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2022年07月27日
1 髙木亮英氏の住職就任祝う
 青岸渡寺第九世住職晋山法要  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の那智山青岸渡寺で24日、「青岸渡寺第九世住職晋山法要(晋山式)」が営まれた。昨年7月に他界した前住職の髙木亮享氏に代わり、副住職だった弟の亮英氏が同年8月に住職を拝命。この日、正式に住職の任命を受けた。晋山式には天台宗務庁の阿部昌宏宗務総長や比叡山延暦寺の水尾寂芳執行、堀順一郎那智勝浦町長、田岡実千年新宮市長など、関係者ら約100人が参列し晋山を喜んだ。

 晋山式とは、新住職が正式に入寺(就任)してご本尊に報告する儀式。熊野修験の山伏のほら貝が鳴り響く中、僧侶らの行列が信徒会館から同寺へ参進した。本尊の如意輪観世音菩薩が開帳される中、法要が行われた。

 住職辞令を手渡した阿部宗務総長は、亮英氏が再興した熊野修験について後世に残る偉業と評し、「大僧正の住職就任は心強い。新住職を迎えた青岸渡寺のご本尊の偉光があまねく照らされ、参拝者の祈りで、平和と安寧を享受する世界が実現することを祈っている」と祝った。

 水尾執行、西国札所会の大樹玄承副会長(藤田浩哉会長代理)、堀町長が祝辞を、総代の坂野日出夫さんが謝辞を述べた。

 亮英氏の息子で同日、副住職の辞令を受けた智英氏は「住職を補佐し、復興された熊野修験を途絶えさせることなく、継承することが使命。精進していきたい」と話した。

 亮英氏は「西国三十三所の観音霊場の重さを感じている。霊場や寺を守ることは一人ではできない。皆さまのお力添えと御神仏の御神徳でなせること。今後も観音信仰を広めていきたい」。

 ウクライナ情勢などにも触れ、「罪のない方々が命をなくす世知辛い世の中。人に対する思いやりの心などを持ち、観音様にお参りして、平和で明るい社会の実現を目指したい」と語った。

 智英氏は龍谷大学に進み、2004年に延暦寺で得度受戒。05年に比叡山行院にて天台四度加行遂行。叡山学院を経て神峰山寺で修行。19年に青岸渡寺に入寺。昨年8月に補陀洛山寺の住職を、11月に青岸渡寺の副住職を拝命した。

 亮英氏は1965年に比叡山に入山し72年に龍谷大を卒業。那智勝浦町史の編さん委員も務め、74年に出家得度。住職を務めた父の故・亮孝氏と兄・亮享氏の背中を追い、今日に至る。

 諸国霊山、中国、インド、韓国の仏教聖地などを巡礼。84年に同寺の副住職を拝命し、88年には熊野大峰奥駈修行を復活させた。世界宗教サミットへの参加、那智四十八滝回峯再興、葛城二十八宿行も始めた。2017年には権大僧正に昇任した。

(2022年7月27日付紙面より)

髙木亮英氏(前列中央)の晋山を祝い多くの関係者が参列した=24日、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
青岸渡寺第九世住職晋山法要の様子
2022年07月27日
2 災害時にドローンを活用
 アドホックと協定結ぶ  (新宮警察署 )

 新宮警察署(田原正士署長)で25日、新宮署と新宮市三輪崎の株式会社アドホック(喜多徳幸代表取締役社長)が「災害等発生時における無人航空機の運用に関する協定」を結ぶ調印式があった。災害発生時、新宮署の要請を受け同社は無償でドローンと操縦士を派遣し、情報収集や被害状況の把握などを行う。民間企業と協定を結ぶのは2018年以降、2例目。

 管内が山間部や沿岸部に多く面し、管内では11年9月に紀伊半島大水害が発生し甚大な被害を経験。そのため、今後発生が予想される南海トラフ巨大地震や大規模な火災、行方不明者の捜索など、災害時に警察官が人力で現場へ近づくことが難しいことから、機動性が高いドローンが有効であるとしている。

 同社は広告やデザイン作成、ドローン映像コンテンツの作成、ドローン販売、ドローンスクールの運営のほか、建設業においての赤外線非破壊検査などのドローン事業などを幅広く展開。

 今年4月には新宮市と、6月に那智勝浦町と「災害時におけるドローン運用に関する協定」を締結。今回の協定も地域貢献の一環として同社から申し出た。

 喜多代表取締役によると、災害時は4機(予備が1機)が実働する予定。その中の1機である高性能産業用ドローン「Matrice300RTK」は、操縦士から最大8㌔離れた場所まで航行でき、夜間や雨天に加え、風速22㍍までなら使用可能だという。また、普段は建物のクラックなどの検査ができるサーマルカメラで、人の体温の感知も容易にできることなどを説明した。

 喜多代表取締役は「地元への貢献がしたいと思った。ドローンがこのような形で、さまざまな現場や状況で役に立つことを多くの方々に知ってほしいです」と話した。

 田原署長は、大規模災害時は限られた人員で救出救助や行方不明者の捜索、災害に関連した犯罪被害の防止などの事案対応を行うことになるとし、さらに本部からの応援部隊到着までに時間を要することや災害救助現場の実態が把握できない状態での現場派遣は二次災害の恐れがあると懸念する点を挙げた。

 今回の協定について、「ドローンでの応援が頂けることで、救出救助活動や警察官の受傷事故防止に、有効に生かしていけるものと考えている。今後は互いに工夫を凝らした訓練を繰り返すことで連携強化を図り、災害発生時には迅速に対応していきたい」と語った。

(2022年7月27日付紙面より)

災害などの発生時に情報収集や被害状況の把握などを行う協定を結んだ=25日、新宮市の新宮警察署
喜多徳幸代表取締役社長からドローンの説明を受ける田原正士署長
2022年07月27日
3 神事や獅子舞奉納で礼尽くす
 河内神社例祭「河内祭」執行  (古座川河口域 )

 古座川河口域にある河内(こうち)神社の例祭「河内祭」が24日に本祭日を迎えた。新型コロナウイルスの情勢により、今年も規模を縮小して執行。関係5区の区長らが大前の儀を営み、古座青年会(西田有希会長)が幣の舞と乱獅子を奉納するなどして神体・河内様(こおったま)への礼を尽くした。

