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2023年03月19日
1 つながり広がる「ゆったりカフェ」
 認知症カフェの取り組み始まる  (新宮市 )

 焼きたてのパンの香りが漂う中、笑い声が店内に響く。新宮市でこのほど、認知症カフェの取り組みが始まった。同市伊佐田町にある「パンの健康堂」では、月2回、近隣住民らが集い、世間話などに花を咲かせている。

 認知症カフェは、認知症の人やその家族、医療や介護の専門職、地域住民、など、誰もが集える場所。気軽にコミュニケーションが図れる場として、全国各地で運営されている。厚生労働省の2020年度実績調査によると、47都道府県の1500を超える市町村において、約7700カフェが運営されている。

 新宮市社会福祉協議会が取り組みをスタートさせたのは今年2月。蓬莱地区の主に地域の1人暮らしの高齢者らに「コロナ禍でひきこもりがちになっていませんか」と呼びかけ。「ゆったりカフェ」として開始した。社協職員や市職員らも参加し、認知症予防の講話なども交えながら住民らと交流を深めている。

 社協からの提案を受け、場所を提供するに至った同店を経営する西幸子さん(82)は、カフェの実施に当たり認知症サポーター養成講座を受講。来客や近隣住民に参加を呼びかけるとともに、カフェでは参加者らにお茶を振る舞ったり会話に参加したりするなど、全面的に取り組みに協力している。

 3回目の開催となった13日には、80代の男女3人が参加した。この日の話題は気温の変化や旅行など。お茶を飲みながら、思い出話や趣味の話に花を咲かせた。社協職員らは参加者の話に耳を傾けながら、住民同士をつなぐ互助の重要性や、小まめな水分摂取の必要性などについて周知を図っていた。

 同カフェの展開について「少子高齢化といった地域の問題解決の一つのきっかけになれば」と社協。取り組みの深化に期待を寄せ「社協、市、地域住民が連携して、誰でも気軽に集まれる、そんな場所を増やしていければ」と話している。

(2023年3月19日付紙面より)

思い出話や趣味の話に花を咲かせた=13日、新宮市伊佐田町
「お話ししませんか」と呼びかけるカフェのチラシ
2023年03月19日
2 子どもたちへの支援考える
 伊丹昌一教授が虐待について講演  (新宮市 )

 新宮市役所別館で17日、子育て支援講演会があった。梅花女子大学心理こども学部の伊丹昌一教授が「虐待を考える」をテーマに講話。地域住民や教育関係者など約50人が聴講した。

 近年、児童虐待相談件数は全国的に増加傾向にあり、児童虐待が起きる背景には、さまざまな要因が複雑に絡み合っている。なお、2021年度中に全国225カ所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は20万7660件で過去最多を更新した。

 伊丹教授は、思春期を過ぎる頃の▽注意しても素直に聞かず反抗的▽他人の物を盗む▽暴力を振るう▽動物を虐待する―などの行為について「生まれながらにこういった行動をする子どもはいない」として予防の大切さを伝えた。

 虐待としつけの違いについて「しつけは自立を促すものであるのに対し、虐待は自立を阻害するもの」と説明し、意識浸透を推進する取り組みの重要性を説いた。

 ▽親が子どもの頃に自分の親から愛情を受けることがなかった▽生活にストレスが積み重なって危機的な状況にある▽社会的に孤立化し援助者がいない▽DVなど、さらなる悪条件―などを虐待の要因として挙げ「親の方も愛着の問題を引きずっている。だからこそサポートが必要」。

 虐待の早期発見や児童相談所などへの通告、虐待の予防・防止や関係機関への協力、虐待防止のための子どもなどへの協力は大人の役割とし、愛着に課題のある子どもの特徴を紹介。「子どもを愛せない親はいない。間違ったエネルギーの方向を正していかないといけない」と力を込めた。

 虐待を受けた子どもに対する基本的なケアや「ありのままの状態を受け入れる」「求められたらできるだけ即時に応える」「気分やしぐさ、トーンを合わせる」「相手の言葉を繰り返す」などの関わり方について話し「かわいそうな子として関わるのではなくその子の幸せを思って、人として許されないことをした場合には毅然とした態度で臨んで。人格ではなく行為を叱ってあげて」などと呼びかけ。

 困っている保護者に対しては「孤立は最大の敵。話し相手になるなど、できることはあるはず」。

 「つらい過去の経験は変えることはできないが、今を幸せにすることで未来を変えることは可能。そのためにも、小さなポジティブ支援から始めましょう」と締めくくった。

(2023年3月19日付紙面より)

約50人が虐待を考える機会とした=17日、新宮市役所別館
伊丹昌一教授
2023年03月19日
3 卒業生に歌と言葉贈る
 狗子ノ川の西岡稔さん  (那智勝浦町 )

 「持ちつ持たれつが『人』。思いやりを持って頑張ってほしい。今日はみんなにエールを持ってきた。自分の気持ちを持ってきた。歌と詩吟を贈ります。卒業おめでとう」―。那智勝浦町狗子ノ川の西岡稔さん(82)は15日、町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長)を訪問し、卒業を控える6年生31人に菓子を手渡し、歌と詩吟と祝いの言葉を贈った。

 新入学時期に交通量の多い場所で児童の見守りと声かけを毎年2カ月間実施している「ニュータウン熟年クラブ見守り隊」に所属する西岡さん。見守り隊の活動以外にも毎朝、通学する児童らの見守りを長きにわたって続け、10年を優に超えた。

 昨年から、児童の卒業祝いと、児童のおかげで活動が継続できているとして、その感謝を伝えるために訪問を行っている。

 西岡さんは児童の将来の夢を応援するとともに、軽快なトークで笑いを誘った。「あの頃はランドセルが大きく見えた。見守りが続けられたのはみんなのおかげ。みんなから元気を頂いた」と感謝を述べた。

 西岡さんは演歌歌手の島津亜矢さんの「花として 人として」と詩吟「白虎隊」を披露し、児童から拍手が送られた。

 過去に自身が会社を経営していた頃を振り返り、苦労が続いたことを告白。15年間、懸命に努力を続けたことで、2人で始まった会社が、多くの従業員を雇うまでに成長したと話した。

 児童からは「思いやりを持って、努力することが大切だと知った」「長いこと見守ってくれてありがとう」と感想や感謝が述べられた。

 西岡さんは「見守りをやっていることで、警察からも表彰していただいたが、それは名誉。一番うれしかったのは皆さんの笑顔を見て、会話することだった」。

 児童の顔を見渡しながら「努力とは新しいものを生み出すこと。一生懸命やって失敗しても誰も怒らない。失敗があるからこそ、成功がある。そして、愛情や気持ちをしっかりと持って継続していくことが大切」とエールを送った。

 芝﨑校長は「6年間、見守っていただいた。西岡さんの生きざまを子どもたちに向けて伝えてくれることはありがたい。卒業しても立派に育ってほしい」。

 倉橋佐和さんは「一生懸命に努力することの大切さや、失敗しても誰も怒らないという言葉に勇気をもらった。私も努力を続けていきたい」と語った。

(2023年3月19日付紙面より)

西岡稔さんと6年生の皆さん=15日、那智勝浦町立宇久井小学校
西岡稔さんが卒業を祝し歌や言葉を贈った
2023年03月19日
4 ゆかし潟にヒドリガモ  那智勝浦町  
2023年03月19日
5 道の駅活性化や防災など問う  那智勝浦町議会一般質問㊦  
2023年03月19日
6 自分の足で歩ける体づくり  ノルディックウオーキング講座  (那智勝浦町 )
2023年03月19日
7 誓いの言葉を発表  城南中学校で立志式  (新宮市 )
2023年03月19日
8 たくさんの思い出ありがとう  新宮単独放送が終了  (和歌山放送 )
2023年03月19日
9 ボイジャータロットを体験  子育てサロンで母親ら  (紀宝町 )
2023年03月19日
10 カメレンジャーが活躍  LINEスタンプで町をPR  (紀宝町 )
2023年03月19日
11 お悔やみ情報
  
2023年03月18日
12 602人が喜びの春
 県立高校で合格発表  (和歌山・三重 )

 和歌山県と三重県の県立高校で17日、一般入学試験の合格発表があった。本紙エリアの和歌山県側は新宮高校、新翔高校、串本古座高校の3校で計380人が、三重県側は木本高校と紀南高校で計222人が喜びの春を迎え、憧れの高校生活に期待を寄せていた。

 両県ともに所定の時間に一斉に、合格者の受験番号が掲示板へ張り出された。緊張した面持ちで発表を待っていた受験生たちは、自分の受験番号を見つけると友人や教職員らと喜びを分かち、携帯電話で家族へ報告していた。新型コロナウイルスの感染拡大防止を考え合格者番号は、受験生や中学校関係者用のホームページにも掲載された。

  □     □

■和歌山県



 和歌山県側の各校の合格者数は、新宮高校全日制200(定員200)人、同校定時制5(同40)人、新翔高校85(同120)人、串本古座高校90(同120)人だった。

 新宮高校に合格した下里中出身の小谷鳳菜さん(15)は「しっかり勉強してきたので、結果が出てうれしい。勉強も運動も両方頑張って、高校生活を楽しみたい」。新翔高校に合格した宇久井中出身の堀希優さん(15)は「最高です! 新しい友達をたくさんつくって勉強も頑張る高校生活にしたい」。

 串本古座高校に合格した串本中出身の山本秀斗さん(15)は「受かってよかった。中学校の先生に感謝したい。高校ではしっかり勉強して、自分がしたい仕事に向かっていけるよう努力したい」と話した。

