新宮市の佐野柱松実行委員会(瀬古尊夫会長)は20日、同市佐野のくろしお児童館で「こども柱松体験会」を開いた。3~14歳の子どもたち28人が参加し、たいまつ作りや投げ方の練習をして楽しんだ。
子どもたちに地元の伝統的な祭りを伝え体験を通じて興味を持ち、将来祭りに携わってもらえればと初めて実施した。佐野柱松は害虫駆除や五穀豊穣(ほうじょう)を願い行われてきた伝統の祭り。戦時中に一時中断し、1948年に佐野青年会が復活させたが資金、労力の不足から58年夏の開催以降再び中断。93年に同実行委員会が復活させた。
この日は同会の瀬古正・相談役が祭りの由来やたいまつの作り方を説明。たいまつは同会が用意したスギやマツ、ヒノキを約20㌢に切り、割いて細かくしたものを使用。参加者は8本を直径約5㌢になるよう針金で束ねて約50~60㌢の縄を付けて完成させた。
同児童館の庭では投げ方の練習もあり、同会メンバーから教わりながら、作ったたいまつを籠に目掛けて投げた。「惜しい」「もう少し」などと声を上げ、にぎわった。
並川綾花さん(11)は「たいまつを巻くときに針金が固かったけど、楽しかったです。思うように飛ばなくて難しかった。地元の祭りをもっと知りたいと思いました」。瀬古相談役は「参加者全員の楽しそうな姿が見られました。子どもたちに興味を持ってもらった上で、佐野の伝統の祭りを受け継いでもらえれば」と話していた。
(2019年7月23日付紙面より)
熊野なまず即売会が盛況 (新宮市 )
新宮港埠頭株式会社(小池㬎二=けんじ=社長)は21日、新宮市三輪崎の新宮港湾会館前駐車場で「熊野なまず」の蒲(かば)焼きとひつまぶしの即売会を開いた。大勢の人が熊野なまずを求めて列を作った。
熊野なまずは市の第三セクターである同社が不純物のない地下水を使用して同市木ノ川で卵から養殖している。現在は成魚3万匹を飼育しており、愛知県や大阪府、東京都などに出荷している。市内では5店舗が熊野なまずを使った料理を提供しているほか、新宮港に客船が入港した際、乗船客らに振る舞われている。
今回の即売会は地元住民への周知を目的に開いた。蒲焼き、ひつまぶしは各約300食を用意。蒲焼きを購入した女性は「食べてみたいと思っていたところ、新聞で即売会を知りました」。試食した人たちは「おいしい」「昔食べたことがあり、買いにきました」などと話していた。
小池社長は年に数回は即売会を開きたいと話し「今後は子どもたちに給食で提供したいとも考えています。うなぎと比べられますが違う味。比較すると淡白ですが、低脂質で高タンパク、コラーゲンも含まれています。皆さんに食べていただきたい」と話していた。
(2019年7月23日付紙面より)
サマースクール始まる (紀宝町 )
紀宝町教育委員会(西章教育長)による「サマースクール」が22日、町内5小学校区の各施設で始まり、初日から児童が学習に取り組んだ。土曜、日曜などを除く8月30日(金)までの20日間続く。
夏休み期間中に学習時間を設定し、町教委が派遣する講師が児童の個別指導に当たることで、学習に対する意欲喚起と学力向上を図ることが目的。
自主学習の場として5年前からスタートし、2年目から学校単位で実施している。年々参加する児童が増えており、初年度は183人、一昨年度は198人、昨年度223人が登録。本年度は町内全小学校児童の44・5%に当たる233人が参加した。
鵜殿小学校区の町生涯学習センターまなびの郷では1~6年生の61人が登録。涼しい環境の中でさっそく夏休みの宿題に取り掛かった。自学ノート、教科書、ドリルなどを広げ、1学期の復習をする姿も見られた。講師は児童の「学びに向かう姿勢」を育むよう学習をサポートした。
