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2022年08月23日
1 初の全体行事で地域防災力向上を
 幼少年婦人防火委が研修会  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で20日、令和4年度市幼少年婦人防火委員会の防災研修会があった。市内三つの自主防火組織が参加。防災講話や活動報告などを通して防災意識の高揚を図る機会とした。

 幼少年婦人防火委員会は▽婦人防火クラブ(端地遥会長、7クラブ114人)▽王子ヶ浜少年消防クラブ(川嶋丈温委員長、14人)▽白梅幼年消防クラブ―の自主防火組織により構成されている。

 当地域に甚大な被害をもたらした紀伊半島大水害(2011年)から11年。同研修会は「紀伊半島大水害を教訓に地域防災力の強化~命を守る経験を次の世代へ~」と題し、未曽有の災禍や水害の教訓を伝え、地域防災力の強化を図ることを目的に同委員会初の全体行事として開催した。(一財)日本防火・防災協会が共催。市消防本部が協力した。

 研修会は、白梅幼年消防クラブの防火太鼓で幕開け。同委員会長の垣内一男消防長は、各団体の日頃からの火災予防啓発活動への協力に感謝。研修会実施に至った経緯について説明し「防火太鼓はとても元気が良く力を頂いた。この素晴らしいホールで開催できてうれしい。実りの多い研修会となれば」とあいさつした。

 来賓の田岡実千年市長は「紀伊半島大水害から来月で11年を迎える。私たちはこの災害を教訓として市の防災に生かしていかなければ。災害から一人の犠牲者も出さないという強い信念の下、防災対策の一層の充実、強化を図るためには皆さまのより一層の協力が必要」と呼びかけた。

 王子ヶ浜小6年生で組織される王子ヶ浜少年消防クラブは、煙体験や天ぷら油火災実験、消火器取り扱い訓練など、動画を通して活動内容を紹介。「これからも知識や技術を学びながら、将来の地域防火防災リーダーの担い手となるために頑張っていきます」と誓いを新たにした。

 市消防本部予防課は近年の火災状況や動向などを説明。「住宅火災による死者の主な原因として逃げ遅れが過半数を占めている。発見の遅れが被害を拡大させる」と述べ、住宅用火災警報器の設置や交換への協力を求めた。

 防災講話では減災カフェ主宰の上野山巳喜彦さんが「体験談から振り返る紀伊半島大水害」を演題に講話。当時の様子を写真と証言で紹介し「過去に学び、現在を点検し、未来に備えることが大事。令和に生きる私たちは科学・技術の力、先人の知恵、共助の力を合わせた多重防御が必要」と伝えた。

(2022年8月23日付紙面より)

白梅幼年消防クラブの防火太鼓で幕開け=20日、新宮市の「丹鶴ホール」
王子ヶ浜少年消防クラブが活動内容を紹介した
2022年08月23日
2 町長に全国大会優勝報告 堀愛菜さんと堀結菜さん (串本町)

 串本町の少年野球チーム・串本オーシャンズの木下正己監督と選手の堀愛菜さん、堀結菜さん(ともに潮岬小6年)らが19日、田嶋勝正町長に全国大会「NPBガールズトーナメント2022全日本女子学童軟式野球大会」に出場し優勝したことを報告した。

 この大会は7月29日から8月4日まで石川県内であり、全国の43チームがトーナメント形式で対戦。愛菜さん、結菜さんを含む6年生主体のチーム「和歌山ハーモニーズ」(和田昌宏監督、選手14人)を結成して参戦し、6戦を勝ち抜いて優勝をつかみ取った。

 2人は兄に刺激を受け小学1年生の終盤で串本オーシャンズへ入団し軟式野球を始めた。最高学年となった現在のポジションは愛菜さんがキャッチャー、結菜さんはピッチャーとファースト。和歌山ハーモニーズでは外野手(ともにライト)として2月以降7回の合同練習に参加し、その成果も発揮して今回の勝利に貢献した。

 報告には堀さんの両親も同席。木下監督から経緯の説明を受けた田嶋町長は「一つのスポーツに打ち込んでこういった舞台に立つことは良い経験になるし、多くの人に接する機会もあって視野も広まる。君たちの年齢でその経験をすることは素晴らしいことだと思う」とたたえ、懇談をする中で今後別の新しい挑戦を始めたいと2人が考えていることを知り「今経験していることは、野球に限らずいろいろな場面で自分の肉となり血となって返ってくると思う。これからまた新たな目標をつくって挑むにしても精いっぱい頑張ってほしい」と後押しした。

 「力を出し切れた」と同大会を振り返る2人。今後も9月の近畿大会など試合の予定があり、有終の美を目指して卒団まで頑張りたいと意欲を示していた。

(2022年8月23日付紙面より)

全国大会優勝を報告する堀愛菜さん(左)と堀結菜さんら=19日、串本町役場本庁
2022年08月23日
3 美術教育の実践報告
 東牟婁地方美育協会が研修  (那智勝浦町 )

 東牟婁地方美育協会(芝﨑勝善会長)は19日、那智勝浦町立宇久井小学校で「第63回那智山研究集会」を開いた。新宮・東牟婁地方の幼稚園・小中学校から教職員40人が参加し、図画工作や美術に関わる実践報告や講義に、熱心に耳を傾けた。

 畿央大学教育学部の西尾正寛教授、和歌山大学教育学部の丁子かおる准教授を講師に招き、3年ぶりに開催した。

 実践報告では、今年10月に和歌山県で開催予定の第73回造形表現・図画工作・美術教育研究全国大会および第76回和歌山県図工・美術教育研究大会で、研究発表する教諭らが経過を述べた。

 新宮市立丹鶴幼稚園の松尾れいか教諭は、感触や素材との触れ合いを重視した園児たちの造形活動について報告。生き物の観察を通じた絵画制作や粘土・段ボールを使った遊びの様子を振り返り、写真と文章を組み合わせた「ドキュメンテーション」による教職員・保護者間の情報共有についても語った。

 北山村立北山小学校の福田誠教諭は「不易と流行の視点から見直す地域の木版画教材」と題して発表した。約70年の歴史を持つ「東牟婁地方学校版画展」の取り組みに言及し、本年度の北山小学校の5、6年生7人が取り組んでいる共同版画制作に言及。那智勝浦町立勝浦小学校の5年生が「那智勝浦町」をテーマに多色刷りの「彫り進み版画」を制作したことにも触れた。

 講師による講義や色彩・色調に関する実技講習もあり、西尾教授は「外からの情報を取り入れ、美術教育に生かそうとする先生方の熱意が素晴らしい」と話していた。

(2022年8月23日付紙面より)

アートカードによるマッチングゲームに取り組む=19日、那智勝浦町立宇久井小学校
北山小学校と勝浦小学校で制作している共同版画など
2022年08月23日
4 「非常時こそ地域の力を」
 講話で避難生活考える  (御浜町 )

 御浜町は21日、防災講話「地域における防災力の重要性 避難所で過ごす生活とは」を阿田和の町中央公民館で開催した。自主防災組織に関わる町民らが聴講し、避難生活や避難所運営について考えた。

 町には阿田和、下市木、上市木、志原、尾呂志、神木の6地域に計65の自主防災組織が活動している。講話は研修の一環として町民対象に企画し、三重大学大学院地域イノベーション学研究科、三重大学地域圏防災・減災研究センター准教授の水木千春さんを講師に迎えた。

 講話で水木さんは近年の気象について「台風に関係なく線状降水帯が発生し、局所的に雨が降っている。日本のどこで被害が出ても不思議ではない」と指摘。「非常時こそ、地域の力が必要」とし、災害を見据えて日頃からリアルな訓練を重ねることや、運営側だけでなく、避難者の協力が必要不可欠で、地域にも事前に周知しておくことの重要性をアドバイスした。

 「災害発生時は誰もが切迫した状態になり、強い不安やストレスが重なる」とした上で、避難所ではさまざまな問題が発生することを紹介。プライバシー、食事、健康、衛生、トイレなどの問題のほか、子どものいる世帯や高齢者、外国人などへの配慮も欠かせないとした。また、感染症対策を考慮した避難所のレイアウトや運営のポイントについても説明した。

 あいさつした大畑覚町長は昨年度に町総合計画を策定し防災対策を進めていることや、6地域で避難所運営マニュアルが作られたことを報告。「今後台風シーズンを迎えるに当たり、警戒を強めている。自主防災組織の皆さんには町職員と一緒になって取り組んでもらえたら」と日頃の活動に感謝を示し、今後の協力を求めた。

(2022年8月23日付紙面より)

