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2023年04月27日
1 風を受けて元気よく
 住民らがこいのぼり設置  (新宮市熊野川町 )

 熊野川地域フラワーツーリズム推進協議会(下阪殖保会長)は24日、新宮市熊野川町日足道路バイパス付近の水田で、毎年恒例のこいのぼり設置作業を実施。地域活性化などへの思いを込めた。

 2011年9月の紀伊半島大水害からの復興への願いを込め、また「地域の人々を元気づけたい」との思いから、地元住民らが設置を始めて11回目。なお、災害復興イベント「鯉(こい)のぼり祭り」は新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、今年も中止となっている。

 11年まで町内イベントで使用し、熊野川行政局で保管していたこいのぼりは水害の際に全て流出。現在使用しているこいのぼりは、熊野川行政局が新聞などで呼びかけを行い、県内各地から集まったものだ。

 この日は、会員と行政局職員ら約10人が設置作業に当たった。熊野杉の間伐材で作った高さ約12㍍のポール6本を立てて取り付けると、30匹のこいのぼりは風を受けて元気に泳いだ。

 こいのぼりの設置期間は5月14日(日)ごろまで。下阪会長は「イベントを催すたびに12年前の水害を思い出す。日々の生活の中でも、一瞬忘れてもすぐに思い出す。全てあの水害につながっている」と水害に思いをはせる。

 「(こいのぼりを)子ども連れの家族が見に来てくれるとそれだけで元気になる。少しでも明るい話題につながればうれしい。マスクを外して、みんなで元気に過ごせる日が来ればいいですね」と話していた。

(2023年4月27日付紙面より)

風を受け、元気に泳ぐ30匹のこいのぼり=24日、新宮市熊野川町
会員ら約10人が設置作業を行った
2023年04月27日
2 武力攻撃から住民守る
 初の国民保護制度研修  (那智勝浦町 )

 他国による高頻度で発射される弾道ミサイルなどの事案を受け、那智勝浦町は25、26の両日、役場大会議室で職員に対する国民保護制度研修を初開催した。元自衛官で町総務課企画員・防災対策担当の柴田通仁さんが講師を務め、制度の理解と知識の習得のために講話を行った。

 同制度は万一、武力攻撃や大規模テロが発生した際に、国や地方公共団体、関係機関などが協力して住民を守るための仕組み。

 研修は、危機管理における国民保護などを含む制度の概要を学び、武力攻撃事態などから、住民の生命・身体・財産を守るための基礎的な知識を育成することが目的。2日間で合計8回実施した。

 柴田さんは、国民保護の三つの柱として「住民の避難」「避難住民の救援」「武力攻撃災害への対処」を挙げ、「国民保護計画は、全庁職員が取り組むもの。全員が周知しておかなければならない」と述べた。

 そのほか▽武力攻撃事態▽緊急対処事態▽過去日本で発生した緊急事態例▽着上陸侵攻や弾道ミサイルなどの武力攻撃事態の類型▽防災と国民保護の差異▽住民等の避難に関する措置の流れ▽町で作成している避難パターン―などの詳細を、元自衛官の専門知識を生かしながら解説した。

 国民保護に携わる人たちや、そのために使用される場所などを識別するために使用される「特殊標章」について説明。ジュネーブ諸条約で保護されていることや同町でも職員数以上に準備しているとした。

 また、戦時中に同町浦神で、米軍航空機による攻撃があった事案などにも触れた。

 柴田さんは「国を取り巻く安全保障環境を受けて、国や県でも国民保護制度に基づく役場の対応が求められている。制度についての知識や意識を持っていただけたら」と締めくくった。

 柴田さんによると、他府県の自治体では役場や自衛隊、消防、警察が協力して、大規模な訓練に取り組んでいるという。同町でも今後、同様の訓練実施を目標に取り組んでいきたいと話していた。

(2023年4月27日付紙面より)

国民保護制度への理解を深めた=25日、那智勝浦町役場
柴田通仁さん
2023年04月27日
3 憩い、ふれあいの場を願い
 「やまじ採れたて市」を新築  (御浜町 )

 御浜町山地の無人市場「やまじ採れたて市」が26日、新築オープンした。広々としたスペースに木々や休憩エリアを設け、利用者と生産者、利用者同士をつなぐ憩いの場、ふれあいの場にリニューアルした。

 建物は以前より天井が高くなり、幅21㍍に20のブースが並ぶ。壁には絵地図作家の植野めぐみさん(津市在住)と看板館が共同製作した作品を設置。上空から斜めに見下ろした伊勢から串本までの山並み、七里御浜海岸などが描かれている。ミカンの種類も紹介し、「年中みかんのとれる町」をPRした。

 2010年に開設。年中無休で、町特産のかんきつや新鮮な野菜など地元産品が多くそろう市場として人気を集めてきた。より多くの人が利用しやすいよう、株式会社R.LinkCorporation(椋野玲史・代表取締役会長)と山地地区企業会が前回に続き建設し、無償提供した。

 駐車場も広くなり、防犯カメラを4台設置、管理棟も新築した。午後10時まで営業するため、照明も加えた。

 初日はイチゴ、フルーツジャム、みかんジュース、生きくらげ、野菜、ミカンなどがそろい、地元産品を買い求める客でにぎわった。山地地区企業会からの寄付もあり、管理責任者の尾﨑英夫さんは「将来性を見込んで建て直してくれた椋野会長に感謝しています。くまのグリーンファームを中心に各店舗が年間を通してより良い商品を提供したい。お客さんと生産者との信頼関係が大切で、ぜひ協力してほしい」と話している。

(2023年4月27日付紙面より)

新たに完成した「やまじ採れたて市」=26日、御浜町山地
山地地区企業会からの寄付を受け取る
2023年04月27日
4 再び世界のなでしこへ!
 新宮市役所で応援展示  

 新宮市は、FIFA女子ワールドカップ(W杯)オーストラリア&ニュージーランド2023に挑むサッカー女子日本代表(なでしこジャパン)の跳躍を願い、市役所1階玄関ロビーで応援展示を行っている=写真

 熊野は日本サッカー協会のシンボルマークである「ヤタガラス(八咫烏)」と日本サッカーの始祖といわれる那智勝浦町名誉町民の中村覚之助の古里。その縁で、熊野三山協議会(会長・田岡実千年新宮市長)は2002年W杯日韓大会から熊野三山一寺で必勝を祈願している。

 FIFA女子W杯は7月20日(木)に開幕。2011年以来、3大会ぶり2度目の優勝を目指す日本女子代表はグループCで初戦は22日(土)。ザンビアと対戦する。

 応援展示は5月12日(金)まで。展示はいったん終了するが、開幕前に改めて展示を行う予定としている。(西久保勢津子)

  □     □

■なでしこ応援キャンペーンも



 日本サッカー協会では「なでしこジャパン応援キャンペーン」として、写真で作る応援モザイクアートを実施する。「笑顔」「サッカー」「なでしこジャパン」にまつわる写真を募集しており、寄せられた写真でモザイクアートを制作する。応募者の中から抽選で7人に、なでしこジャパン選手のサイン入りグッズが当たる。

 応募期間は5月14日(日)まで。詳細はキャンペーンページ(QRコード)を参照。

(2023年4月27日付紙面より)


キャンペーンページのQRコード
2023年04月27日
5 串本が優勝、三輪崎準優勝
 県スポ少バレー東牟婁予選  
2023年04月27日
6 KKNルーキーズが優勝
 スポ少野球東牟婁大会  
2023年04月27日
7 栄冠は那智勝浦少年野球クラブ
 第43回マクドナルド・トーナメント  
2023年04月27日
8 交流深めサロン活動目指す  北浜東千歳会が総会  (那智勝浦町 )
2023年04月27日
9 お願い額など決定  日赤の活動資金募集  (新宮市協賛委 )
2023年04月27日
10 キーウ浮かべ向日葵さす  清水登さんが西向の畑で  (串本町 )
2023年04月27日
11 観察者の良識を信じて  大谷湿田の防護柵新設  (古座川町 )
2023年04月27日
12 139年の歴史引き継ぐ  田中伊作牧師が就任  (日本キリスト教会新宮教会 )
2023年04月27日
13 全校児童が楽しく交流  1年生を迎える会  (井田小 )
2023年04月27日
14 来場者数、14年ぶり最多更新  旅行支援や高速道路延伸など奏功  (ウミガメ公園 )
2023年04月27日
15 楽しく競技を満喫  ほほえみと中央児が交流  (新宮市 )
2023年04月26日
16 弘法大師の命日しのび
 妙法山阿弥陀寺で御影供  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町南平野にある妙法山阿弥陀(あみだ)寺(谷宏之住職)で20、21の両日、弘法大師御尊像を前に、大師の命日をしのぶ法要「御影供(みえく)」があった。コロナ禍で数年間は一般参拝を中止していたが、今年は4年ぶりに通常通りに斎行された。

