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2022年12月27日
1 夢に向かって全力で
 中日・野中投手が練習訪問  (新宮市出身 )

 新宮市出身でプロ野球中日ドラゴンズに育成ドラフト2位で入団した野中天翔(てんと)投手(17)=秋田・ノースアジア大明桜高=が25日、市立光洋中学校グラウンドを訪れ、自身が育った少年野球チーム「みさきストロングス」(和田寛代表)の練習を見守った。

 野中投手は最速146㌔のストレートをはじめスライダーやカーブ、カットボール、チェンジアップなど、多彩な変化球を武器に投げ込む左腕。光洋中卒業後、明桜高に進学。3年生ではエースとして活躍し、秋田県大会で春準優勝、夏ベスト4の成績を残した。

 みさきストロングスは2001年10月1日に設立。野中投手は小学1年生で入部し野球人生をスタートさせ、6年生までプレーした。

 この日、訪問した野中投手は指導者らと握手を交わして感謝と決意を伝え、入団や近況を報告。キャッチボールや守備などに取り組む後輩たちの練習に温かいまなざしを向けていた。

 左東将吾主将(12)は「野中投手を間近で見て体が大きくかっこいいと思いました。チームの先輩がプロ野球選手というのは自慢でもあり夢がある。これからの活躍を応援し、自分も目標を持って野球を続けていきたい」。

 野中投手は「選手たちの練習する姿に自分を重ねました。野球を始めチームで過ごした6年間は原点であり、技術や精神面でも大きく変えてくれた。子どもたちには夢に向かって全力で取り組み、諦めない気持ちを養ってもらえれば」と話していた。

 26日には新宮市役所を訪れ、田岡実千年市長を表敬訪問。田岡市長から「私たちにとっても大きな誇り。一日も早い支配下登録を目指してもらい、1軍で活躍する姿を楽しみにしています」と激励を受けた。

(2022年12月27日付紙面より)

みさきストロングスの練習を訪問した野中天翔投手(後列中央)=25日、新宮市立光洋中学校グラウンド
田岡実千年市長(左)を表敬訪問した=26日、新宮市役所
2022年12月27日
2 ガーネット見つけて歓喜
 冬休み特別イベント実施  (南紀熊野ジオパーク )

 南紀熊野ジオパークセンターの冬休み特別イベント「宝石のガーネットを探してみよう」が24日にあり、小学生10人やその家族が挑戦した。

 このイベントは、高池の虫喰岩(むしくいいわ)などを形作る岩(通称・宇津木石)を砕いて得た砂の中からガーネットを見つけ出す内容。今回は小中学生(小学生は保護者同伴が条件)を対象にし、新型コロナウイルスなど感染症対策として午前と午後の2回、定員を各6人として実施した。

 当日は同センター研究員の本郷宙軌さんが講師を担当し、この砂が元々は宇津木石だったことやガーネット以外に水晶や黒雲母も含まれていることを紹介し、赤いガーネットの粒を見つけ出す方法を伝えて後押しした。

 午前の部は小学生5人とその家族が一丸で挑戦。含まれているガーネットの粒は0・5㍉にも満たない大きさで、色の違いを頼りに赤い砂粒を探し出して本郷さんと一緒に虫眼鏡や顕微鏡で観察し、ガーネットと分かると歓喜して持ち帰り用の小さな容器に移し取った。

 新宮市から参加した川嶋美羽さん(4年)は今回が初挑戦で三つ見つけることができたそうで「ずーっとじっくり見ていたら赤いので分かった。見つけたときはとてもうれしかった」と話した。

 本郷さんは「とても小さいけれど私たちの身近な所にも宝石があることから地質への興味を広げ、その延長で南紀熊野ジオパークに関心を持ってもらえたら」と子どもや家族の今後に期待した。

(2022年12月27日付紙面より)

宇津木石から得た砂の中のガーネットを探す子どもら=24日、南紀熊野ジオパークセンター
2022年12月27日
3 県や町と連携し災害に備えを
 韓国総領事館副領事らが県内を視察  (和歌山県 )

 李昌熙(イ・チャンヒ)・駐大阪大韓民国総領事館副領事らは20日、那智勝浦町を訪れ、同町市野々の和歌山県土砂災害啓発センターなどを視察した。2011年の紀伊半島大水害や、防災に対する県・自治体の取り組みなどを確認した。

 和歌山県在住の大韓民国民の保護のため、県内自治体との意見交換などを目的として来町。李副領事と曺容碩(チョ・ヨンソク)責任官、尹在吉(ユン・ジェギル)責任官の3人が2泊3日の日程で、同センターや那智勝浦町役場、那智山、串本町役場、南紀熊野ジオパークセンター、橋杭岩などを訪問した。

 啓発センターでは、日本各地で発生した災害や、11年の紀伊半島大水害の概要や当時の様子、砂防えん堤などについて職員が解説。3人は真剣な表情で説明を聞き、質問するなどしていた。

 現在、県内には1844人の韓国人が在住(22年6月末時点)しており、コロナ禍以前の2018年には、年間3万5820人が県内で宿泊している。

 今回の視察を経て、訪問団は「紀伊半島大水害による和歌山県の被害状況を写真や映像を通して目の当たりにすることで、当時の深刻さを肌で感じることができた。 また、県土砂災害啓発センターをはじめ、各団体が実施している防災教育や防災訓練、避難設備の構築状況など、南海トラフ地震に備えたあらゆる対応体制を拝見しながら、住民の被害を最小限に押さえるために万全を期していると感じました」と感想。

