新宮市の姉妹都市である宮城県名取市主催の招待事業「もう1つの熊野三社と復興・防災について学ぼう」に参加する新宮市の小学5年生から中学2年生までの児童生徒10人と引率の市職員らが25日、宮城県に向けて出発した。4泊5日の日程で見学や体験、防災講話、地元の子どもたちとの交流などを行う。
事業は姉妹都市締結10周年を記念して昨年初めて行われた。全国で唯一熊野三山から分霊された「名取熊野三社」を探訪し、姉妹都市盟約のゆえんを再認識するとともに、被災地見学や防災学習を通じて防災意識の高揚を図る目的。交流事業を通じて名取市と新宮市の児童生徒の友情の輪を広げ、市民全体の交流につなげる狙いもある。
日程の中で、新宮市の子どもたちは名取市長を表敬訪問し、熊野三社や市内の見学、震災学習や体験などを行う予定。交流会ではフィールドワークに取り組む。
2泊3日の行程で同行する速水盛康・新宮市教育長が「きっと出発するときよりも仲良くなって帰ってくると思う。名取市がどういうところか、新宮市と似ているところ、違うところを見て、聞いて、体いっぱいで体験していきたい」と呼び掛けた。
班長の坂本明希さん(10)は「なかなか行ける機会がないので参加しました。大きな地震があった所。まちの風景などを見たい」と話していた。
(2019年7月26日付紙面より)
50人が市内各所で福祉を体験 (新宮市 )
新宮市社会福祉協議会(田中信秀会長)主催の令和元年度ボランティアスクールが25日、市福祉センターで開校した。市内の中学校、高校に通う50人(中学生24、高校生26)が特別養護老人ホームや障害者福祉施設、保育園など14施設で30日(火)までの平日4日間、福祉を体験する。
社会福祉への理解と関心を深め、ボランティアへの参加のきっかけとし、心豊かな人間形成を目的に1994年から始まった。毎年夏休みに開催している。
開校式で田中会長は「皆さんと会って良い笑顔をしている印象を受けました。その中には優しさがあるのだと感じました。社会で働くためには、あいさつと返事が必要であり大切。人として協調性がないといけない」とあいさつ。「体験の中で将来に生きてくることがあるはず。皆さんの気持ちが相手にも伝わるため、意識を持ちながら学んでください」と呼び掛けた。
注意点の確認や日程説明を受けた後、生徒はそれぞれの体験先となる施設へと移動し、介護や保育などを体験した。
たづはら保育園で体験する県立新宮高校2年の池田有梨映さん(17)は「教育の道を目指しているため保育園を希望しました。子どもとの触れ合いを将来に生かしたい」。わかば園作業所で学ぶ同校2年の久保奥巧君(16)は「医学部を志望しているので選びました。他の医療系の仕事などを参考にできれば」と意気込みを語った。
最終日にはグループワークや作文制作などを行い、修了証を受け取る予定。
(2019年7月26日付紙面より)
介護予防サポーター養成講座修了式
紀宝町は24日、町保健センターで介護予防サポーター養成講座の修了式を行い、志田育哉・健康福祉担当理事が受講生12人に修了証を手渡した。
町みらい健康課による初の取り組みで、住民が主体的に運営する「通いの場」の支援者(サポーター)を養成することが目的。5月29日に開講し、5回の講座を開いた。受講生は口腔と栄養、介護の現状、介護保険、介護予防サポーターの活動と役割などを学んだ。実習として、町内各地区で自主活動する「いきいき百歳体操」に参加した。
この日の最終講座では、住民主体の活動を地域で発展することをテーマにグループワークを行い、「趣味などを一緒にできる集まりがいい」「高齢者と若者が集える場を」「一人暮らしの方に気を付ける」などの意見を出し合った。
