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2018年12月26日
1 観光客増加に期待
 世界的宿泊施設予約サイトから注目  (那智勝浦町 )

 世界的な宿泊施設予約サイト「Airbnb(エアビーアンドビー)」が公表した「2019年に訪れるべき19の観光地」の一つとして和歌山県が日本で唯一選ばれた。本紙エリア内では那智勝浦町のマグロや「那智の扇祭り(火祭)」などが評価された。

 評価を受け、堀順一郎町長は「世界的に著名なサイトで2019年に訪れるべき19の観光地の一つとして、和歌山県が日本で唯一選ばれた。その中でも、マグロや火祭りなどが多く紹介され、ビジュアルでも那智の滝と三重塔が掲載されるなど、本町として大変光栄。今回の紹介を通じて、本町への注目がさらに高まり、全世界から多くの方が訪れることが期待されます。今後も満足をいただけるようおもてなしをし、さらなる誘客につなげていきたいと思います」と語った。また、同町観光協会は「世界の観光地として注目されて光栄に思う。これからはこれを全面に打ち出してPRし、多くの方々に足を運んでいただきたい」と抱負を述べた。

■ウェブサイトより関連箇所を抜粋

 大阪に隣接するこの奥ゆかしい地域は、日本の「精神文化の原点」とも呼ばれ、多くの地元の人々や旅行者が、仏教の聖地である高野山において52の寺院に滞在し、瞑想や宿坊、庭園、精進料理などを体験しています。露天風呂に関心があれば、川湯の仙人風呂は国内最大です。また、東京の有名な築地市場に匹敵する魚市場に加え、国内最大のマグロの展示とともに毎日行われるマグロの解体ショーも見学できます。7月に開催される那智の火祭りを目当てに訪問する場合は、早めに到着して良い場所を確保しよう。このお祭りは1700年前から行われており、日本の最も神聖なお祭りの一つと考えられています。

(2018年12月26日付紙面より)

注目を浴びている那智勝浦町(和歌山県提供)
2018年12月26日
2 しめ縄や門松作り
 「くまの里山」の教室で  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町高津気の地域興しグループくまの里山(西美恵子代表)は24日、同町の清源寺で正月飾りの手作り教室を開いた。くまの里山は和歌山県の「耕作放棄地再生活動協働モデル事業」の一環として活動している。JAみくまの協賛。

 教室では、同町の中野富子さんがしめ縄の指導にあたり、参加者らは真剣な面持ちで制作に挑んでいた。「難を転ず」の意味合いを込め、ナンテンがあしらわれた門松作りや、再生した耕作放棄地で栽培した葉ボタン、マツやウメ、シダレヤナギなどを用いた生け花教室もあった。

 しめ縄教室に参加した同町下里の田中順子さんは「経験しておきたいと思った」と話し、ほかの参加者らも「材料がそろっていて助かった」「にぎやかなお正月にできる」などと喜んでいた。一日を通して約100人の参加者が次々に訪れ、それぞれの完成品を持ち帰った。

(2018年12月26日付紙面より)

正月飾りを作る参加者ら=24日、那智勝浦町高津気
2018年12月26日
3 サンタとじゃんけん勝負
 クリスマス企画にぎわう  (串本海中公園水族館 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)で23~25日の3日間、イベント「水中サンタとじゃんけん」があり入館者の注目や挑戦を集めてにぎわった。

 同館の水中サンタは、串本の海大水槽のコケ(=藻)取りをするスタッフがサンタクロースの衣装を着て水槽に入るという12月恒例の趣向。今年は9日と16日にその格好で実際に作業をする様子をアピールし、クリスマスを含む直前3日間は謝恩の思いも込めてこのイベントを実施した。

 正午から空気ボンベ1本をほぼ使い切るまでの約30分間限定で居合わせた入館者に挑戦を呼び掛け、勝てば海の生き物にちなんだ文具などの商品、負けても貝殻や貝細工をプレゼント。興味津々の子どもや怖がる子どもに代わって両親など家族が続々と挑戦し、結果に応じて景品を手にした。水中サンタはじゃんけん勝負のほか、記念撮影の希望にも応えて楽しみを後押しした。

 水中サンタの趣向と併せて行われてきたトピックス水槽のクリスマス展示も25日に終了し、27日(木)から正月展示が始まる。センターは正月三が日も営業し、近年定着している餅まきを三が日の午前11時から行う方向で準備を進めているという。

(2018年12月26日付紙面より)

挑戦を集めたイベント「水中サンタとじゃんけん」=24日、串本海中公園センター水族館
2018年12月26日
4 速水盛康さんが新教育長に
 田岡実千年市長が辞令交付  (新宮市 )

 新宮市は25日、新教育長に任命した速水盛康さん(61)=同市野田=に辞令を交付した。任期は23日から3年間。

 田岡実千年市長が、速水さんと教育委員会委員に任命した石原貞代さん(54)=同市千穂=に人事発令通知書を手渡し、「速水さんには、これまでの教育会での経験を基に新宮市の教育のトップとしてご活躍いただきたい。石原さんは子育て経験、市民活動を生かし教育委員として活動してほしい。市は学校教育、生涯学習、文化振興など課題が山積している。忙しくなるが、他の教育委員と一緒に頑張ってもらいたい」と激励した。

 速水さんは「これまでの教育経験を生かして、しっかりと市の教育行政に全力投球でまい進したい。教育の専門性を発揮しながら文化財、文化複合施設、学校教育、社会教育の状況を踏まえ、皆さんと力を合わせて新宮市の大きなエネルギーに変えていきたい」と決意を述べた。

 速水さんは昭和56年3月に関西大学を卒業。翌年4月から中学校教諭、小・中学校長、県教育委員会生涯学習局文化遺産課主任などを歴任した。

 石原さんは、昭和60年3月に東京女子体育短期大学を卒業。同年4月から平成3年まで新宮市役所に勤務した。

(2018年12月26日付紙面より)

任命を受ける速水盛康さん(中)と石原貞代さん(右)=25日、新宮市役所市長応接室
2018年12月26日
5 楽しみながらも技術学ぶ
 元代表・小島さんらによるサッカー教室  (明治安田生命 )
2018年12月26日
6 中西青さんが優勝
 年忘れグラウンドゴルフ大会  (新宮GG同好会 )
2018年12月26日
7 県内から唯一の選出
 ナショナルトレセンに宇佐川眞央君  (新宮SSS )
2018年12月26日
8 グラウンドゴルフで交流  ふれあいスポーツフェスに133人  (新宮・東牟婁地方 )
2018年12月26日
9 「ハラスメント」防止を  美熊野福祉会職員が研修  (新宮市 )
2018年12月26日
10 音楽で脳を活性化  ゆうゆうクラブ女性部が健康づくり教室  (新宮市 )
2018年12月26日
11 サンタからプレゼント  光の祭典in紀宝「キラフェス」  (紀宝町 )
2018年12月26日
12 リース作りゲームでにぎわう  太田の郷でクリスマス  (那智勝浦町 )
2018年12月26日
13 楽しく感謝伝え合う  「えがおの杜」でクリスマス会  (那智勝浦町 )
2018年12月26日
14 プレゼントににっこり  子育てサロン「サンタさんと遊ぼう」  (新宮市 )
2018年12月26日
15 クリスマスを祝い  マリア保育園「キャロリング」  (新宮市 )
2018年12月26日
16 日頃の感謝込めて  利用者にクリスマスプレゼント  (新宮信用金庫 )
2018年12月26日
17 音の出る信号機のために  チャリティミュージックソンで呼び掛け  
2018年12月26日
18 グループ一丸でケーキ作り  主催事業で小中学生34人  (潮岬青少年の家 )
2018年12月26日
19 サンタと楽しい時間  くしもとこども園でクリスマス会  (串本町 )
2018年12月26日
20 12月定例会一般質問①  古座川町議会  
2018年12月26日
21 弓引と矢取が稽古に励む  1月2日の「お弓式」に向け  (潮御崎神社 )
2018年12月26日
22 お悔やみ情報
  
2018年12月25日
23 ごみ問題について討論
 環境問題研究会例会  (新宮市 )

 環境問題研究会(植松晴孝会長)の12月例会が19日夜、新宮市の井の沢隣保館であった。市生活環境課・ごみ減量係長の上野貴由さんが「プラスチックごみ問題について」をテーマに講話した。

 上野さんは環境省の資料を基に海洋プラスチック問題について解説。海岸での漂着ごみの事例を挙げ、「海洋生物に影響を与えている。海洋プラスチックによる海洋汚染は地球規模で広がっている」とし、特にマイクロプラスチック(5㍉以下の微細なプラスチックごみ)が生態系に及ぼす影響が懸念されていると話した。

 「陸上から海洋に流出したプラスチックごみ発生量ランキング」(2010年推計)によれば、中国が年間353万㌧で1位になっているが、プラスチックごみは近隣のアジア諸国から輸出されたものであると述べ、「必ずしも中国だけの問題とは言えない」とした。

 国内ではプラスチックごみの中国への輸出を禁止したり、2030年までにプラスチック排出量を25%削減する目標を策定したりするなどの施策を進めており、海岸漂流物などを除去するために補助金による支援を行っていることも紹介。上野さんは「海洋プラスチックに固執することなくプラスチック全般の使用を減らし、プラスチックごみを国内で循環させる取り組みを推進していくべきでは」と持論を述べた。

 質疑応答では「市田川の上流からビニール袋や発泡スチロールが流れてくるが、海へ流れないようにブロックする方法はあるのか」「マイクロプラスチックは実際にはどれほど人体に入っているのか、体にどのような影響を及ぼすのか」「市の水道水にも含まれている可能性があるのでは」などの質問があった。

 「ビニール袋を有料化し、買い物袋を持参することによって万引が増えたという話も聞く。店舗側が抱える事情もあると思う」という声に対して「自治体と企業がセットになって考えていかなければならない課題」といった意見があった。

 「一人一人の意識の向上が必要。有料でもレジ袋を配布しない自治体もある。環境や市民の健康のために当局も啓もうに励んでほしい」との意見もあり、参加者らは「環境問題を新宮市から発信していくことができれば」との見解を深め合った。