 領事館として、在住または旅行などで県内を訪れた韓国民の命を守るために、災害発生時に備えて毎年防災訓練を実施しており、また、韓国関連機関の緊急連絡網を構築するだけでなく、ホームページなどを利用したリアルタイムでの情報発信に努めているとし「今後災害が発生した際には『国家対国家』の観点ではなく、『救護者』の観点に立った迅速な救助活動が必要であるとの認識の下、今回訪問した和歌山県の災害対策機関と積極的に協力し合いながら韓国人の身元確認、親族への連絡、帰国支援などの活動を進めていきたい」と話していた。

(2022年12月27日付紙面より)

砂防えん堤の仕組みなどについて説明を受ける李昌熙・駐大阪大韓民国総領事館副領事ら=20日、那智勝浦町市野々の県土砂災害啓発センター
2022年12月27日
4 純真な子ども手作りの絵馬
 飛鳥神社で奉納奉告祭営む  (太地町 )

 過疎地域神社活性化推進委員会、太地町赤十字奉仕団(和田千明委員長)、太地町地域連絡協議会(法花真左美会長)は24日、同町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)で、8月末に作成した来年の干支(えと)「兎(うさぎ)」とクジラ、イルカが元気いっぱい描かれた大絵馬の奉納奉告祭を営んだ。子どもたちや関係者など15人が参列し、絵馬の奉納と設置を祝った。髙橋宮司は「お子さまが一生懸命描いた絵馬。皆さんも1年間たくさんの方に見ていただけるように、お友達にも声をかけてあげてください。また、関係者の皆さまも、子どもたちの純真なパワーが頂けますように、お誘い合わせの上、ご参拝いただければありがたいです」と呼びかけた。

 大絵馬作りは「地域活性化」「子どもたちの思い出づくり」「郷土愛の育くみ」を目的に2020年から始まった。

 大絵馬は縦120㌢、横150㌢のヒノキ製。今回も同町在住で日本画家の土長けいさんと共に町内の5歳から11歳までの子どもたち10人が自由な発想で描いた。

 神事では髙橋宮司が祝詞を奏上し、子どもたちや関係者が玉串をささげた。最後は大絵馬の除幕が行われ、子どもたちには、自由帳やクーピーなどのお土産が配られた。

 町立太地小学校5年の塩﨑心温(こはる)さんは「改めて見ると、とてもきれい。神社の前を通った際は、友達と一緒に大絵馬を見に来たいと思う。来年も参加したいです」と笑顔。

 土長さんは「神社にあってこその大絵馬だと思う。神社からのパワーも頂くと同時に、子どもたちの絵馬のパワーも神社にお返しできているのでは。元気いっぱいの絵馬なので、飛躍の年としても良いのではなと思います」と述べた。

 法花会長は「すてきな絵馬が完成して良かった。来年は素晴らしい一年になることを祈っております」と語った。

 和田委員長は「今年で3回目になったが、コロナ禍も3年間続いた。そんな中、子どもたちの協力で絵馬の奉納ができたことをうれしく思う。コロナの影響に負けることなく、地域での活動や学校生活に躍進してほしい。子どもたちがふるさとを離れても、大絵馬によって、ふるさとを思い出すきっかけになっていただけたら」と話していた。

(2022年12月27日付紙面より)

元気いっぱいの大絵馬が奉納・設置された=24日、太地町の飛鳥神社
神事が営まれた
2022年12月27日
5 西野菜穂さん奨励賞に入賞  本年度POPコンクールで  (中高生読書まつり )
2022年12月27日
6 カレンダーの収益贈る  富弘美術館を囲む会が寄付  (新宮市 )
2022年12月27日
7 また一緒に過ごそうね  赤十字奉仕団が紀南学園に寄贈  (新宮市 )
2022年12月27日
8 「子どもたちの幸せのために」  林瑞季さんが寄付金渡す  (新宮市 )
2022年12月27日
9 ジャンピングボード寄贈  株式会社果無が三里小へ  (田辺市本宮町 )
2022年12月27日
10 マジックショーやコンサート  くろしお児童館でクリスマス会  (新宮市 )
2022年12月27日
11 バザー通じて善意の寄付  チャリティ・ミュージックソンで呼びかけ  (和歌山放送ラジオ )
2022年12月27日
12 選挙の自由と公正を  紀宝町議選違反取締本部  (紀宝署 )
2022年12月27日
13 ビンゴゲームで盛り上がる  今年最後の「カフェいっぷく亭」  (紀宝町 )
2022年12月27日
14 冬休みの宿題などに取り組む  ウインタースクール始まる  (紀宝町 )
2022年12月27日
15 「一人じゃないよ」と声かけて  教職員ら対象に人権講演会  (紀宝町 )
2022年12月27日
16 お悔やみ情報
  
2022年12月25日
17 廃部危機乗り越え昇級
 新宮高校合気道部  

 「質実剛健」「文武両道」を校訓・校是に掲げる県立新宮高校(東啓史校長)。同校合気道部(髙須崇顧問、上地翔真部長)ではこのほど、廃部の危機を乗り越えて1年生部員5人が晴れて全員そろって5級に昇級した。

 新宮市は、西牟婁郡西ノ谷村(現田辺市)生まれの合気道の創始者・植芝盛平の命を受けて建設された熊野塾道場がある、合気道の聖地の一つ。

 そんな環境も背景の一つに、同校合気道部は1960年に産声を上げた。以降60年以上にわたり、「和合」「万有愛護」など植芝翁の教えを継承し、代々にわたり、心身の鍛錬に努めてきた。

 そんな同部だが、今年の3月に廃部の危機を迎える。3年生の卒業により部員が消失。「あわや廃部か」と関係者やOBらが肩を落とす中、4月に1年生5人が入部。先輩部員からの指導が受けられない中においても、同部OB会の鈴木正師範や紀子シュタイナーさん、玉置温之(はるゆき)さんらの指導と温かいまなざしを受け、切磋琢磨(せっさたくま)し合い稽古を積み重ねてきた。

