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【検索ステータス】 
2020年04月29日
1 ガンバレ、ニッポン。負けるな、熊野。
 「コロナに負けるな」  (手作りマスクに込めた思い )

 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、マスク不足が叫ばれるようになってはや2カ月。いっときに比べマスク不足解消の兆しは見えつつあるものの、いまだ入手できない人が多いのが現状だ。

 そんな中、マスク不足を払拭(ふっしょく)しようと、趣向を凝らしたマスクを手作りする人が増加。好みの布で作ったマスクを身に着ける人々が、春、そして間もなく初夏を迎えようとするまちなかに彩りを与えている。

  □     □

 困難な状況にあっても女性のおしゃれ心は健在だ。「ガーゼが品薄」「耳に掛けるゴムが手に入りにくい」。そんな情報が流れるごとに誰かが代替案や代用品を提案し、手法などがアップデートされていく。今ではインターネットで「手作りマスク」と検索すると、無料型紙や彩り豊かな手作りマスクの画像などが日々更新されている。中には国が配布する布マスクの俗称「アベノマスク」を「ベツノマスク」「ウチノマスク」としてリメークしてしまうつわものも。

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 100年前のパンデミック(世界的大流行)「スペイン風邪」では、当時の日本の総人口約5600万人に対し約2400万人が感染したとされ、終息には丸2年を費やした。スペイン風邪の大流行をきっかけに、当時、主に炭鉱などで働く人たちの粉じんよけとして使用されていたマスクが一般に普及したという。

 しかし当時もマスクの供給が需要に追い付かず値段が高騰。さらに困難な状況に一山当てようと、マスクの「不正商人」が横行したという。

  □     □

 いまだ終息のめどの立たない新型コロナウイルス禍。このたびもマスクなどの転売が社会問題となったが、いつの時代も暴利商法を用いて不正を働く者がいる一方、しなやかに、そしてたくましく困難に立ち向かう人々の姿もある。このコーナーでは、鮮やかなマスクを身に着けた人々の笑顔にスポットを当てたい。

 「コロナに負けるな」。「手作りマスク」には、そんな人々の思いが込められているのではないだろうか。

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■マスクの写真募集中



 本紙では、自慢の「手作りマスク」を着用した写真を募集しています(マスク単体でも可)。あなたのすてきな「手作りマスク」の写真をお送りください。画像は「手作りマスク」コーナー宛てで、熊野新聞社フェイスブックもしくはメール(info@kumanoshimbun.com)でお送りください。

(2020年4月29日付紙面より)


2020年04月29日
2 会員に空間除菌剤を配布
 中止事業の予算を活用し  (古座川町老連 )

 古座川町老人クラブ連合会(奥根公平会長)がこのほど、全会員に首掛け式の空間除菌剤1個を配ることを決めた。近々入荷予定で、単位老人クラブ会長経由で会員に届けるという。

 24日にあった役員会で、新型コロナウイルス感染予防の観点から本年度前半の行事をすべて中止する判断をした同町老連。関係予算の新たな有効活用の方法を話し合う中で奥根会長(88)が身に着けている空間除菌剤が話題になり、それを全会員へ配って感染予防意識を喚起する方向へとまとまった。

 その空間除菌剤は薬局を営む娘夫婦が感染予防に役立てばという思いで託した品で、薬剤師として近隣の病院に勤めた経験を持つ夫・尾鷲恭二さん(68)は医療従事者が身に着けている状況を見て自身も3年ほど前から使っているという。奥根会長は「手洗いや消毒、マスクなど基本の対策の上乗せとして、人が集まる場所へ行かなければならないときに使っている」と利用の状況を語り、ただ配るのではなく感染予防の説明をし日頃の心掛けを高めながら配るとしている。

 同町老連事務局の同町社会福祉協議会によると、会下には12の単位老人クラブがあり総会員数は300人弱。今回は予備分も含めて320個を購入し、会員の感染予防に役立てるとしている。

(2020年4月29日付紙面より)