自主防災組織の住民らが聴講した=21日、御浜町中央公民館
講師の水木千春さん
2022年08月23日
5 貝砂を観察し気付き得る  小学生を対象にイベント  (南紀熊野ジオパーク )
2022年08月23日
6 プログラミング制御を学ぶ  串本町でロボット教室開講  (県宇宙教育研究会 )
2022年08月23日
7 厳正な抽選で参加者確定  サーカスショーに856人申し込み  (新宮市 )
2022年08月23日
8 歩いて健康と名産品を獲得  「旅するつもりでウォーキング」  (那智勝浦町 )
2022年08月23日
9 ウミホタルはなぜ光る?  発明クラブが野外活動  
2022年08月23日
10 県下高校野球新人戦が開幕  新宮が初戦突破、有・串・新連合は敗退  
2022年08月23日
11 秋季関西リーグに向けて  佛教大卓球部が3年ぶりに合宿  (那智勝浦町 )
2022年08月23日
12 有症状者対象に検査キット  オンラインで受け付け  (三重県 )
2022年08月23日
13 1等当選者に商品券  健診受診者対象の抽選会  (御浜町 )
2022年08月23日
14 またいつか、この仲間で演奏を  関西コンクールで銀賞受賞  (新宮高校吹奏楽部 )
2022年08月23日
15 お悔やみ情報
  
2022年08月21日
16 全中女子800㍍で1位に
 潮岬中3年・久保凛さん  (串本町 )

 串本町立潮岬中学校3年・久保凛さんが19日、第49回全日本中学校陸上競技選手権大会(以下全中とする)女子800㍍決勝で1位となり、ついに日本一の栄冠をつかみ取った。記録は自己ベストの2分9秒96。久保さんは「今までの練習でつらいこともあったけど、頑張ってきて良かった」と喜びをかみしめている。

 今回の挑戦の起点は7月2~3日にあった第68回全日本中学校通信陸上競技大会和歌山県大会。女子共通800㍍予選と女子共通1500㍍決勝で標準記録を突破する成績を収め、800㍍種目を選んで全中の出場権を得た。この時点での記録は2分12秒15。以降、24日実施の第74回和歌山県中学校総体陸上競技の部共通女子800㍍で優勝、8月7日実施の第71回近畿中学校総合体育大会陸上競技女子共通800㍍でも優勝と、昨年に続く好成績を収めて全中の本番を迎えた。

 全中の会場は福島市にあるとうほう・みんなのスタジアム。18日実施の女子800㍍予選では57人が7組に分かれて挑み、久保さんは第3組で2分11秒79を記録し総合1位で決勝へ進出した。翌19日午後1時に予選上位8人による決勝があり、久保さんは序盤からの先行を最後まで保ってゴールした。

 昨年初めて全中の女子800㍍に挑み、結果はB決勝(予選9~16位が対象)3位。今年はゴール直後に倒れ込むほど力を出し切り、大会記録まで2秒45差、日本中学記録に2秒77差と迫る好成績で決勝を駆け抜けた。久保さんは「今の気持ちはとてもとてもうれしいし、みんなに感謝をしています。強い選手と走ることができたおかげで自己ベストも更新し、1位を獲得できました」と挑戦を振り返る。

 母校の潮岬中で結果の報告を受けた平原良一校長は「久保さんは集中力と調整力にすごく長けている。今まで積み上げてきたものが実を結んだと思うし、その結果が出たことは感無量でうれしく思う」と語った。

(2022年8月21日付紙面より)

全中女子800㍍1位の証しを手にした久保凛さん=19日、福島市(串本町立潮岬中学校提供)
2022年08月21日
17 インボイス制度を学ぶ
 税理士が詳細を解説  (南紀くろしお商工会 )

 南紀くろしお商工会(森川起安会長)は19日、那智勝浦町築地の町商工会館で事業環境変化対応型支援事業「インボイス制度についてのセミナー」を開催した。講師は税理士法人ウィズ岩出オフィスの税理士・下津正也さんが務め、インボイス制度の詳細や対応などについて講演した。

 インボイスとは複数税率に対応した仕入税額控除の方式で、現行の区分記載請求書等保存方式に代わり、2023年10月1日から導入される。導入後は売り手・買い手双方に新たな義務が課されるという。

 売り手側は買い手である取引相手から求められた際、適格請求書(インボイス)を交付しなくてはならない。また、買い手は原則としてインボイスなどの保存が仕入税額控除の要件になる。

 下津さんは、インボイスは事業者登録の申請があり、商工会などに依頼し番号を発行する必要があると説明。制度導入で請求書などの様式やシステムの変更が必要になるとした。

 制度開始と同時にインボイスを発行するためには、来年3月31日までに申請する必要があると述べた。

 適格請求書発行事業者に未登録の事業者からの仕入れは仕入税額控除ができないことから、仕入れを行う相手業者の選別が行われる可能性があると指摘。

 免税事業者のままでは適格請求書発行事業者に登録できないため、課税事業者を選択した上で登録を行うかどうかの検討が必要になるとした。

 レシートのように記載項目が簡略化され、不特定かつ多数の相手との事業を行う際にはインボイスに代えて、交付できる適格簡易請求書(簡易インボイス)にも触れた。

 制度導入後は経費精算での留意点もあるとし、出張先でのタクシー乗車や居酒屋での忘年会などのインボイス発行については、確認の必要が出てくると話した。

 そのほか▽登録開始前に法人成りするメリット▽インボイスに記載すべき事項と注意点▽適格請求書発行事業者になるための準備▽仕入税額控除を受ける際の注意点―などを解説した。

 下津さんは「制度導入後は値引きや返品、訂正があった際はインボイスの返品請求書などを発行しなくてはならないため、手書きの請求書などはやめたほうがいい。制度導入前から、それに対応したアプリやシステムなどの準備が必要になる」と呼びかけた。

(2022年8月21日付紙面より)

参加者がインボイスについて学びを深めた=19日、那智勝浦町の商工会館
下津正也さん
2022年08月21日
18 豪から女性CIR
 観光案内など担当  (那智勝浦町 )

 国際交流員(CIR)として那智勝浦町が新たに任用する、トルコ出身でオーストラリア国籍を持つスクラン・ベンギス・メルシンリさん(26)が18日、堀順一郎町長を表敬訪問した。英語、トルコ語、日本語を話せるため、通常は那智勝浦観光案内所で案内などを行うほか、学校訪問も計画している。

 「語学指導等を行う外国青年招致事業(JETプログラム)」による来日。同事業は、地方公共団体が総務省、外務省、文部科学省、自治体国際化協会の協力で実施するもの。外国語教育の充実と地域レベルの国際交流の進展を図ることを目的に、1987年より行っている。

 参加する外国青年は、学校などに配置される外国語指導助手(ALT)、国際交流担当部局などに配置される国際交流員(CIR)、スポーツ指導などを行う「スポーツ国際交流員(SEA)に分かれている。

 メルシンリさんの生まれはトルコ。12歳の頃にオーストラリアに移住し、グリフィスという町に住んでいた。シドニーにあるマッコーリー大学の法学部・日本学部を卒業している。

 好きな食べ物はうどん。趣味は英会話のボランティア。トルコにはミドルネームで呼ぶ慣習があるため、呼称は「ベンギスさん」になる。

 メルシンリさんは14日に来日し、東京都での2日間のオリエンテーションの後、17日に初来町した。同町の印象を「まだ一部しか見ていないが、美しくすてきな町」と語ったほか、「みなさんのお役に立てればと思っています」と意気込みを述べた。

 堀町長は「本町は世界に開かれた観光の町。海外の方を迎える先頭に立ち、健闘してほしい。コロナ禍でインバウンドは少なくなったが、ゆくゆくは海外の人も迎えると思う。その準備をしてほしい。子どもとの交流もしてもらえたら」と伝えた。

 業務内容は観光案内や学校訪問のほか、通訳翻訳、多文化交流、姉妹都市交流、情報発信、海外への観光プロモーションなどとなる。飲食店のメニューの英語、トルコ語への翻訳も行うとのことで、同町は「町内の事業者さまでお困りの場合は、お気軽にお問い合わせください」と呼びかけている。問い合わせは、那智勝浦町役場観光企画課(電話0735・52・2131)。

(2022年8月21日付紙面より)

着任したスクラン・ベンギス・メルシンリさん(左)と堀順一郎町長=18日、那智勝浦町役場
2022年08月21日
19 歩行者天国、にぎわう
 3年ぶり、夏の「フライデナイト」  (新宮市 )

 商店街の一部を歩行者天国にした「タンカクフライデナイト」が19日夜、新宮市の丹鶴商店街であった。路上は大勢の若者たちでにぎわい、来場者らは露店グルメやステージパフォーマンスなどを通して夏のひとときを堪能した。

 丹鶴商店街振興組合(岩澤祐文理事長)主催。路上ビアガーデンとダンス、ライブをミックスしたイベントで2017年夏に初開催。20年は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、昨年11月に復活。夏のフライデナイト開催は3年ぶりとなる。

