卒業旅行で川舟下り体験など (東大阪子ども会 )
大阪府東大阪市の柏田校区子ども会の小学6年生25人が24日、卒業記念旅行で熊野地方を訪れ、熊野川川舟下りなどを体験した。新宮市熊野川町の熊野川総合開発センターで開かれた歓迎式で、記念証書「熊野を心のふるさとに」を受け取った松崎佳達(けいた)君は「熊野には、私たちの町にはない豊かな自然がたくさんある。『心の宝物』として大切にし、これからの中学校生活を頑張っていきます」と述べ、関係者らに感謝した。
熊野地方を巡る卒業記念旅行は、都会の子どもたちに自然豊かな熊野地方を第二のふるさとにしてもらおうと子ども会の康熙満(かん・ひまん)さん(63)が企画し、今年で6回目。康さんは2010年に初めて川舟下りを体験し、その時の感動を子どもたちにも伝えたいと旅行先に選んだ。康さんは11年の紀伊半島大水害時には熊野地方の被害を案じ、半年ぶりに川舟の運航が再開した際には、第一便に乗船したという。
歓迎式で子ども一人一人に新宮市長、那智勝浦町長連名の記念証書を手渡した速水盛康新宮市教育長は「今年は世界遺産登録15周年の記念すべき年。川舟に乗って目線を川に合わせ、風景や伝承を体感し、熊野を心のふるさとにしてください」とあいさつした。
教職員ら7人と一緒にバスで熊野を訪れた子どもたちは、熊野三山を巡ったほか、道の駅「瀞峡街道熊野川」で紀伊半島大水害犠牲者の慰霊碑に献花し、黙とうをささげた。
康さんは「東大阪市は中小企業のビルが立ち並ぶコンクリートジャングル。東大阪もふるさとだが、山や川、きれいな滝がある風景も心のふるさと。いずれ子どもたちが大きくなったとき、恋人や家族を連れて熊野の地を訪れてくれることが楽しみ。それが熊野に対する恩返しにつながると思います」と話していた。
(2019年3月26日付紙面より)
大島保で卒園式と閉所式 (串本町 )
串本町の大島保育所(稲田賢所長、園児7人)が23日、卒園式と閉所式を営んだ。本年度は園児3人が卒園。閉所式には住民約50人が集まり、紀伊大島にもたらした功績を振り返るなどして63年の園史を締めくくった。
同所は1956(昭和31)年に設立された私立はまゆう幼稚園を前身とし、2002(平成14)年に大島へき地保育所となり、大島区(稲田賢区長)に運営が委託される形で園史を紡いできた。
その間に送り出した卒園児の総数は1180人。卒園式では、最後の卒園児一人一人に卒園証書を授与。稲田所長は「あいさつを大切にし、優しい心を持ち続けてください」と願い、地域や保護者、保育士に感謝した。
来賓の祝辞に続いて在園児は「あか組(=年長児クラス)は頼りになり一緒にいてくれて楽しかった」と述べ、卒園児は在園児との思い出を振り返り「これからもっとたくさんの友達をつくってください。約束ですよ」と思いを託してそれぞれの別れの言葉とした。最後は園児全員で歌『大切な友達』『ありがとう保育園』を園舎に響かせた。
引き続き閉所式があり、同所運営委員会会長でもある稲田所長は「どのようなことがあっても大島保育所で頑張ったことを思い出してほしい」と述べ、同所保護者会も住民に身近で愛され続けた同所への感謝を掲げた。
同所に40年勤めた堀切康子保育士と30年勤めた坂本喜代子さんに花束を贈って功労を称え、2人は同所に多くの学びを得ることができたと感謝。全員で歌『地球はみんなのものなんだ』を合唱し、関係者による餅まきで園史を締めくくった。
同所を卒園し小学生になる吉田日葵さんと弟・陽輝君の父・翼さんは「大島保育所には子ども2人がお世話になった。もっと続いてほしかった」と閉所を惜しんだ。
在園児4人は来年度から、新たに開園する同町立潮岬こども園に通園するという。
(2019年3月26日付紙面より)
386㌔、室戸沖で (勝浦地方卸売市場 )
生鮮マグロの水揚げ量が国内有数の那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で25日、全長2㍍62㌢・386㌔のクロマグロが揚がった。同市場では21日にも308㌔が水揚げされたばかりで、相次ぐ大物に、市場の活気が続いている。
宮崎県の直喜丸(なおきまる、19㌧・4人乗り)室戸岬沖で22日午後4時ごろ釣り上げた。1㌔当たり5690円で競り落とされた。船長の児玉保彦さん(57)は「過去最高の大物でうれしい。魚を引き揚げるチェーンの根元が壊れるほどの重量で苦労した」と話していた。
(2019年3月26日付紙面より)
植地宣之さんが大泰寺に (那智勝浦町 )
那智勝浦町下和田の古刹(こさつ)、定光山大泰寺(西山十海住職)に22日、新宮市在住の郷土画家・植地宣之さんの水墨画『熊野七薬師』が奉納された。
植地さんは「孫の病の快癒祈願で七薬師にお参りし、心が休まった。感謝の思いを込めて奉納させていただきました」と話した。
同寺薬師堂本尊の「薬師如来像(国重要文化財)」や熊野地方の七つの薬師堂が描かれた全紙サイズ(75㌢×135㌢)の掛け軸で、この作品は第52回全日本水墨画秀作展で埼玉新聞社賞を受賞している。
薬師堂は関南七薬師の第一霊場として昔から近隣の人々の信仰を集めてきた。西山住職は奉納を受け、「お堂に色が加わり全体が美しく引き立ちました。年に3度のご本尊開帳の折など、特別な機会に飾らせていただきます」と感謝していた。
