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2022年10月26日
1 大石誠之助の漫画を出版
 淨泉寺の山口副住職が制作  (新宮市 )

 新宮市大橋通にある淨泉寺(山口範之住職)の山口淨華(しずか)副住職がこのほど、「漫画で読む 大石誠之助」を制作、自費出版した。B5判124㌻で500部を制作。同寺で税込み1000円で販売している。

 同市出身の医師で市名誉市民の大石誠之助(1876~1911年)。インドで医学研究に従事、社会主義に関心を抱き、帰国後に新宮で貧民救済の地域活動を行った。幸徳秋水らと親交があったことから、同寺12代住職・高木顕明(けんみょう)師(1864~1914年)らと共に「大逆事件」に連座。刑場の露と消えた。

 現在では大逆罪に名を借りた社会主義者、無政府主義者への弾圧で、冤罪(えんざい)であったことが明らかとなっている。

 新宮高校時代には漫画研究会を創部し、漫画甲子園に出場。プロの漫画家のアシスタントを務めた経験もある山口副住職は、2015年に「漫画で読む 高木顕明」を自費出版。今回の第2弾は続編の位置付けで「前回では描き切れていない部分を描きたい」との思いから制作に着手した。

 誠之助の目線を通して当時の社会的背景や「大逆事件」などに言及しており、制作に当たっては市立図書館に足を運び、誠之助や「大逆事件」に関するさまざまな資料を渉猟。実際に誠之助を知る人物による文献を基にしたエピソードも散りばめられており、その人間的魅力を余すところなく紹介している。

 120年前の人物を身近に感じてもらおうと、現代に生きるいじめっ子の「松子」が明治時代にタイムスリップ。誠之助やその家族、顕明らとのふれあいを通して、誠之助をはじめとした当時の人々や歴史的背景を知り、人権意識を高めていくといった設定となっている。前回、ストーリーテラーの役割を担った「蓮華」も再登場する(「漫画・高木顕明」は現在、アマゾン電子書籍で入手可能)。なお、同漫画は6月に同寺で営まれた「遠松忌(えんしょうき)法要」に合わせて発行されたが、新型コロナウイルス感染症の影響で広く周知する機会を得られずにいた。

 「誠之助にはいろいろな面があるが、医師、料理人、そして平等な社会の実現を目指して力を注いだ人という三つの柱で描いた」と山口副住職。

 「家庭料理を振る舞ったり、さまざまな常識に対して革新者だったと思う。120年前、華やかなまちだった新宮に、こういう人がいたことを知ってほしい。文章だけでは伝わりきらない、人柄や人間性を感じていただければ」と話していた。

(2022年10月26日付紙面より)

淨泉寺の山口淨華副住職が大石誠之助の漫画を自費出版=24日、新宮市大橋通
2022年10月26日
2 生誕130年記念企画展 「わんぱく時代」の地から (佐藤春夫記念館)

 新宮市立佐藤春夫記念館(辻本雄一館長)で、企画展「佐藤春夫生誕130年記念『わんぱく時代』の地から―知られざる佐藤春夫の軌跡―」が始まった。展示は令和5年2月12日(日)まで。

 市名誉市民・佐藤春夫(1892~1964年)の生誕から今年で130年。節目の年を迎えるに当たり、同記念館は今年8月、互いの持つ資源を有効に活用し、相互の発展とともに文化振興に寄与することを目的に実践女子大学と包括的連携協定を締結。両者は包括連携協定締結記念と銘打ち、生誕130年事業を盛り上げるべく、協力体制の下各種事業を展開している。

 このたびの企画展では、同大学が所蔵するものや、佐藤家が同大学に寄託している資料などを初展示。春夫の少年時代の日記や文豪たち(谷崎潤一郎、芥川龍之介、太宰治、室生犀星など)の春夫宛ての書籍や原稿、春夫の弟の秋雄、夏樹の日記など、春夫旧邸から見つかった新発見・初公開・新出のものも多い。

 1904年、数え13歳当時の生活をつづった日記では、自然豊かなな野山を駆け回り、テニスやベースボールに興じたり、友達と鉱物を交換したりする明治の少年の日常生活が記されており、新宮を舞台に自身の幼少期を小説化した「わんぱく時代」の資料に使われた可能性もある。

 また、春夫の最後の手帳や、芥川賞を巡り、作家の太宰治(1909~48年)が春夫を怒らせたことに対するわび状、「わんぱく時代」に活用された昭和20年代ごろの舞台となる参考写真など、見どころ多数の企画展となっている。

