県内各地でも被害 (那智勝浦町 )
「こんなことは10年に1回くらいではないか。収穫量はどうしても落ちてしまう」―。そう話すのは那智勝浦町熊瀬川にある農事組合法人両谷園の岡洋祐代表だ。10日早朝、一番茶収穫前の色川地域で発生した降霜(こうそう)によって両谷園のメンバーや取り引きする生産者の茶畑の茶葉に枯死(こし)被害が相次いだという。
両谷園は同地域在住の榎本静夫さんが1983年に無農薬の茶の栽培を行う自園自製の茶工場を創設。一番茶を使った「上ほうじ茶」や「ほうじ茶」、「大雲取」などの煎茶が町内外から人気で、個人やスーパーなどに販売している。
当日、被害に気付いた岡代表らは茶畑各所を回り状況を確認。その後、メンバーらで被害に遭い変色した箇所や良い葉も含めて枝をそろえることで木の成長を合わせる整枝を行った。
被害を調査した東牟婁振興局では、今年は暖かく例年より木の成長も早かったことから新芽に霜の被害が出たと見解を示した。
和歌山県農林水産部によると、10日の降霜によって県内では同町に加え、白浜町日置川の茶に新梢(しんしょう)しおれや枯死が。さらに梅では、田辺市と上富田町で果実陥没、傷果(しょうか)、落果、新梢しおれの被害が発生しているという。21日現在、県内全体で被害面積が84・5㌶、被害総額が8022万1000円と報告されている。
同部職員は「2010年に霜の被害は発生しているが、近年は今回のような被害はなかった。適正な温度管理のために暖かい空気を防霜ファンなどで送ることが対策となる」。
岡代表は整枝を終えた茶畑を見つめ「われわれも含め生産者の方々にとって1年かけて育てた木なのでショックは大きいと思う。自分たちが行った方法が木にとって正しいかはまだ分からない。木をリセットした形となった。品質が落ちなければありがたい」と語った。
(2021年4月25日付紙面より)
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緊急事態宣言発出を受け (和歌山県 )
和歌山県は23日、東京都・京都府・大阪府・兵庫県に「緊急事態宣言」が発出されたことを受け、「県民の皆様へのお願い」の内容を見直した。
3度目の発令となる緊急事態宣言。期間は25日から5月11日(火)まで。また、「まん延防止等重点措置」を実施すべき区域に愛媛県が追加された。
これを受け、和歌山県は「大阪府、兵庫県、京都府、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県、宮城県、沖縄県への不要不急の外出を控える」の項目に愛媛県を追加。「政府対策本部が『まん延防止等重点措置』の区域を指定している期間」を「政府対策本部が『緊急事態措置を実施すべき区域』等を指定している期間」に変更した。
県では引き続き▽カラオケ・ダンス等の大規模な催しへの参加を控える▽在宅勤務(テレワーク)の積極的な活用―などを呼び掛けている。
(2021年4月25日付紙面より)
テープカットで竣工祝う (紀宝町鮒田 )
2011年の紀伊半島大水害から今年で10年。相野谷川の氾濫により甚大な被害を受けた紀宝町鮒田地区の高台に一時避難場所が完成し、23日に竣工(しゅんこう)式が行われた。避難場所(約850平方㍍)は海抜20㍍に位置し、今後は鮒田区、鮒田自主防災会と町が連携を深めながら消防車庫の設置など整備計画を進めていくという。
式では西田健町長、東口高士・鮒田区長、国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所の川尻竜也所長、町議会の向井健雅議長、萩野進也・総務産業常任委員長がテープカットし、竣工を祝った。
西田町長は、当時の被害を振り返り「人の命が一番を基本に、安全安心な町づくりに取り組む」とあいさつ。東口区長は高台整備に感謝し「町では日本で最初のタイムラインを策定し、鮒田区でも生活タイムラインをつくった。これからもこの地区で防災の取り組みを頑張りたい」と述べた。
大水害時、鮒田地区は約13㍍浸水し、家屋の全壊が4棟、大規模半壊が127棟、半壊が41棟、土砂による全壊1棟など181棟が被害を受けた。区では水害を教訓に2018年、高台用地を確保。熊野川で掘削した土砂を活用して紀南河川国道事務所が整備し、今年3月末に完成した。
想定を超える浸水に備え、一時避難場所より高い海抜60㍍の地点にも避難場所を整備した。
(2021年4月25日付紙面より)
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新宮小売酒販組合らが街頭啓発
新宮小売酒販組合(辻良治理事長)などは23日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で未成年者飲酒防止・飲酒運転撲滅キャンペーンの街頭啓発を実施した。組合員ら約20人が買い物客らにチラシとティッシュを配った。
毎年4月は「未成年者飲酒防止強調月間」。和歌山県全体では2000年から、新宮組合では1993年から街頭キャンペーンを実施している。
国税庁では20歳未満の者が飲酒をしてはいけない理由について▽脳の機能を低下させる▽肝臓をはじめとする臓器に障害を起こしやすくする▽性ホルモンの分泌に異常が起きるおそれがある▽アルコール依存症になりやすくなる▽20歳未満の者の飲酒を禁ずる法律(未成年者飲酒禁止法)がある―を挙げている。
この日、同組合以外に参加したのは、新宮市立少年相談センター、新宮料理飲食業組合、フランチャイズチェーン協会、(株)オークワ、紀南酒造組合などの皆さん。
啓発活動は、ソーシャルディスタンスの確保や手指消毒、「なるべく声を発さない」などの新型コロナウイルス感染症対策を講じた上で実施。
辻理事長の開会宣言の後、マスクと手袋を着用した参加者らは「飲まへん、売らへん、勧めへん」「二十歳未満の飲酒は法律で禁止されています」「年齢が確認できない場合は、新宮小売酒販組合加盟店は酒類の販売はいたしません」とエンドレステープが流れる中、買い物客らに啓発物資を渡した。
強調月間に当たり、辻理事長は「未成年者はまだ体ができていないため辛抱いただきたい。お酒は二十歳になってから楽しんで」と呼び掛け。
新型コロナの影響で規模縮小となった啓発活動や、小売店や飲食業など多くの事業者が長引くコロナ禍により売り上げ減などにあえぐ現状に対し「多くの事業者が苦労していると思う。コロナが終息し、みんなでワイワイとお酒を楽しめる日が早く来れば」と話していた。
(2021年4月25日付紙面より)
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松阪市スポ少交流柔道大会
なちかつGGCクラブ大会
創立120周年記念事業で (新宮高校 )
