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2021年09月30日
1 郵便ポストの防災情報更新
 年内に市内全域へ  (新宮市 )

 新宮市と新宮郵便局は現在、QRコードおよび海抜表示付き郵便ポストの更新作業を実施している。28日には同市伊佐田町の新宮郵便局前ポストで竹田和之・防災対策課長と間嶋義則・新宮郵便局長がQRコードシートを貼り替えた。年内をめどに市内99カ所の全ポストへの更新作業を行っていく。

 郵便ポストへのQRコード貼付は、昨年3月から共同実施している「災害・観光・郵便局のPR」を兼ねた取り組み。

 このたびの貼り替えは防災情報を最新版である「Web(ウェブ)版新宮市ハザードマップ」にリンクするためのQRコード更新に伴うもの。更新前は市内避難所・避難場所の一覧表示だったが、貼り替え後は位置情報を利用し、現在地の危険性を瞬時に確認することができる。

 郵便ポストにQRコードと海抜情報を貼付することで市民はもちろん、土地に不慣れな観光客もいざというときはスマートフォンなどでQRコードを読み込むことによってハザードマップに接続が可能。ポストの位置から現在地の津波の浸水深、最寄りの避難場所などを確認することができる(位置情報を取得するためにはブラウザの位置情報をオンにしておく必要がある)。

 間嶋新宮郵便局長は「新型コロナウイルスが終息したら多くの観光客が新宮市を訪れると思う。歩いて観光する人も多く、その際は防災・観光情報などの取得に活用いただければ」と話している。

  □     □

■Web版新宮市ハザードマップ

 新宮市では、昨年5月から「Web版新宮市ハザードマップ」のサービスを開始している。洪水浸水想定区域や浸水被害実績、津波浸水想定区域、土砂災害警戒区域、避難所の位置などを選択して確認できるほか、洪水時や津波時の「逃げどき判定」ができる機能も備えられている。

 多言語(日本語、英語、中国語、韓国語)にも対応。パソコンやスマートフォン、タブレット端末で閲覧ができる。市では「Web版新宮市ハザードマップを事前にお使いいただき、避難の際に役立てて」と活用を呼び掛けている。

(2021年9月30日付紙面より)

竹田和之・防災対策課長(左)と間嶋義則・新宮郵便局長がQRコードシートを貼り替え=28日、新宮市伊佐田町
QRコードを読み取り避難場所などを確認
2021年09月30日
2 讃寿会が草刈り作業
 「社会奉仕の日」に合わせて  (紀宝町 )

 全国老人クラブ連合会が定めた全国一斉「社会奉仕の日」の取り組みとして、紀宝町鵜殿の老人クラブ「讃寿会(さんじゅかい)」(牧戸光彦会長)は28日、同地区の中曽公園で清掃活動を実施した。

 社会奉仕の日(9月20日)は、地域社会に対する感謝と地域の担い手としての活力を示すことが目的。「きれいな地球を子どもたちへ」をスローガンに、全国各地で「花のあるまち、ゴミのないまち」を目指した美化活動、環境活動が展開されている。

 同会では30年ほど前から「社会奉仕の日」と3月、7月の年3回、ボランティアで清掃に取り組んでいる。

 今回は約30人が参加し、午前7時から作業を進めた。草刈り機で公園内の雑草を刈り取り、雑草を集めてビニール袋に回収するなどして約2時間で清掃を終えた。

 牧戸会長は「前日から作業してくれた有志会員や参加してくれた会員のおかげでスムーズに作業を終えることができた」と話していた。

(2021年9月30日付紙面より)

草刈り作業に取り組む讃寿会の会員=28日、紀宝町鵜殿
2021年09月30日
3 身近な工事に関心持って 串本西中招き現場見学会 (木下建設)

 すさみ串本道路田並中ノ谷地区進入路工事を請け負う木下建設株式会社が27日、串本町立串本西中学校(平原良一校長、生徒29人)を招いて現場見学会を開いた。

 同社が住民に身近な工事を知ってほしいという思いで現場最寄りの同校に提案し、同校は校外の職場に触れキャリア教育を進める良い機会として招待を希望。双方、時節柄の新型コロナウイルス感染症対策を十分に講じた上で現場見学会実施へとこぎ着けた。

 先んじて25日に同町の12~15歳対象新型コロナワクチン集団接種〈2回目〉があった影響で参加できた生徒は18人。スクールバスで国道42号沿いの出入り口から作業用道路経由で同社田並中ノ谷作業所(得能晃所長)を訪ね、得能所長ら社員の歓迎を受けて現場見学会に臨んだ。

 得能所長による現場や見学の概要説明を経て、序盤は国土交通省紀南河川国道事務所の田中富博建設監督官がすさみ串本道路の概要を紹介。中盤は同社が準備した▽ICT建機操縦▽調査用ドローン操縦▽鉄筋組み―の各体験提供で、生徒は学年別に分かれローテーションして一通り挑戦した。終盤は工事中に心掛けていることややりがい、すさみ串本道路事業の全体像や予算規模など同校が事前に寄せた質問事項に答えて生徒の理解を後押しした。

 一連の体験を経て河田栞奈さん(3年)は「ドローンで遠くまで見渡せるのが楽しかった。来る途中でいろいろな現場を見てきたけれど、難しい作業も多そうで大変だろうなと感じた。そのような仕事に頑張ってくれている皆さんと接してとてもかっこいいと思った」と印象をコメント。得能所長は「まずは学校に身近な所でしている工事や働く人々に関心を持ってもらえれば」と生徒の今後を期待し、平原校長は「校内では伝えることしかできない校外の職場をじかに見させていただけたことは、生徒の将来に対する視野を広め目標にバリエーションをもたらす。生徒の目指す将来はそれぞれなので土木分野に就くかどうかは別として、頂いた経験は今後の進路選択の中で必ず生きてくると思う」と同社の招待に感謝しつつ生徒の体験を後押ししていた。

(2021年9月30日付紙面より)

田並川方向へ迫る工事現場を山側から眺める=27日、串本町田並
現場見学の概要を串本西中の生徒らに説明する得能晃所長
2021年09月30日
4 敷地の造成工事が終了
 新クリーンセンター建設地  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町二河に建設される新クリーンセンターの敷地造成工事がこのほど、終了した。当初は今年5月に終了予定だったが、資材調達などに時間を要したため約3カ月の延長となっていた。令和7年度の稼働開始に向け、一歩進んだ形となった。