(2018年12月25日付紙面より)

環境問題研究会例会の様子=19日、新宮市の井の沢隣保館
上野貴由さん
2018年12月25日
24 歌や踊りで盛り上がる
 小口おもしろプレイランド  (新宮市 )

 小口文化振興会議は22日、新宮市熊野川町上長井の小口自然の家広場で「第28回小口おもしろプレイランド」を開催した。イルミネーションで飾った高さ約50㍍の巨大ツリーの下、歌や踊りで盛り上がった。

 巨大ツリーは水害の犠牲者の冥福を祈るとともに復興の支援者への感謝を込めて同会議が設置。催しは那智谷大水害遺族会の岩渕三千生さんや地元住民らが協力し、小口地域を活性化しようと毎年開催している。

 特設ステージでは熊野川小学校音楽隊や地元のダンスチームなどがにぎやかにパフォーマンスを披露。特別ゲストの「Bitter&Sweet(ビタースウィート)」によるライブで盛り上がった後、関係者らがクリスマスプレゼントを配った。

 会場では、しし鍋やうどん、アユの唐揚げ、焼きそばなど、さまざまな出店もあり、来場者が行列を作った。約2万球の電飾を取り付けている巨大ツリーの点灯は1月15日(火)までを予定している。時間は午後5時から9時30分まで。

(2018年12月25日付紙面より)

歌を披露する熊野川小学校の子どもたち=22日、新宮市熊野川町上長井
美しい歌声で来場者を魅了する「Bitter&Sweet」
2018年12月25日
25 小学校などに絵本を寄贈
 串本町足掛かりに全国へ  (株式会社KCR )

 県内へのトルコ経済マーケット創出を目指す株式会社KCR(本田景士代表取締役)=白浜町=が21日、串本町教育委員会に自社出版の絵本『タイヨウのくにとツキのふね』の教育寄贈を申し出た。小学校や幼稚園、認定こども園やへき地保育所、図書館に託す予定で、町教委は3学期に間に合わせる形で届けるとしている。

 この絵本は、エルトゥールル号遭難事件の様子を架空の人物「ヒノキチ」を主人公にして描き出した作品として3月に出版。史実に興味を持つきっかけとして親子で楽しむ内容を特色とする。

 同社はこの絵本を全国に伝えたいという思いで4~6月にクラウドファンディングによる資金調達を試み、168人から154万6000円の支援を得て成立させた。その折に掲げたのが県内の小学校約240校、幼稚園約120園、図書館60館と、全国100カ所の図書館への寄贈(=150万円達成時の約束事項)で、11月に増刷したトルコ語訳併記の特別限定版(第2刷)を託す方向で段取りを進めている。

 この日は本田代表取締役と妻で絵本作家の山口小百合(本名・本田小百合)さんが潮﨑伸彦教育長を訪ね、特別限定版の概要を説明して寄贈を申し出た。同町はエ号遭難事件の現地であることから小学校9校、幼稚園1園、図書館1館に認定こども園2園とへき地保育所2所(現地最至近の大島も含む)を加えた15カ所に託す方向で話がまとまり、近日中に必要数を届けるとした。

 同日現在、他の県内各市町村分は県教育委員会に配布協力を求め、図書館は郵送する方向で調整中。同町への寄贈を足掛かりにし、来年1月中の発送完了を目指している。

 山口さんと本田代表取締役はともに同町出身。来年3月には紬カフェに続くタイヨウのカフェを同町内に開いて拠点を移す予定だという。今回寄贈する絵本を手にする子どもらに向け、山口さんは「この絵本をきっかけにして地元で起きた出来事に興味を持ち、将来町外に出ても周囲に話して地元の誇りにしてほしい」と話し、本田代表取締役も同じ思いを掲げた。

 この絵本は、同町内ではTSUTAYA WAY串本店や同社販売ルートのホテル売店など観光施設で取り扱っている。特別限定版は初回特典(=作中に登場するお守り)が付かない分、1冊1500円(税別)となっている。同版は11月にトルコ共和国の商工会や市役所など5カ所に寄贈して紹介したそうで、本田代表取締役は「串本では絵本が出るほど活発なのかと喜んでもらえた」という。問い合わせは同社(電話0739・33・7683)まで。

(2018年12月25日付紙面より)

特別限定版の見本を託す山口小百合さん(中)と本田景士代表取締役(右)=21日、串本町役場古座分庁舎
2018年12月25日
26 皇室の繁栄など祈る
 熊野三山で「天長祭」  

 「天皇誕生日」の23日、熊野三山で天皇陛下の85歳の誕生日を祝うとともに、皇室の繁栄などを祈願する「天長祭」が営まれた。

 新宮市の熊野速玉大社では、上野顯宮司が祝詞を読み上げ、みこたちが優雅に神楽「浦安の舞」を奉納。大社崇敬会の杉本義和会長ら参列者たちが玉串を供えた。

 神事後、上野宮司があいさつし、天皇陛下の誕生日の記者会見の内容について触れ、「85年を振り返られて、皇后さまのことについて特に言及されていた。自分を支えてくれたことに対して感謝のお気持ちを述べられていた。子が親を慕い、親が子を慕う当たり前の姿が皇室にはある。感謝の心を大事にしなければならない」。

 グローバル化の中で、日本人の持つ礼節や努力、研さん、謙虚な気持ちが隠れてきつつあると述べ、「天皇陛下は喜びも苦しみも憂いも、国民と共にあるのが象徴天皇の在り方であると結論付けて実践されてきた。私たちはそのお姿に感動を禁じ得ない。来るべき御代替わりの時には、元の素晴らしい心を取り戻し、新日本の命としてわれわれも尽くさなければならない」と話していた。

(2018年12月25日付紙面より)

「浦安の舞」を奉納するみこたち=23日、新宮市の熊野速玉大社
2018年12月25日
27 4部門で優勝や準優勝 三輪崎剣道クラブが好成績収める (紀南剣道大会)
2018年12月25日
28 4部門7クラスで熱戦
 新宮信用金庫理事長杯卓球大会  
2018年12月25日
29 3大会で好成績収める
 鳥羽市OPでは出場27人中9人が優勝  (新宮ジュニアレスリングクラブ )
2018年12月25日
30 読み聞かせに多くの笑顔  おはなしこどもまつり  (太地町・那智勝浦町 )
2018年12月25日
31 約束守り評価は良好  わかば保育園が総合避難訓練  (那智勝浦町 )
2018年12月25日
32 観光玄関口の花壇を整備  なちかつ古道を守る会  (那智勝浦町 )
2018年12月25日
33 住民の安心安全のため  熊野川第2分団に水槽車配備  (新宮市 )
2018年12月25日
34 流星群など観察  自然探訪スクールに30人  
2018年12月25日
35 グランドールでクリスマス会  天満保育園児が慰問  (新宮市 )
2018年12月25日
36 音楽で楽しいひととき  障害児者支援センター虹でクリスマス会  (新宮市 )
2018年12月25日
37 豊かな音色響かせ合う  「題名のない音楽会」  (新宮市 )
2018年12月25日
38 サンタさんがやって来た  潮岬幼稚園でクリスマス会  (串本町 )
2018年12月25日
39 手作りの楽しさ知って  中央公民館でパン作り教室  (古座川町 )
2018年12月25日
40   
2018年12月25日
41 お悔やみ情報
  
2018年12月18日
42 「亥」の大絵馬に掛け替え
 那智大社で迎春準備  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の世界遺産、熊野那智大社(男成洋三宮司)で17日、宝物殿に掲げたえとの大絵馬が「戌(いぬ)」から来年の「亥(い)」に掛け替えられた。

 大絵馬は縦約3㍍、横約4㍍。男成宮司(65)が構図を考え、2週間かけて仕上げた。勢いよく走るイノシシと那智の滝、日の出が描かれている。大絵馬の前では記念撮影をする参拝客らが見られた。

 男成宮司は、自然災害が多かった今年を振り返り被災者に思いを寄せ、「来年は御代(みよ)替わりの年。残り4カ月と思うと感慨深くありますが、勢いよく突き進むイノシシの力を頂いて、さまざまな目的が達成されますように」と話した。

 那智の滝前の別宮・飛瀧(ひろう)神社では中絵馬(縦約1・2㍍、横約1・8㍍)が掛け替えられ、旅客の道中安全を願って作った小絵馬2枚(いずれも縦約0・9㍍、横約1・2㍍)はJR紀伊勝浦駅と新宮駅に贈られた。

(2018年12月18日付紙面より)

来年のえと「亥」の大絵馬が掲げられた=17日、熊野那智大社
JR紀伊勝浦駅(左)、新宮駅に掲げる小絵馬
2018年12月18日
43 再建見据え先読み型避難を
 「減災カフェ」で実用減災学  (新宮市 )

 お茶を飲みながら減災の知識を学ぶ「減災カフェ」が15日、新宮市仲之町商店街の「喫茶ロッコ」であった。同カフェ主宰の上野山巳喜彦さんが「『追い込まれ型避難』から『先読み型避難』へ」をテーマに話した。

 同カフェは災害の被害を軽減するために「過去に学び、現在を点検し、未来に備える」をモットーに、被害軽減に実際に役立つ知識である「実用減災学」の共有を目的に開いている。

 上野山さんは、『熊野年代記』によると新宮市は1600年代には激しい風雨や洪水で度々浸水被害に見舞われたと解説。1800年代にも洪水で町々を舟で通行したという記録が残っているとした。上野山さんは過去の記録から「熊野川は度々大洪水を起こす『暴れ川』。その規模は町中を舟で行き来する規模だった」と話した。

 1959(昭和34)年に日本に上陸し、甚大な被害を及ぼした伊勢湾台風を契機として61(昭和36)年に「災害対策基本法」が成立。市は激甚災害に指定され、堤防や水門などの治水施設ができたことによって床下浸水被害が激減したと説明。しかし、台風や豪雨など自然災害の強大化により、治水施設の機能を超えた水害発生の恐れが出てきたと述べた。

