環境問題研究会が発行 (新宮市 )
環境や人権、熊野地方の歴史などさまざまな分野の講師を招き学んでいる新宮市の市民団体「環境問題研究会」がこのほど、30周年記念誌『箱舟』を発行した。講師を務めた人など46人が論文やエッセーを寄せているほか、これまでの活動年表などを掲載している。
カトリック新宮教会の故ベダ・クレアリ神父が1985年に創設。後を継ぎ事務局を務めている植松晴孝・喜美子夫妻=同市磐盾=(ともに82歳)は「人が人として生きる時、失ってはならないものをしっかり見据えて、奪われようとする時には『これはおかしい』と声を上げていく生き方をしたいと願う人々の善意と熱意に支えられ、発行することができました」と感謝している。
各分野の講師を招き、同市の井の沢隣保館などで毎月例会を開いている。会に規約や会則はない。会員は50人で年会費1000円。有名大学の教授なども講師を務めているが、肩書や交通手段にかかわらず、謝礼は1000円分の図書カードと決めている。
「最初の頃は講師を務めてくれる人を探すのに苦労しました」と喜美子さん。「宗教色を出さずに続けてきたのが良かったと思います。この30年間で人の輪が広がったことが大きな財産です」
晴孝さんは「地球環境を守るために一人一人何ができるか、から始まった会ですが、今では人間に関わるあらゆることを学んでいます。会員は40~80代。今後の希望は新しい世代の人たちに会を引き継いでいってもらいたい」と話していた。
30周年記念誌はA4サイズ、92㌻。新宮市井の沢のくまの茶房(電話0735・21・1761)で有料で配布している。
(2017年9月30日付紙面より)
結核週間で啓発活動 (和歌山県 )
結核予防週間(24~30日)に伴い和歌山県と結核予防会和歌山県支部は28日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で街頭啓発を実施した。県職員3人が買い物客に啓発用パンフレットなどを配布した。
結核は全国で年間約2万人が発症する重大な感染症。1日に50人の新しい患者が発生し、5人が命を落としている。厚生労働省は毎年9月24日~30日を「結核予防週間」と定め、重点的に結核に関する正しい知識の普及啓発を図っている。
結核はたんの中に結核菌が出る重症患者がせきやくしゃみをすることで感染が広がる。症状はせき、たん、発熱、血たん、胸痛など。昨年の県の結核の現状では、新登録結核患者数が131人(前年比19人減)で、うち70歳以上が74%、80歳以上が58%となっている。30代未満の若年者でも4人が発病している。
県は受診や発見の遅れが依然として見られるとし、「2週間以上、せき、たん、微熱などが続いたら、早めに医療機関を受診しましょう。結核は確実に薬を服用すれば、ほとんどが治る病気です。早期発見、早期治療が大切です」と呼び掛けている。
東牟婁振興局健康福祉部の花光宏樹さんは「高齢の方が発病される事が多く、風邪かと思ってもすぐに受診することが大切です」と話していた。
結核に関する相談は国立病院機構和歌山病院内の結核相談支援センター(電話0738・32・7033)まで。祝日を除く月~金曜日。時間は午後1時~4時。
(2017年9月30日付紙面より)
紀陽銀行やノオトと協定結ぶ (串本町 )
串本町(田嶋勝正町長)は28日、株式会社紀陽銀行(松岡靖之頭取)や一般社団法人ノオト(金野幸雄代表理事)=京都府篠山市=と地域活性化に向けた包括連携協定を結んだ。稲村亭(とうそんてい)など町域にある古民家の再生と活用を進める上での協力関係で、今後は年内に事業体や仮称『串本町古民家活用協議会』を立ち上げて再生や活用の具体化を進めるという。
稲村亭は1872年に建築された民家で、無量寺そばに位置。前所有者の神田家が飢饉(ききん)救済のお礼として旧有田村の住民から譲り受けた杉の巨木を建材の一部に使っているといった由緒を持つ。同町は昨年3月に同家から譲渡を受け、今年4月以降は同町地域おこし協力隊員が隣接する家屋に実際に住み込んで活用方法を模索している。
他方、紀陽銀行とノオトは両輪で政府施策「古民家等の歴史的資源を活用した観光まちづくり」の趣旨に合致する地域経済活性化を目指している。県域全体を面でとらえた周遊観光を構築する上で本州最南端は外せないという観点で同町に取り組みを紹介し、三者の思いは積極的に合致。連携協議へと発展し、実現の第一歩として今回の協定締結に至った。
調印式は串本町役場であり、田嶋町長、紀陽銀行の日野和彦取締役上席執行役員、ノオトの藤原岳史理事の代表署名により『和歌山県串本町の歴史的資源を活用した地域活性化に向けた包括連携協定』を締結した。県内の自治体では有田市、湯浅町に次いで三例目。紀陽銀行とノオトはJR西日本とも連携協定をすでに締結していて、同日現在で3自治体1企業とともに目的達成を目指す状況になっている。
