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2022年04月27日
1 高野坂でシロアリ被害?
 休憩所立ち入り禁止など呼びかけ  (新宮市 )

 新宮市にある世界遺産の熊野古道「高野坂」の休憩所がシロアリ被害を受けている―? 市では現在、休憩所が倒壊する恐れがあるとして、プレートとロープを設置して休憩所の立ち入りおよび使用への注意を呼びかけている。

 「高野坂」は同市広角から三輪崎までの約1・5㌔のコース。こけむした石畳や雄大な熊野灘、四季折々の植物などを眺めながら、ゆっくりと古道歩きを楽しめるコースとして人気のスポットとなっている。

 コース内には本山派山伏(天台宗系)を率いた聖護院宮が熊野三山を巡る際に利用した休憩場所と伝わる「聖護院宮の休憩所跡」があり、現在の屋根付き休憩所もその周辺に位置している。コースのほぼ中間にあり、古道歩きを楽しむ人々の憩いのスペースとなっていた。

 休憩所は、1999年に144日間にわたって開催された地方博覧会「南紀熊野体験博」の頃に和歌山県が設置したもので、設置から20年以上となる。柱部分にシロアリによる被害が見られるほか、柵や床板も経年劣化や蟻害(ぎがい)などにより腐朽している状況だ。

 市担当課によると「管理は市だが県に設置してもらったので抜本的な修理は県が行うことになっている。状況は県に説明している。『高野坂』を歩く際には、危険なので休憩所には近づかないでいただければ」と話している。

(2022年4月27日付紙面より)

倒壊の恐れがある休憩所=新宮市の「高野坂」
経年劣化や蟻害などによる腐朽が目立つ
2022年04月27日
2 防災モデルにしたい
 三輪崎区が防災施設を視察  (新宮市 )

 新宮市三輪崎区の屋敷満雄区長や区の防災担当ら6人が23日、紀宝町の津本防災センターを視察し、津本地区自主防災会(産屋敷誠会長)の取り組みを学んだ。

 津本地区自主防災会は2011年の紀伊半島大水害を教訓に、12年4月に発足。13年に防災センターが完成した。センターを拠点に、防災訓練や炊き出し訓練、子どもから高齢者までの幅広い世代を対象にした防災講話などを継続して開催。地域の防災力向上に努め、16年には「地区タイムライン」を作成し、町と連携を図ってきた。

 子どもから高齢者までが楽しく防災を学ぶ「防災チャレンジ大運動会」も開いてきた。これらの活動が評価され、昨年度の「みえの防災大賞」に選ばれた。

 視察は屋敷区長が津本自主防の取り組みを知り、三輪崎地区のモデルにしようと計画した。同センターで産屋敷会長らが津本自主防の取り組みを紹介。「今後は個別避難計画の策定と南海トラフ地震津波対策の推進を進める予定です。若い人を含めて津本地区全体の防災意識を高め、住民の生命を守るため、頑張っていきます」と伝えた。

 新型コロナウイルス対策として、カーテンの仕切りを設置し、車中泊など分散避難訓練を実施したことを学び、「意識の高さを感じた」「訓練を継続することが大事」などの意見があった。

 屋敷区長は「いい勉強になった。今後も視察し、三輪崎区の防災に生かしたい」と話していた。

(2022年4月27日付紙面より)

取り組みを聞く三輪崎区の関係者=23日、紀宝町の津本防災センター
設備や備蓄品などを視察する
2022年04月27日
3 釣りを通して海を考える
 主催事業で小学生3人ら  (潮岬青少年の家 )

 串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)の主催事業「海の環境を考える!本州最南端の魚釣り体験!」が23日にあり、小学生3人とその家族が海との関わり方を考えるきっかけを得るなどした。

 引き続く新型コロナウイルスの情勢により本年度も主催事業の事前告知を県広報紙「県民の友」と公式ホームページのみとし、参加者の数を抑えつつ実施を目指している同家。その最初の実施となるのがこの日の主催事業で、釣れた魚の種類や海に漂うさまざまなものから海の環境を考える内容の日帰り型の体験プログラムを準備して参加を呼びかけた。

