城南中が「エンジリボン活動」を始動 (新宮市 )
新宮市立城南中学校(中田善夫校長)では、独自の取り組みとして今月から「エンジリボン運動」をスタートした。活動を通して差別や虐待のない温かな社会となるよう校内外に訴求していく。
同校では、子どもたちを保護者の温かい気持ちで包み、やがて子どもたちが守ってあげられる側の人間に成長してほしいといった思いを込め、2015(平成27)年から11月の「児童虐待防止推進月間」に合わせて毎年オレンジリボンの授業を実施。命の大切さに加え、人権意識を高揚させて生徒・教師・家庭をつなぐ取り組みとして定着させてきた。
エンジリボンは、同校のイメージ色である「えんじ色」を採用し、校訓を取り入れ「あらゆる差別と偏見をなくし、明るく・仲良く・正しい社会(未来)をつくる運動」をテーマに始動。授業やさまざまな活動を通し、部落差別をはじめとした根強く残る差別やインターネットにおける誹謗(ひぼう)中傷など、現代社会ならではの新たな差別に対応していくとしている。リボンは11日に行われたオレンジリボンの授業で、生徒らに初めて公開された。
多様化する問題に対し、リボンには「しなやかに強く生きてほしい」「誰かに相談できる勇気を持ってほしい」との思いを込めた。森浦展行・主幹教諭は「生徒たちは授業で手渡したリボンと、その意味を大切にしてくれているのを感じました。取り組みを通じて次の世代に伝えていけるような大人に成長してもらえれば」と話している。
(2020年11月27日付紙面より)
日野RDが珍魚釣りに挑戦 (串本町 )
串本町総合運動公園でキャンプ中のラグビートップリーグ所属チーム・日野レッドドルフィンズが25日、串本漁港の一角で南紀串本観光協会が提供するプログラム「珍魚釣り体験」に取り組んだ。
大人数でのキャンプを受け入れ支えてくれる地域への恩返しの思いを込めて取り入れた、全員参加のトレーニングメニュー。選手らは4チームに分かれ対抗戦を繰り広げる形で珍魚釣りに臨んだ。
同協会の宇井晋介事務局長ら職員や釣りに詳しいアドバイザリースタッフ候補がその挑戦をサポート。選手らは触れてはいけない魚種を確認した後、チームごとに陣地を決め珍しそうな魚影の情報をチーム内で回しながら釣果を重ねた。
カサゴやアイゴ、フグ類が数の上位を占める中、オハグロベラやテンジクイサギ、カゴカキダイやフエダイといったレア魚もチームそれぞれに釣り上げた。元・串本海中公園センター水族館館長で魚類に詳しい宇井事務局長が審査してチーム順位を決め、同協会と同町から景品を贈って各チームの健闘をたたえ合った。
地元の体験を皆で協力して楽しむ過程を通して地域貢献とチームビルドを両立させるのがこのメニューの狙いとするところ。堀江恭佑キャプテンは「普通に釣りをする人はいるが珍魚釣りは全員が初めてで、この人数でできたこともあってすごく楽しめた。僕たちはチームビルドという目的で合宿に来ているが、どのチームもコミュニケーションを取って楽しみながらチームワークができていたところがとても良かったと思う」。
オーガスティン・プルキャプテンは「聞くところによると串本は世界でも魚釣りが有名な場所だそうで、今日は実際にその釣りをさせていただけてとても楽しかった。この2年ぐらい合宿に行く機会がなく、マネジメントの皆さんにチャンスをつくっていただきチームとして行くことができた。今日は選手みんなの楽しむ表情を見ることができて良かった」と取り組みの印象や手応えを語った。
この日は希望者を対象にし早朝のシーカヤック体験にも取り組んだ。同チームが串本でキャンプをするのは初で、期間は28日(土)まで。
(2020年11月27日付紙面より)
2町1社と連携協定を締結 (古座川町 )
古座川町が20日、すさみ町、上富田町、株式会社南紀白浜エアポートとサイクルツーリズムにかかる連携協力に関する協定を締結した。
