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2018年11月23日
1 ランチで食べたいクジラ料理
 コウケンテツさん招き試食会  (和歌山県 )

 熊野灘捕鯨文化継承協議会(山西毅治会長)は20日、串本町役場古座分庁舎で鯨料理「くじらキッチン」の試食会を開催した。新宮市、那智勝浦町、串本町の飲食店5店舗が開発した新メニューを料理研究家のコウケンテツさん(44)や関係者らが試食した。

 同協議会は新宮市、那智勝浦町、太地町、串本町で構成し、熊野灘エリアを訪れる観光客の消費拡大に向けて新たな観光商品の開発を行う事業者を支援している。「くじらキッチン」は取り組みの一環で、同エリアを訪れる観光客の中で、特に20~30代女性が「ランチタイムに食べたいと思う鯨料理」をコンセプトに開発するもの。9月末から10月中旬まで参加する事業者を募った。

 開発された商品は各事業者の店舗で販売や提供を予定している。提供店では共通ロゴマークの入ったタペストリーを掲げるほか、作成されるパンフレットで事業をPRする。

 この日は各事業者から料理の説明を受け、まずはコウさんが試食。調理方法や食材について事業者らと語り合い、料理の感想を述べた。集まった関係者らはそれぞれのメニューを味わった。

 コウさんはあいさつで食文化の重要性を訴え、新メニューについて「驚きしかない。それぞれの店の良さ、クジラの良さが表れていた。どのメニューも地元愛があり、工夫に富んでいてすごくおいしかった。これほどの料理を出すには相当、苦心されたと思う」と評価した。

□     □

 参加した5店舗と出されたメニューは次の通り。

■新宮市

▽まえ田「紀州まえ田の鯨寿司」

▽pizzeria koma「鯨肉のローストとピンクグレープフルーツのサラダピッツァ」

■那智勝浦町

▽鮮魚・創作和食・旨い酒bodai「鯨のカダイフ揚げ トマト大葉ソース」

■太地町

▽いさなの宿 白鯨「白鯨特製鯨パスタランチset」

■串本町

▽サンドリア「くじLoveすきドリア」

(2018年11月23日付紙面より)

料理について事業者と話すコウケンテツさん(右)=20日、串本町役場古座分庁舎
完成した各事業者の新メニュー
2018年11月23日
2 高血圧予防を学ぶ
 ゆうゆうクラブ女性部栄養講習会  

 新宮市のゆうゆうクラブ(老人クラブ連合会)女性部(石原千里部長)による平成30年度栄養講習会が21日、同市熊野川町の総合開発センターで開かれた。

 市保健センターの保健師・植山綾子さんが「高血圧予防」をテーマに話を進め、市食生活改善推進協議会(栃尾眞喜子会長)の会員5人が減塩や食の重要性について説明した。

 女性部の17人が参加。はじめに石原部長が「高血圧予防についてしっかり話を聞いてください」とあいさつした。

 植山さんは、生活習慣病による高血圧の患者が全国で1000万人いる一方、3300万人が未治療といわれているとし、「自分の血圧を知り、早く気付いて予防することが大事」と述べた。

 高血圧の基準や種類(二次性高血圧、本態性高血圧)を説明した上で、「日本人の高血圧の90%が本態性高血圧で、生活習慣の見直しが必要。高血圧の症状は特に出ないが動脈硬化が進行する。動脈硬化は体への血液が行き届きにくくなり、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす」と話した。

 肥満にならない体重管理や30分以上の有酸素運動をはじめ減塩、食事などのポイントを示し「野菜を積極的に取り、青魚類を食べるよう心掛けてほしい」と呼び掛けた。

 参加者は協議会の会員が作ったどら焼きとホットレモンを試食。会員は▽欠食は絶対に避ける▽動物性タンパク質を十分に取る▽魚と肉の割合は1対1くらいにする▽余暇活動を取り入れた運動週間を身に付ける―といった「食生活10の指針」を紹介した。

(2018年11月23日付紙面より)

どら焼きなどを試食する女性部の会員=21日、新宮市熊野川町の総合開発センター
2018年11月23日
3 防災航空隊と連携強化
 那智勝浦町消防が救助訓練  

 那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は21日、同町宇久井の地玉の浜で和歌山県防災航空隊との連携強化を目的にした訓練を実施した。消防本部の救急隊と消防隊、県防災航空隊から計19人が参加。隊員らが緊密に連携を取りながら、活動が困難な場所で救助訓練に取り組んだ。

 山菜採りに出掛けた男性2人のうち、1人が山林内で負傷し動けなくなり、消防に救急要請した―と想定して訓練した。救急隊が地玉の浜の斜面付近で負傷者の状況を調べ、航空隊に救助を要請した。消防隊が救助活動を支援。負傷者を浜まで運び、白浜空港から飛来した防災ヘリコプターが上空からワイヤで負傷者をつり上げて機内に収容した。

 関谷善文消防署長は「ヘリとの訓練は年に数回しかできないので大変貴重な訓練になった。若い隊員が多いので不測の事態に備えての訓練ができた。無線の交信が場所によって感度が落ちるので、携帯電話など違う道具を駆使しながら連携したい」と話した。

 近年は熊野古道歩きの入山者が増え、ヘリの出動までは必要ないが、救助要請は多いという。関谷署長は「時間が遅くなると事故になりやすい。入山の時は余裕を持った計画を立ててほしい」と話していた。

(2018年11月23日付紙面より)

地玉の浜から負傷者をつり上げる訓練=21日、那智勝浦町宇久井
救急隊、消防隊が連携しながら山林内の負傷者を救助
2018年11月23日
4 2分団に消防車両納車
 老朽化に伴い更新整備  (串本町 )

 串本町消防防災センターで21日、串本町消防団(稲田賢団長)に対する消防車両の納車式があった。今回は和深分団(高尾拓次分団長)の消防ポンプ自動車と串本分団(泉博二分団長)の小型動力ポンプ軽積載車を更新整備。田嶋勝正町長から両分団長にキーが託され、代表して和深分団の高尾分団長は「一日も早く車両に慣れるよう訓練し、町民の生命と財産を守れるよう努力する」と応えた。

 和深分団の旧車両は平成8年に整備され、22年が経過。串本分団の旧車両は平成9年に整備され21年が経過。ともに老朽化したため、新車両に更新されることになった。

 納車式には両分団とも分団長以下4人が代表出席。稲田団長ら団本部役員と寺島正彦消防長ら職員が立ち会う中、両分団長にキーを渡した田嶋町長は「平成29年度は火災6件。本年度は現時点で10件の火災が発生している。一日も早く新しい車両に慣れ、いざというときに迅速に出動できる体制をつくってほしい」と奮起を期待した。

 式後は納車した和歌山日野自動車株式会社新宮営業所や山口商会新宮支店の職員が両分団に仕様の説明をし、主に旧車両にない変更点について質問を受けるなどした。

 和深分団の旧車両はオフロード車がベースだったが、新車両はトラックがベースのCD―Ⅰ型。両車両を比較したときの大きな変化の一つにカーブ走行時の安定性があり、今回の更新ではより迅速に現場へ急行しやすいというメリットがもたらされる形となった。

 串本分団の旧車両と新車両は時代相応の変化はあるが、小型動力ポンプの仕様(2サイクル)を含めほぼ同等の艤装(ぎそう)がされている。泉分団長は同ポンプの取り扱いについて念入りに確かめるよう指揮しながら新車両を預かった。

(2018年11月23日付紙面より)

納入した業者から新車両の説明を受ける団員ら=21日、串本町消防防災センター
2018年11月23日
5 みんな違っていいんだよ  サンコンさん招いて講演会  (紀宝町 )
2018年11月23日
6 子どもを心豊かに  共育フォーラム2018  (三重県教組紀南支部 )
2018年11月23日
7 野菜に興味を持って  三輪崎小学校で出前授業  (新宮市 )
2018年11月23日
8 思い込めた八咫烏配布 高齢者らが100体の張り子作成 (熊野本宮大社)
2018年11月23日
9 県の主要産品学ぶ  太地小でミカンの出前授業  
2018年11月23日
10 当事者であると認識を  教育講演会で速水盛康さん  (近大新宮高校・中学校 )
2018年11月23日
11 1位に西美晴さん  写連新宮支部11月例会  
2018年11月23日
12 新型電車が試運転  227系1000番台電車  (JR西日本 )
2018年11月23日
13 優秀賞に中西五三さん  新宮愛蘭会「第48回寒蘭展示会」  
2018年11月23日
14 さまざまなゲームを満喫  中央児童館で「こどもまつり」  (新宮市 )
2018年11月23日
15 企画参加者の話を聞く  潮岬でトークイベント  (森のちからⅩ )
2018年11月23日
16 身近なところから税考える  古座小6年生租税教室受講  (串本町 )
2018年11月23日
17 探索や火おこしに挑戦  大島中が通夜島で学習  (串本町 )
2018年11月23日
18 懸命にバトンつなぐ  王子ヶ浜小でふじだなリレー  (新宮市 )
2018年11月23日
19 お悔やみ情報
  