 5回目となる今回は前回に引き続き、飲食中は会話を控える、テーブルの利用を30分以内とするなどの新型コロナウイルス感染予防対策に協力を呼びかける形で開催。唐揚げや焼き菓子、フライドポテト、各種丼など地元商店が提供する露店グルメが集結。各店舗前には大勢が列を作り、開始間もなく売り切れとなる商品もあった。

 ステージイベントではシンガー・ソングライターの藪下将人さんと藍田真一さんのユニット「ヤブシン」がMCを担当。約15団体がダンスや演奏で会場を盛り上げた。

 岩澤理事長は「開催に際しては内外からもいろいろな意見があったが、新型コロナウイルスで沈んだ空気を少しでも上向きにできたらと思って実施に至った」。

 国や県のコロナ対策ガイドラインに基づいて対策を講じているとし「同商店街は若手の事業者も多い。イベントが中心市街地の活性化につながればうれしいです」と話していた。

(2022年8月21日付紙面より)

多くの若者や家族連れなどでにぎわった=19日夜、新宮市の丹鶴商店街
各団体がステージを盛り上げた
2022年08月21日
20 楽しい夏の思い出づくり  太地学童保育所が夏祭り  (太地町 )
2022年08月21日
21 多数来場までいかず  お盆の観光施設状況  (新宮市 )
2022年08月21日
22 みんなで楽しく鑑賞  中央児童館で「ミニ映画会」  (新宮市 )
2022年08月21日
23 恒例盆行事で先祖しのぶ  三輪崎区で精霊送り  (新宮市 )
2022年08月21日
24 コロナ禍で初盆行事縮小  海翁禅寺で灯籠焼き営む  (那智勝浦町 )
2022年08月21日
25 中学3年生が特色学ぶ  高校生活入門講座に118人  (紀南高校 )
2022年08月21日
26 子どもたちがいす作り挑戦  「寺子屋広場」で木工教室  (紀宝町 )
2022年08月21日
27 大門さんら100歳の長寿祝う  「くよくよせず気楽に」  (紀宝町 )
2022年08月21日
28 お悔やみ情報
  
2022年08月20日
29 2年目の運行、10月3日から
 「銀河」車両見学会も開催  (JR西日本 )

 長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」紀南コースの運行が10月3日(月)から開始する。来年3月までの約5カ月間にわたり京都―新宮間を運行する。2年目の運行となる今回は、海側座席を倍増するなど進化。県を挙げた「おもてなし」を充実させるなどして、さらに鉄道の旅と当地方の魅力のPRを図っていく。

 観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJR西日本が運行する長距離列車。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。紀南コースは昨年7月16日に運行を開始し、12月22日までの約5カ月間にわたり、延べ約3000人が乗車した。

 今回は昼行列車では出発時間を約2時間早め、停車駅(紀伊田辺駅)を新たに追加。おもてなし停車時間も拡大する。新大阪駅、京都駅の到着時間が約1時間早まることによって、関東や九州、北陸方面からも利用しやすいダイヤとなる。

 夜行・昼行列車ともに海側座席を倍増する運行(夜行列車24席→61席、昼行列車30席→71席)とし、車窓からの美しいオーシャンビューを演出。宇久井―那智間では県、那智勝浦町、和歌山大学、南紀熊野ジオパークガイドの会の協力の下、景観改善活動も実施した。

 また、新たなおもてなしプランの設定やプランのリニューアルを図るとともに、地元企業との合同企画により新たなオリジナル商品も発売していくという。

 運行開始初日は、午後9時15分に京都駅を出発。翌4日午前9時37分に新宮駅に到着する。新宮駅発の初便は5日午前9時50分。新型コロナウイルス感染症の状況により変更となる場合があるが、来年3月8日(水)までの間で夜・昼行それぞれ36本の運行を予定している。

 なお、日本旅行が企画する個人旅行商品は今月30日(火)から発売予定。詳細は「WEST EXPRESS 銀河」特設サイト(https://www.jr-odekake.net/railroad/westexginga/)からリンクする専用ページで周知する。

  □     □

■10月1日、車両見学会

 JR西日本は、2年目運行に先駆け10月1日(土)、試運転期間に車内を特別に見学できる「車両見学会」を実施する。

 時間は午前9時45分~10時45分。参加料金は大人(中学生以上)150円、子ども(小学生)70円(小学生未満は大人1人につき2人まで無料。3人目からは子ども料金が必要)。

 事前申込制で募集人数は100人。申込多数の場合は抽選となる。申込期間は9月1日(木)~14日(水)必着。往復はがきの往信裏面に見学希望者全員(最大4人まで)の①氏名(ふりがな)②生年月日(西暦)、代表者の③郵便番号④住所⑤電話番号⑥見学者に車いす利用者がいる場合は人数―を記入し、返信表面に代表者の住所、氏名を書いて、〒647―8555新宮市春日1の1、新宮市役所商工観光課内宛てで送る。抽選結果は返信用はがきで知らせる。なお、列車の遅れや天候、新型コロナウイルス感染状況などにより、時間を短縮したり中止となる場合もある。

(2022年8月20日付紙面より)

「WEST EXPRESS 銀河」(JR西日本提供)
2022年08月20日
30 浮子などの漁具目立つ
 三輪崎海岸で海洋ごみ調査  (南紀熊野ジオパーク探偵団 )

 地元の自然や地球環境に関心を持つ中高生らで組織する「南紀熊野ジオパーク探偵団」(東垣〈あずま・わたる〉団長=南紀熊野ジオパークセンター長)のメンバーや研究者ら17人が17日、新宮市の三輪崎海岸で海洋ごみの調査活動を実施した。

 “think locally,act globally(地域で考え、地球規模で行動)”のモットーの下、南紀熊野ジオパークをフィールドに探求活動を行う。本年度の研究テーマは、昨年に引き続き「海洋環境を考える」だ。

 調査には、新宮市の県立新翔高校、新宮高校から生徒4人が参加し、砂浜約500㍍を歩きながら、漂着したごみを分類・記録して収集した。

 プラスチック片178個(うち一つがアラビア語)やペットボトル51個(うち三つが中国語、一つが韓国語、一つが台湾語)、発泡スチロール49個の他、大きなブイや浮子(うきこ)、漁網などの漁具40個(うち五つが中国語)が回収された。

 京都大学学際融合教育研究推進センター次世代研究創成ユニットの島村道代・特定准教授は「漂着するごみの7~8割は陸由来、残りが海から来るものだが、今回は漁具が増えた印象。地元のクリーン活動によって目立つごみは拾われているらしく、増減は詳しく検討する必要がある」と語る。

 参加した新翔高校の谷岡俐育さん(2年)は「ボランティアが好きで参加した。思っていたよりもごみの種類が多かった」。他にも「小学生の頃に比べたらごみが減った気がする」「ボロボロになったものが多かった」などの感想が聞かれた。

 今後は白浜町の志原海岸でも調査を行い、2地点の結果を共有しつつ事後学習を行う。最終的には、来年度の日本地球惑星科学連合大会などの学術大会で成果を報告することを目指すという。

(2022年8月20日付紙面より)

調査に参加した皆さん=17日、新宮市三輪崎
回収された漁具
2022年08月20日
31 本尊開帳し御詠歌唱える
 コロナ禍での御十七夜法要  (那智山青岸渡寺 )

 西国三十三所観音霊場の第一番札所、那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)は17日夜、観音の縁日法要の御十七夜(おじゅうしちや)を営んだ。開帳された本尊の如意輪観世音菩薩(にょいりんかんぜおんぼさつ)を前に、新型コロナウイルス感染症対策で各自の間隔を保った善男善女が手を合わせた。

 旧暦8月17日の「御十七夜」は各地の観音霊場で法要が営まれており、青岸渡寺では盆に当たる新暦8月17日に本尊を開帳している。開帳は節分(2月)、開山祭(4月)と盆の年3回。

 昨年と同様にコロナ対策として、地元の那智山観音講の信者のみが法要に参列。一般参拝者は3密を防ぐために本尊より距離を取る形で外陣(げじん)からの参拝となった。

 午後7時から髙木住職が追善供養と所願成就を祈り、参列者も般若心経を詠唱。本尊を前に信者が御詠歌を唱え、夜の境内に鐘の音と歌声が流れ響いた。

 先月開かれた晋山式にて、正式に住職の任命を受けた髙木住職は「正式な形で住職となってからは初の御十七夜法要を務めさせていただいた。観音信仰の布教に全身全霊を込めて務めていくが、私一人ではできない。多くの皆さまのご協力と、神仏の御神徳が成せるもの。変わらず、精進していきたい」と話した。