 弘法大師は真言宗の開祖・空海(774~835年)の別称で、同寺は空海が開山した寺院の一つに数えられており、平安初期に開創された。

 女人禁制のない仏域として、女性の信心を広く集めたことから「女人高野」とも呼ばれ、「御影供」と生誕日の法要「青葉祭」が年中行事とされている。

 20日夜は、室町時代の1509(永正6)年に建立された大師堂(県文化財)で、弘法大師御開帳護摩供が営まれた。

 町内外から多くの参拝者が集まり、約10㍍の長い大数珠「百万遍数珠」2本を参拝者が輪になって繰りながら般若心経を唱えた。

 三重県大紀町から家族と共に訪れた石倉里美さんは「コロナ禍前は毎年、お参りに来ていた。祖父母の供養をしてもらっている。こちらに来ると心が落ち着きます」と笑顔で話した。

 谷住職は「全ての宗教において、共通するのは祈り。人には必ず死が訪れる。それまでに日々、自分ができることや生きることをしっかりとやる。後はそれぞれの宗教や信じるものに任せるが、その際に祈りが必要。その時、人は強くなる。自分の方法で構わないので、功徳や供養になるように祈ってほしい」と語った。

 21日は、本堂で熊野地方の風習「お髪上げ」(納骨・納髪)や先祖代々の総供養も行われた。

  □     □

■大師堂や大師尊像

 大師堂は、創建当初からの姿を残している。国の重要文化財指定に向けて老朽化していた屋根の葺(ふ)き替えを終え2020年に、第一期の補修工事が完了している。

 また、御尊像は檜(ひのき)材寄木造(よせぎづくり)。このほどの解体修理で1451(宝徳3)年に完成し、京都高辻に住む大仏師・大進法橋と小仏師太夫法橋によって彫られたということが分かった。

 同寺では、重文指定に向けて今後も工事を進めていくとしている。

(2023年4月26日付紙面より)

大師の命日をしのび法要が営まれた=20日夜、那智勝浦町の妙法山阿弥陀寺
「百万遍数珠」を繰り、般若心経を唱えた
2023年04月26日
17 3年ぶり地玉の浜清掃
 宇久井海と森の自然塾  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町宇久井半島の自然保全活動を続ける「宇久井海と森の自然塾運営協議会」(湊谷幸三会長)は23日、3年ぶりに地玉(じごく)の浜の清掃活動を実施した。会員ら42人が汗を流した。

 「地玉の浜」は吉野熊野国立公園の特別地域に指定されている宇久井半島の一部で、約3億年前に形成された石英の粒「オルソコーツァイト」や地層の褶曲(しゅうきょく)、火成岩の岩壁などが観察できるスポット。新型コロナウイルス感染拡大により2020年3月以降清掃を実施できておらず、3年ぶりの開催となった。

 以前はペットボトルや空き缶、漁具といった漂着ごみが目立っていた同海岸だが、近年では海洋プラスチックごみ問題への認知の広がりから、地元住民や中学生、観光客らによる自主的な清掃の輪が広がり、きれいな状態が保たれている。

 この日もプラスチックごみはほとんどなく、清掃は流木の処理が主となった。会員たちは大きな流木をチェーンソーなどで運びやすい大きさに分けて処分。比較的小さなものは町指定ごみ袋で回収した。

 作業には同塾の会員でもある堀順一郎町長や瀧本雄之副町長も参加。休暇村南紀勝浦の職員や地域のボランティアも応援に駆け付けた。

 湊谷会長は「普段から清掃をしてくださる方がおり、浜は非常にきれいな状態。6月にも芝生の草取りを計画しており、また皆で活動できたら」と話していた。

(2023年4月26日付紙面より)

細かな流木を清掃する会員ら=23日、那智勝浦町の地玉の浜
チェーンソーで流木を処理
2023年04月26日
18 3季活用の魅力をアピール
 橋杭ビーチオープンフェス  (南紀串本観光協会 )

 南紀串本観光協会が23日、串本町くじ野川にある橋杭園地でイベント「橋杭ビーチオープンフェスタ」を実施し目下力を入れている同ビーチの春~秋3季活用の魅力をアピールした。

 7~8月の海水浴場設置以外にもっと活用できないかという思いが高じ、2017年度から本格展開している同活用。現在は4~10月をシーズンとしてフリーマーケットや釣り大会などを積極誘致し、同協会自体は事業委託先のビーチハウス・ラパンを軸にしたシーズン中の飲食と各種マリンアクティビティーの提供を通してアウトドアレジャー拠点としての活発化を図っている。

 そのイメージをシーズンインに合わせて印象づける企画が同フェスタ。17年3月にシーズン直前のプレイベントとして初実施して以降、当日の天候や新型コロナウイルスの情勢で中止が続いたため、ほぼ6年ぶりの実施となった。

 今回は感染症予防の観点で密を誘いやすいステージを中止とし、体験企画とフリーマーケットで内容を構成した。体験は小学生限定の特別メニューを追加し全4種で組んだが、当日は雨こそ降らなかったもの風が強く▽BIG SUP▽特別メニュー「ふわっと体験パラグライダー」―は中止。▽シーカヤック▽特別メニュー「モデルロケット製作・打ち上げ」―は実施した。フリーマーケットも天候に伴うキャンセルがあり規模縮小となったが、適時来場者の注目と利用を集めた。

 同ハウスは水曜日と11~3月、過度の荒天日を除き午前9時~午後5時に営業している。各種マリンアクティビティーは▽シーカヤック▽フィッシングカヤック▽SUP▽BIG SUP―をレンタル提供していて、一部はツアー利用(指導者同行)の相談にも応じている。詳細は同ハウスの公式ホームページを参照。3季活用の問い合わせは南紀串本観光協会(電話0735・62・3171)まで。

(2023年4月26日付紙面より)

体験企画「シーカヤック」の様子=23日、串本町くじ野川の橋杭ビーチ
来場者の往来を集めるフリーマーケット
2023年04月26日
19 乗車マナー向上を呼びかけ
 JR新宮駅でキャンペーン  

 通学中の列車内や駅構内など、公共の場でのモラルとマナーの向上を呼びかける「きのくに・さわやかマナーアップキャンペーン」が25日朝、JR新宮駅で実施された。高校生や警察関係者ら約20人が、通学で電車を利用する高校生らに啓発グッズを配布した。

 学生が駅など公共の場所で座り込む、大声で騒ぐなどのマナー違反行為が横行して社会問題となった2003年から、春と秋の年2回実施している。この日は新宮高校生徒会の生徒ら7人と教職員が活動に参加。新宮警察署、少年補導員、少年相談センター職員、地域安全推進員らと共に、電車内における携帯電話の迷惑使用やごみのポイ捨てなど、迷惑行為の禁止やマナーの向上を呼びかけた。

 生徒会長の磯﨑咲良さん(3年)は「活動に参加するのは初めて。自身も通学で電車を利用しているが、新入生や一般の方が入りづらいと思うので入り口付近に立たないようにしている。みんなでマナーを守って気持ちよく電車を利用することができれば」。

 生活安全刑事課の中濱智厚警部補は「座り込みや携帯電話の迷惑使用など、マナー違反について再認識してほしい。高校生が参加してくれることによって、呼びかけがより身近なものになると思う。高齢者などには席を譲ってあげてください」と呼びかけていた。

(2023年4月26日付紙面より)