今年創立120周年を迎える新宮市神倉の県立新宮高校(東啓史校長、生徒541人)で、生徒有志による「生徒ホールリニューアルプロジェクト」(進藤友華代表)が始動した。11月に開催予定の除幕式に向け、生徒主導で生徒ホール(食堂)や周辺スペースの空間デザインを行い、生徒憩いの場を創造していく。
同校の前身となる旧制新宮中学校は1901(明治34)年、旧制新宮高等女学校は06年に開校し、戦後の学制改革を経て48年に新宮高校が発足。これまでの卒業生は総計3万6000人を超え、同市の名誉市民である佐藤春夫や中上健次をはじめとした著名な文化人やスポーツ選手を輩出している。
生徒ホールは中庭に面した食堂施設のことで、築47年、広さ約334平方㍍。改装に際して屋外に小規模の公園スペースを設け、旧制新宮中学校の正門を再建したモニュメント設置の計画があるものの、基本的なデザインは生徒主体で行い、教職員や新宮高校創立120周年記念事業実行委員会(委員長=西哉素史・同窓会会長)はサポート役に徹する。
21日の昼休みにはプロジェクトメンバー21人が集まり、5月25日(火)のプレゼンテーションに向けた会議を開いた。全員が昨年導入されたタブレット型パソコン端末を持参。最初にデザインの基礎となる全校生徒のニーズを集約するため、週内に現状の食堂の課題や改善点を考えて共有する方針を決めた。
今後はパソコンの共同作業やチャット、アンケート機能などを駆使し、多忙な学校生活の中でも効率的なアイデア出しを行い、試行錯誤を繰り返してデザイン案を磨いていく。
進藤代表は「校内放送で創立120周年のことを知り、自分たちが卒業した後も、後輩たちに何か残していけるものをと考えて参加を決めた。みんなが過ごしやすく、明るい食堂にしたい」と意気込みを語った。
□ □
■新宮高校創立120周年記念事業実行委員会
同窓会、新中会、振学会、学校が一体となって設立した団体。これから同校で青春時代を過ごす若者たちに憩いや思い出の場所を提供するため、同窓会室や食堂リフォームなど、さまざまな記念整備事業を展開していく。
現在、記念事業に関わる寄付を募っており、問い合わせは新宮高校(電話0735・22・8101)まで。
(2021年4月24日付紙面より)
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県職員が清掃活動 (新宮市・那智勝浦町 )
東牟婁振興局新宮建設部は22日、国道168号、同169号、県道那智山勝浦線で本年度初めてとなる清掃活動を実施した。職員20人が参加し、各箇所でごみ拾いに取り組んだ。
活動は観光客や地域住民たちの快適な道路利用や景観美化を目的に東牟婁地域の玄関口である3カ所で毎年4、8、12月の年3回実施している。
参加者は2人一組となって道路を清掃。那智勝浦町では、かつうら御苑前や体育文化会館などの歩道や道路沿いに落ちている吸い殻や空き缶、ペットボトルなどのごみを丁寧に拾っていった。
同部職員は「近年では、ごみの量自体は減少傾向にあると聞いていますが、たばこの吸い殻やお菓子の袋などの細かなごみが見られました。景観を保つため、私たち職員はもちろん、多くの方々により一層の美化意識を高めてもらえれば」と話していた。
(2021年4月24日付紙面より)
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シミュレーションで流れ確認 (紀宝町 )
5月中旬から開始する新型コロナウイルスワクチンの集団接種を円滑に実施するため、紀宝町は22日、接種会場の町生涯学習センターまなびの郷でシミュレーションを行った。
1時間で40人接種が可能か検証するためで、町内医療機関の医師、看護師、被接種者役の役場職員、熊野市消防本部紀宝分署の署員ら約60人が参加。スタッフはサーモグラフィーで検温した被接種者を会場内に案内し、予診表に記入漏れがないか確認。予診室に誘導して医師が問診、看護師が接種した。円滑な運営もあって1時間40人の目標を達成し、最後は接種後のアナフィラキシー発症を想定して診察から搬送までを訓練した。
参加者からは「マスク越しだと呼び出しの声が聞こえない」「脱衣スペースが必要」「入り口で密になる」などの意見があり、レイアウト変更の提案があった。視察した西田健町長は「協力していただいた医師の方々に感謝します。今後はスムーズな接種につながるよう課題解決に向けて努力する」と話していた。
町は集団、個別の両接種を並行して行う計画で、高年齢順に85歳以上の希望者から段階的に予約を受け付ける予定。すでに65歳以上の約3900人に接種券や予診表などを郵送した。
(2021年4月24日付紙面より)
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親子両輪の茶摘み始まる (古座川町 )
古座川町三尾川(みとがわ)、上田正弘さん(56)宅で今年も、親子両輪の茶摘みが始まった。少量だが出荷もしていて、5月には新茶を出す方向で作業に励んでいる。
陸上交通の発達により物流が盛んになる以前はみそと並んで自家製が普通だった茶。熊野地方では郷土食「茶がゆ」の食文化も発達するなど生活に身近な作物で、今も新芽を摘んで自家用とする人は少なくない。
上田さん宅のチャの木は生産出荷を目的とした畑ではなく、ほどよく木陰になる山の裾に根付く。母・良惠さん(87)は嫁いで半世紀以上、茶摘みに励み家庭の味を守り続けている。父が先立ち、母から今きちんと受け継がないと幼少から親しんできた味が途絶えてしまうと直感した正弘さんは、以来本腰を入れて母と茶摘みをするようになった。
自家製の茶をおいしくいただくための良惠さんのこだわりは奥深く、3年目の今も叱られながら日々作業。▽次に収穫する芽を残して新芽を摘む▽祖母の代にはすでにあった鉄釜で蒸してから炒る▽今では入手困難になったむしろを長持ちさせるため厚紙を敷いた上で手もみする▽混ざり物はこまめに取り除く―など、かける手間の一つ一つが慣れ親しむ家庭の味を守る上で欠かせないとして懸命に教わっている。
「市販の茶と母が作る茶は味わいが違う」と正弘さん。母が受け継ぎ半世紀以上培った自家用の知恵を自分も受け継ぎ、茶畑育ちの市販の茶が主流となった時代だからこそ昔ながらの自然のままを飲んでほしいという思いで「上田農園」の屋号を掲げ、両輪で仕上げた茶葉を出荷しているという。
今年は新芽の成長が早く、21日から茶摘みを開始。正弘さんは「両親が守ってきた実家を自分の代で荒らすのではなく、何か一つでも作って生かしたい」という思いも力にして日々作業に励んでいる。
(2021年4月24日付紙面より)
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【第33回】ファストフードは食べちゃダメ?
