鴻田・砂羅で住民協議 (新宮市 )
新宮市新宮の鴻田(こうだ)・砂羅(じゃら)地区で、大字を変更する住居表示変更の検討が始まっている。新宮市は2023年2月1日の変更実施を目指しているが、地域住民の意向やコロナ禍の影響もあり、実現はいまだ流動的で、町内で協議が始まったばかりとなる。
新宮市では1980年より順次「王子町一・二・三丁目」「田鶴原町一・二丁目」「あけぼの」「阿須賀」「池田」「清水元」「佐野」「磐盾」「五新」「蜂伏」「井の沢」「徐福」などの住居表示変更を実施。直近では2021年7月に、新宮市新宮の主に7000番地台が「丹鶴町」に変わった。
他にも「松山」や「広角」など、住居表示変更の候補地はあるが、実施は地域住民の意向次第。担当する生活環境課は「分かりやすくはなるが、反対の意見が出ることもある。所有地の住所が変わることに、抵抗を感じる人もいる」と語る。
変更により「救急車やパトカーなどが目的地に早く着きやすくなる」「訪問者が建物や人を探しやすくなる」「郵便や配達の間違いや遅れが少なくなる」などの利点がある。しかし住民自身で▽運転免許証▽不動産登記▽法人登記▽車・単車の登録▽年金▽マイナンバー▽預金通帳―などの住所変更が必要となる。
今回の鴻田・砂羅の候補地には、約500戸がある。ただし、この全域を例えば鴻田とするか、砂羅とするか、鴻田と砂羅を別々にするか、住居表示変更それ自体をしないかは、全くの未定。同課は「町内会で住民の意見を集約してもらい、検討委員を決めて会議してもらえれば」と話す。
地域住民の間で住居表示変更の合意形成ができた場合、地域の代表者や法務局の担当者で審議して公示することになる。これに反対意見がなければ、新宮市が市議会に提案。可決承認されたら、調査や手続きを経て、住居表示の変更に至る。
(2022年5月25日付紙面より)
3年ぶりの戦没者慰霊祭 (太地町 )
太地町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)境内にある護国神社で21日、戦没者慰霊祭が営まれた。おととし、昨年と新型コロナウイルスの影響から中止していたため、3年ぶり。この日は天候の関係から社務所内で式典があり、遺族や関係者、三軒一高町長、太地町漁業協同組合ら約40人が参列し、国の繁栄の礎を築いた二百数十柱の英霊に感謝の誠をささげ、恒久平和を願った。
同神社の例祭は遺族の高齢化などの影響で途絶えていたが、これを憂いた有志たちが友の会(久原拓美会長、会員40人)を立ち上げて復活させた。今年で11回目。
社務所には「和」の掛け軸が掲げられ、髙橋宮司が祝詞を上げた。参列者はそれぞれの思いを胸に白菊を神前に供えた。
髙橋宮司は「3年ぶりの慰霊祭。年々、どの地域でもご遺族が少なくなっている中で、広い意味でわれわれ町民や里の人がご遺族となる。今後もお祭りを存続いただけるようにお願いいたします」と締めくくった。
久原会長は「国や地域の御楯として戦火に倒れ、散華された方々のご心情とご無念を思うとき、長い歳月を経た現在も深い悲しみが胸に迫ってきます」と述べ、戦後生まれの人々が多い現在に触れ、「意識されることの少ない平和のありがたさ、命の尊さを再認識し、令和の新しい時代になっても次の世代に伝えていくことが今を生きる私たちの責務だと考えます」と語った。
(2022年5月25日付紙面より)
新たなサロン活動始まる (大里ランチ会 )
紀宝町の大里多目的集会施設で21日、ふれあいいきいきサロン「大里ランチ会」が初めて開かれた。メンバー7人とボランティアの小中学生10人が食堂、喫茶、駄菓子屋を開設し、地区住民をもてなした。
大里地区のサロンは、以前から食堂の開設案があったが、新型コロナウイルスの影響で2年間活動できなかった。再開を模索していた際、昨年4月にオープンした町社会福祉協議会による「ふれあい子ども食堂」に着目。サロンと食事、交流を組み合わせた新たな活動にたどり着いた。
これまで、2カ月に1回集まっていたが、サロンの形を残しつつ、食堂の要素を取り入れ、名称を大里サロンから大里ランチ会に変更した。
地区住民が自由に出入りできるよう、午前10時から午後3時までの5時間をサロンの活動時間とし、喫茶、駄菓子コーナーといった集まりのスペースも設けた。
