務所では津波による甚大な被害が想定される太平洋沿岸部(熊野灘地域)での救援・救護活動、緊急物資の輸送などを迅速に行うため、復旧・復興を見据えた地震防災に関する道路啓開を実行するため防災拠点を計画した。

 施設は防風林の一部で約9000平方㍍。防災備蓄倉庫、災害時の避難場所を整備する。地域の防災拠点として非常電源を確保し、道路の規制情報や被災情報などの提供も行う。

 施設の地盤高は10・43~13・26㍍で、三重県が発表した津波浸水予測によると町の最高津波高が12・46㍍に及ぶことから、約1~3㍍の盛り土を行う。また、町では飲料水や貯水槽、避難タワーなど安全安心な道の駅となるよう整備の検討を進めていく。

(2020年3月29日付紙面より)

防災拠点施設の建設工事が進む=紀宝町井田
2020年03月29日
3 観光やまち歩きの拠点として
 設備充実の観光案内所が開所  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は28日、JR紀伊勝浦駅前の旧キヨスク跡に設置した観光案内所を開所した。デザイン性のある施設内には充実した設備が整い、観光や商店街の総合案内、まち歩きの拠点として国内外の観光客に対応する。営業は午前9時から午後6時までで年中無休。

 案内所は空き店舗だった旧キヨスク跡をJR西日本和歌山支社の協力を得て、ジェイアール西日本デイリーサービスネットから無償譲渡されたもので、土地も無償貸与。その後、観光庁の補助制度を活用しリニューアルした。

 同町によると、改修床面積は66・90平方㍍で建設費が1414万2700円。内訳は設計管理業務委託費が192万5000円、工事請負費が1221万7700円となっている。設計管理業務を株式会社建築工房くまのが、施工は有限会社紀宝工業が実施した。

 全国で駐車場事業を展開するタイムズのコインパーキングが町内3カ所に順次整備される。利用者にはポイントが発行され、同案内所で商品券に変換できる仕組みも進めていくという。

 施設内はヒノキや町の朝日や夕日などをイメージした暖色系の壁紙を利用し、親しみやすい空間を演出している。町の観光をPRする動画を映し出すデジタルサイネージや、英語や中国語に対応した2基の観光案内ロボット、約100種類のパンフレット類を充実させた。

 案内所には町観光協会と南紀勝浦温泉旅館組合の職員が常駐する。インバウンド対策としては国際交流員を増員し、2人体制で外国人観光客に対応する。

 この日は新型コロナウイルス感染予防のため、開所式典は中止となった。堀順一郎町長は「現在はコロナウイルスの感染拡大により、町も経済的に疲弊しており、早期の終息を切に願っています。案内所についてはJRさんや各関係者さまのご協力に感謝している。終息後は那智勝浦観光機構が中心となり、町を挙げてお客さまをお出迎えしていきたい」と語った。

(2020年3月29日付紙面より)

観光案内所が開所した=28日、那智勝浦町のJR紀伊勝浦駅前
初の観光客が訪れた
2020年03月29日
4 さらなる普及に努める  熊野川小にガス器具など寄贈  (県エルピーガス協会 )
2020年03月29日
5 那智勝浦観光機構が設立  活性化や国内外の誘客図る  (那智勝浦町 )
2020年03月29日
6 よりきれいな町に  たばこ組合新宮支部が清掃活動  (那智勝浦町 )
2020年03月29日
7 優しく強い子になって  たづはら保で卒園式  (新宮市 )
2020年03月29日
8 「こんなに大きくなりました」  天満保育園で卒園式  (那智勝浦町 )
2020年03月29日
9 ラインで新型コロナ対策サポート  三重県  
2020年03月29日
10 新年度もコロナ対策継続  山中富行さんを再任  (紀宝町教委 )
2020年03月29日
11 教職員の人事異動 和歌山県教育委員会 
2020年03月29日
12 3月定例会一般質問(終)  古座川町議会  
2020年03月29日
13 推奨3コースなど紹介  サイクリングマップ作成  (古座川町観光協会 )
2020年03月29日
14 お悔やみ情報
  
2020年03月25日
15 休園前の学舎巣立つ
 王子幼稚園で卒園式  (新宮市 )