田嶋町長は「この機に持ち得た地域資源をもう一度掘り起こしてPRし、人に来ていただくことによる地方創生を進めたい」とあいさつ。日野執行役員は自治体と住民や事業所が一丸になることが大切だとし、藤原理事は今後の振興は地域が宿す生活そのものを資源として捉えて進めると方向性を示唆して協働の意思を掲げた。
ノオトは同市丸山地区における振興の一環で2009(平成21)年に設立。以来8年間で約60軒の古民家再生を手がけた実績を持つ。活用の手法は宿泊施設、カフェ、レストラン、ミュージアムと多彩。その積み重ねで同市の城下町を対象にしたエリアマネジメントのノウハウも有する。
同町産業課の松原邦明主査によると、当面は稲村亭と現在交渉中の古民家1軒を集中的に再生、活用する予定。藤原理事は、古民家を当時の生活様式に沿って再生し希望すれば購入もできる形で活用を図るとし、まずは上記2軒を古民家の再生、活用モデルとして仕上げ、これらを交渉の材料にしてエリアマネジメントへの発展を目指す。実働を担う事業体は、地元雇用を視野に入れ民間主導で立ち上げるとしている。
(2017年9月30日付紙面より)
秋晴れの下、新翔高校
新宮市佐野の県立新翔高校(永石和校長)で29日、第11回体育祭が開かれた。テーマは「記念すべき、100回目の熱盛!」。
生徒入場、校歌斉唱の後、小松莉那さん(3年)が聖火を聖火台に点火、永石校長が創立100周年に触れ「皆さんが引き継ぐ体育祭の伝統とは何だろうと考えたとき、真剣かつ元気はつらつにプレーすることだと思います」と述べ、「3年生にとっては、締めくくりの体育祭。しっかりとリーダーシップを取って、成功に導いてください」とあいさつ。
実行委員長の南礼君(3年)が「とてもいい天気で神様が、頑張れと言っている気がする。3年生にとっては最後の体育祭。1、2年生も3年生に負けない元気で頑張りましょう」と呼び掛け、生徒代表の前田優さん(3年)、貝塚咲頼さん(3年)が「私たちを支えてくれる先生方、家族、新翔高校で出会ったかけがえのない友人に感謝の気持ちを込め、正々堂々と戦い抜くことを誓います」と宣誓し、競技に移った。
競技は午前に各学年による団体種目や、クラス、クラブ対抗リレーなど、午後は応援コンクールやフォークダンスなどが行われた。
(2017年9月30日付紙面より)
見学会に地域住民ら300人 (新宮市 )
新宮市が津波一次避難所として整備した宮井戸津波避難場所(同市蓬莱)が24日から供用開始された。完成を祝うテープカットなどの式典と見学会には地域住民ら約300人が出席。田岡実千年市長は「私ども行政は一人の犠牲者も出さないという覚悟のもと、災害から市民の生命財産を守る最大限の努力をより一層していかなければなりません」と来場者たちに協力を呼び掛けた。
旧王子製紙跡地に造成した避難場所は、高さ6㍍、縦80㍍、横60㍍の楕円(だえん)形。上部の面積は630平方㍍あり、1260人が避難できる。同地は南海トラフ巨大地震の浸水深が0・5~1㍍と予想されている。地盤は海抜7㍍で、築山上は海抜13㍍。
紀伊半島大水害後に国が熊野川河口部で実施した掘削工事で採取した砂利1万2000立方㍍を使用。表面に土をかぶせ芝を張っている。幅3㍍の階段とスロープを各2カ所、ソーラー式避難誘導灯を14基設置。事業費は市7500万円、国4500万円の計1億2000万円。
式典では名称の公募で86人の中から選ばれた津越宏之さん、彦前広男さん、矢野和子さんの3人に田岡市長が記念品を贈呈。来賓の濱口太史県議は「避難場所の完成は大変心強く、安心につながる。地域の皆さんは普段からここへ来る習慣を身に付け、助け合いながら一人一人の命を大切にしてもらいたい」と祝辞。彦前さん(68)=同市熊野地=は「思った以上に立派な避難場所ができて良かった。安心です」と話していた。
(2017年9月26日付紙面より)
那智山地区火災防ぎょ訓練 (那智勝浦町 )
那智勝浦町消防本部(阪本幸男消防長)と同町消防団(貝岐昌志団長)は24日、「消防本部および消防団合同那智山地区火災防ぎょ訓練」を実施した。那智山青岸渡寺にある竹林での火災を想定し、防火水槽の有効利用と無線による連携強化を図った。
昨年に続き、2回目の訓練で、無線を使った指揮命令系統と情報共有による連携強化を目的に行っている。
青岸渡寺の近くに備えられた自然水貯水型の防火水槽は200㌧の貯水が可能で、那智山各所の消火栓などとつながっている。水は無くなり次第、那智の滝の滝つぼ付近にある水源から可搬式ポンプやポンプ車などを用いてくみ上げる仕組みになっており、これらの活用方法を身に付ける狙いもある。
