日本クマノザクラの会が観測会 (那智勝浦町 )
「日本クマノザクラの会」(勝木俊雄会長)は23日、那智勝浦町二河の那智勝浦町教育センターで観察会と講習会および役員会を開いた。同会の役員ら約15人が参加。勝木会長がクマノザクラの見分け方や標本の作り方などを解説した。
クマノザクラはバラ科サクラ属の樹木で、2018年に新しく公表された野生種で、勝木会長が発見、命名した。紀伊半島南部の3県に分布。早咲きで花が美しいことから観賞用の利用が期待されている。
同会は、国内で約100年ぶりに新種と確認されたクマノザクラの利活用や保全活動を目指し2月に発足。会員同士が連携し、和歌山、三重、奈良の3県にまたがる自生地で広域的な活動に取り組むことを目的としている。
観察会では、同センター敷地内や近隣のソメイヨシノ、ヤマザクラを観察しつつ、勝木会長が植物の同定(生物の分類上の所属や種名を決定すること)やそれぞれのサクラの特徴などを説明。「長枝ではなく短枝で見る」「観察したものの特徴を言葉で表していく」「五感を使って植物の特徴を捉える。見る項目を増やすことでより確かな同定ができる」などを観察のポイントとして挙げた。
同会員が所有する、同センター近隣にあるクマノザクラ観察地では、勝木会長が「葉っぱが他のサクラより幅が狭く、裏が淡い緑色」などとクマノザクラの特徴を解説し標本用の木を採取。「同定には写真と標本が必要だがそれだけでは不十分。現場でできる限り多くの視点で観察し、情報を持ち帰ることが大事」とし、「標本は採ってもいい場所で採取を」と呼び掛けた。
講習会では、勝木会長は植物分類学の基礎などについて説明。学名や属名、標準和名などにも言及し「原則として学名と標準和名は対応する。クマノザクラは学名が付いたことで初めて世界共通となった」。
クマノザクラの同定に関して、花序や苞(ほう)、短枝、葉柄などの判断材料をソメイヨシノやヤマザクラなどと比較し特徴を解説。「花びらの形や色、葉の鋸歯(きょし)など、年齢や環境でも大きく変わってくる。同定に使えるくらい安定しているものを見極めていくことが大きなポイントとなる。場数を踏んで覚えていくしかない」と説明した。
(2021年7月27日付紙面より)
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県主催の大会「第3回宇宙シンポジウムin串本」が24日にホテル&リゾーツ和歌山串本であり、宇宙の最先端の話題などを会場聴講とオンライン聴講の2系統で世界へ向け発信した。
国内初の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」と地域を結び付けて印象付けるためおととし、県と射点がある串本町が両輪となって立ち上げた大会。以降はコロナ禍の情勢により県主催で年1回開く形が続いていて、今回も会場聴講を第1回比で約3分の1の規模に抑え代替のオンライン聴講を受け付けるなど感染症予防対策を講じて参加を募り、両聴講合わせて1500人規模の申し込みを得たという。
開会に当たり仁坂吉伸知事は同発射場と地域の最近の主な動向を伝えつつ聴講を歓迎。テレビ和歌山が進行役を務め、来賓の紹介を経て序盤から中盤は基調講演、終盤はパネルディスカッションを実施した。
基調講演の登壇者は▽山崎直子さん(宇宙飛行士)▽津田雄一さん(JAXAはやぶさ2プロジェクトマネジャー)▽小山浩さん(三菱電機株式会社電気システム事業本部主席技監)▽遠藤守さん(スペースワン株式会社最高顧問)。
前3人はそれぞれの立場から宇宙との関わりを振り返り、周囲を取り巻く状況やそれらと向き合うときの姿勢を示し同発射場や有する地域への期待を寄せるなどした。遠藤さんはスペースワン社の事業概念や中核となる小型ロケット「カイロス」の開発段階や同発射場建設の進捗(しんちょく)を報告。「カイロス」はシステム試験段階、同発射場はおおむね完成段階だと伝え、和歌山の新たな魅力としての宇宙を地域と一緒になって盛り上げたいと貢献の思いを掲げて事業に対する地域の協力を求めた。
パネルディスカッションは東京大学大学院の中須賀真一教授がモデレーターを担当。基調講演登壇者に県産業技術政策課の大原眞晴課長を加えた5人をパネリストに迎え、中須賀教授は宇宙と関わるようになったきっかけ、人工衛星事業・アルテミス計画・国際連携による有人探査の展望、地域の状況対応や今後の人材育成など状況活用の展望などをざっくばらんに探り明かした。