この協定は、紀南エリアにおいてサイクルツーリズムによる観光推進事業の発展と地域活性化を推し進める上で、4者が連携協力する根拠となるもの。締結式は南紀白浜空港であり、すさみ町の岩田勉町長、上富田町の奥田誠町長、古座川町の西前啓市町長、同社の岡田信一郎社長がそれぞれにあいさつを交わし、協定書4通に記名押印して発効させた。
▽紀南エリアをEバイク(電動アシスト付きスポーツ自転車)などで周遊するためのコンテンツ整備▽紀南エリアの魅力を伝えるサイクルツーリズム商品の共同開発▽サイクリングを軸とした観光情報の発信▽その他4者が有益と認める事項―における連携を定める内容で、経費は展開する事業ごとに4者で協議して案分、協定の有効期限は1年間とし期限終了30日前までに4者のいずれかから改定や終了の申し出がない場合は同一内容で年次更新するとしている。
古座川町地域振興課によると、3町に共通する点としてレンタサイクルにスポーツ自転車を取り入れている点があり、すさみ町と上富田町は先駆的にEバイクを導入している。これら自転車をレンタル利用する時の行動圏を考えた場合、3町とも町域を越えた利用が想定でき、Eバイクについては町域を越えた先で給電やバッテリー交換ができる連携拠点も必要になる。
町域外の連携拠点での乗り捨て(レンタルの終了)も含めた利用環境を整えるのがこの協定の喫緊の目的で、まずは近い将来にスポーツ自転車のレンタル事業を考えている同社を含めた4者で協力の根拠をつくった。この枠組みを母体にして連携の幅を今後さらに広げ、行動圏となる県南部広域をサイクルツーリズムの地として盛り上げることを目指しているという。
(2020年11月27日付紙面より)
委員会で事故情勢など確認 (南郡交対協 )
南牟婁郡交通安全対策協議会(会長・大畑覚御浜町長)による委員会が25日、同町役場くろしおホールであり、12月1日(火)から始まる「年末の交通安全県民運動」期間中の取り組みを協議した。
運動は交通事故防止の徹底を図ることが狙い。10日(木)までの10日間で▽子どもと高齢者の交通事故防止▽横断歩道における歩行者優先の徹底▽シートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底▽飲酒運転等の根絶―を重点に掲げる。
委員会であいさつした大畑会長は「年末年始にかけて慌ただしくなり、交通事故の多発が懸念される。この地域から悲惨な事故がなくなるようしっかり取り組みたい」と述べ、関係機関の協力を求めた。
紀宝警察署の濱口裕史署長は10月末現在の交通事故情勢を報告。県内、管内ともに減少しているとしながらも、県内の死者65人中、約半数が高齢者とし、さらなる高齢者の安全対策が課題とした。
管内では、横断歩道での「まもってくれてありがとう運動」を推進し、飲酒運転の夜間検問を積極的に実施するとした上で「一人でも多くの町民、市民に交通安全意識が浸透するよう取り組みたい」と述べた。
運動期間中、初日の広報啓発活動を皮切りに、安全運転管理推奨像の伝達式、ハンドルキーパーモデル事業所の指定、通学路での街頭指導活動などに取り組む。
(2020年11月27日付紙面より)
那智勝浦ゴルフ倶楽部
第29回LC杯少女バレー
県高校新人卓球大会
県小学生秋季選手権・インドア県予選会 (ソフトテニス )
消防本部が夜間潜水訓練 (那智勝浦町 )
那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は16日夜、同町の那智漁港で夜間潜水訓練を実施した。参加した職員5人は暗闇の中で、捜索などのさまざまな訓練に取り組んだ。
この訓練は年に2回行われ、今年度は1回目となる。同本部によると、釣り人などが夜間、海に転落したと想定し、訓練は本部で準備や出動するところから開始されているという。