講座修了後に修了式があり、志田理事は「町ではもっと身近で歩いて行ける場所に集まって、体を動かすことができる通いの場を各地域につくっていきたいと考えている。住民の皆さんが自主的に自立して通いの場を運営していくためのサポーターになってもらいたい。これまで学んできたことを地域で生かしつつ、皆さん自身の健康づくりにつながるよう楽しく活動を」とあいさつした。
全講座を受講した同町鵜殿の橋本純子さんは「神内地区で百歳体操に参加した。DVDを見ながらの体操なので講師も要らず、気軽に取り組めるのでは」と話していた。
(2019年7月26日付紙面より)
ハマカンゾウ持ち去られる (那智勝浦町 )
那智勝浦町勝浦の「海のホテル一の滝」横の空き地や付近の道端に植えられ、きれいな花を咲かせていた「ハマカンゾウ」が13日、何者かに持ち去られた。
花は歴史や文化、環境を大切にし、さまざまな活動を行う「なちかつ古道を守る会」(太田耕二代表)が知人から譲り受けた苗を数年前の清掃作業後に植えたもの。
ハマカンゾウは海岸の砂浜などに生える多年草で地下茎を伸ばし増え、冬枯れしないという。毎年、夏時期に咲き、道行く人や犬を散歩させる人などの目を楽しませていた。
同会によると同日朝、根から抜かれたハマカンゾウを持ち去る白い車の姿を近隣住民が目撃したという。その後、会員の1人が現場に駆け付けたところ、空き地や付近にも植えていたハマカンゾウが全てなくなっていたと話す。
「年々、株が増えて今年はたくさんのオレンジ色の花たちが夏の暑さを忘れさせてくれるように咲き、多くの人たちを和ませてくれていた」と落胆の表情を浮かべていた。
「人だけではなく、アリも花の蜜を食糧にしているし、クモは花のそばに巣を張って虫を待ちます。花がなくなると鳥やクモや虫を食べる食物連鎖も成り立たなくなってしまう」と主張。「少し前にも青いきれいなサザンカの株も抜かれてしまった。犬のフンの始末をしない人もいる。心無い行為はやめていただきたいものです」。
「警察には相談していません。こういったことが何度も起きてしまうのは心が痛みます」と述べ、他市町村に設置される防犯カメラにも触れ、同町への導入を訴えた。
(2019年7月26日付紙面より)
那智勝浦海水浴場が海開き
那智勝浦町浜ノ宮の那智勝浦海水浴場(ブルービーチ那智)で20日、海開きを迎え、同海水浴場で安全祈願祭が営まれた。主催は観光協会(会長=矢熊義人副町長)。町や消防、警察、観光関係団体ら約20人が参列。熊野那智大社の出仕を得て、小賀真樹禰宜(ねぎ)らがシーズン期間中の安全と活気を祈念した。期間は8月25日(日)まで。
矢熊会長は「ビーチは町の宝の一つ。町と協力し、特性を生かして魅力を発信していきたい」とあいさつ。堀順一郎町長は海開き前に実施したクリーン作戦への感謝を述べ、「このビーチは県内有数の海水浴場。夏をきっかけとし、季節問わずに地域外の方々に来ていただける仕組みづくりが必要になる。シーズン中は安心安全を心掛け、事故がないように協会の方々にご協力をお願いします」と話した。
神事の後は地元の子どもたちが「冷たい」「楽しい。もっと泳ぎたい」など海ではしゃいで遊ぶ場面も。続いて、小学生を対象とした海開きイベント「ビーチフラッグでお菓子をGetしよう!」が開かれた。多くの児童が参加し、催しは盛り上がった。
同海水浴場では期間中、8月11日(日・祝)に同町花火大会、12日(月・振休)に真夏のメリークリスマスが開催されるほか、昨年も好評だった水上遊具「ウオーターパーク」が9日(金)~18日(日)に設置される。問い合わせは那智勝浦町観光協会(電話0735・52・5311)。
(2019年7月21日付紙面より)
ボランティアスクール開講 (みくまの支援学校 )
新宮市蜂伏の県立みくまの支援学校(植野博之校長)で20日、同校主催のボランティアスクールの開講式があった。障害のある子どもたちが地域で豊かに育っていくために理解をより深めてもらおうと毎年夏に開いている。8月7日(水)まで、5回にわたり講座や児童生徒との交流を予定している。
