新宮LCが案内板寄贈 (新宮市 )
新宮ライオンズクラブ(新宮LC、山本俊英会長)はこのほど、新宮市橋本の水野家墓所に総合案内板1基と墓標案内標柱16基を寄贈した。28日に同所で寄贈式があり、新宮LC会員、前田賢一議長をはじめとする市議会議員、元新宮領主水野家顕彰会の松本吉殖会長らが参加する中、山本会長が田岡実千年市長に目録を手渡した。田岡市長は「国の史跡である水野家墓所の歴史的景観に調和したデザイン。墓所の価値をより理解できるものであると心から感謝します」と謝辞を述べた。
今年は元新宮領主の水野家が同市に入部して400年の節目に当たる。これを記念して、国指定史跡である水野家墓所に案内板と墓標標柱を整備し、将来にわたって市の歴史と文化の継承、発展を図ることを目的に、市が新宮LCに協力を求めていた。
水野家は1619(元和5)年、徳川家康の母方のいとこに当たる初代城主・水野重仲が、徳川頼宣が紀州に入国するのに従って付家老として新宮領を与えられ、徳川家の紀州支配を補佐。幕末まで10代にわたり当地方の林産物を中心とした経済基盤をもとに領内を支配した。
寄贈式では、山本会長が「ご縁があって寄贈できたことはありがたいこと。会員一同喜んでいます」とあいさつ。「献血奉仕活動の際には多くの市民、市職員の方々に協力をいただいている。これからもいろいろな面で協力をさせていただければ」。
田岡市長は「先人から受け取った400年というバトンの重さを感じつつ、歴史・文化に彩られた新宮の魅力を広く発信し、将来のまちの発展につなげていきたい」と決意を新たにした。
同所には重仲が死去した1621(元和7)年に、この地を墓所と定め分骨を納めたと記録がある。その後、1928(昭和3)年まで順次墓標が立てられた。2002(平成14)年に水野家から市に寄贈され、「水野家累世之霊塔」部分を除いて国史跡として指定を受け、文化財として管理している。
(2019年6月29日付紙面より)
新宮市健人大学に120人
新宮市健人大学(市教育委員会など主催)の6月講座が27日、市役所別館であった。山口整形外科の山口道夫院長が「年齢に負けない動ける体づくり入門」をテーマに講話。約120人が聴講し、筋力を上げる簡単な運動を実践した。
山口院長は、運動器の障害のために移動機能の低下を来たした状態である「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」について説明。進行すると日常生活に支障を来たし、寝たきりになるリスクが高まると述べた。
ロコモの三大原因として変形性膝関節症、腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症、骨粗しょう症を挙げ、加齢に加えて重労働・スポーツ・けが、運動不足・生活習慣や食生活の乱れなどが原因の肥満が関節や脊椎、骨に負荷をかけることによってロコモが進行するとメカニズムを解説した。
運動や日常動作がさらに減ることによって、ロコモが進行し悪循環を招くとし、▽片脚立ちで靴下が履けない▽家の中でつまずいたり滑ったりする▽階段を上がるのに手すりが必要▽家のやや重い仕事が困難▽2㌔程度の買い物をして持ち帰るのが困難▽15分くらい続けて歩くことができない▽横断歩道を青信号で渡りきれない―の一つでも当てはまるとロコモの心配があると話した。
骨粗しょう症について「加齢によって腸管からのカルシウムを吸収する力が衰えること、骨の新陳代謝のバランスが崩れること」と原因を解説。背中や腰が痛くなる、背中が丸くなる、身長が縮む、骨折しやすいなどの症状を挙げ、カルシウムと吸収を助けるビタミンDが不足しないよう、バランスの良い食事を心掛けるよう求めた。
理学療法士の田中雅也さんが筋肉伸ばしやもも上げ、スクワットなど、ロコモを予防するストレッチ・柔軟体操などを紹介。参加者らは指導の下、日常生活でできる簡単な運動を実践した。山口院長は「年齢に負けない体づくりで特に大事なのは歩けること。自分のペースで合計30分を週に2、3回から始めてみて」と呼び掛けた。