 今月末で休園が決定している新宮市立王子幼稚園(山本眞也園長)で24日、卒園式が開かれた。園児11人(男8、女3)は職員や保護者から祝福され通い慣れた学舎を巣立ち、新たな一歩を踏み出した。園児らは保護者に対し、「お父さん、お母さん、今まで育ててくれてありがとうございました。1年生になっても頑張ります」と感謝を述べ、手作りのメッセージカードと歌を贈った。

  □     □

■沿革や主な行事など



 1958(昭和33)年に誕生した王子幼稚園。ピーク時の79年には138人もの園児が在園し、子どもたちの元気な声が周辺地域を明るくしていた。

 83(昭和58)年に初めて入園者が100人を切り、微増微減が続いた。その後も少子化や保護者の働き方、生活環境などの変化もあり、入園児数は減少傾向へ。新年度の入園希望者がおらず、休園する運びとなった。

 同園所蔵の資料から主な行事を振り返ると▽69(昭和44)年9月の始業式ではプレハブ園舎を使用▽74(昭和49)年、王子小学校のマラソン大会に初参加▽同年8月プレハブ園舎取り壊し作業が開始され、王子青年会が奉仕で備品類を小学校へ運搬▽80(昭和55)年3月、太地町のくじらの博物館と植物園への卒園遠足▽93(平成5)年3月に新園舎竣工(しゅんこう)式、園児も出席▽2009(平成21)年6月、お茶ごっこ▽15(平成27)年3月、国体選手のなぎなた演技を見学▽18(平成30)年11月、焼き芋パーティー―など。

  □     □

■山本園長の思い



 同園では17(平成29)年度から同小の校長が園長を兼任することとなり、畑下圭喜・元校長が園長を務め、18(平成30)年度から山本園長が引き継いだ。

 山本園長は「児童にとっても、園児と交流することは多くのことを学ぶ良い機会になっていた。休園は大きな損失の一つ。遊びの中で学習していく幼稚園の姿は小学校にはない学びであり、私も勉強になった」。

 「卒園生の方々やご家族が幼稚園の良さを地域に伝えていただけたらありがたい。園児が増え、再園することを強く願っています」と話した。

 卒園する園児たちに対しては「素直に喜び、積極的な姿に元気をたくさんもらった。幼稚園で学んだことを小学校でも生かして、何事にも興味を持って取り組む姿勢を続けてほしい」と語った。

(2020年3月25日付紙面より)

さまざまな思いを胸に卒園する園児ら=24日、新宮市立王子幼稚園
修了証書を受け取った
2020年03月25日
16 美しい海岸よみがえる
 「宇久井海と森の自然塾」が地玉の浜清掃  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町宇久井半島の自然保全活動を続ける宇久井海と森の自然塾運営協議会(玉置之一会長)は22日、同半島の地玉(じごく)の浜海岸で漂着物を取り除く清掃活動を実施し、会員ら45人が汗を流した。

 毎年この時期に実施する恒例作業。宇久井ビジターセンターから徒歩約20分の磯場には、台風など高波で打ち上げられた多くの漂着物があり、ごみの種別もペットボトル、空き缶、空き瓶、スプレー缶、ロープ、漁の浮きに使われた発泡スチロールなどさまざま。町指定ごみ袋で分別回収し、大きな流木は、のこぎりやチェーンソーで小さく切断して処分した。タイヤ4本も回収した。自然塾会員の西垣内茂さんは「大きなごみや外国製のペットボトルは昨年より減ったが、細かなごみやプラスチックごみがこんなに多いとは」と驚いていた。

 作業にはNPO大杉谷自然学校、休暇村南紀勝浦、那智宇久井郵便局からも応援に駆け付け、地道な手作業ながら海岸は見違えるほどきれいになった。

 ボランティア参加の40代女性=同町天満=は「時々ここへ遊びに来るが、ごみの量は気になっていた。これだけの人数だと片付くのも早い」と感心していた。ボランティアには中学生と高校生の2人も参加した。

 昼食時にはこの海岸でとれたフノリのみそ汁と、海岸で花開くハマダイコンが作業の疲れを癒やした。

(2020年3月25日付紙面より)

海岸の清掃作業に取り組む=22日、那智勝浦町宇久井の地玉の浜
2020年03月25日
17 「ちのと」の眺望に親しむ
 田並のさくら遠足2020  (串本町 )

