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2021年04月22日
1 引き継ぎ、未来に生かそう
 防災マップ制作から6年  (新宮市中央児童館 )

 「きっかけは東日本大震災でした」―。新宮市野田の中央児童館に展示されている防災マップを見つめながら、同館の職員はそうつぶやく。防災マップは2015年、当時の小学3年生以上の児童らが児童館行事の一つ「町たんけん」で町中を歩き、調査して制作したものだ。

 同館が取り組んでいた「町たんけん」。子どもたちに自分の住む町を実際に歩いてもらい「自分たちが暮らしているまちには何があるのか」を知ってもらうことを目的に実施していた。

 「これは何?」。町たんけんに参加した児童が指さしたのは海抜を示す表示だった。児童の疑問から、職員らがふるさとの地形や高低差が気になりだした矢先、東日本大震災が発生した。

 職員は「自然災害が恐ろしいものであると理解しつつもどこか非現実なものだと思っていた。でも報道で衝撃的な光景を目の当たりにし、私たち職員はもちろん、子どもたちも災害が身近なものであると感じたようです」。

 以降、「町たんけん」という遊びの要素を取り入れながら、災害発生時の避難場所の把握や自分の身を守る意識を養って子ども目線で調べることを目的に防災マップの制作に着手した。

 子どもたちは館内で地図帳を広げると地理や高い建物、海抜、危険と思われる場所をチェック。数グループに分かれてカメラを手にしながら職員たちと一緒に計3回、市内を調べたという。集めたデータは地図に海や川、主要道路などを色付けして分かりやすくし、シールや写真で表示した。

 巡回バスを利用して遠方にも足を向けた。映像や新聞で震災の様子を見聞きし、災害時に海抜の低い所にいた場合にどうすればいいかなども話し合った。職員の「自分の身は自分で守ることが大事」の言い聞かせに、参加した子どもたちは熱心に耳を傾けていたという。

 当時、小学5年生だった参加者の一人・下古谷律武君(近大新宮高2年)は「あの体験を機に視点や意識が変わったと思う。海抜や危険な所を意識して歩くようになった」と振り返る。

 「みんなで協力してマップを作った。完成した時はうれしかったし楽しく新鮮な気持ちだった。自分の足で歩いて防災意識を高めるのはとてもいいこと。小さい子たちにも経験してほしい」。

 東日本大震災、そして紀伊半島大水害から10年。防災マップの制作から6年が経過した今、児童らが自らの命を守るため、そして防災意識向上のために、地図の更新やさらなる情報が期待される。

 しかし、時はコロナ禍。職員は防災マップの更新について具体的な計画は未定であるとしながらも「個人的には機会を見つけていつか再び実施することができれば」と話している。

(2021年4月22日付紙面より)

6年前に子どもたちが制作した防災マップ=新宮市の中央児童館
2021年04月22日
2 親子で楽しめる体操指導
 地域活性化起業人が初業務  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町地域子育て支援センター「にこにこキッズ」(戸塚ゆう子センター長)が同町福祉健康センターで実施している「すくすくワークショップ」に20日、先日赴任した地域活性化起業人の島田匡平さんが訪れ、親子で楽しめる体操を指導した。ワークショップに参加した7組17人の親子は笑顔で体操を楽しんだ。

 このワークショップは毎月、未就園児とその保護者を対象に実施しており、毎回、同町の民生委員が協力している。

 工作後に体操などを行う内容で、これまでにクリスマスリースや雪だるまなどを作成。この日はこいのぼりを作った。

 総務省が推進する地域活性化起業人は三大都市圏にある民間企業などの社員が知見を生かして一定期間、地方自治体で地域独自の魅力や価値の向上につながることを目的に活動するもの。

 株式会社ルネサンス=東京都=の社員である島田さんは同町福祉課に所属し、世代間の交流による子どもから大人までの体力増進や高齢者の健康づくりなどを行うという。

 今回が初の業務となった島田さんは、これまでのキャリアで培った知識や技術を生かし、自身が考案した体操を紹介。足裏などを刺激する「ふれあい」や、子どもを太ももに乗せて両者がバランスを取る「お膝の上でバランス」などの方法を参加者に教え、親子間で触れ合いの時間を過ごした。

 戸塚センター長は「専門家の方に教えていただけるのはありがたい。せっかくの機会なのでいろいろ教えていただき、皆さまには親子で健康に過ごしていただけたら」。

 島田さんは「お母さまもお子さまも楽しんでいただけて良かった。機会があれば今後もいろんな種目をやっていきたい。今後も皆さまとコミュニケーションを取り、お子さまの体の悩みなども聞いて成長のお手伝いをさせていただきたい」と語った。