今回は青岸渡寺に向かう防災道路沿いの竹林からの出火、延焼を午後3時ごろに覚知し、風によって激しく燃えている状況を想定した。
訓練には消防本部(署)と消防団第1~第4分団計38人が参加した。団員は所定の位置に散開して那智山にホースを張り巡らせ、無線で火災や部隊配置の状況などを確認しながら消火活動に従事した。
訓練後、阪本消防長は「無線の統制による部隊の強化も達成できた」と講評した。
貝岐団長は「無線による統制がとても難しく、指揮本部にいると三つの音声が流れてきて、統制が取りづらい。訓練を重ねて、しっかり指揮できるようにしたい」と改善点を述べた。
(2017年9月26日付紙面より)
JR新宮駅に魚のアートが登場 (紀の国トレイナート )
JRきのくに線の駅舎を舞台に展開するアートプロジェクト「紀の国トレイナート」(同実行委員会主催・10月1~29日)の作家制作、作品展示が進んでいる。9月22~24日にはJR新宮駅で大阪府岸和田市在住のデザイナー、河合進さん(34)の作品「水平線から尾をふって」の設置があった。河合さんは「見る人に楽しんでもらえれば」と話している。
紀の国トレイナートはきのくに線の駅舎にさまざまなジャンルのアーティストが作品を展開し楽しむイベント。地域の人々とアーティストが共に生み出した作品を鉄道がつなぎ、交流を深め、全国世界から人々を引きつけ多種多様なネットワークがつながる場となることを目指している。
JR新宮駅はきのくに線の終着駅。河合さんは旅をする人にとっての玄関となる場所で、温かな歓送迎ができる作品を目指した。和歌山県にちなむクジラやマグロ、タチウオなどのさまざまな魚をモチーフに、魚が尾ひれを振る姿と手を振るイメージを重ねている。
魚は木製、尾ひれはプラスチック製でアルミのポールに取り付けられている。コンクリートでできた土台を地面に埋めて設置した。作品の高さは約60㌢から160㌢で、計18種類。魚の部分は取り外しでき、尾ひれの部分を使ってしゃぼん玉を作ることで、水中を進む姿を感じさせる。しゃぼん玉ワークショップの実施は期間中、アート列車に合わせて2回程度を予定している。
トレイナートへの参加は初めての河合さんは、大阪府の建材メーカーに勤めプロダクトデザインを行いながら作品を制作している。新宮市を訪れるのはこの機会が初めてで「古い雰囲気のある建物も残っており、文化的な町の印象」と語り、作品について「しゃぼん玉を作れる形状にしつつ魚らしく見られるようにするのが苦労しました」と話していた。
(2017年9月26日付紙面より)
三輪崎で潮風まつり
三輪崎漁業協同組合主催の「第28回潮風まつり」が24日、新宮市三輪崎の三輪崎漁港周辺であった。毎年恒例の人気コーナー、ヒオウギガイ(檜扇貝)拾いは、磯にまかれた1万4000個が約10分でなくなった=写真。
親しみやすく住みよい漁港、漁村づくりを目指す活動の一環として毎年開催されているイベント。今年は昨年と同じ約1500人(主催者発表)が来場した。
貝拾いの参加者たちは、バケツやビニール袋を手に会場となった孔島周辺の磯に集合。スタートの合図とともに貝のある場所に殺到した。小学生3年生以下の貝拾い場所は別に設けられた。
漁協市場では海産物の朝市もあり盛況だった。海野義尊組合長は「心配していたケガもなく大勢の人に楽しんでもらえて良かった」。初めて参加した東心音君(7)=那智勝浦町立宇久井小学校1年=は「面白かった。また来たい」と話していた。
(2017年9月26日付紙面より)
秋季近畿地区高校野球県一次予選
全国高校サッカー選手権和歌山大会
熊野川濁水対策特別委で決議 (新宮市 )
新宮市議会の熊野川濁水・治水関連対策特別委員会(前田賢一委員長、8人)は22日、風屋ダム(十津川村)を管理、運営する電源開発に対し、ダム湖内に堆積したシルト(沈泥)を撤去すると共に監督する国土交通省に強い指導、支援を求める決議文を採択した。
熊野川の濁水は2011年9月の紀伊半島大水害以降、長期化。電源開発は濁水軽減対策の一環として現在、風屋ダムでダム湖内の清水部分の活用範囲を広げることなどを目的にした表面取水設備の改造工事を実施している。今年5月に第1期の工事が終了し、11月から来年5月末まで第2期工事を予定している。
1期工事中、大量のシルトが流出。熊野川の濁度がさらに悪化し、観光、漁業、上水道などに多大な悪影響を及ぼした。決議文では11月から始まる2期工事の際、ダム建設以降半世紀にわたり堆積した高さ15~20㍍のシルト層の撤去を強く訴えている。