 定員に満たなかった学校の追募集の出願は24日(金)に受け付け、学力検査は28日(火)、合格発表は30日(木)に行う。

  □     □

■三重県



 三重県立木本高校と紀南高校は、後期選抜と内定通知した前期選抜の合格者を合わせて発表した。木本高校は全日制普通科(定員120人)に101人、総合学科(同40人)に39人、定時制普通科(同40人)に4人、紀南高校は普通科(同80人)に78人が合格した。

(2023年3月18日付紙面より)

自分の番号を見つけて歓喜=17日、新宮高校
合格者で集まり記念撮影=17日、新翔高校
手をたたき合格を喜ぶ=17日、串本古座高校
2023年03月18日
13 フーイエン省訪問団が来県
 堀町長らが那智大社を案内  (那智勝浦町 )

 ベトナム社会主義共和国フーイエン省から、フーイエン省訪問団が13、14の両日に来県し、那智勝浦町や太地町などを視察した。13日は約30人の団員たちが、那智勝浦町の熊野那智大社を訪れ、堀順一郎町長らが案内した。

 フーイエン省は、マグロや温泉、サンゴ礁、世界遺産があり、ベトナム最東端の省だ。マグロはアメリカやヨーロッパに輸出されているが、ブランド力が弱いことから、日本企業と協力(持続可能なマグロ漁)し、ブランド力の構築と日本市場への輸出を目的に今回の視察に至ったという。

 訪問団は、国会議員で省共産党のファム・ダイ・ズオン書記長を団長とし、各企業の関係などで構成される。

 この日一行は、和歌山県国際課の職員や同町職員らと共に、同町築地のにぎわい市場と株式会社ヤマサ𦚰口水産を視察。その後、那智山を訪れた。

 熊野那智大社では、正式参拝を行い、巫女(みこ)による「那智の瀧舞」の奉納後、玉串をささげた。男成洋三宮司が本殿などを案内した。

 堀町長が、那智山青岸渡寺や境内から見える那智の滝について説明した。堀町長は「本町ではすでにベトナム人の方が活躍されている。フーイエン省もマグロと温泉が有名と聞き、共通する点を感じる。今後も交流を深め、ビジネスパートナーとなれれば」と話していた。

 ズオン書記長は「那智山は景観がとても良い。町の人々も親切で歓迎してくれてありがたい。今回の訪日は、マグロに関係する事業のパートナーを探すことが大きな目的。にぎわい市場でマグロ漁について話を聞き、経済的なポテンシャルを感じた。ぜひ、ベトナムに来てほしい。和歌山県とのつながりを強化し、生かしていきたい」と語った。

 一行はその後、太地町立くじらの博物館を見学。翌14日は、串本町なども視察した。

(2023年3月18日付紙面より)

正式参拝を行った=13日、那智勝浦町の熊野那智大社
フーイエン省訪問団の皆さん(和歌山県提供)
2023年03月18日
14 消防団活動への理解に感謝
 2事業所に表示証交付  (新宮市 )

 新宮市消防本部(垣内一男消防長)は16日、同所で消防団協力事業所表示証の交付式を実施した。垣内消防長が、㈲仮屋商会(同市三輪崎)の仮屋幹代表取締役と、SWS西日本㈱新宮工場(同市佐野)の瀧谷浩一さん(下地康浩工場長の代理)に認定証を交付した。

 消防団協力事業所表示は、消防団活動に協力している事業所に対し、社会的貢献の証しとして表示証を交付する制度。事業所の活動を広く社会にアピールするとともに、消防団員の活動に対しより理解を深めてもらうことなどを目的に2017年6月に導入した。

 表示証の表示有効期間は原則2年間。現在、上記2社と、南紀プロパンガス㈱(同市清水元)、熊野観光開発㈱(同市熊野川町)の計4社が協力事業所となっている。

 交付式には垣内消防長はじめ幹部職員、中谷健兒団長らが出席した。垣内消防長は「日頃から市民の生命、身体、財産を災害から保護し、地域防災の中核として重要な役割を担っている消防団員の存在を企業として認めていただいていることは、大変ありがたい限り」と感謝。

 「今後も消防団入団促進や組織強化などさらなる発展に向けて取り組んでいきたい」と述べ、消防団活動や防災活動へのさらなる協力を呼びかけた。

 3人の職員が市消防団に所属している仮屋商会は、2018年、21年に続き3回目の交付。「引き続き、地元のために協力していきたい」。

 初めて交付を受けたSWSの瀧谷さんは「職員2人が佐野分団と高田分団に所属している。新宮市に拠点を構えて31年目。少しでも地域の安全に寄与できれば」と話していた。

 同制度の認定基準は従業員2人以上が入団していることなど。問い合わせは同本部庶務課(電話0735・21・0119)まで。

(2023年3月18日付紙面より)

消防団協力事業所表示証交付式が行われた=16日、新宮市消防本部
2023年03月18日
15 137人乗せて新宮港へ
 東海大学海洋調査研修船「望星丸」  

 新宮市三輪崎の新宮港第4岸壁に17日、東海大学海洋調査研修船「望星丸」が入港した。同大学連合後援会員や平安衣装をまとった女性らが小旗などを手に研修団を出迎えた。同船は同日、同港に停泊。18日に出港する。

 同大学が所有する、海洋調査研修船「望星丸」(全長87・98㍍、幅12・8㍍、2174国際総トン)は、1962年に日本初の開設となった海洋学部の海洋実習および調査・観測のほか、学園全体としての海外研修航海、地域社会の青少年に対する海洋思想の普及活動を目的として航行している。

 毎年、同大学、東海大学短期大学部、東海大学医療技術短期大学の在学生を対象に、異文化理解や環境保護、協調性の大切さなどを実践的に学んでもらうことを目的とした海外研修航海を実施。研修航海には、68年の第1回以降、3800人を超える学生が参加している。

 過去2年は新型コロナウイルス感染症の影響で実施を見合わせていたが、本年度はコロナ禍でも実施可能な国内航路に切り替えて再開。研修学生や教職員、乗組員、練習学生ら合わせて137人を乗せて2月19日に静岡県の清水港を出発。小笠原や沖縄、広島などを経て、新宮港に入港した。

 新宮港に降り立った学生らは、バスを利用して熊野三山などを訪問。18日には市観光協会登録ガイドによる絵解き説法を受けるほか、市内を散策する予定とのこと。

 出港は午後4時。船内でお見送りセレモニーや、市ツイッターキャラクターめはりさんらによる見送りが行われる。

(2023年3月18日付紙面より)

東海大学海洋調査研修船「望星丸」が入港した=17日、新宮市三輪崎
2023年03月18日
16 空き家活用の糸口は?  古民家再生で地域づくり  (新宮市出身の前博之さん )
2023年03月18日
17 備蓄や中村氏の顕彰問う  那智勝浦町議会一般質問㊤  
2023年03月18日
18 弁天島の景観保持に汗  「かつうら渚の会」が清掃  (那智勝浦町 )
2023年03月18日
19 高齢者が集い交流  子どもの発表など見学  (新宮市熊野川町 )
2023年03月18日
20 会員11人で114点を出展  町立体育館で第14回会員展  (串本写真倶楽部 )
2023年03月18日
21 2店舗で集めた募金届ける  串本町トルコ義援金窓口へ  (和歌山トルコ文化協会 )
2023年03月18日
22 町内愛好者63人試合に臨む 公民館杯兼老連杯グラウンドゴルフ大会 (古座川町)
2023年03月18日
23 ミツバツツジ45本を植樹  新宮港振興会が「緑の募金」事業で  (新宮市 )
2023年03月18日
24 桂文三さんの落語楽しむ  3年ぶりの下里寄席  (那智勝浦町 )
2023年03月18日
25 卒業生講師から学ぶ  受験や就活の経験談  (新宮高校 )
2023年03月18日
26 プレミア和歌山 奨励賞  ベリー工房髙田の蜂蜜  
2023年03月18日
27 地震や津波、どう対処  東日本で得た教訓語る  (森岡茂夫さん )
2023年03月18日
28 正しい薬の服用方法学ぶ  蓬莱地区福祉委員会がサロン  (新宮市 )
2023年03月18日
29 世界遺産から平和考える  優秀賞の生徒11人を表彰  (新宮ユネスコ協会 )
2023年03月18日
30 町公共交通アンケートも  紀宝町議会一般質問(終)  
2023年03月18日
31 感謝伝え、92人巣立つ  5小学校で卒業式  (紀宝町 )
2023年03月18日
32 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第59回】料理は苦痛か、楽しいか  

 先日、私の知人が「子どもに料理しなくていいって言われたから、私は家事代行にお願いしてる」という話をしてくれました。お母さんが、手作りにとらわれてキリキリしてしまうのは、子どもにとって良くないと私は思っているので「それができるなら、すごくいいね」と言ったのですが「『料理は面倒だし嫌でしょ』って子どもが言ってくれて…」という話を聞いたときに「ん?」と違和感を覚えてしまいました。

 毎日義務的に料理をするのは、本当に大変ですし、家事や仕事に追われていると、とっても面倒だと思います。だからこそ、毎日手作りじゃなくていいと思っていますし、そう伝えたい!と強く思ってきました。家事代行を利用するもよし、外食や、冷凍食品や、お総菜を活用するもよし、お弁当もファストフードもいい!と。何を食べるかよりも、どう食べるか。子どもたちの自己肯定感を高めるのは「イライラしながら作る手作り」よりも、「ニコニコ食べるお弁当」だったりするよ!と。いろんな人に伝えてきました。この情報にはきちんとしたエビデンスがありますし、間違いないんです。

