11団体が伝統芸能披露 (熊野那智大社 )
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)は15日から17日まで、創建1700年を記念して記念奉納行事を営んだ。地域内外の11団体が招待され、境内の特設舞台で歌や舞踊などを奉納した。
15日と16日の午前中は、新宮・東牟婁地域の郷土芸能団体が、歌や舞、演奏を披露した。16日午後は、雅楽寮日本雅友会が雅楽を奉納し、17日には、地元の2舞踊団体が舞を納めた。舞台前には参拝者が集まり、趣あふれる演舞に見とれていた。
15日に「御舟謡(みふねうた)」と「出し」「入舟端唄」を奉納した河内祭御舟謡保存団体河内会の片山潔会長は「1700年という重厚な空気を感じた。練習も6月中ごろから5月20日に早め、毎週月・水・金曜日に取り組んだ。みんなよく声が出て、満足のいく出来だったと思う」と話した。
郷土芸能、雅楽、日本舞踊奉納に参加した団体は次の皆さん。
【15日】
河内祭御舟謡保存団体河内会(串本町)
高芝の獅子舞保存会(那智勝浦町)
くじら踊り保存部会(太地町)
熊野曼荼羅太鼓(新宮市)
【16日】
勝浦舟謡保存会(那智勝浦町)
三輪崎郷土芸能保存会(新宮市)
宇久井神社宇久井青年会(那智勝浦町)
熊野水軍太鼓保存会(紀宝町)
雅楽寮日本雅友会
【17日】
西川流舞踊団
友雪会
(2017年7月19日付紙面より)
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那智勝浦町のわかば保育園(山田眞理子園長、園児86人)に12日、プラスチック製のブロック玩具「LaQ(ラキュー)」の遊び方を指導する「LaQ博士」こと善積良介さんが訪れ、子どもたちに作る楽しさを教えた。
LaQは日本の玩具メーカーが製造・販売している。正方形と正三角形の基本パーツと、つなぐ役目のジョイントパーツで構成する小さなプラスチック製のブロック。多種多様なものを作ることができる。
園児たちは善積さんから楽しい話を聞きながら、「こま」を作り、誰のこまが一番長く回るか競争した。
善積さんは「上手に作るこつは、一つのものを作ったら、改造し自分で考え工夫することが大切」と教えた。
山田園長は「博士の作った作品はすごいね」と園児たちと楽しく話し合った。
(2017年7月19日付紙面より)
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22日の稲荷神社祭礼に向け (西向青年公道会 )
串本町西向にある稲荷神社の祭礼が22日(土)に本祭を迎える。獅子舞を奉納する西向青年公道会(渡瀬裕基会長)は1日から日曜を除く連夜の稽古を開始。14、15日にはてんぐ役の衣装付けもするなど大詰めに差し掛かっている。
同神社は西向小と隣り合う山腹に位置し、上ゲ地区と原町区の氏神社として護持されている。例祭日は7月22日。揺るぐことなく今日まで伝統を貫いていて、今年は原町区下部地区が軸になって式典準備が進んでいる。
同会は1日、西向多目的集会所を宿にして獅子出しをした。稽古時間は午後7~9時としているが、会員は納得がいくまでその日の練習を重ねるため超過することもしばしばあるという。てんぐ役は昨年に引き続き雑賀望さん(8)がササラてんぐ、木下累君(8)が玉獅子を務める。共に経験2年目で、会員より一足早く6月5日から練習を始め、週当たりの練習頻度を3、4、5日と段階的に上げ、獅子出し後の稽古に合流した。
2人とも振り付けは一通り覚え、今は全体的にもっと上手に舞えるよう頑張っているという。来る奉仕に向け雑賀さんは「最後に刀を持って(獅子と駆け引きした末に)ひゅっと上げるところをかっこよく見せられるよう頑張りたい」、木下君は「玉獅子は(舞全般の)形がかっこいい。それがしっかり出るように頑張っているところを見てほしい」と語る。
宵宮は午前9時20分、本祭は午前8時20分に宮奉納をし、以降は辻回りに臨む。式典後に同神社参道で行う奉納と本祭午後8時ごろにJAみくまの西向支所前で行う総神楽は2日間の辻回りの見せ場となっている。
祭礼に向け渡瀬会長(32)は「新人1人も加わり、みんなが仕事を持つ中で稽古に打ち込んできた。地元はもちろん、他地区の方も含め多くの皆さんに成果を見てもらい、楽しんでほしい」と語った。
(2017年7月19日付紙面より)
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休耕田にヒマワリの種まく