 串本町田並にある田並劇場が20日、イベント「田並のさくら遠足2020」を開き事前に申し込んだ24人をクマノザクラ眺望の名所「ちのと」へといざなった。

 同劇場を営む林憲昭さん・澄蓮さん家族が地元住民から教わり、毎年訪れて愛(め)でている「ちのと」の山桜。その眺望場所一帯は山が深く切れ込み、山腹にある山桜の花盛りが一望できる景観に親しむ事ができる。

 今時期に咲いているのはクマノザクラではないかと直感した澄蓮さんは、基本野生種としてにわかな話題になった2年前に古座川町長追在住の樹木医・矢倉寛之さんに相談。期待通りの答えを得て、以降「ちのと」を広く紹介したいという思いで前年度からこのイベントに取り組むようになった。

 当日は同劇場へ集合し、案内役の矢倉さんも合流。田並川沿いの田並上集落奥まで車で移動し、その先は歩いて約1・4㌔先にある「ちのと」の眺望場所を目指した。道中に点々と自生するクマノザクラを間近に観察し、矢倉さんは自身の研究の経緯や分類学の視点、クマノザクラの花序の特色や同定時に注目する部分などを解説。お気に入りの一本を見つけてよく観察しほかのクマノザクラなどとの違いを確かめながら理解を深める筋道を立てて関心を促した。

 眺望場所に到着後は、古田にある農家カフェ「つくる」の仕出し弁当を味わいながら小休憩。林夫妻によるワークショップも体験して折り返し、同劇場へ戻って解散した。

(2020年3月25日付紙面より)

「ちのと」の山桜の眺望に親しむ参加者ら=20日、串本町田並上
道中のクマノザクラを観察しながら矢倉寛之さんの解説を受ける
2020年03月25日
18 「自分たちでできることから」 各事業所に手作りマスク配布 (美熊野福祉会)

 社会福祉法人美熊野福祉会(森常夫理事長)は19日、各事業所(杉の郷、杉の郷えぼし寮、虹、ゆず、ワークランドそら、法人本部)の職員らに手作りマスクを配布した。職員や地域ボランティアが新型コロナウイルスなどの感染症予防のために308枚を制作。色とりどりの手作りマスクが、各事業所に明るい風を吹き込んでいる。

 同法人では現在、マスクやアルコール消毒液を全体に供給しており、業者にも発注済みとのことだが、今後のマスク不足に備え、このほど職員と10人の地域ボランティアにマスクの制作を依頼した。マスクの着用徹底により、利用者や来客の健康や不安払拭(ふっしょく)に最大限の注意を払っている。

 手作りマスクの利用は「待っているより自分たちにできることをやろう」という思いによるもの。橋上慶一・本部事務局長は「手作りマスクは職員やボランティアの皆さんが、善意で1枚1枚一生懸命縫い上げてくださったもの。大切に使わせていただいています」と感謝を示す。

 同法人の障害者自立支援施設「ワークランドそら」が運営する「cafeそら」(新宮市佐野)では、玄関に消毒液を設置。手作りマスクを着けた職員、利用者らが調理や接客に当たっている。橋上事務局長は「最善の策を取っています。ぜひ、多くの方々に安心してご来店いただき、楽しい食事の時間を過ごしてほしい」と願いを込めた。

(2020年3月25日付紙面より)

手作りマスクを着けて業務に当たる=23日、新宮市佐野のcafeそら
職員やボランティアによる色とりどりの手作りマスク
2020年03月25日
19 南紀園の規約改正めぐり  3月議会定例会  (新宮市議会 )
2020年03月25日
20 県企業への影響9割超に  第2回新型コロナアンケート  (和歌山県 )
2020年03月25日
21 ミツバツツジを植樹  新宮港振興会が「緑の募金」事業で  (新宮市 )
2020年03月25日
22 異動規模は例年並み  新宮・東牟婁地方関係の人事  (和歌山県 )
2020年03月25日
23 他に先駆けて開花進む  一枚岩のソメイヨシノ  (古座川町 )
2020年03月25日
24 3月定例会一般質問②  古座川町議会  
2020年03月25日
25 紀宝町人事異動   
2020年03月25日
26 1年生になっても頑張ります  うどの幼稚園で卒園式  (紀宝町 )
2020年03月25日
27 お悔やみ情報
  
