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2022年01月23日
1 原木市場で「初市」
 スギやヒノキ次々と落札  (新宮市 )

 新宮原木市場(谷口泰仁社長)は22日、新宮市あけぼのの同市場貯木場で「新春初市」を開いた。新宮周辺地域を中心に買い方が集まり、開始の合図とともにスギやヒノキが次々と競り落とされた。

 同市で木材の市売(いちうり)販売が始まったのは1956(昭和31)年。当地の有力原木生産業者が共同事業体として「新宮電柱木材協同組合木材市売部」を創設した。その後、利用度の増大に伴い公共性が重視され、新宮木材協同組合が中核となり66(昭和41)年、現在の原木市場が設立した。

 77(昭和52)年には全国植樹祭の一環行事として「第1回熊野木まつり」展示即売会を開催。以降、毎年4月の恒例記念行事となっており、熊野材のPRや需要開拓などに取り組むきっかけとしている。

 今年の初市は、新宮紀宝道路事業に伴う道路拡幅工事のため昨年に引き続き上貯木場で開催。熊野川町や那智勝浦町、古座川町などから樹齢60年以上のスギやヒノキ約1200立方㍍(約7800本)が出荷された。

 開催に当たり、谷口社長は「新型コロナウイルスの感染者数が毎日のように更新されており、あらゆる業種が大変厳しい状況に直面していると思う。皆さんも健康に留意し、この局面を乗り切ってほしい」とあいさつ。

 「今年、新宮原木市場はお客さまに喜んでいただけるように基本に立ち返り、昨年以上に材の安定した出荷に努めてまいりたい。役職員一同、市場の運営にまい進していく所存」と誓いを新たにした。

(2022年1月23日付紙面より)

木材が次々と競り落とされた=22日、新宮市あけぼのの新宮原木市場貯木場
2022年01月23日
2 孤立させない環境を 下里中で薬物乱用防止講座 (那智勝浦町)

 那智勝浦町立下里中学校(布引伸幸校長)で18日、薬物乱用防止講座があった。3年生32人が同町にある、なごみ薬局の薬剤師で産業カウンセラーの小林仁さんから薬物の危険性などを教わった。

 小林さんは日本と国外の大麻所持などについて、合法な国でも日本国籍者には罰則になると述べ「国外でも大麻をみだりに輸出や栽培、譲渡、所持の行為を行った者は大麻取締法による処罰の対象となる」と説明。「覚醒剤」「コカイン」「大麻」「危険ドラッグ」の特徴や実害などもスライドを使用して紹介した。

 違法薬物では中学生の逮捕事例を取り上げ「薬物は皆さんのすぐそばまで来ています。インターネットではあたかも大麻は害が少ないなど、日本の法律が遅れているかのように書かれているサイトがある。実際は依存症に苦しんでいる人がたくさんいます」と語った。

 薬物の使用や再犯防止の方法として▽薬物を使わなくてもいられる社会▽再犯しない立ち直れる社会▽依存しなくても生きていける自信―を挙げ「誰にでも失敗はあります。いつでも何度でもやり直すことができる。周囲が差別や偏見を決して持たず、それを認めチャンスをあげることが大事」と伝えた。

 山本華子さん(14)は「小学校の時に受けた授業では分からなかったけど、薬物に手を出すと抜け出すことが難しいという恐怖を改めて感じました。若い女性が想像以上に使用していたことにも驚いた。少しでも薬に手を出さないきっかけにするためにも自分自身はもちろん、他の人たちを孤立させないような環境を意識していければ」と話していた。

(2022年1月23日付紙面より)

講座に耳を傾ける生徒たち=18日、那智勝浦町立下里中学校
小林仁さん
2022年01月23日
3 感謝胸にそれぞれの道へ 近大新宮高校で卒業式 (新宮市)

 新宮・東牟婁地域のトップを切って22日、新宮市の近畿大学附属新宮高校(池上博基校長)で令和3年度(第57回)卒業証書授与式が挙行された。卒業生108人が感謝を胸に学びやを巣立ち、それぞれの道へ一歩を踏み出した。

 本年度は新型コロナウイルス感染対策のため保護者・在校生の出席は取りやめ、オンラインで式の様子を中継した。

 池上校長が4クラスの代表者に卒業証書、各賞受賞者に表彰状を授与。式辞では「人に愛される人、人に信頼される人、人に尊敬される人になろう」の校訓の下で喜びを分かち合い、人間関係を築いてきた生徒たちの学校生活に触れ、「愛し愛される、信じ信じられる、敬い敬われる。この表裏一体の関係を大切にすることで、自らの充実した素晴らしい人生につながり、社会に貢献できる人に成長することができる」とはなむけの言葉を贈った。

 在校生を代表して濱田青葉君(2年)が送辞。卒業生を代表して岡地優希君が、個性豊かな同級生に囲まれた3年間の思い出を振り返り「この学校に入学して、みんなに出会えたことをうれしく思う」と語り、教職員、保護者、在校生へ感謝の気持ちを伝えた。

(2022年1月23日付紙面より)

拍手を受け学びやを後にする卒業生たち=22日、新宮市の近畿大学附属新宮高校
2022年01月23日
4 新好が優勝 第174回職場対抗ボウリング大会 
2022年01月23日
5 小川羊子さんが優勝
 なちかつGGCクラブ大会  
2022年01月23日
6 近大新宮が全国大会へ
 近畿高校空手道大会で好成績  
2022年01月23日
7 そのままの自分を受け入れて  高田小中で人権学習会  (新宮市 )
2022年01月23日
8 過去10年で最少の63件  21年和歌山県企業倒産状況  
2022年01月23日
9 黒いコウノトリ発見?  さらに珍しい鳥が飛来  (那智勝浦町 )
2022年01月23日
10 クチナシの実が色づく  新宮市・浮島の森  
2022年01月23日
11 交流図り学び深める  パステルアート教室に10人  (新宮市 )
2022年01月23日
12 収集ボラで社会貢献を  ペットボトルキャップ、古切手など  (紀宝町社協 )
2022年01月23日
13 時短要請に協力する飲食店に  1店舗1日2万円を支給  (紀宝町 )
2022年01月21日
14 幸福を招く縁起物
 節分前に「吉兆」作り  (熊野速玉大社 )