会員に配る空間除菌剤を紹介する尾鷲恭二さん(左)と奥根公平会長=27日、古座川町池野山
2020年04月29日
3 新型コロナ対策で独自支援
 事業主らに応援金など支給  (紀宝町 )

 紀宝町は27日、独自の新型コロナウイルス対策として、町に住民票または法人登記を有し県外に事業所、店舗などを構える中小企業・小規模事業者に支援金を、三重県の協力金交付対象外の全ての町内食事提供施設に応援金を支給すると発表した。

 県では「緊急事態措置」として、対象施設に休業または営業時間を午後8時(アルコール提供午後7時)まで短縮するよう要請し、協力した県内中小企業・小規模事業者(個人事業主含む)に協力金を交付している。

 同町は和歌山県と隣接し、県外で事業を展開する事業主などが多いことから、町では県外事業者向けの支援金として1事業者当たり最大25万円を交付する。29日から5月6日(水・振休)まで休業や営業時間の短縮といった三重県の要請に協力することなどが条件となる。

 応援金は、町内で喫茶店や飲食店など食事提供施設を経営し、県の休業要請に当てはまらない事業者に10万円を交付する。

 受け付けはいずれも5月18日(月)から6月5日(金)までで、郵送での申し込みとなる。申請書は町のホームページでダウンロードできるほか町産業振興課、町商工会でも入手できる。支援金、応援金ともに申請要件が異なるため、詳しくは町産業振興課(電話0735・33・0336)まで問い合わせを。

 町では5月13日(水)の臨時議会に一般会計補正予算として計上し、可決されれば5月末から交付を開始する。

 会見した西田健町長は「紀宝町に住民票を有しながらも県外で活躍する人が多い。厳しい状況にある施設の皆さんに町として応援金を交付し、持続・継続できるよう支援したいという強い思いを持って提案した」と述べた。

(2020年4月29日付紙面より)

独自の施策を発表する西田健町長=27日、紀宝町役場
2020年04月29日
4 手作りの桜で花見楽しむ
 グランドール紀の風  (新宮市 )

 新宮市佐野のサービス付き高齢者住宅グランドール紀の風(鈴木幹啓代表取締役、中村光德施設長)は23日、職員らが手作りした紙製の桜を飾った同施設内のテラスで「テラスでお花見お茶会」を開いた。マスク着用や互いの距離を空けるなど新型コロナウイルス感染対策を取った利用者は笑顔で外の空気を味わい、花見を楽しんだ。

 同施設では毎年、同市の黒潮公園で花見を行っているが、新型コロナの影響で実施できない状況となったため、今回の花見を計画した。

 桜の花は柔らかい折り紙で作成。利用者も手伝い、竹と段ボールで木の幹や枝を再現した。準備は1カ月ほど要したという。

 花見はグループごとに行われ、職員がシャボン玉を飛ばし、お茶やお菓子でもてなした。

 利用者は晴天の下、日光浴をしながら手作りの桜を鑑賞。「本当にきれい」とうれしそうに目を細めていた。また、花見待ちの利用者はバルーンアートなどを楽しんでいた。

 催しを企画した同施設管理者の森晶平さんは「新型コロナの影響で利用者の方が屋外へ出ることができないため、少しでも楽しんでもらおうと考えた。今回の催しが今後の良い思い出になってくれたら」と話した。

 中村施設長は「新型コロナの影響で面会が禁止になっているため、入居者の方やご家族にはご不便をかけ心苦しく思う。こんな時だからこそ、感染拡大には細心の注意を払いながら、笑顔でいられる環境を提供したい。その様子を写真に収めてご家族に送らせていただきます」。

 「来年こそは利用者の皆さまに屋外で思い切り空気を吸ってもらい、お花見を楽しんでもらいたい。そして最高の笑顔をつくっていきたいと思う」と語った。

(2020年4月29日付紙面より)

