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2021年08月25日
1 来年は縮小してでも斎行を
 金剛寺の「二河の火祭り」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町二河にある金剛寺で毎年実施される伝統の荒供養「二河の火祭り」は昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止となった。当日の23日は役員やたいまつを投げる予定だった児童ら9人が集まり、来年の祭り斎行を願うとともに、供養のためのたいまつを持って宝篋印塔(ほうきょういんとう)に供えた。

 荒供養は1510(永正7)年に始まったとされ、先祖代々の総供養も兼ねて地元の若者たちが継承してきた。二橋青年会が行事を受け継ぎ、青年会で保存会(大江政典会長)を組織して地元住民らと共に伝統を守っている。

 大江会長によると、祭事は戦時中の一時期を除いて中止になったことはないという。

 例年は白装束に身を包んだ若者たちが本堂で採り火し、種火を分け合って裏山へ駆け上がる。その後、宝篋印塔前でたいまつに点火し、架線を目掛けて次々に投げ上げる。その幻想的な光景を一目見るために地域内外から多くの人が集まる。

 コロナの状況を鑑みて5月ごろに中止を決定した。当日9人は例年通りに本堂で黙とうし、採り火をして点火したたいまつを持って裏山を登った。目神八幡(めがみはちまん)の社と宝篋印塔にたいまつを供えた。

 最後は塔の前に全てのたいまつを集めて火が消えるまでその様子を見守っていた。

 大江会長は「現在の状況では中止は仕方ないと思うが残念。しかし、ずっと中止が続いてしまうと、祭りを支えてくれている皆さんの思いが薄れてしまうのが心配」。

 来年については「伝統を絶やさないように、規模は縮小してでも来年は実施したいと思う」と語った。

(2021年8月25日付紙面より)

本堂で採り火してともした「たいまつ」を持って裏山を上がった=23日、那智勝浦町の金剛寺
この日参加した皆さん
2021年08月25日
2 スマホでどう撮影するの?
 寺子屋広場で10人が学ぶ  (紀宝町 )

 60~79歳の男女1万人を対象にした調査によると、シニア世代のスマートフォン所有率は約8割に上ることが分かった。昨年から今年にかけて、新型コロナウイルス流行に伴う家族との連絡といった需要が重なり、スマホの普及が加速したと考えられるという。

 普及に比例して「スマートフォンの使い方が分からない」。そんな声も多く聞かれるようになった。

 「使い方教えてよ」といった要望があって実現した「スマートフォン教室」が23日、紀宝町福祉センターであった。スマホを使いこなしたい10人が参加し、カメラやインターネットの使い方を学んだ。

 町社会福祉協議会が主催し、地域住民らを講師に招いて関心のあることに挑戦する「寺子屋広場」として開催。手指消毒や検温、マスク着用など感染症対策を講じ、ドコモショップ熊野店の浦垣内順平さん、南尚克さんを講師に招いた。

 浦垣内さんは、スマホを手に「スマホで撮影する際は、カメラアプリを起動し、撮りたい場面でシャッターボタンを押す。縦、横で持ち方を変えることでさまざまなアングルの写真を撮ることができる。撮影時はカメラに指が映り込まないよう注意する」などと説明した。

 インターネットについては「電話以外はインターネットと思ってもらっていい。メールやラインもネットでつながっている」と紹介。参加者はネット画面を開いて知りたい情報のキーワードを入力し、検索にチャレンジした。

 スマホ歴5年の石井基視さんは「最初は苦労したけど、使い出したら便利。今日の参加者で集まって勉強会を計画している。この教室がいい機会になった」と話していた。

(2021年8月25日付紙面より)

スマホの使い方を教わる参加者=23日、紀宝町福祉センター
スマホで写真撮影にチャレンジ
2021年08月25日
3 コロナ禍でも供養を
 三輪崎区で精霊送り  (新宮市 )

 新宮市の三輪崎海岸で15日、精霊送りが営まれた。初盆供養を迎える家族などが随時赴き、精霊を送り供養の機会とした。

 三輪崎区(屋敷満雄区長)が毎年執り行う盆の恒例行事。例年なら同区の寺から祭壇や線香立て、花立てなどを借用の上、住職の読経の中行事を斎行していた。

 今年は新型コロナウイルスの影響で、祭壇設置や読経は中止に。区役員ら約10人が同日の午前中に会場入り口にテントやライト、机を設置し、コロナ対策としての消毒液などを配置した。

 線香立てはドラム缶を活用。半分に裁断し、中に砂を詰めた。役員らが常時会場で来場者を見守る中、午後1時から7時までと例年より時間を短縮して実施。延べ約700人が訪れ、線香を立てて手を合わせるなどして先祖の霊を見送った。

 3世代の家族連れの姿も見られたと屋敷区長。「地域の人たちは非常に喜んでくれた。古き良き日本の姿を今に伝える伝統行事。これからも工夫して継続していけたら」と話していた。

(2021年8月25日付紙面より)

多くの地域住民が供養の機会とした=15日、新宮市三輪崎(三輪崎区提供)
2021年08月25日
4 久しぶり 本当は誰か わからない
 社協もの忘れ川柳結果決まる  (古座川町 )

 古座川町社会福祉協議会の第3回もの忘れ川柳の入賞結果がこのほど決まった。最優秀賞作品は「久しぶり 本当は誰か わからない」。応募全作品を掲載した作品集を役場の本庁や出張所、保健福祉センター(町社協事務所窓口)や一部の郵便局で配っている。

 この川柳は、認知症に優しいまちづくりの機運を高めるため年1回の頻度で募集。町内在住、在勤者を対象にし一人につき1~3句を受け付けている。今回は窓口のふれ愛カフェ♡よりみちや桜カフェが新型コロナウイルス感染症の情勢で十分に開けず町社協事務所主体で受け付ける中、7歳から95歳までの62人から計144句(前回比22人37句増)の応募があった。