開校式で西教育長は「自分がしなければいけないこと、したいことの計画を立て、やりきる行動力を身に付けてほしい。毎日元気に通ってくれることを願っています」と激励した。
(2019年7月23日付紙面より)
串本町姉妹都市交流事業〈派遣事業〉の青少年団10人が21日、トルコ共和国・メルシン市(以下メ市とする)へと出発した。29日(月)夕方に帰町する予定で、現地では市長表敬や現地観光、ホストファミリーとの生活やメ市側の受け入れ組織主催の交流、イスタンブール観光などに臨むという。
同町樫野にあるトルコ軍艦エルトゥールル号の慰霊碑と同じ形の碑が建立されている縁で1994(平成6)年に姉妹都市関係を結んだメ市。姉妹都市交流事業における青少年派遣は現串本町では教育委員会が担当していて、両市町が隔年で送り合う形で取り組んでいる。同町は西暦奇数年に派遣する(同偶数年はメ市の青少年団の受入事業を実施)巡りにあるが、同国の治安事情により過去3回中止としたため、今回の派遣は8年ぶりとなる。
青少年団の内訳は、町内在住の中学生7人と同町総務課に勤務するトルコ人国際交流員のドゥルナ・オズカヤさんら引率の成人3人。21日は同町文化センター前に集合し、同町教委の潮﨑伸彦教育長は「歴史と文化に触れて相手を理解し、友好を深めてほしい。長期の派遣となるのでくれぐれも健康に気を付け、元気に戻ってきてほしい」とあいさつし、参加する中学生が有意義な派遣とすることを願って家族らと共に送り出した。
(2019年7月23日付紙面より)
一時は同点とされるも八回に勝ち越し (全国高校野球選手権和歌山大会 )
ウオーキングサッカーで世代超え交流
東牟婁地方中学校総体④ (ソフトテニス )
わかやま夏の交通安全運動 (新宮市 )
和歌山県、交通事故をなくする県民運動推進協議会など主催の「わかやま夏の交通安全運動」が11日から始まった。20日(土)まで▽子どもと高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止▽飲酒運転の根絶▽自転車の安全利用の推進▽全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底▽横断歩道における歩行者優先の徹底―を重点とし、県民に注意を呼び掛ける。
夏季の行楽などによる交通量の増加、暑さからくる疲れや気の緩みなどによる夏特有の交通事故が多発する時期を捉え、交通ルールの遵守(じゅんしゅ)と正しい交通マナーの実践を習慣づけることにより、交通事故の防止を図ることを目的に、各地で啓発活動などが展開された。
新宮市橋本のイオン新宮店で行われた決起集会では、新宮警察署、市交通事故をなくする市民運動推進協議会、市交通指導員会協議会などの関係団体から約50人が参加。上田勝之市議、松浦友範交通課長、田中肇・県交通安全協会新宮支部長、清岡幸子・新宮市交通指導員協議会長も加わり、買い物客らに物資を配布し、交通安全を呼び掛けた。
決起集会で田岡実千年新宮市長は、「交通事故のない安心安全な社会を目指す、そういう思いが少しでも伝わるような啓発活動になれば」。松浦交通課長は、管内の人身事故件数は半減していると日頃の活動に感謝を示し、「これからのレジャーシーズンに向け、遠方からの観光客増加に伴い事故の増加が見込まれる。さらに暑くなると過労気味のドライバーが増え、居眠り運転など大きな事故が懸念される。夏場の事故防止に対する広報、啓発をはじめ、住みよい社会づくりのためにより一層の協力を」と呼び掛けた。
(2019年7月12日付紙面より)
光洋中で「生命の駅伝」募金贈呈式 (新宮市 )
第25回「生命の駅伝」募金贈呈式が10日、新宮市立光洋中学校(宮本雅史校長)の体育館であった。生徒会長の海野夏葵さん(3年)が、学校で集めた1万1464円を和歌山県立医科大学の村田晋一教授に手渡した。
