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2023年03月30日
1 大江作品のメモ書き見つかる
 中上健次、直筆の考察  (新宮市 )

 新宮市名誉市民で芥川賞作家の中上健次(1946~92年)の直筆のメモ書きがこのほど、新たに見つかった。メモ書きは、かつて仕事場として使用していた那智勝浦町のマンションの書斎から発見。大江健三郎(1935~2023年)の著書「死者の奢り・飼育」(新潮社、1959年)の文庫本に挟まれており、本には直筆で傍線やメモも書き込まれている。

 川端康成に次ぐ、日本人として2人目のノーベル賞作家・大江健三郎。3月3日、老衰のため逝去した。中上の初期の作品は大江作品の影響を色濃く受けており、大江に対する愛憎半ばする思いは、エッセー「ジン=イーヨーの変容―大江健三郎論ノート」にも顕著に表れている。生前には対談「多様化する現代文学」も行われており、「新潮」80年1月号にその内容が掲載されている。

 このたび見つかったメモは、第39回芥川賞作品「飼育」についてのもので、大江のシュルレアリスム(超現実主義)や隠喩表現などに言及。89年8月に東京都千代田区有楽町で行われた講演「初期の大江健三郎―『飼育』を中心に」のために書き込まれたものと考えられる。

 講演会では中上が同様に影響を受けたウィリアム・フォークナー(1897~1962年)との類似性や、実験的試みの効果などに触れ「実に信頼できる、現代文学の敵に立ち向かう強力な同僚である」とまとめている(「中上健次発言集成6」より)。

 なお、大江の逝去を受け、市立図書館では現在追悼コーナーを設けるとともに、中上健次コーナーでメモ書き(コピー)の展示を行っている。

(2023年3月30日付紙面より)

大江健三郎の「飼育」に対する中上健次直筆のメモが見つかった
傍線とメモが書き込まれた文庫本も
2023年03月30日
2 交通安全への意識高めて
 新入学児らにランドセルカバー贈呈  (交通安全協会新宮支部 )

 和歌山県交通安全協会新宮支部の田中肇支部長らは28日、新宮市役所を訪れ、速水盛康教育長に新入学児童194人(小学校5校187人、支援学校1校7人)分の交通安全ランドセルカバーを、福本良英・健康福祉部長に市内11の幼稚園や保育所、保育園などの新入園児193人分の巾着袋を贈った。

 毎年、春の全国交通安全運動期間を前に行われている事業で、新生活を迎える児童・園児や保護者、ドライバーの交通安全意識の高揚を図るとともに、子どもたちの健やかな成長を願って贈呈している。なお、購入費は、同協会に入会している会員の交通安全協会費などを活用している。

 田中支部長は「今年も贈呈できて喜んでいる。このランドセルカバーをまちで見かけたら登校に慣れていない新入生だと意識して、より一層の安全運転を心がけてほしい」。

 速水教育長と福本部長は、贈呈に感謝を示し「命につながる車の暴走事故もニュースで報じられている。(ランドセルカバーは)ドライバーへの一つの啓発になるとともに、社会全体で子どもを守っていく意識の高揚にもつながる」。「子どもたちが笑顔でランドセルカバーを身に着けている姿を見て、交通安全を意識していただければ」とそれぞれ語った。

 なお、今後は那智勝浦町や太地町、田辺市本宮町、北山村、古座川町、串本町への贈呈も予定している。

(2023年3月30日付紙面より)

田中肇支部長(中央)から速水盛康教育長(右)と福本良英・健康福祉部長にランドセルカバーと巾着袋が贈られた=28日、新宮市役所
2023年03月30日
3 たくましく、美しく「平岩桜」
 水害耐えたソメイヨシノ開花  (新宮市熊野川町 )

 熊野地方を中心に甚大な被害を及ぼした「紀伊半島大水害」(2011年)から今年で12年。濁流により傷つきながらも当時の水害に耐えた熊野川町相須のソメイヨシノが、今年も花の盛りを迎えている。

 12年前の8月25日、マリアナ諸島の西の海上で発生した大型の台風12号は、紀伊半島を中心に記録的な豪雨を降らせた。熊野川の氾濫で多くの家屋が浸水。幹線道路が寸断され、山間部で多くの土砂災害が発生した。

 50年以上前に桜の木を植えたのは平岩明さん(85)。同地区では、水害によりほとんどの家が浸水した。平岩さんの家も被害に遭った。裏手から山へと逃げ、以降8カ月にわたり仮設住宅での生活を余儀なくされた。現在は取り壊した自宅跡地をかさ上げし、新しい家を建てて暮らしている。

 桜の木の幹には、濁流にのみ込まれた時に付いた痛々しい傷跡が残る。しかし、水害を生き抜き、毎年たくましく花を付ける一本桜を、平岩さんは「平岩桜」と名付けた。

 28日現在、桜は満開。「見事なもんや。花見酒したら最高やろね」と平岩さん。「今年も立派に咲いてくれた。もう思い残すことはないよ」。そう言って笑顔を見せた。

(2023年3月30日付紙面より)

「平岩桜」が今年も花の盛りを迎えた=28日、新宮市熊野川町
2023年03月30日
4 小学校3、中学校1と結論
 教育環境整備審議会が答申  (串本町 )

 串本町教育環境整備審議会(山本誠士会長、委員10人)が27日、教育委員会の諮問「串本町立小中学校の統合再編について」に対する答申を潮﨑伸彦教育長へ伝達した。

 旧串本町と旧古座町の合併から17年が経過し、教委は合併翌年の2006年11月に受け、統合再編の指針としてきた「串本町教育環境整備について」の答申内容を時代相応に更新するために各小中学校区などから委員を人選して同審議会を立ち上げ。昨年9月30日付で前述した諮問を行い、同審議会は月1回の頻度で会議や書面審査を重ね、これまでの統合再編の経過や町立小中学校の現況、将来の児童生徒数の推計や文部科学省の統合再編の指針などを情報共有した上で意見を交わし合い、結論を目指してきた。

 諮問をするに当たり教委は、教育力の適正な水準を維持し格差のない教育を求めて小中学校の統合再編について答申してほしいと希望。同審議会は、小学校は旧串本町域2校・旧古座町域1校、中学校は現串本町域で1校とすることが望ましいが、早期の統合再編を求めるものではないと結論を固めた。その具体的検討に当たっては▽児童生徒や保護者の意見を尊重し地域の合意形成に努めること▽通学による児童生徒の身体的負担を軽減する施策を講じること▽中学校においては成長期における新たな出会いや気付きによる社会性・人間性の向上を目指すことに重点を置くべき▽古座中について古座川町教育委員会と十分な協議を行う必要がある―といった意見も付して答申書をまとめ、伝達するに至った。

 答申を受けた教委は今月28日付で、諮問書と答申書の原文を町公式ホームページ上で公開。濵地弘貴教育次長によると、委員はそれぞれに意見を持って会議などに臨んだがその中で主体の児童生徒にとって何が最良かを考えて今回の答申の内容に至ったという。

(2023年3月30日付紙面より)

答申書を伝達する山本誠士会長(右)=27日、串本町役場本庁舎(同町提供)
2023年03月30日
5 グリーンティアーズがV
 軟式野球部「第8回大会」  (那智勝浦町体育協会 )
2023年03月30日
6 植地さん(男子)、水上さん(女子)が栄冠 那智勝浦町老ク連親善グラウンドゴルフ大会 
2023年03月30日
7 明るく楽しく竹刀振る
 三輪崎剣道クラブが体験会  (新宮市 )
2023年03月30日
8 近大新宮が初出場で優勝
 サッカー「フレッシュマンリーグ」  
2023年03月30日
9 基本方針に基づき施策など説明 地域公共交通活性化協議会 (新宮市)
2023年03月30日
10 おしゃべり会が屋外で交流  高津気のハクモクレン楽しむ  (那智勝浦町 )
2023年03月30日
11 自信を持って1年生に  太地こども園で17人卒園  (太地町 )
2023年03月30日
12 トルコ義援金寄託申し出  洋菓子店セ・ラ・セゾン  (串本町 )
2023年03月30日
13 第1回定例会一般質問③  串本町議会  
2023年03月30日
14 絵本の世界、夢中で見入る  とよたさんの読み聞かせ  (紀宝町 )
2023年03月30日
15 副町長に林源次郎氏  4月1日付で辞令交付  (御浜町 )
2023年03月30日
16 高見さん、真砂さんが優勝  3年ぶりグラウンドゴルフ大会  (紀宝町老連合 )
2023年03月30日
17 ボランティアで脳トレを  きぼらんせが研修会  (紀宝町 )
2023年03月30日
18 消印で打ち上げ応援  図柄にロケットと名所  (浦神郵便局 )
2023年03月23日
19 通い慣れた校舎を後に
 6小学校で卒業式  (新宮市・那智勝浦町 )