前田委員長は、熊野川が川の参詣道として世界遺産に登録されていることを強調。「これまでと同じような要望活動では前に進まない。ドローンなどで空撮して現状を全国に訴えるべき」。
上田勝之委員はユネスコへ訴えることを提案。松畑玄副委員長は「損するのは住民。二度とシルトを流させてはいけない」と訴訟も辞さない決意で訴えることを求めた。
田岡実千年市長は視点を変えて要望することに理解を示し、「議会と一緒になって濁水が解決できるよう努力していきたい」と述べた。
(2017年9月23日付紙面より)
「bodai」の「鮪中とろカツ丼」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町築地の「鮮魚 創作和食・旨い酒 bodai」はこのほど、「全国No.1ご当地どんぶり」の座を競い合う「全国ご当地どんぶり選手権」への出場権を懸けた予選会に参加できる16団体の一つに選出された。予選会は23日(土・祝)・24日(日)に東京ビッグサイトで開催され、同店はお店でも提供している「鮪(まぐろ)中とろカツ丼」で出場する。
全国各地からご当地自慢の絶品どんぶりが集まる同選手権は今年で9回目。同店はこれまで第1回、第2回大会にもエントリーしていたが、いずれも書類審査を通過できず、7年ぶりにエントリーした今回、見事に全国ベスト16のどんぶりの仲間入りを果たした。
「鮪中とろカツ丼」は、勝浦産の生マグロを使用。サクッと食感のジューシーなとろカツを和歌山県産の梅しそを混ぜ込んだご飯の上に乗せ、たっぷりかかった琥珀色の特製土佐酢ジュレであっさりと食べられる一品に。23・24日の予選会で1杯500円(ハーフサイズ)で提供され、当日来場した客の投票によって上位10団体に選ばれると、来年1月の本選に出場できる。
オーナーの谷亮さんは「お店がオープンして13年、自分自身次のステップにつなげるためのいいきっかけにしたいと思います。(大会では)マグロを出しているどんぶりは他にもありますが、“生”を使っているのはうちだけなので、そこを推して頑張りたいです」と意気込みを話した。詳細は下記の大会公式ホームページまで。
https://www.tokyo-dome.co.jp/furusato/
(2017年9月23日付紙面より)
新宮信金で創業セミナー
新宮市の新宮信用金庫本店5階で19日、先輩女性起業家から学ぶ実践セミナー「創業についての悩み事はありませんか?事業を成功に導くコツを学べます」が催された。創業応援セミナーの第5弾。創業予定者や起業5年未満の創業者24人が参加し、スターフードジャパン株式会社の新古祐子代表から起業と成長のこつを学んだ。
新古さんは、起業には「金」、「人」、「物」の順で必要だと力説する。商品化には人を必要とし、まずは、これら二つを成立させる資金を算出するべきだと話した。
創業後も継続させるためには、自分の強みを最大限に生かしてニーズを把握したビジネスモデルを作ることが重要だと講話。個人商店から中小企業になることで新商品開発や販路を拡大できるとし、社長、会社、商品、サービスをブランド化することでライバル企業と差別化できると話した。
参加した事業主に自社の強みや脅威、ニーズなどを分析させ、それらにアドバイスも与えた。
講師を務めた新古祐子さんは、スターフードジャパン株式会社代表取締役。一般社団法人地域食プロデュース協会理事も務める。グローバルな視点で地域の食材を評価分析し、国内外に発信している。中小企業メーカー専門に商品企画・開発のアドバイスも行っており、これまでに300社以上を支援してきた。
(2017年9月23日付紙面より)
串本RHで鍵井靖章写真展 (串本町 )
串本町サンゴ台にある串本ロイヤルホテル(RH)の1階ギャラリーで水中写真家・鍵井靖章写真展「3・11―あの日から」が開かれている。東日本大震災以降の宮古市の海に残る史実と自然再生の様子を伝える内容で、30日(土)まで随時鑑賞できる。
鍵井さん(46)は兵庫県出身。20歳の時に串本でダイビングの資格を取得し、水中写真家の伊藤勝敏さんに師事して同じ道を志した。現在は世界規模で撮影活動に打ち込み、国内でも屈指の歴史を誇る串本海中フォトコンテストの審査員を6年間務めた経験も持つ。
写真展「3・11―あの日から」は震災3週間後から地元の有志や各漁協などの理解と協力を得て密漁防止のためダイビングが制限されている宮古市の海へ潜り、3年越しで撮り続けた作品を通して宿るメッセージを伝える独自企画。今回は厳選14点を公開していて、作品の一部は実物大に迫る大判として展示し臨場感を高めている。有志筆頭の娘・後藤まりさんを介して鍵井さんの取り組みを知った同町古座にあるダイビングショップ「DIVE KOOZA」オーナーの上田直史さんが、宮古市と串本町が本州四端でつながっている縁で町内での写真展実施を提案。鍵井さんもぜひにと応えて実現に至ったという。