新型コロナ対策を取りながら手作りの桜の花見を楽しんだ=23日、新宮市のグランドール紀の風
順番を待つ利用者がバルーンアートに取り組んだ
2020年04月29日
5 村民に除菌スプレー配布  北山村が新型コロナ対策  
2020年04月29日
6 医療従事者支援の宿泊施設  新型コロナ対策で募集中  (和歌山県 )
2020年04月29日
7 漁業者などへの資金繰り支援  和歌山県が新型コロナ対策で  
2020年04月29日
8 運転免許更新業務休止  和歌山県警  
2020年04月29日
9 全国中学校体育大会中止へ  県中体連理事会は5月8日に会議  
2020年04月29日
10 高齢者や妊婦、優先的に  オークワが混雑緩和策  
2020年04月29日
11 経済支援策を審議  市のコロナ対策など議論  (新宮市議会 )
2020年04月29日
12 サツマイモ畑の整備進む  チームくまのがわも協力  (熊野川中 )
2020年04月29日
13 2人が藍綬褒章を受章  令和2年春の褒章  
2020年04月29日
14 不適切処理説明文書発出  住民説明会延期の旨交え  (古座川町 )
2020年04月29日
15 個々に気を付け健康守る  内外見据えて対策重ねる  (古座川町 )
2020年04月29日
16 一丸で国難を乗り切ろう  町長自ら町民に呼び掛け  (串本町 )
2020年04月29日
17 お悔やみ情報
  
2020年04月22日
18 休校中の子どもに昼食を
 無償で自宅へ弁当配達  (太地町 )

 太地町は21日、町独自の取り組みとして、新型コロナウイルスの影響で休校となった町立太地こども園、太地小・中学校の園児や児童、生徒らに弁当を配達するサービスを開始した。配布は5月1日(金)まで。休校期間中の平日に、子どもたちに手作りの昼食が届けられる。

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■弁当配達の目的



 同町教育委員会によると、配達サービスは休校中の子どもたちに栄養のある昼食を提供するとともに、保護者らの負担軽減を目的としたもの。17日に関係者が集まり決定。その後、関係者らは期間中に弁当が不必要な日があるかや、自宅以外の待機場所などを確認した。

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■調理や配達時の注意



 調理は普段から子どもたちに給食を作っている調理員と栄養士が町地域福祉センター梛において実施。栄養バランスの取れた、慣れ親しんだ味の弁当をこども園、小・中学校の教職員が自宅まで届ける。弁当は子どもたちや教職員の分合わせておよそ200食作られるという。

 配達の際はウイルスの感染拡大防止や食中毒予防の観点から「安全性の厳重チェック」「弁当をビニール袋で包む」「届け先では長居せず、必要最低限のコミュニケーションのみ」などを徹底するという。

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■太地町の思い



 宇佐川彰男教育長は弁当配達について「無償での配達をすぐに実現できたのは町がこども園と小・中学校の給食を無償化にしていたからこそ。そして指導主事や協力してくれる教職員の皆さまのおかげ。感謝しています。町としては、子どもたちには賢くて丈夫で思いやりのある人物に育ってほしいと考えている」。

 自宅待機する子どもたちについては「各校で出されている課題に取り組み、読書習慣をつけるなど有意義に過ごしてほしい。そのための援助として昼食を提供したい」と語った。

(2020年4月22日付紙面より)

手作りの弁当を配達するため作業を進める教職員ら=21日、太地町公民館
栄養のバランスが整った手作り弁当
2020年04月22日
19 健康観察アプリを無償提供
 体調管理の重要性鑑み  (県立医科大学など有志一同 )

 和歌山県立医科大学情報基盤センターや京都大学、㈱ヘルステック研究所などの有志一同がこのほど、新型コロナウイルス感染症の健康観察を記録できるアプリ「健康日記」を開発。無償提供を行っている。

 このアプリは、発熱やせきなどの風邪症状や、新型コロナ流行地域や濃厚接触者、感染のリスクがある人の健康観察に活用されており、和歌山市保健所では市内で発生したクラスター(感染者集団)に対する健康観察に利用されているほか、複数の大学で活用が始まっている。