 新宮市立の5小学校と、那智勝浦町立勝浦小学校で22日、卒業式があった。254人が卒業証書を受け取り、通い慣れた校舎を後にした。

  □     □

■三輪崎小学校



 新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長)では、58人の卒業生がそれぞれ、嶋田校長より卒業証書の授与を受けた。マスクを外して授与に臨む児童も多かった。

 嶋田校長は式辞で、コロナ禍を「冬」に例え「春遠からじ」と強調。「コロナ禍を乗り越えたことへの自信を胸に、希望を持って進んで。小学校での経験に誇りを持ち、中学校でも堂々と歩んで。皆さんが羽ばたいてくれることを願う」と呼びかけた。

 卒業生を代表し、関岡里美香さんが別れの言葉を述べた。学校生活での思い出や、先生、友人、家族への感謝などを語った。「中学校に行っても、三輪崎小で学んだことを大切に、日々精進していく」と力を込めた。

 なお、新宮市立の5小学校の卒業生の合計は205人だった。

  □     □

■勝浦小学校



 那智勝浦町立勝浦小学校(山下真司校長)では、はかまやジャケットで盛装した卒業生49人が、凛とした姿で式に臨んだ。

 山下校長が一人一人に証書を授与。式辞では運動会や修学旅行、委員会活動などを振り返り、4月から中学校へ行く卒業生へ、失敗にめげずに努力を積み重ねること、これまで育ててくれた保護者へ感謝して自分を大切にすることを呼びかけた。「自分の未来は変えられる。全ては自分の気持ち次第」と励ましの言葉を贈った。

 卒業生たちは、中学校生活にも全力で臨んでいくことを述べ、保護者や教職員、在校生らに歌「僕らまた」を合唱。花束を受け取り、思い出の詰まった校舎を後にした。

 その他の町内5小学校は翌23日に卒業式を挙行する予定で、本年度の卒業児童数は計101人。

(2023年3月23日付紙面より)

卒業生が1人ずつ卒業証書を受け取った=22日、新宮市立三輪崎小学校
小学校生活の思い出を振り返る=同日、那智勝浦町立勝浦小学校
2023年03月23日
20 奉納や植樹でにぎわう
 加寿地蔵尊の桜まつり  (那智勝浦町 )

 加寿地蔵尊世話人会(中田勝康代表)は18日、那智勝浦町の熊野古道大辺路「駿田峠」の加寿地蔵尊(同町湯川笹ノ子)と勝浦漁業協同組合2階で「桜まつり~クマノザクラ植樹祭~」を開催した。この日は雨天のため、神事斎行後に漁協へ移動し、「日本クマノザクラの会」(勝木俊雄会長)によるクマノザクラの解説や奉納行事などが行われた。その後は加寿地蔵尊で植樹祭が営まれた。

 加寿地蔵尊は、千年前に熊野詣での途中、駿田峠で命を落としたといわれる姫を祭っている。

 神事は、中田代表と光明宝院の三村慈光住職、宮島基行さん(蓬莱山山主、高野山真言宗阿闍梨〈あじゃり〉)、勝木会長らが参列し営まれた。

 会場を漁協に移し、神事を営んだ。続いて、勝木会長がクマノザクラについて▽5年前に新しいサクラを発見した▽日本にあるサクラの野生種10種のうちの1種▽花の時期が早い▽ソメイヨシノと比較し、小ぶりでかわいらしい―など、特徴を説明した。

 勝木会長は「広い地域で見られるが、次の世代の若木が少なく、維持は難しい。クマノザクラを活用し、保全するために会を立ち上げた。多くの方にこのサクラを知って、好きになってほしい。将来的には皆さんで守っていただけるとありがたい」と語った。

 この日は、Team雅龍や日本民謡・御舟会、藤紀和会などの各団体が出演し、よさこいや民謡、日本舞踊、篠笛やエレクトーン演奏などが奉納された。

 サプライズゲストとして、串本町出身の歌手・小芝陽子さんも登場し、圧巻の歌声を会場に響かせ、拍手が送られた。

 野菜やアクセサリー、菓子などの販売もあった。「もらってくださいコーナー」と、フリーマーケットも好評で、餅まきも行われた。

  □     □

■植樹祭と観察会



 再び、加寿地蔵尊に移動し先日、世話人会で植えたシダレザクラの前で神事を営んだ。

 これまでに「加寿姫桜」と「桜姫桜」と名付けたサクラを植樹しており今回は、3人目の姫「鈴姫」にちなみ「鈴姫桜」と名付けた。千本つき餅つきやマグロのかぶと焼きの振る舞いもあった。

 同所では「日本クマノザクラの会」による、観察会とクマノザクラの植樹もあった。3本が植えられ、三村住職らが経を唱えて加持を行った。

 中田代表は「日本クマノザクラの会の皆さまから講演や植樹をしていただけたことは名誉なこと。14年間、加寿地蔵尊に関わってきたことが実った気がする。クマノザクラが群生するこの場所を、今後はクマノザクラのメッカとして、PRしていきたい」と話していた。

(2023年3月23日付紙面より)

奉納行事を前に神事が営まれた=18日、那智勝浦町の勝浦漁業協同組合
クマノザクラの植樹が行われた=同町の加寿地蔵尊
2023年03月23日
21 助ける思いを胸にし鑑賞
 「海難1890」上映会  (串本町 )

 串本町文化センターで21日、映画「海難1890」チャリティー上映会があった。2月にトルコ共和国で相次いだ地震の被災者支援を目的とし、昼と夜の2回実施。昼の部は250人(同町発表)が同町のトルコ南東部地震災害義援金に協力を寄せて鑑賞した。

 この映画は1890年に同町であったオスマン帝国(現トルコ共和国)軍艦エルトゥールル号遭難救助と1985年にあったトルコ航空在イラン邦人救出における日本とトルコの結び付きを描き出した作品。田嶋勝正町長の学友でもある田中光敏監督を軸にし、両国民の真心に脚光を当てた両国合作作品として2015年に公開された。「海難1890」は日本側の作品で、配給元は東映株式会社。

 この上映会は前述した地震による発災(現地時間2月6日未明)から5日後、田中監督が田嶋町長へ提案したのがきっかけ。以降それぞれ実現に向けて関係先に働きかけ、同義援金に結び付けたチャリティー企画として実施するに至った。

 当日は田嶋町長自らいきさつを伝えて来場に感謝。昼の部には同町と同様の支援をしている和歌山県の岸本周平知事が来場し、先祖がつくった絆をたたえ「みんなでトルコに寄り添っていきたい」と思いを掲げた。

 在名古屋トルコ共和国総領事館のウムット・リュトフィ・オズテュルク総領事も来場し、田嶋町長は同義援金1100万円(2月16日~3月16日寄託分より拠出)の寄託を申し出。その目録を受け取ったオズテュルク総領事は発災直後から日本の国民がトルコのそばに居てくれて心強く感じたと述べ、協力への感謝を示した。

 田中監督は来場を望むも都合がつかず、「大島樫野崎で心に残った(先人の)言葉がある。『目の前に困っている人がいたら助ける』。95年後、テヘラン(イランの首都)の空港で日本人を助けてくれた方々も同じ言葉を言っていた。ただその純粋な思いだけでみんなが一生懸命、命がけで助けた。今、巨大地震でトルコに困っている人がたくさんいる。ぜひその人たちのために力をお貸しください」とビデオメッセージで思いを託し、以降協力者対象の上映を始めた。

  □     □

 同義援金は発災翌日の2月7日に開設し、3月16日時点で2605万7192円が集まっている。うち1500万円は2月17日にコルクット・ギュンゲン特命全権大使へ寄託。今回の寄託の申し出は2回目となる。長期の支援が必要との観点で同町は、同義援金を今後も受け付けるとしている。問い合わせは同町総務課(電話0735・62・0555)まで。

(2023年3月23日付紙面より)

義援金に協力し入場する人々=21日、串本町文化センター
実施の経緯を伝える田嶋勝正町長
思いを寄せる田中光敏監督
2023年03月23日
22 共同版画が特別学校賞 北山小5、6年生が制作 (北山村)

 北山村立北山小学校(松本広明校長)の5、6年生7人が制作した共同版画「じゃばらの里北山村の筏(いかだ)下り」が、第32回日専連全国児童版画コンクール(協同組合連合会日本専門店会連盟主催)で特別学校賞を受賞した。共同版画では全国1位となる快挙で、20日には村民会館で表彰式が開かれた。