 同町市野々から参拝に訪れた女性は「コロナ禍のため、3年ぶりに観音様にお参りができた。心が洗われるようでした」と話していた。

(2022年8月20日付紙面より)

開帳された本尊を前に手を合わせる信者=17日夜、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
外陣から参拝を行う一般参拝者
髙木亮英住職
2022年08月20日
32 道徳教育の在り方考える
 文化セで教育講演会聴講  (串本町教育研究会 )

 串本町教育研究会(会長=水上茂秀・潮岬小学校校長)が17日、同町文化センターで本年度教育講演会を開き町立の小中学校に勤務する教員ら約150人が資質を高めるため聴講した。

 「ふるさとを愛し、串本の未来を担う子どもを育てる」をテーマにして年1回実施している研修の機会。新型コロナウイルスの情勢によりおととしは中止、昨年はオンライン実施とし、今年は感染対策を講じつつ3年ぶりに平年通りの集合研修として開いた。

 開会に当たり水上会長はテーマ達成のための活動方針として▽連携▽実践交流による指導力の向上▽学ぶ姿勢の大切さ―の3点を掲げ、部会活動と全体活動のハイブリッドによる研究と修養を推し進める自主研究団体が町教研だと位置付け、今回のめあてを示して教職員の資質向上の努力を後押しした。

 演題は「子どものための授業づくり」で、兵庫教育大学大学院の淀澤勝治准教授が講師として登壇した。淀澤准教授は道徳教育・幼児教育専攻で2021~22年度文部科学省「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」の指定に基づき潮岬中を軸にしてさまざまな助言を寄せていることで接点がある人材。この日は副題として「教科化によって道徳授業をどう変えるか?」を掲げ、▽豊かな感性▽豊富な教養▽学び続ける力―といった着眼点で体験による実感を託しながら教科化の背景や児童生徒みずからが考え議論する道徳授業を作る上での要点を伝えるなどしたという。

(2022年8月20日付紙面より)

3年ぶりに集合研修の形で開いた教育講演会=17日、串本町文化センター
道徳授業の在り方についての提言を受け止める町立小中学校の教員ら
2022年08月20日
33 感謝を忘れず日々躍動を
 サッカー部15周年記念事業  (近大新宮 )
2022年08月20日
34 和歌山選抜が全国制覇
 堀愛菜さん、結菜さんが優勝に貢献  (ガールズトーナメント )
2022年08月20日
35 テッポウユリが出迎え  下里神社の境内入り口  (那智勝浦町 )
2022年08月20日
36 カメムシきらいにならないで!  昆虫研究家・浜際康太さん  (こども新聞 )
2022年08月20日
37 中学校国語・理科に課題  全国学力・学習状況調査  (和歌山県 )
2022年08月20日
38 東北・北陸の大雨災害  福祉センターで義援金募集  (新宮市 )
2022年08月20日
39 連日催行で序盤の利用好調  ジオモニターツアー始まる  (熊野御坊南海バス )
2022年08月20日
40 特賞~4等の当選者決める  本年度のサマー抽選会実施  (串本リリースタンプ会 )
2022年08月20日
41 教育の現場も交え形探る  学校づくり協議会が発足  (串本町 )
2022年08月20日
42 幼児教育・保育の課題に対応  保育所のあり方検討委員会  (紀宝町 )
2022年08月20日
43 お悔やみ情報
  
2022年08月20日
44 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第52回】リボベジで食育を!  

 お盆も過ぎましたが、今年は残暑が厳しい日々が続きますね。

 暑くて、キッチンに立つのも嫌だし、お買い物に行くのも嫌!という方が多いのではないでしょうか? そんな方にお勧めの食育があります。それが「リボベジ」です。リボベジとは「リボーンベジタブル」の略で再生野菜のこと。普段料理で捨ててしまう野菜のヘタや根の部分を再生して育てることをいいます。例えば、豆苗(トウミョウ)。豆苗って、根っこから1~2㌢くらいをカットして、残った根を水につけていると、またニョキニョキと生えてきますよね? そしてそれを収穫して食べますよね。あれこそまさに「リボベジ」なんです。豆苗やカイワレ大根以外にも「リボベジ」できるものはたくさんあるんです。

 例えば根菜。根菜は葉が生えているヘタ部分(2~5㌢の厚さにカットしたもの)を切り口がつかる程度の水に浸しておくと、2週間ほどで葉っぱが生えてきます。大根やニンジン、カブなんかも再生可能です。ニンジンの葉っぱは、なかなか食べない方も多いと思いますが、パセリ代わりの料理の彩りに使えます。大根の葉は、炒めてふりかけにしてもいいですし、おみそ汁の具にするのもお勧めです。玉ネギも再生可能です。玉ネギの芯の部分を水に浸しておくだけでもニョキニョキと緑色の芽が生えてきます。特に味にクセもなく、万能ネギ代わりに使うことができます。

 葉野菜も実は「リボベジ」することができます。根の部分から3㌢ほどを水につけておくと、10日間ほどで葉が生えてきます。ホウレン草やチンゲンサイもできます。根っこが残っていなくても、根に近い部分を残して水に浸すと、成長するんです。野菜の生命力はすごいですよね。

 リボベジには、幾つか注意点があります。一つめは「水を小まめに替えること」これが一番大切です。新鮮なお水でないと元気には育ちません。1日1回は必ずお水を替えて、使っている容器のぬめりや、水につかっている部分のぬめりも、きれいに洗ってあげてください。二つめは「日光を当て過ぎないこと」基本的には日陰がお勧めです。そして三つめは「新鮮な野菜を使うこと」元気な野菜の切り口でやらないと、うまくいかないのが「リボベジ」です。

 正直「リボベジ」は、野菜代の節約になる!というほどの収穫は期待できません。どの野菜も、少しだけ成長した部分を収穫して、食卓にちょこっと使える程度です。でも、野菜の生命力を感じることができたり、簡単に野菜の成長を日々観察できるので、食育にはもってこいなのです。手間もたった2週間ほどですし、土も必要ありません。野菜を畑で育てて、収穫して食べる体験というのは、すぐにできることではないですが、誰でも家で簡単に野菜を栽培して、実際に食べる体験ができるのだから、最高ですよね。

 ぜひお子さんと一緒に「リボベジ」に挑戦して毎日変わる野菜の様子を観察してはいかがでしょうか? 夏の自由研究としても、とってもお勧めの食育です。

(2022年8月20日付紙面より)

2022年08月11日
45 熊野の自然や歴史に触れる
 東京大学体験活動プログラム  

 東京大学の学生・院生ら10人が7日、「東京大学体験活動プログラム」のため来熊した。10日まで4日間の日程で、新宮市や田辺市本宮町、那智勝浦町、太地町を訪問。熊野古道歩きや熊野三山巡り、座学などを通して当地方の歴史や文化、自然に触れる機会とした。

 同大学の濱田純一・前総長が提唱した「よりタフによりグローバルに」を基に2012年度から始まったプログラムの一つ。新しい考え方や生活様式を学び「知のプロフェッショナル」に必要なアイデアや発想力を身に付けることが狙い。

 同大学大学院人文社会系研究科長の秋山聰さんが13年に台風の中、熊野古道「大雲取越」を歩いた際に「円座石(わろうだいし)」から見上げた丸い空に感動したことがきっかけで熊野に興味を持つようになり、当地方でのプログラムを企画。今年で4回目となる。

 なお、今回はプログラム実施に当たって、学生と院生の垣根を越えて参加者を募集。25人が希望し、選考を経て学生5人、院生5人が参加の機会を得た。熊野学研究委員会の山本殖生さん、中瀬古友夫さん、瀧野秀二さんが講師を務め、参加者らの学びに寄り添った。

 初日、新宮市に到着した一行は同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」の「熊野サロン」へ。山本さんからレクチャーを受け、熊野三社のルーツや熊野信仰の興り、歴史、宝物などについて学んだ。

 座学後には、参加者らが「理系なので日本文化に接する機会がなかった。これを機に熊野の歴史を勉強したい」「地方出身なので地域振興、地域活性化に興味があって参加した」「今後、クジラとイルカの生態を勉強する予定。山のことも勉強したい」などと参加の動機を紹介した。

 秋山さんは「プログラム開催に当たり、これまでで一番多い25人の学生らが参加を希望してくれた。学部もさまざまで、まちづくりや防災など、いろいろな分野への興味から参加してくれた。学生にとっても地域にとっても将来につながっていくと思う」と話していた。

 同大学大学院人文社会系研究科・文学部と新宮市は昨年3月に連携協定を締結。人文学を応用しての地域振興や交流促進、地域連携活動などを図っている。

(2022年8月11日付紙面より)