 当日は新宮市、串本町、田辺市の小学生3人が家族連れで参加。釣りに詳しい後藤明洋副所長から海のそばで活動するときに注意すべき事柄などを教わった後、浪の浦の船瀬漁港へと移動して釣りに挑戦した。

 釣りざおの先にウキ釣りの仕掛けをつなぎ、餌はオキアミを使用。今回は▽アジ▽ムツ〈幼魚〉▽クロホシイシモチ▽カサゴ▽グレ▽キタマクラ―の6種類が釣れ、キタマクラは猛毒を持つため他の魚と一緒にしたり食べたりしてはいけないことを教わるなどした。

 その後は同家で振り返りをし、今回は釣果がなかったがゴンズイなど毒針を持っている魚もいてかかった場合はじかに触らないなど注意が必要なことも学んだ。釣りをすれば魚が得られる海だが、浜にはいろいろなものが漂着することも写真で紹介。プラスチック類は長く海を漂うと劣化で砕けてマイクロプラスチックとなり、魚が餌と間違えて食べるなど海に悪い影響を与える筋道を連想して日々の生活から海へごみを出さないことの重要さを考えるなどした。

 後藤さんは今回のまとめとして「海は楽しいが、波にさらわれるなど危険と隣り合わせの場所でもある。遊ぶときは海に背を向けず、ライフジャケットを着て楽しんでほしい」と呼びかけてプログラムを締めくくった。

(2022年4月27日付紙面より)

釣り上げた魚を興味津々に観察する参加者ら=23日、串本町潮岬の船瀬漁港
2022年04月27日
4 一字一字に心を込めて
 丸山千枚田オーナーの立て札共同制作  (木本、紀南両高校書道部 )

 熊野市紀和町の丸山千枚田に設置するオーナーらの立て札の共同制作が23日、同市の県立木本高校であり、同校書道部11人と県立紀南高校書道部3人が取り組んだ。

 この取り組みは、地元高校の丸山千枚田との関わりの一環として2011年に木本高校で始まり、翌12年からは両校合同で進められ、今年で12年目となる。杉の間伐材で作った幅9㌢縦75㌢の立て札に、それぞれが鮮やかな墨痕でオーナーの住所と氏名をしたためた。制作は4月から取りかかり、約150枚を予定している。

 木高書道部の奥村海斗部長(17)=3年=は「2回目の経験だが、緊張した。普段は木に書くことがなく、字がにじまないので難しかった」、紀南高校書道部の前田浩志部長(16)=2年=は「初めてだが、緊張で手が震えた。棚田に自分の作品が飾られるのはうれしい」と、それぞれに話した。

 丸山千枚田は、(一財)熊野市ふるさと振興公社が棚田保全の賛同者から出資金を募る「オーナー制度」を採用して保存に努めている。22日現在のオーナー数は125組135口741人。棚田の全体規模は1340枚7・2㌶で、ふるさと振興公社が4・6㌶を管理し、うち1・54㌶がオーナー用となっている。公社がオーナーを対象に取り組む、たいまつをかざして害虫を追い払う「虫おくり」行事は中止が決まっているが、5月21日(土)には「田植えの集い」開催を予定している。振興公社の和平憲一さんは、こうした行事を通じて千枚田の保存に理解が深まるよう期待し、立て札は「28日(木)までに設置したい」とした。

(2022年4月27日付紙面より)