新宮高校の生徒らも参加し、電車内のマナーの向上を呼びかけた=25日、JR新宮駅
2023年04月26日
20 会員ら93人が競い合う 新宮支部グラウンドゴルフ潮岬大会 (県年金受給者協会)
2023年04月26日
21 王子サッカー教室が首位
 ホップリーグ3部東牟婁大会  
2023年04月26日
22 「みそ玉」作りに挑戦  子育てサロンつむぐ  (紀宝町 )
2023年04月26日
23 全国から新規就農相談、急増  新たな視点、功を奏す  (移住×ミカン産業 御浜町の取り組み① )
2023年04月26日
24 小学生向け特設コーナーも  こどもの読書週間に合わせ  (紀宝町立図書館 )
2023年04月26日
25 市民の健康長寿目指して  健康づくり地域推進員会が総会  (新宮市 )
2023年04月26日
26 連携して沿線の環境美化を  国道168号美化協議会が総会  
2023年04月26日
27 稚アユ放流「大きくなれ」  管内流域に1700㌔  (熊野川漁業協同組合 )
2023年04月26日
28 新議員に当選証書授与  選挙から一夜明け  (新宮市選管 )
2023年04月26日
29 満開のツツジ楽しむ  黒潮公園で花見のサロン  (高田福祉委員会 )
2023年04月26日
30 創作意欲高め裾野を広げる  潮岬で第9回工芸・絵画展  (串本町工芸美術家協会 )
2023年04月26日
31 小学生ら8人が打ち上げ  橋杭園地でロケット体験  
2023年04月25日
32 大石元則氏がトップ当選
 投票率は過去最低  (新宮市議選 )

 任期満了(30日)に伴う新宮市議会議員選挙が23日、投開票され、現職9人、新人6人の計15人が当選した。トップ当選は現職の大石元則氏(68)で1276票を獲得した。投票率は64・14%(前回69・75%)で、これまで最低だった2015年の68・59%を下回り、過去最低となった。

 15の議席をめぐり、現職10人、新人7人の計17人が立候補していた。現職3人が勇退を表明する中、早々に新人が立候補の動きを見せるなど、告示前から選挙戦モードとなっていた。

 各候補者は、少子高齢化、人口減少、医療福祉、まちの活性化など、市の諸課題を争点に舌戦を展開。23日午後8時10分から市立総合体育館で行われた開票作業では、各候補の支持者らが固唾(かたず)をのんで作業の様子を見守った。結果確定は午後11時55分。当選した各陣営では、候補者と支持者らが喜びを分かち合った。

  □     □

力合わせて災害などに対応を トップの大石元則氏



 何も言うことはない。誠心誠意、皆さんの役に立ちたい、その一心で務めさせていただく。力を合わせれば、新宮市はきっと良くなると思う。日々の生活が健康で、たとえつらいことがあってもまた頑張れるようなまちを目指したい。何より大きな災害が控えている。犠牲者を出さないのは当然のことだが、何が起こっても悔いのないように準備しておくこと、そして災害が起こっても立ち直れるような、そんな新宮市であってほしい。

  □     □

防災力アップに力注ぐ 新人トップの湊川大介氏



 結果には驚いている。同級生、友人、先輩の方々。皆さん本当に一生懸命やってくれた。一票一票の重さをひしひしと感じている。特に防災、減災に力を注ぎたい。「逃げる」という訓練を積み重ね、そして各自治会で防災リーダーを育成していく。資格を取得するために補助金を出してもらうなどして防災士をたくさんつくる。まずは人の育成が必要だと思う。

(2023年4月25日付紙面より)

支持者らと当選を喜ぶ大石元則氏(右から3人目)=23日、新宮市蜂伏
新人トップの湊川大介氏(左から2人目)=同日、新宮市三輪崎


2023年04月25日
33 4年ぶりに健脚競う
 奥熊野いだ天ウルトラマラソン  

 4年ぶりとなる「奥熊野いだ天ウルトラマラソン」(同実行委員会主催)が23日、那智勝浦町の山間部をコースに開催された。和歌山県や大阪府などの近畿地方をはじめ、北海道から沖縄県までの28都道府県から485人が100㌔、80㌔、65㌔の3部門に分かれて自慢の健脚を競い合った。

 同大会は1999年に当地で催された「南紀熊野体験博」の関連イベントとして「奥熊野100㌔マラソン」の名称でスタートし、今回で第23回を迎えた。第11回大会で初めて100人を超えて以降、回を重ねるごとに参加者数は増加していたが、新型コロナウイルスの影響により2020年以降は中止となっていた。

 今大会は「ボランティアで地域力がアップする!」をテーマに行われた。レースは、100㌔の部が午前5時に那智の滝前、80㌔が午前6時45分に井鹿エイド近く、65㌔が午前8時15分に西中野川トンネルをスタートした。

 参加者は那智山や太田、色川などの各地域を巡るコースを走り、沿道からの応援やボランティアスタッフらのサポートを受けながらゴール地点の補陀洛山寺を目指し、100㌔総合で木畑貴行さん(和歌山市)が7時間40分21秒、80㌔総合で蛯原和弘さん(奈良県)が9時間13分36秒、65㌔総合で東田薫さん(大阪府)が4時間29分51秒でそれぞれ優勝を果たした。

 木畑さんは「2014年の参加以来、初めての優勝なのでうれしいです。40㌔付近が最も苦しかったが、絶対に歩かない気持ちが結果に表れたと思う。また来年も挑戦したい」。

 東田さんは「久しぶりの参加で1位になることができて最高。50㌔手前の山道がきつくて少し歩いてしまいましたが、何とか乗り越えることができました。ボランティアや地域の方々から熱い応援を頂き、温かみを感じる素晴らしい大会。来年も参加し、2連覇を目指していければ」と笑顔を見せていた。

(2023年4月25日付紙面より)

優勝を目指しスタートする100㌔の出場者=23日、那智勝浦町の那智の滝
100㌔総合トップでゴールした木畑貴行さん=同日、那智勝浦町の補陀洛山寺
2023年04月25日
34 泥んこになって田植え楽しむ
 4年ぶり、企業と地域団体が  (紀宝町 )

 パナソニックエレクトリックワークス紀南電工株式会社(外岡正博代表取締役社長)は22日、「農山村活性化の取組に関する協定」を結ぶ地域活性化団体「神内生き活き協議会」(矢熊敏男会長)の協力を得て、紀宝町神内の田んぼで田植え作業を行った。

 協定は県が2012年度から取り組む「三重のふるさと応援カンパニー推進事業」の一環で、農山漁村の豊かな地域資源を生かして、社会貢献や新規ビジネスなどに取り組む企業や地域を応援する事業。

 締結した17年4月から毎年、田植え、稲刈り体験をしてきたが、新型コロナウイルスの影響で20年から中止となっていた。

 4年ぶりの今年は従業員と家族ら106人と協議会の会員12人が参加。外岡社長が「待ちに待ったイベントの再開。今日は楽しみながら植えましょう」、矢熊会長が「皆さんの神内を応援する心で再開することができた。慣れない作業で大変ですが頑張ってください」とあいさつ。参加全員で記念撮影した。

 休耕田になる予定だった17㌃の田んぼで作業を開始。ほとんどの参加者が田植え初体験で、悪戦苦闘しながらもコシヒカリの苗を丁寧に植えた。

 1時間の作業で泥んこになった子どもは「楽しかった。稲刈りも楽しみ」と笑顔を見せていた。

 休止していた3年間は協議会が稲を育て、米を同社に届けてきた。今年は8月20日ごろに稲刈りを計画しており、収穫した新米は従業員に配り、社員食堂でも提供するという。

(2023年4月25日付紙面より)

田植えを楽しむ参加者=22日、紀宝町神内
作業を前に全員で記念撮影
2023年04月25日
35 3.2㌔の大物釣り上げ
 泉涓一さんヤエン釣りで  (串本町 )

 串本町古座、泉涓一さん(90)が18日午後に動鳴気漁港で3・2㌔のアオリイカを釣り上げた。3㌔超は20年ほど前に釣り上げて以来の大物で、90歳になっても衰えない腕前に感心する声が近所から上がり始めている。