会場には山本正德宮古市長のメッセージも掲げられ、併せて鍵井さんの本来の撮影スタンスを伝える写真展「夢色の海」(作品数10点)も実施。鍵井さんは「自分は基本美しい海の提示をしているが、写真展『3・11―あの日から』については震災後の海が今どのように変化しているかをご覧いただいた皆さんに伝えられたら水中写真家として本望」という。
21日は上田さんらダイバー仲間3人と共に田嶋勝正町長を表敬訪問。「復興で様変わりする陸と違い、海には今も数多くの流出物が震災の史実を物語るように残り、それで終わりかというとそうではなく、そこには命もある。そのようなテーマに行きつき、流出物を礎にして海の生き物が新たな生活を始めている様子を3年間撮り続けた」と写真展の経緯を説明し、本州四端サミットが近々青森県大間市(本州最北端)で開かれることから、自身の取り組みを他市町長にもアピールしてもらえればと求めるなどした。
(2017年9月23日付紙面より)
秋の全国交通安全運動で決起集会 (新宮市 )
正しい交通ルールの順守とマナーの実践を呼び掛ける「秋の全国交通安全運動」が21日、始まった。30日(土)までの10日間、▽子供と高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止▽夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止▽全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底▽飲酒運転の根絶―を重点に全国で活動が行われる。
新宮市では、市交通指導員協議会、市交通事故をなくする市民運動推進協議会(会長・田岡実千年新宮市長)、交通事故をなくする県民運動東牟婁地区推進協議会(会長・児玉征也東牟婁振興局長)など関係者ら約70人が同市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で決起集会と街頭啓発をした。
田岡市長は「皆さんの地道な活動のおかげで年々交通事故の件数は減少しているが、まだまだ予断を許さない状況。私たちの共通の願いである、交通事故のない安心安全な町づくりという思いが多くの皆さんに伝わるよう啓発したい」。児玉局長は活動重点に触れ「行楽シーズンを迎え交通量が増える。夕暮れ時や高齢者の事故も増える。運転時、歩行時、自転車運転時のスマートフォンの利用は注意していきたい」などと語り「啓発を通じ交通事故ゼロを目指したい」とあいさつ。
谷本克也・新宮警察署長は10月から12月までの夕刻に事故が増加していると話し、シートベルトの着用や飲酒運転の根絶、駐車場内での物損事故に触れた。管内の情勢を説明し「警察も取り締まりや指導を行っているが、警察だけでは事故をなくすことができない。皆さまをはじめ関係機関と協力していきたい」と呼び掛けた。
新宮警察署管内では今年20日現在で人身事故は60件発生し、昨年より16件減少している。死者は2人で1人増。物損事故は855件で81件の増加となっている。
(2017年9月22日付紙面より)
下里小で不審者対応訓練 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立下里小学校(岡史博校長)は20日、不審者対応避難訓練を実施した。全校児童96人の避難を完了させた後、防犯講話や教員の刺股訓練で対策意識を高めた。
2001(平成13)年6月に大阪教育大学附属池田小学校で起きた児童殺傷事件を機に、町内の学校で不審者対応訓練が始まった。下里小では年1回訓練を行っており、各教室に刺股を備える。
今回は、1階の2年生教室への不審者侵入を想定。1階の1・2年と特別支援学級が体育館へ、2階の3年生以上が廊下の防火扉を閉めながら6年生教室へ避難した。男性教員が刺股で不審者を威嚇または取り押さえるなどして時間を稼ぎ、女性教員が児童らを誘導した。
午後の授業中に不審者役が窓から侵入すると、児童らは走って指定の場所へ避難した。侵入を知らせる校内放送が流れると、男性教員1人が刺股を持って駆けつけて応戦。続々と教員が集まり、5人で不審者役を取り押さえた。
新宮警察署生活安全刑事課の大井敬悟警部補ら署員3人が子どもたちに「いか」ない、「の」らないなど不審者への対応方法を覚える「いかのおすし1人前」の意味を説明し、遭遇した場合はきしゅう君の家に逃げるよう呼びかけた。教員には刺股の扱い方を教えた。