がんと闘う人を励まし、研究を支援する目的で行われている募金活動で、主催は「生命の駅伝の会」(本部・三重県松阪市、太田正隆会長)。今回の募金は、三重、和歌山の両県合わせて329万322円だった。
毎年協力している同校の宮本校長は「今回は募金という形で、がん撲滅の夢を託してくれたと思っています。近い将来、その夢が実現できることを祈っています」とあいさつ。
田岡実千年市長は「患者さんに勇気を与える取り組みだと考えていますので、これからも取り組みがますます発展することを願っています」。東牟婁振興局の久保田清之健康福祉部長が「生命の駅伝の取り組みが、多くのがん患者やその家族の方々に勇気や希望を与えること、また今回集められた募金が、がん研究の一部となるよう祈念したい」と今後に期待を寄せた。
募金を受け取った村田教授は、小さなことの積み重ねが大きなことにつながるとし「皆さんもこれから、中学、高校、大学、社会へと進むと思いますが、日頃のちょっとした驚きや感動、そういったところから、幸せが見つかる気がします。皆さんのこれからの活躍と、頂いた寄付が大きく融合していく世の中になればと願っています」と感謝した。
同駅伝実行委員会の上村眞由委員長はがんに関わる人のことを考えることが社会人にとって重要なことだとし「皆さんも、生命の駅伝を通して、そういう人たちのことを考えてくれながら、社会に進む準備をしてくれている。素晴らしい社会人になるだろうなと期待しています」と呼び掛けた。
(2019年7月12日付紙面より)
「教育かもめ」作成し寄贈 (トヨタレンタリース和歌山串本駅前店 )
和歌山トヨタ自動車株式会社のグループ会社・株式会社トヨタレンタリース和歌山の串本駅前店(坂井崇副店長)が10日、串本町と古座川町の学校に通う小学生~高校生1225人分6125枚のはがき「教育かもめ」を両町の教育委員会に寄贈した。
「教育かもめ」は、手紙を書く楽しみや喜びを経験し豊かな人生の一助とする気持ちを高めるきっかけとして学校教育の現場に寄贈する夏のお便り郵便はがき(通称・かもめ~る)。日本郵便株式会社の手紙文化振興の一施策で、各郵便局が管内企業の協賛を得て作成している。
今回は串本郵便局(構浩局長)管内にある同店が協賛する形で実現。背景には3年ほど前に和歌山トヨタ自動車株式会社の小川至弘会長が当時の同局局長から同施策の紹介を受けた経緯があり、その趣旨に共感した小川会長の思いにより「教育年賀」と対で3年来寄贈を重ねる状況にある。
この日は同局と受け手の教育委員会の段取りにより贈呈式を実施した。和歌山トヨタ自動車株式会社の保養所があることで縁が深い古座川町では、中央公民館を会場にし同町立高池小学校(大畑眞校長)の1、2年生が出席。代表して5人が小川会長から同店名と教育委員会名が入った「教育かもめ」を受け取り、立花優仁君(2年)が感謝を述べた。同店がある串本町では同町立串本小学校(濵正和校長)を会場にし、児童を代表して1、2年生が小川会長を出迎えて寄贈を受けた。
古座川町の会場で小川会長は「皆さんに渡したのは暑中見舞いのはがき。手書きで『お元気ですか?』と書いて出したら相手は喜ぶし、お返しに『かわいらしいな』と言ってもらえたら自分もうれしい。そのような人と人のつながりを生むために、字を書いて相手に気持ちを伝えるのが手紙だ」と諭して賛成を誘い、このはがきを使った頑張りを期待。併せて両会場とも紙芝居を上演しお菓子を配るなどして、意欲のもとになる元気も引き出した。