 泉さんは20年ほど前に船釣りを引退して以降も年間を通して陸釣りを愛好している。アオリイカは陸釣り一本になったころから釣り始めたそうで、釣法はヤエン釣り。多い年には1シーズン(3~6月)で100匹ほど、その頃は7~8匹釣れた日もあったという。最近は産卵場所の海藻が減っているのか数が伸びないが、それでも昨シーズンは28匹を釣り上げ地元で今も一目置かれる存在であり続けている。

 「2㌔ちょいちょいはよく釣っている」。18日はその手応えを上回るアタリがあり、力負けして50㍍ほど糸を持っていかれたが何とか体勢を立て直し、愛用の磯竿1・5号や道糸3号をかばいつつ寄せてヤエンを投入。触腕に針がかかった状態で釣り上げた。30分ほど格闘した末の釣果で、その瞬間は「やれよと思った」という。

 16日にも2・8㌔のアオリイカを釣り上げていて好調続きの泉さんだが、「今年は近場に活アジ(=ヤエン釣りの餌)がない」と悩みも。あっても高値で、遠出をしてまとめ買いしても釣る前に死なせたら意味が無く、そのあたりのやりくりが今は大変だという。

 アオリイカのシーズンはまだ前半。泉さんは「昔は日が昇る前から釣りをしていた。今は午後に行くことが多くなったが、元気なうちは釣りを続けたい」と続投に意気込んでいる。

  □     □

沖合育ちの大型種レッドモンスター



 串本の魚に詳しい南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長(元串本海中公園センター水族館館長)によると、泉さんが釣り上げた3・2㌔のアオリイカはレッドモンスターと通称されるアカイカ型の雄。沖合で最大5~6㌔まで育つ大型種(3㌔はまだ普通の域)で、それが動鳴気漁港に寄っているとするとさらに大物がかかるかもしれないという。

(2023年4月25日付紙面より)

3.2㌔のアオリイカと釣り上げた泉涓一さん=21日、串本町古座
2023年04月25日
36 新宮がベスト8進出
 春季高校野球和歌山県予選  
2023年04月25日
37 商売繁盛や大漁を祈願  餅や菓子も盛大にまく  (大勝浦「弁天祭」 )
2023年04月25日
38 投票者総数より1票多く  確認作業で開票確定が遅延  (新宮市議選 )
2023年04月25日
39 仏智で人生に安心を  丸山良徳さんが講演  (那智勝浦町 )
2023年04月25日
40 15人の新議員、喜びの声  新人も健闘、新しい顔ぶれ決まる  (新宮市議選 )
2023年04月25日
41 榎本、大川さんら受賞  全国書き初め展で優秀な成績  (書清会 )
2023年04月25日
42 ラベンダーの香りを抽出  福田さん招いてハーブ蒸留体験  (紀宝町立図書館 )
2023年04月25日
43 プレゼント付き特集実施  こどもの読書週間行事で  (串本町図書館 )
2023年04月25日
44 2022年度は10人に贈呈  たくさん本を読んだで賞  (串本町図書館 )
2023年04月25日
45 お悔やみ情報
  
2023年04月19日
46 4年ぶりに外国客船入港
 約300人が熊野の地へ  (新宮市 )

 外国客船「スターブリーズ」(総トン数1万2969㌧、全長159㍍、ウィンドスタークルーズ)が18日、新宮港に入港した。外国客船の入港はコロナ禍前の令和元年から約4年ぶりで、同船の寄港は初。今回は「ジャパンサイクリングクルーズ」の名の通り、日本でのサイクリングを楽しむことが目的のクルーズだ。主に欧米から訪れた乗客約300人は、自転車で熊野地域の観光を楽しんだ。

 新型コロナウイルス感染症の影響で受け入れが中止になっていた日本への国際クルーズ。昨年11月、国土交通省が再開を発表したことを受け、新宮港でも、感染症対策を講じ、受け入れを再開した。

 行程は東京~田子の浦~新宮~高知~別府~博多~唐津~釜山(韓国)~下関~松山~尾道~神戸。

 歓迎セレモニーでは、田岡実千年市長が初寄港への感謝を述べ「熊野は千数百年以上の歴史を有し、熊野信仰の聖地として、人々を魅了している。本日は、平穏で幸せな気持ちに浸っていただければうれしく思います」とあいさつ。

 平安衣装による出迎えに加え、花束や初入港プレート、尾﨑酒造の日本酒などの贈呈もあった。

 同船のペドロ・ピント船長は「現地での交流や体験を楽しみたい。新宮市に来られたことに感謝している」と述べた。

 その後、乗客は各自、自転車に乗り、好みの観光地を目指した。アメリカから訪れた60代夫婦は「日本はきれいで素晴らしいところ。神社と寺を見て回るのが楽しみ」と笑顔で話していた。

 市では本年度、同船と19日に入港する「ヘリテージアドベンチャラー」を含め、12隻の受け入れが決定しているとし、そのうち11隻が国際クルーズだという。

 クルーズ船を担当する市商工観光課の福林透真さんは「今後も外国客船を中心に誘致を進めていく。寄港の際には、新宮市の魅力を知っていただき、リピーターを増やしたいです」と話していた。

(2023年4月19日付紙面より)

スターブリーズの乗客が熊野の地を自転車で観光する=18日、新宮市の新宮港(三輪崎第4号岸壁)
関係者らが記念撮影
2023年04月19日
47 地域公共交通を活性化
 協議会設立、計画策定へ  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町地域公共交通活性化協議会の設立総会が17日、那智勝浦町天満の体育文化会館であった。国や和歌山県、同町の関係者、地域公共交通事業者、地域住民代表、学識経験者、警察など30人が出席。同町の瀧本雄之副町長を会長とし、本年度中に計画を策定して活性化を目指していくことを決めた。

 国の法改正に基づく取り組みで、地域公共交通計画の策定が必要なため組織した。策定は努力義務だが、同町が町営バスを運営するに当たり受けている国の補助が、2024年度からは計画なしでは受けられなくなる。また補助対象も、現在は同町が国から直接受けているが、地域公共交通活性化協議会(法定協議会)に変わる。このため、協議会設立と計画策定は、町営バスの存続のためには必須となる。

 総会では、瀧本会長のほか、副会長1人と監査2人も決めた。瀧本会長は就任あいさつで「公共交通は欠かすことのできないものだが、取り巻く環境は厳しい。皆さんにそれぞれの視点で意見を出してもらい、創意工夫しながら、地域特性に応じたより良い公共交通の在り方を検討したい。今後の町の交通施策を示す重要な計画の策定、検証を行うに当たり、皆さんの忌憚(きたん)のない意見をお願いします」と呼びかけた。

 事務局より、計画の策定期間は24年3月までの1年間であること、策定に協力するコンサルタント業者をプロポーザルで選定すること、計画そのものの期間は24年度からの5年間であることの説明があった。

 参加者からは「計画策定に当たり行う住民アンケートを、公共交通の現状と課題を可視化した上で行うことで、現実に即した回答が得られるようにすべき」との意見が出された。また「県も同様に計画を策定しているため、整合性を意識して進めるべき」との指摘もあった。

(2023年4月19日付紙面より)

就任あいさつする瀧本雄之会長=17日、那智勝浦町天満の体育文化会館
地域公共交通の活性化には何が必要かを考えた
2023年04月19日
48 串本小と高池小を推進校に
 サイン+サンクス運動指定  (新宮警察署 )

 新宮警察署(井田昌樹署長)が18日、串本町立串本小学校(堀靖典校長、児童80人)と古座川町立高池小学校(中井清校長、児童61人)を「サイン+サンクス運動」推進校に指定した。期間は本年度末までで、同署は両校による推進の取り組みを適時支援するという。

 同運動は、日本自動車連盟(JAF)の信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査で和歌山県の停止率が低いことを受け県と県警が両輪で前年度から提唱を開始。歩行者は挙手とアイコンタクトでドライバーに横断する合図を出し、ドライバーは停車し手ぶりで合図をし、歩行者は会釈などで応えることでお互いに意思疎通をして歩行者が安全に渡れる状況の定着を目指している。

 推進校指定は啓発手法の一つで、各警察署が指定し同運動を推進する学校の取り組みを支援する形で校区内への定着を図る。提唱初年度の前年度は7月に指定をしたが、本年度は統一地方選により「春の全国交通安全運動」の期間設定が1カ月先延ばしとなる中、県警察本部が設定している「こどもの交通事故防止強化期間」(4月7~20日)の取り組みの一環で実施。指定期間は単年度で、串本町域では前年度の古座小に続いて2校目、古座川町域では1校目の指定となっている。