 同町によると、工事では排水溝を設置し、谷を埋め立てて平地を造成。敷地面積は約8800平方㍍で、本年度中に工事業者の入札を実施するという。

 施設本体工事は業者選定後、来年12月ごろから開始する予定。6年度(7年3月)中に工事を終え、7年度の稼働を目指すとしている。

 担当職員は、新クリーンセンターは将来の人口減少やごみ量も予測して建設するとし、「1日当たりのごみ処理量は旧クリーンセンターが約50㌧だったが、新クリーンセンターは約23㌧の能力となる。人口に合わせて施設の規模も小さくなる」と話していた。

(2021年9月30日付紙面より)

敷地の造成工事が終了した新クリーンセンター建設地=28日、那智勝浦町二河
2021年09月30日
5 鏡を見ながらブラッシング  鵜殿保育所で歯磨き指導  (紀宝町 )
2021年09月30日
6 数量限定、プレミアム餌やりも  リニューアル記念キャンペーン  (ウミガメ公園 )
2021年09月30日
7 台風16号が北上中  高波警戒、強風にも注意  
2021年09月30日
8 功労たたえ県知事表彰 新宮・東牟婁管内で3人 (和歌山県)
2021年09月30日
9 快適な生活のために自動運転を  未来技術社会実装事業に選定  (太地町 )
2021年09月30日
10 シュウカイドウの花  那智の滝近くで咲く  
2021年09月30日
11 小椋佳さんが奉納コンサート  熊野速玉大社で乗船客限定  (クルーズ客船「にっぽん丸」 )
2021年09月30日
12 災害から身を守ろう  下里保で総合避難訓練  (那智勝浦町 )
2021年09月30日
13 笑顔でプレー楽しむ  千穂第一地区サロン「グラウンドゴルフ」  (新宮市 )
2021年09月30日
14 犬に触れ命の大切さ学ぶ  三輪崎小で「わうくらす」の授業  (新宮市 )
2021年09月30日
15 秋晴れの下、4校が挙行 秋の運動会シーズン中盤 (串本町や古座川町)
2021年09月30日
16 スーパーの仕事学ぶ  田原小3年生が社会見学  (串本町 )
2021年09月30日
17 第3回定例会一般質問④  串本町議会  
2021年09月30日
18 お悔やみ情報
  
2021年09月29日
19 「繋がる僕らの想い」 新高祭2021が開幕 

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長、生徒541人)で28日、文化祭と体育祭を合わせた「新高祭2021」が開幕した。今年のテーマは「一致団結“距離は遠く 心は密に” 繋(つな)がる僕らの想い」。文化クラブによるステージ発表では1、2年生のクラスに映像を中継して遠隔で鑑賞するなど徹底した感染対策を取りつつ、全校生徒が心を一つに新高祭を盛り上げた。

 例年は文化祭「彩雲祭」と体育祭を分けて開催しているが、本年度は新型コロナウイルス感染拡大による分散登校の影響で日程がずれ込んだため、文化祭と体育祭を合わせて開催することとした。

 開会式では生徒会の岡本華凛会長が「開催が厳しい状況の中で、少しでも楽しい高校生活になるよう最善を尽くしてくださった方々に感謝し、全力で楽しみましょう。皆で心を合わせ、新宮高校の良き伝統を次の世代にもつないでいきましょう」と開会を宣言。

 文化行事の部では、今年吹奏楽コンクール関西大会に出場した吹奏楽部や放送部、琴部がそれぞれの練習の成果を披露。体育行事の部では5ブロックに分かれてリレーや大縄跳び、障害物競走で熱い戦いを繰り広げた。

 宇惠惟織・新高祭実行委員長は「新型コロナの影響で高校生活最後の体育祭と文化祭が同日の開催になり、少し悔しいですが、限られた時間の中で練習してきたことを発揮し、最高の新高祭にしたい」と語っていた。

(2021年9月29日付紙面より)

ディープパープルメドレーを演奏する吹奏楽部=28日、新宮市の県立新宮高校
「銀河鉄道の夜」を朗読する放送部
2021年09月29日
20 例大祭前に事故防止協議会 当日、ライブ配信を予定 (熊野速玉大社)

 熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」=10月15日(金)、16日(土)=に向けた事故防止協議会が27日夜、同大社双鶴殿であった。神職や関係者ら25人ほどが参加。安全に例大祭が執り行われるよう注意事項などを話し合った。

 例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御(とぎょ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を回る「神輿渡御式」から成る祭り。

 2月の御燈祭(おとうまつ)りと合わせ、「新宮の速玉祭・御燈祭り」として2016年3月、国の重要無形民俗文化財(重文)に指定された。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、昨年に引き続き早船競漕(きょうそう)を取りやめ、一部規模を縮小し斎行。

 15日の本殿大前の儀は参列を呼び掛けず神社関係者のみで営む。渡御式は参列者を縮小し、神馬渡御式は同大社を出立後、登坂を通って阿須賀神社に向かい市内を回らず同大社に戻る。神輿渡御式では神幸船神輿を使用。出立後、市内を回らずそのまま河原へ向かう。祭事の様子は当日、動画配信サイト「ユーチューブ」でライブ配信される予定で、動画は同大社ホームページで閲覧することができる。

 今年の留意事項には▽参列の自粛を行う▽大祭供奉(ぐぶ)員を減らす▽参加者、関係者の体温検査を行う▽参加者、関係者へ手の消毒、人との距離の確保、マスク着用を呼び掛ける▽直会の中止―など、昨年同様コロナ感染対策が盛り込まれた。

 現在同大社ホームページでは、例大祭の紹介動画を配信中。上野宮司はコロナ禍における新たな試みであるライブ配信について「祭事の要所要所を配信する予定だが、ライブということを意識し神様が渡御されるという気持ちを重々持ってご奉仕いただきたい」と呼び掛けた。

(2021年9月29日付紙面より)

例大祭に向け協議が行われた=27日夜、熊野速玉大社双鶴殿
上野顯宮司
2021年09月29日
21 打ち上げ軸で魅力に親しむ
 検討中の観光クルーズ試行  (南紀串本観光協会 )

