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2020年11月29日
1 歴史や伝統学んで
 宇久井小で伝統継承活動  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長、児童155人)で26日、4、5、6年生を対象に「地域伝統文化継承体験活動」があった。宇久井青年会(柴原寛会長)のメンバー5人が講師を務め、児童68人が獅子舞や笛、太鼓に触れ、地域の歴史や文化を学んだ。

 地域学習の一環として、児童が地域の伝統や文化を体験し学ぶことで、地域への興味や関わりを自分自身で考え、継承につなげることが目的。

 柴原会長は祭りや獅子舞について▽宇久井地区には青年会と秋葉会の獅子舞がある▽青年会は伊勢獅子を学び、ゆっくりとした舞が特徴▽秋葉会は串本町の古座獅子の流れであり、速さと元気の良い舞▽宇久井神社例大祭はいつから始まったのか詳細は不明▽江戸時代には巨大地震による津波のため100年間、祭りが途絶えた―などと説明した。

 続いて、例大祭前日に町内を巡り実施する「地下(じげ)まわし」の演目を披露。迫力ある華麗な舞に児童は大きな拍手を送った。

 児童は獅子舞、笛、太鼓の三つのグループに分かれ、基本の舞や太鼓や笛を実際に演奏するなど各体験を楽しんだ。

 最後はメンバーが宇久井地区の場所や歴史が歌詞に盛り込まれた「宇久井音頭」を披露した。

 児童は「笛を吹くのが難しかった」「初めて太鼓をたたいたが楽しかった」などの感想を述べ、全員で「宇久井の伝統を教えてくれて、ありがとうございました」と感謝を述べた。

 自身も同小在学時に校内で両団体の獅子舞に感動し入会したという柴原会長は「先人たちが伝え守ってきた歴史や文化が宇久井地区にもあるということを知ってほしい。そしてこの宇久井をもっと好きになっていただけたら」と語った。

 芝﨑校長は「本来は全学年に体験してほしかったが、新型コロナの感染防止のために人数を減らす形となった。子どもたち自身にさまざまな考えを持っていただき、文化をつなげてもらいたい」と話した。

(2020年11月29日付紙面より)

地域の伝統文化を体験する児童=26日、那智勝浦町立宇久井小学校
太鼓の演奏にも取り組んだ
2020年11月29日
2 歴史ある地蔵のほこら新設
 中里区民らが供養  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町中里区の原見の谷にある通称「一本木の地蔵さん」がこのほど、区民の手によってきれいに磨かれ、ほこらも新設された。

  □     □

■ほこらを新設した思い



 「今まではお参りする場所も狭かった。大雨や台風が来るとお地蔵さんが水につかってしまい、かわいそうだった」―。

 そう話すのは同区在住の太田平悟(ひらのり)さんだ。太田さんによると、これまでは地蔵のほこらが低く、設置の向きも違ったため、地元以外には知られていなかったという。

 過去に同地蔵のために普請をしてきた人々に続き、太田さんも行動に移した。地蔵や手水鉢(ちょうずばち)のコケやさまざまな汚れをきれいに洗い流し、ほこらの向きを変えた。さらに元々あった土台を用いた上で参拝しやすいようにほこらを高くし屋根も新設した。

 社の破風板(はふいた)などに取り付けられる飾り板の懸魚(げぎょ)をほこらに付けてはと同区の生駒善一さんが提案し、新しい屋根に懸魚が取り付けられた。

  □     □

■地蔵の歴史



 熊野古道の一つで串本町田原と那智勝浦町を結ぶ「八郎峠」付近に同地蔵がある。生駒さんや大江淑允(よしちか)さんらによると、区民はこれまで古道周辺の区有林や町有林の手入れなどに取り組んできた。作業の集合場所は必ず「一本木の地蔵さん」だったという。

 前述の新設の際にきれいになった手水鉢には「奉再建地蔵」「みぎはやまみち」「ひだりはこざみち」の文字があり、左面には「願主 孫治郎」、右面には「文政5年正月」の文字があった。さらに奥の四角い石の台座には「奉 再建地蔵」、左面には「明治32年正月 世話人 大野辰平 畑中繁松」と確認できた。

 地蔵は子どもを抱き、けさ懸け姿で10枚以上のハスの葉と思われる円形の台座石と一体に彫られた精巧なつくりとなっている。

 同区によると、地蔵本体は200年以上前に設置されたもので、1822(文政5)年に孫治郎氏が手水鉢を再建。その77年後の1899(明治32)年に大野氏と畑中氏が世話人となり、台座石と石積みのほこらを再建したのではと推察しているという。

  □     □

■中里区民らが供養



 ほこらの新設に伴い、区民や関係者など40人が集まり、地蔵に手を合わせ供養を行った。

 「なちかつ古道を守る会」の太田耕二代表も参列し、八郎峠が昔の田原串本方面への主要な街道であったことなど、古道の詳細を説明。区役員の太田憲男さんが地蔵の詳細を話した。

 現在、上田原と中里をつなぐ道路の工事が行われているが、供養の際は2事業者も作業を止め、参列した。上田原区の杉本百生区長から田原側の工事の進捗状況について報告があったという。

 なお、同区の大江敏之さんらが毎年、紅葉を楽しみにしているモミジの木が工事現場にあったことから今後の所在を懸念していたが、現在は地蔵近くに移植されたため区民一同、喜んでいるという。

 大江清一区長は「お地蔵さんの形状からすると昔、古道を歩いていた子どもが行き倒れたのを供養するために作られたのだと思う。太田平悟さんの思いや行動は本当にありがたいです」と語った。

(2020年11月29日付紙面より)

ほこらが新設された一本木地蔵と中里区の皆さん=26日、那智勝浦町中里区
供養が行われた際の様子(中里区提供)
2020年11月29日
3 コロナ対応のボラセン運営
 第6期災害ボラコ養成講座  (紀宝町 )

 第6期紀宝町災害ボランティアコーディネーター養成講座の最終講座が24日、町福祉センターであり、受講生9人と災害ボランティアコーディネーターら27人が災害ボランティアセンター(ボラセン)設置訓練に取り組んだ。

 2月から始まった全6回の講座で、これまで避難生活における新型コロナウイルス対策、災害医療の課題、町の風水害タイムラインなどを学んできた。

 今回の設置訓練では、県内で初めて「災害ボランティアセンター受付・ボランティア保険Web加入システム」を活用した。QRコードを通して事前登録すると、システムを採用した被災地の災害ボラセンでの受け付けがスムーズに行えるという。

 町災害ボランティアコーディネーター連絡会の久原章作会長が「災害状況をボランティアセンターで説明し、資材を貸し出して現場に派遣する」と流れを説明し、「コーディネーターはニーズとボランティアのベストマッチングを考えることが大切」と伝えた。

 震度7の巨大地震が発生した2日後に災害ボラセンを設置したとの想定で開始。受講生が新型コロナに対応した受付や加入システム、マッチング、資材貸し出しなどの担当業務を経験した。

 終了後は、5回以上受講した全9人に修了証を交付した。今後、同コーディネーターに登録するという。

(2020年11月29日付紙面より)

災害ボランティアセンターの設置訓練に取り組む=24日、紀宝町福祉センター
2020年11月29日
4 新酒の仕込みが本格化
 尾﨑酒造で初搾り  (新宮市 )

 熊野地方唯一の地酒メーカー、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗(いくろう)社長)で新酒の仕込み作業が本格化している。来年4月初旬までに一升瓶で約8万本を造る予定で、正月用の太平洋しぼりたて生原酒、大吟醸、純米酒など約30種類の銘柄になる。

 同社は紀伊半島の和歌山県田辺市以南から三重県松阪市周辺までの間で唯一、本州最南端の蔵元。6代目の尾﨑社長(76)が「地元の皆さんにかわいがってもらえるお酒を」と1880(明治13)年から140年の伝統を守っている。

 熊野川の伏流水や地元産「コシヒカリ」を使用するなど、地元「熊野」にこだわった酒造りを続けており、新宮出身の文豪・佐藤春夫や中上健次も愛飲していたことで知られている。代表銘柄「本醸造太平洋」は「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で2017年、18年2年連続の最高金賞を受賞するなど、数々の栄冠に輝いている。仕込みは先月25日から始まり、杜氏(とうじ)を務める小林武司さん(46)らがタンクに入ったもろみを櫂(かい)でかき混ぜる「櫂入れ作業」などに取り組んでいる。

 27日には初搾りが行われた。出来上がったもろみを機械に入れて酒かすと清酒に分離。清酒を利き猪口(ちょこ)にすくい、色や不純物の有無などの品質を確認した。新酒は「太平洋」の搾りたて生原酒として12月中旬に店頭に並ぶ予定となっている。

 小林さんは「温度管理が難しかったですが、ちゃんとおいしくできており安心しました。今年もすっきりとした味わいに仕上がりました」。尾﨑社長は「今年は新型コロナウイルスの影響から外出してお酒を飲むことが少なくなったと思う。制限が多い中ではありますが、お正月には自宅で新酒を味わってもらえれば」と話していた。

(2020年11月29日付紙面より)

もろみをかき混ぜる「櫂入れ作業」=27日、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社
2020年11月29日
5 なおちゃん弁当が優勝 第160回職場対抗ボウリング大会 
2020年11月29日
6 県新人大会初優勝を報告
 那智中バレー部が町長訪問  (那智勝浦町 )
2020年11月29日
7 5チームが参加し開幕
 県軟連東牟婁支部学童部新人大会  
2020年11月29日
8 模擬議会で一般質問㊦  生徒が当局と議論  (太地町 )
2020年11月29日
9 遠足で神倉山の山頂へ  丹鶴幼稚園の5歳児が  (新宮市 )
2020年11月29日
10 受賞した児童生徒らを表彰  人権・同和啓発作品  (那智勝浦町 )
2020年11月29日
11 児童・生徒の力作を展示  紀南児童生徒図画習字作品展  
2020年11月29日
12 熊野姫まつりをオンライン配信  那智勝浦町  
2020年11月29日
13 お悔やみ情報
  
2020年11月28日
14 公共交通の利便性向上目指し 近畿運輸局と地域連携サポートプラン締結 (新宮市)

 新宮市と国土交通省近畿運輸局はこのたび、「地域連携サポートプラン」協定を締結した。26日に市役所で協定締結式が行われ、田岡実千年市長と辻野晃・和歌山運輸支局長が調印した協定書を交換。今後は地域公共交通の確保維持や利用促進に関する課題解決に向け連携を図っていく。

