近大新宮吹奏楽部が引退演奏会
近畿大学附属新宮高校・中学校の吹奏楽部(田中愛優部長、部員33人)は25日、御浜町の中央公民館で高校3年生の引退演奏会を開き、家族や教職員、共に練習に励んだ仲間たちに感謝の気持ちを伝えた。
本年度は新型コロナウイルス感染症の影響で高校3年生引退の節目となる吹奏楽コンクールが中止となったため、それに代わる場として開催した。感染症対策のため保護者や教職員、OB・OGなどの関係者のみを招き、来場者全員の検温とマスク着用、手指消毒を徹底した。
クラブ講師の南木啓司さんが指揮し、1曲目は昨年のコンクール曲「斐伊川(ひいかわ)に流るるクシナダ姫の涙」を演奏。日本神話を舞台とした非常に難しい曲で、厳しい練習を乗り越えて2年連続の金賞をつかんだ思い出を紹介した。「Official髭男dismメドレー」や「Paradise Has No Border」、アンコールには定番の「Let’s Swing!」で会場を盛り上げた。
田中部長は「6年間のクラブ活動を引退して少し寂しいが、みんなで演奏するのはとても楽しかった。大変なこともあると思うが、来年のコンクールでは金賞、そしてその上の関西大会を目指してほしい」と言葉を贈った。
(2020年7月29日付紙面より)
来年の東京五輪・パラ見据え (新宮港港湾危機管理コアメンバー会合 )
新宮港におけるテロ対策の一層の強化を図るために27日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局で新宮港港湾危機管理コアメンバーの会合が開かれた。関係9機関から約20人が出席し、テロ未然防止のための水際対策の重要性について再確認した。
昨年10月、過激派組織「イスラム国(ISIL)」の最高指導者、アブバクル・バグダディ容疑者の死亡が発表される中、外国人戦闘員やその家族の多くがイラクやシリアを離れており、今後母国や第3国でテロを行う可能性が懸念されている。
また、アルカイダでは現指導者であるアイマン・ザワヒリ容疑者が反米テロを呼び掛けているほか、中東やアフリカで活動する関連組織は現地政府や治安機関などを狙ったテロを行っており、オンライン機関紙などを通して欧米諸国におけるテロ実行を訴えるなど、テロ情勢は非常に厳しい状況にある。
新宮港港湾危機管理担当官の上野春一郎・田辺海上保安部長は「来年に延期された東京オリンピック・パラリンピックでは、多くの外国人が日本を訪れる。水際対策に万全を期してテロを未然に防止するためには関係機関による連携が必要不可欠」。
副担当官の小畑博昭・新宮警察署長は「ISILやアルカイダなどの思想に影響を受けた者によるテロが、国内はもとより熊野地方で発生する可能性も否定できない」と危機感を示し、「引き続き、テロが差し迫った脅威であることを認識し、絶対にテロリストを国内に入れないということを基本方針に情報共有、外国船への検査の徹底、保安設備整備など港湾保安対策の強化に努め、より一層の連携強化を」と呼び掛けた。
会合の参加機関は▽田辺海上保安部(串本海上保安署)▽新宮警察署▽大阪税関和歌山税関支署新宮出張所▽大阪出入国在留管理局和歌山出張所▽近畿地方整備局和歌山港湾事務所▽近畿運輸局和歌山運輸支局勝浦海事事務所▽和歌山県東牟婁振興局新宮建設部▽新宮市企画政策部▽新宮市消防本部。
(2020年7月29日付紙面より)
センター主催イベント (南紀熊野ジオパーク )
串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターが25、26日の2日間、主催イベントを展開し4連休後半を過ごす人々の参加でにぎわった。
新型コロナウイルス感染拡大による国の緊急事態宣言発令に伴い臨時休館し、先月1日から開館を再開した同センター。感染予防対策を講じながら来館者を受け入れる中、研究員を軸に南紀熊野ジオパークガイドの会も協力して感染予防も考慮しながら子ども向けのツアーと一般向けのワークショップを計画し、7月期のイベントとして公表し参加を呼び掛けた。