子どもはファストフードが好きですよね。「ファストフードを子どもに食べさせたくない」―そういう方は私の周りにもいます。確かに、明らかにヘルシーじゃないというイメージがありますよね? でも絶対に駄目!ということはありません。実際に、ファストフードの健康被害を訴える研究論文は特に海外にたくさんあります。でも、そのほとんどが、ジャンクフードを毎日摂取した結果とか、週に3回以上ハンバーガーを食べると、とかいう極端なものなんです。日本で出回っている怖い話のほとんどはこういった極端な研究結果を基にしたものが多いので、ネットの情報に過敏になる必要はありません。そして、何か一つのものを食べ続けることはファストフードに限らず、健康に害を与えます。塩だってそうですよね? つまり極端にたくさんでなければ、何の問題もないということなんです。
ではファストフード店を利用するとき、何を意識すればより良いかをお伝えしたいと思います。一つ目は栄養です。ファストフードは、栄養は偏りがちですね。取ったものではなく、取れなかったものを意識してください。野菜が不足しがちなメニューが多いので、セットにサラダや野菜ジュースを付ける。翌日は野菜を多めの献立にするなど、その当日じゃなくてもよいので、栄養を補うことを意識してあげてください。
そしてもう一つ、ジャンクフードは基本的に味付けが濃いものが多いですよね。いわゆる大味です。味の嗜好は、完全にその食環境で決まります。つまり、幼少期から濃い味付けのものばかり食べていると濃い味付けのものしかおいしいと感じられなくなってしまうわけです。これは、糖分の過剰摂取や塩分過多にもつながるので、やはりヘルシーではありませんよね。でも、味覚形成のためにはいろんな味に触れることはとても有益です。だからこそ、家では普段、比較的薄味のものやだしを利かせた献立にするのがおすすめです。
毎日ファストフードを食べるという人はいないと思いますが、禁止せずほどほどがちょうどよいのです。特別なお楽しみとして私は月に2回くらいを上限にするのが、ちょうどよいかなと思っています。
最後に一番意識してほしいことをお伝えします。それは、楽しんで食べること! 食べるものがファストフードでも、ジャンクフードでも、子どもと共有する、大切な食事の時間です。変に神経質になって、「野菜も食べなさい」とか「野菜ジュースにしなさい」とか無理強いする必要はありません。取れなかったものは1週間くらいかけて調整すればオッケーです! むしろ、食べるとなれば思い切り楽しんで、たくさんお話をしながら楽しくいただきましょう! お母さんが笑顔で食べること! それが子どもの心には一番の栄養です。
(2021年4月24日付紙面より)
初日は135人が来場 (那智勝浦町 )
那智勝浦町は19日、同町の体育文化会館で75歳以上の町民を対象に新型コロナウイルスワクチンの集団接種を実施した。近隣町村で最も早く、初日は135人が接種した。4月分の接種は22日(木)まで行われる。
町はこれまで会場設営や会場運営の訓練を実施している。この日は医師、看護師、保健師、消防職員、職員など計64人が従事した。
ワクチンはファイザー製で15日に1箱(195バイアル、975回接種分)が届き、26日の週に1箱配分されるとしている。
先月22日に75歳以上の町民3639人に接種券を送付。今月1日に締め切り、集団接種希望者は1800人だった。
4月の接種人数は19日135人、20日が90人、21日は130人、22日は130人の計485人のため、予定接種人数を上回ったことから高齢順で接種することとなった。
2度の接種が必要なため、次回は5月10日(月)から13日(木)まで実施。ワクチンの配分次第では、同月17日(月)の週以降は週3回、集団接種を予定している。
町によると、ワクチンの無駄を省くため、接種券持参者を対象に集団接種の当日キャンセル待ちの接種も行うという。受け付けは終了時間の1時間前まで。医療機関による個別接種は現在、準備を進めているという。
接種者は検温後、本人確認と受け付けを済ませ、問診。続いて、診察と接種を行い、「接種済証」が配布後、15~30分待機して帰宅となる。所要時間は1時間ほど。
現場を視察した堀順一郎町長は「ワクチンの数が少ないため、お待ちいただく方々には心苦しい限りです。入手次第、接種できる態勢を早急に整えたい」。
接種については「副反応の不安もあるかと思いますが、コロナ終息にはワクチンが有効。安心のためにもできる限り皆さまに接種していただきたい」と語った。
最初に接種した同町下里在住の男性(97)は「痛みはなかった。コロナは不安なので一安心できた」と話していた。
ワクチン接種などに関する問い合わせは同町役場新型コロナウイルスワクチン接種相談窓口(電話0735・29・6137)まで。
(2021年4月21日付紙面より)
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役場本庁で当選証書付与 (串本町選挙管理委員会 )
串本町選挙管理委員会(橋本新蔵委員長)が19日、前日執行の町長選挙と町議会議員一般選挙の当選証書を付与した。当選者の任期は5月1日(土)から2025年4月30日(水)までの4年間。
両選挙は13日に告示、18日に執行した。いずれも定数超の立候補があり、選挙戦を経て町長選は現職の田嶋勝正さん(62)が連続4期目の再選を果たし、町議選は最多得票の現職・清水健太郎さん(43)を筆頭に現職11人、新人2人が当選した。
一夜明けて当選証書の付与は役場本庁の一室で午後1時30分に実施。橋本委員長はまず、両選挙における投票用紙の二重交付と投票者数の計算の誤りにより確定が遅れた件について今後の対策の考えを示しつつ謝罪した。その上で「(次の4年間には)少子高齢化、さらに人口減少と私たちの未来に関わる大きな問題が待ち構えている。多くの方の付託を受けて町長や町議になられた皆さんには、まずは健康に留意していただき、町民の皆さんがこの町に生まれて良かった、住んで良かったと思えるようなまちづくりのため、共に切磋琢磨(せっさたくま)して活躍することを期待する」と述べ、町長、次いで町議の当選者一人一人に同証書を付与した。
町議については任期開始と同時にゴールデンウイークの連休に差し掛かるため、明けて早い段階で同町議会の臨時会を開いて正副議長の選出、議席の指定、各委員指名など所要の体制固めをし、次いで6月に迎える任期最初の定例会に臨む予定。
(2021年4月21日付紙面より)
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熊野市役所で交代式