 上野山さんは、被害を最小限に抑えるために▽水平避難か垂直避難か、事前に避難方法を選択しておく▽自宅が浸水すると想定し、生活を再開するための最小限の衣食住に関わる物品を2階などの高い所に移す▽火災保険に自然災害特約を付帯し、被災した家を修繕や再築などするための資金を確保する―の三つの対策を提案。先読み型避難の重要性を説いた。

 水平避難か垂直避難かの選択について「合理的な判断のためのめどが必要。2015(平成27)年の水防法改正に基づき国が示した『最大想定の浸水区域図』は現実味があり有効な判断材料になる」。各避難方法の留意点を「水平避難は体がぬれることによって体温低下を起こす可能性がある。垂直避難においては、屋根に逃れたとして、救援を待つ覚悟を持つ必要がある」とした。

 上野山さんは「自分の安全を確保することは、他の人を救済する力を温存することにつながる、最も確実な社会貢献。先読み型避難で、どんな状況になろうと生活再建の希望が持てる態勢をつくって」と講演を締めくくった。

 次回の「減災カフェ」は来年2月16日(土)を予定している。

(2018年12月18日付紙面より)

スクリーンに映った資料に見入る参加者ら=15日、新宮市仲之町
2018年12月18日
44 中幼小280人が高台へ
 潮岬で合同津波避難訓練  (串本町 )

 串本町潮岬で14日、同町立潮岬中学校(堀靖典校長、生徒54人)と同町立潮岬幼稚園(南君子園長、園児26人)、同町立潮岬小学校(山本隆介校長、児童163人)の合同津波避難訓練があった。園児児童生徒と教職員は午後1時30分に大きな地震が発生した想定で津波緊急避難行動を実践。その後は体験学習にも取り組んで、日頃の防災意識を高めるなどした。

 この訓練は、『津波の影響を受けない高台に暮らしていることで薄れがちな津波緊急避難の意識をしっかりと身に付けてほしい』と願う潮岬区自主防災会(増本昌弘会長)が3校園に働き掛ける形で年2回実施。今回は6月18日に続いて2回目となる。

 最寄りの高台として潮岬測候所跡地を設定し、同防災会役員や串本警察署署員が同訓練中の交通安全を確保。園児児童生徒らは訓練開始の合図を受けて地震発生時の行動をこなし、指示を受けて津波緊急避難行動を実践した。園児児童はクラス単位で防災頭巾をかぶって移動し、生徒は全速力で率先避難を目指した。

 潮岬幼は保護者も同訓練に加わり、全体で約280人が同行動を実践した。その様子を見届けた串本警察署の本下泰孝警備課長は「災害から逃げるためにこういった訓練は大切。何をしなければならないか、どこへ逃げなければならないかを考え、後で家族と何をしておかなければならないかも話してほしい」と講評。山本校長は津波の心配がまずない潮岬にずっといるわけではないことを振り返らせ▽大きな地震があったらすぐに近くの高台に逃げる▽大丈夫ではなく念のためという気持ちで臨む▽誰かではなく自分で助かることを考える―といったことを呼び掛け、生徒にはまず自分を助けて余裕があったら周りも助けてほしいと期待を寄せた。

  □     □

避難後の活動にも関心



 体験学習の内容は▽地震体験車「ごりょう君」による体験▽串本警察署警備課のドローン撮影見学▽串本町消防本部の消防ポンプ自動車見学と煙体験▽非常食の準備と試食▽紙食器づくり―などで、園児と小学1、6年生、中学1~3年生は校園の垣根を越えた2学年組であらかじめ決められた内容を学んだ。

 体験後、役場総務課防災・防犯グループの枠谷徳彦さんが「『地震があったらすぐ避難。全速力で』を心掛けてほしい。その先に今日体験した生活がある。避難中は家族と離れるかもしれないが、自ら行動してみんなで助け合えるよう、これからも訓練を続けてほしい」と全体講評。

 堀校長は総括として、今回の体験で「想定外」を感じてもらうためなじみ深いアルファ米以外の非常食(レトルト)を準備したことを報告。「釜石の奇跡」の内容も伝え、ここぞというときに考えて行動することを期待して締めくくった。

(2018年12月18日付紙面より)

最寄りの高台を目指す潮岬中幼小の園児児童生徒ら=14日、串本町潮岬
非常食(レトルト)の炊き出しをする潮岬小6年生や潮岬中2年生
2018年12月18日
45 活動内容や備えを語る
 ボランティアの高校生らが報告  (新宮JC )

 西日本豪雨で被災した岡山県倉敷市真備町で現地視察とボランティア活動に取り組んだ高校生の活動報告会が16日、新宮市神倉の県立新宮高校であった。新宮青年会議所(新宮JC、平野貴之理事長)の事業の一環。報告会、防災出前講座、関係団体との意見交換の3部制で行われ、約50人が参加した。新宮、新翔両高校の生徒ら11人と会員7人は9月に1泊2日で岡山県を訪れている。

 開会で平野理事長は「地域社会を支える皆さまに報告し、共有して今後の防災につなげていければと報告会を開催しました」と趣旨を述べ、各地の災害に触れ、協力を求めた。

 2部の報告では生徒たちがボランティアの内容や感想を「被災地はテレビや新聞が伝えているものより悲惨だった」「人の手助けをするうれしさを知った」「今後もボランティアや支援活動を続けたい」「助け合いが素晴らしい力になると思った」「支え合って生きていくものだと感じた」などと発表した。

 今後起こりうる災害への備えや、発災時の行動について「活動に参加し、自然の力を知り、向き合わなければと思った。防災意識を強めて訓練を継続し、災害について深く考えたい」「ひとごとと思わず日頃から備えようと思った」「地域との関係づくりが大切だ」「積極的に人命救助をしたい」「命を第一に、自分に何ができるか考えたい」「自分のことができた上で人助けがしたい」などの意見を挙げた。

 出席者からの「ボランティアを受け入れる態勢づくりについて意見を聞かせてほしい」などの質問に、生徒らはそれぞれの考えを語った。

 1部は市防災対策課による出前講座で、職員は地域の防災力は自助、共助、公助の三つが合わさって初めて高まると述べた。2011年の紀伊半島大水害の写真をスライドに写しながら被害や浸水の状況、市の取り組みを紹介した。「市としても取り組みをしているが大きい災害が発生した際は皆の力が必要になる」と呼び掛けた。

 意見交換会では同市と那智勝浦町のロータリークラブ、消防団、新宮ライオンズクラブ、市消防本部などの関係者と高校生、JC会員らが災害に向け準備できることを考え、まとめて発表した。

(2018年12月18日付紙面より)

意見交換をする参加者ら=16日、新宮市神倉の県立新宮高校
2018年12月18日
46 22チームで熱戦展開
 東牟婁対決となった決勝は那智に軍配  (熊野三山小学生バレーボールフェスタ )
2018年12月18日
47 新チーム体制を発表
 皆さんの応援に対して結果で返す  (キナンサイクリングチーム )
2018年12月18日
48 近づく新年に備えて  宇久井海と森の自然塾が除草作業  (那智勝浦町 )
2018年12月18日
49 協力して良い学校を  城南中学校で制服リサイクルバザー  (新宮市 )
2018年12月18日
50 一般質問に2議員登壇  太地町議会12月定例会  
2018年12月18日
51 地域の魅力を発信  写真展で世界遺産の風景など  (新宮ユネスコ協会 )
2018年12月18日
52 優良生徒を表彰 全国そろばんコンクール (新宮商工会議所)
2018年12月18日
53 歌や劇で祝おう  クリスマス礼拝と発表会  (マリア保育園 )
2018年12月18日
54 国の外交基盤強化目的に  北米地域の学生ら来県  (那智勝浦町 )
2018年12月18日
55 効果的なストレッチ学ぶ  熊野川町山手で介護予防教室  (新宮市 )
2018年12月18日
56 音楽遊びにサンタも登場  熊野川地区おやこサロン  (新宮市 )
2018年12月18日
57 利用者と地域が交流  杉の郷で恒例の餅つき大会  (熊野川町 )
2018年12月18日
58 販売活動で地域交流  高等部が作業学習校外販売活動  (みくまの支援学校 )
2018年12月18日
59 関東新中会総会に50人  新宮高校  
2018年12月18日
60 来年のえと「亥」掲げる  有田神社の絵馬掛け替え  (串本町 )
2018年12月18日
61 園児らのクリスマス飾り  20日まで潮岬郵便局で展示  (串本町 )
2018年12月13日
62 交流深めまちをきれいに 城南校区クリーン作戦に500人 (新宮市)

 新宮市立城南中学校生徒会と城南地域共育コミュニティ本部は10日、「城南校区クリーン作戦」を実施した。城南中178人、王子ヶ浜小学校の5、6年生117人、王子幼稚園の21人、教職員、育友会、市教育委員会、地域住民ら約500人が15班に分かれ、阿須賀神社、浮島の森、下田児童館など14カ所から出発。城南中を目指しながらごみ拾いに励んだ。

 地域貢献の一環として毎年実施している。縦割りグループで作業し、中学生の自覚を深め、学校と地域の連携を強める目的。以前は生徒会が「通学路クリーン作戦」として主催しており、2009年から現在の形で実施している。

 城南中生徒会の傳田未咲会長(3年)は作戦でまちがきれいになり、犯罪が減る、交流の場になるなど多くのメリットがあるとし、「みんなできれいで住みやすいまちにしていきましょう」。環境委員長の窪上珠波(しゅうば)君(3年)は「みんな真面目に取り組んでおり、きれいになって良かった。今後も地域のことに関われれば」。

 同中の中田善夫校長は「笑顔で協力したクリーン作戦になった。まちがきれいになることで心もきれいになる。日頃からまちをきれいにしていきたい」とあいさつ。

 地域共育コーディネーターの大石熊野さんは「毎年少しずつごみが減っている。美しい所に美しい心が宿る。大人になっても住んでいる町をきれいにしていく気持ちを持って」と呼び掛けた。

(2018年12月13日付紙面より)

浮島の森を出発しごみを集める児童生徒ら=10日、新宮市
作戦に参加した皆さん=10日、新宮市立城南中学校
2018年12月13日
63 税金の種類や使い道学ぶ
 太地小6年が「租税教室」  