熊野川地域フラワーツーリズム推進協議会(下阪殖保会長)は16日、新宮市熊野川町能城山本の休耕田3・5㌶にヒマワリの種をまいた。町内4地区、約4㌶の土地に約25万~40万本分をまく予定。下阪会長は「今年も種をまけることがうれしい。参加してくれた人たちが懸命にしてくれて助かっています。一角には迷路を作りたい」と話していた。
同協議会は2011年9月の紀伊半島大水害で被災した町を花の名所にして元気づけようと、休耕田や耕作放棄地に種をまいている。この日は会員と新宮商工会議所青年部、社会福祉協議会職員、行政局職員、地域住民らやボランティアなどが大勢参加。縄に付いた目印を頼りに手作業でまいた。9月10日(日)には「ひまわりまつり」を予定している。
西典久さん(39)は「毎年来ており、楽しくやっています。花が咲いたら見に来ます」。娘の柚綺さん(6)は「楽しい。いっぱい咲いてほしい」と話していた。
下阪会長は「順調に育ち、きれいな花を咲かせてほしい。みんなに花が会ってくれれば」と語った。
(2017年7月19日付紙面より)
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もみじ会が7月月例杯
東牟婁地方中学校総体バドミントン
高校野球三重大会
「那智の扇祭り」始まる (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)は14日、例大祭「那智の扇祭り(火祭)」を行った。午前中は大前の儀が営まれ、本殿前に華やかな「扇神輿(おうぎみこし)」12体が立て掛けられた。
那智の扇祭りは那智山中腹にうつした熊野の神々を本来祭られていた那智の滝前に里帰りさせてご神威を新たにする神事。ことしで創建1700年を迎えた。平成27年3月に国の重要無形民俗文化財の指定を受けている。扇神輿は那智の滝に見立てた高さ約6㍍の細長い形で、赤い緞子(どんす)に金色の扇が飾られている。12体に12柱の神々がうつされる。
午前中は、奉仕者らが力強く扇神輿を本殿前に立て掛けた。大前の儀の後、特設舞台で地元の子どもたちによる「大和舞」と国の重要無形民俗文化財でユネスコの無形文化遺産に指定された「那智の田楽」、木製の牛頭などが登場する「御田植式」が奉納された。
午後からは扇神輿が氏子らに担がれ、「御火神事」で12体の大たいまつに迎え清められながら那智の滝前まで渡御。3時30分ごろ、本社に還御し、全ての神事を終える。
(2017年7月15日付紙面より)
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新宮市体育協会(会長・楠本秀一教育長)は14日、新宮市の高田第一、第二自然プールで安全祈願祭を営んだ。関係者約20人が参列し、今シーズンの無事故を祈った。開設期間は15日(土)から8月末まで。利用時間は午前10時から午後5時まで。
安全祈願祭には楠本会長をはじめ、亀井寿一郎副市長、屋敷満雄市議会議長らが参列。阿須賀神社の西俊行宮司が祝詞を読み上げた後、参列者たちが玉串を供えた。
神事後、楠本会長は「自然プールはオープンして今年で40年目。今年も大勢の子どもや家族連れが楽しく、安全、安心して遊べることを期待しています。清流の高田川は新宮市の宝」。来賓を代表して亀井副市長が「都会では味わうことができない豊かな自然のすばらしさを伝えていきたい」とあいさつした。
自然プールが開設されたのは第一が1978(昭和53)年、第二が82(昭和57)年。これまでに最も利用客が多かった年は88(昭和63)年で第一が6万1096人、第二が1万2127人の計7万3223人。昨年は第一が7843人(前年比1605人増)、第二が2937人(同733人増)の計1万780人だった。
(2017年7月15日付紙面より)
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串本町の田嶋勝正町長が14日、全国消防救助技術大会(以下全国大会)や消防救助技術東近畿地区指導会(以下東近畿大会)に出場する同町消防本部(北地稔消防長)の隊員を激励した。全国大会にはほふく救出チーム、東近畿大会には引き揚げ救助チームが進出していて、田嶋町長は「串本町ここにありと東近畿に、そして全国に示す思いを持って大会に挑んでほしい」と励ました。
両チームは6月1日に和歌山消防学校で開かれた県消防救助技術会(以下県大会)で優勝し、県代表として上位大会出場権をつかんだ。同本部ほふく救出チームの進出は2008(平成20)年以来9年ぶり、同引き揚げ救助チームの進出は3年連続。両チームとも結果を残すため、県大会後も日々の訓練に打ち込んでさらに実力を磨くさなかにある。