熊野三山や熊野古道などを巡り知見を深めた=7日、新宮市の熊野速玉大社
「熊野サロン」で座学に挑む参加者ら=同日、新宮市の「丹鶴ホール」
2022年08月11日
46 陽性者、情報のスマホ入力に協力を
 和歌山県  

 和歌山県内で新型コロナウイルスの感染者数が大幅に増加している状況を鑑み、県では緊急性の高い患者への対応をできるだけ円滑に行うため、新型コロナ検査の陽性者本人または家族などによる基本情報のスマートフォン入力を開始。県内保健所が行っていた電話連絡(基本情報などの聞き取り)を一部、行わない方針に変更した。電話連絡を行わない対象者は、原則として3歳以上59歳以下で、スマートフォンやパソコンから基本情報の必要項目を入力した人。入力した症状や基礎疾患などから緊急性が高いと判断した人に対し、療養方法について保健所から電話連絡が入る。

 基本情報の入力は▽陽性者(または陽性者の家族)の携帯電話番号に管轄保健所から送られてくるショートメッセージサービス(SMS)のリンクからスマートフォンで行う方法▽SMSをパソコンに転送して行う方法▽診療所や病院などで配布するチラシの入力フォームQRコードからスマートフォンで読み込む方法(インターネットにつながらない機器には対応していない)―がある。入力フォームには療養方法の希望や、食料などの支援物資(無料)配送の申し込み項目もあるため、できる限り早めの入力を。

 また、陽性者への療養対応を優先するため、感染経路と濃厚接触者の特定のための行動調査は自身によるフォーム入力を基本とする。聞き取りによる行動調査は、医療・介護・救急などの従事者以外は原則行わない。濃厚な接触があったと思う人や職場には、自ら連絡して注意喚起を行うこと。一般の事業所などは、自主的に感染拡大防止への対策(濃厚接触者の特定と自宅待機など)の検討を。

 陽性者の同居家族は全員が濃厚接触者に該当するため、保健所からの連絡がなくても家庭内の感染対策に努めるとともに、隔離待機(原則、患者と最後に接触した次の日から5日目まで)を行うこと。

 新宮保健所では「高齢者や緊急性の高い方への対応を早く行うことができるよう、スマホやパソコン入力へのご協力をお願いします」と呼びかけている。また、新型コロナウイルス感染症の検査を受けた際には、検査結果が判明するまでは公共交通機関の利用を避け自宅で過ごすこと。検査の結果陰性だった場合でも症状がある人は外出を控えて人との接触を避ける。体調が悪くなったときは、かかりつけの医療機関を受診すること。

 療養中に▽うとうとして呼びかけに応じない▽けいれんを起こしている▽息苦しさがある▽唇が紫色になっている―のような緊急性の高い症状が出現した場合には最寄りの保健所(新宮保健所0735・21・9630、串本支所0735・72・0525)もしくは「新型コロナウイルス感染症専用相談窓口 和歌山県コールセンター」(電話073・441・2170、24時間対応)に相談を。

  □     □

■適切な換気でエアロゾル感染予防を



 厚生労働省では、換気の悪い場所でのエアロゾル感染が増えているとして、熱中症を予防しながら適切な換気を行うなどの対策を呼びかけている。

 可能であれば対角線上にあるドアや窓を2カ所開放し、窓が一つしかない場合は扇風機などを窓の外に向けて空気の流れをつくること。

(2022年8月11日付紙面より)

基本情報入力画面(スマートフォン)
入力フォームのQRコード
和歌山県新型コロナウイルス感染症診療・検査・療養等の情報サイトのQRコード
2022年08月11日
47 「ほうき踊り」に大きな輪
 3年ぶりに井田観音で  (紀宝町井田 )

 井田観音のある紀宝町井田の井田下り場集落センターで9日夜、「納涼盆踊り」が3年ぶりに開かれた。子どもから大人までが大きな輪を作り、江戸時代から続く「ほうき踊り」を踊った。

 ほうき踊りは町指定無形文化財で、地元住民らでつくる井田観音ほうき踊り実行委員会が毎年8月9日に開催する盆踊りで奉納している。新型コロナウイルスの影響で2年中止となっていたが、地域を元気づけたいとの思いから感染症対策をとった上で開催した。

 夕暮れ時の午後7時過ぎ、浴衣姿の住民らがぞくぞくと集まり、やぐらを囲んで「甚句」などをにぎやかに踊った。ヨーヨー釣りやかき氷などが用意され、子どもたちも祭りの雰囲気を楽しんでいた。

 ほうき踊りは、稲の害虫を退治し、追い払う動きを模したもので、30人ほどがほうきを持って伝統の踊りを奉納した。子どもたちも大人の動きをまねしながら挑戦した。

 実行委員長の前地敏久さんは「今年は花火などの行事も多々あることから、地域を元気づけたい、子どもたちにも楽しい夏の思い出をつくってほしいとの思いで開催した。伝統の踊りを受け継いでいってもらえたらうれしい」と話していた。

 「厄落とし」として有名な井田観音も開帳された。盆踊りと3月の初午祭(はつうまさい)で公開されている。本尊は高さ30㌢、金箔(きんぱく)をほどこした観世音像で鎌倉時代の作と伝わる。1258年に西忠次が海岸で発見し祭ったことが始まり。同家の古文書によると、その後460年を経て子孫の西忠三郎が堂宇を建立し、安置したという。

(2022年8月11日付紙面より)

伝統の「ほうき踊り」を奉納=9日、紀宝町井田
開帳された井田観音
2022年08月11日
48 景観を保つ意識を
 県職員が道路清掃活動  (新宮市・那智勝浦町 )

 東牟婁振興局新宮建設部は9日、新宮市の国道168号と同169号、那智勝浦町の県道那智山勝浦線で清掃活動を実施した。職員約20人が参加し、各箇所でごみ拾いに取り組んだ。

 活動は観光客や地域住民たちの快適な道路利用や景観美化を目的に東牟婁地域の玄関口である3カ所で毎年4、8、12月の年3回実施している。

 晴天の下、参加者は2人一組となって道路を清掃。那智勝浦町では、体育文化会館やかつうら御苑などの歩道や道路沿いに落ちているたばこの吸い殻や空き缶、ペットボトルなどのごみを丁寧に拾っていった。

 同部職員は「全体的にはきれいですが、たばこの吸い殻が少し目立ちました。当地方には観光地もある。日頃から地域の方々も掃除をしてくれていることとは思いますが、みんなで美しい町として景観を保つ意識を忘れないでもらえれば」と話していた。

(2022年8月11日付紙面より)

清掃活動に取り組む職員=9日、那智勝浦町の県道那智山勝浦線
2022年08月11日
49 うなぎ石漁の石組み作る  ふるさと自然あそび塾で  (古座川町 )
2022年08月11日
50 JGC委員長ら現地調査  南エリアの主要箇所巡り  (南紀熊野ジオパーク )
2022年08月11日
51 没後30年、中上健次を語る(終)  熊野大学で講師陣ら  (新宮市 )
2022年08月11日
52 創刊30周年迎える  「色川だより」38号発行  (那智勝浦町 )
2022年08月11日
53 来年こそは関西大会へ  近大新宮吹奏楽部が金賞  (新宮市 )
2022年08月11日
54 夏空にヒマワリぐんぐん  高さ4・5㍍超に  
2022年08月11日
55 市内17カ所に募金箱設置  打ち上げ花火を目指して  (熊野市 )
2022年08月11日
56 女子3選手が団体、個人で入賞  東海中学校総体柔道大会  (矢渕中 )
2022年08月11日
57 お悔やみ情報
  
2022年08月04日
58 高校生活に期待膨らませる
 新宮高校でオープンスクール  (新宮市 )

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)で3日、オープンスクールがあり、新宮・東牟婁郡内の21校から中学生297人が訪れた。中学生たちは2グループに分かれて体験授業やクラブ体験に参加し、高校生活に期待を膨らませた。

 体育館では、広報委員会の伊藤志歩さん(2年)、冨田萌々花さん(同)、坂口りおさん(同)が動画で学校紹介。クイズも交え、4万冊超の蔵書がある独立した図書館や、創立120周年記念に改装したばかりの多目的食堂施設「リレー・スクエア」、夏バテ対策の食堂新メニューのしそジュース、焼きたてパンなどが買える購買部、多彩なクラブ活動などの魅力や特色を伝えた。

 中学生たちはそれぞれの希望に沿い、数学や英語、生物、物理、倫理、公共などさまざまな授業を受講。英語のコミュニケーションゲーム「Line up in Order」や、ペットボトルとガラス玉を使ったタマネギの細胞観察などで、高校の学びを体験した。

 参加した中学生たちは「『自由って最高』という面白そうなタイトルだったので倫理を受けたが、思っていたよりも難しく、高校ではこんなことを勉強するんだと分かった」「新宮高校がいいなと思っていて、生物の授業も楽しかった」「高校では吹奏楽部に入りたい。見学も楽しみ」などと話していた。

