片谷匡さんらに海事功労者表彰 (那智勝浦町・新宮市 )
令和2年「海の日」国土交通省海事功労者等表彰状伝達式が28日、那智勝浦町築地の紀州勝浦漁業協同組合で行われた。公益財団法人海上保安協会串本支部の会計幹事を務める片谷匡(ただし)さん(紀州勝浦漁業協同組合長、和歌山県漁業協同組合連合会副会長)が「海上保安庁長官表彰」と「海上保安協会長表彰」を受賞した。
両表彰は保安協会の役員として、15年以上にわたり海上保安思想の普及事業の推進や保安業務の発展に尽力した人を対象に表彰するもの。本来なら海の日の式典で表彰が行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で式典が中止となったため、この日の実施となった。
同庁串本海上保安署の内海浩一署長が片谷さんに表彰状を伝達した。内海署長は「幹事として長年にわたりご尽力いただき感謝しています。救命胴衣の配布や啓発用のパンフレット、看板の設置などは保安協会の会費などで賄われている。片谷さんにはそういった点にもご理解、考慮していただいています」と話した。
片谷さんは「受賞は光栄です。長年の功績を認めていただきありがたい限り。今後もできる限り協力をし、支えていきたい」と語った。
なお、この日は新宮市役所でも同様の伝達式が行われ、同協会の理事を務める田岡実千年市長が表彰された。
(2020年7月30日付紙面より)
新宮市都市計画審議会
第26回新宮市都市計画審議会(榎本義清委員長)が28日、市役所別館であった。13人の委員が出席し「新宮市雨水公共下水道について」を審議し承認。また、事務局から国や県、市で進めていく浸水対策の概要について説明があった。
都市計画は、地方公共団体が地域の実情によって指定していく。都市計画道路は、都市の骨格を形成し、安心で安全な市民生活と機能的な都市活動を確保する、都市交通における最も基幹的な都市施設として都市計画法に基づき、県との事前協議や地元説明会、素案・原案の作成、同審議会での審議などを経て計画が決定、事業化となる。
市では、2017(平成29)年の台風21号以降、浸水対策の一環として雨水計画を進めている。下水道施設としては都市下水路が整備されているが、市内には国の交付金の対象となる地区が存在しなかった。
15(平成27)年に下水道法が改正され、下水道のみでは浸水被害への対応が困難で、下水道による汚水処理を行わない地域において、雨水排除に特化した下水道整備を可能とする雨水公共下水道制度を創設。区域や事業計画を策定することで交付金対象となることから、このたびの審議案件とした。
委員からは老朽化している下水路に対する対策や、雨水や下水が浮島の森にとどまらずに、迂回(うかい)して浮島川に流れるような排水を求める声などが上がった。
承認により、原案の通り旧市内465㌶の区域内において、雨水公共下水道として官許。浸水対策を進めていくための維持管理を行っていく。
(2020年7月30日付紙面より)
ウミガメ公園で清掃作業 (紀宝町 )
紀宝町井田の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」飼育プールで28日、プール清掃があり、ウミガメサポーター9人や飼育員ら計16人が作業に汗を流した。
間近でウミガメに出合える人気の施設で、直径6㍍、深さ2㍍の円形プールではアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイなどを飼育しており、清掃作業は年に3回取り組んでいる。
今回は、新型コロナウイルスの感染防止対策を講じた上で、夏の行楽シーズンに合わせて実施した。参加者はウミガメの甲羅もブラシで丁寧に磨き、体長も測定した。
作業が終わるとプールの壁もピカピカになり、津市から訪れたサポーターの松本桃奏(もか)さん(9)は「今回もお父さんと参加した。ウミガメが大好きで甲羅磨きが楽しかった」と話していた。