2020年03月15日
28 下里の視点から歴史見る 懸泉堂文書まとめた小冊子 (那智勝浦町)

 那智勝浦町教育委員会は和歌山大学と連携し、文豪・佐藤春夫の父・豊太郎(とよたろう)の生家である同町八尺鏡野(やたがの)の下里懸泉堂(けんせんどう)に残された文書などをまとめた冊子「文豪 佐藤春夫のルーツ『下里懸泉堂 懸泉堂文書への誘(いざな)い』」をこのほど発行した。

 下里の視点から当時の日本やその歴史などを捉えた内容となっており、4月末までは同町役場下里出張所で、5月以降は町教育センターで配布する。

  □     □

■冊子作成の経緯



 代々、医者の家系であった佐藤家。春夫の曽祖父の百樹が私塾を開いていた懸泉堂は谷川瓦が用いられた主屋と大正期に建築されたといわれる洋館とで成立し、建築的価値は高いとされる。

 室内にはさまざまな貴重な文書・史料が存在することから、同委員会では下里の歴史文化に触れることのできる小冊子の作成を検討。所有者や関係者の協力の下、和大と県立文書館、県立博物館などに依頼して2015年7月に一次調査を実施した。

 さらに詳細な調査を進めるために17年1月に文書を和大に運んでくん蒸処理を行い、整理作業を開始。江戸時代に書かれた文字も含め、一つ一つ文書を開いて内容を確認し、目録を作成したという。全12箱2273点の興味深い史料の一部が小冊子に掲載されている。

  □     □

■小冊子の内容



 出来上がった小冊子は▽佐藤家の家系図▽懸泉堂立面図・平面図▽春夫の自筆原稿▽豊太郎の作品▽春夫の書簡▽「鉄道問題」▽春夫作品「環境」▽三好達治の懸泉堂滞在▽谷崎潤一郎「厠(かわや)のいろいろ」▽黒船の噂(うわさ)▽ポサドニック号事件▽鳥羽伏見の戦い▽維新後の京都▽鯨の肉のフシギ▽下里の学び舎―など、豊富な内容となっている。700部を作製した。

 執筆者は新宮市立佐藤春夫記念館館長の辻本雄一さん、和束町史編さん室専門員の渡邉久仁太さん、和大クロスカル教育機構・教養協働教育部門准教授の橋本唯子さん。

 同委員会の里際聖さんは「町民の方々に佐藤春夫のルーツや、当時の文化を知っていただけたら」。

 岡田秀洋教育長は「地元以外の情勢に関心を寄せていた佐藤家の人々の様子が見られると同時に東牟婁の豊かな歴史を感じる。地方の点と都市の点が線となり、面になっていく様子を表している資料。大きな価値があると思う」と語った。

(2020年3月15日付紙面より)

懸泉堂の小冊子が発行された=那智勝浦町の懸泉堂
当時の貴重な文書などが多く掲載されている
2020年03月15日
29 全議案可決で閉会
 太地町議会3月定例会  

 太地町議会(塩崎伸一議長、10人)の3月定例会が13日、一般質問終了後に閉会した。12日は一般会計や同町国民健康保険事業予算など特別会計の予算審議があった。追加議案はなく、令和2年度一般会計予算含む17議案全てが可決された。

 議員からは今年4月から施行される会計年度任用職員制度や、防災機能を備え観光振興にも寄与する駅舎防災複合施設建設、令和2年度から稼働する「くじらの海事業」の森浦湾海上遊歩道においての保険や安全管理業務などの運営費用と予備網の購入費用などについて質疑を行った。

 一般会計予算案では漁野尚登議員が評価できる予算としながらも、「私が反対した副町長と教育長の給料や期末手当が入っている。くじらの海事業の安全管理業務費用に毎年700万円発生すること、駅舎より役場を建て替えるほうが優先であるため、原案に反対」と反対の立場で討論。

 三原勝利議員が新型コロナウイルスの町の対応や人事評価をどのような形で行うか、共通した考え方が必要と一言述べた上で「一般会計はかなり苦労されて出来上がっていると思う。一部に疑義があったとしても私は積極的に推進していただきたい」と賛成討論を行い、賛成多数で可決された。

