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2022年01月28日
1 コロナ撲滅願い鬼面札調製 熊野本宮大社で節分準備 (田辺市本宮町)

 2月3日(木)の節分を前に、田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)では福豆と鬼面札の調製がピークを迎えている。同大社における鬼面札の調製は今年が初。新型コロナウイルス感染症の撲滅を願い、節分祭・追儺(ついな)式参列者や厄払い祈祷(きとう)を受けた人に授与される。

 鬼面札は戦前から同大社に残る鬼面印を使用。版木は昨年に調製したもので、鬼面の左右には牛王(ごおう)宝印、そして災厄を払い、疫病を除いて福を招く神として信仰される蘇民将来にあやかり「七難即滅 本宮再生 蘇民将來子孫家」の印が押されている。

 調製は1週間ほど前に開始。27日には神職らが、奉書紙に八咫烏(やたがらす)神事で調製した宝印を押すなどして鬼面札を完成させていった。来月3日までに約300体を仕上げる予定となっている。

 節分祭・追儺式当日は、新型コロナウイルス感染拡大状況を鑑み、神事を縮小。撒豆は豆を奉書紙に納めて行うなど

の感染防止対策を講じる。

 例年なら神職や神社役員らが豆をまきながら拝殿の回廊を3周し鬼を追い払うが、今年は神職のみで斎行。最後の豆まきは神職と厄年の人のみで行う。

 福豆、鬼面札は当日に限り、参拝者と厄よけ・開運招福の祈祷を受けた人に授与する。また、鬼面札は2月28日(月)までに厄払い祈祷を受けた人にも授与される。

 同大社の節分祭・追儺式は午後4時から。九鬼宮司は「新型コロナウイルス、オミクロン株の1日も早い撲滅を祈る限り。多くの人が困難を乗り越えられるよう、思いを込めて神事を執り行いたい」と話している。

(2022年1月28日付紙面より)

神職らが宝印を押し、鬼面札を完成させていった=27日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
コロナ撲滅を願い調製された鬼面札
2022年01月28日
2 賢く性の知識身に付けて
 太地中学校で思春期講座  

 太地町立太地中学校(山田貴也校長)でこのほど、3年生11人を対象とした思春期講座があった。かづこ助産院の本舘千子(もとだて・かづこ)院長が「『いのち』が大切より『あなたが』大切」と題して講話した。

 高校進学を控えた生徒に性に関する正しい知識を身に付けてもらうことが目的。本舘院長は串本町から紀宝町までのさまざまな教育現場に立ち、命の大切さや思春期に起こる体と心の変化、性の権利、科学的根拠に基づくさまざまな知識を学ぶ「包括的性教育」の必要性などについて伝えている。

 本館院長は生徒たちに「高校生になったら、好きな人ができたり、恋をしたりすることもあると思う。恋愛で自分を傷つけないため、相手を傷つけないためには学習が必要です」と語り、性的マイノリティー(LGBTQ)や妊娠が起こる仕組み、性感染症などについて改めて知識を伝えた。

 「紅茶と同意」の動画で性的同意について紹介し「デートDVやセクハラ、痴漢など、同意のないものは全て性暴力。水着で隠れるプライベートゾーンだけでなく、嫌な人には髪一本だって触れられたくない」と言及。

 「だまされないよう、助けてと言えるよう、嫌なことは嫌と言うことができるように、皆さんには賢くなってほしい」と語り、「今後心配なこと、困ったことができたら相談に乗ります」と呼び掛けていた。

(2022年1月28日付紙面より)

本舘千子院長が講話=太地町立太地中学校
2022年01月28日
3 スマホで「手軽」確定申告
 御浜町長が模擬体験  

 所得税の確定申告が2月16日(水)から始まるのを前に、尾鷲税務署(柳生憲吾署長)は25日、御浜町役場でスマートフォンを使った申告をPRした。大畑覚町長が模擬体験し「スマホは初めてだが、思ったより簡単で、短時間でできる」と手軽さを伝えた。

 国税庁では新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として、会場の混雑を緩和するためスマホを使った確定申告書の作成、送信を呼び掛けている。今回からはスマホのカメラで源泉徴収票を撮影すれば、金額や支払者情報などが自動で入力されるようになった。

 この日は大畑町長が国税電子申告・納税システム「e―Tax」による申告書の作成を模擬体験した。国税庁ホームページからスマホ専用画面を開き「確定申告書等作成コーナー」に必要事項を入力し、還付の確定申告書を5分程度で作成した。

 2021(令和3)年分確定申告は、所得税・復興特別所得税・贈与税が3月15日(火)まで、消費税・地方消費税が同31日(木)まで。感染症対策のため、会場で申告する場合は、入場整理券が必要となり、各会場で当日先着順に配布、または、通信アプリ「LINE(ライン)」の国税庁公式アカウントから事前発行する。

 国税庁は動画による確定申告書の作成方法(「動画で見る確定申告」で検索)をホームページ上で紹介している。

(2022年1月28日付紙面より)

スマホによる確定申告模擬体験をする大畑覚町長=25日、御浜町役場
2022年01月28日
4 登録証とプレートを伝達
 物件「旧谷畑家住宅主屋」  (串本町 )

 串本町西向、岩渕地内にある登録有形文化財〈第30―0316号〉「旧谷畑家住宅(こざがわ)主屋(おもや)」で26日、その登録証とプレートの伝達があった。所有する社会福祉法人和歌山県福祉事業団の佐武寛子・古座あさかぜ園園長は「改めて貴重な建物だと受け止め、これからも大事に使わせていただきます」と語り、登録証とプレートを預かった。

 この物件は、1954年に材木商の谷畑家が建築した木造2階建て一部平屋建て家屋。良材を用い凝った造作に加え、2階の座敷が古座川の眺望に秀でる配置になっているなど立地を生かした設計も宿す近代和風建築の好例として国土の歴史的景観に寄与していると評価され、昨年6月24日付で国の文化財登録原簿に記載された。町内では「樫野埼灯台旧官舎」「旧神田家別邸(稲村(とうそん)亭)」に続き3件目、旧古座町域では初の登録有形文化財記載となっている。

 現在は同事業団が谷畑家から譲り受け、同園が就労訓練を目的とした事業所〈飲食店〉「うどんとうなぎの古座川」などで運用中。同日現在、職員5人と入所者1人の6人チームで火曜日以外の午前11時~午後2時に営業していて、その一般利用を通して物件の内外に親しむことができる。

 この日は町教育委員会教育課の鈴木一郎次長らが物件を訪ね、このほど文化庁から町教委へ届いた登録証と砲金製のプレートを佐武園長へ伝達した。併せて登録に伴う手続き事項の説明をし、今後の適切な管理と他の文化財登録制度より緩やかな制約下での鋭意活用を促した。

 同事業団にとっては、御坊市にある物件「なかがわ(旧中川家住宅)主屋(しゅおく)」(現・事業所「そば&Cafeなかがわ」)に続き2件目となる登録有形文化財。佐武園長は、前例となるこの物件を参考にしつつ今後の管理に努めると話している。

(2022年1月28日付紙面より)