 太地町立太地小学校(宮本礼子校長)で11日、「租税教室」が開かれた。新宮税務署が管内の小中学校を対象に開いている出前講座の一環。6年生11人が参加し、矢萩会計事務所の矢萩文さんから税の仕組みや納税の意味を学んだ。

 矢萩さんは身近な税金としてまず消費税を紹介。所得税や住民税なども例に挙げ、児童らは日本に約50種類の税金があることをクイズ形式で学んだ。

 その後はアニメーション教材の上映があり、登場人物が税金のない世界で困難に直面する姿から、警察や消防、義務教育などの社会基盤が税金で支えられていることを児童らは知った。

 用意された1000万円の札束10個からなる1億円の札束の見本を手に取り、金額の重みも実感した。最後に矢萩さんが「税金があった方が良いと思う人」と呼び掛けると、児童らは一斉に手を挙げていた。

(2018年12月13日付紙面より)

1000万円の札束の見本を手に取る児童ら=11日、太地町立太地小学校
2018年12月13日
64 被爆ピアノと出会い考える 文化センターで人権講演会 (串本町)

 串本町文化センターで11日、人権講演会「―ヒロシマ―被爆ピアノコンサート」があり、約350人が聴講や鑑賞をして平和と人権の大切さを考えるきっかけにした。

 この講演会は、同町人権委員会(西野政和会長)が主催。同和運動推進月間(11月)や人権を考える強調月間(11月11日~12月10日)などにより人権を考える機運が高まる晩秋~初冬時期に開いていて、今回は広島県から被爆ピアノの所有者で調律士の矢川光則さんと爆心から1・8㌔の距離にあった被爆ピアノ、ソプラノ歌手の大島久美子さん、ピアニストの梶田法子さんを迎える形で計画し、参加を呼び掛けた。

 テーマは「平和と人権のメッセージを音楽に込める」。開会に当たり西野会長は、同町立串本西小学校における戦争体験談を例に挙げ「平和のないところに人権はない。今宵は原爆から生き抜いたピアノで平和への思いを新たにしてほしい」とあいさつして講師一同の来町を歓迎した。

 序盤は矢川さんが20年来取り組んでいる被爆ピアノコンサートやこの日持ち込んだ被爆ピアノの経緯を紹介。「自分にできる平和活動として全国に平和の種をまいている」と取り組みに込める思いと被爆ピアノの映画が2020年ごろに公開予定であることも伝えて、被爆ピアノとの出会いを平和の尊さを考えるきっかけにしてほしいと呼び掛けた。

 中盤は大島さんと梶田さんによるコンサートで、大島さんは被爆ピアノの歩みを擬人化した詩を朗読し、被爆ピアノや平和について伝えたい思いを曲間に述べたり歌に乗せたりして来場者に託した。梶田さんは被爆ピアノを演奏し、その音色で大島さんを後押しした。

 大島さんは終盤、「何があったかを正しく知り、伝え、忘れないこと。誰もが平和を望めば世界は平和に向け動き出す」「身近な人に『ありがとう』『ごめんなさい』の気持ちを伝え、皆が笑顔で過ごす。これが私たちにできる平和活動」などのメッセージを掲げて矢川さんが思い描く平和の種まきを実践。閉会に当たり同委員会の山本ちづき副会長は、「命を大切にすることやその種まきをすることを教わった。これらを糧にし今後に生かしていきたい」と述べ、3人と被爆ピアノへの感謝の拍手を来場者に求めて締めくくった。

(2018年12月13日付紙面より)

コンサートを経て感謝を受ける矢川光則さんら=11日、串本町文化センター
2018年12月13日
65 A、B各4チームが県大会へ
 少年サッカー東西対抗戦  
2018年12月13日
66 白木啓太君が近畿5位に
 第6回近畿少年少女選抜空手道大会  (拳武館新宮道場 )
2018年12月13日
67 田辺第二が2年ぶり優勝
 第15回太地いさなカップ大会  ( )
2018年12月13日
68 教育や防災対策など問う  一般質問初日に4議員  (新宮市議会 )
2018年12月13日
69 12月定例会が開会  補正予算案など6件を上程  (太地町議会 )
2018年12月13日
70 楽しく食への理解深める  新木保育園で給食試食会  (新宮市 )
2018年12月13日
71 課題距離を走り記録に挑戦  総合運動公園で記録会など  (串本町 )
2018年12月13日
72 台風災害復旧費など計上  町議会12月定例会始まる  (古座川町 )
2018年12月13日
73 本州最南端で記録に挑む  潮岬中小がクロカン大会  (串本町 )
2018年12月13日
74 単独のクリーンセンター運営に意欲  12月定例会が開会  (那智勝浦町議会 )
2018年12月13日
75 お悔やみ情報
  
2018年12月12日
76 地下式倉庫群など確認
 15日には遺跡の現地説明会  (新宮市教委 )

 新宮市教育委員会と和歌山県文化財センターは11日、同市下本町の旧丹鶴小学校グラウンドで報道関係者対象の新宮城下町遺跡発掘調査第2遺構面の現地説明会を開いた。中世の地下式倉庫跡や弥生時代の竪穴建物跡などが発見されており、市教委文化振興課の小林高太主任は「これまでの成果、川湊跡をより裏付けるものになった」と話していた。

 市教委は県文化財センターに委託し、文化複合施設建設予定地の同校敷地内で施設建設に伴う埋蔵文化財試掘調査をしている。これまでの調査から川湊跡と推定されている。第2次調査箇所は新宮城跡西側の旧丹鶴小学校敷地内約3500平方㍍。

 平安時代末~室町時代の地下式倉庫跡について、方形竪穴タイプの床に焼けて炭化した木材が残されていた。同遺跡から建物に伴う木材が発見されたのは初めて。珍しく、床面の構造がうかがえることなどから倉庫跡の構造解明につながる可能性があるとしている。地下式倉庫跡は10棟ほどあり、倉庫群だったと考えられる。

 遺物は常滑や渥美、瀬戸など東海地方の土器や陶磁器から、瀬戸内地方、中国や朝鮮の白磁などバラエティーに富んだものが出土しており、物流の拠点だったことや、港の管理者が有力者であったことなどが想定される。

 調査は来年3月末までを予定しており、第3遺構面(縄文時代)は年明けから開始する。

 これまでの調査では江戸時代の武家屋敷境の石垣や、道路跡の一部などが見つかっている。縄文時代の遺構や土器、鎌倉~室町時代の地下式倉庫の他、江戸時代の武家屋敷跡や中世の川湊跡などさまざまな遺跡が出土している。

 15日(土)には子ども向けと一般の2回で説明会を開く。参加無料で雨天中止。駐車場がないため、徒歩や自転車での来場を呼び掛けている。小中学生を対象にした初の「子ども遺跡探検」は午前10時から。小学生は保護者同伴。要申し込みで、締め切りは14日(金)。一般の部は午後1時30分から、申し込み不要。

 申し込み、問い合わせは市教育委員会文化振興課(電話0735・23・3368)まで。

(2018年12月12日付紙面より)

炭化した床材が残る竪穴式倉庫跡=11日、新宮市
2018年12月12日
77 戦争の被害と加害の実像
 作家の中田重顕さんが講演  (新宮市 )

 くまの平和ネットワーク(二河通夫代表)は9日、新宮市福祉センターで憲法の講演会を開いた。元公立学校事務職員で作家の中田重顕さんが「私が見たこと聞いたこと―戦争の被害と加害の実像―」について講演し、元御浜町農協有線放送アナウンサーで、小学校での読み聞かせ運動などに取り組む阪本浩子さんが朗読をした。

 中田さんは、明治維新に向けて富国強兵政策を図ったことが以後日本が戦禍に巻き込まれていくことになった原因の一つと解説。「当時の指導者がとった政策だが、太平洋戦争が終わる日まで日本人みんながその方向に向かって走り続けた」。朝鮮の利権を巡り争った日清戦争(1894年)に勝利したことにより、近代軍隊の力に自信を付けた日本では以降、中国を軽侮する風潮が生まれた。

 日本は近代化からわずか36年で、当時の世界第一の軍事大国であったロシアと戦った日露戦争(1904年)でも勝利を収めた。中田さんは「日露戦争の勝利が、日本国と日本人を調子狂いにさせたとしか思えない」「日露戦争に勝ったのは、世界中が驚いた死を恐れぬ勇敢な兵士と、血を吐きながら絹糸を紡いで兵器を買った農村出身の娘たちによってだった」と司馬遼太郎の言葉を紹介した。日露戦争を勝利の結果、関東軍が誕生。満州国支配の中核をなした。

 中田さんは富国強兵政策の波は地方にも影を落としたと解説。「名も知られぬまままじめに働き子を育て、一生懸命生きた人たちこそ最も立派な人で、知られなくてはならない」と述べ、現在の熊野市飛鳥町に住んでいた森岡みきのさんの生涯について話した。森岡さんは学校に行けず、11歳の時から頭に板を乗せて八丁坂を越え新鹿まで運ぶ仕事に従事。18歳で結婚した後は3人の男の子に恵まれるが夫に先立たれ、3人の男の子らも次々と亡くした。「何も食わすものがのうて魚一匹、甘いもの一つ食わせずに死なしてもうたことを考えると申し訳のうて今でも魚を食べる気にならんのさ」と聞き取りした森岡さんの言葉を紹介。「明治、大正、昭和初期と、日本の歩んだ惨苦の日々が、一人の女性を苦しみと悲しみの底へ沈めた」と話した。

 中田さんは軍国の母(戦死した人の母親)の孫や戦争未亡人、遺児らへの聞き取りや南京事件、731部隊などについても検証し解説。平和の尊さや憲法9条の大切さを訴えた。

(2018年12月12日付紙面より)

講演に耳を傾ける聴講者ら=9日、新宮市
阪本浩子さん(左)と中田重顕さん
2018年12月12日
78 木管五重奏楽しむ
 下里、太田小「おでかけ音楽祭」  (那智勝浦町 )

 和歌山県の文化振興事業「おでかけ音楽祭」が6日、那智勝浦町立下里小学校(岡史博校長)の体育館であった。下里小と太田小学校(尾﨑卓子校長)の全児童が、5本の管楽器が奏でる木管五重奏の音色を楽しんだ。

