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2020年01月31日
1 愛される施設目指し「愛称募集」
 文化複合施設の現状を問う  (新宮市 )

 新宮市議会は昨年2月、臨時議会で18時間以上に及ぶ議論の末、施設事業費を含む一般会計補正予算(文化複合施設整備に関する予算)を可決。市文化複合施設は建設へとかじを切った。臨時議会から約1年。そして令和3年2月の完成まで約1年と迫った今、丹鶴小学校跡地で建設が進む施設の現状と工事の進捗(しんちょく)状況を担当課に聞いた。

 工期は昨年4月9日から来年2月8日までの672日間。開館は施設完成から約半年後の夏を予定している。「工事が遅れているのでは」との問いに市の担当は「昨年4月末に続いた天候不良や秋口の台風の影響で若干の遅れは出ているが、現時点では取り戻すように頑張ってもらっている」。

 建物地下部分が完成に近づいていると現状を明かし「これから1階部分の建設に着手していく予定。今後は目に見える形で建設が進んでいくのでは」と話す。現在現場で稼働している大型クレーンについては周辺住民に説明済みであり、「予算や設計に変更はない。工事は順調に進んでおり、工期に間に合うように努力している」と説明した。

 ソフト面に関しては、旧市民会館や県内外の同規模の施設を参考にし、ホールの使用料などを決定する。また、昨年12月から今月17日にかけて募集した「市文化複合施設管理運営実施計画書(案)」に対するパブリックコメントに寄せられた意見を考慮し、管理運営実施計画書の作成を進めている。計画書に基づき、今後条例を制定していくとしている。

  □     □

■「施設愛称」を広く募集



 田岡実千年市長より委嘱を受け組織された「新宮市文化複合施設管理運営検討委員会」は、昨年10月、自主事業や開館記念事業、貸館計画、広報宣伝計画などを盛り込んだ「新宮市文化複合施設管理運営実施計画への提言書」を田岡市長に答申した。提言書では「幅広い世代の市民に、施設に親しみを持ってもらえるように」と施設名の愛称募集を提案。提言を受け、市ではこのたび施設の愛称を募集することを発表した。

 「新宮○×会館」「新宮市○×センター」といった施設名称ではなく、「紀宝町生涯学習センター『まなびの郷』」や「三原市芸術文化センター『ポポロ』」のような、施設のイメージを表現した、誰もが分かりやすく親しみやすいものを募集する。

 募集期間は2月1日(土)~29日(土)必着。田岡市長や市関係者、設計者、市民代表などからなる選定委員会によって審査を行う。最優秀賞(1点)には賞状や賞金10万円などが贈られる。募集要項は次の通り。応募に関する問い合わせは市文化振興課(電話0735・23・3368)まで。

【施設愛称募集要項】

▽応募資格

 日本国内に在住の個人。応募は1人1点限り。

▽応募条件

 応募作品は自作未発表のもの。漢字、ひらがな、カタカナ、アルファベットによって構成されるものとする(組み合わせても可)。

▽応募方法

 ①愛称名(愛称の読み方)②愛称の意味、考えた理由③氏名(ふりがな)④住所⑤年齢⑥日中に連絡可能な連絡先(電話番号)を明記(高校生以下は学校名と学年を記載)し、件名に「愛称募集」と記載しメール(bunka@city.shingu.lg.jp)で送るか、はがきの宛名面に「〒647―8555 新宮市春日1番1号 新宮市教育委員会 文化振興課(愛称募集)担当」と記入して郵送する。持参の場合は土、日、祝日を除く午前8時30分から午後5時15分までに市役所2階の文化振興課へ提出する。

〈最優秀賞〉1点

 賞状、賞金10万円と開館記念式典、開館記念事業(市が指定する公演)への招待

〈優秀賞〉2点

 賞状、賞金2万円と開館記念式典、開館記念事業(市が指定する公演)への招待

(2020年1月31日付紙面より)

来年2月の完成に向け建設工事が進む=29日、新宮市
今月24日の工事の様子(新宮市提供)
2020年01月31日
2 調査開始以来最多を記録
 年末年始主要7カ所の観光客数  (和歌山県 )

 和歌山県は29日、県内主要観光地7カ所の今年度の年末年始(12月30日~1月3日)観光客入り込み状況を発表した。宿泊、日帰りともに前年より増加し、総数は4万2230人(3・0%)増の143万6280人だった。日帰り客数と総数は1991年度の調査開始以来、過去最多だった前年を上回った。

 主要観光地は、和歌山市、高野町、田辺市龍神村、田辺市本宮町、白浜町、那智勝浦町、串本町の7カ所。県のまとめによると、前年に比べ宿泊客数は1000人(1・0%)増の10万4570人、日帰り客数は4万1230人(3・2%)増の133万1710人だった。

 県観光振興課は「調査期間の前後が休日だったことから、観光客が分散する傾向にあったものの、天候に恵まれたことや、昨年10月の羽田―南紀白浜線の機材の大型化、世界遺産登録15周年記念キャンペーンの実施、和歌山市内の大型観光施設でのイベントへの来場が好調だったことなどが増加につながった」と分析している。

 7市町村の増減などは次の通り。

  □     □

■田辺市本宮町



 宿泊客は前年より190人(4・8%)増の4140人、日帰り客は2万7700人(5・9%)増の49万3700人で、総数は2万7890人(5・9%)増の49万7840人となった。熊野地域が多くのメディアに取り上げられたことや、世界遺産登録15周年による記念キャンペーンの実施などから認知度が向上したことが増加につながった。

  □     □

■那智勝浦町



 宿泊客は3200人(27・4%)減の8500人、日帰り客は4300人(2・8%)減の14万7900人で、総数は7500人(4・6%)減の15万6400人だった。宿泊客は、宿泊施設のリニューアル工事などで減少した。1月4、5日も休日だったことから初詣などに訪れる観光客が分散したことが日帰り客数の減少に影響した。

  □     □

■串本町



 宿泊客は60人(0・7%)減の8100人、日帰り客は350人(1・1%)減の3万1970人、総数は410人(1・0%)減の4万70人と、いずれも微減となった。昨年同様、初日の出を見に来る観光客が増加したが、調査期間の前後も休日であったことから観光客が分散した。

  □     □

■他市町村



 和歌山市は日帰り・宿泊客共に増加、総数62万3700人だった。高野町は宿泊客が減少したが、日帰り客は増加し、総数2万1130人。龍神村は日帰り・宿泊ともに増加、総数1万5440人。白浜町は日帰り・宿泊客数ともに増加し、総数8万1700人だった。

(2020年1月31日付紙面より)