登録有形文化財プレートの伝達を受ける佐武寛子園長(左)=26日、串本町西向
旧谷畑家住宅(こざがわ)主屋。現在は飲食店「うどんとうなぎの古座川」などとして運用中
2022年01月28日
5 ペルーの暮らしに触れる  在外県人会とオンライン交流  (新宮高校 )
2022年01月28日
6 上手に回せるかな?  わかば保育園でこま作り  (那智勝浦町 )
2022年01月28日
7 子どもの成長を実感  くろしお児童館で手形・足形アート  (新宮市 )
2022年01月28日
8 827人が3回目接種を予約  まなびの郷での集団接種  (紀宝町 )
2022年01月28日
9 タブレット使い学び深める  明神小と花坂小、梁瀬小  (古座川町 )
2022年01月28日
10 3回目のワクチン接種  2日で345人が来場  (那智勝浦町 )
2022年01月20日
11 ワクチン接種、いつ?
 前倒しに向けて準備進む  (新宮市、那智勝浦町など )

 新たな変異株「オミクロン株」による新型コロナウイルス感染症の拡大が急激に広がる中、各自治体では新型コロナワクチン3回目の早期接種に向け急ピッチで準備が進められている。

 国は13日、64歳以下の一般の人について、2回目を打った後の間隔を従来の8カ月から7カ月へと前倒しする方針を発表。さらに17日、岸田文雄首相は3月以降の接種前倒しを加速させる意向を示した。

 多くの自治体で一般向け3回目接種に向けた計画発表が待たれる中、新宮市や那智勝浦町などに今後の接種スケジュールと現状を聞いた。

  □     □

■新宮市



 新宮市では、今月から医療従事者や高齢者施設等入所者、施設従事者などに対する接種を開始した。2月からはワクチンを2回接種してから一定期間が経過(年齢によって異なる)した18歳以上の対象者に向け接種を進めていくという。1回目は6日(日)に集団接種を予定しており、2月は会場での接種を毎週実施していく。

 国の方針(前倒しなど)を随時踏まえながら、対象者には順次接種券を送付しており、接種会場や日時などの詳細を記した案内も同封。

 2回目の接種が個別接種であった人は追加接種も個別接種となる見通し。ワクチンはファイザー社製かモデルナ社製のいずれかを使用する予定。なお、2回接種を完了している市民は2万1000人強で、うち18歳以上が追加接種対象となる。

  □     □

■那智勝浦町



 那智勝浦町では、医療従事者への接種券を昨年11月25日に郵送し、12月前半から接種を実施している。

 65歳以上の一般高齢者には昨年12月20日から接種券を郵送。今月24日(月)から体育文化会館で集団接種を開始する。

 今後のワクチン接種について町は、個別接種は行わず集団接種のみで進めていくとしている。3回目接種の終了は6~7月を見込んでいる。

 また、今月末からインターネットでのウェブ予約サービスにも対応するという。

  □     □

■太地町、北山村では



 太地町では、18日から町多目的センターで接種が始まった。接種後8カ月の期間を満たした町民に接種券の送付を行っているが、6カ月に前倒しになったことから、順次対象者に接種券を送付し接種を進めていくという。なお、現時点では接種完了時期は未定。

 北山村では、来月中旬に集団接種を行う予定としている。

(2022年1月20日付紙面より)

写真はイメージ
2022年01月20日
12 紀伊半島大水害から10年
 土砂災害研究講演会  (那智勝浦町 )

 国土交通省近畿地方整備局紀伊山系砂防事務所と和歌山県、那智勝浦町は18日、同町の体育文化会館で土砂災害研究講演会「紀伊半島大水害から10年~あの日の災害を忘れない~」を開催した。一般、関係者など120人が来場。同水害を契機に進められている土砂災害に関する話題や研究の動向について、講演や報告が行われた。

 2011年に発生し、紀伊半島に甚大な被害をもたらした同水害。講演会は昨年9月に10年を迎えたことを機に、災害を風化させず、関係機関などの活動を地域に周知することを目的に実施された。

 会場には同水害語り部の防災士・久保榮子さんの体験紙芝居や手作りの資料、和歌山県土砂災害啓発センターの活動や水害の実情を伝えるパネルなどが展示された。

 堀順一郎町長は「水害の記憶を後世に伝えていくことが重要。被害を最小限に食い止めるためには防災意識の向上が必要。改めて防災を考える機会としていただけたら」とあいさつした。

 町立色川中学校の生徒10人が「今、私たちにできること」と題し、取り組んできた防災学習の発表を行った。水害で口色川が被災しているため、地域の防災意識の低下を危惧し、色川小・中学校の児童・生徒が防災学習に継続して取り組んでいるという。

 児童らは地域の防災意識確認のために全戸のアンケートを取り、早期避難しない理由などを把握。防災パンフレットを作成して住民に配布した。啓発センターや町、町消防などから「色川地域は土砂災害が発生しやすい」「紀伊半島大水害の詳細」「非常食の作り方やパーティション、テントの設置」などを学んだと説明した。

 同校では敬老の日に高齢者宅を訪問する取り組みをしており、今年からは防災意識の向上のために、訪問時に防災対策の提案や早期避難の呼び掛けも行っているとした。生徒は「色川には若者が少ない。いざというときに高齢者を支える必要がある。中学生でもできることが多くあることを学んだ」。

 今後については「大好きな色川の自然と大切な人たちの命を守りたい。災害はどこで、いつ起きるか分からない。繰り返し学ぶことが大切。これからも避難の大切さを訴えていきたい」と締めくくった。

 そのほか、京都大学防災研究所流域災害研究センターの竹林洋史准教授が「土砂災害防止のための最新技術」を、国土技術政策総合研究所土砂災害研究部砂防研究室の主任研究官の木下篤彦さんが「大規模土砂災害対策技術センターでの10年間の研究成果」、県土砂災害啓発センターの坂口隆紀所長が「和歌山県土砂災害啓発センターの取り組み」、近畿地方整備局紀伊山系砂防事務所の田村友秀副所長が「紀伊山系砂防事務所のこれまでの取り組み」を講演・報告した。

 紀伊山系砂防事務所の山本悟司所長は「講演会を通して、災害や防災に関心を持っていただき、東日本大震災や紀伊半島大水害を思い出してほしい。災害はいつ発生するか分からないため、しっかりと準備をいただけたら」と語った。

(2022年1月20日付紙面より)

色川中学校の生徒が取り組んできた防災学習について発表した=18日、那智勝浦町の体育文化会館
紀伊半島大水害に関連するパネルが展示された
来場者ら
2022年01月20日
13 出火時の初動態勢を実践
 錦江山無量寺で防火訓練  (串本町 )

 串本町串本にある錦江山無量寺(東谷洞雲住職)で17日、防火訓練があり同寺と町教育委員会が両輪で出火時の初動態勢を実践するなどした。

 この訓練は文化財防火デー(1月26日)の趣旨に基づき実施。同寺は国の重要文化財指定を受ける襖絵(ふすまえ)(紙本墨画竜虎図)など貴重な寺宝を複数所蔵するため毎年、町教委と連携して町消防本部に指導を求めつつ出火時の初動確認に取り組んでいる。