 そんな私が、知人の話に違和感を覚えたのは「子どもが料理を面倒で大変なことだと思っている」という点にあるのです。私は仕事で、料理人の方や、フードコーディネーターさん、料理研究家など、さまざまな食のプロに会います。そうして食に関わるお仕事をさせていただく中で「料理って面白いな」とつくづく思うのです。ほんの少しの手間や工夫で、味は大きく変わりますし、同じレシピで作っても、塩加減や火加減が異なると、仕上がりも変わります。ときには思いがけない食材や調味料の掛け合わせで、びっくりするようなおいしい一品ができることもあります。お肉を軟らかくしたり、野菜の色止めをしたりする際には、科学的な考え方が必要になりますし、何品も同時に作るには、効率よく作る段取りが必要になります。そう!つまり、本来料理はとっても頭も使うし、クリエーティブな作業で、楽しいはずなんです。

 毎日手作りをする必要も、手間をかける必要もありません。でも、子どもたちには「料理の楽しさ」をぜひ伝えてあげてほしいのです。時間がある週末や休日などに、一緒にお料理をして、楽しいね、おいしいねとコミュニケーションを取ってみてはいかがでしょうか?調味料の量を間違えても「入れすぎたね」と笑えば、それは立派な食育です。理科の実験のように、いろいろな下味を試してみたり、かつおだしと顆粒だしの飲み比べなんていうのもいいかもしれません。お料理が上手じゃなくても、嫌いでも、その楽しさや驚きを、ぜひ伝えてあげてほしいと思います。毎日作らなくても、そういう時間の共有が、将来の子どもの調理意欲をかき立ててくれます。調理体験は、子どもたちの食意識に大きく作用するという研究結果もあるのです。食べるのも作るのも楽しい! それが最大の食育だと私は感じています。

(2023年3月18日付紙面より)

2023年03月18日
33 お悔やみ情報
  
2023年03月17日
34 「35年間、ありがとう」
 新宮支局、歴史に幕  (和歌山放送 )

 和歌山放送新宮支局は、17日の放送をもって新宮単独放送を終了する。新宮スタジオの開設から35年。新宮市の一角から地域に密着した情報を届けてきたその歴史に幕が下ろされる。

 和歌山放送は1959年4月1日午前5時30分、「県下の皆さま、おはようございます。~略~県下の皆さまの放送局として皆さまと共に歩んでゆきたいと考えております」と第一声を放送。県民からの期待を受け、開局した。

 時代が昭和から平成へと移り変わろうとしていた88年。「県都中心の情報より、地域密着の情報を」との要望に応える形で「新宮スタジオ」が開設。新宮・串本単独放送を開始した。新宮スタジオの開設により、現在の本社、田辺支局、新宮支局の3局体制が完成。地域に寄り添った放送を住民に届けてきた。

 しかし、今年3月、放送機器の中核であるマスター設備の更新に伴う設備投資を実施するに当たり、現在の3元放送の維持が困難に。新宮単独放送をやむなく終了するという決断に至った。

 現在、17日にかけて「ありがとう! お世話になりました! 感謝感謝の35年!!『ラジオDE元気!』」が放送されており、歴代パーソナリティーが日替わりで番組に登場。秘蔵音源の紹介などをもって番組の歴史を振り返りながら、リスナーらへの感謝を伝えている。

 小田川和彦さん(75)は、初代パーソナリティーとして1993年9月まで放送の中核を担った。中上健次が後に設立した「熊野大学」の前段階であった「熊野大学準備講座」や御燈祭(おとうまつ)り、那智の原生林、四十八滝、当時のリスナーからのはがきなど「思い出は山ほど」と振り返る。

 「住んで、いろいろな人と出会って、生活を共にして熊野の魅力を感じた。親切を受けたことも数多い。熊野は古来から多くの人を受け入れてきた優しい土地で優しさは熊野の本質だと思う」。

 一方、「妻との結婚を決めるきっかけともなった新宮市への赴任は、人生の中で一番大きな転機だった」と語るのは93年10月から98年3月まで、2代目パーソナリティーを務めた小川孝夫さん(56)。

 「阪神・淡路大震災の時は繰り返しの情報を伝えるだけで、力のなさを感じた」と回顧しつつも「新宮で生まれた娘は、私が出演する明日16日に入籍する(取材は15日)。当時、ここは楽しくて子育てに最適な所だと思った」。

 現在も同放送局で和歌山県地域密着アイドルグループの冠番組のディレクターを担当する小川さん。「何らかの形で携われることができてうれしいです」と話していた。

 最後のラジオカーリポーターによるインタビューに応じた田岡実千年市長は「長きにわたり、いろいろな思いを届けていただいてありがたい限り。さみしくなるが、これからも県民の放送局として活躍を期待しています」と語った。

 最後の放送は17日午後1時から。3代目パーソナリティーの平井理弘さんが出演する。

(2023年3月17日付紙面より)

(前列左から)小川孝夫さん、小田川和彦さん、引本孝之さん、(後列左から)柿白享子さん、尾崎さとみさん=15日、オークワ仲之町店内の新宮スタジオ
最後のインタビューに応じる田岡実千年市長=同日、新宮市役所
2023年03月17日
35 外国人観光客の防災
 町内事業者集め研修  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は15日、那智勝浦観光機構の協力の下、町内事業者を対象にした「外国人観光客に向けた防災研修」を行った。約10人が参加、災害発生時の外国人観光客への対応をどうすべきかを学んだ。

 初の取り組みとなる。同町役場防災対策室の柴田通仁さんが、和歌山県による災害発生時の外国人への避難所対応の講習を受け、これを避難所以外の外国人観光客にも応用できるのではと発想。那智勝浦観光機構の協力を得て実施に至った。柴田さんが「もしもの時の外国人観光客への対応や情報提供について」を演題に講話した。

 柴田さんは、外国人観光客の特性として▽日本語が話せない▽土地勘がない▽災害の基本知識を持たない▽文化・宗教の違いにより災害時行動や避難所でトラブルの可能性あり―と説明。「外国人観光客に災害関連情報の入手方法を確認しておいてもらう必要がある」と話した。

 そのために普及啓発を行うべき災害関連アプリとして「セーフティティップス」を紹介。「緊急地震速報や津波警報などを通知する無料アプリで、14カ国語15言語で提供する。この案内板を店内などに掲示し、QRコードも表示すれば、外国人観光客にも役に立つ」と語った。

 翻訳アプリ「ボイストラ」も紹介。「31言語に翻訳してくれる。日本語で話して翻訳してもらい、相手に何語が話せるかをタップしてもらえば、会話が始まる。ポイントは、やさしい日本語で話しかけること。難しいと誤訳が多くなる」と述べた。

 一般財団法人自治体国際化協会のサイトにある▽災害時多言語表示シート▽災害時用ピクトグラム(案内用図記号)▽多言語指さしボード―に言及、有効性を伝えた。

 和歌山県が行う「外国人サポートメール」についても「空メール送信で登録できる。印刷して外国人観光客に配布していただければ」と勧めた。

 また町や観光機構としても「観光客への災害情報の伝達や、宿泊を伴わない観光客への避難案内を実施する」とした。「事業者さまも災害時のご協力を」と呼びかけた。

 熊野別邸中の島の長谷川文平取締役は「研修を受け、ピクトグラムの準備が足りていないと分かったので、そこをどう拡充させていくかが旅館としての課題かと思った。ただ、一番怖いのは津波。5分ぐらいで来るともいわれているので、今後の検討課題として、適切なやり方を考えていきたい」と話した。

(2023年3月17日付紙面より)

柴田通仁さんの説明を聞く参加者=15日、那智勝浦町役場
2023年03月17日
36 クマノザクラ楽しんで
 みなと橋やゆかし潟で満開  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町二河の国道42号沿いのみなと橋すぐ横に植わっているクマノザクラが満開を迎えている。また、ゆかし潟周辺のクマノザクラも同じく満開を迎え、地域に彩りを添えている。

 クマノザクラはバラ科サクラ属の樹木で、2018年に新しく公表された野生種。森林総合研究所の勝木俊雄博士らが新種として命名、発表した。紀伊半島南部の3県に分布し、早咲きで花が美しいことから観賞用の利用が期待されている。

 みなと橋横の木は秋にも花を付け、二度咲きすることでも知られている。クマノザクラの利活用や保全活動に取り組む「日本クマノザクラの会」では、「みなと橋小春」と命名している。

 そこから少し離れたゆかし潟沿いの歩道にも小さなクマノザクラが確認できる。この木は「ハート型の汽水湖」としても有名なゆかし潟のハート上のくぼみ部分から対岸に位置しており、花びらは背を見せているのが特徴だ。

 同町湯川の喫茶きよもんの駐車場からは、ゆかし潟を見渡すことができ、周辺に植わる多くのクマノザクラが楽しめる。

 同会会員の大江伸二さんによると、現在、各地で確認できるサクラのほとんどがクマノザクラであるという。その確認方法として「一つの花芽に2個の花が付く」「花柄は比較的短くて毛が生えていない」「葉身が卵形で幅が18~36㍉と細長く、鋸歯が粗い」などの特徴を挙げた。

 大江さんは「背を見せているクマノザクラは、佐藤春夫が命名したゆかし潟のゆえんでもある『奥ゆかしさ』を感じさせる。『ゆかし桜』と名前を付けてみた。いろんな見方で楽しめるのでは」と笑顔。

 観賞については「ゆかし潟は1周2・1㌔あって、30~40分のほど良い散歩コース。ジオパークの説明書きがある場所にも車を止めることができる。歩きながら多くのクマノザクラを楽しんでほしい」と話していた。

(2023年3月17日付紙面より)