大勢の参拝者でにぎわう熊野本宮大社=3日、田辺市本宮町
2020年01月31日
3 串本町へ救命胴衣を寄贈
 串本会館対策完了に伴い  (創価学会 )

 創価学会が29日、串本町に救命胴衣(ライフジャケット)215着を寄贈した。町内にある同学会串本会館が津波緊急避難施設として活用できる状態になり、これまで備えていた同ジャケットを引き継ぐ内容。この日は同学会副会長でもある中林英樹・和歌山総県長ら3人が田嶋勝正町長を表敬訪問し、有効活用を願って目録を手渡した。

 同学会は、全国各地の津波が予想される地域の会館を対象にして、命を守るための改装を順次進めている。串本会館は昭和63年9月、同町文化センターの北隣に竣工(しゅんこう)。南海トラフを震源とする大地震に伴う津波が真っ先に到達するとされる立地であることから、近しい状況にある那智勝浦会館と併せて真っ先に改装の対象となり、昨年1月に工事が完了した。

 建物を鉄骨で補強し、屋上に屋外階段つきの避難スペースを設置。建物内の土足化も図るなどして、発災時に同スペースへ上がって難を逃れる状況を整えた。そのように避難場所の確保ができたため、旧来の対策として備えていた救命胴衣を引き継ぐことを同町に申し出たという。

 数の内訳は、大人用200着、子ども用15着。中林総県長は県事務局の武田好史事務局長、畑中博文・総務部副主任と共に役場本庁を訪ねて田嶋町長と面会し、27、28日の強風の影響を話題にしつつ贈呈式に臨んだ。

 中林総県長は「このライフジャケットを有効に活用いただくことがこの上ない喜びというところでよろしくお願いしたい。串本町が今後ますます安全と安心のまちとなるようお祈り申し上げる」とあいさつ。田嶋町長は「串本町は南海トラフ巨大地震が起こると一番早く津波が来るということで、町民のライフジャケット購入に関して2分の1の補助金を出し、低地にある小学校など子ども関係施設には全て配布している。しかしまだまだ配置できていないところがあるので、このライフジャケットを有益な形で配置し一人でも命を助けられるよう今後も力を入れていきたい」と応えて目録を授受した。

(2020年1月31日付紙面より)

田嶋勝正町長(左)に目録を手渡す中林英樹・和歌山総県長(左から2人目)=29日、串本町役場
2020年01月31日
4 熊野地方でもマスク品薄
 「入荷期待できない」  

 中国の武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の拡大や、インフルエンザの流行の影響で、日本国内の店頭ではマスクなどが品薄になっている。熊野地方の大型スーパーやドラッグストアでも30日、マスクをまとめ買いする人や、空となった陳列棚の前で立ち尽くす人の姿が見られた。

 新宮市のオークワ新宮仲之町店の医薬品売り場では、店員らがマスクの陳列棚の補充に追われている。マスクだけではなく、手指消毒剤なども品薄となっているという。

 同店員は「当店ではマスクは例年より多く入荷し、少しでも多くのお客さまにお求めいただけるように1家族5個限りと制限を設けて対応しています」。今後の入荷については「メーカーでも品薄。次の入荷は期待できない」と不安げな表情を浮かべている。

 インターネット通販サイトでも品切れや値段の高騰などが起きているほか、オークションサイトにおいては通常の数倍の価格で取引されるなどの現象が起こっているが、消費者庁は「いたずらに心配する状況ではない。冷静に対応を」と求めている。

(2020年1月31日付紙面より)

マスクが品薄となっている=30日、オークワ新宮仲之町店
2020年01月31日
5 サクラやウメの木に注意  クビアカツヤカミキリ情報求む  
2020年01月31日
6 DMOってなぁに?  新宮市と那智勝浦町の取り組み  
2020年01月31日
7 サメ「ラブカ」標本を展示  串本海中公園から寄贈受け  (県立自然博物館 )
2020年01月31日
8 学んだこと一通りこなす  子ども茶道教室が閉講  (古座川町 )
2020年01月31日
9 劇団すぎのこ作品楽しむ  上野山こども園で鑑賞会  (串本町 )
2020年01月31日
10 火災を想定し対応を考える  文化セや体育館で防災訓練  (串本町 )
2020年01月31日
11 町内保育所で餅ほり  井田恵比寿祭り  (紀宝町 )
2020年01月31日
12 地震・津波想定して通信訓練  簡易デジタル無線を用い  
2020年01月31日
13 ドローンで上空から記念撮影  井筒建設が児童フォーラム  (相野谷小 )
2020年01月23日
14 風景地保護や利用推進目指す
 国立公園の適正管理など求める  (総務省 )

 総務省近畿管区行政評価局(清水正博局長)は昨年5月から今年1月にかけて、管内の3国立公園(吉野熊野、山陰海岸および瀬戸内海国立公園)について、現地の実情や関係機関の取り組みなどを調査した。和歌山県、奈良県、兵庫県の3県内6市町村を調査対象とし、取りまとめた結果を21日、環境省近畿地方環境事務所に通知。必要な改善措置を講ずるよう求めた。

 国は2013(平成25)年、「観光立国実現に向けたアクション・プログラム」(観光立国推進閣僚会議)により、国立公園を含む自然公園などについて、外国人目線に立った多言語対応の改善、強化を図る方針を打ち出していた。

 環境省においても、全国の国立公園の訪日外国人利用者数を15年の490万人から20年に1000万人に増やすことを目的に、訪日外国人、障害者、高齢者など誰もが利用しやすい国立公園とすることを目指し、公園施設のユニバーサルデザイン化を推進している。

 25年の大阪・関西万博の開催が予定されている近畿地方では、国内外の観光客の増加が見込まれる中、管内3国立公園においても各種の取り組みを着実に実施することの必要性が求められていることから、当局は3国立公園内の代表的な利用ルート(総延長約80㌔)とルート上の利用拠点において現地の実情を調査していた。

 このたびの調査では、▽多言語対応された危険周知などのための公共標識数は約半数(637基中301基)▽公共標識や観光案内パンフレットに記載される地名や名称の英語表記が不統一(169の地名や名称の内62)▽老朽化し情報が読み取れない上、景観を阻害している公共標識がある(46事例)▽破損したままの転落防止柵や通行を阻害している倒木がある―などの結果が報告された。

 また、ユニバーサルデザインの導入状況については、公衆トイレまでのアクセスに支障があるものや、ピクトグラムなどの表示が適切でないもの、障害者用駐車場から施設への移動経路が円滑でないものなど、不十分とされる状況が22事例、公園施設の維持管理に関し、安全性に問題のあるもの、景観を阻害していると考えられるものなどが24事例挙がっている。