 町教委によると、今年は本尊を安置する本堂からの出火を想定して訓練を開始。東谷住職らは消防への通報と消火器による初期消火、串本応挙芦雪館の職員らは来館者や拝観者の避難誘導、駆け付けた前芝雅嗣総代長ら総代は手分けして寺宝を門外へ運び出し自衛消防活動(消火栓からの放水準備)を試みつつ消防を待ち、消防は到着後速やかに同寺周辺に水利を得て放水するまでの手順を実践した。

 その後は消防から訓練講評を受け、訓練用水消火器を用いた使用訓練にも取り組んで火が小さいうちに対処するすべも磨いたという。

 東谷住職によると、昨年に消防から指摘された通報装置の不備解消が完了し今回は正常な作動が確認できたそう。他方、「あらかじめ手順を考えておくことが大事だと思った」と今回の訓練を振り返り、体制確立を今後の課題として見据えた。

 旧串本町域の同寺とともに、旧古座町域の薬王山成就寺と佛光山善照寺も隔年交互でこの訓練に取り組んでいて、今年は善照寺が2月2日(水)午前10時から実施予定となっている。

(2022年1月20日付紙面より)

消火栓からの放水準備の手順をこなす総代ら=17日、串本町串本(町教育委員会教育課提供)
訓練用水消火器を使って使用訓練に臨む東谷洞雲住職(右)ら(同提供)
2022年01月20日
14 西田健さん、無投票で5選
 「五つの項目を実行する」  (紀宝町長選 )

 任期満了(2月4日)に伴う紀宝町長選が18日に告示され、現職の西田健さん(73)=無所属=のほかに立候補の届け出がなく、西田さんが無投票で5選を果たした。同町長選の無投票は2014年以来8年ぶり。今月24日(月)に当選証書が付与される。

 西田さんは午前9時に同町鵜殿の選挙事務所前で第一声を放ち、選挙カーで町内を遊説。届け出が締め切られた午後5時すぎ、事務所前に戻ると、集まった支持者らから拍手で迎えられた。

 簡素化した祝賀式で後援会長の神園敏昭さんが「謙虚な気持ちで誇りと愛着の持てる魅力ある町づくりにまい進を」と西田さんを激励した。

 妻の雅代さんと共に、孫の栞菜さん(小6)、心音さん(小4)から花束を受け取った西田さんは「5期目の挑戦をさせていただき、無投票となったことは皆さま方のご支援のおかげ」と感謝した。

 5期目に向けて「約束した五つの項目を実行することが責務。『人の命が一番、子どもは町の宝、高齢者は町の誇り』と誇りと愛着の持てる魅力ある町づくりの取り組みを進めていく」と決意を述べた。

 西田さんは1948年、旧鵜殿村生まれ。72年に鵜殿村に奉職。産業建設課長、総務課長などを歴任し、2000年に鵜殿村長に初当選。06年に旧鵜殿村と旧紀宝町が合併して誕生した紀宝町の町長選で当選し、現在4期目。20年から県町村会会長、21年から全国町村会副会長を務めている。

(2022年1月20日付紙面より)

孫の栞菜さん(左端)から花束を受け取る西田健さん=18日、紀宝町鵜殿
2022年01月20日
15 「M―1」優勝で三重№1に  県大会3冠達成で有終の美  (有馬クラブ )
2022年01月20日
16 地震や風水害時の行動考える  神内小で防災体験学習  (紀宝町 )
2022年01月20日
17 基本的な感染防止の徹底を  町民に向けメッセージ  (那智勝浦町 )
2022年01月20日
18 不要不急の外出控えて  症状があればクリニック受診を  (和歌山県 )
2022年01月20日
19 力強い絵画で「火の用心!」  園児と婦人防火クラブがポスター制作  (新宮市三輪崎 )
2022年01月20日
20 地域の子ども守りたい  はま建装がマスクを寄贈  (北山村 )
2022年01月20日
21 皆さまに感謝伝えたい  わかば保育園が50周年  (那智勝浦町 )
2022年01月20日
22 クッキー作りに挑戦  下田児童館で子ども料理教室  (新宮市 )
2022年01月20日
23 住民税非課税給付を承認  町議会が第1回臨時会で  (古座川町 )
2022年01月20日
24 収穫追い込みを迎える  重畳山のポンカン生産  (串本町 )
2022年01月20日
25 当選者延べ491人決める  お年玉プレゼント抽選実施  (串本リリースタンプ会 )
2022年01月20日
26 お悔やみ情報
  
2022年01月13日
27 岡さんと市村さんが受賞
 「ふるさとの田んぼと水」子ども絵画展  (北山小 )

 全国水土里(みどり)ネットが主催する「ふるさとの田んぼと水」子ども絵画展2021の審査結果がこのほど発表され、北山村立北山小学校(松本広明校長)の岡こころさん(6年)が文部科学大臣賞、市村亜莉朱(ありす)さん(同)が日本政策金融公庫農林水産事業本部長賞を受賞した。11日には同村大沼の村民会館で表彰式が行われ、山口賢二村長から表彰状を受け取った。

 絵画展は子どもたちに田んぼや農村に関心を持ってもらい、田んぼやため池、農業用水路などの風景、大切な水路を守っている人たちの姿を通して水の循環や環境保全への理解を促し、大人たちへのメッセージとして子どもたちのまなざしを届けることを目的に毎年開催している。

 今年のテーマは「新発見!わたしたちのふるさと自慢」。全国4120点の中から入賞6点、企業賞27点、入選150点、地域団体賞45点が選出された。同校では初めての応募となり、2部門で受賞。2人の作品は昨年12月4日から11日まで東京都美術館に展示され、今後は今月末まで村民会館に飾られる。

 表彰式では、松本校長が受賞までの経緯を説明し「北山小、中学校のみんなにとっても誇りであり、自信につながります」とあいさつ。山口村長が「報告を受け驚いたと同時に、大変うれしくなった。今後も応募を続け、再び素晴らしい賞が得られるよう頑張ってください」とたたえ、岡さんと市村さんに表彰状を伝達した。

 岡さんは「こんなにいい賞を頂けてうれしいです。地域の特産物であるじゃばらを懸命に収穫している姿を伝えたいと思った。これからもいろんな作品で村のことを知ってもらいたい」。

 市村さんは「まさか自分が受賞できるとは思っていなかったのでうれしい。私が大好きな牛を育てている牧場の人を考えました。この先も絵など、たくさん描いていければ」と話していた。

(2022年1月13日付紙面より)

文部科学大臣賞を受賞した岡こころさん(左から2人目)と日本政策金融公庫農林水産事業本部長賞受賞の市村亜莉朱さん(同3人目)=11日、北山村大沼の村民会館(一時的にマスクを外して撮影)
山口賢二村長(右)から表彰状が手渡された
2022年01月13日
28 それぞれの視点で研究発表
 南紀熊野ジオパーク探偵団  

 南紀熊野ジオパークをフィールドに中高生が自然や環境について調査研究をする「南紀熊野ジオパーク探偵団」(団長=東垣(あずま・わたる)・南紀熊野ジオパークセンター長)の活動発表会が8日、オンラインで開かれた。漂着海洋ごみの調査に参加した県立新宮高校、海南高校、田辺高校の生徒や研究者ら約20人がそれぞれの視点で意見を交わした。