今年は高校生ら15人の申し込みがあり、この日は10人が参加した。植野校長は「児童生徒の自立を社会参加を目指して、少しでもできる力を育てることが当校の目標。積極的に関わって学んでください」とあいさつ。
「世の中にはいろいろな子ども、さまざまな人がいるが、相手を理解し多様性を認め合い、その人の良いところを見つけることが大事。ボランティアスクールを有意義なものに」と呼び掛けた。
参加者らの自己紹介ではそれぞれが「兄が(同校に)お世話になっていた」「昨年も参加したが受けられなかった講座があった。前回接した子たちに会いたいと思った」「夏休みに何かに挑戦したいと思った」などと参加のきっかけを話した。
第1回の講座では、中学部主事の福山喜一郎教諭が「みくまの支援学校と障害のある子どもの理解」をテーマに話した。同校では個人の障害に合わせた「自立活動」の授業を展開しているなどと説明。スライドショーを使った授業風景の紹介もあった。
「障害」には「心身機能の障害」と「社会的障壁(バリア)」があると述べ、「二つが互いに影響し合い『障害』がつくり出される。多数派の人に合わせて社会がつくられている結果、少数派の人は不便さを抱えている。しかし、生活のしづらさは環境の整備と周りの人の理解や協力で減らすことができる」などと話した。講座終了後、参加者らは校内施設を見学し学びと理解を深めた。
(2019年7月21日付紙面より)
自殺対策計画を策定 (那智勝浦町 )
那智勝浦町はこのほど、自殺対策を推進するための「那智勝浦町自殺対策計画~笑顔のまち那智勝浦を目指して~」を策定した。日本は自殺死亡率が主要先進国と比較し高いことから国、和歌山県は先進国の水準を目指しており、同町でも同様に10年間で30%以上減少させることを目標に定めた。
日本の自殺者数は1998年に急増し、以降14年連続で3万人を超える状態が続いた。2006年に自殺対策基本法が制定され、わずかに減少傾向となったが、国際的に見ても日本の自殺死亡率が高かった。そのため、国が16年4月に自殺対策基本法の改正により「誰もが自殺に追い込まれることのない社会」の実現を目指し、自殺対策のより一層の推進と具体的・実行的な計画の必要性が明記されたことを受け、同町でも計画の策定に至った。
同町の自殺死亡者数は09~17年までで45人。11年には大幅に減少し、15年までは横ばい傾向だったが、16、17年と増加。人口10万人当たりの自殺者数を示す自殺死亡率は、最も自殺者が多かった10年には45・1で17年が37・6となった。全国、和歌山県でも減少傾向となった。
性別では14~17年では15年を除き、男性より女性のほうが自殺死亡率は高い。年代別では30、50代以上の自殺死亡率が全国や県と比較すると高い。60代以上は特に高くなっている。19歳以下の年代の自殺死亡者はいない。
職業別では無職者(主婦、失業者および年金・雇用保険等生活者以外の無職者)が40%と最も高くなっており、学生・生徒等および失業者にはいない状況となっている。
同町では「笑顔のまち那智勝浦を目指して」を基本理念として、▽啓発・教育の充実▽精神保健医療サービスの充実▽相談体制の充実▽人材の育成▽地域におけるネットワークの強化▽職場環境の整備・充実▽自殺リスクの高い要因への取組―などを具体的な施策として総合的に展開するという。
榎本直子福祉課長は「町民の皆さまが笑顔で暮らしていけるように計画を進めていきたい」と述べ、同町自殺対策委員の委員長を務める矢熊義人副町長は「昨年、和歌山県は自殺率がワースト1位だった。本町でも策定した自殺対策計画の基本理念を基に本腰を入れて取り組んでいかないといけない」と語った。