同大学は市内在住の60歳以上を対象に、生涯を通じて学び続けられる場を設け見識を深めてもらう目的で、年間10回程度の講座を実施している。本年度は現在331人が参加しており、随時参加者の受け付けも行っている。
(2019年6月29日付紙面より)
H&R串本で本年度総会 (南紀串本観光協会 )
南紀串本観光協会(島野利之会長)が28日、串本町サンゴ台にあるホテル&リゾーツ和歌山串本で本年度総会を開いた。役員改選があり、全員留任とする役員会案を承認。手ぶらで釣り体験の導入やガイド部会の活動増強、古民家活用協議会との共同によるマップ制作など、時代に即した新規の取り組みも意識しながら本年度の方向性を決めた。
同協会は、旧串本町観光協会や旧古座観光協会など4団体を統合した一般社団法人として昨年3月に設立。4月にJR串本駅と同古座駅の2カ所に事務所を開き、橋杭海水浴場の3シーズン活用など旧団体各種事業の継承展開に努めている。
同日現在の会員規模は234個人団体。総会は出席40人、委任121人で成立し、都合欠席の島野会長に代わり室宣行副会長は最近の目覚ましい町勢をさらに加速する頑張りを誓って協力を求めつつあいさつした。
来賓の田嶋勝正町長は宿泊客数の増加傾向や新たなホテル進出の展望、ロケット発射場の進ちょくなど最新の話題を伝え「フォローの風をいかに上昇気流に押し上げるかが課題。いろいろなものが動き出すこの気流に協会も町も乗り遅れないよう頑張りたいので一層の尽力を願いたい」と祝辞。町議会の結城力議長や県議会の佐藤武治議員も祝辞を寄せ、役場産業課の南和夫課長も列席して総会の実施を祝った。
続く議事では前年度と本年度の事業関連諸議案を審議し原案通り承認。事業報告で継承後の各種事業の状況を確かめ、事業計画では前述の新規取り組みを含めた内容を確かめた。役員改選は任期2年だが、役員会は初年度が1カ月弱しかなかった点を踏まえて全員留任とする案を提出した。
(2019年6月29日付紙面より)
讃寿会の会員15人が訪問 (鵜殿小 )
紀宝町の鵜殿老人クラブ「讃寿(さんじゅ)会」(牧戸光彦会長)の会員15人が27日、鵜殿小学校(前田幸利校長)を訪れ、3年生38人に昔の暮らしを紹介した。
社会科授業の一環で、地域のお年寄りとの交流の中で昔の暮らしを知り、地域を愛する心を育てることが目的。男性会員5人が昔の生活ぶりを伝え、女性会員9人は洗濯板の使い方を教えた。
男性会員は食べ物や生活、学校などの質問に対し「昔は米が少なかったので、イモなどで量を増やしていた」「電話は鵜殿で4~5軒しかなかった。持っていない人は借りて使っていた」「リヤカーはあったけど、自動車は鵜殿の医者だけが持っていた」などと答え、小学校当時の60~70年前の生活ぶりを話した。
女性会員は慣れた手つきで洗濯板の使い方を教え、児童たちは靴下やタオルなどを手洗いした。
当時の男の子はおけを担いで水をくみ、女の子は洗濯が日課だったという。参加した女性会員は「60年ほど前は友達や家族と毎日、川で洗濯することが当たり前だった」と話していた。
(2019年6月29日付紙面より)
新人は3人が当選 (那智勝浦町議選 )
任期満了に伴う那智勝浦町議会議員選挙が23日に投開票され、現職9、新人3の計12人の新議員が決まった。観光振興や地域活性化、少子高齢化、防災、医療・福祉を争点に15人の立候補者が激しい選挙戦を展開。現職の中岩和子さん(71)=公明党=が1000票を獲得しトップ当選を果たした。新人は城本和男さん(62)=無所属、加藤康高さん(49)=同、藤社和美さん(57)=同=の3人が当選した。
令和初の同町議選は現職9、新人6の計15人が立候補した。不出馬を表明した現職3人の票の行方も注目された。18日の告示後は5日間の短期決戦に突入。立候補者は選挙運動最終日まで、各地域で取り組むべき町の課題や自身の施策を訴え、票の上積みをすべく支持を呼び掛けてきた。
午後8時から体育文化会館で当落を決定する開票作業が行われ、各候補の支持者らがその様子を見守った。午後9時25分に結果が確定し、当選した各陣営では候補者と支持者が喜びの声を上げた。