  □     □

■11月2日、講演会・談話・公演

 同館は11月2日(水)午後1時30分から、市文化複合施設「丹鶴ホール」で講演会・談話・公演「『わんぱく時代』の地から」を開催する。参加無料。

 春夫友人令孫で歌手の東哲一郎氏による公演「春夫詩を歌う」、東京大学准教授の河野龍也氏の講演「春夫文学の今後」、春夫遺族の高橋百百子氏と河野氏の談話を予定。新型コロナウイルス感染拡大状況により中止とする場合がある。

(2022年10月26日付紙面より)

佐藤春夫少年時代の日記などを初展示=25日、新宮市立佐藤春夫記念館
昭和20年代ごろの新宮の写真も展示
2022年10月26日
3 砂遊びの楽しさなど伝える 橋杭ビーチで子育て行事 (串本町)

 串本町くじ野川にある橋杭ビーチで23日、子育て行事「すなはま親子広場」があり子ども35人とその家族が砂遊びなどを楽しんだ。

 このイベントは、コンソーシアム和歌山本年度大学等地域貢献促進事業の助成を受ける和歌山信愛大学地域連携フィールドゼミナールの一環。同町域を素材にして研究を進める森下順子准教授のゼミナール(以下森下ゼミ)と県立串本古座高校CGS部が地域課題の解消策として実施した。

 同部は過去に保育班を結成し、保育ボランティア活動を実践。その経験を通して地域における子育ての実態把握をしているのが森下ゼミで、同部が経験を伝え森下ゼミがその内容を検討し助言する関係で、互いの活動を充実している。感染症予防で要の同活動がし難い中、情報交換で公園はあるのに遊べる砂場がないことが話題となり、打開策として身近な砂浜で遊ぶ発想を広めることを見いだし実動としてこの行事をするに至ったという。

 子ども35人とその家族は事前申し込みによる参加。当日は両者の交流に接点を持つ愛知教育大学・厨子健一講師のゼミナール(以下厨子ゼミ)、見学の立場で和歌山大学、支援で町内の保育関係者も合流した。

 前半は遊び「宝探し」で、子どもは砂浜を掘って埋められたカプセルを見つけ砂遊びグッズに交換してもらう流れで砂遊びの楽しさを体験した。後半は自由遊びで、大学生や高校生と一緒に砂山や砂絵づくりを楽しみ、芝地で釣りやボウリング、行事を支援した保育関係者による木の実集めなどの遊びも実施。その間手すきになった保護者に向け、厨子ゼミの大学生が幼少期の経験から子育てのヒントを探り出す学内調査の結果を発表した。

 保育班のリーダー・久保文乃さん(3年)は「こういうイベントは初めてで戸惑いもあったけれど、久しぶりに子どもと直接接することができていい経験になりました」とコメント。主導した森下准教授は「保育体験が難しい中で実行したこのイベントを通して自己課題を見いだし、子どもの笑顔を引き出すことの大切さに気付いてもらえたら」と高校生や大学生の今後に期待した。

(2022年10月26日付紙面より)

森下ゼミとCGS部が準備した遊び「宝探し」に挑戦=23日、串本町くじ野川の橋杭ビーチ
挑戦の後は高校生や大学生と一緒に砂遊び
2022年10月26日
4 美しい調べを堪能
 バイオリンのコンサート  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町町民音楽祭特別記念コンサート「和洋折衷~世界最高峰のヴァイオリン~ストラディヴァリウスと日本の伝統楽器の饗宴」が23日、同町天満の福祉健康センターであった。バイオリン奏者の寺下真理子さんが、名器ストラディバリウスを使い、三味線、箏(こと)、ピアノの奏者と共演した。約170人が訪れ、美しい調べを堪能した。

 町民音楽祭実行委員会(山縣弘明会長)と那智勝浦町文化協会(後誠介会長)の主催。寺下さんは和歌山市出身で、第2回東京音楽コンクール弦楽器部門バイオリン最高位の受賞歴があり、東京フィルなどとも共演している。

 ストラディバリウスは、イタリアで17、18世紀に製作された、世界最高峰のバイオリンで、希少で高価。寺下さんは貸与を受けている。寺下さんのほか、三味線の尾上秀樹さん、箏の大川義秋さん、ピアノの北端祥人さんが出演した。