 昇級審査は今月20日、同校で行われ、紀州熊野合気会の庵野素岐会長が審査。緊張感が漂う中でも5人は日頃の練習の成果を発揮。見事合格を勝ち取った。

 発足当時に同部に席を置いていた玉置さんは「新型コロナの影響で練習もできない期間もあったができる範囲で真面目に一生懸命頑張ってくれた。これからも上を目指してほしい」と激励。

 髙須顧問は「指導いただいた皆さんには感謝しかない。切磋琢磨しながら頑張ってくれているので今後が楽しみです」。シュタイナーさんは「鈴木先生が一生懸命力を尽くしてくれた。合気道はヨーロッパでもとても盛ん。今後、海外の人とも練習する機会を持つことができれば」と話していた。

 上地部長は「何も知らない状態の自分たちを指導してくださった指導員やOBの方々には感謝の言葉しかない。一つでも上の級を取ることが、恩返しになると思っています」と笑顔。

 合気道の魅力について「体の動かし方などが他のスポーツとは違い、指導を受ける中で毎日新しい発見がある」と述べ「部員募集中です。女性の方も大歓迎です」と呼びかけた。

(2022年12月25日付紙面より)

1年生部員5人そろって昇級審査に合格=22日、新宮高校
2022年12月25日
18 クリスマスムード楽しむ
 マリア保「キャロリング」  (新宮市 )

 新宮市の保育所型認定こども園「マリア保育園」(三浦恒久園長、園児119人)は23日、3年ぶりの「キャロリング」を実施した。園児らはクラスごとに6施設を訪れて歌の披露などを行い、クリスマスムードを楽しんだ。

 キャロリングはクリスマスの喜びを分かち合おうと同園の恒例行事として行われていたが昨年、おととしは新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止となっていた。この日は、5歳児がはまのデイケアと社会福祉法人県福祉事業団東牟婁生活総合支援センター「えん」、3歳児が新宮市役所、2歳児が市保健センターを巡った。

 新宮病院には、4歳児26人が訪問した。園児たちは「おはようございます」と元気よくあいさつ。歌「私と小鳥と鈴と」を披露し、クリスマスカードを手渡すと、見守った職員らから大きな拍手が送られた。その後はベーカリーキッチントムトム新宮本店にも訪れ、カードを渡した。

(2022年12月25日付紙面より)

歌「私と小鳥と鈴と」を披露する園児=23日、新宮市の新宮病院
クリスマスカードを手渡した
2022年12月25日
19 甲子園出場が地域への恩返し
 センバツ21世紀枠東海地区候補表彰  (木本高校 )

 来年3月18日(土)に開幕する「第95回記念選抜高校野球大会」の21世紀枠、東海地区候補校に選ばれた県立木本高校が23日、東海地区高校野球連盟から表彰された。

 同校体育館で表彰式が行われ、表彰状と盾を受け取った榎本和真主将(2年)は「東海地区の候補に選ばれ、地域の方々も喜んでくれた。甲子園出場が恩返しだと思う。全員が甲子園に出る気持ちで練習しています」、久保尊副主将は「甲子園出場の目標もできたし、学校の友達も励ましてくれる。冬はハードな練習が増えてくるが、みんなで助け合って頑張りたい」と決意を述べた。

 初の東海地区推薦校に選ばれた木本は、過疎地でありながら地元出身の部員13人で、県内強豪校と互角に戦い秋季大会県ベスト4に進出したことや、140㌔近いストレートを誇る投手が2人いること、地元に愛されていることなどが高く評価された。

 21世紀枠の出場校は、木本を含む全国の候補9校から3校が選ばれ、1月27日(金)に発表される。

(2022年12月25日付紙面より)

賞状と盾を受け取った榎本和真主将(左から2人目)と久保尊副主将(同3人目)=23日、熊野市の県立木本高校
2022年12月25日
20 ブルービーチに無数のイルミ
 南紀くろしお商工会青年部  (那智勝浦町 )

 南紀くろしお商工会青年部(由谷恭兵部長)は23日から来年1月7日(土)までの間、那智勝浦町のブルービーチ那智(熊野体験博跡地)で2度目となる「NACHIKATSUブルービーチイルミネーション」を開催している。夜のビーチ周辺を無数の光が照らし、来場者の目を楽しませている。点灯時間は午後5時30分から10時まで。

 催しはコロナ禍の影響で町内のイベントの多くが中止になっていることを受け、落ち込んだ地域のにぎわいを取り戻すとともに、地域住民に楽しんでもらうことが目的で昨年からスタート。来場者も多く、好評を博していた。

 今年11月中旬から企画・協議し、15日から数日間かけて、部員やOBら約10人で設置。昨年の経験や失敗を踏まえ、作業を進めた。その中、強風で、イルミネーションが転倒し破損するアクシデントもあったという。

 会場では光のトンネルやクリスマスツリー型のイルミネーションに加え、今年から新たにパレスや手作りのフォトスポットを設置した。23日夜も多くの家族連れなどが訪れ、子どもたちは「こっちもきれい」「ここで写真撮って」と、喜ぶ姿が見られた。

 南沙余親睦委員長は「今年も時間のない中、みんなで頑張りました。今後も継続していけたら」。由谷部長は「少しずつ感染状況も落ち着きつつあるため、コロナが明けることを期待したい。皆さまにはイルミネーションで元気になって、新年を迎えていただけたら幸いです」と話していた。

 なお、大みそかはオールナイトで点灯するという。

(2022年12月25日付紙面より)