みなと橋横のクマノザクラが満開=13日、那智勝浦町二河の国道42号
奥ゆかしさを感じさせる『ゆかし桜』
喫茶きよもんからは多くのクマノザクラが楽しめる
2023年03月17日
37 劔持家に伝わる「慶喜奏聞書」
 「丹鶴ホール」で展示中  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」2階の「熊野サロン」で、「江戸幕府一五代 徳川慶喜奏聞書 写(うつし)」の特別展示が始まった=写真。4月末まで展示している。

 江戸幕府かつ日本史上最後の征夷大将軍、徳川慶喜。江戸末期、「薩長同盟」が成立し倒幕への動きが加速する中、慶喜は1867(慶応3)年10月に政権を朝廷に返上した。

 奏聞書は、慶喜から明治天皇に宛てたもので、慶喜に対する辞官納地の決定に激昂した主戦論派の幕閣によって作成され、京都に持ち込まれたもの。

 岩倉具視らの抑止で天皇への提出には至らなかったが、旧幕府側では江戸城に召集された諸大名・重臣らに老中から本書の写しが渡され、また早々に兵を率いて集まるようにと呼びかけられた。

 紀州藩においては「南紀徳川史」に、老中から江戸の紀州藩家老に渡されたと記載があり、これが水野家中でも写され、水野家が新宮城領主として入部した際に側用人として浜松から入国したという劔持家に伝わることとなったとされる。

 今回の展示は、市が同市下本町の劔持幸代さんより預かった奏聞書を一般公開するもので、市が所蔵する「御広間三番方勤役日記」(1867年)も併せて展示。同書は城主の命により赤井武左衛門らが記した水野家中の日記で、城中の出来事や、城主・家臣の動きなどが記されている。

(2023年3月17日付紙面より)


2023年03月17日
38 1位に野中誠一さん  写連紀南支部3月例会  
2023年03月17日
39 親子でプログラミング学ぶ  県教委が方法や思考教える  (那智勝浦町 )
2023年03月17日
40 焼き肉モリモリおいしいね  わかば保育園で卒園前に  (那智勝浦町 )
2023年03月17日
41 小学校でも頑張ってね  丹鶴幼でお別れ会  (新宮市 )
2023年03月17日
42 一回の使用も駄目  薬物乱用防止教室  (三輪崎小学校 )
2023年03月17日
43 「適切な生活設計を」  那智中学校で消費者教育  
2023年03月17日
44 あ、今年もこの臭い…  ヒサカキの花が咲く  (那智勝浦町 )
2023年03月17日
45 串本町へトルコ義援金寄託  組合長自ら目録読み上げて  (和歌山東漁業協同組合 )
2023年03月17日
46 4組が演奏を響かせる  町民音楽祭バンドの部  (串本町 )
2023年03月17日
47 校区に義援金など呼びかけ  大島小児童が受け付け寄託  (串本町 )
2023年03月17日
48 サイクルツーリズムの推進を  東紀州サイクリング活用推進協  
2023年03月17日
49 鵜殿長照、町のPRに  紀宝町議会一般質問③  
2023年03月17日
50 自宅への不審電話に注意  すぐに相談窓口へ連絡を  (紀宝町 )
2023年03月17日
51 第2期入選作品を発表  新宮市インスタグラムフォトコンテスト  
2023年03月17日
52 トルコ地震に救援金  団員有志が善意の寄付  (新宮赤十字奉仕団 )
2023年03月17日
53 お悔やみ情報
  
2023年03月15日
54 少子化進行が急速
 本紙エリアも減少顕著  

 厚生労働省はこのほど、2022年の国内の出生数(速報値)が80万人を割り込んだことを発表した。統計を取り始めた1899年以来で最少の数字で、コロナ禍の影響もあり推計より早く少子化が進んだことになる。状況は本紙エリアも同じとなっている。

 新型コロナウイルス感染症は、20年1月に国内で初の感染者を確認。以来、拡大と小康状態を繰り返し、大きな社会不安を引き起こした。これに伴い、結婚や出産も減少。本紙エリアではさらに、新宮市立医療センターの分娩(ぶんべん)休止もあり、混乱が生じた。

 具体的には、新宮市で19年は172人だった出生数が、20年には141人まで減少。21年には159人まで持ち直したが、22年は138人に落ち込んだ。那智勝浦町は68人、56人、58人、37人と推移。太地町は15人、6人、9人、12人で、微増と微減を繰り返した。なお、出生届は全国どこの市町村へでも提出できるため、厳密には市町民の出生を正確に表す数値とは言えないが、目安にはなる。

 10年ごとの出生数推移を見ると、確実に減少しているのが分かる。02年、12年、22年の順で、新宮市は282人、216人、138人に減少。那智勝浦町は120人、94人、37人。太地町は18人、18人、12人となった。なお新宮市は、05年に熊野川町と合併しており、02年は旧新宮市の数字となっていたため、比較検討のためにあえて熊野川町の出生数もプラスした。

 なお各市町は少子化の解消を目指し、医療費や給食の無料化、出産祝い金の創出など、さまざまな施策を打ち出している。また、結婚への支援などを打ち出す自治体もあり、今後、その効果に期待が寄せられるところだ。

(2023年3月15日付紙面より)


2023年03月15日
55 実演交え学習大賞受賞報告
 田原小4、5年生が町長に  (串本町 )

 串本町立田原小学校(山路和彦校長)の4、5年生6人が13日、共同制作した作品「輝く未来!夢と希望をのせて田原のロケット」が本年度ふるさとわかやま学習大賞に選ばれたことを田嶋勝正町長に報告した。

 この賞は、県教育委員会がふるさとへの関心を深め愛郷心を育むとともにそのためのふるさと教育の推進を図る目的で年1回、第2学期終了日を締め切りとし県内の小学校~高校や義務教育学校、特別支援学校の児童生徒に作品の応募を呼びかけている。

 田原小の4、5年生はそれぞれ総合的な学習の時間の中で校区内の大きな話題となっている民間ロケット射場「スペースポート紀伊」やロケット「カイロス」にちなんだ調べ学習をし、その成果を生かして2年前の児童がロケット関係作品で奨励賞を獲得した同大賞模造紙ポスター部門に自分たちも挑戦することを決め、昨年11月の学習発表会以降期日が差し迫る中で急ぎ作品を仕上げて応募した。

 規定の大きさの模造紙に扉をつけるなどの工夫をしつつ▽同射場が田原に造られた理由▽ロケットの概要や打ち上げるまでの過程▽町企画課ロケット推進室やスペースワン株式会社から教わった事柄▽ロケットが切り開く宇宙産業の概要▽自分たちや地域の期待の声―などの情報をぎゅっと詰め込んだ内容。4年生の岡田葵さんと西さつきさんと西脇千真君、5年生の芝峰楓太君と寺西秀君と本出晶一君がクラスの垣根を越えて一丸になり、それぞれの成果を寄せて作り上げたという。

 この日は山路校長ら教員と一緒に役場本庁舎町長室へ赴き、今月1日に届いた賞状を見てもらう形で受賞を報告。6人が役割分担してポスターセッションを実演し、作品の内容を伝えた。田嶋町長は実演や6人それぞれの調べた感想を聞いてしっかり勉強してくれていることなどが分かりうれしいと述べてこの頑張りをたたえ、共に栄えある受賞を喜んだ。

 作品は校区内でお世話になった関係先へ披露後、15日(水)から当面の間、役場本庁舎玄関で披露する予定。同校はこの機会に一人でも多くの来庁者に6人の成果を見てもらえればと話している。

(2023年3月15日付紙面より)

作品持参でふるさとわかやま学習大賞の受賞を報告した田原小4、5年生ら=13日、串本町役場本庁舎
6人が分担して作品のポスターセッションを実演し内容を紹介
2023年03月15日
56 課題解決に向けつながりを
 丹鶴地区ふれあい交流会  (新宮市 )

 新宮市の丹鶴地区福祉委員会と丹鶴地区民生委員児童委員協議会、丹鶴公民分館は12日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で「丹鶴地区ふれあい交流会」を開いた。地区住民ら約160人が来場、さまざまな出し物を楽しみ住民同士の交流を深めた。

 1人暮らしの高齢者をはじめ、支援を必要とする人の日頃の見守り活動や地域のつながりを強めようと開催しており、今回で7回目。地域住民の孤立を解消し、多くの人たちと仲間づくりの輪を広げ、福祉委員や民生委員児童委員らとの関わりを深める目的もある。

 開会に当たり、実行委員長を務める西孝・同地区福祉委員長は「第2部では新宮警察による特殊詐欺講話も予定している。最後までお付き合いを」。

 市社会福祉協議会の大谷康央事務局長は、開催に尽力した関係者らに感謝を伝え「地域の課題を解決するにはつながりが大事。今日はさまざまな演目を通して近所の関係づくりにもつなげていただければ」とあいさつした。

 ステージは、ハリケーンによるライブ演奏で幕開け。続いてHulaHAPUNA(フラ・ハプナ)がフラダンスを披露し会場を盛り上げた。

 休憩を挟んで、特殊詐欺被害防止アドバイザーの楠本研さんと脊古佳さんが特殊詐欺被害防止について講話した。

 DVDを通して還付金詐欺などへの注意を促すとともに、県内の被害状況について「今年は1月末現在で9件の被害が発生し、被害総額は約1億2770万円に上る」などと説明。

 「架空料金請求詐欺」や「オレオレ詐欺」「預貯金詐欺」「キャッシュカード詐欺盗」などの手口や、個人情報を収集する手口などを紹介し「電話でお金の話が出たら電話を切り、誰かに相談を」と呼びかけた。

(2023年3月15日付紙面より)