 小学生の版画作品を対象としたものでは全国最大規模のコンクールで、本年度は515校より3万17点の応募があった。

 同校では6月下旬より「私たちの北山村」をテーマに版画制作をスタート。北山川の急流を下る「筏下り」と特産かんきつ系果実「じゃばら」の両方を表現したいという児童たっての希望から構図の話し合いを重ねた。A0サイズ(縦84・1㌢横118・9㌢)の板への彫りの作業は9月中旬までかかり、全員のチームワークで一つの作品を完成させた。

 表彰式では山口賢二村長が一人一人に賞状を伝達し、村からの記念品を贈呈。「制作を通じ、皆で力を合わせることの大切さを学んだのでは。2年連続で全国レベルの入賞を果たしたのは素晴らしいこと。村民も皆さんの作品を見るのを楽しみにしている。6年生は中学校の活動で、5年生は下級生への指導で経験を生かして」と頑張りをたたえた。

 担任の福田誠教諭は制作を振り返り「題材の選定や構図の話し合いに一番時間をかけた。完成した喜びはこれまでにないもので、児童にとっても思い出に残る作品になったのでは」。

 浦畑真菜さん(12)は「みんなで頑張った作品だから、賞が取れてうれしい。大きな作品だから彫るのも大変だったけれど、下絵から彫り、刷りまで、みんなで協力した」と喜びを語っていた。

(2023年3月23日付紙面より)

表彰状を受け取った皆さん=20日、北山村村民会館
2023年03月23日
23 36チームの組み合わせ決定
 春季近畿高校野球和歌山県予選  
2023年03月23日
24 森澤・萱野組らが優勝
 第37回勝浦バドミントン大会  
2023年03月23日
25 4大会で好成績収める
 新宮ジュニアレスリングクラブ  
2023年03月23日
26 感謝や思いやりを忘れず
 王子サッカー教室が卒団式  (新宮市 )
2023年03月23日
27 カレーライスににっこり  子ども食堂にぎわう  (紀宝町 )
2023年03月23日
28 優勝した金山が県大会へ  紀宝トレジャーズが準優勝  (少年野球大会 )
2023年03月23日
29 夜桜、幻想的に照らす  大里親水公園でライトアップ  (紀宝町 )
2023年03月23日
30 遊びから生きる力を  赤ちゃんの命を守る防災術  (紀宝町 )
2023年03月23日
31 地元就職を考える  23社が参加のフェア  
2023年03月23日
32 力合わせて有事に備え  新宮市と北山村が連携訓練  
2023年03月23日
33 委員会条例の改正など可決  3月定例会が閉会  (那智勝浦町 )
2023年03月23日
34 ぶつぶつ川の未来考える  下里小3年生が発表  (那智勝浦町 )
2023年03月23日
35 1年間の集大成を披露  吹奏楽部が定期演奏会  (近大新宮 )
2023年03月23日
36 献身をたたえてねぎらう 永年勤続表彰授与・伝達 (串本町消防団)
2023年03月23日
37 出場資格有する182人競う グラウンドゴルフ「チャンピオン大会」 (串本町)
2023年03月23日
38 第1回定例会一般質問①  古座川町議会  
2023年03月19日
39 つながり広がる「ゆったりカフェ」
 認知症カフェの取り組み始まる  (新宮市 )

 焼きたてのパンの香りが漂う中、笑い声が店内に響く。新宮市でこのほど、認知症カフェの取り組みが始まった。同市伊佐田町にある「パンの健康堂」では、月2回、近隣住民らが集い、世間話などに花を咲かせている。

 認知症カフェは、認知症の人やその家族、医療や介護の専門職、地域住民、など、誰もが集える場所。気軽にコミュニケーションが図れる場として、全国各地で運営されている。厚生労働省の2020年度実績調査によると、47都道府県の1500を超える市町村において、約7700カフェが運営されている。

 新宮市社会福祉協議会が取り組みをスタートさせたのは今年2月。蓬莱地区の主に地域の1人暮らしの高齢者らに「コロナ禍でひきこもりがちになっていませんか」と呼びかけ。「ゆったりカフェ」として開始した。社協職員や市職員らも参加し、認知症予防の講話なども交えながら住民らと交流を深めている。

 社協からの提案を受け、場所を提供するに至った同店を経営する西幸子さん(82)は、カフェの実施に当たり認知症サポーター養成講座を受講。来客や近隣住民に参加を呼びかけるとともに、カフェでは参加者らにお茶を振る舞ったり会話に参加したりするなど、全面的に取り組みに協力している。

 3回目の開催となった13日には、80代の男女3人が参加した。この日の話題は気温の変化や旅行など。お茶を飲みながら、思い出話や趣味の話に花を咲かせた。社協職員らは参加者の話に耳を傾けながら、住民同士をつなぐ互助の重要性や、小まめな水分摂取の必要性などについて周知を図っていた。

 同カフェの展開について「少子高齢化といった地域の問題解決の一つのきっかけになれば」と社協。取り組みの深化に期待を寄せ「社協、市、地域住民が連携して、誰でも気軽に集まれる、そんな場所を増やしていければ」と話している。

(2023年3月19日付紙面より)

思い出話や趣味の話に花を咲かせた=13日、新宮市伊佐田町
「お話ししませんか」と呼びかけるカフェのチラシ
2023年03月19日
40 子どもたちへの支援考える
 伊丹昌一教授が虐待について講演  (新宮市 )

 新宮市役所別館で17日、子育て支援講演会があった。梅花女子大学心理こども学部の伊丹昌一教授が「虐待を考える」をテーマに講話。地域住民や教育関係者など約50人が聴講した。

 近年、児童虐待相談件数は全国的に増加傾向にあり、児童虐待が起きる背景には、さまざまな要因が複雑に絡み合っている。なお、2021年度中に全国225カ所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は20万7660件で過去最多を更新した。

 伊丹教授は、思春期を過ぎる頃の▽注意しても素直に聞かず反抗的▽他人の物を盗む▽暴力を振るう▽動物を虐待する―などの行為について「生まれながらにこういった行動をする子どもはいない」として予防の大切さを伝えた。

 虐待としつけの違いについて「しつけは自立を促すものであるのに対し、虐待は自立を阻害するもの」と説明し、意識浸透を推進する取り組みの重要性を説いた。

 ▽親が子どもの頃に自分の親から愛情を受けることがなかった▽生活にストレスが積み重なって危機的な状況にある▽社会的に孤立化し援助者がいない▽DVなど、さらなる悪条件―などを虐待の要因として挙げ「親の方も愛着の問題を引きずっている。だからこそサポートが必要」。

 虐待の早期発見や児童相談所などへの通告、虐待の予防・防止や関係機関への協力、虐待防止のための子どもなどへの協力は大人の役割とし、愛着に課題のある子どもの特徴を紹介。「子どもを愛せない親はいない。間違ったエネルギーの方向を正していかないといけない」と力を込めた。

 虐待を受けた子どもに対する基本的なケアや「ありのままの状態を受け入れる」「求められたらできるだけ即時に応える」「気分やしぐさ、トーンを合わせる」「相手の言葉を繰り返す」などの関わり方について話し「かわいそうな子として関わるのではなくその子の幸せを思って、人として許されないことをした場合には毅然とした態度で臨んで。人格ではなく行為を叱ってあげて」などと呼びかけ。

 困っている保護者に対しては「孤立は最大の敵。話し相手になるなど、できることはあるはず」。

 「つらい過去の経験は変えることはできないが、今を幸せにすることで未来を変えることは可能。そのためにも、小さなポジティブ支援から始めましょう」と締めくくった。

(2023年3月19日付紙面より)

約50人が虐待を考える機会とした=17日、新宮市役所別館
伊丹昌一教授
2023年03月19日
41 卒業生に歌と言葉贈る
 狗子ノ川の西岡稔さん  (那智勝浦町 )

 「持ちつ持たれつが『人』。思いやりを持って頑張ってほしい。今日はみんなにエールを持ってきた。自分の気持ちを持ってきた。歌と詩吟を贈ります。卒業おめでとう」―。那智勝浦町狗子ノ川の西岡稔さん(82)は15日、町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長)を訪問し、卒業を控える6年生31人に菓子を手渡し、歌と詩吟と祝いの言葉を贈った。

 新入学時期に交通量の多い場所で児童の見守りと声かけを毎年2カ月間実施している「ニュータウン熟年クラブ見守り隊」に所属する西岡さん。見守り隊の活動以外にも毎朝、通学する児童らの見守りを長きにわたって続け、10年を優に超えた。

 昨年から、児童の卒業祝いと、児童のおかげで活動が継続できているとして、その感謝を伝えるために訪問を行っている。

 西岡さんは児童の将来の夢を応援するとともに、軽快なトークで笑いを誘った。「あの頃はランドセルが大きく見えた。見守りが続けられたのはみんなのおかげ。みんなから元気を頂いた」と感謝を述べた。