 感染者の出ていない東牟婁、南牟婁地方においての利用実績はないが、登録されたデータは学校や会社、自治体にワンクリックでCSV形式でメール送信することができ、蓄積されたデータを個人で振り返ることも可能。記録可能項目は▽体温▽症状▽薬の服用▽検査の有無・結果―の4項目。

 新型コロナに関わる学生や教職員、職員らの健康状態を一括管理することができ、個人単位では自身の日々の体温や症状などの健康状態を一元管理し、必要な相手先に必要な期間の情報を選択して共有することができる。

 保健所での健康フォローアップで3月から継続的な利用実績があり、活用例としては「発熱・せきなどの風邪症状を生じた場合の健康管理(症状がなくなるまでの経過観察、公欠や公休管理への活用)」や「イベントなどへの参加後の健康管理(潜伏期間である14日間の観察)」など。

 アプリ利用に当たっては、アプリストアで「健康日記」と検索してインストールする必要がある。また、管理者はヘルステック研究所の新型コロナの健康観察アプリページ(https://www.htech-lab.co.jp/covid19)を開き、連絡フォームから申し込んだ上で管理者パックをダウンロード。送信先メールアドレスを対象者に周知する流れとなる。

 また、アプリでは日々の歩数や体重、血圧、血糖なども入力でき、自発的な健康状態の記録や把握にも活用可能。詳細は前述の健康観察アプリページで確認を。

(2020年4月22日付紙面より)

健康フォローアップ特設ページ(新型コロナ健康観察ページ)
アプリ内に記録されたコロナ関連情報は、図のような形式のCSVでメール送付可能
2020年04月22日
20 「疫病はやりし時あらば」
 アマビエステッカー  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の境内授与所で疫病退散祈願の「アマビエ」ステッカー=写真②=が販売されている。同大社が依頼し、熊野川町の芸術家・平野薫禮(ひらの・ぐれ)さんが作成したもの。新型コロナウイルスの災禍が去り、平穏な暮らしが戻るよう祈りを込めた。

 アマビエとは江戸時代の肥後国(現在の熊本県)に現れたとされる伝説上の生き物。夜ごと海中に光る物が現れ、正体を確かめに行くと「我は海中深く住むアマビエと申す。当年より六年は諸国で豊作が続くが、疫病もまたはやるゆえ、我の姿を描き早々人々に見せよ」との予言を残し、海に帰って行ったという。

 新型コロナの感染拡大に伴い会員制交流サイト(SNS)でイラストが投稿されるようになり、話題を呼んでいる。

 上野宮司は「熊本県も熊野神社の多い所。姿は諸説あるが、海から来たというところから魚の姿で、光り輝くという記述から優美なソデフリウオをモデルにした。新型コロナの終息を祈っています」と語った。

(2020年4月22日付紙面より)

ステッカーを持つ上野顯宮司=新宮市の熊野速玉大社

2020年04月22日
21 頂く生命の尊さ胸に刻む
 山の光工房で鳥獣などを供養  (古座川町 )

 古座川町月野瀬にある同町鳥獣食肉処理加工施設「KOZAGAWA GIBIER 山の光工房」で20日、供養祭があり関係者14人が生活に供した動物の冥福を祈るなどした。

 同施設が開所した平成27年2月、自然から頂く生命の尊さを忘れないため、敷地の南側に町内で供した諸々の動物を弔う鳥獣類・畜類・魚類供養塔を建立。以来年1回の頻度で法要を営み、供した生命への感謝を交えてその尊さを胸に刻む節目をつけている。

 前年度は諸事情で機を逸して営めなかったため、今回は約2年ぶりの実施となる。高池にある龍谷山霊巌寺の小原征雄住職を迎え、西前啓市町長を筆頭に関係者14人が新型コロナウイルス対策を取りながら参列。小原住職が般若心経を唱えた後、順次手にした線香を同碑に手向けて合掌し、感謝と冥福の祈りを注いだ。