 節分(2月3日)を前に、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)では、縁起物の「吉兆(きっちょう)」作りが大詰めを迎えている。上野宮司をはじめとした同大社職員や巫女(みこ)、敬神婦人会のメンバーらが今月10日ごろから制作に取り掛かっていた。大(約90㌢)200本、小(約50㌢)800本を20日から同社で販売しており、希望者には郵送する(送料別)。

 「吉兆」は「良いことの兆し」の意味があり、古い信仰では、「お正月様(年神)」が「今年は豊年、凶事・疫病の起こらぬ良い年」と祝福したことから、この福神を迎えた木のことを「吉兆」という。

 大社境内の山林で採ったヤナギの枝を上野宮司が剪定(せんてい)して束ね、大福帳、小判、お守り、タイなどの小物をくくり付け、仕上げに直径約2~3㌢の赤、白、青、紫などの「もち花」を付けた縁起物。

 ヤナギはその生命力の強さ、力強さなどから福神が宿るとされている。節分に飾ると商売繁盛、家内安全などの幸福が訪れると信じられている。

 吉兆は2月3日(木)の節分祭でも授与するが、人気があり午前中で売り切れてしまうことも。値段は大が3000円、小が1800円。郵送希望者は同大社に電話(0735・22・2533)で問い合わせを。

 同大社では「疫病退散、家内安全、商売繁盛、福徳招来の御祈願を込めて奉製いたしております。皆さまにとって実り多き年となりますようお祈り申し上げます」と話している。

 今年の節分祭は、新型コロナウイルス感染予防の観点から「お焚(た)き上げ」を午前10時から開始。時間を短縮し午後8時までとする。午後7時からは「追儺(ついな)式」が営まれるが、鬼の登場はなし。福豆やお菓子まきも実施しない。

 厄よけ祈とうは午前9時から午後8時まで。同大社では各所に消毒液を設置するなどして感染防止に努めるとともに、参拝者に対してマスク着用などの感染対策を呼び掛けている。

(2022年1月21日付紙面より)

大詰めを迎える「吉兆」作りの様子=20日、熊野速玉大社
鮮やかな彩りの「吉兆」
2022年01月21日
15 対象住民に理解求める
 用地幅杭打設など説明  (一般国道42号新宮道路 )

 国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所と和歌山県、新宮市は19日夜、新宮市王子町の市立総合体育館で「一般国道42号新宮道路」用地幅杭打設などに関する説明会を実施。地域住民に対し、事業を進めるに当たっての協力を求めた。

 2024年秋の開通を目指して工事が進む新宮紀宝道路と、開通している那智勝浦新宮道路を接続し、紀伊半島沿岸部における大阪府から三重県を結ぶネットワークの一部を構成する新宮道路。19年度に紀宝熊野道路とともに事業化。これをもって紀伊半島一周高速道路が全線事業化となった。

 同市あけぼのの「新宮北インターチェンジ(IC)」=仮=を起点とし、「新宮中央IC(仮)」を経て同市三輪崎の「新宮IC(仮)」を終点とする延長4・8㌔の道路で「南海トラフ巨大地震による津波や、大雨による浸水を回避することにより、災害時における安全性・信頼性を確保」「朝夕や休日に渋滞が発生する国道42号からの交通転換を図り交通渋滞を緩和」「広域的な周遊観光ルートの確保による観光客のさらなる増加」が主な整備効果として見込まれている。車線数は2車線となる見込み。

 この日の説明会は設計を基に事業を行う現地において用地幅杭の打設作業を進めるに当たり、当該土地所有者の理解と協力を求めることを目的に実施。当局はこれまでの経緯や作業の概要、用地補償の流れなどについて説明した。

 補償の種類や内容なども解説しつつ「十分にご理解いただけるよう説明を尽くし、誠意を持って話をうかがい進めていきたい」と理解を求めた。

 説明後には質疑応答の時間も設けられた。住民からは「4・8㌔間に三つのICが必要なのか」などの質問が上がり、当局は「三重県方面へのアクセス機能を確保するため」などと説明した。

 今後は物件調査や個別説明などを実施していく予定となっている。

(2022年1月21日付紙面より)

地域住民らが出席した説明会の様子=19日夜、新宮市立総合体育館
紀南河川国道事務所ホームページより
2022年01月21日
16 伊藤さんが総務大臣表彰受賞
 行政相談委員としての功績認められ  (那智勝浦町 )

 総務省和歌山行政監視行政相談センターは19日、那智勝浦町役場町長室で令和3年度行政相談委員総務大臣表彰の表彰式を開いた。長年の功績が認められた同町那智山在住の伊藤松枝さんが表彰を受け、堀順一郎町長らが祝福した。本年度の表彰者は全国で97人、和歌山県では伊藤さんのみの受賞となった。

 伊藤さんは元町立図書館長で行政相談委員を務めていた故・小岩研作さんに勧められ、2011年4月に総務大臣の委嘱を受けた。月に1度、町役場で開設される行政相談所で多数の相談事案に対応するほか、広報活動に汗を流し行政相談制度の周知や啓発にも積極的に取り組んでいる。現在、10年9カ月目を迎えた。

 15年度には県内の行政相談委員で構成される和歌山行政相談委員協議会の理事に就任。県内のリーダー委員として協議会の発展に努めている。

 担当した主な事案には、「公園に設置のビン玉のオブジェに囲いがなく、子どもが割ってしまったこともあり危険。対策をしてほしい」との相談があったという。

 伊藤さんは公園管理者と連絡を取り、オブジェ周囲にアクリル製の柵および注意書きをした説明板の設置などの安全対策にも尽力した。

 最も印象深い事案として、数十年にわたって悩みを抱えた相談者の対応を挙げた。行政相談事案ではなかったが、親身になって話を聞き、解決に至った際には「とても感謝してくださった。残念ながらその後、亡くなられたが、ご存命の間に解決できて良かったです」と当時を振り返る。