 今回は最優秀賞1点、優秀賞5点、特別賞14点を入賞とし、同感染症の拡大情勢で動きにくく前に賞状などを届けるため予定を繰り上げ16日に入賞者宅を回ったという。

 第1回から関わる中核職員・久保由美子さんは「今回もほっこりとする句を多く寄せていただけた。連続入賞者や賞状を届けに行ったらもう来年の作品を考えめている人もいて、随分と興味を持っていただけるようになったと喜んでいます」とコメント。

 第3回の作品集はA5判76㌻構成で600部作成。高齢者について最寄りの配布先へ取りに行けない場合は町社協へ連絡すれば普段の見守りに合わせて届けるという。

 入賞作品は同センター内でも展示して紹介中。問い合わせは同町社会福祉協議会(電話0735・72・3719)まで。

  □     □

 第3回もの忘れ川柳の入賞作品は以下の通り。慣例により詠み人は公表していない。

■最優秀賞

▽久しぶり 本当は誰か わからない

■優秀賞

▽爺さんや それは私の 入れ歯です

▽あれやがな あれってなにや あれやがな

▽買い物し 妻を乗せずに また戻る

▽探し物 夫婦喧嘩の キックオフ

▽杖忘れ 家にあるかと 走って戻る

■特別賞

▽うるさいな 夫のいびき なつかしい

▽久振り 毎日会っても ひさしぶり

▽愛あれば 許せるちょっとの もの忘れ

▽あんただれ 言われんように 紅をひく

▽置き忘れ さがしつかれて 買い求む

▽きみとぼく いつのまにやら ばばとじじ

▽さあたべよ ふたをあけたら 米のまま

▽財布ない 見つけた嫁が 疑われ

▽探しもの 忘れてコックリ 昼寝する

▽太りすぎ 食べることは 忘れません

▽もの忘れ 言った言わんで 口げんか

▽もの忘れ しぐさで通じる 老二人

▽忘れ合い あれないこれない 怒り愛

▽忘れても 友と話せば 気が晴れる

(2021年8月25日付紙面より)

配布を始めている第3回もの忘れ川柳作品集=23日、古座川町保健福祉センター
先んじて賞状や副賞を受け取った入賞者(古座川町社会福祉協議会提供)
2021年08月25日
5 新宮が初戦で敗れる
 県下高校野球新人戦  
2021年08月25日
6 作家6人の感性を展示  紀南ツアーデザインセで  (熊野市 )
2021年08月25日
7 入院患者や看護師が感染  外来診療など受付中止  (那智勝浦町立温泉病院 )
2021年08月25日
8 浜辺にノウゼンカズラ  那智勝浦町  
2021年08月25日
9 「あの時を忘れない。未来へ…」 1階ギャラリーで防災展示 (新宮市)
2021年08月25日
10 本年度も6回実施目指す  MH賦存状況調査始まる  (和歌山県 )
2021年08月25日
11 7種の近大養殖魚を展示  9月30日まで企画展開催中  (串本海中公園 )
2021年08月25日
12 当地方の野球活性化願い  南紀ボーイズにユニホーム寄贈  (広島・森浦大輔投手 )
2021年08月25日
13 お悔やみ情報
  
2021年08月19日
14 津波避難後に有効活用
 勝小の高台造成進む  (那智勝浦町 )

 町内沿岸地域が「津波避難困難地域」の那智勝浦町は現在、町立勝浦小学校敷地内の造成工事に取り組んでいる。かさ上げと造成によって4000平方㍍の平地が確保できたため、完成後は災害時には多くの町民が避難できる高台となる。児童の登下校が行われない夏休み期間中に工事を完成させる予定。

 工事は同校正門側の門柱から校舎やグラウンドへ続く坂道(通称・登校坂)までの区間に約8200立方㍍の土を入れ、2㍍かさ上げするもの。使用する土は紀伊半島大水害時に出たものと、同町の駿田山に建設中の消防・防災センター工事でできた残土を用いている。

 昨年10月には勝浦4区の住民を対象に住民説明会を開催している。今年3月末までに大型車両が円滑に通行できるように、校舎のある大勝浦側の盛り土と舗装を実施。夏休み期間に入った7月21日から、今回の工事に取り掛かった。工事費は令和2年度予算で7950万円。国の緊急防災減災対策事業債も活用している。

 消防・防災センターが完成するまでの間、町役場が被災した際には同校が災害対策本部となるため、広大な平地は避難生活を送る上で有効的に活用される。

 平地の舗装区間は門柱から登校坂までの約130㍍と幅約6㍍間。町建設課によると、残土搬入は9割済んでいるという。しかし、8月に入り天候不良が続いていることから、残りの搬入や舗装には時間を要する可能性があるとしている。

 夏休み期間後は雨水を排水するための側溝設置や横断溝の移設、敷地近くにある山側ののり面改修工事を行うという。

 同課の井道則也副課長は「町内に高台は少ないため、町民の皆さまの安心・安全につながる避難場所。民家に近い箇所は振動対策などを丁寧に行いながら進めている。天候の関係もあるが、造成工事自体は夏休み中の完成を目指したい」と話している。

(2021年8月19日付紙面より)

高台造成工事が進む那智勝浦町立勝浦小学校敷地内=16日、那智勝浦町立勝浦小学校
2021年08月19日
15 産卵回数は例年より多め
 ウミガメ類ふ化シーズンに  (串本海中公園 )

 串本海中公園センター水族館(森美枝館長)が今年も、飼育するウミガメ類が産んだ卵のふ化シーズンに差し掛かった。17日までに計17回の産卵があり、その回数は例年より多め。うち初産卵分が今、ふ化の時期を迎えている。

 串本の海をコンセプトにして生き物を展示する同館。その象徴種としてウミガメ類を屋内外の各水槽で常時飼育していて、餌やり体験で来館者とのコミュニケーションも豊かに親しまれる存在となっている。