 コンサートで寺下さんは「那智勝浦町は去年に初めて訪れ、とても気に入ったところ。今回は機会をつくってくれて、うれしく思う。最後まで楽しんでいただければ」とあいさつ。ピアノとのほか、三味線や箏との合奏、さらに4者での合奏も披露した。参加者は、寺下さんの技術と、ストラディバリウスの音色に静かに耳を傾け、和楽器との旋律の調和も楽しみ、盛んな拍手で称賛していた。

(2022年10月26日付紙面より)

バイオリンと和楽器で旋律を奏でた=23日、那智勝浦町天満の福祉健康センター
2022年10月26日
5 西垣戸農園が優勝
 第183回職場対抗ボウリング大会  
2022年10月26日
6 日頃の練習の成果競う
 新宮市民スポ祭弓道競技の部  
2022年10月26日
7 塩崎莉乃亜さんが栄冠
 県小学生秋季陸上競技選手権大会  
2022年10月26日
8 4人が上位入賞と活躍
 北道院型試合選手権大会  
2022年10月26日
9 和菓子の魅力感じて  緑丘中2年生がキャリア教育授業  (新宮市 )
2022年10月26日
10 児童の手芸作品が並ぶ  佐野会館で家庭科作品展  (新宮市 )
2022年10月26日
11 20人が決意を新たに  准看護学院で戴帽式  (新宮市 )
2022年10月26日
12 真の勝者を決める戦い  第16回新翔高校体育祭  (新宮市 )
2022年10月26日
13 生き物愛する心を学ぶ  動物愛護フェスティバル  (那智勝浦町 )
2022年10月26日
14 水際での防止に協力を  強盗、特殊詐欺想定の訓練  (紀宝警察署 )
2022年10月26日
15 紀宝町の文化財を巡る  牛鼻神社、鵜殿城跡など訪れ  (熊野市民大学 )
2022年10月26日
16 中部・関東から観光客増  尾鷲北―南の開通から1年  (熊野尾鷲道路 )
2022年10月26日
17 テニスは男女で矢渕が優勝  熊野市南郡中体連新人大会  
2022年10月26日
18 愛好者交えて聞き取り  鉄道四方山ばなし会Ⅱ  (串本町 )
2022年10月26日
19 お悔やみ情報
  
2022年10月18日
20 3年ぶりの早船競漕、勇壮に
 王子区が上り優勝  (新宮の速玉祭 )

 国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」が執り行われ、16日には神輿渡御式(みこしとぎょしき)と御船祭(みふねまつり)・早船競漕(きょうそう)が営まれた。

 神馬(しんめ)に乗った「ヒトツモノ」に先導されて、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊を移した神輿が「わっしょい」の掛け声とともに熊野川河川敷へ。

 その後、熊野大橋上流の「神遷(うつ)し場」で、朱塗り神幸船(しんこうせん)に遷されると、旧丹鶴小学校裏の河川敷に設けられた下札場(しもふだば)から9隻の早船が一斉にスタート。上流にある御船島(みふねじま)を3周し、上札場(かみふだば)を目指す約1・6㌔のコースで競い合った。上りで王子区が15分50秒のタイムで、3年ぶりとなった早船競漕を制した。

 とも取りを務めた西村雄作さんは「3年ぶりの早船競漕に優勝できて良かった。(前回の2019年は2位だったので)リベンジできた。気合いを入れて練習してきたのでうれしい。途中で他の区と櫂(かい)が当たったりしてやばいかもと思ったが、こぎ手がよくこいでくれた。来年も優勝して連覇できたら」と喜びを語った。

 熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)では、「神輿所(みこししょ)」に設けられた杉ノ仮宮で暗闇の中、御旅所神事が営まれ、静寂に包まれながら厳かに日程を終えた。

 熊野地方はこれから、本格的な秋を迎える。

  □     □

■早船競漕の結果

【上り】

①王子②阿須賀③丹鶴④神倉⑤明神⑥堤防⑦千穂⑧相筋⑨春日

【下り】

①堤防②阿須賀③春日④明神⑤神倉⑥丹鶴⑦相筋⑧千穂⑨王子

(2022年10月18日付紙面より)

9隻の早船が勢いよく下札場をスタートした=16日、新宮市
掛け声とともに市内へと繰り出す神輿
2022年10月18日
21 観光復活のヒント探す
 外国人講師による講演会  (那智勝浦町 )