田嶋町長は訓練視察に先だって隊員を激励。隊員を代表して矢野敬士長が「串本町、和歌山県の代表として精いっぱい臨む」と応え、両チームがそれぞれ試技に臨んで実力を披露した。田嶋町長は「これら大会には個人の能力を引き上げ、チームワークを良くする目的があろうが、最終的にはいざこういう場面に遭遇した時にいかに人命を助け出せるかにあると思う。君たちの成果が命を助けるという思いを持って練習を続けてほしい」と述べ、来る本番における活躍を期待した。
東近畿大会は27日(木)に京都市消防活動総合センターで、全国大会は8月23日(水)に宮城県総合運動公園でそれぞれ開かれる。
(2017年7月15日付紙面より)
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新宮市文化財保護審議会(辻本雄一委員長、6人)は13日、楠本秀一教育長に文化複合施設建設予定地から出土した遺跡の取り扱いについて「現状・現地保存し、後世に伝えることが現在に生きるわれわれの重要な責務」とした答申書を提出した。楠本教育長は「遺跡の重要性は十分認識している」とした上で、答申を尊重して今後検討していくと述べた。
楠本教育長が今月3日、同審議会に諮問していた。辻本委員長と瀧野秀二副委員長が市役所を訪れ、提出した。
全会一致の答申では「遺跡は新宮の各時代の重要な性格と深く関わっており、新宮の歴史を語る上で極めて重要であるとともに学術上も価値が高い。法による保護措置を今後検討し、市民はもとより多くの人々が適切にその価値を享受できるよう活用すべき」と訴えている。
同施設は平成32年度末の完成予定。図書館建設予定地から中世の川湊跡が出土したことから、市は現在、配置の変更を検討していて、今年の秋ごろまでには方向性を示すとしている。
□ □
委員は次の皆さん。
▽上野 顯(神道史)
▽辻本雄一(近代文学)
▽瀧野秀二(植物学)
▽南 敏行(動物学)
▽山本殖生(宗教民俗学)
▽中瀬古友夫(近現代史)
(2017年7月15日付紙面より)
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流域対策連で電発に要望
熊野川流域対策連合会(会長・田岡実千年新宮市長)の総会が11日、同市井の沢の新宮商工会議所であった。熊野川の維持流量の増加を求める要望があり、電源開発株式会社(Jパワー)は「電力の安定供給に貢献するためにも現行流量を継続したい」と理解を求めた。
連合会は、熊野川を世界遺産にふさわしい景観の川とするため二津野ダム河川維持流量を現状の2・4㌧毎秒から5・0㌧毎秒に変更してほしいと要望している。上流のダムを管理するJパワーは、世界唯一の「川の参詣道」としての重要性は十分認識しているとした上で理解を求めた。
新宮市議会の屋敷満雄議長は「熊野川の環境を考えると水量が足りない」と追及。Jパワーは、河川環境とエネルギーのバランスに配慮するために河川管理者の国土交通省や経済産業省と共に昭和63年に作った「発電ガイドライン」に沿って流量を決めており、変更の場合は両省との相談が必要と回答した。
風屋ダムの表面取水設備改造工事に伴う粉じんや濁水対策を求める訴えに対してJパワーは「さまざまな対策を講じているが、至らぬ点もあり迷惑をかけています」と謝罪した。
紀南漁業協同組合の佐田美知夫組合長は「濁水は改善してくるといっているが悪くなり、ヘドロが出ている。もう少し真剣にやってほしい」と訴えた。Jパワーは「特に昨年の冬から春にかけては、改造工事の件で通常にも増して濁水が流れました。来春、工事が終了。個々に相談させていただきたい」と述べた。
総会では本年度事業計画など4議案を全て承認。田岡会長は「紀伊半島大水害前の状況を取り戻そうと関係機関一丸となって取り組んでいますが、まだまだ課題が多くあるとの認識。上流部、下流部が違う課題を抱えていますが、一致団結して取り組むことが大切」
副会長の西田健・紀宝町長は「水害前の熊野川に戻ることを期待し、心待ちにしている」。顧問の濱口太史・和歌山県議は「濁水で観光や漁業面で痛手が出ているが、何とか清流を取り戻していきたい」。顧問の大久保孝栄・三重県議は「流域に住む住民の安心、安全な対策をとって、南海トラフ地震対策にも声を高めて頑張っていきたい」とあいさつした。
同連合会は和歌山、三重、奈良3県の熊野川流域14市町村の首長や議長ら60人で組織。熊野川水系の汚濁防止などを目的に要望活動などを展開している。