熊野市消防団長交代式が市役所で行われ、退団した曲田正・前消防団長(72)に代わって、橋本智英・前副団長(66)が団長に就任。河上敢二市長がそれぞれに辞令を交付した。
橋本新団長は1978年4月、市消防団育生分団に入団し、2013年4月から副団長として団長を支えてきた。「地域のつながりを密にし、団としても地域を巡回して問題箇所がないか確認したい」と述べた。
曲田さんは1974年3月に有馬分団に入団。2015年4月から団長として活動し、退任まで47年もの長期間、市民の生命財産を守るために努めてきた。「市、消防本部、団など多くの協力で続けてこられた」と感謝した。2人は消防庁長官からの永年勤続功労賞授与や市政功労者表彰など多くの表彰歴がある。河上市長は曲田さんの労をねぎらい、橋本団長には「人望と信頼がある」と述べて防災の要、市民の代表として期待を示した。
(2021年4月21日付紙面より)
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管内不当要求対策協議会 (新宮警察署 )
新宮警察署(山田守孝署長)と県警察本部刑事部組織犯罪対策課は19日、同署で「新宮警察署管内不当要求対策協議会」を開いた。環境省や国土交通省近畿地方整備局、東牟婁振興局、新宮税務署、新宮市、那智勝浦町、太地町、北山村の各職員ら57人が出席。管内における行政機関への不当な要求や介入に対処するための意見交換を行った。
同協議会は、管内の行政機関の幹部職員が、公正な職務の遂行を妨げるなどの不当要求行為に対する対応方策を身に付け、組織として不当要求に適切かつ的確に対処するために設置。関係機関の連携を図り、情報交換や対処方針などについて協議するため、昨年8月に引き続き2回目の実施に至った。
現在の全国の指定暴力団組織数は24組織で、令和2年末現在で約2万6000人の暴力団勢力を把握している。
県内では昨年12月末現在で、指定暴力団傘下組織数7組織、約90人の暴力団勢力を把握している。おととしには自治体行政へ不当に介入し、特定の地域において公共工事を手掛ける事業者に対し、不当要求などを繰り返していたフィクサー(黒幕)的な人物を詐欺事件などで検挙している。
開催に当たり、組織犯罪対策課の阪口豊課長は「行政対象暴力は公平・公正であるべき行政をゆがめるものであり、これに屈すれば行政に対する県民の信頼を損ない、企業や住民にまで被害が拡大するおそれがある」とあいさつ。
公共事業への反社会的勢力の介入阻止は関係機関の協力なくてはなし得ないものであると述べ「引き続き反社会的勢力の排除の推進を図っていただくとともに、警察とのより一層の連携を」と呼び掛けた。
山田署長は「近年の組織犯罪情勢は、警察による取り締まりを免れつつ、経済的利益を得るためにより巧妙にその活動を変化させており、依然として社会に対する大きな脅威となっている。特に暴力団は、暴力団関係企業や共生者を隠れみのに活動実態を秘匿化・不透明化するとともに、社会経済の発展・変化に対応して資金獲得活動を多様化させており、強固な人的・経済的基盤を維持している」と懸念。
依然として反社会勢力の、企業や行政に対する企業対象暴力事犯は高水準で推移していると述べ、「行政機関相互、そして警察とが結束し一致団結して暴力団など反社会的勢力の排除につなげていきたい」と協力を求めた。
(2021年4月21日付紙面より)
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春季近畿高校野球和歌山県予選
町議選は13人の新議員決まる (串本町 )
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 5,934 | 田嶋 勝正 | 62 | 無 | 現 |
3,430 | 小野 恵 | 69 | 無 | 新 |
当日有権者数 13,617人
投票者数 9,634人
投票率 70.75%
□ □
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 1,158 | 清水健太郎 | 43 | 無 | 現 |
当 | 835 | 吉村聡一郎 | 50 | 無 | 現 |
当 | 818 | 北地 稔 | 64 | 無 | 新 |
当 | 711 | 角 寛 | 65 | 無 | 新 |
当 | 672 | 水口 崇 | 62 | 無 | 現 |
当 | 626 | 芝山 定史 | 64 | 無 | 現 |
当 | 579 | 鈴木 幸夫 | 69 | 無 | 現 |
当 | 555 | 長脊 守 | 70 | 無 | 現 |
当 | 552 | 五十川清紀 | 72 | 無 | 現 |
当 | 507 | 島野 靖 | 52 | 無 | 現 |
当 | 476 | 仲江 孝丸 | 63 | 共 | 現 |
当 | 458 | 橋爪 和雄 | 65 | 無 | 現 |
当 | 383 | 沼谷 美次 | 77 | 無 | 現 |
365 | 末永 潔 | 69 | 共 | 新 | |
349 | 松下 修巳 | 66 | 無 | 現 | |
293 | 尾﨑 公 | 70 | 無 | 新 | |
202 | 西尾 寿夫 | 80 | 無 | 新 |
当日有権者数 13,617人
投票者数 9,634人
投票率 70.75%
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太田小児童がイチゴ狩り (那智勝浦町 )
那智勝浦町立太田小学校(上地巳奈子校長)の全校児童20人は16日、イチゴ狩りで同町中里の太田農園を訪れ、甘く実った「まりひめ」をおなかいっぱいになるまで堪能した。
同農園の太田美保さんが地元の子どもたちを招いて実施している恒例行事。昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となっていたため、児童にとっては2年ぶりのイチゴ狩りとなった。
太田さんは「甘いイチゴを見分けるポイントは、へたの近くが白く割れていること」と説明。児童はミニバケツを片手にハウスへ駆け出し、真っ赤に実ったイチゴを収穫してかぶりついた。最後は家族への土産分を収穫。花の構造やミツバチを使った受粉について学ぶ姿も見られた。
この日は児童会(仲地主琉会長)による1年生歓迎会もあり、じゃんけん鬼ごっこやじゃんけんピラミッド、だるまさんが転んだをして一緒に遊んだ。1年生4人は名前と好きなものを発表し、「よろしくお願いします」とはにかんだ。