現場到着後は関谷好生(よしお)潜水隊長の指示の下、職員たちは迅速に装備を身に着け、それぞれの持ち場に就いた。訓練用の屋外用照明を点灯させ、一斉に海へ入水し、本番さながらの捜索活動に取り組んだ。
また、この日は新人2人が参加しており、その教養訓練も兼ねて行われた。暗闇の中で潜水し、ライトの有無による視界の違いなどを学んでいた。
関谷潜水隊長は「夜間の潜水作業はさまざまな事故の危険性もあるため、それらに注意しながら身をもって現場での体験をしてもらうことが目的」。
訓練を通して「実際に事案が発生した際は現場到着を早め、迅速な行動が行えるように取り組んでいる」と話した。
(2020年11月18日付紙面より)
串本町立西向中学校(山下哲治校長、生徒13人)で16日、中学生の税についての作文表彰があり、新宮税務署管内で最高位となる大阪国税局長賞に入賞した岡野明音さん(3年)ら生徒3人が賞状の伝達や贈呈を受けた。併せて新宮納税貯蓄組合連合会から同校へ感謝状が贈られた。
税を考える週間(11月11~17日)の記念行事として回を重ねる同表彰。例年は式典を開いてたたえているが、本年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため式典を中止し、高校生の税の作文表彰と同様に入賞者を訪ねる形を取っている。
中学生の税についての作文表彰は本年度、全国で約31万4000編、同局管内で6万938編の応募があり、同局長賞は同局管内から16編が選ばれている。同署管内では那智勝浦町立下里中学校の生徒作品以来3年ぶりの入賞。岡野さんと共に雑賀和さん(3年)の作品が東牟婁郡町村会会長賞、潮﨑芽依さん(3年)の作品が新宮納税貯蓄組合連合会特選にそれぞれ選ばれている。
この日は新宮・東牟婁租税教育推進協議会会長でもある新宮税務署の石橋裕署長と新宮納税貯蓄組合連合会の森川起安会長ら一行が来校。生徒教職員一同で見守る中、石橋署長から同局長表彰、森川会長から他2賞と感謝状を生徒3人や山下校長に伝達、贈呈した。
岡野さんは今回、自身の経験から得た気付きと関心の高まりをつづった作品「繋(つな)がり」を応募。表彰を受け「書いている時はこんな大きな賞をもらえるとは思っていなかったので、すごくうれしいし、家族に助けてもらい自分も頑張って書いたことが伝わったのかなと思う。これからもっと税について考え、大人になると税を納める機会も多くなるのでしっかりとした大人になれるよう頑張ろうという気持ちになった」と喜びや気持ち改まるところを語った。
同校は21日(土)に開く文化祭の中で作品発表の場を設け、3人それぞれの思いを生徒教職員とその家族で分かち合うとしている。
(2020年11月18日付紙面より)
地域支え合いにかかる勉強会 (新宮市 )
新宮市と市社会福祉協議会は16日、市役所別館で「令和2年度地域支え合いにかかる勉強会」を開いた。市内の民生委員や福祉委員ら約50人が参加し、コロナ禍における地区の現状や今後の活動などを話し合った。
勉強会は10月18日に同館で開催された地域支え合いフォーラム「みんなでつくろう!わがらのまち~しんぐうで暮らし続けるために今できること~」を基に、新型コロナウイルスの影響により各地区が抱えている問題や、この先どのような支えや助け合いの活動ができるかなどの意見を出し合う機会の場を設けようと実施した。
同フォーラムは、地域に必要な支え合いについて理解を深めることを目的に行われ、市では「住み慣れた地域で生き生きと暮らしたい」という市民の思いを実現するため、地域包括システムの構築を目指している。