(2017年7月13日付紙面より)
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補陀洛山寺で土用護摩祈とう (那智勝浦町 )
那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(高木亮享住職)で10日、土用護摩祈とう、先祖供養法要があった。高木亮英副住職が先祖の名が記された塔婆木を読み上げ、「家内安全」「健康長寿」「心願成就」など参列者の願いが書かれた護摩木をたき上げた。
世界遺産に指定されている本堂では、本尊で国の重要文化財でもある像、「三貌十一面千手千眼観世音菩薩(190㌢、香木造立像)」が開帳された。開帳法要は、この日も含め1月27日の立春大護摩供星祭、5月17日の渡海上人供養の春まつりと年3回営まれる。
高木副住職は「本日はありがたい観音様の功徳が高いご縁日。一日で4万6000日分のご利益がいただけます。観音様の人に対する思いやり、慈しみのみ心に近づいて、平和で和やかに過ごせますよう」とあいさつした。毎年必ず参拝しているという同町の大谷敏子さん(75)は「観音様を見ると心が洗われます。家族ともども元気でいられることに感謝しています」と話していた。
(2017年7月13日付紙面より)
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ママカラワークショップ (古座川町 )
古座川町高池にある上部集会所で9日、イベント「ママカラワークショップ」があり、乳幼児とその家族ら約100人が盛りだくさんの体験を楽しんだ。
同町子育て支援センターを利用する母親有志のグループ「ママカラーズ」(髙尾素子代表)主催、同町教育委員会後援。幼い子どもを持つ家族が気軽に集い、楽しみながら交流を深められる場を町内にもっと増やしたいという思いを込めて計画した自主イベントで、手作りのポスターやチラシを掲示するなどして周知を図り本番を迎えた。
当日はゲストの那智勝浦吹奏楽団(大江一恵団長)の演奏会で開会。紀伊半島東南部を代表する社会人吹奏楽団の生演奏を間近に鑑賞し、アニメのキャラクターお面やエビ、カニの作り物といった同団こだわりの出し物を見て名前を声に出しながら盛り上がった。
司書として活躍する同町地域おこし協力隊の土井麻由さんらによる絵本の読み聞かせ会を経て、ママカラ企画の体験コーナーがスタート。おにぎりや野菜ケーキの調理体験や振る舞い、手形アートや毛玉シュシュの体験、魚釣りゲームやパフォーマー仲江孝丸さんによるバルーンアートなどがあり、参加した家族らは混雑を避けながら各体験を楽しんだ。
会場には子ども服や子ども向けのおもちゃなどの無料リサイクルコーナーも。会場から人があふれるほどの盛況を見せ、髙尾代表は「メンバーに聞くと町外からも来てくれていたようで、この機にお互い知り合えればと思う。『今日はママカラーズがイベントしているけれど次は私たちがしたい』というお母さん方が出てきてくれるとうれしい」と今後に期待しつつ運営に励んでいた。
(2017年7月13日付紙面より)
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14日「那智の扇祭り」へ準備整う (那智勝浦町 )
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で11日、「那智の扇祭り」(14日・金)を前に扇神輿(みこし)張替報告祭が営まれた。熊野十二所権現の神霊をうつす扇神輿は、高さ約6㍍、幅約1㍍の細長い形で「那智の大滝」を表しており、毎年祭り前に張り替えられる。
早朝から白装束の氏子29人が集合し、男成宮司の見守る中、伝統の製法で6、7番の神輿から作業に取り掛かった。扇の長さが神輿を張る寸法の基本になっていることや縫い糸の長さも決まっていることなど、作り方のほとんどが口伝によるため先輩が後輩に手順や作法を指導しながら作業が進められた。
扇神輿は細長い枠に赤い緞子(どんす)を365本の竹くぎで留め、32本の日の丸が描かれた扇や8面の白銅鏡などを飾り付けて仕上げる。神輿1体は1カ月を意味し、12体で1年を、32本の扇は1カ月の30日と、残る2本が月の満ち欠けを、365本の竹くぎは1年の日数を表している。8面の白銅鏡は「神威八紘(あまねく広く輝かすの意味)」といわれている。
(2017年7月13日付紙面より)
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