2018年11月18日
20 「いせえび祭り」盛況
 愛称決まり発表も  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町水産振興会(片谷匡会長)は17日、同町築地の勝浦地方卸売市場で第9回「那智勝浦いせえび祭り」を開いた。町、町観光協会共催、南紀くろしお商工会、南紀黒潮広域水産業再生委員会ほか協賛。水揚げされたばかりの新鮮なイセエビの直売やイセエビ汁の振る舞いなどがあり、大勢の人でにぎわった。

 和歌山県は全国でも有数のイセエビの漁獲量を誇る。多くの人に同町産のイセエビを知ってもらい、地産地消の拡大を推進するのが目的。直売コーナーやイセエビ汁の無料配布には大勢の人が並んだ。イセエビの天丼やコロッケ、うどん、シチュー、ピザなどの販売をはじめ、紀南調理師会の会員らの調理実演や、イセエビのつかみ取りが来場者の注目を集めた。

 よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の和歌山県住みます芸人「わんだーらんど」が司会を務めるステージでは、紀宝町鵜殿の熊野水軍太鼓、子どもたちのダンスチームやわかば保育園の園児らのダンスがにぎやかに繰り広げられた。

 青森県青森市から観光に訪れた中村敦さん(50)は「宿泊先のホテルでチラシを見て知りました。青森ではイセエビが取れないのでうれしいですね。イセエビ汁が楽しみです」と喜んでいた。

 10月に募集していた東牟婁地域産のイセエビの愛称は、選考の結果「南紀黒潮イセエビ」に決まった。

(2018年11月18日付紙面より)

開始前から大勢の来場者が集まった漁協の直売コーナー=17日、那智勝浦町築地
熊野水軍太鼓の熱演が会場を盛り上げた
2018年11月18日
21 やり切ることが大切
 松本章子さん招き講演会  (県内商工会議所女性会 )

 和歌山県内商工会議所女性会は16日、新宮市井の沢の新宮商工会議所で講演会を開いた。講師で(株)おはなはん代表取締役の松本章子さん(77)が、▽人の役に立って喜んでもらうことをやり切る▽やり続けてきた人は幸せになる力を持っている▽文句は絶対言わない。反省すれば解決する―など妻、母、経営者としての人生観を語った。

 平成30年度若手後継者等育成事業の一環で、約70人が参加。本年度幹事商工会議所を務める新宮商工会議所女性会の丹羽美穂会長が「今日の講演は女性会活動の参考になる。女性会としてさらなる親睦を深めてください」とあいさつした。

 松本さんは、120歳まで生きることが夢だと言い、「努力しないと長生きしない。私は努力が大好きで、これからも努力をしたい」。女性としていつまでも若々しくきれいでいたいと強く思うことが大切で、決めたことをやり切るエネルギーが自分を元気に若くしてくれると笑顔で話した。

 クリーニング店の一人娘として大切に育てられ、両親から生き方、考え方を学んだ。23歳で結婚、25歳でお好み焼き店を開業。店名「おはなはん」はNHK朝の連続ドラマの題名にちなんだ。「焼きたてのおいしいお好み焼きを食べてもらいたい」と試行錯誤の末、生カップお好み焼きを誕生させた。

 家事を怠ることなく嫁、妻、母、経営者の4役をこなしてきた。「食事の用意、洗濯、掃除全てやり切った。家庭が基盤となって経営できた。お客さんに満足してもらうために何をすべきか考え続けた」と振り返った。

 どん底を3回経験したが「たくさんの人に支えられ助けてもらった。お客さんの役に立てるから頑張れた」。今は海外に目を向けた経営戦略が夢だという。

 「自分以外全てがお客さん」。感謝の大切さを伝え、参加した女性会員らに「思い続けることが大切。一つのことを決めたらやり切ってほしい」とエールを送った。

(2018年11月18日付紙面より)

講演を聴く商工会議所女性会の会員ら=16日、新宮商工会議所
人生観を語る松本章子さん
丹羽美穂会長
2018年11月18日
22 天然記念物のナベヅル飛来
 2羽の個体、つがいの可能性も  (那智勝浦町 )

 特別天然記念物であるナベヅル2羽が15日、那智勝浦町中里の田んぼに飛来した。

 ツル目ツル科ツル属のナベヅルは全長約1㍍の冬鳥。毎年、鹿児島県や山口県に渡り、水田や河川などに生息する。環境省レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定され、世界中の推定個体数が約1万2000羽といわれている。

 中里在住で地元猟友会に所属する坂本和彦さん(66)は自宅近くの田んぼで多発するシカの獣害を警戒していたところ、ナベヅルを発見した。「珍しい鳥だと思った。これまでも近くでハクチョウやコウノトリが来たと聞いていたが、まさかツルだったとは。昔から鳥が好きだったのでうれしい」と話した。

 日本野鳥の会和歌山県支部所属の中井節二さんによると、ナベヅルは2~3年の周期で熊野地方に飛来し、御浜町で多く目撃されている。過去には同町で越冬した個体も確認されているという。中井さんは「つがいの可能性もある。発見しても刺激を与えないように、できるだけ近づいての撮影などは控えていただけたら。この地での滞在や個体のためにも、静かに見守ってほしい」と呼び掛けている。

(2018年11月18日付紙面より)

飛来した2羽のナベヅル=16日、那智勝浦町中里
2018年11月18日
23 大泰寺で「秋の寺宝展」  18日まで、那智勝浦町  
2018年11月18日
24 映画鑑賞し意識高める  人権啓発映画上映会  (太地町 )
2018年11月18日
25 糖尿病への取り組み  マグロのイルミネーションを点灯  (勝浦ライオンズクラブ )
2018年11月18日
26 焼きたてを味わう  くろしお児童館で焼き芋作り  (新宮市 )
2018年11月18日
27 千年後へ思い込め プラチナプリント写真奉納 (熊野本宮大社)
2018年11月18日
28 写真連盟が合同展 18日まで、新宮市の蓬莱体育館 
2018年11月18日
29 地域の課題見つけ学習  生徒らが調査結果発表  (新宮高校 )
2018年11月18日
30 フジを支える棚を建て替え  新宮市の「浮島の森」で  
2018年11月18日
31 特選に日浦寛人さん 写連紀南支部県本部顧問審査10月優秀作品 
2018年11月18日
32 お悔やみ情報
  
2018年11月16日
33 先人の記憶どう残す 九重の「土砂災害慰霊碑」調査 (新宮市)

 国立文化財機構東京文化財研究所保存科学研究センター修復計画研究室の朽津信明室長、徳島大学大学院の西山賢一准教授らが13日、新宮市熊野川町九重を訪れ、過去に同地区で発生した土砂災害を伝える文字が刻まれた石碑を調査した。石碑は地元でも一部の人にしか知られておらず、2011年の紀伊半島大水害後の和歌山大学災害科学教育研究センター客員教授、後誠介さんらの調査で「土砂災害慰霊碑」としての存在が明らかになった。

 石碑は1821(文政4)年に医師湯川為善が建立と記され、かつての土砂災害で犠牲者が出たことを伝える何かを発見し、それを記念して建てたという内容が刻まれている。九重地区では紀伊半島大水害で土石流が発生し、後さんらの調査団が2013年に現地入りした。その際に地元の玉置利一さんが石碑の存在を知らせ、15年に後さんが調査した。紀伊半島大水害での土石流現場から北隣の沢筋でも過去に土石流が発生していたことが調査団の調べで分かっており、石碑は過去の発生を裏付ける証拠として注目を集めた。