会場から質問を受け付ける時間もあり、県立串本古座高校の清野健太郎君(1年)が「串本町は宇宙に希望や夢を抱いている。皆さんにとって宇宙とは何か」と質問して中須賀教授を含めた6人それぞれの思いを引き出した。最後にパネリストが今後に向けたメッセージをそれぞれ掲げて締めくくった。
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この日は県立桐蔭中学校科学部や県立串本古座高校のCGS部カイロス応援隊・雑賀和さん(1年)と生徒有志2人など次代を担う若い世代も複数、引率の教職員や家族と共に会場聴講に参加。同高校の生徒はその延長で同隊が準備した缶バッジをパネルディスカッション登壇者や仁坂知事に進呈し、残りを先着順で手分けして会場聴講参加者に配った。
この缶バッジはロケット事業に対する地域包括的支援として生産を始めた。手軽でかさばらず思い出になる土産物として、さらにはコレクション需要による見学リピーター拡大ツールとして今後は「カイロス」打ち上げを節目にしてシリーズ生産しその原資を得るため販売を目指すとしている。
(2021年7月27日付紙面より)
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職員ら協力し全町民宅訪問 (太地町 )
太地町は新型コロナウイルス感染症対策の一環として25日、全町民に対して現金1万円の給付を行った。町や町社会福祉協議会の職員らが協力して町民宅を訪問し現金を手渡した。
同町ではこれまで、全町民に対してマスクや米を支給し、現金5000円と1万円の給付も行ってきた。
同給付金の予算は6月定例会において議決されたもので、予算額は3000万円。財源の一部は国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用している。
この給付には町民の生活環境や健康状態などの確認も目的に含まれているという。給付や職員が訪問する旨は町内放送や町防災メールの登録者へのメールで周知を促した。
当日朝、町や社協の職員ら42人が集まり、役場庁舎内で訪問時の注意や不在時の対応などの打ち合わせを行った。職員らは10班体制で、9地区の1565世帯2960人に現金を届けた。
森尾伸総務課長は「生活支援として3度目の給付となる。コロナ禍において、町民の皆さまの生活状況や健康状態を確認することが給付の本来の目的です」と話した。
現金を受け取った平見地区の上中綾子さんは「本当にありがたい。コロナ禍で子どもが外に出て行けないため、屋内で遊ぶことのできるものを購入したいと思う。職員の皆さんが各戸のことに詳しく、『子どもさんは元気ですか』など、お声掛けもしてくれるので安心感があります」と話していた。
(2021年7月27日付紙面より)
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コロナ禍での「那智の扇祭り」 (熊野那智大社 )
那智勝浦町の世界遺産、熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、例大祭「那智の扇祭り(火祭)」(国重要無形民俗文化財)が営まれた。昨年に引き続き、今年も新型コロナウイルス感染拡大防止のため、行事を一部中止し、規模を縮小。神職や祭典関係者など50人で静かに神事が斎行された。
扇祭りは、大社にまつられている12柱の神々を12体の扇神輿(みこし)にうつし、那智の滝前に里帰りさせて神霊、神力を奮い起こし、万物の生成発展を祈る神事。
サカキに紙垂(しで)を取り付けた御幣(ごへい)12本に御霊(みたま)をうつして木製の辛櫃(からひつ)に納め、参列者が担いだ。昨年は中止となった扇神輿と大たいまつだが、今年は2体ずつが出された。
本社大前の儀、渡御祭の後は子の使い、前駆神職、馬扇、大たいまつ、扇神輿、辛櫃、神職の順で滝を目指した。
飛瀧(ひろう)神社に到着後は別宮大前の儀が斎行された。男成宮司が五穀豊穣(ほうじょう)や国の繁栄などを願うとともに、コロナの終息に祈りを込めて祝詞を奏上した。その後、本殿で還御祭が営まれた。
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13日夕方には宵宮祭が本殿で営まれた。その後、境内に設置された田楽舞台で五穀豊穣を祈る「那智の田楽」の奉納があった。