 来月のワークショップは5月18日(火)、19日(水)の午前10時から「おさんぽカタツムリ」を実施する。

(2021年4月22日付紙面より)

島田匡平さん(右端)が考案した体操を指導した=20日、那智勝浦町の福祉健康センター
ワークショップではこいのぼり作りに励む
2021年04月22日
3 屋内へ会場移し初実施
 古座街道青空マルシェ  (古座川町 )

 古座川町高池地内で17日、イベント「古座街道青空マルシェ」があった。当日は雨天に見舞われ、最寄りの屋内へ会場を移して実施。17店舗が並び、密を避けるなど各自対策をして訪れる人々の注目と利用を集めた。

 やまさき屋旅館のおかみ、山﨑美知子さんが過去の物産市世話役経験を生かし、心機一転で取り組み始めた交流企画。地元や近隣で扱う品物にこだわりを持つ人に出店を呼び掛け、実現を目指してきた。

 初の実施となるこの日はイベント名に掲げた青空に恵まれなかったが、山﨑さんは経験を生かして館内と道向かいにある芳流館互盟社を屋内会場に設定して雨天ながらも実施へとこぎ着けた。

 車両販売など一部屋外となったが、移せる出店は全て屋内へ許容した。手狭になることへの対応として手指消毒などの状況を整え、来場者もマスク着用に加え密の回避に協力をしながら場を楽しんだ。

 弦楽器を弾きこなすシンガー・ソングライター藍田真一さんのミニライブが呼び水となり、来場の波は序盤に集中。山﨑さんは「若い子がのぼりを立てたり雨の中で交通整理をしてくれたりと快く手伝ってくれ、出店を希望した皆さんも雨やコロナと言いつつほぼ集まってくれた。このつながりがとてもありがたく、盛況になってよかったと思う」と状況を喜び、「この日を選んだのは私。雨になってしまったところは申し訳なかったと思う。次は晴れの日にしたい」と今後の継続実施に意欲を示していた。

(2021年4月22日付紙面より)

芳流館互盟社内で開かれた藍田真一さんのミニライブ=17日、古座川町高池
感染症予防対策を意識しつつ出店者との交流に親しむ来場者
2021年04月22日
4 弘法大師の命日しのび
 妙法山阿弥陀寺で御影供  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町南平野にある妙法山阿弥陀(あみだ)寺(谷宏之住職)で20、21の両日、弘法大師御尊像を前に、大師の命日をしのぶ法要「御影供(みえく)」が静かに営まれた。

 御影供は例年、多くの参拝者でにぎわう法要。今年は昨年と同様、前夜のお逮夜(たいや)とともに、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から参拝者へは事前に書面などで自粛を呼び掛けた。

 そのため、20日は総代のみが参列。僧侶4人が読経し、谷住職が護摩木をたきあげた。

 同寺によると、御尊像は檜(ひのき)材寄木造(よせぎづくり)。このほどの修理で1451(宝徳3)年に完成したことが分かり、京都高辻に住む大仏師・大進法橋が彫ったものだという。

 創建当初からの姿を残す弘法大師堂は、国の重要文化財指定に向けて現在、第一期の補修工事が完了。今後も工事を進めていくとしている。

 弘法大師は真言宗の開祖・空海(774~835年)の別称で、同寺は空海が開山した寺院の一つに数えられている。

 女人禁制のない仏域として、女性の信心を広く集めたことから「女人高野」とも呼ばれ、「御影供」と生誕日の法要「青葉祭」が年中行事とされている。

 谷住職は「世の中の平和と幸せをご祈とうしました。今年も寂しい形となったが、来年は多くの皆さまにお集まりいただけるようになれば」と語った。

(2021年4月22日付紙面より)