 この神社は河口から約3㌔上流にある川中の島・河内島を神体とし、現在は串本町の古田区と古座区、古座川町の下部区と宇津木区と月野瀬区が護持。例祭は近年、7月25日に近い日曜日を本祭日と定めて営んでいて、平年は祭船や獅子舞の奉仕、5区の直会(なおらい)や奉賛「熊野水軍古座河内祭の夕べ」など諸行事があり宵宮と後祭を含めた3日間にわたって活気づく。

 今年も続くコロナ禍の情勢により古座区が奉仕の中軸となっている御舟行事=国指定重要無形民俗文化財=の自粛を判断。5区で大前の儀のみ営むことを申し合わせた。神霊が古座神社にうつされているため、同神社は宵宮祭や渡御祭を執り行い神額に神霊をうつして陸送で古田側の河内島前河原へ渡御。他4区の区長らと合流し祭壇を組んで大前の儀に臨んだ。参列者は5区の区長、和歌山東漁業協同組合古座支所の支所長、古座勇進会の会長、古座青年会と古座獅子会の各会長、芳流館互盟社の社長、河内会の会長、同神社責任役員の12人。同神社の石田保宮司が出仕して神事を営み、一同で玉串をささげるなどして祈願した。例年は大前の儀で5区の奉幣神事を交えるが、今年は営まなかった。

 続いて技術保存のため感染症予防を考慮して稽古を再開した古座青年会が古座流獅子舞=同文化財=を奉納。以降は神額を古座神社へ戻し還御祭を営んだ。おととし、昨年に続いて規模を縮小しつつ礼をつないだ今年の奉仕。古座川河内祭保存会の杉本喜秋会長は「(新型コロナが感染拡大する)今を思えば、今年は御舟行事を取りやめて正解だった。来年こそは大丈夫だと期待し、出船も見据えて準備をしていきたい」と思いを語った。

(2022年7月27日付紙面より)

大前の儀を営んで神体・河内様への礼を尽くす関係5区の区長ら=24日、串本町古田
稽古再開の延長で3年ぶりに獅子舞を奉納する古座青年会の会員
2022年07月27日
4 育てた野菜を味わう
 正明保でカレークッキング  (新宮市 )

 新宮市の正明保育園(山田みつの園長)で25日、カレークッキングがあった。4、5歳児30人が園内で収穫した野菜を使いカレー作りに励んだ。

 食育の一環で、子どもたちが自分たちで育てた野菜を調理することにより、食の大切さや作物が成長するまでの過程を知ってもらおうと実施している。

 材料のピーマンとナスは、園児らが事前に収穫した。三角巾とエプロン、マスクを着けた子どもたちは作り方の説明を受けた後、作業を開始。職員と一緒に順番に野菜を食べやすい大きさに刻み、タマネギを扱った際には「目が痛くなってきた」との声が聞こえた。ニンジンは星や花、ハートなどの形に型抜きし「もう一回したい」「きれいにできた」と積極的に取り組んだ。

 完成したカレーはお昼の給食に振る舞われ「いただきます」と声をそろえた後、みんなで仲良く味わった。

 辻本幸子主任は「子どもたちの楽しそうに取り組む姿が見られました。自分たちで育てた野菜を調理することによって愛情が湧き、好き嫌いの隔たりが小さくなると思う。カレー作りを通して料理への興味と食の重要性を養ってもらえれば」と話していた。

(2022年7月27日付紙面より)

ニンジンの型抜き作業に取り組む園児=25日、新宮市の正明保育園
2022年07月27日
5 新宮なぎなた、近大新宮が活躍
 和歌山県なぎなた夏季大会  
2022年07月27日
6 畑中将真君が準優勝
 全国空手道選手権大会  (近大新宮 )
2022年07月27日
7 親子で楽しいひととき  木の川認定こども園で夏祭り  (新宮市 )
2022年07月27日
8 夏休みプログラムスタート  太田小児童が太田の郷で  (那智勝浦町 )
2022年07月27日
9 平年の形願い大前の儀  西向の稲荷神社で祭典  (串本町 )
2022年07月27日
10 稽古の成果を地域に示す  芳流館互盟社と古座青年会  (古座川河口域 )
2022年07月27日
11 和気あいあいと針仕事  新年度初の手芸教室  (紀宝町 )
2022年07月27日
12 700人が各種体験楽しむ  3年ぶりに「あいあい祭り」  (御浜町 )
2022年07月27日
13 坐禅組み、心身整える  東正寺で42年目の「夏季禅林」  (紀宝町 )
2022年07月27日
14 お悔やみ情報
  
2022年07月20日
15 海洋国・日本の発展願い 「海の日」記念式典 (勝浦海事事務所)

 近畿運輸局勝浦海事事務所(中川洋所長)は「海の日」の18日、那智勝浦町勝浦のホテル浦島で「『海の日』記念式典」を開いた。中川所長は海事関係の業務に長年、貢献した事業者に贈られる近畿運輸局長表彰と、勝浦海事事務所や紀南海運協会、公益社団法人近畿海事広報協会、東牟婁地方美育協会が共催する令和4年第65回「海と船の絵画表彰」の受賞者をたたえ、表彰状を手渡した。

 「海の日」は海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う日として制定された祝日。全国で「海の日」の理解と周知を図るため、さまざまな行事が開かれている。

 勝浦海事事務所長表彰の絵画は新宮・東牟婁地方の小中学生の作品595点の中から9人が選ばれた。

 中川所長は受賞者に対して祝いの言葉を贈り、「安心安全の確保は私たちにとって最大の使命。皆さまにはさらなる海洋国・日本の発展と、希望と誇りのある地域の発展にご尽力をお願いします」と式辞。

 表彰状の授与後、来賓として出席していた酒井清崇東牟婁振興局長、田岡実千年新宮市長、堀順一郎那智勝浦町長、紀南海運協会の藤原岳典会長が祝辞を述べた。

 受賞者を代表し、近畿運輸局長表彰を受賞した勝浦船渠株式会社の川渕稔さんが「栄えある表彰、深く感謝しています。小中学生による絵画展の優秀作品が表彰されたことは、子どもたちの未来にとって、大変意義のあること。受賞を機に微力だが、業界の発展と社会に貢献できるように努力してまいります」とあいさつした。