期日前投票は4日間で4038票あり、前回(2015年)より533票増えた。当日有権者数は1万3024人(男5995、女7029)で投票者数は9004人。投票率は69・13%で、前回の72・32%から3・19㌽下がり、過去最低を更新した。新人の出馬などで投票率増が見込まれていた今回の選挙だが、有権者の政治に対する関心も低調な結果となった。
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15年から同町議会議長を務め、6期目の当選を果たした中岩さんは「これまでと違い、戦況が見えない大変な選挙戦でした」と振り返り、「当選は支援してくれた皆さまのおかげです。6期目は高齢者のための町内循環バスの充実や子育て支援、観光客の誘客に務め、町の活性化に全力で取り組みたい」と抱負を語った。
峰武久後援会長は「5期20年間の実績が高く評価された。献身的な支援の結果と感謝しています。山積する町の課題に真摯(しんし)に取り組んでいただけると期待しています」と述べ、選挙事務所はお祝いムード一色に包まれた。
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同町役場で税務課長や総務課長を歴任し、今回952票を獲得した城本さんは「ここまで支援していただけるとは思わなかった。今回の結果は皆さまのおかげ。お一人お一人に感謝を申し上げたい」。取り組むべき課題については「安心安全の町づくりや町の活性化に取り組みたい。地域が元気にならないと町の発展は難しい」と語った。孫の池田結ちゃん(2)と紬さん(9)から花束を受け取った城本さんは、集まった支持者らと当選の喜びをかみしめていた。
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■開票結果
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
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当 | 1,000 | 中岩 和子 | 71 | 公 | 現 |
当 | 953 | 亀井二三男 | 70 | 無 | 現 |
当 | 952 | 城本 和男 | 62 | 無 | 新 |
当 | 752 | 曽根 和仁 | 56 | 無 | 現 |
当 | 738 | 金嶋 弘幸 | 51 | 無 | 現 |
当 | 677 | 加藤 康高 | 49 | 無 | 新 |
当 | 630 | 藤社 和美 | 57 | 無 | 新 |
当 | 597 | 東 信介 | 60 | 無 | 現 |
当 | 592 | 荒尾 典男 | 65 | 無 | 現 |
当 | 500 | 左近 誠 | 78 | 無 | 現 |
当 | 492 | 引地 稔治 | 60 | 無 | 現 |
当 | 489 | 森本 隆夫 | 80 | 無 | 現 |
378 | 松本 和彦 | 49 | 無 | 新 | |
140 | 山本 勉 | 72 | 無 | 新 | |
33 | 清水 俊幸 | 59 | 無 | 新 |
当日有権者数 13,024人
投票者数 9,004人
無効投票数 82票
投票率 69.13%
(2019年6月25日付紙面より)
非戦、平和願い遠松忌 (新宮市 )
新宮市大橋通の淨泉寺(山口範之住職)で22日、真宗大谷派主催の「遠松忌法要」が営まれた。大勢の市民や関係者らが参列し、非戦・平和を唱え、差別と闘った同寺12代住職、高木顕明師(1864~1914年)の遺徳をしのんだ。
「前(さき)を訪(とぶら)う 今、この時代に聞く非戦・平等の願い」をテーマに毎年営まれている法要。1998(平成10)年に滋賀県大津市の本證寺で有志らが第1回を営み、翌年から新宮市で開かれている。今年22回目で、2000(平成12)年から同派が主催している。