立て札制作に取り組む=23日、熊野市の木本高校書道部室
木本、紀南両校書道部の皆さん
2022年04月27日
5 新宮高男子Bが優勝
 新宮弓友会主催の月例射会  
2022年04月27日
6 楽しく競技に慣れ親しむ
 黒潮ミニバスケットボールクラブ  (進め!!青春 )
2022年04月27日
7 串本古座が優勝飾る
 3年ぶりの連盟杯春季大会  (紀南バレーボール連盟 )
2022年04月27日
8 串本オーシャンズ連覇
 第42回マクドナルド・トーナメント  
2022年04月27日
9 お願い額433万円に設定  日赤和歌山県支部新宮市地区  (協賛委員会 )
2022年04月27日
10 感染対策、引き続き徹底を  市長が動画でメッセージ  (新宮市 )
2022年04月27日
11 選管が当選証書付与  堀順一郎氏代理人に  (那智勝浦町 )
2022年04月27日
12 給食にも影響及ぶ  食材費の高騰受けて  
2022年04月27日
13 本年度最初の避難訓練  下里小で地震・津波想定し  (那智勝浦町 )
2022年04月27日
14 ハナショウブ鮮やか  季節先取り1輪のみ  (新宮市 )
2022年04月27日
15 ナニワイバラ白く彩る  青木宏之さん宅の庭で春真っ盛り  (那智勝浦町 )
2022年04月27日
16 町長賞1席に楠本憲平さん  第3回石垣記念館写真展  (太地町 )
2022年04月27日
17 出場目指して試技に臨む  県消防救助技術会選考会  (串本町消防本部 )
2022年04月27日
18 出会い、楽しみ、交流へ  対象広げ新子育てサロン  (紀宝町 )
2022年04月27日
19 ハマヒルガオが花の盛り  新宮・王子ヶ浜海岸で  
2022年04月27日
20 琵琶を弾じ、平家を語る  荒尾努さんが平曲奉納  (熊野那智大社 )
2022年04月27日
21 お悔やみ情報
  
2022年04月26日
22 堀順一郎氏が再選
 「笑顔があふれる町に」  (那智勝浦町長選 )

 任期満了(5月19日)に伴う那智勝浦町長選挙は24日に投票、即日開票され、無所属現職の堀順一郎氏(63)が5462票を獲得、無所属新人で会社経営者の和泉行洋氏(55)に2728票差をつけて再選を果たした。防災対策や子育て世代・高齢者への支援、経済対策などが争点になり、4年の実績と今後のビジョンをアピールした堀氏が、引き続き〝かじ取り役〟を担う結果となった。

 町政継続か、刷新かを問う選挙。新型コロナウイルス感染で自宅療養する堀氏に代わり、支持者が町内を巡り、公正・公平で安定した町政の継続といった本人の思いを代弁した。

 投票は午前7時から町内26カ所で行われた。当日有権者数は1万2407人(男5740、女6667)。投票者は8266人で、このうち3914人が期日前投票、97人が不在者投票を済ませた。投票率は66・62%で、選挙戦となった2017年の69%を2・38㌽下回った。

 開票は午後8時から町体育文化会館で始まった。両陣営の関係者らが見守る中、職員が投票箱を次々と開封し、緊張した雰囲気に包まれた。8時45分に確定し、堀氏5462票、和泉氏2734票の結果となった。

 選挙事務所は本人不在のため、当選の知らせを受けた堀氏は自宅からリモートで当選報告会をした。

 「たくさんの方にご支援いただきありがとうございます。告示前、新型コロナウイルスに感染し、ご心配をおかけしました。今回の選挙は後援会の皆さんをはじめ、多くの支援者、各種団体の皆さんの活動あっての勝利。今まで以上に粉骨砕身、町政の発展に頑張りたい」。

 「選挙戦では直接、訴えることができなかったが、4年間、誠心誠意、町政のために尽力してきたことが皆さまに認めていただいた」と話した。

 ▽子ども・子育て支援▽安心・安全▽高齢者支援▽経済対策・環境保護―の取り組みを2期目の公約に掲げており、「町民の命を守るため、まずは安心・安全な町をつくり上げ、その上でいつまでも生き生き暮らしていける町づくり、主力産業の観光をいま一度盛り上げ、環境問題にも取り組んでいく。子ども・子育て、高齢者の取り組みとして体育文化会館周辺の公園化、木戸浦グラウンドの緑化を考えている。笑顔があふれる町、『住んで良かった』と言ってもらえる町にしたい」と決意を示した。

 後援会の大江清一会長は「支持してくれた町民の方々に4年間の実績、公約を理解していただいたことが結果につながった。皆さま方にお礼申し上げます」と感謝。谷洋一・県議会議員、東牟婁町村会長の西前啓市・古座川町長も祝いの言葉を贈り、支持者は万歳三唱で当選を喜んだ。