 町立勝浦小学校1年の長野暖大君は「初めて漁港へ見学に行って、マグロを見た。表彰してもらってうれしかった」。

 市立緑丘中学校3年の福岡沙弥さんは「一点透視法とデペイズマンの技法で描いた。アンコウの色塗りに力を入れました。表彰していただき、うれしい。きれいな海であってほしいのでできることはやっていきたいです」と語った。

(2022年7月20日付紙面より)

「海の日」記念式典に出席した受賞者や関係者の皆さん=18日、那智勝浦町勝浦のホテル浦島
中川洋所長から賞状を受け取る受賞者
2022年07月20日
16 地域の活気を取り戻したい
 役場本庁で「ミニ御船」展示  (古座小 )

 串本町立古座小学校(山路教代校長)が19日、役場本庁に河内(こうち)神社例祭「河内祭」で用いる御舟の模型「ミニ御船」を設置した。新型コロナウイルスの情勢で3年にわたり例祭が規模縮小となる中、地域の活気を取り戻したいという思いで展示。この日は児童を代表して6年生が手分けして飾り付けを仕上げた。

 この模型は、古座川流域で実際に使われていた夏船を鯨船風に改装し、屋形を組んだ構造。飾り付けは古座小児童が七夕集会の延長で取り組んでいて、おととしと昨年は例祭の規模縮小に伴い実施を見送ったが、さかのぼると20年以上続く歴代児童伝統の取り組みとなっている

 今年は5、6年生が中心になって長引く情勢に対して自分たちにできることはないかと考え、3年ぶりにお披露目することを決めたという。設置場所の旧役場古座分庁舎は現在リノベーション中のため、1週間前に役場本庁へ模型を移動。この日は6年生10人が山路校長ら教職員と一緒に来庁し、七夕集会で使った笹飾りを新しいササにつけ直し模型に飾り付けた。

 河内会の一員となり御舟運航時に船内で奏される御舟謡(みふねうた)の練習を小学3年生からしているなどで特に縁が深い谷口海心君は「河内祭が早くできるようになり、その時は自分も御舟を鮮やかに飾って乗りたい」、同じく森口海晴君は「御舟謡はまだ全部覚えきれていないけど、もし乗れるならぜひ乗りたい」と御舟行事再開への思いを語った。

 展示期間は今月末まで〈鑑賞できるのは29日(金)まで〉で、模型と一緒に河内祭の解説パネルや展示の趣意書も展示。山路校長は「少しの間だが皆さまに楽しんでいただけたら」と呼びかけている。

(2022年7月20日付紙面より)

模型「ミニ御船」を飾り付ける古座小の児童や教職員=19日、串本町役場本庁
児童を代表して飾り付けをした6年生の皆さん
2022年07月20日
17 熊野、災いからの再生
 国際熊野学会シンポジウム  (新宮市 )

 国際熊野学会(山本殖生代表委員)は16日、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で2022年度国際熊野学会大会(シンポジウム)を開催した。明治大学名誉教授で副代表委員の金山秋男さんが「根源的な癒(いや)しへ―熊野と一遍―」をテーマに基調講演。登壇者らの事例報告や意見交換会があり、約60人の参加者らは癒しの霊場の意義を考える機会とした。

 同学会は、熊野三山が鎮座し、日本の原郷ともいわれる熊野と全国各地に点在する熊野に関わる歴史・文化・環境などの研究の推進を目的としている。

 新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となった今回は「癒しの霊場・熊野―災いからの再生」をテーマに、コロナ禍の今、さまざまな人々の救済霊場として歩んできた熊野を舞台に、多くの災いを乗り越えよみがえってきた人々の歴史と信仰を振り返った。

 開会に当たり、山本代表委員は「金山先生の講演を基軸に、熊野の癒し・再生をみんなで検証していけたら」とあいさつした。

 金山さんは「中世の時代、法然、親鸞、一遍などさまざまな宗教家が登場し、生まれてきたからには必ず訪れる生老病死に対し、どう超えるか、どう救われるかと向き合った。12~13世紀あたりの宗教家にとって一番の問題点だった」。

 熊野本宮大社で熊野権現の神勅を受けたと逸話が残る時宗の開祖・一遍上人について「捨聖」「遊行」「踊り念仏」と尊称されるとし、救済幅を理論付けて無限拡大を図ったと解説した。

 「あらゆる信仰も拒絶しないところから始まった」信仰の旅は「二河白道」「十一不二偈」などの感得、「三心」(「至心に」「信楽して」「わが国に生まれんと欲して」)という高い壁に対して悩み、熊野山中での僧との出会いなどを経て回心を果たしたなどと説明。

 「一遍の発想では、四の五の言わずに念仏を唱えればいいという考え方で、一つの宇宙観に達している」。「一遍上人語録」から「よろづ生きとしいけるもの、山河草木、ふく風たつ浪の音までも、念仏ならずといふことなし」の一文を紹介し「日本人には元々自然(じねん)思想がある。新たな救いを日本から世界に発信していかなければならない」と締めくくった。

 事例報告では山本代表委員が「中世の熊野詣(くまのもうで)における救済儀礼」、くまの体験企画代表の内山裕紀子さんが「熊野古道伊勢路を支える人々」、歌人の小黒世茂さんが「歌につむぐ癒しの風土:熊野」をテーマにそれぞれ話した。

 山本代表委員は、熊野詣には皇族、貴族だけでなく社会的弱者も多く参詣したと説明し、小栗判官蘇生の湯と伝えられる湯の峰温泉や熊野参詣における救済伝説、慣習、仕掛けなどを紹介。「熊野三山はさまざまな人々の救いの霊場として信仰されていた。とりわけ社会的弱者への救済儀礼が息づいていた。中世最大の魂の救済霊場として機能していた」と述べた。

(2022年7月20日付紙面より)

約60人が出席した国際熊野学会シンポジウムの様子=16日、新宮市の「丹鶴ホール」
山本殖生代表委員
金山秋男さん
2022年07月20日
18 献血への協力呼びかける
 愛の血液助け合い運動  (新宮市 )

 7月の「愛の血液助け合い運動」月間に合わせ、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店でも16日、和歌山県赤十字血液センターの職員らによる啓発活動があった。駐車場では献血バスによる採血も受け付け、多くの買い物客が協力した。