 この日は同署交通課の嶝口知宏課長や岡本暢夫係長、串本分庁舎の山本貴彦分庁舎長が両校を順次訪問。代表して嶝口課長から各校長へ指定書と啓発のぼりを託し、以降は注視が必要な横断歩道など校区内の交通環境などで情報交換もした。堀校長は「歩行者もドライバーもお互いに気持ちよくできるよう組み立てられていて良いと思う」と同運動の印象を語り、中井校長は「児童の目につきやすい通用口に啓発のぼりを掲げて取り組む意欲を促したい」と話した。

 同署は本年度、管内各市町村から1校を選んで推進校に指定。次またその次と指定を重ねて管内全域へと広めていきたいとしている。

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向上するも停止率低く



 道路交通法上、信号機のない横断歩道は歩行者優先で渡ろうとする人がいる場合、運転手は減速、停止する義務があるとされる。全国調査の2022年結果に見る停止率の全国平均は39・8%で、6割が依然として停止していない状況。うち和歌山県の停止率は22・5%で、前年度より4・1㌽向上したが全国ワースト2位となっている。

(2023年4月19日付紙面より)

指定書などを受け取る堀靖典校長(左)=18日、串本町立串本小学校
指定書などを受け取る中井清校長(左)=同日、古座川町立高池小学校
2023年04月19日
49 延期乗り越え、音色響かす
 合唱・器楽の部に14団体  (新宮市民音楽祭 )

 第15回新宮市民音楽祭「合唱・器楽の部」が15日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で開催された。14団体が出演し、大勢の来場者を魅了した。

 新宮市民音楽祭実行委員会、市、市教育委員会が主催。市民音楽祭は1976年3月に第1回が開催され、合併前の旧市から数えると2011年の紀伊半島大水害の年を除いて45回続いている。

 合併後15回目となった今回は、新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりに開催となったが、1月22日に実施予定だった「合唱・器楽の部」は、市内における感染状況を考慮し、延期を余儀なくされていた。

 開催に当たり、今村義郎実行委員長は「この素晴らしいホールで開催することができて胸がいっぱい。このホールを起点に、活性化を目指して近隣市町村も巻き込んで継続し、協力していきたい」とあいさつ。

 田岡実千年市長は「皆さんが自ら企画・運営してくださっている、多くの方々に愛されている歴史ある音楽祭。素晴らしい音楽祭となることを期待しています」と述べ、関係者らに感謝を伝えた。

 音楽祭は、小野俊二さんの指揮による「新宮市歌」で幕開け。アカデミー合奏団の伴奏に乗せて、美しい歌声が会場を包んだ。14団体が合唱や室内楽、和太鼓など、日頃の練習の成果を発揮。来場者らは会場に響く美しい歌声や楽器の音色、迫力ある和太鼓の音に大きな拍手や手拍子を送っていた。

(2023年4月19日付紙面より)

「新宮市歌」で幕を開けた市民音楽祭「合唱・器楽の部」=15日、新宮市の「丹鶴ホール」
今村義郎実行委員長
2023年04月19日
50 色とりどりのツツジ咲く  新宮港第二期緑地帯  
2023年04月19日
51 佐野区で区民防災研修会  熊野家三九郎さんの落語も  (新宮市 )
2023年04月19日
52 初日は928人が投票  期日前投票始まる  (新宮市議選 )
2023年04月19日
53 町の安心・安全に取り組む  消防団任命式で辞令交付  (那智勝浦町 )
2023年04月19日
54 土井孝之・立本繁俊組優勝 グラウンドゴルフ競技会「ペア大会」 (串本町)
2023年04月19日
55 熊野に春告げる「本宮祭」 4年ぶり、通常の形で斎行 (熊野本宮大社)
2023年04月19日
56 約29万人が伊勢路へ  やや回復もコロナ前の77%  (熊野古道来訪者数 )
2023年04月19日
57 新しい友達34人を歓迎  4歳児が合奏を披露  (鵜殿保育所 )
2023年04月19日
58 お悔やみ情報
  
2023年04月15日
59 那智山と晴明のゆかり知って
 切手販売で地域活性狙う  (那智勝浦町 )

 「那智山と安倍晴明にゆかりがあることを、地元地域や多くの皆さんに広く知ってほしい」―。南紀くろしお商工会の観光振興部会(明慶勝義部会長)のそんな思いが集まり、3月29日から「那智山と陰陽師『安倍晴明』」のフレーム切手が発売に至った。切手には、那智山青岸渡寺の三重塔や熊野那智大社などの那智山各所とともに晴明をイメージしたイラストが描かれている。84円切手が10枚つづりとなっており、那智勝浦町のみならず、新宮市や太地町、串本町、古座川町、北山村、白浜町などの82局と同商工会で販売されている。価格は1500円(税込み)。

 観光振興部会によると、平安中期の988(永延2)年、第65代天皇・花山法皇が那智山で、千日修行を開始。天狗(てんぐ)や悪霊の妨害に遭遇し、京より晴明を呼び寄せた。晴明が魔類を岩屋に祭って諭し、改心させたという逸話が「源平盛衰記」にも収められているという。

 「那智山瀧本事」には花山院の命を受け、北斗七星を勧請(かんじょう)したと記され、「古事談」では、晴明が那智山で千日滝行をなしたとする記述もある。同大社には「晴明堂」や「晴明橋」の絵図が数点所蔵されている。

 明慶部会長を中心に、地域活性化などに取り組む観光振興部会。2020年には、晴明と那智山の関係を周知し観光誘客につなげようと、那智山防災道路委員会らと協力し、飛瀧(ひろう)神社駐車場付近に看板を設置。現在では、看板を撮影する観光客の姿も多く見られる。

 昨年4月の部会会議で、部会員の小出豊万那智勝浦朝日郵便局長がフレーム切手を提案した。看板のイラストを手がけた同商工会の野上めぐみさんのめいで当時、神奈川県の女子美術大学に在学中だった後藤午(まひる)さん(23)に再びイラストを依頼。両寺社にも切手作製を報告した。

 日本郵便株式会社が提案書を審査し、販売に。小出局長は「素晴らしい切手を通して、町と晴明のゆかりを、多くの方に知ってほしい」。

 参拝客などがよく訪れる那智山郵便局では、発売初日から切手を購入する観光客もいたという。植地渉局長は「詳細をご説明している。ゆかりを知り、旅の記念にしていただければ」と話した。

 「那智勝浦応援団」と自称するほど、町に深い思い入れを持つ明慶部会長は「良い切手ができてうれしい。小説家の夢枕獏さんや映画の陰陽師で晴明を演じた野村萬斎さんらにも送りたい。観光資源としてPRし、町や地域の活性化につながれば」と語った。

(2023年4月15日付紙面より)

那智山と安倍晴明のゆかりを知らせるフレーム切手が販売中=3日、那智勝浦町の那智山郵便局
2020年に設置された看板
2023年04月15日
60 切れ目のない支援のために
 新設されたこども未来課  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町では子ども・子育てに関する業務を集約し、支援の体制などを強化するため1日から、こども未来課を新設した。妊娠・出産から子育て期にかけての切れ目のない支援に取り組んでいくとしている。

 子育て世代包括支援センターと、こども子育て支援係の二つからなる同課は、前述の体制強化のために福祉課を分課して新設された。名称は職員からアンケートを取り、「子どもたちの健全な未来を願いたい」という思いから名付けられたという。

 これまで2人だった保健師を1人増員して3人体制とし、計9人で業務に対応する。主な業務は、保育所や児童手当、学童、児童虐待に関する相談のほかに、住民課で行っていた「子ども医療」と「ひとり親家庭医療業務」も新たに取り扱う。

 子育て世代包括支援センターでは、妊婦・子育て家庭が安心して出産・子育てができるように取り組んでいる。身近で相談に応じ、さまざまなニーズに即した必要な支援につなぐ相談業務の充実を図っていく方針だ。