 屋外水槽には後に増設したふ化場(砂場)が付帯。飼育担当の吉田徹副館長によると、今年は6月9日にアカウミガメが初産卵、次いで13日にアオウミガメが2年ぶりとなる初産卵をし、以降アカウミガメは5頭ほどで14回、アオウミガメは1頭で3回の産卵をしている。最終の産卵は7月28日。以降はふ化を待つ状況となっている。

 要する日数は60日前後で、産卵の時期が遅いほどふ化が早まる傾向にある。必ずしも全ての卵がふ化するわけではなく、アカウミガメは初産卵分のふ化が今月14日から始まったが砂から這(は)い出た稚ガメの数は1桁とごく少数。同館では産卵の時期が早いほどふ化率が低くなる傾向があり、産卵数の約半数以上がふ化する状況は今後に期待するところとなっている。

 今年の産卵分には、完全飼育第2世代「くしもトリオ」(クー、シー、モーの雌3頭で2010年生まれ)の卵も含まれているそう。モーの卵が昨年初めてふ化して同第3世代誕生となったが、今年も無事ふ化すればアカウミガメの成熟をさらに確信させる結果となる。

 アオウミガメは2年前に1回産卵したがふ化しなかったため、今年ふ化すれば2017年以来となる。3回と回数が多く卵内での成長も順調で、20日ふ化予定の初産卵分が今年最初かつ4年ぶりの高いふ化率となることを願いつつ、その瞬間を待っている。

 館内トピックス水槽の定番企画となっている卵の展示は、アカウミガメの7月7日産卵分から5個を取り出して実施中。砂中の環境を人工的につくって生かしていて、設定上で9月上旬ごろふ化予定という。

 稚ガメはふ化後1週間ほど状態を観察し、餌を食べ出す段階になったら屋内水槽で来館者に紹介する。吉田副館長は「早ければ8月末ごろに今の1、2歳構成を0、1歳構成に戻して披露したい」と話している。

(2021年8月19日付紙面より)

ウミガメ類を飼育しているふ化場付帯の屋外水槽=17日、串本海中公園センター水族館
館内トピックス水槽で展示中のアカウミガメの卵。「9月上旬ごろにふ化が見られるかも」という
2021年08月19日
16 不要不急の外出自粛を
 「県民の皆さまへのお願い」変更  (和歌山県 )

 和歌山県は17日、新型コロナウイルス感染症政府対策本部が「緊急事態措置」を実施すべき区域に、茨城県、栃木県、群馬県、静岡県、京都府、兵庫県、福岡県の追加、「まん延防止等重点措置」を実施すべき区域に、宮城県、富山県、山梨県、岐阜県、三重県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、鹿児島県の追加を決定したことを受け、また、県内の新規感染者数が過去最高となったことから、県民に対し不要不急の外出自粛を要請すると決定した。

 「安全な生活・安全な外出を心掛ける」から「不要不急の外出を控える」へと切り替えた。また、帰省に関しては「できるだけ控える」とし、既に帰省している人は家族以外との会食を控えるよう呼び掛ける。

 学校への部活動に関しては▽県外の学校との練習試合などは禁止▽県内の部活動は慎重に▽家族に発熱などの症状があれば参加は控える。

 また、「県外への通勤・通学は直行直帰し会食は控える」「県外への観光は自粛。県内もリフレッシュプラン2ndの利用は新規予約を控えるとともに、できる限り延期を」の項目を新しく設けた。

 県では、直近1週間の人口10万人当たりの感染者数は、33・8と政府分科会が示すステージ4(爆発的感染拡大)の水準で過去最多となり、病床は515床に積み増した。仁坂吉伸知事は、17日の会見で「感染が拡大し続けた場合、まん延防止等重点措置の適用要請もあり得る」と話した。

(2021年8月19日付紙面より)

2021年08月19日
17 コロナ収束を信じて
 天御中主神社で神事斎行  (新宮市 )

 新宮市佐野の天御中主(あめのみなかぬし)神社(髙橋正樹宮司)で16日、新型コロナウイルスの収束などを祈る神事が営まれた。佐野柱松実行委員会(瀬古尊夫会長)の役員ら7人が参列し、神様をたたえて地域の平穏無事を願った。

 同委員会は例年、8月16日に新宮港緑地公園で「佐野柱松」を実施しているが、感染症拡大の影響から昨年に続き今年も中止を決定した。

 柱松は害虫駆除などを願い、元は江戸時代から続く伝統的な火祭り。戦時中に一時中断し、1948年に佐野青年会が再開させたものの58年に途絶えていた。佐野区の有志区民たちが「祭りをよみがえらせたい」との思いから93年に復活させて以来、27年連続で開催を続けてきた。かつては「木本の花火か佐野の柱松」と語られており、地区の夏の風物詩になっている。

 神事では、髙橋宮司が祝詞を奏上した後、瀬古会長をはじめ参列者がコロナウイルス感染症の収束や五穀豊穣(ほうじょう)、地域住民の健康などを祈願し、玉串を供えていった。

 瀬古会長は「2年連続で中止となり非常に残念ですが、当地方でも感染が見受けられるため今は行うべきではないと思います。いつ、どこで誰が陽性となるか分からない。来年こそは収束し、何の心配もなく開催できることを信じて会員一同、気持ちを新たに頑張っていきます」と話していた。

(2021年8月19日付紙面より)

厳かに営まれた神事=16日、新宮市佐野の天御中主神社
神事に参列した皆さん(一時的にマスクを外して撮影)
2021年08月19日
18 状況変化願いコケ落とし  宮川沿いで住民美化奉仕  (串本町 )
2021年08月19日
19 コロナ禍でも供養の機会を  あすか斎苑で初精霊送り  (新宮市 )
2021年08月19日
20 栽培技術と指導員活動を評価  塩﨑一男さんに感謝状など  (那智勝浦町 )
2021年08月19日
21 時代を超え、災害を超え  日本第一熊野本宮三神尊像版木  (明治の大水害 )
2021年08月19日
22 お盆用食材ら買い求め  感染対策講じ「あさなぎ市」  (熊野市 )
2021年08月19日
23 今年も追善花火が夜空染める  熊野市で合同初精霊供養  
2021年08月19日
24 有志のみで伝統の踊りを奉納  平尾井薬師堂で「夏の大祭」  (紀宝町 )
2021年08月19日
25 市議会議員補選、執行へ  立候補予定者説明会は9月10日  (新宮市 )
2021年08月19日
26 お悔やみ情報
  