 なお、現行の「過疎地域自立促進特別措置法」が令和3年3月末で失効することから「新たな過疎対策法の制定に関する意見書(案)」を花村計議員(賛成者は三原勝利、水谷育生、山本真一郎の各議員)が提出した。同案は可決となり、意見書は内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、農林水産大臣、国土交通大臣に提出される。

(2020年3月15日付紙面より)

太地町議会の3月定例会
2020年03月15日
30 「遊んでくれてありがとう」
 丹鶴幼・蓬莱保でお別れ会  (新宮市 )

 新宮市立丹鶴幼稚園(下岡容子園長、園児66人)と蓬莱保育所(上路三四所長、園児89人)で13日、卒園を迎える5歳児とのお別れ会があった。春の陽気の中、園児たちは歌やゲームで楽しく過ごし、園生活での思い出をつくった。

  □     □

■丹鶴幼稚園



 丹鶴幼稚園では、○×ゲームに挑戦。4歳児が司会進行をして園にちなんだ問題を出した。園児たちは「どっちかな?」と迷いながら移動し、正解を発表するたびに歓声を上げ盛り上がった。

 在園児が「おひさまになりたい」「あしたははれる」を歌い、「いっぱい遊んでくれてありがとう。大好きだよ」と思いを伝えた。5歳児は歌「ゆうきをだして」を元気いっぱい披露。3、4歳児から手作りのメッセージ付きネックレスのプレゼントもあった。

 在園児の大家爽智(さち)ちゃん(5)は「ほし組のみんなはたくさん遊んでくれて優しかった。小学校になっても頑張ってほしい」。卒園を控えた射場俊成(しゅんせい)君(6)は「みんなと一緒に遊べてうれしかった。小学校では勉強を頑張りたい」と語った。

 下岡園長は「子どもたちの楽しそうな姿が見られました。進級し成長していくことを感じてもらえれば」と話していた。

  □     □

■蓬莱保育所



 蓬莱保育所は、新型コロナウイルス感染症対策のため屋外で実施。在園児がライオン組(年長児)20人に「バスごっこの手遊び」や合奏「ドレミの歌」などを披露し、一緒に○×クイズを楽しんだ。

 卒園遠足で太地町立くじらの博物館を訪れたことにちなみ、5歳児へのプレゼントとしてクジラを描いた写真入れを手渡し、感謝の気持ちを伝えた。5歳児たちは「ありがとう」と応えた。

 会の後は、ソーセージピラフやエビフライ、パリパリサラダなど特別メニューの給食を食べ、4、5歳児対教職員でドッジボール大会をした。

 上路所長は「いい天気で良かった。保育所生活の最後に、たくさん遊んで思い出をつくってほしい」と話していた。

(2020年3月15日付紙面より)

在園児からのプレゼントを受け取る5歳児=13日、新宮市立丹鶴幼稚園
○×クイズを楽しむ5歳児たち=13日、新宮市立蓬莱保育所
2020年03月15日
31 𠮷良和子さんが最優秀賞  世界遺産についての作文  (新宮ユネスコ協会 )
2020年03月15日
32 町の工事や人口減少対策など議論  太地町議会一般質問  
2020年03月15日
33 偽ブランド品などに注意を  知的財産侵害物品の取締強化  (大阪税関 )
2020年03月15日
34 認知症との接し方考える  高池小の4~6年生33人  (古座川町 )
2020年03月15日
35 古典芸能を楽しむ  野村萬斎さんらが「狂言の夕べ」  (熊野市 )
2020年03月15日
36 4月の入園に向け準備  シューズ入れなど手作り  (寺子屋広場 )
2020年03月15日
37 お悔やみ情報
  
2020年03月13日
38 望まぬ受動喫煙なくす
 4月から原則屋内禁煙へ  

 健康増進法の改正に伴い、4月1日から全国で原則屋内禁煙が義務化となる。昨年7月に病院や学校、行政機関を対象に原則敷地内は禁煙となっていたが、4月からは飲食店や職場、事業所などでも屋内禁煙となるほか、喫煙室の標識掲示の義務や未成年の喫煙エリアへの立ち入り禁止などが施行されるなど、受動喫煙を防止するための対策が一層強化される見通しだ。