 西岡さんは演歌歌手の島津亜矢さんの「花として 人として」と詩吟「白虎隊」を披露し、児童から拍手が送られた。

 過去に自身が会社を経営していた頃を振り返り、苦労が続いたことを告白。15年間、懸命に努力を続けたことで、2人で始まった会社が、多くの従業員を雇うまでに成長したと話した。

 児童からは「思いやりを持って、努力することが大切だと知った」「長いこと見守ってくれてありがとう」と感想や感謝が述べられた。

 西岡さんは「見守りをやっていることで、警察からも表彰していただいたが、それは名誉。一番うれしかったのは皆さんの笑顔を見て、会話することだった」。

 児童の顔を見渡しながら「努力とは新しいものを生み出すこと。一生懸命やって失敗しても誰も怒らない。失敗があるからこそ、成功がある。そして、愛情や気持ちをしっかりと持って継続していくことが大切」とエールを送った。

 芝﨑校長は「6年間、見守っていただいた。西岡さんの生きざまを子どもたちに向けて伝えてくれることはありがたい。卒業しても立派に育ってほしい」。

 倉橋佐和さんは「一生懸命に努力することの大切さや、失敗しても誰も怒らないという言葉に勇気をもらった。私も努力を続けていきたい」と語った。

(2023年3月19日付紙面より)

西岡稔さんと6年生の皆さん=15日、那智勝浦町立宇久井小学校
西岡稔さんが卒業を祝し歌や言葉を贈った
2023年03月19日
42 ゆかし潟にヒドリガモ  那智勝浦町  
2023年03月19日
43 道の駅活性化や防災など問う  那智勝浦町議会一般質問㊦  
2023年03月19日
44 自分の足で歩ける体づくり  ノルディックウオーキング講座  (那智勝浦町 )
2023年03月19日
45 誓いの言葉を発表  城南中学校で立志式  (新宮市 )
2023年03月19日
46 たくさんの思い出ありがとう  新宮単独放送が終了  (和歌山放送 )
2023年03月19日
47 ボイジャータロットを体験  子育てサロンで母親ら  (紀宝町 )
2023年03月19日
48 カメレンジャーが活躍  LINEスタンプで町をPR  (紀宝町 )
2023年03月19日
49 お悔やみ情報
  
2023年03月15日
50 少子化進行が急速
 本紙エリアも減少顕著  

 厚生労働省はこのほど、2022年の国内の出生数(速報値)が80万人を割り込んだことを発表した。統計を取り始めた1899年以来で最少の数字で、コロナ禍の影響もあり推計より早く少子化が進んだことになる。状況は本紙エリアも同じとなっている。

 新型コロナウイルス感染症は、20年1月に国内で初の感染者を確認。以来、拡大と小康状態を繰り返し、大きな社会不安を引き起こした。これに伴い、結婚や出産も減少。本紙エリアではさらに、新宮市立医療センターの分娩(ぶんべん)休止もあり、混乱が生じた。

 具体的には、新宮市で19年は172人だった出生数が、20年には141人まで減少。21年には159人まで持ち直したが、22年は138人に落ち込んだ。那智勝浦町は68人、56人、58人、37人と推移。太地町は15人、6人、9人、12人で、微増と微減を繰り返した。なお、出生届は全国どこの市町村へでも提出できるため、厳密には市町民の出生を正確に表す数値とは言えないが、目安にはなる。

 10年ごとの出生数推移を見ると、確実に減少しているのが分かる。02年、12年、22年の順で、新宮市は282人、216人、138人に減少。那智勝浦町は120人、94人、37人。太地町は18人、18人、12人となった。なお新宮市は、05年に熊野川町と合併しており、02年は旧新宮市の数字となっていたため、比較検討のためにあえて熊野川町の出生数もプラスした。

 なお各市町は少子化の解消を目指し、医療費や給食の無料化、出産祝い金の創出など、さまざまな施策を打ち出している。また、結婚への支援などを打ち出す自治体もあり、今後、その効果に期待が寄せられるところだ。

(2023年3月15日付紙面より)


2023年03月15日
51 実演交え学習大賞受賞報告
 田原小4、5年生が町長に  (串本町 )

 串本町立田原小学校(山路和彦校長)の4、5年生6人が13日、共同制作した作品「輝く未来!夢と希望をのせて田原のロケット」が本年度ふるさとわかやま学習大賞に選ばれたことを田嶋勝正町長に報告した。

 この賞は、県教育委員会がふるさとへの関心を深め愛郷心を育むとともにそのためのふるさと教育の推進を図る目的で年1回、第2学期終了日を締め切りとし県内の小学校~高校や義務教育学校、特別支援学校の児童生徒に作品の応募を呼びかけている。

 田原小の4、5年生はそれぞれ総合的な学習の時間の中で校区内の大きな話題となっている民間ロケット射場「スペースポート紀伊」やロケット「カイロス」にちなんだ調べ学習をし、その成果を生かして2年前の児童がロケット関係作品で奨励賞を獲得した同大賞模造紙ポスター部門に自分たちも挑戦することを決め、昨年11月の学習発表会以降期日が差し迫る中で急ぎ作品を仕上げて応募した。

 規定の大きさの模造紙に扉をつけるなどの工夫をしつつ▽同射場が田原に造られた理由▽ロケットの概要や打ち上げるまでの過程▽町企画課ロケット推進室やスペースワン株式会社から教わった事柄▽ロケットが切り開く宇宙産業の概要▽自分たちや地域の期待の声―などの情報をぎゅっと詰め込んだ内容。4年生の岡田葵さんと西さつきさんと西脇千真君、5年生の芝峰楓太君と寺西秀君と本出晶一君がクラスの垣根を越えて一丸になり、それぞれの成果を寄せて作り上げたという。

 この日は山路校長ら教員と一緒に役場本庁舎町長室へ赴き、今月1日に届いた賞状を見てもらう形で受賞を報告。6人が役割分担してポスターセッションを実演し、作品の内容を伝えた。田嶋町長は実演や6人それぞれの調べた感想を聞いてしっかり勉強してくれていることなどが分かりうれしいと述べてこの頑張りをたたえ、共に栄えある受賞を喜んだ。

 作品は校区内でお世話になった関係先へ披露後、15日(水)から当面の間、役場本庁舎玄関で披露する予定。同校はこの機会に一人でも多くの来庁者に6人の成果を見てもらえればと話している。

(2023年3月15日付紙面より)

作品持参でふるさとわかやま学習大賞の受賞を報告した田原小4、5年生ら=13日、串本町役場本庁舎
6人が分担して作品のポスターセッションを実演し内容を紹介
2023年03月15日
52 課題解決に向けつながりを
 丹鶴地区ふれあい交流会  (新宮市 )

 新宮市の丹鶴地区福祉委員会と丹鶴地区民生委員児童委員協議会、丹鶴公民分館は12日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で「丹鶴地区ふれあい交流会」を開いた。地区住民ら約160人が来場、さまざまな出し物を楽しみ住民同士の交流を深めた。

 1人暮らしの高齢者をはじめ、支援を必要とする人の日頃の見守り活動や地域のつながりを強めようと開催しており、今回で7回目。地域住民の孤立を解消し、多くの人たちと仲間づくりの輪を広げ、福祉委員や民生委員児童委員らとの関わりを深める目的もある。

 開会に当たり、実行委員長を務める西孝・同地区福祉委員長は「第2部では新宮警察による特殊詐欺講話も予定している。最後までお付き合いを」。

 市社会福祉協議会の大谷康央事務局長は、開催に尽力した関係者らに感謝を伝え「地域の課題を解決するにはつながりが大事。今日はさまざまな演目を通して近所の関係づくりにもつなげていただければ」とあいさつした。

 ステージは、ハリケーンによるライブ演奏で幕開け。続いてHulaHAPUNA(フラ・ハプナ)がフラダンスを披露し会場を盛り上げた。

 休憩を挟んで、特殊詐欺被害防止アドバイザーの楠本研さんと脊古佳さんが特殊詐欺被害防止について講話した。

 DVDを通して還付金詐欺などへの注意を促すとともに、県内の被害状況について「今年は1月末現在で9件の被害が発生し、被害総額は約1億2770万円に上る」などと説明。

 「架空料金請求詐欺」や「オレオレ詐欺」「預貯金詐欺」「キャッシュカード詐欺盗」などの手口や、個人情報を収集する手口などを紹介し「電話でお金の話が出たら電話を切り、誰かに相談を」と呼びかけた。

(2023年3月15日付紙面より)

出演者らが会場を盛り上げた=12日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
約160人の地域住民が来場した
2023年03月15日
53 校舎移転や卒業記念し
 本宮小学校でコンサート  (田辺市本宮町 )