 また、住民課で転出・転入などの手続きの際に、「子ども医療」「ひとり親家庭医療業務」も関係する場合は、こども未来課の職員が同席し、対応するとしている。

 竹原大二課長は「子どもに特化した課。まだスタートしたばかりで、課題などもあるが、今後もさまざまな支援を進めていく。より利用しやすい子どもの窓口として、業務に取り組んでいきたい」と話していた。

 問い合わせは、町こども未来課(電話0735・52・2946)まで。

(2023年4月15日付紙面より)

1日から業務を開始したこども未来課=12日、那智勝浦町役場1階
2023年04月15日
61 滝の拝の魚道を跳ね上がる
 アユの滝越えシーズン到来  (古座川町 )

 古座川町小川にある滝の拝で今年も、アユの滝越えシーズンが到来した。13日は絶え間なく魚道を跳ね上がるなどし、例年になく大振りなアユも多くさっそく滝越えに成功する様子も見られた。

 水温が上がるにつれて川を遡上(そじょう)するアユ。滝の拝は落差約8㍍の渓流瀑でその急流は小さなアユには越えがたい難所だが、下流方向から見て本流の右手に落差30㌢前後の小滝が連続する人工の魚道があり、シーズン序盤はもっぱらこちら側で滝越えが観察できる。

 魚道にも相応に流れがあり、上段に行くほどアユの姿はまばら。小滝のいくつかに滝つぼを模したたまり場も設けられていて、この日は多い場所で数十匹がたまり場で踏みとどまり一段、また一段と上を目指して次々に跳ね上がり、中には水流の中を泳ぎ登る力業で挑むアユもいる状況だった。

 遡上の勢いは水量と水温に左右されると地元でよくいわれていてこの滝越えも常に見られる光景ではないが、普段は滝の拝一帯にいないアオサギやカラスがいたら魚道から跳ね逸れて打ち上がったアユ目当てなので滝越えをしている目安となる。

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今時期は最寄りの藤棚も見頃



 今時期は滝の拝橋から目に付く場所にあるフジの古木の藤棚も見どころの一つ。13日現在、全体として三分咲きで、ボランティアでこの藤棚の世話をしている川端善行さん(72)は「15日(土)の週末ごろで五分咲きぐらい、22日(土)の週末ごろは厳しく、その半ばが見頃になりそうだ」と話していた。

 アユの滝越えが見られずとも、晩春の滝の拝一帯はフジに金比羅神社のモミジの新緑と映える光景が年間でも特に多く、何かしらの感慨を持ち帰りやすい時期でもある。

(2023年4月15日付紙面より)

滝の拝の魚道を跳ね上がるアユ=13日、古座川町小川

フジの古木の藤棚。13日現在、全体として三分咲き

2023年04月15日
62 横断後に「ありがとう」
 神倉小を推進校に指定  (新宮警察署 )

 横断歩道での交通事故抑止を目的とした、新宮警察署(井田昌樹署長)による「サイン+サンクス運動」推進校の指定式が13日、新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)であった。藪中校長が嶝口知宏交通課長より指定書を受け取り、児童の交通安全への意識を新たにした。

 和歌山県警察は、7日から20日(木)までを「令和5年春・こどもの交通事故防止強化期間」に設定。この取り組みの一つとして、「サイン+サンクス運動」の推進校の指定を行っている。同運動は、横断歩道を渡るときに歩行者が手を上げる(サイン)などして、運転者への横断する意思を明確に伝えることに加え、停止した運転手に対し「ありがとう」(サンクス)の気持ちを会釈などで伝えることで、運転者に横断歩行者保護の意識を向上させ、横断歩行者事故を抑止することを目的としている。

 昨年度は県内の12署管内で、13小学校を推進校に指定。うち新宮署は、三輪崎小と古座小を指定していた。本年度は神倉小のほか、宇久井小、串本小、高池小、太地小、北山小の指定を予定している。

 神倉小では、指定書、のぼり旗、啓発チラシとクリアファイルが手渡された。指定期間は、2024年3月31日まで。嶝口課長は「お互いに気持ち良く、交通安全を図っていこうという取り組み。歩行者と車(の衝突)は、重大な交通事故につながる恐れがある。歩行者の安全対策を重点的に、取り組みを続けていきたい」と話した。

 藪中校長は「子どもらの交通事故防止の大きなきっかけになる。各クラスで担任の先生に伝えてもらうとともに、全校集会でも伝えたい。児童が自分で自分の身を守る意識にもつながるかと思う。しっかり交通ルールを守ることが大事。いろいろな場を通じて子どもらに呼びかけたい」と述べた。

(2023年4月15日付紙面より)

指定書を持つ藪中秀樹校長と嶝口知宏交通課長=13日、新宮市立神倉小学校
2023年04月15日
63 新たなる出発の礎に 大斎原で合気道国際奉納演武 (田辺市本宮町)
2023年04月15日
64 古座川国際ロードレース開催決定
 ツール・ド・熊野は2ステージで  
2023年04月15日
65 道端にかれんな花  ユウゲショウ咲く  
2023年04月15日
66 ようこそ、近大新宮へ  対面式で新入生歓迎  
2023年04月15日
67 クラブの活動を紹介  在校生が新入生勧誘  (新宮高校 )
2023年04月15日
68 こいのぼりを作ろう!  下里こども園で工作  (那智勝浦町 )
2023年04月15日
69 民話の光景描く「守り犬の影」  まもなく春の出現時期に  (古座川町 )
2023年04月15日
70 松林に鳴き声の合唱響く  望楼の芝でハルゼミ羽化  (串本町 )
2023年04月15日
71 消防本部指揮車を更新整備  資機材一式搭載し運用開始  (串本町 )
2023年04月15日
72 応急手当て動画を作成  乳児や小児向けも  (熊野市消防本部 )
2023年04月15日
73 不審な電話に気を付けて  見守り隊と紀宝署が合同啓発  (紀宝町 )
2023年04月15日
74 交通量増加の予想、事故に注意  「交通死亡事故多発警報」発令中  
2023年04月15日
75 3年ぶり、子どもたちの姿戻る  井田、成川で「遊び場開放」再開  (紀宝町 )
2023年04月15日
76 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第60回】塩分の取り過ぎに注意  

 添加物の話をするとき、私はよく「塩のほうが怖いですよ」という話をします。食品添加物は、使用量などを徹底的に管理されていますし、家の台所でさらに足すということはほとんどありませんが、塩は、日本の食卓にあふれていて、添加し放題だからです。「塩分の取り過ぎは体に悪い」ということは、広く知られていますが、適量はどれくらいなのか、取り過ぎると何が悪いのかは、知らない方も多いのではないでしょうか?

 厚生労働省が公開している「日本人の食事摂取基準(2020年)」によると、1日当たりの「食塩相当量」を男性は7・5㌘未満、女性は6・5㌘未満とされています。日本人はだいたい、男性で11㌘、女性で9㌘程度取っているといわれているので、基本的に「塩分を取り過ぎている人が多い」と言えると思います。和食は、栄養面でもバランスが良くて健康的な食事ですが、実はみそ汁や煮物、漬物など塩分が多いものがたくさんあるんです。では、塩分を取り過ぎると、何が起こるのでしょうか?