 東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、2018年7月に健康増進法の一部を改正する法律が成立。同法律により原則屋内施設の全面禁煙が初めて法制化された。

 4月から、飲食店に対して①店内禁煙②喫煙専用室設置(飲食不可)③加熱式たばこ専用の喫煙室設置(飲食可能)④店内一部に喫煙可能室を設置(飲食可能)⑤店内の全てで喫煙可能(飲食可能)―の五つの分類が生じ、喫煙可能とする場合には標識を掲示するほか、喫煙可能室の設置に当たり、最寄りの保健所への届け出が必要となる。違反すると指導や命令、罰則などが適用される場合もある。

 店舗ごとの対応条件としては▽2020年4月1日時点で営業している店舗である▽資本金または出資の総額が5000万円以下▽客席面積が100平方㍍以下―の条件のうち、一つでも当てはまらない店舗については原則①となり、一定の基準を満たした場合には②、③の設置も可能。

 前述の条件全てに当てはまる、既存の経営規模の小さな飲食店(既存特定飲食提供施設)に対しては、経過措置として①~③に加え④、⑤も可能。しかし⑤では従業員を含む20歳未満の入店や立ち入りが不可となる。

 また、喫煙専用室などの基準については「出入り口において室外から室内に流入する空気の気流が毎秒0・2㍍以上である」「たばこの煙が室内から室外に流出しないよう、壁、天井などによって区画されている」「たばこの煙が屋外または外部の場所に排気されている」ことが設けられており、加熱式たばこ専用喫煙室、シガーバー、換気装置などの設置、改修など受動喫煙防止対策に取り組む店舗などに対する助成金制度もある。

 和歌山県では、新型コロナウイルス感染症の対応などにより、店舗や県民に対する周知に遅れが出ている状況だという。東牟婁振興局保健福祉課は「対応は各店舗で異なるので確認を」と呼び掛けている。届け出や喫煙可能を示す標識などは県ホームページからダウンロードできる。

 問い合わせや相談は同振興局(電話0735・22・8551)の保健福祉課へ。

(2020年3月13日付紙面より)

標識の掲示などが義務化される

2020年03月13日
39 3.11の犠牲者を追悼
 議会中に黙とうささげる  (新宮市議会 )

 新宮市議会(前田賢一議長、15人)3月定例会期中の11日、議員や市職員ら出席者は議場において約1分間の黙とうをささげ、東日本大震災の犠牲者を追悼した。

 震災から今年で9年。一般質問を中断した上、午後2時46分に前田議長の呼び掛けで黙とうが行われた。新宮市は震災で甚大な被害を受け多大な犠牲者が出た宮城県名取市と姉妹都市提携を、気仙沼市と交流都市協定を締結している。

 名取市では死者911人、行方不明者65人(2011年当時)。気仙沼市では死者1143人(うち関連死109)、行方不明者214人(18年現在)。両市とも震災に伴う津波や火災などで壊滅的な被害を受けた。

(2020年3月13日付紙面より)

議会議員や職員らが黙とうをささげた=11日、新宮市役所
2020年03月13日
40 丹鶴幼稚園で避難訓練
 東日本大震災から9年  (新宮市 )

 2011年の東日本大震災から9年を迎えた11日、新宮市立丹鶴幼稚園(下岡容子園長、園児66人)で地震と津波を想定した避難訓練があった。全園児が市保健センター横のタウンガーデンまで逃げ、絵本を通じて災害から身を守る方法を学んだ。

 同園では毎月1、2回、地震や火災、不審者などを想定した避難訓練を実施している。急な災害に対応できるよう、事前に予告せずに訓練を行うなど、徐々に難易度を高くして取り組んできた。

 この日は午前10時に地震を知らせる放送が鳴った。外で遊んでいた園児は園庭中央に集まり、室内では机の下に入って頭を守った。園庭で人数を確認した後、急いでタウンガーデンまで逃げた。園舎に戻ると、東日本大震災の被災経験を基に描かれた絵本「つなみのえほん ぼくのふるさと」を教職員が読み聞かせた。ライフジャケットの着用練習もあった。

 下岡園長は「食事中や幼稚園から帰るときなど、地震がいつ起こるかは誰も教えてくれない。震災のとき、釜石市では諦めずに少しでも高いところに逃げた人の命が助かった」と紹介し、命と体を守るよう呼び掛けた。