 賞状伝達後は同じく行政相談委員の濱﨑美佐登さんから伊藤さんに花束が贈られたほか、金子恭之総務大臣から各受賞者に贈られたビデオメッセージが流された。

 同センターの新井芳隆所長は「関わりのない案件や日々の生活相談などにも親身になっていただき、ありがたい」。

 堀町長は「日々、最前線で町民の皆さまの安心安全のためにご活躍いただき、ありがとうございます。吸い上げた声は町政に反映させていきたい」と感謝した。

 伊藤さんは「過分な賞を頂けましたのも、小岩さんや濱﨑さん、町、センターの皆さまのサポートのおかげ。相談委員になり、多くを学ぶことができた。今後も勉強を重ね、一人でも多くの方の困り事や心配事に寄り添うことができれば」と語った。

 行政相談は毎月第1水曜日午後1時30分から午後3時30分まで、同町役場で実施。今年10月の行政相談週間では、宇久井地区と色川地域で出張相談所を開設するとした。

(2022年1月21日付紙面より)

行政相談委員総務大臣表彰を受賞した伊藤松枝さん=19日、那智勝浦町役場(一時的にマスクを外して撮影)
コロナ禍以前に相談事案に対応する伊藤さん(右)の様子(総務省和歌山行政監視行政相談センター提供)
2022年01月21日
17 防衛大臣など貢献に感謝
 自衛隊串本地区協力会に  (航空自衛隊串本分屯基地 )

 串本町須江にある航空自衛隊串本分屯基地(中津洋紀司令)で19日に感謝状伝達式があり、自衛隊串本地区協力会(堀周雄会長)が防衛大臣、同協力会の小森正剛顧問が同隊中部航空警戒管制団司令の感謝を受けた。

 いずれも防衛基盤の育成や隊員の士気高揚に対する長年かつ多大な協力に対する感謝。平年は贈呈式を開いてじかに感謝を示すが新型コロナウイルスの情勢により本年度は同式を中止とし、昨年12月1日付で感謝を示して対象者に最寄りの拠点から記念品を添えて適時伝達している。

 同協力会は同基地とのつながりを礎にして1980年に発足。以来42年にわたって会員らは自衛隊活動への理解を深め、同基地の安定的運営に資するさまざまな協力支援を重ねている。同大臣、同司令ともその貢献を大と認め感謝を示している。

 感謝状は中津司令から堀会長と小森顧問へ伝達。併せて岸信夫防衛大臣からのメッセージを代読し、中津司令は「安全保障に災害対応など多様化する自衛隊任務の遂行は、国民や地域の皆さまのご理解とご協力なくしてはできない。これからも分屯基地一丸で頑張るので、引き続きご支援ご協力をお願いしたい」と述べてそれぞれの貢献に感謝した。

 感謝状と記念品を受けて堀会長は「この協力会を立ち上げて支援を重ねてこられた先輩方のおかげで防衛大臣から感謝を頂くことができ、ただただ光栄です。できることは限られているが、これからもできる限りの協力をしていきたい」、小森顧問は「自衛隊員の皆さまは国のため、国民の安全安心のために努力をされている。少しでも応援させていただけたらという思いですし、これからもそうしていきたい」とそれぞれコメントした。

(2022年1月21日付紙面より)

感謝状を手にする堀周雄会長(中)、小森正剛顧問(左)と中津洋紀司令=19日、航空自衛隊串本分屯基地
2022年01月21日
18 44人が合格  近大新宮中前期入試  
2022年01月21日
19 近大新宮高2年・長井貴成君が優秀賞  情報モラル・セキュリティコンク標語部門  
2022年01月21日
20 伝統行事通して交流  下里保でこま回し大会  (那智勝浦町 )
2022年01月21日
21 思い込めキッズマスク寄贈  串本、古座川に各500セット  (株式会社はま建装 )
2022年01月21日
22 手作りのたこ揚げて大喜び  高池小1年、蔵土の広場で  (古座川町 )
2022年01月21日
23 認定の概念や概要学ぶ  町職員対象のジオ研修  (串本町 )
2022年01月21日
24 防火戸通り抜け避難  井田小で火災避難訓練  (紀宝町 )
2022年01月21日
25 深海世界へ理解深める  6年生が端末通じ受講  (鵜殿小 )
2022年01月21日
26 米、ミカンの豊作に期待  農作物の作柄占う試粥会  (御浜町 )
2022年01月21日
27 樹木28種を紹介  「宇久井半島の幼木」展  (那智勝浦町 )
2022年01月16日
28 終息願い鬼面札づくり
 熊野那智大社で節分準備  (那智勝浦町 )

 2月3日(木)の節分を前に那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)では9日から「鬼面札」や福升の準備が行われている。ピークを迎えた14日は神職や巫女(みこ)が真剣な表情で鬼面札作りの作業を進めていた。

 災難よけのお札「鬼面札」と縁起の良い「福桝(ふくます)」を作っている。鬼面札はしめ縄の輪の中に赤鬼・青鬼を封じ込めた図柄で1969年に3代前となる篠原四郎元宮司が作成した木版画で翌70年から授与。独特の絵柄が人気で昨年末から予約が入るという。

 神職が縦35㌢、横45㌢の画仙紙に那智の滝の水で溶いた墨を版木に付け1枚ずつ刷り出し、巫女が「那智宮印」を押して、2000枚を仕上げる。モミの木製の福升は5合升で1升の半分であることから「繁盛(半升)升」ともいわれ350個作るという。

 𠮷田遥紀権禰宜(ごんねぎ)は「コロナ禍が続くと、多くの皆さまが気疲れしてしまい、これもまた厄災のきっかけとなってしまう。鬼面札は厄災よけ、家内安全の札。いま一度、用心していただき、新型コロナウイルス終息と皆さまが穏やかな一年をお過ごしいただけるように祈り、作成しております」と話した。

