わかやま夏の交通安全運動 (新宮市 )
和歌山県、交通事故をなくする県民運動推進協議会など主催の「わかやま夏の交通安全運動」が11日から始まった。20日(土)まで▽子どもと高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止▽飲酒運転の根絶▽自転車の安全利用の推進▽全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底▽横断歩道における歩行者優先の徹底―を重点とし、県民に注意を呼び掛ける。
夏季の行楽などによる交通量の増加、暑さからくる疲れや気の緩みなどによる夏特有の交通事故が多発する時期を捉え、交通ルールの遵守(じゅんしゅ)と正しい交通マナーの実践を習慣づけることにより、交通事故の防止を図ることを目的に、各地で啓発活動などが展開された。
新宮市橋本のイオン新宮店で行われた決起集会では、新宮警察署、市交通事故をなくする市民運動推進協議会、市交通指導員会協議会などの関係団体から約50人が参加。上田勝之市議、松浦友範交通課長、田中肇・県交通安全協会新宮支部長、清岡幸子・新宮市交通指導員協議会長も加わり、買い物客らに物資を配布し、交通安全を呼び掛けた。
決起集会で田岡実千年新宮市長は、「交通事故のない安心安全な社会を目指す、そういう思いが少しでも伝わるような啓発活動になれば」。松浦交通課長は、管内の人身事故件数は半減していると日頃の活動に感謝を示し、「これからのレジャーシーズンに向け、遠方からの観光客増加に伴い事故の増加が見込まれる。さらに暑くなると過労気味のドライバーが増え、居眠り運転など大きな事故が懸念される。夏場の事故防止に対する広報、啓発をはじめ、住みよい社会づくりのためにより一層の協力を」と呼び掛けた。
(2019年7月12日付紙面より)
光洋中で「生命の駅伝」募金贈呈式 (新宮市 )
第25回「生命の駅伝」募金贈呈式が10日、新宮市立光洋中学校(宮本雅史校長)の体育館であった。生徒会長の海野夏葵さん(3年)が、学校で集めた1万1464円を和歌山県立医科大学の村田晋一教授に手渡した。
がんと闘う人を励まし、研究を支援する目的で行われている募金活動で、主催は「生命の駅伝の会」(本部・三重県松阪市、太田正隆会長)。今回の募金は、三重、和歌山の両県合わせて329万322円だった。
毎年協力している同校の宮本校長は「今回は募金という形で、がん撲滅の夢を託してくれたと思っています。近い将来、その夢が実現できることを祈っています」とあいさつ。
田岡実千年市長は「患者さんに勇気を与える取り組みだと考えていますので、これからも取り組みがますます発展することを願っています」。東牟婁振興局の久保田清之健康福祉部長が「生命の駅伝の取り組みが、多くのがん患者やその家族の方々に勇気や希望を与えること、また今回集められた募金が、がん研究の一部となるよう祈念したい」と今後に期待を寄せた。
募金を受け取った村田教授は、小さなことの積み重ねが大きなことにつながるとし「皆さんもこれから、中学、高校、大学、社会へと進むと思いますが、日頃のちょっとした驚きや感動、そういったところから、幸せが見つかる気がします。皆さんのこれからの活躍と、頂いた寄付が大きく融合していく世の中になればと願っています」と感謝した。
同駅伝実行委員会の上村眞由委員長はがんに関わる人のことを考えることが社会人にとって重要なことだとし「皆さんも、生命の駅伝を通して、そういう人たちのことを考えてくれながら、社会に進む準備をしてくれている。素晴らしい社会人になるだろうなと期待しています」と呼び掛けた。
(2019年7月12日付紙面より)
「教育かもめ」作成し寄贈 (トヨタレンタリース和歌山串本駅前店 )
和歌山トヨタ自動車株式会社のグループ会社・株式会社トヨタレンタリース和歌山の串本駅前店(坂井崇副店長)が10日、串本町と古座川町の学校に通う小学生~高校生1225人分6125枚のはがき「教育かもめ」を両町の教育委員会に寄贈した。