岡校長は「子どもたちはまだこういう訓練に慣れていないので、危機感を持って訓練できたら。職員も即座に対応できるようにしたい」と対応力の向上を誓った。
(2017年9月22日付紙面より)
JR紀伊佐野駅でキャンペーン (新宮市 )
通学中の列車内や駅構内など、公共の場でのモラルとマナーの向上を呼び掛ける「きのくに・さわやかマナーアップキャンペーン」が21日朝、新宮市のJR紀伊佐野駅で実施された。高校生や駅、警察関係者ら約40人が駅利用者らに啓発グッズを配布した。
同キャンペーンは学生が駅など公共の場所で座り込みや大声で騒ぐなどのマナー違反行為が横行し、社会問題となった平成15年から、年に2回実施している。この日は自転車マナーアップ推進リーダーの新翔高校生徒、新宮警察署、少年補導員、少年相談センター、JR新宮駅社員などが参加。電車を利用する人たちに声を掛け、物資を配布した。この日は秋の交通安全運動初日でもあり、併せて啓発した。
新宮警察署の大井敬悟さんは「乗車マナーアップと交通事故の防止をお願いします」とあいさつ。新翔高校の大居結唯さん(2年)は「笑顔で渡すようにしました。ルールを守る人が増えてくれればいいなと思います。自分も電車を利用する際は降りる人を優先するなど気を付けています」と話していた。
林正樹・新宮駅長は「警察が主体となってやっていただいています。学生のマナーがよくなれば、大人になってもマナーを守っていただけると思います」と感謝していた。
(2017年9月22日付紙面より)
丸石輝正さんが職業講話 (太地中学校 )
太地町立太地中学校(城谷真司校長)に15日、新宮市熊野川町出身のシンガーソングライター丸石輝正さんが来校した。職業講話で3年生18人に夢や働くことの意味を説き、ライブで全校生徒67人に歌を届けた。
19日の職場体験を控えて、仕事への姿勢を学んでもらいたいと同授業を実施した。田舎からでも全国で活躍できることを知ってほしいと、かつて山崎豊美教頭の教え子であった丸石さんに講師を依頼した。
講話で丸石さんは「文化祭のライブでの評判が歌手を目指したきっかけ。歌うことで自分を解放できた」と語り、路上ライブやオーディションでの体験談、SMAPの曲などを手掛けた作曲家との出会い、デビューに向けた苦悩などを話した。
「将来やりたい仕事がなくても大丈夫。自分も中学生までなかった。ある子は、それを目掛けて一直線に頑張って」と励ました。
ライブでは国道42号を歌った「ルート42」や知人のバンドから託された曲「だから」など数曲を熱唱した。
(2017年9月22日付紙面より)
犠牲者の友人ら七回忌で (紀伊半島大水害から6年 )
紀伊半島大水害で犠牲となった中平幸喜さん(当時45歳)の冥福を祈り、友人ら5人が10日、新宮市熊野川町上長井の小口自然の家広場に高さ24㍍の慰霊塔を設置した。被災現場の復旧工事で伐採した熊野杉を使用していて、友人だった中川悟さん(58)=同市新宮=は「七回忌ということで建てました。あの水害を忘れないでほしい」と話した。
塔に使った木は、幸喜さんの遺体発見現場で伐採した杉。2本を鉄板でつなぎ合わせていて、「繋(つな)がる絆で笑顔あふれる元気な町」などのメッセージを書き込んでいる。同広場で毎年開催されるクリスマスイベントでは電飾を取り付ける予定で、来年1月中旬まで建てている。
塔の設置作業には中川さんのほか、同じく友人で、那智谷大水害遺族会代表を務める岩渕三千生さん(56)=紀宝町=らが参加。幸喜さんの長男・中平史都さん(29)=同市王子町=と田岡実千年市長も駆け付けた。
クレーンやロープを使って塔を設置した後、菊の花と幸喜さんが好きだったコーヒーとタバコを塔前に供えた中川さんは「子どもの頃から知り合いで、仲が良かったので、今でも悲しみは強いです。天国から『またアホなことして』と言っていると思います」
幸喜さんが熊野川町内で営んでいた中古車販売店で一番に車を買ったという岩渕さんは「悟さんから7回忌の節目に塔を建てたいという話があり即決しました。お酒が飲めず、いつもジュースでしたが、場を明るくしてくれるとてもいいやつでした。天国から塔を見て喜んでいると思います」
『姿形は見えなくても心は共にあります』と塔にメッセージを書き込んだ史都さんは、この水害で父を含め家族5人を亡くした。「慰霊塔を建ててももらい、大変ありがたく感謝の気持ちです。父は友人に恵まれていたんだな、と思います。私にとってもみんなに好かれる自慢の父でした」と話していた。
(2017年9月12日付紙面より)
土砂災害シンポジウム (那智勝浦町 )