同公園では、ウミガメが健やかに暮らせる飼育環境を維持するため「ウミガメサポーター」を募っている。2013(平成25)年から始まり、これまで469人が登録。今後も資金面で協力してくれるウミガメサポーターの募集を続ける。協賛金3000円で半年間、5000円で1年間サポーターとして認定される。
会員になればウミガメサポーター認定証が交付されるほか、希望すれば飼育プールの壁面に名前やグループ名の名札を掲示することもできる。
問い合わせは、ウミガメふれあいパーク(電話0735・33・0300)まで。
(2020年7月30日付紙面より)
熟年クラブで詐欺被害防止講座 (那智勝浦町 )
那智勝浦町宇久井のニュータウン熟年クラブ(峰武久・東熟年クラブ会長、角本聖洋・西熟年クラブ会長)は28日、コミュニティセンター和で「特殊詐欺被害防止講座」を実施した。新宮警察署特殊詐欺被害防止アドバイザーの大山擴さんと脊古佳さんが詐欺被害に遭わないための講話を行い、会員21人がメモを取るなどしながら耳を傾けていた。
峰会長は「現在、特殊詐欺が頻繁に発生していると聞いている。このニュータウンの中から被害が一人も出ないようにしたい。帰宅後は家族の方々などに学んだことを広めていただけたら」とあいさつした。
講座でははじめに「キャッシュカード詐欺盗」「架空請求詐欺」などの事例を紹介した動画を視聴した。続いて、大山さんが和歌山県では「オレオレ詐欺」「預貯金詐欺」「架空料金請求詐欺」「キャッシュカード詐欺」が多いと説明。昨年1年間の被害が45件で約8600万円とし、今年6月末まででは20件で、被害額が約6600万円に上ると話した。
被害を防ぐための方法として、▽詐欺の手口を知る▽在宅中も留守番電話にしておく▽詐欺かもしれないと感じたときは家族や警察に相談する―などを挙げた。
大山さんは「この地域で発生した三つの案件は誰にも相談していなかった。相談は被害防止の第一歩になる。被害に遭わないようにお願いします」と締めくくった。
会員の西岡稔さんは「特殊詐欺は目に見えないところで発生するので不安はある。今日は勉強になりました。今後にも生かしていきたい」と語った。
この日は同町福祉課の保健師・竹嶋沙耶香さんも同所に来ており、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、1時間に2回以上の室内換気が必要とし、30分ごとに換気を行っていた。
なお、警察への相談は新宮署(電話0735・21・0110)、串本署(電話0735・62・0110)まで。
(2020年7月30日付紙面より)
先制許すも三回に勝ち越し (高校野球和歌山大会 )
金刀比羅神社で例大祭 (太地町 )
太地町の金刀比羅(ことひら)神社=通称こんぴらさん=(髙橋正樹宮司)で11日、夏の例大祭が営まれた。過疎地域神社活性化推進委員会が主催しており、今年は新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、例年多くの大人や子どもでにぎわう餅まきや菓子まきは中止し、広く呼び掛けはしなかったという。神事ではまちの繁栄やコロナ終息を祈願した。
同神社は1798年(寛政10)年、太地角右衛門頼徳が讃岐国(香川県)の金刀比羅神社から勧請(かんじょう)した。昭和30年代は熊野地方で唯一の金刀比羅神社として広域から大勢の人々が参拝に訪れたという。境内には出店も並び、奉納相撲も行われるほどにぎわったとされるが、近年は祭典のみとなっていた。
同神社と同町の飛鳥神社は神社本庁から過疎地域神社活性化推進施策の指定を受けたことから、町内の各種団体などで委員会を立ち上げた。祭りを盛り上げるために景品付きの餅まきなどを企画し、町民参加の祭礼がおととし、復活した。
式典には三軒一高町長、太地町漁業協同組合の脊古輝人組合長、塩﨑伸一責任総代ら役員など約30人が参列。髙橋宮司が祝詞を奏上し、参列者は玉串をささげた。