 役場地域振興課の集計による前年度の有害駆除報告匹数は▽シカ1160匹▽イノシシ78匹▽サル126匹▽タヌキ21匹▽アライグマ17匹▽アナグマ8匹▽ハクビシン3匹。うちシカ375匹とイノシシ37匹を同施設で引き受けた。同施設は一定の条件を定めて町外近隣からも引き受けていて、前年度はシカ492匹、イノシシ120匹、計612匹を処理加工した。

 同施設は現在、通称を前面に押し出し持ち味を生かした販路開拓を進めていて、精肉「古座川ジビエ」や企業・法人限定の最高ランク精肉「古座川清流鹿 金もみじ」、加工肉「こころうたれるシリーズ」(ステーキ〈鹿肉〉、コロッケ〈イノシシ肉〉、ハンバーグ〈同〉、焼き肉〈同〉)やサラダジビエ「ビュートミートシリーズ」(スタンダードとプレミアムの2種)といった商材を提供。本年度から地域おこし協力隊としてドイツ公認の食肉マイスター資格を持つ森田裕三さん(34)が職員に加わり、さらなる開発に取り組む状況にあるという。

(2020年4月22日付紙面より)

鳥獣類・畜類・魚類供養塔に順次焼香する関係者=20日、古座川町月野瀬
2020年04月22日
22 森本達雄さんが剣道三段合格
 那智勝浦剣友会に所属  (伝達式 )
2020年04月22日
23 御浜町長からのお願い  新型コロナウイルスに関し  
2020年04月22日
24 町内18事業所にマスク寄贈  備蓄分1万2500枚を  (紀宝町社協 )
2020年04月22日
25 手作りケーキ、テークアウトで  Cafe de アプローチ  (紀宝町 )
2020年04月22日
26 市長が市民へ呼び掛け  新宮市防災行政放送  
2020年04月22日
27 令和4年春に開通へ  国道42号田辺西バイパス  
2020年04月22日
28 孫の成長願い泳ぐこいのぼり  那智勝浦町市屋、引地さん宅  
2020年04月22日
29 アキグミが銀色に輝く  宇久井ビジターで花が満開に  (那智勝浦町 )
2020年04月22日
30 中央公民館など使用停止  図書室は利用制限で対応  (古座川町 )
2020年04月22日
31 社会教育施設の利用停止  図書館は貸出返却のみ可  (串本町 )
2020年04月22日
32 福祉用途でマスクを寄贈  古座のCORVETTE  (串本町 )
2020年04月22日
33 県立学校4校の休校決まる  新宮・東牟婁地域  (和歌山県教委 )
2020年04月22日
34 ツツジが満開間近  新宮港第二期緑地帯で  
2020年04月22日
35 お悔やみ情報
  
2020年04月15日
36 優雅に浦安の舞奉納
 熊野那智大社で「桜花祭」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)は14日、自然の恵みに感謝し、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る「桜花祭(おうかさい)」を営んだ。桜の花のかんざしを挿した巫女(みこ)が那智の滝前で「浦安の舞」を優雅に奉納した。

 平安時代に花山法皇(968~1008年)が那智山で千日間の山ごもりをした際に、「木のもとをすみかとすればおのづから花見る人となりぬべきかな」と桜の美しさを詠んだという故事にちなんだ祭典。

 神事は本社拝殿と別宮飛瀧(ひろう)神社斎場でそれぞれ営まれた。宮司以下神職の烏帽子(えぼし)や巫女の髪飾りにはサクラの小枝が付けられ、長さ約1㍍のヤエザクラの枝を幣帛(へいはく)として奉献した。

 男成宮司は祝詞の終わりに新型コロナウイルスの一日も早い終息を祈願し「いろいろなところに大きな影響が出ていますが、季節はいつもと同じように新緑の美しい時季になりました。自然をめでる気持ちと希望を持ち、落ち着いた行動を取っていただければと思います」と話していた。神事の後、参列者には桜餅が振る舞われた。

(2020年4月15日付紙面より)