 新宮市では人口減少や少子高齢化が急速に進行する中、2012(平成24)年12月に「新宮市都市計画マスタープラン」を、18(平成30)年に「第二次新宮市総合計画」を策定。公共交通機関を高齢者などの交通弱者にとって重要な交通手段としてだけでなく、市外・県外からの交流人口の増加や地域産業の振興においても必要不可欠なものと位置付けている。

 そんな中、民間事業者の路線バスをはじめ行政バスの利用実績が少ないといった現状を鑑み、熊野川町でデマンドタクシーを導入。10月から運用を開始した。高田地区や三佐木地区、市街地などにおいても公共交通再編を求める声が多く、公共交通の維持や確保、利便性向上などの諸課題を抱えている。

 「地域連携サポートプラン」は、自治体の公共交通に関する課題について近畿運輸局が現地に赴き、意見交換などを通じて解決策とその実施について提案などを行うもの。協議会への参画や支援制度の紹介などをもって市をサポートしていく。これまで20の自治体と協定を締結しており、県内では橋本市、紀の川市に続いて3例目となる。

 田岡市長は締結に当たり「交通事情やニーズが異なる、地域に応じた公共交通の在り方を検討する中で、ご支援いただけて心強く思っている。交通施策から地域振興につなげていきたい」と協力を求めた。

 辻野支局長は、人口減少に伴い地域の公共交通のさらなる減少が見込まれており、交通ネットワークの維持に限界がきていると説明。一方で地域公共交通の維持・改善・活性化はまちづくりや環境、健康、福祉などさまざまな分野に大きな効果をもたらすとし「課題解決を図り、市の取り組み推進の一助となるべく、これまで以上に連携協力していきたい」と述べた。

 近畿運輸局は今後、21(令和3)年度中の提案書交付を目標に、現地調査やヒアリングなどを通して現状を把握し課題を整理、課題解決に向けた具体策の考案や参考事例を抽出していく。

(2020年11月28日付紙面より)

協定書を手に、辻野晃・和歌山運輸支局長(左)と田岡実千年市長=26日、新宮市役所
2020年11月28日
15 県教委交え意見交換
 「県立高等学校の今後の在り方」懇談会  (新宮市PTA連絡協議会 )

 新宮市立緑丘中学校で26日夜、「県立高等学校の今後の在り方」に関する個別懇談会があった。新宮市PTA連絡協議会(市P連、金田有史会長)が県教育庁の清水博行・教育企画監らに高校再編に関して集約した意見を示したほか、濱口太史県議も交えて質疑応答や意見交換を行った。

 新宮、新翔の両校統合も視野に入れた和歌山県立高校の再編問題。市P連は17日、臨時役員会を開き、各校育友会の声を集結。県教委に提出するために意見の集約を行っていた。

 市P連がまとめた意見は▽ICT教育(オンラインなどを含む)の充実▽生徒が地元に就職できるなどの専門的な学科(社会福祉系・土木・建設・商業・看護・農林・水産・観光・スポーツなど)の設置▽30人以下のクラス編成(学びの多様性や個に応じた学び、進学クラスや低学力生徒への対応、専門的な教員数の充実)▽クラブ活動が活性化できる再編▽高等学校再編だけの考えではなく、それに関わる新宮市の現状を大きく捉えながら、連携して取り組んでほしい―など。

 金田会長は、特色が違う二つの学校が一緒になるのが不安であるといった意見もあるとし「地域の声を聞いていただき時間をかけて丁寧に。情報を開示しながら進めてほしい」と求めた。

 清水教育企画監は「新宮高校と新翔高校を単純に足すのではなく、個々に変えていかなければならないと思っている。その上で新しい学校をつくることができれば」などと返答。理解を得るためには見える形で青写真を示すことが大事とした。

 濱口県議は「消極的な話になりがちだが、積極的な話の中で皆さんの意見が聞けた。建設的な話し合いを重ねて、子どもたちが進学する高校に対して希望が持てるようなものにしていければ。意見や話し合いを続けることで理想的なものになると思う」。

 市P連はこの日の懇談会を終えて「丁寧な説明で分かりやすく、納得がいくものだった。これからも意見や要望など挙げていけたら」と話していた。

 県教委は各地域から寄せられた意見を基に12月末までにプログラム案を作成。パブリックコメントを募集し、来年3月末の完成を目指し再編整備実施プログラムを作成していくとしている。

(2020年11月28日付紙面より)

意見交換や質疑応答などが行われた=26日夜、新宮市立緑丘中学校
2020年11月28日
16 コロナに勝つ思いも掲げて
 水中クリスマスツリー設置  (串本ダイビング事業組合 )

 串本ダイビング事業組合(高岡誠会長)が26日、ダイビングポイント「備前」に水中クリスマスツリーを設置した。

 より多くのダイバーに串本を認知してもらい、町全体を盛り上げ地域内外の活性化につながればという思いを込めて毎年取り組んでいるダイビングイベントで、今年でちょうど10回目となる。

 前日に高さ3㍍のクリスマスツリーの組み立てと飾り付けを済ませ、当日はダイバー7人が備前の水深約18㍍の海底に固定した。ダイバー2人はサンタクロースの衣装を着て作業をし、終了後はアピール用の撮影もこなして締めくくった。

 今回はコロナ禍の打撃を受けたレジャー産業の復活を願って「コロナに負けへんで!」と記したプレートを飾りの一つとして掲げ、総じて串本の海の話題として情報発信をしている。

 設置期間は来月25日(金)までを予定。

(2020年11月28日付紙面より)

備前の海底に設置した水中クリスマスツリーとアピールするダイバー(串本ダイビング事業組合提供)
2020年11月28日
17 新型コロナ対策学ぶ
 従業員対象にセミナー  (ウミガメ公園 )

 紀宝町井田の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」で26日、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的としたセミナーがあり、従業員が対策や手指消毒などの重要性を再認識した。

 ウミガメ公園では毎年、上半期と下半期に全館を休館し、機械点検や清掃作業に取り組んでいる。今回は休館日に合わせて全体会議とセミナーを実施した。

 セミナーは町みらい健康課の保健師・新家春奈さんと工藤紀子さんを講師に招いた。新家さんは「新型コロナは鼻水、せき、発熱、喉の痛み、倦怠(けんたい)感、下痢・嘔吐(おうと)といった風邪に似た症状があるが、味覚・嗅覚障害が特有の症状」と説明した。

 「重症化を引き起こしやすい」「軽症でも感染力が強い」といった特徴を挙げ、飛沫(ひまつ)、接触によって感染するとした。感染対策は▽3密を避ける▽手洗い▽マスク着用を含むせきエチケット―が基本とし、「店舗では徹底した換気を行い、多数の人が触れるドアノブやトイレなどを定期的に消毒する。従業員は健康チェックと個人の健康・衛生管理の徹底、各自が店舗にウイルスを持ち込まない」と伝えた。

 工藤さんは「熱やせきなどの風邪症状が出た場合は仕事を休み、外出を控えて経過を見る」と話した上で、発熱などの症状があった場合は、かかりつけ医など医療機関に電話で相談するよう求めた。

 この後、従業員が正しい手指消毒を実践。2人のアドバイスを受けながら、アルコール消毒液を手のひら、指先、爪、手の甲、手首に乾くまで擦り込んだ。

(2020年11月28日付紙面より)

正しい手指消毒を実践する=26日、紀宝町の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」
2020年11月28日
18 もみじ会11月ゴルフコンペ
  
2020年11月28日
19 声援を背に受け「トライ」
 新宮RFC交流会  
2020年11月28日
20 1位に西美晴さん  写連新宮支部11月例会  
2020年11月28日
21 西村伊作の本家など訪問  西村記念館・旧チャップマン邸の会  
2020年11月28日
22 故・炭藏正美さんに旭日単光章  新宮市議として12年尽力  
2020年11月28日
23 模擬議会で一般質問㊤  生徒が当局と議論  (太地町 )
2020年11月28日
24 一緒に音楽であそぼう!  子育て支援セが育児講座  (新宮市 )
2020年11月28日
25 「ツルツルしてかわいい」  熊野なまずの養殖場見学  (木の川認定こども園 )
2020年11月28日
26 プレーを通じて連携図る  市野々小で地域交流会  (那智勝浦町 )
2020年11月28日
27 色づき進む「地蔵紅葉」  田川の清流山瀧川寺で  (古座川町 )
2020年11月28日
28 2021年版販売始まる  串本町の観光カレンダー  (南紀串本観光協会 )
2020年11月28日
29 薬剤師・畑美恵さんに感謝状  薬物乱用防止の功績たたえて  (古座川町 )
2020年11月28日
30 坂本卓巳さんに栄誉銅章  少年補導員表彰状等贈呈等  (串本警察署 )
2020年11月28日
31 モルック競技で交流  町村協議会がチャリティースポーツ大会  (紀宝町 )
2020年11月28日
32 会員23人が楽しくプレー 井田同好会グラウンドゴルフ大会 (紀宝町)
2020年11月28日
33 白熱したOB戦繰り広げ  若手、ベテラン入り交じり  (紀南高校野球部 )
2020年11月28日
34 期末手当引き下げにノー  紀南病院組合議会が臨時会開く  (御浜町 )
2020年11月28日
35 「鬼滅の刃」限定ファイル  「赤い羽根共同募金」に協力で進呈  (紀宝町 )
2020年11月28日
36 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第25回】かむことは良いことばかり  

 「よくかんで食べなさい」と親からよく言われましたよね。実は「よくかむ」ことには驚くべきたくさんのメリットがあります。そのメリットを表した標語が「ひみこの歯がいーぜ」です。「ひ」は肥満の防止。「み」は味覚の発達。「こ」は言葉がはっきりする。「の」は脳の発達。「は」は歯の病気の予防。「が」はがんの予防。「い」は胃腸の健康。「ぜ」は全身を元気にする。こうやって聞くと、良いことずくめですよね。もちろんこれには、それぞれにエビデンスがあります。

 「肥満の防止」は、よくかむことで満腹中枢が刺激されるだけでなく、副交感神経も刺激されるので、脂肪の分解が進むのです。しかも副交感神経の脂肪分解は内臓脂肪に効果的とされています。