 石碑は倒木で塔が倒れ、砂岩の部分に刻まれた部分が痛み、文字が見えなくなっている。後さんの連絡で和歌山県立博物館の施設活性化事業実行委員会が調査。玉置さんが平成17年に行った解読資料を基に刻まれた文字を訳し、冊子「先人たちが残してくれた『災害の記憶』を未来に伝えるⅣ」に収録した。

 朽津室長は石碑の全体像が不明なため、文化財の指定は難しいとしながらも「字の大きさに統一性がなく専門性がある人が作ったものではないとみられる。しかし、だから価値が低いとは言えない。先人が精いっぱい頑張って伝えなければいけないという思いで残したもの。われわれはその内容を受け取らなければならない」と語った。石碑の文字に墨入れがされていることから、過去の土砂災害発生の日などに合わせて地元の人たちで墨入れし、防災の意識を後世に伝えるイベントとしてはどうかと提案した。

 後さんは「津波や水害を記録する碑は多いが、土砂災害慰霊碑は珍しい。文化財として残すことしか考えていなかったが、専門家の議論の中で作った人の思い、書かれた内容をどう伝えていくかという考えが生まれた。有意義だった」と話した。城和生区長は「住む人が少なくなっているが、保全に力をいれていく。墨入れの行事も今後の課題にしたい」と話していた。

(2018年11月16日付紙面より)

石碑を調査する朽津信明室長(右)と後誠介さん=13日、新宮市熊野川町九重
砂岩製の石碑。基盤は火成岩製。幅31.5㌢、高さ36.5㌢
2018年11月16日
34 病気と上手に付き合う
 温泉病院で世界糖尿病デーイベント  (那智勝浦町 )

 WHOが定める世界糖尿病デーの14日、那智勝浦町立温泉病院(山本康久院長)で糖尿病治療の啓発イベントが開かれた。同病院と同町の糖尿病患者らで組織される「やたがらすの会」などが協力して開催している。今年で5回目、新病院となってからは初。糖尿病患者や健康管理に関心のある地域住民ら41人が訪れた。

 病院内の1・2階を会場とし、血圧や血糖の測定体験、フットケアなど各コーナーを回るスタンプラリーも行われた。運動紹介コーナーでは握力を測定後、担当者がいすを使用した筋力トレーニングなどの運動方法を提案。保健師や薬剤師などによる各種相談も盛況だった。

 同病院内科の医師、石亀綾奈さんが「災害と糖尿病」をテーマに講演。膵臓でインスリンを分泌する力が弱まり、出なくなる「1型」や高齢者に多く、遺伝や環境が原因とされる「2型」など糖尿病の種類や症状を説明した。

 災害については「発生直後は十分な支援が期待できない。最低1週間分の薬、注射キットが必要」と強調した。不規則な避難生活については「患者は日常生活を保つことが難しくなる。血糖は多少、高めでも構わない。低血糖対策にアメなどの準備もしてほしい」と解説した。

 その後は▽ストレスの管理▽十分な食事と水分の摂取▽体を動かす▽ウイルスや感染症を防ぐ―などの避難所で災害を乗り切るための心得を話した。

 同町天満在住の80代女性は「今年で2回目。身近で先生たちと話ができるのでありがたい。薬のことなども詳しく聞けた。改めて、注意しなくてはいけないと気が引き締まった」と述べた。

 山本院長は糖尿病について、「一人で悩まなくていい。悩みなどをシェアするのがやたがらすの会。年々、人数も増えている」と述べ、「この病気は上手に付き合っていかなくてはならない。医療スタッフがしっかりとサポートするので、仲の良い関係を続けていただけたら」と語った。

(2018年11月16日付紙面より)

体験や相談コーナーの様子=14日、那智勝浦町立温泉病院
石亀綾奈さんが災害と糖尿病について講演
2018年11月16日
35 『紀州梅まだい』に全国表彰
 全国地産地消推進協賞受賞  (串本町 )

 串本町大島にある有限会社岩谷水産(岩谷裕平代表取締役)がこのほど、『紀州梅まだい』の取り組みで全国地産地消推進協議会会長賞を受賞した。

この賞は、同協議会が農林水産省と共に地産地消や国産農林水産物・食品の消費拡大を目的として年1回行っている『地産地消等優良活動表彰』の一賞。本年度は生産・食品産業・教育関係・個人の4部門で団体や企業、個人の取り組みを受け付け、全体で123件の応募があった。その後▽取り組みの持続性▽農林水産業振興への貢献▽安定した生産と供給▽利用促進による消費拡大―などを基準とした審査により13件が受賞し、今月3日に表彰が行われた。

 同社は34件の応募があった生産部門で受賞し、同協議会が行った唯一の表彰だという。応募件名は「海と山の融合による『ブランド魚』の開発で地域貢献」。バブル経済崩壊後の苦境を打破するため、同社は平成14年に養殖魚『紀州梅まだい』の開発に着手。17年に魚に適した梅酢配合飼料の特許を取得し、養殖を本格化した。

 ウメは古くから健康食材として親しまれる県の特産品。その評価は養殖魚にも当てはまり、『紀州梅まだい』は梅酢配合飼料により抗生物質などの投薬を要しない飼育に成功していて、栄養価も高いマダイとして高い評価を受けている。19年には紀州梅まだい生産組合を立ち上げて独自の販路開発にも着手。県推奨の衛生管理システムに組合独自規定を重ねてブランド魚として信頼性を高め、県推奨品『プレミア和歌山』の認定も受けた。一連の取り組みは第23回和歌山漁業者実績発表会最優秀賞や第16回全国漁業者交流大会全国漁連海面魚類養殖業対策協議会会長賞に選ばれた経緯がある。

 現在は同社と太田水産で年間15万匹強を、同組合経由で近隣の宿泊施設などを含む国内外へ出荷。同社取締役の岩谷昇さん(30)を軸とする20~30代の若者6人で養殖の現場を支え、この需要に応えている。『進化前進』をスローガンに掲げて日々研究を重ね、『紀州梅まだい』を筆頭に『紀州梅くえ』や『紀州梅シマアジ』と育てる魚種の幅を拡げ、自ら取り組みを積極的に情報発信するなどして養殖を地場産業として未来へつなぐ努力を重ねている。

 次の世代への引き継ぎが思い描ける養殖の確立が同社の目指すところ。その最前線である現場を開発者の父に代わって束ねる岩谷取締役は「父がやってきたことは正しかった。そして自分はこれでまい進していいという確信が得られた。皆がいてくれてこその紀州梅まだいで、この賞は皆がプライドを持ってやってきたことへの評価だ」と語り、共に頑張る新たな担い手を得るきっかけにもなることを期待しながら受賞を喜んでいる。

(2018年11月16日付紙面より)

表彰状などとともに岩谷昇取締役(中)ら現場を担う社員の皆さん=14日、串本町大島
2018年11月16日
36 心に響く音大切に
 郡市連合音楽会中学校の部  (新宮・東牟婁地方 )

 東牟婁郡新宮市音楽教育研究会(太田雅也会長)主催の「第68回郡市連合音楽会」中学校の部が15日、那智勝浦町体育文化会館であった。下里、高田、色川、北山、城南、熊野川、太地、光洋、那智、宇久井、緑丘の11校の生徒らが歌や合奏を発表。緑丘、光洋、那智、潮岬の吹奏楽部による合同演奏もあった。

 尾﨑卓子副会長は教育委員会、設営関係者らに感謝し、生徒らに「無音も一つの音です。思いは音として出ませんが、心の音となります。心に響く音を大事に全ての音を楽しんで。音をやりとりし、良い音を聴き合って良い音楽会にしましょう」とあいさつ。「皆さんご存じのように音は空気を振るわせることで伝わります」と話し、音の科学やピアノの仕組みを解説した。

 全員の合唱『もみじ』で始まり、各校が順に全24曲を披露。保護者、一般の来場者らが聴き入った。16日には小学校の部が同じく那智勝浦町体育文化会館で開催される。

(2018年11月16日付紙面より)