(2019年7月21日付紙面より)
御火行事に多くの参拝者 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の世界遺産、熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、令和初の例大祭「那智の扇祭り(火祭)」(国重要無形民俗文化財)が営まれた。祭り序盤は雨が降り、霧に包まれる場面も。神事の斎行を心配する声も聞かれたが天候は持ち直し、無事に全ての日程を終えることができた。祭りでは重さ約30~50㌔にもなる大たいまつ12体が勢いよく燃えさかり、昨年より1000人多い1万1000人(主催者発表)の参拝者を魅了した。
熊野の神々が年に1度、那智の滝を表す12体の扇神輿(おうぎみこし=高さ約6㍍、幅約1㍍)にうつされ、本宮の那智の滝に里帰りする神事。12体の大たいまつの炎で扇神輿を清める場面が見どころであることから「火祭」とも呼ばれている。
大たいまつに火が付けられると、白装束と烏帽子(えぼし)をまとった氏子が「ハリャ、ハリャ」と威勢の良い掛け声とともに参道を往復した。
長野県飯田市在住の松島賢治さん(62)は今年10月に地元の熊野神社で営まれる秋季例大祭(扇祭り・火祭り)の実行委員長となったことから、祭りを学ぼうと同大社を訪れたという。「祭りの実物を本場で見たかった。古くからの文化が霊的であり、伝統的なものとして受け継がれているのが感じ取れた。本当に参考になりました」と語った。
男成宮司は「雨は覚悟していたが多くの方々の心が天に通じ、渡御祭の奉仕を行うことができた。令和初めての例大祭で雨が降らなかったことがこれからの令和の御代を象徴している気がする。これからの御代の発展と日本が栄えていくことを願っております」と話した。
(2019年7月17日付紙面より)
新宮市徐福のJR新宮駅で14日、紀勢本線全通60周年を祝い記念イベントが催された。JR西日本主催、JR東海、市観光協会など協力。60周年号到着時のお出迎えや「サロンカーなにわ」などの車両展示、ライブペインティング、地元店舗などによる「しんぐう駅マルシェ」などがあり、多くの家族連れや鉄道ファンでにぎわった。
JR(旧国鉄)紀勢本線は長い海岸線を持つ紀伊半島の交通の大動脈として1959(昭和34)年に全通した。中でも新宮駅は半島の豊富な木材資源と熊野速玉大社参拝客輸送の主要駅として、駅を起点として市も発展してきた歴史がある。
市観光協会は、24(大正13)年の民間鉄道敷設以来、鉄道を中心に経済的・文化的繁栄を享受し、特に紀勢本線全通は戦後の当地方の発展に大きく寄与したことを顕彰し、後世に伝える目的で記念企画「ライブペインティング」や「しんぐう駅マルシェ」などを主催。
アフリカンペイントアーティストのSHOGENさんと小学生ペンキ画家のHARUKAさんによるペイントアート制作を通し、子どもたちが「地元に帰ってきたくなる」町づくりを企画した。ペイントアートには地元の子どもら延べ60人以上が参加。駅舎の壁や待合室をカラフルに彩った。
60周年を記念し、同駅には83(昭和58)年に14系客車の改造により登場した欧風客車「サロンカーなにわ」が「サロンカーなにわで行く!紀勢本線全通60周年号の旅」ツアー客を乗せて到着。お召し列車として使用されたこともある列車の登場に、多くの鉄道ファンがカメラを手に歓迎した。
同イベントの企画を担った同駅職員の安間美幸さん(23)は「準備段階で不安でしたが、地域の皆さんのご協力のもと、全員一体となって60周年を盛り上げられて良かった。鉄道ファンの方やお子さんだけでなく、地域の人全員に楽しんでもらえたのでは。JR東海さんと交流を図ることもでき、素晴らしいイベントになったと思います」。