 「味覚の発達」と「歯の病気の予防」「がんの予防」「胃腸の健康」の四つには、唾液の力が大きく関係しています。咀嚼(そしゃく)は唾液の分泌を促しますが、唾液には殺菌作用や酵素が含まれています。味物質が唾液に溶け出すことで、味の広がりが生まれ、おいしいと感じる味覚が広がるとされています。そして、唾液の自浄作用で口内を清潔に保ち、ペルオキシターゼと呼ばれる酵素が虫歯や歯周病の予防につながるのです。

 がんの予防については、少し古い論文ですが、こんな記述を見つけました。「発がん物質としては、(中略)多数のものについて実験した。(中略) 唾液によってその毒性が完全に、またはほとんど消去された。この毒消し効果はほとんどの発がん物質に及んでいたのである」(日本咀嚼学会雑誌「咀嚼とがん予防」、1991年)。つまり発がん性物質の毒消しに唾液が有効であるということです。これもすごいですよね。唾液の酵素は消化の促進にも役立つので、胃腸の健康に役立ちます。とにかく唾液の力がすごいということが分かりますよね。

 かむことは、口内やあごの筋肉を鍛え、言葉の発達を促すことにもつながります。実際に実験結果として、よくかまない子は言葉の発音が不明瞭だったとする論文もあります。また、ラットを使った実験で、咀嚼を必要とする餌を与えた方が、学習成績が優れていたという結果が出ています。他にも、運動能力を高めることや、集中力を高めることなど、「よくかむ」ことには驚くべきメリットが多数証明されているんです。

 大人はもちろん、子どもにも1口30回かむというのを心掛けてみてください。丸のみしてしまう子どもには、スルメやグミなどでかむ練習をさせてみるのもおすすめです。あと「うさぎとかめ」の替え歌もおすすめです。私が作った歌は、「よくよくかめよよくかめよ、世界のうちでお前ほど、よくかむ賢い子はいない、どうしてそんなにかめるのか」というものです。この歌をゆっくり歌うと、その間にだいたい30回かむことができます。そしてこの歌をお子さんに覚えてもらって、かんでいる間、頭の中で歌ってもらいましょう。

 楽しみながら、よくかんで健康に! かまない理由はありません。

(2020年11月28日付紙面より)

2020年11月28日
37 お悔やみ情報
  
2020年11月25日
38 感謝込めたコンサート
 那智勝浦吹奏楽団  (那智勝浦町 )

 那智勝浦吹奏楽団(大江一恵団長)は22日、那智勝浦町体育文化会館で「ありがとう~勝吹ファミリー感謝コンサート~」を開催した。団員家族や支援者など約120人を招待。地元団員ら35人が演奏やパフォーマンスを通してさまざまな「ありがとう(感謝)」を伝えた。

 毎年、県内外から多くの来場者でにぎわう同楽団の定期演奏会。今年は11月1日に25回目の演奏会を開催する予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で無期延期が決定していた。

 同楽団では長期間に及んだ練習自粛中に今後の演奏会の形を模索。これまで、多くの人々の支援により活動できていたことを再確認し、今回楽団にとって身近な関係者を集めて感謝の気持ちを表現しようとコンサート開催に至った。

 コロナ対策に重点を置いてのコンサートとなった。会場ではマスク着用を呼び掛け配布するほか、検温、アルコール消毒を徹底。客席の間隔を取るほか、団員間は2㍍を確保し団員と客席を5㍍離すなどのソーシャルディスタンスを実践した。演奏者以外のマスク着用も心掛け、常時換気を行った。

 オープニングファンファーレでコンサートは幕を開け「ナイルの守り」や「大河ドラマ『麒麟(きりん)が来る』のテーマ」、医療従事者と新型コロナ終息への思いを込めた「日曜劇場『JIN―仁』メインテーマ」などに加え、大人気アニメ「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」の主題歌「紅蓮華(ぐれんげ)」や「パプリカ」などを披露した。

 また、楽器紹介や人気ドラマ「半沢直樹」メインテーマの演奏に合わせた寸劇も会場を湧かせた。いきものがかりの「ありがとう」では、「あ」「り」「が」「と」「う」と一文字ずつ書いたパネルを持った団員が登場。演奏とともに感謝を伝えた。

  □     □

■楽団の思いや今後に向けて



 コンサートを終え、大江団長は「自分たちだけではコンサートはできない。家族やボランティアなど多くの方々にいつも支えていただいている。その感謝を伝えたかった」。

 来年の定期演奏会や今後の活動について「コロナの状況を鑑みながら、プロを呼んでのレベルの高い演奏会を開催したい。そして今回のコンサートが今後の楽団の活動を模索する形になれば」と語った。

(2020年11月25日付紙面より)

感謝を込めて演奏を披露=22日、那智勝浦町体育文化会館
コンサートを楽しむ来場者
2020年11月25日
39 オンラインで熊野姫まつり
 YouTubeで配信  (那智勝浦町 )

 加寿(かす)地蔵尊世話人会(中田勝康代表)は22日、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から恒例の「熊野姫まつり」をオンラインで開催した。催し自体は熊野古道大辺路「駿田峠」の加寿地蔵尊(同町湯川笹ノ子)で実施し、YouTube(ユーチューブ)でもリアルタイムで配信した。

 熊野姫まつりは例年、多くの来場者でにぎわう催し。同会によると、動画はパソコンやスマートフォンなどから同世話人会のYouTubeチャンネルで視聴できる。この日の催しに加え、同町などの観光PR動画も紹介されているという。

 この日は奈良・金峯山寺の富岡秀清さんのほら貝に合わせ、平安行列が出発し、参列者や関係者らが加寿地蔵尊に祈りをささげた。

 その後は藤紀流藤紀和会やTeam雅龍、江戸芸かっぽれ勝浦芳紀会、平野恵子さんらによる踊りや笛の演奏が披露された。また、会場内の来場者から最高齢者を選び、長寿を祝うとともに加寿姫まんじゅうを贈った。

 祝いを受けた三重県紀宝町在住の田野上之保さん(95)は「90年前に母と加寿地蔵尊にお参りに来た。20年前から再びお参りに来ています。長寿を祝っていただきうれしい。長生きしてこれからも参りに来たい」と話した。

 中田代表は「熊野地方の安寧を祈りました。自分たちの機材を使い、手作りで動画配信をしました。全国の方々に見ていただけたら」。

 来年については「コロナの様子を見ながら、春の祭りや姫まつりに向けて協議を進めていきたい」と意気込みを語った。

 なお、動画や動画を収めたDVDの販売に関する問い合わせは同世話人会(電話0735・52・3071)まで。

(2020年11月25日付紙面より)

来年への期待を込め、熊野姫まつりが行われた=22日、那智勝浦町の加寿地蔵尊
2020年11月25日
40 本州最南端で練習などに励む
 ラグビー日野RDがキャンプ  (串本町 )

 ジャパンラグビートップリーグの一角、日野レッドドルフィンズ(RD)が22日、串本町総合運動公園でキャンプを始めた。滞在期間は28日(土)までの7日間。ラグビークリニックの実施など地域交流もしながら本州最南端で来季に向けた調整を進めている。

 日野RDは日野自動車株式会社を母体とするラグビーチーム。1950(昭和25)年の創部から数えて70周年の節目となる本年度は、日本のラグビー界でレジェンドとたたえられている箕内拓郎さんをヘッドコーチ(=監督)に迎えて来年1月から始まる次期リーグに向けた調整を積んでいる。

 今回のキャンプはその一環で、温暖な場所を探す中で宿所から徒歩圏内に練習場があり雨天やトレーニングにも対応する環境を持つ同公園を最適と判断し、キャンプ地として選んだという。

 利用は初で、初日は同町の潮﨑伸彦教育長や教育委員会教育課員とホテル&リゾーツ和歌山串本の久保幸彦総支配人や串本町B&G海洋センターの林亨所長(スポーツクラブNAS株式会社の同センター統括責任者)らスタッフ、県ラグビー協会の土井雅史理事長が差し入れを贈りつつ歓迎。

 選手を代表して堀江恭佑キャプテンは「この素晴らしい環境(での練習)を楽しみにしている。串本町の良いところもたくさん知り、シーズン後に自分たちは串本で成長したと言える合宿にしていきたい」と抱負を掲げてキャンプを始めた。

  □     □

地元高校生対象にクリニックも



 日野RDの理念は「ラグビーを通じて社内外の人々の心身の健全な発達と地域社会の発展・活性化に貢献し、社会的課題を解決する」。翌23日は県ラグビー協会の仲介によるラグビークリニックを開き、新宮、新翔、星林の各高校ラグビー部選手計25人が箕内ヘッドコーチ監修のメニューに沿って指導陣や選手有志と一緒に練習に励んだ。

 時間にして75分の貴重な交流の機会を得て、新宮の佐野正往君(2年)は「細かく教えていただいたテクニックを今後の練習に生かしていきたい。緊張する僕たちに積極的な声掛けをしてくれたプロの皆さんのコミュニケーションも印象的で、自分もそのようにやっていきたいと思いました」、新翔の斉藤雅功(がく)君(同)は「今までも練習には真剣に取り組んできたけれど、プロの人と一緒に練習してその一つ一つに意味を持つことが大切だと感じました」、同じく太田翔大(しょうた)君(同)は「プロの方の何事にも真剣な姿がとてもかっこ良くて、自分も同じように真剣に学び元気にやっていきたいと思いました」と高まった気持ちを語った。

 日野RDの選手数は53人。指導陣らスタッフを含め73人で以降の練習などに励んでいる。

(2020年11月25日付紙面より)

地元からの歓迎に感謝する日野RDの箕内拓郎ヘッドコーチ=22日、串本町総合運動公園
近隣の高校ラグビー選手を対象にしたクリニックの様子=23日、串本町総合運動公園
2020年11月25日
41 本宮大社で迎春準備 大しめ縄と大絵馬掛け替え 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で24日、迎春準備が始まり、神門の大しめ縄と大絵馬の掛け替え、奉告祭があった。新しいしめ縄を前に九鬼宮司は「毎年、いろいろな思いでしめ縄を見せていただいているが、今年は疫病をなぎ払うかのような勢いのあるシャープなしめ縄」と感想を述べた。

 大しめ縄は紀宝町成川の榎本政子さん(87)が家族や友人、親族らと毎年編んでいる。今年、九鬼宮司は新型コロナウイルス感染症対策を実施する上で早めの迎春準備を予定していたことから、6、7月ごろに榎本さんに制作を依頼。8月ごろから作業を始め、稲わら約1200束を使用し、長さ4・5㍍、重さ約250㌔に及ぶ大しめ縄が今月23日に完成した。