「教育かもめ」は、手紙を書く楽しみや喜びを経験し豊かな人生の一助とする気持ちを高めるきっかけとして学校教育の現場に寄贈する夏のお便り郵便はがき(通称・かもめ~る)。日本郵便株式会社の手紙文化振興の一施策で、各郵便局が管内企業の協賛を得て作成している。
今回は串本郵便局(構浩局長)管内にある同店が協賛する形で実現。背景には3年ほど前に和歌山トヨタ自動車株式会社の小川至弘会長が当時の同局局長から同施策の紹介を受けた経緯があり、その趣旨に共感した小川会長の思いにより「教育年賀」と対で3年来寄贈を重ねる状況にある。
この日は同局と受け手の教育委員会の段取りにより贈呈式を実施した。和歌山トヨタ自動車株式会社の保養所があることで縁が深い古座川町では、中央公民館を会場にし同町立高池小学校(大畑眞校長)の1、2年生が出席。代表して5人が小川会長から同店名と教育委員会名が入った「教育かもめ」を受け取り、立花優仁君(2年)が感謝を述べた。同店がある串本町では同町立串本小学校(濵正和校長)を会場にし、児童を代表して1、2年生が小川会長を出迎えて寄贈を受けた。
古座川町の会場で小川会長は「皆さんに渡したのは暑中見舞いのはがき。手書きで『お元気ですか?』と書いて出したら相手は喜ぶし、お返しに『かわいらしいな』と言ってもらえたら自分もうれしい。そのような人と人のつながりを生むために、字を書いて相手に気持ちを伝えるのが手紙だ」と諭して賛成を誘い、このはがきを使った頑張りを期待。併せて両会場とも紙芝居を上演しお菓子を配るなどして、意欲のもとになる元気も引き出した。
贈呈式には西前啓市町長と中道悟教育長、田嶋勝正町長も来賓として同席。両町長は小川会長への感謝を述べ、子どもたちにしっかりと役立てるよう呼び掛けるなどした。寄贈した「教育かもめ」は教育委員会から学校へ届けて趣旨に沿う活用をしてもらうという。
(2019年7月12日付紙面より)
14日の例大祭に向け (熊野那智大社 )
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で11日、「那智の扇祭り」=14日(日)=を前に扇神輿(おうぎみこし)張替奉告祭が営まれた。熊野十二所権現の神霊を移す扇神輿は高さ約6㍍、幅約1㍍の細長い形で「那智の大滝」を表しており、毎年張り替えられる。
午前8時から神事が営まれた後、白装束の氏子ら28人が斉館に集まり、男成宮司の見守る中、伝統の製法で作業に取り掛かった。扇の長さが神輿を張る寸法の基本になっていることや扇を神輿に止める縫い糸の長さも決まっていることなど、作り方のほとんどが口伝によるため先輩が後輩に手順を指導しながら作り上げた。
扇神輿は細長い枠に赤い緞子(どんす)を365本の竹くぎで留め、32本の日の丸が描かれた扇や8面の白銅鏡、細工が施されたへり松と呼ばれる板などが飾られる。神輿1体は1カ月を意味し、12体で1年を、32本の扇は1カ月の30日と、残る2本が月の満ち欠けを、365本の竹くぎは1年の日数を表している。8面の白銅鏡は「神威八紘(はっこう)」(あまねく広く輝かすの意味)と伝わる。
(2019年7月12日付紙面より)
四日市、いなべ両市での大会に出場 (新宮ジュニアレスリングクラブ )
棚田を守ろう会 (那智勝浦町 )
棚田を守ろう会(松木繁明代表)は6月30日、那智勝浦町小阪にある棚田で草取り体験を実施した。町内外から参加した10人は雨天の中、40㌃の田んぼで和気あいあいと作業を楽しんだ。
守ろう会は平成17年に米作り体験実行委員会が立ち上げられ、その翌年に現在の名称となり、田植えや収穫体験などの活動を続けてきた。品種はコシヒカリで平均の収穫量は600~700㌔だが、1㌧に上る豊作の年もあった。今年の5月末に田植えを行い、9月22日(日)に稲刈りを予定している。
年4回の作業や催しにはNPO法人樹恩(じゅおん)ネットワーク(東京都杉並区)が参加している。過疎化問題に取り組む同法人はボランティアを集い、人手不足の町村に営農や森づくりなどの支援活動に尽力している。これまで秋田県から長崎県まで全国20カ所で実施。今回も2泊3日の体験イベントを企画し、東京などから8人が来町して作業に汗を流した。