 新宮市、那智勝浦町、太地町が調査対象機関となっていた当地方においても、燈明崎園地と梶取崎園地を結ぶ遊歩道に英語併記が見られず、宇久井集団施設地区内の自然探索路沿いの誘導標識は、英語表記のラベルが劣化し判読できない状態となっていた。

 那智山園地の設置されている多機能トイレでは、車いす利用者のためのスロープが設けられているが、参道の階段に接続されていることから利用が困難な状況になっており、太地園地内においては、転落防止柵や立入防止柵が一部破損したまま放置されていた。

 他にも、「Nachi Waterfall」「Nachi-no-taki Falls」「Nachi Falls」(以上那智の滝)、「Daimon-zaka」「Daimon-zaka Slope」(以上大門坂)など、パンフレットや案内標識によって表記が統一されていない地名があることも指摘された。

 同局の指導を受け、国立公園管理者である環境省や県、各自治体が対応したケースも報告されているが、高野坂の鯨山見跡付近において破損したまま放置されていた転落防止柵について新宮市は「転落防止柵は県が整備したもので、市は日常的な補修などの管理を受託している。大規模な修繕については県が担当するという認識。今回、指摘を受けたことを端緒に危険であるとの認識から市の単費により応急処置を実施した」。台風で破損した那智高原の大規模遊具(ローラースライダー/全長約133㍍)の管理について那智勝浦町は「損傷状況から修復することは事実上困難であり、撤去するにも相当の費用が必要であることから町としても対応に苦慮している」などとそれぞれ見解を示すなど、市町村単独で対応するには困難な状況も多い。

 同局は、環境省や関係機関に対し、維持管理の手法を改めて周知したり、ユニバーサルデザイン化への適合について協力を求めるなど、改善に向け助言を行うとしている。

(2020年1月23日付紙面より)

台風で破損した那智高原の大規模遊具=那智勝浦町
高野坂の転落防止柵。市によって応急処置が施されている=新宮市
劣化して判読できない英語表記=那智勝浦町宇久井(総務省提供)
2020年01月23日
15 荒縄の締め方学ぶ
 観光客対象に奉仕  (新宮市 )

 新宮市の駅前本通りにある森川和夫さん宅で21日、御燈祭(おとうまつ)り当日(2月6日)に観光客の着替えを手伝う市職員を対象に、上がり子が巻く荒縄の締め方講習会があった。市観光協会の森本祐司専務理事の指導の下、職員らは素早くきれいに結ぶこつなどを学んだ。

 観光協会や市の職員らは毎年、祭り当日に市福祉センターで県外や遠方から参加する人たちを対象に、白装束の着替えや荒縄締めを手伝っている。観光客の上がり子が年々増えていることから、少しでもスムーズに着付けができるようにと、27年ほど前から取り組みが始まった。

 当日は午後3時から5時まで、職員らが6、7人態勢で先着100人の上がり子の着付けを手伝う。荷物の預かりはしていない。貴重品の持ち込みは禁止している。

 荒縄の結び方は幾つかあるが、結び目が2本の角のような形になる「男結び」が特徴。基本は胴に7回巻くが、長さが合わない場合は、5回、3回と奇数回巻く。森本専務理事は「巻く前には霧吹きなどで縄を湿らせておくと、わらくずが落ちず、切れにくくなる」などと説明し、丁寧に結び方を教えた。

 初めて講習会に参加した市商工観光課の坂本直斗さん(23)は「難しい。練習を重ねて祭り当日はテキパキとできるようにしたい」。

 森本専務理事は「地味ではあるが、伝統、文化の継承につながると思いお手伝いさせていただいています」と話していた。

(2020年1月23日付紙面より)

森本祐司専務理事(中央)が手本を見せながら荒縄の締め方を教える=21日、新宮市の駅前本通り
2020年01月23日
16 南紀勝浦温泉が1位に
 温泉総選挙、歴史・文化部門で  (那智勝浦町 )

 国民参加型の地方活性化プロジェクト「温泉総選挙2019」でこのほど、本紙エリアの「南紀勝浦温泉」が歴史・文化部門で4578票を獲得し1位に輝いた。和歌山県内では、スポーツ・レジャー部門で南紀白浜温泉が3位、ファミリー部門で橋本市のやどり温泉いやしの湯が3位に入賞している。

 温泉総選挙は好きな温泉地への応援投票を通じて、さまざまな情報に触れ、各温泉地の利用促進を図ることで、地域活性化につなげることが目的。「温泉地のリアルタイム情報サイト」としての役割も担っており、今回で4回目となった。

 南紀勝浦温泉旅館組合は前回の総選挙2018では各省庁賞にエントリーし、総務大臣賞を受賞している。

 エントリーなどに尽力した同組合の中平理咲さんは「今回1位になることができたのは多くの皆さまのご協力のおかげです。本当にありがとうございました」と感謝。「温泉総選挙のホームページにもたくさんの応援コメントが寄せられ、大変うれしく思っています。今後も南紀勝浦温泉の素晴らしさを多くのお客さまに知っていただき、お越しいただけるように頑張りたいと思います」と語った。

(2020年1月23日付紙面より)

温泉総選挙2019の歴史・文化部門で南紀勝浦温泉が見事1位に輝いた
2020年01月23日
17 バルーンで高さ18㍍を実感
 潮岬で挑戦公開の準備進む  (串本町 )

 串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)で、高さ18㍍を実感する挑戦公開の準備が進んでいる。バルーンをその高さまで上げて将来的に田原から打ち上がる小型ロケットの大きさを感じる内容で、挑戦の決行日は2月3日(月)午前10時30分、予備日は翌4日(火)。同家は「地域の皆さんにも見てもらえれば」と当日の立ち会いを呼び掛けている。

 この挑戦は、同家と潮岬おもしろらんど体験学習推進協議会(地主春美会長)が軸になって進めている取り組み。昨年11月の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」の起工式を経ていっそう高まる地域活性化機運の一端で、同発射場を運用するスペースワン株式会社が公表する小型ロケット(全長18㍍)の高さを実感する良い方法はないかと考え始めた。

 同家の職員からバルーンを上げるアイデアが出て、田辺市の関係業者に可能かどうかを相談。実現のめどがつき、得られる実感を地域の子どもに託したいという思いからプール利用やサツマイモ栽培などで日頃から接点がある同町立出雲小学校も誘い4者一丸で挑戦するという方向性が定まった。