 鬼面札はすでに社頭で授与されており、郵便授与の受け付けは15日から開始。鬼面札は1枚800円、福升は1500円、福豆が300円。郵送授与希望時は別に送料が必要で、申し込みはFAX(0735・55・0643)かメール(nachi@kumanonachitaisha.or.jp)で受け付けている。問い合わせは同大社(電話0735・55・0321)まで。

 同社によると、来月3日の節分行事はコロナ対策を万全に施し、例年通り実施する予定だという。

  □     □

■那智山青岸渡寺では



 西国三十三所第一番札所である那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)では例年多くの参拝者が訪れる「節分会」を新型コロナの感染拡大防止の観点から中止する。

 同寺によると、節分で使用する祝升(いわいます)の作成や豆まき行事は実施せず、本尊の如意輪観世音菩薩の開帳と祈とうのみ執り行うという。

 髙木住職は「節分の準備を進めていたが、コロナの感染拡大に伴い、急きょ中止といたしました。残念だが、来年こそは通常通りできることを祈願しております」と語った。

(2022年1月16日付紙面より)

新型コロナウイルス終息の願いを込めながら節分準備が進められた=14日、那智勝浦町の熊野那智大社
2022年01月16日
29 全国棚田サミットに向け
 那智勝浦町実行委員会が設立  

 那智勝浦町でこのほど、全国棚田(千枚田)サミット那智勝浦町実行委員会(会長=堀順一郎町長)が設立された。14日、同町天満の町体育文化会館で設立総会および第1回総会があり約20人が出席。規約制定や予算を承認したほか、役員選出では那智勝浦観光機構の清水貞吾理事長を副会長に、酒井清崇東牟婁振興局長とみくまの農業協同組合の漆畑繁生代表理事組合長を監事に選出した。

 全国棚田サミットは、1次産業に対する意識の向上を図るとともに、棚田の魅力を再発見し、美しいふるさとの風景を次世代につなぐ契機とするために開催。令和5年度に同町で第28回サミットの開催が計画されており、全国から200~800人程度が参加する見込み。委員会は同サミットにおいて円滑な運営を図ることを目的に設立。サミットでは基調講演や交流会などを予定している。

 同町では色川が指定棚田地域に指定されており、中でも小阪の棚田は「棚田を守ろう会」が30年以上休耕していた田を復活させ保全に取り組んでいる。また、県が指定する美しい棚田・段々畑として認定している色川南平野の棚田も存在。その他の区でも山間部の厳しい環境で耕作をしていたことが分かる。

 なお、高津気地区に棚田の広がる地域はあるものの、2011年の紀伊半島大水害により農業用施設が被災され耕作できない状態が続いているが、しし垣といわれる施設もあり、獣害対策とともに棚田地域を有する里山の暮らしを残している。

 19年12月に旧色川村地域が指定棚田地域に指定。20年6月に色川棚田地域振興協議会が設立。同年8月に活動計画が認定されており、同地区における棚田を活用した地域振興活動が展開されている。

 開会に当たり、堀町長は「新型コロナウイルス感染症の影響もあるが、収束に向かうのではという気持ちを持ちつつサミットに備えたい」と成功に向けて協力を呼び掛け。

 「町には素晴らしい棚田がある。しかし全国的には耕作放棄された棚田も多い。棚田を復活し伝統文化を残すために頑張っていきたい」とあいさつした。

 委員会会議では▽規約の制定および改廃▽町棚田サミットの基本事項▽予算および決算▽その他町棚田サミットにおける重要事項―に関することを審議決定する。

(2022年1月16日付紙面より)

設立に当たりあいさつする堀順一郎町長=14日、那智勝浦町の体育文化会館
2022年01月16日
30 大漁や家内安全など願い
 飛鳥神社でお弓神事  (太地町 )

 太地町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)で13日、航海安全や大漁などを祈願する「お弓祭り(お弓神事)」が営まれた。漁業関係者などの参列者が境内の的を目掛けて全力疾走し、「セミ」を取り合った。

 髙橋宮司によると、以前は多くの漁師が祭りに参加していたため、漁から戻って作業を終える夕方に行われていたという。

 セミクジラを模した木製のセミは毎年、手作りの縁起物で直径約1・2㍍の的に三つ取り付けられる。本来は的を松に固定する留め具として用いられていた。セミを手にした人は大漁と航海の安全に恵まれるといわれており、持ち帰って家の神棚や床の間、船などに祭られる。

 髙橋宮司が矢を放つのと同時に参列者らが一斉に的まで駆け寄り、セミを奪い合った。「今年は取れた」「よし、取れた」とセミを手にした3人は笑顔で喜んだ。

 その後、鬼と見立てた的は参列者らが手で破り、切り分けた。松や竹の枝と共に的を玄関に飾ると破魔矢同様に魔よけになるとされ、参列者がうれしそうに持ち帰る姿が見られた。

 祭りを終え、髙橋宮司は「昔は町の大半が捕鯨に関わっていたため、海の安全や大漁を祈ったが、時代とともに働き方も変わっている。現在はそれらに加え、家内安全や商売繁盛の意味も込められている。一年の邪気を払うとともに、皆さまにとって良い一年であることを祈っています」と話した。

(2022年1月16日付紙面より)

セミを取り合う参列者ら=13日、太地町の飛鳥神社
髙橋正樹宮司が弓を構える
2022年01月16日
31 児童46人が受験
 近大新宮中で前期入試  (新宮市 )

 新宮市の近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)は15日、中高一貫コースの前期入学試験を実施した。児童46人(男子17、女子29)が受験し、国語と算数の筆記試験や面接に臨んだ。

 試験実施に当たり同校は▽試験室の机・椅子の消毒▽受け付けでの手指消毒と検温▽換気▽付き添いの保護者を1人に制限―などの新型コロナウイルス感染対策を取った。

 緊張した表情で入室した児童たちは、教職員から受験に関する諸注意を受け、気を引き締めて試験の問題に向かった。合格発表は19日(水)に、本人宛てに試験結果通知書が郵送される。