 外国人の目から見た那智勝浦町の魅力を伝える、本郷アリーさんによる『観光地から「感動地」へ』の講演が13日、那智勝浦町天満の体育文化会館であった。観光関係者や一般など15人が参加。コロナ禍で低迷した観光業の復活のヒントを探した。

 串本町と那智勝浦町の主催による「宇宙ウィーク2022」のイベントの一つとして実施した。本郷さんはブルガリアの出身で、2001年に家族と日本へ移住。日本の優れた「感動地」を世界に伝える「Japan Travel Awards」の選考委員長を務めている。

 本郷さんは、目指すべき観光を「外国人、日本人に関係なく、誰もが楽しめる場所に」と主張。「観光客には、小さな子や車椅子の人、ペットと来る人や年配者もいるが、やりたいこと、楽しみたいコンテンツは一緒。国籍もあまり関係がない」と話した。

 2022年の同アワードに認定された、ふくしまバリアフリーツアーセンターを紹介。「(名所の一つの)花畑は、数年前までバリアフリーが整っておらず、車椅子では奥まで行けなかった。それを整え、車椅子を押してガイドが案内するようにし、それで観光客が増えた。まち全体のインフラが(バリアフリーに)変わってきている」と明かした。

 那智勝浦町の観光課題を指摘。「魅力的な情報を知らせる発信が不足している。英語の情報発信が足らず、よってブランドの認知度も変わらない。これが充実すると観光客の増加につながる」と語った。

 魅力的な情報について「日本と外国の観光客の両方とも、やりたいことは一緒。『外国人はこういうものを喜ぶ』ではなく、自分たちが喜ぶコンテンツを考えることが大事」と述べた。魅力的なコンテンツは「人それぞれ」とし「既存のコンテンツをさまざまなアングルから情報発信すれば、それが魅力的な観光コンテンツになる」と力を込めた。

 具体例として、愛知県の着物レンタル店を紹介。「女性がはかま、男性が振り袖でもいいと情報発信したら、外国人コミュニティーですぐ広がった。店がかけたお金はゼロ。見せ方だけで変わる」と話した。他の成功事例として、3歳から乗れるようにした川の急流下り体験や、車椅子のままでの人力車乗車体験なども挙げた。

 車椅子への配慮やLGBTQへの理解など、写真による「見える化」の重要性にも触れた。外国人観光客に感想を聞く有効性も強調。「何が必要かと聞くとアイデアを出してくれる。失礼ではない」と述べた。

(2022年10月18日付紙面より)

観光客の増加に向けてやるべきことを考えた=13日、那智勝浦町天満の体育文化会館
講話する本郷アリーさん
2022年10月18日
22 親子で宇宙を学ぶ
 アニメ監修者が講話  (那智勝浦町 )

 NHK・Eテレで放映中のアニメ「宇宙なんちゃら こてつくん」の監修者が語る「宇宙兄さんズと楽しく宇宙を学ぼう!」が15日、那智勝浦町天満の体育文化会館であった。町内外の親子連れなど、約50人が参加。宇宙の魅力を楽しく学んだ。

 串本町と那智勝浦町の共催による「宇宙ウィーク2022」の中のイベントの一つ。宇宙兄さんズは、公益財団法人日本宇宙少年団の小島俊介さん、小定弘和さんのコンビとなる。2人は、米航空宇宙局(NASA)や宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙センターでのスペースキャンプや、宇宙飛行士との交流イベントなどを企画、運営している。

 2人は「世界の宇宙関連組織の人々が、宇宙をどう調べるかについて会議している」と紹介。「国際宇宙探査ロードマップには、いろんな国が協力し、地球から国際宇宙ステーション、月、火星の順で調べることを目指していることが書かれている」と明かした。月面基地や火星の有人探査のイメージ図を提示し、目指す将来を印象付けた。

 会場で仮の宇宙飛行士選抜試験を行うとし「協力して最後まで諦めず頑張れるかが大事」と語った。宇宙飛行士に求められる資質を「いろんな国の人と仲良くして、地上スタッフと話しながら仕事を進める。チームで仲良く、外国人とも分かり合い、助け合い、コミュニケーションを取って仕事をうまくやることが求められる」と述べた。