 今月20日の打ち合わせで挑戦時の内容とバルーンで吊り上げるものの構成をほぼ確定し、4者それぞれに挑戦の準備に取り掛かっている。構成は数十の風船と支持ひもを結び飾りも付けた親ひもを直径120㌢のバルーンの浮力で吊り上げる内容。同家は21日からロケットの飾り絵の準備を始め、浮力を考慮して小型ロケットの3分の1の長さ(約6㍍)でポリ袋を貼りつないで同社のイメージ図を参考にしながらマジックで描く作業を進めている。

 当日は出雲小児童も将来の夢などを描いた飾りを作る計画で、これらを風船や支持ひもに飾り付けた後にカウントダウンをして吊り上げるという。

 山口所長は「行政だけでなく民間も何かをして初めて、地域は小型ロケットで盛り上がっていけると思う。なら民間の私たちは何をしなければならないかと考えた末、この挑戦をするに至った」と語り、このような動きが地域に広がればという思いでこの挑戦を広く公開するとしている。

 挑戦時はバルーンが直上に上がる状況が望ましく、当日の気象状態を見て決行するか否かの判断をするという。問い合わせは同家(電話0735・62・6045)まで。

(2020年1月23日付紙面より)

バルーンに飾るロケットの絵の準備に取り掛かった職員=21日、県立潮岬青少年の家
2020年01月23日
18 カワヅザクラ開花  宇久井ビジターCで  (那智勝浦町 )
2020年01月23日
19 55事業所で体験  1年生がインターンシップ  (新翔高 )
2020年01月23日
20 音楽で楽しいひととき過ごす  ジョイントライブ盛況  (新宮市熊野川町 )
2020年01月23日
21 犠牲者の冥福祈る  誠之助の命日前に墓参り  (「大逆事件」の犠牲者を顕彰する会 )
2020年01月23日
22 フルハーネス型の使用を  労働災害防止特別教育  (南紀くろしお商工会 )
2020年01月23日
23 6施設に収益を寄付  チャリティー映画まつり開催を受け  (新宮東牟婁地域労働者福祉協議会 )
2020年01月23日
24 認知症への理解を深める  太地中でサポーター養成講座  (太地町 )
2020年01月23日
25 6組競い「タンポポ」優勝 サンゴ台で3杯ゲートボール大会 (串本町)
2020年01月23日
26 すさみ串本道路の現況報告  土地収用法に基づき説明会  (紀南河川国道事務所 )
2020年01月23日
27 入賞作品計24点を発表  本年度フォトコンテスト  (南紀熊野ジオパーク )
2020年01月23日
28 高齢者向けの食事を作る  きほう食の会栄養教室  
2020年01月23日
29 天高く揚がれ  公民館と連携で「たこ作り」  (井田小学校 )
2020年01月23日
30 グラウンドゴルフで交流  鵜殿小と神内小で老人クラブ招き  (紀宝町 )
2020年01月23日
31 お悔やみ情報
  
2020年01月19日
32 新宮原木市場で「初市」
 1200立方㍍が次々と落札  

 新宮原木市場(谷口泰仁社長)は18日、新宮市あけぼのの同市場貯木場で「新春初市」を開いた。新宮周辺地域を中心に買い方が集まり、開始の合図とともにスギやヒノキが次々と競り落とされた。

 同市で木材の市売(いちうり)販売が始まったのは1956(昭和31)年。当地の有力原木生産業者が共同事業体として「新宮電柱木材協同組合木材市売部」を創設したもの。その後、利用度の増大に伴い公共性が重視され、新宮木材協同組合が中核となり66(昭和41)年、現在の原木市場が設立した。77(昭和52)年、全国植樹祭の一環行事として「第1回熊野木まつり」展示即売会を開催。以降、毎年4月の恒例記念行事となっており、熊野材のPRや需要開拓などに取り組むきっかけとしている。

 初市には熊野川町や那智勝浦町、田辺市本宮町、三重県紀宝町、奈良県十津川村などから樹齢60年以上、70年以上のスギやヒノキ約1200立方㍍が出荷された。

 初市の開催に当たり、谷口社長は「材価が下がり続ける中、よくこれだけ集めてくれた。市場を取り巻く状況は厳しく、存続が懸かっている。これから数年は生き残りを懸けた戦いになるのでは」。

 木材のまち新宮が廃れてしまうことは寂しいことと述べ「状況は厳しいが、文化を絶やさぬように、今年も前向きに頑張っていきたい」と抱負を語った。

(2020年1月19日付紙面より)

出荷された木材が次々と競り落とされた=18日、新宮市あけぼのの新宮原木市場貯木場
2020年01月19日
33 ヒカンザクラ咲く
 JR那智駅  

 那智勝浦町浜ノ宮のJR那智駅にあるヒカンザクラ(緋寒桜)が見頃を迎えている=写真。早咲きで知られるこのサクラは1月初旬から咲き始め、このところの陽気で五分咲きとなっている。きれいなピンク色をしたヒカンザクラはひときわ目立ち、併設する道の駅に立ち寄る人も花に誘われてカメラを向けていた。

 花蜜を求めてメジロやハチも集まり大変にぎやかで、2月初旬ごろには満開となりそうだ。

 ヒカンザクラは中国南部から台湾にかけて分布し、沖縄で野生化したといわれている。早咲きの桜として知られ、当地では例年1月中旬から2月中旬にかけて開花する。

(2020年1月19日付紙面より)



2020年01月19日
34 伝統文化の作法学ぶ
 市野々小児童が婦人会と交流  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立市野々小学校(速水直樹校長)の児童らは17日、市野々コミュニティセンターで市野々婦人会(戸石恭子会長)の会員19人と交流した。茶道や香道を体験し、作法を通して日本の伝統文化の礼儀も学んだ。

 地元婦人会の協力で約20年続く恒例の授業。異世代間の交流と伝統文化継承も図れることから児童、婦人会会員とも楽しみにしているという。

 代表の児童は「お招きいただきありがとうございます。今日をとても楽しみにしていました。よろしくお願いします」とあいさつ。参加した児童と声をそろえて感謝した。1~4年生23人が茶道、5、6年生7人が茶道のほかに香道も体験した。

 松の掛け軸があしらわれた会場に、扇子を手にした児童が順に入室。会員の中岩和子さんから「松はいつまでも青々と福寿をもたらす」などの説明を受けた。続いて裏千家立礼・御園棚(みそのだな)のお点前を見学し、お菓子と抹茶を味わった。

 戸石さんから「新しい年を迎え、希望に満ちていると思います。今年もいろいろなことがあると思いますが、負けずに頑張ってください」と温かい言葉が送られた。

(2020年1月19日付紙面より)