大師の命日をしのび法要が営まれた=20日夜、那智勝浦町の妙法山阿弥陀寺
2021年04月22日
5 下里・宇久井合同が優勝 東牟婁中学校選手権大会サッカー競技 
2021年04月22日
6 髙塚君、稗田君が全国で躍動
 県レスリング新人大会で活躍  (新宮高校 )
2021年04月22日
7 串本オーシャンズが優勝
 第41回マクドナルド・トーナメント  
2021年04月22日
8 本の整理に汗流す  ボランティア有志が協力  (新宮市 )
2021年04月22日
9 川柳で新宮を元気に  入賞作品を紹介  (新宮ボラセン )
2021年04月22日
10 さわかみオペラが植樹祭  土砂災害啓発センターで  (那智勝浦町 )
2021年04月22日
11 多くの人の協力に感謝  勝浦LC献血奉仕活動  
2021年04月22日
12 ヤマドリゼンマイ立派な姿に  浮島の森のシンボル  (新宮市 )
2021年04月22日
13 10周年記念曲がカラオケ全国配信  「ぬくもり」の加藤裕和雄さん  (那智勝浦町 )
2021年04月22日
14 昔ながらの田植え体験  熊野川小の児童22人が  (新宮市 )
2021年04月22日
15 役場庁舎で4回目の分散勤務  新型コロナ感染防止対策  (紀宝町 )
2021年04月22日
16 カメの生態などを紹介  29日からユーチューブで  (ウミガメ公園 )
2021年04月22日
17 高齢者施設で優先接種始まる  3市町9施設の利用者らに  (熊野市・南牟婁郡 )
2021年04月22日
18 3小学校の児童の協力得て  本年度2回目の稚アユ放流  (古座川漁業協同組合 )
2021年04月22日
19 お悔やみ情報
  
2021年04月07日
20 春の全国交通安全運動始まる
 各地で啓発活動など展開  

 正しい交通ルールの順守とマナーの実践を呼び掛ける「春の全国交通安全運動」が始まった。15日(木)までの10日間、「子どもと高齢者をはじめとする歩行者の安全の確保」「自転車の安全利用の推進」「歩行者などの保護をはじめとする安全運転意識の向上」「飲酒運転の根絶」を重点に全国で活動が行われる。

 新宮市では初日の6日、市交通事故をなくする市民運動推進協議会(会長・田岡実千年新宮市長)、市交通指導員協議会、市交通安全母の会、交通事故をなくする県民運動東牟婁地区推進協議会(会長・酒井清崇東牟婁振興局長)、新宮警察署(山田守孝署長)など関係者約50人が、同市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で決起集会を開いた。

 田岡市長は「昨年新宮市においては事故発生件数、負傷者数ともに前年に比べて増加しており、私たちを取り巻く交通情勢は予断を許さない厳しいものとなっている」とあいさつ。

 交通事故のない社会を目指し、誰もが安全で安心して暮らせるまちのために、今後もあらゆる機会を通じて交通ルールとマナーの順守を訴えていくと述べた。

 酒井振興局長は「みんなが安心して住める元気なまちづくりに努めていきたい。引き続きご尽力を」と関係者らに協力を呼び掛け、山田署長は「昨年、県内で飲酒運転が原因の死亡事故の発生はなかったが、県内で約400人、管内で19人が検挙されている。減少してはいるが根絶には至らない」と説明。飲酒運転にまつわる事故を防ぐために取り締まりを行っていくと述べ、意識付けに対する協力を求めた。

 特別ゲストの兄弟お笑いコンビ「すみたに」による交通安全講話の後、関係者らは買い物客らに啓発物資を配布。交通安全意識の向上を図った。

(2021年4月7日付紙面より)

決起集会に当たり「すみたに」が交通安全講話を披露=6日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店
買い物客らに啓発物資を配布した
2021年04月07日
21 小中学校で新学期始まる
 一斉に1学期始業式  (熊野市・南牟婁郡 )

 紀宝町、御浜町、熊野市の各小中学校で6日、1学期がスタートした。11日間の春休みを終えた児童、生徒が元気よく登校し、学校生活をスタートさせた。

 紀宝町立成川小学校(大藤伸之校長)では、体育館に2~6年生が顔をそろえ、着任式で新しい教職員が自己紹介。各学年の担任を発表した。

 始業式で大藤校長は1年間の目標として「読書の推進」を掲げ、▽早寝・早起き・朝ご飯▽あいさつ▽勉強、運動を頑張る▽友達に優しく―の四つを呼び掛けた。

 また、新型コロナウイルス対策としてマスク着用、手洗い、うがいを求めた。

(2021年4月7日付紙面より)

始業式で話を聞く児童たち=6日、紀宝町立成川小学校
2021年04月07日
22 例年より早く鳴き声響く
 橋杭園地などでハルゼミ  (串本町 )

 串本町くじ野川にある橋杭園地で今年も、ハルゼミの鳴き声が聞こえるようになった。

 ハルゼミは松林に着く小型のセミで、体長は約3㌢。夏に成虫となるセミの仲間ではツクツクボウシと似た大きさで、さまざまな形容がされているが「ジーィ、ジーィ」と単調な鳴き方を繰り返す。