各校が順番に日頃の練習の成果を披露した=15日、那智勝浦町体育文化会館
2018年11月16日
37 子どもの姿見守る  神倉小学校で日曜参観  (新宮市 )
2018年11月16日
38 ビオラなど4種類植える  土建協がボランティアと作業  (新宮市 )
2018年11月16日
39 270人が熊野へ  豪華客船ぱしふぃっく・びいなす  (新宮市 )
2018年11月16日
40 地域貢献や工夫した練習評価  21世紀枠推薦校の表彰伝達式  (木本高校 )
2018年11月16日
41 文化祭を通じて交流  新翔高校「七海祭」に保育園児を招待  
2018年11月16日
42 小学校生活を体験  きたやま保が小学校で体育交流  (北山村 )
2018年11月16日
43 秋晴れの下競技に笑顔  ふれあいグラウンドゴルフ大会  (新宮市熊野川町 )
2018年11月16日
44 ハロウィーン文化楽しむ  ECC古座教室の生徒ら  (串本町 )
2018年11月16日
45 子育てシェアの紹介など  田並劇場で親子交流会  (あったカフェ )
2018年11月16日
46 「うちどく」実践勧める  明神小の子育て講演会  (古座川町 )
2018年11月16日
47 お悔やみ情報
  
2018年11月11日
48 選挙に興味を持って
 新翔生が期日前投票所で職業体験  (新宮市 )

 8日に告示された和歌山県知事選(25日投開票)を受け、県立新翔高校3年生2人が10日、新宮市選挙事務で職業体験をした。生徒らは投票所での仕事を通じ、選挙への理解と関心を深めた。

 2016年7月の参議院議員通常選挙から選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたことを受けて始まった取り組み。将来を担う生徒たちに、早い段階から社会の一員・主権者という自覚を持ってもらおうと市選挙管理委員会が実施した。選挙を身近に感じ、関心を高め、生徒自らに周囲への情報発信源となってもらう狙いもある。

 この日は吾妻京香さん(18)と日浦琳香さん(17)が、期日前投票所となる市役所1階ギャラリーで宣誓書の確認や記入の案内、選挙用紙の交付などを体験した。

 吾妻さんは「将来自分自身に関わってくることだと体験を希望しました。思っていたよりも忙しかったです。投票は当日に行く予定で、若い人たちにももっと投票に来てほしいと思いました」。

 今回の選挙期間中に18歳となる日浦さんは「体験をして、若い人が少ないと思いました。このような機会もあるので、たくさんの人に体験してもらい、選挙に興味を持ってほしいです。投票は当日に行く予定。授業で若い人の投票率が少ないと学びました。自分たちの将来に関わることなので、友達同士で選挙について話をするなどができればいいなと思いました。暮らしやすい地域や国になってくれれば」と話していた。

 新宮市内の7日現在の有権者数は2万4820(男1万1304、女1万3516)人。

(2018年11月11日付紙面より)

事務の体験をする吾妻京香さん(中央)と日浦琳香さん=10日、新宮市役所
2018年11月11日
49 495人が熊野へ
 豪華客船ぱしふぃっく・びいなす  (新宮市 )

 豪華客船「ぱしふぃっくびいなす」(2万6594㌧、全長183・4㍍)が10日午前9時ごろ、新宮市三輪崎の新宮港に入った。495人の乗客が熊野巡りを楽しんだ。

 今回は郵船トラベル(株)主催、千葉県木更津市共催のチャータークルーズ「秋の味覚と世界遺産・熊野古道クルーズ」(2泊3日)。木更津を出発し、横浜、新宮、横浜の行程。

 着岸直後の歓迎セレモニーでは田岡実千年市長が歓迎のあいさつ。垣内宏・新宮港振興会長、宮本昌幸・市観光協会副会長らが郵船トラベル(株)の磯村克生社長、木更津市の田中幸子副市長、松井克哉船長に花束を贈呈。新宮市から記念品を贈り、返礼品を受け取った。

 岸壁では平安衣装の人たちによる出迎えや地元物産展が開かれた。徐福茶や熊野なまずのフライと天ぷらの振る舞いもあった。同日午後4時45分ごろから始まる熊野水軍太鼓の演奏に見送られ、船は午後5時に横浜に向け出港する。

(2018年11月11日付紙面より)

平安衣装姿の女性たちが乗客らを出迎えた=10日、新宮港
2018年11月11日
50 南の国の雪まつりに向け 第24回は2月17日開催 (那智勝浦町)

 第24回商工祭「南の国の雪まつり」(来年2月17日開催)に向けた第1回実行委員会が9日、那智勝浦町商工会館であった。実行委員長の森川起安・南紀くろしお商工会長、名誉実行委員長の堀順一郎町長、各組織からの実行委員ら約30人が出席した。

 平成8年から続く那智勝浦町の冬を代表するイベント。商業の活性化と地域振興、ふるさと再発見、第1次産業の発展などを目的に開催している。地域の経済団体として積極的に働き掛け、地域社会を魅力あるものにすることをコンセプトに、「ふれあい」をイベントテーマに設定している。実行委員会は商工会、水産振興会、観光協会、漁協、農協、森林組合、温泉旅館組合などさまざまな団体で構成されている。

 森川会長は「安心、安全を最優先に」と呼び掛けるとともに、例年の課題である駐車場問題について、公共交通機関やシャトルバス利用の周知を強く求めた。堀町長は「地元の人のみならず遠方の人々にも満足していただける祭りに。町もバックアップしていく」とあいさつした。

 この日は実行委員らの自己紹介、収支予算書の承認、前回の反省会で出た検討課題について話し合った。会場設営や車いすでのトイレ利用、稼働率の増加しているシャトルバスの対応や駐車場の適正利用などについて検討した。次回の会議は、翌年1月末ごろに開かれる。

(2018年11月11日付紙面より)

駐車場の課題について検討する実行委員ら=9日、那智勝浦町商工会館
2018年11月11日
51 誠之助の人柄に触れる 春夫記念館でギャラリートーク (新宮市)
2018年11月11日
52 秋晴れの下大勢でにぎわう  じゃばらの里の収穫祭  (北山村 )
2018年11月11日
53 那智寒蘭会が展示会  11日まで、那智勝浦町体育文化会館で  
2018年11月11日
54 2年に1度の油絵小品展  太田さん、平田さん次回にも意欲  (サンタウンホール )
2018年11月11日
55 町民の力作並ぶ  11日まで、太地町公民館総合展示会  
2018年11月11日
56 ハーモニーは国境を越えて  那智勝浦吹奏楽団23回定期演奏会  
2018年11月11日
57 お悔やみ情報
  
2018年11月09日
58 新宮城跡ツアーを視察
 南紀熊野ジオパーク現地審査  (新宮市 )

 日本ジオパーク委員会は7日、新宮市や那智勝浦町などで南紀熊野ジオパークの現地審査を実施した。

 両市町と太地町、古座川町、串本町、北山村、白浜町、上富田町、すさみ町、奈良県十津川村の10市町村で構成する南紀熊野ジオパークは2014年8月28日に日本ジオパークに認定された。

 4年に1度、再認定の現地審査を受ける必要があり、今回、審査員3人が来訪。地質遺産の保全、活用の仕組みと取り組み、前回審査時からのジオパーク活動の進展などを審査した。

 6日にすさみ町、串本町を訪問。7日は那智勝浦町の「まちなかジオツアー」、新宮市で毎月1回開いている「時空の旅」を視察した。

 「時空の旅」はジオパークガイドの石坂容子さん、福辻京子さんが紹介した。「川の参詣道」として世界遺産となった熊野川で平安時代の上皇や貴族たちが利用した川舟に乗り、江戸時代の石垣が残る新宮城跡などを巡るツアーで2016年から始まった。

 石坂さんが「この城跡の魅力は石垣にある。石の加工や配置などで時代が分かる。石垣は城を守るものか、城主の権力と財力を示すものか、じっくり見てほしい」などと話し、新宮城跡を案内した。

 審査員は各所で質問するなど、石垣に興味を示していた。視察後、福辻さんは「ガイドで大事なのは終わりの時間。今回は開始時間が予定より遅れたが、予定通り終わった。この日のために10回ほど下見し、審査員が何に興味があるのか探りながら案内できた。安全に終えることができて良かった」と話していた。

 日本ジオパーク委員会による再認定の判断は来年1月18日(金)に公表される予定。

(2018年11月9日付紙面より)

案内を受けながら新宮城跡を巡る審査員ら=7日、新宮市
2018年11月09日
59 新宮で人権問題学ぶ 滋賀実行委がスタディーツアー 

 部落解放・人権政策確立要求滋賀県実行委員会(以下、滋賀実行委)の会員18人が6、7の両日、人権研修のため新宮市を訪れた。会員らは「大逆事件の犠牲者顕彰碑」や「中上健次生誕の地碑」、神倉神社、佐藤春夫記念館などを見学しながら同市の歴史や文化を学び、人権問題について理解を深めた。