 厚生労働省が都道府県、日本赤十字社と協力して実施する運動。国内の血液事業を安定的・継続的に維持し、血液製剤の国内自給を確保することが目的。血液製剤はがん(悪性新生物)治療や手術に不可欠だが、長期保存できず、人工的につくることもできない。近年では少子高齢社会の影響で献血可能人口(16~69歳)が減少しており、将来の安定供給に支障を来す恐れがあるとされている。

 あいにくの雨の中、職員らはプラカードを持って店先に立ち、店内放送でも血液事業への理解と協力を呼びかけた。

 県赤十字血液センター献血推進課の木村太祐主事は、新型コロナウイルス感染再拡大が今後の活動に与える影響を懸念しつつ「雨の中、午前11時時点で22人もの方に協力いただいた。大変ありがたい。手術などに必要とされる血液製剤を確保していくため、今後も協力をお願いしたい」と話していた。

(2022年7月20日付紙面より)

雨の中、買い物客らが献血に協力=16日、新宮市のスーパーセンターオークワ南紀店
2022年07月20日
19 矢倉甚兵衞さん会長に着任  串本RC  
2022年07月20日
20 8月1日の開通式後に供用  サンゴ台中央線未供用区間  (串本町 )
2022年07月20日
21 見方を教わり答えを考える  三尾川小クマノザクラ学習  (古座川町 )
2022年07月20日
22 木本がベスト16に  3回戦は三重と対戦  (高校野球三重大会 )
2022年07月20日
23 有・貴・串、悔しい敗退  高校野球和歌山大会  
2022年07月20日
24 獅子神楽や舟謡を奉納  勝浦八幡で神明社の例祭  (那智勝浦町 )
2022年07月20日
25 自然の中でバシャバシャ  太田小が川で水泳授業  (那智勝浦町 )
2022年07月20日
26 全国大会に向け士気高める  新宮剣友会が市長表敬  (新宮市 )
2022年07月20日
27 今年もヒマワリの種まき  開花は9月下旬の予定  (新宮市熊野川町 )
2022年07月20日
28 地域の仕事と仕組み学ぶ  三輪崎小3年生が社会科校外学習  (新宮市 )
2022年07月20日
29 四国北上台風に注意  和大客員教授が解説  
2022年07月20日
30 持続可能なまちづくりとは  SDGsで地方創生学ぶ  (新宮高校 )
2022年07月20日
31 安全な歩行など学ぶ  夏休みを前に交通安全教室  (紀宝町 )
2022年07月20日
32 みんなで夜店を楽しむ  5歳児の夕涼み会  (井田保 )
2022年07月20日
33 恒久平和への願い新たに  戦没者追悼式で遺族ら冥福祈り  (御浜町 )
2022年07月20日
34 お悔やみ情報
  
2022年07月08日
35 日本の伝統文化学ぶ
 高等部が浴衣着付け体験  (みくまの支援学校 )

 新宮市蜂伏の県立みくまの支援学校(松下幸嗣校長)で7日、「浴衣着付け体験」があった。高等部家庭科の生徒17人が同市井の沢の萩原きもの総合学院の萩原真理学院長ら3人から浴衣の着付けや着物の歴史などを教わった。

 季節や場所に応じた服装について理解し、日本文化である着物(浴衣)の着付け体験を通して衣服の歴史や日本の衣服文化への興味と関心を深める機会にと行われた。6月には「民族衣装と気候・文化」をテーマに授業を行い、今月14日(木)に事後学習を開き、学んだことを振り返る予定となっている。

 萩原学院長は「着物は鎌倉時代から伝えられ、人々が身に着けてきたものは全て『着物』だった。その後、明治時代に日本へ洋服が入ってきたことに伴い、和服と呼ばれるようになりました」と説明。平安時代に「熊野詣で」で当地方を訪れた際に身に着けていた平安装束を披露しながら歴史などを伝えた。

 生徒たちは着方や帯の結び方、男女の着丈の違いの説明を受けると、男女に分かれて浴衣の着装に挑戦。萩原学院長らに教わりながら女子は文庫結び、男子は男結びに取り組み身に着けた。

 山口采音(あやね)さんは「着付けは難しかったけど、柔らかくて気持ちいい」。岡本紗奈さんは「また機会があれば着てみたい」と話していた。

(2022年7月8日付紙面より)

萩原真理学院長(中央)らから着付けを教わる生徒=7日、新宮市蜂伏の県立みくまの支援学校
平安装束も披露された
2022年07月08日
36 水生生物で知る川の健康
 生徒が水質調査に協力  (近大新宮 )

 紀宝町を流れる熊野川の支流・相野谷川で2日、国土交通省の水質調査があった。新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校のスーパーサイエンス部員7人も参加し、指標となる水生生物探しに協力した。

 国交省は毎年、近畿地方の16水系で調査を実施しており、同部が参加するのは14年目。水生生物調査は、29種類の指標生物のうち、該当河川にどの種類がどれだけ生息しているかを調べることで、長期的な水質の変動を追うことができる手法。

 スーパーサイエンス部は2020年度から、同じく熊野川支流の高田川(新宮市高田)で独自調査を実施しており、現在の部員たちも活動を引き継いでいる。

 この日は調査を委託されている「いであ株式会社」の職員と共に活動。部員たちは川底の石をひっくり返して出てきた魚や昆虫などを網で捕獲していった。

 きれいな水にすむカワゲラ類やヒラタカゲロウ類が多数発見された他、貴重なウツセミカジカや生きた化石と呼ばれるムカシトンボのヤゴ、海から遡上(そじょう)したモクズガニやヒラテテナガエビも見つかった。試薬・人間の感覚による判定のいずれにおいても水質階級Ⅰ「きれいな水」と結論づけられた。

 同校非常勤講師の瀧野秀二さんは「近年大きな出水がないからか、ヒゲナガカワトビケラが多いことが気になる。また、ヨシが茂ってきたことで、エビやサナエトンボも増加した」。今回初参加の渕上翔真君(中1)は「川の生き物が好きで、新宮市内の川でも自分で調べたことがあるが、相野谷川の方がきれい。カマキリ(アユカケ)という魚は初めて見た」と語った。