 後期入学試験の出願期間は2月2日(水)~7日(月)必着。試験日は12日(土)、合格発表は16日(水)を予定している。

  □     □

■高校前期入試日程

 近畿大学附属新宮高校の前期AO入学試験および一般入学試験の出願期間は1月19日(水)~25日(火)必着。試験日は29日(土)、合格発表は2月2日(水)に試験結果通知書を本人と出身中学校長宛てに発送する。

 問い合わせは近畿大学附属新宮高校・中学校(電話0735・22・2005)まで。

(2022年1月16日付紙面より)

試験に臨む児童たち=15日、新宮市の近畿大学附属新宮中学校
2022年01月16日
32 「感染予防に協力を」  見守り兼ねコロナ対策物品配布  (新宮市梅の木・広角町内会 )
2022年01月16日
33 西川流友華会新年に舞う  おさらい会と伝統文化親子教室発表会  (新宮市 )
2022年01月16日
34 お正月気分を満喫  丹鶴幼で新春お楽しみ会  (新宮市 )
2022年01月16日
35 自転車道PRを目的に  紀南高と道の駅協議会のコラボ企画始まる  (熊野市 )
2022年01月16日
36 新年の干支登山を楽しむ  山歩き部会が虎ケ峰へ  
2022年01月16日
37 町関連施設を休館、閉所に  独自の新型コロナタイムライン  (紀宝町 )
2022年01月15日
38 大学入学共通テストへ出発
 新宮高、近大新宮高生ら  

 大学入試シーズンの幕開けとなる令和4年度大学入学共通テストが、15日(土)と16日(日)にいよいよ実施される。14日には、新宮市内の県立新宮高校と近畿大学附属新宮高校の生徒たちが和歌山市の試験会場へ向けて出発した。

 大学入試センターによると、本年度の志願者数は全国53万367人(前年比4878人減)。和歌山県内では和歌山市および紀の川市の4会場で3220人(同177人減)が受験する。初日の15日には地理歴史公民、国語、外国語、16日には理科と数学の試験がある。

 県内でも新型コロナウイルス感染者数が急増する中での実施となる今年、会場では試験実施のガイドラインに沿い、▽席間距離の確保▽マスク着用の義務付け▽手指消毒▽換気▽机・椅子の消毒―などの対策が取られる。

 体調が万全でない場合は29日(土)、30日(日)の追試験の機会が設けられている。また、文部科学省は新型コロナ感染などで本試験も追試験も受けられなかった受験生のため、個別入試のみで合否判定する救済措置を取るよう全国の大学に要請している。

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■近畿大学附属新宮高校



 近畿大学附属新宮高校(池上博基校長)からは3年生108人中63人が受験。JR新宮駅前に集まった生徒たちは、見送りに来た教職員や保護者へ「行ってきます。頑張ります」と言い、バスに乗って出発した。

 宮本俊子・進路指導部長は「今年は総合型選抜入試や学校推薦型入試で国公立10人、近畿大学54人合格と素晴らしい成果を収めている。共通テストを受験する生徒たちも年末年始の休みを返上して対策特別講習に励んできた。本番も実力を発揮してもらいたい」と語り、今後も予備校などと連携して万全のサポート体制を取っていくとした。

  □     □

■新宮高校



 新宮高校(東啓史校長)は3年生172人中70人が試験に挑む。今年は新型コロナ感染防止のため出発式を実施せず、学校から出発した3台のバスで各市町村の生徒たちを拾いつつ受験地へ向かった。

 東校長は「コロナ禍という難しい状況の中、生徒たちは感染症とも闘いながら努力してきた。それを試験結果に反映できるよう頑張ってほしい。彼らなら逆境をはねのけられるはず」と語った。同校の控室には教職員一同から「頑張れ新高生‼希望の天地を開かんともに」との激励メッセージがつづられていた。

(2022年1月15日付紙面より)

近大新宮高生を激励=14日、新宮市のJR新宮駅前
手を振ってバスを見送る教職員=同日、新宮市の県立新宮高校
2022年01月15日
39 七川会場の構成を変更
 高齢者接種3回目に向け  (古座川町 )

 古座川町が13日、七川総合センターふるさとで新型コロナワクチン高齢者対象集団接種の3回目開始に向けた会場運営訓練に取り組んだ。

 この接種は2月1日(火)から明神会場(保健福祉センター・明神診療所)と七川会場(同ふるさと)を設けて進める。七川会場は1、2回目時に経過観察が良好でない場合に備えて棟続きではない七川診療所を接種場所とし車両送迎する形を取ったが、3回目はより円滑にワクチンを打てるよう同ふるさとのみで接種者の動線を完結する形に変更するとしている。

 同訓練は、その変更後の円滑な接種体制を構築するのが目的。町健康福祉課、明神診療所、七川診療所の各職員が同ふるさとに集まって▽受け付け▽保健師問診▽医師予診▽接種▽経過観察―をワンフロアに収める配置を検討し、当日の流れを模擬的に当てはめて運営上の支障がないかを確かめて会場構成を決めた。

 同課によると、この接種は①1日~3日(木)②16日(水)~18日(金)―の6日間で実施する。①は71歳の一部以上、②は65~71歳の一部と医療・福祉従事者で2回目から6カ月が経過した人が対象。高齢者は2回目から7カ月経過を目安として振り分けている。

 必要なワクチン確保のめどはついていて、②の最終日のみモデルナ社製を接種するとして希望者(71歳の一部以上も希望可)を受け付け、他はファイザー社製を接種する。実施に先だって昨年末に対象者へ案内などを送付していて、今月13日時点で約9割が返信し数人を除いて3回目の接種を希望しているという。

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一般対象開始は4月中旬を予定



 一般(12~64歳)対象集団接種の開始時期は、2回目から8カ月経過の目安に基づき4月中旬と予定して検討中。国が目安の前倒しを示した場合は、呼応して早めるよう努めるとしている(今月13日現在)。

(2022年1月15日付紙面より)