 滋賀実行委は会員の人権学習の一環として毎年「人権スタディーツアー」を実施している。向井雅男副市長が「人権社会の確立に向け、皆さまと共にまい進していきたい」と田岡実千年市長のあいさつを代読。「今回の研修が実り多いものとなれば」と一行を歓迎した。

 7日の研修では同市春日の市人権教育センター(春日隣保館)で、佐藤春夫記念館の辻本雄一館長が「大逆事件」について講話した。辻本館長は1891(明治24)年にロシア皇太子が襲撃された「大津事件」がきっかけとなり刑法73条(大逆罪)が成立したと説明。以降、明治期の「幸徳秋水事件」、大正期の「虎ノ門事件」、昭和期の「朴烈(パクヨル)・金子文子事件」、「李奉昌(イボンチャン)事件(桜田門事件)」の四つの大逆事件が起こった。辻本館長は「少なくとも三つは冤罪(えんざい)。中でも大石誠之助ら熊野・新宮の関係者が巻き込まれた明治の大逆事件は規模が大きかった」と述べた。

 大逆事件で検挙された誠之助を中心とする関係者らが「紀州グループ」と称されるゆえんについて、辻本館長は「権力の側の命名であってそういうグループが実在したわけではない。危険グループの一掃といった捏造(ねつぞう)になりかねない。彼らはそれぞれの個を基調として時代の動向に時にはあらがい、時には押し流されながら、若者特有の悩みや煩悶(はんもん)を抱えつつ生きていただけ」と語った。

 辻本館長は誠之助が名誉市民となったいきさつやその人柄、思想などを紹介。成石平四郎や高木顕明、峯尾節堂ら他の犠牲者についても説明し、研修に参加した会員らは熱心にメモを取るなどして真剣に耳を傾けていた。

(2018年11月9日付紙面より)

フィールドワークを通じて人権問題を学んだ=6日、新宮市春日
講話に耳を傾ける部落解放・人権政策確立要求滋賀県実行委員会の会員ら=7日、春日隣保館
2018年11月09日
60 活動通じ温かな気持ちに
 城南中でオレンジリボン授業参観  (新宮市 )

 新宮市立城南中学校(中田善夫校長)は7日、各学年を対象に授業参観を開き、「オレンジリボン」の授業を実施した。4年目になる取り組みで保護者らが見守る中、生徒たちは児童虐待などへの学びを深めた。

 オレンジリボンキャンペーンは2004年に栃木県で子どもが虐待を受け、命を奪われた事件をきっかけに始まった。会場となった体育館には3日の文化祭で教職員や保護者らから集まった子どもたちへのメッセージカードが飾られた。森浦展行教諭が授業を進行し、子育てあんしんネットしんぐうの会員らと、市社会福祉協議会の大谷康央事務局長が見学に訪れた。

 2年生の授業では森浦教諭が社会運動に対して支援や賛同を表す「アウェアネス・リボン」の色と意味を説明した。生徒らは協力してオレンジリボンのバッジを作り、カードにメッセージを記入した。最後は生徒を代表して玉置七彩(ななせ)さんがあいさつし、授業が終了した。

 大谷事務局長は「地域と学校がつながることで、一つのきっかけができてくれれば」。子育てあんしんネットしんぐうの川嶋ひとみ委員長は同校の積極的な取り組みに感謝し「『虐待』という言葉は重たいですが、皆が笑顔で相手を思いやる気持ちを忘れないでくれれば」。

 森浦教諭は「温かい気持ちになってもらい、一人で抱え込まずに誰にでも相談してもらえれば」と話していた。

(2018年11月9日付紙面より)

オレンジリボンを作る生徒ら=7日、新宮市立城南中学校
2018年11月09日
61 要救急搬送の目安を説明
 つばき園舎で小児科講座  (くしもと町立病院 )

 くしもと町立病院小児科による公開講座が6日に串本町立くしもとこども園つばき園舎であり、保護者や保育教諭ら約30人が医療機関への救急搬送が必要な子どもの症状などへの理解を深めた。

 この講座は、同病院と地域を身近にする取り組みの一環として前年度から始まった。同病院の勤務医が講師登壇する点を特色にして回を重ねていて、本年度は3回目、前年度からの通算で7回目の実施になるという。

 講師は同病院小児科医員の草野信義さんで、演題は「急ぐ症状・急がない症状」。名田倍也・同病院事務部事務長のあいさつを経て登壇し、新宮・東牟婁地方において小児科医は「絶滅危惧種」と対比できるぐらい数が少なく対応力が限られている点を前置きし、すぐに治療が必要な子どもが円滑に受診できる医療環境づくりへの理解と協力を求めて話を進めた。

 急ぐ症状を判断する目安について▽発熱▽咳や鼻水▽下痢や嘔吐▽皮疹▽けいれん▽頭をぶつけた―といった主訴別に説明。これらの目安は日本小児科学会のサイト「こどもの救急」でも示され、小児救急相談(電話#8000、平日午後7時~翌日午前9時、土・日・祝日午前9時~翌日午前9時)もあるので迷ったときは利用してほしいとアピールした。

 目安に該当した場合が急ぐ症状であり救急搬送が必要だが、けいれんの目安に該当した場合については自家用車で運ぶのは危険(運転者が子どもに気を取られて運転を誤る可能性が高い)なのですぐに救急車を呼ぶよう呼び掛けた。

 草野さんは「(小児科医は)皆さんのためにありたい」と改めて思いを掲げ、診療時間内は気軽な来院、診療時間外や日曜応急診療時は事前に電話連絡をすることへの協力を求めた。余った時間で質問にも気さくに答えて、地域との歩み寄りを深めた。

(2018年11月9日付紙面より)

救急搬送が必要な子どもの症状を主訴別に説明する草野信義さん=6日、串本町串本
2018年11月09日
62 事業主に労働保険加入呼び掛け  新宮労働基準監督署  
2018年11月09日
63 懸垂幕やのぼりで呼び掛け  期日前投票は9日から  (和歌山県知事選 )
2018年11月09日
64 アルベルト・コンタドール氏がキナン本社を来訪  ツール・ド・フランス元王者  
2018年11月09日
65 食に感謝し楽しく交流  北山小でふれあい収穫祭  (北山村 )
2018年11月09日
66 多くの発表や催し楽しむ  来場者ら親睦深める  (宇久井地区ふれあい食事会 )
2018年11月09日
67 3クラブが近畿大会進出 秋の大会などで部員健闘 (串本古座高校)
2018年11月09日
68 歌の鑑賞や斉唱に親しむ  太地メイコール訪問公演  (古座川町 )
2018年11月09日
69 蜂蜜しぼりや芋掘り体験  主催事業で子どもら34人  (潮岬青少年の家 )
2018年11月09日
70 学習や練習の成果を披露  中学校で文化祭・学習発表会  (新宮・東牟婁地方 )
2018年11月09日
71 熱い舌戦がスタート  現職、新人の一騎打ちの公算  (和歌山県知事選、IR誘致や人口減争点に )
2018年11月09日
72 お悔やみ情報
  
2018年11月06日
73 「くじら祭」盛況 数十年ぶりの故郷訪問も (太地町)

 太地町の太地漁港ふれあい広場で4日、第33回太地浦くじら祭(同実行委員会主催、岡本光正実行委員長)が開かれた。

 ステージでは踊りや太鼓、獅子舞などの伝統芸能が披露され、にぎやかな一日が繰り広げられた。食べ物などの販売ブースや体験コーナーには町内外から出店があり、約5000人の来場者でにぎわった。

 太地町ならではの訪問もあった。明治時代に同町からアメリカ合衆国へ移民した人々やその子孫で構成される在米太地人系クラブ(脊古正純代表)の41人が来日。太地町を舞台に捕鯨を巡る世界的な論争をテーマにしたドキュメンタリー映画「おクジラさま」の佐々木芽生(めぐみ)監督も来場した。会員の中には数十年ぶりの里帰りという会員もおり、佐々木監督と共に、にぎやかな祭りを楽しんだ。ステージに招かれた背古代表は「共に楽しみましょう」と呼び掛け、小さい子どもたちの「ハロー」のあいさつに会場から大きな拍手が送られた。