 他方で、和泉氏の事務所では、集まった支持者が開票結果を聞き、がっくりとうなだれた。

 和泉氏は支持者に対し「私の力不足で、本当に皆さんに申し訳ない」と謝罪。選挙運動への協力に対し「この4カ月間、私を支え応援していただき、皆さんに感謝しています。ありがとうございました」と語った。支持者らは拍手で和泉氏の健闘をたたえた。

(2022年4月26日付紙面より)

リモートで支持者と共に再選を喜ぶ=24日、那智勝浦町朝日

2022年04月26日
23 成長願い古座川へ送り出す
 児童の協力得て稚アユ放流  (古座川漁協 )

 古座川漁業協同組合(大屋敏治組合長)が21日、本年度2回目の稚アユ放流に取り組んだ。心配した雨も序盤は本降りとならず、町内の小学生も予定通り協力。組合員と一緒に無事の成長を願い、ふるさとの清流へと稚アユを送り出した。

 県内水面漁業協同組合連合会事業の一環で、管内のアユ資源増強を目的とし本年度も1・5㌧の放流を計画した古座川漁協。1回目は5日に1㌧、今回は残りの0・5㌧を管内流域各所へ分散放流する計画で臨んだ。

 2回目については最近10年ほど、ふるさと体験を兼ねて町内の子どもに手伝ってもらう形が定着していて、この日は高池小1、2年生と明神小、三尾川小の全校児童が協力した。

 町立明神小学校(濵地久夫校長、児童11人)は学校前の河原で組合員と合流。持参したバケツで体長8㌢ほどの稚アユを小分けしてもらい、水際まで運んで古座川へと放った。水際が全長20㍍ある放流用ホースの届く距離にあったため、4~5往復ほど稚アユを運んだ後は高学年が代表して同ホースによる放流も体験し低学年も様子を見学。初めて放流に協力した山口暖陽君(1年)は「楽しかった。赤ちゃんを産めるぐらい大きくなってくれたらうれしい」と話した。

 高池小1、2年生19人は明神橋そば〈支流小川流域〉、三尾川小の全校児童6人は三尾川橋そば〈本流〉で協力。組合員は協力を得た後、次の放流先へと移動し管内広範に行き渡るよう稚アユを分散放流した。

 同漁協管内(おおむね七川ダムより下流域)のアユ漁の漁期は6月1日(水)から12月31日(土)までで、一般向けには友釣り漁とたも網漁を順次解禁する。漁をする場合は同組合が遊漁料と引き換えで発行する鑑札の取得と漁中の常時提示が必要となる。その他規定は同漁協公式ホームページを参照。問い合わせは同漁協(電話0735・72・3800)まで。

(2022年4月26日付紙面より)

無事成長を願って稚アユを古座川へ送り出す明神小の児童ら=21日、古座川町一雨
2022年04月26日
24 6月から分娩予約再開へ
 新宮市立医療センター  

 新宮市立医療センター(中井三量院長)は25日、産婦人科医師の不足により休止していた分娩(ぶんべん)予約・妊婦健診を6月から再開すると発表した。

 6月から常勤医が3人となり体制が整うことに伴い再開の判断に至った。対象は6月1日時点で妊娠34週0日以前の人(分娩予定日が7月中旬以降の人)。里帰り分娩を希望する人も対象となる(新型コロナウイルス感染症対策として、帰省先での待機期間〈2週間〉が必要)。

 上記に該当し、他の医療機関を受診中の人が医療センターでの分娩を希望する場合は、受診中の医療機関と相談の上、地域医療連携室を通じて予約を。

  □     □

■田岡実千年市長コメント

 これまで、医師確保にご尽力いただきました、和歌山県はじめ国会議員、県議会議員、市議会議員の皆さま方、また、医師派遣に多大なるご協力をいただきました、東京慈恵会医科大学・近畿大学に対しまして、深く感謝申し上げる次第です。

 今後も、全国的な産婦人科医師不足により、地域の医療機関への医師派遣は難しい状況が続く中、引き続き医師確保に向けて全力で取り組んでまいりますので、なにとぞご理解賜りますようお願い申し上げます。