 捕獲した水生昆虫の一部は、今後の分析のために生徒たちがホルマリン漬けにして標本として持ち帰った。

(2022年7月8日付紙面より)

採取した水生昆虫を分類する生徒=2日、紀宝町
2022年07月08日
37 古着を海外で再利用
 宇久井の作業所が回収  (那智勝浦町 )

 NPO法人南紀ひまわり会が運営する、那智勝浦町宇久井の南紀ひまわり作業所では、まだ着られる古着を無料で回収し、海外で再利用してもらう取り組みを行っている。得た収入は全額、施設利用者の工賃に充てているため、環境にも福祉にも優しく、持続可能な開発目標(SDGs)にもつながるとしている。羽毛布団やぬいぐるみも同様に集めている。

 同作業所は、障害者の就労支援を行う施設で、利用者に作業を行ってもらい、その工賃を支払っている。古着の無料回収はもともと、田辺市の運送会社の高雄運輸が実施している事業で、同作業所はその取次所の一つとして、2013年から行っている。周辺住民の理解も進んでおり、5月は945㌔を回収した。新宮市や那智勝浦町の主婦がよく持ち込み、小さくなった子ども服が多いという。

 持ち込める古着は、海外での再利用が前提なので、身に着けることが可能な物。衣類全般、肌着、着物、帯などが回収可能。他にも▽ペアがそろった靴や靴下や手袋▽金具を外したカーテン▽

ファスナーなどが壊れていないかばん▽ベルト▽帽子▽シーツ▽タオル▽毛布▽中身が綿だけのぬいぐるみ―も持ち込める。

 回収できないのは▽ぬれているもの▽破れたもの▽汚れがひどいもの▽ペット用に使用されたもの▽雨がっぱなどのビニール製品▽長靴▽げた▽雑巾▽布の端切れ▽反物▽カーペット▽じゅうたん▽マット類▽家庭用スリッパ▽はんてん▽スーツケース▽布団―など。ただし布団のうち、羽毛布団については、中のダウンの割合が50%以上なら回収できる。

 同作業所の日浦頼和主任は「まだ着られて、捨てるのはもったいないというものを、持ち込んでもらえれば。海外で役立てられ、喜ばれています。ぜひ、ご協力をよろしくお願いします」と呼びかけている。問い合わせは、南紀ひまわり作業所(電話0735・54・1465)。

 古着をはじめとする回収品は、高雄運輸によりタイ、ベトナム、韓国、パキスタン、マレーシア、アフリカなどに送られ、再利用されるという。

(2022年7月8日付紙面より)

古着を受け取る日浦頼和主任=6月27日、那智勝浦町宇久井の南紀ひまわり作業所
2022年07月08日
38 それぞれの思い胸に躍動誓う
 木本、紀南両校で壮行会  

 「第104回全国高校野球選手権三重大会」を前に、木本高校と紀南高校でそれぞれ、野球部の壮行会があった。三重大会は8日に開幕し、両校は10日(日)に初戦を迎える。

 木本高校では野球部の躍進を後押ししようと、野球部保護者会(仲猛志会長)が一羽一羽願いを込めた千羽鶴を選手、マネジャーに届けた。

 〝夏の大一番〟へ挑む部員たちを激励するとともに、「ベンチで保護者の思いも一緒」との気持ちを込めて千羽の折り鶴を作った。色とりどりの鶴が保護者に代わってベンチで選手たちを見守る。

 贈呈式で仲会長は「日頃お世話になっている先生、OBのために存分に暴れてほしい」と激励した。仲柊二主将(3年)は「僕たちのために千羽鶴を折ってくれた思いを結果で恩返ししたい。OB、保護者、先生方の思いを背負って暴れてきます。応援よろしくお願いします」と伝えた。

 紀南高校は体育館で野球部、卓球部壮行会を開き、東涼会長(3年)が「最後まで諦めず、悔いのないよう精いっぱい頑張ってください」と激励した。

 野球部の﨑上野和音主将(3年)は「大会に出場できるのは顧問の先生方、保護者の方々のおかげです。楽しく全力で戦ってきます。応援よろしくお願いします」と語った。

 卓球部は池本菫子主将(3年)、舛屋龍之介君(1年)が16日(土)にサオリーナ(津市)で開幕する中部日本卓球選手権と9月17日(土)から愛知県体育館で開催される「名古屋オープン」に出場する。池本主将は「1点でも多く勝ち取り、次につながる試合をしたい」と抱負を口にした。

(2022年7月8日付紙面より)

保護者から千羽鶴を受け取る仲柊二主将=県立木本高校
大会への決意を伝える﨑上野和音主将(右)=県立紀南高校
2022年07月08日
39 今期会長に福田一郎さん  新宮ロータリークラブ  
2022年07月08日
40 劇やゲームで楽しい時間  中央児童館「七夕のつどい」  (新宮市 )
2022年07月08日
41 「熊野大学」に先立ち特別展示  中上健次コーナーで  (新宮市立図書館 )
2022年07月08日
42 一致団結で課題解決を  熊野川流域対策連合会理事会  (新宮市 )
2022年07月08日
43 会員21人で176点の作品を発表  8~10日、第73回黒洋画会展  (串本町 )
2022年07月08日
44 一般対象の4回目始まる  新型コロナワクチン接種  (古座川町 )
2022年07月08日
45 歓声上げ泳ぎの上達に励む  大島小児童が大島プールで  (串本町 )
2022年07月08日
46 事故から助かる発想学ぶ  B&Gで水辺の安全教室  (串本町 )
2022年07月08日
47 願い事がかないますように  園児たちが七夕行事  (新宮・東牟婁 )
2022年07月07日
48 旬のモモでデザート作り
 県産「白鳳」を小学校へ  (和歌山県 )

 和歌山県は5日、県内の小学校および特別支援学校に、旬の「モモ」の提供をスタートさせた。6日には、那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長)で、1、2年生23人が「白鳳」の果肉を使ったひんやり冷たいモモのデザート作りに挑戦した。

 和歌山県が誇る農林水産物の利用拡大に向けた「学校給食での和歌山産品利用拡大戦略アクションプログラム」(2022~26年)の趣旨に沿い、県内の小学校、中学校、特別支援学校の給食や学習教材に果物や鯨肉、魚などを提供している。