 榎本さんが同大社の大しめ縄を作り出して今年で37年目。「自然の神様の力を借りて、疫病が退散するような力のあるしめ縄を作りたかった」。

 「悪いことは続かない」とつぶやき「みんなで力を込めて作ったのできちっとしたものができた。多くの人に幸せになってもらいたいと願いを込めました」と笑顔で語った。

 来年のえと「辛丑(かのとうし)」の大絵馬(縦113㌢、横232㌢)は九鬼宮司が作成したもの。新型コロナの一刻も早い終息と国内外の医療関係者への感謝をささげ青い丑を描いた。

 「困難な中にあっても新たな目標を掲げ、自分の歩幅で進んでほしい」と願いを込め、金と銀の鈴の付いたくらに「歩」、そして大きく「前進」の文字を書き添えている。

(2020年11月25日付紙面より)

神門のしめ縄の掛け替え作業=24日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2020年11月25日
42 那智、下里が優勝 男子第70回・女子第34回駅伝競走大会 (東牟婁地方中学校体育連盟)
2020年11月25日
43 図書館で過ごす一日  「本気フェス」にぎわう  (那智勝浦町 )
2020年11月25日
44 各企業の社員集まり学ぶ  JMAMのラーニング  (太地町 )
2020年11月25日
45 さつまいも交流会に向け  熊野川中2年生が芋掘り  (新宮市熊野川町 )
2020年11月25日
46 渚の会がブルービーチを清掃  ごみゼロ認定後初の活動  (那智勝浦町 )
2020年11月25日
47 押し絵のタペストリー  寺子屋分校「楽しい手芸教室」  (紀宝町 )
2020年11月25日
48 サツマイモの収穫を体験  熊本商会が紀南学園の子ども招き  (御浜町 )
2020年11月25日
49 保育所などで砂の入れ替え  建設業組合が地域貢献活動  (紀宝町 )
2020年11月25日
50 学習発表や焼き芋大会も  鵜殿、神内、井田、相野谷の各小で  (紀宝町 )
2020年11月25日
51 21日に約300人が利用  潮岬望楼の芝キャンプ場繁忙  (串本町 )
2020年11月25日
52 小テーマ掲げて23点を出品  写真家・續木政男さん個展  (串本町 )
2020年11月25日
53 お悔やみ情報
  
2020年11月20日
54 本会議さながらの鋭い質問 中学生11人が模擬議会 (太地町)

 太地町役場議場で17日、町立太地中学校(山田貴也校長)の3年生による恒例の中学生議会(模擬議会)が開かれた。生徒は各自の目線で町の課題などをまとめ、本会議さながらの鋭い一般質問を行った。

 同校によると、今回は議員や議長は立候補によって決定。新型コロナウイルス感染拡大の影響から準備期間も短かったという。

 議長は磯崎咲良さん、副議長は山下なぎささんの2人が務めた。浪花晟秀(せいしゅう)君、關杏珠(あんず)さん、岩口怜生(れお)君、脊古宗昌(ときまさ)君、森本愛美さん、奥村汐莉さん、東純平君、脊古颯羅(さら)さん、小濱晟暉(てるき)君の9人が議員として一般質問に臨んだ。

 三軒一高町長は暮らしやすい町づくりを目指し、現在16年目に突入した長期計画を説明。長きにわたりクジラと関わっていることに触れ、「令和のわれわれは学術的にクジラを利用し、クジラの学術研究都市をつくる。皆さんが将来、誇れる理想の町をつくるために頑張っていきたい」とあいさつした。

 模擬議会では議長と副議長が交代しながら円滑な議会運営に努めた。議員役の生徒からは「新設される太地駅に売店を設置しては」「避難場所への誘導看板の設置状況」などの質問が挙がった。

 対して当局は「現時点で、売店の設置スペースはない。将来的には駅前広場の整備を行い、無料駐車場の設置やコンビニの誘致を考えている」「地図の付いた看板で提示するのは一つの方法だと思う。検討していきたい」と答弁した。

 議長を務めた磯崎さんは「緊張した。今日を通して実際の議会がどのように進められているか知ることができた。町政に興味が湧きました」。

 議員役の浪花君は「町長さんとお話ができ、良い経験になった。町がより良くなるために皆さんが努力されていることを学べた」と語った。

 この日は同じく中学生議会(未来議会)を実施する橋本市の教育委員会が視察に訪れた。

(2020年11月20日付紙面より)

模擬議会を終え記念撮影=17日、太地町役場議場
一般質問の様子
2020年11月20日
55 ボールに触れ魅力を知る
 はまゆう・こども園でラグビー体験  (新宮市 )

 新宮市の保育所型認定こども園「はまゆう・こども園」(遅越拓郎園長)で18日、本年度最初のラグビー体験があった。新宮ラグビーフットボールクラブ(鈴木雄一代表)の林英明さんらメンバー3人が来園し、4、5歳児24人にルールや魅力などを伝え、ゲームなどをして楽しいひとときを過ごした。

 同クラブは県立新宮高校ラグビー部OB会が中心となって活動。体験を通じてボールに触れ、ラグビーの魅力などを知ってもらおうと昨年度から実施している。

 体験を前に、林さんは実演を交えながら「ラグビーでは後にいる人にパスを出す」「前方にボールを落とさない」など、競技やルールを説明。子どもたちはかけっこで体をほぐすと、2グループに分かれてメンバーからパスを受けたボールを抱えてゴールまで運ぶ「トライ」やボールを守るために片手で相手を突き放す「ハンドオフ」に挑戦した。

 後半にはラグビーのルールを取り入れた鬼ごっこもあり、決められた枠内を駆け回り「めっちゃ楽しい」などの声が上がり、盛り上がりを見せた。

 林さんは「昨年のラグビーワールドカップのことを知っている子どもたちも多く、少しずつ浸透していると感じた。新型コロナウイルスの感染状況次第ですが、今後もラグビーおよびスポーツを好きになってもらえるよう、継続して活動していければ」と話していた。

(2020年11月20日付紙面より)

「ハンドオフ」に取り組む園児=18日、新宮市の保育所型認定こども園「はまゆう・こども園」
ラグビー体験に参加した4、5歳児と新宮ラグビーフットボールクラブメンバーの皆さん
2020年11月20日
56 教授と一緒に疑問考える
 明神小6年生遠隔授業で  (古座川町 )

 古座川町立明神小学校(速水和美校長)の6年生3人が16日、和歌山大学による遠隔授業に参加した。

 同校は本年度、和歌山大学教職大学院が実施する小規模校教育実習の受け入れに協力し9日から20日まで院生2人を迎えている。その縁で大学とつながる授業ができないかと要望したところ、和大も応えて実現の挑戦が始まった。

 串本古座高校地域協議会が和大と連携して取り組む「和大オンラインくろしお塾」の企画者・豊田充崇教授が橋渡し役となり、児童が今学んでいる事柄に合わせて内容を計画。適任者の此松昌彦教授ら教授陣と6年生をウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」でつないで授業ができる環境を整えた。

 授業のテーマは「理科・大地のつくりと変化」。此松教授は『地学博士』として6年生と接し、オンライン上の橋渡し役は元教諭の貴志年秀特任教授が担当した。

 お互いに自己紹介をして、児童が地学関係で最近勉強したことや地層を作る実験で気付いたことを報告。3人は町内の6年生合同で地質見学に臨んだ時に観察したフェニックス褶曲や橋杭岩、タービダイト(和深海岸)、さらし首層について写真を交えながら紹介し、「タービダイトはどうやってできたのか」「さらし首層に露出する岩はどうして丸いのか」などを此松教授と一緒に考えて疑問を解消するなどした。

 直接授業には関わらなかったが和大側は此松教授のゼミ生も同席。豊田教授によると、児童がどのように関心や疑問を抱くかを考える糸口を探ったという。互いに利のあるこの授業には明神小で実習に臨む院生2人も立ち会い、豊田教授と共に進行を支えた。

 コロナ禍により現在オンライン講義が主流になっている和大。そのピークとなる時間帯での実施は通信が安定せず内容の全てを実施できなかったが、児童の理解を深める成果はあったと豊田教授は分析。「県南部は和大から遠い分接する機会が少ないが、この方法なら貢献ができる」と実感を語り、通信の安定化など克服すべき課題も見据えて手法の確立に意欲を見せていた。

(2020年11月20日付紙面より)

オンラインで此松昌彦教授と一緒に地学の疑問を考える6年生ら=16日、古座川町立明神小学校
2020年11月20日
57 不屈の文字を書き添えて
 来年のえと「丑」の色紙  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で来年のえと「辛丑(かのとうし)」の色紙作りがピークを迎えた。男成宮司が直筆で1枚ずつ、色紙に「不屈」の文字を書き添えている。今週中に1300枚を完成させる予定。

 色紙には勇ましい黒い牛と初日を配した那智の滝が描かれており、8月に原画が完成した。

 同社によると、穏やかなイメージのある牛だが、てこでも動かないような忍耐強さは不屈の精神に通じると解説。新型コロナウイルス感染拡大の現在においても困難にめげずに頑張っていこうという願いが込められているという。

 この日は毎月18日に営まれる権現講祭の後に作業に取り掛かった。男成宮司が文字を書き入れた色紙に巫女(みこ)が社印を押して仕上げた。

 男成宮司は「今年は厳しい年だったが、治療や体制も当初よりは進んできたと思う。来年はコロナを乗り越え克服して、今まで通りの世の中になるように切に願っています」と語った。

 発送および社頭での授与は12月上旬から。1枚2000円。送料は2枚以下600円、3枚以上は1200円。申し込みは、はがき、またはFAXで受け付けている。〒649―5301 那智勝浦町那智山1、熊野那智大社(FAX0735・55・0643)。

(2020年11月20日付紙面より)