この日、午前8時から準備を開始し、調理は西令恵さん、喫茶は石本美知子さん、駄菓子は山本みゆきさんが中心に進めた。
午前10時に喫茶コーナー、11時に食堂がオープン。地元住民が足を運び、食堂でカレーライスを味わい、会話も楽しんだ。小中学生ボランティアは受付や配膳、店番などを担当し、地区住民との交流も深めた。
ランチ会の井之元喜代子代表は「子どもたちが参加しやすいよう土曜日に開催した。好きな時間に集まっておしゃべりしてもらう形にしたところ、多くの人が参加してくれた。今後、メンバーの意見を聞きながら2カ月に1回のペースで開き、地域みんなの交流の場になれば」と話していた。
(2022年5月25日付紙面より)
「おやじの会」がカーブミラー磨き (新宮市 )
新宮市佐野を中心にボランティア活動を展開する「佐野おやじの会」(中村優会長、15人)は22日、地区内でカーブミラー磨きを実施した。会員9人が参加。2時間ほどかけて約30カ所のミラー清掃に汗を流した。
昨年秋に設立した同会。平均年齢40歳の若手で組織され、環境美化や保全対策などの活動を展開している。
会名には「佐野区に寄り添い、今後を担う若い力として先人の方々の経験や知識をつないでいくこと、地域の方々のため子どもたちのため、そしてゆくゆくは自分の子どもたちが後を継いでくれるようなおやじとしての背中を見せられるように」との思いを託した。
カーブミラー磨きは、新しく三輪崎小学校に入学した子どもたちが、少しでも安全に通学できるようにと昨年末に初めて実施し、20カ所以上のミラーを磨いた。登下校時に合わせて、自主的に交通安全の見守りや声かけを行っている会員もいるという。
この日、佐野会館に集合した会員らは、二手に分かれて雑巾や洗剤を手に清掃を開始。子どもたちの安全を願いながらミラーを磨いた。同会は今後、新型コロナウイルス感染状況などを考慮しつつ、駅周辺の草刈りや夏祭りなどにも積極的に参加して地区を盛り上げていく予定としている。
中村会長は「子どもたちが少しでも安全に学校に通えれば。これからもできることを一つずつやっていければと思っています」と思いを語った。
(2022年5月25日付紙面より)
那智勝浦町が加入 (スポーツ合宿誘致推進協 )
田辺市や白浜町、串本町など1市5町、和歌山県でつくる「南紀エリアスポーツ合宿誘致推進協議会」にこのほど、新たに那智勝浦町が加入した。印南町も同じく加入し、本年度から8市町となった同協議会は、県外からのスポーツ合宿誘致をさらに強化していく構えだ。
同協議会は、2013年に設立。15年に和歌山県で開催された「紀の国わかやま国体」を契機に整備・改修されたスポーツ施設などを有効活用するため、スポーツ合宿や大会などを広域的に誘致していくことを目的に発足した。串本町は17年度に加入した。
那智勝浦町と印南町の加入は、先月26日に田辺市の西牟婁振興局で開かれた同協議会総会で承認されたもの。那智勝浦町は昨年度からオブザーバーとして同協議会に参加していた。
なお、同協議会によると、18年度には6市町で8万6627人を受け入れたが、19年度には猛威を振るい始めた新型コロナウイルス感染症の影響で合宿のキャンセルが相次ぎ、受け入れは7万7388人に。20年度には2万8648人にまで落ち込みを見せた。昨年度は5万2346人のキャンセルが生じたが、5万4334人を受け入れている。
国体時にレスリング競技の会場となり、受け入れ体制が整っていることからレスリングの合宿誘致に力を入れていくという那智勝浦町。同協議会は加入自治体が増えることで誘致に向けた連携がより強化され、また取りこぼしをできる限り少なくするといった体制が構築できるとし「受け入れられる競技が増えるとバリエーションに強みが出る。(那智勝浦町は)これまでのエリアと離れているため、東海圏からの受け入れにも力を入れていきたい」と展望を語る。
那智勝浦町観光企画課では「加入により、協議会の持っているノウハウを借り、レスリングや卓球の合宿などの誘致はもとより、これまであまり利用されていない文化系の団体の誘致にもつながっていけば」と話している。
(2022年5月11日付紙面より)
小児ワクチン、副反応報告 (新宮市医師会 )