 南紀串本観光協会(島野利之会長)が24日、漁船を使った観光クルーズ事業立ち上げに向けた試行に臨んだ。

 同協会は将来のロケット見学需要を見越して同事業の検討を進めていて目下、小型ロケット「KAIROS(カイロス)」の打ち上げを足掛かりにして町域にあるさまざまな観光の魅力に親しむ内容を模索している。この日取り組んだ試行は、現時点での課題の洗い出しと試行に対する外部意見の取り入れを目的として計画。モニター客として県立串本古座高校CGS部の清野祐介顧問と部員代表の谷下好花さん(1年)らを迎え、発起人含め20人規模で実施した。

 コースは和歌山東漁業協同組合串本本所〈発着地点〉~クエの餌やり体験~橋杭岩~九龍島(くろしま)・鯛島~箱島沖〈ロケット見学海域〉~紀伊大島北岸・金山灯台~くしもと大橋~マグロ養殖海域〈遠望〉~同本所と設定。同体験を提供する有限会社岩谷水産所有の漁船・大裕丸2隻に分乗してクルーズをした。

 クエの餌やり体験は、同社が誇る全国的にも類がない40年来の養殖クエ(体長約1㍍、体重40㌔)にメジカを給餌する内容。同社の岩谷耕三さんが解説し、一同養殖いかだ上から体験の印象を確かめた。以降は同協会ガイド部会の神保圭志部会長の案内で進行。橋杭岩は陸側と海側の両方から観察し九龍島や鯛島などへも接近し神保部会長はまつわる歴史や地質面での特色などをモニター客らに語り聞かせた。

 まだ見られない打ち上げ見学の場面は停船による船酔い軽減のため今回は通過とし、その他内容は本番さながらに実践した。今後は試行の結果検証と収集した意見を参考にし、打ち上げ開始に間に合うよう事業化を目指すという。

 同部はウェブ会議システムを駆使し校内で清野顧問と谷下さんによる体験リポートを視聴し、疑問に感じたことをリアルタイムで案内役に質問する形で試行を疑似体験。その代表として参加した谷下さんは初めて見たクエの大きさや近くで見る橋杭岩や九龍島などが印象的だったそうで「説明も分かりやすくて楽しかった。(同部の)みんなに見せたいところをしっかり伝えたかったけど間に合わなくて、もう少しゆっくりと見られたら良かったなと思った」と試行の印象を語った。

 同協会の宇井晋介事務局長は、ロケットをどの位置から眺めるかで足掛かりとなる実感を得られたと成果を振り返り、「今日はガイドにも乗船してもらったが、そのように社会教育的な面を付けるなどアレンジはいくらでもできると思う。初めて試行をしてみて、これならロケットを見に来た方をどう(地元へ)引っ張り込むかというところへつながると確信した」と手応えを語った。

(2021年9月29日付紙面より)

森戸崎を射点の目安にしてロケット見学海域へクルーズ=24日、串本町沖
有限会社岩谷水産のクエの餌やり体験を養殖筏上で体験
2021年09月29日
22 市民の利便性向上目指し
 日本郵便と包括連携協定締結  (新宮市 )

 新宮市は27日、市役所で日本郵便株式会社と「包括連携協定」を締結した。紀南地区連絡会(田辺市以南)では田辺市、太地町、那智勝浦町に続いて4番目で、和歌山県内では21例目となる。

 同協定は、お互いが有する人的・物的資源を提供・有効活用することで、住民サービス向上や地域の活性化を図ることを目的とするもの。協定内容は▽安心・安全な暮らしの実現(地域の見守り活動、災害・防災対策への取り組みなど)▽地域経済活性化(観光PRへの協力など)▽人権啓発(人権啓発パンフレットなどの掲示・設置協力など)▽住民の利便性向上(市広報物などの掲示および設置協力など)―に関すること。

 市と同社は、これまでにも「地域における協力に関する協定」(地域見守り活動、道路損傷や不法投棄の情報提供)と防災協定を結んでいる。

 締結式には同社から濵周良・三輪崎郵便局長、南方慎一朗・新宮中央通郵便局長、間嶋義則・新宮郵便局長が出席。濵三輪崎郵便局長と田岡実千年市長が協定書に署名し締結の運びとなった。

 田岡市長は協定締結に当たり「(郵便局は)地域の窓口としての機能を有することや、公共性の高い郵便業務を通して、市内全域を熟知いただいている。四つの重要事項について協力いただけることは非常に心強い」と感謝。

 南方新宮中央通郵便局長は「郵便局を安全・安心の拠点として活用いただきたい。紀南地区連絡会の77の特定郵便局の3分の1の職員が防災士の資格を有している。市民の方の安心安全、地域活性化、より住みやすいまちづくりのために協力させていただければ」と話した。

 田岡市長は、市内郵便局が販売を担う市プレミアム付商品券の販売状況を確認。協力に感謝し「このたびの協定も具体的な取り組みとしていきたい」と伝えた。

(2021年9月29日付紙面より)

締結式に出席した(左から)下基・企画調整課長、新谷嘉敏・企画政策部長、田岡実千年市長、濵周良・三輪崎郵便局長、南方慎一朗・新宮中央通郵便局長、間嶋義則・新宮郵便局長=27日、新宮市役所
2021年09月29日
23 「歌うのが生きがい」  米寿迎えた92人祝う  (御浜町 )
2021年09月29日
24 一声運動で交通事故防止を  御船郵便局を協力店に指定  
2021年09月29日
25 運動会に向けて会場で草刈り  相野谷小学校で約40人が作業  (紀宝町 )
2021年09月29日
26 相撲絵師最後の作品届く  大江武史さんに琴剣さんのイラスト集  (熊野市 )
2021年09月29日
27 橋脚に目印、黄色は「避難せよ」  言い伝え継承、目に見えるよう  
2021年09月29日
28 歴史や風土など学ぶ  2年生がフィールドワークで串本へ  (城南中学校 )
2021年09月29日
29 ノアズキの花が咲く  宇久井ビジターセンター  
2021年09月29日
30 1位に杉本光朗さん  写連新宮支部9月例会  
2021年09月29日
31 多くの人の支えに感謝  中川夏希さんが表敬訪問  (新宮市 )
2021年09月29日
32 ずっしりとした実り収穫  明神小児童らが稲刈り  (古座川町 )
2021年09月29日
33 『宇宙兄弟』の映画観賞  串子連行事で家族ら78人  (串本町 )
2021年09月29日
34 第3回定例会一般質問③  串本町議会  
2021年09月29日
35 お悔やみ情報
  