ツアー「潮岬を歩く子供向けジオツアー」は密を避けるため定員10人で事前予約を受け付け。不安定な天候の予報がされていた25日は9人中7人がキャンセルして2人のみの参加となったが、同会の上野一夫会長が潮風の休憩所や鯨山見などを案内。計画では潮岬灯台下の磯場へ降りて地質観察をする予定だったが、突発的な波の危険を避けるため似た特徴を宿す旭の森の盃岩を訪ねて枕状溶岩の解説をするなどした。翌26日も天候不安定が続いたが、9人中8人が参加したという。
ワークショップは館内実施で、今回は▽現地の砂を使った同パーク内の地質図作り▽海岸の漂着物(流木など)を使った風鈴作り▽古座川の砂からガーネット探し―といった三つのテーマを準備。研究員の福村成哉さんと本郷宙軌さんが講師となり、当日参加を受け付けて体験提供した。
ガーネット探しは、あらかじめ粒の大きさが1㍉程度でそろうように調整した川砂から砂金取りの要領で選別する内容。粒の比重差を利用して軽い粒を除き、ガーネットが含まれる重い粒を集めて顕微鏡で観察し見つけ出したガーネットを記念に持ち帰った。三つの体験は申し込み時の体温確認を条件として参加を受け付け、2日間計で73人が申し込んだという。
同センターは8月期に同パークの日本ジオパーク認定記念となるイベントを同パーク公式ホームページなどで公表していて、新型コロナウイルスの影響で夏休み期間から外れる形となったが関心を高めるきっかけとして利用してもらえればとしている。
(2020年7月29日付紙面より)
新宮市のタウンガーデン
新宮市保健センター横の「タウンガーデン」で、まるで雪が積もったかのようなハツユキソウの白い葉が、ヤナギハナガサ(サンジャクバーベナ)の紫色と調和し道行く人の目を楽しませている=写真(27日撮影)。
ハツユキソウは北アメリカ原産の一年草。夏になると葉の中に埋もれるような感じで黄緑色の花を咲かせる。開花の頃、頂部の葉に白い斑が入り、雪が積もっているように見えることから名前が付いた。別名「ミネノユキ(峰の雪)」。英名は「スノー・オン・ザ・マウンテン」と、いずれも涼を感じさせる名前だ。
花壇を管理するボランティア団体「タウンガーデン」の平田裕子代表は「丹鶴幼稚園側の花壇に植えているものが真っ白で見ごたえがあるのでは。今年は白くなるのが例年より早い気がします」。
同所ではほかに、コリウスやセンニチコウ、ヒオウギなども見頃を迎えている。
(2020年7月29日付紙面より)
皇后杯全日本女子サッカー選手権大会和歌山県予選大会
新宮卓球スポーツ少年団・井上択実さん
東牟婁地方中学校バスケットボール大会
新宮はサヨナラで敗れる (高校野球和歌山大会 )
補陀洛山寺で土用護摩祈とう (那智勝浦町 )
那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木亮享住職)で10日、土用護摩祈とう、先祖供養法要があった。例年、多くの参拝者が集まるが、本年は新型コロナウイルス感染拡大予防の観点から規模を縮小した。髙木亮英副住職らが護摩をたき上げ、人々の幸せや無病息災、コロナ終息などを祈った。
世界遺産に登録されている本堂では、国重要文化財の本尊「三貌十一面千手千眼観世音菩薩」が開帳され、髙木副住職らが読経し、護摩壇で祈とうが行われた。
開帳法要はこの日も含め、1月27日の立春大護摩供星祭祈祷会(きとうえ)、5月17日の渡海上人供養の春まつりの年3回営まれている。
髙木副住職は「本日は土用の月に当たり、今日お参りするとご本尊の御利益を頂き、4万6000日参ったことになるありがたい日。規模を縮小して実施したが、遠方からもご参拝に来ていただいた。感謝しています。国内外ではウイルスなどがはびこっているが、終息と皆さまの幸せをお祈りさせていただきました」と語った。
(2020年7月11日付紙面より)
未使用布マスクの回収ボックス (新宮市社協 )
新宮市社会福祉協議会(田中信秀会長)は9日から同市野田の福祉センター内、1階事務所入り口前に不要マスクの回収ボックスを設置している。同協議会では「持って来られない方は、連絡をいただければ取りに伺いますので、ご協力よろしくお願いします」と呼び掛けている。