関係者らは、市内の南谷墓地にある顕明師顕彰碑での勤行後、淨泉寺本堂で営まれた法要に参列。ノンフィクション作家の田中伸尚さんの法話「熊野『大逆事件』過去から未来へ」や交流会もあった。
顕明師は新宮出身の医師・大石誠之助(1867~1911年)らと共に非戦、平和を唱えて活動していたが、明治天皇暗殺を企てたとして「大逆事件」1910(明治43)年に連座し無期懲役となり、無念の中、14(大正3)年6月24日に秋田監獄で自ら命を絶った。事件を受け、顕明師は同派から追放されたが、96(平成8)年に処分取り消しとなり、名誉が回復されている。
山口住職は「遠方は北海道から、多くの人がこの日のために駆け付けてくれたのはありがたいこと。盛況のうちに法要を営むことができた」と感謝を示し、「顕明師の『余が社会主義』の内容を指針とし、もう一度自己を見直すきっかけとしたい」と話していた。
(2019年6月25日付紙面より)
災害医療勉強会兼ね救護研修会 (紀宝町 )
紀南地域救急医療対策協議会主催「災害時医療救護研修会第2回救護班研修」が23日、紀宝町生涯学習センターまなびの郷で催された。第3回南紀災害医療勉強会と合同開催で、メインテーマは「南紀の災害医療とDMAT」。医療関係者や行政職員など約150人が参加し、大災害発生時の医療について事例発表や意見交換をした。
松阪市民病院救急部の谷口健太郎医師が災害急性期に活動できるDMAT(災害派遣医療チーム)について、1995年の阪神淡路大震災をきっかけに編成されたことや2016年の熊本地震、18年の西日本豪雨での体験などを語り、公開ディスカッションではコメンテーターを務めた。
ディスカッションのテーマは「紀伊半島の災害医療とDMATについて」。くしもと町立病院の寺島真由美副看護師長は「災害マニュアルに沿った訓練はどのように?」と問いかけ、那智勝浦町立温泉病院の山本康久院長は「当院にはヘリポートがなく、水、食料、電気の備蓄は3日分。補給計画はない」と実情を述べた。新宮市立医療センターの舟津稔博医師は介護施設との連携訓練の必要性を訴えた。
機体の大きい防災ヘリは病院のヘリポートに着陸できないことや、ドクターヘリの病院への運行回数は一日5回以下が限度と思われることが明らかになり、訓練に医師の参加が少ないなどの課題も出された。大災害では、DMATは大都市周辺に多く派遣されることが予想され、「この地方への派遣は大丈夫か?」との疑問の声も上がった。派遣は必ずされるが、規模は不明という。
午後には御浜町、紀宝町、熊野市消防署、那智勝浦町立温泉病院、新宮市立医療センター、JSCOPE実行委員会による発表会があり、防災・減災への勉強会、情報発信や収集、応急手当講習会などそれぞれの取り組みが発表された。
会場には医療職志望の高校生約10人も姿を見せ、近畿大学附属新宮高校2年の大井美空(みく)さんは「この地方は高齢者が多い。私達が動けることもあるのでは。将来は看護師になり、この地方で働きたい」などと話した。
(2019年6月25日付紙面より)
管内の3カ所で街頭啓発 (新宮保健所串本支所 )
新宮保健所串本支所管内3カ所で22日、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動街頭啓発があり、啓発員約30人が薬物乱用を防ぐ機運の醸成に努めた。
この運動は厚生労働省が主唱する全国規模の薬物乱用防止キャンペーン。その趣旨に賛同する和歌山県は、国内の薬物事犯検挙人数が年間1万3000人余りで推移し若年層も少なくない状況を鑑みつつ今年3月に「第四次紀の国薬物乱用防止五か年戦略」を策定。関係機関団体と連携して対策に力を入れることとし、その一環で同支所は県民の意識を高め国連総会決議に基づく「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」の趣旨を周知し防止の機運を高めることを目的とした同啓発を実行した。
前述の3カ所は▽Aコープ紀南VASEO店前▽同こざ店前▽オークワ古座川店前―で、啓発員は県薬物乱用防止指導員、串本警察署、串本青少年センター、串本町と同町教育委員会、古座川町と同町教育委員会、同支所の各関係者。