那智の滝前で浦安の舞を奉納する巫女=14日、那智勝浦町那智山
2020年04月15日
37 渋滞対策などを報告
 民間ロケット発射場周辺地域活性化協議会  (那智勝浦町 )

 串本町で建設が進む民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」周辺の行政機関や関係団体などで組織される「民間ロケット発射場周辺地域活性化協議会」(会長・下宏副県知事)の第2回通常総会が13日、那智勝浦町の体育文化会館であった。17人が出席し、ロケット打ち上げ時における周辺地域の交通対策について中間報告が行われた。

 同協議会は初の打ち上げとなる2021年に向け、見学場の整備や想定される渋滞への対策について協議するため、昨年10月21日に設立された。

 総会には下会長をはじめ、田嶋勝正串本町長、堀順一郎那智勝浦町長らが出席。下会長は新型コロナウイルスに触れ、県の状況などを報告した。ロケットについては「令和3年中に1号機の打ち上げを計画している。見学場の設置や想定される渋滞対策について交通対策部会が議論している。今回は中間報告についてご意見を頂きたい」とあいさつした。

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■交通の課題は



 同協議会内には警察や国、町観光協会などのメンバーで構成される交通対策部会があり、これまで3回、課題解決に向け対策を協議してきた。鹿児島県肝付町でロケットが打ち上げられた際のデータを基に、串本町でのロケット1機目の打ち上げ時には2万人の来訪者と自動車8000台が訪れることを想定しているという。

 江住中学校前交差点(すさみ南IC出口)および、市屋交差点(那智勝浦新宮道路出口)を先頭に、両道路や国道42号では潮岬西入口と東入口交差点(大島入り口部分)から橋杭岩信号間の串本町の町中、ロケット射場と公式見学場付近での渋滞発生も課題となりそうだ。

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■対策について



 県では▽事前予約制で有料の公式見学場を用意する▽マイカーではなく、公共交通機関(鉄道)やパークアンドライドによる移動を前提とする▽公式見学場予約者以外のマイカー来訪者による渋滞緩和のため、看板や中継車などによる交通誘導を行い、「全体的な交通量の抑制」「42号線における来訪自動車の通過交通の円滑化」―などを対策として行う方針だ。

 県商工観光労働部企業政策局産業技術政策課の柴田和也課長によると、予約客以外の来訪者に対し、「渋滞緩和を目的に抑制しすぎるのは地域のためにならないという意見もあった」。「各地域の観光資源とどう組み合わせていくかが重要だが、問題となる渋滞対策を進める必要がある」と見解を示した。

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■公式見学場について



 有料の公式見学場については、現在那智勝浦町が旧浦神小学校の見学場整備を進めており、基本計画策定のために予算300万円を先月の町議会定例会で計上し可決された。

 県によると、見学場には来訪者が見学しやすく、輸送しやすい立地が必要だという。同町だけでなく、射場が建設される串本町でもロケットの見学に絡めたさまざまなオプションの検討や見学場の構想があると説明した。

(2020年4月15日付紙面より)

第2回通常総会が開かれた=13日、那智勝浦町の体育文化会館
2020年04月15日
38 「本マグロ、今こそ家庭で」
 300㌔超えの大物など55本水揚げ  (勝浦地方卸売市場 )

 国内有数のマグロはえ縄船の基地、那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で13日、300㌔を超える大物を含めクロマグロ(本マグロ)55本が揚がった。前日分を合わせると30隻以上の入港船があった。

 同市場一日の水揚げでは、近年まれに見るクロマグロの本数となったものの、国が7日に発表した7都府県の緊急事態宣言の影響からか高級魚のクロマグロを筆頭に需要が冷え込んでいる。

 和歌山県漁業協同組合連合会(JF県漁連)勝浦市場の太田直久市場長は「全体の相場は4月初めまで安定していましたが、先週中頃から下がり出し、メバチ、キハダも安いですね」と話す。一方、スーパーなどで出回ることの多い大衆魚のビンチョウマグロは比較的高値で取引されている。