掛け軸を前に礼儀を学ぶ児童たち=17日、那智勝浦町市野々
和菓子を配る戸石恭子さん(左)
2020年01月19日
35 児童39人が受験  近大新宮中で前期試験  (新宮市 )
2020年01月19日
36 観光プロジェクトチームを  総務建設委員会  (新宮市議会 )
2020年01月19日
37 「熊野誌」第65号発行  峯尾節堂論文など15編  
2020年01月19日
38 楽しみながら体幹鍛える  バランスボール体験授業  (太地小 )
2020年01月19日
39 社会や職業への認識深める  「先輩・地域の方々が先生」  (新翔高 )
2020年01月19日
40 自分自身を応援しよう  紀南PTA連合会が研修会  
2020年01月19日
41 6年生がゲームで交流  4小学校による人権フォーラム  (紀宝町 )
2020年01月15日
42 防災力の向上目指し
 消防出初め式で決意新た  (新宮市 )

 新宮市で12日、消防出初め式があった。市役所別館であった式典には、消防関係者ら300人以上が出席した。竹内由定消防団長が開会宣言。功労者たちに賞状と記念品が贈呈された。なお、予定されていた分列行進と一斉放水は天候不良のため中止となった。

 田岡実千年市長は、昨年の台風による東日本での被害や、世界遺産の首里城での火災などを挙げ「大規模自然災害は後を絶たず、また全てを奪ってしまう火災の恐ろしさをあらためて痛感した」。

 安心安全に暮らせる社会は市民生活の根幹であり、消防・防災行政の充実は重要な責務であると述べ、「令和という新たな時代に入り、あらゆる分野で技術革新によって社会情勢が急速に変化しているが、鍵を握るのは『ひと』。家庭で備え、地域で助け合い、公助が支える防災のトライアングルをより強固なものとなるよう、ブレない信念のもと皆さまと共に継続して地域防災力向上にまい進していく」と式辞を述べた。

 前田賢一市議会議長は「市民の安全、安心を願い、災害に強いまちづくりのために、今後も市当局との連携を図り、より一層の防災体制の充実を推進する」と話した。来賓あいさつでは髙砂浩之新宮警察署長が「災害が多発する昨今、最も大切なことは早期の自主避難であることを、各種訓練を通して訴えていかなければならない」と呼び掛けた。

 内野井愼搾消防長は閉式に当たり、「市民の負託に応えるべく、あらゆる災害に的確に対応していくため、消防団、婦人防火クラブや少年消防クラブとの連携、自主防災組織との協力により、地域防災力の向上に向け、総力戦で臨む決意を持って職務を遂行していく」と決意を新たにした。

 昨年1年間の出動状況は火災15件、救急件数1472件、救助22件。火災15件中、建物火災は10件で、うち5件が全焼火災だった。

(2020年1月15日付紙面より)

出席者を前に式辞を述べる田岡実千年市長(中央)=12日、新宮市役所別館
消防関係者らが出席
2020年01月15日
43 安全や豊漁を祈願
 塩竃神社で雨中の「脊美祭り」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町浦神の塩竃(しおがま)神社(井谷正守宮司)で12日、豊漁や船の安全などを祈願する伝統の「脊美(せみ)祭り」が営まれた。脊美まつり保存会(会長=谷口利明・浦神西区長)が祭りや歴史を継承している。神事や手踊りなど地域住民らが協力し、祭りを盛り上げた。

 古来捕鯨の歴史を持つ同区で、セミクジラを模したわら製の「脊美」を縁起物として用いて毎年催行。過去には成人の儀式として行われていたとされている。長年、捕鯨文化を継承していることから2016年に日本遺産「鯨とともに生きる」に認定された。

 神事後、井谷宮司が「鬼」と書かれた1・7㍍の的を矢で射抜くと同時に、脊美子(せみこ)の德村奏磨君(12)と弟の怜音君(9)、新屋岳(たける)君(10)が取り付けられた脊美を一斉につかみ取り、西区区民会館まで全力で走った。

 役目を終えた奏磨君は「最後になると思うので少し寂しく感じたけど、しっかり務めることができました」。怜音君は「緊張もなく楽しめました。脊美も上手に取れて良かった」。新屋君は「落ち着いてできたので安心しています。寒くて雨だったので足が痛かった」と笑顔で語り、3人をねぎらう祝賀の直会(なおらい)が持たれた。

 この日は雨天により神輿(みこし)、だんじりは中止。神社社務所と同会館では東区の勇義社(鈴木伸社長)が勇壮な獅子舞を奉納し、多くの住民たちが拍手を送った。

 午後からは会館で女性たちを中心に神輿を囲み、脊美音頭などの手踊りを披露。西区有志で結成したBBバンドの演奏や子どもたちにお年玉と菓子が配られた。さまざまな賞品が当たる抽選会も行われ、会場はにぎわった。

 見物していた室野友哉さん(23)は「妻の実家があるので毎年見ています。伝統と迫力があり、地域の方々が祭りを大事にしているのが伝わる。今後も続いていってほしい」。谷口会長は「あいにくの天気でしたが、皆さんの協力で無事終えることができました。地元の祭りは最高。子どもたちの人数が少なくて寂しいが、今後も地域一体で助け合いながら伝統ある祭りを継続していきたい」と話していた。

(2020年1月15日付紙面より)

脊美を取り、駆け出す脊美子たち=12日、那智勝浦町浦神の塩竃神社
勇義社が獅子舞を奉納した
2020年01月15日
44 お弓式などで活気を誘う
 潮﨑本之宮神社でお的祭  (串本町 )

 串本町串本にある潮﨑本之宮神社(深美芳治宮司)で13日、例祭「お的祭」があり同神社総代会(吉村健三総代長)奉仕によるお弓式などが新春の活気を誘った。

 古く小正月(1月15日)と日取りが同じだった祝日「成人の日」に合わせて営んでいる新春の祭礼。花形のお弓式は氏子区域内7分区持ち回りの巡りで今回は堀笠嶋区が世話役を務め、正は弓頭・甲山航太さん(18)と矢取り・松原咲奏さん(10)に同区の嶋本孝志総代が付き添い、副は弓頭・井上日我さん(18)と矢取り・松原妃奏さん(7)に同区の堀好之総代が付き添う配役で準備を進めてきた。

 早朝の潮垢離(しおごり)を済ませた弓頭2人は裃(かみしも)を着て式典に参列。深美宮司と総代一同に続いて玉串をささげて主祭神に礼を尽くした後、吉村総代長(77)の仕切りで境内に設けた弓場へ参進してお弓式に臨んだ。