Aコープこざ店前では11人が買い出しなどで往来する住民にポケットティッシュなどの啓発物資を手渡し、趣旨を説明するなどして薬物乱用防止を意識するきっかけを託した。
同支所の堀内達司さんは「世界を見るとカナダが昨年に大麻を合法化したが、日本はそうではなく今も危険であることに違いはない。その危険がインターネットの普及と巧みな誘い掛けで都会や地方関係なく身近になっているのが今の時代で、若年層の検挙者も多いからこそ、社会は十分に啓発をして『ダメ。ゼッタイ。』を伝えなければならない」とこの啓発に込めた思いを語り、その実践をする啓発員の活動を後押しした。
(2019年6月25日付紙面より)
準々決勝までの組み合わせが決定 (全国高校野球選手権和歌山大会 )
小学生バレーボール男女大会地方予選
新宮市観光協会(里中陽互会長)は12日、新宮商工会議所で総会を開き、本年度の事業計画案などを承認した。
里中会長は「寄せてくる観光の大波を、共に手を携えて乗り切り、『世界の熊野』、『世界の新宮』と胸を張って言える街にしていきたい」と協力を願い、「皆さまから貴重なご意見を賜り、より一層観光を新宮市の重要な産業として確立させたい」とあいさつした。
本年度事業は▽観光客誘致のための宣伝活動▽まちなか観光推進事業▽水野家入部400年記念事業への協力▽世界遺産登録15周年事業▽クルーズ客船受入事業の共催▽南紀熊野ジオパーク事業・日本遺産「鯨とともに生きる」への協力―など。事業費は1943万1000円(前年比256万3000円減)。
協会会員の隅地洋さんは「市にとって観光振興の具体的な目標、その方法は何なのか。曖昧にしたまま進めてしまうと、何をすべきか分からず、結果として活動が停滞し、目標と外れた方向へと向かってしまう」と指摘。
「行政や観光協会、さらには市民挙げての共通目標と、それを実現するために必要な方策を生かす重要な取り組みが必要」と訴え、市と連携して真剣に取り組み、議論し、具現化し、観光振興を支える体制の形成を提案。
それに対して森本祐司専務理事は「提案いただいているワーキンググループや特別委員会のような形で、協会内に組織をつくるなど前向きに検討して、皆さまに発表させていただきたい」と応えた。
議事前には、観光功労者として熊野交通株式会社志古船舶営業所の山合忍さん(45)を表彰。業務の都合により山合さんが欠席したため、塩崎陽統括部次長が代理で表彰を受けた。「今回の受賞を励みとして、新宮市また南紀地方の観光発展のため、微力ではございますが業務に一層精励したい」との謝辞を代読した。
(2019年6月14日付紙面より)
城南中と王子ヶ浜小が研修会 (新宮市 )
新宮市立城南中学校(中田善夫校長)と王子ヶ浜小学校(山本眞也校長)は12日、合同の研修会(二校研)を開いた。同小の教職員30人が城南中を訪れ、公開授業の見学、全体会、分科会を通じて教育活動の情報を交換した。
王子ヶ浜小に通う児童のほとんどが城南中に進学することから、両校の連携を深め、継続的な教育活動を展開することが目的。今回を含め年3回実施する。
公開授業では、本年度から中学校で「特別の教科」になった道徳の授業を見学。全体会では、中田校長のあいさつに続き、教職員紹介があった。参加者らで各学年の様子を共有した。分科会では「人権・防災安全部」「学力向上部」「生徒指導部」に分かれ、それぞれのテーマで話し合った。
中田校長は「生徒たちは懐かしい小学校の先生に会えるのを楽しみにしていた。小学校では1年早く道徳が教科化したので学べることが多いのでは」。山本校長は「落ち着いてしっかり授業を受けていた印象。小学校と中学校は同じ校区にあっても、対象年齢や学級担任制と教科担任制などさまざまな違いがある。しっかり情報交換していきたい」と話していた。
第2回二校研は、8月1日(木)に王子ヶ浜小学校で実施する予定。
(2019年6月14日付紙面より)
熊野川中2年生が職業講話 (新宮市熊野川町 )