冒頭、同協議会生活支援コーディネーターの福島圭さんがフォーラムのプログラムを振り返り、参加者らから収集したアンケート結果を紹介。コロナウイルス感染拡大に配慮した地域福祉活動の展開として九つのポイント▽担い手同士で話し合う▽感染防止などについて担い手自身が正しい知識を身に付ける▽福祉活動の再開方法などを検討する▽活動に使える補助金・助成金などを活用する▽利用者が安心して参加できるように適宜情報を提供する▽福祉活動などの再開に向けて地域の理解を得る▽市区町村社協によるバックアップ・支援体制などを確立する▽ボランティア活動保険の加入▽全国取り組み事例を参考に新たな地域住民などによる福祉活動を創設する―を挙げた。
意見交換では、参加者が8グループに分かれてコロナ禍でも可能な活動やできないこと、対策などを協議。「児童の下校時の見守りの実施」「ふれあいサロンは再開のめどが立っていない」「3密が避けられない状況が多い」など、さまざまな現状を発表していた。
(2020年11月18日付紙面より)
田辺市本宮町、熊野本宮大社の九鬼家隆宮司が17日、新宮市徐福のJR新宮駅を訪れ、来年のえと「丑(うし)」の絵馬を渡した。熊野三山の絵馬がそろい次第、改札付近の駅ホームに飾られる。
スギで作った絵馬の大きさは縦98㌢、横157㌢。新型コロナ終息と「困難な中にあっても新たな目標を掲げ、自分の歩幅で進んでほしい」との願い、そして国内外の医療関係者への感謝を表し、青い丑を描いた。
背中の新宮市をイメージした緑色のくらには、市のキャッチフレーズ「海・山・川が輝く 世界遺産のまち」から抜粋した「山海川」の文字を揮毫(きごう)した。
九鬼宮司は「新型コロナが一日でも早く終息し、各駅に再びにぎわいが戻ってくれば。多くの人にとって明るい一年であってほしい」と述べ、運行の安全を願った。
同駅では、11月単月で約50%、年度ベースでは60%以上、収入が落ち込んでいるという。小谷典史駅長は「6月に新宮駅に赴任してきたので、初めてのことで感激している。一日でも早く終息し、熊野の地に多くのお客さまが来ていただける日が来ることを心から願っています」と話していた。
この日は、同市徐福の熊野御坊南海バス株式会社と新宮警察署を交通安全慰問した。毎年実施しており、九鬼宮司が肌守り、ステッカーを授けた。
(2020年11月18日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で12日、来年のえと「辛丑(かのとうし)」の大絵馬と小絵馬が完成した。大絵馬は24日(火)に、大しめ縄と共に大社神門に掲げられる。
スギ材などで作った大絵馬は、横232㌢、縦113㌢。九鬼宮司が7月ごろから構想を練り、制作に着手した。新型コロナウイルス感染症の一刻も早い終息と国内外の医療関係者への感謝をささげ、青い丑を描いた。
「困難な中にあっても新たな目標を掲げ、自分の歩幅で進んでほしい」と願いを込め、金と銀の鈴の付いたくらには「歩」、そして大きく「前進」の文字を揮毫(きごう)。九鬼宮司は「新しい生活様式などが提唱される中、国内外の多くの人が自分の方向性を模索している。来年は新型コロナが終息し、多くの人が新たなスタートを切り、自らの歩幅で目標を達成していただければ」と絵馬に込めた思いを語った。
新宮、白浜、紀伊田辺、和歌山、周参見のJR各駅に掲げる小絵馬の丑のくらには、「未来」(田辺)、「元気」(和歌山)、「輝」(白浜)、「山海川」(新宮)、「自然と人」(周参見)と、それぞれのまちのキャッチフレーズから単語を抜粋。紀伊田辺駅、白浜駅、周参見駅には16日(月)、新宮駅には17日(火)、和歌山駅には25日(水)に授与する。旅の安全を願い、南紀白浜空港にも絵馬を贈る予定。
同大社では3密回避のため来年の初詣における「分散参拝」を呼び掛けており、毎年境内で執り行われる「新年初祈祷(きとう)」を大斎原(おおゆのはら)で斎行する。このたび、大斎原に掲げる絵馬の制作にも当たった九鬼宮司は「太陽を背にした丑に『翔』の文字を入れ、世界中の人々が新たな一歩を踏み出し、大きく羽ばたくことのできる明るい年に」と祈念。初祈祷が大斎原で行われるのは132年ぶりという。