(2019年3月26日付紙面より)
那智勝浦町硬式テニス大会
JFAトレセン和歌山スタッフ研修会 (和歌山県サッカー協会 )
2位に串本、3位に那智勝浦 (イオン新宮店専門店会少年野球大会 )
国の文化審議会(佐藤信会長)は18日、文化財分科会を開き、新宮市阿須賀の阿須賀神社境内(蓬莱山)出土品の重要文化財(美術工芸品・考古資料)指定と、同市三輪崎の三輪崎青年会館を登録有形文化財(建造物)として登録するよう文部科学大臣に答申した。近日中に官報告示を経て正式に指定される予定。指定後、市内の国重要文化財は8件、登録有形文化財は1件となる。
文化財登録制度は1996(平成8)年に誕生。50年を経過した歴史的建造物のうち、一定の評価を得たものを文化財として登録し、緩やかな規制を通じて保存が図られ活用が促されている。2000(平成12)年に有形文化財として登録された西村記念館(同市伊佐田町)が、10(平成22)年に重要文化財に指定されて以来、市内において登録有形文化財件数はゼロだった。重要文化財には「木造皇太神坐像」(熊野速玉大社所有)や「太刀 銘正恒 附糸巻太刀拵」(同)など、現在7件が指定されている。
同審議会の答申を受け、田岡実千年市長は「この度の指定答申にあたりましては、10年以上にわたり調査をいただきました立正大学教授・時枝務先生をはじめ、所有者の阿須賀神社の皆さま、国・県など関係各位に並々ならぬご尽力を賜りました。心よりお礼を申し上げます。今後も、市民の皆さまのご理解とご協力のもと保存、管理に努めるとともに、地域の宝として活用してまいります。皆さまのさらなるご協力をお願い申し上げます。また、登録有形文化財に登録される『三輪崎青年会館』につきましては、三輪崎青年会や三輪崎郷土芸能保存会の活動拠点として、古くから三輪崎の人々に親しまれております。末長く地域の皆さまに活用され、継承されることを願っております」とコメントを寄せている。
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1959(昭和34)年の伊勢湾台風で立木が倒れた際に、本殿裏の蓬莱山の麓から石組(いしぐみ)遺構が発見され、多数の御正体(みしょうたい)などが出土した。このたび、市が出土品の再調査をしたところ、その全貌が明らかになった。
200点弱の御正体は阿須賀神社祭神の本地である大威徳明王(だいいとくみょうおう)を表現した個体が多数を占め、これに薬師如来像や阿弥陀如来像など、熊野三神の本地である尊像を表現した個体が加わる。さらには和鏡や一字一石経(いちじいっせききょう)、銅銭や建築物の金具残欠(かなぐざんけつ)も存在する。
多くの資料に被熱痕が認められることから、室町時代に社殿に奉安されていたものが火災などで焼亡、一括して神体山の麓に納められたものと考えられる。
同神社の西俊行宮司は「長い間丁寧に研究していただき、価値と質の高さを証明してくださった。喜びでいっぱい。2016年に世界遺産に追加登録されたことも含め、当神社は運がいい」と喜びを語る。「おかげさま」は神仏などの目に見えない力の庇護(ひご)を受ける言葉であるとし「人間さま、神仏様のおかげさまです。霊場や聖地にいる、目に見えない方々への感謝、そして目に見える関係者らの努力に感謝申し上げます」と話していた。
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1927(昭和2)年に三輪崎青年会の活動拠点として建築。木造平屋建、切妻造桟瓦葺妻入りで、正面に日の出の浮彫を施し、両端の突出部にペディメント(破風=はふ)を載せる。熊野地方で現存する数少ない青年会館の一つであり、保存状態も良い。現在は三輪崎郷土芸能保存会の「三輪崎の鯨踊」(県指定文化財)、「三輪崎の獅子舞」(市指定文化財)の練習場として利用されている。
同青年会の柳本泰寛会長は「大変光栄でうれしく思っています。先輩たちの思いを受け継ぎ、これからも建物の維持や活動に頑張っていきたい」と話していた。
(2019年3月20日付紙面より)
新宮市内小学校で卒業式
新宮市の公立小学校で19日、一斉に卒業式があった。児童たちは校長から卒業証書を受け取り、思い出の詰まった母校を巣立っていった。
今年は神倉96人、王子ヶ浜68人、三輪崎76人、高田4人、熊野川5人の計249人が卒業した。
三輪崎小では芝﨑勝善校長が一人一人に卒業証書を手渡し、6年間でいろんな経験をしながら、この日を迎えたとし、「皆さんには『ありがとう』の言葉や、笑顔であいさつができる人になってほしい。地に足を着け、これからの人生を歩んでください」と送り出した。
来賓の市教育委員会の湊川大介さんは、道徳心豊かな人、地域を大切に思う心を持ってほしいと呼び掛け、「人としてどうあるべきかを常に忘れないで」。仮屋宏育友会長は小、中学校で得る経験は将来、自分のやりたいことが見つかった時に生かす『貯金箱』と述べ「今後の皆さんの活動を楽しみにしています」と、それぞれ祝辞した。
在校生らは「学校の中心として引っ張ってくれてありがとうございました。自分自身や友達を大切にできる素晴らしい先輩でいてください」と送る言葉。卒業生たちは小学校生活を振り返り、「すてきな仲間と出会い、たくさんのことを学びました」と別れの言葉を述べ、教職員や学校関係者、保護者たちに感謝の気持ちを伝えた。