 県から委託を受けた一般財団法人県文化振興財団が実施。県内出身または在住者の音楽家に演奏の場を提供するとともに、文化活動の活性化を目的としている。

 和歌山市出身などのメンバーで構成するグループ「Hot Coffee(ホットコーヒー)」の5人が、それぞれ音色の違うフルート、オーボエ、ホルン、ファゴット、クラリネットの合奏を披露した。

 子どもらがよく知るアニメソングや「山の音楽家じゅんばん協奏曲」「オー・シャンゼリゼ」などの演奏の合間に、クイズを交えた管楽器の解説や指揮者体験、手拍子ゲームが盛り込まれたプログラムで、児童らは楽器の仕組みや音楽のテンポについても学んだ。

 演奏後に児童代表から花束が贈られ、オーボエを担当する榎本理紗さんは「子どもたちのノリが良くて、演奏がとても楽しかった」と話していた。

(2018年12月12日付紙面より)

3拍子の演奏で指揮者体験をする児童=6日、那智勝浦町立下里小学校
クイズ形式で楽器の管の長さを解説するメンバーら
2018年12月12日
79 神倉小学校が団体賞
 初めての小中学生サラ川選手権で  (新宮市 )

 第一生命保険株式会社主催の「小中学生サラ川(せん)選手権byサラリーマン川柳コンクール」の団体部門の団体賞に新宮市立神倉小学校(松本広明校長)が選ばれた。11日に同校で表彰伝達式が行われ、同社和歌山支社の古矢直人副支社長が代表児童に表彰盾や冊子などを手渡した。

 同選手権は全国の小中学生に川柳を楽しんでもらうため、友だち、勉強、部活、恋など「学校生活で感じる思い」をテーマにした句を今年初めて募集。同校は小学校の部で応募校数50校、総数114作品の中から選ばれた。

 全校集会の中であった伝達式で松本校長は「6年生の皆さんが夏休みに取り組んだ川柳が全国で1校だけの大きな表彰を受けることができました」と述べ、受賞作品を紹介した。

 古矢副支社長は専門家による審査の評価として▽自分の気持ちをしっかり表現できていた▽全体的に表現力が素晴らしかった―ことを挙げ、「中学、高校、社会人になっても文章を書くことや言葉で人に伝えることが大事。必ず役に立つため、これからも頑張ってください」とあいさつした。

 松本校長は「たくさんの応募の中から選んでいただき、驚きとともにうれしい限りです。一生懸命取り組んだことを認めていただいたことが子どもたちにとって励みになる。これからも文章を知り、好きになってもらえれば」と受賞を喜んでいた。

(2018年12月12日付紙面より)

古矢直人副支社長(右)から表彰を受ける代表児童ら=11日、新宮市立神倉小学校
2018年12月12日
80 神倉、KKNが優勝
 東牟婁スポ少交流大会野球の部  
2018年12月12日
81 中村君、玉置さん全国へ
 和歌山県中学校空手道新人大会  (太地中学校 )
2018年12月12日
82 冬の大漁と安全祈る  飛鳥神社で投網式の儀  (太地町 )
2018年12月12日
83 図書館利用案内わかりやすく  新パンフレット完成  (那智勝浦町 )
2018年12月12日
84 夢を形にできるのが政治  串本町議・水口崇氏が出馬表明  (和歌山県議選 )
2018年12月12日
85 今年も集団で春を待つ  宇久井半島でオオキンカメムシ越冬  (那智勝浦町 )
2018年12月12日
86 合奏やダンスなどを披露  井田保育所でクリスマス会  
2018年12月12日
87 思い思いの作文発表  高田小学校で仲良しお話会  (新宮市 )
2018年12月12日
88 生保協会が福祉車両寄贈  那智勝浦町社会福祉協議会に  
2018年12月12日
89 第15回は33チームが対戦  サン・ナンタン串本ゲートボール大会  (串本町 )
2018年12月12日
90 親子でかわいいリース作り  古座川町子育て支援センター  
2018年12月12日
91 観光協会串本で一般販売  2019年版カレンダー  (串本海中フォトコン )
2018年12月12日
92 家族や地域に成果披露  明神小中の学習発表会  (古座川町 )
2018年12月12日
93 一丸で磨いた声を響かせる  第36回校内合唱コンクール  (串本中 )
2018年12月12日
94 園児らピアノ連弾楽しむ  南大居保育所でコンサート  (那智勝浦町 )
2018年12月12日
95 園児が練習の成果を披露  宇久井保育所で発表会  (那智勝浦町 )
2018年12月12日
96 木々の大切さ学ぶ  太地こども園でキノピー教室  
2018年12月12日
97 1年の成長を披露  白梅保育園がお楽しみ会  (新宮市 )
2018年12月12日
98 お悔やみ情報
  
2018年12月08日
99 注意喚起看板を設置
 市交通指導員協議会が危険箇所へ  (新宮市佐野 )

 新宮市交通指導員協議会(清岡幸子会長、会員21人)は6日、那智勝浦新宮道路の新宮南インターチェンジ(IC)につながる同市佐野の市道2カ所に交通事故防止の注意喚起看板を設置した。市内では今月1、2日に連続して交通死亡事故が発生している。

 設置した場所は同ICや市医療センターに通じる道路。道幅のわりに交通量や速度を出す車両が多く、これまで付近住民から「車の通行や歩行でたびたび危険を感じたことがある。交通事故防止の対応措置を取ってほしい」などの要望があった。

 現地調査の結果、道路整備などで以前より道路幅が広くなり、速度を出す車両が認められ、さらに歩行者利用もあることから、交通安全・交通事故防止施策として看板を新たに取り付けた。

 看板は縦100㌢、横25㌢。全面反射で夜でも色鮮やかに交通安全をPRできる。スピードを出す車に対する注意喚起として「危険 スピード落とせ」と注意を促している。

 設置には会員10人と市職員らが参加。清岡会長は「1日と2日には死亡事故が発生している。市も力を入れてくれ、今回だけではなく今後も市内の危険箇所に看板を設置したい。お邪魔すると思うが、近隣の皆さまのご理解とご協力をお願いします」と話していた。

 同協議会は現在活動に参加する指導員を募集している。問い合わせは新宮市生活環境課内、交通指導員協議会事務局(電話0735・23・3333)まで。

(2018年12月8日付紙面より)

看板設置作業に取り組む新宮市交通指導員協議会の会員=6日、新宮市佐野
2018年12月08日
100 「まちなか観光」加速に向け 新宮市観光振興委員会 

 新宮市観光振興委員会(森本祐司委員長)が6日、市役所4階会議室で開かれた。第5回のこの日は熊野速玉大社神職体験、熊野川米、宿泊者限定企画「せんペロ対抗戦」の報告を受け、来年度の計画を話し合った。

 開会に当たり森本委員長があいさつ。「人口減少の中、インバウンドを含めた流入人口増がなければ、新宮市の経済が回っていかなくなる。『食える観光』にしないと厳しい」と述べた。

 神職体験は11月12日に開催。外国人3人が臨時神職として神事を奉仕した。「貴重な体験だった」「感動した」との声があった一方、「マナーが難しい」「覚えることが多くて疲れた」などの改善点も見つかった。

 これらを踏まえて一部内容を簡略化し、一般参詣者に「見せる」化する方針を示した。年11回の開催を観光客が多いシーズンに集中的に実施する計画も持ち上がった。

 熊野川米は「熊野川ヤタガラス米」と命名。ジェット船乗り場、駅前観光協会、道の駅、宿泊施設の他、贈答品として商店街で販売する。ふるさと納税返礼品、イベントなどでの記念品にも活用する。

 せんペロ対抗戦は市の魅力を知ってもらうことが狙い。市観光協会の里中陽互会長は「新宮を楽しんでもらう意識を持つことが重要。イベントを通して、(宿泊者に紹介する)ホテルにも生き残る道を感じてほしい」と話した。

 楽天トラベルは、今後のプロモーションを説明。来年1月28日(月)に市福祉センターでDMOセミナーを開催する。

 委員会は来年度、「まちなか観光」を加速させ、外国人観光客の市街地誘導を強化する。▽商品開発の仕組みを構築▽川舟の商品化▽グリーンツーリズム開発▽ターゲットを絞った周遊ルート開発▽メニュー開発、お土産開発による事業者の活性化―に取り組む。

 来年2月末に今年度最後の委員会を開く。

(2018年12月8日付紙面より)

来年度の計画などを話し合う委員=6日、新宮市役所
2018年12月08日
101 地域協正副会長に事後報告
 議長を務めた伊森安美さん  (串本古座高校 )

 「世界津波の日」2018高校生サミットin和歌山で議長を務めた伊森安美さん(串本古座高校2年)が6日、事後報告のため同校地域協議会の会長や副会長を訪ねた。

 このサミットは、10月31日と11月1日の2日間にわたり和歌山市内で開かれた。世界48カ国から約250人、国内49校から約130人の高校生が参加し、自然災害から命を守るための備えについて▽災害について知識を得る▽災害に備え意識を高める▽災害から生き抜く―の各分科会に分かれて協議。伊森さんは県立日高高校3年の中井充歩さんと共に議長を務め、各分科会の協議の成果を「稲むらの火継承宣言」としてまとめた。

 串本古座高校からは前回の同サミットにも参加した伊森さんら生徒4人が参加した。先だって参加者を対象に開かれたスタディーツアーでは同校の生徒約50人が参加者の体験をサポートした。サミット後の11月22日、議長2人は東京都にあり▽ANAホールディングス▽気象庁▽内閣府▽自由民主党本部▽文部科学省―に事後報告をし、同本部で二階俊博幹事長から両議長に安倍晋三内閣総理大臣名の感謝状が伝達されたという。

 6日の事後報告で報告を受けた会長の田嶋勝正串本町長は防災のリーダーが求められる中、若い世代が率先して防災に取り組んでくれることは町としてもうれしいと感謝。副会長の西前啓市古座川町長は一連の経過を良い経験だとたたえ、そろって伊森さんと同サミットに協力した生徒の今後の活躍を期待した。