2021年09月14日
36 本谷紗己さんが銀河乗客にPR
 紀の国わかやま文化祭  (新宮市 )

 10月30日(土)から和歌山県内全域で開催される「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」を広く周知しようと同文化祭和歌山県実行委員会は12日、新宮市のJR新宮駅で西日本旅客鉄道株式会社和歌山支社協力の下、長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」とタイアップしたおもてなし企画を実施した。同文化祭スペシャルインフルエンサーを務めるモデルの本谷紗己さんが一日車掌を務め、催しのPRなどを行った。

 この日は地元和歌山を拠点に活動する兄弟お笑いコンビ「すみたに」らキャラバン隊メンバーと、きいちゃんも現場に駆け付け、場を盛り上げた。

 本谷さんは駅構内において、乗客や駅利用者らを前に文化祭の詳細などをマイク放送し、記念撮影などにも応じた。乗車後は同駅からJR太地駅までの間、列車内で銀河限定のスタンプ押印や文化祭に関するパンフレットなどの配布にも取り組んだ。

 また、同じくスペシャルインフルエンサーで、声優の中島由貴さんが事前収録した声による車内放送も紀南、紀中、紀北の各エリアで流され文化祭をPRした。

 本谷さんは「銀河に乗って乗客の皆さまに文化祭をPRできることはめったにない貴重な経験。本当にうれしいです」。

 意気込みについては「スペシャルインフルエンサーとしてこの日、撮影した動画や写真はユーチューブ(動画投稿サイト)やインスタグラムを通して発信します。今日は多くの方々に和歌山の魅力と文化祭を知っていただきたいです」と笑顔で語った。

 駅構内で銀河や催しを撮影していた40代男性は「国民文化祭が来月、和歌山県で開催されることを初めて知った。知人にも教えてあげたい」と話していた。

(2021年9月14日付紙面より)

本谷紗己さんが紀の国わかやま文化祭2021をPRした=12日、新宮市のJR新宮駅
新宮駅職員も参加し記念撮影(一時的にマスクを外して撮影)
2021年09月14日
37 髙木亮英さんが青岸渡寺住職を拝命
 智英さんが補陀洛山寺住職に  (那智勝浦町 )

 「父と兄から、西国三十三所の一番寺と世界遺産の重みを引き継いで身の引き締まる思い」。那智山青岸渡寺の副住職として、兄で住職だった故・髙木亮享(りょうきょう)氏を支えてきた亮英(りょうえい)さん(71)は語る。8月5日に正式に同寺の住職を拝命した。また、同日に長男の智英(ちえい)さん(39)が補陀洛山寺の住職を拝命。親子二人三脚で歴史と文化が詰まった世界遺産の両寺を守っていく。

  □     □

■父と兄の重責を引き継ぐ



 那智山で生まれ、那智の滝を身近に感じながら成長した亮英さん。1965年に比叡山に入山し72年に龍谷大学を卒業した。

 那智勝浦町史の編さん委員も務め、74年に出家得度。同寺の住職だった父の故・亮孝氏と兄・亮享氏の背中を追い、今日に至る。

 諸国霊山100余カ所、中国、インド、韓国で仏教聖地巡礼し、スペイン巡礼も行う。84年に同寺の副住職を拝命。89年には熊野大峰奥駈修行を復活させた。

 その後は世界宗教サミットへの参加、那智四十八滝回峯復活、葛城二十八宿行も始めた。2017年には権大僧正に昇任している。

 「これまで寺を守ってきた父、その跡を継いだ兄。二人の存在のおかげで今がある。尊敬する兄という手本を失ったのは大きな痛手」と父と兄の死を振り返る。

 住職拝命について「父と兄の背中を参考にして、歴史や文化、重責を受け継ぎ、火災や災難を防ぎ寺を守っていく。その後は熊野修験も含め、心も信仰も次の世代に伝え引き継いでいきたい」と力を込めた。

 趣味は山歩き。座右の銘は、自分自身の置かれた場所で精いっぱい努力し、明るく光り輝くことのできる人こそ、何物にも代え難い貴い国の宝という意味の「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」だと話した。

  □     □

■父の背中を追い、支える



 智英さんは2000年に県立新宮高校卒業後、龍谷大学に進み04年に比叡山延暦寺にて得度受戒。亮英さんの弟子となった。

 05年に比叡山行院にて天台四度加行遂行。その後、叡山学院を経て神峰山寺(かぶさんじ)に入寺し修行。19年に那智山青岸渡寺に入寺した。

 大阪府の神峰山寺時代については「檀家(だんか)寺だったため、お通夜やお葬式のお勤めも多かった。いろいろな方々と接し、悩みに添えるようなこともあったため良い修行を積むことができました」と回顧する。

 補陀洛山寺の住職拝命を受けて、「天台宗補陀洛山寺の法灯を継承すべく、後世に歴史や信仰を伝えていきたい」と抱負を述べた。

 また、智英さんは総本山から辞令が下り次第、年内にも青岸渡寺の副住職を拝命する。寺院運営や熊野修験については「時代の流れに合わせて青岸渡寺、補陀洛山寺のホームページやSNS(会員制交流サイト)の整備などを行う。幅広い世代の方々に参詣していただけるような寺院運営に従事していきたい。また、復興した熊野修験を後世に残すため、祖父と父の意志を受け継いで継承していく」と固い意志を示した。

 父・亮英さんに対しては「父と同じようにはできない。父をサポートするとともに、これからも背中を追い続けていきたい。一生、修行です」。

 趣味は父と同じで山歩き。好きな言葉は「忘己利他(もうこりた)」。自分のことは後にして、人に喜んでもらえることを行うといった意味があるという。

(2021年9月14日付紙面より)

父・髙木亮英さん(右)と息子の智英さん
2021年09月14日
38 挑戦の結果を町長に報告
 潮岬中2年の久保凛さん  (串本町 )