2021年08月12日
27 地元2校が関西大会へ
 近大新宮高、新宮高吹奏楽部  

 「金賞、そして関西大会出場!」。結果発表とともに喜びと涙が広がった。10日に和歌山市で開かれた第57回和歌山県吹奏楽コンクール高校小編成部門で、近畿大学附属新宮高校吹奏楽部(潮﨑敬祐部長)と県立新宮高校吹奏楽部(山本紗椰部長)がともに金賞を受賞し、県代表として21日(土)に開催される関西大会へ駒を進めた。

 新型コロナウイルス感染症の影響で、コンクール開催は2年ぶり。当初は9日に高等学校小編成部門を予定していたが、台風による警報発令で急きょ翌10日に延期となった。3密防止などの観点から、会場での結果発表は行わず、県吹奏楽連盟ホームページ(HP)で公表した。

  □     □

■近畿大学附属新宮高校



 創部以来初の関西大会出場を決めた近畿大学附属新宮高校は、「天満月(あまみつき)の夜に浮かぶオイサの恋」を演奏。帰校後に潮﨑部長と請川千織副部長がHPを確認して結果を発表し、部員たちは歓声を上げて喜びを分かち合った。

 潮﨑部長は「演奏を終えて、『これはいける』という手応えがあったわけではなく、うれしさもあるが、どちらかといえば驚いた」。関西大会に向けて「まずは演奏の中で見つかった課題を直したい。部として初めての関西大会に行くので、楽しめたらと思う」と語った。

 指揮をしたクラブ講師の南木啓司さんは「生徒たちの頑張りに、良い評価が出てうれしいの一言。関西大会では、各県のコンクールを勝ち抜いてきた学校がどのような演奏をするのかも楽しみにしている」と話していた。

  □     □

■新宮高校



 新宮高校はコンクール曲として「バルバレスク~ウインドオーケストラのために」を演奏。亀谷覚史顧問から結果発表を受けた山本部長は「めちゃくちゃうれしいです。でも、ここでは満足していなくて、まだまだ良くなるところがいっぱいあるので、さらに自分たちの演奏に磨きをかけたい。関西大会でも、みんなで後悔が残らない、楽しい演奏ができたら」。県吹奏楽コンクールを振り返り、「亀谷先生の『君たちならできる』という言葉に励まされ、1日本番が延びたくらいで気持ちがそがれることは全然なかった」と語った。

 亀谷顧問は部員に向け「本番でベストに近い演奏ができたが、ここはまだ出発点。君たちはもっとすごい可能性を秘めている。近大新宮という良きライバルを得て、おごらず次に向けて気を引き締めていこう」と呼び掛けていた。

(2021年8月12日付紙面より)

コンクール会場で記念撮影(近畿大学附属新宮高校提供)
記念撮影する生徒ら=10日、新宮市の県立新宮高校
2021年08月12日
28 2学期最初の給食に新米を
 学校給食米の収穫始まる  (串本町 )

 串本町高富にある再興田で11日、学校給食米の収穫が始まった。地産地消生産者組合(山下敏文組合長)による取り組みで、山下組合長は「2学期最初の給食に新米が届けられるよう作業を進めたい」と意気込んでいる。

 この組合は、学校給食における地産地消を推進し、併せて休耕地解消の役割も帯びて2009年に発足。学校給食センターセンター設置による全町規模の学校給食開始により、現在は会員22人で借り受けた休耕用を再興し年14㌧の納入を見据えて生産に励むところとなっている。

 この日収穫したのは坂本渡副組合長(68)が担当する再興田で、2学期に新米を間に合わせる計画で品種・コシヒカリを栽培している。今年は苗の育ちが良く、例年より一足早く田植え。後の長引く梅雨で成長が鈍り心配もしたが梅雨明け以降の好天続きで持ち直し、台風や豪雨などに見舞われることもなく上々の実りを迎えたという。

 坂本副組合長は「子どもたちが『おいしい』と言ってくれることが何よりうれしく、生きがいにもなっている。それは山下組合長をはじめとして組合員全員が思っている」とやりがいを語りつつ、愛用のコンバインで収穫。

 今年最初となる坂本副組合長の収穫作業を見守った山下組合長は「組合員の高齢化が進み今年も1人が引退したが、新たに40歳のIターン者が加わり30㌃ほどを作ってくれている。後継者がいないという心配が尽きない中なので若手の入会はうれしい限り」と同組合の近況を語り、努力を重ねて届ける地元の米で子どもたちが元気に頑張ってくれることを願った。

 収穫時期は組合員によってまちまちで、今年も9月中旬ごろまでそれぞれに作業を進めて必要量を確保するという。

(2021年8月12日付紙面より)

愛用のコンバインで学校給食米用の稲を収穫する坂本渡副組合長=11日、串本町高富
2021年08月12日
29 在外県人へ「また会える日を」
 太田の郷でビデオ撮影  (那智勝浦町 )

 和歌山県は今年11月に予定している在外和歌山県人会と県内小・中学生、高校生のオンライン交流会「わかやま国際ネットワーク」に向け、ビデオメッセージを製作している。4日には那智勝浦町南大居の交流センター「太田の郷」で撮影会があり、2019年の「第1回和歌山県人会世界大会」で在外県人をもてなした太田小学校の児童らが「また会える日を楽しみにしています」と言葉を贈った。

 和歌山県はこれまで約3万3000人の海外移住者を送り出している全国6位の移住母県。アメリカやアルゼンチン、ペルーなど世界各地に移住した県出身者は、現地で親睦や相互扶助のために県人会を組織し、団体数は現在16に上る。