新設されたフォトスポットで撮影=23日夜、那智勝浦町のブルービーチ那智

夜のブルービーチ那智を明るく照らす
2022年12月25日
21 3人の美しい音色を堪能  松山地区でクリスマスコンサート  (新宮市 )
2022年12月25日
22 頂上からの眺めは最高!  太田小児童が八郎山へ  (那智勝浦町 )
2022年12月25日
23 読み聞かせの喜び感じる  太地中1年生が母校で  
2022年12月25日
24 生活・食品衛生優秀施設を表彰  管内で5事業者に伝達  (東牟婁振興局 )
2022年12月25日
25 高齢者宅を訪問し贈り物  高田地区福祉委員会  (新宮市 )
2022年12月25日
26 防災コンサートやゲーム  民児協がクリスマス会  (太地町 )
2022年12月25日
27 みんなで歌おう、踊ろう!  わかば保育園でクリスマス会  (那智勝浦町 )
2022年12月25日
28 親子で楽しい時間  子育てサロン「サンタさんと遊ぼう」  (新宮市 )
2022年12月25日
29 クリスマス楽しんで  はまゆう・こども園にお菓子贈呈  (第二なぎの木園 )
2022年12月25日
30 クリスマスツリー作る 子ども元気塾の科学工作教室 (紀宝町)
2022年12月25日
31 楽しくダンスパーティー  飯盛保でクリスマス会  (紀宝町 )
2022年12月25日
32 マジックに目輝かせる  子育てサロン「ふれんZOO」  (紀宝町 )
2022年12月25日
33 マイナカード申請受け付け中  17施設の移動支所でも実施  (紀宝町 )
2022年12月25日
34 お悔やみ情報
  
2022年12月21日
35 「ALL IN ONEの学校」目指し
 再編に向け構想案、来年2月に説明会も  (新宮高校・新翔高校 )

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)と県立新翔高校(藤田勝範校長)は19日、新宮高校で会見を開き、高校再編に向けた構想案を発表した。案は今後、小・中学校を通して保護者に配布する予定だ。

 県教育委員会は2020年8月、第6期きのくに教育審議会の答申後、「県立高等学校の再編整備の基本的な考え方」と「各地域における今後の県立高等学校の在り方」を公表。住民説明会などで募った意見を基に今年3月、「県立高等学校教育の充実と再編整備に係る原則と指針」を作成した。

 「原則と指針」では、新宮・新翔高校は「令和6年以降に生徒数の減少が予測されることから、新宮高校と新翔高校の再編整備により学校の活力を維持するとともに、地域の多様な教育ニーズに対応する拠点校としてその一翼を担う。当面は、施設等の有効活用のため校舎制をとる」「地域の教育ニーズに応える1校への再編整備を検討し、着手する」などと記されている。

 また、「各地域で望ましい高等学校や高等学校教育について議論を深めていくことが重要」などと示されていることから、両校では今年4月下旬ごろから広く住民意見を募集。小・中学校の学校運営協議会や保護者会、スポーツ少年団などから意見や要望を聴取するなどし、このたびの構想案を作成するに至った。なお、再編のめどは、現在の6年生が高校に進学する26(令和8)年4月を予定している。

 テーマを「生徒・地域社会の期待に応えるALL IN ONEの学校」とし、新しい学びとして▽地域社会で活躍する人材の育成▽大学や専門学校に進学し、より専門的な知識・技能・資格を取得▽高いレベルの大学進学に対応▽基礎・基本の習得を丁寧に支援―を柱に課程・学科を「総合学科」「普通科」「学際探究科(仮称)」「定時制・通信制・リカレント」に再構築。

 スポーツ・文化活動に関しては、学校・地域が連携・共同した活動の展開や、強化種目の設定と全国募集、寮の活用や練習環境の整備、「eスポーツ」「ゆる部活」などの設置、定時制や通信制、特別支援学校の部活動との共同などを通して、学校の活力を高めていく。

 また「複数の施設を有する一つの学校」として、校地や施設、設備を学習内容や活動に応じて効果的に活用し、地域交流や生涯学習など、世代を超えた学びの振興も視野に入れている。

 両校では案を基に、来年2月11日(土・祝)午後1時から、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で説明会を開催する。事前申し込みは不要。両校では「今後もご意見、ご要望などを頂きながら、丁寧に進めていきたい。多くの方に説明会にお越しいただければ」と呼びかけている。

 説明会に関する問い合わせは新宮高校(電話0735・22・8101)、新翔高校(電話0735・31・7087)。

(2022年12月21日付紙面より)

「ALL IN ONEの学校」目指して構想案を作成。(左から)東啓史校長、藤田勝範校長=19日、県立新宮高校
2022年12月21日
36 ビブリオバトルで全国へ
 清野健太郎さん県代表に  (串本古座高校 )

 和歌山県立串本古座高校2年、清野健太郎さんが推奨する本「ロケットボーイズ」が18日実施の中高生読書まつり・ビブリオバトル和歌山県大会高校生の部でチャンプ本に選ばれた。中学時代も合わせると4年連続で選ばれ県代表となる快挙。過去3回権利を得るも新型コロナウイルスの情勢で実現できなかった全国進出も今回は形にするとし、「過去3回分の思いも込め、当初の思いを変えることなく臨みたい」と意気込んでいる。

 幼少の頃から興味があり、ロケット「カイロス」がきっかけとなり大きく膨らんでいる宇宙への憧れに応える一冊として「ロケットボーイズ」を選び11月実施の串本町ビブリオバトル大会高校生の部に出場。参加者は1人で、中学生の部の参加者と共に発表に臨み町代表として県大会出場権を得た。

 県大会は県立図書館であり、高校生の部は予選、決勝の2段階で行われた。清野さんは予選グループ4人の中でチャンプ本に選ばれ決勝へ進出。決勝では3人と競いチャンプ本に選ばれた。