新宮市立熊野川中学校(吉田元紀校長)で12日、職業講話があった。同校の2年生6人が、同町日足の池上石油・プロパンの池上順一さんから働くための心構えや知識などを学んだ。
働く人の話を聞き、仕事の楽しさや厳しさを学び職業に対する理解を深めようと、職場体験を前に毎年行われている。
池上さんは、江戸時代には職業が制限されていたため、代々父親の仕事を継いでいたと説明。自身の家系も先祖代々、日足で約400年暮らしており、曽祖父の代までは紺屋(染め物)をしていた。父親の代になると、終戦後にパン屋、菓子やジュースの卸し屋などを経て現在の会社を営んでいると紹介した。これまでの商売でうまくいかなかった要因として「商品には寿命がある。物自体でなく地域で商品としての寿命が尽きた」と語った。
池上さんは生徒に夢を尋ね「好きな職業に就くために、仕事内容や自分はどうすればいいのかなど、いろんな情報を集めることが大事。皆さんは自分の力で好きな仕事を探し選んでいくと思いますが、それに向けての努力や覚悟も必要であることを忘れないでください」と呼び掛けた。
(2019年6月14日付紙面より)
姫ひじき生産組合加工場で (串本町 )
串本町の姫ひじき生産組合(堀喜代子会長)が11日、同組合加工場で3~4月に収穫した姫産ヒジキの釜炊きを始めた。今年の収量は乾燥重量で2・6㌧と例年になく少なめ。当面は梅雨時期の晴れ間に合わせて作業を進め、特産品「姫ひじき」として出荷するという。
古くから良質のヒジキが育つことで漁が活発な同町東岸域。中でも姫の磯場は長く柔らかく味も良いヒジキが採れることで知られ、同組合が特産品「姫ひじき」を生産していることで地域内外に親しまれている。
長らくの食用により地元に根付いた伝統製法でおいしく炊き上げ、天日干しして乾燥保存できるようにしたのが特産品「姫ひじき」。その要の調理となるのが直径、深さとも約1㍍ある鉄釜で60㌔を4時間余りかけて炊き続ける釜炊で、11日は雨天だったが翌12日の好天を見越して今年のヒジキを初炊きした。12日は昨年のヒジキを早朝から1回炊き、釜の熱が抜け切る前に今年のヒジキを入れて4時間30分ほど炊いた。
今年産の釜炊きは1年余り寝かせた去年産とは炊き方が若干違うそうで、色味が淡くふっくらと仕上がるのが特色。釜から出した後はそのまま天日干しで乾燥させ、雑藻などの混ざりものを取り除く手間も掛けて袋詰めし「姫ひじき」として出荷する。
堀会長は「ここ最近は4㌧ほど採れていたが、今年はヒジキの育ちが鈍く厳しい不作。周りもそのような状況で、県水産試験場からは黒潮の接岸の遅れが影響したと聞いている。姫は場所にもよるが育ちが良く、釜炊きした後の柔らかさと味の良さはいつも通り」とコメント。一日でも早く待ってくれているファンに届けようと鋭意生産に励んでいる。
「天日干しする前の『姫ひじき』もおいしい。ごまのドレッシングがお薦め」―。地元では釜炊き後の「姫ひじき」をサラダパスタ風に味わう食べ方も親しまれているそうで、炊き上がる頃に同組合を訪ねれば天日干し前の「姫ひじき」も販売するという。同組合の加工場は旧養春小学校そばにある。
(2019年6月14日付紙面より)
生涯現役促進地域連携事業 (新宮市 )
中高年齢者の就業促進を図る厚生労働省の「生涯現役促進地域連携事業」に新宮市など全国14団体が選ばれた。雇用や就業促進に向けた取り組みを厚労省が支援し、先駆的なモデル地域の普及を図っていく。
県内では初の取り組みで、市は昨年12月6日に関係機関と「新宮市生涯現役促進地域連携協議会」(田岡実千年会長)を設立した。5月7日には和歌山労働局と生涯現役促進地域連携事業の委託契約を締結した。2022(令和4)年3月31日(木)まで事業を展開していく。
現在、中高年齢者などの雇用安定に関する法律(高年齢雇用安定法)で、企業に65歳までの雇用確保措置が義務付けられている。
同事業は、“ニッポン一億総活躍プラン”に基づき、地域の実情に応じた中高年齢者の就業機会を確保することが狙い。地方自治体中心の協議会からの提案をもとに、地域で中高年齢者就労促進に資する事業を幅広く実施する。事業規模は各年度上限2000万円(市町村の場合)。