市観光協会の里中陽互会長は「にぎわっていてうれしく思います。ライブペインティングは取り組みとして斬新だったのでは。JRさんの理解なしではかなわなかったことで大変有意義だったと思います」と話していた。
(2019年7月17日付紙面より)
古座区の関係25人一丸で (河内祭を前に )
串本町古座にある祭船倉庫で13日、祭礼「河内祭(こうちまつり)」で用いる御船、小伝馬、当船を引き出す作業があった。
今年の祭礼は27日(土)に宵宮、28日(日)に本祭を迎える計画で奉仕する古座区、古田区、下部区、宇津木区、月野瀬区がそれぞれ準備を進めている。これら祭船は古座区が用いる船で、御船は先んじて宵宮午後、小伝馬と当船は本祭早朝に古座川河口から約3㌔上流にある河内神社の神体「河内様(こおったま)」を目指す。
御船は海に命を懸けた旧古座浦~古座区の諸霊を「河内様」へ誘う意味合いも持ったスギの木造船。全長約11㍍、幅約2㍍あり、鯨船に屋形を載せ軍船風の装飾を施した外観を特色とする。小伝馬は水上交通が活発だった時代の木造通船で、櫂伝馬(かいでんま)より一回り小さい全長約7・4㍍、幅約1・5㍍。現在は古座中男子生徒が乗組員として奉仕している。
当船は古座神社の生き神「ショウロウ」と神職、区長が乗る屋形船で全長約9㍍、幅約1・8㍍。本祭早朝の船団の先頭を行く。御船、小伝馬とも古座区の分区(上、中、下)が建造した3隻が伝わるが、奉仕者減により今年も各2隻で奉仕するという。
作業には御船を操船する勇進会(坂井信夫会長)や河内祭保存会(杉本喜秋会長)の関係者25人が参加。60~70代が中心のため、フォークリフトの力も借りながら小伝馬3隻(うち1隻は他船を引き出すため仮出し)、御船2隻、当船を順に倉庫から引き出し、以降は台車に載せ人力で動鳴気漁港のスロープまで運んだ。
坂井会長は参加者の高齢に細心を払いつつ作業。無事に6隻の引き出しを終え、「奉仕する人間の数が減ってもなくせないのがこれらの祭船だが、この作業自体があと何年続けられるかという厳しい状況で早く何とかしないといけないと思っている。勇進会もなかなか若い者を集められず申し訳ないが、今年も先輩方のおかげで無事引き出せた。祭りを続けたいというみんなの思いを受け継ぎ、後は祭りに向けできる限り奉仕を尽くすのみ」と話した。
祭礼ではこれら祭船に加え、古座青年会と芳流館互盟社の各獅子伝馬も出船する。陸上交通未発達で水上交通が主流だった時代は当船に多くの船が連なって「河内様」を目指したそう。その当時の華々しさから、この祭礼は「御船祭」と呼ばれることもある。
(2019年7月17日付紙面より)
ミス扇に柏木未有さん (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で14日、「扇立祭(おうぎたてまつり)」があった。拝殿で神事を営み、檜扇(ひおうぎ)を開帳。特設舞台では扇立祭奉賛会による「ミス扇コンテスト」などの行事も華やかに繰り広げられ、大勢の人でにぎわった。
神事では、神職が各殿で檜扇を開帳。参列した奉賛会役員らが無病息災、家内安全などを願って神前に玉串をささげた。
今年で41回目の「ミス扇コンテスト」には18人が出場。審査の結果、大賞のミス扇に柏木未有さん(17)、ミス速玉に平野裕り花さん(23)、ミス梛(なぎ)の木賞に日浦琳香さん(18)、顧問特別賞に南らなさん(16)が選ばれた。ミスに選ばれた3人は1年間、市のPR活動などに参加する。
柏木さんは「信じられないくらい驚いています。名前を呼ばれたときは手が震えていました。新宮市を盛り上げるために、しっかりPRしていきたい。祖父母に早く伝えたいです」。平野さんは「自信がなかったので選ばれたときは固まりましたが、うれしいです。1年間、積極的に活動していきたい」。日浦さんは「応援に来てくれたたくさんの人のおかげ。最初は申し訳ないくらい自信がありませんでしたが、うれしさでいっぱいです」と喜びを語った。