 事後報告はこの日が最終で、伊森さんは「津波の経験がない国の人が経験した人の話を聞いて意識が高まったという声があって、ここで学んだことを自分の国に帰って同じように伝えてほしいと思ったし、自分もそのように地域や学校に広めていきたい。このサミットに参加するのは2回目ですが、今回も多くのことが学べてすごくよかったです」と思うところをコメント。

 両町長が期待した今後について「自分が住んでいる串本町は、自然が豊かで観光客が多く、その中には外国人観光客もたくさんいる。同宣言の一項目にあるユニバーサルデザインの標識があれば、まったく知らない場所でもどこに逃げればいいかが一目見て分かるので、地域とも連携してこれをやってみたい」と抱負を語った。

(2018年12月8日付紙面より)

田嶋勝正串本町長や西前啓市古座川町長に事後報告する伊森安美さん=6日、串本町役場(上)、古座川町役場(下)
「世界津波の日」2018高校生サミットin和歌山の様子(県立串本古座高校提供)
2018年12月08日
102 年末年始に備え点検
 旅客船の安全やテロ対策  (勝浦海事事務所 )

 観光客や帰省客が増える年末年始に備え、国土交通省近畿運輸局勝浦海事事務所は6、7の両日、串本海上保安署と合同で管内4社の旅客船の安全やテロ対策などを点検した。事故の未然防止などを目的に船舶検査官らが浮輪などの救命設備や安全確保のための連絡体制を確認した。

 国交省が実施する「年末年始の輸送などに関する安全総点検」(12月10日~1月10日)の一環。点検をしたのは熊野交通(新宮市)、紀の松島観光(那智勝浦町)、浦島観光ホテル(同)、串本海中公園センター(串本町)の4社。乗組員の健康状態や過労状態の把握、新型インフルエンザ対策、事故や災害時の連絡体制などについても指導した。

 新宮市熊野川町日足の熊野交通志古船舶営業所(堀芳生所長)には6日、岩佐裕二次長ら4人が訪れた。堀所長ら立ち会いの下、テロ防止のための取り組みやテロ発生を想定した訓練の実施状況、事故や災害発生時の安全確保のための指示体制などを聞き取り調査。ウオータージェット船(全長約18㍍、総トン数約19㌧)内に入り、救命具の位置、消火器の有効期限などを一つ一つ調べた。海中転落者を救助するための、漁具(浮子=あば)を応用した救助機材「非常投浮(とうふ)」の実演もあった。

 点検終了後、岩佐次長は「今後も体調の変化などに皆さんで注意し合い、さらなる安全運航に取り組んでください」と呼び掛けた。堀所長は「年末年始に向けて、多くのお客さまを安全にご案内できるよう気を引き締めていきたい」と話していた。

(2018年12月8日付紙面より)

安全運航などの聞き取り調査=6日、新宮市熊野川町日足
非常投浮の実演と説明もあった
2018年12月08日
103 「ホテル中の島」60年の歴史に一区切り  来年4月にリブランドオープン  
2018年12月08日
104 新規事業化など要望  近畿自動車道紀勢線建促同盟会  
2018年12月08日
105 元気いっぱいきね振るう  たづはら保育園で餅つき  (新宮市 )
2018年12月08日
106 強盗事件想定して対応確認  相野谷郵便局で防犯訓練  (紀宝町 )
2018年12月08日
107 安全運転呼び掛ける  甫子浦交差点で夜間啓発  (那智勝浦町 )
2018年12月08日
108 地域で寄り添い見守りを  橋本会館でふれあいサロン  (新宮市 )
2018年12月08日
109 年の瀬を前に景観整える  遺族ら顕彰碑で清掃奉仕  (串本町 )
2018年12月08日
110 元気な園児に大きな拍手  高池保・三尾川保発表会  (古座川町 )
2018年12月08日
111 園児らの華やかな演技に拍手  上野山こども園の発表会  (串本町 )
2018年12月08日
112 野田彩加さんが受賞  「税に関する高校生の作文」で  (串本古座高校串本校舎 )
2018年12月08日
113 熱いステージを披露  新宮市民音楽祭ロックの部  
2018年12月08日
114 川舟新造へ支援募る  クラウドファンディング利用し  (熊野川舟下り )
2018年12月08日
115 お悔やみ情報
  
2018年12月07日
116 本宮大社で迎春準備 大しめ縄と大絵馬掛け替え 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で6日、迎春準備が始まり、小雨が降る中神門の大しめ縄と大絵馬の掛け替え、奉告祭があった。作業を見守った九鬼宮司は「来年は御代替わりがあり日本にとって大事な年。当地方は世界遺産登録15周年を迎える。夢を持ち、災害などがなく通常の暮らしを送ることができる平穏な年になれば」と話した。

 大しめ縄は紀宝町成川の榎本政子さん(85)が家族や友人、親族らと毎年編んでいる。今年は8月下旬から準備をし、11月20日ごろから本格的に作業を始めた。コシヒカリのわら約1300束を使っており、長さ4・5㍍、縦約80㌢、重さ約270㌔。両脇には八咫烏(やたがらす)の形をしたしめ縄を飾っている。

 榎本さんが同大社の大しめ縄を作り出して今年で35年目。「掛け替える頃には雨もやんで良かった。みんなで力を合わせて、かっちりしたいいしめ縄ができました」と話していた。

 来年のえと「己亥(つちのとい)」の大絵馬(横182㌢、縦90㌢)は九鬼宮司が自ら作成したもの。金色の幣串(へいぐし)を背負い、ヤタガラスが描かれた装飾具を掛けたイノシシを描き、「夢」の文字を書き添えている。

(2018年12月7日付紙面より)

神門のしめ縄の掛け替え作業=6日、田辺市本宮町
奉てん奉告祭の様子
2018年12月07日
117 障害の理解が重要
 高次脳機能障害学ぶ講演会  (那智勝浦町 )

 新宮・東牟婁圏域自立支援協議会精神部会は11月28日、研修会を那智勝浦町立温泉病院で開いた。県立医科大学リハビリテーション科医学教授でリハビリテーション・スポーツ・温泉医学研究所所長の田島文博さんが「高次脳機能障害について」の講演を実施した。参加者らは高次脳機能障害について、さまざまな学びを深めた。

 田島さんによると、知覚、記憶、学習、思考、判断などの認知過程と行為の感情などの精神機能を「高次脳機能」と紹介。病気や事故などで脳が損傷されたために障害が起きた状態を「高次脳機能障害」と説明した。その特徴に▽注意力の低下▽新しいことが覚えられない▽感情や行動の抑制が利かないなどを挙げ、日常生活に支障をきたすと話した。

 医学については、60年前は命を救うことが目的で障害は対象とされておらず、初めて対象としたのは整形外科であったと報告。「医学が障害も主なターゲットにした際に登場したリハビリテーションは患者と医療のニーズから生まれた障害を直すためのもの」と田島さんは語った。

 大腿(だいたい)切断の例を挙げ、「切断や麻痺(まひ)は治せなくても歩行障害を直す。そのために義足を作り、残った下肢の筋力を強くする。リハビリテーションの基本は残存機能の活用」と説いた。

 田島さんは、脳が全体的に障害された意識障害においても、思い切って動かすことで改善した例もあると話し、「座らせる、立たせるなど、脳への刺激は有効。意識障害の方はベッドに寝かせておくばかりではいけない。安静は麻薬。すぐに悪影響は生じないが、確実に活動性を低くさせる」と改善策を示した。また、社会的行動障害や失語症の症状、脳血管障害に効果のある装具療法にもふれた。

 田島さんは「障害者になったときは現在の自分を愛してください。障害を持った方々も、障害を持った自分を大切にしている。障害は自分の一部であり、障害の理解が最も重要」と締めくくった。

(2018年12月7日付紙面より)

高次脳機能障害について理解を深める参加者ら=11月28日、那智勝浦町立温泉病院
田島文博さん
2018年12月07日
118 尾呂志名物・風伝おろしが発生
 御浜町  

 三重県御浜町の尾呂志地区では風伝峠方面から連日のように雲が流れ落ちている=写真。北山峡で湿度を含んだ大気が放射冷却状になったときに発生した雲海が、山を隔てた尾呂志側にあふれ下る現象。通称「風伝おろし」と呼ばれている。雨が降ったあと風がやみ、気温が下がったときに発生し、数日続く。風が強かったり雨天のときは発生しないようだ。

 峠の山肌を這(は)うように下る様は圧巻で大自然の驚異を感じる。秋から冬の名物となっていてこの姿を求めて多くのカメラマンも訪れる。

(2018年12月7日付紙面より)


2018年12月07日
119 61周年記念して一般開放
 航空自衛隊串本分屯基地  (串本町 )

 串本町須江にある航空自衛隊串本分屯基地(吉村雅美司令)が2日、創立61周年記念事業の一環で一般開放を行い、さまざまな展示を披露して地域を迎えた。

 同基地は1955(昭和30)年、在日米空軍が設置し、2年後の57(昭和32)年に当時の空自9082部隊が引き継ぎを受けるため展開した。これを起点にして同基地は周年記念事業を計画して地域と積極的に接点を作り、同基地存続への理解と協力への感謝を重ねている。

 61周年となる本年度は、同基地の一般開放と祝賀会を計画。一般開放では亜音速ジェット機「T―4」や救難ヘリコプター「UH―60J」といった各種航空機、水陸両用車やペトリオット(PAC―3)、重機や消防車といった各種車両の展示と、戦闘訓練やヘリによる救難訓練、野外炊飯訓練や儀じょう隊ファンシードリルショーやラッパ吹奏など隊員による披露があり、来場者の注目を集めた。

 野外炊飯訓練ではチキンカレーと黒潮カレー(=同基地オリジナルレシピに基づくシーフードカレー)に加え、航空自衛隊がレシピ作りに力を入れる唐揚げ「空上げ」の同基地版を数量限定で来場者に振る舞い。子ども向けに綿あめ、自治体参加枠で太地町がくじらの竜田揚げを振る舞ったほか、軽装甲機動車など試乗や自衛隊和歌山地方協力本部によるミニ制服試着などの体験提供も利用を集めた。