 クロマグロを買い付けた仲買人からは「歴史的な安値になった。質も良いのに料亭やすし屋が営業していないから売れない。ビンチョウと変わらない値段で出回るかも」などの声が多くあった。同市場関係者らは「せっかく漁師さんが苦労して釣ってくれた本マグロ。今こそ産地の家庭で食べてもらえれば」と地元での消費を呼び掛けている。

(2020年4月15日付紙面より)

市場に並ぶクロマグロなど=13日、那智勝浦町築地
2020年04月15日
39 補強予定の道路陥没
 御幸町全龍寺線で  (新宮市 )

 新宮市新宮の本廣寺近くの道路が13日午後、陥没した=写真。陥没直前にオートバイで現場脇を通過した40代男性は「通過して2、3秒後にドカーンとすごい音がして、振り返ったら大きな穴が開いていた。驚いた」と興奮混じりに話す。

 男性によると、通過中から道がへこんでいると感じたとのこと。道路が落ちる音に驚いた近隣住民が次々に家から飛び出してきたという。道は駐車場に面しており、車で道に出ようとしていた別の男性は「危ないとは思っていたがまさか道が落ちるとは」と驚きを隠せない。

 市によると、もともとアスファルトにクラック(ひび)があり地面が下がっていたことから、3月末から同所を通行止めにしていた。最近の調査で床版の亀裂が目立っていたことなどを受け、市は6月の補正予算に工事費を盛り込む計画を立てるとともに、鉄板で道の補強を予定していたという。

 現在のところ対応は決まっておらず、落ちたアスファルト片を早急に撤去するとともに、人が通行できるように処置を急ぐ方針だ。

(2020年4月15日付紙面より)


2020年04月15日
40 学んだ精神を子どもたちに
 拳武館新宮空手道スポーツ少年団代表・青山富男さん  
2020年04月15日
41 クマガイソウの花咲く  霊巌寺住職が育てる株  (古座川町 )
2020年04月15日
42 上流目指してアユ跳ねる  滝ノ拝そば魚道で滝越え  (古座川町 )
2020年04月15日
43 まもってくれてありがとう  通学路で初の取り組み  
2020年04月15日
44 5月6日まで臨時休校  3市町の全小中学校で  (熊野市・南牟婁郡 )
2020年04月15日
45 1位に佐古さん、垣本さん  写連紀南支部3月度例会  
2020年04月15日
46 タブノキが花盛り  新宮港緑地  
2020年04月15日
47 お悔やみ情報
  
2020年04月12日
48 コロナの終息や世界平和願い
 熊野速玉大社でコカリナ奉納  (新宮市 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で10日、コカリナ奉納演奏があった。コカリナの第一人者・黒坂黒太郎さんと同市出身の歌手・矢口周美(かねみ)さん夫妻が新型コロナウイルス感染症で混乱する世界の安寧などを祈り、コカリナや歌、オートハープの優しい音色を境内に響かせた。

 コカリナはハンガリーの民族楽器を改良したもの。1995年に黒坂さんが日本に紹介し、黒坂さんと日本の木工家によって改良が加えられ、現在のコカリナが誕生した。黒坂さんはコカリナ奏者として国内外でコンサートを実施する傍ら、東日本大震災や紀伊半島大水害の支援コンサートを展開するなど、被災地支援にも積極的に取り組んでいる。

 夫妻は、この日、同市で開催される聖火リレー出発式典で演奏する予定だったが、オリンピックの延期に伴い式典も中止に。しかし「感染を防ぐために祈りをささげたい」との思いから、このたびの奉納に至った。

 黒坂さんは「来年はきっと事態も収束し、素晴らしいオリンピックが開催できるよう願っています」と思いを込め、国立競技場建設のために伐採された神宮の森の木で作ったコカリナなどで6曲を奉納した。聖火リレー出発式典で演奏する予定だった「世界中の友達に平和を」では、矢口さんが手話を交えて歌唱。美しい歌声が社殿に響いた。