 19年には、国内外の県人会が一堂に会し、ふるさとを離れた人々の郷土への誇りを高めることを目的に世界大会を初開催。太田小学校で開かれた交流会では、児童がふるさと巡りツアーで訪れた170人に「豊年太鼓」を披露し、一緒に高菜のすしを作って味わった。

 ビデオメッセージでは、児童と食事処「太田川のめぐ味」の調理員が高菜のすしを作る様子を撮影。児童はペルーやメキシコの人々から土産の菓子やピンバッジをもらったことを思い出して盛り上がっていた。

 太田の郷の石田一事務局長は「在外県人の方々はふるさとの文化を継承していくため、現地で日本料理研究会を開いていると聞いた。世界大会では高菜のすし作りが好評で、レシピが欲しいと言われ、英語訳やスペイン語訳を渡した。ビデオメッセージでその時のことを思い出してもらえたら」と語る。

 第2回和歌山県人会世界大会は2023年を予定している。県ではそれに向けて毎年11月を「わかやま国際スピリット」推進月間とし、各地の和歌山県人会とさまざまな交流事業を実施していく。

(2021年8月12日付紙面より)

2019年の和歌山県人会世界大会の様子=那智勝浦町立太田小学校
高菜のすし作りの様子を撮影=4日、那智勝浦町の交流センター「太田の郷」
2021年08月12日
30 明るく、楽しく感染予防
 高校生がスプレーボトル寄贈  (美熊野福祉会 )

 新宮市在住の榎本未来(みく)さん(近大附属新宮高校3年)は10日、社会福祉法人「美熊野福祉会」の障害者自立支援施設「ワークランドそら」(橋上慶一施設長、同市佐野)を訪れ、消毒液のスプレーボトル36個を寄贈した。

 妹の琹乃さん(17)が同施設を利用する未来さん。「コロナがはやっている中で、感染拡大予防のために自分にできることはないかと考えた。同施設には日頃からお世話になっているので感謝の気持ちも込めた」と寄贈のいきさつを語る。

 「一人一人の好みに合うように」。そう思いを込め、手のひらサイズのボトルには、人気アニメのキャラクターのイラストやデコレーションシールを貼るなど、一つ一つに飾り付けを施した。

 寄贈を受け、橋上施設長は「温かいプレゼントを頂き、私もすごくうれしい」と感謝を示し「コロナ禍だけど、感染予防をしながらみんなで頑張っていこう」と利用者らに呼び掛け。

 利用者を代表し、大井法子さんが「私たちのことを考えて、いつも楽しく持ち歩けるようにかわいくきれいな飾りまで付けていただき、明るい気持ちになることができます。本当にありがとうございました」と感謝を伝えた。

 未来さんは「明るく、楽しい気持ちで感染対策をしてほしい。コロナ禍で家から出られず、利用者の方もストレスが多いと思う。『そら』で楽しく過ごしてほしい」と思いを寄せた。

(2021年8月12日付紙面より)

榎本未来さん(右から2人目)がスプレーボトルを寄贈=10日、新宮市佐野
一つ一つに飾り付けを施した
2021年08月12日
31 木陰の岩場に星形の花  イワタバコ開花時期に  (古座川町 )
2021年08月12日
32 鉱石や化石を調べる  夏休みの自由研究応援イベント  (南紀熊野ジオパークセンター )
2021年08月12日
33 山本まりこさんが写真集寄贈  「熊野古道を歩いています。」  (新宮市 )
2021年08月12日
34 河川整備計画策定に向け  オンラインで懇談会開催  (国交省近畿地方整備局 )
2021年08月12日
35 子どものマスク、大人が見守りを  正しい着脱で熱中症防げ  
2021年08月12日
36 市内名所でダンス撮影  国体に向け、熊野市をPR  
2021年08月12日
37 町立図書館が臨時休館  新型コロナ拡大防止のため  (紀宝町 )
2021年08月12日
38 女子団体が東海で準優勝  東海中学校総体柔道競技  (矢渕中 )
2021年08月12日
39 初写真展「LIFE」開催中  榎本陸さんのモノクロ写真  (熊野市 )
2021年08月12日
40 お悔やみ情報
  
2021年08月07日
41 県内の文化力向上を
 キャラバン隊がPR  (紀の国わかやま文化祭 )

 10月30日(土)から和歌山県内全域で開催される「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」。開催まで3カ月を切った5、6の両日、キャラバン隊メンバーときいちゃんは完成した公式ガイドブックを手に、県内各地でPR活動を実施。県民の広い参加を呼び掛けている。

 国民文化祭は、地方文化の発展に寄与するとともに国民生活の充実に資することを目的とする全国規模の文化の祭典。全国障害者芸術・文化祭は芸術や文化活動への参加を通じて、全ての障害者の自立と社会参加の促進に寄与することを目的としている。

 わかやま文化祭ではキャッチフレーズを「山青し 海青し 文化は輝く」とし、地域文化の発展や新しい文化の創造へとつながる祭典を目指す。

 地元和歌山を拠点に活動を行う兄弟お笑いコンビ「すみたに」を中心とするキャラバン隊一行は6日、新宮市井の沢の熊野新聞社本社を訪れ「会場に来ていただくことが一番の応援になる。県内どこの会場もコロナ対策を万全に整えています」と呼び掛けた。

 公式ガイドブックはA4判114㌻。166の全ての事業を解説しているほか、イベント日程をエリア別・カテゴリー別に分類するなど文化祭の全てを余すところなく紹介。ガイドブックは県庁ほか、各振興局、市町村役場に設置している。

 「すみたに」の角谷匡俊(まさとし)さんと佳洋(よしひろ)さんは「ガイドブックをめくってもらい、ご家族やご友人同士で会場に遊びに来ていただけたら。コロナ禍で大々的なPRができないが口コミで広げていただきたい」。