  □     □

■中井院長コメント

 当院産婦人科医師体制について、本年3月での前部長退職に伴い、診療の制限と分娩中止に至り、新宮市および地域住民の皆さまならびに地域医療を担う病院産婦人科と産婦人科医家の皆さまにはご迷惑、ご心配をおかけしましたこと、誠におわび申し上げる次第です。

 産婦人科常勤医3名を確保すべく、当院幹部、新宮市長および当局、新宮市議会、県議会の皆さまの活動があり、加えて新宮市民および地域住民の方々のご要望、ご署名に後押しされて、医師獲得活動を続けてまいりました。和歌山県の積極的なご判断、ご尽力があり、東京慈恵会医科大学産婦人科のご厚意を得て、4月1日をもって産婦人科部長をお招きすることができました。さらには、近畿大学出身の医師1名を6月よりお迎えし、従前常勤の医師1名を含めた常勤医3名体制が整う見込みです。週末の産科当直に対し、慈恵会医大、近畿大学、和歌山県立医大の各産婦人科医師および、当院奉職経験のある医師の派遣が可能となり、当院産婦人科・分娩体制は皆さまに安全、安心して受診していただけるものとなったと存じます。

 各医師の勤務すりあわせを適切に行い、安全に十分注意して、妊婦さまの状態に配慮しつつ、本年6月より産婦人科本格診療、分娩予約再開となる予定であります。

 皆々さまの多大なるご配慮、ご尽力に衷心より御礼、感謝申し上げる次第です。

(2022年4月26日付紙面より)

2022年04月26日
25 クジラが今期初漁
 競りにかけられ食卓へ  (太地町 )

 今期の商業捕鯨で初漁となった、ミンククジラの競りが24日、太地町漁業協同組合の市場であった。3㌔台のブロック肉20箱が、次々と競り落とされた。今後はさらに小分けにされ、近隣のスーパーや鮮魚店に並ぶほか、他地域に出荷される。

 ミンククジラは、21日に青森県の大畑の沖合、28㍄(約45㌔)で捕れた、5・3㍍の雌。太地町漁協が所有する第7勝丸を含む4隻での共同操業で、鮎川捕鯨の第3大勝丸が捕獲した。共同操業のため、一部が太地町に送られ、残りは青森県の八戸の市場に水揚げされた。

 太地町の競りでは、町内から7軒の仲買が集まっていた。開始と同時に仲買人が値を提示し、次々と競り落とした。競り落とされたブロック肉は、車や台車に積まれ、運び出されていった。同町漁協も運営する漁協スーパー用に、2箱を競り落としており、すぐに切り分けて並べる予定という。

 同町漁協の〆谷(しめたに)和豊参事は「ミンククジラは小型のほうが肉が赤い特徴がある。今回のは身が赤く、この地域の人の好みと思う。今回は初漁でめでたいが、勝丸が捕ったのではなくて残念。次は勝丸が捕ることを期待したい」と話した。

 なお操業はもうしばらく、青森沖で続けた後、オホーツク沖、道東沖と場所を移していくという。

(2022年4月26日付紙面より)

ブロック肉が次々と競り落とされた=24日、太地町漁業協同組合市場
2022年04月26日
26 行事や贈呈で興味を誘う こどもの読書週間始まる (串本町図書館)
2022年04月26日
27 近大新宮が惜敗  春季高校野球県予選  
2022年04月26日
28 日頃の感謝伝え一致団結  広梅会が会員に弁当配布  (新宮市 )
2022年04月26日
29 住民支援など重点目標に  民生児童委員協が総会  (新宮市 )
2022年04月26日
30 初のグラウンドゴルフ交流会  蓬莱地区で56人参加  (新宮市 )
2022年04月26日
31 夏の大会に向けて頑張って  紀南高校野球部OB会が激励  (御浜町 )
2022年04月26日
32 新人・和田泰史氏トップ当選  現職新人各1人が及ばず  (熊野市議選 )
2022年04月26日
33 働く喜び、やりがい感じる  3年生11人が職場体験学習  (相野谷中 )
2022年04月26日
34 珍しい? 八重咲きでボール状に  寺地恒文さん宅のサツキ  (那智勝浦町 )
2022年04月26日
35 お悔やみ情報
  