 宇宙飛行士は地上スタッフに対し、言葉だけで状況説明を行う必要があることに言及。その試験として、三角や四角、半円などを言葉だけで組み合わせ、指定の図形を作れるかを確かめた。1の目が上を向いたサイコロを指定された通りに転がして、その結果、1の目がどちら向きになったかも尋ねた。子どもらは頭をひねり、懸命に答えを考えていた。全問正解者は少なかったが「協力して最後まで諦めず頑張ったので、全員合格」と伝えた。

 宇宙ステーションでの日本人宇宙飛行士の様子を、動画や画像で紹介。「水は貴重なので、おしっこは再び水に変えて飲んだりする。お風呂はなく、ウエットタオルで拭き、水のいらないシャンプーで体を洗う」などを明かした。

(2022年10月18日付紙面より)

講話する小島俊介さん(右)、小定弘和さん(左)とこてつくん=15日、那智勝浦町天満の体育文化会館
宇宙の魅力を親子で楽しく学んだ
2022年10月18日
23 趣旨や思いを掲げて第一歩
 和歌山ロケット応援団結団  

 串本町田原~那智勝浦町浦神にあるスペースポート紀伊のロケット「カイロス」打ち上げを盛り上げる有志団体「和歌山ロケット応援団」が15日、串本町潮岬にある望楼の芝で結団式を挙行した。

 初夏ごろから先行して串本町、次いで那智勝浦町と有志のつながりが生まれ、応援の思いは共通という観点で一体となり発足を目指してきた団体。

 同日現在の団員規模は約30人。うち6人が同日実施の「宇宙ウィーク2022」モデルロケット打ち上げ体験にゲスト参加し、同ロケット持参で結団式に臨んだ。

 同体験の参加者やスタッフらが立会人となる中、結団に至るまでのいきさつや入団条件(打ち上げを心から応援する気持ちと地元を愛する気持ちを持つこと)、団員活動の方向性や交流サイト(SNS)やメールマガジンによる世界規模の情報発信、県立串本古座高校CGS部が目指している応援などを発表した。青木圭団長は「これからさらに団員が増えてどのようなアイデアが出てくるのかを考えるとわくわくする。打ち上げの成功や失敗によらず、どんなときでも応援していきたい」と思いを掲げ、記念として同体験の打ち上げ環境を借りて同ロケットを打ち上げて活動の第一歩を踏み出した。

 当面はSNS(LINE)とメールマガジンの2系統で情報発信をし、「カイロス」と接点がある既存企画に連動して実動しつつ団員規模の拡大を図る。団名を和歌山としたのは2町にとどまらず広く仲間を集めたいという思いから。青木団長は「団員が増えれば団内のアイデアも充実し、それを形にする小隊(=分会)ができればやれることの幅が広がる。活動資金を得るための収益体制もしっかり構築し、打ち上げに関心がある大勢の皆さんをおもてなしできる団体にしていきたい」と展望を見据えて意気込んでいる。

 メールマガジンは今後発信を始める予定。事務局は古座サテライトオフィス内にある株式会社USPジャパン和歌山オフィス(電話070・9050・4122)に置いている。問い合わせは同オフィスまで。

(2022年10月18日付紙面より)

モデルロケットを打ち上げて活動の第一歩を踏み出す和歌山ロケット応援団=15日、串本町潮岬
結団の思いを掲げる青木圭団長(後列右から4人目)
2022年10月18日
24 パラパラチャーハンに舌鼓  紀宝町ふれあい子ども食堂  
2022年10月18日
25 規模縮小も優雅に浦安の舞  阿田和神社で秋季例大祭  (御浜町 )
2022年10月18日
26 114人が楽しい時間過ごす  成川地区で3年ぶりの敬老会  (紀宝町 )
2022年10月18日
27 原油・原材料費高騰の影響大  市内景況調査の結果概要  (新宮商工会議所 )
2022年10月18日
28 地域支え合いの在り方  体験ゲームで意見交換  (新宮市 )
2022年10月18日
29 秋風にコスモス揺れる  市野々地区の県道46号沿い  (那智勝浦町 )
2022年10月18日
30 審査終え、入賞者決まる  11月5・6日、「丹鶴ホール」で新宮市展  
2022年10月18日
31 ボラセン設置を訓練  受け入れ手順を確認  (熊野川町 )
2022年10月18日
32 縦のつながり求めて挙行  2日間かけ初の体育行事  (串本古座高校 )
2022年10月18日
33 これが私のお薦めの1冊 ビブリオバトル那智勝浦町大会 
2022年10月18日
34 お悔やみ情報