 本州最南端から全国の頂へ―。全日本中学校陸上競技選手権大会共通女子800㍍に出場した串本町立潮岬中学校2年・久保凛さんが10日、田嶋勝正町長を表敬訪問し結果を報告するなどした。

 久保さんは7月にあった第67回全日本中学校通信陸上競技大会和歌山県大会共通女子800㍍で優勝。その予選で大会新となる2分14秒04を記録した。この大会は第48回全日本中学校陸上競技選手権大会標準記録突破大会を兼ねていて、標準記録(2分16秒50)を突破し同選手権大会同種目の出場権を獲得した。

 来る本番までの間には第70回近畿中学校総合体育大会があり、久保さんは地方、県、近畿の同種目で優勝。ベストタイムの更新はならずも力を増して先月18、19日実施の同選手権大会を迎えた。

 予選の記録は41人中9位。8位以上を対象とするA決勝には届かなかったが9~16位を対象とするB決勝に進出し3着となった。結果は総合11位だが、記録だけをみれば全国で7番目、2年生選手の中では全国首位の結果となった。

 以降、28日に紀三井寺公園陸上競技場であったU―16陸上競技大会選考会女子県代表選考種目1000㍍に挑戦し記録2分56秒22で優勝。来月22日(金)から24日(日)まで愛媛県総合運動公園陸上競技場で開かれるジュニアオリンピックカップ(JOC)第52回U―16陸上競技大会の同種目出場権を得た。

 これら一連の経過を教育課の鈴木一郎課長が本人同席の下で田嶋町長へ報告。同校も同選手権大会女子800㍍決勝の動画で久保さんの挑戦の様子を伝え、田嶋町長は県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会でもコースレコードを重ねる活躍をしている久保さんのさらなる好成績を喜び「話を聞いて心強く、まだ伸びると感じた。まちもできる限りバックアップ態勢を取るので、次のU―16などいろいろな場面でいい成績を残してほしい」といっそうの活躍を今後に期待した。

 田嶋町長に将来の目標を尋ねられ、「オリンピックに出たい」と胸を張って答えた久保さん。「(同選手権大会の)結果には少し悔しいところもあるけれど、自分の全力で走れたし悔いはない。来年も出場して1位が取れるよう、これからも頑張ります」と意気込み、その目標を達成する自信も力強く示した。

(2021年9月14日付紙面より)

全日本中学校陸上競技選手権大会などの結果を報告する久保凛さん(中)=10日、串本町役場
2021年09月14日
39 早急に逃げて命守る
 高田小・中で土砂災害避難訓練  (新宮市 )

 新宮市立高田小学校・中学校(大家淳志校長、児童6人、生徒6人)で10日、土砂災害避難訓練があった。児童生徒たちは避難経路を確認するなど、災害への意識を深めた。

 訓練は2019年から実施し、今年で3年目。11年に発生した東日本大震災、紀伊半島大水害から10年が経過したことに伴い、子どもたちに山の多い同地域で起こる可能性がある土砂災害への意識を持ってもらおうと行われた。

 この日は同校横にある山が崩れ落ちたと想定。災害を知らせる校内放送が流れると、児童生徒は防災頭巾をかぶり、教職員の指示に従って駐車場へ一次避難した。駐車場に土砂が迫り、校門から逃げられないことも想定し、脚立を使ってフェンスを乗り越える二次避難訓練にも取り組んだ。

 避難を終えた子どもたちに同中学校の成見雅貴教頭が「土砂が押し寄せた場合には校門からは出られず、さらに避難しなければいけません。地形上、津波の心配は少ないかもしれないが、豪雨時には川の増水が考えられるので注意しましょう」と伝えた。

 大家校長は「災害発生時に先生たちが皆さんの近くにいるとは限らない。そんな状況でも早急に逃げられるように訓練を重ね、精度を上げるのが重要。自然災害はいつ、どこで起こるか分からない。『絶対に生きる、諦めない』という気持ちで、命を守ることを忘れないでください」と呼び掛けた。

 水口胡都(こと)さん(6年)は「最初に比べると訓練の大切さを知り、避難時の判断ができるようになりました。実際の災害は想像以上に恐ろしいと思うので、授業の中だけでなく普段から防災への意識を高めたい」と話していた。

(2021年9月14日付紙面より)

防災頭巾をかぶり訓練に取り組む児童たち=10日、新宮市立高田小学校・中学校
大家淳志校長(右)の話に耳を傾けた
2021年09月14日
40 近大新宮がベスト8進出
 秋季高校野球県一次予選  
2021年09月14日
41 町民有志が出馬を要請  4期目の現職・西田健町長に  (紀宝町 )
2021年09月14日
42 一見勝之さんが初当選  10年ぶり新人同士の争い制す  (三重県知事選 )
2021年09月14日
43 マスク着用困難者に「意思表示カード」  和歌山県  
2021年09月14日
44 「熊野」テーマの絵画審査 11月6、7日に丹鶴ホールで展示 (新宮市)
2021年09月14日
45 一般会計補正予算が可決  9月定例会で18議案を審議  (太地町議会 )
2021年09月14日
46 白いヒガンバナ  新宮市のタウンガーデン  
2021年09月14日
47 気軽に相談し虫歯予防  城南中1年生が歯磨き講座  (新宮市 )
2021年09月14日
48 楽しい夏の思い出に  丹鶴幼で「夏まつりごっこ」  (新宮市 )
2021年09月14日
49 ロケット描いたバス導入  大塔交通社の串本営業所  (串本町 )
2021年09月14日
50 経験者の話聞き理解深める  高池小4年生大水害教わる  (古座川町 )
2021年09月14日
51 お悔やみ情報
  
2021年09月05日
52 祈り込めキャンドルともす
 那智谷大水害遺族会が追悼式  (紀伊半島大水害から10年 )

 当地方に甚大な被害をもたらした紀伊半島大水害(2011年)から10年。各地では、同水害の犠牲者を追悼するための慰霊祭や式典、復興催事などが営まれた。本紙エリアでも新型コロナ感染予防対策が講じられる中、遺族や関係者らが故人をしのび、防災への誓いを新たにした。

 4日未明、那智勝浦町井関の紀伊半島大水害記念公園で那智谷大水害遺族会(岩渕三千生(みちお)代表)による追悼式があった。犠牲者の遺族ら約60人が参列し、さまざまな思いを胸に死者・行方不明者数と同じ29個のLEDキャンドルに明かりをともした。