 来年度の新校舎移転を控えた田辺市立本宮小学校(田中活介校長)で13日、指揮者の矢澤定明さん、コントラバス奏者の谷脇友里恵さんによるコンサートが開かれた。同校の児童や教職員、保護者、たんぽぽ保育園の園児ら計100人が来場し、生のクラシック音楽に触れた。

 同校は大塔川のほとりに位置していることから、来年度より高台への移転が決定している。田中校長と矢澤さんの縁により、現在の校舎での思い出づくりや6年生とのお別れ会を兼ねたコンサートが実現した。

 今年1月に創立70周年を迎えた田辺ロータリークラブ(新藤整市会長)も協力。4月9日(日)に田辺市の紀南文化会館で開催する記念コンサートの事前アウトリーチ活動も兼ねている。

 矢澤さんの指揮と谷脇さんの伴奏による校歌合唱で開演。谷脇さんは、バロック音楽から古典派、ロマン派へと移行していくクラシック音楽の歴史を追いつつ「アリオーソ」(J・S・バッハ)、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」(モーツァルト)、「交響曲第9番」(ベートーベン)などを披露。子どもたちは知っている曲に体を揺らし、コントラバスの音色に聞き入っていた。

 閉会に当たり、田辺ロータリークラブの新藤会長が「現在の校舎のことを思い出し、皆さんの心に音楽の種が芽吹いてくれたら」と語った。

 和田千夏さん(6年)は「コントラバスという楽器は授業で知っていたけれど、生の演奏を聴くのは初めて。落ち着いた音色だった。中学校に行っても、目標に向けて頑張りたい」と話していた。

(2023年3月15日付紙面より)

谷脇友里恵さんがコントラバス演奏=13日、田辺市立本宮小学校
児童や園児らが鑑賞
2023年03月15日
54 本番直前、総仕上げに励む 19日、体育館で第11回定演 (串本古座高校吹奏楽部)
2023年03月15日
55 全町議会が功績たたえ  那智勝浦町議会3議員に表彰状を伝達  
2023年03月15日
56 体操で心身をほぐす  脇入区いきいきサロン  (那智勝浦町 )
2023年03月15日
57 目標達成に向けて練習  龍谷大学卓球部が合宿  (那智勝浦町 )
2023年03月15日
58 長年の功績たたえ 和歌山県消防功労者を発表 
2023年03月15日
59 映画「であること」上映  交流センター太田の郷で  (那智勝浦町 )
2023年03月15日
60 軽妙な語り口で笑い誘う  宝珠寺で「新春寄席」  (新宮市 )
2023年03月15日
61 なぎ看護学校に8年連続合格  10年連続就職率100%  (紀南高校 )
2023年03月15日
62 鮮魚やなれずしなど買い求め  恒例の紀の宝みなと市  (紀宝町 )
2023年03月15日
63 子どもの命を守る当事者に  紀南地域児童家庭支援協  (代表者会議 )
2023年03月15日
64 河口大橋連結イベントを協議  紀宝町議会一般質問①  
2023年03月15日
65 3年ぶり、友情の太鼓響く  ドイツからレギーナさん来日  (熊野水軍太鼓 )
2023年03月15日
66 鮮やかなヨウコウザクラ  ピーアップシングウで見頃  (新宮市 )
2023年03月15日
67 防災意識促しウオーク  赤十字奉仕団と地域連絡協議会  (太地町 )
2023年03月15日
68 山沿いで咲く卒業花  新宮市佐野にアオモジ  
2023年03月15日
69 お悔やみ情報
  
2023年03月12日
70 大和舞、八咫烏舞の稽古開始 例大祭に向け、地元小中学生ら (田辺市本宮町)

 4月13~15日に斎行される、田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)令和5年度例大祭「本宮祭」に向け、地元小中学生らによる「大和舞」と「八咫烏(やたがらす)舞」の稽古が始まった。10日夜、同大社瑞鳳殿で顔合わせと初稽古が行われた。4月15日(土)に旧社地・大斎原(おおゆのはら)で営まれる「斎庭(さいてい)神事」で奉納する。

 熊野の春の訪れを告げる同大社の例大祭。主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)の故事に倣う祭典とされる一年の豊穣を願う祭り。

 毎年、地元住民や多くの観光客が参加・参列し、春の同町を盛大に彩るが、新型コロナウイルス感染症の影響でおととし、昨年は規模を縮小して斎行。伴い、本来なら子どもたちが舞う「大和舞」「八咫烏舞」も青年会有志らが継承していた。

 従来に近い規模での斎行が予定されている今年の例大祭では、3年ぶりに地元小中学生らが祭りに参加。本宮・三里小学校と本宮中学校の小6~中2(祭り時点)の8人が本番に向けて4回の稽古と大斎原でのリハーサルに臨む。

 初稽古に当たり、九鬼宮司は「コロナはまだ収束していないが、少しでも前に進むという思い。しかし、学校やご父兄の理解がないと前に進むことはできない。感謝を申し述べるとともに、元の祭り以上ににぎやかなものとなるようお力添えを」と協力を求めた。

 「大和舞」に初挑戦する岩田耕希さん(13)=本宮中学校=は「最初は不安だったけど練習するうちに覚えられた。自信を付けて本番に臨みたい」。「八咫烏舞」を舞う真砂りえさん(13)=同=は「小学4年生の時に本宮町に引っ越してきて、祭りで八咫烏舞を見た時からやってみたいと思っていた。足の動きが難しかったので家でも練習したい」と意気込む。

 榎本隆文総代会長は「3年ぶりの従来に近い形での斎行。子どもたちにはおおいに期待している。本番までに稽古を重ねて頑張ってほしい」と話していた。

(2023年3月12日付紙面より)

舞に参加する子どもたちが初稽古に励んだ=10日夜、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2023年03月12日
71 グラウンドの雑草を除去
 太田小学校で芝生の日  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立太田小学校(上地巳奈子校長)で5日朝、「芝生の日」があった。児童や保護者、教職員、地域住民ら41人が参加し、グラウンドの雑草除去作業に取り組んだ。

 同校は県教委の屋外運動場芝生化促進事業を活用し、2008年度からグラウンドを全面芝生に。月1回ほど「芝生の日」を設定して手入れをしている。近年は種子に鋭いとげを持つ外来植物のメリケントキンソウに苦慮していたため、冬休み中に業者に依頼し、ほぼ全面に繁殖していたトキンソウの除去を行ったという。

 この日の作業は、水を含むと寒天質になって児童の転倒の原因となる「イシクラゲ」や、種ができる前のスズメノカタビラを中心に行われた。

 朝8時にグラウンドに集合した参加者たちは、各所に散らばって作業を開始。1、2年生たちも一輪手押し車を押して雑草を回収し「草はありますか」「ありがとうございます」と声をかけて協力していた。

(2023年3月12日付紙面より)

1、2年生も作業に協力=5日、那智勝浦町立太田小学校
2023年03月12日
72 東日本大震災から12年
 熊野速玉大社で復興慰霊祭  (新宮市 )

 東日本大震災の発生から12年となる11日、被災者を追悼し被災地の復興を祈る式典が全国各所で営まれた。新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)では復興慰霊祭がしめやかに執り行われ、同大震災をはじめ、世界各地で発生した自然災害の犠牲者の鎮魂と一日も早い復興を祈念し玉串が供えられた。

 2011年3月11日午後2時46分ごろ、宮城県牡鹿半島の東南東沖で発生した同大震災。日本国内最大規模で、アメリカ地質調査所(USGS)によれば、1900年以降、世界でも4番目の規模となった。マグニチュードは9・0。宮城県北部の栗原市で最大震度7が、宮城県、福島県、茨城県などで震度6強が観測された。

 太平洋沿岸部を未曽有の大津波が襲い、地震に伴う福島第一原子力発電所事故の影響もあり多くの人が避難所生活を余儀なくされた。警察庁のまとめでは、今年2月末現在で全国の死者は1万5900人、不明者2523人。復興庁によると、避難生活の疲労などが原因の震災関連死は昨年3月末現在で3789人に上る。

 同大社の復興慰霊祭には、大社崇敬会や敬神婦人会の会員らが参列。上野宮司は、同大震災や熊本地震、トルコ・シリア大地震などの犠牲者への哀悼の意や復興の願いを祝詞に込め、巫女(みこ)が「浦安の舞」を奉納した。

 上野宮司は「季節は移り変わり、何事もなかったかのように優しく動くが、あの時の悲しみは拭うことはできない。あの日を忘れず、人々の心に寄り添うことが大事。悲しみを乗り越え、立派な国になるよう力を合わせていかなければ」と思いを語った。

(2023年3月12日付紙面より)