 競って評価を得る最初の機会となった県大会での挑戦について「年々発表の質が高まっていて予選の時点から不安を感じていたが、自分も思うことを十分に発揮して臨むことができ結果もついてきた。決勝の相手は2人とも本好きが伝わり、それぞれに発表の工夫もしていた。そのような中で自分の本をみんなに届けることができたかな、と手応えを感じられた点でうれしい」と語る。

 全国大会(全国高等学校ビブリオバトル決勝大会)は来年1月22日(日)、大阪府茨木市の立命館大学大阪いばらきキャンパスで実施予定。清野さんは高校生として最終かつ会場が近距離という点で出場の気持ちを高めていて、「全国大会は推奨する本の変更ができるけれど、自分は変えずロケットボーイズで臨む。県大会の内容をもう一回見直し、さらに練り上げて挑戦したい。自分の本と思いを全国に届けることが一番の目標。それに結果がついてきたらいいなと思います」と来る本番を見据えている。

  □     □

 串本町教育委員会教育課によると、中学生の部の町代表として出場した吉村咲良さん(串本中3年)も決勝進出したがチャンプ本には届かず。見届けた清野さんは「吉村さんの本が好きな気持ちがよく伝わる発表だったが、周りの子もさらにすごかった」と状況を語る。

 古座川町教育委員会教育課によると、中学生の部の町代表として出場した中田蓮乃さん(明神中3年)は予選段階で今回の県代表となったかつらぎ町の発表者と競う形となり決勝進出はならなかったという。

(2022年12月21日付紙面より)

ビブリオバトル和歌山県大会でチャンプ本に選ばれた清野健太郎さん=19日、県立串本古座高校
2022年12月21日
37 那智の滝と三重塔がライトアップ
 大みそかに向け試験点灯  (那智勝浦町那智山 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)の別宮・飛瀧(ひろう)神社のご神体である那智の滝と、那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)の三重塔で19日、試験点灯が行われた。

 ライトアップは1987(昭和62)年、NHK「ゆく年くる年」の企画としてお滝に照明を当て、実況中継が行われ、全国に感銘を与えたことを受けて、89(平成元)年大みそかより90(平成2)年元旦にかけて行ったのが始まり。

 午後4時30分から発光機の清掃の後、午後5時20分に点灯を行った。水銀灯3基と、5基のライトに照らされた三重塔と那智の滝が夕闇迫る那智山中に浮かび上がった。

 ライトアップは31日(土)の日没から元日の明け方まで実施される。また熊野那智大社では27日(火)に滝の上に架かるしめ縄を張り替え、迎春に備える。

(2022年12月21日付紙面より)

ライトアップされた三重塔と那智の滝=19日夜、那智勝浦町那智山
2022年12月21日
38 ほこり落とし飛躍の年に
 くじらの博物館で迎春準備  (太地町 )

 太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)で20日、大掃除が行われた。参加した職員はセミクジラ実物大模型などのほこりを落とすとともに、人気の海洋水族館(マリナリュウム)の潜水掃除などにも取り組み、新年を迎える準備を整えた。

 昨年5年ぶりに大掃除を公開した同館。職員らは実物から型取りし造られた全長15・2㍍のセミクジラの模型に上り、モップで汚れをふき、通路から長い柄付きのはたきでほこりを落とした。その他の骨格標本や室内の清掃にも汗を流した。

 水族館では、アルビノのバンドウイルカなどが優雅に泳ぐ中、ダイバーが大水槽に潜って内側から磨き掃除をした。

 同館によると、今年は国・県の施策や教育旅行もあって、来館者数がコロナ禍以前に戻りつつあるという。令和3年度は11万3479人で、本年度は11月末時点で10万1904人と、昨年度を上回る見込みとしている。

 中江環副館長は「あっという間の1年だった。気持ちも新たにし、来年は飛躍の年にしたい」。

 稲森館長は「1年のほこりを落とすことができた。来館者さまには、きれいになった博物館を見ていただけたら」。

 1年の振り返りや今後については「今年はコロナ対策など、多くのことがあった。今後は博物館のみならず、町の事業などにも柔軟に対応していきたい」と語った。

 同館は年末・年始も休まずに営業しており、年始には豊富な催しも実施される。

(2022年12月21日付紙面より)

大掃除に取り組む職員ら=20日、太地町立くじらの博物館
ダイバーが大水槽を磨く
2022年12月21日
39 時短で楽しい雰囲気を託す  子ども会連協クリスマス会  (串本町 )
2022年12月21日
40 第4回定例会一般質問①  串本町議会  
2022年12月21日
41 スマホへの理解深める  熟年クラブが研修会・懇親会  (那智勝浦町 )
2022年12月21日
42 歌や劇などを披露  園児による発表会  (木の川こども園 )
2022年12月21日
43 建設選択生が現場見学  製品強度の計測を体験  (新翔高校 )
2022年12月21日
44 南海トラフ地震をサバイバル  柴田通仁さんが防災講話  (下里中 )
2022年12月21日
45 児童ら地震の揺れ体験  「どんな危険あるか考えて」  (井田小 )
2022年12月21日
46 侵食・高潮対策の整備促進を  七里御浜海岸侵食対策連協  (要望活動 )
2022年12月21日
47 神内小で2人を表彰  税に関する作品で  (尾鷲税務署 )
2022年12月21日
48 サッカー部、初めて県頂点に  ソフトテニス女子、上野さん東海制覇  (矢渕中 )
2022年12月21日
49 お悔やみ情報
  
2022年12月15日
50 心のちりも合わせて落とす
 青岸渡寺で大すす払い  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山の西国第一番札所である那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)で14日早朝から昼ごろにかけて、1年間のほこりを払い清める年末の大すす払いが行われた。寒風吹きすさぶ中、髙木住職や髙木智英副住職、寺の職員が総出で世界遺産の本堂や鐘楼、山門などの清掃に取り組んだ。