仲地眞洋君(1年)は「イチゴがたくさん食べられて楽しかった。何個食べたかは覚えていない。小学校の上級生はみんな優しい」と話していた。
(2021年4月18日付紙面より)
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くろしお児童館で開講 (新宮市 )
新宮市佐野のくろしお児童館で15日、よさこいソーラン教室が始まった。小学生9人が参加し、鳴子を響かせて練習に汗を流した。
同館で10年以上続く教室。子どもたちに楽しく汗を流してもらおうと企画され、当時よさこいチーム「ハレヤMISAKI」に参加していた前田優香さんを招いて始まった。
毎年4月に開講し、黄色いTシャツをトレードマークに新宮秋まつりや佐野柱松、南紀海彩まつりなどに出演。昨年度は新型コロナウイルス感染症のため活動を休止していたが、感染対策を取りつつ9月に開講し、月2回練習に励んできた。
初回のこの日は新メンバー4人を迎え、GreeeeNが歌うみんなでよさこいプロジェクト総踊りテーマソング「この地へ~」の練習に取り組んだ。鳴子の握り方やステップ「ランニングマン」を覚えた後は、早速振り付けの練習に入っていた。
前田さんは「テンポも速くなく、誰でも踊れる曲を選んだ。新型コロナの再拡大で先は見えないが、子どもたちも一生懸命練習しているので、どこかで発表する場があればと思う」と話していた。
同館では現在もよさこいソーラン教室の参加者を募集している。問い合わせは同館(電話0735・31・9640)まで。
(2021年4月18日付紙面より)
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県消防操法大会に向け訓練 (紀宝町消防団 )
7月11日(日)に開催される三重県消防操法大会に出場する紀宝町消防団(逢野統一団長)の団員5人が9日から訓練を開始した。
消防団員の技術向上と士気高揚を図るため、各消防団がいかに早く正確にポンプの放水を行うかを競う大会。2年に1度、鈴鹿市の県消防学校で開催され、優勝団は全国大会に出場する。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となり、今年の開催に至った。
熊野市、御浜町、紀宝町の消防団で組織する県消防協会紀南支会の代表として持ち回りで出場しており、紀宝町は7年ぶりとなる。
メンバーは石垣佳祐さん、木山裕就さん、山本康人さん、瀧之上修平さん、上地悠太さんで小型ポンプ操法に出場する。
訓練は毎週2~3回、紀宝町井田の熊野市消防本部紀宝分署で行う。同分署の小田敏雄・分署長らが指導し、団員は訓練礼式の習得に励んでいる。5、6月は大会に向けてポンプと資機材を使った訓練に取り組む。
逢野団長は「3市町の代表としてベストを尽くすために、けがや事故がないよう頑張ってもらいたい」と話していた。
(2021年4月18日付紙面より)
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ジュニアクイーンズレスリング選手権 (新宮高校 )
県立新宮高校レスリング部の中川夏希さん(3年)が10、11の両日に開催された全国大会、JOCジュニアオリンピックカップ「令和3年度ジュニアクイーンズカップ・レスリング選手権大会」(東京都・駒沢オリンピック公園総合運動場)に出場し、ジュニアの部53㌔級で3位に入賞した。
この大会での同校女子入賞は初で、顧問の藪中教諭は「コロナの影響により学校の休校や女子の大会がしばらく中止となっており、実戦感覚を養えずにつらい時期を過ごしていたように感じます。モチベーションを保つのも難しかったと思う中、努力の結果がこの成績につながった。自分のことのようにうれしいです」とたたえた。
ジュニア競技の質的向上と、オリンピックや世界選手権大会で活躍できる選手の発掘・育成が狙い。2009年まで「全日本女子レスリング選手権大会」で行われていたが、シニア部門が「全日本選抜レスリング選手権大会」に吸収されたため、残ったカデット以下を独立した大会として翌10年に改称された。
昨年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止。今年は小学生、中学生の両部門を取りやめ、カデット(04~05年生まれの者)とジュニア(01~03年生まれの者)のみの開催となった。
ジュニアの部53㌔級には11人が出場した。中川さんは2回戦から登場し、2―0で勝利。準決勝で大会を制した藤波朱理さん(三重県・いなべ総合学園高)に敗れたものの、伝統の新宮高校レスリング部に新たな歴史を刻んだ。
中川さんは日頃、指導してくれる藪顧問や周囲の人たちへの感謝を述べ「小学生以来、2度目の全国出場で結果には少し安心しました。1年半ぶりの大会で不安と焦りが大きく緊張した。それに伴って自分が思っている技が出せないなど、納得のいく試合ができませんでした。今後は技術の向上も高めたいですが、メンタル面を強化していければ」と話していた。
(2021年4月16日付紙面より)
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大勝浦で「弁天祭」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の大勝浦地区にある弁天島で14日、弁天祭が営まれた。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から祭りを守り継ぐ弁天島保存会(猪飼伸、宏(こう)両代表)の役員5人が参列し、神事のみの斎行となった。
弁天祭は一年で最も潮が引く旧暦の3月3日に合わせて実施しており、干潮時には磯伝いに歩いて島へ渡ることができる。例年は多くの参列者が商売繁盛や大漁、芸能の上達などを祈願する祭りで餅まきも盛大に行われている。
弁天島は古くから「勝浦三景」の一つに数えられる景勝地で、島には「白蛇弁天」が祭られている。近年ではパワースポットとしても注目を浴びており、町外からも参拝者が訪れている。先日も大阪府在住の女性らから祠(ほこら)と祭壇の寄贈があった。
この日は祭りの前に役員が島周辺を清掃。勝浦八幡神社の髙橋正樹宮司が神事を執り行い、役員が玉串をささげた。髙橋宮司は「年に1度のお祭り。海の安全や豊漁、商売繁盛に加え、コロナの終息を祈願しました」と話した。
保存会の宏代表は「コロナ禍の中で祭典が無事にできたことをお喜び申し上げます。今回は私たちに世代交代してから初めての例大祭。今後も可能な限り続けていきたい」。