出演者らが会場を盛り上げた=12日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
約160人の地域住民が来場した
2023年03月15日
57 校舎移転や卒業記念し
 本宮小学校でコンサート  (田辺市本宮町 )

 来年度の新校舎移転を控えた田辺市立本宮小学校(田中活介校長)で13日、指揮者の矢澤定明さん、コントラバス奏者の谷脇友里恵さんによるコンサートが開かれた。同校の児童や教職員、保護者、たんぽぽ保育園の園児ら計100人が来場し、生のクラシック音楽に触れた。

 同校は大塔川のほとりに位置していることから、来年度より高台への移転が決定している。田中校長と矢澤さんの縁により、現在の校舎での思い出づくりや6年生とのお別れ会を兼ねたコンサートが実現した。

 今年1月に創立70周年を迎えた田辺ロータリークラブ(新藤整市会長)も協力。4月9日(日)に田辺市の紀南文化会館で開催する記念コンサートの事前アウトリーチ活動も兼ねている。

 矢澤さんの指揮と谷脇さんの伴奏による校歌合唱で開演。谷脇さんは、バロック音楽から古典派、ロマン派へと移行していくクラシック音楽の歴史を追いつつ「アリオーソ」(J・S・バッハ)、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」(モーツァルト)、「交響曲第9番」(ベートーベン)などを披露。子どもたちは知っている曲に体を揺らし、コントラバスの音色に聞き入っていた。

 閉会に当たり、田辺ロータリークラブの新藤会長が「現在の校舎のことを思い出し、皆さんの心に音楽の種が芽吹いてくれたら」と語った。

 和田千夏さん(6年)は「コントラバスという楽器は授業で知っていたけれど、生の演奏を聴くのは初めて。落ち着いた音色だった。中学校に行っても、目標に向けて頑張りたい」と話していた。

(2023年3月15日付紙面より)

谷脇友里恵さんがコントラバス演奏=13日、田辺市立本宮小学校
児童や園児らが鑑賞
2023年03月15日
58 本番直前、総仕上げに励む 19日、体育館で第11回定演 (串本古座高校吹奏楽部)
2023年03月15日
59 全町議会が功績たたえ  那智勝浦町議会3議員に表彰状を伝達  
2023年03月15日
60 体操で心身をほぐす  脇入区いきいきサロン  (那智勝浦町 )
2023年03月15日
61 目標達成に向けて練習  龍谷大学卓球部が合宿  (那智勝浦町 )
2023年03月15日
62 長年の功績たたえ 和歌山県消防功労者を発表 
2023年03月15日
63 映画「であること」上映  交流センター太田の郷で  (那智勝浦町 )
2023年03月15日
64 軽妙な語り口で笑い誘う  宝珠寺で「新春寄席」  (新宮市 )
2023年03月15日
65 なぎ看護学校に8年連続合格  10年連続就職率100%  (紀南高校 )
2023年03月15日
66 鮮魚やなれずしなど買い求め  恒例の紀の宝みなと市  (紀宝町 )
2023年03月15日
67 子どもの命を守る当事者に  紀南地域児童家庭支援協  (代表者会議 )
2023年03月15日
68 河口大橋連結イベントを協議  紀宝町議会一般質問①  
2023年03月15日
69 3年ぶり、友情の太鼓響く  ドイツからレギーナさん来日  (熊野水軍太鼓 )
2023年03月15日
70 鮮やかなヨウコウザクラ  ピーアップシングウで見頃  (新宮市 )
2023年03月15日
71 防災意識促しウオーク  赤十字奉仕団と地域連絡協議会  (太地町 )
2023年03月15日
72 山沿いで咲く卒業花  新宮市佐野にアオモジ  
2023年03月15日
73 お悔やみ情報
  
2023年03月11日
74 「できるだけ着ける」約6割 マスク着用、独自にアンケート 

 新型コロナウイルス感染対策の一つ「マスク着用」が13日(月)から個人の判断に委ねるとする政府の方針を受け、本紙が独自に調査した結果によると約6割の人が「できるだけ着ける」と回答した。すでに着用が習慣になっていることが主な理由として挙がった。

 アンケートは7、8日に実施。御浜町~串本町に住む20~80代の100人から回答を得た。マスクの着用は13日から屋内、屋外を問わず個人の判断に任される。調査では「できるだけ着ける」が57人で最も多く、「状況による」が38人、「できるだけ外す」は5人にとどまった。

 着用を続ける理由としては「マスクの方が落ち着く」「3年もマスク生活をしていると外すと恥ずかしい」「なるべく顔を出したくない」「マスクなしで人と接する自信がない」などの回答が目立ち、長期化するコロナ禍において、マスク着用が習慣化している人が多かった。

 また「基礎疾患がある」「感染防止のため。家族にもうつしたくない」「日本がコロナ感染者ゼロになるまで外さない」といった、基本的な感染対策として着用を続ける声も多かったが、一方で「アウトドアや運動のときは外す」「現実問題、不特定多数が出入りする場所へ行く場合以外しか外せないのでは」「当分着けるけど夏場は無理かも」などの意見もあった。

 「状況による」を選択した人からは「ひとまず花粉シーズンが終わるまでは着ける」「花粉シーズンが終わったら屋外では外す」「近しい友人と会うときは外す。コンビニなどは周囲の雰囲気や様子を見る」「屋外や友人宅など、ケース・バイ・ケースで外す」など、感染症以外の予防や周囲の様子をうかがうといった声が多かった。

 個人に加え、各業界団体でも脱マスクに向けた指針改定を急いでおり、全国的には大手のスーパーやコンビニなどでも利用客に着用を求めない方針を示している。

 なお、新宮市では政府の方針を受け、職員などのマスクの着用については個人の判断に委ねるとするが、窓口などの対応時や家庭訪問時など、高齢者や妊婦など重症化リスクの高い人と接する場面を想定し、マスク着用を推奨していく構え。また、パーティションについては、当面の間設置を継続する計画としている。

 那智勝浦町では、重症化リスクの高い人の来庁を想定し、また感染拡大防止継続の観点から、職員の勤務時間中のマスク着用を継続。パーティションの設置も続けるが、勤務時間外の着用については個々の意思に任せるとしている。

(2023年3月11日付紙面より)

2023年03月11日
75 5、6年生調理技術教わる
 橋杭小でキッズシェフ体験  (県調理師会新宮支部 )

 串本町立橋杭小学校(溝内聡子校長)で9日、県調理師会主催のキッズシェフ体験があり5、6年生24人が包丁の扱い方やだしの取り方と味の整え方をじかに教わるなどした。

 この体験は、子どもたちに調理の楽しさを伝えるため会員が学校へ赴く形で実施。この日は支部の新宮調理師会から平見一雄さんと平見輝行さん〈ともにたぬき屋〉、里中陽互さんと里中佑吉さん〈ともに徐福寿司〉、中畑光史さん〈葵鮨〉の5人がアジのつみれ汁の材料を準備して橋杭小へ赴いた。

 感染症予防対策の一環で、児童は全員手袋を使用。まず会員が魚のさばき方を実演紹介し、児童は6班に分かれ5人の直接指導を受けながら同じように挑戦した。

 さばいて皮を取った後はたたきにし、刻んだネギとつなぎの卵黄を加えてこねてつみれに。この調理過程で切る、たたく、時にはヘラの代わりにするなど包丁の幅広い扱い方を経験した。他方で昆布とかつお節でだしを取り、しょうゆや砂糖、塩などを加えて汁作り。味見をして足りないと感じた調味料を少しずつ加え、好みの味に近づける経験もした。

 つみれを団子の大きさで汁に入れ、最初は沈んでいたつみれが浮かんでからさらに一煮立ちさせて調理終了。試食をしてプロの技術で整えた味わいを確かめた。併せて平見さん親子からSDGsの観点でだしを取った後の昆布やかつお節をつくだ煮(通称・ごはんのお供)にして無駄にしない実演紹介もあった。

 人見茉奈さん(5年)は「魚をさばくのが難しかったけれど(会員の)教え方がとても分かりやすくて何とかできた。まだ一人で作る自信は無いけれど、家でまたやってみたい」とコメント。

 今回の体験を主導した中畑さんは「橋杭小の皆さんはじっとすることなく積極的に調理を楽しんでくれて、教える自分たちが逆に楽しませてもらえたという気分。包丁を使うなど真剣さが必要なところは真剣に教えたが、終始緊張していてもいいものは作れない。今日はこの体験の本来の目的がうまく伝わったと思う」と手応えを語った。

(2023年3月11日付紙面より)

調理師の包丁さばきを間近に見学する5、6年生=9日、串本町立橋杭小学校
直接指導を受けながらアジの三枚おろしに挑戦
2023年03月11日
76 来年は返り咲けるように
 南紀勝浦温泉が2位  (温泉総選挙2022 )

 国民参加型の地方活性化プロジェクト「温泉総選挙2022」でこのほど、本紙エリアの「南紀勝浦温泉(以降、同温泉)」が歴史・文化部門において2位に輝いた。昨年の1位から順位を落とすこととなったが、同温泉はこれまでも常に上位入賞を続けている。

 温泉総選挙は好きな温泉地への応援投票を通じて、さまざまな情報に触れ、各温泉地の利用促進を図ることで、地域活性化につなげることが目的。

 投票方法は「ウェブ投票」「リアル投票」「SNS投票」の3種類で、「リアル投票」と「SNS投票」は希望温泉地のみの投票方法となる。同温泉は全ての投票方法での参加となった。

 九つの部門があり、全国各地の温泉地が毎年、エントリーを行っており、今回の総投票数は19万5263票に上った。歴史・文化部門は歴史上の出来事や人物にゆかりのある温泉地や独自の文化を残している温泉地がエントリーしている。