 モモは古事記や桃太郎の物語、桃の節句などにも関わる果物で、邪気を払う力を持つといわれる。和歌山県は西日本最大の産地であり、1625(寛永2)年に紀州藩主・徳川頼宣の命を受け、苗木を植えたのが栽培の始まりとされている。

 果実には、糖尿病や動脈硬化、アルツハイマー病などの生活習慣病や老化予防に効果があるといわれるビタミンEが含まれ、腸内環境を改善する食物繊維も豊富だ。

 エプロンに着替えた児童たちは、ボウルでモモと牛乳風味のプルプルゼリーを作り、上に果肉をトッピング。冷蔵庫で冷やし、5時間目に味わう予定にしている。

 桃井梛柚愛(なゆら)さん(2年)は「混ぜるのも、道具を洗うのも全部楽しかった。和歌山県でモモが有名なのは知らなかったけれど、食べるのが楽しみ」。畑下杏さん(同)は「家でもデザートを作ったことがある。モモは酸っぱくてちょっと苦手だけれど、今日のは甘いかも」と話していた。

(2022年7月7日付紙面より)

初めての調理実習にチャレンジする1年生=6日、那智勝浦町立下里小学校
和歌山県産の「白鳳」
2022年07月07日
49 強い日差しの下ごみ拾い
 たばこ組合紀南支部  (新宮市 )

 和歌山県たばこ商業組合紀南支部(塩崎伸一支部長)は6月30日、新宮市三輪崎の黒潮公園で清掃活動を実施した。強い日差しが照りつける中、会員11人が熱中症や新型コロナウイルス感染対策を取りつつ、周辺のごみを拾った。

 同組合女性部(大谷敏子部長)が中心となり、日本たばこ産業株式会社(JT)の「ひろえば街が好きになる運動」の一環として、25年間継続している地域貢献活動。年間26回のペースで行い、マナー向上やたばこのポイ捨て禁止、未成年者の喫煙防止を呼びかける。

 オレンジ色のベストとサンバイザーを身に着けた会員たちは、紙くずや吸い殻、ペットボトルなどを集めて汗を流した。

 7月には、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部である那智勝浦町の大門坂でも清掃を予定している。

  □     □

■2021年度のたばこ税



 たばこの価格には、国たばこ税、地方たばこ税(県たばこ税・市町村たばこ税)、たばこ特別税、消費税の4種類の税金が含まれる。

 同支部によれば、本紙エリアの市町村に納められた2021年度のたばこ税は▽新宮市2億2457万円▽那智勝浦町1億2805万円▽太地町358万円▽古座川町444万円▽串本町1億1756万円▽北山村297万円▽田辺市5億6966万円―に上る。また、和歌山県には県たばこ税として10億7856万円を納めている。

 大谷部長は「皆さまの生活に、たばこ税も役立っていることを知っていただけたら」。塩崎支部長は「昔に比べ、たばこの吸い殻も減り、きれいになった。納めている税を活用して町に喫煙所を設けるなど、互いに過ごしやすい環境づくりに役立てていただきたい」と話していた。

(2022年7月7日付紙面より)

清掃活動に参加した皆さん=6月30日、新宮市の黒潮公園
細かなごみを拾い集める
2022年07月07日
50 障害は人でなく社会にある
 中学生が福祉学習  (太地町社会福祉協議会 )

 太地町社会福祉協議会(岡本研会長)が福祉教育推進校に指定している太地町立太地中学校(山田貴也校長)で4日、本年度1回目の福祉学習「聴覚障害の理解・コミュニケーション方法・実践・障害者への合理的配慮」があった。東牟婁新宮聴覚障害者協会の須川陽一さんを講師に迎え、社会福祉法人美熊野福祉会の大代聖子さんが手話通訳を務めた。全校生徒37人は耳が不自由なろう者の生活の工夫や困り事を理解するとともに、コミュニケーションの方法などを学んだ。

 福祉学習は児童や生徒がさまざまな人の立場や人生を体験し、課題を自身で考えて福祉への学びを深めることが目的。

 今回の学習では「聞こえない人とのコミュニケーション方法を知る」「聞こえない人の日常生活の工夫や困っていることを知る」「手話は言語であることを学ぶ」ことが狙い。

 新宮市生まれの須川さんは聴覚の障害から、市内の幼稚園では受け入れが難しいため、和歌山県立和歌山ろう学校幼稚部へ入学。家族との別れや発音の練習、苦しかった寮生活を振り返った。

 中学生時代、なぜ聞こえないのかと疑問が湧いたとし、「治らないことが分かり、たくさん泣いた。その後は手話を広め、聞こえない人の不便をなくすために活動してきた」と述べた。

 宅配便などの不在通知の対応、交通事故での警察などへの説明、コロナ禍によるマスク着用で口元が分からないなど、困まり事や解決できた事案についても話した。

 コミュニケーション方法では手話や筆談、口話、身ぶり、空書があることを説明。口の形が似ている言葉は身ぶりを付け足すことや筆談時は簡潔に書くほうが伝わりやすいとした。そのほか、手話を紹介し、顔や体の表情も伝えるためには効果的とした。

 大代さんは、障害のある人への差別をなくすことで障害の有無にかかわらず、共に生きる社会を目指す障害者差別解消法や障害者への合理的配慮、今年3月に同町議会で可決された太地町手話言語条例について説明。

 「昔は体が不自由であることなどが障害とされていた。今は本人でなく、社会に障害があるという形に変化している。皆さんにもできることがあります」と話した。

 須川さんは「僕も手話が恥ずかしい時があったが、大切な言語。聞こえない人が困っていたら身ぶりや口話で助けてあげてください」と語った。

 川端崇晴君(3年)は「耳が聞こえない方の苦労や生活の内容を知らなかった。これからは、聞こえない方が困っていたら自分から進んで助けてあげたい」と話していた。

(2022年7月7日付紙面より)