事務局を務める遠藤紗穂里さんは同町の印象について、「主観もあるが、町や色川地区は他市町村から来る人々の受け入れが制度も含め、進んでいる。こちらへのリピーターが多いのも地区ならではの景色や棚田、住民の皆さんの温かさや人格に引かれているのだと思う」と話した。
守ろう会の吉田創さんは「活動を始めて10年以上だが、町内や新宮市などからもここへ来たことがない人も多い。一度足を運んでもらい、米作りの体験をしていただけたらうれしい」と語った。
作業後、参加者や関係者で流しそうめんを行うなど親睦を深めた。なお、同棚田は全国棚田(千枚田)連絡協議会が主催する「棚田サミット」の候補地にも選ばれているという。
(2019年7月3日付紙面より)
補導協力委員を委嘱 (新宮市 )
新宮市立少年相談センター補導協力委員会(橋本政成会長)の委員委嘱式と総会が1日夜、市福祉センターであった。市内7地区の代表者に委嘱状が手渡された。総会では本年度の事業計画や予算などが承認された。
委嘱状を手渡した速水盛康教育長は日頃の活動や行政への理解に感謝し「子どもを取り巻く問題は低年齢化、多様化している。皆さんのお力をお借りしながらできるだけ早期発見、早期通告により未然防止に努めていけたら」。
来賓の田岡実千年市長は「子どもたちを見守るのは大人の責務。行政機関はもとより、家庭、学校、地域でしっかりと子どもを見守り指導していくことが大事」とあいさつした。
髙砂(たかす)浩之・新宮警察署長は県内で検挙した犯罪少年は60人(5月末現在)であったとし、前年同時期に比べ31人減少したと述べた。管内においては2人(同)で前年同時期に比べ2人減少しているが、一方で補導した総数は79人(同)で前年同時期より25人増えていると報告。「積極的な声掛けによってその先にある犯罪などを未然に防ぐことができるのでは」と協力を求めた。
総会では橋本会長が「市内の子どもたちが安心して過ごすことができるように、皆さまの協力を得て青少年健全育成のために活動ができれば」とあいさつ。定例夜間街頭補導や「夏の子どもをまもる運動」の取り組み、各祭りやイベントにおける特別補導の実施などの事業計画を承認した。
(2019年7月3日付紙面より)
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で、大和舞と「那智の田楽」の練習が始まっている。14日の例大祭「那智の扇祭り(火祭)」に向け、奉仕者らが連日練習に励んでいる。
大和舞(稚児舞)には、町立市野々小学校の3~6年生13人が参加する。「斎主(さいしゅ)舞」「巫女(みこ)舞」「沙庭(さにわ)舞」の3曲があり、笛と古典的な神楽歌「那瀑(なばく)の歌」などに合わせて舞う。
1日には大社斎館で衣装合わせがあり、子どもたちは本番同様の衣装を着けて練習した。上地飛源君(3年)は「宵宮でしっかり踊れるよう練習を頑張る」と話していた。男成宮司は「令和の時代が良い時代になるよう祈りを込めて舞ってください。しっかりと所作を覚えるだけでなく、心を込めて舞うと、熊野の神様もうれしい気持ちになると思います」と呼び掛けた。
那智の田楽は五穀豊穣(ほうじょう)を祈り、笛と太鼓に合わせて踊る伝統芸能。室町時代に流行した田楽踊りを伝える貴重な文化遺産として、「那智の田楽保存会」(会員30人)が古来の姿を伝えている。1976年に国の重要無形民俗文化財、2012年にユネスコの無形文化遺産に登録されている。
演者は、編木(ササラ)4人、太鼓4人、鼓役(シテテン)2人で、熟練会員の原敦夫さん、二見正信さん、松尾常生さんが指導に当たっている。上地輝幸さん(35)は「田楽を奉納するのは今年が初めて。動きと音を合わせるのが難しいが、先輩たちの指導に応え、しっかり頑張りたい」と意気込みを語った。
大和舞と那智の田楽の奉納は、13日の宵宮と当日の2回行われる。
(2019年7月3日付紙面より)
橋杭、田原の両海水浴場で (串本町 )