(2019年3月20日付紙面より)
県立高校で合格発表 (和歌山県 )
和歌山県の県立高校で19日、一般入学試験の合格発表があった。新宮・東牟婁地方では新宮、新翔、串本古座高校で390人が合格した。
合格発表は午前10時、一斉に各校内の掲示板などに張り出された。小雨が降る中、緊張した面持ちで待っていた受験生たちは、自分の受験番号を見つけると友人と抱き合うなどして合格を喜んだ。各校の合格者数は、新宮高校全日制176(定員200)人、定時制7(同40)人、新翔高校118(同160)人、串本古座高校89(同120)人だった。
新宮高校に合格した仲美咲さん(光洋中)は「自分の番号があってうれしかったです。まだ決めていませんが部活に入って勉強と両立させたい」。那智中出身の男子生徒は「合格できてうれしい。バドミントン部に入る予定です。英語が苦手なので置いていかれないように頑張らないと」。
新翔高校に合格した三浦麗音君(緑丘中)は「昨夜は不安で眠れなかったけどとてもうれしい。合格に向けて、中学校3年間の復習を中心に頑張りました。野球部に入って、クラブ活動を頑張りたいです」と喜んだ。
串本古座高校では竹本一晴君(古座中)が「受かるかとても心配だったけど、無事合格して良かったです。部活動は考えていないけど、勉強を頑張りたい。特に英語には力を入れていきたいです」と期待を込めて話していた。
定員に満たなかった高校の追加募集は25日(月)に出願受け付け、27日(水)に学力検査、29日(金)に合格発表する予定。
(2019年3月20日付紙面より)
串本で耳の日記念のつどい (県聴覚障害者協 )
県聴覚障害者協会(福田美枝子会長)が17日、串本町文化センターで公開行事「第38回耳の日記念のつどい」を開いた。式典では聴覚障害者が等しく情報保障を受ける環境実現を目指す機運を醸成。各種アトラクションも織り交ぜ、障害の有無を問わず社会参加を共にするひとときで盛り上がった。
この行事は1981(昭和56)年の国際障害者年の翌年から始まった啓発事業。聴覚障害者とその関係者や県民をつなぐ場として年1回、県内各地で開いている。
今回は同協会紀南ブロック(東牟婁・新宮市聴覚障害者協会とたなべ聴覚障害者協会)が同つどい実行委員会(南村道雄実行委員長)を立ち上げ、式典とアトラクションを計画して当日の来場を呼び掛けた。
式典で南村実行委員長は、手話言語条例制定の推進を掲げ「手話は言語であるという認識を広め、誰もがコミュニケーションできる環境の実現に向けみんなで力を合わせて取り組もう」と呼び掛け。福田会長は、聴覚障害者老人ホーム「きのくにの手」開所報告と協力への感謝を掲げつつ、南海トラフ巨大地震など大地震発災時は聴覚障害者も逃げ遅れないよう呼び掛けるとともに、避難所における同障害者への情報保障をどう図るかを課題視しているとし「聞こえる人も聞こえない人も助け合うためには、音声も手話も交えた社会が大前提。手話を広め、手話を学ぶ場を広げるため手話言語条例制定を目指してほしい」とあいさつした。
来賓を代表して東牟婁振興局健康福祉部串本支所の榎本律夫支所長が仁坂吉伸知事のメッセージを代読。田嶋勝正町長は新宮・東牟婁地方の広域事業として手話奉仕員養成講座が始まっていることを伝え、そのような流れに沿いみんなで支え合い安心して暮らせるまちづくりに努めたいとした。
来賓紹介や祝電披露を経て北尾洋子さんが今回のアピール案を手話朗読。情報保障とその先の社会参加推進に向けた重点スローガン8点を今後の力点として掲げ、来場者は起立などで賛同し採択した。表彰もあり、支援者の小出公味子さんと一障害者として串本町域の支援環境向上に尽力する和田要三さんが誉れを受けた。
その後は同町トルコ文化協会による民族舞踊披露をオープニングにしてアトラクションが始まり、聴覚障害者として社会で活躍する竹内一宏さんの手話落語と山口洋一さんのマジックを楽しんだ後、福引で盛り上がりながらつどいを締めくくった。
(2019年3月20日付紙面より)
個人戦は野尻和利さんが優勝 (新宮弓友会3月例会 )
第33回勝浦バドミントン大会
智弁和歌山・久保亮弥君が3度目の甲子園へ
第3回地域福祉計画策定委員会 (新宮市 )
第3次計画の策定に係る3回目の新宮市地域福祉計画策定委員会が14日、市役所別館であった。ヒアリングや事例調査の結果、近年の福祉分野における国の動向を基に、計画の内容を策定委員に報告し、全会一致で承認された。今後、計画書はパブリックコメントを実施し、3月中に田岡実千年市長に報告される。
委員会は、平成26年度から始まった「第2次新宮市地域福祉計画」が本年度で期限の5年を迎えることから、第3次計画策定にあたり設置。第3次計画は地域福祉を推進するための基本となる。計画期間は来年度から5カ年。市社会福祉協議会の「第3次地域福祉活動計画」と連携して進めていた。
副委員長の中山徹・大阪府立大学名誉教授が第2回策定委員会で提案していた骨子に追加、修正した箇所を報告した。「計画は、市総合計画内の高齢者福祉・介護保険計画や子ども・子育て支援事業計画などと連携し、整合性を持つもの」などと説明。