兄の伸代表は「来年はコロナも終息し、通常通りに盛大にできればうれしい」と語った。
(2021年4月16日付紙面より)
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交通課員ら春交安の一環で (串本警察署 )
串本警察署が12日にJR串本駅前で自転車安全利用街頭啓発、13日に串本町の商栄会通りと新町通りの交差点で子ども見守り活動(=街頭指導)に取り組み、子どもの通学を交通事故から守る機運醸成に努めた。
春の全国交通安全運動(6~15日)に基づく諸行事の一環で、いずれも児童生徒の下校時間帯をターゲットにして実施した。
自転車安全利用街頭啓発は同署交通課の課員2人に加え、きのくにさわやかマナーアップキャンペーンで協働関係にあるJR串本駅の三輪順平駅長も協力。3人チームで学生や自転車利用者に啓発物資を配り、後でその内容を確かめるよう呼び掛けて関心を促した。
物資には2019年4月施行の県自転車の安全利用の促進に関する条例に明記された自転車利用者等の責務や促進する県の責務を紹介するチラシを同封。自転車は車両の一種でルールやマナーの順守が利用者に求められることや、交通事故を起こした場合に被害者への賠償責任が発生することを伝えて安全運転に努めることの大切さを考え意識してもらう内容となっている。
13日は同署交通課の宮井大輔課長ら5人が小雨決行で交差点一帯に立ち、交差点は歩行者の横断を最優先とすることを交通整理によりドライバーへ意識付けた。宮井課長によると幹線から外れた交差点だが交通量が多く、かつ通学路になっている点で交通事故の危険度が高いため今回の街頭指導に踏み切ったという。
この日は可搬式オービス(速度違反自動取締装置)を持ち込み、ゾーン30の意識付けも試みる計画だったが、雨天のため中止。取り締まりは実施できなかったが、この行動を通して危険相応に機運が高まることを願い、できる活動を展開した。
(2021年4月16日付紙面より)
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紀宝町山歩き部会に22人が参加
紀宝町山歩き部会は11日、新宮市熊野川町嶋津で筏師(いかだし)の道を散策するツアーを開催。最高齢86歳を含む22人が約4・5㌔を3時間かけて歩いた。
筏師はかつて、北山川流域で伐採された木を筏に組み、熊野川を経て下流の新宮まで運んだ。筏師が下流から自宅まで歩いた山間の道が「筏師の道」と呼ばれ、70年ほど前まで使われていた。
北山川の筏は600年以上の歴史があり、激流を下る筏師の技術は全国でも有名だったという。
嶋津は三重県と奈良県の県境にある和歌山県の小さな飛び地で北山川沿いの山村。嶋津観光協会の平野皓大さんが案内した。参加者は嶋津で筏師の歴史を学びながら、山を越えて対岸の熊野市紀和町木津呂にあった渡し場まで歩いた。
毎月楽しみにしていると言う参加者は「コロナ禍で外出する機会が少なくなってきているので、こうして月に1度集まって歩くのはとてもありがたい」と話していた。
次回の山歩き部会は、尾鷲市の馬越峠からおちょぼ岩を歩く健脚コースを予定しているという。
(2021年4月16日付紙面より)
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カレンダーに作品掲載 (太地町 )
太地町は2021年度版の「まちのカレンダー」を作製し、3月中旬に町内全戸に配布した。本年度は同町の石垣記念館が開館30周年を迎えることから、同町出身の画家・石垣栄太郎氏(1893~1958年)の絵画作品が表紙や各月を飾った。
カレンダーは21年4月から22年3月までの12カ月間に町内で実施される主な行事や、保健衛生関係行事、ごみ収集日程などが一目で把握できるように作られている。
カレンダー上部には例年と同様の児童の標語に加え、太地いさな句会の俳句も掲載している。また、各家庭の予定を書き込むスペースもあり、町民から好評を得ている。
昨年度は同町の姉妹都市であるオーストラリア・ブルームにスポットを当て、その歴史や交流を行う姿を写真や文章で紹介した。
同町教育委員会によると、栄太郎氏は舟大工でアメリカに移民していた父・政治氏に呼ばれ、自身も移民。さまざまな職業を経験し生活を送っていたが、芸術に目覚めたという。
作品は社会の不正義への怒りを元に表現した作品が多いとされる。今回は16点の作品がカレンダーに使用された。
宇佐川彰男教育長は「太地町独自のカレンダーで、今回は石垣記念館30周年を記念したものになっている。町民の皆さまに喜んでいただけたら幸いです」と話している。
(2021年4月11日付紙面より)
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堀順一郎町長がメッセージ (那智勝浦町 )
大阪府などの近隣や和歌山県内でも新型コロナウイルスの感染拡大が広がっていることを受け、那智勝浦町の堀順一郎町長は9日、「感染防止対策」や「ワクチン接種状況」についてコメントを発表した。内容は次の通り。
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町民や事業者の皆さまにおかれましては、平素から新型コロナウイルス感染症への感染防止の取り組みにご協力いただき、心より御礼申し上げます。
新型コロナウイルス感染症は大阪府などの近隣で感染が急激に広がっており、和歌山県でも4月7日に過去最多となる感染が確認されました。本町を含む新宮保健所管内では感染者が確認されておりませんが、最近の感染状況や、感染力が強いとされる変異種の報道などで、不安な気持ちをお持ちの方も多いと思います。
ご自身や大切な方を守るため、引き続きマスクの着用や3密の回避など、基本的な感染防止対策の徹底をお願いいたします。
□ □
本町は1月18日に「新型コロナウイルスワクチン接種対策室」を設置し、スムーズに接種を実施できる体制を整えております。現在、ワクチンの供給は全員に行きわたる量ではありませんので、4月19日より高齢者の皆さまから順次接種を始めてまいります。
ワクチン接種は町民の命を守り、感染拡大防止の決め手と期待されております。入手次第速やかに接種を行い、ワクチンの供給量に応じて速やかに接種を進めてまいりますので、今後ともご安心ください。
接種に不安のある方は、かかりつけ医や町の相談窓口に相談していただき、接種に問題のない方はできる限り接種いただきますようお願い申し上げます。