 塩分の取り過ぎが原因で、一番多いといわれる疾患は、ずばり高血圧です。また、この高血圧から、動脈硬化や脳出血、心筋梗塞、脳梗塞などにつながるといわれています。また、腎臓にも負担がかかるので、塩分摂取量の多い人は腎臓病のリスクが高いといわれています。食塩の過剰摂取は、尿中により多くのカルシウムを排せつしてしまうので、尿路結石や、骨粗しょう症のリスクも高まります。国立がん研究センターの研究によると、食塩摂取量が高いグループでは胃がんリスクが約2倍になるというデータもあります。食道がんのリスクを高めるともいわれています。

 それでも、塩分を取り過ぎる日は誰にでもありますよね。外食したり、麺類を食べたりすると、それだけで1日の塩分量を超えてしまうことも多々あります。そんなときの強い味方がカリウムです。カリウムはナトリウムを体の外に排出しやすくする働きがあるので、取り過ぎた塩分を調節してくれます。カリウムが豊富な食べ物は、ホウレンソウ、バナナ、ニンジン、芋類、大豆、昆布、ヒジキなどです。少し塩分が多かったなと思う日は、積極的にカリウムを取ることをお勧めします(腎臓に持病がある方には摂取量が制限されている可能性がありますのでご注意ください)。また、カルシウムも、カリウムと同じく塩分を体外へ排出する働きを持っています。ヨーグルトや、モロヘイヤ、サバ缶など、カルシウムを取るのもお勧めです。運動をして汗をかいたり、水をたくさん飲むのも有効です。

 今回は、塩分の取り過ぎの怖さと、取り過ぎた後の対処法をお伝えしました。

 次回は減塩食のヒントをお伝えしようと思います。

(2023年4月15日付紙面より)

2023年04月13日
77 裸形上人しのび茶を供える
 那智山青岸渡寺で開山祭  (那智勝浦町 )

 西国第一番の観音札所である那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)で9日、開山祭献茶法要会が営まれた。本尊の如意輪観世音菩薩(ぼさつ)を開帳し、同寺の開祖とされる裸形上人(らぎょうしょうにん)をしのび、髙木住職や髙木智英副住職らが読経し茶が供えられた。コロナ禍だった近年は、感染防止の観点から役員のみの参列となっていたが、今年は会員や一般の参列もあった。また、茶席も設けた。

 開山祭は約1600年前にインドから渡来し、那智の滝で修行したと伝えられる裸形上人の遺徳をたたえるため、1949年に始まった。

 献茶式は表千家と裏千家が1年交代で奉仕しており、今年は一般社団法人茶道裏千家淡交会南紀支部が行った。献炭は湊宗巳さんが、献茶は大江宗恵さんが務めた。

 法要後、関宗重幹事長は「無事に献茶法要を終えることができて、感謝しています。2年前にも規模を縮小してお茶席を設けましたが、今年は感染症対策に努めながら、正式な形としてのお茶席を6年ぶりに設けることができました。皆さまに春のひとときをお過ごしいただければ幸いです」と話した。

 髙木住職は開山祭や献茶の歴史について解説し「仏道も茶道も、日々怠ることなく、心の研さんに努めていくもの。新緑の芽が出る季節の中、茶道裏千家淡交会南紀支部の皆さまに献茶を執り行っていただいた。本日はありがとうございました」と語った。

 その後、同寺の信徒会館に場所を移し、茶席が設けられた。

(2023年4月13日付紙面より)

献茶式の様子=9日、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
髙木亮英住職らが読経
茶席が設けられた
2023年04月13日
78 オリンピック、現実に感じて
 高橋尚子さんが走り方を指導  (熊野市 )

 シドニー五輪女子マラソン金メダリストで国民栄誉賞を受賞した高橋尚子さんによる「ランニングクリニック」が9日、熊野市営陸上競技場であった。地元中学生ら約50人を指導し「オリンピックは手に届かないものではない。『こんなに近くにあるもの』と現実に感じて、これからも頑張って」と激励した。

 熊野ロータリークラブ(齋藤友紀会長)の50周年記念事業。青少年の健全育成と地域の子どもたちに喜んでもらおうと開催。参加者を前に齋藤会長が「高橋さんがシドニーで金メダルを取った時は、先日のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)と同じくらい日本中が盛り上がった。高橋さんはその後もQちゃんスマイルで全国に笑顔と元気を広げてくれた。今日は皆さんの笑顔を熊野から全国へ広げてください」とあいさつした。

 高橋さんは「熊野は初めて。海も山もあって本当にすてきな所。スポーツ選手が強くなる秘訣(ひけつ)は環境が大切で、自然があって食べ物がおいしくて、人が温かいところ。まさに熊野が当てはまると感じる」と話し、動的ストレッチやコーディネーショントレーニングなどのウオーミングアップを紹介した。

 走り方について「教科書のようなフォームでなくてもいい。骨格もそれぞれ違うので自分に合った走り方をすることがポイント。私と三重県出身の金メダリスト・野口みずきさんのフォームも違う」などと伝えた。

 トップ選手の共通点として▽目線は少し下▽しっかりした腕振り▽腰をなるべく高く保つ―を挙げ、ウオーキングとジョギングで確認してほしいと呼びかけた。

 専門的な動きやトレーニングも指導し、参加した中学生らは金メダリストから直接アドバイスを受けるなど、実践的な練習を意欲的にこなした。

(2023年4月13日付紙面より)

指導する女子マラソン金メダリストの高橋尚子さん=9日、熊野市営陸上競技場
走り方を教わる中学生ら
2023年04月13日
79 モデル観光地に選定
 奈良南部・和歌山那智勝浦エリア  (那智勝浦観光機構 )

 観光庁が高付加価値旅行者の誘客に向けて集中的な支援を行う「地方における高付加価値なインバウンド観光地づくりモデル観光地公募事業」にこのほど、モデル観光地として「奈良南部・和歌山那智勝浦エリア」が選定された。全国から11カ所の地域が選ばれ、那智勝浦町は奈良県南部とともに一つの地域として選定された。

 観光庁では昨年5月に、高付加価値旅行者の地方への誘客に必要な課題や取り組みを、ウリ(高付加価値旅行者のニーズを満たす滞在価値)、ヤド、ヒト(地方への送客、ガイド、ホスピタリティ)、コネ(海外高付加価値層とのネットワーク、情報発信)とアシの五つの観点から、「地方における高付加価値なインバウンド観光地づくりアクションプラン」として取りまとめた。

 インバウンドの本格的な回復を見据え、消費額増加、地方への誘客をより重視することに観点を置きこのたび、総合的な施策を集中的に講じるモデル観光地の選定に至った。

 観光庁によると、高付加価値旅行者は訪日外国人旅行者全体の約1%(29万人)にすぎないものの、消費額の約11・5%(5523億円)を占めていたという。しかし、大都市圏での買い物消費が多く、地方での消費が少なかったことを受け、地方への誘客を促進することで、地方創生への貢献につなげることとしている。

 今回の公募は、一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)が事業の代表として申請を行った。今後は、奈良南部の代表主体である「奈良県ビジターズビューロー」をはじめ、和歌山県、同町役場やその他連携先事業者と共に、県を超えて広域に連携を図り、事業を進めていくという。

 清水貞吾理事長は「紀南・熊野エリアには、世界遺産の『紀伊山地の霊場と参詣道』、はえ縄漁法による水揚げ日本有数の『紀州勝浦産生まぐろ』、豊富な泉質を誇る『温泉』がある。ワールドクラスのポテンシャルを秘めた観光素材の魅力を発信し、世界中の旅行者から選ばれる観光地を目指すために『地方における高付加価値なインバウンド観光地づくりアクションプラン』で観光地戦略を描き、持続可能な観光地づくりを目指して当地域の観光による発展に取り組んでまいります」と話している。

(2023年4月13日付紙面より)

2023年04月13日
80 65艇67人が釣果に挑む
 カヤックフィッシングT  (串本町 )

 串本町くじ野川にある橋杭ビーチで9日、釣り大会「第3回全日本カヤックフィッシングトーナメント」があり65艇67人が周辺海域での釣果を競い合った。

 この大会は、主に串本町や日本海~瀬戸内海一帯で活動するプロアングラー・山岡一信(ファンキー山岡)さんが同トーナメント実行委員長を務める形で主催。友人でありカヤックフィッシングの普及と活発化に力を入れる南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長に共感し、プロとして活躍するきっかけの多くをくれた同町への恩返しの思いで回を重ねている。

 おととし9月に第1回実施を目指したが荒天中止となり、昨年4月に第2回を計画し初実施。その実績を素地にして第3回を計画し、前回より2割増しのエントリーを得て実施へとこぎ着けた。

 当日は橋杭岩越しに昇る朝日を見届けつつ開会式を挙行し、午前6時に山岡実行員長によるホーン吹鳴で一斉に出艇。参加者は指定された海域内でポイントを見定め釣りに臨んだ。

 10時~11時20分を帰着・検量時間とし、今回は強風に伴う苦戦を強いられる状況ながら参加者の半数(33人)が最大2尾まで釣果を申告。重量制による集計の結果、大阪府堺市から初参加した柑本哲志さんが第3回優勝の栄冠をつかみ取った。申告魚はヒラメ(長寸57㌢、重量1・7㌔)とエソ(長寸64㌢、重量2・18㌔)で、総重量は3・88㌔。「今日は波が荒く大変だったが、思いにも寄らなかった大物が釣れて驚いた」と串本の海で競技に臨んだ印象を語った。