第3次の基本理念は地域共生社会の実現に向けたこれからの方向性を示すことと考え、第2次の基本理念である「進取の気風と伝統を生かし、共に生き、支え合う地域の福祉をつむぐ―新宮の地域福祉の五つのつむぎ―」を継承するとした。基本理念を実現するために▽つたえる▽つどう▽つなぐ▽つくる▽つみかさねる―の五つの基本方針を掲げた。
委員長を務める水内俊雄・大阪市立大学教授は、地域の現状をどう認識するかについて市の人口推移などを紹介しながら解説した。人口の減少が激しく、老年人口が増加しているとし「県内でも新宮の減少が最も厳しく、相当の覚悟がいる中での地域福祉となる」と説明。年代別や校区別の人口動態などを地図で示し「地域福祉的には町の動きや新築の家屋などに着目していく必要もある」と話した。
委員からは「災害時の避難行動要支援者の支援については、個人情報保護法の観点から名簿があっても生かされないという現状がある」などの指摘があった。事務局は「同意のもとで該当者から情報をいただき、名簿を作成して支援者に渡していくという取り組みを進めている」と回答した。
計画の承認を受け、田中幸人・市健康福祉部長は「計画を職員にも周知徹底し、一生懸命取り組んでいきたい」とあいさつした。
(2019年3月16日付紙面より)
本年度の英会話講座終了 (南紀国際交流協会 )
南紀国際交流協会(西畑栄治会長)主催の本年度英会話講座が13日、串本町文化センターで終了した。同協会は受講生に修了証書を授与し、受講をきっかけにして今後も学ぶ意欲を継続するよう呼び掛けて締めくくった。
この講座は、『使える英語を楽しく学ぶ』をテーマに掲げ、英語に親しむきっかけを提供する機会として例年の年度終盤(1~3月)に期間開講している。本年度は外国語指導助手(ALT)のバイロン・ウエストフィールドさんとトニー・ドミナ(本名はアントニー・ドミナ)さんを講師に迎えて1月16日に開講。受講生33人が初級と中・上級の2クラスに分かれて毎週水曜日の夜半、計9回の講座に取り組んだ。
最終日となった今月13日は、前半で講座、後半で閉講式を実施した。同式では受講生が一人ずつ感想や講師への感謝の気持ちを日本語や培った英語力で発表。講師2人は経験が語学力を高めるとし、西畑会長は今期講座の雰囲気を振り返り「これを機会にし、英語を毎日の生活に取り入れて勉強を続けてほしい」と呼び掛けて受講に感謝した。
修了証書は西畑会長や講師2人から授与。皆勤した受講生から講師2人に花束を贈って感謝し、最後は記念撮影をして締めくくった。
同式に先立って、串本町トルコ文化協会の伊藤アイシェギュル会長が4月から同町国際交流員のドゥルナ・オズカヤさんを講師に迎えてトルコ語講座を始めることをアピールし、参加を呼び掛け。同協会は今月17日(日)に交流行事「樫野崎ハイキング(通訳ガイド付き)」を開くことを受講生に伝え、英語を学ぶ仲間同士の親交を深める新たな機会として参加者を募るなどした。
(2019年3月16日付紙面より)
紀宝町立神内小学校(森脇洋校長)と同町立鵜殿小学校(辻至校長)で15日、卒業式があり、6年生が在校生や教職員、保護者に見守られながら新たな一歩を踏み出した。
神内小学校は13人が卒業。森脇校長が一人一人に卒業証書を手渡し、「皆さんを待ち受けているのは激動の世界かもしれない。たくましく生き抜き、夢と希望を抱いて未来に向かって、いつまでも輝いてください」とはなむけの言葉を送った。
在校生は「送る言葉」で6年生に感謝の気持ちを伝え、『さようなら』を歌って送り出した。卒業生は中学校への決意を伝え、『あとひとつ』を歌って慣れ親しんだ学びやに別れを告げた。
鵜殿小学校は卒業生39人を楽器演奏と拍手で迎えた。卒業証書を授与した辻校長は「直接相手の温もりを感じる距離感を持ち、心遣いで相手とつながってほしい。その営みを重ねて絆へと進化していってください。4月からの数多くの出会いが素晴らしいものであることを願っています」とエールを送った。
在校生が『絆』を歌い、卒業生が『旅立ちの日』を歌うと、保護者らは、たくましく成長したわが子に目を細めていた。
(2019年3月16日付紙面より)
高速道路紀伊半島一周へ (国土交通省 )
一般国道42号(近畿自動車道紀勢線)「新宮道路」と「紀宝熊野道路」について、14日に開かれた国土交通省の社会資本整備審議会道路分科会第18回事業評価部会は、新規事業化は妥当であるとの意見をまとめた。今後、参議院で審議中の2019(平成31)年度予算の成立を受けて、正式に事業化が決定される。
新宮道路は新宮市あけぼの―三輪崎間を結ぶ延長4・8㌔で、事業費は約300億円。紀宝熊野道路は熊野市久生屋(くしや)町―紀宝町神内(こうのうち)間を結ぶ延長15・6㌔で、事業費は約850億円。現在「すさみ串本道路」(19・2㌔)、「串本太地道路」(18・4㌔)、「新宮紀宝道路」(2・4㌔)、「熊野道路」(6・7㌔)が事業中となっている。
自民党の二階俊博幹事長は、事務所を通じて「今回の紀伊半島一周事業化を喜ぶとともに、地域の皆さまが熱望する現在事業中のすさみ南インターチェンジ(IC)―串本IC、新宮北IC―紀宝IC、串本IC―太地IC間の早期開通のための予算の獲得に努めたい」と話している。