(2020年11月13日付紙面より)
城南中でオレンジリボンの授業 (新宮市 )
新宮市立城南中学校(中田善夫校長、生徒171人)で11日、各学年を対象にした「オレンジリボン」の授業があった。生徒たちは児童虐待などへの学びを深めた。
11月の児童虐待防止月間であるオレンジリボンキャンペーンは、2004(平成16)年に栃木県で子どもが虐待を受け、命を奪われた事件をきっかけに始まった。同校では子どもたちを保護者の温かい気持ちで包み、やがて子どもたちが守ってあげられる側の人間に成長してほしいとの願いから取り組みを開始し、今年で6年目。生徒にとってはオレンジリボンを通じて保護者の気持ちを受け取り、児童虐待防止に関して学ぶ機会となっている。先月22日には、保護者や教職員がリボン約200個を制作した。
2年生61人の授業では、森浦展行・主幹教諭が復習を兼ね、社会運動に対して支援や賛同を表す「アウェアネス・リボン」の色や意味を説明。生徒は12班に分かれ「あなたにとって、大切なものは?」「この世の中からなくなればいいと思うものは?」の問いに意見を出し合い話し合った。
金田あすかさん(14)は「報道などで耳にするたびにつらい思いになっていました。優しさや人を敬う気持ち、助け合いを忘れず、いろんな意味で平和な世の中になってほしいです」。小口篤紀君(14)は「日本をはじめ、世界でも心を痛めることがあることを改めて感じ、知らないことがたくさんあった。先生や家族からのメッセージを目にして愛情を感じ、その言葉を支えにしていきたい」。
森浦主幹教諭は「生徒たちの真剣に耳を傾ける姿が見られました。それぞれの考えを出し合い、内容の重要さを理解しながら取り組んでいた。授業を通して温かい気持ちになってもらい、地域と人を愛せる文化をつくっていってもらえれば」と話していた。
(2020年11月13日付紙面より)
アドバイザリースタッフ研修 (南紀串本観光協会 )
南紀串本観光協会(島野利之会長)が9、10日の2日間、串本海中公園センター研究所内で人材育成講座「アドバイザリースタッフ研修」を開いた。地元の人材が持つ知的資源を誘客に強く生かすための試みで、20人が全体または部分的に受講して接遇向上に励んだ。
この研修会は、環境省「本年度国立・国定公園への誘客の推進事業」の採択を受ける事業「本州最南端自然を学べる環境学習型フィッシングプログラム整備事業」の一環。同プログラムを展開するに当たって同協会は非常勤有償のアドバイザリースタッフの起用を想定し、近日実施するモニターツアー「串本環境学習フィッシングプログラム」をサポートする人材をその候補に見据えて受講を呼び掛けた。
町内近隣の釣り好きに接遇力を高めてもらい、持ち前の技術を安全かつ円滑に波及してもらうことで釣り好きの串本ファン、ひいてはリピーターを増やすのが起用の狙い。
大阪・とんぼりリバークルーズなどの実績を持つ株式会社インプリージョンのプロデューサー・森なおみさんを講師に迎え、2日間計3時間の中でガイドの基礎やおもてなしを学んだほか、元・串本海中公園センター水族館長で現・同協会事務局長の宇井晋介さんから串本の海の魅力を聞くなどした。
2日目は主におもてなしの研修で、森さんはコミュニケーションにおける第一印象の構成要素や自己紹介における六つのポイント、笑顔・おじぎ・傾聴の種類と種類ごとの意味や狙い、おもてなし実践時の五つ道具などを考えるべき点として紹介した。学んだ事柄の実践をグループワークなどで促し、人と向き合うときの緊張を解き姿勢を正す、笑顔を魅力的にする口角の作り方といった知恵も紹介して候補の成長を後押し。「ゲストをもてなす皆さんが大切。まちの観光大使、というつもりでウエルカムを発揮してほしい」と活躍を期待した。