「不屈」の文字を書き添える男成洋三宮司=18日、那智勝浦町の熊野那智大社
2020年11月20日
58 初冬の風物詩・サネカズラ  浮島の森で真っ赤に色づく  (新宮市 )
2020年11月20日
59 土屋文明直筆の短冊など寄贈 21日から一般公開 (新宮市立図書館)
2020年11月20日
60 「地域活性化の拠点に」  勝浦地方卸売市場で完工式  (那智勝浦町 )
2020年11月20日
61 子どもたちの成長祝う  天満保で幼児祝福式  (那智勝浦町 )
2020年11月20日
62 半島の自然に親しむ  宇久井半島で家族連れが「磯遊び」  (宇久井海と森の自然塾 )
2020年11月20日
63 高校の楽しいところは?  高田中で「ようこそ先輩」  (新宮市 )
2020年11月20日
64 タイへ甘いミカンを  JA柑橘統一選果場で輸出検査  (御浜町 )
2020年11月20日
65 子どもたちが楽しく体動かす  ACP活用した運動遊び  (紀宝町 )
2020年11月20日
66 懐かしの名曲口ずさむ  再開した「カフェいっぷく亭」  (紀宝町 )
2020年11月20日
67 災害への正しい知識を  鵜殿、相野谷小で防災研修  (紀宝町 )
2020年11月20日
68 川湯温泉の謎を探る  環境省のイベントに22人参加  (田辺市本宮町 )
2020年11月20日
69 旧市内の名所・旧跡探訪  光洋中1年が郷土学習  (新宮市 )
2020年11月20日
70 5種目の結果まとまる  町内小学校連合運動会  (古座川町 )
2020年11月20日
71 次期町長選への立候補表明  元医師の町民・小野惠さん  (串本町 )
2020年11月20日
72 日に日に黄葉の度合い増す  光泉寺「子授けイチョウ」  (古座川町 )
2020年11月20日
73 お悔やみ情報
  
2020年11月18日
74 釣り人などの転落想定し
 消防本部が夜間潜水訓練  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は16日夜、同町の那智漁港で夜間潜水訓練を実施した。参加した職員5人は暗闇の中で、捜索などのさまざまな訓練に取り組んだ。

 この訓練は年に2回行われ、今年度は1回目となる。同本部によると、釣り人などが夜間、海に転落したと想定し、訓練は本部で準備や出動するところから開始されているという。

 現場到着後は関谷好生(よしお)潜水隊長の指示の下、職員たちは迅速に装備を身に着け、それぞれの持ち場に就いた。訓練用の屋外用照明を点灯させ、一斉に海へ入水し、本番さながらの捜索活動に取り組んだ。

 また、この日は新人2人が参加しており、その教養訓練も兼ねて行われた。暗闇の中で潜水し、ライトの有無による視界の違いなどを学んでいた。

 関谷潜水隊長は「夜間の潜水作業はさまざまな事故の危険性もあるため、それらに注意しながら身をもって現場での体験をしてもらうことが目的」。

 訓練を通して「実際に事案が発生した際は現場到着を早め、迅速な行動が行えるように取り組んでいる」と話した。

(2020年11月18日付紙面より)

暗闇の満潮の中、訓練に取り組んだ=16日夜、那智勝浦町の那智漁港
訓練内容の確認などを行う
2020年11月18日
75 生徒3人が入賞し感謝状も 本年度中学生税作文表彰で (西向中)

 串本町立西向中学校(山下哲治校長、生徒13人)で16日、中学生の税についての作文表彰があり、新宮税務署管内で最高位となる大阪国税局長賞に入賞した岡野明音さん(3年)ら生徒3人が賞状の伝達や贈呈を受けた。併せて新宮納税貯蓄組合連合会から同校へ感謝状が贈られた。

 税を考える週間(11月11~17日)の記念行事として回を重ねる同表彰。例年は式典を開いてたたえているが、本年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため式典を中止し、高校生の税の作文表彰と同様に入賞者を訪ねる形を取っている。

 中学生の税についての作文表彰は本年度、全国で約31万4000編、同局管内で6万938編の応募があり、同局長賞は同局管内から16編が選ばれている。同署管内では那智勝浦町立下里中学校の生徒作品以来3年ぶりの入賞。岡野さんと共に雑賀和さん(3年)の作品が東牟婁郡町村会会長賞、潮﨑芽依さん(3年)の作品が新宮納税貯蓄組合連合会特選にそれぞれ選ばれている。

 この日は新宮・東牟婁租税教育推進協議会会長でもある新宮税務署の石橋裕署長と新宮納税貯蓄組合連合会の森川起安会長ら一行が来校。生徒教職員一同で見守る中、石橋署長から同局長表彰、森川会長から他2賞と感謝状を生徒3人や山下校長に伝達、贈呈した。

 岡野さんは今回、自身の経験から得た気付きと関心の高まりをつづった作品「繋(つな)がり」を応募。表彰を受け「書いている時はこんな大きな賞をもらえるとは思っていなかったので、すごくうれしいし、家族に助けてもらい自分も頑張って書いたことが伝わったのかなと思う。これからもっと税について考え、大人になると税を納める機会も多くなるのでしっかりとした大人になれるよう頑張ろうという気持ちになった」と喜びや気持ち改まるところを語った。

 同校は21日(土)に開く文化祭の中で作品発表の場を設け、3人それぞれの思いを生徒教職員とその家族で分かち合うとしている。

(2020年11月18日付紙面より)

(左から)森川起安会長、潮﨑芽依さん、雑賀和さん、岡野明音さん、山下哲治校長、石橋裕署長=16日、串本町立西向中学校
2020年11月18日
76 地区の現状や活動を発表
 地域支え合いにかかる勉強会  (新宮市 )

 新宮市と市社会福祉協議会は16日、市役所別館で「令和2年度地域支え合いにかかる勉強会」を開いた。市内の民生委員や福祉委員ら約50人が参加し、コロナ禍における地区の現状や今後の活動などを話し合った。

 勉強会は10月18日に同館で開催された地域支え合いフォーラム「みんなでつくろう!わがらのまち~しんぐうで暮らし続けるために今できること~」を基に、新型コロナウイルスの影響により各地区が抱えている問題や、この先どのような支えや助け合いの活動ができるかなどの意見を出し合う機会の場を設けようと実施した。

 同フォーラムは、地域に必要な支え合いについて理解を深めることを目的に行われ、市では「住み慣れた地域で生き生きと暮らしたい」という市民の思いを実現するため、地域包括システムの構築を目指している。

 冒頭、同協議会生活支援コーディネーターの福島圭さんがフォーラムのプログラムを振り返り、参加者らから収集したアンケート結果を紹介。コロナウイルス感染拡大に配慮した地域福祉活動の展開として九つのポイント▽担い手同士で話し合う▽感染防止などについて担い手自身が正しい知識を身に付ける▽福祉活動の再開方法などを検討する▽活動に使える補助金・助成金などを活用する▽利用者が安心して参加できるように適宜情報を提供する▽福祉活動などの再開に向けて地域の理解を得る▽市区町村社協によるバックアップ・支援体制などを確立する▽ボランティア活動保険の加入▽全国取り組み事例を参考に新たな地域住民などによる福祉活動を創設する―を挙げた。

 意見交換では、参加者が8グループに分かれてコロナ禍でも可能な活動やできないこと、対策などを協議。「児童の下校時の見守りの実施」「ふれあいサロンは再開のめどが立っていない」「3密が避けられない状況が多い」など、さまざまな現状を発表していた。

(2020年11月18日付紙面より)

さまざまな意見を交換し話し合う参加者=16日、新宮市役所別館
2020年11月18日
77 来年のえと「丑」絵馬 熊野本宮大社が新宮駅へ 

 田辺市本宮町、熊野本宮大社の九鬼家隆宮司が17日、新宮市徐福のJR新宮駅を訪れ、来年のえと「丑(うし)」の絵馬を渡した。熊野三山の絵馬がそろい次第、改札付近の駅ホームに飾られる。

 スギで作った絵馬の大きさは縦98㌢、横157㌢。新型コロナ終息と「困難な中にあっても新たな目標を掲げ、自分の歩幅で進んでほしい」との願い、そして国内外の医療関係者への感謝を表し、青い丑を描いた。

 背中の新宮市をイメージした緑色のくらには、市のキャッチフレーズ「海・山・川が輝く 世界遺産のまち」から抜粋した「山海川」の文字を揮毫(きごう)した。

 九鬼宮司は「新型コロナが一日でも早く終息し、各駅に再びにぎわいが戻ってくれば。多くの人にとって明るい一年であってほしい」と述べ、運行の安全を願った。

 同駅では、11月単月で約50%、年度ベースでは60%以上、収入が落ち込んでいるという。小谷典史駅長は「6月に新宮駅に赴任してきたので、初めてのことで感激している。一日でも早く終息し、熊野の地に多くのお客さまが来ていただける日が来ることを心から願っています」と話していた。

 この日は、同市徐福の熊野御坊南海バス株式会社と新宮警察署を交通安全慰問した。毎年実施しており、九鬼宮司が肌守り、ステッカーを授けた。

(2020年11月18日付紙面より)

小谷典史駅長(左)に絵馬を手渡す九鬼家隆宮司=17日、新宮市徐福のJR新宮駅
2020年11月18日
78 3校代表6人が書評で競う 中学生ビブリオバトル大会 (串本町)
2020年11月18日
79 かかりつけ医に「まず電話」  相談・診療・検査体制を見直し  (和歌山県 )
2020年11月18日
80 部落の歴史に学ぶ  人権教育地方別研修会で外川正明さん  (和歌山県教委 )
2020年11月18日
81 ドッジボールで真剣勝負  新翔高校でクラスマッチ  (新宮市 )
2020年11月18日
82 児童が聴覚障害を学ぶ  太地小で講師招き福祉学習  (太地町社協 )
2020年11月18日
83 会員力作の寒蘭を楽しむ  太田川蘭友会が展示会  (那智勝浦町 )
2020年11月18日
84 近隣市町の飲食や雑貨並ぶ  ブルービーチナチマーケット  (那智勝浦町 )
2020年11月18日
85 まちなか散策楽しむ  遠足で新宮市に出向く  (うどの幼 )
2020年11月18日
86 日本一を願いながらプレー  巨人のセ・リーグ優勝を祝う記念GG大会  (紀宝町 )
2020年11月18日
87 心一つに合唱など披露  矢渕、相野谷中が文化祭  (紀宝町 )
2020年11月18日
88 お悔やみ情報
  
2020年11月11日
89 希望や夢を託して
 来年の大絵馬が完成  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で10日、来年のえと「辛丑(かのとうし)」の大絵馬が完成した。12月から大社拝殿に掲げられる。

 大絵馬はヒノキ製で、縦1・5㍍、横2・1㍍。アクリル絵の具などを使用し、瑞光を背景に梛(なぎ)の御幣を立てた、夢や希望が詰まった金俵を三つ背負い、真っすぐに前を見る雄牛を描いた。迷いのないその視線には、新型コロナを見据えながらも、疫病退散と希望に満ちた年を呼び込む力強さを込めた。