市の事業タイトルは「『癒やしと蘇(よみがえ)りの地 熊野・新宮』におけるアクティブシニア生涯現役宣言~わがらのまちや!いっしょにやろらよ~」。
重点業種を観光、農業、介護分野に絞り▽総合相談窓口の設置▽中高年齢者向け就労意識調査▽企業向け雇用ニーズ調査▽就労、社会参加情報提供サイトの開設、運営▽生涯現役セミナー、企業向けセミナー、中高年齢者向け合同企業説明会―などの事業を実施していく。対象者は働く意欲のある55歳以上の中高年齢者と人手不足を感じている事業者。
(2019年6月13日付紙面より)
消防団員普通教育訓練 (串本町消防団 )
串本町消防団(稲田賢団長)の消防団員普通教育訓練が9日と10日に同町総合運動公園雨天練習場であり、2日間計15人が礼式や消防操法などの指導を受け素養向上に励んだ。
この訓練は、新入団員を対象にした基本の指導機会として年1回実施している。近年は本業の都合で参加できない新入団員もいるため、本年度は同訓練未経験団員19人を対象に9日(=休日)か10日(=平日)のいずれかで参加するよう求めて未経験の解消を目指したという。
9日の同訓練には対象団員9人が参加。井道一馬副団長を訓練指揮者に立て、稲田団長は「気合を入れて指導を受けてほしい」と訓示を述べて同訓練を開始した。
講師は同町消防本部職員が担当。指導項目は▽礼式▽ロープ結索▽消防操法(主にホースや筒先の取り扱い方)―などで、参加者は実践を交えて習得を目指した。稲田団長と井道副団長や交田啓二副団長、寺島正彦消防長ら同本部幹部職員も終始間近で立ち会い、適時マンツーマン指導を注ぐなどして参加者の実りある成果を後押しした。
(2019年6月13日付紙面より)
11日を「横断歩道SOSの日」に (三重県警 )
三重県警は6月から、毎月11日を「横断歩道SOSの日」に設定した。横断歩道での事故を減らすことが狙いで、街頭指導や取り締まりをさらに強化する。
県警では毎月11日を「交通安全の日」として啓発活動などを実施してきたが、より交通安全の意識を高めてもらおうと新たに「横断歩道SOSの日」を設けた。
「SOS」は「さわやかな 横断で スマイル」の頭文字をとったもの。横断歩道を通行する車両や歩行者の交通指導、広報啓発活動などを重点的に行う。
6月11日には県内18警察署が初の啓発活動を展開。紀宝警察署(岡田智治署長)は紀宝地区交通安全協会(久保正会長)と合同で実施した。
同町鵜殿の主婦の店に6人が集まり、来店者に啓発チラシを配布し、「横断歩道SOSの日」の周知を図った。
同署地域交通課の横山哲也課長は「自動車は横断しようとする歩行者がいたら手前で必ず一旦停止し、歩行者を安全に横断させてください。歩行者は横断前に必ず左右の安全確認をしてください」と呼び掛けている。
(2019年6月13日付紙面より)
北浜海岸クリーン作戦 (那智勝浦町 )
那智勝浦町北浜で12日、環境美化活動「北浜海岸クリーン作戦」があった。集合場所の海のホテル一の滝駐車場には午前8時30分に70人以上が集まった。
那智湾に沿った遊歩道と那智大橋までの臨海通りの美化活動で、毎年この時季に行っている。同町の町民有志でつくる「なちかつ古道を守る会」と南紀くろしお商工会中部支部、北浜地区、南紀勝浦温泉旅館組合、町観光協会、役場建設課共催。
出発前に古道を守る会の太田耕二代表が作業計画を説明。堀順一郎町長は大勢の参加に感謝の言葉を述べた。太田代表は「海岸沿いでは自然に返らないプラスチックなどを中心に回収を。熱中症に気を付けてください」と呼び掛け、商工会が用意した飲み物を参加者に配った。
一斉に出発した参加者たちは集合場所から海岸沿い、県道沿いに分かれ、道路や海岸に落ちているごみを拾い集め、草を刈るなどして周辺を美化した。遊歩道を散歩中の名古屋からの夫婦は、地域ぐるみのローラー作戦に感心し、「とても素晴らしいことですね。朝から気持ちが良いです。頑張ってください」と話していた。
(2019年6月13日付紙面より)
第38回紀南陸上競技選手権大会