 県企画部紀の国わかやま文化祭推進局は「文化を見つめ直すことが未来の和歌山県の文化力の向上につながると思っています」と話している。

 なお、県実行委員会は地域文化発信事業として、熊野三山で「よみがえりの地 熊野音楽祭」を開催予定。西村由紀江さん(熊野速玉大社)、小柳ゆきさん(熊野那智大社)、川島ケイジさん(熊野本宮大社)が世界遺産を舞台にコンサートを実施する。詳細や応募方法などについては後日掲載する。

(2021年8月7日付紙面より)

公式ガイドブックを手に文化祭をPR=6日、新宮市井の沢(撮影時のみマスクを外しています)
2021年08月07日
42 大雨に備え態勢強化
 今年初「タイムライン」始動  (紀宝町 )

 台風10号などによる大雨に備え、紀宝町は5日、今年初めて事前防災行動計画「タイムライン」を始動した。

 タイムラインは台風の接近、上陸、通過時に町と関係機関が取るべき行動を時間軸に沿って示すもの。甚大な被害をもたらした2011年の紀伊半島大水害を教訓に、町では全国に先駆け15年から運用を開始した。

 5日現在、ステージ1(立ち上げ)の段階で、防災対応方針の決定、広報窓口の設置、タイムライン始動の伝達、防災資機材の点検などに取り組んだ。

 台風が予報円内に入ると予想されるか、大雨警報相当の降雨が予想される場合はステージ2(準備)に移行する。大雨・洪水警報などが発表されるとステージ3(早期警戒)に引き上げ、災害対策本部を設置する。

 町では昨年同様、避難所を開設する際、新型コロナウイルス感染症対策として検温、手指消毒などの対応を求めていくという。

(2021年8月7日付紙面より)

タイムラインに沿って台風の進路を確認=5日、紀宝町防災拠点施設
2021年08月07日
43 オズカヤさんに感謝状
 3年間の貢献たたえる  (串本町 )

 串本町が5日、国際交流員として3年間勤務したトルコ人女性、ドゥルナ・オズカヤさん(33)に感謝状を贈りその貢献をたたえた。

 オズカヤさんは在トルコ日本大使館勤務時にトルコと串本のつながりを知り、文化交流に貢献したいという思いで同町の国際交流員募集に応募し2018年8月6日に着任した。

 在任中は同町総務課で国際交流関係事務全般に従事。新型コロナウイルス感染症拡大が世界的に課題となる中、日本トルコ友好130周年事業に向け駐日トルコ共和国大使館など関係機関との連絡調整に奔走し、昨年9月16日の式典では持ち前の語学力を生かして司会進行を務めた。18、19年は姉妹都市・トルコ共和国メルシン市との青少年交流事業を支え、町内の児童生徒に文化を伝え交流を重ねるなどトルコの文化に親しむ機会を公私両面で広げた。今年4月に町内であった東京オリンピック聖火リレーに同町を代表して参加し、「言葉や宗教、肌の色に関係なく人類は一つ」とアピールして感銘を集めたところでもある。

 3年目の任期満了となった今月5日、田嶋勝正町長は「助け合う気持ちや多様性を認めることの大切さを町民に広め、日本とトルコの友好の懸け橋として多大な貢献をした」とたたえて感謝状を贈呈。オズカヤさんは「3年前に訪れた時は不安もあったが、皆さんが優しくしてくれて不安もなくなりこの3年間は満足だった」と感謝で応え、この経験を生かしてこれからも頑張り友好の深化に貢献する思いを掲げて退任の節目を付けた。

 贈呈後、オズカヤさんは帰国の途に就き翌6日に母国の家族と再会した。トルコの文化を伝える一方で出会いの数だけ日本の文化にも触れることができ、とりわけ関わりが深かった自治体での学びも含めて今後は母国に日本を伝えて生かしたいと思いを巡らせるオズカヤさん。町民へ向け「いままで大切にしてくれてありがとうございました」とメッセージを同課に託して役場を後にした。

 同町は地域おこし協力隊制度で起用した前任者からほぼ連続して6年間、トルコ人を職員として起用。今後の起用は未定で、日本トルコ友好135周年を見据えて考えたいとしている。

(2021年8月7日付紙面より)

3年間の貢献をたたえる感謝状の贈呈を受けるドゥルナ・オズカヤさん(右)=5日、串本町役場
2021年08月07日
44 「あなたが防ぐ電気事故」
 8月は電気使用安全月間  (電気工事工業組合 )

 毎年8月は「電気使用安全月間」。本年度は「日常の暮らしの中で、電気を安全に上手に使う」「自家用設備は適切な保守点検と計画的な更新で電気事故を未然に防ぐ」「地震・雷・風水害などの自然災害に備え、日頃から電気の安全に努める」を重点活動テーマに定め、関係団体などがPR活動を実施。和歌山県電気工事工業組合新宮支部(坂本成司支部長)でも電気の安全使用を広く呼び掛けている。

 「電気使用安全月間」は、生活のさまざまな場面で利用されている電気について、高温多湿のために感電や電気事故が発生しやすい8月にPR活動や講演会などを通して電気使用の安全に関する知識や理解を深めてもらうことを目的に経済産業省が主唱している。

 新宮支部でも毎年、月間活動の一環として公共施設の照明器具点検奉仕作業や清掃活動、「LEDランプ工作教室」などを実施しているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大予防の観点から、昨年に引き続き中止となっている。

 月間に当たり、経産省では「お宅の電気は安全・安心ですか」と問い掛け、災害時の安全対策や住宅用分電盤での安全対策、節電・省エネ生活への取り組みなどを提唱。家庭における電気安全の確保のため▽コードは束ねない▽プラグやコンセントはきれいに▽水気のあるものを置かない▽傷んでいたら新品に交換する▽ぬれた手で触らない▽使い終わったら抜いておく▽アース線を取り付ける―などを呼び掛けている。

(2021年8月7日付紙面より)


2021年08月07日
45 台風10号、7日紀伊半島沖へ  激しい雨や落雷に注意  
2021年08月07日
46 7日から救急外来再開  那智勝浦町立温泉病院  
2021年08月07日
47 シンボルツリー製作始まる  生徒ホール改装プロジェクト  (新宮高校 )
2021年08月07日
48 ポスターで熱中症予防啓発  ヤマト運輸が引き続き協力  (那智勝浦町 )
2021年08月07日
49 安心安全な保育所に  整備が進む鵜殿保育所の新園舎  (紀宝町 )
2021年08月07日
50 活動の現況振り返り研さん  串本町で会議・研修会  (紀南里親支援連絡会 )
2021年08月07日
51 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第38回】食育で自由研究を!  