2022年04月23日
36 青天の下、元気よく
 住民らがこいのぼり設置  (新宮市熊野川町 )

 熊野川地域フラワーツーリズム推進協議会(下阪殖保会長)は22日、新宮市熊野川町日足道路バイパス付近の水田で、毎年恒例のこいのぼり設置作業を実施。世界平和や地域活性化などへの願いを込めた。

 2011年9月の紀伊半島大水害からの復興への願いを込め、また「地域の人々を元気づけたい」との思いから、地元住民らが設置を始めて10回目。なお、今年もおととし、昨年に引き続き、災害復興イベント「鯉のぼり祭り」は新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、中止となった。

 11年まで町内イベントで使用し、熊野川行政局で保管していたこいのぼりは水害の際に全て流出。現在使用しているこいのぼりは、熊野川行政局が新聞などで呼びかけを行い、県内各地から集まったものだ。

 この日は会員と行政局職員ら約10人が設置作業に当たった。熊野杉の間伐材で作った高さ約12㍍のポール6本を立てて取り付けると、30匹のこいのぼりは青天の下、風を受けて元気に泳いだ。

 こいのぼり設置期間は5月13日(金)ごろまで。下阪会長は「新型コロナウイルス感染症のまん延やウクライナ情勢など暗い話題が続いている。少しでも明るい話題になれば。世界の平和と地域の活性化への思いを託して設置しました」と話していた。

(2022年4月23日付紙面より)

青空を泳ぐ30匹のこいのぼり=22日、新宮市熊野川町
会員ら約10人が設置作業を行った
2022年04月23日
37 ヒジキが広域で不漁
 一部は解禁見送りも  

 那智勝浦町の各漁業協同組合でこのほど、組合員のヒジキ漁が解禁。しかし収穫量は少なく、新宮市三輪崎や太地町の漁協は、資源量確保のため解禁自体を中止している。広域の不漁は「黒潮大蛇行」による海水温の上昇が、原因の一つと考えられている。

 和歌山東漁協浦神支所では、19日に解禁となった。解禁したばかりのため、今年の収穫量はまだ不明だが、4~5年前は5㌧から10㌧ほどあったのが、昨年は300㌔ほどに減少した経緯がある。支所の職員は「今年も200から300㌔ほどではないか」と予想している。

 浦神では初日の19日、組合員が漁港で収穫したばかりのヒジキを広げて干す姿が見られた。2日ほど干して乾燥させ、ごみなどを取り除いた後、浦神支所の市場に出すという。干す作業を行う80歳代女性は「今年は量が少なく、サイズも短い」とこぼしていた。

 なお、浦神に先だって宇久井漁協は1日に、和歌山県漁協勝浦支部、和歌山東漁協那智支所は14日に解禁。しかし宇久井は「近年も今年も収穫はなし」。勝浦や那智は19日午後4時現在で「目立った収穫は見られない」という。勝浦と那智は、昨年の収穫量は10㌔や20㌔と、ほぼ無いに等しい状態だったため「採りに行く人自体があまりいないのかも」と話していた。

 太地町漁協と三輪崎漁協は、解禁自体を見送った。太地は「見送りは3年連続。サイズが小さく、採ったら育たなくなる」。三輪崎は「去年も今年も見送り。磯枯れ(磯焼け)してしまっている」と語った。

 ヒジキ不漁は広範囲にわたっており、当地方の特産品の一つである、串本町の「姫ひじき」も、生育不良で2年連続の収穫断念となっている。同町串本にある県水産試験場は、生育不良の原因の一つを「黒潮の大蛇行」であると分析。

 黒潮の「枝」が流れ込むことで海水温が年間を通じて高くなるほか、潮流にも影響を与えていると考えられている。この状況は当然、串本町に限定ではなく、那智勝浦町、太地町、新宮市三輪崎も同じと思われる。

(2022年4月23日付紙面より)