神事を終え、髙橋宮司は「町の繁栄とコロナ終息を祈願させていただきました。早くコロナが終息し、来年は元通り以上のにぎやかなお祭りをやっていきたいと思います」と語った。
(2020年7月12日付紙面より)
新任教師ら対象に人権講座 (新宮市 )
新宮市役所別館で9日、市内小・中学校に勤務する初任者研修対象教員と市に新しく赴任した教員が対象の「令和2年度新宮市人権・同和教育基礎講座」があった。約20人が参加。市人権教育指導員の谷嗣弘さんが「新宮市内における人権教育の課題」、市教育委員会生涯学習課の野本渉さんが「新宮市の子ども会活動について」を題目にそれぞれ講話した。
谷さんは「差別を無くしていく人材を育てるのが人権教育。そのためには皆さんが差別が何かを知っていなければ子どもたちに教えられない」と呼び掛けた。人権(ヒューマンライツ)とは、人が人らしく生きていく権利であるとし「人権、人権問題は人の数だけある」。
子どもたちが意味も理解せずに家庭内でよく聞く差別用語などを発言している場合もあるとし「市内でもそういう言葉が使われているという現実がある。それこそが新宮市が抱える課題」と問題提起をした。
部落差別やその起源、近世の身分制度、また新宮の被差別部落の起源などについて説明。
社会的身分について触れ「和歌山県では今年3月に『部落差別解消推進条例』を施行した。しかしすでに憲法で『すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的または社会的関係において、差別されない』と定められている。日本には生まれながらにして本人の力だけでは取れない部落差別が存在する」などと話した。
参加者らは結婚差別に関する啓発DVDを視聴。谷さんは「決して昔の話ではなく、令和2年となった今でも起こりうるということを知っていただき、差別をなくすことのできる人材を育てていってほしい」と呼び掛けた。
野本さんは「新宮市子ども会」の活動内容や取り組みについて紹介。「同和問題を解決するための人材を育てる」目的達成のために▽人権意識を高める▽学力向上▽異年齢での集団行動・親子ふれあい―の三つを中心に取り組みを行っていると説明した。
(2020年7月12日付紙面より)
来場者に抽選券を配布 (紀宝町 )
紀宝町鵜殿の鵜殿港で11日、「紀の宝みなと市」が開かれた。5カ月ぶりの再開で、町内外からの来場者が鮮魚や新鮮な野菜などを買い求めていた。
毎月第2土曜日に開催する朝市として定着してきたが、新型コロナウイルス感染防止策として、3月から6月まで休止していた。イベントの規制緩和の流れを受けて今回の再開に至った。この日はテント市、軽トラ市、フリーマーケットの10店舗が並び、すし、弁当、干物なども人気を集めた。
また、来場者に電気圧力鍋などの景品が当たる抽選券を配布。8月8日(土)の「紀の宝みなと市お盆まつり」で当選番号を発表する。
(2020年7月12日付紙面より)
ふれあいいきいきサロン再開 (新宮市熊野川町 )
新宮市熊野川町でこのほど、新型コロナウイルス感染拡大により休止していた「ふれあいいきいきサロン」が再開された。10日には同町の日足相須集会所で日足相須と椋井地区の住民6人が集い、久しぶりの再会を喜んだ。
サロンは地域のコミュニティーづくりや介護予防、寝たきりの防止、一人暮らしの人への見守りなどを目的に、市社会福祉協議会と区が協力して実施している。再開に当たり、消毒液の設置、参加者全員の検温、窓の開放などの対策をした。
この日は市社協熊野川ステーションの大江真季さんによる「コロナに感染しないためのお話」があり、感染対策の基本や効果的な手洗いの方法、「会話するときは正面に立たない」など今後サロンを開いていく上での心得を解説した。
参加者は近況報告に花を咲かせ、「一人暮らしなので久しぶりにみんなと話せてうれしい」「最近あまり人と会っていなかったので楽しい」と笑顔。七夕の笹飾り作りも行われ、短冊に「家内安全」「みんな元気でいられますように」と願いを込めた。
(2020年7月12日付紙面より)