国土交通省近畿地方整備局の大規模土砂災害対策技術センターは9日、那智勝浦町体育文化会館でシンポジウム「改めて土砂災害を知り、備える~紀伊半島大水害から6年~」を開催した。200人を超える住民らが詰め掛け、近年の研究成果の発表や今後の対策に関する提言に耳を傾けた。
センター長で近畿地方整備局河川部長の中込淳さんは「研究成果がより多くの人の命を守ることにつながってほしい」とあいさつ。副センター長で紀伊山系砂防事務所長の吉村元吾さんは近年の土砂災害を振り返った。吉村さんは土砂災害に関しては危険度の高まりが目視で判断しにくいことから、家屋の中にいて巻き込まれる例が多く、人命被害の多い災害と解説。全国的な土砂災害の増加や、流木による被害の拡大が目立つことを指摘し、日頃の訓練と情報収集の重要性を呼び掛けた。
センター主任研究官の木下篤彦さんは那智川での調査研究を報告した。本流、支流に巨礫(きょれき)が堆積して流れをせき止め、氾濫につながった状況などを話した。雨が降る度に川からペットボトルに水をくんで調べ、「濁りがきつくなると危険」と述べ、流域の地質や木の根の張り方など細かな調査結果なども説明した。センター員の田中健貴さんは被災した人たちから聞き取り調査を実施した。那智川流域では過去にも土砂災害はあったが、災害経験の伝承が難しかった。今後は経験や知識を集めて防災学習を推進し、子どもたちに伝えていく重要性を語った。副センター長の桜井亘さんは全国の研究調査を紹介。土砂災害の予測の難しさを説明した上で「警戒情報が出たらすぐに避難を考えて」と訴えた。
パネルディスカッションでは那智勝浦町の寺本眞一町長、和歌山県砂防課副課長の森川智さんも加わって避難の在り方などを議論した。
寺本眞一町長は「砂防施設の整備が進んでいるが、警戒を怠らず、避難所の開設を早めてすぐに避難できる態勢をつくりたい」と述べた。研究成果の学校教育への活用を提案し、同町市野々の和歌山県土砂災害啓発センターは観光客が多く訪れる場所であり、修学旅行の生徒らを立ち寄らせ、防災学習に役立ててほしいと求めた。
(2017年9月12日付紙面より)
吹奏楽部第5回定期演奏会 (潮岬中 )
串本町立潮岬中学校吹奏楽部(石川朝香部長、部員13人)の第5回演奏会が10日、同校体育館であった。本年度結成したユニットの集大成となるステージで、一般約80人が鑑賞し喝采を送り、努力をたたえた。
部員は5月の体育祭以降、定演を意識して練習を開始。どの世代にも楽しんでもらえるよう、唱歌や歌謡曲、前年度アンサンブルコンテスト紀南大会で披露した楽曲などさまざまなジャンルから選曲をし、夏休みも週5の活動に励んでこの日を目指してきた。
開演にあたり藤本弘子校長は「一人一人がそれぞれの役割を果たして心を通わせれば、自分たちの音楽で皆さんの心を潤わせることができるという思いで励んできた。みんなの気持ちを一つにして音楽を届ければ、音楽に乗って心も届くと思う」と激励。石川部長は「私たちのいい思い出になり皆さんの記憶に残るよう一生懸命頑張ります」とあいさつし、3部構成で練習の成果を披露した。
第一部では4曲を奏で、唱歌「山の音楽家」ではパートごとに音色の披露も。第二部は2、3年生が同大会で披露した重奏3曲、第三部は3曲を奏で最後は日本の愛唱歌をメドレーで締めくくった。
小道具を交えたパフォーマンスはなかったが、開演に先立ってプレ演奏1曲を披露した同ユニット。演奏を終えて沖早織副部長(3年)は「最高の演奏会ができました。3年生が引退すると部員が少なくなりますが、これからも応援をよろしくお願いします」とあいさつして締めくくった。
同ユニットでの演奏はあと1回、潮岬小でのミニ演奏会があるが大舞台はこの日が最終の機会。石川部長は「私自身はちょっと間違いもあったけど、13人がそろって演奏できて良かった。今日はみんなで全力を出し切れて楽しかった」と振り返った。
(2017年9月12日付紙面より)
ひまわりまつり (熊野川町 )
熊野川地域フラワーツーリズム推進協議会(下阪殖保会長)は10日、新宮市熊野川町能城(のき)山本の日足バイパス下で「ひまわりまつり」を開催した。新米争奪ビンゴ大会、スイカ早食い競争など盛りだくさんの催しがあり、約2000人(主催者発表)でにぎわった。
同協議会は2011(平成23)年9月の紀伊半島大水害で被災した町を花の名所にして元気づけようと、休耕田や耕作放棄地にヒマワリやコスモスなどの種をまいている。今年は町内約5㌶に約40万本分のヒマワリの種をまいた。「ひまわりまつり」は市制施行10周年記念で一昨年初めて開催し、今年で3回目になる。
今年はステージで6団体がフラダンスなどを披露したほか、地元物産や飲食など約14店が並んだ。来場者たちには無料で風船と綿菓子を配り、最後に約120㌔分の餅をまいた。