(2021年4月11日付紙面より)
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那智勝浦町
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)にある和歌山県天然記念物の「秀衡桜(ひでひらざくら)」が現在、見頃を迎えている。
秀衡桜は高さ15㍍、幹の周囲約2㍍の巨木。約800年前、武士の熊野詣でが盛んな時代に奥州藤原氏の第3代当主・藤原秀衡が夫人と共に参詣した際、奥州から持ち込んだ苗を植えたと伝えられている。花の姿が雲かかすみに見まがうほど真っ白く咲くため「白山桜」とも呼ばれている。
例年は、毎年14日に営まれている「桜花祭」の頃に満開を迎えるとのことだが、今年は10日ほど開花が早いという。
同大社神職は「気候が暖かかったせいか、3、4日前から一気に満開となりました。写真を撮っている参拝者の方々をよく見掛けます。昨年から続く新型コロナウイルスの影響で気持ちが重くなりがちな日々だと思いますが、桜を眺めて心穏やかにお参りしていただければ」と話していた。
(2021年4月11日付紙面より)
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市内5小学校の205人へ (新宮市土建協同組合 )
新宮市土建協同組合(松根康隆理事長)は8日、市内5校の新小学1年生205人に防災頭巾220個を贈呈した。松根理事長ら4人が市役所を訪れ、「災害から子どもたちの命を守るために役立ててほしい」と速水盛康教育長に手渡した。
かつて市立の小学校では、児童たちは教科書を乗せて頭を守り、避難訓練に取り組んでいた。きっかけは2010年5月の組合創立60周年記念で、逃げるときに両手を使うことができればより安全と思い、市内小学校の全児童に防災頭巾を贈呈。小学校生活を通して使用できるよう、毎年新1年生に贈り続けており、今年で12年目となる。
組合は「さまざまな工事を実施する際、音やほこりなどで迷惑を掛けている市民に対して何かできることがあれば」との思いから花づくりなどのボランティア活動を行う市美化里親制度(アダプト・プログラム)加盟団体への寄付や、協働で花の苗植え作業にも取り組んでいる。
受け取った速水教育長は「さらなる非常災害への意識を高める機会を頂き、大変ありがたく思います。東日本大震災から10年。子どもたちはもちろん、教職員も改めて気を引き締め、防災教育の充実を図っていきたい」。
松根理事長は「近い将来に発生するとされている東南海地震などの災害に備えて命を守るアイテムの一つとなってくれれば」と話していた。
(2021年4月11日付紙面より)
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各地で啓発活動など展開
正しい交通ルールの順守とマナーの実践を呼び掛ける「春の全国交通安全運動」が始まった。15日(木)までの10日間、「子どもと高齢者をはじめとする歩行者の安全の確保」「自転車の安全利用の推進」「歩行者などの保護をはじめとする安全運転意識の向上」「飲酒運転の根絶」を重点に全国で活動が行われる。
新宮市では初日の6日、市交通事故をなくする市民運動推進協議会(会長・田岡実千年新宮市長)、市交通指導員協議会、市交通安全母の会、交通事故をなくする県民運動東牟婁地区推進協議会(会長・酒井清崇東牟婁振興局長)、新宮警察署(山田守孝署長)など関係者約50人が、同市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で決起集会を開いた。
田岡市長は「昨年新宮市においては事故発生件数、負傷者数ともに前年に比べて増加しており、私たちを取り巻く交通情勢は予断を許さない厳しいものとなっている」とあいさつ。
交通事故のない社会を目指し、誰もが安全で安心して暮らせるまちのために、今後もあらゆる機会を通じて交通ルールとマナーの順守を訴えていくと述べた。
酒井振興局長は「みんなが安心して住める元気なまちづくりに努めていきたい。引き続きご尽力を」と関係者らに協力を呼び掛け、山田署長は「昨年、県内で飲酒運転が原因の死亡事故の発生はなかったが、県内で約400人、管内で19人が検挙されている。減少してはいるが根絶には至らない」と説明。飲酒運転にまつわる事故を防ぐために取り締まりを行っていくと述べ、意識付けに対する協力を求めた。
特別ゲストの兄弟お笑いコンビ「すみたに」による交通安全講話の後、関係者らは買い物客らに啓発物資を配布。交通安全意識の向上を図った。
(2021年4月7日付紙面より)
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一斉に1学期始業式 (熊野市・南牟婁郡 )
紀宝町、御浜町、熊野市の各小中学校で6日、1学期がスタートした。11日間の春休みを終えた児童、生徒が元気よく登校し、学校生活をスタートさせた。
紀宝町立成川小学校(大藤伸之校長)では、体育館に2~6年生が顔をそろえ、着任式で新しい教職員が自己紹介。各学年の担任を発表した。
始業式で大藤校長は1年間の目標として「読書の推進」を掲げ、▽早寝・早起き・朝ご飯▽あいさつ▽勉強、運動を頑張る▽友達に優しく―の四つを呼び掛けた。
また、新型コロナウイルス対策としてマスク着用、手洗い、うがいを求めた。
(2021年4月7日付紙面より)
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橋杭園地などでハルゼミ (串本町 )
串本町くじ野川にある橋杭園地で今年も、ハルゼミの鳴き声が聞こえるようになった。
ハルゼミは松林に着く小型のセミで、体長は約3㌢。夏に成虫となるセミの仲間ではツクツクボウシと似た大きさで、さまざまな形容がされているが「ジーィ、ジーィ」と単調な鳴き方を繰り返す。
同園地では例年4月半ばごろから初夏の訪れを告げるように鳴き始める傾向にあるが、春の訪れが早い今年は一足早く3月末ごろからその状況となり今月5日は複数匹が駆け引きするかのように時間差で鳴き声を響かせていた。
宿る木に近づいただけで鳴きやむぐらい警戒心が強いがすぐに飛び去ることはなく、幹よりも高い枝にじっととどまって身を潜めていることが多い。町内では望楼の芝の松林にも着いていて時期近しく鳴き始める傾向にある。目に見えて松林はないが、5日は重畳山山上の園地一帯でも鳴き声が響いていた。
(2021年4月7日付紙面より)