 「神威照道(しんいしょうとう)」の文字を書き入れ絵馬を完成させた上野宮司は「新型コロナの影響で世界中の多くの人が不自由を余儀なくされた。道に迷い、希望を失いかけた人も多かったと思う。しかし、信じた道を歩み、希望を忘れずにいると神様がきっと道を照らしてくれる」と文字に込めた思いを語った。

 来年のえとである牛については「牛の腹中の牛黄(ごおう)を印色に混ぜて宝印を押した熊野牛王宝印(ごおうほういん)が伝わっていることから、熊野では牛を大切にしてきた。雄牛には父としての厳格さや強さ、そして慈愛を込めた」と説明。

 「ワクチンができることによって人々の心の穏やかさにつながっていく。とにかく一日も早く終息してほしい」と新しい年に向けた思いを語った。

 毎年、JR新宮駅に掲げている小絵馬は、完成後の12月半ばごろに駅側に届けられる予定。

(2020年11月11日付紙面より)

願いを込めて「神威照道」の文字を書き入れた=10日、熊野速玉大社
2020年11月11日
90 飾り付け作業始まる
 来月から「光の祭典in紀宝」  (紀宝町 )

 紀宝町の冬の風物詩「光の祭典in紀宝」の開催に向け、同町大里の田代公園ふるさと資料館前広場で7日からイルミネーションの飾り付け作業が始まった。

 点灯期間は12月1日(火)から来年1月5日(火)までで、時間は午後6時から10時まで。12月31日(木)と1月1日(金)はオールナイト点灯する。

 例年20万個の発光ダイオード(LED)電飾で会場を飾り、期間中、2万5000人ほどが訪れるが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため規模を縮小することとした。12月のイベント「キラフェス」も中止とし、小学生対象のイルミネーションデザインコンテストも実施しないという。

 来場者の密を避けるため、イルミネーションの間隔を空けるなど工夫し、マスク着用を呼び掛ける看板や消毒液も設置する。この日は小雨の中、実行委員会(西村喜久男会長)のメンバーを中心に約30人が作業を進めた。メインの20㍍ツリーを設置したほか、電飾が点灯するか確認した。点灯開始までに7㍍ツリーや光の橋、ゲートなども飾る。

 西村会長は「今年は例年と違い、コロナ対策を取った上で作業を進めている。町のイベントが中止になる中、実行委員会でも悩みましたが、『少しでも元気を届けられたら』との思いから開催することを決めた。3密にならないよう、点灯までに工夫を重ねていきたい」と話していた。

(2020年11月11日付紙面より)

会場に20㍍ツリーを設置する実行委員会=7日、紀宝町大里の田代公園
2020年11月11日
91 県教育長に宇宙学習要望
 会長ら双方の思い交わす  (串本古座高校地域協議会 )

 串本古座高校地域協議会(会長=田嶋勝正・串本町長)が9日、県教育委員会に「ロケット及び宇宙学習の推進に関する要望書」を提出し、双方の思いを交わすなどした。

 この要望は、第6期きのくに教育審議会の答申(令和2年8月)に示された内容を受け、独立した高校としての存続を図る一方向性を求めるのが狙い。答申は同校の在り方について全国公募やロケット発射場の期待もあるが、将来の生徒数から考えて存続は難しく▽2学級規模の小規模校▽分校舎▽分校―としての整備が必要と示し、同協議会はこの内容について話し合うため先月中旬に本年度第2回会合を開き意見を交わした。

 松本英明コーディネーターによると、学校関係者からは小規模校が最良、同窓会長と育友会長は現状維持、行政関係は規模縮小やむなしだがどんな形でも残してほしい、議会関係は高校のないところに子育て世帯は来ず厳しい状況になる、といった意見があった。今回の要望はこの会合における会長提案に基づくもので、全会一致で提出を決めたという。

 この日は県教育委員会の宮﨑泉教育長が他の公務の延長で串本町役場本庁を訪問。田嶋町長が要望書を読み上げ、同協議会副会長の西前啓市・古座川町長と共に宮﨑教育長へ手渡した。

 要望書は、同校が地域資源を教材とした教育を推進し両町を核とする同協議会もその魅力づくりを強力に支援する中、ロケット射場は他では学べない貴重な教材となり全国募集における特別な存在にもなり得ると確信し、同校へのロケットおよび宇宙学習の導入と宇宙分野に関心が高い教職員の配置の配慮を求める内容。

 宮﨑教育長は「私も何とかこの地域を盛り上げたいし、串本古座高校しかないからこそ一生懸命応えたいと思っている。町長方には地域の子どもをぜひ串本古座高校へ行かせていただき、うち(=県教委)は責任を持って行きたいところへ行ける指導ができるよう頑張りたい」と応え、ロケットに限らず漁業や海洋など他の秀でた要素も捉えていろいろなことをする上で同協議会の協力を得たいと歩み寄った。

(2020年11月11日付紙面より)

宮﨑泉教育長に要望の思いを伝える田嶋勝正町長と西前啓市町長=9日、串本町役場本庁
2020年11月11日
92 「絆~想いを込めて~」
 JC新宮が25小学校に寄贈  (新宮・東牟婁 )

 一般社団法人新宮青年会議所(新宮JC、清水治樹理事長)は9日、本年度特別事業「絆~想いを込めて~」で新宮・東牟婁地方の25小学校を訪問し、各校に消毒液のオートディスペンサー1台、児童2500人にマスクケースと鉛筆を寄贈した。

 新宮JCは1969(昭和44)年4月に、明るい豊かな社会の創造を目指す若者たちによって創立。本年度は新型コロナウイルスによる自粛ムードの中、未来を担う子どもたちに役立つ物をプレゼントするとともに、感染者への誹謗(ひぼう)中傷防止啓発につなげることを目的に事業を企画した。

 那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長、児童86人)では、泉校長が「運動や給食の時にマスクを衛生的に管理することが課題となっており、その役に立つはず。本当にありがたい」と感謝を伝えた。

 同小出身という清水理事長は「小学1年生の時に木造校舎が建て替えられ、現在の校舎になった。とても懐かしい」と語り、「子どもたちのために、町づくりでどのようなことをしていけば良いのか。先生方の要望や声を今後の地域活動に生かしていきたい」と新宮JCの活動へ理解と協力を呼び掛けた。

 オートディスペンサーは手を触れずに使えるセンサー感知型で、衛生的に手指消毒をすることができる。マスクケースは国連の持続可能な開発目標(SDGs)を基にしたデザインで、▽栄養をしっかり取ろう▽手洗いはこまめに丁寧に▽うその情報に振り回されない▽心の距離は離さない―など新型コロナから町を守るための18の目標を記載。「友達を大切にしていますか?」といったメッセージや、「ありがとう」「おはよう」「大好き」など気持ちが温かくなる「ふわふわ言葉」も取り入れている。

(2020年11月11日付紙面より)

(左から)猪飼宏副理事長、泉一代校長、清水治樹理事長、島田侑幸・まちづくり育成委員長=9日、那智勝浦町立下里小学校
2020年11月11日
93 団体は紀宝柔道会が優勝 スポ少地域交歓競技大会 (柔道の部)
2020年11月11日
94 医師契約延長請願は不採択  古座川町議会  
2020年11月11日
95 メガネケースを作ろう  三輪崎公民分館がレザークラフト教室  (新宮市 )
2020年11月11日
96 「ぜひ一度味わって」  心込めた生うどんお届け  (美熊野福祉会 )
2020年11月11日
97 工事請負契約など8議案可決  那智勝浦町臨時議会  
2020年11月11日
98 空気砲を作って学ぼう  少年少女発明クラブ11月講座  (新宮市 )
2020年11月11日
99 エンジェルストランペット  小田アヤ子さん宅で咲く  (新宮市 )
2020年11月11日
100 畑にオオムギの種まき  宇久井小3年が体験学習  (那智勝浦町 )
2020年11月11日
101 力作53点が並ぶ  新宮愛蘭会の展示会  
2020年11月11日
102 3年生に良い思い出を  緑丘中で文化芸術鑑賞  (新宮市 )
2020年11月11日
103 お悔やみ情報
  
2020年11月07日
104 上がり子、中止決定 熊野速玉大社「御燈祭り」 

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の摂社、神倉神社で営まれる、熊野地方に春を呼ぶ「御燈祭(おとうまつ)り」(2月6日)。来年の斎行についてこのほど、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、上(あ)がり子の参加を中止し、関係者のみで神事を執り行うことが決定。5日に同大社、神倉奉賛会、神倉青年団が発表した。

 熊野速玉大社例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」と合わせて国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける「御燈祭り」は、新年における「火の更新」を意味する勇壮な祭り。毎年、全国から大勢が祭りに参加し、御神火を移したたいまつを手に一斉に神倉神社を駆け下りる。

 このたびの決定は、全国的にコロナ感染症のクラスター発生防止についてあらゆる取り組みが行われている中、2000人以上の上がり子が神倉神社山門内に集結することによって長時間の3密状態が避けられない状況であることを考慮。上がり子の安全と健康を最重要視する運びとなった。報道関係者や一般撮影者の入山も禁止となる。翌7日の御燈祭り奉祝祭、餅まきも中止。

 斎行に関して、同大社、神倉奉賛会、神倉青年団、市観光協会で御燈祭り検討委員会を開催。新宮警察署や市消防本部、市消防団、新宮森林事務所、新宮少年相談センター、新宮小売酒販組合、御燈祭りを守る会など関係機関と協議を重ね、また、和歌山県危機管理局、県福祉健康部感染症対策班および県神社庁などの助言も得ながらこのたびの決定に至った。

 祭り当日は15人以内の神職と介釈(かいしゃく)のみで入山する。中止に関して、介釈を務める神倉青年団の中山忠吏団長は「新型コロナの情勢に敏感になる人が多い中、上がり子の健康を第一に考え中止に至った。当日は新型コロナの終息を願い、神職の指示に従って厳粛に滞りなく任務を遂行したい」。

 上野宮司は「中止の決定に至るまで葛藤はあった。残念だが健康と安全を考えた結果。長い時代の中で同じような苦労はあったのでは。その中で祭りをどう伝えていくかを模索しながらこれまで続いてきたことと思う。今年は、家から神倉山を見て、手を合わせてほしい」と思いを語った。