第1回新宮高校陸上競技総合体育大会
扇立祭は時間短縮し斎行 (熊野速玉大社 )
熊野地方の夏の風物詩として1000年以上の伝統を持つ「扇立祭(おうぎたてまつり)」が14日(火)に開かれるのを前に、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で6日、祭り当日に各殿で開帳する檜扇(ひおうぎ)7握を虫干しのため蔵から出した。なお、今年の扇立祭は新型コロナウイルス感染症拡大予防の観点からミス浴衣コンテストなどの奉賛諸行事や露店商組合の出店は中止。午後3時に本殿・各殿に檜扇を開帳し、午後5時に閉門となる。
扇立祭は、神前に立てられた檜扇に神が降臨し、氏子が病気にかからないよう、また五穀につく虫を追い払って豊作を願い始まった。
室町時代の作品と伝わる檜扇は大社を代表する宝物で、現在、日本に18握ある国宝のうち11握が大社に伝わっている。ヒノキの薄い板の木目の美しさを生かしながら彩色、金箔(きんぱく)、銀箔(ぎんぱく)が施されていて「熊野檜扇」と呼ばれている。
祭りで使用されている檜扇7握は、1964(昭和39)年に模写されたもので、本殿用(高さ1・5㍍、幅1・65㍍)は大社先々代の故・上野殖宮司、残り6握の各殿用(高さ0・8㍍、幅1・3㍍)は故・杉本義夫さんが模写し、故・鮒田和往さんが奉製したものとなっている。
(2020年7月7日付紙面より)
町と自主防が開設・運営訓練 (紀宝町 )
大里地区の四つの自主防災会と紀宝町は5日、同町の大里多目的集会施設で新型コロナウイルスに対応した避難所開設・運営訓練を実施した。各自主防災会、町、町消防団第3分団大里班などから参加した約50人が施設内で避難者同士が密にならないようパーティションを設置し、避難者の受け入れ方法を考えた。
今後、出水期に避難する機会が増えることが予想され、避難所での3密を避けるなど新型コロナ対策を講じた「新しい生活様式」による避難所運営がスムーズに行えるよう地区、町が連携した。密集回避のため参加者を限定し、検温、マスク着用、手指消毒をした上で行った。
訓練を前に、町防災行政総合アドバイザーで東京大学の松尾一郎・客員教授が「新型コロナによって人との接し方が変わった。ワクチンができない限り終息は難しいため、感染対策を講じた避難所運営を行政と一緒に取り組んでほしい」と呼び掛けた。
訓練は設営から開始し、パイプとビニールシートのパーティション、テント、簡易ベッドを組み立てた。間仕切りした避難所の完成後、受け入れ訓練に移り、受付に消毒関係備品を配置。防護服、フェースシールドを着用して避難者の問診や検温をし、発熱者は津本防災センターに専用車両で搬送した。分散避難できるよう、車中避難者の駐車スペースも設けた。
訓練を見守った西田健町長は「新型コロナと水防をしっかりと見据えた上での訓練が問われている。今回はその先駆的な訓練で、今後も身の安全を守る体制をつくっていきたい」と話した。
終了後、参加者からは「先着順か高齢者を優先するのか」「受け付けが混雑した。問診を簡潔にすれば」などの意見があった。今回の訓練で得た改善点などは大里地区タイムラインに反映するという。
(2020年7月7日付紙面より)
町民有志が署名求める (那智勝浦町 )
那智勝浦町の「体験型観光」の代表として知られる紀の松島観光船は現在、新型コロナウイルスの影響などを受け、事業運営が厳しくなっているという。その現状を鑑みて、町民有志らで組織される「紀の松島観光船存続を求める会」(小阪三喜子代表)が存続を願って署名活動を展開している。
□ □
熊野学研究委員会の委員である中瀬古友夫さんによると、紀の松島観光船は戦前から70年以上の歴史があるという。中瀬古さんは1940年当時に南紀を訪れた旅行者のアルバムや過去の松島めぐりに関する資料などから、さまざまな業者が代わりながらこの観光船業を経営してきたことを説明。