和歌山県の仁坂吉伸知事は「一般国道42号新宮道路の新規事業化について妥当であるとのご意見をいただき、心から感謝している。紀伊半島一周高速道路の早期実現は、県にとって企業立地や産業振興、活力ある地域づくりといった将来のチャンスを保障するものとして、また南海トラフ巨大地震などの大規模災害への備えとして、不可欠かつ急務である。こうした中で、今回、三重県内の一般国道42号紀宝熊野道路についても、新規事業化について妥当であるとのご意見をいただいたことから、新宮道路とともに平成31年度に新規事業化され、近畿自動車道紀勢線の未供用区間が全線にわたり事業着手されることを、大いに期待するところである」とコメントを寄せている。
(2019年3月16日付紙面より)
20人の生徒が台湾へ (新宮高校 )
新宮市の県立新宮高校(前田成穂校長)で13日、台湾への海外研修旅行に参加する20人の生徒の結団式があった。旅行は14日~17日(日)の日程で、姉妹校の台湾國立彰化女子高級中學(台湾女子、陳香妘校長)を訪問し、歌や踊りを発表し合う交流会や、アニメ映画『千と千尋の神隠し』のモチーフとなった九份や台北市内などを見学する歴史・文化学習を予定している。
研修旅行は、異文化経験を積むことで日本や郷土を再認識し、同校の教育目標である「知・徳・体バランスの取れた人間形成」「地域社会に積極的に貢献する人材、次代の日本社会・国際社会で活躍できるリーダーの育成」を図る目的。2016(平成28)年3月に初めて台湾女子を訪れて以来、2回目の訪問となる。今回は1年生10人、2年生10人が参加を希望した。生徒らは現地の交流会で『きいちゃんダンス』を披露する予定。
両校は、県が国際交流を目的に台湾の修学旅行誘致を始めたことをきっかけに04(平成16)年から交流。14(平成26)年3月に正式に姉妹校提携を交わした。今年1月には台湾女子の生徒と教職員の計71人が来校し、親交を深め合った。
結団式では前田校長が「交流によって姉妹校の重みを感じるとともに、異文化を理解することも大きな目的の一つ。見るだけではなく文化に触れ考え方を聞き、そして親交を強化なものにしてほしい」とあいさつ。引率の宇戸博一教頭は「言葉は伝わらなくても積極的に交流を」。橘恭子教諭は「ダンスの発表では心を一つにして最高のステージに」と呼び掛けた。
宮井貴浩教諭が出発時間や連絡先などを確認し「行動や振る舞いがそのまま日本の印象となります。いろいろなことを学んで吸収して良い経験をたくさんしてきて」と激励した。
歓迎式典で代表あいさつをする坂本彩海さん(2年)は「大学では国際学部を志望しており、そのためにも海外に行っておきたいと思い希望しました」。カナダやブルネイにホームステイ経験がある坂本さんは「台湾は食べ物がおいしいと聞く。『千と千尋の神隠し』のモチーフとなった街並みも楽しみです」と話していた。
(2019年3月15日付紙面より)
サポーター養成講座に12人 (新宮市 )
新宮市地域包括支援センターは13日、同市の橋本隣保館で「認知症サポーター養成講座」を開いた。12人の参加者を前に、センター職員が「認知症の知識と接し方について」をテーマに講話した。
平成29年4月末現在、市内の高齢者数は65歳以上1万408人、85歳以上1961人で、その中で認知症の症状がある人は490人いる。今後、認知症の症状がある人は増加することが予想されている。
職員は、認知症は誰にも起こりうる脳の病気であると説明。「正しい知識を持ち、認知症の人や家族を支える手立てを知っていれば、尊厳ある暮らしを守ることができる」と話した。認知症の原因や症状、種類などについて解説し、「脳血管性認知症なら、原因となる脳血管の病気の再発を防げば進行を止めることができる。アルツハイマー型認知症なら、治療薬によって進行を遅らせることが可能な場合もある」と早期診断と早期治療の大切さを呼び掛けた。
認知症の人を介護する家族を応援することによって、負担が軽くなれば認知症の人にも良い影響を与えると解説。家族の今の気持ちを知る手掛かりとして▽戸惑い、否定▽混乱、怒り、拒絶▽割り切り▽受容―の四つのステップを覚えておくことが有益と説明した。
職員は終末医療や介護の方針について「軽症のうちから専門家との信頼関係を築くことが大事」とし、日頃から周囲の人に自分の生き方や考え方を理解してもらうよう心掛けることが重要と話した。
参加者らは講話とDVD鑑賞を通して、認知症に対する理解を深めていた。
(2019年3月15日付紙面より)
観光周遊バス実現に向け (串本町 )
串本町文化センターで13日、(仮称)くしもと観光周遊バス推進協議会の設立に向けた準備会があった。同バスは本州最南端付近で7月開所予定の南紀熊野ジオパークセンターと時期を合わせた運行開始が目指されていて、円滑な実現を目指し関係各者が現在の構想について話し合うなどした。
このバスは、JR串本駅、大型宿泊施設、道の駅と本州最南端や樫野崎を結ぶ新規バス路線として開設、運行する方向で実現が目指されている。同協議会はこれを支援する団体として、県と町が各366万7000円、JR西日本和歌山支社が50万円、ホテル&リゾーツ和歌山串本と大江戸温泉物語南紀串本と南海エフディサービスが各5万円を負担して発足させる予定。その時点で必要になる会則、役員体制、事業計画、予算、運行計画といった諸案を適切に固めて運行開始を同センターの開所に間に合わせるため、準備会と題して関係各者が内容をすり合わせる機会を持った。