  □     □

■御燈祭り当日の日程

※当日(2月6日)夕刻以降、神倉神社付近への車の参入は避けること

▽午前10時 かがり御供(ごく)奉製

▽午後5時10分 介釈、神倉神社で修祓(しゅうばつ)の後、熊野速玉大社に向かう

▽午後5時50分 神職、介釈一行同大社を出発し、神倉神社に向かう

▽午後6時20分 神倉神社到着

▽午後7時10分 御神火をおこし、神事開始

▽午後7時30分ごろ 大たいまつを先頭に下山開始

▽午後7時35分ごろ 中ノ地蔵に到着、拝礼

▽午後7時40分 神倉神社社務所に到着。拝礼後、阿須賀神社へ出発

▽午後8時 阿須賀神社に御神火を奉安し奉幣を奉る

▽午後8時30分 熊野速玉大社に御神火を奉安し奉幣を奉る

(2020年11月7日付紙面より)

今年の御燈祭りの様子
上がり子の中止に関して思いを語る上野顯宮司=5日、熊野速玉大社
2020年11月07日
105 まちの憩いの場に
 タウンガーデンで花の植え替え  (新宮市 )

 新宮市保健センター隣の花壇・タウンガーデンを管理するボランティアグループ「タウンガーデン」(平田裕子代表)は5日、同所で花の植え替えを行った。会員10人が、秋から冬に咲く花を植えた。

 この日に植えた花はパンジー、ビオラ、ハボタンの3種類。今後も随時、ナデシコやカンパニュラ、クローバー、金魚草などさまざまな花を植えていく予定になっている。会員たちは花壇を囲み、協力しながら丁寧に作業を進めていった。

 平田代表は「季節の変わり目に花を植え替え、大勢の方たちに見てもらい楽しんでほしい。まちの中で少しでも座って休むことのできる憩いの場にもなってもらいたいですね。コロナ禍で引きこもりがちになりそうな毎日ですが、まちのシンボルの一つになってもらえれば」と話していた。

(2020年11月7日付紙面より)

植え替え作業に取り組む会員たち=5日、新宮市のタウンガーデン
2020年11月07日
106 じゃばらの収穫始まる
 例年並み110㌧見込む  (北山村 )

 日本唯一の飛び地の村、北山村で6日から、特産品「じゃばら」の収穫が始まった。女性たちが色づいたものを枝切りばさみで丁寧に切り取り籠へと入れていった。今年の収穫量は例年並みの約110㌧の見込みで、作業は12月中旬まで続く予定となっている。

 じゃばらは温暖多雨な気候で寒暖差が大きい同村の自然条件が生み出したかんきつ系の果実。ユズや紀州みかんの自然雑種とされており、江戸時代から村に分布したとされている。名前は「邪(じゃ)を払う」からきているという説がある。大きさはテニスボールほどで、疲労回復に良いとされるビタミンAとC、風邪予防に効果があるカロテンを含むなど栄養価に優れ、皮には抗アレルギー作用があるフラボノイド成分が多く含まれている。

 じゃばらは株式会社じゃばらいず北山と村じゃばら生産協同組合に加盟している農家30戸の計8㌶ほどの畑で約5000本を栽培。生しぼりやジュース、ぽん酢、ジャム、シャーベットなどさまざまな商品があり、昨年度の売り上げは約4億7500万円だった。本年度は約6億円を見込んでいる。

 北山振興株式会社じゃばら農園管理責任者の宇城公揮さん(44)は「夏場に雨が少なく木が枯れそうになるなどの心配がありましたが、みんなで手入れに力を入れて無事に成長させることができました。今年は実もしっかりしており、品質の良いものが育ちました」と話していた。

 予約はインターネットや電話で受け付けている。問い合わせは村じゃばら村センター(電話0735・49・2037)まで。

(2020年11月7日付紙面より)

じゃばらを収穫する地元農家=6日、北山村
2020年11月07日
107 本州最南端ジオコースを紹介
 サイクリング動画制作し公開  (東牟婁振興局 )

 東牟婁振興局がこのほど、サイクリングPR動画「KINAN Cycling Team 山本大喜選手 熊野を走る」を制作し、動画サイトでの公開を始めた。

 この動画は、サイクリングを通じて熊野地方の魅力を伝え県内外からの誘客につなげることを狙い、NPO法人「SPORTS PRODUCE 熊野」が擁する県内唯一の自転車競技チームの協力を得て制作。

 県サイクリングコースの一ルート「本州最南端ジオパークコース」の魅力や地域柄を語りながら紹介する内容で、同局企画産業課の職員が「自転車で出会う熊野の魅力」をコンセプトにして企画、撮影、編集を担当した。

 シーンとして橋杭岩や南紀熊野ジオパークセンター、一枚岩や虫喰岩なども収録。ドローンやウエアラブルカメラ、一眼レフカメラなど撮影手法の多彩さにもこだわっているという。

 公開先は動画サイト「YouTube(ユーチューブ)」の熊野エリア観光ちゃんねる(サイト内検索で検索可)。同局や同チームの公式ホームページ、同課公式フェイスブック、熊野エリア観光推進実行委員会公式ホームページやフェイスブック、南紀熊野ジオパーク推進協議会公式ホームページにおいて、外部リンクをたどっての閲覧もできる。

 山本選手は奈良県平群町出身、24歳。現在は同チームに所属し、新宮市に在住し主に同局管内でトレーニングを続けている。第38回アジア選手権ロードレース(U―23)優勝、2018年全日本選手権個人タイム・トライアル(U―23)優勝、第54回西日本ロードクラシック広島大会(Day―1)優勝、と実績を重ねている。

 今回紹介するルートは串本駅を発着点にし、橋杭岩~虫喰岩~一枚岩~串本海中公園~潮岬灯台を巡る全長約65㌔の初・中級者向けコース。詳細は和歌山県サイクリング総合サイト「RIDE ON WAKAYAMA」を参照。

 今回のルート以外にも管内にかかるルートが複数あり、現時点では未定だが同課は同チームと引き続き話をする中で第2、3弾に挑戦できればと話している。

(2020年11月7日付紙面より)

公開を始めたサイクリングPR動画のサムネイル画像(東牟婁振興局企画産業課提供)
虫喰岩前を疾走する山本大喜選手(同提供)
2020年11月07日
108 仲間たちの声援受け力走
 東牟婁地方中学校秋季陸上競技大会  
2020年11月07日
109 8組16人が熱戦を展開
 新宮市民スポ祭硬式テニス  
2020年11月07日
110 優勝は漁野さん、北岡さん
 那智勝浦町総体グラウンドゴルフ大会  
2020年11月07日
111 清掃通して浜辺を活性化  三輪崎海岸で有志らがクリーン作戦  (新宮市 )
2020年11月07日
112 避難場所や経路を把握  新宮高が防災訓練  (新宮市 )
2020年11月07日
113 日々の衛生管理にまい進  食品衛生優良施設にあづま寿司  (新宮市 )
2020年11月07日
114 今年もコガモ飛来  新宮市「浮島の森」で  
2020年11月07日
115 秋の恵みを収穫  はまゆう・こども園が芋掘り  (新宮市 )
2020年11月07日
116 色鮮やかに満開の世界  狗子ノ川の国道沿いをコスモスが彩る  (那智勝浦町 )
2020年11月07日
117 相野谷川で水生生物探し  生徒らが水質調査に参加  (近大新宮 )
2020年11月07日
118 写真で地域の魅力を発信  新宮市観光カレンダー販売中  
2020年11月07日
119 古田にコウノトリが飛来  2羽寄り添う姿が話題に  (串本町 )
2020年11月07日
120 6組が対戦し和深Bが優勝 第16回町社協主催ゲートボール大会 (串本町)
2020年11月07日
121 古座の海テーマに楽曲制作  KOOZAと共に南努さん  (串本町 )
2020年11月07日
122 2本のツリーに飾り付けを  パープル・オレンジリボン運動  (紀宝町 )
2020年11月07日
123 水谷福さん優秀作品賞に  薬物乱用防止ポスター  (紀南高校 )
2020年11月07日
124 サツマイモ掘りを楽しむ  うどの幼、鵜殿保の園児が  (紀宝町 )
2020年11月07日
125 弓神事、浦安の舞を奉納  井田神社で例大祭  (紀宝町 )
2020年11月05日
126 関係機関の連携を強化
 「世界津波の日」前に合同訓練  (新宮警察署など )

 新宮警察署(小畑博昭署長)は4日、「世界津波の日」(11月5日)を前に、新宮市三輪崎の新宮港第3・4号岸壁で防災関係機関と協力し大規模地震災害対応訓練を実施した。新宮・串本警察署、串本海上保安署、新宮市、市消防本部、株式会社POSの5機関から44人が参加。大規模災害に対する連携強化を図った。

 「世界津波の日」は2015(平成27)年12月に国連総会で制定。安政元(1854)年11月5日に、安政南海地震による津波が現在の和歌山県広川町を襲った際、濱口梧陵が稲むらに火をつけ、津波から逃げ遅れた村人を高台へ導いて多くの人の命を救った逸話「稲むらの火」にちなんでいる。

 合同訓練は、南海トラフ巨大地震などの大規模災害の発生に際し、迅速かつ的確な災害警備活動を行うことを目的に実施。県警本部警備課や機動隊、警察航空隊、海上保安署、新宮警察署がドローン協定を結んでいる株式会社POS(堀哲也社長)ら関係機関の連携体制を再確認した。

 この日は、同日午前5時、和歌山県南方沖で震源の深さ約10㌔、マグニチュード8・7と推定される地震が発生、新宮市内では震度6強の揺れが観測され、県内全域に大津波警報が発令したと仮定し訓練を実施した。

 地震発生から5時間後の午前10時現在、市内の沿岸地域は津波により壊滅状態で内陸部でも大規模な土砂崩れが発生。主要幹線道路である国道42号、168号も寸断され、陸路による応援や本部員などの応援も見込めない状況にあるが、海上についてはかろうじて船舶などの航行が可能であると想定した。

 現地指揮所を立ち上げた警察署員らは市職員に対し防災相互通信用無線機により無線通話を実施。合流した市職員と情報の共有を行った。POS所有のドローンが情報収集を行い、串本海上保安署の巡視艇「むろづき」が串本町から現地に串本署員を海上輸送。警察、市消防本部は倒壊家屋や事故車両でそれぞれ救助訓練を行った。

 訓練開始に当たり、田岡実千年市長は「世界津波の日を迎えるに当たり関係機関の相互の連携強化を図ることを目的に実施される訓練は、地域の関係機関の連携がこれまで以上に強化され住民の安心安全につながるものと確信している」とあいさつ。