 職員らは協力してササの葉を先に付けた長いタケを使い、天井などにたまったほこりを落とした。

 重さ450㌔、直径1・4㍍、大きさでは日本一といわれている本堂につり下げられた豊臣秀吉寄進の大鰐口(おおわにぐち)は職員がはしごに乗って、丁寧に清めた。

 この日、寺が清められる様子を見物したり、写真に収めたりする参拝客の姿も多く見られた。

 髙木住職は「今年もさまざまな災いや暗いこともあった。恒例となった大すす払いは1年のちりやほこりを払うもの。願わくは、皆さまの心のちりも合わせて落としたい」。

 新年については「来年はうさぎ年。飛躍の年であるとともに、明るく朗らかで平和な1年であることを祈っております」と語った。

(2022年12月15日付紙面より)

職員総出で大すす払いが行われた=14日、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
2022年12月15日
51 「新しいこと、何でもやりたい」
 個人ボランティアと初の交流会  (紀宝町 )

 紀宝町ボランティア・市民活動センター「きぼらんせ」(神園敏昭運営委員長)は、町福祉センターで個人ボランティア(個人ボラ)との交流会を初開催した。

 個人・団体のボランティア・市民活動の連携、発展を目指す組織で、本年度は88団体と個人合わせて3949人が所属している。

 個人ボラは2011年の紀伊半島大水害のボランティア活動を契機に誕生し、矢渕中学校花壇の整備、キホッチョ農園の苗植え、収穫作業などに取り組んできた。

 交流会は、個人ボラを招き、興味のある活動や参加しやすい取り組みなどを聞き、今後の運営に生かすことが狙い。

 13人が参加し、個人ボラのこれまでの活動を紹介した後、4、5人1グループで「こんな活動してみたい! 興味がある!」などをテーマに意見交換した。

 「新しいことは何でもやりたい」「知らない人には連れて行ってあげたい」「ボランティアはゆとりが必要。働いている人が多いので仲間を増やすことが大変」「継続した取り組みが必要」などの他、「バス停の時刻表が破れている。来訪者のためにも直す活動をしたい」「困っていても手を挙げられない高齢者が多い。そういった人を拾い上げる活動は」など具体的な意見もあった。

 今回集まった意見は今後、きぼらんせの運営委員会で協議するという。

(2022年12月15日付紙面より)

交流会で意見交換する個人ボランティアらの参加者=紀宝町福祉センター
2022年12月15日
52 被害者も加害者も生み出さない
 中江美則さんが講演  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で11日、新宮警察署主催の「新宮ハートフルコンサート~交通事故防止の願いを込めて~」が行われ、特別講演では、犯罪更生保護団体ルミナ代表の中江美則さんが「亀岡集団登校交通事故から10年~深まる苦しみ…ひろがる傷口~」を演題に講話した。

 2012年4月に京都府亀岡市で発生した、未成年者の無免許運転による集団登校児童死傷事故で妊娠中の娘・松村幸姫さん=当時(26)=を亡くした中江さん。

 悲惨な被害者を生み出さないためには加害者を生み出さないことが大切との思いから「犯罪更生保護団体ルミナ」を設立。警察署や刑務所、保護司会などからの依頼を受け、講演活動に取り組んでいる。

 講演に先立ち、紀南交通事故被害者の会の中岡貴恵代表が、中江さんと知り合うきっかけについて紹介。中岡さんは、2018年12月14日、紀宝町鵜殿の六反田交差点付近の県道で発生した交通事故で、母親の中尾叔子さん=当時(85)=を亡くしている。

 中岡さんは「遺族自身、当時を振り返ることは苦しいことだが、伝えていくことで交通事故がもたらす苦しみの深さを知っていただき、被害者にも加害者にもならないための意識をより一層持っていただければ1件でも事故がなくなり、救える命があるのでは」と訴えた。

 中江さんは、約10年前の事故当時について「想像できない痛みと恐怖で幸姫が苦しんでいる。医師に対して楽にしてあげてほしいとしか言えなかった」。加害者に対して「愛する家族を地獄に落とした。憎まずにはいられなかった」と回顧した。

 幸姫さんが死去した翌日、幸姫さんの携帯電話に加害者の父親から電話がかかってきたこと、電話番号が漏えいしていたこと、自身が受けた誹謗(ひぼう)中傷や嫌がらせ、加害者に対する復讐(ふくしゅう)の思いが芽生えたこと、裁判の様子、無免許運転の厳罰化を求める活動などにも言及し「一般市民がこれだけの短時間で経験するのかと、自分の人生を疑うばかりだった。信じられないことが次々と家族に襲いかかった」などと振り返った。

 「苦しみの毎日の中で周りの人たちに助けられたこともあった。元犯罪者たちとの出会いが自分を少しずつ変えてくれた」と述べ、犯罪更生保護団体を設立した経緯や受刑者らとの関わりについて紹介。「僕たちのような被害者をこれ以上増やしてほしくない一念でやっている。被害者遺族の苦しみを知ることで再犯者をつくらせない活動の取り組みが、犠牲者を生まないことにつながる」。

 「幸姫はこの世で幸せになれなかったが弱い者たちを見守る姫にしてあげたい。生きた証しをつくってあげたい」と述べ「新宮市には被害者に寄り添ってくれる議員さんもいる。新宮署の方々の優しさにも触れさせていただいた。命のメッセージが、犯罪抑止のための実りとなることを願っています」と語った。

(2022年12月15日付紙面より)

紀南交通事故被害者の会のメンバーらが、松村幸姫さんと中尾叔子さんのメッセンジャーに花束を手向ける一幕もあった=11日、新宮市の「丹鶴ホール」
中江美則さん
2022年12月15日
53 迫力の能楽ばやしを鑑賞
 宇久井小学校で巡回公演  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長、児童178人)で13日、日本の伝統芸能である能楽のコンサート「囃子堂(はやしどう)」が開かれた。一般社団法人京都能楽囃子方(のうがくはやしかた)同明会の谷口正壽(まさとし)さんら5人が来校し、謡(うたい)、笛、小鼓、大鼓、太鼓による迫力の演奏で児童を圧倒した。