 正副が対となって受け継がれる所作をこなし、「おーまとー」の掛け声に合わせて約30㍍先に据えた直径約3・6㍍の的にそれぞれ矢4本(1巡2射を2回、1回目と2回目で立ち位置を交代)を奉射。その後、的は細かく引きちぎり門先の魔よけとして拝観者に授与され、弓頭は矢取りから矢2本を受け、渾身(こんしん)の力を込めて遠くへ放って式を締めくくった。

 弓頭は前途ある未婚の男性が務める習わし。今回の奉仕を経て2人とも自他の健康を願い、甲山さんは「去年よりもいっそう活躍できる自分になりたい」、井上さんは「社会人としてもっと仕事がこなせるよう頑張りたい」と気持ちを新たにして話した。

 お弓式と並行して厄年や還暦以降の歳祝いを迎えた男女15人の祈とうもあり、双方終了後は境内にやぐらを据えて餅まきをし神前に氏子らの活気をささげた。

 吉村総代長は「潮﨑本之宮神社は漁の神様。ここ最近は水揚げが思わしくなく心配しているが、いつ大漁に恵まれるか分からないのが漁なのでその日が早く、密に来てほしい。とにかく家内安全と大漁満足、そのための健康を向こう一年に願いたい」と奉仕に込めた思いを語った。

(2020年1月15日付紙面より)

お弓式に臨む甲山航太さん(右)と井上日我さんら=13日、潮﨑本之宮神社
餅まきの活気を神前にささげる氏子ら
2020年01月15日
45 一年の平穏無事願い
 那智四十八滝寒行始まる  (熊野修験 )

 那智勝浦町那智山を拠点とする「熊野修験」(大導師=髙木亮英・那智山青岸渡寺副住職)は11日から、那智四十八滝回峯修行を始めた。那智山地区にある48の滝を巡り、人々の安寧を祈る。

 毎年、二十四節気の小寒(6日)から大寒(20日)ごろまでの時季に行っている寒行。那智四十八滝は、平安時代から明治時代初期まで修験道場の中心となっていたが、1872(明治5)年に修験道が廃止されて、滝の正確な位置も分からなくなっていた。約120年を経た1991(平成3)年に髙木大導師らが古地図などで山中を調査し、92(平成4)年に寒行を復活させた。

 修験者たちは、各滝で九字の呪(じゅ)を唱え、指で空を切る護身を行い、般若心経や熊野十二社大権現の本地仏の真言などを唱え、勤行後、碑伝(ひで)と呼ばれる供養の木札を供える。

 初日の寒行は午前6時すぎ、青岸渡寺の本尊と本堂にある修験道の開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)の像の前で読経し、ほら貝を吹き鳴らした後、那智の滝から曽以(そい)の滝(=文覚の滝)、続いて陰陽(いんよう)の滝方面へ出発した。

 髙木大導師は「昨年は災害の多い年でしたが、令和2年を迎え、一年の平穏無事であることと人々の安寧を願います」と話していた。

(2020年1月15日付紙面より)

那智の滝前で真言を唱える修験者たち=11日、那智勝浦町那智山
本堂で読経する髙木亮英大導師
2020年01月15日
46 サッカー通じて健全発達図る
 斑鳩が優勝  (新宮SSS招待兼ヤタガラスカップ )
2020年01月15日
47 那智勝浦と串本で3部門制す
 総合は「くまのマラソン塾」が3連覇  (くまの駅伝大会 )
2020年01月15日
48 報恩感謝の思い絶やさず  延命寺で「南龍講」  (那智勝浦町 )
2020年01月15日
49 大漁や地区の平安願う  森浦の蛭子神社で弓祭り  (太地町 )
2020年01月15日
50 大漁や航海安全願い  飛鳥神社でお弓神事  (太地町 )
2020年01月15日
51 那智大社などにお出掛け  放課後児童ク「きほっこ」  (紀宝町 )
2020年01月15日
52 華やかに美声響かせる  カラオケクラブ喜楽会発表会  (紀宝町 )
2020年01月15日
53 各地区の安泰など願い  浅里、上野で例大祭  (紀宝町 )
2020年01月15日
54 不測に対し万全の体制を  消防団令和2年出初め式  (古座川町 )
2020年01月15日
55 お悔やみ情報
  
2020年01月09日
56 ワンチームで地域活性化を
 新春年賀会で決意新た  (新宮商工会議所 )

 新宮市井の沢の新宮ユーアイホテルで7日、新宮商工会議所(関康之会頭)の新春年賀会が開催された。地域の経済人ら約100人が出席し、鏡開きなどで新年の門出を祝った。関会頭は「商工会議所一丸となって、昨年以上に地域経済の活性化に尽力していく」と決意を述べた。

 関会頭は冒頭のあいさつで「新宮道路、紀宝熊野道路が新規事業化され、悲願であった紀伊半島一周高速道路が現実のものになった。また、文化複合施設建設も令和3年の完成と開館に向け進んでおり、施設と商店街を結び付けた地域活性化にも取り組んでいきたい」。

 明るいニュースとしてラグビーワールドカップや水野家入部400年記念事業などを挙げ「紀伊半島一周高速道路、文化、歴史、観光などの魅力を総合的に結び付け、ラグビーのワンチームの精神を持って努力していく」と新年の誓いを新たにした。

 来賓として出席した田岡実千年市長は、新宮港40周年や水野家入部400年記念、ねんりんピックの開催、県人大会など昨年の主だった事業を挙げ「外国人をはじめとした、多くの方々に当地方にお越しいただいた。人口減少などの課題はあるが、皆さまのご尽力のかいあって観光客、宿泊客数は年々伸び続けている」と感謝。

 今年8月には、新宮港に2000人規模の豪華客船「サン・プリンセス」の入港も予定していると述べ「自然、歴史、文化そして人情。新宮は多くの人に感動を与えられる土地。目まぐるしく変化する社会情勢の中、行政としても柔軟に対応していきたい。皆さんとともに交流人口を増やし、活性化していければ」とあいさつした。

(2020年1月9日付紙面より)

鏡開きをする(左から)田岡実千年市長、前田賢一市議会議長、関康之会頭、濱口太史県議=7日、新宮ユーアイホテル
前田議長の音頭で乾杯
2020年01月09日
57 協力して町の発展を
 賀詞交歓会で結束固める  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の南紀くろしお商工会、町観光協会、町水産振興会の3団体は7日、町体育文化会館で「2020年新春の集い~賀詞交歓会~」を開き、関係者ら約70人が参加した。