収穫したヒジキを広げて干す=19日、那智勝浦町浦神
2022年04月23日
38 給食にも提供されるレンゲ米
 食を支える「地元産」㊦  

 熊野地域の特産品といえば、かんきつや海産物を思い浮かべるが、お米もふるさと納税の返礼品に並ぶなど人気を集めている。山間部を中心に田園風景が広がり、米作りに適した条件がそろう熊野地域にはいくつものブランド米がある。熊野市紀和町丸山千枚田の「丸山千枚田米」、御浜町尾呂志の「尾呂志米」、紀宝町の「飛雪米」「レンゲ米」などがそうだ。中でもレンゲ米は「地元産」として学校給食に提供されている。

  □     □

■レンゲ米



 コシヒカリのレンゲ米を栽培し、町レンゲ米栽培部会(中西和益代表)に所属する井賀淳也さん(38)は「12~13年前から取り組んでいる。10月には田んぼにレンゲの種をまき、花が咲く前の3月に耕運して肥料にしている。一手間多くなるが、安心な食材を届けるため今後も作り続けたい」と話す。

 かつて、春の田んぼにレンゲの花が咲く光景は珍しくなかった。レンゲ米は、昔から伝わる栽培方法「レンゲ農法」で作った米。今では苗を植える前に畑を作り、レンゲをすき込むことにより自然の窒素を土壌に発生させ、それを有機肥料として利用している。

 農薬や化学肥料を極力使わずに栽培できることから、2002年から同部会が取り組みを開始。「安心安全な地元食材を子どもたちに」との思いで、町内の学校給食に提供するようになった。

 会員5人が約1150㌃の田んぼで栽培し、昨年度は給食用に1万4400㌔を収穫した。本年度は町内7小中学校で計900食分、1日約70㌔を用いており、地元産品が学校給食を支えている。

(2022年4月23日付紙面より)

レンゲ米を栽培する井賀淳也さん=20日、紀宝町大里
町給食センターで調理されるレンゲ米=同日、紀宝町神内
2022年04月23日
39 玄関水槽などリニューアル 式典や行事開き今後に弾み (串本海中公園センター)

 串本町有田にある串本海中公園センター(鈴木一正代表取締役、黒田徳仁支配人)が22日、施設の一部改修を終えリニューアルオープンした。

 改修内容は▽水族館玄関水槽のリニューアル▽ウミガメプールデッキの作り替え▽レストラン「アクロポーラ」と水族館の連絡道の舗装替え▽同館壁面のデザイン変更と芝生広場への木製テーブル・いす配置による滞留環境創出―など。

 玄関水槽は、入って左側の水槽が築50年を経て水漏れなどが続いたため更新整備。幅4㍍、水深1㍍、奥行き1・5㍍の水槽を新たに据え、串本の海の浅海の様子を伝える展示へと変更。併せて周囲にファンタジックな海の絵柄を配して明るいイメージの演出を図っている。

 この日は開館に先だって式典があり、同センターの親会社・株式会社鈴木商会(鈴木一正代表取締役社長)を代表して高橋正志専務取締役は「運営を引き継いで以降17年間続けられたのは、串本の海の豊かさと来館者の愛好、関係者の力添えあればこそ」と感謝。鈴木社長を筆頭にしリニューアルに至った経緯を報告し「これからも愛されるよう、このリニューアルを機に心を入れ替えて串本の海を守る」と決意を掲げて引き続きの愛好を関係者らに願った。

 来賓を代表して平井治司副町長と南紀串本観光協会の島野利之会長が同センターの今後の弾みを期待しつつ祝辞を披露。高橋専務取締役と平井副町長、和歌山東漁業協同組合の垣下良夫副組合長で除幕をしてリニューアルを祝い、同館の森美枝館長は愛される水族館として今後も努める、同センターの黒田支配人は美しい海を守り次の世代に残す、とそれぞれ決意を掲げて関係者の立ち会いに感謝した。

 以降、記念行事として串本町立串本西小学校(福島恵美校長、児童39人)を招待し、館内見学やウミガメ放流の体験機会も提供した。

(2022年4月23日付紙面より)