 文化庁の「令和4年度文化芸術による子供総合育成事業」の巡回公演。能楽は日本で最初に登録された国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産。同会は能楽の学校公演や体験教室を通じて能楽の魅力や、あいさつ、道具を大切にする心を伝える活動を継続している。

 開演に当たり谷口さんが「能楽は600年前に生まれた日本のミュージカルで、演劇や舞、音楽によって成り立つ総合芸術。江戸時代には武士の正式な芸術となったため、武士が大切にした価値観が反映されている。能楽ばやしには四つの楽器と謡しかないが、30人のオーケストラをしのぐ力がある」と語り、それぞれの楽器の特徴を解説した。

 龍神が登場する場面で演奏される「早笛」や天狗が空高くを飛んでいる様子を表現した「大癋(おおべし)」などを披露すると、児童たちはじっと聞き入っていた。

 五穀豊穣(ほうじょう)を祈る「三番三(さんばそう)」では、前日のワークショップで小鼓、大鼓を練習した4~6年生の中から18人が共演。掛け声に続けて、力強く小鼓と大鼓を打っていた。

(2022年12月15日付紙面より)

「三番三」を演奏する6年生=13日、那智勝浦町立宇久井小学校
正座であいさつする児童
2022年12月15日
54 協議会の方向性、次回に結論  紀南地域高校活性化推進協  
2022年12月15日
55 昔ながらの遊びに挑戦  地域の人たちと交流  (成川小 )
2022年12月15日
56 河口大橋連結イベントを  紀宝町議会一般質問①  
2022年12月15日
57 4人が登壇、当局質す  新宮市議会一般質問①  
2022年12月15日
58 教職員目指し教養高める  丹鶴ホールで資格認定講習会  (新宮市 )
2022年12月15日
59 生徒らの美声が響く  合唱コンクールを開催  (近大新宮中学校 )
2022年12月15日
60 長年の功績たたえる  山口範之さんに叙勲伝達  (新宮市 )
2022年12月15日
61 利用者のために役立てて  チャリティー募金を寄付  (南紀くろしお商工会 )
2022年12月15日
62 当局上程の19案件を承認  町議会第4回定例会始まる  (古座川町 )
2022年12月15日
63 263人が完走し自己記録樹立  総合運動公園で持久走行事  (串本町 )
2022年12月15日
64 お悔やみ情報
  
2022年12月13日
65 音楽通して交通事故防止訴え
 ハートフルコンサートに600人  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で11日、「新宮ハートフルコンサート~交通事故防止の願いを込めて~」があった。約600人が来場し、和歌山県警察音楽隊と「自転車マナーアップ推進リーダー」に委嘱を受けている県立新翔高校ブラスバンド部のコンサートや犯罪更生保護団体ルミナ代表の中江美則さんによる特別講演、「生命のメッセージ展」を通して交通事故防止や命の大切さを再確認する機会とした。

 「被害者を生み出さないためには加害者を生み出さない」「交通事故防止」「交通事故をゼロにする」という強い思いを、音楽を通して地域住民に訴えかけることを目的に「犯罪被害者週間」(11月25日~12月1日)、「わかやま冬の交通安全運動」(12月1~10日)の一環として開催。

 新宮警察署(田原正士署長)が主催し、新宮市、紀南交通事故被害者の会(中岡貴恵代表)が共催、JAみくまのや交通安全協会新宮支部などが協力した。

 開催に当たり、田原署長は「車両は便利な乗り物だが、走る凶器にもなり得ることを認識していただき、交通ルールを守り安全運転に努めることの重要性をいま一度考えるとともに、身近な人に伝えていただくことにより、交通事故を一件でも減らす一翼を担っていただければ」とあいさつ。田岡実千年市長は「講演や生命のメッセージ展を通して、改めて命の大切さや尊さについて学びを深めていただければ」と呼びかけた。

 コンサートは、新翔高校ブラスバンド部による「学園天国」で幕開け。続いてアニメ曲2曲を演奏し会場を盛り上げた。県警音楽隊は「刑事ドラマ集」などで迫力ある音を響かせた。

 講演では、2012年4月に京都府亀岡市で発生した、未成年者の無免許運転による集団登校児童死傷事故で妊娠中の娘・松村幸姫さんを亡くした中江さんが「亀岡集団登校交通事故から10年~深まる苦しみ…ひろがる傷口~」を演題に話した。

 同校と県警音楽隊の合同コンサートでは、幸姫さん、交通事故で命を落とした中岡代表の母・中尾叔子さんの思い出が詰まった「ハナミズキ」「千の風になって」「春よ、来い」などを演奏。会場は大きな拍手で包まれた。

 開催に先立ち被害者の会と新翔高校に対し、JA共済の漆畑繁生・JAみくまの代表理事組合長からのぼり旗が贈呈された。

(2022年12月13日付紙面より)

音楽を通して交通ルールの順守などを訴えた=11日、新宮市の「丹鶴ホール」
「生命のメッセージ展」も開催された
約600人が命の大切さを再確認した
2022年12月13日
66 山本さんがふるさとに恩返し
 ベンチ4脚を那智大社に奉納  (那智勝浦町 )

 「ふるさとに恩返しができれば」。そう話すのは那智勝浦町二河出身で岐阜県在住の山本久和さん(76)だ。山本さんは10日、同町の熊野那智大社(男成洋三宮司)にスギ製のベンチ4脚を奉納した。神事後、ベンチは参拝者らが休憩をする長生殿に設置された。