 同基地は大島でも特に高い場所にあり、その眺望を楽しむ機会として、庁舎屋上案内も人数限定で実施した。

 祝賀会は招待者対象の行事で、同基地体育館内で開かれた。ピーク時には臨時駐車場とした樫野崎駐車場や大島小中グラウンドがほぼ満車となる来場を集める盛況。その様子を見届けた吉村司令は「この開放で航空自衛隊と串本分屯基地の活動を知ってもらい、今後も理解と支援協力を願いたいと思う。天候にも恵まれ、予定した展示や出し物を全てできた。お越しいただいた皆さんに楽しんでいただければ何よりです」と話した。

(2018年12月7日付紙面より)

隊員による戦闘訓練の披露=2日、航空自衛隊串本分屯基地
野外炊飯訓練後、来場者にカレーライスを振る舞う隊員
2018年12月07日
120 金の密輸阻止など強化  7日から年末特別警戒  (大阪税関 )
2018年12月07日
121 推奨像に安全運転誓う  ナカミチ建機から紀伊自動車学校へ  (紀宝警察署 )
2018年12月07日
122 県職員が道路周辺を清掃  観光客らの快適な利用目的に  (新宮市・那智勝浦町 )
2018年12月07日
123 鈴木文代さん(串本町)大賞に  熊野大花火大会写真コンテ表彰式  (熊野市観光協会 )
2018年12月07日
124 養殖学への理解深める  近大新宮高が水産実習  (新宮市 )
2018年12月07日
125 350人が地域でごみ拾い  緑丘校区クリーン作戦  
2018年12月07日
126 豊かな心と感性育てる  城南中学校で文化庁巡回公演  (新宮市 )
2018年12月07日
127 世界遺産のまちを歩いて巡る  新宮市魅力発信女子部  
2018年12月07日
128 今年も手作りパネル贈る  年長児24人が紀宝署を訪問  (紀宝町うどの幼稚園 )
2018年12月07日
129 みんなで森を大切に  新木保でキノピー教室  (新宮市 )
2018年12月07日
130 高台へ逃げる意識を  くろしお児童館が避難訓練  (新宮市 )
2018年12月07日
131 一年の無病息災など祈願  高倉神社で例大祭  (新宮市高田 )
2018年12月07日
132 愛好者350人が競う  第19回串本グラウンド・ゴルフ交歓大会  (串本町 )
2018年12月07日
133 特殊神事営んで礼尽くす  小森川の神玉神社で例祭  (古座川町 )
2018年12月07日
134 2日連続で死亡事故発生 意識的な交通安全の実践を (新宮警察署)
2018年12月07日
135 お悔やみ情報
  
2018年12月06日
136 長距離列車誘致を話し合う
 JR紀勢本線利用促進に向け  (意見交換会 )

 JR紀勢本線の利用促進に向けた意見交換会が3日、新宮市の市人権教育センターで開かれた。

 JR西日本和歌山支社の伊藤義彦支社長、中西宏友副支社長らと串本町、古座川町、那智勝浦町、北山村、新宮市、和歌山県の関係者が出席。3回目の今回はJRが昨年6月に発表した新たな長距離列車の誘致について話し合った。

 新たな長距離列車は2020年からの運行開始を目指す。エリアは京阪神~山陰方面、京阪神~山陽方面。鉄道の強みを生かした地域と一体となった観光振興を推進する。

 6両編成で1両ごとに異なる座席タイプを配置し、定員は約100人。幅広い世代や訪日観光客に鉄道の旅を楽しんでもらう。

 新宮市の田岡実千年市長は長距離列車のエリアに熊野地方が外れている理由を聞き、「熊野地方には串本町に建設されるジオパークセンターや世界遺産、勝浦のマグロなどがあり、関係10市町でおもてなし協議会も発足した。ぜひ、運行エリアに入れてもらいたい」と求めた。

 北山村の山口賢二村長は「長距離列車に参加、協力したい。列車の車窓から見える川でいかだ下りをPRしたい」。那智勝浦町の堀順一郎町長は、列車と熊野古道をリンクした運行を提案した。

 伊藤支社長は今後、誘致に向けた協議の場を継続的に設けることを提案。意見交換後に「このような取り組みを通して、地元との地域共生が推進できれば」とコメントした。

(2018年12月6日付紙面より)

新たな長距離列車について意見交換する関係者=3日、新宮市人権教育センター
2018年12月06日
137 6市町村で啓発活動
 10日まで、人権週間  

 和歌山地方法務局新宮支局と新宮人権擁護委員協議会は人権週間(12月4~10日)に合わせ、人権意識の向上を促す啓発活動を展開している。6市町村で街頭啓発を実施し、各市町村8カ所に特設相談所を設けて人権に関するさまざまな相談を受け付けた。

 那智勝浦町では4日、同町天満のAコープなち店前で街頭啓発を実施した。人権相談員や町、法務局職員9人がタオルやポケットティッシュなどの啓発物資を買い物客らに配布。この日は新宮市のイオン新宮店前や串本町のAコープ紀南VASEO前、太地町、古座川町、北山村でも街頭啓発が実施され、計2000個の啓発物資を配った。

 法務局新宮支局の谷口栄二さんは「人権週間に合わせて多くの方の協力の下、活動を行っています。こうした機会に人権について理解を深め、意識を高めていただければ」と話した。

(2018年12月6日付紙面より)

啓発物資を渡し周知した=4日、那智勝浦町天満
2018年12月06日
138 5校集まり合唱など発表 第22回中学校音楽会 (串本町)

 第22回串本町中学校音楽会が4日に同町文化センターであり、町立5中学校の生徒や教員が合唱や合奏を発表し鑑賞するなどして交流した。

 同町教育研究会と同会中学校音楽部会が主催する初冬恒例の合同文化行事。町立5中学校が一堂に集まる唯一の機会として回を重ねていて、鑑賞のみながら串本中1年生も参加し、全生徒で本番を迎えた。本年度は大島中が最後の卒業生を送り出して閉校するため、5校そろっての実施は今回が最後になる。

 開演に先立ち、同町教育委員会を代表して島野淳副課長は「皆さんが一つの作品を作り上げるために心を合わせて取り組んだことが、この音楽会の文化や伝統の力になる。今日は練習の成果を思う存分発揮し、最高のパフォーマンスができるよう心から祈っています」とあいさつ。潮岬中吹奏楽部の楽曲演奏でプログラムが始まり、串本中2年生、大島中、潮岬中、西向中、串本西中と順次合唱や合奏を発表。串本中3年生が最高学年の威信をかけて楽曲『旅立ちの日に』『手紙~拝啓 十五の君へ~』を合唱し、力強い歌声を同センターホールに響かせた。

 今回はゲストとして新宮市出身の声楽家で大阪成蹊短期大学准教授の熊谷綾子さんが出演し、楽曲『魔王』『旅立ちの日に』を披露。最後は教員が舞台に上がり生徒や家族ら観客も含めた全員で楽曲『翼をください』を合唱して音楽の良さを分かち合った。

 閉演に当たり、主催者を代表して町教研の沖洋副会長(串本西中学校長)が「感性を豊かにし、心を育み、調和をもたらす音楽は、人間教育において大きな役割を果たす。ポップスもあればクラシックもあり、人数の多い少ないに関係なくどの学校も素晴らしい発表で、皆さんの音楽やまなざしは観客の皆さんにも深く届いたと思う。芸術文化の秋を歌声と演奏で締めくくることができた」と講評し、実施に協力した各位に感謝を示しつつ締めくくった。

(2018年12月6日付紙面より)

一丸で合唱を発表する潮岬中の生徒=4日、串本町文化センター
力強い歌声を響かせた串本中3年生
2018年12月06日
139 料理通して交流を
 初の男性料理教室開催  (新宮市 )

 新宮市社会福祉協議会は4日、同市の浮島隣保館で「男性料理教室」を開いた。8人がめはりずしや豚汁、揚げギョーザ作りに参加し、雑談を交えながら料理を楽しんだ。

 市と市社協は今年5月に開催した「地域支え合いフォーラム」を受け、有志を対象にした研修会を開いてきた。その中で、男性の集まる機会が少ないという声が多く上がったことから同教室を企画した。男性の社会活動を促し、居場所や生きがいを作ることを目的としている。

 この日は栄養士の和田町子さんが「料理が初めての人も得意な人もいると思いますが、交流しながら楽しくお料理をしましょう」と呼び掛けた。2班に分かれた参加者らは包丁の使い方などを教わりながら次々と野菜を切っていった。手際良くニンジンをいちょう切りにしていた参加者は「さっき先生が切り方を教えてくれたから」と笑顔。参加者らは会話を楽しみながら料理を進めていた。

 出来上がった料理を試食した参加者らは「おいしい」「気持ちがこもっているからね」。蜂伏から参加した里際学さん(70)は「大変よかったです。最近まで料理をしたことはなく、めはりも豚汁も初めて作った。これからも続けてもらえれば」。王子町の若林春次さん(78)は「料理は初めて。健康と食を考えて参加しようと思いました。料理は難しく、知らない言葉もあって、一つ一つの動作も初めて。今後も続けてほしい。料理もそうだが、みんなと交流し、情報交換や話ができるのがいい」と話していた。

 次回は3月上旬に予定している。

(2018年12月6日付紙面より)