 振る舞いの食べ物では太地漁協の伊勢エビ汁に長蛇の列ができ、会場には44の出店が並んだ。出店数や来場数は、年々伸びを見せている。毎年人気の漁船パレードには乗船を希望する多くの家族連れが整理券を手に集まった。

 ステージでは町民芸保存会の「鯨踊り」や「くじら太鼓」、東新青年同志会による獅子舞といった町内の伝統芸能が披露された他、姉妹都市・白馬村のPRや、太地こども園の園児らの踊り、地元バンドの「BAO」、「ヤブシン」などの出演が花を添えた。

(2018年11月6日付紙面より)

子どもたちの「いさな太鼓」=4日、太地町
2018年11月06日
74 一日も早い完成を願い
 奥瀞道路(Ⅲ期)起工式に150人  

 一般国道169号奥瀞(おくどろ)道路(Ⅲ期)起工式が3日、北山村大沼の村立北山小・中学校体育館であった。関係者や地域住民ら約150人が出席し、鍬(くわ)入れ式や万歳三唱で道路の一日も早い完成を祈った。

 奥瀞道路(Ⅲ期)は2008年に開通した奥瀞道路、15年に開通した奥瀞道路(Ⅱ期)の延伸区間で、同村下尾井―小松間の3・4㌔。16年に事業化し、用地買収率は18年9月末現在8割程度。完成時期は未定。

 災害時の強靱(きょうじん)な道路ネットワークの確保と、救急医療活動の支援、地域経済発展への寄与を目的としている。現状は道路幅が狭くすれ違いが困難な箇所や、急勾配と急カーブにより見通し不良など通行に支障をきたす箇所、雨量による異常気象時通行規制区間が存在する。

 奥瀞道路(Ⅲ期)の整備によって通行時の安全安心を確保でき、新宮市立医療センターまでの搬送時間が短縮される。大型観光バスの通行も可能となり、アクセス性が向上することで観光産業振興による地域活性化が期待される。

 式典で国交省の池田豊人道路局長は奥瀞道路の事業に触れ「期待に応えられるよう整備を進めていく」と式辞。仁坂吉伸和歌山県知事は「人々の暮らしに県境はない。お互いに高め合って栄えていただければ」。渡邉信一郎三重県副知事は「さまざまな機能と大きな効果を持つ重要道路。関係者と力を合わせてしっかりと整備を進めていきたい」とあいさつした。

 来賓の二階俊博自民党幹事長は関係者の努力や応援、活動の積み重ねで整備が前に進んでいるとし「もうひとがんばり努力をし、子どもや孫の時代に北山村はこうなったと言えるよう、みんなで頑張っていこう。皆さんのご奮闘を心から願い、今日の喜びに感謝したい」。浮島智子衆議院議員は安全な通行と観光振興に触れ「北山村の素晴らしさを伝えながら、皆さまと共に頑張っていきたい」と祝辞を述べた。

 山口賢二村長は感謝し「暮らしを守る命の道。近隣市町村と連携できる立派な道路であると思い取り組んでいきたい」と協力を求めた。式典は国土交通省近畿地方整備局、和歌山県、三重県、北山村、熊野市が共催。熊野鬼城太鼓の演奏や地元の女性たちによる手踊りなどが披露された他、きたやま保育所の園児らがお祝いの言葉を述べた。式典後には餅まきもあり、8斗の餅を大勢が拾い集めた。

(2018年11月6日付紙面より)

万歳三唱をする関係者ら=3日、北山村立北山小・中学校体育館
2018年11月06日
75 幻想的光景が注目集める
 橋杭岩ライトアップ  (串本町 )

 串本町くじ野川にある国指定天然記念物・橋杭岩のライトアップが2日から4日まで行われた。今年は3日間とも好天に恵まれる中で実施。弁天島から陸側の岩々などが多彩に照らされ、その幻想的な光景が多くの注目を集めた。

 このライトアップは物件「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界文化遺産登録(平成16年)を祝い行われた企画。好評だったことから同町が企画を継承し、翌年からおおむね年1回実施している。

 橋杭岩自体が同町を代表する観光資源として広く知られているが、前年度は橋杭岩ライトアップが日本夜景遺産に認定され、本年度は観光資源としての橋杭岩がトリップアドバイザーの5年連続エクセレンス認証を受けた。ここ最近は一段と橋杭岩の話題性が高い状況にあり、同町は道の駅くしもと橋杭岩に加えて橋杭漁港や橋杭海水浴場にも臨時駐車場を設けて期間中の鑑賞を受け入れた。

 今年のライトアップの演出は、岩々を10色60基のパーライトで投光し、14基の発光ダイオード(LED)スポットライトでその手前を照らす内容。一定周期で後者のライトが虹色に染まる趣向も交えられ、鑑賞する人々の多くがスマートフォンなどでの撮影を試みながら楽しんだ。

 今年は3日の点灯直前に橋杭海水浴場で開かれたイベント「ハッピーハロウィーンジャズライブinはしぐいビーチ」の仮装パレード一行が同駅へ赴きカウントダウンで開始を盛り上げる場面もあった。

(2018年11月6日付紙面より)

多くの注目を集めた今年の橋杭岩ライトアップ=3日、串本町くじ野川
2018年11月06日
76 目的達成の願い込め
 来年のえと「亥」の色紙  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で来年のえと「己亥(つちのとい)」の色紙作りがピークを迎えた。男成宮司が直筆で1枚ずつ、色紙に「邁進(まいしん)」の文字を書き入れている。今月中旬までに1300枚を完成させる予定。

 色紙の中央にはイノシシが勢いよく走り出す姿が描かれ、那智の滝、初日の出をバックに配している。「邁進」の文字は、恐れることなく目標・目的に向かって前進するという意味の熟語「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」から。

 男成宮司は「目標をしっかりと定め、それに向かってひたすら突き進み、必ずや目標を達成されるようにとの願いを込めて書いています。新しい年が素晴らしい一年となることを祈念しております」と語った。

 発送は今月15日(木)を予定。1枚2000円、送料は2枚以下600円、3枚以上は1200円。申し込みは、はがき、またはFAXで受け付けている。〒649―5301 那智勝浦町那智山1 熊野那智大社(FAX0735・55・0643)。

(2018年11月6日付紙面より)

「邁進」の文字を書き入れる男成洋三宮司=5日、那智勝浦町那智山の熊野那智大社
2018年11月06日
77 ベスト4出そろう
 全国高校ラグビー和歌山大会  
2018年11月06日
78 準決勝進出の4校決まる
 全国高校サッカー和歌山大会  
2018年11月06日
79 秋晴れの空の下で
 那智勝浦町熊野古道ヒルクライム  
2018年11月06日
80 井上文さん文化奨励賞  大桑文化奨励賞と援助団体決まる  
2018年11月06日
81 安心できる年金制度確立に向け  全日本年金者組合新東支部が署名活動  
2018年11月06日
82 差別の加害者にならぬよう  新宮市人権啓発講演会・ふれ愛講座  
2018年11月06日
83 園児との交流楽しむ  日好荘スマイルをわかば保が慰問  (那智勝浦町 )
2018年11月06日
84 尊い犠牲忘れない  宇久井護国神社で例大祭  (那智勝浦町 )
2018年11月06日
85 平和の尊さ心に刻む  下里護国神社で戦没者慰霊祭  (那智勝浦町 )
2018年11月06日
86 さまざまなゲーム楽しむ  ゆうゆうクラブ「ときめき☆サロン」  (新宮市 )
2018年11月06日
87 正しい知識と技術を学ぶ  第3回ドローン無料体験会  (新宮市 )
2018年11月06日
88 すぐに避難行動を  大規模防災訓練に1900人  (那智勝浦町 )
2018年11月06日
89 力を合わせ収穫  潮岬幼稚園がサツマイモ掘り  (串本町 )
2018年11月06日
90 風物詩交えジャズライブ  橋杭海水浴場でイベント  (南紀串本観光協会 )
2018年11月06日
91 道の駅で消防フェア  移動販売車の招待出店も  (串本町 )
2018年11月06日
92 HAPPY HALLOWEEN  ハロウィーン・パーティー盛り上がる  (各幼稚園・保育園 )
2018年11月06日
93 お悔やみ情報
  
2018年11月04日
94 最高総額は1700万円
 新宮城復元資料収集懸賞事業始まる  (新宮市 )