田楽は室町時代に流行した田楽踊りを伝える貴重な文化遺産として、「那智田楽保存会」が古来の姿を伝えている。
1976年に国の重要無形民俗文化財、2012年にユネスコの無形文化遺産に登録。今年は一度途絶えた田楽が復興し100周年を迎える。
昨年はコロナ対策で大和舞とともに中止となったが、今年は田楽のみ実施。舞人は新調された舞台で22節の演目を踊り、その様子は動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信された。
男成宮司は「『那智の田楽』は世界に誇る伝統芸能。次の世代に伝え続けていかなくてはならない。お祭りに来ることができない方のためにも今後のライブ配信も検討している」と話した。
(2021年7月15日付紙面より)
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接種後実施の検査結果発表 (くしもと町立病院 )
くしもと町立病院が13日、新型コロナワクチン接種済みの職員147人が新型コロナウイルスに対する抗体を獲得したと判断できる検査結果を得たことを発表した。
医療従事者など優先接種を3月上旬~4月上旬に実施した同病院。接種後最初の健康診断時に新型コロナウイルスの抗体検査を提示し、承諾した職員を対象に実施して同病院臨床検査部が結果を取りまとめた。
同部の亀井聡技師長によると、この抗体検査はおおむね接種から1~2カ月後のタイミングで実施。用いたロシュ社の抗体定量検査試薬の指標に基づき147人全員が抗体を獲得、うち143人が感染症回復期の血漿(けっしょう)分析から得た発症予防可能な量以上に高まっていると判断した。後者に含まれない4人のうち、2人は諸事情で1回のみ接種、他2人は免疫抑制剤などの治療を受けていると要因を解析。接種済みの職員全員が抗体検査を受けておらず断定できないため、ほぼ全員が抗体を獲得していると今回の取りまとめを結論づけている。
結果からは若い年齢層ほど抗体量が高まる傾向もうかがえるという。同接種では若い年齢層で2回目の接種後に副作用(発熱など)が強く出る傾向があり、亀井臨床検査技師長はこれら傾向の相関を示唆しつつ「1~2日の発熱などで打たないより、副反応を踏まえて打った方が後に安心できると思う」と見解を示した。
同病院事務部の名田倍也事務長は広く言われている接種後の変化と同じ結果が院内でも得られたとし、この発表が町民の安心材料となり8~9月に行う一般(16~64歳)対象集団接種において若い世代を含む町民多数が抗体を獲得する展開を期待している。
同部は獲得量が低かった職員を対象に接種3カ月後の再検査、147人全員を対象に同6カ月後の再検査をして抗体量の変化を追跡する考え。併せて同じ年齢層で抗体量の偏差が生じる要因の分析も進めたいとしている。他方、同病院としては変異株の出現など情勢を見据えてこの結果に安心することなく、従来と同等かそれ以上の感染予防対策継続を意識するとしている。
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くしもと町立病院は、新型コロナワクチン接種後の抗体獲得状況の確認を目的にした抗体検査の希望を受け付けている。
この検査は、同町が接種するファイザー社製の新型コロナワクチンが産出を促す抗体に着目した手法。結果が陽性で示される値(=抗体価)が15以上であれば発生を予防するだけの抗体がついていると考えられるという。
利用は2回目の接種から3週間以上経過していることが条件。対象は目的に沿って利用したい人全般で、検査方法は血液検査、検査料4000円(税込み)は自費負担となっている。
利用は任意。申し込みや問い合わせは同病院(電話0735・62・7111、平日午前8時30分~午後2時)まで。
(2021年7月15日付紙面より)
紀宝子ども元気塾で工作
紀宝町学校支援本部「元気キッズ」主催の紀宝子ども元気塾が10日、同町の鵜殿ふれあい会館で開かれ、小学生が科学工作教室で物作りを楽しんだ。
町内の小中学生を対象に、一年間を通して行う登録制の教室。科学工作と生け花、陶芸の「3つの教室」を来年3月まで続ける。新型コロナウイルス感染防止のため、3密(密閉・密集・密接)回避などの対策を徹底。できるだけ少人数での開催としている。
この日は、7人が参加。同町成川の岡部俊雄さんが講師を務め、前回に続いて「電子ホタル」をテーマに掲げた。