 訓練後、小畑署長は「それぞれの訓練が実践的で有意義なものとなった。近年、防災・減災を目的とした災害への備えへの重要性・必要性が高まる中、訓練を通じてその一助とすることができた」と講評。「山青し、海青し、緑豊かな新宮・東牟婁地方の安全安心の確保はわれわれの使命。今後も各機関の協力関係を維持し連携強化を」と呼び掛けた。

(2020年11月5日付紙面より)

機動隊による救助訓練の様子=4日、新宮市三輪崎
横転した車両に取り残された被災者を救助した
2020年11月05日
127 互いに情報を共有し合う
 いきいきサロン三四朗発足  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の勝浦三区と四区が中心となって立ち上げた「いきいきサロン三四朗」がこのほど、1回目となるサロンを同町勝浦のコミュニティ消防センターで開いた。36人が参加し、防災の豆知識や感染症について学んだ。

 町が数年前から地域づくりのために勉強会を開いており、参加した四区住民で同サロンのメンバーが自らの区にもサロンの必要性を実感。三区も加わり、仲間づくりや健康づくりのためにいきいきサロンの発足に至ったという。

 同サロンでは開催する区にかかわらず、会場まで歩いて来られる住民なら誰でも参加可能としている。新型コロナウイルス感染拡大防止のため当面は講話などが主となるが、状況が落ち着けば全員での食事なども検討しているという。

 船出となる当日は六区の住民も参加した。会員らは検温や消毒、換気、マスクの着用といった新型コロナウイルス対策を強化し実践した。

 同サロン役員で防災士の藤社和美さんが「防災のおはなし」を講演。▽防災バッグは自身が持つことのできる量にし避難を優先する▽津波の避難について▽家具の固定の重要性や補助▽通電火災防止のため感震ブレーカー設置▽自治体の情報収集をしっかり行う▽避難者カードの作成―などのポイントを話した。

 藤社さんは「防災面も含め、地域のつながりを広げ深めるきっかけになってくれれば」と話した。

 続いて、町福祉課の保健師と管理栄養士が「感染症のおはなし」と題し、コロナの対応におけるかかりつけ医の役割や、免疫力を高めるための栄養素や食事について講演した。

 同サロンメンバーで三区の福祉委員でもある武内美津子さんは「皆さんが休憩時におしゃべりに花を咲かせている姿を見て望んでいた光景だと実感した。良いスタートを切れたと思う」。

 松本一良代表は「昔からの近所付き合いを取り戻したい。地域間で互いの情報を共有し、交流を深めるツールにしていただければ」と語った。

 サロンは年間10回を計画しており、次回は26日(木)を予定している。

(2020年11月5日付紙面より)

1回目となるいきいきサロン三四朗の様子(サロン関係者提供)
2020年11月05日
128 七里御浜海岸を観光資源に
 鈴木知事と大畑町長が対談  (御浜町 )

 鈴木英敬知事と御浜町の大畑覚町長による「1対1対談」が2日、御浜町役場くろしおホールであった。対談を前に、同町阿田和の防風林で侵食、枯死の現状を視察した鈴木知事は「防風保安林の根本が侵食されている。今後も建設土砂を利用した養浜を進めたい。堤防整備は阿田和地区海岸の無堤防区間786㍍のうち、本年度末には700㍍が完成する予定。残る86㍍は令和4年度中の完成を目指す。残る2・7㌔は順次整備を進めていきたい」と述べた。

 1対1対談は、市町の具体的な課題を知事と市町長がオープンな場で議論し、課題解決に向けて一歩でも前に進めることが目的。同町議会議員と藤根正典、谷川孝栄両県議らが傍聴した。

 大畑町長は、美しい海岸線と雄大な太平洋を望める七里御浜海岸の砂利量が年々減少していると危惧。「七里御浜海岸を観光資源として活用したい」と伝えた上で「塩害により広範囲にわたって防風保安林が枯死していることから、県からも三重森林管理署に伐採と植樹の働き掛けをしていただき、保安林の保全、整備に努めてもらいたい」と求めた。

 地域の中核病院である紀南病院の経営改善を取り上げた大畑町長は、「県南部の医療を安定的に維持しながら、コロナ禍のような緊急時にも柔軟に対応するため、病院経営の安定化、医師、看護師の確保も積極的にご支援を」と訴えた。鈴木知事は「紀南病院の機能維持ができるよう、医師の確保に取り組んでいきたい。勤務環境の改善に向けて医療機関と連携したい」とし、国への働き掛けも行うとした。

 町の基幹産業「ミカン」について大畑町長は、1987(昭和62)年をピークに年間約2万6000㌧あった生産量は昨年度、ピーク時の3分の1以下に減少したとし、産地再生への支援を求めた。

 鈴木知事は「構造的問題、国内外への販路拡大、リスク対策、スマート技術の活用を柱にしてミカン産業の再生を図っていきたい」と述べた。

(2020年11月5日付紙面より)

防風林の現状を確認する鈴木英敬知事(右)=2日、御浜町の七里御浜海岸
2020年11月05日
129 新造の漁業調査船に期待
 2代目「きのくに」竣工式  (和歌山県 )

 県が2日、和歌山東漁業協同組合串本本所で漁業調査船「きのくに〈2代目〉」の竣工(しゅんこう)式を開いた。

 2代目は初代よりわずかに大きくなり、時代相応の最新鋭機器を装備。恩恵を受ける漁業従事者を代表して、県漁業協同組合連合会の木下𠮷雄代表理事会長は「新しい『きのくに』がさらに力を発揮することに期待したい」と祝辞を寄せて喜んだ。

 この船は串本町にある県水産試験場(岩橋恵洋場長)が運用する船舶の一つ。海洋観測や主要魚種の資源調査、魚群探知による漁況予測をして漁業従事者に情報を提供しているほか、2013(平成25)年度からは紀伊半島沖におけるメタンハイドレート(MH)の賦存状況調査も展開している。

 1902(明治35)年設置で100年以上の歴史を持つ同試験場はこれまでに木造船「きい」、FRP船「わかやま」、鋼船「きのくに〈初代〉」を漁業調査船として運用。新造の「きのくに〈2代目〉」は通算4隻目となる。鋼船で全長34・89㍍、総トン数108㌧、1300馬力の主機関を有し速力12㌩(=時速約22㌔)で航海する。

 内部の調査環境としてドライとウエットに対応した各研究室があり、初代になかった主な装備として▽海洋データ処理システム(船上から陸上へリアルタイムでデータを送信)▽Aフレーム(船体後方のクレーン)▽海底地形探査装置〈新規漁場開発やMH調査での使用を想定〉―を装備している。建造費は12億3618万円。新潟造船株式会社製で、竣工日は今年8月31日となっている。

 約2カ月を経て祝う形となった竣工式には仁坂吉伸知事をはじめとする関係者約50人が出席。仁坂知事は現在の漁業調査船が担う二つの目的を解説して「和歌山県の未来を開くと信じている」とあいさつし、来賓を代表して県議会の濱口太史副議長が岸本健議長の祝辞を代読、木下会長が直面する漁場の苦境を打破する活躍を期して祝った。

 乗組員6人の紹介を経て、岩橋場長が「和歌山県における漁業調査船の役割」、東京海洋大学の青山千春准教授が「魚群探知機でメタハイを見つけよう!」と題して講演。岩橋場長は前述した四つに新規漁場の開発を加えた形で当面の役割を果たすとしたほか、過日実施の宇宙シンポジウムで話題に上がった人工衛星と現地情報の連動による海洋資源管理も近未来の役割として想定。青山准教授はMH調査でしていることを解説し、今後の調査を加速するため漁業従事者が魚探でメタンプルームを捉えたときの情報提供(そのときの魚探の画面を位置情報込みで撮影し、同試験場に画像データを提供)をこの機に呼び掛けた。

  □     □

式後は内覧も



 この日は荷さばき場北側に「きのくに〈2代目〉」を停泊させて内覧会も実施。仁坂知事、濱口副議長、木下会長、青山准教授に地元の田嶋勝正町長を加えた5人でテープカットをし、以降数人組で順次内部見学をするなどした。

 県水産試験場によると、「きのくに〈2代目〉」は現在試験運用中で、来年には本運用を始める方向で機能習熟に努めている。初代はインターネット公有財産売却システム(通称・官公庁オークション)にかけ、名乗りを上げた事業者と現在交渉中だという。

(2020年11月5日付紙面より)

初代の船名を受け継いで竣工した漁業調査船「きのくに〈2代目〉」=2日、串本町串本
竣工をテープカットで祝う仁坂吉伸知事(中央)ら
2020年11月05日
130 白木君、塩崎さんが優勝
 県小学生秋季陸上競技選手権大会  
2020年11月05日
131 東牟婁地方中学校体育連盟新人大会①
 卓球・野球・ソフトテニス  
2020年11月05日
132 成長した姿に大きな拍手  保育園・こども園で運動会  (新宮市 )
2020年11月05日
133 元気いっぱいの声響く  熊野川小・中と三津ノ保が合同運動会  (新宮市熊野川町 )
2020年11月05日
134 学習の成果を発表 宇久井中学校で文化祭 (那智勝浦町)
2020年11月05日
135 「持ち直しの動き見られる」  県内経済情勢10月判断  
2020年11月05日
136 グラウンドゴルフ大会に向け話し合い 熊野川ふれあい交流事業 (新宮市熊野川町)
2020年11月05日
137 福祉の仕事に関心持って  市役所別館で相談・面接会  (新宮市 )
2020年11月05日
138 佐藤春夫の遺徳しのぶ 関係者らが「筆供養」 (新宮市)
2020年11月05日
139 参拝する誰かのために  田端さん夫妻が杖を奉納  (熊野速玉大社 )
2020年11月05日
140 こて塗り絵、盆栽、編み物並ぶ  喫茶きよもんで一斉展示  (那智勝浦町 )
2020年11月05日
141 本紙エリアで5人受章  令和2年秋の叙勲  
2020年11月05日
142 休日特設窓口を開設  マイナンバーカード取得など  (紀宝町 )
2020年11月05日
143 自転車、歩行者のルール学ぶ  神内小で交通安全教室  (紀宝町 )
2020年11月05日
144 防災倉庫周辺で草刈り  飯盛自主防が取り組む  (紀宝町 )
2020年11月05日
145 避難場所含め全体を紹介  津波避難総合セで内覧会  (古座川町 )
2020年11月05日
146 音楽に合わせ体動かす  ゆうゆうクラブ女性部が音楽体操  (新宮市 )
2020年11月05日
147 お悔やみ情報