贈呈式には西前啓市町長と中道悟教育長、田嶋勝正町長も来賓として同席。両町長は小川会長への感謝を述べ、子どもたちにしっかりと役立てるよう呼び掛けるなどした。寄贈した「教育かもめ」は教育委員会から学校へ届けて趣旨に沿う活用をしてもらうという。
(2019年7月12日付紙面より)
14日の例大祭に向け (熊野那智大社 )
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で11日、「那智の扇祭り」=14日(日)=を前に扇神輿(おうぎみこし)張替奉告祭が営まれた。熊野十二所権現の神霊を移す扇神輿は高さ約6㍍、幅約1㍍の細長い形で「那智の大滝」を表しており、毎年張り替えられる。
午前8時から神事が営まれた後、白装束の氏子ら28人が斉館に集まり、男成宮司の見守る中、伝統の製法で作業に取り掛かった。扇の長さが神輿を張る寸法の基本になっていることや扇を神輿に止める縫い糸の長さも決まっていることなど、作り方のほとんどが口伝によるため先輩が後輩に手順を指導しながら作り上げた。
扇神輿は細長い枠に赤い緞子(どんす)を365本の竹くぎで留め、32本の日の丸が描かれた扇や8面の白銅鏡、細工が施されたへり松と呼ばれる板などが飾られる。神輿1体は1カ月を意味し、12体で1年を、32本の扇は1カ月の30日と、残る2本が月の満ち欠けを、365本の竹くぎは1年の日数を表している。8面の白銅鏡は「神威八紘(はっこう)」(あまねく広く輝かすの意味)と伝わる。
(2019年7月12日付紙面より)
四日市、いなべ両市での大会に出場 (新宮ジュニアレスリングクラブ )
世界遺産15周年祝いメッセージ花火 (那智勝浦町 )
那智勝浦町観光協会(矢熊義人会長)は7日、世界遺産の「紀伊山地の霊場と参詣道」登録15周年記念メッセージ花火大会を勝浦湾内の人工埠頭(ふとう)渡ノ島(わたのしま)で開催した。
堀順一郎町長は「ぜひ、一つ一つのメッセージに耳を傾けてください」と呼び掛け、大輪の花火が夜空に広がった。打ち上げごとに一つずつメッセーが読み上げられ、約30分の間に1000発以上の花火が次々と打ち上がった。
かつての地域の風物詩、勝浦湾での花火打ち上げは2017年に那智山奉祝記念事業として復活。住民らの好評を博し、昨年の「熊野那智大社創建1700年・那智山青岸渡寺西国三十三所草創1300年記念事業」に続き、世界遺産登録15周年の節目を迎えたことから3年連続の実施となった。
同町築地の「勝浦漁港にぎわい市場」は花火大会に合わせて海側のテラスを解放。営業時間を午後9時まで延長した。開催前には西川流友華会「舞踊団 華」の子どもたちが、唱歌『たなばたさま』で日本舞踊を披露した。
(2019年7月9日付紙面より)
扇立祭に備えて虫干し (熊野速玉大社 )
熊野地方の夏の風物詩として1000年以上の伝統を持つ「扇立祭(おうぎたてまつり)」が14日(日)に開かれるのを前に、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で8日、祭り当日に各殿で開帳する檜扇(ひおうぎ)7握を虫干しのため蔵から出した。
扇立祭は、神前に立てられた檜扇に神が降臨し、氏子が病気にかからないよう、また五穀につく虫を追い払って豊作を願い始まった。
室町時代の作品と伝わる檜扇は大社を代表する宝物で、現在、日本に18握ある国宝のうち11握が大社に伝わっている。ヒノキの薄い板の木目の美しさを生かしながら彩色、金箔(きんぱく)、銀箔(ぎんぱく)が施されていて「熊野檜扇」と呼ばれている。
祭りで使用されている檜扇7握は、1964(昭和39)年に模写されたもので、本殿用(高さ1・5㍍、幅1・65㍍)は大社先々代の故上野殖宮司、残り6握の各殿用(高さ0・8㍍、幅1・3㍍)は故杉本義夫さんが模写し、故鮒田和往さんが奉製したものとなっている。