 同園地では例年4月半ばごろから初夏の訪れを告げるように鳴き始める傾向にあるが、春の訪れが早い今年は一足早く3月末ごろからその状況となり今月5日は複数匹が駆け引きするかのように時間差で鳴き声を響かせていた。

 宿る木に近づいただけで鳴きやむぐらい警戒心が強いがすぐに飛び去ることはなく、幹よりも高い枝にじっととどまって身を潜めていることが多い。町内では望楼の芝の松林にも着いていて時期近しく鳴き始める傾向にある。目に見えて松林はないが、5日は重畳山山上の園地一帯でも鳴き声が響いていた。

(2021年4月7日付紙面より)

高い枝で身を潜めるハルゼミ=5日、串本町くじ野川
2021年04月07日
23 コロナ禍での寄付に感謝
 漁協といさなが奨学金事業に  (太地町 )

 太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)と太地いさな組合(田中清仁組合長)は5日、太地町育英会奨学金事業に計150万円を寄付した。太地漁協が100万円、いさな組合が50万円で、目録を受け取った三軒一高町長は「奨学資金が厳しい中で、今回もご寄付を頂きありがたい。漁業者の皆さんからの寄付は県内であまりなく、自慢できる誇らしい組織。町、漁協、いさなが一体となっていることがうれしい」と感謝した。

 同町育英会奨学金は町の子どもたちが高校、大学、専門学校へ進学する際の奨学資金を無利子で貸し付ける事業。町の歴史において、これまでも多くの団体や小学校、駅建設などに寄付し、町を支えてきた水産共同組合が作ったものだという。

 奨学金は数年ほど前から申し込みが多く、同町は資金について検討していたところ、両組合から寄付の申し出があった。今回で4回目となり計650万円に上った。本年度は6人に貸与する予定だという。

 太地町役場での贈呈式には両組合長と漁協の貝良文専務理事、三軒町長、漁野洋伸副町長、宇佐川彰男教育長が出席。田中組合長は「コロナ禍でも寄付できたことをうれしく思う。来年も継続できるよう頑張りたい」、脊古組合長は「今年はコロナの影響で無理かなと思ったが、例年通り子どもたちに援助できたことをありがたく思う。これからも続けたい」とそれぞれ述べた。

 宇佐川教育長は「コロナ禍で経済的に困っている子どもたちへ優先的に援助できることはありがたい。有効的に使わせていただきます」と伝えた。

(2021年4月7日付紙面より)

太地町漁業協同組合と太地いさな組合が育英会奨学金事業に寄付=5日、太地町役場
2021年04月07日
24 幼稚園はとっても楽しいよ  うどの幼稚園で入園進級式  (紀宝町 )
2021年04月07日
25 子どもが事故に遭わないよう  春の全国交安運動を前に出発式  (紀宝警察署 )
2021年04月07日
26 串本町の令和3年施政方針②   
2021年04月07日
27 告示は13日、投票は18日  ポスター掲示場設置進む  (串本町長選・町議選 )
2021年04月07日
28 入社式は開催・中止が半々  新型コロナアンケート  
2021年04月07日
29 地域で育てるデマンドタクシー  導入から半年が経過  (新宮市熊野川町 )
2021年04月07日
30 電子書籍で情報発信  ことりっぷ新宮 熊野古道  
2021年04月07日
31 海吏君、入園おめでとう  三津ノ保育所で入園式  (新宮市熊野川町 )
2021年04月06日
32 「声」がつなぐ心の交流 「声の文庫」200号を刊行 (新宮市)

 「春近く 送られしテープ 座友の宝」。新宮市の音訳ボランティアグループ「声の文庫」の亀田滋子さん(89)は、リスナー(利用者)から寄せられた句を見せてくれた。3月、同ボランティアグループが作成する音訳テープが刊行200号を迎えた。大前嘉助代表(78)は「200号までいくことは珍しいことだと聞く。これからも続けていければ」と笑顔を見せる。

 音訳テープとは、地域の新聞やニュース、俳句、書籍などを音訳し吹き込んだカセットテープ。文字通り「声の文庫」として、テープを聞くことによって視覚障害者がさまざまな情報を得ることができる。

 今年6月に発足17年を迎える同ボランティアグループは2004年、亀田さんが「盲導犬クイールの一生」などを音訳したテープ第1号を作成したことに端を発し活動を開始した。