不織布や手作りマスクの普及に伴い、地域住民から「現在は必要ないため、回収してもらえる場所はないか」「余ったマスクを必要な人に届けることはできないか」などの問い合わせがあったことを受け、政府から配布されたものや手作りの布マスクを対象に実施。未開封・未使用品のみで、手作りマスクについては個包装のものに限る。回収したマスクは枚数に応じて必要とする組織や団体、社会福祉施設などに配布する。
同協議会の西典久部長は「最近ではどんなときでもマスクは必需品となってきており、中には必要としている方もいると思います。うまく地域で行き渡り、多くの人が有効活用できれば」と話していた。
受付期間は8月31日(月)までで、時間は平日午前8時30分~午後5時15分。郵送でも可。問い合わせ・受け付け先は社会福祉法人新宮市社会福祉協議会(〒647―0041 新宮市野田1の1、電話0735・21・2760)。
(2020年7月11日付紙面より)
誰もが利用できる休憩所 (那智勝浦町 )
那智勝浦町在住の女性から弊社宛てに手紙と写真が届いた。同町市野々の工事現場付近に建てられた休憩所と仮設トイレが誰でも使用可能なことに感動したという内容だった。
休憩所は木製のあずまやになっていて、雨や日光を防いでくれる造り。テーブルや椅子が置かれ、所々に造花が飾られており、くつろげる空間となっている。トイレは熱中症対策や快適な利用を含め、冷暖房が完備されている。
この休憩所は「那智川平野川他流域整備工事」を実施する同町の井筒建設株式会社が設置したもの。同社によると、工事関係者だけでなく、熊野古道を歩く人々や近隣住民らにも利用してほしいという思いがあるという。令和3年1月末までの工事期間中の設置となるが、喜ぶ声は多い。同社の工事担当者は「近くを通った際は、どなたでも気軽にご利用ください」と話している。
市野々区の長雄正紘区長は「JR那智駅から大門坂までトイレがなかった。今、町が神社近くにトイレを建設予定だが完成までもう少しかかる。古道を歩く人や地域住民が皆、施設とトイレを喜んでいる。区としてもありがたい」と話した。
女性からの手紙には「町内の業者さんが熊野古道を歩く人のために作ったと聞きました。素晴らしい思いやりの行動を見つけてうれしかったです」とつづっている。このほか、町内には大門坂付近にも新宮市の夏山組が誰でも利用できる休憩所を設置している。
那智勝浦町は観光が主力産業の町。新型コロナウイルス終息後に訪れる多くの観光客のためにも、細かく小さなところにも気を配り、手が届くことは重要な要素であろう。
「思いやりの気持ち」はそれらの仕組みを補完する大事な役割を果たすのではないだろうか。
(2020年7月11日付紙面より)
人見建設が社を挙げ貢献 (串本町 )
串本町串本にある株式会社人見建設(人見健一社長)が9、10日の2日間、社を挙げて橋杭海水浴場の清掃奉仕に取り組んで整然とした砂浜を取り戻した。
地域貢献の一心で役場産業課に申し出た奉仕活動。1週間ほど前から社員全員で仕事の段取りをつけ、奉仕のための2日間を確保して実施にこぎつけたという。
後に請け負う工事の関係で砂浜の現状を事前に把握していた同社は、9日にショベルカー4台と運搬用トラックを投入。9日は社員15人がかりで人の力では動かし難い流木から順に対処し、重機で砂浜から引き上げ撤去した。翌10日もできる限り細やかに漂着ごみを拾い集めて奉仕を完了した。
人見社長(62)は「今年は海開きをしないと思っていたがすると聞き、その時は『こんなんでできるんか。ごっつ汚いし』と思った。地元の会社として何か地域貢献をしたいという思いはかねてあったし、町はまたお金を出して掃除をするみたいに言っていたので、それやったらタダでもいいからうちにやらせてほしいと申し出た」といきさつをコメント。
「自分も昔から健康のためにここを歩いているが、この(清掃前の)砂浜へはだしで入ったらさすがに痛いと思う。泳ぎに来た皆さんに『きれいな海だった、また来たい』と思ってもらえるよう、これを機会に毎年やっていきたい。うちがきれいにしたことを皆さんが喜び、それを見てうちがまたやろうという気持ちになるようなイメージで」と新たに手にした地域貢献の実感を声にしながら、社員と横一線で砂浜の美化に励んでいた。
(2020年7月11日付紙面より)
新宮バレーボールスポーツ少年団監督・仲宗根康視さん
【第16回】キャラ弁は作るべきか?