(2022年8月4日付紙面より)

広報委員会が学校紹介=3日、新宮市の県立新宮高校
生物の体験授業を受ける中学生
2022年08月04日
59 串本の海にじかに親しむ
 第46回マリンスクールで  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センターが1日にイベント「第46回マリンスクール」を開き、町内の小学5、6年生14人が同館職員と一緒に串本の海にじかに親しむ経験をした。

 海への理解と興味をより一層深めるとともにそのためのグループ活動を通して自主性と協調性を培う目的で、同センターオープン翌年の1972年からおおむね年1回の頻度で実施(未実施年があるため実施回数は経年より少なくなっている)している同スクール。

 例年は1泊2日(テント泊)で夏休み期間中に実施しているが、おととしと昨年は新型コロナウイルスの情勢により中止。今年は自炊やテント泊の要素を差し引くなど感染予防の工夫をして計画し、参加を呼びかけた。

 メイン講師は同センター水族館職員の平林勲さんが担当し、他の職員も活動を支援。前半は参加者が過去に遠足などで親しんできた施設の見学や飼育体験、アカウミガメの放流に取り組んで串本の海へのイメージを高め、昼食休憩を経て後半は同センター前に広がる錆浦海岸で磯観察に臨んだ。

 14人は平林さん組と同職員の佐久間夢実さん組に分かれて小さな潮だまりや潮間帯、魚類も取り残されるほど大きな潮だまりを巡り、魚類や貝類や甲殻類、棘皮動物の仲間(ウニ類、ヒトデ類、ナマコ類)といった生き物を採集。大きな潮だまりでは網を持ってシュノーケリングによる採集にも挑戦した。

 採集後は平林さんから生き物の名前を教えてもらいながらじっくり観察。行動観察と題し、ヤドカリがどのようにして背負う貝を選ぶかも観察して確かめた。

 参加者の道井渚由さん(5年)は「磯観察が楽しくて、ソラスズメダイ10匹ぐらいの群れがいてきれいだった。アカウミガメが泳いでアメリカまで行くことは知らなかったのでびっくりしたし、勉強になった」とコメント。平林さんは「串本の海の素晴らしさにじかに触れ、何かを感じて今後親しむ機会にしてもらえれば」と参加した児童の今後を期待した。

(2022年8月4日付紙面より)

シュノーケリングで磯の生き物採集に挑戦=1日、串本町有田
平林勲さんから名前や特徴を教わりながら採集した生き物を観察
2022年08月04日
60 図書管理システム導入 夏休み中に太田小・下里中で (那智勝浦町)

 那智勝浦町立太田小学校(上地巳奈子校長)と下里中学校(布引伸幸校長)の図書室で現在、夏休みを利用した図書管理システムの導入作業が行われている。バーコードの貼り付けや図書整理を経て、新学期からは順次、本の貸し出しや返却などの作業をパソコン上で行うことができるようになる予定だ。

 太田小学校の現在の蔵書は5175冊、下里中学校は5199冊で、これまでは貸し出しカードへの記入などによって本の管理をしていた。

 両校で導入するのは「お気軽図書館」という小規模図書館向けのシステム。バーコードリーダーによる本の貸し出し、返却、予約、利用者管理の機能を完備し、本の情報(書誌データ)に基づく検索や貸し出し記録の分析を行うこともできる。

 現在は夏休みを利用し、那智勝浦町の学校司書や教職員が手分けし、分類記号を記した3段ラベルやバーコードの貼り付け作業をしている。

 学校司書の米地紗織里さんは「町内小中学校の図書管理システム導入は、現在の2校が最後。本の管理が非常に簡単になり、子どもたちの読書環境づくりの面からも、大きな一歩となると思う」と語る。

 お気軽図書館のシステムでは、児童・生徒や教職員、地域住民といった利用区分ごとに貸出冊数や期間を調整することも可能。太田小は今後、地域住民向けの図書室開放や貸し出しを行うことも視野に入れているという。

(2022年8月4日付紙面より)

バーコードの貼り付けを行う=1日、那智勝浦町立太田小学校
教職員らが分担して作業=7月25日、那智勝浦町立下里中学校
2022年08月04日
61 剣道通して交流図る
 グロッサンさん一家が訪問  (新宮道場 )

 新宮市の熊野速玉大社境内の新宮道場に7月31日、フランス在住のグロッサン・ガブリエルさん(41)一家が訪問した。一家は、同道場で練習を行う新宮剣友会(宮戸伸之会長)に所属する剣士たちと共に同大社で正式参拝を行い、稽古を通して交流を図った。

 「新宮を剣道の聖地に」「楽しく伝統文化を継承したい」との思いから、国内外から訪問者を受け入れている同会。フランスで、家族で剣道に打ち込むガブリエルさん、妻で和歌山県出身のなつきさん(42)、息子のガスパー・楓雅さん(14)は夏のバカンスを利用して毎年日本を訪れており、なつきさんの母校である県立和歌山東高校などで研さんに励んでいるという。

 6段錬士の腕前を誇り、フランス女子ナショナルチームのコーチも務めるなつきさんと現在5段のガブリエルさんとの出会いは高校生の時。剣道の稽古のために同校を訪れたことがきっかけで結ばれた。

 なつきさんの両親と知り合いだったことも縁となり、これまでにも剣道を通して交流を育んできた一家と宮戸会長。新宮市への訪問は初めてで、今回の来日は11日(木・祝)に橋本市で実施される楓雅さんの昇段審査も兼ねている。楓雅さんはフランスの中学生の部で優勝を飾るほどの腕前で「昇段審査目指して頑張りたい。和歌山の海や川で泳いだりして、バカンスも満喫したい」と話していた。

 正式参拝を終え、ガブリエルさんたちは新宮剣友会の剣士たちと打ち込み稽古などに汗を流し、剣道を通して交流を深めた。

 宮戸会長は「交流を通して、剣道の素晴らしさをお互いに感じてもらいたい。この地が剣道の聖地になるために、これからも多くの人に声をかけて熊野に来たい人を増やすことができれば。今日の交流はその第一歩だと思います」と思いを語った。

(2022年8月4日付紙面より)

ガブリエルさん(前列中央)、なつきさん(左隣)、楓雅さん(同)。正式参拝を終えて=7月31日、熊野速玉大社
稽古に汗を流し、交流を深めた=同日、新宮道場
2022年08月04日
62 ウナギ石漁の仕掛けを作る  高池小4年が潤野の河原で  (古座川町 )
2022年08月04日
63 和気あいあいと作業  チームくまのがわがしそジュース作り  (新宮市熊野川町 )
2022年08月04日
64 本宮館でフォトコン写真展  南紀熊野ジオパーク  
2022年08月04日
65 「好きなもの」写真に撮ろう  市長の子どもカメラ教室  (新宮市 )
2022年08月04日
66 伝統の「熊野大花火」守りたい  11月に代替花火計画、寄付金募る  (熊野市観光協会 )
2022年08月04日
67 お悔やみ情報
  
2022年08月03日
68 塩分控えめ、ピクルス作り
 北山村で健康づくり教室  

 北山村立北山小学校の家庭科室で7月29日、「健康づくり教室」があった。村民7人と、へき地保健師活動について研修を実施している県立医科大学の学生ら3人が参加。和歌山信愛女子短期大学健康増進プロジェクトチームの西出充德教授の指導を受けながら、酢を使用した夏野菜保存食作りに挑戦した。

 「全国唯一の飛び地『北山村』高血圧ゼロのまちプロジェクト」を展開している同村。村民全員の高血圧ゼロを目指し、血圧測定推進や健康教室などの事業を実施している。

 山間部に位置する同村では、保存のために塩を用いた調理方法が伝統となっている。そんな食文化を背景に、プロジェクトを通じて血圧に関心を持ってもらう狙いもある。

 同教室はプロジェクトの一環で、信愛女子短期大学と共催で開催。この日は「高血圧の改善を目指した保存加工食品の紹介」と銘打ち、西出教授がキュウリとパプリカ、酢を使ったピクルスの作り方を指導した。

 調理開始に先立ち、西出教授は「酢を使うと塩分を抑えることができる。酢は疲労回復に効果があり血管をきれいにします」と説明。野菜や酢が高血圧の改善に良いとされているが、持病がある場合などは必ずしも健康改善に適しないことなどを注意事項として挙げた。

 参加者らは、水洗いした野菜を板ずりし、瓶に入る大きさにカット。熱湯に浸して消毒して瓶に詰め、赤唐辛子や月桂樹の葉などとともに調味液に浸し、好みによりじゃばら果汁を入れて香り付けを施した。冷蔵庫で寝かせると1、2週間ほどで食べ頃を迎えるという。