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■祭り当日の行事
祭り当日は午後5時30分から神事があり、神職が各殿の檜扇を開帳する。
奉賛行事として境内特設舞台で午後6時15分から9時ごろまで、ミス扇コンテストと歌手・大下香奈さんと紀の川良子さんの歌謡ショーを行う。
大禮殿入り口付近では午後5時30分から高校生以下無料の福引大会、6時30分から尾﨑酒造提供の地酒祭り、参集殿前では5時30分から熊野速玉敬神婦人会による呈茶会が行われる予定。小雨決行。荒天延期。
(2019年7月9日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で7日、「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録15周年を祝う奉告祭が営まれた。七夕でもあるこの日には境内にメッセージの記帳所も設けられ、参拝客らは短冊に熊野への思いや1年後の自分への抱負などを書き込んだ。
参拝客や関係者にメッセージの記入を促した九鬼宮司は自ら短冊に思いを託した。「多くの人が熊野の地を訪れてくれている中、熊野の在り方を、古いものを守りながらも新しい光を入れられるよう、形を変えながら示していくことができたら」とメッセージに込めた思いを語り、1年後も災害がなくこの日を迎えることができれば、と話していた。メッセージ記入者には九鬼宮司揮毫(きごう)の「刻」を刻印したキーホルダーが授与された。短冊は封筒に入れ、同大社で1年間保管される。
奉告祭には同大社氏子総代会や敬神婦人会ら関係者約20人が参列。九鬼宮司に続き、玉串をささげて節目を祝った。九鬼宮司は、今年の8月は1889(明治22)年の十津川大水害から130年の節目を迎えると述べ、慰霊祭への参列を呼び掛けた。
(2019年7月9日付紙面より)
熊野速玉大社でMay J.さんコンサート (新宮市 )
和歌山県は6日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)でJ―POP・R&BシンガーのMay J.(メイ・ジェイ)さんを招いて世界遺産登録15周年記念「世界遺産『高野・熊野夢舞台』コンサート」を開催した。May J.さんは境内に設けられた特設ステージで『アナと雪の女王』のテーマソング「レット・イット・ゴー」などを歌った。時折天候が崩れたが、幻想的な雰囲気の中、全国から訪れた500人のファンが歌声を楽しんだ。
高野・熊野夢舞台は2012年にスタート。世界遺産の雄大な景観を舞台に野外コンサートを開催することで「高野・熊野」地域の持つ魅力を全国にアピールするのが狙い。世界遺産登録15周年の今年は、神倉山に降臨した熊野の神々を最初に迎えたとされる熊野速玉大社を会場に選んだ。
コンサートに先駆け、三輪崎郷土芸能保存会による「三輪崎の鯨踊」が披露された。仁坂吉伸知事が「他県から来られている人も多くいるが、このご神域で歌を聞いて、神様に思いを届ける役割を担っている方々だと思います」。上野宮司は「癒やしの歌声を聞いて、平和の心と新たな力をいただく日になれば」とあいさつ。田岡実千年市長が「夢のような空間で夢のような歌声を聞けることを楽しみにしています」と祝辞を述べた。
コンサート後には上野宮司とMay J.さんによるトークショーもあった。上野宮司は「いろんな人がこの日が来るのを待ち遠しくしていた。あなたの素晴らしさが神様に伝わったと思う」とたたえた。May J.さんは「毎回ライブをするたびによみがえりたいという思いで歌っている。今日は特にパワーを感じた。これをばねに頑張っていきたい」と話していた。