変更後の会場構成に支障がないかを確かめる職員=13日、七川総合センターふるさと
2022年01月15日
40 終息や商売繁盛など祈願
 大泰寺で大般若祈祷会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町下和田の古刹(こさつ)、定光山大泰寺(西山十海住職)で13日、西山住職ほか、同町や太地町の7人の住職が出仕して「大般若祈祷会」を営んだ。昨年は恒例の餅まきが中止となったが、今年は新型コロナウイルス感染症対策を施した上で実施。境内や本堂は多くの参拝者でにぎわった。

 法要ではマスク着用やアルコール消毒、換気など新型コロナウイルス対策を徹底。住職らは全600巻の大般若経典を左右に波打たせながら一気に読む転読を行い、厄払いや家内安全、商売繁盛などを祈願した。

 同寺大総代の尾屋公一さんは「コロナの終息を願った。餅まきを楽しみにしてくれている住民の方も多いので今年、餅まきができることは総代、檀家(だんか)としてもうれしい限り」。

 西山住職は「コロナ終息と皆さまの生活が日常に戻ることを祈願しました。また、ご依頼を受けた多くの企業や個人の方々からの願いがかなうように一生懸命、祈とういたしました」と語った。

 餅まきは3密防止のため、本堂と薬師堂、境内に設置した舞台の3カ所で実施した。町内から訪れた60代男性は「たくさん餅を拾うことができて良かった。今年こそはコロナも収まってくれたらうれしい」と話していた。

 同寺は伝教大師により1200年前の平安初期に創建された桓武天皇勅願道場と伝わる。薬師堂は関南薬師の第一霊場として昔から近隣の人々の信仰を集めてきた。

 この日も開帳された本尊の薬師如来像(国重要文化財)は1156(保元元)年の作。その優美な姿に引かれ、例年の開帳の際は大阪や東京などからも参拝者が訪れている。

(2022年1月15日付紙面より)

大般若経典を転読し厄払いや商売繁盛などを祈願した=13日、那智勝浦町の定光山大泰寺
2年ぶりの餅まきも行われた
2022年01月15日
41 人形劇の世界を楽しむ
 井田保で「どむならん」が上演  (紀宝町 )

 紀宝町立井田保育所(小田幸美所長)で13日、劇団「どむならん」による人形劇があり、3~5歳児が歓声や笑い声を上げながら、夢中になって鑑賞した。

 どむならんは1994年9月に旗揚げ。メンバー3人が全国各地で年間約120ステージの公演活動を繰り広げている。町の依頼を受けて町内各保育所で巡回公演しており、同保育所では二つの演目を披露した。

 3人が5歳にタイムスリップした演目「あそぼ!あそぼ!」では、子どもたちと一緒にかくれんぼを楽しんだ。

 人形劇「ブヒブヒのおつかい ちゃ~んとできるかな?」は、子ブタのブヒブヒが「キノコを採ってきて」と頼まれて森へ出掛ける物語。どのキノコを採ればいいのか分からず、物知りのポンポコじいさんに教えてもらいながら、森の中を大冒険した。子どもたちは、かわいいブヒブヒにすっかり引き込まれて、夢中で劇に見入っていた。

(2022年1月15日付紙面より)

どむならんが楽しい劇を繰り広げる=13日、紀宝町立井田保育所
人形劇を楽しむ子どもたち
2022年01月15日
42 年度内完了見据え考え公表  住民税非課税世帯等の給付  (串本町 )
2022年01月15日
43 税務職員から大切さ教わる  高池小6年生租税教室に参加  (古座川町 )
2022年01月15日
44 世界遺産の普遍的意義学ぶ  ロングハイキングに向け  (新宮高校 )
2022年01月15日
45 バイカオウレン  新宮市高田  
2022年01月15日
46 世界遺産をきれいに  浦島観光ホテルが道普請  (那智勝浦町 )
2022年01月15日
47 県立高校の進学希望状況  前期選抜は21日から願書受付  (三重県教委 )
2022年01月15日
48 オリオン大星雲も見つける  冬の天体観望会  (紀宝町 )
2022年01月15日
49 町内65カ所に掲示板  告示を前に設置  (紀宝町長選 )
2022年01月15日
50 お悔やみ情報
  
2022年01月13日
51 岡さんと市村さんが受賞
 「ふるさとの田んぼと水」子ども絵画展  (北山小 )

 全国水土里(みどり)ネットが主催する「ふるさとの田んぼと水」子ども絵画展2021の審査結果がこのほど発表され、北山村立北山小学校(松本広明校長)の岡こころさん(6年)が文部科学大臣賞、市村亜莉朱(ありす)さん(同)が日本政策金融公庫農林水産事業本部長賞を受賞した。11日には同村大沼の村民会館で表彰式が行われ、山口賢二村長から表彰状を受け取った。

 絵画展は子どもたちに田んぼや農村に関心を持ってもらい、田んぼやため池、農業用水路などの風景、大切な水路を守っている人たちの姿を通して水の循環や環境保全への理解を促し、大人たちへのメッセージとして子どもたちのまなざしを届けることを目的に毎年開催している。

 今年のテーマは「新発見!わたしたちのふるさと自慢」。全国4120点の中から入賞6点、企業賞27点、入選150点、地域団体賞45点が選出された。同校では初めての応募となり、2部門で受賞。2人の作品は昨年12月4日から11日まで東京都美術館に展示され、今後は今月末まで村民会館に飾られる。

 表彰式では、松本校長が受賞までの経緯を説明し「北山小、中学校のみんなにとっても誇りであり、自信につながります」とあいさつ。山口村長が「報告を受け驚いたと同時に、大変うれしくなった。今後も応募を続け、再び素晴らしい賞が得られるよう頑張ってください」とたたえ、岡さんと市村さんに表彰状を伝達した。

 岡さんは「こんなにいい賞を頂けてうれしいです。地域の特産物であるじゃばらを懸命に収穫している姿を伝えたいと思った。これからもいろんな作品で村のことを知ってもらいたい」。

 市村さんは「まさか自分が受賞できるとは思っていなかったのでうれしい。私が大好きな牛を育てている牧場の人を考えました。この先も絵など、たくさん描いていければ」と話していた。

(2022年1月13日付紙面より)