(2020年3月13日付紙面より)

絵本の読み聞かせに真剣に耳を傾ける園児=11日、新宮市立丹鶴幼稚園
ライフジャケットを着る園児たち
2020年03月13日
41 新年度予算などただす  新宮市議会一般質問②  
2020年03月13日
42 ドローンの飛行禁止条例可決  3月定例会で17議案を審議  (太地町議会 )
2020年03月13日
43 就職関連情報を発信  企業ガイドブックを作製  (和歌山県 )
2020年03月13日
44 卒園前の思い出づくり  恒例の焼き肉パーティー  (わかば保 )
2020年03月13日
45 犠牲者への哀悼示す  東日本大震災の節目迎え  (串本町・古座川町 )
2020年03月13日
46 全議案可決して閉会  紀宝町議会定例会  
2020年03月13日
47 臨時休校24日まで延長  小学校卒業式は予定通り  (熊野市・南郡 )
2020年03月13日
48 お悔やみ情報
  
2020年03月08日
49 浮島の森で植生調査進む
 高木1043本にナンバリング  (新宮市 )

 新宮市の国指定天然記念物「新宮藺沢(いのそ)浮島植物群落」(浮島の森)で10年ごとに行われている植生調査が進んでいる。熊野学研究委員会の瀧野秀二さんらが島内の高木1043本のナンバリングと樹種の特定を終え、島本体から分離した四つの「離れ島」部分にも着手している。

 調査は京都大学の四手井(しでい)綱英名誉教授を中心とする専門家により、1989年にスタート。周囲の宅地開発や水質悪化により希少なオオミズゴケの減少や植生の変化が見られたためで、天然記念物指定当時への原状回復を最高目標とする保全策の基本方針がまとめられた。

 第4回となる現在の調査は昨年11月に始まり、島上を一辺10㍍の方形枠に分割してB2~H6の調査区を設定。胸高(地上1・3㍍)直径5㌢以上の樹木を高木とし、作業を進めてきた。今後は正確な幹周り・樹高を測定し、胸高断面積の合計を基準に各種の優占順位を算出。ミズゴケ類、シダ類、種子植物などの下草類についても全種類を記録し、重要なものは分布位置を記録する。

 特にかつて浮島の森の主林木であったスギは、老木の枯死による本数の減少や島中央部での後継樹の不在が憂慮されており、湿地内に残存する母樹からの採種と移植が行われてきた。それらの育成状況も注目されている。

 瀧野さんは「浮島上に胸高直径5㌢以上の樹木が1000本以上あるというのは、改めてすごいこと。暑くなるまでには直径や樹高測定の作業を終えたい」と話していた。

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■浮島の森

 浮島の森は、沼地に浮かぶ泥炭でできた島で、面積は約5000平方㍍。寒地の植物であるオオミズゴケやヤマドリゼンマイと、暖地のテツホシダなどが島上に混在していることが特徴で、1927に天然記念物指定を受けた。現在、沼底への座礁により島の移動は確認できなくなったが、ボーリング調査で下部に水の層が確認されている。浮力の発生原理や泥炭を形成する植物体については現在も謎が残っている。

(2020年3月8日付紙面より)

島内の樹木にナンバリングする瀧野秀二さん=新宮市の浮島の森
2020年03月08日
50 感謝と決意掲げ節目つける
 各中学校で卒業証書授与式  (串本町・古座川町 )

 串本町、古座川町の町立中学校が6日、一斉に卒業証書授与式を挙行した。串本町は65人(男子32、女子33)、古座川町は26人(男子13、女子13)が感染症予防の制約がかかる中、それぞれに感謝と決意を掲げて卒業の節目をつけた。

 串本町立串本中学校(濱﨑和司校長)は3年生37人(男子15、女子22)とその保護者、教職員がマスクを着用し席を1㍍間隔に置いて同式を営んだ。

 3年生一人一人に卒業証書を授与した濱﨑校長は「為(な)せば成る為さねばならぬ何事も」という言葉を贈り、「自分を信じ、目標を掲げ、たゆまぬ努力を続けてその先にある輝く未来を自分の手でつかみ取ってほしい。皆さんならまだまだ成長できると信じている」と述べて前途を祈念した。