会場に駆け付けた田岡実千年市長は、祭り関係者たちの活動に感謝し、「身近な農地を守り活用し、活性化を図ろうとする地域の皆さまの活動には頭の下がる思い」
下阪会長(71)は「前日から雨を心配していましたが、もってくれ、このようににぎわって良かったです。来年も開催したいと思っています」と話していた。
(2017年9月12日付紙面より)
高校野球秋季近畿大会県一次予選
第48回全国中学校柔道大会
熊野BBC・武田君が国際大会に出場
県高校卓球選手権大会兼1年生大会
道の駅オープン記念に (太地町 )
太地町の一刀彫り名人として知られた故・戸間力也さんの「くじら工房力也」を引き継ぐ同町の会社員、掛橋寿徳さん(52)はこのほど、道の駅たいじにクスノキ製のザトウクジラの置物を寄贈した。
置物は施設付近にあるザトウクジラのモニュメントに合わせて2体。大きなクジラは約75センチ、小さなクジラは約60センチで、いずれも掛橋さんの師で伯父の戸間さんが生前に制作した作品。町の玄関口でもある道の駅のオープンを記念し、戸間さんの長男・圭哉さんの意思もあって寄贈した。掛橋さんは「県外から来た人に見てもらって喜んでいただけたら」と話した。
道の駅を管理する太地漁業協同組合の貝良文参事は「道の駅たいじのコンセプトはクジラなので、見事なクジラの木彫りをいただけるのはうれしい。駅舎の雰囲気にもピッタリ」と喜んでいた。置物は、駅舎内にあるレストランのカウンター内に置かれている。
(2017年9月9日付紙面より)
美容業生活衛生同業組合新宮支部 (熊野速玉大社 )
和歌山県美容業生活衛生同業組合新宮支部(丹内たき子支部長、55店舗)は4日、新宮市の熊野速玉大社で毎年恒例の「櫛(くし)供養」を営んだ。20年以上続いており、組合員有志の9人が、傷んだくしに感謝を込めて供養した。
同支部は新宮市から那智勝浦町、太地町までの会員で組織している。例年「くしの日」の9月4日(同日が営業日の場合は直近の定休日)に実施。欠けたり折れたりして使えなくなったくし5本を神前に供え、玉串をささげた。
同市下田で「ビューティーサロン木曜日」を営む丹内支部長は「くしへの感謝はもちろん、皆さんの健康と商売繁盛を祈って供養しました。私たちはくし1本で生活できるので、仕事に誇りを持って取り組んでいければ」と話した。
(2017年9月9日付紙面より)
紀の国トレイナート2017のワークショップが6、7の両日、県立串本古座高校古座校舎(愛須貴志校長、東啓史教頭)であり2、3年生69人がJR古座駅の駅舎アート担当作家・日笠保さんとの共同制作に励んだ。
日笠さんは愛知県愛西市在住の現代美術家。暮らしに身近な素材を材料にし、子どもなど地域住民と一体になって作品を仕上げるスタイルを持ち味にして十数年来活動している。
同トレイナートには前年度に初参加。太地駅の駅舎アートを担当し、太地小児童を対象にしたワークショップを開いて弁当でおなじみのたれびんに色水を入れて並べた作品「水面―みなも―」を仕上げた。
2年目となる今回は古座駅を担当することになり、JRきのくに線の前に広がる海の美しさや古座川のきらめきをストローで表現する作品「波間」の制作を構想。最寄りの同校舎にワークショップ参加を求めて2日間の制作協力を得るに至った。
ワークショップは両日とも3、4時間目にあり、2、3年生は小グループに分かれて流木や額装を太さや長さ、色合いや形状ともにさまざまなストローで飾った小作品を次々に制作して、駅舎を飾る材料として日笠さんに託した。
日笠さんはあらかじめ作品のイメージを伝え、どのような材料を仕上げるかは生徒に一任。グループ名「アビリッジハイト(=平均身長)」を掲げ、長さ約1㍍の細い流木を使ってJRきのくに線沿線の街並み再現に挑戦した宮下歌奏(うてな)さん(2年)は「みんなで住んでいるところの好きなものをストローで表現して大作にした。駅がとても華やかになると思うので、『あぁ、きれいだなー』と思ってもらえたらうれしい」と話した。
日笠さんは7日午後から駅舎アート制作を開始。同トレイナートのイベント期間は10月1日(日)からだが、滞在の都合上8日までに仕上げて9日(土)には鑑賞できる状態にするという。
今回の協働について日笠さんは「表現につながる体験を通して生徒皆さんの表現の幅が身近なところで広がればと思うし、自分もいろいろな表現に出合えて刺激になった」とコメント。「作品は地元の駅に飾られ、皆さんに見てもらえる。そのような地域活性化があるというところにも興味を持ってくれたら」と生徒の今後を期待した。
(2017年9月9日付紙面より)