 同温泉はこれまでに、「総選挙2018」で総務大臣賞を、「総選挙2019」では歴史・文化部門で1位、「総選挙2020」では同部門で3位、「総選挙2021」で1位を受賞している。

 エントリーの際の紹介文では、177カ所の源泉と水揚げ量日本一を誇る生マグロが楽しめる宿泊施設や世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に指定されている熊野那智大社や那智山青岸渡寺、那智の滝など、「マグロと温泉と世界遺産のまち」をアピールした。

 南紀勝浦温泉旅館組合の清水貞吾組合長は「本年も皆さまの応援のおかげをもちまして、2位に入賞することができました。当温泉地に投票してくださいました皆さまに心より感謝申し上げます。また、来年も1位に返り咲けるよう、今後も南紀勝浦温泉の知名度向上のため、宣伝を頑張ってまいりますので、これからも南紀勝浦温泉の応援をどうぞよろしくお願いいたします」。

 一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)の理事長も務める清水組合長は「機構の理事長としてになるが、18日から26日まで『温泉』を盛り上げるべく、『南紀勝浦温泉・南紀湯川温泉 温泉ウィーク2023』を開催します。観光のお客さまのみならず、地元の皆さまにも当温泉地の魅力を改めて実感していただく機会となればと思っております」と話していた。

  □     □

■温泉ウィーク2023



 観光機構は18日(土)~26日(日)までの間、町内の各温泉で「南紀勝浦温泉 南紀湯川温泉 温泉ウィーク2023」を初開催する。和歌山県一の源泉数を誇る町内の温泉巡りが楽しめるイベントで、費用は「温泉めぐり札」の代金500円。1500個限定。

 温泉めぐり札は、JR勝浦駅前の町観光案内所や大門坂観光案内所、南紀勝浦温泉旅館組合、道の駅なちで購入できる。

 購入後は、日帰りおよび宿泊温泉施設の入浴が半額になる入浴券が3枚もらえるほか、温泉施設周遊バスが無料乗車できる。また、その他の特典もある。

 問い合わせは観光機構(電話0735・52・6153)まで。

(2023年3月11日付紙面より)

ホテル浦島大洞窟風呂 忘帰洞温泉(南紀勝浦温泉旅館組合提供)
2023年03月11日
77 クロマツ240本を植樹
 3市町で計169人が参加  (GG作戦 )

 七里御浜松林を守る協議会(会長・西田健紀宝町長)は4日、熊野市、御浜町、紀宝町の七里御浜国有林内で3年ぶりに「七里御浜防風林GG(グリーングロー)作戦」を実施。3会場で80本の抵抗性クロマツを植樹した。

 七里御浜海岸の海岸林を守ることを目的に、1993(平成5)年度から植樹、林内清掃を続けてきた。新型コロナウイルスの影響で中止が続いたが、再開した今年は熊野市18人、御浜町50人、紀宝町101人の参加があった。

 紀宝町では井田地区で開催し、町民をはじめ町議会、町商工会、道の駅「ウミガメ公園」、ウミガメ保護監視員、NPO法人環境ファースト連合会、三重くまの森林組合、紀宝みどりの少年隊、町、県、国の各関係団体も参加した。

 西田町長は「松林は地域に住む皆さんを守っている。今日は皆さんと一緒に植樹したい」、協議会副会長で七里御浜国有林を管理する三重森林管理署の石上公彦署長は「植樹した松をしっかりと守っていきたい」とあいさつ。参加者は国有林でクロマツを植樹し、発泡スチロール、ペットボトル、缶、瓶など周辺のごみも拾い集めた。

 七里御浜国有林内は3市町の海岸林に位置し、海からの強風、塩分を含んだ潮風から人々の生活、農作物を守るため、海岸防風林として重要な役目を果たしているという。

(2023年3月11日付紙面より)

クロマツの植樹に取り組む=4日、紀宝町井田
紀宝町会場のGG作戦に参加した皆さん
2023年03月11日
78 無事完走と8位入賞祝う  串本町チームが結果報告  (ジュニア駅伝 )
2023年03月11日
79 人はどう生まれるか  児童が命の大切さ学ぶ  (高田小学校 )
2023年03月11日
80 一般会計予算を可決  3月定例会3日目  (那智勝浦町 )
2023年03月11日
81 1人登壇、補正予算など承認  新宮市議会一般質問(終)  
2023年03月11日
82 身近なものにもニセモノが!  知的財産侵害物品取締強化期間  (大阪税関 )
2023年03月11日
83 さらなる周知に努める  本宮行政局にガス器具寄贈  (県エルピーガス協会 )
2023年03月11日
84 春を感じ生け花楽しむ  本年度最後の生花教室に13人  (新宮市 )
2023年03月11日
85 堀順一郎町長諸報告㊦  令和5年3月那智勝浦町定例会  
2023年03月11日
86 ようこそ熊野新聞へ  6人が新聞作りを学ぶ  (紀宝町立成川小学校 )
2023年03月11日
87 鮮やかピンク、春の訪れ  御浜町でハナモモ見頃  
2023年03月11日
88 「一緒に遊んでくれて、ありがとう」  わかば保育園でお別れ会  (那智勝浦町 )
2023年03月05日
89 一般会計は31億898万円
 出産祝金30万円やバス無料化  (太地町が新年度当初予算案発表 )

 太地町の三軒一高町長や幹部職員らが3日、町公民館で会見を開き、令和5年度当初予算案を発表した。新年度の一般会計は31億898万3000円で、前年度より3億4396万円(9・96%)減となった。

 新年度予算案は「生まれた子ども1人につき、30万円」「中学生、高校生等の通学定期券の購入に係る費用の全額補助」など、子育て世帯への支援を拡充しているほか、自動運転車両の路線延長や町内を運行するじゅんかんバスの完全無料化により町民だけでなく、観光客も無料で利用できるなどの多くの事業を盛り込んでいる。

 前年度より予算額が減少した理由は、(仮称)国際鯨類施設(以後、鯨類施設)整備事業や向嶋船揚場改修事業に係る事業費の減少などが要因となった。

 クジラ文化の継承や鯨類研究の先進地となるための鯨類施設の工事の進捗(しんちょく)率は今月末で約40%となり、今年8月末の完成に向けての整備を進めるとした。

 さらには森浦湾周辺の本浦駐車場や園地、町道など整備を行い、高齢者のための買物支援事業にも取り組むとした。

 三軒町長は「30年の計画を立てて19年目。ようやく住民サービスが拡充できるところに落ち着いてきた。町民はもっとサービスを受ける権利がある。今後も住民自身が『町が良くなっている』ことを実感してくれるような町づくりを進めたい」とあいさつした。

 予算案は8日(水)開会の町議会に上程する。

  □     □

■歳入



 町税は個人町民税、法人町民税の減少が見込まれるが、平見地区の新築増加による固定資産税の増加や観光客の戻りによる入湯税の増加などを考慮。前年度比130万7000円の増を見込み、2億848万円とした。

 国庫支出金は前年度の未来技術社会実装事業に係る補助金の減少もあり、40・6%減の1億6543万2000円となった。

 全体の40%を占める地方交付税は近年の状況を踏まえて10・1%増の12億5000万円となった。県支出金は62・4%減の1億5423万9000円。これは、鯨類施設の事業費が減少したことが要因。

 町債は鯨類施設整備や向嶋船揚場改修などの事業費が減少したため、18・4%減の6億5950万円となった。

 歳入に占める町税や分担金、財産収入などの自主財源は25・76%、地方譲与税や町債などの依存財源は74・24%。

  □     □

■歳出



 歳出全体を占める割合が25・9%と最も多い物件費は前年度比3508万8000円の増で、平見地区高台造成計画の策定やふるさと納税事業の委託料増、町道平見1号線改良のための予備設計が主な要因。

 民生費の0・9%増は出産祝金などの新規事業や障害者自立支援給付費の増加によるもの。補助費等は23%増の2億1633万9000円で、姉妹都市交流事業(ブルーム)および通学定期券購入補助事業の実施などが主な要因となった。

 投資的経費は前年度比5億484万7000円の減で、減少した要因は鯨類施設事業や向嶋船揚場改修に係る事業費の減少によるもの。

 森浦湾整備事業に係る起債の元金償還が始まるため、公債費は前年度比8740万8000円増の4億7844万3000円となった。

(2023年3月5日付紙面より)


2023年03月05日
90 「学生版蟻の熊野詣」目指し 京都橘大学へ親善ツアー (那智勝浦町)

 「一枚の広告が僕の人生を変えた。体が動いて元気なうちに実現したい。熊野三山やこの地に学生があふれるような『学生版の蟻(あり)の熊野詣』を」。そう目を輝かせるのは那智勝浦町にある熊野カフェのオーナー・畑中卓也さんだ。畑中さんは同町と「大学のふるさと」として地域連携協定を結ぶ京都市の京都橘大学との絆を強固とし、学生たちが自身の意思で町を訪れ町を知ることで、将来再び来町してもらえるような観光への取り組み「学生版蟻の熊野詣」を目指し、日々奮闘している。

 京都橘大学は、前身である京都女子手藝学校が京都御苑の西に位置しており、京都御所紫宸殿にある有名な「左近の桜・右近の橘」にちなみ、「日本の文化に根ざした香り高き人材を育成する」誓いを託し、校名を「橘」と命名。自立・共生・臨床の知を教育理念に掲げ、人文・教育・社会・医療系の多様な学部・学科を設置し、日々、教育・研究に取り組んでいる。

 元・町職員だった畑中さんは現職時代の2001年に、ある新聞広告を目にして衝撃を受けた。それが、同校の文化政策学部開設予定と記されたものだった。町の観光にも何か生かせるのではと考え、個人的に同校とコンタクトを図るとともに、同校にも訪問した。 