 昨年発足した同探偵団は「think locally, act globally(地域で考え、地球規模で行動)」をモットーに、地元が抱える問題解決に向けて生徒たちが自立的に考え、世界に情報発信していくことを目指している。本年度の研究テーマは「海洋環境を考える」で、昨年10月に有志の生徒らが新宮市の三輪崎海岸および白浜町の志原海岸で漂着海洋ごみの収集、分類、計量調査を実施した。

 新宮高校の坂本美波さん(2年)は社会科学の視点から、リデュース(ごみの発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再資源化)に向けて個人・企業が取り組むべきことを発表。「身近にある海のことですら知らないことが多かった。今後、国際交流の場で研究成果を発表する予定で、自分の視点を大事にしながら結果を伝えていきたい」と語った。

 寺地航琉君(同)と深瀬孔一朗君(同)は「生物に有害な環境ホルモンへの対策」と題し、両海岸で収集した環境ホルモンを含むと思われるごみの単位面積当たりの重さを算出して比較。「三輪崎海岸ではペットボトルが多かった」と言い、地域と協力してごみ収集に取り組む重要性を述べた。

 調査をサポートした京都大学学際融合教育研究推進センターの島村道代さん(地球環境科学博士)は、最新の研究にも触れつつ「昔は瓶などのリユースできる容器が一般的だったが、なぜプラスチックに置き換わったのか。経済合理性や歴史的背景を考えることも重要。環境ホルモンは、プラスチックへの添加物と、環境中に排出された殺虫剤成分DDTなどの汚染物質をプラスチックが吸着する作用の両面から考える必要がある」と言及。

 東団長は「とてもレベルが高かった。海洋ごみは漂着するものもあれば、太平洋で浮遊するもの、海底に沈降するものもある。世界規模の視野でも、ミクロの視点でも考える必要がある非常に面白い問題。皆さんの可能性は無限に広がっている。それぞれの視点を生かして研究を続けて」と講評した。

(2022年1月13日付紙面より)

生徒たちの研究発表の様子=8日
2022年01月13日
29 宇宙探究コース新設目指す
 串本古座高校で来年度から  (和歌山県 )

 和歌山県が12日、県立串本古座高校における普通科宇宙探究コース新設に向けた取り組みを来年度から始めることを発表した。

 小型ロケットの打ち上げ開始をきっかけとした県南部活性化のための取り組み。県教育委員会県立学校教育課と要する関係先との接点を複数有する県産業技術政策課が両輪となり、宇宙に関心を持つ生徒を県内外から呼び込んで生徒数確保を図りつつ同校魅力化プロジェクトを通して培っている地域との連携も生かして目的の達成を目指す。

 両課は2024年度に同コースを新設する着地点を見据えてロードマップを描いていて、22年度以降の全入学生を対象に総合的な探究の時間の単元として「宇宙関連学習」を導入し、併せて部活動における宇宙との接点の充実や関連イベントなどへの生徒参加を積極推進する。23年度普通科グローカルコース入学生を対象に選択科目「宇宙科目」〈2年生より選択可〉を暫定的に導入(コース新設に伴う再編の検討が今後あるため)し、24年度から普通科宇宙探究コースを選択できる筋書きとなっている。

 これら段階的に進む同マップの実現に向け、受け入れ側は22年度から2カ年計画でカリキュラムや広報戦略の検討を始め▽宇宙教育の専門的知見を有する者を教員として採用▽有識者や企業などによる検討委員会運営▽受け入れ環境の整備―など要する素地の構築を進めるという。宇宙専門のコース設置は公立高校では全国初の事例という。

(2022年1月13日付紙面より)

24年度の普通科宇宙探究コース新設が目指される県立串本古座高校=12日、串本町串本
2022年01月13日
30 正月の縁起木を展示中
 宇久井ビジターセンターで  (那智勝浦町 )

 正月に飾る赤い実といえばセンリョウ・マンリョウ・アリドオシ。「千両万両有り通し」の語呂合わせで、三つを並べて金運アップや商売繁盛の願掛けをする縁起物だ。

 アリドオシはとげのある見た目から別名「オニノメツキ」ともいい、一両に相当するのだが、実はその間の十両と百両に当たる植物もある。

 十両はヤブコウジ、百両はカラタチバナという植物で、いずれも冬につややかな赤い実を付ける常緑低木である。より大きな赤い実を付けるミヤマシキミを「億両」と呼ぶ人もいる。豪華な名前は、色味の少ない冬の森で、枝いっぱいに付いた実を大金になぞらえたからだそう。

 那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンターでは現在、一両、十両、百両、千両、万両の五つの縁起木を並べて展示している。カラタチバナ以外は全て園地内で採取したもので、同センターは「それぞれの植物の違いなどを見比べてもらえれば」と呼び掛けている。

 開館時間は午前9時~午後5時で、水曜日休館。

(2022年1月13日付紙面より)

赤い実を付けた縁起木=11日、那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンター
2022年01月13日
31 自分で考えてから行動しよう  キッズ〝輝け〟スクール  (相野谷小 )
2022年01月13日
32 紀和警察官駐在所が完成  老朽化で建て替え  (熊野市紀和町 )
2022年01月13日
33 今年一年の平穏を祈願  初薬師の法要営む  (紀宝町 )
2022年01月13日
34 見守り兼ねて会員宅を訪問  すみれ町内会がマスク配布  (新宮市 )
2022年01月13日
35 「来年こそは盛大に」  青彦神社で春の例大祭  (那智勝浦町 )
2022年01月13日
36 規模縮小し神事と獅子舞斎行  市野々王子神社例大祭  (那智勝浦町 )
2022年01月13日
37 感謝忘れず大人への一歩  新成人を祝う会に18人  (田辺市本宮町 )
2022年01月13日
38 愛好者180人プレーに臨む グラウンドゴルフ「新年初打ち大会」 (串本町)
2022年01月13日
39 110番の適正利用求む  道の駅橋杭岩で街頭啓発  (串本警察署 )
2022年01月13日
40 稽古の成果いち早く披露  田並で創作中の作品公演  (串本町 )
2022年01月13日
41 お悔やみ情報
  
2022年01月12日
42 防災力の向上目指し
 2年ぶりに消防出初め式  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の体育文化会館で9日、令和4年消防出初め式があった。各分団の幹部や来賓ら約40人が出席。防災活動に尽力した団員らを表彰したほか、防災力向上への誓いを新たにした。

 新型コロナウイルス感染症の影響で昨年の出初め式が中止となったため2年ぶりの開催となった。感染防止対策の観点から規模を縮小し無観客で挙行。多くの町民が見学に訪れるパレードや一斉放水も中止とした。

 式典では殉職消防団員に対する黙とうに続き、国歌と町歌を静聴。

 昨年春の叙勲で瑞宝単光章を受章した元消防団長・貝岐昌志さんと、秋の叙勲で同じく瑞宝単光章を受章した元副団長・竹原昌男さんをたたえ、令和3年度県消防協会総裁表彰、東牟婁地域消防協会優良消防職団員表彰、町長表彰、消防長表彰、消防団長表彰が行われた。