除幕でリニューアルを祝う高橋正志専務取締役(左から3人目)ら=22日、串本海中公園センター水族館
記念行事で招待した串本西小に新しい玄関水槽を紹介
2022年04月23日
40 アキラ自動車が優勝 第177回職場対抗ボウリング大会 
2022年04月23日
41 38度以上の発熱なし  小児ワクチン、副反応報告  (新宮市医師会 )
2022年04月23日
42 町政への関心、投票率の回復は  過去45年間で減少続く  (那智勝浦町長選 )
2022年04月23日
43 青空の下でコンサート  吹奏楽部が昼休みに  (近大新宮 )
2022年04月23日
44 わかやまおもてなしPR映像完成  きのくに線活性化プロジェクト  (和歌山県 )
2022年04月23日
45 およげ!こいのぼりくん  すくすくワークショップ  (那智勝浦町 )
2022年04月23日
46 ストレッチマシンを体験  改修終えた体育文化会館で  (那智勝浦町 )
2022年04月23日
47 宿泊避難支援事業活用を  上限増額、実施期間は通年に  (新宮市 )
2022年04月23日
48 体操や歌で楽しいひととき  いっぷく亭、4カ月ぶりに  (紀宝町 )
2022年04月23日
49 連携を強めて楽しく  熊野ラグビー開校式に約50人が参加  (熊野市 )
2022年04月23日
50 児童文学の成立に触れる  かんりん文庫読書講演会  (串本町 )
2022年04月23日
51 真っ赤な「まりひめ」堪能  太田小児童がイチゴ狩り  (那智勝浦町 )
2022年04月23日
52 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第48回】風景は食卓と土をつなぐ  

 食育と聞くと、農業体験が大切だと思っている方が多くいらっしゃいます。確かに、子どもたちが農業に触れて、食べ物がどんな風に育ち、どう収穫されているかを知ることは、とてもいい食育になると思います。東京でも、そのために田んぼや畑を借りて、子どもに農業体験をさせる家庭もあるくらいです。ただ、どこの家庭でもできることではありませんよね。わが家も、娘が3歳になる前にたった一度だけ、稲刈り体験をさせてみましたが、11歳の今では何も覚えてないそうです(笑)。そこからも機会があればやらせたいとは思うものの、時間もかかるし、なかなかできず、今日まできてしまいました。でも、体験だけが食育ではありません。私は、そんなご家庭に風景で食育することをお勧めしたいと思います。

 例えば今なら田植えの時期ですよね。車で走っていると、水の張った田んぼや、田植えをしている様子を目にすることができます。そんなときに、「あ、田植えをしているよ!」と子どもに声をかけて、その様子を見せるだけでも、十分食育になるのです。手で植えているのか、機械で植えているのか、農家の方はどんな服装で、どんな体勢で仕事をしているか、稲はどんな様子か。一つの田んぼにどれくらい植えられるのか。そんなことを田んぼを見ながら話すだけでも、子どもたちの中にはその風景が確実に残ります。今の時期に植えて、田んぼの水量を調節したり、雑草を抜いたり、手を入れてやっと秋に収穫できること。そこから稲刈りをして、脱穀をしてもみ取りをして、さらに精米をして、白いお米ができること。そんな説明をしてあげると最高ですよね。そして、家でお米を食べるとき、「今日見たよね」とその風景の話をもう一度してみてください。お米がいかに手間をかけて育てられているかが、よく分かると思います。1本の稲から採れるお米はたったの約70粒です。稲1株には22本の穂がついているので、1株から採れるお米は約1540粒! お茶わん1杯は、約3250粒といわれていますから、2株と少しのお米が必要です。そんなお話もぜひしてあげてください。

 田んぼでなくても同じです。畑を通りかかったら、「これはなんの畑かな」と一緒に見てみるだけで、立派な食育になります。今の季節は畑の上にできる作物もたくさんありますから、掘らなくても何の畑か分かりますよね。分からないときは、一緒にスマホで調べるのもお勧めです。農家の方に聞いてみるのもいいかもしれません。風景は、食卓と土をつないでくれる先生なのです。特に熊野地方には豊かな自然があるからその機会はとても多いと思います。

 これからゴールデンウイーク。どこかに出かけられるご家庭もたくさんあると思います。いつも見慣れた景色より、風景に目をやる機会も増えますし、子どもの印象にも残りやすいので、ぜひ一緒に探してみてください。食べ物と子どもの距離がグンと近くなると思います。

(2022年4月23日付紙面より)