研修の様子は同社のオダギリサトシ代表取締役も見守り、時折ムードメーカーとして参加。宇井さんは「学んだ事柄はさまざまな面で串本を伝える一助になると思う」と汎用(はんよう)を促しつつ、本題のフィッシングプログラムへの支援を呼び掛けて締めくくった。
(2020年11月13日付紙面より)
職員がシロマダラ発見か (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)周辺の防災道路で11日、同社の職員が作業中に幻のヘビ「シロマダラ」と思われる個体を発見した。体長は60㌢ほどで、12日夕方には山に返す予定。
シロマダラは日本の固有種で低山地の森林などに生息している。夜行性で個体数も少ないことから目撃例も数少なく、幻のヘビといわれている。
同社の花井啓佑権禰宜(ごんねぎ)(27)は「夜行性のため、人の多い日中には見られるのは珍しいようです」。
シロマダラと思われる個体の発見については「世界遺産・熊野那智大社には昔ながらの自然が色濃く残っている証しだと思う。無毒のため、参拝者を傷つけることもないので山にそのまま返させていただきます」と話していた。
(2020年11月13日付紙面より)
県中学校バレーボール新人大会で優勝
広角警察官連絡所が運用終了 (新宮警察署 )
新宮市新宮の新宮警察署広角警察官連絡所(旧広角交番)が、11月30日(月)をもって運用終了となる。12月上旬に撤去工事を開始。竣工以来、地域の治安維持を担い続けた38年の歴史に幕を下ろす。
同連絡所は1982(昭和57)年3月、広角警察官派出所として運用を開始し、94(平成6)年11月に広角交番に。2008(平成20)年に広角交番、三輪崎、佐野両駐在所が統合し、現在の三輪崎交番が運用を開始。以降、警察官連絡所としての機能を果たしてきた。
昨年10月には、大橋交番の建て替え工事に伴い、一時的に大橋交番の機能を移転。今年4月に大橋交番が開所してからは、再び連絡所となっていた。
運用終了の理由は、17(平成29)年に新宮警察署が現在地に移転したため、連絡所と約300㍍しか離れていないことや、施設の老朽化に伴うもの。地域住民や連絡所に用がある人は、12月以降は新宮警察署もしく
は三輪崎交番を利用する。
同署では「38年にわたって多大なご協力をいただきましたことに対し、厚くお礼を申し上げます。広角地区の皆さま。長年のご愛顧、誠にありがとうございました」と感謝のコメントを寄せている。
(2020年11月12日付紙面より)
樹木医甚兵衛が初イベント (古座川町 )
古座川町小森川で8日、一般社団法人樹木医甚兵衛主催のイベント「クマノザクラの現状を知ろう!」があった。第1部は講演で、一般7人が聴講。同法人の矢倉寛之さんが小森川地内における振興の考えを伝えて賛同と支援を求めるなどした。
矢倉さんはクマノザクラの新種としての判断に関わった長追在住の樹木医。今後の振興を図る母体として昨年に同法人を設立し、具体策を練る中で小森川を適地と見据え考えを深めている。その内容を公開し支援の輪を広げるため、神玉神社を護持する野口貢盟さんと共に同法人初となるこのイベントを計画して一般参加を呼び掛けた。
イベントは▽講演▽現地見学▽作業体験―の3部構成。講演は同神社社務所であり、矢倉さんは「このプロジェクトは皆さんの協力なくして動かない」と思いを掲げて話を始めた。同法人は人知れず減る樹種を人に伝えて守り、保護活動で集落を保ち文化を守るために設立。その象徴としてクマノザクラを位置付け、基本野生種としての特色や減少の要因となる地域課題を紹介した。