(2019年7月9日付紙面より)
選手権での健闘願い現役部員を激励 (新高硬式野球部OB会 )
紀南バタフライチームカップ
棚田を守ろう会 (那智勝浦町 )
棚田を守ろう会(松木繁明代表)は6月30日、那智勝浦町小阪にある棚田で草取り体験を実施した。町内外から参加した10人は雨天の中、40㌃の田んぼで和気あいあいと作業を楽しんだ。
守ろう会は平成17年に米作り体験実行委員会が立ち上げられ、その翌年に現在の名称となり、田植えや収穫体験などの活動を続けてきた。品種はコシヒカリで平均の収穫量は600~700㌔だが、1㌧に上る豊作の年もあった。今年の5月末に田植えを行い、9月22日(日)に稲刈りを予定している。
年4回の作業や催しにはNPO法人樹恩(じゅおん)ネットワーク(東京都杉並区)が参加している。過疎化問題に取り組む同法人はボランティアを集い、人手不足の町村に営農や森づくりなどの支援活動に尽力している。これまで秋田県から長崎県まで全国20カ所で実施。今回も2泊3日の体験イベントを企画し、東京などから8人が来町して作業に汗を流した。
事務局を務める遠藤紗穂里さんは同町の印象について、「主観もあるが、町や色川地区は他市町村から来る人々の受け入れが制度も含め、進んでいる。こちらへのリピーターが多いのも地区ならではの景色や棚田、住民の皆さんの温かさや人格に引かれているのだと思う」と話した。
守ろう会の吉田創さんは「活動を始めて10年以上だが、町内や新宮市などからもここへ来たことがない人も多い。一度足を運んでもらい、米作りの体験をしていただけたらうれしい」と語った。
作業後、参加者や関係者で流しそうめんを行うなど親睦を深めた。なお、同棚田は全国棚田(千枚田)連絡協議会が主催する「棚田サミット」の候補地にも選ばれているという。
(2019年7月3日付紙面より)
補導協力委員を委嘱 (新宮市 )
新宮市立少年相談センター補導協力委員会(橋本政成会長)の委員委嘱式と総会が1日夜、市福祉センターであった。市内7地区の代表者に委嘱状が手渡された。総会では本年度の事業計画や予算などが承認された。
委嘱状を手渡した速水盛康教育長は日頃の活動や行政への理解に感謝し「子どもを取り巻く問題は低年齢化、多様化している。皆さんのお力をお借りしながらできるだけ早期発見、早期通告により未然防止に努めていけたら」。
来賓の田岡実千年市長は「子どもたちを見守るのは大人の責務。行政機関はもとより、家庭、学校、地域でしっかりと子どもを見守り指導していくことが大事」とあいさつした。
髙砂(たかす)浩之・新宮警察署長は県内で検挙した犯罪少年は60人(5月末現在)であったとし、前年同時期に比べ31人減少したと述べた。管内においては2人(同)で前年同時期に比べ2人減少しているが、一方で補導した総数は79人(同)で前年同時期より25人増えていると報告。「積極的な声掛けによってその先にある犯罪などを未然に防ぐことができるのでは」と協力を求めた。
総会では橋本会長が「市内の子どもたちが安心して過ごすことができるように、皆さまの協力を得て青少年健全育成のために活動ができれば」とあいさつ。定例夜間街頭補導や「夏の子どもをまもる運動」の取り組み、各祭りやイベントにおける特別補導の実施などの事業計画を承認した。
(2019年7月3日付紙面より)
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で、大和舞と「那智の田楽」の練習が始まっている。14日の例大祭「那智の扇祭り(火祭)」に向け、奉仕者らが連日練習に励んでいる。