 8月になりましたね。コロナ禍ということもあり、オリンピック観戦で家でこもりがちな夏休み、という方も多いのではないでしょうか? わが家もそうです。特に東京は感染者数が過去最多ということもあり、なかなか出掛けることができません。小学生の娘は家でゲームをしたり、本を読んだり、予定のない日はひたすらダラダラしています。小学生の夏休みといえば、親も頭を悩ませるのが自由研究ですよね。実は食育は自由研究にピッタリなんです。今回は簡単な方法を幾つかお伝えしようと思います。

 最初におすすめするのは「よく使う食材を作ってみる」ということです。これは自由研究にもなりますし、添加物について学ぶこともできます。例えば、「マヨネーズ」! これも、卵黄と油、酢、塩だけで簡単に作れます。「バター」も生クリームと塩を容器に入れて振るだけで作れます。

 この研究で大切なポイントは二つ。一つ目のポイントは完成までの工程をできるだけ詳しく記録することです。何回混ぜたらどんな状態になったとか、観察しながら進めること。二つ目のポイントは、完成を市販品と比べてみること。市販品には使ったもの以外何が入っているのか。何のために入っているのか。味はどう違うのか。これだけで、最高の食育になります。みそや豆腐なんかを作ってみるのもいいかもしれません。

 次のおすすめは、「お母さんが知りたいことを自由研究にしちゃうこと」です。これなら、一緒に楽しめますし、その後のお料理にも使えますよね。例えば、「鶏の胸肉を軟らかくする方法」なんてどうでしょうか? 私も幾つも番組で紹介してきましたが、一番しっとりと軟らかくする方法は何なのか、いまだに分かりません。「水に1時間漬け込む」とか「お酒に浸す」とか「砂糖をまぶす」「すりおろしたキウイに漬け込む」「ヨーグルトに漬ける」など実にさまざまな調理法があります。火の入れ方も、炊飯器で保温するとか、沸騰したお湯に沈めて火を止めて放置とか。これを実験としてやってみて、結果をまとめれば立派な自由研究になります。

 他にも、「パンケーキをふわふわに焼く方法」とか「玉ねぎを早くあめ色にする方法」なんかもいいかもしれません。同じ食材を調理するにも、ほんの一手間で味や食感が変わることに気付くと、普段の食卓がまた違ったものに見えてくると思うのです。

 食を自由研究にすることで、「これはどうやって作ったの?」「これは何でできているの?」といった食に対する興味が生まれると思います。これは、「おいしく作るための工程」を知る作業でもあります。食事を作ってくれる人への感謝の気持ちにつながったり、自分でも作れる!おいしくすることができる!という成功体験にもつながります。また、食の自由研究のいいところは、一日でできるところでもあります。ぜひこの夏休み、食の自由研究を試してみてください。

(2021年8月7日付紙面より)

2021年08月07日
52 お悔やみ情報
  
2021年08月05日
53 現状鑑み今年も中止 「あげいん熊野詣」 (那智勝浦町)

 平安時代の熊野詣でを現代に再現する「あげいん熊野詣」(同実行委員会主催)の開催の可否を決める会議が3日、那智勝浦町商工会館で開かれ、出席した委員ら11人が意見を出し合った。協議の結果、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、昨年に引き続き催しの中止が決定した。

 前観光協会に代わり、今回から一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)が事務局となった。理事長の堀順一郎町長は「昨年より厳しい状況。催しは密になるため、開催は今年も難しいと考えている」とあいさつ。

 開催可否についての協議では委員から「催しの開催は10月。現状では様子を見ていては準備など間に合わないのでは」「ワクチン接種も進んでいる。密を避け、縮小化して実施してはどうか」「やってほしいのはやまやま。しかし、何かあってからでは遅く、開催は難しいという意見も多い」「有事の際にイベントをして結果オーライとなるのは難しいのでは。さまざまな方法を考えて現状に応じたイベントをやるべきでは」「参加は地元で固めて縮小して行うか、オンラインを用いての開催もあると思う」などの意見が上がった。

 長雄正紘実行委員長は「マスクをして大門坂を歩くのは厳しいはず。中途半端には実施せず、中止なら中止とすべき。終息後に本来の形で開催したほうが良いと思う」と話した。

 観光機構の村井弘和事務局長は補助金の活用やイベントを専門とする事業者を巻き込んで持続可能な催しを進めていきたいとした。

 堀町長は「安心安全が重要。来年は現状も変化している可能性がある。イベント会社からは方法などのアドバイスをもらう。もちろん、皆さまにご意見を頂きたい。今はそれに向けての充電期間と捉え、新しい形を検討していきたい」と語った。

 委員からは町民への周知や、中止だけでなく次回のために催しや町のPRも町ホームページなどに掲載すべきではと提案があった。

(2021年8月5日付紙面より)

開催の可否を決めるため実行委員らが集まり会議が行われた=3日、那智勝浦町商工会館
2021年08月05日
54 折り鶴のきいちゃん完成
 紀の国わかやま文化祭に向け  (新宮市 )

 10月30日(土)から開催予定の「紀の国わかやま文化祭2021」(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)に向け、市内の3団体が折り鶴によるきいちゃんのモザイクアートを完成させた。

 県民一体となって文化祭を盛り上げることを目的に、同文化祭和歌山県実行委員会が県内の福祉事業所や学校、保育所などと連携して取り組む3大プロジェクトの一つ。

 蓬莱地区民生委員児童委員は文化祭中に市文化複合施設「丹鶴ホール」で開催される「手話狂言」をイメージして「演劇」の図柄を選択。サロンなどで地域住民へ協力を募り、回収した約700羽の鶴を清水八重子代表がパネルに貼り付けた。