(2019年7月17日付紙面より)
第43回和歌山県なぎなた夏季大会
新宮黒潮BBCが無失点で大会制す (全少軟式クラブ選抜予選 )
わかやま夏の交通安全運動 (新宮市 )
和歌山県、交通事故をなくする県民運動推進協議会など主催の「わかやま夏の交通安全運動」が11日から始まった。20日(土)まで▽子どもと高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止▽飲酒運転の根絶▽自転車の安全利用の推進▽全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底▽横断歩道における歩行者優先の徹底―を重点とし、県民に注意を呼び掛ける。
夏季の行楽などによる交通量の増加、暑さからくる疲れや気の緩みなどによる夏特有の交通事故が多発する時期を捉え、交通ルールの遵守(じゅんしゅ)と正しい交通マナーの実践を習慣づけることにより、交通事故の防止を図ることを目的に、各地で啓発活動などが展開された。
新宮市橋本のイオン新宮店で行われた決起集会では、新宮警察署、市交通事故をなくする市民運動推進協議会、市交通指導員会協議会などの関係団体から約50人が参加。上田勝之市議、松浦友範交通課長、田中肇・県交通安全協会新宮支部長、清岡幸子・新宮市交通指導員協議会長も加わり、買い物客らに物資を配布し、交通安全を呼び掛けた。
決起集会で田岡実千年新宮市長は、「交通事故のない安心安全な社会を目指す、そういう思いが少しでも伝わるような啓発活動になれば」。松浦交通課長は、管内の人身事故件数は半減していると日頃の活動に感謝を示し、「これからのレジャーシーズンに向け、遠方からの観光客増加に伴い事故の増加が見込まれる。さらに暑くなると過労気味のドライバーが増え、居眠り運転など大きな事故が懸念される。夏場の事故防止に対する広報、啓発をはじめ、住みよい社会づくりのためにより一層の協力を」と呼び掛けた。
(2019年7月12日付紙面より)
光洋中で「生命の駅伝」募金贈呈式 (新宮市 )
第25回「生命の駅伝」募金贈呈式が10日、新宮市立光洋中学校(宮本雅史校長)の体育館であった。生徒会長の海野夏葵さん(3年)が、学校で集めた1万1464円を和歌山県立医科大学の村田晋一教授に手渡した。
がんと闘う人を励まし、研究を支援する目的で行われている募金活動で、主催は「生命の駅伝の会」(本部・三重県松阪市、太田正隆会長)。今回の募金は、三重、和歌山の両県合わせて329万322円だった。
毎年協力している同校の宮本校長は「今回は募金という形で、がん撲滅の夢を託してくれたと思っています。近い将来、その夢が実現できることを祈っています」とあいさつ。
田岡実千年市長は「患者さんに勇気を与える取り組みだと考えていますので、これからも取り組みがますます発展することを願っています」。東牟婁振興局の久保田清之健康福祉部長が「生命の駅伝の取り組みが、多くのがん患者やその家族の方々に勇気や希望を与えること、また今回集められた募金が、がん研究の一部となるよう祈念したい」と今後に期待を寄せた。
募金を受け取った村田教授は、小さなことの積み重ねが大きなことにつながるとし「皆さんもこれから、中学、高校、大学、社会へと進むと思いますが、日頃のちょっとした驚きや感動、そういったところから、幸せが見つかる気がします。皆さんのこれからの活躍と、頂いた寄付が大きく融合していく世の中になればと願っています」と感謝した。