前述の各団体(県は自然環境室、町は企画課と産業課の2課)に加え、南紀串本観光協会と串本タクシー株式会社の各関係者14人が出席。代表して県自然環境室の岡田和久室長があいさつし、同室から諸案を説明し意見や質問を寄せる形で総会までに煮詰めるべき事柄を探った。
会則案では、同バスの運行目的を▽観光客の利便性向上▽滞在時間の延長や消費の拡大―と設定。初年度は新規バス路線を開設し宣伝と運行支援を事業とし、4月中の設立を目指す。役員体制は町産業課を会長、県自然環境室と南海エフディサービスを副会長、南紀串本観光協会を監事、の各候補とすることなどを申し合わせた。
同日現在の運行計画案は、乗客定員13人のマイクロバス2台(稼働車と予備車)を運用し1日4便(最終便のみ経路延長)を走らせる内容。経路は「串本駅~ホテル&リゾーツ和歌山串本~大江戸温泉物語~道の駅くしもと橋杭岩~串本駅~潮岬(潮岬観光タワー付近)~樫野(樫野崎駐車場付近)~串本駅」の巡回とし、最終便のみ同駅から各大型宿泊施設まで延長運行する想定となっている。白浜以南の鉄道利用促進を狙って特急くろしおとの乗り継ぎを前提にした時刻表編成を意識しているほか、運賃は1日券1000円とし同券の提示で同町コミュニティバスも無料で利用できる方向で調整が進んでいる。
これら説明に対する意見では、▽1便当たりの利用者が13人以上の時の対応▽ビジネスホテルや民宿などの宿泊者も同駅から利用できることの明示▽コミュニティバスとの併用を分かりやすくする情報媒体の作成▽乗車予約制実現の見通し(当面は行わない)▽運行開始の具体的なめど(県は同センター開所と同発を希望)―などがあった。暫定的に事務を担う県自然環境室はそれら意見を参考にしながら諸案を煮詰め、4月中に同協議会の設立総会を開いて円滑な初動を目指すとしている。
(2019年3月15日付紙面より)
自然探訪スクールに40人
新宮市教育委員会と熊野学研究委員会は10日、那智勝浦町の宇久井ビジターセンターで自然探訪スクール第9回講座「春の野草を味わう」を開催した。この日は雨天で、小学生から大人まで40人が参加し室内で講座を受け、揚げたての野草の天ぷらを味わった。
講師の瀧野秀二さん(熊野学研究委員会委員)が春の野草の種類とそれぞれの特徴、似ている植物との見分け方などを丁寧に説明。クマノザクラについても触れた。例年は周辺を散策しながら野草を摘み、採ってきたものを天ぷらにするが、今年は雨天のため、事前に用意した野草をその場で天ぷらにした。
フキノトウやノビル、アシタバ、ツクシ、ヨモギ、ハマアザミ、ツワブキなどを揚げ、野草の料理やトウモロコシ入りの茶がゆなどと一緒に味わった。
すさみ町から参加した山本慶子さん(64)はいろいろな野草の見分け方などを学べたことが印象に残ったと話し「家にツワブキがありますが、こんなにおいしいとは」。
瀧野さんは「できるだけこのような機会を利用し、自然の恵みを感じてもらいたい」と話していた。
本年度の同スクールはこの日で終了。来年度も年間を通して開催される予定となっている。
(2019年3月15日付紙面より)
米国人大学院生らが訪問 (太地町 )
アメリカ・カナダ大学連合日本研究センター(横浜市)の留学生らが太地町や捕鯨について考えるツアーがあった。9日から10日にかけて、大学院生ら9人が町の要所を巡り、地元漁師や町民と交流した。
太地町在住で同センターOBのジェイ・アラバスターさん(44)が主催し、漁協や役場が協力。専門分野のさまざまな大学院生や研究員が参加した。アラバスターさんは「多くの若い学生に太地町を紹介したい。冷静に美しい町を体験してほしい」と話した。一行は9日、追い込み漁が行われる畠尻湾、町立くじらの博物館を巡り、7月から31年ぶりに商業捕鯨を再開する捕鯨船「第七勝丸」に乗船した。
同センターは日本を研究する専門分野などで対応ができる高度な日本語を習得する機関。1961年設立のスタンフォード・センターを前身として63年に設立された。ハーバード大学やプリンストン大学などの14校が加盟している。
畠尻湾ではイルカ追い込み漁を批判的に描いた映画『ザ・コーヴ』について、町で起きた事実を聞いた。続いて、くじらの博物館で、同町学芸員の櫻井敬人さんから約400年前に始まった古式捕鯨の説明を受けた。水族館では、飼育員との質疑応答があった。午後からは「第七勝丸」の船内を見学し、漁協の貝良文参事らから調査捕鯨と商業捕鯨の違いや漁の方法、船での生活について学んだ。
ウィスコンシン大学フルブライト博士研究員のベイリー・アルブレクトさん(29)は「捕鯨については米国では反対が多いですが、知識や情報が不足している」と話した。カナダ人のマシュー・ミックレランさん(35)は「(太地町は)とても静かできれいな町。貴重な機会だった」と感謝していた。
(2019年3月12日付紙面より)
にっぽん丸を見送り (新宮市 )
大型客船「にっぽん丸」(全長166・6㍍、2万2472㌧)が9日午後5時ごろ、「新宮港梛(なぎ)の木見送り隊」や地元太鼓グループ「紀宝楽」に見送られ、新宮市三輪崎の新宮港から神奈川県の横浜港に向け出港した。