 新宮市ボランティア・市民活動センター「結夢」は、5・7・5の初句の情景から次の句を想像して句を連ねていく文芸「連句」の図柄を製作。センターを訪れた人々が一羽一羽心を込めて折り、完成にこぎ着けた。

 熊野川町の地域住民らで組織する「チームくまのがわ」は、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の中、住民同士が直接会えなくても一緒にできる取り組みを、と参加を決定。普段折り紙をしない高齢者も細かい作業に苦戦しつつ、積極的に協力したという。

 完成したモザイクアートはいったん県が回収し、文化祭期間中に県内の会場で来場者をもてなす。

(2021年8月5日付紙面より)

「連句」(左)と「演劇」のモザイクアート=7月27日、新宮市福祉センター
「チームくまのがわ」が制作したきいちゃん=8月2日、新宮市熊野川町
2021年08月05日
55 一般対象の集団接種開始
 16~64歳未接種者対象に  (串本町 )

 串本町が3日、くしもと町立病院で一般(16~64歳)対象の集団接種を始めた。当初計画した接種順位の最終となる集団接種で、同町は9月末完了を目指して臨んでいる。

 この接種は、6月18日付で対象年齢の未接種者6290人へ発送した案内に基づき実施。先月16日に事前希望を締め切っているがその後も事前希望が届いていて、まずは締め切りまでの事前希望者を年長優先で、その後に締め切り翌日以降の事前希望者の接種を行う流れで対応している。

 締め切り時点での事前希望者数は4142人。対象のうち▽基礎疾患を有する人▽在宅サービス従事者▽保育士等―の計1054人(確定数)は先月17、18日実施の優先接種〈1回目〉に回ったため、残りの3088人を集団接種に充てて日時を通知している。締め切り後の事前希望数は今月3日時点で145人だという。

 集団接種の実施日は基本、火、水、金、土、日曜日としているが週によって行わない曜日があり、平均して週3日程度実施する予定。他方、平日の医師による問診を土、日と同じ3診体制にし、1時間当たりの接種頻度を120人に上げて対応している。

 同町は年長優先のおおよその目安を予定として公式ホームページ上で公表しているが、福祉課の中田匠課長によると締め切りまでの事前希望者については2回目も含めて9月中に接種できる(予定が繰り上がる)見込み。「締め切り後の事前希望者も含めて、9月末までに一般対象の集団接種を完了できれば」と話している。

 同町が接種しているワクチンはファイザー社製。接種可能年齢の引き下げに伴う12~15歳への接種は未定。今しばらく状況を見て実施の有無を判断したいとしている。

 集団接種初日に1回目を受けた林貴子さんは、町外に出ている子どもと会える状況を保つため接種を希望したそう。「やっと打てたかなという印象」と進展を喜んでいた。

(2021年8月5日付紙面より)

平日の問診を3診体制に増強して一般対象集団接種を開始=3日、くしもと町立病院
2021年08月05日
56 退任自治会長に感謝状
 新宮市の川合啓介さん  (和歌山県 )

 和歌山県は、退任した自治会長に知事感謝状を贈呈した。東牟婁振興局管内の対象者は6人。3日には地域振興部の吉川暢泰副部長らが新宮市新町の川合啓介さん(63)の元を訪れ、「今後とも健康に留意され、後進に経験をお伝えいただければ」と賞状と記念品を伝達した。

 県では毎年、長く自治会活動において活躍し、地域の発展に尽力した人に対し感謝状を贈っている。本年度の対象者は48人(うち物故者8人)。

 川合さんは1989年、25歳の時に相筋第二町内会長に就任。以降、通算16年6カ月にわたり同町内会長を務めてきた。「生まれ育ち、親しみ深く大好きな町内。自分のできる限りのことをさせてもらいたいと思った」と話し、「みんな楽しく、でも負担にならないような運営を心掛けてきました」と振り返る。

 例に漏れず高齢化が進む町内の現状に言及。「かつては祭り(熊野速玉大社例大祭)の時には町内も神輿(みこし)や踊り、若いお母さんたちが創作踊りで参加してにぎわっていた」と当時を懐かしみつつも「時代は変化する。隣近所が寄り添って、静かに安全に生活できれば、そんな思いでやってきました」。

 助け合い、支え合う。「古き良き日本」の姿を生まれ育った町内に映す川合さん。「役員さんは自分より若い人ばかり。その人たち中心に盛り上げていってくれたら。これからも自分にできることをお手伝いさせていただきたいと思う。みんなが安心して楽しく暮らせる町内であってほしいですね」。笑顔でそう語り、後進に期待を込めた。

  □     □

 管内で感謝状の贈呈を受けたのは、次の皆さん。

▽川合啓介(相筋第二町内会、新宮市)

▽馬欠場利喜夫(中央通り町内会、新宮市)

▽瀧口定延(大桑区長、古座川町)

▽根木芳久(成川区長、古座川町)

【物故者】

▽西山 勝(西赤木区長、古座川町)

▽野口 晃(小森川区長、古座川町)

(2021年8月5日付紙面より)

感謝状を受け取った川合啓介さん(左)と吉川暢泰副部長=3日、新宮市新町
2021年08月05日
57 脇地祥太君が近畿へ
 県中学校総体剣道競技の部  
2021年08月05日
58 おしゃれなアクセサリー  ひまわりサロンで作る  (紀宝町 )
2021年08月05日
59 柔道女子は個人、団体で全国へ  県中学校総体で上位に入賞  (矢渕中 )
2021年08月05日
60 県内各地で巡回パネル展  8月は北方領土返還運動全国強調月間  
2021年08月05日
61 地元昆虫で新たな感激 身近な昆虫の観察会 (宇久井ビジターC)
2021年08月05日
62 感染防止のため臨時閉鎖  潮岬望楼の芝キャンプ場  (串本町 )