 堀順一郎町長は受章者や団員らの尽力や新型コロナウイルス感染対策への協力に敬意と感謝を示し「自然災害などの被害を最小限にとどめるためには施設面の整備を進めるのも当然だが、町民の安心安全のためには一人一人の防災意識の向上も必要」と式辞。

 津波浸水域にある消防本部の高台移転や災害発生時に対策本部となる防災センターを併設するなどの対策を進めているとし「一人の命も失わないという精神の下、有事の際には迅速な行動ができるよう研さんを。また、それぞれの地域において町民の防災意識の啓発・向上にご協力を」と呼び掛けた。

 湯川辰也消防長は「新型コロナウイルス感染症の影響で引き続き厳しい状況が続いているが、災害はいつ何時発生するか分からない。町民の生命、身体および財産を守る崇高な使命を達成するため、引き続き基本的な感染対策を行いながら消防団活動に尽力を」とあいさつ。来賓の荒尾典男町議会議長、玉置昌彦・東牟婁振興局地域振興部長、谷洋一県議会議員がそれぞれ祝辞を述べた。

 下地将仁団長は「自分たちの地域は自分たちで守るという基本理念の下、町民が安心して暮らせるように消防人としての自覚と誇りを持ち、災害対応力の向上に努め、日夜訓練を重ねていく」と訓示した。

(2022年1月12日付紙面より)

各受章者を表彰した=9日、那智勝浦町の体育文化会館
2022年01月12日
43 コロナ終息や商売繁盛など願い
 熊野速玉大社で恵比寿祭  (新宮市 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)境内の熊野恵比寿(えびす)神社で10日、恵比寿祭(恵比寿神社例大祭)が執り行われた。神職らが参列し、新型コロナウイルスの終息などを祈願した。

 例年では商売繁盛や家内安全などを願い、前日夜の宵宮から縁起物の福笹(ふくざさ)や熊手を買い求める多くの人々でにぎわいを見せる同大社の「十日えびす」。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大の観点から昨年に引き続き、規模を縮小し神事のみを斎行。えびす様の御利益にあやかろうと、地域住民らが祭司を務めた上野潤権宮司に続いて玉串をささげた。

 神事を終え、上野権宮司は「新型コロナの影響で今年も福笹など縁起物の設置はできなかったが神事斎行に当たり多くの問い合わせがあった。こういった状況でも忘れていない人が多いとうれしく感じた」とあいさつ。

 「『虎口を脱する』ということわざもあるが、今年は光に満ちあふれて一日でも早く日常が戻り、来年こそは祭りが盛大に執り行われるようになれば」と話した。

(2022年1月12日付紙面より)

地域の発展やコロナ終息を祈願し、上野潤権宮司らが玉串をささげた=10日、熊野速玉大社境内の熊野恵比寿神社
2022年01月12日
44 6事業者連携し体験提供
 キャンプ主題にして実証  (古座川町 )

 古座川町で8、9日に6事業者連携によるキャンプイベントがあり、モニター客16人を受け入れてその在り方に対する意見を求めるなどした。

 このイベントは、同町観光協会を事務局とする複数の事業者で本年度に展開している「産学官民連携による観光型過疎地域課題解決実証事業」の一環。今回連携した事業者は▽古座川ジビエ山の光工房▽HYGGE▽田上おとり店▽北海道大学和歌山研究林▽Yocco▽古座川町観光協会―で、事業者からの誘い掛けに応えた芸能人を含む16人がモニター客として協力した。

 事業者はそれぞれの得意を発揮して連携し、テントの設営やまき割り、地元の食材を取り入れたキャンプ飯作り、各種体験(鹿革クラフト・木工クラフト・毛鉤(けばり)作り)やテントサウナなどの各体験を提供。モニター客は事業者の趣向を凝らした進め方にも触れながら2日間の行程を過ごし、その内容に対して意見を還元するなどした。

 同事業は観光庁「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業」の採択を受けて展開していて、昨年10月にスタディケーション、11月にワーケーション、そして同イベントを実施し、これら領域に対応する資源提供を域内連携で形作ることを実践した。今月は日本航空株式会社(JAL)の協力を得てワーケーションも19日(水)から実施予定。以降はこれら実証の成果を今後の課題解決に生かすため事業者間で共有しつつ、観光庁に報告する流れとなっている。

(2022年1月12日付紙面より)

キャンプイベントの一端、鹿肉ソーセージ作りの実演の様子=8日、古座川町相瀬
2022年01月12日
45 110番の適正利用を
 署員らが広報啓発  (新宮警察署 )

 警察庁が定める「110番の日」である10日、新宮警察署(山田守孝署長)は新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店などで、110番の適正利用を呼び掛ける啓発活動を実施した。

 新宮署によると、2021年中の110番受理件数は6万2843件。うち、いたずらや間違い、無応答などの非有効は1万131件で昨年と比較し1285件の減少となった。主な通知内容は交通事故関係が29%と最も多くを占めている。

 同店正面入り口では和歌山県警のマスコット「きしゅう君」や署員、交番連絡協議会員ら11人が買い物客に対し、啓発物資を配布。「110番の適正利用をお願いします」と声掛けした。

 同署ではいたずら電話や間違い電話の110番によって、事件・事故などによる緊急の110番がつながりにくくなるため、犯人摘発や被害者救護の妨げになる可能性があると危惧しているとした。

 南良太地域課長は「緊急でない場合や問い合わせ、相談などは警察相談窓口(073・432・0110または#9110)に通報してください。適切な110番のご利用をどうぞ、お願いいたします」と話した。

 なお、同署では110番通報のポイントとして▽何があった(不審な人影など)▽どこで(場所、目印など)▽いつ▽犯人は(どの方向へ、服装は、人相は)▽今、どうなっている▽通報者の名前、住所、電話番号を慌てず伝える―の六つを挙げている。

 この日はイオン新宮店、JR新宮駅から出発するくろしお22号車内(JR紀伊勝浦駅までの区間)でも啓発を行った。

(2022年1月12日付紙面より)

110番の適正利用などを呼び掛けた=10日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店
2022年01月12日
46 次回はキラフェス復活したい  イルミネーション撤収作業  (光の祭典in紀宝 )
2022年01月12日
47 具体的な目標を立てよう  小中学校で3学期始業式  (熊野市・南郡 )
2022年01月12日
48 全校生徒が共に完成祝う  大規模改修工事竣工式  (矢渕中 )
2022年01月12日
49 「停滞する町の復活を」  和泉行洋氏が事務所開き  (那智勝浦町長選 )
2022年01月12日
50 コロナ対策徹底・継続を  公立小中学校で始業式  (新宮・東牟婁 )
2022年01月12日
51 平癒願い枝打ち鳴らす  大泰寺、初薬師で本尊開帳も  (那智勝浦町 )
2022年01月12日
52 芳香漂わせつつ花盛り  樫野埼灯台のスイセン  (串本町 )
2022年01月12日
53 使命再確認し士気高める  事始め行事「消防出初め式」  (串本町・古座川町 )
2022年01月12日
54 お悔やみ情報
  