 それらの努力の継続と各関係者らの協力の下、町と大学の協定が結ばれることとなった。その後は町に学生らを迎え、インターンシップや植樹など、さまざまな催しなどにも取り組んできた。

 職員退職後も、その関係や絆を大切にしてきたという畑中さんは「学生版蟻の熊野詣」の実現には、学生をもてなす町内事業者(民間)の協力が必須だと語る。

 まずは同校学生が学生証を提示することで、町内の飲食店や土産物、宿泊施設などで、割引などの優遇が受けられる仕組みづくりを行う。

 来町した学生が町の歴史や文化、商店や人などに触れることで、町のファンを増やすとともに、将来再び、来町してもらえる「未来の観光」につなげることが目的だという。

 畑中さんは「まず民間が動き、行政が後押ししてくれるのがまちづくりの本来の姿だと思う。いにしえより京の都から多くの人々が熊野詣を行った。まずは学生に、自分の意思で町に来てもらい、良い思い出をつくってもらうことが重要。大河の一滴のような取り組みだが、成功事例を重ねて、将来は京都全ての大学の学生にも来てもらえるようになればうれしい」と語った。

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■4月4日に親善見学ツアー実施

 畑中さんは4月4日(火)に、京都橘大学での親善見学ツアーを予定している。

 「学生版蟻の熊野詣」実現のために、学生をもてなす各事業者などが対象で定員は約20人。当日は貸し切りバスで同大へ向かい、午前中は関係者らと交流を深める。午後は自由時間を設けるとし、ツアー自体は日帰りとなる。

 畑中さんは「観光は受け入れる人で大きな差ができる。これだけの熱意を持った人たちが学生を歓迎しているということや、町についてPRしていただけたら」と話している。

(2023年3月5日付紙面より)

那智勝浦町と地域連携協定を結んでいる京都橘大学(畑中卓也さん提供)
蟻の熊野詣に向けてすでに取り組んでいる熊野カフェ
2023年03月05日
91 教育課題など共有
 市長、教委が意見交換  (新宮市総合教育会議 )

 令和4年度新宮市総合教育会議(議長・田岡実千年市長、6人)が2月27日、市役所別館であった。中学校統合に向けた経過や市文化複合施設「丹鶴ホール」の活用状況などについて当局が報告。委員らが質問や意見交換するなどした。

 同会議は「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の一部改正(2015年4月1日施行)に伴い、市長と教育委員会が十分な意思疎通を図り、市の教育の課題やあるべき姿を共有し、同じ方向性の下に連携して教育行政を推進していくために設けられている。

 会議には田岡市長、速水盛康教育長、中村八十八さん、鈴森早有美さん、石原貞代さんの3人の委員らが出席。開催に当たり田岡市長が「本年度も学校運営をはじめ各所管業務において、新型コロナウイルス感染症の影響により、難しい対応を迫られる中で柔軟に対応いただいた」と感謝を伝えた。

 当局は、GIGAスクール構想に伴う1人1台端末の活用について説明。「一斉」「個別」「協働」のそれぞれの学習場面から、その活用状況を報告し、情報モラル的観点や長時間使用に伴う健康被害に対して「使用に当たっては各校で使用時間やルール作りも進んでいる。持ち帰りの際には電源を入れる時間帯を設定することができる」などと話した。

 緑丘・城南中学校の統合に関して、当局は経過やスケジュール案を説明。「必要事項は保護者の皆さんに適宜報告していきたい」と述べた。田岡市長は「広報が足りていない可能性もあるのでは。保護者だけではなく市民全体への広報活動も必要では」と意見した。また、委員からは「説明会にもっと来ていただける取り組みを」といった声もあった。

 当局は「丹鶴ホール」における令和4年度の主な市主催事業や活用状況を報告。文化ホールの稼働実績について、全日の利用率は55・8%、土・日・祝日は79・6%。図書館の利用状況(~1月31日)は入館者数7万4912人、貸し出し実績(同)は2万7801人であったと話した。委員は「いろいろなアーティストの人に来ていただき、多くの市民が鑑賞できれば」「2月19日の人権啓発映画上映会はとても良かった」などと意見。

 当局は「昨年10月のBRAHMANのコンサートの際には、ホテルも予約しづらい状況だったと聞いている。3月5日に実施予定の声優朗読劇に関しても関東方面の人からも問い合わせを頂いており、地域活性化にも役立っていると感じている」などと報告した。

(2023年3月5日付紙面より)

教育課題について意見交換をした=2月27日、新宮市役所別館
2023年03月05日
92 2人で新しい地図描く
 卒業後も一緒に制作  (紀南高校元美術部の室未来さん、久保桜さん )

 1日に県立紀南高校を卒業した室未来さん(18)と久保桜さん(17)。翌日からも、御浜町阿田和の道の駅「パーク七里御浜」正面玄関で「シャッターアート」の制作を続けた。

 2人は元美術部。卒業記念に、2月中旬から熊野地方の観光案内図をシャッターに描いてきた。作業は来年度も続く予定で「私たちは地図を完成させて、名所や観光地の絵は後輩たちに託します。全て完成したら見に来たい」と笑顔を見せた。

 正面玄関にある案内図が老朽化したことから、パーク七里御浜が「使わないシャッターや壁に新しい地図を描いてほしい」と依頼したことが始まり。

 平日の午前中、高さ3㍍、幅1・8㍍ほどのシャッターをキャンバスに、脚立に乗ったり、しゃがんだりして筆を進め、熊野灘を青色、陸地をクマノザクラのピンク、熊野古道を茶色で描いた。

 古い案内図は、旧鵜殿村などが描かれていて、観光施設の情報も少ないことから、道の駅「紀宝町ウミガメ公園」、飛雪の滝キャンプ場などを新たに追加する予定だ。

 進学、就職を控え、3日が2人そろっての最後の作業となった。美術部で出会い、3年間を共に過ごしてきた。高校生活を終え、室さんは「コロナで1年生の1学期はほとんど通学できなかった。学校が再開してからは、いろいろな作品を作った」、久保さんは「絵が好きなので入部した。出品期限が迫ったときは放課後に残って仕上げた。楽しい3年間でした」と振り返った。

 案内図の続きは、新3年生にバトンタッチし、別々の道を歩む2人は自分たちの〝新しい地図〟を描いていく。

(2023年3月5日付紙面より)

観光案内の地図を描く室未来さん(左)と久保桜さん=御浜町のパーク七里御浜
老朽化した観光案内図
2023年03月05日
93 数学で全国平均上回る  中学校学習到達度調査  (和歌山県 )
2023年03月05日
94 新宮高校で定員超え  県立高校最終出願状況  (和歌山県教委 )
2023年03月05日
95 新宮署長に井田昌樹氏  和歌山県警春の人事異動  
2023年03月05日
96 川湯温泉に目を向けて  「旅の宿しば」がブロンズアワード受賞  (田辺市本宮町 )
2023年03月05日
97 卒業控え球技楽しむ  ドッジボールで対戦  (神倉小学校 )
2023年03月05日
98 吸い殻や空き箱など拾う  たばこ組合紀南支部が清掃  (那智勝浦町 )
2023年03月05日
99 本紙エリア2人が優秀賞  中学生人権作文和歌山県大会  
2023年03月05日
100 新宮市民の健康づくり  計画委員が進捗確認  
2023年03月05日
101 知識や活用学び情報発信  職員ら対象にSNS講座  (太地町漁業協同組合 )
2023年03月05日
102 紀宝柔道会、相野谷スポ少が活躍  柔道大会  
2023年03月05日
103 学校適正配置計画策定に向け  総合教育会議で進め方を説明  (紀宝町 )
2023年03月03日
104 一般会計は94億円
 新年度の当初予算案発表  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の堀順一郎町長や幹部職員らが1日、会見を開き、一般会計94億6700万円の令和5年度当初予算案を発表した。前年度より3億4200万円(3・5%)減となった。予算案は7日(火)開会の町議会定例会に上程する。

 当初予算は防災・減災対策および子ども・子育て支援に重点を置く形となった。

 防災・減災対策では、築地地区の津波避難困難地域の解消に向けた津波避難施設の整備に取り組む。施設は住民の安心・安全を守るとともに、産業や観光の拠点として観光客も利用できるものになるとしている。

 子ども・子育て支援については、役場内の子ども・子育てに係る体制を強化するため、福祉課を分課して「こども未来課」を新設する。また、勝浦こども園内にあった地域子育て支援センターを体育文化会館内へ移設し同館の内部設備の充実、屋外遊技場を整備し、利用者の利便性向上などを図る。そのほか、結婚新生活支援事業などにも取り組むという。

 主力産業である観光産業では、アフターコロナを見据え、JR紀伊勝浦駅の利便性向上に向けた整備や熊野古道の多言語案内板の設置、新たな体験型観光コンテンツの開発支援などに取り組む方針だ。

 民間ロケットの初号機打ち上げに関連する事業では、旧浦神小学校の見学場を充実させるため、屋上の床面改修や体育館解体のための整備を進めていくとした。

 令和6年の世界遺産登録20周年に向け、同町の豊かな水資源を広報するために、オリジナルラベルの飲料水ボトルの作成を行うとした。

 林業関係では那智の滝源流域保全事業について、引き続き取り組んでいくとしている。

 堀町長は当初予算案について「5月からの新型コロナウイルスの分類が見直され、行動制限が緩和されるため、今後は停滞していた地域活動や経済活動の活性化を図っていきたい」と話した。