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漁協といさなが奨学金事業に (太地町 )
太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)と太地いさな組合(田中清仁組合長)は5日、太地町育英会奨学金事業に計150万円を寄付した。太地漁協が100万円、いさな組合が50万円で、目録を受け取った三軒一高町長は「奨学資金が厳しい中で、今回もご寄付を頂きありがたい。漁業者の皆さんからの寄付は県内であまりなく、自慢できる誇らしい組織。町、漁協、いさなが一体となっていることがうれしい」と感謝した。
同町育英会奨学金は町の子どもたちが高校、大学、専門学校へ進学する際の奨学資金を無利子で貸し付ける事業。町の歴史において、これまでも多くの団体や小学校、駅建設などに寄付し、町を支えてきた水産共同組合が作ったものだという。
奨学金は数年ほど前から申し込みが多く、同町は資金について検討していたところ、両組合から寄付の申し出があった。今回で4回目となり計650万円に上った。本年度は6人に貸与する予定だという。
太地町役場での贈呈式には両組合長と漁協の貝良文専務理事、三軒町長、漁野洋伸副町長、宇佐川彰男教育長が出席。田中組合長は「コロナ禍でも寄付できたことをうれしく思う。来年も継続できるよう頑張りたい」、脊古組合長は「今年はコロナの影響で無理かなと思ったが、例年通り子どもたちに援助できたことをありがたく思う。これからも続けたい」とそれぞれ述べた。
宇佐川教育長は「コロナ禍で経済的に困っている子どもたちへ優先的に援助できることはありがたい。有効的に使わせていただきます」と伝えた。
(2021年4月7日付紙面より)
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官公庁で辞令交付式
官公庁で1日、辞令交付式があり、新年度がスタートした。熊野地方の各自治体の首長たちは、昇任した幹部職員や新規採用職員らを前に「地域のために一致団結して職務に」などと奮起を促した。
新宮市では、田岡実千年市長が課長以上の管理職員、新規採用職員などと分けて人事発令通知書を一人一人に手渡した。幹部職員には「極めて厳しい時期ではありますが、全ての職員が一致団結し、課題に向き合いまちづくりを推進していかなければならない。そのためには皆さんのリーダーシップが何より重要」と訓示。
医療職に対し「地域の厳しい現状を認識し、連携を持って患者目線の診療を。コロナ禍の中、自身の健康にも留意を」。主幹・課長補佐・係長昇任者に「皆さんが持つ力の全てを結集し、組織の中心から新宮市をより良いまちに」と呼び掛けた。
また、23人の新規採用職員に対しては「まずは目の前の仕事を着実にこなしながら幅広い情報や知識を吸収し、一日も早く市民から信頼される職員に」と期待を込め、「皆さんの市職員としての一歩が、市の輝かしい未来の原動力になるものと確信している」とエールを送った。
新規採用職員を代表し、尾子瑞希さんが「地方自治の本旨を体するとともに、公務を民主的かつ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を執行する」と宣誓書を読み上げ、新生活の一歩を踏み出した。
(2021年4月2日付紙面より)
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校舎などの老朽化に伴い (紀宝町 )
老朽化が進む紀宝町立矢渕中学校の大規模改修が始まった。工期は12月末までを予定しており、現在は工事のための準備に取り掛かっている。
現校舎は1974年に建設され46年が経過。町では施設の長寿命化、防災機能強化を図り、安全・安心の向上を進めるとともに、教育環境のさらなる充実を図るため大規模改修を計画した。
今後、管理教室棟、技術室棟、屋内運動場、柔剣道場の改修を予定しており、内外壁、屋根、天井の塗装、トイレの洋式化、照明器具のLED化、強化ガラスへの取り換えなどを行う。
グラウンドはバックネットと防球ネットを改修し、周辺施設は生徒用駐輪場、来客用駐車場の増設を行うという。
町教育委員会では「工事は長期間になるため、生徒、教職員の安全に配慮して進めていく」としている。
(2021年4月2日付紙面より)
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少女バレーの瀧野智惠子さん (串本町 )
串本少女バレースポーツ少年団代表兼監督の瀧野智惠子さん(67)が3月31日、串本町の田嶋勝正町長から令和2年度県スポーツ少年団顕彰の表彰状伝達を受けた。
この顕彰は昨年6月22日に創設された制度で、県内のスポ少の指導や育成に10年以上貢献した指導者を県スポ少本部長名でたたえることを趣旨とする。
瀧野さんは1991年から串本少女バレースポ少における指導に打ち込み、以来30年にわたって数多くの選手を育みその家族に成長の喜びを広げてきた。現在は同町スポーツ少年団の本部長や東牟婁地方スポーツ少年団連絡協議会の副会長も務め、他の指導者の範となりスポ少活動の発展と振興にも貢献。同町教育委員会が推薦し、それら実績を総合的に評価され同制度初年度の顕彰(伝達時は「第一号」と表現)を受けるに至ったという。
伝達は同日午後1時30分に町長室であり、田嶋勝正町長は「顕彰の第一号という栄えある受賞をうれしく思う。子どもたちのため、地域発展のため今後も頑張ってほしい」とますますの活躍を期待。
瀧野さんは「新たな顕彰の第一号ということでとてもうれしい。すてきな賞を頂いたことはすでに保護者も知っていて、県スポ少創立50周年で受賞した時のように祝ってもらえるのかなと今から楽しみにしています」「串本の保護者はいい方ばかりで、いつも助けてくれる。私と選手と家族が三位一体になって頑張ってこられたのは保護者のおかげだと毎年感謝しています」と受賞の喜びを語った。
懇談では、30年来の経験で培った厳格なるも堅実に達成感を選手と家族に託す指導方針やその反響、初の経験となる4、3年生7人チームの現況やそのような状況でも夏休み期間恒例の主催大会「本州最南端串本町少女バレーボール交流大会」の実施を目指していることを報告。田嶋町長は今後の団員増を祈りつつ、県内外から参加があり県大会以上の規模となっている主催大会実施時は町も協力するので相談してほしいと歩み寄った。
(2021年4月2日付紙面より)
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