トランジスタ回路を使って発光ダイオード(LED)を光らせる工作で、子どもたちは配線にチャレンジ。土台に草花を取り付け、夜空をイメージした黒色のボードも組み合わせて完成させた。
ホタルの生息地がある紀宝町。スイッチを入れるとLEDが点灯・点滅し、保護者も一緒に「ホタルが舞っているみたい」と大喜びしていた。
岡部さんは「子どもの頃から工作に親しみ、科学の不思議に触れてもらえれば」と話していた。
(2021年7月15日付紙面より)
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マナーアップ推進活動スタート (新翔高 )
新宮市の県立新翔高校(藤田勝範校長)で14日、自転車マナーアップ推進リーダー活動がスタートした。新宮警察署から委嘱を受けた吹奏楽部(木下綾子部長、部員40人)とバドミントン部(小田原楓真部長、部員14人)が正門に立ち、登校してくる生徒にあいさつをしながら反射板や鍵などの啓発物資を手渡した。
自転車マナーアップ推進リーダーの委嘱は、2015年の道路交通法の改正による自転車運転者講習制度の施行を受けて県内で初めて実施し、今年で7回目を迎える。
同校では自宅や駅から全校生徒312人の約4分の1が自転車で通学しており、朝のあいさつ運動を通じて登校時の自転車・歩行者マナー向上や「自転車安全利用五則」の周知を図る。生徒らの安全を守るため▽イヤホンをして運転しない▽傘を差して運転しない▽スマートフォンを見ながら運転しない▽二人乗り運転をしない▽校門では自転車を降り、自転車を押して駐輪場に行く▽自転車に鍵をかける▽歩きながらスマートフォンを見ない―の七つも呼び掛けている。
この日は部員や顧問約30人が参加し、週2回のあいさつ運動に取り組む生徒会も協力。「ちゃんと鍵をかけて」「反射板を使って」と声を掛けた。木下部長は「校内でも校外でも、安全にルールを守ってほしい」。小田原部長は「自転車に鍵をかけることで、盗難防止に貢献できたら」と語った。
部員らは今後も毎月第2、4水曜日に活動を継続していく。
(2021年7月15日付紙面より)
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なちかつGGCペア大会 (那智勝浦町 )
塩崎・倉脇組も3位と健闘 (近畿ソフトテニス選手権大会 )
コンクールに向け練習に熱 (新翔高校吹奏楽部 )
新宮市の県立新翔高校吹奏楽部(西浦久博顧問、木下綾子部長)の部員らは現在、8月9日(月・振休)に和歌山市の県民文化会館で開催される「第57回和歌山県吹奏楽コンクール」高校A部門の出場に向けて日々練習を重ねている。2007年に校名が変更になって以降、同部が大編成のA部門に挑戦するのは今年が初となる。
同部は2015年に吹奏楽同好会として発足。18年に「吹奏楽部」に昇格した。しかし、少子化に伴う生徒数減少が全国的な問題となる中、同部においても部員数は1桁~十数人で推移。コンクールではこれまで30人以下の小編成B部門への出場に終始していた。
「3年生部員で積極的に誰にでも話し掛けていく子がいた。一人が入部してくれたらその友達も一緒に、といった感じで部員が増えていきました」と木下部長。新入部員勧誘に向けた地道な努力は実り、1年生22人が新たな仲間となった。結果、2年生4人、3年生14人合わせて計40人の大所帯に。
西浦顧問は「正直驚いている。まさかA部門に出られる日が来るとは思っていなかった。音の厚みも違う」。
しかし、新入生22人中20人がこれまで管楽器に触れたこともない、いわば「初心者」。西浦顧問は「音合わせでは間違った音がたくさん聞こえてきます」と苦笑い。「でも間違った音でも聞こえるということは吹いているという証拠。たくましく、頼もしくも感じますね」と期待を寄せる。
中学校から継続して楽器に携わる生徒も多く、強豪校がそろう高校A部門に対し、部員の約半数が初心者といった状況で初の大舞台に挑む同部。「コロナの影響で昨年は練習も活動もままならなかった。そんな状況から一転してA部門への出場。高校生活最後の年に挑戦できることはうれしい」と木下部長。
「A部門では課題曲と自由曲の2曲を演奏する必要がある。体力、気力的に少し不安。でも一番大切なことは楽しむことだと思います」。