 賀詞交歓会は、商工業、観光、水産が一体となって町の活性化に寄与する目的で毎年催されており、新春の恒例行事になっている。

 南紀くろしお商工会の森川起安会長は、昨年の「ねんりんピック紀の国わかやま」や世界遺産登録15周年を振り返りながら「昨年の活気に続き、今年7月にはオリンピック・パラリンピックの開催。翌年には民間ロケット発射に向けての準備が進むなど、これまでにないビジネスチャンスといえる」と士気を高め、「地域のさらなる発展には組織、行政、議会、企業、関係団体、住民が一体となり町づくりを進めなければならない。融通無碍(むげ)の精神を大切にしたい。地域の団体同士の連携の『輪』をさらに広げるための協力を」と話した。

 森川会長のあいさつの後、矢熊義人副町長が堀順一郎町長のメッセージを紹介。熊野那智大社から提供された奉献酒で鏡開きも行った。来賓の東牟婁振興局地域振興部の田堀国浩部長、JF和歌山漁連勝浦市場の堰本比呂武さんらが威勢よくたるの鏡を割った。荒尾典男町議会議長の乾杯の後、出席者は新年の抱負などを歓談し、交流した。

(2020年1月9日付紙面より)

町の発展を祈り鏡開き=7日、那智勝浦町体育文化会館
乾杯の後、参加者は交流を深めた
森川起安会長
2020年01月09日
58 町立病院内に病児保育室
 こども未来課運営で開所  (串本町 )

 串本町病児・病後児保育室「ぽけっと」が7日、くしもと町立病院内で開所した。同室の設置は新宮・東牟婁地方では初。町内在住または町内在勤者(定数まで余裕がある場合に限る)の生後8カ月~小学3年生で諸条件を満たした児童を一時保育するとしている。

 病児・病後児保育事業は児童福祉法や子育て支援法が規定する事業の一つで、病気の治療中~回復期にあり家庭や集団での保育が難しい場合に運営者が定める諸条件を満たすことで利用できる。同町の「ぽけっと」は、保護者の子育てと就労の両立を後押しする支援としてこども未来課が運営。対応する病気は▽風邪や下痢など日常的にかかる疾患▽インフルエンザなどの伝染性疾患(麻疹は除く)▽ぜんそくなどの慢性疾患や骨折・熱傷などの外傷性疾患―で、就労や冠婚葬祭、傷病(子どもの病気が移ったなど)の理由で家庭保育が困難な場合を利用の対象としている。

 同病院2階にあった旧3室を一体化改修して延べ床面積62・71平方㍍の保育空間を確保し、その中に保育スペースと隔離室2室、トイレ・洗面などを間仕切りして同室を設置。備品を含めた総事業費は約1400万円で、国、県、町でおおむね3分の1ずつ負担した。

 定員は4人(先着順)で、くしもとこども園から派遣する担当保育士2人と同病院から必要に応じて派遣する看護師1人で一時保育体制をつくる。保育時間は午前8時~午後6時で、延長保育はなし。昼食とおやつは各自持参。原則として最大7日間(土、日、祝、12月29日~1月3日を除く)の連続利用ができる。利用料は町内在住の児童が1日2000円、半日〈5時間以内〉1000円(生活保護世帯や町民税非課税世帯は別途規定)、町内在勤者の児童は町外在住のため倍額。児童を引き取る時の日払いとしている。

 利用の申し込みは役場本庁内にあるこども未来課で受け付けていて、同課が同室を利用可能と判断したときに配布する関係書類とかかりつけ医の病児保育が利用可能である証明(=診療情報提供書)の提出が必要になる。保育士、看護師とも常駐ではないため、原則として前日までに受け付けをしてほしいとしている。

 国の推奨により必要性を意識していたところへ保護者から複数要望があり、同病院に相談。小児科医でもある竹村司病院事業管理者の理解と協力により病状が急変したときにすぐ対処できる院内に同室を設けるに至った。

 「ぽけっと」は、家庭的な温かい雰囲気でゆったりと過ごせる保育の実現を目指して担当する保育士2人がつけた通称。同課の河合美穂課長は「これまで家庭で預かるしかなかった部分を支援するための施設。少しでも子育ての手助けになるよう努めるので、安心してお子さまを預けてほしい」と呼び掛けている。

 その他、預けるときの準備事項などがある。詳しくは同課(電話0735・67・7027)まで。

(2020年1月9日付紙面より)

病院内で開所した串本町病児・病後児保育室「ぽけっと」=7日、くしもと町立病院
保育室内。保育スペースを中心にし隔離室やトイレ・洗面を配置する構造になっている
2020年01月09日
59 年に1度の「白玉宝印」 厳かに八咫烏神事 (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で7日、和歌山県指定民俗文化財の「八咫烏(やたがらす)神事」が営まれた。一年でこの日だけ押される厄よけの「白玉宝印(しらたまほういん)」を入手しようと全国各地から約250人が詰め掛けた。

 正月三が日の間、神門前に飾られた門松で「熊野牛王(ごおう)宝印」を調製し、たいまつの火と水ではらい清め、祭神の魂を吹き込む宝印押し初めの神事。拝殿の照明を落とした暗闇の中、神職が「えーい」の掛け声とともに拝殿の柱に宝印を押して奉納した。神事後は、参拝者たちが配られた白紙を手に神職から宝印を授かった。

 九鬼宮司は「令和に元号が変わり、初めての新年を迎えることができました。令和全体を通して笑みが絶えず、災害などない平和な時代であることを心から願っています」とあいさつした。

 大分県から初めて訪れた柿本ツヤ子さん(78)は「宝印を頂こうと足を運びました。商売をしているので、家内安全と商売繁盛を願って自宅で大切に取っておきたいと思います」と話していた。

(2020年1月9日付紙面より)

神職から宝印を受ける参拝者たち=7日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2020年01月09日
60 318句の「星糞」出版  御浜町の谷口智行さん  
2020年01月09日
61 目標に向けて一歩ずつ  小中学校で始業式  (那智勝浦町、太地町 )
2020年01月09日
62 日本の魅力の発信担う  交流プログラムでベトナムを訪問  (新宮高校 )
2020年01月09日
63 「道路施設の老朽化対策」  2月7日までパネル展示  (新宮市 )
2020年01月09日
64 三味線体験など満喫  王子幼稚園で新春お楽しみ会  (新宮市 )
2020年01月09日
65 串本町の新任4人に期待  人権擁護委員委嘱状伝達  (法務局新宮支局 )
2020年01月09日
66 目標の実現に向かって  小中学校、高校で3学期始まる  (熊野市・南牟婁郡 )
2020年01月09日
67 不審者から子どもを守る  紀宝町社協が防犯訓練  
2020年01月09日
68 新成人の門出祝う  華やかに成人式  (那智勝浦町 )
2020年01月09日
69 お悔やみ情報
  