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■歳入



 町税収入は1217万円(0・9%)増の14億2849万円を計上。

 歳入の3分の1強を占める地方交付税は1000万円(0・3%)増の33億6000万円。国県支出金は2億7584万円(16・1%)減の14億4122万円。借り入れに当たる町債は2億4953万円(16・9%)減の12億2976万円となった。歳入の不足を補う基金繰入金では財政調整基金、減債基金合わせて6億円となった。

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■歳出



 民生費が1656万円減の26億5142万円で全体の28%を占め、続いて22・4%を占める衛生費が21億1872万円、公債費が12億2813万円となった。

 前年度と比較し大幅に増加したのは商工費で7127万円増となった。これは新規事業の木戸浦グラウンド多目的広場整備事業によるもの。さらに総務費が5565万円の増となっており、ふるさと納税事業費や民間ロケット見学場整備運営事業費の増が主な要因。

 また、諸支出金の2847万円増はふるさと納税の増加に伴い、まちづくり応援基金と那智の滝源流水資源保全事業基金の積立金増加によるもの。

 大きく減少したのは衛生費で、前年度より4億8421万円の減となった。新クリーンセンター整備事業費が減少したもので、令和4年度は入札前であり、あらかじめ算出した見込み額を計上していたため。5年度は事業費が決まり、工事の進捗(しんちょく)などを勘案し、予算計上した。

(2023年3月3日付紙面より)


2023年03月03日
105 2年ぶりシイタケの菌打ち
 宇久井ビジターセンター  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンターで2月26日、2年ぶりのシイタケの菌打ち体験が行われた。近隣市町から20組44人が参加し、原木120本に種駒を打ち込んだ。

 園地内の危険木を伐採した際の間伐材を利用した人気企画。シイタケは広葉樹のうちナラ、クヌギ、シデ、シイ、クリなどの倒木に発生する菌類の一種。食用になるのは、胞子を生産するための菌糸の集合体である子実体と呼ばれる部分で、うま味成分が豊富な食材として親しまれている。

 参加者たちは玉切りした原木にシイタケの菌糸がうまく広がるよう、まんべんなくドリルで穴を空け、木づちで種駒(菌糸を培養した木片)を打ち込んだ。

 原木は園地内の林下で管理を行い、早ければ今年の秋から発生が見られる。発生数が多くなるのは2回夏を越した後だという。

 紀宝町から家族4人で参加した川瀬茉広さん(7)は「シイタケがどうやってできるか知らなかった。あんまり好きじゃないけれど、収穫したら食べてみたいな」と話していた。

 現在、2021年に菌打ちした木に多数のシイタケが発生しており、収穫に訪れる姿も見られていた。

(2023年3月3日付紙面より)

種駒を打ち込む参加者=2月26日、那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンター
2023年03月03日
106 27人が看護師の道へ
 なぎ看護学校で卒業式  (新宮市 )

 新宮市蜂伏の県立なぎ看護学校(杉山文栄校長)で1日、卒業式が開かれた。27人が卒業証書を受け取り、看護師の道を歩み出した。

 杉山校長が一人一人に卒業証書を手渡し、特に成績優秀だった者として笠松冬生さんに学校長賞を授与した。式辞では、新型コロナウイルス感染拡大で臨地実習に行けないなどの影響が出る中、創意工夫で学内実習を行った経験を振り返り、看護師として長く活躍していくために▽感情に流されず客観的な視点を持つ▽休日にはきちんと休息をとる▽コミュニケーション能力を高める▽知識と技術をアップデートするための自己研さん―の重要性に言及。「患者さまだけでなく、同僚からも信頼される人になって」と激励した。

 卒業生代表の深瀬花歩さんは「実習では、患者さまのためにより良い看護を実践できるよう努力した。知識や技術は未熟でも、患者さまに深く関心を寄せ、心を込めた関わりを行うことで、思いは伝わることを学んだ。生命の誕生から人生の終末まで、さまざまな場面に立ち会い、生命の尊さや看護師の役割と責任の重さ、看護の楽しさややりがいを感じた」と語り、教職員や実習指導者、家族らへ感謝を述べた。

 来賓には東牟婁振興局健康福祉部、新宮市立医療センター、那智勝浦町立温泉病院、医療法人紀南会熊野病院、組合立紀南病院、尾鷲総合病院などの関係者が出席。市立医療センター副院長兼看護部長の栗原久美子さんは「困難に苦しむ人に手を差し伸べたいという思いから看護の道を志したことと思う。宣誓式での自分の言葉を振り返ってほしい。ピンチをチャンスに変えられる看護師になることを切に願っている」と祝辞を述べた。

 在校生から生花のサプライズプレゼントもあり、卒業生たちは拍手に包まれて学びやを後にした。

(2023年3月3日付紙面より)

卒業証書を手に記念撮影=1日、新宮市の県立なぎ看護学校
在校生から花束のプレゼント
2023年03月03日
107 防火意識の向上呼びかける
 春季全国火災予防運動でパレード  (紀宝町 )

 「春季全国火災予防運動」(7日まで)が始まった1日、紀宝町で防火パレードがあった。町消防団が出動し、防火意識向上を広報しながら町内を巡回した。

 火災が発生しやすい季節を迎えることから、町民の防火意識を高揚し、火災の発生を防止することが狙い。同町役場駐車場で出発式があり、逢野統一団長、竹内浩二、川上辰哉両副団長、第1~4分団の幹部団員、熊野市消防署紀宝分署の小田敏雄分署長ら12人が参加した。

 逢野団長は「空気が乾燥し、風が強い日が続き、パレードを通して防火意識を高めてもらいたい」とあいさつした。

 この後、全員が消防車両に分乗してパレードに出発。町内を走りながらスピーカーで火災予防を呼びかけた。

 熊野市消防本部管内では昨年、熊野市8件、御浜町1件、紀宝町4件の火災が発生。紀宝町では今年に入り、2件の火災が起きている。

 町消防団では新規団員を随時募集中。条件は町に居住または勤務している18歳以上の男女。詳しくは役場総務課防災対策室(電話0735・33・0335)まで。

(2023年3月3日付紙面より)

防火パレードの出発式=1日、紀宝町役場駐車場
消防車両で広報活動を展開
2023年03月03日
108 積極的かつ効果的を意識
 新年度の当初予算案発表  (串本町 )

 串本町が1日、2023年度一般会計当初予算案を発表した。総額104億8442万7千円で、田嶋勝正町長は「すさみ串本道路および串本太地道路の建設と開通、ロケット発射場開始などによる地域活性化・地方創生の機会を失することのないよう、積極的かつ効果的な施策に取り組む」と意気込む。

 対前年度で総額は2879万1千円減(0・3%減)。歳入に占める自主財源の割合は28・5%で、固定資産税や入湯税の増収により町税は6078万6千円増と見込む。寄付金も1億5000万円増で見込むが、他方で繰入金を減額しているため、自主財源全体では5538万2千円減の構成となっている。

 歳出に掲げる主な事業は▽ロケット推進事業(3348万3千円)▽古座分庁舎リノベーション事業(5654万2千円)▽地籍調査事業(9215万7千円)▽地域生活支援事業〈串本町手話講座委託料〉(15万円)▽出産・子育て応援交付金事業(500万円、国策代行)▽母子保健事業〈くしもと町立病院産科休診に伴う分担金〉(184万円〉▽有田残土処分場整備事業(8000万円)▽町単独道路事業(7250万円)▽長寿命化修繕事業〈町道橋梁(きょうりょう)分〉(5700万円)▽住宅管理経費(8888万4千円)▽消火資機材整備事業〈小型動力ポンプ付軽積載車1台分〉(674万5千円)▽新古座消防署庁舎建設事業(1億7000万円)▽適応指導教室事業(881万9千円)▽潮岬小学校増築事業(4702万円)▽統合小学校建設事業〈実施設計業務委託料や学校用地購入費など〉(4億3561万1千円)―となっている。

 古座分庁舎リノベーション事業は先月14日実施の同町議会臨時会で承認を受けた最終段階の内容にかかる計上。地域生活支援事業は9~11月に6回実施予定の同講座委託料の計上となっている。

 町単独道路事業は5カ年計画の3年目となる町道串本潮岬線改良のため、新古座消防署庁舎建設事業は上野山地内で用地を造成するための計上。潮岬小学校増築事業は教室不足解消のため特別支援教室を木造平屋で別棟増築する内容で、本棟と耐火構造で連絡する必要があり規模以上に予算が高まっているという。

 併せて14ある特別会計の当初予算案の総額と一般会計からの繰入額も発表。総額計88億3951万円、繰入額計17億1136万4千円、一般会計と合わせた新年度の当初予算案規模は193億2379万4千円で、6日(月)から始まる同町議会第1回定例会へ上程し承認を求める流れとなる。

(2023年3月3日付紙面より)


2023年03月03日
109 横領事案に被害届提出を報告  那智勝浦町  
2023年03月03日
110 令和5年度予算大綱③  新宮市・田岡実千年市長  
2023年03月03日
111 主要・新規事業など紹介  令和5年度当初予算案  (那智勝浦町 )
2023年03月03日
112 早春の森に上品な香り  コショウノキの花  (那智勝浦町 )
2023年03月03日
113 自分の意志で歩み挑戦を  新宮高校定時制で卒業式  (新宮市 )
2023年03月03日
114 気持ち良く体動かす  3回シリーズの「筋トレ教室」始まる  (紀宝町 )
2023年03月03日
115 卒業生59人を送り出す  第13回卒業証書授与式  (串本古座高校 )
2023年03月03日
116 華やかに演目を披露  第12回新宮市伝統芸能大会  
2023年03月03日
117 卒園前のいい思い出に  丹鶴幼稚園がお別れ遠足