聴覚障害や障害者への合理的配慮について学んだ=4日、太地町立太地中学校
東牟婁新宮聴覚障害者協会の須川陽一さん
2022年07月07日
51 将来に生かせる実力託す  串本ベースボールクラブ  (串本町 )
2022年07月07日
52 22年間の貢献に首相感謝  元委員の小田豊彦さんに  (古座川町 )
2022年07月07日
53 2度目の清掃・美化に汗  ボランティア・サポート・プログラム  (那智勝浦町 )
2022年07月07日
54 美しい城・新宮城の魅力  75周年記念式典で水島さんが講演  (新宮市 )
2022年07月07日
55 ムクゲが参拝を出迎え  下和田諏訪神社の境内  (那智勝浦町 )
2022年07月07日
56 ウミガメの上陸地を守ろう  「海亀を守る会」らが清掃活動  (新宮市 )
2022年07月07日
57 ピアノの音色響き渡る  2教室による「響演」  (御浜町 )
2022年07月07日
58 「町の自然を紹介したい」  移住・定住支援員に福田由美子さん  (紀宝町 )
2022年07月07日
59 中岸厤理事長を表彰  地域福祉への貢献たたえ  (田辺市本宮町 )
2022年07月07日
60 お悔やみ情報
  
2022年07月02日
61 夏の無病息災祈る
 熊野三山で茅の輪くぐり  

 熊野三山で6月30日、「夏越大祓式(なごしおおはらえしき)」が営まれた。参拝者たちは「茅(ち)の輪くぐり」で半年間の災厄をはらい清め、夏の疫病退散と新型コロナウイルス感染症の終息などを願った。

 12月31日(大晦日(おおみそか)の大祓)と年2回営まれる、上代から伝わる儀式。「夏越大祓式」では、社会全般の不浄をはらい除き、不慮の事故や災害に巻き込まれることのないよう、また日々重なる災厄を清め、夏に向かい疫病にかかりやすくなる時季を無事に過ごせるように願いを込める。

 「水無月(みなづき)の夏越のはらいする人は 千歳(ちとせ)の命のぶというなり」という唱え歌があり、3歳で母を亡くした俳諧師、小林一茶(1763~1828年)は「母のぶん も一つくゞる 茅の輪かな」と詠んでいる。

 熊野速玉大社(上野顯宮司)では、約120人の参列者が大祓詞(おおはらえのことば)を唱え、人形(ひとがた)と呼ばれる人の姿をかたどった紙に息を3回吹きかけてけがれを移した。人形は全国から寄せられた人形と一緒に唐櫃に納められ、神職がはらった。

 続いて参拝者たちは、上野宮司や唐櫃(からひつ)を担いだ神職らの後に続いて境内に設けられた直径約2㍍の茅の輪を8の字に3回くぐり、夏の無病息災を願った。

 上野宮司は、本土復帰50周年の年に当たり、先月23日に沖縄県で営まれた「慰霊の日」を振り返り「沖縄では異国の文化の中で暮らすことで、日本の慶(よろこ)びの歌を歌うこともできなかった」。

 日本人は人間だけではなく、生きとし生けるもの全てに神を感じて暮らしてきた民族であると述べ「未来に向かって日本の祈りを伝えていきたい。万物を大事にする心を宿して健康に留意し、元気に過ごしていただきたい」と参拝者らに呼びかけた。

(2022年7月2日付紙面より)

健康などを祈願し茅の輪をくぐった=6月30日、熊野速玉大社
今年の夏も健康に過ごせますように
2022年07月02日
62 食文化ミュージアムに選定
 観光拠点の道の駅たいじ  (太地町 )

 地域の食文化を学び・体験する機会につなげようと文化庁が取り組む「食文化ミュージアム」の認定施設にこのほど、太地町の道の駅たいじ(〆谷(しめたに)和豊駅長)が選定された。町の玄関口であり、観光拠点の一つでもある同施設。認定への喜びの声や取り組み、今後について取材した。

 文化庁では地域ごとの特色のある食や受け継がれてきた食の技術や、多様な食文化に関する学び、体験の提供に取り組む博物館、道の駅などの施設に関する情報を集約。ウェブ上の仮想のミュージアム「食文化ミュージアム」において一体的に発信し、実際に各施設に足を運んで地域の食文化を学び・体験する機会につながることを目指している。

 道の駅たいじの担当で、今回のミュージアムに応募した山本広樹さんによると、鯨と共に生きる文化や町のPRのために応募したという。

 認定について「素直にうれしい。クジラに対する認知度の向上や食べたことがない人、懐かしく思う人にも食べていただく機会になってほしい。調理のハードルも低い、クジラ料理を自身の家庭で実践していただくことも目的です」と話した。

 同施設ホームページの直売所紹介部分では、クジラ肉の調理例なども確認できる。誰もが手軽にクジラ料理調理に触れられる工夫も行っている。

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■那智黒ソフトを販売



 これまで同施設では、那智勝浦町にある天満牧場の牛乳を使用したソフトクリームが人気を博していた。しかし、今年3月末に同牧場が乳業を廃業したため、人気メニューが廃版となった。

 代わりとなる商品を模索・検討し、「那智黒あめ」で有名な同町森浦の株式会社那智黒総本舗に打診。同社では2014年に那智黒ソフトクリームを開発し、那智山の直営売店でのみ販売をしていた。

 同社専務取締役の坂野雄紀さんは「このソフトは那智黒あめを感じることができるものに仕上げた商品。当初は本社での販売も検討していたが、観光拠点である道の駅のほうが太地町のPRにつながると思い、置いていただくことになった。こだわりの商品なのでぜひ、食べていただけたら」と話している。

 山本さんは、那智黒ソフトクリームはソフトクリーム全体で、最も人気があり、売り上げ貢献につながっているとした。コーンタイプだけでも、4月から6月9日現在で1300本を販売するほど評判だという。価格は380円。

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■今後の展望は



 同施設の目玉のイベントである朝市。さまざまな商品が並び、コロナ禍以前は多くの来場者でにぎわっていた。体験型の催しも含め、感染状況を注視しながら、開催していきたいとした。

 今後は、感染症対策の継続、家庭で調理可能なレストランのメニュー開発やホームページの充実、課題である地場の野菜・果物の取り扱い強化にも力を入れるとした。

 山本さんは「お客さまも戻りつつある。そのためか、鯨ハムやクジラの大和煮もよく売れており、クジラの町としてはありがたい。また、地域の福祉施設のパンやひじきの取り引きもある。広く、大きく地産地消を捉えていくことが今後、重要になるのでは」と語った。

(2022年7月2日付紙面より)