新宮市医師会(米良孝志会長)はこのほど、新型コロナウイルス小児ワクチンを接種した5~11歳の年齢層における、2回目接種後の副反応集計結果を公表した。1回目接種後同様、重篤な副反応は確認されなかった。
市医師会では、独自に接種者の保護者に副反応記録用紙を配布。その記録を基に同年齢層の副反応調査を行っている。
調査は新宮会場(4月3日)と那智勝浦会場(10日)、個別(16日)で接種を受けた267人を対象に実施。このたびの公表は4月22日までに到着した分の集計結果となっている。
集計の結果、重篤な反応はなかったが1回目に「息苦しい」「気持ちが悪かった」「基礎疾患関連症状」などの症状が見られた3人のうち、2人は2回目は異常がなかった。また、2回目に症状が見られた2人については、1回目は異常はなかった。
接種当日から7日目までの8日間で、37・5度以上の発熱があった人は、1回目は5人(2・0%)、2回目は10人(7・6%)。うち、2回目で38・0度以上の発熱は3人(2・3%)だった。なお、2回目の最高体温が1回目より0・5度以上高かった人は16人(12・1%)いた。発熱の頻度は高くはなかったが、2回目で体温が高くなる傾向が見られた。
接種部位の痛み(疼痛=とうつう)の頻度が最も高く、次に接種部位の腫れ(腫脹=しゅちょう)が続いた。2回目の頻度が高かったのは腫脹のみだった。
全身の反応では、1回目、2回目とも身体のだるさ(倦怠=けんたい=感)の頻度が最も高く、次いで頭痛の頻度が高かった。倦怠感、頭痛の頻度を日別で見ると、1回目、2回目とも接種翌日が高く、いずれも2回目での頻度が高かった。
(2022年5月11日付紙面より)
タイプ木前で観察会開く (日本クマノザクラの会 )
日本クマノザクラの会(勝木俊雄会長)が7日、古座川町池野山にあるタイプ木前で葉や実の観察会を開いた。
昨年2月の発足以降、新型コロナウイルスに伴う活動のしづらさにひるまずオンライン研修などで会員の知識の深化を図っている同会。現地観察会は今年3月に熊野市で花の観察会を開いて以来の実施で、若干数だが一般の参加希望にも応える形とした。
当日は勝木会長自ら講師を務め、会員や一般など30人が参加。勝木会長はクマノザクラの学名登録をした当事者で、そのためのホロタイプ標本〈花の標本〉を採取したのがタイプ木だと紹介しつつ今時期はどこを見比べたら他のサクラと区別できるかを紹介するとして話を切り出した。
予備知識として国内の野生種はクマノザクラを含めて11種類あり他に雑種や栽培品種があるとする捉え方を意識付け。以降本題へと入り、葉で区別する場合は短枝を観察するのが良く、鋸歯と蜜腺の2点で同会が準備した複数のサクラの枝葉の実物比較をしてクマノザクラ特有の特徴を確かめるなどした。
実については▽所有者の許可を得てから採取する▽サクラの種子は雑種が生じやすい―の2点で注意喚起をしつつ、実物を観察した。質問も受け付け、その一端でクマノザクラはヒトが山の木を切ってまきを得ていた時代の環境の中で存続してきたが今はそれがなくなり伸び放題となった高木との生存競争に勝てず将来的に消えゆく状況にあると懸念。個人的には手を入れて森林を若返らせて管理したい、という思いも掲げるなどした。
その他、観察を終えた苗木の提供や導入を目指している技能検定の原案紹介、入会案内などもして参加者の興味を誘った。勝木会長は今後、各地を巡る形で現地研修を開いて盛り上げたい考え。今回の観察会について「花で区別する人は随分増えたが、花以外でも見分けることができる。まずはそれができることを知ってもらい、クマノザクラをさらに理解する足掛かりにしてもらえれば」と語った。
同会の取り組みについては公式ホームページを参照。
(2022年5月11日付紙面より)
小学校グラウンドに拡大 (那智勝浦町 )
種子に鋭いとげを持つ外来植物のメリケントキンソウが現在、小学校のグラウンドなどに広がり、教育関係者らの頭を悩ませている。
メリケントキンソウは南米原産のキク科の一年草で、国内では1930年代に和歌山県で発見された。公園や芝生などの明るい場所を好む。種には2㍉ほどのとげがあり、靴底などに刺さって分布域を拡大。芝生に寝転んだり、こけたりした際に皮膚に刺さってけがをすることがある。