今回のクルーズ名は「にっぽん丸で航(い)く 熊野古道プレミアム」。客船は8日午後5時ごろ、新宮港に入港。乗客らはその日の夜、熊野速玉大社で「秋川雅史スペシャルコンサート」を観覧し、9日には熊野古道歩きや観光などを楽しんだ。
出港に伴う見送りセレモニーでは、昨年12月に新宮港が「クルーズ・オブ・ザ・イヤー2018特別賞」を受賞したことを記念し、田岡実千年市長や濱口太史県議らがくす玉を割って祝った。田岡市長は乗船客の来熊に感謝を述べ、「多くの人が新宮港を利用してくれたことが賞を頂く大きな力となった。開港40周年を迎える節目の時にうれしい報告となりました」とあいさつ。濱口県議は梛の木見送り隊の取り組みや、熊野速玉大社の御神木である梛の意味などについて説明し「熊野は癒やしとよみがえりの地。日々の生活に疲れたとき、悩んだときは、ぜひこの地をまた訪れてください」と呼び掛けた。
紀宝楽の勇壮な演奏が響く中、にっぽん丸は出港。見送り隊や市民らの「さようなら、また来てね」の声に、乗客らは「ありがとうございました」「また来るね」などと応えていた。次回は29日(金)にスターレジェンドの入港を予定している。
新宮市では、新宮港を旅立つクルーズ客船を一緒に見送る「梛の木見送り隊」会員や外国語ボランティアを募集している。問い合わせは市企業立地推進課(電話0735・23・3333)まで。
(2019年3月12日付紙面より)
古座川町の桜まつり実行委に (第三銀行 )
第三銀行(岩間弘取締役頭取)=三重県松阪市=が8日、古座川町の桜まつり実行委員会(会長・西前啓市町長)にちょうちん200個を寄贈した。
同まつりが開かれる佐田地内では例年、区民が約3000本あるとされるソメイヨシノの開花時期に合わせてちょうちんを飾り付け、夜半に点灯して情感を盛り上げている。近年は区民の高齢化に伴い、役場の若手職員も協力。今年は18日(月)に設置をし、23日(土)前後の開花状況を見て点灯を始める予定だという。
設置範囲は、串本町消防本部七川分駐所そばからおおじゃの森までの国道371号沿い(今津橋~佐田桜の広場間を除く)と同森駐車場や佐田桜の広場。役場地域振興課によると経年劣化による配線など各資材の減少で現在飾っているちょうちんの数は未知だが、今回の寄贈によりかなりの割合で更新が進むと見込んでいる。
この日は浅野章・取締役常務執行役員、小松正実・営業本部紀州地区営業部長兼地方創生推進地区統括、同本部ソリューション営業部地域振興課の清水久史課長、古座支店の山本繁支店長が来庁。西前町長と仲本耕士副町長、洞内宏文地域振興課長が応対し、ちょうちんの寄贈を受けた。
浅野・取締役常務執行役員は「古座川町の歴史と伝統のある桜まつりにご利用いただき市民に喜んでいただけるとのことで、一つの地域貢献ができたのかなと思う。引き続き地域の皆さまのためにできることをしっかりとやっていきたい」とあいさつ。
西前町長は「(早咲きの)ヤマザクラがクマノザクラに変わったというか、今は一つの転機かなと思っている。クマノザクラをメインにした取り組みを皆さまと共に広げ、サクラのまちづくりに頑張っていこうと思っているので、今後とも協力を賜ることを切に願いたい」と述べて感謝した。
同銀行は過去にもちょうちんを寄贈していて、今回は10年ぶりとなる。同実行委員会は31日(日)午前10時~午後2時、佐田桜の広場を拠点にして桜まつりを開く予定。
(2019年3月12日付紙面より)
新宮市と北山村が連携訓練
新宮市消防本部(川嶋基正消防長)は10日、北山村大沼の村立北山中学校体育館で北山村消防団(中瀬古武雄団長、68人)と連携訓練を実施した。市から7人、村から37人が参加し、心肺蘇生法や自動体外式除細動器(AED)の取り扱いなどの訓練を行い、有事に備えた。
村は2016年4月から消防団に関する事務、消火栓や防火水槽の維持管理などを除く消防事務を市に委託している。救急搬送や火災が発生した際は、市消防署熊野川消防出張所(同市熊野川町日足)から救急車や消防車が出動している。村役場(大沼)までの所要時間は約30分。村にはポンプ車など消防車両が4台ある。
連携訓練は今回で3回目。団員らは佐藤春樹・救急救命士の指導で、心配蘇生法の重要性やAEDの使用法を学んだ。実践訓練を通して救命処置の必要性や重要性を習得し、救命率の向上を図った。
訓練を終え、川嶋消防長は「反省や検証をして悪いところなどを話し合い、訓練を繰り返していくことが技術と知識の向上につながる」と講評。中瀬古団長は「人命救助は重要な任務の一つで、今日の訓練は意義深いものだった。貴重な体験を糧に、事故や災害などにおける適正な対応へとつなげていければ」と話していた。
(2019年3月12日付紙面より)
県小学生サッカーBリーグ決勝大会
春季紀南社会人卓球大会
地元勢では新宮SSSが3位に (第20回まぐろカップ )
事業採択時評価手続きを開始 (国土交通省 )
国土交通省は1日、一般国道42号(近畿自動車道紀勢線)「新宮道路」と「紀宝熊野道路」の2019年度予算に向けた新規事業採択時評価手続きを開始したと発表した。認められれば紀伊半島を一周する高速道路の全区間が事業化する。
新宮道路は新宮市あけぼの―三輪崎間を結ぶ延長4・8㌔で、事業費は約300億円。紀宝熊野道路は熊野市久生屋(くしや)町―紀宝町神内(こうのうち)間を結ぶ延長15・6㌔で、事業費は約850億円。