2022年01月09日
55 幸せや終息願い板打ち鳴らす
 飛瀧神社で牛王神璽祭  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)の別宮飛瀧(ひろう)神社で8日、牛王神璽(ごおうしんじ)祭が営まれた。「牛王杖(ごおうづえ)」と呼ばれるヤナギの枝でカシの板を打ち鳴らし魔をはらい、霊験を高めて「牛王神符」を仕上げた。

 牛王神符は熊野三山に伝わる特有の神札で魔よけ、災難よけのお守り。熊野の神の使いとされる八咫烏(やたがらす)の絵文字が描かれており、同大社では72羽のカラスで「那智瀧宝印」と記されている。

 元日早朝に那智の滝からくみ上げた若水で墨を溶き、翌2日からの初刷りから毎日、本殿で祈とうが続けられてきた。満願を迎えたこの日は多くの参拝者が見守る中、神事が執り行われた。

 男成宮司らが無病息災などを祈り、仕上がった100枚の神札をヤナギの枝に巻いて参列者に授与した。

 男成宮司は「今年は寅(とら)年。虎にあやかり、力強く歩み進めることでおのずと穏やかな日々を迎えることができると思う。滝元で満願を迎えた霊験あらたかな守り札を多くの方々にお渡しして、新型コロナウイルス終息と今年一年の幸せを祈っています」と語った。

(2022年1月9日付紙面より)

牛王杖で板を打ち鳴らし魔をはらって霊験を高めた=8日、那智勝浦町那智山の飛瀧神社
神職が仕上がった神札をヤナギの枝に巻き付けた
2022年01月09日
56 買い物客でにぎわい見せる
 今年最初の「紀の宝みなと市」  (紀宝町 )

 今年最初の「紀の宝みなと市」が8日、紀宝町の鵜殿港で開かれた。町内外から多くの人が足を運び、活気にあふれた。

 みなと市は2012年12月に初開催。毎月第2土曜日に開催してきたが、昨年は新型コロナウイルスの影響で中止が続き、12月11日の「9周年記念市」で1年ぶりに復活した。

 今回は会場でのマスク着用、手指消毒を呼び掛け、近海で水揚げされた鮮魚や地元産の野菜などが販売されたほか雑貨店も並んだ。

 訪れた人たちは、お目当ての品々を買い求め、出品者ら来場者同士の会話も弾んでいた。

(2022年1月9日付紙面より)

多くの人が訪れた「紀の宝みなと市」=8日、紀宝町の鵜殿港
2022年01月09日
57 新鮮な野菜をどうぞ
 「木の薫る店」にぎわう  (新宮市高田 )

 新宮市高田の雲取温泉高田グリーンランド敷地内にある「木の薫る店」で8日、「野菜市」があった。8人の生産者によるダイコンやハクサイ、サトイモなどの新鮮な野菜が並び、多くの地域住民でにぎわった。

 和歌山県のモデル整備事業として県の補助を受けて2002年度に紀州材を使用し建設された同所。これまで無人市場などとして開所していたこともあるが、地域ではさらなる建物の有効利用方法を模索していた。

 そんな中、おととしに五十数年ぶりのUターンを果たした石田千代さん(73)が、建物の活用ならびに、これまで近隣住民らで分け合うなどしていた野菜などを地域に広く循環させようと野菜市の開催を提案。昨年12月に第1回を開催し、午前中で完売するほどの盛況を博した。

 1回目の開催に当たり、チラシを全戸配布した石田さん。市場開催の際には店番と両替を担う。「よそに出て帰ってきて、本当に良い所だと感じる。田舎暮らしを満喫している。地域活性化のために若い人やIターンの人たちも頑張ってくれているが、私も少しでも協力できたら」と思いを語る。

 「高齢者が外に出るきっかけにもなれば。品物の循環だけでなく、地域のコミュニティーの場になればいいですね」。訪れた住民らに対し「ゆっくり休憩していってよ」などと声を掛ける。1本50円のダイコン、1玉100円のハクサイ、1袋80円のジャガイモなどを前に、住民らは献立や調理方法を相談するなどして買い物を楽しんだ。

 野菜市は季節や野菜の収穫量などにもよるが、月に1、2回の頻度で実施していくという。

(2022年1月9日付紙面より)

料理方法の相談などをしながら買い物を楽しむ住民ら=8日、新宮市高田
2022年01月09日
58 大切な子どもを守るために  はま建装がマスクを寄贈  (太地町 )
2022年01月09日
59 26年連続で減少  和歌山県の人口91万3523人に  
2022年01月09日
60 年に1度の「白玉宝印」 厳かに八咫烏神事 (熊野本宮大社)
2022年01月09日
61 新成人の門出を祝福  華やかに成人式  (那智勝浦町 )
2022年01月09日
62 小倉氏、屋敷氏の功績たたえ  神木公民館前に顕彰看板設置  (御浜町 )
2022年01月09日
63 日本初の新姫サプリ誕生  トレイティブ社「クロレラ姫」を全国販売  (熊野市 )
2022年01月09日
64 初入賞目指して練習に励む  美し国三重市町対抗駅伝  (紀宝町チーム )
2022年01月09日
65 お悔やみ情報
  
2022年01月07日
66 新春年賀会で決意新た
 新宮商工会議所  

 新宮市井の沢の新宮ユーアイホテルで5日、新宮商工会議所(関康之会頭)の新春年賀会が開催された。2年ぶりとなった今年の年賀会は、新型コロナウイルス感染症の情勢を踏まえ規模を縮小して実施。同会議所役員ら30人が出席し、新春をことほいだ。

 関会頭は冒頭のあいさつで、昨年はコロナ禍で多くの行事やイベントが中止となる中、市文化複合施設「丹鶴ホール」の開館や、串本太地道路起工式などの明るい話題もあったと振り返り「オミクロン株や人口減少・少子高齢化に伴う人手・人材不足、後継者問題など多くの事案があるが、中小企業が抱えるさまざまな諸問題に積極的に取り組み、経営改善普及事業をはじめ引き続き事業者に寄り添った伴走型の経営支援を行っていく」と誓いを新たにした。

 来賓として出席した田岡実千年市長は、長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」紀南コース運行や新宮港へのクルーズ客船入港がもたらす交流人口増加について触れるとともに、3月から運航開始予定の瀞峡観光船の集客効果にも期待し「今年はサイクルツーリズムにも力を入れていきたい」。

 「ウィズコロナ、アフターコロナを見据えてしっかりと準備をしなければ。皆さんのお力をお借りしながら、新宮市の魅力を発信していきたい」とあいさつした。

 榎本鉄也市議会議長は「コロナ禍も3年目を迎えるが、感染症の収束後には歴史が大きく変貌してきた史実がある。前向きに、市長と市議会が一丸となって問題に取り組み、市民の努力が報われる新宮市につながっていくように頑張りたい」。

 濱口太史県議は「県としても感染拡大を少しでも抑えるための対策に取り組んでいるが、経済は大きなダメージを受けている。疫病にも耐えられる体をつくることはひいてはまちの発展にもつながる」と述べ、市の発展に力を尽くすとした。