いつの頃からか、「キャラ弁」という言葉が定着しました。ご飯やおかずを使って、キャラクターをかたどったお弁当です。私の娘が保育園に行き始めた頃、ブームはすでに盛り上がっていたので、「キャラ弁」が広まって10年近くがたとうとしています。今では、お母さんの負担や、クラスの中でのお弁当格差を考慮して「キャラ弁禁止」という園や学校もあると聞きます。かく言う私も「キャラ弁」作りに奮闘した一人です。アニメのキャラクターを、ハムやチーズをカットして作ったものです。「日頃、仕事ばかりしてるんだから遠足の時くらい…」となぜか「キャラ弁」作りが罪滅ぼしのような感覚に陥っていました。今となっては、なぜあんな気持ちになっていたのかと思いますが、子どもは私の作る「キャラ弁」をとても喜んでくれていたのは確かです。
さて、この「キャラ弁」について研究した論文があります。研究対象は、幼稚園や保育園に通う幼児637名とその保護者です。子どもが普通のお弁当と、「キャラ弁」のどちらを好むかをアンケート調査したところ「キャラクター有りを選択したのは291人で有効回答数の64・0%、キャラクター無しを選択したのは127人で有効回答数の27・9%であった」(こども教育宝仙大学「子どもはキャラ弁が好きか?」、2020年)とあります。6割以上の子どもが「キャラ弁」を好んでいます。これは、保護者の就業形態や料理をする回数とは、特に関連がなかったとも書かれています。もう一つ注目したい結果があります。「キャラ弁」は食育になると思うか?という質問です。その結果はこうなっています。「作成群は食育になると考える傾向が強く見られ、非作成群は食育にならないと考える傾向にあった」。つまり、キャラ弁を作るお母さんは「食育になる!」と考え、キャラ弁を作らないお母さんは「食育にならない!」と考えているわけです。また、栄養的な話では、キャラ弁は脂質が高く、塩分が多いので良くないとも書かれています。
皆さんはどう感じましたか?私はこの論文を読んで、「キャラ弁」も一つの食育なんだなと感じました。なぜなら、幼児期の子どもにとって最も大切な食育は、「食事は楽しい!」と思ってもらうことだと考えているからです。子どもが喜ぶなら、栄養バランスなんて、朝食や夕食でバランスを取れば済むことです。ただ残念ながら「キャラ弁」の威力はそう長くは続きません。この論文にも、3歳児は好むが、5歳児になるとあまり好まないという結果が出ています。
「キャラ弁」は「食を楽しむ」という入り口としては有効だと私は思います。ただそれは、おうちで楽しく食事を取れていれば、それと何ら変わりはないのです。お母さんが作るお弁当は、「キャラ弁」でもそうでなくても、子どもは楽しみに食べてくれます。お母さんの、ゆとりを削って疲弊してまで作るほどの効力はありません。子どもたちにとって、お弁当の見栄えよりも、家に帰ったときのお母さんの笑顔の方がうれしいに違いないのです。罪滅ぼしで作っていた昔の自分にも、「やらなくていいよ」と言ってあげたいくらいです(笑)。
(2020年7月11日付紙面より)
奉賛会らが敷砂利整備 (神倉神社 )
神倉神社奉賛会(猪飼三雄会長)は2日、新宮市の神倉神社で敷砂利の整備を実施した。同会メンバーと同市熊野川町東敷屋の株式会社河崎砂利(河崎禮造代表取締役社長)の社員約15人が境内に砂利をまくなどして、奉仕活動に汗を流した。
同神社の敷砂利が少なくなってきていることを知った同社が、景観を損なわないよう役に立ててもらいたいと14㌧の砂利を寄贈した。
社員がトラックで運び、下ろした敷砂利を参加者らは協力しながらスコップでならし、境内の地面を平らにするなどして作業を進めた。河崎社長は「神倉神社は由緒あるところ。立ち寄る参拝者の人たちが美しいと思い、再び訪れたくなるような場所であってほしいです」。
猪飼会長は「河崎社長のご厚意と協力に大変ありがたく思います。新型コロナウイルスの影響もありますが、緊急事態宣言が解除されてから参拝客も少しずつ戻りつつある。多くの人に訪れてもらえるよう、今後も景観を保っていければ」と話していた。
(2020年7月4日付紙面より)
鵜殿3組自主防災会が建設中 (紀宝町 )
紀宝町鵜殿の鵜殿3組自主防災会(森倉賢一郎組長)は、同地区の津波一時避難場所近くの高台に防災備蓄倉庫の建設を進めている。住民が協力して建築作業に取り組み、秋ごろの完成を目指している。
同自主防災会には約330世帯が所属。地震津波、水害に備え、高台の3カ所に一時避難場所を整備しており、倉庫は矢渕中近くと町福祉センター近くの各一時避難場所の中間にあり、両避難場所から遊歩道を歩いて向かうことができる。