同駅伝実行委員会の上村眞由委員長はがんに関わる人のことを考えることが社会人にとって重要なことだとし「皆さんも、生命の駅伝を通して、そういう人たちのことを考えてくれながら、社会に進む準備をしてくれている。素晴らしい社会人になるだろうなと期待しています」と呼び掛けた。
(2019年7月12日付紙面より)
「教育かもめ」作成し寄贈 (トヨタレンタリース和歌山串本駅前店 )
和歌山トヨタ自動車株式会社のグループ会社・株式会社トヨタレンタリース和歌山の串本駅前店(坂井崇副店長)が10日、串本町と古座川町の学校に通う小学生~高校生1225人分6125枚のはがき「教育かもめ」を両町の教育委員会に寄贈した。
「教育かもめ」は、手紙を書く楽しみや喜びを経験し豊かな人生の一助とする気持ちを高めるきっかけとして学校教育の現場に寄贈する夏のお便り郵便はがき(通称・かもめ~る)。日本郵便株式会社の手紙文化振興の一施策で、各郵便局が管内企業の協賛を得て作成している。
今回は串本郵便局(構浩局長)管内にある同店が協賛する形で実現。背景には3年ほど前に和歌山トヨタ自動車株式会社の小川至弘会長が当時の同局局長から同施策の紹介を受けた経緯があり、その趣旨に共感した小川会長の思いにより「教育年賀」と対で3年来寄贈を重ねる状況にある。
この日は同局と受け手の教育委員会の段取りにより贈呈式を実施した。和歌山トヨタ自動車株式会社の保養所があることで縁が深い古座川町では、中央公民館を会場にし同町立高池小学校(大畑眞校長)の1、2年生が出席。代表して5人が小川会長から同店名と教育委員会名が入った「教育かもめ」を受け取り、立花優仁君(2年)が感謝を述べた。同店がある串本町では同町立串本小学校(濵正和校長)を会場にし、児童を代表して1、2年生が小川会長を出迎えて寄贈を受けた。
古座川町の会場で小川会長は「皆さんに渡したのは暑中見舞いのはがき。手書きで『お元気ですか?』と書いて出したら相手は喜ぶし、お返しに『かわいらしいな』と言ってもらえたら自分もうれしい。そのような人と人のつながりを生むために、字を書いて相手に気持ちを伝えるのが手紙だ」と諭して賛成を誘い、このはがきを使った頑張りを期待。併せて両会場とも紙芝居を上演しお菓子を配るなどして、意欲のもとになる元気も引き出した。
贈呈式には西前啓市町長と中道悟教育長、田嶋勝正町長も来賓として同席。両町長は小川会長への感謝を述べ、子どもたちにしっかりと役立てるよう呼び掛けるなどした。寄贈した「教育かもめ」は教育委員会から学校へ届けて趣旨に沿う活用をしてもらうという。
(2019年7月12日付紙面より)
14日の例大祭に向け (熊野那智大社 )
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で11日、「那智の扇祭り」=14日(日)=を前に扇神輿(おうぎみこし)張替奉告祭が営まれた。熊野十二所権現の神霊を移す扇神輿は高さ約6㍍、幅約1㍍の細長い形で「那智の大滝」を表しており、毎年張り替えられる。
午前8時から神事が営まれた後、白装束の氏子ら28人が斉館に集まり、男成宮司の見守る中、伝統の製法で作業に取り掛かった。扇の長さが神輿を張る寸法の基本になっていることや扇を神輿に止める縫い糸の長さも決まっていることなど、作り方のほとんどが口伝によるため先輩が後輩に手順を指導しながら作り上げた。
扇神輿は細長い枠に赤い緞子(どんす)を365本の竹くぎで留め、32本の日の丸が描かれた扇や8面の白銅鏡、細工が施されたへり松と呼ばれる板などが飾られる。神輿1体は1カ月を意味し、12体で1年を、32本の扇は1カ月の30日と、残る2本が月の満ち欠けを、365本の竹くぎは1年の日数を表している。8面の白銅鏡は「神威八紘(はっこう)」(あまねく広く輝かすの意味)と伝わる。
(2019年7月12日付紙面より)
四日市、いなべ両市での大会に出場 (新宮ジュニアレスリングクラブ )