 古根川やす子さん(78)は「毎日自分で調理しており塩分にも気を付けているので薬も飲んでいません。ピクルスを作ったのは初めて。完成が楽しみ」と笑顔。

 西出教授は「伝統ある和食の塩分が高いのはやむを得ないことだが、お酢を合わせるなどのちょっとした工夫が高血圧の改善につながる。伝統を守りつつ健康になるのが一番。北山村にはじゃばらという調味料もある。取り組みが効果を生み出せば、この村から発信できることも多いのでは」と話していた。

(2022年8月3日付紙面より)

野菜を瓶に詰めてピクルス作り=7月29日、北山村立北山小学校
冷蔵庫で寝かせたら完成
2022年08月03日
69 八咫烏、大斎原に舞う 白根光夫画伯の屏風図寄贈 (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で1日、故・白根光夫画伯の六曲屏風(びょうぶ)図「熊野本宮」(131㌢×360㌢)の奉納奉告祭があった。葉月の月首祭に併せて執り行われた奉納奉告祭には、氏子総代会や敬神婦人会ら大社関係者が参列した。

 白根画伯は1926年大分県出身。幼くして家族と共に上京し、東京美術学校梅原龍三郎教室に学ぶ。64年、安井賞展に選抜。76年に吉田清志、宮田晨哉らと共に「爵の会」を結成し、86年まで同会展を中心に活躍した。

 78年からは奈良県・吉野の桜を素材に「吉野山シリーズ」の制作に取り組み、日本秀作美術展や明日への具象展などを通じて高い評価を受けた。2002年、76歳で逝去。今年は没後20年に当たる。

 屏風図を奉納したのは東京都の㈱ダバンラブ・画廊ダバンラブギャラリーオーナーの久岡正人さん。新型コロナウイルス感染拡大状況を鑑みこのたびの来訪はかなわなかったが、没後20年の節目に当たり「画伯の思いを同大社に納めたい」との思いや、新型コロナウイルス感染症の早期終息と世界平和への祈りを込めて奉納を決めた。

 屏風図(油彩、アクリル)は1982年に完成した作品で、同大社の旧社地・大斎原(おおゆのはら)、熊野川、音無川、熊野の山々などを背景に、八咫烏(やたがらす)と、同大社の牛王(ごおう)神符が舞う様子が描かれている。大斎原には1889年の「十津川大水害」により流出した社殿も描写されている。

 九鬼宮司は、寄贈に感謝を示し「八咫烏や牛王神符が飛んでいる絵は初めて見る。よみがえり・再生の願いを込めてご奉納いただいた。今年は画伯の没後20年であるとともに、当大社にとっては水害を逃れた四社を現在の場所に遷座してから130年を迎える年。くしくもこのタイミングでご奉納いただいたことに意味があると思う。改めて大斎原の意味や大切さを感じていただけるのでは」と話していた。

 屏風図は今週いっぱい、同大社黎明殿の幣殿で展示公開される。鑑賞希望者は同大社社務所まで。

(2022年8月3日付紙面より)

白根光夫画伯の屏風図が奉納された=1日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2022年08月03日
70 未供用区間の通行を開始
 サンゴ台中央線全線開通  (串本町 )

 串本町の町道サンゴ台中央線未供用区間の通行が1日午前11時から開始された。これにより同線は全線開通となり、国道42号からサンゴ台区へ出入りする第3の連絡道として主要公共施設の高台移転に伴う通勤時間帯の混雑緩和や地域防災力の向上、すさみ串本道路開通以降の国道42号への移動分散化などさまざまな整備効果が期待されている。

 この区間は、すさみ串本道路・串本太地道路の串本インターチェンジ〈仮称〉など工事に伴う大型車両の作業道として国土交通省紀南河川国道事務所が整備。沿線にくしもとこども園新園舎や統合小学校校舎の用地があり、工事終了後も町道として再活用する方向で国と町が協働し、開通を目指してきた。

 未供用となっていたのは西の岡―サンゴ台間(延長約1242㍍)。車道は幅3㍍強あり、通学路想定で幅3・5㍍の自転車歩行者道が伴う構造。当初は7月1日開通予定だったが、直前で発生した国道42号に影響する土砂崩れ対応のため1カ月ずれこむ形で開通へとこぎ着ける形となった。

 この日は開通に先だって式典があり、田嶋勝正町長と国土交通省紀南河川国道事務所の渡邉泰伴所長や関係諸課職員、町議会の鈴木幸夫議長ら議員一同と旧地権者らが出席。代表して田嶋町長が平時より連絡道路として住民に有効活用される状況を見据えつつ国交省をはじめとする関係各位への感謝を掲げ、渡邉所長がこの町道を生かして一日でも早いすさみ串本道路開通を目指す意思を掲げた。鈴木議長が基幹道路としての機能発揮を期待し、以上あいさつ3人によるくす玉割りや出席一同による通り初めで未供用区間の完成を祝った。当初予定していた園児バスによる通り初めは新型コロナウイルスの情勢により実施を見送った。

 この町道は、国道42号上浦海岸前(須賀漁港北詰)と橋杭園地交差点付近を連絡する。すさみ串本道路などの工事に伴う大型車両は踏切経由の出入りが難しく従来は橋杭小前経由に集中していたが、今後は2経路への分散化が進む形となる。

(2022年8月3日付紙面より)

くす玉割りで通行開始を祝う=1日、串本町くじ野川のくしもとこども園新園舎用地前
2022年08月03日
71 竹とんぼや水鉄砲作り
 太田の夏休みプログラム  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町南大居の交流センター「太田の郷」で1日、「夏休みプログラム」があり、小学生9人が地元の高齢者6人に教わって竹とんぼや水鉄砲を手作りした。

 太田地域の子どもたちに、体験活動や地域住民との交流を通じて楽しく長期休暇を過ごしてもらおうと、保護者主催で始まった取り組み。今回は、小刀やドリルといった工具の使い方、遊びの工夫など、地域の人々が培ってきた「生きた知恵」を伝えたいとの思いから、普段同所で健康体操などを行う「中里福祉プログラム」の参加者たちに協力を依頼した。

 子どもたちは近くの山で切ったばかりの青竹を使い▽竹とんぼ▽水鉄砲▽紙鉄砲▽竹灯籠―を制作。竹を割ったり削ったりして完成させた後は、早速水を飛ばすなどして遊んだ。

 細い竹筒にぬれた新聞紙を詰めて空気圧で飛ばす「紙鉄砲」の作り方を教えた生駒善一さん(84)は「昔は遊ぶ物も何でも手作りで、スギの花粉の硬いのを詰めて飛ばしたりもした。近くに子どもが住んでいないから、どこの子やろうと話してみるのが楽しい」。参加した仲地励君(太田小5)は「竹とんぼを作って、ちょっとだけ飛んだ。去年流しそうめん台を作ったけれど、今日は竹を細く削るのが難しかった」と話していた。

(2022年8月3日付紙面より)

水鉄砲を作る子どもたち=1日、那智勝浦町の交流センター「太田の郷」
2022年08月03日
72 7月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2022年08月03日
73 9人が上位入賞と活躍
 三重カップ空手親善大会  (北道院拳法和歌山支部 )
2022年08月03日
74 全力尽くし優勝目指す
 矢口樹君が関西ブロック代表に  (和歌山南紀ボーイズ )
2022年08月03日
75 感染拡大防止に協力を  市長が動画でメッセージ  (新宮市 )
2022年08月03日
76 まちづくりや観光学ぶ  新翔高校キャリアアップ計画  (新宮市 )
2022年08月03日
77 色彩豊かな作品並ぶ  前田稔夫さんが絵画展  (那智勝浦町 )
2022年08月03日
78 核兵器の史実を伝える  文化セで「平和の歴史展」  (串本町 )
2022年08月03日
79 宿題に役立つ本ずらり  アオハル!部活小説も  (熊野市立図書館 )
2022年08月03日
80 親子で夏祭り楽しむ 子育てサロン「ふれんZOO」 (紀宝町)
2022年08月03日
81 紀宝町は渓谷の宝庫 「キャニオンズ紀宝」を新設 (マイク・ハリスさん)
2022年08月03日
82 お悔やみ情報
  
2022年08月02日
83 文化奏でる時間を共有
 熊野芸術文化セミナーに50人  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で7月30、31の両日、軽井沢美術文化学院提携「2022熊野芸術文化セミナー」(市、市教育委員会、熊野芸術文化セミナー実行委員会主催)があった。約50人が参加。ルヴァン美術館評議員や日本美術家連盟講師、熊野美術協会の講師陣の指導の下、2日間にわたって実技を通して文化・芸術に触れる機会とした。