巫女が「浦安の舞」を奉納=11日、熊野速玉大社
慰霊と復興の思いを込め玉串をささげた
2023年03月12日
73 住宅用火災警報器の設置を
 紀宝町では購入費補助も  

 消防白書によると、住宅火災による死者の約8割が高齢者で、亡くなった人の半数近くは逃げ遅れだという。一刻も早く火災に気付くため、設置が義務化されている住宅用火災警報器(住警器)。消防庁の調査では昨年6月1日時点の全国設置率は84%。三重県は78・9%となっている。

 熊野市消防本部によると、管内の熊野市、御浜町、紀宝町の設置率は2016年が53%で、以降、54%、58%、66%、68%、73・6%。昨年6月1日現在で72%だった。

 設置から10年以上経過した住警器は、汚れやごみなどにより火災を感知しない場合があり、こまめに点検や掃除が必要。製造から10年経過したものは部品の寿命などで火災を感知しない場合があり、10年を目安に交換することが勧められている。

 紀宝町では、町内の世帯を対象に住警器の購入費補助事業を行っており、周知を図るため町消防団(逢野統一団長)と同町鵜殿の主婦の店で街頭啓発を実施。女性消防団員がチラシを配布し「ご家族の安全のためにも必ず設置しましょう」と呼びかけた。

 一般世帯は購入費用の半額、65歳以上のみの世帯は全額をそれぞれ補助する。補助額はいずれも1世帯につき1回のみで、上限は5000円。

 先着順で募集しており、購入前に募集件数を超過していないか問い合わせを。申し込みは、役場総務課防災対策室(電話0735・33・0335)まで。

(2023年3月12日付紙面より)

住宅用火災警報器の設置を呼びかける女性消防団員
2023年03月12日
74 家屋や店舗の解体進む  県道の拡幅工事に向け  (新宮市 )
2023年03月12日
75 渡御順路変更など共有 「本宮祭」斎行に向け意見交換 (熊野本宮大社)
2023年03月12日
76 追加含め全議案が可決  3月定例会が閉会  (太地町議会 )
2023年03月12日
77 念願の休憩所も好評  下里とも子ガーデン  (那智勝浦町 )
2023年03月12日
78 安全なくくりわなを作成  狩猟事故防止講習会  (御浜町 )
2023年03月12日
79 下地さん、辰巳さんが優勝  3年ぶり、グラウンドゴルフ大会  (紀宝町福祉連絡会 )
2023年03月12日
80 誰一人取り残さない社会を  ヤングケアラーの現状学ぶ  (人権研修会 )
2023年03月12日
81 木本、紀南高校の統合を表明  2025年4月から校舎制に  (三重県教育委員会 )
2023年03月12日
82 みんなの活動を知ろう  第16回しんぐう元気フェスタ  (新宮市 )
2023年03月12日
83 小ぶりな薄紫の花  タチツボスミレ咲く  
2023年03月12日
84 お悔やみ情報
  
2023年03月09日
85 「通いの場」を見える化
 社会参加促進へ、マップ発行  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町役場福祉課高齢者支援係が3月、「通いの場マップ」を発行した。日常的に高齢者をはじめとする地域住民が集まって活動・交流している場を“見える化”することで社会参加を促し、生きがいづくりや仲間づくり、健康長寿の実現につなげることが狙いだ。

 「通いの場」は地域住民が主体となって月1回以上開き、介護予防に資する取り組みなどを行う場とされる。定期的に活動・交流の場を持つことで支え合いの輪を広げるとともに、認知機能低下や低栄養による衰弱を予防し、運動機能や口腔機能の向上につなげることができる活動として、近年、厚生労働省なども推進している。

 マップには、いきいきサロンをはじめ、ゆうゆう体操やいきいき百歳体操、茶話会、グラウンドゴルフ、カラオケ、ガーデニング、畑仕事、ヨガ、彫刻など多種多様な活動の場所や日時をまとめて掲載している。

 福祉課の桝本佳貴主査は「通いの場は地域の宝です。特別養護老人ホームやグループホームなど、高齢者を支える制度やサービスは整ってきているが、介護保険などの個別支援は高齢者の孤立につながることも。『介護の専門職に任せておけば大丈夫』ではなく、人と人がつながり、気にかけ合うような地域づくりが重要」と話す。

 マップは町役場福祉課や町福祉健康センターで配布している他、町のホームページでも公開している。福祉課高齢者支援係(電話0735・29・7039)では通いの場への参加や立ち上げ、町社会福祉協議会(電話0735・52・5252)ではいきいきサロンに関する問い合わせをそれぞれ受け付けている。

(2023年3月9日付紙面より)

マップを紹介する桝本佳貴主査(左)と生活支援コーディネーターの岩本ひろ子さん
那智勝浦町発行の「通いの場マップ」
2023年03月09日
86 浅里バイパス、新規事業化決定
 三重県知事が西田町長と対話  (紀宝町 )

 一見勝之知事が県内各市町の首長らと対談する「知事と市町長の円卓対話」が7日、紀宝町で開かれた。工事が進む熊野川河口大橋、町が事業化を要望した一般県道小船紀宝線浅里バイパスの現場を視察した一見知事は「浅里バイパスは来年度から新規事業着手する。事業説明会、用地買収があり、皆さまにご協力いただきたい」と述べた。

 対話は浅里地区の飛雪の滝キャンプ場で実施し、地元住民、藤根正典県議、町議らが傍聴。西田健町長が求めたバイパス整備に応える形で新規事業化が実現した。

 地域の諸課題に対する共通認識の醸成を目指し、知事が地域に出向いて市町長らから意見を聞き、県政に役立てるもの。知事就任以降開催しており、紀宝町では初めてとなった。

 西田町長は、災害対策のためにも高規格道路が必要とし「一日も早く紀勢線が全線開通するよう整備促進を」と求めた。一見知事は高速道路早期完成の重要性を示した。

 医療費助成、給食無償化、移住新生活応援事業、固定資産税の減免、空き家バンク制度の充実など町の人口減少対策を把握した上で、さらなる支援要望を受けた一見知事は、子どもの医療費無償化、移住・Uターン促進の重要性を伝え、県の子ども支援予算の増額、移住対策コーディネーターの設置などを紹介した。

  □     □

「子育てするなら紀宝町」 ママサークルに意見聞く



 視察後、一見知事と西田町長は紀宝はぐくみの森に移動し、ママサークル「さくらんぼ」(舛屋秀美代表)のメンバー6人と対談した。

 県民から地域課題を聞く「知事と県民の円卓対話」で、15回目となった。一見知事は「今まで以上に子育て支援に力を入れ、市町を応援する。これからも子どもに優しい三重県を続けたい」と語った。

 さくらんぼは、子育ての孤立をなくし、前向きに元気にできるよう、2012年から始まり、毎月1回、イベントを開いている。舛屋さんは「親も子も楽しめる会なので、みんなが笑顔で元気になり、家庭での楽しい会話タイムができています」と活動の様子を伝えた。

 メンバーは、ファミリーサポートセンターや子育て支援センター、歯磨き指導、乳幼児健診、医療費、子育て相談など子育ての面から町の魅力を紹介。「子育てするなら紀宝町。年々、町が好きになっている」「医療費助成、ファミサポがあり、子育てしやすい」「ファミサポの存在が安心につながっている」などと語った上で、延長保育、遊具の設置、公園整備などを要望した。

 西田町長は「16年前、子育て支援センターとファミサポを公約に掲げた。『子育てするなら紀宝町』と言っていただき、うれしく思う。皆さんのご意見を子育て支援の参考にしたい」と話した。

(2023年3月9日付紙面より)

工事が進む熊野川河口大橋を視察する一見勝之知事(右)=7日、紀宝町鵜殿
円卓対話に参加したママサークル「さくらんぼ」と一見知事、西田健町長=紀宝町のはぐくみの森
2023年03月09日
87 戦禍の子どもの思い聞く
 中央公民館で人権講演会  (古座川町 )

 令和4年度古座川町人権講演会が4日に中央公民館であり、約100人が聴講して人権意識を高める一助とした。

 この講演会は町と町教育委員会と町人権尊重推進委員会が主催、町教育会と町連合PTAが共催。新型コロナウイルスの情勢により4年ぶりの実施となった今回は、戦場カメラマンとして30年来活動するフォトジャーナリスト・渡部陽一さんを講師に迎える内容を手話通訳付きで準備し、定員120人で事前申し込みを受け付けた。