 梁村詩都さんが学校から、堀音和(おとわ)さんが育友会から記念品を受け、在校生を代表して生徒会執行部の前田美波(みな)会長(2年)が録音して託した送辞を放送。芝真珠(まこと)さんが3年間の思い出を振り返り、友達や在校生、先生や両親など成長を支えてくれた人々への感謝を掲げて「常に明るく、常に全力で。それが私たち37人が大切にし続けてきたこと。これからもこの言葉を思い出し、前を向いて進んでいきたい」と答辞を述べた。

 在校生が録音して託した歌「ありがとう」を聞き、3年生は自分たちを象徴する歌詞を含む歌「YELL」を歌って「こんなふうな卒業式は受け入れたくなかったけれど、自分たちらしい最高の卒業式が今ここにいない後輩を含む多くの人に届いていくことを願っています」と胸中を明かしながら会場を後にした。

 他校の卒業生数は▽串本西中6人▽潮岬中14人▽西向中8人▽古座中19人▽明神中7人。

(2020年3月8日付紙面より)

拍手に送られて式場を後にする3年生=6日、串本町立串本中学校
2020年03月08日
51 シャトルバスの利用促進
 雪まつりスタンプラリー抽選会  (那智勝浦町 )

 商工祭「南の国の雪まつり」実行委員会(委員長=森川起安・南紀くろしお商工会長)は5日、那智勝浦町商工会館でシャトルバス利用者のプレゼント企画であるスタンプラリーのオリジナル賞品抽選会を開いた。2月16日に開催した今年の雪まつりは暖冬の影響で、長野県白馬村からの雪が調達できず、「雪のない」催しとなった。当日は雨天で、悪条件が重なったが1万525人(主催者発表)が来場しにぎわった。

 雪まつりの会場周辺には駐車場が少ないことから、那智漁港や旧北マリンホテル跡地の駐車場などに臨時駐車場を設け、無料シャトルバスが運行した。

 スタンプラリーはシャトルバスの利用促進とバスに乗車することを催しの一つとして楽しめるようにと2013年から開始。乗車時に配布された台紙に会場内にあるスタンプを集めると商品の抽選に参加できるもの。

 今年は午前8時~11時、午後1時~3時にピストン運行による運営を実施。利用人数は延べ347人(前年対比2223人減)で、スタンプラリーには58人(同179人減)が参加。当日の雨天の影響などによる利用者や参加者の減も見られた。

 賞品はオリンピックキーホルダーや自衛隊Tシャツ、千葉県勝浦市と長野県上松町、徳島県勝浦町の産品、消防非常時セットなど。森川委員長と名誉実行委員長である堀順一郎町長が抽選した。

 スタンプラリーのメッセージには▽マグロ汁おいしかった▽スケートできなくて残念でした▽楽しませてもらってありがとう▽来年は雪を期待しています▽毎年、楽しみにしています―など、町内外から多くの感想が寄せられていた。

 堀町長は「雪がなかったのは残念。大雨も降ったがたくさんの方に来ていただきありがたい」。

 森川委員長は「雪がないことや悪天候も残念だったが、多くのメッセージも頂き励みになる。今後は予算の関係もある中、地域で認めていただいている雪まつりを継続できる方向で考えていきたい」と語った。

(2020年3月8日付紙面より)

スタンプラリーの抽選会が行われた=5日、那智勝浦町商工会館
2020年03月08日
52 会員19人がプレー楽しむ
 年度末の「早春3月大会」  (新宮GG同好会 )
2020年03月08日
53 防災力強化と観光振興を  当初予算案の主要事業  (太地町 )
2020年03月08日
54 木本総合は1・22倍  県立高校後期選抜入試  
2020年03月08日
55 平和で豊かな時代を願い  桜愛好会がソメイヨシノを植樹  (紀宝町大里 )
2020年03月08日
56 今年も観世音像を開帳  井田観音で聖観音初午祭  (紀宝町 )
2020年03月08日
57 在職15年の功労に報いる  議員3人に全国表彰伝達  (古座川町議会 )
2020年03月08日
58 思い出の母校巣立つ  保護者らに見守られ卒業式  (新宮市、那智勝浦町、太地町 )
2020年03月08日
59 お悔やみ情報