 昨年と同様に、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、追悼式で使用するキャンドルの製作は中止となり、火を使わないLEDライトをキャンドルに用いた。

 午前1時から始まった追悼式には、水害の犠牲となった中平景都君=当時(小2)=の同級生も駆け付けた。

 岩渕代表(60)があいさつし、参列者が黙とうをささげた。その後、静かにキャンドルに明かりがともされた。

 景都君の同級生で前日に18歳の誕生日を迎えた同町市野々在住の村田健士朗(けんじろう)君(新宮高校3年)は「高校卒業後は同級生が集まる機会がなくなってしまうので今回、集まれて良かった。帰り道も同じだった景都君を思い出しながら、感謝を伝えた。今後もまた来たい」。

 水害で妻と娘を失った寺本眞一さん(68)は「家内と娘には『こんなことあったよ、初孫できたよ』と話し掛けた。各地で災害が起きると10年前を思い出して気がめいる。孫には事故や災害に遭わず、人生を全うしてほしいと思う。また、犠牲者のために多くの方が供養に来てくれるのはありがたい」と話した。

 岩渕代表は「10年、20年たとうが気持ちは同じ。遺族にはそれぞれの思いがある。那智谷の復興や災害が起きないように見守っていてほしいと伝えた。今日は景都君の友人がたくさん来てくれてありがたい」。

 追悼式や今後については「二度と那智谷で同じような災害を起こしてはならない。この水害を教訓にして、『早めの避難』を心掛けてほしい。大水害を忘れないためにも行事は後世に伝えていかなくてはならない。遺族会がなくなってもうちの家族だけでも式はやっていきたい」と話していた。

(2021年9月5日付紙面より)

祈りを込める中平景都君の同級生ら=4日未明、那智勝浦町の紀伊半島大水害記念公園
慰霊碑と向き合う岩渕三千生代表(右端)
2021年09月05日
53 「熊野川は元気です!」
 黄色いハンカチに感謝込め  (新宮市熊野川町 )

 新宮市熊野川町の新宮市さつき公園(紀伊半島大水害復興祈念公園)に3日、2011年の紀伊半島大水害後に町の復興に携わった全ての人々へ感謝を込め「熊野川は元気です!」のメッセージを発信する黄色いハンカチが掲げられた。期間限定で1週間ほど設置する。

 町内約600世帯と学校、福祉施設などにハンカチを配布して世話になった災害復興ボランティアや親戚、友人らへメッセージを書いてもらい、公園に掲げる取り組み。今年5月に地域住民組織「チームくまのがわ」の会合で発案され、実行委員8人を中心に大勢の町民が作業を分担した。

 3日の設置作業には雨の中、実行委員8人や熊野川中学校の全校生徒22人、関係機関職員らが駆け付けて協力した。

 参加した中前なごみさん(中3)は「ボランティアの方々へ感謝を伝える機会を持ててうれしい。当時は4歳だったが、泥かきをしてくれた人たちのことは記憶に残っている。これからも災害は起こるだろうが、今度は自分たちが助ける側に回りたい」。

 取り組み発案者の1人で実行委員長を務めた下阪殖保さんは「SNSやメディアを通じて、『ありがとう、熊野川は元気やで』という思いが伝われば。こんなメッセージが出せるくらい、町のみんなが前向きに復興に向けて頑張ってこられたこの10年は、いいこともたくさんあったと思う」と語った。

 さつき公園には翌4日にバルーンも設置され、青空の下に黄色いハンカチがたなびいていた。

(2021年9月5日付紙面より)

青空に黄色いハンカチがたなびく=4日、新宮市熊野川町
雨の中設置作業を行う生徒たち=3日、同所
2021年09月05日
54 心構えと行政支援で「抑える」
 仲本耕士副町長に聞く  (古座川町 )

 古座川町では土石流こそなかったが、家屋の床上浸水585戸をはじめとし道路、堤体、公共施設など多岐の被害があり、3人が災害関連で一度は取り留めた命を失った。紀伊半島大水害時、町住民福祉課長として対応した仲本耕士副町長は「(七川ダムの)ただし書き放流は自身の経験ではこの1回だけ」と自然の脅威を振り返る。

 洪水調節をする七川ダムの放流量は最大毎秒320㌧。ただし書き放流は流入量をそのまま流出させて最悪の状況(設計満水位状態からの決壊)を避ける特例操作で、当時は毎秒約1000㌧以上が流出していたという。その先にあるのが前述した被害。当時はそれほどの影響を与える雨水が古座川へ流れ込んでいた。

 そのような脅威の経験を受け、同ダムは全国に先駆けて事前放流に関する協定を電力会社と結び、洪水調節の幅を広げた。同町は災害復旧に3年余りを要し、その終盤で洪水時最高水位標柱を町内各所に設置し経験の風化抑止も図った。さらにハード面で車両や農機を守る高台を6カ所造成し、ソフト面では同大水害記録誌や洪水ハザードマップの全戸配布による水防災意識の喚起や自主防災組織の結成推進による備蓄増強などの対策を積み上げている。

 20年度から古座川下流域で河川整備計画に基づく河道掘削が始まり、今年8月末には古座川流域治水プロジェクトも策定された。いずれも同大水害に次ぐ被害をもたらした2001年水害(同町では家屋70戸が床上浸水)を前提。気付くべきは既往最大水位となっている同大水害規模の防災は困難で、今はこの状況に対する備えが不可避という現実だ。

 「古座川は昔からつかるところ。だから逃げる場所をつくる」。ふと祖母の言葉を思い出して語った仲本副町長。同大水害から10年を迎えるに当たり「古座川町は町民1人1人の心構えと行政のサポート、その集大成で被害を『抑える』。水害の経験を風化させず、各職場、各家庭で意識を持ってほしい。そのようにして古座川とつきあっていく」と思うところを掲げ、実動の源となる減災意識を皆が持ち続けることを期した。

(2021年9月5日付紙面より)

10年を振り返り思いを掲げる仲本耕士副町長(左)=2日、古座川町役場
後につくられた避難高台(写真左)や最高水位標柱。水防災意識を保つ象徴になっている
2021年09月05日
55 災害に強いまちづくりを
 大水害献花式で誓い新た  (新宮市 )