 奉納を終え、矢口さんは「熊野の再生の神様の力が必要だと感じた。貧富も関係なく、世界中の人が同じように恐怖を感じている。生きている人や神様、総動員で力を結集して乗り越えていかなければならない」。

 上野宮司は「コロナウイルスの影響で重苦しい気を吹き飛ばすようなすがすがしく素晴らしい演奏でした」と感謝を述べ、「この木でコカリナを作ってください」と境内のナギの木から切り分けた枝を贈った。

(2020年4月12日付紙面より)

境内に美しい音色と歌声を響かせる黒坂黒太郎さん(左)と矢口周美さん=10日、熊野速玉大社
奉納前に正式参拝をした
2020年04月12日
49 独自の「感染拡大阻止緊急宣言」
 新型コロナウイルス対策  (三重県 )

 三重県は10日、県独自の新型コロナウイルス「感染拡大阻止緊急宣言」を出した。9日時点で、感染経路が不明な事例は確認されていないものの、これまで15人の感染が確認された。感染が拡大する近隣の愛知県、岐阜県と連携を強化し、取り組みを進める。

 県民の「命と健康」を最優先に考え、感染者数を抑えるとともに医療提供体制の確保と社会機能の維持を両立させることが狙い。「感染防止対策を徹底いただくとともに、感染はひとごとではなく、明日には自身や大切な家族にも起こり得る事態であるということを認識いただき、個人への偏見や差別につながる行為、人権侵害、誹謗(ひぼう)中傷などは絶対に行わないよう、ご協力をお願いいたします」と呼び掛けている。

 県では「オール三重」で次の対策に取り組む。

▽医療機関への通院や通勤など生活の維持に必要な場合を除き、生活・文化圏が重複する愛知県、岐阜県と「緊急事態宣言」が発出されている7都府県への移動の自粛。

▽広域の移動の多い県立学校、県立特別支援学校の臨時休業の早期検討。

▽入院医療提供体制の充実や軽症者の受け入れ検討、医療従事者の確保、施設設備の整備など医療提供体制の整備推進。

▽県としての追加的な対策を速やかに検討、実施。

(2020年4月12日付紙面より)

2020年04月12日
50 区画整備し利便性向上
 障害者用駐車場供用開始  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は9日、役場庁舎玄関前と付近駐車場に3台分の障害者用の駐車スペースを整備し、供用を開始した。

 障害者が役場を利用する際の利便性向上などを目的に、4日から駐車場内の区画整備を実施。役場横には元々、障害者用スペースが2台分あったが狭かったこともあり、和歌山県が定める基準に合わせて整備した。

 また、付近駐車場も3台分の駐車スペースを障害者用駐車場の2台分に整えた。整備作業は8日に終わり、9日から供用が開始された。

 同町では「障害者の方の駐車場の幅を広げ、駐車台数を増やしたので利便性の向上ができたと思います。役場に来られた際はぜひご利用ください」と話している。

(2020年4月12日付紙面より)

新たに整備された障害者用駐車場=8日、那智勝浦町役場
役場玄関前駐車場の整備作業時の様子
2020年04月12日
51 チーム一丸となって
 新宮サッカースポーツ少年団団長・津呂建二さん  
2020年04月12日
52 週明けから教育活動再開  新宮・東牟婁  
2020年04月12日
53 国公立大学に33人が合格  令和元年度の進路状況  (新宮高校 )
2020年04月12日
54 あいさつ・健康・勉強を大切に  北山村立小・中で入学式  
2020年04月12日
55 新1年生が学校生活スタート  太地町立小・中で入学式  
2020年04月12日
56 本紙エリアで6人が受章  第34回危険業務従事者叙勲  
2020年04月12日
57 紀南高校人事異動   
2020年04月12日
58 地震・津波への対応学ぶ  どんなときでも避難できるよう  (うどの幼稚園 )
2020年04月12日
59 移動式オービスで取り締まり  安全運転の意識向上を  (紀宝署 )
2020年04月12日
60 オンツツジが花の盛り  新宮市・浮島の森  
2020年04月12日
61 お悔やみ情報