 山本さんは町立旧三川小学校、那智中学校を経て、自動車整備士の道へ進む。その後、20代で岐阜県に移住し、整備士として仕事に励んできた。

 2011年に発生した東日本大震災や紀伊半島大水害に胸を痛め、両所でボランティア活動に従事してきた。

 活動を終えて自宅に戻ってからも、被災地のためにできることはないかと頭を悩ませていた際に、知人からスギやヒノキの原木を譲り受けた。

 その時、原木を利用したベンチの寄贈がひらめいたという。すぐさま、製材所で原木を板状に切断してもらい、作業に取りかかった。

 手先の器用さから、ベンチ作りは苦ではないと山本さんは話す。その腕前は5脚を半月で作り上げるほどで、作製しては被災地を中心に寄贈し続けた。

 ベンチは今回の寄贈をもって134脚に上った。これまでにも、同大社や町役場、にぎわい市場、那智山青岸渡寺、補陀洛山寺、太地町などにも寄贈している。

 男成宮司は「長い階段を上がって神社に来られる参拝者の皆さまが休憩される際に重宝する。度々、ご奉納を頂きまして、本当にありがとうございます」と感謝を述べた。

 山本さんと幼なじみで、寄贈に同行した同町狗子ノ川の塩﨑いつ子さんは「ベンチを作って寄贈を継続することはなかなかできないこと。本当に立派だと思います」と話した。

 山本さんは「年齢を重ねてもふるさとはふるさと。整備士をやっていると物の仕組みが分かる。自分にできることで地域に貢献したい」。

 今後については「150脚で、ベンチ作りは一区切りしたいと考えている。地元の方や観光客の皆さんに使っていただけたらありがたいです」と笑顔で語った。

(2022年12月13日付紙面より)

山本久和さんが熊野那智大社にベンチを奉納した=10日、那智勝浦町の熊野那智大社
本殿近くの長生殿に設置された
2022年12月13日
67 風物詩の趣向に興味津々
 水中サンタの水槽お掃除  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)で11日、年末恒例の趣向「水中サンタの水槽お掃除」が始まった。

 館内Aゾーンにある串本の海大水槽(縦横約6㍍、水深約3㍍)で週1回の頻度でしているアクリル窓の清掃作業をサンタクロースの衣装を着て行う趣向。今年はこの日と18日(日)、25日(日)の午前11時に実施すると公式ホームページを通して告知している。

 この水槽は串本の海の豊かな生態系の景観をコンパクトに表現して紹介。臨場感を増すため海水と太陽光を取り入れている分、アクリル窓に藻類が付きやすく飼育スタッフがダイブしてアクリル板でこすり落とし軍手で磨いて観察しやすい状況を保っている。

 初日の11日は同スタッフの佐久間夢実さんが作業を担当し、大西遼さんが来館者対応を補佐。居合わせた来館者の大半が風物詩の趣向に興味津々で、手を振ってコミュニケーションをしたり、カメラを見せて記念撮影を求めたりするなどでにぎわった。

 従来あったクリスマス直前の企画「水中サンタとじゃんけん大会」は今年も休止。森館長は「この趣向を始めて10年余りになる。トピックス水槽のクリスマス展示(25日まで実施)と併せて一足早く雰囲気を楽しんでいただき、本番への期待を高めてもらえれば」と話している。

 問い合わせは同センター(電話0735・62・1122)まで。

(2022年12月13日付紙面より)

来館者とコミュニケーションする「水中サンタ」=11日、串本海中公園センター水族館
2022年12月13日
68 ゲームを楽しみ交流
 クリスマス会を初開催  (三佐木蜂伏福祉委 )

 新宮市の三佐木蜂伏地区福祉委員会(上廣正幸委員長)は10日、新宮市の佐野会館で、クリスマス会を開いた。約40人が参加、ゲームを楽しみ交流した。

 同委員会が行うサロンの一つとして開催、初の試みとなる。当初は集まってクリスマスケーキを作り、食べる計画を立てていたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から予定を変更した。ケーキは少量ずつを、参加者が帰る際に渡す粗品の一つとした。

 ゲームは、輪投げなど3種があった。いずれも得点を競うもので、各ゲームの3位までには景品も用意されていた。

 開会に当たり、上廣委員長があいさつ。「今日は皆さんと共に和気あいあい、楽しいひとときを過ごしたい。各ゲームの1位から3位には、景品も用意している。帰りには気持ちばかりの粗品もあり、ショートケーキもある。忘れずに持ち帰りを」などと話した。

 全員で「きよしこの夜」「赤鼻のトナカイ」の2曲を斉唱した後、ゲームを実施。参加者は高得点を狙って懸命に取り組み、結果に一喜一憂していた。

(2022年12月13日付紙面より)

高得点を狙いゲームに取り組んだ=10日、新宮市の佐野会館
2022年12月13日
69 町と住民のパイプ役に  民生委員児童委員委嘱・退任式  (紀宝町 )
2022年12月13日
70 中学生が熱い想いを主張  第22回紀南青少年育成交流会  
2022年12月13日
71 「電気の畑」として  紀南石油がソーラー発電  (那智勝浦町 )
2022年12月13日
72 臨床工学技士の仕事とは  医療ゼミ×近大生物理工学部  (近大新宮 )
2022年12月13日
73 川上不白、活躍の背景  健人大学で川上宗雪宗匠が講話  (新宮市 )
2022年12月13日
74 みんなで楽しい発表会!  3市町のこども園、保育園で  
2022年12月13日
75 雰囲気届け気持ち高める  中央公民館で風物詩行事  (古座川町 )
2022年12月13日
76 新任・再任計67人が着任 民生委員・児童委員委嘱 (串本町)
2022年12月13日
77 お悔やみ情報