 新宮市は4日、同市熊野川町田長の道の駅「瀞峡街道 熊野川」の紀伊半島大水害慰霊碑前で犠牲者追悼献花式を営んだ。遺族や田岡実千年市長、向井雅男副市長、速水盛康教育長、大西強市議会議長ら関係者約30人が参列。犠牲者の冥福を祈るとともに、災害に強いまちづくりを誓った。

 参列者たちは、同市で犠牲になった14人の名前が刻まれた慰霊碑の前で黙とうをささげ、白い菊を献花。故人をしのび、静かに手を合わせた。

 田岡市長は「災害でお亡くなりになられた方々の無念の思いと、ご遺族の皆さまの深い悲しみを思うと今も哀惜の念に堪えない」と追悼。

 市では災害後、国、県、市民からの多大な支援と励ましを得て復旧・復興を進めるとともに、防災対策を見直し災害に強いまちづくりに努めてきたと述べ「これからも紀伊半島大水害を片時も忘れることなく、市民の皆さまが安心・安全に暮らすことができるまちを築いていく」と決意を新たにした。

(2021年9月5日付紙面より)

田岡実千年市長が追悼の言葉をささげた=4日、熊野川町田長の紀伊半島大水害慰霊碑
参列者らが慰霊碑に献花した
2021年09月05日
56 「子どもの犠牲なくしたい」  遺族が弟家族の遺品探す  (那智勝浦町 )
2021年09月05日
57 犠牲者の鎮魂など祈願  熊野速玉大社で慰霊祭  (新宮市 )
2021年09月05日
58 心一つに防災力向上を 大斎原で大水害慰霊祭 (田辺市本宮町)
2021年09月05日
59 消防体制の強化目指す  消防安全の日の誓い  (新宮市 )
2021年09月05日
60 大水害を忘れないために  9月4日「町民防災の日」  (紀宝町 )
2021年09月05日
61 タイムライン防災、町の文化に  西田健町長が思い語る  (紀宝町 )
2021年09月05日
62 経験伝え、意識向上図る  社会福祉法人高瀬会の思い  (古座川町 )
2021年09月05日
63 お悔やみ情報
  
2021年09月02日
64 初日から幸先良いスタート
 鯨類追い込み漁が解禁  (太地町 )

 太地町で1日、イルカや小型クジラの追い込み漁が解禁され、太地いさな組合(田中清仁組合長、21人)の漁船12隻が午前5時ごろに太地漁港を出発した。初日から、バンドウイルカ約10頭を捕獲し、幸先良い漁のスタートを切った。

  □     □

■出港時の様子は



 国際捕鯨委員会(IWC)脱退や商業捕鯨の再開が注目されていることから、同町では反捕鯨活動家による抗議や違法行為などに対し例年、和歌山県警と海上保安庁が連携し、厳重な警備態勢を敷いている。

 和歌山県警によると、現在は新型コロナウイルス感染症の影響で外国人活動家が入国できないが、国内の活動家が会員制交流サイト(SNS)などを通じて活発化しているという。

 この日、県警職員らが待機する東の浜駐車場では、目立った混乱はなかった。近畿、関東、中部地方から集まった動物愛護の活動家ら数人は「イルカたちが恐ろしい目に遭うことは胸が痛む。食肉は伝統文化だと思うが、生体の販売は伝統文化ではないはず」と訴えていた。

  □     □

■追い込み漁では



 晴天に恵まれた初日、船団は4㍄(約7㌔)ほど沖へ向かった。出港から約1時間後の午前6時20分ごろ、バンドウイルカの群れを発見。海保のボートが警戒を行う同町の畠尻湾に約10頭を追い込んだ。いずれも体長は約2・7㍍ほど。

 同漁協によると、捕獲されたイルカは水族館などに販売される予定で、それ以外の個体は海に逃がすという。

 太地漁業協同組合の貝良文専務理事は「出初めで追い込めたので一安心。コロナ禍で鯨類の価格下落や海外輸出は苦戦しているが、今季も安全に大漁で終えられることを願っている」。

 初日の操業を終えた田中組合長は「数は少ないが出初めで捕獲でき、うれしく思っている。鯨類の流通が早く元に戻ってほしい。幸先が良かったので今年も良い漁ができることを祈っています」と語った。

 なお、漁期はゴンドウクジラ類が来年4月30日、イルカ類が来年2月末までとなっている。

(2021年9月2日付紙面より)

海上保安庁が待機する中、追い込み漁を行う太地いさな組合=1日、太地町の畠尻湾
早朝に出港する船団
2021年09月02日
65 勇気と感動をありがとう
 智弁和歌山・宮坂主将を表彰  (太地町 )

 「第103回全国高校野球選手権大会」で主将としてチームをけん引し、智弁和歌山を優勝に導いた太地町出身の宮坂厚希君(3年)が8月31日、凱旋(がいせん)を果たし、同町役場を訪問。三軒一高町長から表彰状を受け取った。

 宮坂君は保育園児から野球を始め、地元の少年野球チームの太地シータス、同町を拠点に活動する中学生硬式野球チーム・和歌山南紀ボーイズ(漁野尚登代表)で仲間とともに練習に励んだ。

 昨年秋からは智弁和歌山の主将としてチームをまとめ、今大会では準決勝で5打数4安打、決勝で2安打1打点と活躍し、チームの勝利に貢献した。

 役場玄関前では、町職員らの拍手で迎えられた。宇佐川彰男教育長が「コロナ禍において人々の気持ちが閉塞する中、このたびの活躍は社会と町民に勇気と感動を与えてくれた」と功績をたたえた。

 三軒町長は「野球だけではなく礼節も素晴らしかった。町の誇り。体に気を付けて頑張ってほしい」。

 宮坂君の祖父で、昨年に病のためにこの世を去った元同町議会議員の山下雅久さんの生前を振り返り「孫に対する思いが人一倍強かった。こんなにうれしいことはない。雅久さんに見せてあげたかったと、多くの人が涙したと思う」と話した。

 幼い頃から宮坂君の野球人生を見守り続けてきた父・雅也さん、母・陽美さんも同席。雅也さんは「試合が終わった後、夢をかなえてくれてありがとう、と伝えた。正直、『とんでもないことをやってくれた』という思い。息子を誇らしく思う」。陽美さんは「よく頑張ってくれた。親孝行の息子です」と活躍をねぎらった。