 当日は主催者を代表して中道悟教育長が「戦争は人権侵害の最たるもの。今まさにウクライナでも戦争が行われていて、教育委員会として何かできることはないかと考え昨年12月のおとなのためのピアノ教室発表会をウクライナ支援チャリティーコンサートとして開かせていただいた。世界中にはまだまだ戦争があり、今日はその現実のお話を頂き平和や人権を振り返って考えるきっかけにしていただければ」と述べて参加を歓迎した。渡部さんは「戦場からのメッセージをあなたに~ファインダー越しにみた命の現場~」と題して登壇し、戦場カメラマンとなった経緯や30年来撮影を続けて伝えようとしている事柄を紹介。戦渦に巻き込まれて将来のために学ぶ機会を失い、その境遇に悲しみ泣く子どもたちが世界のどこかに常にいることを写真で知らせ続けるのが自身の活動だと伝えて、その現実や当事者である子どもたちの思いを訴えかけた。

 ウクライナ戦争の経緯も戦場カメラマンとしての目線で解説し、数々の戦場を見てきた自分は現状でこの戦争は終結しない(長期化する)と直感していると主張。戦争の終結に結び付く世界の大きな動きが生まれることを願いつつ、自身は今後も戦禍に直面する子どもたちがいることを伝え続ける意思を掲げた。時間が許す限り質問にも答えて理解を後押しした。

(2023年3月9日付紙面より)

戦禍で将来を奪われる子どもたちの存在を伝え託す渡部陽一さん=4日、古座川町中央公民館
渡部さんが伝える子どもたちの思いを真摯(しんし)に受け止める聴講者
2023年03月09日
88 一遍ゆかりの地で神仏に奉告 他阿一浄上人就任奉告法要 (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)と同大社旧社地・大斎原(おおゆのはら)で6日、「時宗総本山・藤澤山無量光院清浄光寺(神奈川県藤沢市、通称「遊行寺」)、他阿一浄上人就任奉告法要」が営まれた。大社や同寺の関係者ら約50人が参列。法主に就任した遊行七十五代他阿一浄上人が、本殿や一遍上人名号碑前で登位および法灯相続を奉告した。

 鎌倉時代中期から室町時代にかけて日本全土に広まった浄土系仏教・時宗の開祖・一遍上人(1239~89年)。同大社には、布教の在り方について苦悩した智真(後の一遍上人)が同大社証誠殿の御前で祈り続け、悟りを開いた逸話が残っている。

 大斎原には、1971年に熊野権現の霊告を受け、独一念仏を開顕した開眼供養の碑「一遍上人神勅名号碑」が建立され、1289年8月23日に入寂した一遍をしのび毎月23日に一遍上人月例祭が斎行されている。

 他阿は1278年、一遍に師事して以来、一遍の諸国遊行に従い、一遍が亡くなった後にいったん解散した時衆を再結成して集団組織化し、遊行を続けた。1304年に遊行を3世の量阿に譲り、相模国に草庵(後の当麻道場金光院無量光寺)を建立して独住し、83歳で示寂。一遍と並び「二祖上人」と通称されている。

 遊行四代呑海上人の開山以来、遊行上人が住まう寺として「遊行寺」の名で親しまれている清浄光寺。他阿一浄上人は、遊行七十四代他阿真円上人の遷化に伴い、昨年1月6日に登位。同大社本殿前において仏国祭、大斎原において法楽が執り行われた。祭事後には賦算が行われ、一浄上人が参列者らに念仏札を配った。

 九鬼宮司は、一遍上人を通した時宗と同大社との縁について話し「熊野は神仏が一体となって世界の平和を祈る場所。今日は他阿一浄上人の姿を目に焼き付けていただき、熊野が神仏一体に、心を一つにして平和・平穏を祈る場所であることを改めて感じていただければ」。

 一浄上人は「このような儀を執り行っていただけたことは感激の極み」と参列者らに感謝を伝え「同大社でお参りをしながら、熊野のこの地であったからこそ、そのご神勅にありつけたのだろうと改めて感銘した。皆さまのご加護がなければ到底務まる職ではないが、この世の中が平穏であることを一心に願いながら自分の誠をささげてまいりたい」と思いを語った。

(2023年3月9日付紙面より)

本殿前の仏国祭に参列した皆さん。前列中央が他阿一浄上人と九鬼家隆宮司=6日、熊野本宮大社
一遍上人名号碑前で行われた法楽の様子=同日、大斎原
2023年03月09日
89 百歳体操で体動かす  いきいきサロン子安  (紀宝町 )
2023年03月09日
90 児童ら昔の遊びを体験  讃壽会と3年ぶり交流  (鵜殿小 )
2023年03月09日
91 4人が登壇、当局質す  新宮市議会一般質問①  
2023年03月09日
92 町営バス無料化で賛否  条例可決、予算これから  (太地町議会 )
2023年03月09日
93 捕鯨文化や歴史を学ぶ  留学生らがツアーで訪問  (太地町 )
2023年03月09日
94 自分らしい生活を送って  みくまの支援学校で卒業式  (新宮市 )
2023年03月09日
95 点検や交換を呼びかけ  火災警報器で街頭啓発  (新宮市 )
2023年03月09日
96 車両2台で管内を一巡  春の防火啓発パレード  (古座川町 )
2023年03月09日
97 トルコ義援金寄託申し出  和歌山トヨタグループ  (串本町 )
2023年03月09日
98 高池小6年生がガイド練習  クマノザクラのタイプ木前で  (古座川町 )
2023年03月09日
99 お悔やみ情報
  
2023年03月05日
100 一般会計は31億898万円
 出産祝金30万円やバス無料化  (太地町が新年度当初予算案発表 )

 太地町の三軒一高町長や幹部職員らが3日、町公民館で会見を開き、令和5年度当初予算案を発表した。新年度の一般会計は31億898万3000円で、前年度より3億4396万円(9・96%)減となった。

 新年度予算案は「生まれた子ども1人につき、30万円」「中学生、高校生等の通学定期券の購入に係る費用の全額補助」など、子育て世帯への支援を拡充しているほか、自動運転車両の路線延長や町内を運行するじゅんかんバスの完全無料化により町民だけでなく、観光客も無料で利用できるなどの多くの事業を盛り込んでいる。

 前年度より予算額が減少した理由は、(仮称)国際鯨類施設(以後、鯨類施設)整備事業や向嶋船揚場改修事業に係る事業費の減少などが要因となった。

 クジラ文化の継承や鯨類研究の先進地となるための鯨類施設の工事の進捗(しんちょく)率は今月末で約40%となり、今年8月末の完成に向けての整備を進めるとした。

 さらには森浦湾周辺の本浦駐車場や園地、町道など整備を行い、高齢者のための買物支援事業にも取り組むとした。

 三軒町長は「30年の計画を立てて19年目。ようやく住民サービスが拡充できるところに落ち着いてきた。町民はもっとサービスを受ける権利がある。今後も住民自身が『町が良くなっている』ことを実感してくれるような町づくりを進めたい」とあいさつした。

 予算案は8日(水)開会の町議会に上程する。

  □     □

■歳入



 町税は個人町民税、法人町民税の減少が見込まれるが、平見地区の新築増加による固定資産税の増加や観光客の戻りによる入湯税の増加などを考慮。前年度比130万7000円の増を見込み、2億848万円とした。

 国庫支出金は前年度の未来技術社会実装事業に係る補助金の減少もあり、40・6%減の1億6543万2000円となった。

 全体の40%を占める地方交付税は近年の状況を踏まえて10・1%増の12億5000万円となった。県支出金は62・4%減の1億5423万9000円。これは、鯨類施設の事業費が減少したことが要因。

 町債は鯨類施設整備や向嶋船揚場改修などの事業費が減少したため、18・4%減の6億5950万円となった。

 歳入に占める町税や分担金、財産収入などの自主財源は25・76%、地方譲与税や町債などの依存財源は74・24%。

  □     □

■歳出



 歳出全体を占める割合が25・9%と最も多い物件費は前年度比3508万8000円の増で、平見地区高台造成計画の策定やふるさと納税事業の委託料増、町道平見1号線改良のための予備設計が主な要因。

 民生費の0・9%増は出産祝金などの新規事業や障害者自立支援給付費の増加によるもの。補助費等は23%増の2億1633万9000円で、姉妹都市交流事業(ブルーム)および通学定期券購入補助事業の実施などが主な要因となった。

 投資的経費は前年度比5億484万7000円の減で、減少した要因は鯨類施設事業や向嶋船揚場改修に係る事業費の減少によるもの。

 森浦湾整備事業に係る起債の元金償還が始まるため、公債費は前年度比8740万8000円増の4億7844万3000円となった。

(2023年3月5日付紙面より)


2023年03月05日
101 「学生版蟻の熊野詣」目指し 京都橘大学へ親善ツアー (那智勝浦町)