2008年に県教育委員会の屋外運動場芝生化促進事業でグラウンドを芝生化した那智勝浦町立太田小学校(上地巳奈子校長)では、月1回「芝生の日」を設定して手入れをしてきたが、現在ではほぼ全面にメリケントキンソウが繁殖。8日朝にも児童や保護者、地域住民、小学校教職員、南大居保育所の保育士ら約40人が除去作業を実施するも、取り切れない個体が散見される状態だった。
町立下里小学校でも10年から児童のけが防止や砂ぼこりの飛散防止策として校庭を芝生化したが、14年ごろから少数の個体が確認され始めた。現在では校庭の周辺部に広がり、柴原寛教頭は「児童の足に刺さったとげを一個一個ピンセットで取ったことも。種ができる5~6月は絶対にはだしでグラウンドに出ないこと、座らないことを呼びかけている」と語る。
町立宇久井小学校でもメリケントキンソウが確認されている他、町内外から多くの子どもたちが訪れる環境省宇久井ビジターセンターでも近年急速に拡大している。
メリケントキンソウは非常に繁殖力が強く、ひとたび広がると根絶は困難。全国的に問題視されているものの、子どもたちが集う場所という特性上、除草剤散布が忌避されることも多い。早期発見、および地道な摘み取りによる早期対応が重要となる。
(2022年5月11日付紙面より)
第93回紀南統一メーデー (新宮市 )
紀南地区労働組合協議会(喜田俊生議長)などでつくる「第93回紀南統一メーデー実行委員会」は1日、新宮市福祉センターでメーデー集会を開催。国民主権、平和主義、基本的人権の尊重を徹底する政治の実現を求めるメーデー宣言を承認したほか、雨の中、市内でサイレントアピール行進を実施。世界平和や民主主義の重要性などを広く呼びかけた。
メーデー(労働者の日)は、労働者が権利を要求するために行進や集会を行い、団結力を示す日として世界各地で実施されている。日本では1920年5月に、第1回メーデーが東京都の上野公園で開かれた。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、集会は人数を制限して開催。あいさつに臨んだ喜田議長が、ロシアのウクライナ侵攻などに言及。国際連合の取り決めの中、ロシアの行いはあってはならないことであるとし「多くの人を救うことができるよう、日々努力を重ねていかなければならない」。
また「日本が良い国であり続けるために、憲法9条の改正はあってはならない」と力を込めた。
東牟婁労働者福祉協議会と近畿労働金庫新宮支店を代表し、岩崎浩明・同金庫新宮支店長が祝辞。「相互扶助と連帯といった労働者自主福祉運動の原点を大切にし、事業を進めていきたい」などとあいさつした。
丸山さおり・和歌山県教職員組合東牟婁支部長、新宮市平和委員会の金田真さん、年金者組合の高塚建さん、新日本婦人の会の田中幸子さん、畑野よしひろ・日本共産党南地区委員会副委員長らによるリレートークも行われ、各登壇者が教育や平和、生活などの諸問題について問題提起を行い、課題と認識を共有。同協議会の岸本芳明事務局長がメーデー宣言を読み上げた。
紀南統一メーデーのスローガンは▽国民のいのちと健康確保へ コロナ対策予算拡充を!▽なくせ貧困と格差▽消費税減税▽軍事費削除、「敵基地攻撃能力」保有反対―の四つ。
(2022年5月3日付紙面より)
イオン新宮店で「生命のメッセージ展」 (紀南交通事故被害者の会 )
新宮市橋本のイオン新宮店イベントスペースで1日、紀南交通事故被害者の会(中岡貴恵代表)が主催する「生命(いのち)のメッセージ展」があった。会場には遺族が制作した、理不尽に生命を奪われた犠牲者を型取りメッセージを託した30人分の「メッセンジャー」を展示。買い物客らは足を止めてメッセンジャーを見つめ、命の大切さを再認識するなどしていた。
殺人や悪質な交通事故、いじめ、医療過誤、一気飲ませなどの結果、理不尽に人生を断ち切られた犠牲者が主役のアート展。犠牲者一人一人の等身大の人型「メッセンジャー」(硬質発泡材)に遺品の靴、残された遺族がつづったメッセージが添えられているもので、向き合う者に命の重さや尊さを訴える。
同展は昨年11月、王子公民分館が主催して新宮市内で初めて開催。多くの来場者が訪れた。同店での開催は新宮警察署からの声かけにより実現したもので、同店23周年記念イベントの一連として実施。新宮警察署は同店駐車場でパトカーなどの展示を通して、交通安全や犯罪防止に向けた取り組みを展開した。