陽樹に含まれるクマノザクラは里山管理の下で陰樹との生存競争や食害を免れ、人と共存してきた存在。両性花を咲かせるが自花不和合性で、地域の自生種であるヤマザクラとクマノザクラは開花時期をずらして互いに交雑を避けるが、地域外から持ち込まれたサクラはそうでもなく交雑すれば種子から芽生えるのは雑種。矢倉さんはソメイヨシノが10本しかなく交雑管理がしやすい点で小森川を適地と見据え、この場所で共存を形にしたいとした。
今必要なのは苗木の増殖で、今後必要になる事柄と課題を語る中で区内に保存林やベースキャンプと教育事務の2機能を備えた拠点を整備する考えを説明。そのような筋道を進むため、同法人として募金や土地・用具貸与の協力、スポンサー企業がほしいと求めて以降質問を受け付けた。併せて野口さんも受粉に寄与する養蜂業とここ2~3年の不振傾向を伝え、打破の情報提供を求めた。
第2部は保存林予定地の見学、昼食休憩を挟んで第3部は集材運搬作業の体験で、任意で参加を求めた。
(2020年11月12日付紙面より)
新宮ユネスコ協会が鐘打会 (新宮市 )
「世界平和記念日」の11日、新宮ユネスコ協会(中谷剛会長)は新宮市千穂の宗応寺(石原知実住職)で「平和の鐘」を鳴らし、世界平和を祈願した。
1918(大正7)年11月11日は、第1次世界大戦が終結した日。ヨーロッパ各国では祝日に制定されたり、戦没者追悼式典などが営まれたりするなど、重要な日とされている。同協会の「平和の鐘」は6年目の取り組みとなる。
山門の2階にある宗応寺の鐘は、第2次世界大戦時、金属類回収令により供出。1979(昭和54)年に、老朽化に伴う本堂再建の際に、建立記念として檀家(だんか)より寄進を受けた。山門は安政3(1856)年のもので、164年の歴史があるという。
石原住職は、山門と鐘の歴史に触れ「鐘自体は新しいものだが、建物全体の歴史を感じていただければ」とあいさつ。11人の会員らは平和への願いを込め、午前11時から順番に鐘を突いた。
中谷会長は「鐘を突くことには時を知らせる、危険を知らせるなどの意味がある。そして願いを込めて突く鐘もある。新型コロナの影響で当協会も定例の活動ができないが、ささやかな行為でも平和を構築する動きを持続化させることが大事」と取り組みに対する思いを語り「平和というものを、理念として研究する活動が必要」と話していた。
毎年、同協会が世界遺産を有する地域の魅力を内外に発信することを目的に実施している「ユネスコ写真展」は、新型コロナ感染予防の観点から、今年は中止が決定している。
(2020年11月12日付紙面より)
開運暦の発送作業大詰め (那智山青岸渡寺 )
那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)で、来年の「那智山開運暦」の発送作業が大詰めを迎えている。今週中に全国各地の信者約1万7000人に発送する予定で、11日は髙木亮英副住職ら4人が発送作業の追い込みに入った。
那智山開運暦はB6判34㌻で、平常公開されない同寺秘仏の如意輪観世音菩薩(にょいりんかんぜおんぼさつ)のお前立ち像が表紙を飾る。▽方位吉凶図と解説▽九曜星の年齢と吉凶▽六曜星と七曜星の吉凶▽結婚の吉凶▽1月から12月の運勢▽二十四節気の解説―などが掲載されている。
1週間前から準備を始め、この日は開運暦と優待参拝券などを封筒に詰める作業を進めた。
髙木副住職は「コロナの終息を願うとともに、来年は丑(うし)年なので牛歩のごとく堅実な歩みが進められる年になってほしい。皆さまの開運をお祈りしています」と語った。
希望者には1部300円(送料込み)で発送する。問い合わせは那智山青岸渡寺寺務所(電話0735・55・0001、〒649―5301 那智勝浦町那智山8番地)まで。
(2020年11月12日付紙面より)
和歌山県高校弓道新人大会
バレー・バスケット・剣道・サッカー