 釣果上位5人の表彰に加え、レディース賞や串本賞など特別賞の贈呈や協賛品争奪じゃんけん大会も実施。集計中は昼食休憩を経て山岡実行委員長やその仲間によるトークショーもあり、山岡実行委員長はこのトーナメントを始めたいきさつと実際に運営をして感じている大変さ、その大変さを乗り越える上で仲間の支えや協賛がいかにありがたく感謝しているかを明かしつつ、第4回以降の継続の思いを掲げて引き続きの支持と参加を求めるなどした。

(2023年4月13日付紙面より)

ホーン吹鳴を合図にして競技開始=9日、串本町くじ野川の橋杭ビーチ
表彰を受けた釣果上位5人と山岡一信実行委員長(左)
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2023年04月07日
92 芸の道で67年、クマノザクラ植樹
 「みっちん」に感謝状  (新宮市 )

 新宮市の通称・大王地(だいおうじ)にある「ほほえみ」の「みっちん」こと髙橋美智子さんは3月21日、同市熊野川町の道の駅「瀞峡街道熊野川」にクマノザクラ5本を植樹した。美智子さんの82歳の誕生日である4月4日、田岡実千年市長が植樹に対して感謝状を贈った。

 かつて新宮の花街だった大王地で舞妓・芸者として活躍した「みっちん」。佐藤春夫や中上健次など新宮の文化人と交流があったことで知られており、屈託のない笑顔や人柄、長年の研さんによって裏付けられた「芸」に魅了され、開高健、西條八十、大鵬、北大路欣也など多くの著名人が美智子さんに会うために大王地を訪れた。

 現在は娘の有紀さんが経営する「ほほえみ」で、変わらない笑顔で客を迎えている。

 感謝状は、同日夜に同市井の沢のユーアイホテルで開催された「ほほえみ20周年・みっちん舞妓から67年」を祝うパーティーの席上において、サプライズで贈呈された。

 来賓の田岡市長はあいさつで、約50年前に国道168号沿いに美智子さんが植え、中上健次が「ミッチン桜」と命名したソメイヨシノを紹介。「民間の人が簡単に植樹を行える時代ではなかったと思う。みっちんが植えた桜は、毎年のようにきれいな花を咲かせ、多くの人の目を楽しませている」。

 今回の植樹に対して「クマノザクラは当地方の観光のツールの一つになる桜。当市の観光の要の一つである熊野川の道の駅に植樹してくださった。50年前からまちづくりにご尽力を頂いていることに心より感謝したい。みっちんは新宮の宝です」と伝えた。

 感謝状を受け取った美智子さんは「こんなんもらえるなんて思わなんだよ」と笑顔。閉宴に当たって、有紀さんは「コロナ禍には誰もお客さんが来なくなった。皆さん、会社や部下、お友達、家族など大切な人がいらっしゃる人たち。来てね、って言えない。でも、顔を出してくれたり、お米や野菜などを届けてくれたりしていっぱい助けていただいた。みんなに支えていただいていると心がいっぱいです」と感謝を伝えた。

 道の駅に植えられたクマノザクラは、来年3月にはきれいなピンク色の花を付けるそう。美智子さんは今後も、市内の観光スポットへの植樹を続ける予定だという。

(2023年4月7日付紙面より)

田岡実千年市長(左)が「みっちん」こと髙橋美智子さんに感謝状を贈った=4日、新宮市井の沢のユーアイホテル
髙橋美智子さんが植えたクマノザクラ=新宮市熊野川町の道の駅「瀞峡街道熊野川」
2023年04月07日
93 高校生が手続きをサポート
 マイナポイント申請の町民に  (御浜町 )

 地域貢献を目的に、県立木本高校のJRC部が5日、御浜町役場でマイナンバーカード取得に係るマイナポイントの申請手続きをサポートした。

 町では、住民の利便性、行政サービスの向上に向けて行政手続きのデジタル化を進めており、おととしから庁舎内にマイナポイント申し込みの特設ブースを設置。職員が手続きをサポートしてきたが、昨年からはサポート希望者が増え、最近では1日10人ほどに上っているという。

 パソコンやスマートフォンの操作が苦手な高齢者らをサポートしようと、ボランティア活動などを通じて地域社会への奉仕を実践するJRC部が協力した。この日は部員20人のうち、3年生の榎本由埜部長と赤阪菜月さんが訪問。マイナンバーカードの仕組みや申し込み手続きなどを町職員から教わり、申請手続きに訪れた町民のパソコン入力などを手伝い、申し込みを完了させた。

 JRC部によるサポートは今回が初めてで、町企画課の森本良典さんは「オンライン化で便利になった一方、パソコンなどに不慣れな人への支援が課題となっている。今日は高校生に地域課題解決の取り組みを感じてもらえたと思う」と話していた。

(2023年4月7日付紙面より)

高校生2人がマイナポイントの申請手続きをサポート=5日、御浜町役場
2023年04月07日
94 オリジナルの婚姻届
 ピンク地に「めはりさん」  (新宮市 )

 新宮市は4月より、オリジナルの婚姻届の使用を始めた。背景は薄いピンクで、新宮市の公式ツイッターキャラクター「めはりさん」が描かれている。

 市民窓口課によると、他のいろいろな市町村でオリジナルの様式の婚姻届が使用されていることから、新宮市もPRにつながればと作成した。すでに市民の認知が進んでいる「めはりさん」も、図柄への採用が決まった。新しい婚姻届に「かわいい」との声が届いているという。

 新宮市役所の市民窓口課、各支所・行政局で受け取れるほか、市のホームページからもダウンロードできる。婚姻届は住民票や本籍のない市町村でも提出ができるが、新宮市で提出する場合は希望すれば、記念にカラーコピーしたものを渡す。市は「めはりさんもデザインされたオリジナルの婚姻届が、届け出を出されるお二人の記念になれば」と話している。

 なお、新宮市では昨年、婚姻届の提出は80件だった。

(2023年4月7日付紙面より)

市のPRになればと使用を開始した=5日、新宮市役所
新しい婚姻届
2023年04月07日
95 1㌧を管内流域各所へ分散
 本年度1回目の稚アユ放流  (古座川漁業協同組合 )

 古座川漁業協同組合(大屋敏治組合長)が6日、管内流域各所で本年度1回目の稚アユ放流に取り組んだ。

 県内水面漁業協同組合連合会の事業委託を受けて行う資源増強を目的とした取り組み。本年度も放流規模1・5㌧で計画をしていて、この日はそのうちの1㌧を管内流域へ分散放流した。

 おおよその内訳は▽佐本・大鎌100㌔▽三尾川300㌔▽明神230㌔▽小川370㌔―で、届いた海産稚アユの大きさは10㌢前後。残り500㌔は5月上旬に町内の児童の協力を得ながら放流する予定という。

 同組合は2月14日実施の砕波帯調査で良好な流下状況を確認していて、以降始まった天然遡上の量もここ2~3年ではかなり多いと組合員複数から情報が集まっている。

 これら状況から例年並みの放流総量で様子を見るとし、大屋組合長(66)は「今年は県中部以北の流下が不調のようで、その分釣り客は県南部に集まると期待している。天然遡上は例年にない絶好調。後は稚アユが無事大きく育つことを願うばかり」と語った。

  □     □

6月1日からアユ漁を解禁



 古座川漁協管内流域のアユは管理対象魚で、漁をする場合は同組合発行の遊漁券〈鑑札〉を購入(18歳未満は証明書を提示して無料入手)し、遠目にも見える形で身に着けることが必要となる。購入先など詳細は、同協会公式ホームページの内容を参照。

 アユ漁の漁期は6~12月で、友釣り漁から順次各漁が解禁される。問い合わせは古座川漁協(電話0735・72・3800)まで。

(2023年4月7日付紙面より)

管内流域へ海産稚アユを放流する古座川漁協の組合員=6日、古座川町鶴川
2023年04月07日
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2023年04月07日
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2023年04月07日
110 お悔やみ情報