また、イベントスペースでは同展開催時間に合わせて県立新翔高校吹奏楽部による演奏会も実施。「風になりたい」「宝島」「シェリーに口づけ」など5曲を披露。イベントの盛り上がりに花を添えた。
2018年に最愛の母・中尾叔子さん(享年85)を交通事故で亡くした中岡代表は、市内で再び開催できたことを、関係者らの協力によるものとし、また新翔高校吹奏楽部に対して「心を込めて楽しく演奏する姿で、生きていることの素晴らしさを皆さんに伝えていただいた」と感謝。
「生きたくても生きられなかった人もいる。生きていることは当たり前ではない。命を大切に、毎日を生きてほしい。事故や犯罪のない社会の実現を願っています」と同展に託した思いを語った。
(2022年5月3日付紙面より)
ぼたん荘のRVパーク (古座川町 )
古座川町月野瀬にある南紀月の瀬温泉ぼたん荘が4月29日、いろり館横で車中泊施設「RVパーク南紀月の瀬温泉ぼたん荘」をオープンした。
RVパークは、日本RV協会が快適に安心して車中泊ができる場所として規定の滞在環境を満たした運営者からの申請を受けて認定する施設。認定後は公式ホームページによる統括紹介などでニーズにアプローチし、誘客を図る仕組みとなっている。
同荘はブームが過ぎ利用が停滞していた旧ゲートボール場を整地改修し、13区画分の給電設備を整備。同環境として不足していた炊事場やコインランドリー(3台)を新設しごみの引き取りにも対応する準備をして申請し、認定後の4月28日に公式ホームページでの紹介が始まるなど状況が整ったことを受け、翌日の受け入れ開始へとこぎつけた。
RVはレクリエーショナル・ビークルの略称で、RVパークは国内でキャンピングカーと通称される車種などをターゲットにした車中泊施設で、同荘は一区画につき3000円〈税込み〉で提供する。当日の利用状況にもよるが、区画数の多さを生かして複数区画の追加利用(2区画目以降は1区画につき1500円〈税込み〉)の相談にも応じるという。詳細は同協会か同荘の公式ホームページを参照。
県内では4番目となる登録で、区画数は目下県内最大級。飲食は同荘提供のサービス利用となるが、入浴は温泉館が優待利用できるなど敷地内に必要な環境が一通りそろっている点を魅力として自負している。当面は同協会の仕組みに加え、独自広報として近隣の道の駅などへチラシなどの設置や紹介の協力を求めて誘客を図るという。
同荘を運営する古座川ふるさと振興公社の関口隆男理事長は「当面の課題は認知度の向上で、一番は口コミによる広まりだと思っている。環境は十分と自信を持っているので、後は広まりとともに日々の利用が伸びてくれれば」と話した。
問い合わせは同荘(電話0735・72・0376)まで。
(2022年5月3日付紙面より)
吹奏楽部が定期演奏会 (近大新宮 )
近畿大学附属新宮高校・中学校の吹奏楽部(廣下亜美部長)は1日、御浜町中央公民館アメニティホールで第11回定期演奏会を開催した。部員ら計46人が部活動に関わる全ての人々へ感謝を込め、演奏を届けた。
吹奏楽部は創部16年を数え、昨年の第57回和歌山県吹奏楽コンクール高校小編成部門では初の関西大会出場をつかんだ。定期演奏会は毎年3月に開いているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2カ月延期。会場では検温や手指消毒、席間隔の確保などの対策を取った。
演奏会には新1年生6人を含む部員37人とOB・OG9人が出演し、行進曲「アルセナール」で開幕。本年度の夏のコンクールで挑戦する「梁塵秘抄(りょうじんひしょう)~熊野古道の幻想~」では、熊野の霧深い山々の風景や行き交う人々の心情を表現した。
第2部は2グループに分かれ、紅組「BEAUTY AND THE BEAST」、白組「明日があるさ」で演奏対決。 ポップスステージの第3部では「ご長寿番組大メドレー~テレビの名作・ケッサク20曲」などで会場を盛り上げ、卒部式では卒部生4人に花束を手渡した。アンコールでは、おなじみの「Sing Sing Sing」を披露し、観客らが惜しみない拍手を送った。
廣下部長は「2カ月延期したが、まずは開催できたことがうれしい。部員たちにとっても、いい経験になりました。ありがとうございました」と話していた。
(2022年5月3日付紙面より)