現在「すさみ串本道路」(19・2㌔)、「串本太地道路」(18・4㌔)、「新宮紀宝道路」(2・4㌔)、「熊野道路」(6・7㌔)が事業中となっている。
二階俊博代議士通信によると、県知事への意見照会後、第三者委員会の審議を経て事業化が決まる予定。「今回の手続き開始は大きな前進であり、一日も早い高速道路の紀伊半島一周完成に向けて、国、県挙げて頑張りますので、用地のご協力など、地元としてできることは地元でご努力いただくことをお願いします」とし、事業中のすさみ串本道路、新宮紀宝道路、串本太地道路について関係者の努力で順調に工事も進んでおり、早期完成をめざして対応していくとした。
(2019年3月3日付紙面より)
6年生が学習発表 (勝浦小 )
那智勝浦町立勝浦小学校(上浦一剛校長)は1日、勝浦漁港にぎわい市場周辺で6年生41人の学習発表会を開いた。児童らは「愛(いと)しの那智勝浦町を盛り上げます」と書かれた手作りのパンフレットを手に、観光客や地域住民に向けて町のPRを繰り広げた。
町おこしも兼ねて、同校では毎年6年生の学習発表会を校外で実施している。子どもたちは班ごとにテーマを決め、事前に取材した各地域の魅力をポスターやパンフレットに仕上げ、お土産のビン玉ストラップなども用意。にぎわい市場の海側などに四つのブースを設置し、各テーマのポスターセッション(集団活動)を展開した。
PR内容は▽「世界遺産~紀伊山地の霊場と参詣道~」と題し、熊野那智大社や補陀洛山寺の歴史、太古の巨大カルデラ噴火▽漁港近辺の温泉、生マグログルメ▽ビン玉による町おこし―など。各ブースで観光客を前に、工夫を凝らした発表があった。「呼び込み隊」が編成され、観光桟橋に出向いてボートを乗り降りする乗客らにパンフレットを配布し、にぎわい市場へ案内するなどの活動も実施した。
ポスターセッションでの発表を終えた鎌田桜舞(ふぶき)さん(12)は「カルデラ噴火と那智の滝の話を聞いてくれた人が『知らない人が多いのによく調べたね』と褒めてくれてうれしかった」と笑顔を見せた。学年主任の金澤有史教諭は「子どもたちは自主的に休日を使って熱心に取り組んでいました。地域の人たちや取材先の歓迎を受け、とてもやりがいを感じたようです。今後も何らかの形で続けていければ」と話していた。
(2019年3月3日付紙面より)
紀宝町立鵜殿小学校(辻至校長、児童232人)で2月28日、音楽会があった。2年生39人が参加し、女性4人組ボランティア団体「ブレスユー」による美しい音色を堪能した。
ハープの海辺佳子さん、フルートと歌の羽山康子さん、ピアノの大前喜代子さん、フルートの岡沢ふみよさんが訪問した。
アニメ映画『耳をすませば』の挿入歌『カントリーロード』や、春にちなんで『はるがきた』、童謡『うれしいひなまつり』を演奏。オペラ『私のお父さん』を羽山さんがイタリア語で歌った。
ディズニーアニメ映画『アナと雪の女王』の『レット・イット・ゴー』を演奏すると、「大好きな曲」と笑顔を見せる女の子もいた。
演奏終了後は、児童が授業で覚えたパプリカダンスを踊り、メンバーを楽しませた。
音楽会を後援した町学校支援本部元気キッズの前地実也さんは「本年度から町内の各学校に呼び掛けを行っている。今後も継続できるように音楽活動を支援していきたい」と話していた。
(2019年3月3日付紙面より)
熊野川舟下り今季始動
川の参詣道として世界遺産に登録されている「熊野川」を巡る川舟下りの定期乗合便が2日から始まった。平安衣装の女性らを乗せた第1便が、語り部の尾﨑智子さんによる篠笛(しのぶえ)の合図で新宮市熊野川町田長(たなご)の河原から出航した。本年度の外国人乗客数はすでに昨年度を上回っている。
外国人乗客は、集計を開始した平成26年度は512人だったが、27年度は1055人と倍増。本年度は2月末で1963人。多いのはアメリカ、ドイツで、その他オーストラリア、イギリスなどとなっている。
川舟下り事業は平成17年9月にスタート。最も乗客が多かったのは19年度の5670人。紀伊半島大水害で9月から翌年3月末まで休航した23年度が2426人と最も少なく、その後2千人台が続いていたが、26年度3243人、27年度3932人、28年度には4127人と徐々に回復してきている。本年度は2月末現在で3944人。
紀伊半島大水害の際、田長の道の駅隣にあった熊野川川舟センターが流失。昨年3月、6年6カ月ぶりにセンターが復活した。乗船客数は回復しているが、舟の製作費を負担する余裕がなく、昨年末に乗船客の受け入れ体制充実を図るためクラウドファンディングで支援を求めたところ、目標金額を超える244万2000円(支援者数142人)が集まった。
今季運航開始式では、主催者を代表して一般財団法人熊野川町ふれあい公社の下阪殖保代表理事がクラウドファンディングの支援者らに感謝を述べ、「皆さまのご支援を無駄にせぬよう、歴史あるこの川の参詣道を、これからも守り続け、後世に伝えていくために努力を重ねていきます」。来賓の田岡実千年市長が「新宮市が世界に誇る素晴らしい観光メニュー」とあいさつ。4月に改修工事完了予定の「交流促進施設さつき」と合わせて、より多くの人に来ていただければと話していた。
(2019年3月3日付紙面より)