「勝浦温泉は海が玄関口。那智勝浦町にとって伝統を受け継ぐ島めぐりの船がなくなっては非常に残念。熊野という観光地は各地のさまざまな要素が協力し合って発展したもの。そのうちの一つをなくしてしまってはいけないと思う」と語った。
□ □
紀の松島観光船について、「町の観光の目玉」と掲げる小阪代表は現存する観光資源を大切にすべきだと主張している。
「この町の観光にとって観光船は必要なもの。なくしてから後悔しては遅い」と危惧。運営会社である紀の松島観光株式会社には「引き続き、企業努力してほしい」と要望するとともに、観光船の存続を願う署名活動に6月中旬から取り組んでいる。署名は2週間経過時点ですでに約1000人に達しており、集まり次第、堀順一郎町長宛てに提出する。
小阪代表は「一度廃止にすると、再開には多くの時間やお金が必要になってしまう。実際にファンは多い。磨いていって勝浦の魅力発信につなげてほしい。町が入って存続してもらえたらありがたい」と語った。
□ □
紀の松島観光株式会社の支配人である畑下誠紀さんによると、同観光船事業は2003年から同社が経営。事業に関しては国や県からの補助金なしに運営しているという。
近年の乗船人数は15年が3万3988人、16年が2万8327人、17年が2万6171人、18年が1万9839人、19年が1万4859人と減少傾向となっている。しかし、那智勝浦町史によると「1973年には年間51万4741人が利用」と記されているほど観光資源としての人気があったとされている。
観光船は主に他府県からの修学旅行や、国土交通省勝浦海事事務所が行う「海の日」記念行事では地元小学生の乗船体験などの利用もある。また、太地町のくじら浜公園に寄港することから、町立くじらの博物館へ足を運ぶ観光客も多いという。
畑下さんは「コロナの影響で今年2月から運航休止となっていたため、それ以降の売上はない」とし、これまでは国の雇用調整助成金などを活用し、しのいできたと説明。10月以降は国の支援継続の有無や町内宿泊施設の状況を注視しながら、事業継続を判断していくと話した。
「署名活動をしていただき感謝している。企業努力は今後も続けていく。急には難しいが、将来的には町に経営していただけたらと考えている」と語った。
太地町在住の50代男性は「博物館の利用促進にもつながっている。自分的には勝浦の観光を担う存在だと思う」と話していた。
(2020年7月7日付紙面より)
伝統文化親子教室がスタート (新宮市 )
「和の心『珠蒼(しゅそう)の会』」の苅屋企世子代表が指導する「いけばな きもの着装・マナーこども教室」が5日、新宮市の蜂伏会館で始まった。文化庁の令和2年度伝統文化親子教室事業の一環。11月まで10回の教室を予定しており、初回は市内外の小学生やその母親ら10人が参加した。
子どもたちがいけばなやきもの着装、マナーなど伝統文化に触れることで、大人になるために必要なマナーや命の大切さを学び、文化を継承することを目的に毎年実施している。苅屋講師は華道家であり、きもの学院と池坊いけばな教室を主宰。礼法も指導する。今年は手や机などの消毒、換気、マスク着用など、新型コロナウイルス感染症予防対策を講じた上での実施となった。
苅屋講師は「今は新型コロナの影響で大変な思いをしていると思いますが、みんなで頑張りましょう」とあいさつ。この日は、半幅帯の結び方に始まり、立礼や立ち方、座り方、お辞儀の仕方などの作法を学んだ。
休憩を挟んでのいけばなでは、苅屋講師が「花にも命があることを忘れずに、優しく丁寧に扱ってあげてください」などと心構えを説明。いけばなの根源・池坊の歴史も紹介した。参加者らは苅屋講師の指導の下、ルリタマアザミやスプレーカーネーション、ベニバナ、ケイトウ、ユーカリなどの植物を使い、型にとらわれない自由花に取り組んだ。
毎年、12月に集大成として発表会を開催しているが、今年は新型コロナ予防の観点から発表会を11月1日(日)に前倒し。今後の状況を鑑みた上で密を避ける形での開催を模索していくという。
(2020年7月7日付紙面より)