完成後は住民が避難生活に必要な物資をまとめた衣装ケースを保管する。建物は木造平屋建ての約26坪。収納スペースや土間、仮設トイレ、物置を整備し、維持費削減のため電気、ガス、水道は設置しないという。
「大災害時の死者ゼロ」を目指そうと、2年前に計画が持ち上がった。海抜約30㍍にある町有地を借り、材料費はみえ森と緑の県民税の助成を受けた。町の前向きな協力も得て建設に踏み切った。
住民自らが立ち上がり、自主防災会で整備することを決めた。昨年6月から作業を開始し、伐採や草刈りなどに取り組み、1年がかりで土地を整備した。地盤改良や基礎工事などは専門業者に依頼し、先月21日の棟上げ後は住民が集まり作業に汗を流している。
森倉組長は「みんなで手作りすることで防災に関心を持ってほしい。避難所で生活するための物資を保管することで、避難時に重いリュックを持って逃げる必要がなくなる。災害後の災害関連死の減少にも役立つと思う。この取り組みによって町内や近隣市町の自主防災がより活発化するきっかけになれば」と話していた。
(2020年7月4日付紙面より)
水産土木建設技術セと協定締結 (串本町 )
串本町は2日、一般社団法人水産土木建設技術センター(吉塚靖浩理事長)=東京都中央区=と漁港等の施設の災害復旧支援に関する協定を結んだ。
この協定は、同法人が内陸や道路に比べて施工頻度が低く技術の継承がしづらい点で水産関係施設の被災後の早期復旧が困難となっている現状を支援するため、自治体を対象にして締結の希望を受け付けている。平成30年8月の島根県松江市との締結を皮切りとし、同日までに全国15市町村(松江市は漁業集落排水施設と漁協等施設の2協定、他は漁協等施設の協定のみ)と締結。串本町は専門的な技術や業務の蓄積がある同法人の支援により迅速な復旧を図る目的で締結を希望したそうで、全国で17例目、県内では由良町、日高町に続き3例目になるという。
この日は串本町役場本庁で締結式があり、田嶋勝正町長は「大小21の漁港がこの町には存在する。最近の台風や高潮で本当に大きな被害がもたらされていて、今回の協定で専門的な技術を持つ水産土木建設技術センターと協定を結ばせていただけることを心強く思う」、吉塚理事長は「こういった活動を通して技術者が不足している自治体のご支援になればと思っているので、今後とも串本町さんとは災害時に手を携えながら円滑な復旧がなされるよう努力していきたい」と思いを交わしつつ、協定書への署名に臨んだ。
締結には同センターの松嵜哲夫調査役と吉田多真己調査役、役場産業課の南和夫課長ら担当職員も同席。南課長が平成30年度以降の同町における台風被害の状況を報告し、改めて思いを交わしあって歩み寄りを深めた。
この協定は各市町村が管理する漁港や漁場等の施設を対象とし、支援として▽災害の状況を確認するために行う現地調査業務▽災害報告に必要な資料の作成業務▽災害査定に必要な設計図書その他関係資料の作成▽災害査定への対応業務▽災害復旧支援に附帯する業務―を規定している。
(2020年7月4日付紙面より)
たばこ組合新宮支部 (那智勝浦町 )
和歌山県たばこ商業組合新宮支部(塩崎伸一支部長)は2日、那智勝浦町役場とJR紀伊勝浦駅周辺で清掃活動に取り組んだ。参加した会員18人は新型コロナウイルスの感染予防に努めながら、ごみ拾いに汗を流した。
清掃活動は同組合女性部(大谷敏子部長)を中心にたばこのポイ捨て禁止や、未成年者の喫煙防止などの呼び掛けを目的に実施。寒さの厳しい2月と猛暑の8月を除き、活動している。
同支部は毎年7月初めに、同駅とJR新宮駅の2カ所で未成年者の喫煙防止を促す啓発を行っているが、本年は新型コロナの影響で中止となった。啓発の代わりとして、先月18日に新宮市役所から新宮駅までの清掃を実施。加えてこの日の活動となった。
大谷部長は「喫煙する人が減ったため、最近は吸い殻などのごみが少なくなった。しかし、組合としては少しでも町をきれいにしたいと思うので清掃を続けたい」。
未成年者の喫煙防止については「未成年の方も昔と比べてたばこを吸う人が減った。私たちもたばこを購入に来た方に対して年齢が分かる身分証の提示もお願いしている。たばこは20歳になってからお願いします」と語った。
次回は9日(木)に太地町の道の駅たいじで清掃を行うという。
(2020年7月4日付紙面より)
軟式野球部「第4回大会」 (那智勝浦町体育協会 )