文部科学大臣賞を受賞した岡こころさん(左から2人目)と日本政策金融公庫農林水産事業本部長賞受賞の市村亜莉朱さん(同3人目)=11日、北山村大沼の村民会館(一時的にマスクを外して撮影)
山口賢二村長(右)から表彰状が手渡された
2022年01月13日
52 それぞれの視点で研究発表
 南紀熊野ジオパーク探偵団  

 南紀熊野ジオパークをフィールドに中高生が自然や環境について調査研究をする「南紀熊野ジオパーク探偵団」(団長=東垣(あずま・わたる)・南紀熊野ジオパークセンター長)の活動発表会が8日、オンラインで開かれた。漂着海洋ごみの調査に参加した県立新宮高校、海南高校、田辺高校の生徒や研究者ら約20人がそれぞれの視点で意見を交わした。

 昨年発足した同探偵団は「think locally, act globally(地域で考え、地球規模で行動)」をモットーに、地元が抱える問題解決に向けて生徒たちが自立的に考え、世界に情報発信していくことを目指している。本年度の研究テーマは「海洋環境を考える」で、昨年10月に有志の生徒らが新宮市の三輪崎海岸および白浜町の志原海岸で漂着海洋ごみの収集、分類、計量調査を実施した。

 新宮高校の坂本美波さん(2年)は社会科学の視点から、リデュース(ごみの発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再資源化)に向けて個人・企業が取り組むべきことを発表。「身近にある海のことですら知らないことが多かった。今後、国際交流の場で研究成果を発表する予定で、自分の視点を大事にしながら結果を伝えていきたい」と語った。

 寺地航琉君(同)と深瀬孔一朗君(同)は「生物に有害な環境ホルモンへの対策」と題し、両海岸で収集した環境ホルモンを含むと思われるごみの単位面積当たりの重さを算出して比較。「三輪崎海岸ではペットボトルが多かった」と言い、地域と協力してごみ収集に取り組む重要性を述べた。

 調査をサポートした京都大学学際融合教育研究推進センターの島村道代さん(地球環境科学博士)は、最新の研究にも触れつつ「昔は瓶などのリユースできる容器が一般的だったが、なぜプラスチックに置き換わったのか。経済合理性や歴史的背景を考えることも重要。環境ホルモンは、プラスチックへの添加物と、環境中に排出された殺虫剤成分DDTなどの汚染物質をプラスチックが吸着する作用の両面から考える必要がある」と言及。

 東団長は「とてもレベルが高かった。海洋ごみは漂着するものもあれば、太平洋で浮遊するもの、海底に沈降するものもある。世界規模の視野でも、ミクロの視点でも考える必要がある非常に面白い問題。皆さんの可能性は無限に広がっている。それぞれの視点を生かして研究を続けて」と講評した。

(2022年1月13日付紙面より)

生徒たちの研究発表の様子=8日
2022年01月13日
53 宇宙探究コース新設目指す
 串本古座高校で来年度から  (和歌山県 )

 和歌山県が12日、県立串本古座高校における普通科宇宙探究コース新設に向けた取り組みを来年度から始めることを発表した。

 小型ロケットの打ち上げ開始をきっかけとした県南部活性化のための取り組み。県教育委員会県立学校教育課と要する関係先との接点を複数有する県産業技術政策課が両輪となり、宇宙に関心を持つ生徒を県内外から呼び込んで生徒数確保を図りつつ同校魅力化プロジェクトを通して培っている地域との連携も生かして目的の達成を目指す。

 両課は2024年度に同コースを新設する着地点を見据えてロードマップを描いていて、22年度以降の全入学生を対象に総合的な探究の時間の単元として「宇宙関連学習」を導入し、併せて部活動における宇宙との接点の充実や関連イベントなどへの生徒参加を積極推進する。23年度普通科グローカルコース入学生を対象に選択科目「宇宙科目」〈2年生より選択可〉を暫定的に導入(コース新設に伴う再編の検討が今後あるため)し、24年度から普通科宇宙探究コースを選択できる筋書きとなっている。

 これら段階的に進む同マップの実現に向け、受け入れ側は22年度から2カ年計画でカリキュラムや広報戦略の検討を始め▽宇宙教育の専門的知見を有する者を教員として採用▽有識者や企業などによる検討委員会運営▽受け入れ環境の整備―など要する素地の構築を進めるという。宇宙専門のコース設置は公立高校では全国初の事例という。

(2022年1月13日付紙面より)

24年度の普通科宇宙探究コース新設が目指される県立串本古座高校=12日、串本町串本
2022年01月13日
54 正月の縁起木を展示中
 宇久井ビジターセンターで  (那智勝浦町 )

 正月に飾る赤い実といえばセンリョウ・マンリョウ・アリドオシ。「千両万両有り通し」の語呂合わせで、三つを並べて金運アップや商売繁盛の願掛けをする縁起物だ。

 アリドオシはとげのある見た目から別名「オニノメツキ」ともいい、一両に相当するのだが、実はその間の十両と百両に当たる植物もある。

 十両はヤブコウジ、百両はカラタチバナという植物で、いずれも冬につややかな赤い実を付ける常緑低木である。より大きな赤い実を付けるミヤマシキミを「億両」と呼ぶ人もいる。豪華な名前は、色味の少ない冬の森で、枝いっぱいに付いた実を大金になぞらえたからだそう。

 那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンターでは現在、一両、十両、百両、千両、万両の五つの縁起木を並べて展示している。カラタチバナ以外は全て園地内で採取したもので、同センターは「それぞれの植物の違いなどを見比べてもらえれば」と呼び掛けている。

 開館時間は午前9時~午後5時で、水曜日休館。

(2022年1月13日付紙面より)