南紀串本観光協会(島野利之会長)が6月30日、橋杭海水浴場(以下橋杭)と田原海水浴場(以下田原)の海開き式典を営んだ。遊泳期間の開始を告げる行事で、遊泳時間は午前9時~午後5時、期間は諸事情で8月31日(土)までと変更。問い合わせは同協会(電話0735・62・3171)まで。
橋杭は串本町くじ野川、田原は同町田原にそれぞれあり、いずれも同協会が運営。とりわけ橋杭は白良浜海水浴場、那智海水浴場とともに環境省の快水浴場百選に選ばれ、開放的なロケーションときめ細やかな砂浜、加えて県の本年度水質調査で最高ランクのAAを獲得した良好な水質を特色としている。
海開き式典は、同協会の前身の名残により時間差でそれぞれ実施。橋杭には関係者43人が参列し、有田神社の深美芳治宮司が神事を営み島野会長、同町の田嶋勝正町長と潮﨑伸彦教育長、町議会の結城力議長、県議会の佐藤武治議員、串本海上保安署の亀田進署長、串本警察署の中弥泰典署長、東牟婁振興局串本建設部の竹中健二部長、県水上安全協会の太田進也事務局長、くじ野川区の中本良太郎区長らが関係者を代表して玉串をささげ、繁忙と安全を祈った。
田原の式典は雨天のため国民宿舎あらふねリゾート内であり、41人が参列。木葉神社の井谷正守宮司が神事を営み、同協会の室宣行副会長と島野会長、田嶋町長と潮﨑教育長、結城議長、佐藤議員、亀田署長、中弥署長、竹中部長、太田事務局長と田原区の和田充旦区長ら要職が玉串をささげて祈願した。
参列者を代表して田嶋町長と佐藤議員(橋杭のみ)が期間中の繁忙と安全を願ってあいさつ。同協会の島野会長は、今後のロケット発射場やホテルの開業などでいっそうの観光客増が期待できる中、両浴場も大勢に利用してもらえるようアピールに努めると意気込みを掲げ、「皆さまにしっかり遊び、食べ、ゆっくりと泊まっていただき、そして何度も来ていただけるような策を諸団体と協力してどんどんやっていきたい。お越しいただいた皆さまがトラブルなく笑顔で帰っていただくことを心から祈念したい」と述べて関係者が集うこの機にいっそうの指導鞭撻(べんたつ)を求めるなどした。
橋杭では海開き記念イベントも開く予定だったが、雨天のためテープカットやフラダンス披露と共に中止となった。
(2019年7月3日付紙面より)
県小学生陸上競技選手権
和歌山県道場連盟少年剣道大会
くじらに出会える海水浴場 (太地町 )
太地町の名物の催しである「くじらに出会える海水浴場」の準備に向けて町立くじらの博物館(林克紀館長)は6月30日、くじら浜海水浴場でハナゴンドウ2頭の搬入作業を実施した。28日に搬入予定だったが低気圧接近に伴い、延期となっていた。この日も雨天での海上移送となったが、職員ら8人が協力しスムーズに作業を進めた。
展示期間は7月8日(月)から8月19日(月)まで。午前11時と午後1時の2回(約15分間)、いけすから開放される。
クジラの近くで泳ぐことができる人気の催しは2008年から始まり12回目となる。
搬入されたのは飼育展示6回目の参加となる雌のサツキ(体長291㌢、推定体重309㌔、推定10歳)と初参加で雄のネモ(262㌢、推定体重208㌔、推定4歳)。午前6時30分に2頭を担架に乗せ、ボートにくくり付けて同館を出発した。森浦湾を経由し午前7時15分ごろに海水浴場に到着。網いけすに搬入した。その後、職員から餌をもらった2頭はいけす内を泳ぎ回り、ジャンプするなど元気な姿を見せた。
同館学芸員で飼育員の稲森大樹さん(34)は「海水浴場内の網いけすでの飼育展示は来場者がクジラと一緒に泳げ、同じ空間を共有できる非常に珍しい催しとなっている。隣接するくじらの博物館もあり、あちらでもクジラをたくさん見ることができるので合わせてご利用いただければ」と語った。
(2019年7月2日付紙面より)
井関クラブで追悼キャンドル作り (那智勝浦町 )
那智勝浦町井関の那智谷大水害遺族会の追悼式でともすキャンドル作りが6月29日、同地区の井関クラブであった。地元の町立市野々小学校の児童や町内外から、約40人が参加した。