大和舞(稚児舞)には、町立市野々小学校の3~6年生13人が参加する。「斎主(さいしゅ)舞」「巫女(みこ)舞」「沙庭(さにわ)舞」の3曲があり、笛と古典的な神楽歌「那瀑(なばく)の歌」などに合わせて舞う。
1日には大社斎館で衣装合わせがあり、子どもたちは本番同様の衣装を着けて練習した。上地飛源君(3年)は「宵宮でしっかり踊れるよう練習を頑張る」と話していた。男成宮司は「令和の時代が良い時代になるよう祈りを込めて舞ってください。しっかりと所作を覚えるだけでなく、心を込めて舞うと、熊野の神様もうれしい気持ちになると思います」と呼び掛けた。
那智の田楽は五穀豊穣(ほうじょう)を祈り、笛と太鼓に合わせて踊る伝統芸能。室町時代に流行した田楽踊りを伝える貴重な文化遺産として、「那智の田楽保存会」(会員30人)が古来の姿を伝えている。1976年に国の重要無形民俗文化財、2012年にユネスコの無形文化遺産に登録されている。
演者は、編木(ササラ)4人、太鼓4人、鼓役(シテテン)2人で、熟練会員の原敦夫さん、二見正信さん、松尾常生さんが指導に当たっている。上地輝幸さん(35)は「田楽を奉納するのは今年が初めて。動きと音を合わせるのが難しいが、先輩たちの指導に応え、しっかり頑張りたい」と意気込みを語った。
大和舞と那智の田楽の奉納は、13日の宵宮と当日の2回行われる。
(2019年7月3日付紙面より)
橋杭、田原の両海水浴場で (串本町 )
南紀串本観光協会(島野利之会長)が6月30日、橋杭海水浴場(以下橋杭)と田原海水浴場(以下田原)の海開き式典を営んだ。遊泳期間の開始を告げる行事で、遊泳時間は午前9時~午後5時、期間は諸事情で8月31日(土)までと変更。問い合わせは同協会(電話0735・62・3171)まで。
橋杭は串本町くじ野川、田原は同町田原にそれぞれあり、いずれも同協会が運営。とりわけ橋杭は白良浜海水浴場、那智海水浴場とともに環境省の快水浴場百選に選ばれ、開放的なロケーションときめ細やかな砂浜、加えて県の本年度水質調査で最高ランクのAAを獲得した良好な水質を特色としている。
海開き式典は、同協会の前身の名残により時間差でそれぞれ実施。橋杭には関係者43人が参列し、有田神社の深美芳治宮司が神事を営み島野会長、同町の田嶋勝正町長と潮﨑伸彦教育長、町議会の結城力議長、県議会の佐藤武治議員、串本海上保安署の亀田進署長、串本警察署の中弥泰典署長、東牟婁振興局串本建設部の竹中健二部長、県水上安全協会の太田進也事務局長、くじ野川区の中本良太郎区長らが関係者を代表して玉串をささげ、繁忙と安全を祈った。
田原の式典は雨天のため国民宿舎あらふねリゾート内であり、41人が参列。木葉神社の井谷正守宮司が神事を営み、同協会の室宣行副会長と島野会長、田嶋町長と潮﨑教育長、結城議長、佐藤議員、亀田署長、中弥署長、竹中部長、太田事務局長と田原区の和田充旦区長ら要職が玉串をささげて祈願した。
参列者を代表して田嶋町長と佐藤議員(橋杭のみ)が期間中の繁忙と安全を願ってあいさつ。同協会の島野会長は、今後のロケット発射場やホテルの開業などでいっそうの観光客増が期待できる中、両浴場も大勢に利用してもらえるようアピールに努めると意気込みを掲げ、「皆さまにしっかり遊び、食べ、ゆっくりと泊まっていただき、そして何度も来ていただけるような策を諸団体と協力してどんどんやっていきたい。お越しいただいた皆さまがトラブルなく笑顔で帰っていただくことを心から祈念したい」と述べて関係者が集うこの機にいっそうの指導鞭撻(べんたつ)を求めるなどした。
橋杭では海開き記念イベントも開く予定だったが、雨天のためテープカットやフラダンス披露と共に中止となった。
(2019年7月3日付紙面より)
県小学生陸上競技選手権
和歌山県道場連盟少年剣道大会