 新宮市は3日から「新宮城復元資料収集懸賞事業」を実施する。最高総額1700万円の懸賞金をかけて天守や大手門、やぐらの復元につながる古写真や設計図などの資料を募る。期間は2021年3月31日まで。

 国史跡「新宮城跡」の文化的価値を損なうことなく適切に保存し、次代に継承するとともに、価値と魅力をさらに高め、まちづくりの中核として有効活用していく目的。

 賞金額は天守1000万円、大手門500万円、やぐら200万円で、復元につながる根拠資料と認められるときは総額、根拠資料の一部と認められるときは審議の上で額を決定する。財源は「新宮市丹鶴城址(じょうし)整備基金」を充てる予定で、今年3月議会に予算措置がとられている。

 設計図や絵画、写真、模型、記録などで精度が高く良質なものが求められている。資料が外国に秘蔵されている可能性から、外国人の視点を取り入れて全世界に向けた広報を実施していく。

 今年5月に設置した諮問機関の「新宮城復元対策委員会」から▽新宮城復元にかかる資料収集のための懸賞金事業▽水野家入部400年事業との連携―の2点について、10月に中間答申を受けた。11月2日、新宮市役所で開かれた記者発表で田岡実千年市長は、復元へのハードルは高いと述べ、取り組みは行政だけでなく、市民の理解と後押しを受けまち全体で進めていくべきとの考えを示し「国内のみならず全世界に向けて広く情報を発信し、資料の発見につなげたい」とあいさつした。

  □     □

■新宮城

 関ケ原の戦い(1600年)で戦功をたてた浅野幸長が紀州に入国した後、支藩新宮に置いた一族の家老・忠吉が01年から築城に着手。19年浅野氏に代わり入国した水野重仲が築城を継続し、2代目・重良の時代の33年に完成した。

 標高約50㍍の最高所に「本丸」、現在の正明保育園には行政機関の「二ノ丸」、旧市民会館横には登城の際の「大手道」があった。熊野川側の「水ノ手」には炭納屋群があり、熊野川流域の備長炭を江戸へ出荷する際の拠点になっていた。熊野灘を行く船を見ることができたことから「沖見城」との別名もある。

 1873年の廃城令を受け、75年までに取り壊され、現在は石垣のみ。2003年に国史跡に指定された。17年4月には「続日本100名城」に選ばれている。

(2018年11月4日付紙面より)

記者発表であいさつをする田岡実千年市長=2日、新宮市役所
2018年11月04日
95 火災想定して初期消火訓練
 施設利用者の避難誘導も  (新宮市社協 )

 新宮市社会福祉協議会は2日、市福祉センターで火災発生を想定した避難・消火訓練を実施。市消防本部職員が見守る中、社協職員10人が利用者の避難誘導、初期消火に取り組んだ。

 福祉センターでは年2回、地震津波と火災を仮定した避難訓練に当たっている。今回は1階給湯室から出火したと見立てた。

 火災を発見した職員が「火事だ、火事だ」と大声で周囲に伝達。消火班が初期消火するが間に合わず、通報班が119番通報した。同時に火災発生を館内放送で流し、避難誘導班が利用者約20人を屋外へ避難させた。

 逃げ遅れがないか確認し、火災発見から約5分で避難が完了した。消防職員は「煙を吸わないようハンカチで口を押さえる対応は良かった」と講評。「出火場所によって避難経路が変わってくる。消火器の場所も覚えてほしい」と呼び掛けた。

 続いて消火器使用を実践した。消防職員が火元に近づいてからピンを抜くこと、回り込みながら消火することなどを説明。職員らは訓練用水消火器を用い、初期消火活動を試みた。

 大谷康央事務局長は「施設は子どもからお年寄りまで利用されている。定期的に訓練することで、万が一火災が発生した際もスムーズに行動できる。今後も訓練を継続していきたい」と話していた。

(2018年11月4日付紙面より)

初期消火訓練に取り組む市社協職員ら=2日、新宮市福祉センター
2018年11月04日
96 佐藤春夫の遺徳しのぶ 筆供養に市民ら70人 (新宮市)

 「文化の日」の3日、新宮市役所前で53回目の佐藤春夫「筆供養」が営まれた。市民ら約70人が参列し、使い古した筆を供養するとともに春夫の遺徳をしのんだ。

 公益財団法人佐藤春夫記念会(舩上光次代表理事)と新宮市教育委員会(楠本秀一教育長)が主催し、2015年まで市民会館前の「筆塚」で営んでいたが、文化複合施設建設工事で一時撤去していることから会場を変更している。

 式典では春夫作詞の市歌斉唱後、茶道裏千家淡交会南紀青年部の髙木宗泉さん(お点前)と谷口宗尚さん(半東)が春夫の写真の前にお茶を供えた。県立新翔高校書道部員の中村奏太君と西村優花さんが筆を置き、参列者が続いた。中村君は「参列できるのはありがたいこと。もう少し字がうまくなればと願いました」と話していた。

 参列した田岡実千年市長は『望郷五月歌』を挙げ「おおらかで美しい自然と、それに彩られた豊かな文化の地、熊野新宮を思い起こす。先人たちの多様な活動で独自の文化を紡いできた新宮市。文化複合施設建設事業が進行中だが、さらなる文化の向上発展のため今後も指導、鞭撻(べんたつ)をいただきながら取り組んでいく」。

 辻本雄一・佐藤春夫記念館長は春夫と魯迅の深い関わりを紹介し「来年は佐藤春夫記念館が開館して30年。至らない点、気付かない点をどしどし発信していかなければならない」とあいさつした。

 「筆塚」は1966年、新宮ライオンズクラブが市民会館前に建立。揮毫(きごう)は春夫の親友だった堀口大學が行い、佐藤千代夫人と堀口夫妻らが除幕した。塚の中には春夫愛用の毛筆と万年筆が納められている。

(2018年11月4日付紙面より)

佐藤春夫の写真の前に筆を供える新翔高校の生徒たち=3日、新宮市役所前
2018年11月04日
97 学習の成果を発表
 中学校で文化祭、学習発表会  (新宮・東牟婁地方 )

 「文化の日」の3日、新宮市と那智勝浦町、太地町の中学校で文化祭や学習発表会があった。生徒らは体験学習をまとめたものや踊り、歌、劇、アート作品など、練習や学習の成果を披露した。

 新宮市立緑丘中学校(橋爪健校長)では、開会で文化祭副実行委員長の植地洸斗君(3年)が「1年生は初めての、2年生は昨年の経験を生かす、3年生は中学校最後の文化祭です。悔いを残さず、いい思い出になるように頑張りましょう」と呼び掛けた。

 橋爪校長は「この日のために、皆さんが細かく先生たちと準備や練習に励んでいたのを目にしました。今日は一生懸命に取り組んで来た成果を発揮していただきたい。スローガンの中にもある『平成最後を盛り上げよう』のように、みんなの思い出に残る文化祭となってもらえれば」とあいさつした。

(2018年11月4日付紙面より)

練習の成果を披露する生徒ら=3日、新宮市立緑丘中学校
3年生が手掛けた『つまようじアート』
2018年11月04日
98 青沼由美さんが優勝
 もみじ会10月月例杯  
2018年11月04日
99 森浦馨介君が優勝
 紀南地区小学生卓球選手権大会  
2018年11月04日
100 乱捕り大会結果
 那智勝浦町民総体  (南紀熊野スポ少 )
2018年11月04日
101 3部門に26チーム参加
 新宮市スポーツ祭典バドミントン競技  
2018年11月04日
102 西さん、北さんが優勝
 平成30年度クラブ、シニア選手権  (那智勝浦ゴルフ倶楽部 )
2018年11月04日
103 ソフトバレーで熱戦展開 那智勝浦町民総合体育大会 (11チームが出場)
2018年11月04日
104 田辺市本宮町で震度4  県南部など広範囲で揺れ  
2018年11月04日
105 町民手掛けた力作ずらり  紀宝町文化展  (4日までまなびの郷で )
2018年11月04日
106 QRコード決済導入支援  キャッシュレス化の普及に向けて  (新宮信用金庫 )
2018年11月04日
107 新宮・東牟婁で5人  平成30年秋の叙勲  
2018年11月04日
108 平和賞受賞と会員推挙  うつなみ画会が自由美術展に出展  
2018年11月04日
109 園児ら元気いっぱいに  かけっこや踊り取り組む  (たづはら保育園 )
2018年11月04日
110 地域の交流深める  佐野区で区民運動会  (新宮市 )
2018年11月04日
111 フラやダンスで多彩に  「ALOHANAくまの」に4千人  (御浜町 )
2018年11月04日
112 469点がずらり  第13回新宮市展始まる  
2018年11月04日
113 お悔やみ情報
  