2020年01月05日
70 華やかな新成人の門出祝福
 東牟婁地方で成人式  

 那智勝浦町と串本町で3日、成人式が開催され、振り袖やはかま、スーツに身を包んだ新成人たちが級友との再会を喜んだ。首長らから激励を受けた出席者は大人としての自覚を新たにし、保護者などが祝福した。新成人がいない北山村は式を行わない。4日開催の新宮市成人式は後報する。なお、田辺市本宮町、古座川町、太地町は夏期に実施している。

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魅力ある町を後世に 那智勝浦町



 那智勝浦町の体育文化会館には新成人148人中108人(男60、女48)が出席した。

 堀順一郎町長は「皆さまにはどのような世界に進んでも失敗を恐れず、挑戦していただきたい。『ふるさとへの誇り』と『挑戦すること』を胸に抱き、国を支える大きな力になっていただき、町の活性化にご協力いただければ幸いです」と激励し、荒尾典男町議会議長が祝辞を述べた。

 新成人代表の下路麻理乃さんは家族や仲間などに感謝を述べ、「令和最初の新成人として誇りを持ち、生まれ、育ち、遊び、学んだ那智勝浦町をさらに魅力ある町にし、全国に発信して後世に引き継いでいくことが使命だと思う。生きる力を養い、日々成長し、夢や目標をかなえていけるような力を持った人間になりたいと思います」と誓った。

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誇りと経験胸に力強く 串本町



 串本町は同町文化センターで令和2年成人式を挙行した。本年度は168人に案内を送付。134人(男66、女68)が出席し、大人の自覚を得る節目とした。

 新成人はスーツやドレス、紋付きはかまや振り袖などを着て来場。新成人から選ばれた実行委員を代表して住野渚さんと須賀真生さんが司会を務め、主催者を代表して田嶋勝正町長は「皆さんや串本には追い風が吹いていると頭に入れて、これからも努力を重ね、夢に描く将来像を現実のものとしてほしい」と式辞を述べた。

 来賓の祝辞や知事メッセージの代読などを経て、新成人代表の水本天斗さんは「大切なこの町で生まれ育った誇りと経験を胸にし、若者らしく力強く生きていきたいと思う」と誓いを打ち立てて諸先輩からの祝福に応えた。

(2020年1月5日付紙面より)

大人としての自覚を新たにする出席者=3日、那智勝浦町の体育文化会館
新成人代表の下路麻理乃さんが誓いの言葉を述べた
諸先輩から祝福を受ける新成人=3日、串本町文化センター
誓いを述べる新成人代表の水本天斗さん
2020年01月05日
71 皇室や国家の繁栄祈る 熊野三山で歳旦祭と元始祭 

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)、田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の熊野三山で1日と3日、皇室の弥栄(いやさか)や国家安泰、氏子、崇敬者の願望成就などを祈願する歳旦祭と元始祭が厳かに執り行われた。

 熊野速玉大社で1日早朝に営まれた歳旦祭では、厳粛な雰囲気の中、上野宮司が祝詞を奏上。巫女(みこ)たちが新しい時代の平和を願い「神なぎの舞」を奉納した。上野宮司ら神職に続き、田岡実千年市長や濱口太史県議、大社崇敬会の杉本義和会長ら参列者が玉串を供えた。

 神事後、上野宮司は「日本人は四季折々の美しさを節目として拝み、健康や幸せを願い祈り合ってきた民族。今年の干支(えと)色紙には『和魂禮道』の文字を添えた。礼節を尊び、天道に尽くす。日本悠久の伝統精神を大切にしていかなければならない」と新年のあいさつを述べた。

 熊野那智大社では3日、本社と別宮・飛瀧(ひろう)神社で天皇の御位の大元始めを寿(ことほ)ぎ、皇室の悠久と国運の隆昌を祈る元始祭が斎行された。

 飛瀧神社では、那智の滝に向かい男成宮司が祝詞を奏上。巫女たちが「那智の滝舞」を舞う姿に、多くの参拝客がカメラや動画に収めるなどし見物した。

(2020年1月5日付紙面より)

「神なぎの舞」を奉納する巫女たち=1日、新宮市の熊野速玉大社
那智の滝に向かい、男成洋三宮司が祝詞を奏上=3日、那智勝浦町の熊野那智大社
2020年01月05日
72 マグロ初市に活気
 勝浦地方卸売市場  

 はえ縄漁による生鮮マグロの水揚げ量が日本一の那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で4日、初市があった=写真。紀伊半島沖で操業していた宮崎や高知、三重のはえ縄漁船7隻が、メバチ、キハダ、ビンチョウの各マグロを水揚げした。50社約100人の仲買人が集まり、市場は活気づいた。117㌔のクロマグロも1本揚がった。

 初市が始まる午前7時前に開かれた式典で、堀順一郎町長の入港船への感謝の言葉を矢熊義人副町長が代読。勝浦市場責任役を務める県漁連の片谷匡副会長のあいさつに続き、勝浦魚商協同組合の木下勝之組合長が「水揚げ量の減少など厳しい状況ではありますが、漁業者の皆さんが安心できるよう漁価の安定を目指していく」と話した。この後、荒尾典男町議会議長の音頭で乾杯した。

 今シーズン初のクロマグロを水揚げした大黒浩栄丸の船頭、大黒久志さんは「これからがシーズン本番。大物も出てくるでしょう」と意欲を見せ、同市場の太田直久市場長は「ビンチョウはまだサイズが小さいようですが、クロマグロも揚がったし、令和2年の初市はまずまずのスタートが切れました」と話した。

 初市の水揚げはマグロ類2302本、約42㌧、金額は3085万4928円だった。

(2020年1月5日付紙面より)


2020年01月05日
73 建築業界の発展願い  新宮建築組合が釿始式  (熊野速玉大社 )
2020年01月05日
74 厳かな音色響き渡る  東仙寺で「除夜の鐘」  (新宮市 )
2020年01月05日
75 上達など祈願し演武奉納  家族や参拝客ら見守る中  (東牟婁なぎなた連盟 )
2020年01月05日
76 国や地域の安寧など祈念  王子神社で歳旦祭  (新宮市 )
2020年01月05日
77 今年も初詣客の幸運を願う  烏止野神社で新春奉納  (熊野水軍太鼓 )
2020年01月05日
78 大人への決意と自覚胸に  成人式で129人が門出  (紀宝町 )
2020年01月05日
79 獅子舞や餅つきで新年祝う  飛鳥神社に多くの親子連れ  (太地町 )
2020年01月05日
80 初日の出に大勢の人  熊野地方  
2020年01月05日
81 お悔やみ情報