 「生活を芸術として」という生涯を送った、文化学院創立者であり名誉市民の西村伊作(1884~1963年)。創立当時の文化学院の建物を再現し設立したルヴァン美術館と提携して開催されており、今年で21年を数える。

 30日の開講式で清水雅昭・実行委員長が「新型コロナウイルスの影響でおととし、昨年と中止となったが、こういった形で開催できたことを心から感謝している。新宮保健所管内でも感染が拡大しているが、お互いに十分に気を付けていただきながらセミナーを楽しんで」とあいさつ。

 田岡実千年市長は「市の芸術の取り組みとしてこのセミナーが定着している」と、講師陣や関係者、参加者らに感謝を伝え「2日間という限られた期間ではあるが、日々の生活に『文化奏でる潤いの時間』が流れ、すてきな出会いと交流がありますよう期待しています」と呼びかけた。

 今回の講義科目は「○○○(あなた)・ワールドを体感してみよう。」。ルヴァン美術館評議員の上野秀一さん(元・文化学院総合芸術学科常勤講師)による実技セミナーを経て、参加者らは水彩と中世の没食子インクを使って、パネルに心象風景などを表現していった。

 同セミナーに初めて参加した今西信子さん(67)は「新聞で告知を見て参加を決めた。普段からパッチワークやウクレレ、書道をしているけど絵を描くのは初めて。先生方が失敗してもいいっておっしゃってくれたので自由に描くことができて楽しかったです。機会があればまた参加したい」と笑顔で話した。

(2022年8月2日付紙面より)

想像力を膨らませ制作にかかる参加者ら=7月31日、新宮市の「丹鶴ホール」
2022年08月02日
84 構図の基礎などプロから学ぶ 鈴木理策さんがアウトリーチ授業 (新宮高校)

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)美術室で7月30日、新宮市出身の写真家で同校美術部OBでもある鈴木理策さんによるアウトリーチ授業があった。美術部員20人が、構図の基礎などについてプロの指導を受ける機会を得た。

 鈴木さんは1963年新宮市生まれ。87年東京綜合写真専門学校研究科を修了した。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科教授。地理的移動と時間的推移の可視化を主題に、東京から新宮の御燈祭(おとうまつ)りに至る63枚の写真をシークエンスで構成した、自身初の写真集「KUMANO」(光琳社出版)を98年に発表。翌年、《Osorezan》と《Izanami》の二つのシークエンスによる「PILES OF TIME」(同)を出版し、2000年に第25回木村伊兵衛写真賞を受賞した。

 今年3月には、市文化複合施設「丹鶴ホール」オープニングイヤー事業(前期)として、同施設で写真展「瀧を見に行く」を開催。今回の授業は写真展の継続事業として実施された。

 午前中、鈴木さんは絵画・写真の歴史や、絵画の巨匠たちが写真から受けた影響、絵画と写真との関わりなどについて講義。写真の登場によって絵画に「瞬間」が描かれるようになり、構図にも変化をもたらしたなどと説明したほか「カメラは記録を捉える道具であると同時に、何を伝えたいのかを表現する部分として機能するものだと思う」などと話した。

 午後からは「みんなが考える熊野の魅力」「自分が考える熊野の魅力」に沿って、当地方の世界遺産や自然、身近な風景など、生徒たちが事前に撮影した作品を鈴木さんが講評。「言葉と写真は違う道具。見えていることを実際には説明していくと、うまく重ならない場合があるが、違う道具で意味を拾っていくこともある。写真にも触れてもらって、写真がどういう形で物を表し、それを見る自分がどう感じるかということを経験してもらえれば」と呼びかけた。

 山口結人部長(3年)は「これまで写真を撮る機会はあまりなかったけど本格的に写真に興味を持つ機会となった。写真と絵画の違いもこれまではぼやっとしていたが、授業を受けて言語化することができた。写真の構図も絵に転用できると思うので、これから意識して描いていきたい」と話していた。

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新刊写真集「冬と春」



 現代日本を代表する写真家・鈴木理策さんはこのほど、待望の新作「冬と春」を赤々舎から出版した。ライフワークでもある「White」「Sakura」「Water Mirror」シリーズにおける未発表の新作を主に収録している。写真集の問い合わせは赤々舎(http://www.akaaka.com)まで。

(2022年8月2日付紙面より)

新宮高校美術部の皆さん。鈴木理策さん(前列中央)を囲んで=7月30日、県立新宮高校の美術室
講義や講評を通じて構図などの基礎を学んだ
2022年08月02日
85 旅行気分で遊びに来て
 移住ウェブセミナー  (紀宝町 )

 移住に関する情報や地元の生の声を伝える紀宝町と大紀町の「移住ウェブセミナー」があり、両町の移住者ら担当職員がオンラインを通じて、それぞれの町の魅力を発信した。

 新型コロナウイルスの影響で移住相談会の開催が困難な状況となっていることから、昨年に引き続き、両町がウェブセミナーとして開催。紀宝町は、元町地域おこし協力隊で浅里地区在住の福田由美子さんらが参加し、役場内を会場として生配信した。

 町の移住・定住支援員を務める福田さんは兵庫県尼崎市から移住。2018年1月から20年12月まで協力隊として、飛雪の滝キャンプ場に勤務した。

 移住した際の印象について「熊野古道が近いのにほとんど観光客の姿がなく驚きました。早朝から日暮れまで、畑仕事や草刈りに精を出す高齢者の姿をよく見かけ『元気だな』と感心しました」と振り返り、「自然に寄り添った生活を実践しています。住んでいる場所、仕事、遊び、食べ物など自分自身も常に自然体で過ごすことを意識しています。以前より大きなストレスはあまりなく、心穏やかに理想的な生活ができています」と語った。

 視聴者に対し「まずは旅行気分で遊びに来てください。移住している方々と実際に会ってお話してみてください。もしかしたら自分たちが探していた理想の暮らしが見つかるかもしれません」と町をPR。役場職員は「お試し住宅」「就労体験」などを紹介し、「ぜひ紀宝町に一度お越しください」と呼びかけた。

(2022年8月2日付紙面より)

移住ウェブセミナーで町をPRした出演者=紀宝町役場
2022年08月02日
86 3年ぶりに串本の夜空彩る
 人見建設がサプライズ花火  (串本町 )

 串本町の串本漁港で7月30日、株式会社人見建設=串本町=によるサプライズ花火の打ち上げがあり事前の口コミで察知した住民らの観賞を集めた。

 平年であれば串本まつりで町内が盛り上がる時季だが、最近3年は新型コロナウイルス感染症の情勢により中止続き。社会貢献活動の一環で会社を挙げて美化を重ねている橋杭ビーチは予防対策を講じて海開きをしているものの、年間でも特ににぎわう同まつりの花火大会がないことによる物さみしさを何とかできないかと考えた同社の人見翔専務取締役(36)が発起人となり、その光景を短時間でも描き出すことを目指した。

 打ち上げ場所は同大会同様、巡視艇が停泊する桟橋先に設定。ゴールデンウイーク明けごろから有限会社紀州煙火=有田川町=や管理関係各所との交渉を重ね、同日午後8時から約10分間にわたって打ち上げた。同大会のフィナーレが3カ所からの同時打ち上げであるのに対し、この日は序盤と終盤に5カ所からの同時打ち上げを組み込んだ構成。最大5号玉の大輪(直径約180㍍)を織り交ぜて、串本の夜空を彩った。

 夕立などの支障もなく予定通りに打ち上げを終了し、サプライズは住民からの喝采を浴びながらの終幕となった。人見専務取締役は「串本まつりの中止が続き、いつもならある(ふるさとの)花火を子どもらが見られないのがかわいそう、というのが一番の動機。他のまちも中止続きで見せようがなく、もう自分で上げようと思って準備をしてきた。見てくれた皆さんを元気づけられたら何より」と打ち上げに込めた思いを語った。

(2022年8月2日付紙面より)

3年ぶりに串本の夜空を彩った株式会社人見建設のサプライズ花火=7月30日、串本漁港
人見翔専務取締役
2022年08月02日
87 年に1度の天体ショー  ペルセウス座流星群13日に極大  (こども新聞 )
2022年08月02日
88 電動キックボードの実証実験  8日から貸し出し開始  (那智勝浦観光機構 )
2022年08月02日
89 みんな上手に描ける!  子供絵画チャレンジ体験  (新宮市 )
2022年08月02日
90 模擬店に園児大はしゃぎ  太地こども園  
2022年08月02日
91 間近のSFに目輝かせ 家族で児童劇楽しむ (御浜町)
2022年08月02日
92 地域連携活動を全国に紹介  高校生SBP交流フェアに初出場  (紀南高校 )
2022年08月02日
93 樫野埼灯台内を一般公開  CGS部主体で実施開始  (串本古座高校 )
2022年08月02日
94 お悔やみ情報