 同商工会議所の夏山晃一顧問が、同市出身の岩出雅之監督率いる帝京大学ラグビー部の活躍を明るい話題として紹介し乾杯の音頭。新年の門出を祝った。

(2022年1月7日付紙面より)

夏山晃一顧問の音頭で乾杯した=5日、新宮市井の沢の新宮ユーアイホテル
関康之会頭
2022年01月07日
67 全国女子駅伝選抜を報告
 潮岬在住の久保凛さんら  (串本町 )

 串本町潮岬在住の久保凛さん(13)=潮岬中2年=らが5日、皇后盃第40回全国都道府県対抗女子駅伝競争大会の和歌山県チームメンバーに選抜されたことを田嶋勝正町長へ報告した。

 この大会は、都道府県ごとに中学2年生~社会人選手で結成したチームを対象として年1回、京都市を舞台にし日本陸上競技連盟が主催している。西京極総合運動公園たけびしスタジアム京都をスタート・ゴール地点とする全長42・195㌔の折り返しコースを9区間でつなぐ駅伝で、第3、8区(いずれも距離3㌔)が中学生限定区間となっている。

 和歌山県チームを結成する和歌山陸上競技協会は昨年11月下旬実施の主催事業「第6回記録会」中学女子3000㍍種目を第3、8区走者候補の選考会と位置付け。久保さんは記録9分51秒99で1位となり、メンバーに選抜された。「出たいなと思っていた大会なので、メンバーに選ばれてうれしかった」と念願の選抜を喜んでいる。

 この日は祖母でありジュニア駅伝串本町チーム監督の久保浩子さんや教育委員会教育課の山崎幸三さんらと共に報告に臨み、田嶋町長は「県代表に選ばれるのは素晴らしいこと。最高のコンディションで最大の力を出して頑張ってほしい」と激励するなどした。

 同大会は16日(日)午後0時30分スタート予定。同県チームはその直前で選抜3人(同種目1~3位)の中から出走者を決めるとしていて、良好にコンディションと実力を保てれば1位の久保凛さんの出走は大いに期待できるという。久保さんは「走るかどうかはまだ分からないけれど、走るなら前の人をできる限り抜いて次の人(=第4区走者)につなぎたい」と実現の自信をにじませながら意気込みを語った。

 同大会を共催する日本放送協会(NHK)によると5日現在、実施時はNHK総合テレビなどで様子を報じる予定という。

(2022年1月7日付紙面より)

全国女子駅伝和歌山県チームメンバー選抜を報告する久保凛さん(中)ら=5日、串本町役場
2022年01月07日
68 共通の目的持ち進む
 賀詞交歓会で結束固める  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の南紀くろしお商工会は、一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)、町水産振興会、南紀勝浦温泉旅館組合の協力の下に5日、町体育文化会館で、2年ぶりとなる「新春の集い!~賀詞交歓会~」を開き、関係者ら約70人が参加した。

 賀詞交歓会は商工業、観光、水産が一体となり町の活性化に寄与することが目的。新型コロナウイルス流行前までは毎年開催されていた。

 南紀くろしお商工会の森川起安会長は、コロナ禍の現状からGoToトラベルキャンペーンの再開やインバウンドが戻ってくることなどに触れ、終息後が肝要だと主張。今回配布されたパンフレットの「目的に向かって準備を積み重ねる時」「ポストコロナに向け、(略)共通の目的を持って、持続可能な取組を図っていきましょう」の一文を紹介した。

 今後については「観光協会の解散を巡ってさまざまなことがあったが、ラグビーで言うところの『ノーサイド』としてはどうか。熊野信仰やよみがえりの地、風光明媚(めいび)な自然、温泉、マグロがある那智勝浦町にとって最大のチャンスになる。行政や関係機関、団体、地域が一つとなって進む寅(とら)年であってほしい」と話した。

 堀順一郎町長はこれまで町が実施してきたまちなか商品券などのコロナ対策や新宮市立医療センター産婦人科の分娩(ぶんべん)予約休止に関する対応など報告。「観光客は文化や幸せな町を見に来る。そのためには町民の方々が幸せと思えるような町にしていきたい」と語った。

 また、この日は感染症対策のため、国歌や「一月一日」は歌わず、曲が流されたほか、恒例の鏡割りも行わなかった。荒尾典男町議会議長の乾杯の後、出席者は新年の抱負などを歓談し、交流した。

(2022年1月7日付紙面より)

町の発展を祈り乾杯した=5日、那智勝浦町体育文化会館
2022年01月07日
69 新春の森にかれんな花  バイカオウレン咲く  (古座川町 )
2022年01月07日
70 農福連携食品5品で認証  規格「ノウフクJAS」  (エコ工房四季 )
2022年01月07日
71 接種問わず検査など無料  和歌山県  
2022年01月07日
72 185人乗せ、にっぽん丸入港  新宮市  
2022年01月07日
73 若い人に贈る読書のすすめ  新宮市立図書館  
2022年01月07日
74 渡邉小姫さんが特別賞  中学生人権作文コンテスト  (那智勝浦町 )
2022年01月07日
75 町の安心、安全確保を決意  御浜町消防出初め式  
2022年01月07日
76 熊野大花火大会開催へ意欲  河上市長が年頭会見  (熊野市 )
2022年01月07日
77 団員一丸で防災意識誓う 感染症対策講じて消防出初め式 (紀宝町)
2022年01月07日
78 この一年、どんな年に?  新宮高校で始業式  
2022年01月07日
79 お悔やみ情報
  
2022年01月05日
80 近年ない水揚げに活気
 恒例のマグロ初市  (那智勝浦町 )

 はえ縄漁による生鮮マグロの水揚げ量が日本一の那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で4日、初市が行われた。この日は高知、徳島、沖縄、宮崎、千葉、和歌山県みなべ町のはえ縄漁船7隻がメバチ、キハダ、ビンチョウの各マグロなど約52㌧を水揚げした。初市においては近年にない水揚げとなり、市場は50社約70人の仲買人が集まり活気づいた。クロマグロの水揚げはなかった。

 初市開始前の午前6時50分ごろには式典が開かれ、堀順一郎町長はマグロの水揚げや町の水産振興に寄与する関係者らに感謝を述べ、「クロマグロの漁獲枠も増えたことは明るい兆し。町としてもさまざまな環境整備などにも尽力していきたい」と話した。

 続いて、和歌山県漁業協同組合連合会の額田浩事務局長と勝浦魚商協同組合の木下勝之組合長があいさつ。同町議会の荒尾典男議長の音頭で乾杯後、初市が開始された。

 県漁連勝浦市場の太田直久市場長は「初競りでの約52㌧は最近ではない漁獲量なので、上々の滑り出し。漁師の方によると、近海の漁場でビンチョウも釣れだしていると聞いている」と喜んだ。

 資源の回復などから昨年12月の国際会議でクロマグロの漁獲枠が15%増となったことについては「各船に割り当てがあり、漁獲量としても増えると思う。昨年はコロナ禍で値段が下がっていたため、今年は落ち着いてほしい。勝浦で良いクロマグロが取れ、良い値が付くことを期待しています」と語った。

 初市の水揚げ量はメバチが約300本、キハダ約200本、ビンチョウが約3000本の約52㌧だった。近畿や関東、東海地方へ出荷される。

(2022年1月5日付紙面より)