料理を通して交流を深める参加者ら=4日、新宮市の浮島隣保館

2018年12月06日
140 本番に向け練習始まる
 那智勝浦町ジュニア駅伝チーム  
2018年12月06日
141 東西対抗が開幕
 県大会目指し東・西の両ブロック激突  
2018年12月06日
142 奥村さん、西田君が優勝
 試割オープン選手権大会  (北道院拳法和歌山支部 )
2018年12月06日
143 野球の基本と楽しさ学ぶ
 日本生命硬式野球部による野球教室  
2018年12月06日
144 指定管理者など議案審議  市長コメントの真意を確認  (新宮市議会定例会 )
2018年12月06日
145 大泰寺薬師堂などを見学  熊野七薬師めぐり  (紀宝町老連 )
2018年12月06日
146 需要増を前に技術を学ぶ  岩見悠紀子さん招き講習会  (県美容業生活衛生同業組合新宮支部 )
2018年12月06日
147 新宮市にベンチ20脚寄贈  三重建労新宮分会青年部  
2018年12月06日
148 県展に163作品並ぶ  9日まで、新宮市立総合体育館  (和歌山県 )
2018年12月06日
149 紀州犬雌若犬二組の部で一席に  和泉さん愛犬「出羽ノお凛」  (那智勝浦町 )
2018年12月06日
150 学びの成果を披露  伝統文化親子教室の発表会  (新宮市 )
2018年12月06日
151 体を動かしリズムを理解  正明保リトミック教室  (新宮市 )
2018年12月06日
152 太地小で恒例のあきまつり  児童が園児らを招待  
2018年12月06日
153 ふるさと共会が花を寄贈  町内の保育所など4園に  (那智勝浦町 )
2018年12月06日
154 電気の仕組み楽しく学ぶ  神倉小学校で関西電力出前教室  (新宮市 )
2018年12月06日
155 「大きくなったら消防士」  三尾川保育所へ消防車、救急車来訪  (古座川町 )
2018年12月06日
156 主管長講話で感謝考える  西向地区明生学級が閉講  (串本町 )
2018年12月06日
157 46億年地球の歴史学ぶ  富良野自然塾が出張講座  (串本町 )
2018年12月06日
158 占いと鉄道利用した婚活  町の活性化や人口増目標に  (串本町 )
2018年12月06日
159 独特の奉仕が拝観集める  木葉神社例祭「祢んねこ祭り」  (串本町 )
2018年12月05日
160 命を守る練習をしよう
 丹鶴公民分館が防災訓練  (新宮市 )

 新宮市の丹鶴公民分館(髙山孝史分館長)は2日、平成30年度丹鶴地区防災訓練「命を守る練習をしよう!」を開催した。丹鶴体育館では消火器の扱い方や車いす体験、救急救命講座、備蓄品の展示啓発などがあり、大勢の地域住民が防災意識を高めた。

 今年で7回目となる取り組みで、地域住民の防災意識を高める目的。市、市消防本部、消防団丹鶴分団、市社会福祉協議会、日赤奉仕団、丹鶴婦人防火クラブ、乳幼児の命を守る会、丹鶴地区連合会が協賛している。

 会場では新宮市役所防災対策課による出前講座「地震に対する心構えと準備」があった。参加者らは講演を聞き、人形を使った心肺蘇生法と自動体外式除細動器(AED)の体験、搬送法、車いす体験などに挑戦した。炊き出し練習では豚汁と五目ご飯の試食があり訪れた人たちが味わった。アルミポンチョや非常食など災害時に役立つお土産も配布された。

 浦手世志子さん(90)は「災害が起きたらどうするか、年に1度では忘れてしまうこともあるので訓練に感謝します」。

 髙山分館長は「町内や地域の人に防災の意義や命を守るための意識を深めてほしいと感じています。経験を積み対処ができるようになれば。町内会長などに来てもらい、それを各町内に持ち帰って指導してもらえればありがたい。毎年結構な人数が来てくれている。さまざまな年齢の人に来てもらいたく、いざというときに自分にできることを頭に入れて行動してほしい」と話していた。

(2018年12月5日付紙面より)

備蓄品の展示などを見学する来場者ら=2日、新宮市の丹鶴体育館
2018年12月05日
161 獣害対策への知識深める
 高田交流センターで教養講座  (新宮市 )

 新宮市の高田公民分館(竹内伸生分館長)は2日、高田交流センターで教養講座を開いた。地域住民ら30人以上が参加し、NPO法人地域再生ネットワーク鳥獣害対策部の原裕さんが「一から学ぶ獣害対策」を演題に講演した。

 原さんは一部の動物のふんや足跡をクイズ形式で紹介した後、シカ、イノシシ、サルの性格や特徴など生態を解説した。里や村に下り、庭に入り込んでくる状況が全国各地で起こっていると説明した。

 シカ、イノシシの一般的な対策として「ネットや電気柵、ワイヤーメッシュで畑を守る『防護』、木々を無くし見通しをよくする『環境整備』、増えすぎた動物を捕る『捕獲』をバランスよく行うことが基本」と述べた。サルの対策では▽習性を知る▽居心地を悪くする▽追い払う▽箱わなで捕獲―などを挙げ、長期戦であることを語った。

 原さんの地元である那智勝浦町色川では、住民有志らによる色川鳥獣害対策協議会が被害の集中する7~9月に「サル追い払い隊」を立ち上げ活動していると話し「日替わりでサルの動向調査を行い、発見時は花火で追い払って近隣住民の注意喚起とメール配信を実施している」と紹介した。

 屋外では実際に設置してある柵やわなを前にしての解説があり、参加者らは原さんに質問するなど知識を深めた。

 講演前には市農林水産課の小林徹央さんが市で実施している柵の設置などに対する補助制度についての説明もあった。

 参加した中村八十八さんは「皆さん知識はあると思いますが、細かなところが参考になりました」。金子史法さんは「多くの人が集まってくれ、感謝と同時に関心の高さを実感しました。講習を通じて今後の対策への知識を深め、生きがいや楽しみを分かち合えれば」と話していた。

(2018年12月5日付紙面より)

原裕さんの講座に耳を傾ける参加者ら=2日、新宮市の高田交流センター
屋外で解説する原さん(右)
2018年12月05日
162 運動趣旨伝え実践求める
 冬の交通安全運動街頭啓発  (串本町 )

 わかやま冬の交通安全運動街頭啓発が3日、串本町くじ野川にある橋杭海水浴場駐車場であり、啓発員36人が国道42号を利用するドライバーに運動の趣旨を伝えて理解と実践を求めるなどした。

 この運動は、全国規模で展開される春秋の交安運動に加え県警管内で独自に取り入れている。夏と冬の2期があり、今期は12月1日~10日(月)を期間として諸行事が計画されている。

 この日の啓発は、交通事故をなくする県民運動推進協議会串本地区連合会(会長・池上敏之東牟婁振興局串本建設部長)が主催。同部と串本警察署、同町役場と同町消防本部、同町交通指導員協議会と県交通安全協会串本支部、交通安全母の会、航空自衛隊第5警戒隊、国土交通省串本国道維持出張所の各職員が啓発員として参加した。

 実施に当たり池上会長は、今期の重点項目として▽飲酒運転の根絶▽子どもと高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止▽夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止▽全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底―の4点を挙げ「運動趣旨を十分に伝達し交通安全に大きな成果が得られることを期待したい」とあいさつ。清野武志副町長と串本警察署の中弥泰典署長もあいさつし、中弥署長は信号機がない横断歩道における歩行者優先の徹底をしたい(理念の広報啓発と横断歩行者等妨害等違反の取り締まりを行う)考えを掲げつつ実りのある活動を期した。

 同署署員が田辺市方向へ走行する車両を同駐車場に誘導し、停車を求めた上でドライバーにチラシなどの啓発物資を手渡しながら安全運転に努めるよう促した。啓発後は県警交通機動隊の白バイや同署車両の同運動関係活動に向けた出発式も行われた。

(2018年12月5日付紙面より)

ドライバーに運動趣旨への理解と実践を求める啓発員=3日、串本町くじ野川
2018年12月05日
163 ハンデを強みと捉える
 PTA連合会で生馬選手が講演  (太地町 )

 新宮・東牟婁PTA連合会は1日、太地町公民館で講師にパラ陸上競技で活躍する生馬知季(いこま・ともき)選手(26)を招き教育講演会を開いた。2020年の東京パラリンピック出場を目指す生馬さんが、車いすスポーツから得た「ハンデを強みと捉える強い心」、夢や目標を持つことの大切さを説き、約100人が聴講した。

 生馬さんは和歌山県有田市出身。岡山県の株式会社グロップサンセリテ・ワールドアスリートクラブに所属し、日々の練習に取り組んでいる。同クラブは車いす陸上競技選手を雇用・育成し、障害者スポーツを通して、地域社会への貢献を目的としている。

 両下肢に先天性の障害があり、腕だけを使って幼少期を過ごしたという生馬さんは、障害を感じることなく楽しく過ごした小学校時代から、一転して引きこもりになってしまった中学校時代に焦点を当てた。きっかけは下校途中に掛けられた「かわいそうに。頑張るんだよ」という一言。「その人の意図が理解できなかった。それまで『かわいそうな自分』を意識したことが無かったのです。他者と自分を比較する考えが生まれ、劣等感が育ちました」と振り返った。

 その後、両親の勧めで車いすバスケに出会い「せまい考えから抜け出し、夢中になれた。練習中に『陸上競技向きの体形』と言われ、自分の体を前向きに表現してもらったことが、何よりうれしかった」。この言葉を励みに、陸上競技に転向した生馬さんは、才能が一気に開花。17年世界パラ陸上競技選手権大会ロンドンでは日本代表に選ばれ、日本人として唯一100㍍決勝進出を果たした。

(2018年12月5日付紙面より)

レース用車いすの実演を見つめる来場者ら=1日、太地町公民館
生馬知季さん
2018年12月05日
164 23クラスで熱き戦い
 第14回太地町勇魚空手道大会  
2018年12月05日
165 串本オーシャンズ初優勝
 東牟婁支部学童軟式野球新人大会  
2018年12月05日
166 患者の人権をテーマに  紀南地域ミニ人権大学講座  (紀宝町 )
2018年12月05日
167 園児が高齢者に反射材贈呈  交安運動、特別警戒の合同出発式  (紀宝署 )
2018年12月05日
168 受賞者の児童らを表彰 人権・同和啓発作品 (那智勝浦町)
2018年12月05日
169 補正予算など17議案  新宮市議会12月定例会が開会  
2018年12月05日
170 「命の道」早期整備を  国交省や県などに要望活動  (熊野尾鷲道期成同盟会 )
2018年12月05日
171 7人が特賞を受賞 農産物品評会表彰式 (那智勝浦町)
2018年12月05日
172 更生保護サポセンター開設  串本町地域保健福祉セ内に  (牟婁保護司会 )
2018年12月05日
173 町長報告経て審議に入る  串本町議会12月定例会始まる  
2018年12月05日
174 生徒と地域で舞台発表  閉校記念行事『文化祭』  (大島中 )
2018年12月05日
175 お悔やみ情報