 亀田さんは約25年ほど前に音訳ボランティアの存在を知り、東京のYWCA(キリスト教女子青年会)の講座を受講。その後もいくつかの講座を受け、ますます音訳の魅力に引き込まれた。

 亀田さんの「せっかく学んだことを地元に還元したい」との思いに引き寄せられる形で、現在は会員8人が毎月1度、亀田さんの自宅で吹き込みや編集などの作業を行っている。中学・高校生時に演劇部に所属していた大前代表は、男性の読み手を求める声に応え2009年に入会。演劇の経験を生かし「蝉(せみ)しぐれ」(62号)で初めて参加した。

 「会員さんは和気あいあいと作業をしてくれている。(音訳は)楽しい。苦労はない」と亀田さん。「私にいつも話しかけてくれるのはテープだけでした」「優しい声の文庫は私の唯一の楽しみです」―。リスナーから届く直筆や点字の手紙も励みになると目を細める。

 しかし、一時は多くいたリスナーも、高齢化に伴う施設入所や逝去などで現在は4人に。大前代表は「リスナーの声が活動の指針となり励みとなる」と、「声」と「声」がつなぐ青写真に期待を込め、「視覚障害者の方に限らず、もっと多くの人に聞いていただきたい。次に目指すは300号ですね」と笑顔を見せた。

(2021年4月6日付紙面より)

音訳ボランティアグループ「声の文庫」の皆さん。大前嘉助代表(中央)を囲んで=4日、新宮市
2021年04月06日
33 滝をバックにイベント楽しむ
 飛雪の滝で春の滝フェス  (紀宝町 )

 紀宝町浅里の飛雪の滝キャンプ場で3日、「春の滝フェスティバル」が開催された。新型コロナウイルス感染対策が取れる屋外イベントを中心に、たくさんの参加者がたい茶漬けの振る舞いやベリーダンスのステージを楽しんだ。

 キャンプ場の運営が町から民間の㈲楽らくに移行したことに伴い、オープニングイベントとして企画した。

 たい茶漬けの振る舞いでは、東京の有名店「鮨(すし) 心」の料理長が鯛炙(たいあぶ)りが入ったお茶漬けを提供。ベリーダンスでは和歌山オリエンタルダンス協会(Eva.香陽代表理事)のメンバーが滝をバックに舞い、観客を魅了した。ヨガ体験では参加者が飛び入りで参加する姿も見られた。

 新商品である2種類のキャンピング・スパイスのプレゼントやオリジナル限定グッズの販売もあり、楽らくの笠野健太さんは「これまで町がしてきた取り組みを引き継ぎ、地域おこし協力隊OBや地域の方々に教わりながら新しいことに挑戦し、地域を盛り上げていきたい」と意気込みを見せる。

 新宮市から家族4人で参加した井上俊作君(6)は「鯛茶漬けがおいしかった」。母親のひとみさんは「知り合いを通じてイベントを知った。キャンプ場に来るのは2年ぶりだが、子どもたちもすごく楽しそうに過ごしていた」と話していた。

(2021年4月6日付紙面より)

滝前で華やかなベリーダンス=3日、紀宝町の飛雪の滝キャンプ場
たい茶漬けに舌鼓
絶景楽しみつつヨガ体験
2021年04月06日
34 アクティビティなどを再開
 橋杭ビーチ3季活用始まる  (串本町 )

 串本町くじ野川にある橋杭ビーチの3季活用が3日から始まった。運営委託するビーチハウス・ラパンの営業が始まり、期間向けの各種アクティビティのレンタル等提供が再開している。

 おおむね7~8月に開設する橋杭海水浴場が環境省「快水浴場百選」の選定を受けている橋杭ビーチ。その環境を年間2カ月しか活用しないのは惜しいと感じた南紀串本観光協会が各種アクティビティを導入し、その担い手として同ハウスの運営を委託し4~10月(春~秋)を期間とするこの活用を図っている。

 海水浴と各種アクティビティ、その両方を支える同ハウスによるアウトドア拠点化が目指すところ。前身の旧串本町観光協会が着手し後の南紀串本観光協会も思いを受け継ぎ、今年は通算5期目となる。

 レンタル等提供する各種アクティビティは▽シーカヤック系▽フィッシングカヤック系▽スタンドアップパドルボート系―の3系統で、カヤック系はツアー企画も提供。レンタル時に希望すればスタッフのレクチャーを受けることもできるなど、初体験でも気軽に挑戦できる環境を整えている。