赤い実を付けた縁起木=11日、那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンター
2022年01月13日
55 自分で考えてから行動しよう  キッズ〝輝け〟スクール  (相野谷小 )
2022年01月13日
56 紀和警察官駐在所が完成  老朽化で建て替え  (熊野市紀和町 )
2022年01月13日
57 今年一年の平穏を祈願  初薬師の法要営む  (紀宝町 )
2022年01月13日
58 見守り兼ねて会員宅を訪問  すみれ町内会がマスク配布  (新宮市 )
2022年01月13日
59 「来年こそは盛大に」  青彦神社で春の例大祭  (那智勝浦町 )
2022年01月13日
60 規模縮小し神事と獅子舞斎行  市野々王子神社例大祭  (那智勝浦町 )
2022年01月13日
61 感謝忘れず大人への一歩  新成人を祝う会に18人  (田辺市本宮町 )
2022年01月13日
62 愛好者180人プレーに臨む グラウンドゴルフ「新年初打ち大会」 (串本町)
2022年01月13日
63 110番の適正利用求む  道の駅橋杭岩で街頭啓発  (串本警察署 )
2022年01月13日
64 稽古の成果いち早く披露  田並で創作中の作品公演  (串本町 )
2022年01月13日
65 お悔やみ情報
  
2022年01月09日
66 幸せや終息願い板打ち鳴らす
 飛瀧神社で牛王神璽祭  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)の別宮飛瀧(ひろう)神社で8日、牛王神璽(ごおうしんじ)祭が営まれた。「牛王杖(ごおうづえ)」と呼ばれるヤナギの枝でカシの板を打ち鳴らし魔をはらい、霊験を高めて「牛王神符」を仕上げた。

 牛王神符は熊野三山に伝わる特有の神札で魔よけ、災難よけのお守り。熊野の神の使いとされる八咫烏(やたがらす)の絵文字が描かれており、同大社では72羽のカラスで「那智瀧宝印」と記されている。

 元日早朝に那智の滝からくみ上げた若水で墨を溶き、翌2日からの初刷りから毎日、本殿で祈とうが続けられてきた。満願を迎えたこの日は多くの参拝者が見守る中、神事が執り行われた。

 男成宮司らが無病息災などを祈り、仕上がった100枚の神札をヤナギの枝に巻いて参列者に授与した。

 男成宮司は「今年は寅(とら)年。虎にあやかり、力強く歩み進めることでおのずと穏やかな日々を迎えることができると思う。滝元で満願を迎えた霊験あらたかな守り札を多くの方々にお渡しして、新型コロナウイルス終息と今年一年の幸せを祈っています」と語った。

(2022年1月9日付紙面より)

牛王杖で板を打ち鳴らし魔をはらって霊験を高めた=8日、那智勝浦町那智山の飛瀧神社
神職が仕上がった神札をヤナギの枝に巻き付けた
2022年01月09日
67 買い物客でにぎわい見せる
 今年最初の「紀の宝みなと市」  (紀宝町 )

 今年最初の「紀の宝みなと市」が8日、紀宝町の鵜殿港で開かれた。町内外から多くの人が足を運び、活気にあふれた。

 みなと市は2012年12月に初開催。毎月第2土曜日に開催してきたが、昨年は新型コロナウイルスの影響で中止が続き、12月11日の「9周年記念市」で1年ぶりに復活した。

 今回は会場でのマスク着用、手指消毒を呼び掛け、近海で水揚げされた鮮魚や地元産の野菜などが販売されたほか雑貨店も並んだ。

 訪れた人たちは、お目当ての品々を買い求め、出品者ら来場者同士の会話も弾んでいた。

(2022年1月9日付紙面より)

多くの人が訪れた「紀の宝みなと市」=8日、紀宝町の鵜殿港
2022年01月09日
68 新鮮な野菜をどうぞ
 「木の薫る店」にぎわう  (新宮市高田 )

 新宮市高田の雲取温泉高田グリーンランド敷地内にある「木の薫る店」で8日、「野菜市」があった。8人の生産者によるダイコンやハクサイ、サトイモなどの新鮮な野菜が並び、多くの地域住民でにぎわった。

 和歌山県のモデル整備事業として県の補助を受けて2002年度に紀州材を使用し建設された同所。これまで無人市場などとして開所していたこともあるが、地域ではさらなる建物の有効利用方法を模索していた。

 そんな中、おととしに五十数年ぶりのUターンを果たした石田千代さん(73)が、建物の活用ならびに、これまで近隣住民らで分け合うなどしていた野菜などを地域に広く循環させようと野菜市の開催を提案。昨年12月に第1回を開催し、午前中で完売するほどの盛況を博した。

 1回目の開催に当たり、チラシを全戸配布した石田さん。市場開催の際には店番と両替を担う。「よそに出て帰ってきて、本当に良い所だと感じる。田舎暮らしを満喫している。地域活性化のために若い人やIターンの人たちも頑張ってくれているが、私も少しでも協力できたら」と思いを語る。

 「高齢者が外に出るきっかけにもなれば。品物の循環だけでなく、地域のコミュニティーの場になればいいですね」。訪れた住民らに対し「ゆっくり休憩していってよ」などと声を掛ける。1本50円のダイコン、1玉100円のハクサイ、1袋80円のジャガイモなどを前に、住民らは献立や調理方法を相談するなどして買い物を楽しんだ。

 野菜市は季節や野菜の収穫量などにもよるが、月に1、2回の頻度で実施していくという。

(2022年1月9日付紙面より)

料理方法の相談などをしながら買い物を楽しむ住民ら=8日、新宮市高田
2022年01月09日
69 大切な子どもを守るために  はま建装がマスクを寄贈  (太地町 )
2022年01月09日
70 26年連続で減少  和歌山県の人口91万3523人に  
2022年01月09日
71 年に1度の「白玉宝印」 厳かに八咫烏神事 (熊野本宮大社)
2022年01月09日
72 新成人の門出を祝福  華やかに成人式  (那智勝浦町 )
2022年01月09日
73 小倉氏、屋敷氏の功績たたえ  神木公民館前に顕彰看板設置  (御浜町 )
2022年01月09日
74 日本初の新姫サプリ誕生  トレイティブ社「クロレラ姫」を全国販売  (熊野市 )
2022年01月09日
75 初入賞目指して練習に励む  美し国三重市町対抗駅伝  (紀宝町チーム )
2022年01月09日
76 お悔やみ情報