 宮坂君は「いろいろな方々に支えてもらったおかげで優勝できた。応援や温かい声に対し最高の形で応えることができた。本当にうれしい気持ちでいっぱいです」と笑顔。

 祖父・雅久さんに対しては「天国から見てくれていたと思う。力も貸してくれた。『やったよ。ありがとう』と伝えたいです」。

 今後は大学進学を視野に入れ「野球を続けて小さい頃からの夢だったプロの舞台で活躍できる選手になれたら。これから野球を始める子どもたちが目指したい選手になれるように頑張りたい」と展望を語った。

(2021年9月2日付紙面より)

表彰を受けた宮坂厚希君(中央)と山下雅久さんの遺影を手に三軒一高町長(左)、宇佐川彰男教育長=8月31日、太地町役場(一時的にマスクを外して撮影)
宮坂君を囲んで記念撮影(同)
2021年09月02日
66 町内店舗で取り扱い開始
 町独自ロゴのポロシャツ  (串本町 )

 串本町串本にあるスポーツ用品店「K SPORTS」(猪村一樹代表)がこのほど、同町の独自ロゴ「スペースタウン串本ロゴ」を取り入れたポロシャツの取り扱いを始めた。町職員有志も購入し、機運醸成のため先月下旬から徐々に業務内で着用中。先んじてサンプル品を着てアピールをしてきた田嶋勝正町長は「町民の皆さまにも着ていただき、ロケットの打ち上げを一緒に盛り上げていただければ」とコメントを発表している。

 このロゴは2月実施のイベント「宇宙ウイーク」で同町が発表し、町内などへ今後の活用を呼び掛けた独自ツール。旧古座分庁舎内にある役場企画課ロケット推進室で7月から条件付きで使用許諾申請の受け付けを始め、現在ロゴやデザイン、CG画像や衛星画像の計8種類が許諾により活用できる状況となっている。

 同店は同発表後、過去に日本トルコ友好周年記念事業や紀の国わかやま国体、ねんりんピック紀の国わかやまの機運醸成を目的とした製品を受注したノウハウを生かし、田嶋町長に独自ロゴのポロシャツ製作を相談。同申請を経て同ロゴ〈カラー〉を胸元にあしらうデザインで製作を進めた。

 仕上げた製品(税込み価格)は①ポロシャツ(3200円)②ボタンダウンポロシャツ(3900円)―の2系統。いずれもミズノ株式会社の製品にロゴを追加した、①は17色、②は白、黒、紺の3色といったカラーバリエーションが選べる。同店によると8月31日現在で受注対応のみだが、今後は町職員143人分などの注文から売れ筋の色をリサーチし基本のサイズ(L、M、S)を少量だが店頭に製品を並べるという。

 猪村代表は「町長に話をしたところ、それなら町職員でそろえようかということになり製作が進んだ。取り扱いは8月中旬から始めているが、今は受注生産で2週間ほどお時間を頂く形になる」と話し、今後の店頭販売実現も含め田嶋町長がコメントで呼び掛けた一般の需要に応えたいとしている。

 同店は日曜を除く午前9時30分~午後8時に営業。問い合わせは同店(電話0735・62・7705)まで。

(2021年9月2日付紙面より)

機運醸成のため町職員が着用している町独自ロゴのポロシャツ=8月31日、串本町役場
2021年09月02日
67 校舎に元気な声響く
 新宮・東牟婁の小中学校で始業式  

 新宮・東牟婁地方の小中学校で1日、始業式が行われた。児童生徒たちは夏休みを終えて登校し、校舎に元気なあいさつが響いた。

 新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長、児童381人)では新型コロナウイルス感染症防止対策のため、校内放送で式を実施。嶋田校長は「放送のため皆さんの顔を見ることはできませんが、日焼けした元気な顔がそろっていることでしょう。『少ししんどいな』という人も学校のリズムで生活できるよう、今日から体と心の調子を整えてください」と話した。

 児童会代表の丸山千尋君(6年)は「コロナの影響でどこにも行けませんでしたが、お父さんやお母さんがトランプやいろんなことをしてくれ、楽しめました」と夏休みの思い出を紹介。▽体も心も元気でいられるように心掛ける▽健康的な生活を意識する▽1学期にできなかったことに挑戦する―を挙げ、2学期で頑張ってほしいことを呼び掛けていた。

 この日、市内では17カ所で「さわやか朝の声かけ運動」もあり、教職員や市教育委員会、地域住民などが通学路に立ち、登校中の児童生徒に「新学期、頑張ってね」「車に気を付けて」と笑顔であいさつしていた。

(2021年9月2日付紙面より)

市内では朝の声かけ運動が行われた=1日、新宮市佐野
校内放送であいさつする児童会代表の丸山千尋君=同日、新宮市立三輪崎小学校
2021年09月02日
68 パーキングエリア設置要望可決  御浜町議会定例会が開会  
2021年09月02日
69 お綱掛け神事中止に  花の窟秋季例大祭  (熊野市 )
2021年09月02日
70 施設稼働率、前年度を上回る  飛雪の滝キャンプ場  (紀宝町 )
2021年09月02日
71 すてきな2学期を送ろう  各小中学校で始業式  (熊野市・南郡 )
2021年09月02日
72 マダニの被害に注意を  管内で日本紅斑熱が3件  
2021年09月02日
73 小学校平均正答率は全国平均同程度  全国学力・学習状況調査結果  (和歌山県 )
2021年09月02日
74 分散登校とオンライン授業  県立高校で新学期スタート  (新宮市 )
2021年09月02日
75 個性生かした作品並ぶ  きよもんで第3回弁天画会展  (那智勝浦町 )
2021年09月02日
76 米生産者に感謝の心を  近大新宮中が稲刈り  (新宮市熊野川町 )
2021年09月02日
77 児童生徒の感染予防は?  学校の再開と教委の考え  (串本町・古座川町 )
2021年09月02日
78 水害を伝える災害パネル展  役場ロビーで3日まで実施  (串本警察署 )
2021年09月02日
79 小中学校、高校で始業式  県立高校は分散登校で新学期  (串本町・古座川町 )