 「一枚の広告が僕の人生を変えた。体が動いて元気なうちに実現したい。熊野三山やこの地に学生があふれるような『学生版の蟻(あり)の熊野詣』を」。そう目を輝かせるのは那智勝浦町にある熊野カフェのオーナー・畑中卓也さんだ。畑中さんは同町と「大学のふるさと」として地域連携協定を結ぶ京都市の京都橘大学との絆を強固とし、学生たちが自身の意思で町を訪れ町を知ることで、将来再び来町してもらえるような観光への取り組み「学生版蟻の熊野詣」を目指し、日々奮闘している。

 京都橘大学は、前身である京都女子手藝学校が京都御苑の西に位置しており、京都御所紫宸殿にある有名な「左近の桜・右近の橘」にちなみ、「日本の文化に根ざした香り高き人材を育成する」誓いを託し、校名を「橘」と命名。自立・共生・臨床の知を教育理念に掲げ、人文・教育・社会・医療系の多様な学部・学科を設置し、日々、教育・研究に取り組んでいる。

 元・町職員だった畑中さんは現職時代の2001年に、ある新聞広告を目にして衝撃を受けた。それが、同校の文化政策学部開設予定と記されたものだった。町の観光にも何か生かせるのではと考え、個人的に同校とコンタクトを図るとともに、同校にも訪問した。 

 それらの努力の継続と各関係者らの協力の下、町と大学の協定が結ばれることとなった。その後は町に学生らを迎え、インターンシップや植樹など、さまざまな催しなどにも取り組んできた。

 職員退職後も、その関係や絆を大切にしてきたという畑中さんは「学生版蟻の熊野詣」の実現には、学生をもてなす町内事業者(民間)の協力が必須だと語る。

 まずは同校学生が学生証を提示することで、町内の飲食店や土産物、宿泊施設などで、割引などの優遇が受けられる仕組みづくりを行う。

 来町した学生が町の歴史や文化、商店や人などに触れることで、町のファンを増やすとともに、将来再び、来町してもらえる「未来の観光」につなげることが目的だという。

 畑中さんは「まず民間が動き、行政が後押ししてくれるのがまちづくりの本来の姿だと思う。いにしえより京の都から多くの人々が熊野詣を行った。まずは学生に、自分の意思で町に来てもらい、良い思い出をつくってもらうことが重要。大河の一滴のような取り組みだが、成功事例を重ねて、将来は京都全ての大学の学生にも来てもらえるようになればうれしい」と語った。

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■4月4日に親善見学ツアー実施

 畑中さんは4月4日(火)に、京都橘大学での親善見学ツアーを予定している。

 「学生版蟻の熊野詣」実現のために、学生をもてなす各事業者などが対象で定員は約20人。当日は貸し切りバスで同大へ向かい、午前中は関係者らと交流を深める。午後は自由時間を設けるとし、ツアー自体は日帰りとなる。

 畑中さんは「観光は受け入れる人で大きな差ができる。これだけの熱意を持った人たちが学生を歓迎しているということや、町についてPRしていただけたら」と話している。

(2023年3月5日付紙面より)

那智勝浦町と地域連携協定を結んでいる京都橘大学(畑中卓也さん提供)
蟻の熊野詣に向けてすでに取り組んでいる熊野カフェ
2023年03月05日
102 教育課題など共有
 市長、教委が意見交換  (新宮市総合教育会議 )

 令和4年度新宮市総合教育会議(議長・田岡実千年市長、6人)が2月27日、市役所別館であった。中学校統合に向けた経過や市文化複合施設「丹鶴ホール」の活用状況などについて当局が報告。委員らが質問や意見交換するなどした。

 同会議は「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の一部改正(2015年4月1日施行)に伴い、市長と教育委員会が十分な意思疎通を図り、市の教育の課題やあるべき姿を共有し、同じ方向性の下に連携して教育行政を推進していくために設けられている。

 会議には田岡市長、速水盛康教育長、中村八十八さん、鈴森早有美さん、石原貞代さんの3人の委員らが出席。開催に当たり田岡市長が「本年度も学校運営をはじめ各所管業務において、新型コロナウイルス感染症の影響により、難しい対応を迫られる中で柔軟に対応いただいた」と感謝を伝えた。

 当局は、GIGAスクール構想に伴う1人1台端末の活用について説明。「一斉」「個別」「協働」のそれぞれの学習場面から、その活用状況を報告し、情報モラル的観点や長時間使用に伴う健康被害に対して「使用に当たっては各校で使用時間やルール作りも進んでいる。持ち帰りの際には電源を入れる時間帯を設定することができる」などと話した。

 緑丘・城南中学校の統合に関して、当局は経過やスケジュール案を説明。「必要事項は保護者の皆さんに適宜報告していきたい」と述べた。田岡市長は「広報が足りていない可能性もあるのでは。保護者だけではなく市民全体への広報活動も必要では」と意見した。また、委員からは「説明会にもっと来ていただける取り組みを」といった声もあった。

 当局は「丹鶴ホール」における令和4年度の主な市主催事業や活用状況を報告。文化ホールの稼働実績について、全日の利用率は55・8%、土・日・祝日は79・6%。図書館の利用状況(~1月31日)は入館者数7万4912人、貸し出し実績(同)は2万7801人であったと話した。委員は「いろいろなアーティストの人に来ていただき、多くの市民が鑑賞できれば」「2月19日の人権啓発映画上映会はとても良かった」などと意見。

 当局は「昨年10月のBRAHMANのコンサートの際には、ホテルも予約しづらい状況だったと聞いている。3月5日に実施予定の声優朗読劇に関しても関東方面の人からも問い合わせを頂いており、地域活性化にも役立っていると感じている」などと報告した。

(2023年3月5日付紙面より)

教育課題について意見交換をした=2月27日、新宮市役所別館
2023年03月05日
103 2人で新しい地図描く
 卒業後も一緒に制作  (紀南高校元美術部の室未来さん、久保桜さん )

 1日に県立紀南高校を卒業した室未来さん(18)と久保桜さん(17)。翌日からも、御浜町阿田和の道の駅「パーク七里御浜」正面玄関で「シャッターアート」の制作を続けた。

 2人は元美術部。卒業記念に、2月中旬から熊野地方の観光案内図をシャッターに描いてきた。作業は来年度も続く予定で「私たちは地図を完成させて、名所や観光地の絵は後輩たちに託します。全て完成したら見に来たい」と笑顔を見せた。

 正面玄関にある案内図が老朽化したことから、パーク七里御浜が「使わないシャッターや壁に新しい地図を描いてほしい」と依頼したことが始まり。

 平日の午前中、高さ3㍍、幅1・8㍍ほどのシャッターをキャンバスに、脚立に乗ったり、しゃがんだりして筆を進め、熊野灘を青色、陸地をクマノザクラのピンク、熊野古道を茶色で描いた。

 古い案内図は、旧鵜殿村などが描かれていて、観光施設の情報も少ないことから、道の駅「紀宝町ウミガメ公園」、飛雪の滝キャンプ場などを新たに追加する予定だ。

 進学、就職を控え、3日が2人そろっての最後の作業となった。美術部で出会い、3年間を共に過ごしてきた。高校生活を終え、室さんは「コロナで1年生の1学期はほとんど通学できなかった。学校が再開してからは、いろいろな作品を作った」、久保さんは「絵が好きなので入部した。出品期限が迫ったときは放課後に残って仕上げた。楽しい3年間でした」と振り返った。

 案内図の続きは、新3年生にバトンタッチし、別々の道を歩む2人は自分たちの〝新しい地図〟を描いていく。

(2023年3月5日付紙面より)

観光案内の地図を描く室未来さん(左)と久保桜さん=御浜町のパーク七里御浜
老朽化した観光案内図
2023年03月05日
104 数学で全国平均上回る  中学校学習到達度調査  (和歌山県 )
2023年03月05日
105 新宮高校で定員超え  県立高校最終出願状況  (和歌山県教委 )
2023年03月05日
106 新宮署長に井田昌樹氏  和歌山県警春の人事異動  
2023年03月05日
107 川湯温泉に目を向けて  「旅の宿しば」がブロンズアワード受賞  (田辺市本宮町 )
2023年03月05日
108 卒業控え球技楽しむ  ドッジボールで対戦  (神倉小学校 )
2023年03月05日
109 吸い殻や空き箱など拾う  たばこ組合紀南支部が清掃  (那智勝浦町 )
2023年03月05日
110 本紙エリア2人が優秀賞  中学生人権作文和歌山県大会  
2023年03月05日
111 新宮市民の健康づくり  計画委員が進捗確認  
2023年03月05日
112 知識や活用学び情報発信  職員ら対象にSNS講座  (太地町漁業協同組合 )
2023年03月05日
113 紀宝柔道会、相野谷スポ少が活躍  柔道大会  
2023年03月05日
114 学校適正配置計画策定に向け  総合教育会議で進め方を説明  (紀宝町 )