キャンドル作りは、2011年9月の紀伊半島大水害で中学校の同級生を亡くした井上絵里香さん(22)が中心となり続けている。今年も井上さんと有志らの「水害のことを忘れないために、思いを込めてキャンドルを作りませんか」との呼び掛けに、親子連れらが集まった。
子どもたちは卵の殻や紙コップに溶かしたろうを入れ、色とりどりに着色。均一に注ぎ口をくり抜いた卵の殻は、同町朝日のお菓子工房エストが用意した。地域住民からはたこ焼きや焼きそばが振る舞われた。
作業前には防災士の久保榮子さんが、ウサギの着ぐるみを着て子どもたちに「逃げ足の速いウサギのように早めの避難を」と強調し、手作りの紙芝居などで自身の被災経験を話した。
友達数人と一緒に新宮市から参加した北美空ちゃん(6)は初めてのキャンドル作りに挑戦。同伴した保護者らは「参加する前に子どもたちに水害のことを話しました。追悼の気持ちを込めたいと思います」と話した。
大分県から駆け付けた井上さんは「毎年の皆さんの参加がうれしいです」と感謝していた。
(2019年7月2日付紙面より)
地震津波タイムライン検討会 (紀宝町 )
紀宝町は6月29日、町生涯学習センターまなびの郷で「地震津波タイムライン」検討会の発足式を開催。地震津波を想定した国内初の事前行動計画「タイムライン」の作成に向けた取り組みが動き出した。
町では、2014年2月に風水害を対象としたタイムラインを国内で初めて策定し、これまで25回発動した。今回は地震津波に対応するタイムラインで、近い将来、発生が危惧される南海トラフ地震への対策として本年度末の策定を目指す。
地震津波発生後の各段階で「いつ」「誰が」「何を」するのか事前行動を定めるもので、今後、4回の検討会を計画。町民防災会議の各ブロック会議で地域の対策や対応などを抽出し、タイムラインに盛り込む。
策定後は訓練などでタイムラインを活用し、絶えず見直して改善を図ることで地震津波発生時の人的、物的被害の最小化、迅速な復旧・復興を目指す。
発足式には約230人が出席。西田健町長が「災害時は町だけで皆さんの命を守ることはできない。地域の皆さんが一緒になって災害への備えに取り組まないといけない。全国的にタイムライン活用の動きがあり、紀宝町がモデル的なシステムとなり、各自治体で活用していただきたい」とあいさつした。
南海トラフ地震の発生確率は30年以内に70~80%といわれ、町内では震度5以上が想定されている。津波は10㍍を超え、到達時間は30分以内と想定されている。
これらの被害に備え、町ではハード面として高台や貯水施設の整備などに取り組んでいる。ソフト面の観点からタイムラインを策定する。
(2019年7月2日付紙面より)
熊野三山で茅の輪くぐり
熊野三山で6月30日、「夏越大祓式(なごしおおはらえしき)」が営まれ、大勢の参拝者たちが「茅(ち)の輪くぐり」で半年間のけがれをはらい清め、夏を元気に過ごせるようにと祈った。
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)では、老若男女100人以上が参列。手渡された人形(ひとかた)と呼ばれる人の姿をかたどった紙に息を3回吹きかけてけがれを移し、神職に全国から寄せられた人形と一緒に唐櫃(からひつ)に納めてもらいおはらいを受けた。
続いて参拝者たちは、唐櫃を担いだ神職やみこの後に続いて境内に設けられた茅の輪(直径約2㍍)を八の字に3回くぐった。上野宮司は「梅雨のさなかだが雨もやみ、神事を執り行うことができた。こうやって古来からの神事に参加していただくことは大事なこと」とあいさつ。最先端な時代においてはおろそかにされがちだが、日本の文化を伝えていくことは大切と述べ「残りの半年も元気で過ごされますよう」と願いを込めた。
この儀式は12月31日(大晦日=おおみそか=の大祓)と年2回営まれている。「水無月(みなづき)の夏越のはらいする人は 千歳の命のぶというなり」という古歌がある。3歳で母を亡くした俳諧師、小林一茶(1763~1828年)は「母のぶん も一つくゞる 茅の輪かな」と詠んでいる。
(2019年7月2日付紙面より)
那智勝浦ゴルフ倶楽部
近畿高校選手権 (新宮高校レスリング部 )