2018年11月02日
114 合図なくても自主避難を
 「世界津波の日」前に各地で訓練  

 「世界津波の日」(11月5日)を前に1日、県内全域で地震・津波避難訓練が実施された。国や県、市町村、教育機関、自治会などが取り組み、適切な避難の定着を図った。

 「世界津波の日」は2015(平成27)年12月に国連総会で制定された。和歌山県の偉人、濱口梧陵が安政南海地震の際に稲むらに火を付けることで津波から多くの命を救い、その後私財を投じて堤防を築き、村を復旧、復興に導いた故事にちなんでいる。

 那智勝浦町立下里小学校(岡史博校長、児童96人)では、午前10時25分に地震の発生を知らせる放送の後、地震の鳴動を表すアラーム音が2分間流れた。グラウンドの児童らは身を低くしてかがむなどして安全を確保。アラーム音が終わってから体育館横の大丸山(標高50㍍)まで避難した。

 同校では、日頃から地震の発生に備え、授業中や遠足時などさまざまなパターンを想定して訓練を実施している。今回は、休憩時間中の発生を想定した訓練で、放送や教員からの避難指示は出さず、児童各自の自主判断で避難することに取り組んだ。

 訓練後、6年生の宮井聡子さん、田中沙知さんは「グラウンドに集まった後、山に登る前にすぐ一列になれなかった」と反省しながらも「実際起きた時はどうなるか分からないけど、今日の訓練のように頑張る」と話した。

(2018年11月2日付紙面より)

ライフジャケットを手に高台へ駆け上がる児童ら=1日、那智勝浦町
岡史博校長から津波発生時の心構えを聞く
2018年11月02日
115 連携図り円滑な消防を
 3県が合同訓練  

 田辺市本宮町の七越峯付近で10月31日、新宮市、田辺市、熊野市の各消防本部、奈良県広域消防組合消防本部、奈良県防災航空隊による合同訓練があった。3県4消防本部1機関から消防車両13台が出動し42人が参加。相互の連携と防火体制の強化を図った。

 他県消防本部との連携強化や、各消防本部の消防力の把握や連絡体制の確認を行い、和歌山、三重、奈良の県境付近での災害時における円滑な消防活動の構築を図ることが目的。訓練の一部は災害を見据えて、進行やシナリオを与えないブラインド型で実施された。

 新宮市消防本部管轄の県境付近で山火事が発生し、強風にあおられ延焼拡大中との想定で訓練を開始。三重、奈良両県の各管轄の消防本部と、新宮市消防本部からの応援協定により田辺市消防本部が出動した。隊員らは熊野川から水を吸い上げ、連結したホースを使い約200㍍離れた山の上下から放水し消火活動を行った。奈良県の要請により同県の防災ヘリが上空から放水し鎮火。約1時間の訓練を終えた。

 新宮市消防本部の川嶋基正消防長は「ブラインド型訓練ということで難易度も高かったが、実践に近い訓練ができた。大きなミスもなく懸命に頑張ってくれたと思う。今回の結果に満足することなく、反省や検討を重ねて今後の円滑な消防活動に役立ててもらえれば」と講評。「これからも地域住民の協力を得ながら、皆さんの安心安全のために頑張っていきたい」と話していた。

(2018年11月2日付紙面より)

連携を図りながら訓練に取り組む=10月31日、田辺市本宮町
新宮市消防本部の川嶋基正消防長が講評した
2018年11月02日
116 イベント開き親交深める
 病院跡地で「エコ祭り」  (つばさ福祉会 )

 串本町古座の国保古座川病院跡地で10月27日に交流イベント「平成30年度エコ祭り」があり、最寄りの施設「エコ工房四季」の利用者やその家族と地域が一体になって、出店や抽選などの趣向を楽しみ、親交を深めた。

 このイベントは社会福祉法人つばさ福祉会(藤田勝彦理事長)と同法人が運営する施設・エコ工房四季が主催。本年度は「演・食・楽」をテーマに会場を構成し、ステージ発表、各種軽飲食出店、バザーやミニゲームなどが並んだ。

 開会に当たり藤田理事長は、近況としてエコ工房四季は農協と共に農福連携の活動を始めていることを報告しつつ来場を歓迎。引き続いてダンス教室「PHAT DANCE STUDIO」やフラダンスグループ「HAPUNA」のダンスの披露があり、午後は太地町のユニット「ポップバンドBAO」や歌い手「シンガーアツシ」が出演してステージ発表を盛り上げた。

 午前と午後の半ばでは飛び入りカラオケ大会もあり、エコ工房四季の利用者も出演して合唱を披露した。各種軽飲食出店は、当日配布の抽選券が本年度から2店舗を利用してスタンプを集めると挑戦できる形式になったこともあり、早々に完売御礼となる店も出る勢いで利用を集めた。

 終盤では約400枚の抽選券から、藤田理事長による無作為抽出で各景品の当選者を選んだ。農福連携の延長で本年度はJAみくまのの職員が育てたもち米60㌔が提供され、その贈呈式を経て餅まき・菓子まきを行い締めくくった。

 藤田理事長は、農福連携により利用者がエコ工房四季から地域へと出て活動する機会が増え、地域の一員としての感覚が一段と増している状況を喜びつつ来場者の応対に努めていた。

(2018年11月2日付紙面より)

来場者でにぎわう各種軽飲食出店コーナー=10月27日、串本町古座
フィナーレの餅まき・菓子まき
2018年11月02日
117 じゃばら収穫始まる
 昨年並みの100㌧見込む  (北山村 )

 日本唯一の飛び地の村、北山村で1日から、特産品じゃばらの収穫が始まった。女性らが色づいたものを枝切りばさみで丁寧に切り取って籠へ入れた。今年の収穫量は昨年並みの約100㌧の見込みで、作業は今月いっぱいまで続く。

 じゃばらは村内の農家24戸と村営農場の計8㌶ほどの畑で約6000本栽培している。生しぼり、ジュース、ぽん酢、ジャム、シャーベットなどさまざまな商品があり、昨年度の売り上げは前年度より約4000万円増の約2億6600万円だった。今年3月にテレビ番組で紹介されたことから、本年度の売り上げはさらに伸びると見込んでいる。

 村営じゃばら農園管理責任者の宇城公揮さん(42)は「台風にも負けず、今年は果汁もたっぷりで品質の良いものが育ちました」と話していた。

 じゃばらは温暖多雨な気候で寒暖差が大きい北山村の自然条件が生み出したかんきつ系果実。ユズや紀州みかんの自然雑種とされていて、江戸時代から村に分布。名前は「邪(じゃ)を払う」からきているという説がある。大きさはテニスボールほどで、疲労回復に良いとされるビタミンAとC、風邪予防に効果があるカロテンを含むなど栄養価に優れ、皮には抗アレルギー作用があるフラボノイド成分が多く含まれている。予約はインターネットや電話で受け付けている。問い合わせは村じゃばら村センター(電話0735・49・2037)まで。

(2018年11月2日付紙面より)

地元農家がじゃばらを収穫=1日、北山村
2018年11月02日
118 古道に大量のごみ散乱  小狗子峠、守る会が清掃  (那智勝浦町 )
2018年11月02日
119 なんなんねっと特別研修  支援におけるコミュニケーション術学ぶ  
2018年11月02日
120 街頭啓発で人権問題PR  人権啓発推進月間  (和歌山県 )
2018年11月02日
121 手作りおにぎり振る舞う  米作り感謝会  (神内小 )
2018年11月02日
122 仕事への理解を深める  神倉小3年生が社会科見学  (新宮市 )
2018年11月02日
123 創立を記念し礼拝  園児ら祈りささげる  (マリア保育園 )
2018年11月02日
124 防災について常に考えよう  くしもとこども園の総合避難訓練  (串本町 )
2018年11月02日
125 式典や余興で今後に弾み  古座川町民体育館で社会福祉大会  
2018年11月02日
126 忠度まつり2018   
2018年11月02日
127 時代衣装の行列華やかに  第32回あげいん熊野詣  
2018年11月02日
128 熊野の山に雲海  新宮市熊野川町