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部員数獲得の影には、前述したように上級生部員たちの地道な努力が根底にある。西浦顧問は「週6日の練習日を5日に減らし、短い時間で集中してやるようになったことも部員が増えた理由の一つでは」と分析。
音合わせでは新入部員に対して上級生が指や音の間違いを指摘するなど、和気あいあいとした雰囲気が漂う。西浦顧問は「伸び伸びしすぎるくらい伸び伸びしている」と笑うが、いざ楽器を構えると全員の顔が引き締まる。
夏のコンクールに先立ち、同部は7月17日(土)午後5時(4時30分開場)から、同校中庭で定期演奏会を開催。新入部員にとっては初の舞台だ。西浦顧問は「こんなクラブもあるんだと思って見に来てくれたら」。
フルートを担当するブイトレ・アルビン・ハンス・カワヤン君(1年)は「かっこいいと思ってフルートを選んだ。早い所が難しい。でもみんなの音がハーモニーになる瞬間が楽しい」と笑顔を見せ、誇らしげに楽器を掲げた。
(2021年7月11日付紙面より)
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各地区サロンで説明会 (紀宝町 )
紀宝町環境衛生課は、3日に鵜殿の牡丹(ぼたん)サロン、5日に神内の子安サロンでごみの分別を説明した。町では燃料ごみをRDF施設で固形燃料化していたが、施設の稼働終了に伴い、4月から燃料ごみを可燃ごみに変更。町内各地域で説明会を開いており「変更点などはごみ収集カレンダーで確認を」と呼び掛けている。
牡丹サロンには20人が参加。環境衛生課の職員が、小さなプラスチック類、ドレッシングなどの容器やキャップ類、歯ブラシ、CD、DVD、ケース、保冷剤、貝殻などが可燃ごみで捨てられるようになったことを説明。
RDF施設終了に伴い、ごみのさらなる減量化を目指すため、プラスチック製容器包装の分別収集を開始した。「プラ」マークが目印で、はさみで切れる程度の硬さのものが対象。「汚れたものはリサイクルできないので可燃ごみで出してください」と求めた。
資源ごみは▽段ボール、菓子箱などの厚紙▽新聞、折り込みチラシ▽雑誌類、包装紙▽白色紙パック▽ペットボトル▽布類▽白色トレー・発泡スチロール▽プラスチック製容器包装―など種類ごとにまとめて出してほしいとした。
約30人が参加した子安サロンでは「可燃ごみにプラスチック類を入れてもいいの?」「配水管を汚してまでプラスチック類を洗わないといけないの?」などの質問があり、職員は「汚れが落ちないプラスチック類は可燃ごみに出してもらっても結構です」と伝えた。
プラスチック類の収集日を増やしてほしいとの要望があり、町では現在、収集日を検討しており、プラスチック製容器包装の分別収集を開始した4月以降、3カ月で可燃ごみが30㌧減少したという。
(2021年7月11日付紙面より)
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金刀比羅神社で例大祭 (太地町 )
太地町の金刀比羅(ことひら)神社=通称こんぴらさん=(髙橋正樹宮司)で10日、夏の例大祭が営まれた。昨年に引き続いて今年も新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、例年多くの大人や子どもでにぎわう餅まきなどは中止。神事ではまちの繁栄を祈願した。
同神社は1798(寛政10)年、太地角右衛門頼徳が讃岐国(香川県)の金刀比羅神社から勧請(かんじょう)した。昭和30年代は熊野地方で唯一の金刀比羅神社として広域から大勢の人々が参拝に訪れたという。境内には出店も並び、奉納相撲も行われるほどにぎわったとされるが、近年は祭典のみとなっていた。
これまでは町内の各種団体などで立ち上げた過疎地域神社活性化推進委員会で景品付きの餅まきなどを行い祭りを盛り上げるなどの取り組みも行ってきた。
式典には太地町漁業協同組合の脊古輝人組合長、塩崎伸一責任役員代表ら16人が参列。髙橋宮司が祝詞を奏上し、参列者は玉串をささげた。
神事を終え、塩崎責任役員代表は「皆さまのご協力で無事斎行できた。祭りを絶やすことのないように若い方にも祭りに参加いただけたら」。
髙橋宮司は「まちの繁栄や地域の安寧を祈願しました。併せてコロナの終息もお祈りした」と語った。
(2021年7月11日付紙面より)
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