滑り出しが上々となった初市の様子=4日早朝、那智勝浦町の勝浦地方卸売市場
2022年01月05日
81 新たな一年がスタート
 官公庁で仕事始め式  

 和歌山県庁や各市町村など官公庁で4日、仕事始め式があった。6日間の休業を終えた職員たちは首長らの訓示の下、気を引き締めて新しい一年のスタートを切った。

  □     □

■新宮市



 新宮市役所別館であった仕事始め式には、職員や来賓の榎本鉄也市議会議長や東原伸也副議長ら約70人が出席した。田岡実千年市長が「『市政は市民のために』を忘れることなく、公約の実行や諸課題の解決に向けた取り組みを誠心誠意進めていく」と所感表明。

 新型コロナウイルス対策やワクチン追加接種、市内経済の回復、防災、エコ広場、子育て支援策、市文化複合施設「丹鶴ホール」を中心とした文化振興・事業展開などを掲げ「市民生活に密着したソフト事業を強く推進していく」。

 また、福祉や教育、医療、医師確保などのさまざまな諸課題に対し「『市民の誰もが元気で心豊かに暮らせるまち』の実現を目指し、職員と共に渾身(こんしん)の力を込め取り組んでいく」と誓いを新たに。

 職員に向け「コロナ禍3年目。今年はウィズコロナ、アフターコロナを見据えた準備も必要。市民のため、市のためにしっかりと職務に取り組んでほしい」と訓示した。

 榎本議長は「行政の真価が問われる時代となってきた。まだまだコロナ禍ではあるが、一丸となりまちの活性化のために市政発展の期待に応えてほしい」とあいさつ。速水盛康教育長が「これから先の展望をしっかりと築いて見据えながら、市の発展にご協力を」と述べ、万歳三唱で士気を高めた。

  □     □

■那智勝浦町



 那智勝浦町では、庁舎大会議室で仕事始め式を開いた。約50人の管理職の職員が出席し、今年一年の業務に取り組むに当たり、気持ちを新たにした。

 町歌を斉唱後、堀順一郎町長は新型コロナウイルスの感染防止対策強化を提言。現在進める感染症関連の経済対策に触れ、「アンテナを張り巡らしていただき、町内で本当にお困りの方々を支援できるようにしたい。全国で実施するさまざまな取り組みの情報収集にも力を注いでほしい」。

 新年度予算や若い職員への指導については「予算策定は何のために、誰のために行うのかを改めて考えてほしい。そして自分たちの仕事の意義についても考え、率先して若い職員の方々にも周知してほしい。今年も大変な一年になるかと思うが、奮起して取り組んでください」と呼び掛けた。

(2022年1月5日付紙面より)

万歳三唱で士気を高めた=4日、新宮市役所別館
堀順一郎町長の訓示に気持ちを新たにする職員たち=同日、那智勝浦町役場
2022年01月05日
82 皇室や国家の安寧祈る 熊野三山で元始祭 

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)、田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の熊野三山で3日、皇室の弥栄(いやさか)や国家安泰、氏子、崇敬者の願望成就などを祈願する元始祭が厳かに執り行われた。

  □     □

■熊野速玉大社



 熊野速玉大社では、斎主を務めた上野潤権宮司が祝詞を奏上。巫女(みこ)たちが国の平穏無事を願い「浦安の舞」を奉納し神職らが玉串をささげた。

 神事を終え、上野権宮司は1940(昭和15)年に皇紀2600年を祝って作られた神楽「浦安の舞」の歌詞「天地(あめつち)の神にぞ祈る朝なぎの海のごとくに波たたぬ世を」に言及。「波風が立たず平和であってほしいとの祈りが込められている。今年は皇紀2682年。新型コロナや自然災害など、避けることのできない災いもあるが戦争は人間が生んだ災い。一人一人が地球環境や世の中のことを真剣に考えて手を携えていかなければ。個々の幸せとともに平和な世の中のために祈る一年になれば」と思いを語った。

  □     □

■熊野那智大社



 熊野那智大社では、本社と別宮・飛瀧(ひろう)神社で天皇の御位の大元始めをことほぎ、皇室の悠久と国運の隆昌(りゅうしょう)を祈った。

 飛瀧神社では、那智の滝に向かい男成宮司が祝詞を奏上。巫女が「那智の瀧舞」を舞う姿を、参拝客がカメラや動画に収めるなどし見物した。

 男成宮司は昨年と比較し年末年始の参拝客が増加したとし、「多くの方々にご参拝いただきありがたい。皇室の弥栄とともに皆さまの幸せや地域の繁栄をお祈りした。国民の一番の願いである新型コロナウイルスの終息も祈願いたしました」と語った。

  □     □

■熊野本宮大社



 熊野本宮大社では、関係者ら13人が参列。九鬼宮司が祝詞を奏上した後、参列者が玉串をささげていった。

 神事を終えた九鬼宮司は参列者に対し「この約2年間、新型コロナウイルスや変異株などにより厳しい状況が続いている。『今』という時間を大切にし、前へと進んでいただきたい」とあいさつ。

 毎年、元始祭に合わせて参拝を行っているという「まなご充敏後援会『真清会』」の竹中伸会長は「今年も滞りなく終えることができ安心した。今後の市の発展などを祈願した」と話していた。

(2022年1月5日付紙面より)

上野潤権宮司ら神職が玉串を供えた=3日、新宮市の熊野速玉大社
那智の滝を前に神事が営まれた=同日、那智勝浦町那智山の飛瀧神社
九鬼家隆宮司が祝詞を奏上=同日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2022年01月05日
83 建築業界の発展を願い
 新宮建築組合が釿始式  (熊野速玉大社 )

 新宮建築組合(廣田昌弘組合長)は4日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で鎌倉時代から伝わる「釿始式(ちょんなはじめしき)」を営んだ。

 釿始式は同大社の宮大工、小野家に伝わる仕事始めの儀式で、建築業界の発展を願い現在は同組合が継承している。

 この日は組合員約20人が参列。白装束に烏帽子(えぼし)姿の東友一郎さん(51)がヒノキの原木(樹齢約100年超、長さ約4・2㍍、直径約23㌢)をお神酒で清め、伊勢田宣延さん(48)と柚木芳文さん(48)が墨を打った後、東さんが鎌倉時代から同大社に伝わるカギ型の大工道具「釿」を「エイ、エイ」と3カ所に打ち付けていった。

 神事後、上野宮司は参列者に釿始めの歴史を紹介し「自然の中にある温かみや慈しみ、素晴らしい聖なるものを大切にするのが日本の民族。今年も一年、建築業界の発展を願っています」と奉仕に対して感謝を述べた。

 廣田組合長(60)は「コロナの影響もあり、厳しい状況ではありますが、例年通り斎行することができて安心しました。気持ちを新たに頑張り、伝統を絶やさないよう若い人たちに継承していければ」と話していた。

(2022年1月5日付紙面より)

原木に「釿」を打ち付ける東友一郎さん=4日、熊野速玉大社
釿始式に参列した皆さん(一時的にマスクを外して撮影)
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