 同ハウスは海の家として飲食も提供。こちらは各種アクティビティとは別に利用可。中軸のスタッフ・青木寛さんによると、今期は序盤から修学旅行など教育利用の事前予約があり、4~6月で20件超の利用となる見込みで「コロナ禍が続くのはつらいが、この状況はありがたい。一般利用とのバランスを取りながら受け入れに頑張りたい」と意気込みを語る。

 レンタルやツアーは有料。事前予約制で、詳細は同ハウス公式ホームページ(アドレスhttp://cafe-lapin-2014.sakura.ne.jp/sea)を参照。資機材持ち込みによる同ビーチの利用も受け入れていて、初日はウインドサーフィンを楽しむ様子が見られた。

 同ハウスの営業時間は午前9時~午後5時で、基本水曜定休。同協会は利用に弾みをつけるため、25日(日)にイベント「橋杭ビーチオープンフェスタ」を開く方向で検討している。各種アクティビティの事前予約や問い合わせは同ハウス(電話090・3356・8305)まで。

(2021年4月6日付紙面より)

3季活用5期目のシーズンインを迎えた橋杭ビーチやビーチハウス=3日、串本町くじ野川
2021年04月06日
35 桑野智行さんが就任
 高田村つくり推進事業地域おこし協力隊  (新宮市 )

 高田村つくり推進事業地域おこし協力隊と集落支援員の就任式が5日、新宮市役所であった。このたび、地域おこし協力隊員として桑野智行さん(23)が着任。「公益性を持って課題に取り組み、地域のために尽くしたい」と誓いの言葉を述べた。任期は最長で3年。

 地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域等の条件不利地域に移住して「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る総務省の事業。

 高田地区では、高齢化などに伴う地域の課題や現状を打破すべく「高田村つくり推進事業実施要綱」をまとめ地域おこし協力隊や集落支援員制度を活用しつつ地域づくりを進めている。

 桑野さんは兵庫県尼崎市出身。大学卒業後、警備会社に約1年間勤務。協力隊を希望した経緯については「新宮市からは都市部に近く、高田は環境的に自分になじんだ」。

 狩猟免許を有し「獣害対策に取り組みたい」と抱負を述べ「地区の人と親密な関係性をつくっていきたい」と思いを語った。

 桑野さんからの着任のあいさつを受け、田岡実千年市長は「隊員就任により集落支援員の方々もより一層地域の活性化に取り組めるのでは」と同席した葛藪高盛総区長や坪井辰実・高田支所長らに伝え、「これからも高田地区の皆さまと協働して地域の活性化に取り組めることを大変うれしく思っています」と話していた。

 集落支援員には前年度に引き続き、輪野利明さん、中道活好さん、金子史法さん、溝口ももさんが就任した。

(2021年4月6日付紙面より)

地域おこし協力隊に着任した桑野智行さん(中央)らが田岡実千年市長(左から2人目)に就任のあいさつ=5日、新宮市役所
2021年04月06日
36 3月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2021年04月06日
37 3人が各種目で優勝
 和歌山陸上競技協会記録会  
2021年04月06日
38 6チームが出場し開幕
 第41回学童軟式野球大会  (マクドナルド・トーナメント )
2021年04月06日
39 建築史家らが旧児玉家を調査  紀州藩や水野家との関わりも  (太地町 )
2021年04月06日
40 10周年記念シングル発売  ご当地アイドル「Fun×Fam」  
2021年04月06日
41 特選に野中誠一さん  写連紀南支部3月優秀作品  
2021年04月06日
42 総合優勝は今西康雄さん  紀州愛蘭会の春蘭展示会  (新宮市 )
2021年04月06日
43 8年間の労をねぎらい  水谷智行さんに感謝状  (太地町 )
2021年04月06日
44 みんなで新生活スタート  太地こども園で入園式  
2021年04月06日
45 楽しくいっぱい遊ぼうね  白梅保で入園式  (新宮市 )
2021年04月06日
46 5人が課長級に昇任  熊野市  
2021年04月06日
47 AMドリームスが県大会へ  地区代表決定戦で勝利  (少年野球 )
2021年04月06日
48 熊野の想い届けよらい  ユーチューブで動画配信始まる  
2021年04月06日
49 串本町の令和3年施政方針①   
2021年04月06日
50 式典などで礼を尽くす  中湊の稲荷神社が例祭  (串本町 )
2021年04月06日
51 お悔やみ情報