食文化ミュージアムに選定された=太地町の道の駅たいじ
那智黒ソフトなど売れ筋商品をPRする山本広樹さん
2022年07月02日
63 上ノ丁の失われた絵柄も判明
 御舟の旧陣幕の内容を確認  (古座川河内祭保存会 )

 古座川河内祭(こうちまつり)保存会(杉本喜秋会長)が6月29日、串本町古座にある古座漁村センターで御舟の旧陣幕の内容確認をした。

 御舟の陣幕は鯨船上に組んだ屋形部分に施す装飾具の一つで、両舷それぞれの絵柄で3枚、船尾1枚、へさき1枚から成る。現在用いているのは1995(平成7)年に新調したもので、古座の御舟と櫂伝馬(かいでんま)は地内3分区(上ノ丁、中ノ丁、下ノ丁)がそれぞれに建造して伝えているため陣幕も3組ある(うち上ノ丁の1組は部分焼損した状態で保管中)。

 以前のものは引き継ぎの不調で久しく所在不明となっていたが、今年6月初旬に勇進会が祭船倉庫で保管する小伝馬を点検した折に庫内から見つかったという。

 この日は県文化遺産課の藤森寛志主査や町教育課の田村浩平主査も状態確認のため立ち会い。杉本会長と南道房男さんが保管箱に収められた旧陣幕を広げ並べた結果、1937(昭和12)年新調の中ノ丁と下ノ丁の旧陣幕一式と新調年の記載がない上ノ丁の旧陣幕3枚(両舷分のみ)があることが分かった。上ノ丁の一世代前の旧陣幕は依然として所在不明という。

 藤森主査によると、河内祭の御舟行事自体が国の重要無形民俗文化財指定を受けているので旧陣幕もその枠内で保存対象になるそう。文化財として新たに指定する線は考えにくいが、今後この行事を保存していく上で原初の形を継承するよう求めていく立場から言えば原初に近い形を持つ点で旧陣幕には価値があるという。

 杉本会長は所在判明を喜び、以後このようなことが無いよう耐震性ありとされる同センター3階倉庫で保管し引き継ぎの記録を残すそう。今回の確認における最大の発見は上ノ丁の旧陣幕。一式ではないが両舷ともそろっていて一世代前の所在不明により焼損で失われた状態になっている絵柄がより原初に近い形で判明した。杉本会長は江戸末期~明治初期の陣幕ではないかと上ノ丁の旧陣幕を洞察し、「段ボールではなく樟脳(しょうのう)を詰めたプラスチックケースで大事に保管し、将来の新調へつなげていきたい」と気を引き締めて語った。

(2022年7月2日付紙面より)

見つかった旧陣幕の内容を確かめる杉本喜秋会長(左から3人目)ら=6月29日、串本町古座
2022年07月02日
64 避難所運営の課題対応
 職員が図上訓練で備え  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は6月30日、同町役場で、職員を対象にした避難所運営図上訓練を行った。4人が参加、避難所となる学校の絵や想定される事態を記したカードを使い、どう運営すべきかを学んだ。

 同町は災害発生時に備え、避難所ごとに担当職員を決めている。避難所運営図上訓練はできるだけ同一避難所の担当者で実施。このため、別日にも別担当者が行う。この日は主に宇久井小中学校や、色川小中学校の担当者が参加した。

 和歌山県が作製した、オリジナルの災害対応シミュレーションゲームを用いて避難所運営を図上訓練した。模造紙大の紙に避難所となる学校の俯瞰(ふかん)図が描かれており、避難者の受け入れを行いながら課題やトラブルに対応していくというもの。正しい対応をするほどポイントが上がる。

 参加者は各自が▽施設管理/保健衛生▽総務/要配慮者▽食料物資/被災者管理▽情報/ボランティア―の班長となり、各分野を担当した。課題やトラブルはカードに記されており、内容によっては3択問題となっていた。開設からの時間も、1日目、2~3日目、4日~1週間と分かれており、起こる課題やトラブルも時間経過に準じたものとなっていた。

 「トイレを使わせてほしい、もう我慢ができない」「駐車場を設置するのに適した場所は」「避難者名簿を作るために記載してもらう事項は」「授乳室の設置はどこに」などの課題やトラブルがあった。参加者は、3択問題の場合は解答を、設置場所問題は学校内のどこに設置するかを話し合い、決定していた。適切な解答ほどポイントが高く、不適切なら0㌽となっていた。

 税務課の疋田晋一さんは「災害が起きたときは対応に追われ、目の前のことだけになりそうだが、今日のゲームは俯瞰して建物や人の状況が見られる。どういうところに気を付けるべきかが分かりやすく学べた。いざというときに生かしたい」と話した。

(2022年7月2日付紙面より)

適切な配置について話し合う=6月30日、那智勝浦町役場
2022年07月02日
65 喫茶アリスが優勝 第179回職場対抗ボウリング大会 
2022年07月02日
66 新宮、決勝進出ならず
 県学童女子選手権大会  
2022年07月02日
67 濱口さんの演奏響く  「いさなの宿 白鯨」  (太地町 )
2022年07月02日
68 新役員などを承認  和歌山自治会連合が総会  
2022年07月02日
69 地元の風景など力作並ぶ  1日からAB絵画倶楽部展  (那智勝浦町 )
2022年07月02日
70 労働災害を未然に防げ  新宮労基がパトロール  (新宮市 )
2022年07月02日
71 犯罪や非行のない地域に  社会を明るくする運動で街頭啓発  (新宮市 )
2022年07月02日
72 医療機関に直接予約を  ワクチン4回目接種、予約開始  (新宮市 )
2022年07月02日
73 給食調理の様子などを教わる  西向小1~3年が食育講座で  (串本町 )
2022年07月02日
74 技術維持のため稽古開始  高池下部の芳流館互盟社  (古座川町 )
2022年07月02日
75 第2回定例会一般質問(終)  串本町議会  
2022年07月02日
76 七夕飾り作り楽しむ  紀宝町でママサークル  
2022年07月02日
77 1年生が手話を学ぶ  塩﨑さん夫妻招き、福祉体験学習  (相野谷中 )
2022年07月02日
78 約2年ぶりに活動再開  きほう食の会が栄養教室  
2022年07月02日
79 お悔やみ情報